麻雀日本シリーズ、麻雀日本シリーズ レポート

麻雀日本シリーズ2018 第4節レポート 黒木 真生

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最下位の沢崎誠(前年度優勝者)を除く全員が予選1戦だけを残すこととなった。
15位の沢崎は残り2試合で12位まで浮上しなければならない。
現在の12位は勝又健志(連盟会長推薦)で▲46ポイント。沢崎との差は約60ポイントで、逆転不可能ではないが、厳しい戦いであることは間違いない。
沢崎は予選残り4試合の内最初の2試合に出場することとなっており、残り2試合の結果待ちだ。仮に大トップで連勝しても、再び勝又に逆転される可能性もある。また、勝又と、その1つ上の11位のともたけ雅晴(リーチ麻雀世界チャンピオン)との直接対決がないのも辛い。
マイナス要素しか出てこないが、プラス要素があるとしたら「沢崎のマムシっぷり」ぐらいだろう。この人は本当にしつこい。不可能を可能にしてしまう粘り強さがあるので、その一点に期待したい。

厳しいのは他のマイナス者も同じで、第14位の金太賢プロ(雀王・最強位)も最終戦が打てないので、仮に一度マクったとしても、最後は再逆転されないことを祈るしかできない。同卓のともたけとの差は50ポイント近くあるが、これを逆転しておけば、プレーオフ進出の可能性はぐっと高まる。

13位の村上淳プロ(最高位)は最終戦で勝又と同卓もするので、プレーオフ進出か否かは完全に自力勝負。もちろん最終的な目標は決勝進出であり優勝だと思うが、まずは一つ目の剣が峰で、ハァハァ言いながら戦う村上プロの姿が見られるだろう。

勝又はボーダーを越えて内側にいることはいるが、やることは村上プロとほぼ変わらない。シビれる最終戦が待っている。

11位のともたけは、金プロあるいは勝又の下には行かないようにしなければならないのだが、この器の大きな男にそんな意識はないだろう。大物手が狙える時は狙うし、ともたけらしい戦い方を見せてくれるに違いない。

第10位多井隆晴プロ(連盟会長推薦)、第9位の近藤誠一プロ(連盟会長推薦)、第8位の井出洋介プロ(将王)の3者は、まずはひどいマイナスをしないことが前提だが、チャンスさえあれば上を狙いたいところ。プレーオフにだけしがみつくのではなく、決勝進出を見据えてポイントを伸ばしたいはずだ。

7位白鳥翔(連盟会長推薦)、6位前原雄大(鳳凰位)、5位佐々木寿人(連盟会長推薦)、4位萩原聖人(連盟会長推薦)、3位瀬戸熊直樹(連盟会長推薦)と、今話題のMリーガーが5人連なり、かつ前原以外が会長推薦で連盟員であるというこの集団。この5名は(プレーオフ進出に限って)言わば安全エリア。
いったん転げ落ちても、またベスト8進出をかけた戦いになった時に頑張ればいいので、ここでチャンスがあったら突き抜けて決勝進出を確定させたい。

2位の松ヶ瀬隆弥(RMUリーグチャンピオン)と首位の平賀聡彦(RTDリーグ2017優勝)はかなり楽な戦いができそうだ。ちょっとでも上積みができればいいわけで、あまり無理をする必要もないし、必要以上に臆病になることもない。
が、この2人も、そうやってあまり途中段階で星勘定を始めるタイプでもなさそうだ。素直に麻雀の本質、勝負と向き合って、攻めるところは攻めるタイプだけに、さらにポイントを伸ばし、ガッチガチの強固な城を築き上げる姿が目に浮かぶ。

【システム】
■16人で一次予選全24回戦(各自6回戦)を行い下位4名が敗退
■12人でポイントを持ち越し二次予選全6回戦(各自2回戦)を行い下位4名が敗退
■8人でポイントを持ち越しプレーオフ全4回戦(各自2回戦)を行い上位4名が決勝進出
■ポイントをリセットし決勝4回戦

【ルール】
30,000点持ち30,000点返し
順位点5,000-15,000
一発・裏ドラあり
その他WRCルールに準ずる

一次予選第1節成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 合計
1 平賀聡彦(RTDリーグ2017優勝) 28.9 44.5 ▲ 13.9 33.5 ▲ 11.0 82.0
2 松ヶ瀬隆弥(RMUリーグチャンピオン) 33.6 2.3 ▲ 27.7 21.7 34.7 64.6
3 瀬戸熊直樹(連盟会長推薦) 6.6 ▲ 29.9 30.7 32.5 6.7 46.6
4 萩原聖人(連盟会長推薦) 29.5 ▲ 6.5 2.2 4.3 6.0 35.5
5 佐々木寿人(連盟会長推薦) 31.9 21.2 ▲ 5.1 16.5 ▲ 30.5 34.0
6 前原雄大(鳳凰位) ▲ 18.6 ▲ 13.1 ▲ 24.2 41.5 45.9 31.5
7 白鳥翔(連盟会長推薦) 28.3 ▲ 12.9 6.0 36.1 ▲ 33.5 24.0
8 井出洋介(将王) ▲ 41.4 8.3 ▲ 6.3 9.7 27.0 ▲ 2.7
9 近藤誠一(連盟会長推薦) 23.8 ▲ 5.9 ▲ 30.5 ▲ 28.5 31.9 ▲ 9.2
10 多井隆晴(連盟会長推薦) ▲ 9.9 2.3 ▲ 8.4 2.0 4.5 ▲ 9.5
11 ともたけ雅晴(第2回WRCチャンピオン) 8.8 37.4 ▲ 36.0 ▲ 12.7 ▲ 9.7 ▲ 12.2
12 勝又健志(連盟会長推薦) 15.0 ▲ 12.2 ▲ 21.4 ▲ 27.3 ▲ 0.1 ▲ 46.0
13 村上淳(最高位) 36.2 ▲ 11.3 ▲ 13.7 ▲ 24.3 ▲ 34.8 ▲ 47.9
14 金太賢(2017最強位) ▲ 30.2 ▲ 18.3 26.4 ▲ 30.4 ▲ 8.5 ▲ 61.0
15 沢崎誠(麻雀日本シリーズ2017優勝) ▲ 28.4 ▲ 40.9 ▲ 12.4 ▲ 25.2 ▲ 106.9
16 藤崎 智(十段位) ▲ 30.2 6.4 辞退

※藤崎智は肺炎療養中のため辞退になりました。