麻雀マスターズ レポート

麻雀マスターズ レポート/第26期マスターズ ベスト28・16レポート 楠原 遊

去る2017年4月23日、第26期麻雀マスターズのトーナメントが行われた。
ベスト28進出者は、前日の本戦参加者221名より勝ち抜いた上位29名のうち1位を除く28名。
7卓で行われる卓内2人勝ち上がりのトーナメント方式で半荘3回戦が行われ、14名が勝ち残る。
そこに1位ジャンプアップの近藤誠一プロ(最高位戦)と現マスターズ白鳥翔プロ(連盟)が加わり、16名で再びトーナメント3回戦。
勝ち残った者がベスト8の切符を手にする。
 
■ベスト28(敬称略)
1卓(東谷vs松崎vs大浜vs忍田)
 
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2回戦終了時、忍田と東谷が同点で首位に立つ。そこからここまで3着、4着でトータル最下位の松崎が親番で連荘を重ね、約70ポイント差をまくり、次戦への勝ち残りを決めた。
 
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1位通過:忍田 2位通過:松崎
 
2卓(前田vs矢島vs木原vs田中)
 
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大きくマイナスした前田以外の3人の競りとなった最終戦。
オーラス2本場、跳満ツモ条件の木原がドラ単騎のリーチをかけ勝負にいくも流局、矢島・田中の勝ち上がりとなる。
 
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1位通過:矢島 2位通過:田中
 
3卓(寺戸vs花岡vs安田vs武藤)
 
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2回戦オーラス、1回戦に4着だった安田がドラの三索を暗カン、そしてリンシャンから持ってきた五索も暗カンしてこの形。
七索七索三筒四筒五筒六筒六筒  暗カン牌の背三索 上向き三索 上向き牌の背  暗カン牌の背五索 上向き五索 上向き牌の背  ドラ三索七万発
ツモ山に伸ばす指先にも力が入るが流局して2着。
そして最終戦のオーラス親番6巡目、またしてもドラドラのタンヤオ三暗刻の1シャンテンになるがツモがきかない。
さらに上家の寺戸がしっかりと絞り切りテンパイすら入れさせてもらえず流局。終始展開に苦しんだ戦いとなった。
 
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1位通過:寺戸 2位通過:武藤
 
4卓(清水vs小川vs林vs西野)
 
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激しいリーチ合戦が続いた4卓。平たい展開で迎えた3回戦は着順での勝負となった。親で連荘し、はやばやと抜け出した西田に7巡目、大きな大きなテンパイが入る。
一万九万一索九索一筒一筒九筒東西北白発中  ドラ一筒
2人リーチが入っている状況、誰が放銃してもおかしくない。見ているこちらが緊張するような局面となったが、ここはリーチの清水が500・1,000をアガリ、そのまま勝ち抜けを決めた。
 
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1位通過:清水 2位通過:西野
 
5卓(明石vs佐月vs中嶋vs犬見)
 
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1回戦オーラス、トップ目西家43,000点持ちの佐月の手がこちら。
四万五万六万六万七万八万四筒四筒五筒六筒七筒西西  ドラ七索
西は1枚切れ、この手をヤミテンとして他家から出た四筒をポン。タンヤオに組み換えて300・500のアガリでトップを決めた。そのまま2着トップと安定した着順で、ベスト16進出を決めた。
 
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1位通過:佐月 2位通過:中嶋
 
6卓(山本vs青山vs高宮vs四柳)
 
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1回戦、国士無双をアガった四柳をまくって大きなトップを取ったのは青山。
しかし四柳も大きな2着、トップを取って盤石の体制。3着2着の条件はかなり厳しいものとなってしまったかのように見えた。
しかし最終戦オーラス、青山をラス目にしてトップ目は高宮、2人のアガリ競争となる。
青山のロン牌を止めつつテンパイしなおした高宮だったが、先に仕掛けた青山が自らツモって勝ち残りを決めた。
 
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1位通過:四柳 2位通過:青山
 
7卓(後藤vs柴田vs坂本vs村上)
 
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最終戦オーラス、2連勝でほぼ通過の柴田を追って2着争いをする村上と坂本。
親番で粘る坂本に対して押しきった村上が最後にアガリ切り、自身の力でベスト16への切符を手にした。
 
