麻雀日本シリーズ、麻雀日本シリーズ レポート

女流プロ麻雀日本シリーズ2019 第4節レポート 中野 妙子

2月23日に女流プロ麻雀日本シリーズの第4節が開催された。
予選は残りこの4節と5節だけとなる。プレーオフを目指し、各選手一歩もひかないぶつかり合った試合となった。

★16回戦(起家から、西嶋ゆかり、大島、仲田、西嶋千春)
この時点で3位の西嶋ゆかりと、プレーオフ付近の6.7.8位の3人との対局となる。
東1局から仲田が8,000点を連発してエンジン全開の発進!
仲田は仕掛けても面前でもよしで着実に加点し、オーラスには5万点越え。
このまま仲田の独走かと思われたが、オーラスで親の西嶋千春が4本番まで積んで2着目に浮上。
2着目だった西嶋ゆかりはオーラス放銃が続き4着まで落ちるという苦しい展開となった。

 

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16回戦
1着 仲田
2着 西嶋千春
3着 大島
4着 西嶋ゆかり

★17回戦(起家から、西嶋ゆかり、和久津、西嶋千春、宮内)
西嶋ゆかり&西嶋千春が連戦となる。
暫定首位の和久津はまだ5戦目、+28.9Pで6位の宮内は残り3戦となるのでポイントを加点しておきたいところ。
東場は静かで重い展開で進むが、南1局、放銃が続いていた西嶋千春が宮内から8,000をアガる。
南3局では西嶋千春が親で連荘する。親での連荘率が高いと実況解説でも話題になる西嶋。連荘率と、方向性を決めた時の思い切りの良さが目立った。
オーラスの親はここまで1人点数が離れて苦しい4着目の宮内。先制リーチを打つことに成功するが流局。
最後は西嶋千春がリーチしてツモり、2着からトップへ浮上する。
16回戦のオーラスの連荘に続き、西嶋千春の好調がうかがえる半荘となった。

 

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17回戦
1着 西嶋千春
2着 西嶋ゆかり
3着 和久津
4着 宮内

★18回戦(起家から大島、魚谷、茅森、宮内)
暫定2位の茅森と、7.8.9位にいる3名での戦いとなった。
宮内、大島は今回を含めて残り2戦、魚谷は1戦。暫定プレーオフボーダーは宮内。

大島が大物手を交わしてツモアガリをしてトップ目で南入する。
宮内はオーラスの親を4着目で迎え、もらった配牌はドラ3。

 

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何とかものにしたいが3着目の茅森から仕掛けが入る。それでも宮内追いつき、リーチを打つが、3着キープを目指す茅森の1,000点のアガリとなる。
これにより宮内は痛い2連続4着となってしまう。
大島はプレーオフに向けて嬉しいトップとなった。

 

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18回戦
1着 大島
2着 魚谷
3着 茅森
4着 宮内

★19回戦(起家から、和久津、朝倉、茅森、西嶋千春)
トータルポイント1位の和久津、2位の茅森、3位の西嶋千春、6位の朝倉という上位陣での戦い。
東4局、連荘率が高いと言われる西嶋千春がまたもや親で連荘し1本場となると、次局南家の和久津が自由にやらせないと言わんがばかりに、1枚目の北をポンして遠い所から仕掛けて動いてくる。

 

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が、先制リーチは西嶋。さらにこれに対してホンイツドラ2の茅森が仕掛けてアガリきる。

 

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南1局には朝倉が満貫をツモり復活するものの、親番は茅森に1,000点で流される。
南2局にはトップ目の茅森が親番。朝倉の先制リーチに追いかけリーチを打ち、力強く一発で4,000オールをツモる。

 

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南3局に2件リーチを制した西嶋がトップ目の茅森にぐっと迫ってオーラスの親を迎えるが、先制リーチは朝倉、ここにテンパイしていた和久津が追いかけリーチを打ち、なんと一発で朝倉から仕留めて、和久津と朝倉は同点の3着となった。
茅森の強さと上手さが存分に出た一戦となった。

 

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19回戦
1着 茅森
2着 西嶋千春
3着 和久津 朝倉(同点)

★20回戦(起家から、仲田、西嶋千春、魚谷、黒沢)
7戦目の魚谷は9位の▲29.6P、10位の黒沢は▲57.8Pで6戦目となる。
2人はポイント的にも残り回数的にもここでプラスポイントが必要となる戦い。

