中部プロリーグ レポート

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第26期中部プロリーグ 第1節レポート

2015/10/05
執筆:A:杉浦貴紀   B:河合慎悟   C:清水哲也


●Aリーグ(執筆:杉浦 貴紀)
Aリーグの観戦記を担当致します、21期生の杉浦貴紀です。
今節は昇級して間もないフレッシュな選手にスポットを当てて、各々の対局に臨む姿勢や戦術を紹介して参ります。

この日行われた組み合わせは以下の通り。
伊藤・牛尾・樋口・三戸
杉村・日下・村瀬・森下
土岐・杉浦・山神・小野

冒頭で述べたようにフレッシュな選手にスポットを当てていくと、私の卓は非常にフレッシュな顔ぶれが揃っていました。

土岐 25期生 Aリーグ3期目
山神 28期生 Aリーグ2期目
小野 29期生 Aリーグ初参戦

私は彼らがプロになる前、プロ試験を受験している頃から彼らを見て来ていました為、同卓者全員が後輩という状況は新鮮な気持ちになると同時に、私も歳をとったな、とも思いました。
結果だけ先に述べますと、この卓では土岐の1人プラス。
私は先輩としての意地を見せるべく、意気込んで対局に臨んだのですが、結果は奮わず、ものの見事に玉砕して参りました。
今回は小野と、土岐に対局に臨むにあたっての姿勢や意気込みについて聞いてみました。

小野「Cリーグからの連続昇級となったため、いまいち実感がわかないですが、Aリーグを全力で楽しみたいと思います。」
対局前は自分のスタイルを崩さずに4半荘打ち切ることを目標としていました。
今節は満足のいく結果にはなりませんでしたが、ここまで結果を残して来た打ち方が通用するのか試してみたいため、最終節までは打ち方を変えるつもりはありません。」

土岐「前節、初の決勝戦を経験したが、決勝戦では自分らしい麻雀が出来なかった。
見られているというプレッシャーに負けて慎重になってしまった。今期はチャンレンジャーとして、プロとして、自分自身が納得出来る麻雀がしたい。」
リーグが上がると全体のレベルが上がる傾向にある為、従来の打ち方が通用せず、自身の麻雀を見直す選手もいれば、降級をバネにスタイルを改良して臨む選手もいます。
まだ開幕したばかりではありますが、スタイルを曲げないと宣言した今後の小野に期待したいと思います。

また、土岐も決勝での敗戦を今後に活かすべく、気持ちを新たに対局に臨んでいます。
これは私も最初に出場した決勝戦で惨敗した経験があるので土岐の気持ちは良く理解できます。

別卓では前回優勝者である伊藤が大きくポイントを伸ばし、首位スタートとなっています。
伊藤は前期の最終節から大逆転での決勝進出、優勝、今節の結果と、まさに破竹の勢いで勝ち続けています。
勢いといった物を意識しているのかと話を聞いてみると、特には意識していないようです。
元々、精神的に強い自信があり、例えば、仕掛けに対して放銃したり、自身にとって不利益な結果を生んだりしても、それは自身の責任としっかり割り切ってプラス思考で対局を行うこと。
今回の勝因を上げるとすれば、攻守のバランスが良く、割り切って、思い切って攻め、ぶつかりあった場面であがりきれたことだ、と。

伊藤、土岐と前回決勝メンバーが好スタートを切る中、対象的にこの日行われた中でもう1人の決勝メンバーである杉村は大きなマイナスでのスタートとなってしまいました。
杉村の卓では森下、村瀬がポイントを争い、揃って上位に食い込んでいます。

上位の選手には追われるプレッシャーがあり、ポイントを守る、伸ばすなど様々な戦術が生まれます。
下位の選手には降級のプレッシャーがあり、巻き返しを計るべく戦術を組み立てます。
それぞれの立場に応じた、選手の対局に臨む姿勢や思考について触れながら、観戦記を通して選手の麻雀感をお伝えして行きたいと考えております。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 伊藤 鉄也 60.7 60.7
2 森下 剛任 55.7 55.7
3 土岐 雄太 44.3 44.3
4 村瀬 寛光 39.4 39.4
5 佐藤 あいり 16.8 16.8
6 朝岡 祐 8.9 8.9
7 山神 達也 ▲ 7.0 ▲ 7.0
8 小野 雅峻 ▲ 7.9 ▲ 7.9
9 三戸 亮祐 ▲ 11.8 ▲ 11.8
10 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 15.2
11 日下 健司 ▲ 17.6 ▲ 17.6
12 寺戸 孝志 ▲ 18.2 ▲ 18.2
13 杉浦 貴紀 ▲ 30.4 ▲ 30.4
14 牛尾 信之 ▲ 33.7 ▲ 33.7
15 杉村 泰治 ▲ 77.5 ▲ 77.5
16 掛水 洋徳 ▲ 97.5 ▲ 97.5

