プロリーグ(鳳凰戦) レポート

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第29期プロリーグ A1 最終節レポート

2013/01/18
執筆:藤原 隆弘


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A1リーグレポート:藤原隆弘

年明け早々の1月12日、プロリーグ最終節が行われた。
第29期となる今期も、ついに長い闘いの决着がついた。

各リーグ、悲喜交々結果は出たが、やはり最注目はA1である。
昨年度、2度目の鳳凰位に就いた荒正義に挑戦する3名は、9節目までのポイント差が大きく、何の事件も起こらぬまま、危なげなく上位の3人でそのまま決まった。

3位の前原だけは、マイナスすると逆転される可能性もあったのだが、初戦から2着、トップでポイント差を広げ、前半2回で大勢が决して残りは消化ゲームになってしまった。
それだけ今期はこの3人が安定した強い闘いをしてきたということで、3人合わせて約560Pプラス。
他は全員マイナスなのだから、文句のつけようのない勝ちっぷりであり、現状最強の挑戦者が揃ったと言えよう。

昨期2度目の鳳凰位に返り咲いた荒は、11回目の决定戦、過去2度優勝の前原に至っては、なんとこの20年間で12回目の决定戦、荒と前原が决定戦でぶつかるのは13年ぶり5回目となる。

長年に渡って鳳凰戦の歴史を築いてきた2人の対決も見ものだが、昨年は荒に三連覇を阻まれたが、十段は連覇、ここ数年で連盟最強のエースにのし上がってきた瀬戸熊が、前人未踏の2回目の十段との併冠となる期待も大きい。

A1は3年目で、初の决定戦となる藤崎。
守備型ながら、十段位など多くのタイトルを持つ実力者であり、今期は開幕からずっとA1の首位を走ってきた。極めて強力な3人を相手に、どんな闘いぶりを観せてくれるかが楽しみだ。

今回决定戦に残った4人合わせて、獲得タイトル数は30個以上、まさに№1を決めるにふさわしいベストメンバーの闘いとなった。

2月9日から、2週にわたり生放送で観戦できる。是非お見逃しなく!

さて、もう1つ注目の闘いがありました。A1からの降級者が決まる最下位卓です。
毎年最終節は、下位4名の直接対決。負ければA1リーガーでなくなる経験した者にしか解らない、重く澱んだ独特のプレッシャーは何とも言えません。

今期は特に4者が大接戦となったため、余程のことがない限りこの卓で負けた2人が落ちます。
そんな重苦しい雰囲気の中、1回戦は誰も先に脱落したくないので、どうしても慎重になりヤミテンや流局が多くなります。
小場で進んだ南2局、トップ目の親の右田が、7巡目にチーテンのタンヤオドラ2のテンパイ。

二万二万六索七索八索二筒三筒四筒七筒七筒  チー三筒四筒五筒  ドラ三筒

小場ながら、ラス目の展開に焦ったか、南家のダンプがクイタンのみの1シャンテンで仕掛け返して放銃。
これでトップとラスが決まった。他の2人も浮いて、ダンプは手痛い1人沈みのラスで最下位まで落ちた。

1回戦終了時トータル
右田▲75.7
望月▲93.8
石渡▲112.7
ダンプ▲116.0

2回戦はダンプが怒ったように火事場のクソ力を見せ、特大の1人浮きトップを取り右田がラス。

2回戦終了時トータル
ダンプ▲70.5
望月▲96.1
右田▲101.7
石渡▲129.9

ここでダンプがかなり有位に立ったのだが、3回戦でまたラスを食い展開を面白くしてくれる。

3回戦終了時トータル
望月▲67.7
ダンプ▲96.3
右田▲115.4
石渡▲118,8

元鳳凰位の望月は、下位に居ながらも决定戦を諦めない闘いをしてきたために、ギアチェンジが大幅に遅れて降級ポジションまで落ちたが、流石に残留一本に絞ると手堅いゲーム回しで進め、3回戦のトップでほぼ安全圏に立った。最終戦で余程大きなラスを引かない限り2人に抜かれることは無い。

右田と石渡の的はダンプで、ダンプを沈めてトップを取った方が助かる。
望月がトップならダンプをラスにしての浮き2着だ。

いよいよ運命の最終戦、起家の右田が軽く2,600オールを決め、次局はダブルリーチを望月から出アガリ好スタート。これでまた焦ったのか、東2局、親のダンプが3巡目に合わせて打たれた中をこんな形から2鳴き。

