中部プロリーグ レポート

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第24期中部プロリーグ 最終節レポート

2015/01/05
執筆:A:長谷川弘   B:山神達也   C:池沢麻奈美


Aリーグ(執筆:長谷川 弘)

襟を立て師走の街を足早に歩く人々。今年もあとわずかで旧年と呼ばれる。
年の瀬を迎え、第24期中部プロリーグ最終節の対局が行われた。
各者とも自身の置かれた立場、可能性を見据えた最高の対局を見せてくれたに違いない。

前期は決勝卓まで駒を進めた私だが、今期を終え浅薄な理解ではあるものの、また1つ麻雀の奥深さに触れた気がして戦慄した。
ふがいない成績で終わってしまったが、対戦した各対局者には心より感謝の意を表したい。

最終節を終えて、各々胸に去来する思いも様々だろう。だが、今なすべきは自身の通った道を振り返ることではない。
成績の振るわなかった者は悔やみ、上位入賞を果たした者はある一定の優越感に浸っているかもしれない。
しかし、己を高みに向ける道のりはまだまだ果てしないということを忘れてはならない。

それぞれ反省点はあるだろう。だが、無価値な後悔からは何も生まれない。
もちろん同じ過ちを繰り返さぬよう、自身を客観的に見つめ直して反省し、それを次につなげていくという努力は省略できない作業だろう。
それでもやはり、弱点消去にひたむきになるよりは美点追加に心血を注ぐべきだと私は思う。
そのほうが、後悔と反省に従う、または抗い続けるより建設的だからだ。

いくら理路整然と考えようとも、克服したはずの弱点はまた新たな反省を伴って幾度も息を吹き返してくる。
その都度ネガティブな作業に労力を費やさなければならない。果たしてそれが有意義な行為と言えるだろうか。
競技者として弱点を克服しようとする試みは必要不可欠ではあるものの、それは単なる消却作業であって経験則としては何も残らない。
経験則の蓄積、美点追加とは即ち、自身にとって以後有利になりうる引き出しの数を増やすことだ。
弱点消去にやっきになり、ただただ他者の発信した新しい情報、戦術を鵜呑みにし、そこから得た根拠のない自信を拠り所に不釣り合いな成果のみを渇望する。
その無機質な心構えから普遍的な価値を得ることなど到底困難だ。
結果は自力とは異なり二次派生的な産物である。
経験則に裏打ちされた戦術を各自で脚色し、そこからあらゆる場面に即した最適な着想を得る。
その力を備えることこそ真の実力と呼べるのではないだろうか。
結果は時間とともに色あせていくだろう。しかし経験則は進化こそすれ老いることはないはずだ。

第24期中部プロリーグはすべての対局が終了した。
私の最後の対戦者であった3名に今期を総括していただいたのでご紹介しよう。

伊藤「3期連続決勝卓進出を目標に臨みましたが、気持ちとは裏腹に消極的な麻雀を打ってしまったなと感じています。3節目まではほぼイメージ通りでしたが、それでも勝負所で勝ちきれなかったという悔しさは残ります。消極的な麻雀は自分のスタイルではないと再認識できたので、来期は普段のフォームを取り戻したいと思います。」

毛受「私も連期決勝卓進出を目指しました。4節目までは大きく伸ばせるチャンスを探りながら対局に臨んでいましたが、他家のテンパイ気配を察知できずに無用な放銃をしてしまったりと、少し前のめりになりすぎた感は否めません。いかなる状況下でも常に自分のフォームを堅持する精神力を鍛えるという課題は残りましたが、この経験は1つの財産になったと思います。」

太田「Aリーグに昇級してからは万全の体調で対局できるよう自己管理には特に気を使うようになりましたが、今期の対局は全体的にやや集中力を欠いてしまいました。先制されたらどのように対応するかという細かい配慮も十分ではなかったと思います。この結果を糧にさらに研鑽に励みたいと思います。」

麻雀に必勝法は存在するのだろうか。
確率論が現実性を証明しつつある昨今であっても、氾濫する情報の中、いまだ誰しも様々な角度から手さぐりでその答えを探し求めている。
その答えはいつ明らかになるかわからない。いや、永久に明らかにならないのかもしれない。
しかし、いつまでも探究心だけは失ってはならない。
それを見つけ出す力は個々の内面に宿っているということを忘れないでほしい。
たとえそこに出口が見えなくとも、強い精神力でそれを追い求め続けなければならないのは競技者の宿命でもあるからだ。