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1位通過:柴田 2位通過:村上
 
 
■ベスト16
1卓 白鳥vs四柳vs柴田vs松崎
 
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ベスト16のはじまりにひときわ大きな声が響いた。「ロン、18,000」。そのまま大きなトップを取った四柳、そして放銃した現マスターズ白鳥には非常に厳しい展開が待っていた。
最終戦は柴田が大きく連荘し松崎に迫るも届かず、四柳・松崎が勝ち上がりを決める。
1位通過:四柳 2位通過:松崎
ベスト8への意気込み
四柳「本選、トーナメントと終始ついていた。22期マスターズで準優勝だったが、優勝と2位は全然違う。このまま気を抜かず優勝を目指したい。」
松崎「プロ予選から、無欲な気持ちでここまで勝ち上がれた。ここまで先行されていても落ち着いた気持ちで打ち、逆転することが出来た。ベスト8も自然に打ちたいと思う。」
 
2卓 近藤vs佐月vs村上vs田中
 
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ポイントで先行する佐月をよそに、村上・近藤の激しい2位争いに注目が集まった。
最終戦オーラス、近藤の渾身のリーチ。
二万三万三万三万七万八万九万三索四索五索六索七索八索  ドラ三万
しっかりと条件を満たしたリーチも実らず流局。勝ち上がりとなった村上はまばたき1つせずその手をじっと見つめていた。
1位通過:佐月 2位通過:村上
佐月「(今日は1位、1位と)展開が良かった。もともとトーナメントが好き。自団体・他団体あわせてもトーナメントで最後まで勝ち残ったことがないのでベスト8も緊張するが、頑張りたい。」
村上「今回は勝ち上がり方が良かった。自団体唯一の勝ち残りになったが、負けた人の分も頑張りたい。」
 
3卓 忍田vs清水vs青山vs武藤
 
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最終戦オーラス1本場、現状先行している武藤・忍田を追って連荘したい清水、すこし厳しい条件の青山。
終盤、その青山が意を決したようにリーチ。連荘するしかない清水もここは攻める。
その時の青山の手はこちら
三索三索三索四索四索四索四筒四筒北北中中中  ドラ七索
しかし実らず流局。どうにかテンパイした清水との2人テンパイ。プロ予選でダブル役満をアガった青山、ここでもしっかりと手を作っていた。
その後も清水の親番は続くも届かず、武藤・忍田の勝ち上がりとなった。
1位通過:武藤 2位通過:忍田
武藤「本選、トーナメント通してよくアガったが裏ドラは乗らなかった。次回は放送対局だが、ミスに気をつけて東北本部代表としてしっかりと戦っていきたい。」
忍田「将王のシードとして参加し、勝ち進めてとても嬉しい。自団体のタイトル・BIG1を連盟員が優勝したので、是非マスターズは団体代表として獲って帰りたい。」
 
4卓 矢島vs寺戸vs中嶋vs西野
 
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最終戦は大きく抜けた矢島を追って、西野と中嶋の着順勝負となる。
オーラス、ラス目となりどうしても連荘したい中嶋、仕掛けてテンパイを入れる。が、西野もここで続行されるわけにはいかないと仕掛け返す。
最後のアガリ競争は西野に軍配が上がり、自身の力でベスト8進出を勝ち取った。
1位通過:矢島 2位通過:西野
矢島「夏目坂スタジオで打つのは第40期王位戦の決勝以来。ベスト8当日はミスのないようにしっかりと打って結果を待つのみ。」
西野「ベスト28・16ともに最終戦の着順勝負で勝つことが出来た。王位戦ファイナリストの浦山、自身の地方リーグチャンピオンシップ進出など、北海道本部の選手が出る機会も増えた。普段通り麻雀を打って勝ちたい。」
全ての戦いが終わり、第26期麻雀マスターズベスト8への勝ち上がりが決まった。
ここまで参加、取材した中で本当に多くの方々が参加し、みな一様に勝ちたいと願い、しかし敗れていった。そして残されたのがこの8名だ。
自団体や、地方本部の看板を背負って戦う者、過去の敗北にリベンジを誓う者、ただ純粋に勝負を楽しみたい者。
当たり前のことだが、このうちの7名は敗れ、勝った1名は第26期マスターズを戴冠する。
どうか、思う存分戦ってほしい。
その戦いが輝かしいものであればあるほど、麻雀マスターズというタイトルが、私たちにとって、いつまでもキラキラしたものでいてくれると思うから。
 
以下放送予定
ベスト8

放送予定 4/29 12:00~

第26期麻雀マスターズ~準決勝~【無料放送】

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決勝戦

放送予定 4/30 13:00~

第26期麻雀マスターズ~決勝戦~

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