二万三万三万七万四筒六筒八筒八筒九筒西北中中  ドラ南

続けて八筒もポンしたところで、南家の石渡からリーチ。
ダンプは2フーロした手前、止む無く突っ込んで自業自得の5,200放銃。
これでラス目に落ちたダンプが、トータルでも最下位となり、右田か石渡の争いとなったかに見えた。
そして南入。

南1局、親の右田は40,700点持ちの1人浮き、

四万五万七万九万一索二索一筒二筒三筒六筒南中中  ドラ九万

この手から5巡目の中をイチ鳴きすると、ダンプに絶好のカン二万が入ってリーチ。

一万二万三万六万六万六万七万八万九万二索三索六索六索  リーチ

直ぐに一索をツモって、持ち点を27,100まで回復し原点復帰に光が射した。
東場のダンプの中ポンも、この局の右田の中ポンも墓穴を掘った。
2人とも降級のプレッシャーで焦ったためであり、普段のフォームでは無いと信じたい。

残留まであと一息となったダンプの親は、石渡が1,000点で捌いてラス前の親番にかける。
このまま終われば右田の勝ち、トップを捲れば石渡の勝ち、原点に戻せばダンプの勝ちだが、麻雀の神様はダンプを選んだようだ。ダンプの貰った配牌がこれ。

三万四万五万三筒三筒四筒四筒七筒七筒七筒西西中  ドラ七索

第一ツモがドラの七索で打中。2巡目に五筒ツモでテンパイ、

三万四万五万七索三筒三筒四筒四筒五筒七筒七筒七筒西西

ドラ切りリーチして五筒ツモなら30,100点で原点復帰となるが、ここで焦ってリーチをかけていたら落ちていただろう。ダンプは冷静に西切りでテンパイ取らずとすると、五索六索と引いて5巡目リーチ。

三万四万五万五索六索七索三筒三筒四筒四筒五筒七筒七筒  リーチ

これなら文句無し、10巡重苦しいツモ切りが続いたが、16巡目に安目ながら二筒で起死回生の満貫ツモ!
今期も土壇場で逆転残留を手繰り寄せた。

オーラスは、右田が跳満ツモかダンプを沈める4,500点以上の直撃、望月からなら跳満直撃。
石渡は、ダンプから跳満直撃か三倍満ツモか望月からなら倍満直撃とかなり苦しい条件で、そのまま流局で終了し、石渡と右田が無念の降級となった。

石渡も右田もA2に落ちれば昇級候補の1人。
気持ちを切り替え、もうひと回りスキルアップして、早いA1復帰を果たしてもらいたい。

A1最年少のダンプ、また今年も生き残れて良かったね、だが、昨年A1入りしてから年中降級争いばかりしているのでは情けない。
来期こそ、决定戦争いに参加できるよう頑張らねば、第34期王位の肩書きが泣くぞ。

今期はB2という恥ずかしい位置まで落ちながらも、編集部の依頼を受け、やや上から目線で辛口気味のA1リーグレポートを連載させて頂きました。読んで頂いた皆さん最後までお付き合い有難うございました。

A1選手の皆さんも、時には少しムカつく表現もあったかと思いますが、それもひとえにA1のいやプロ連盟の麻雀レベルを日々向上させ、鳳凰戦というステージのステータスをもっともっと全員で高めて行ってほしいという気持ちからのものであります。御理解と御容赦願います。

私自身は、最終戦のオーラス最後の最後に逆転されて、超悔しい次点でのB2リーグ停滞となりました・・・「偉そうにA1レポート書いていたくせに弱いじゃないか(涙)」

私は来期もB2からのスタート(鳳凰位遠いなあ~)で、最年長鳳凰位を目指しますが、63歳でA1に復期した古川さんや、トップで頑張っている伊藤さんや荒さんの姿を見ていると、萎えそうになる気持ちに元気をもらえます。

連盟員のみなさんも、明日の鳳凰位を目指してまた4月から一歩一歩頑張りましょう!
そして、ファンの皆様方今後もまた熱い応援宜しくお願いします!

鳳凰位決定戦は2月9日(土)10日(日)16日(土)17日(日)ニコ生にて配信予定です。

現鳳凰位:荒正義 vs 藤崎智 vs 瀬戸熊直樹 vs 前原雄大

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是非お楽しみに♪