大切なのは、ある瞬間に自分の麻雀人生を振り返ったとき、そこにどのような光景が広がるかということだ。
その時ようやく自身の競技者としての真の姿が明らかになるだろう。

読みづらい点も多々あったかとは思いますが、半年間お付き合いいただきましてありがとうございました。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 寺戸 孝志 36.7 11.1 57.5 44.2 21.9 171.4
2 樋口 新 7.1 57.3 41.1 ▲ 38.7 32.0 98.8
3 森下 剛任 8.0 15.1 82.8 14.0 ▲ 44.2 75.7
4 日下 健司 ▲ 5.8 9.6 13.5 44.6 0.9 62.8
5 佐藤 あいり 10.5 13.7 ▲ 32.0 38.4 24.6 55.2
6 太田 充 15.5 8.2 22.7 ▲ 19.7 ▲ 8.2 18.5
7 三戸 亮祐 46.9 ▲ 27.7 ▲ 39.1 ▲ 9.3 23.7 ▲ 5.5
8 村瀬 寛光 23.9 9.3 ▲ 43.8 ▲ 18.4 15.6 ▲ 13.4
9 掛水 洋徳 ▲ 41.7 13.3 ▲ 13.1 14.0 11.3 ▲ 16.2
10 土岐 雄太 ▲ 47.5 26.6 ▲ 4.5 ▲ 37.8 37.2 ▲ 26.0
11 杉村 泰治 43.4 ▲ 45.3 2.4 28.1 ▲ 61.2 ▲ 32.6
12 櫛田 利太 ▲ 12.4 ▲ 34.4 29.7 27.5 ▲ 43.9 ▲ 33.5
13 伊藤 鉄也 7.2 9.1 ▲ 9.3 ▲ 34.0 ▲ 19.2 ▲ 46.2
14 毛受 俊 ▲ 41.4 8.9 ▲ 39.2 ▲ 16.9 28.7 ▲ 59.9
15 杉浦 貴紀 43.1 ▲ 31.5 ▲ 89.3 ▲ 16.6 ▲ 17.9 ▲ 112.2
16 長谷川 弘 ▲ 94.5 ▲ 44.3 0.6 ▲ 20.4 ▲ 1.3 ▲ 159.9

 

Bリーグ(執筆:山神 達也)
約半年にわたる戦いも最終節となり、昇級・降級争いもいよいよ大詰めである。

私は今期のレポートを担当させていただき、自分の考え、各節の反省、目標に到達する手段などを、はっきりと文章にすることによって改めて確認し、実行することが出来たと思う。
初めてレポートを書かせていただいたので、拙い文章になってしまったかもしれませんが、今回の最終節まで精一杯書かせていただきます。

今期のBリーグ最終節は、大変な混戦模様である。
第4節を終えて暫定首位の牛尾を除いて、2位山神から8位朝岡までが約40P差の中にひしめき合う展開である。昇級できる枠は僅か2つ。熾烈な昇級争いが口火を切った。

牛尾+125.9P 葛山+51.6P 朝岡+35.3P 鈴木(雄)▲64.9P
こちらは暫定首位の牛尾のいる卓組。(ポイントは4節終了時点のもの)
山神+77.4P 越川+44.6P 安藤+38.3P 山本▲50.8P
こちらは暫定2位の山神のいる卓組である。
牛尾以外はポイントを伸ばしにくるので、降級争いをしている鈴木(雄)・山本にとっては厳しい卓組みか。
昇級を狙う葛山・朝岡・越川・安藤にとっては、昇級枠にいる選手が卓内にいるので、ポイントを直接奪って逆転するチャンスである。