 

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ここまでの静かな立ち上がりの試合とガラッと雰囲気が変わり、東1局からいきなり手がぶつかる。
ドラ九。
魚谷はチンイツの1シャンテン。西嶋千春も十分な形のリーチ。

 

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ここに親の仲田が仕掛けて西嶋への12,000点放銃となる。

 

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続いて東2局魚谷の早いリーチに仲田が真っすぐいき、1,300放銃。
仲田連続放銃の後は仕掛けて5,200のアガリの後は1,000・2,000のツモアガリ。
仲田が東場に全局参加してきて、南場の親を迎える。
南1局、先制リーチは黒沢。ここに親の仲田、続いて魚谷が仕掛けを入れるが、
リーチに対して無筋のドラをぶつけた仲田を見て、魚谷はすっとやめる。ここは流局となるが、次局は魚谷が3,000・6,000ツモアガリとなる。
誰もが黙ってはいないぞ!というような激しい試合展開になる。
プラスポイントが欲しかった黒沢だが、オーラスの親もノーテンで終わってしまった。
西嶋千春は第4節は4回打ち、全てプラスしてきて暫定2位まで浮上となった。

 

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20回戦
1着 魚谷
2着 西嶋千春
3着 仲田
4着 黒沢

次回はいよいよ予選最終日となる。上位8名だけのプレーオフを目指して最後の戦いが繰り広げられる。最後まで諦めないしぶとい戦いになることが予想される。
そして解説には現最高位の近藤誠一プロが参戦。
面白い試合になること間違いないのでお見逃しなく!

システム

■予選全24回戦(各自8回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全4回戦(各自2回対局)ポイントを持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 茅森早香(第11期女流最高位) ▲ 6.4 27.9 25.0 ▲ 9.7 37.8 ▲ 7.4 28.8   96.0
2 西嶋千春(第18期女流最高位) 30.5 ▲ 13.7 9.6 26.9 11.6 12.9     77.8
3 和久津 晶(連盟会長推薦) 18.2 15.0 20.8 39.9 ▲ 7.3 ▲ 20.2     66.4
4 西嶋ゆかり(連盟会長推薦) 32.4 16.2 11.3 9.1 ▲ 36.3 14.1     46.8
5 仲田加南(第13期女流桜花) 14.3 ▲ 35.1 25.8 ▲ 26.1 21.5 46.7 ▲ 18.1   29.0
6 大島麻美(第16回女流モンド杯優勝) 26.5 ▲ 7.8 28.6 ▲ 14.3 ▲ 10.1 ▲ 20.0 23.3   26.2
7 朝倉ゆかり(第12期RMUクラウン優勝) 27.8 6.3 50.9 ▲ 22.1 ▲ 8.3 ▲ 21.1 ▲ 20.2   13.3
8 魚谷 侑未(女流プロ麻雀日本シリーズ2018優勝) ▲ 51.9 17.0 33.6 ▲ 6.9 ▲ 27.5 6.1 33.4   3.8
9 宮内こずえ(連盟会長推薦) ▲ 23.7 14.4 24.1 4.4 9.7 ▲ 33.7 ▲ 22.0   ▲ 26.8
10 黒沢咲(連盟会長推薦) ▲ 13.1 ▲ 8.8 23.8 ▲ 39.3 ▲ 20.4 ▲ 29.2     ▲ 87.0
11 逢川恵夢(第17期女流雀王) ▲ 44.7 ▲ 37.5 ▲ 5.6 ▲ 12.0 ▲ 33.8 8.9 7.2   ▲ 117.5
12 二階堂 亜樹(連盟会長推薦) 2.6 ▲ 33.9 ▲ 10.3 4.3 ▲ 41.1 ▲ 20.6 ▲ 30.0   ▲ 129.0

★次回第5節★
21回戦 黒沢咲VS西嶋千春VS西嶋ゆかりVS和久津晶
22回戦 茅森早香VS仲田可南VS西嶋ゆかりVS宮内こずえ
23回戦 逢川恵夢VS大島麻美VS二階堂亜樹VS西嶋千春
24回戦 朝倉ゆかりVS魚谷侑未VS黒沢咲VS和久津晶
実況:日吉辰哉
解説:近藤誠一、勝又健志