女流プロリーグ(女流桜花) レポート

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第10期女流桜花第5節レポート 室伏 理麻

2015/09/09
執筆:室伏 理麻


女流桜花第5節の対局日は真夏の8月19日。

この日を20人中最下位で迎えた私。
Bリーグ優勝で昇級してきたのに、我ながら不甲斐無さ過ぎる。
手抜きをしていた訳では無いが、自分らしい麻雀を出せず、あまりにも攻めなかった。

今節のテーマは『今日は最低でも+50Pは叩く!』

今日は夏の高校野球準決勝の日でもある。
甲子園で負けたら後が無い高校球児に倣い、全力投球、全力プレーで臨まねば…

今日こそ私の座右の銘でもある『繊細かつ大胆に』の実践。
悔いの残らない対局にしたい。最終節に望みを繋げる良い数字を残したい。
決意を新たにしながらスタジオへ向かった。

もう第5節なので、今日の対戦相手にもそれぞれ対局のテーマがあると思われる。
現在の順位順・敬称略で紹介すると、

斉藤(3位)…普段は物腰柔らかくにこやかで穏やかな人柄。卓に座ると要所要所でしっかりとしたアガリを見せる。
今日崩れなければ、プレーオフに良い位置で残れ、決勝戦の3席のうちのひとつを高確率で入手出来るのでは。

和久津(9位)…ご存知超攻撃型アマゾネス、現プロクイーン。
数年前の第10期プロクイーン決勝戦で、私は同卓した。
それまで大きなビハインドを背負っていた和久津は、1時間以上に及ぶ大連荘をやってのけ、かなりの加点と順位を2つ上げる事に成功。
その攻撃力の凄さに同卓した3人はヘロヘロに。私はその半荘、点棒こそ何とか浮いていたが、思いきり体力を削られた。
ハマると恐怖の存在である。当然上位でのプレーオフ進出をかけて今日も攻め込んで来るだろう。

武石(16位)…クールでポーカーフェイスな印象。しかし闘志を内に秘め、意思のハッキリとした摸打を繰り出す。
降級圏内に居るものの、私よりも大きくポイントが上回っている分、今日浮けば残留も楽に出来そうな位置。
私が残留の望みを繋ぐには、自分が大きくプラスするのはもちろん、この人を浮かせてはならないと思った。

今日私は、現状打破の為に、ハイリスクではあるが、ところどころセオリーを外して打ってみた。

1回戦 6回アガる事が出来、トップが取れた。まずまずの感触。

1回戦成績 
室伏+25.3P 斉藤+4.3P 武石▲7.4P 和久津▲22.2P

2回戦(起家から、武石・和久津・室伏・斉藤)

早速私の脇の甘さが露呈する。

東1局0本場

5巡目、南家の和久津からドラの九筒が切られる。
7巡目、和久津は斉藤から切られた白をポンして以下の手牌。

一万二万二万三万四万五万五万七万九万四索  ポン白白白  ドラ九筒

8巡目、武石から切られた急所の三万を和久津はチーして以下の形でホンイツ白のテンパイ。

二万三万四万五万五万七万九万  チー三万 左向き一万 上向き二万 上向き  ポン白白白

その直後、私は不用意に手バラから八万を手出しで切ってしまう。

和久津から『ロン』の声が掛かる。

・和久津の捨て牌にはマンズは1枚も無し。
・早い巡目でのドラ九筒切り。

以上の情報から、和久津はマンズ待ちのテンパイを入れている可能性が高い。分かりやすい情報だ。
だからマンズは切ってはならないし、真っ向勝負でも無い局面で、何故ケア出来なかったのだろうか…。
一瞬エアポケットに入ったかの様に、私の集中力が途切れた一瞬だった。

やはり私の課題はまず体力。体力が充実していれば、集中力が途切れる事は無いからだ。
同じミスは二度と繰り返さぬ様、肝に命じなければ…。

こんな放銃をした半荘の結果が良い訳が無い。
親被りや勝負打牌負けでずるずると失速。
1回戦のトップをフイにする痛恨のラス。

2回戦成績
和久津+15.5P 斉藤+6.8P 武石▲4.1P 室伏▲18.2P

2回戦終了時
斉藤+11.1P 室伏+7.1P 和久津▲6.7P 武石▲11.5P

3回戦(起家から、斉藤・室伏・和久津・武石)

道中、原点より浮いて2着目だったが、

南4局2本場に親の武石に3,900は4,100オールをアガられ、私の持ち点は27,000になってしまった。

南4局3本場 西家 
9巡目に以下のテンパイ。

四万五万二索三索四索四索五索六索六筒七筒八筒白白  ドラ三万

このままリーチしてもドラの三万でアガるしか原点復帰出来ない。

『絶対に沈みたくない。まだ間に合う』私は少考の後、白のトイツ落とし。

13巡目にフリテンの七万を引き戻して雀頭にし、以下の形でタンピンのテンパイ即リーチ。

四万五万七万七万二索三索四索四索五索六索六筒七筒八筒  リーチ

高めの三万をひいて2,000・4,000は2,300・4,300のツモアガリ。
自分の中では工夫が成功した、会心のアガリである。
これは良い4回戦を迎える為の呼び水となる予感がした。

3回戦成績
武石+17.9P 室伏+9.9P 斉藤▲5.3P 和久津▲22.5P

3回戦終了時
室伏+17.0P 武石+6.4P 斉藤+5.8P 和久津▲29.2P

3回戦のオーラスのアガリが最高の形で構想通りに成功したので、気持ち良く迎えた4回戦。
かなり配牌とツモの良さに助けられ1人浮きのトップ。

調子の良い時は、あまりひねらずに素直に打つ方が結果が良いようだ。

4回戦成績
室伏+33.5P 斉藤▲2.0P 和久津▲10.6P 武石▲20.9P

4回戦終了時
室伏+50.5P 斉藤+3.8P 武石▲14.5P 和久津▲39.8P

ふぅ~。

『今日は最低でも+50Pは叩く!』をギリギリ達成出来た。
首の皮1枚可能性を残せたが、まだまだ残留への道のりは長い。

第5節終了時の順位とポイント

斉藤(3位・+137.7)
和久津(12位・▲13.5)
武石(16位・▲92.0)
室伏(17位・▲106.5)

この原稿を書いている時点で、第5節を打っていない卓があるので、暫定順位に変動があると思われる。
少し順位を上げたとはいえ、まだまだ降級圏内。

泣いても笑っても残り1節。
自分の持てるパフォーマンスを最大限に発揮出来る様、心身共にコンディションを整えて、全力で悔いなく戦いたい。
あとは、結果が付いて来ることを心から祈るのみ。

※注…入稿直前の8月26日に別卓の対局があり、その結果、順位に変動があった。

斉藤(3位→2位)
和久津(12位→13位)

※選手各自、条件が煮詰まって来ている終盤戦なので、解説の為に文章が長くなりました。
最後まで長文にお付き合い戴きありがとうございました。