ではその混戦模様のBリーグ、結果はどうであったか。
時系列を最終半荘スタート時まで進める。
最終の半荘に臨む上位陣各自のポイントは以下のとおり。
1位牛尾+123.2P 2位山神+100.4P 3位越川+80.2P 4位葛山+72.6P 5位菅野+55.3P
6位朝岡+55.0P
大外から菅野がポイントを大きく伸ばしているが、1位・2位が別卓なので、昇級ボーダーまで65,000点近いトップが必要な分、厳しいか。
越川は同じ卓の山神をトータルポイントで逆転すれば昇級がぐっと近づく。
葛山・朝岡も、同じ卓の牛尾を逆転できれば一番良いが、逆転しなくても、ポイントを上乗せすれば山神の卓の結果次第では昇級のチャンスがある。

最終半荘、自分に手が入ったこともあり有利に局を進めて迎えた南3局。私は45,900点持ちのトップ目であったが、ここが最後の勝負どころ、越川の最後の親番である。
私と越川は前期のCリーグでも昇級争いをしており、最後の半荘で私は越川に逆転され、越川2位、山神3位という順位でBリーグに昇級してきている。
現状の点差は開いていても、親は親。前期の苦い思いを繰り返さないよう、その日一番の集中でこの山場を越えようという想いであった。
結果としては、降級を避けるために早く局を進めたい山本の仕掛けに対して、私が1,000点の放銃をして越川の親が流れ、自分が親番のオーラスを迎えてトップで終了することが出来た。

別卓ではオーラス、昇級の可能性を残すには跳満ツモか朝岡から7,700点以上の直撃が必要な葛山の手牌

二万三万四万六万七万八万三索三索六索八索六筒七筒八筒  ツモ七索  ドラ五索

ここから打二万とし、条件をクリアするリーチをかける。
次巡二万をツモって3,000・6,000。
葛山の昇級に対する気持ちのこもった跳満ツモであった。

全ての対局が終了し、結果は1位山神、2位牛尾、3位葛山、4位朝岡となった。
別卓の結果もあり、私は優勝することが出来たが、今期のBリーグでの対局と結果を、来期初挑戦となるAリーグで戦う自信に出来ればと思う。

最後になるが、私は来期、Aリーグの卓につくのが楽しみでしょうがない。

約半年間、最後までレポートにお付き合い頂き、ありがとうございました。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 山神 達也 27.5 52.3 40.1 ▲ 42.5 50.0 127.4
2 牛尾 信之 89.8 15.8 12.3 8.0 ▲ 1.6 124.3
3 葛山 英樹 ▲ 11.8 34.6 26.9 1.9 31.7 83.3
4 朝岡 祐 13.6 34.5 ▲ 6.2 ▲ 6.6 45.6 80.9
5 菅野 直 ▲ 16.3 ▲ 7.1 ▲ 39.3 13.5 110.7 61.5
6 中西 栄二 ▲ 4.7 21.9 ▲ 4.7 35.4 13.3 61.2
7 越川 清一 59.6 29.8 ▲ 3.1 ▲ 41.7 16.4 61.0
8 古川 孝次 2.6 2.5 5.4 ▲ 40.7 55.4 25.2
9 安藤 大貴 31.6 ▲ 31.3 72.9 ▲ 34.9 ▲ 39.6 ▲ 1.3
10 原田 知彦 ▲ 24.4 ▲ 2.1 9.7 53.7 ▲ 78.6 ▲ 41.7
11 山本 拓哉 ▲ 87.7 ▲ 13.2 41.3 8.8 ▲ 26.8 ▲ 77.6
12 大滝 聡 42.3 ▲ 66.0 ▲ 19.1 ▲ 22.3 ▲ 14.3 ▲ 79.4
13 木村 東平 ▲ 48.8 ▲ 14.3 ▲ 37.8 26.3 ▲ 8.0 ▲ 82.6
14 中谷 彰吾 23.8 ▲ 35.8 ▲ 47.4 20.1 ▲ 45.4 ▲ 84.7
15 鈴木 基芳 ▲ 39.5 ▲ 25.1 ▲ 60.4 20.2 ▲ 33.1 ▲ 137.9
16 鈴木 雄介 ▲ 57.6 3.5 9.4 ▲ 20.2 ▲ 115.7 ▲ 180.6

 

Cリーグ(執筆:池沢 麻奈美)

