プロリーグ(鳳凰戦)レポート

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第29期プロリーグ A1 第7節レポート

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長かった残暑も終わり心地よい秋晴れの10月上旬、プロリーグ第7節が開催された。
今節のA1は、上位3人がほぼ現状維持の成績だったので、降級争いを中心に見てみよう。
今回は、前節までの下位3人がそれぞれ各卓に分かれた。
最下位のダンプは、首位・藤崎、3位・伊藤、上位進出を狙うパワーヒッター望月との対戦。
ここでやられてしまうと、1人だけ寒い寒い冬場となるのだがこの日のダンプは強かった。
1回戦は、超小場だったがツモのみとピンフツモのみとメンピンのみをアガっただけで、+1.4Pでのラッキートップ。(3回もアガっているけど)
そして2回戦目に噴いた。南2局の親で、ドラのgreを切ってリーチ。
cha1cha1cha1cha2cha2cha3cha3cha4cha4cha5nornornor
安目ながらcha6をツモってトップ確定、南3局5本場では、
cha6cha6cha7cha8cha9bam6bam7bal4bal4bal5bal5bal6bal6  ドラcha6
この跳満ツモを狙わず、慎重にヤミテンで伊藤から打ち取り、プラス3万点越えの1人浮きに仕上げた。
3~4回戦は伊藤、藤崎の反撃にあうも、オールプラスでまとめ+68.4Pで、一気に4人抜いて降級ポジションを脱出した。
昨期は、土壇場の最終節で辛くも奇跡の残留を果たしたが、今期は早々とクリア。
ただし残り3節あるので、今度は下に狙われる立場、安心するのはまだまだ早い。
1人でマイナスを被った望月は、上位を狙うどころか下位2人のターゲットとなる位置まで後退してしまった。
前節ようやく最下位を脱出した右田の相手は、前原、沢崎、朝武と、ベテランの強豪ばかりの厳しい卓。
ここでまた潰されれば元の木阿弥となるが、勝てれば残留が現実的に見えてくる。
結果から言えば、前原が初戦から3連勝を決めて1人浮きとなり4位まで浮上。
3位・伊藤の姿が直ぐ目の前まで見えてきた。
1回戦南場、南家の前原のリーチが強烈に決まる。
cha1cha2cha3cha9cha9bam1bam2bam3bam7bam8bal1bal2bal3 リーチ ドラsou
河には、序盤からbam7bam8bam9と念入りに切られていて、やや変則にも見えるが、
ドラのsouが暗刻で1シャンテンだった右田が、bam9で跳満を打ったのは責められないだろう。
右田も沈んで再び最下位に落ちたが、前原の嵐のなかで▲17.7Pと堪えたので、ポイント的にはまだ残留の可能性は充分に残っている。
下2人から狙われる立場だった近藤は、開幕から毎節安定してポイントを重ね、
先日十段位を防衛したばかりの王者・瀬戸熊、前節から好調の柴田、ベテラン石渡との対戦。
A1リーグ1年目で、このまま下に捕まるかと思われていた近藤だが、この日は頑張った。
卓内の勝ち頭となり、マイナスを半分ほど返済。これで下に5人出来たので少し余裕の立場となった。
その煽りをくらった石渡が、トータル3桁のマイナスとなり降級ポジションまで順位を下げた。
来節から終盤戦に入る。
負の連鎖を止めた藤崎と、開幕からの連続プラスは止まったが、ほぼ現状維持の瀬戸熊の2人は残り3節で1節でもプラスすれば決定戦確定。
3番目の椅子は、本命の1人である前原が昇ってきたため、伊藤もうかうか出来ない。
ボーダーラインは、最終的に100P以上になると思うし、そうなると現状で可能性を残すのは6位の朝武までだろう。
マイナス組は、完全に降級逃れにギアチェンジしたほうが賢明である。
第8節組み合わせ
A卓 右田 勇一郎 vs 近藤 久春 vs ダンプ 大橋 vs 朝武 雅晴
B卓 石渡 正志 vs 藤崎 智 vs 柴田 弘幸 vs 前原 雄大
C卓 瀬戸熊 直樹 vs 望月 雅継 vs 伊藤 優孝 vs 沢崎 誠
(来節の見所)
A卓は逃げて行きそうな近藤とダンプを右田が引きずり落とせるか?
それともマイナス組3人を、朝武がまとめて喰って再浮上するのか?
B卓は、前原と柴田の3位を狙う位置取り争いが熾烈。
C卓は尻に火が着き、これ以上マイナスすると危なくなった沢崎と望月。
下に迫られ、もっとポイントを伸ばさなければ捕まりそうな伊藤。
この1節も落とせない3人と、決定戦にリーチをかけている前王者・瀬戸熊の実力者4人の最注目卓である。
ではまた来月をお楽しみに。