プロリーグ(鳳凰戦)レポート

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第30期プロリーグ A1 第1節レポート

2月17日鳳凰意決定戦最終日、前原の怒涛の追い上げを凌ぎ切り、いや、自分の全てを懸け最後まで戦い抜いた、瀬戸熊が鳳凰位に返り咲いた。
見るもの全てに感動を与えてくれた決定戦から1ヵ月半。
また新たな戦いがスタートした。

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第30期プロリーグ。今期よりA1に昇級したのは猿川真寿と古川孝次。
猿川は、相手との距離感を重視し、鋭い攻撃を繰り出す若手を代表する打ち手の1人。
古川は、最早紹介は不要であろう。過去鳳凰位3連覇の実績を持つ。
昨期のA2リーグでは力の違いを見せつけ、わずか1年でA1に復帰となった。
この2人が加わり、昨年以上の大激戦が期待される。さあ瀬戸熊への挑戦権を得るのは誰か?
第1節はA1、A2が同時刻開催のため観戦がかなわなかったので、牌譜から紹介させていただく。
注目したのは、近藤、望月、前原、猿川の卓。
1回戦東1局。4巡目に猿川が、
三索三索四索七索八索九索二筒三筒七筒八筒九筒白白発  ドラ五筒
ここから打四索と構える。
フラットな東1局ならば打発といくのが自然である。
しかし、ここは最終形が1,300のリーチになるのを避け、慎重に進めていく。
結果は10巡目、
三索三索六索七索八索二筒三筒四筒七筒八筒九筒白白  ツモ三索
このアガリとなった。
東3局10巡目、猿川にテンパイが入る。
一万二万三万九万九万七索八索九索一筒二筒三筒七筒八筒  ドラ五索
他3人の手牌が内側によっていることもあり絶好のテンパイである。
その中で私は、猿川の戦い方ならばリーチに行くものだと思っていたが、ヤミテンを選択。
そしてすぐに前原から出アガリとなった。
一万二万三万九万九万七索八索九索一筒二筒三筒七筒八筒  ロン九筒
東4局は望月が、
一万一万一万三万三万八万八万九万九万九万  ポン六万六万六万  ツモ八万
この倍満をツモ。南1局は近藤が6本場まで積む。
こうなると猿川は、一気にガードを固め失点を最小限に抑えた。
そして南3局、
七万七万一索一索二索二索三索三索四索五索六索八索九索  ロン七索  ドラ九索
この満貫をアガリ切って1回戦は猿川のトップとなった。
A1初参戦の猿川が、好調者近藤との距離感をしっかりと見極め、安定感のある戦いを見せた。
4回戦こそラスを引いてしまったが、+39.8Pは決定戦に向け、大きな足がかりとなったのではないだろうか。
第1節を終え首位にたったのは実力者沢崎。1、3、1、1で+59.4Pポイント。
昨年は、中々その力を発揮できなかったが、今期は開幕戦から好スタートをきった。
今期より全9節36回戦となったA1リーグ。今後の展開にも目が離せない。
第2節組み合わせ
A卓 前原 雄大 vs 近藤 久春 vs 荒 正義 vs 沢崎 誠
B卓 望月 雅継 vs 伊藤 優孝 vs 古川 孝次 vs 柴田 弘幸
C卓 朝武 雅晴 vs ダンプ大橋 vs 猿川 真寿 vs 藤崎 智