月日が経つのは早いもので今年も残りあとわずか、中部プロリーグもいよいよ最終節を迎える事となりました。
私は現在▲113.1P、さすがに今期は昇級が厳しい条件となってしまったので、今節は少しでも来期に生かせるような麻雀を打つ事を意識して対局に臨みました。

Cリーグの昇級枠は上位3名。前節までは都築、大高坂、河合が昇級ラインにおり、河合の+102.7Pがボーダーラインとなっていた。
最終節、上位陣の直接対決となり、それぞれが昇級を意識した戦いが行われる。その風景は熱気に包まれており緊張感が漂った。
刻一刻と時が経ち気づけば残すところ最後の1半荘。私は一部始終を目の当たりにし、皆、1局、一打一打に強い想いが込められ真剣な面持ちだった。
そして最後の残り1卓となった。そこにはたくさんの観戦者に囲まれ、私もそこで観戦をしていたのだが、もし私がその卓に入っていたなら緊張で固まってしまいそうだった。
しかし、それぞれの選手がしっかりとした意思を持って麻雀に集中していた。
そんな中オーラスの親番で大町が粘った打ち回しで2位通過の小野をまくってわずか2,100点差でCリーグトップ通過となった。
そして3位通過となったのは河合。以上3名が来期からのBリーグへの昇級チケットを手に入れた。改めましておめでとうございます。

私自身はと言うと、Cリーグは降級もないので、この日は落ち着いてのびのびと対局することができ、+54.2Pと中々良い成績で終える事ができました。
ほんとは昇級争いをしてその内容を伝えられれば良かったのですが…。

長いようであっという間に過ぎてしまいましたが、約半年間、拙い文章にお付き合い頂きありがとうございました。
私としてはすごく良い経験をする事ができました。
来期はもっと自分らしい麻雀が打てるように今以上に励んでいきたいと思います。
これからも宜しくお願い致します。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 大町 篤志 ▲ 15.2 48.3 48.2 ▲ 24.5 89.7 146.5
2 小野 雅峻 ▲ 25.8 28.6 14.2 80.8 46.6 144.4
3 河合 慎悟 56.4 75.8 ▲ 31.0 1.5 24.0 126.7
4 大高坂 松城 98.9 18.4 ▲ 1.5 10.4 ▲ 31.5 94.7
5 中山 千鶴 26.0 ▲ 47.4 66.7 ▲ 25.6 19.0 38.7
6 鈴木 淳 ▲ 41.8 41.3 39.9 ▲ 20.0 ▲ 1.3 18.1
7 都築 友和 102.0 ▲ 7.7 18.9 24.2 ▲ 135.0 2.4
8 清水 哲也 ▲ 21.5 ▲ 2.8 ▲ 2.7 30.2 ▲ 11.5 ▲ 8.3
9 加藤 泰史 39.5 23.7 7.4 ▲ 74.0 ▲ 18.1 ▲ 21.5
10 太田 峻也 14.1 ▲ 31.9 ▲ 28.4 ▲ 31.7 54.0 ▲ 23.9
11 若松 正和 72.4 ▲ 150.0 4.9 71.4 ▲ 32.5 ▲ 33.8
12 大西 義則 ▲ 44.7 ▲ 52.0 ▲ 9.9 ▲ 13.2 66.7 ▲ 53.1
13 池沢 麻奈美 ▲ 78.4 19.9 ▲ 43.6 ▲ 11.0 54.2 ▲ 58.9
14 岡本 丈司 27.5 ▲ 10.1 ▲ 33.0 ▲ 19.1 ▲ 24.6 ▲ 59.3
15 浅野 文雅 ▲ 37.9 ▲ 49.4 35.3 ▲ 41.2 22.5 ▲ 70.7
16 上田 利華 ▲ 18.0 ▲ 7.7 5.8 45.1 ▲ 100.0 ▲ 74.8
17 斎藤 寛生 ▲ 71.0 ▲ 29.3 21.3 ▲ 7.3 ▲ 4.6 ▲ 90.9
18 角谷 和幸 ▲ 100.0 18.3 ▲ 51.5 ▲ 100.0 ▲ 83.6 ▲ 316.8
19 家田 みゆき ▲ 83.5 ▲ 38.0 ▲ 62.0 ▲ 100.0 ▲ 34.0 ▲ 317.5