プロリーグ(鳳凰戦) レポート

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第29期プロリーグ A2 第1節レポート

2012/04/12
執筆:前原 雄大


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「優勝劣敗」

私は色紙にサインなど頼まれると、時折この「優勝劣敗」と記すことがある。
言葉の意味はシンプルで、優れていれば勝ちは自ずとやって来るだろうし、劣っていれば敗れる。
ただ、それだけのことだと思い考えていた。麻雀も例にもれず、そういうゲーム、勝負と私は捉えていた。

目指すべきは強さであると。パーフェクトな打ち手は存在しないともおもっている。
誰もが皆、弱い部分、脆い部分を抱えながら生きているし、闘っている。
そして、向上して行こうと打ち手は皆考えているはず。
そういう思考を持っていないと、麻雀プロなぞやってられないと考えるのは私だけだろうか。

プロリーグ最終節の終わった夜、一通のメールが私の元に届いた。

「すみません、降級しました」

差出人は滝沢和典だった。
愚かな私は記してある文字の意味がよく理解できなかった。

彼が麻雀プロとしてデビューする前から戦って、既に十数年、おそらく今までに至るまでの生涯成績は私に優っていると思う。
先輩、後輩ということも全く関係ない。
昨年だったか、放銃にこそ至らなかったが、局面的に甘い打牌に滝沢が局後ハッキリとした口調で言った。

「前原さん、キチンと打って下さい」

要はそういう関係であり、それ以上でもそれ以下でもない関係である。
私はA2リーグというものが良く解らなくなった。
優勝劣敗という言葉もあやふやな脆いものに思えてならなかった。
翌日、私は編集長に電話を入れた。

「来期のA2リーグのレポートを書かせてもらえないだろうか?」

プロリーグ第1節は、一昨日までの寒さが嘘のように暖かな澄み渡った空だった。
昨日まで三分咲きの桜が、満開の花弁を誇らしげに胸を張っているようだった。

開幕に先立ち、日本プロ麻雀連盟会長である、灘麻太郎の短めの挨拶が印象的だった。

「皆、勝ちたいと思う気持ちはわかるけど、若い人には、できることなら目先の勝ちを獲りに行くのではなく、
もう少し長い期間の勝ちに拘って欲しい」

好い言葉だなと思った。

A1とA2の第1節は、同時刻開催の為、私は観戦が叶わずその変わりアンケートを各選手にお願いした。

内容は以下の通り

1 年齢
2 プロ連盟在籍年数(今年度を含む)
3 貴方以外に昇級すると思われる者を2名記してください。
4 貴方にとってA2リーグもしくはプロリーグとは何ですか。

1、2に関しては、平均年齢と在籍年数が知りたかったである。
平均年齢は36.7歳であり、在籍年数は15.3期である。

興味深かったのが3である。

板川和俊  10票
山田浩之  10票
猿川真寿   6票
勝又健志   4表
山井 弘   2票

この票数を公表するのはいかがなものかと思ったが、敢えて記した。
外側から感じるものと、闘い合う者同士が感じ合うものは別個のものだからである。

内側からの評価と外側からの評価は別もので、また、これを記すことは各選手にとっても良いことだと思ったからである。
票の入っている選手も入っていない選手も、この数字には得心いかぬところはあると思う。
その気持ちを、結果と内容で出してもらえればこれに優ることはない。

そして優勝劣敗、灘麻太郎会長が言っていた言葉は、強くなって欲しい、そうすれば自ずと結果はついてくるからだということなんだろう。

アンケートの4に関しては、来月以降掲載していく所存である。
協力してくださった各選手には、この場を借りて御礼を申し上げます。

第2節組み合わせ

A卓 老月 貴紀 vs 白鳥 翔 vs 板川 和俊 vs 二階堂 亜樹
B卓 中村 毅 vs 黒沢 咲 vs 吉田 直 vs 古川 孝次
C卓 猿川 真寿 vs 山井 弘 vs 仁平 宣明 vs 遠藤 啓太
D卓 金子 貴行 vs 山田 浩之 vs 勝又 健志 vs 四柳 弘樹