 

●Bリーグ(執筆:河合 慎悟)
私の所属する中部本部のBリーグはちょうど3つの中間に位置する所で毎期16名中5名が入れ替わり新風をもたらす。中部プロリーグの登竜門である。

今日の私の対戦相手は木村・葛山・大高坂・大町・私の5人廻し。
木村は中部の本部長。麻雀の経験値は他とは群を抜いている。
彼のおかげでこの中部本部がある。
敬意を払う一方で最も勝ちたい選手である。

葛山は私がプロテストの段階からの良き師であり、私にとって頼りになる存在で中部プロリーグの運営をきりもりする仕事人だ。
麻雀でも細かなところに目が届き、卓内でも核になる存在だ。

大高坂は中部プロリーグの決勝にも何度も出てAリーグ在籍も長かった先輩プロだ。最近麻雀の調子を崩しCリーグに甘んじてきたが、今期CリーグからBリーグに昇級。麻雀の引き出しの多さには目を引く選手だ。

大町は常に局面を冷静に見ることができ、そつなく打つ。
若手選手の中でも別格の安定感と粘り強さを感じさせる選手だ。
今日勝ちで終わればスタートに弾みがつくと思いながら対局開始。

1回戦ラスからの2回戦ラスさらに3回戦3着。ここまで私はイイトコなしで▲60を超えていた。
ここで降級の文字があたまをよぎったが、4回戦目恵みの雨に感じられるトップでギリギリ踏みとどまった。

悔しさ、不甲斐なさ、湧き上がる感情を飲み込んで反省点を思い返す。
この作業無くしては麻雀人生に明日はない。
今の自分より一年後の自分の方が強くなければおかしと考えるからである。
体を使うスポーツ選手の場合、昔は強かったと言うのは当然ある、しかし麻雀にそれは当てはまらないと思うのだ。

一般的には年齢と共に脳細胞が減り衰退していくと思われがちだが
実際、世界最高齢の方の脳はいずれの機能も若い時と差がない事が解っている。つまり脳は鍛える事で能力は衰えないと言うことだ。
この先、私は唇を噛み締めるたびに探究心を忘れず、脳を鍛え精進していきたい。
過去の自分自身に負けないように。

全体のポイントを見ると鈴木(雄)が大きくリードしている。
試合前、鈴木(雄)の同卓者である越川が「鳳凰戦でC1からB2へ昇級、中部プロリーグでも昇級と来て調子を上げているので注意しなければいけない」と語っていた事を思い出す。周りに警戒されながらもこの成績には感服する。
2位には中谷、3位は私と同卓した葛山と続いている。

4位は1回戦東一局に24,000点を放銃した大滝。バランスを崩すも体勢を立て直してこの結果だ。感心させられる。
まだ16半荘ある。
2節から方針と戦略を立て直して5節目には昇級圏内を争えるように頑張りたい。
これから半年間でありますが、お付き合いよろしくお願いします。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 鈴木 雄介 51.1 51.1
2 中谷 彰吾 34.5 34.5
3 葛山 英樹 30.3 30.3
4 大滝 聡 18.1 18.1
5 大町 篤志 17.1 17.1
6 山本 拓哉 5.6 5.6
7 古川 孝次 4.0 4.0
8 木村 東平 ▲ 3.2 ▲ 3.2
9 安藤 大貴 ▲ 4.6 ▲ 4.6
10 大高坂 松城 ▲ 7.4 ▲ 7.4
11 太田 峻也 ▲ 8.6 ▲ 8.6
12 太田 充 ▲ 11.3 ▲ 11.3
13 菅野 直 ▲ 32.8 ▲ 32.8
14 河合 慎悟 ▲ 38.8 ▲ 38.8
15 越川 清一 ▲ 56.0 ▲ 56.0
16 金平 裕樹 ▲ 100.0 ▲ 100.0

 

●Cリーグ(執筆:清水 哲也)
今期Cリーグの観戦記を担当する28期生の清水哲也です。
半年間お付き合いよろしくお願いします。

プロとしてリーグ戦に出場する以上、昇級または優勝するために対局に臨んでいる。
そんな私の考えとは裏腹に最近の成績は5節終わってみるとプラスマイナス0~20辺りに落ち着いてばかりである。

原因は鳴き過ぎている事にあると考えられる。
私は元来、面前でどっしり構えるタイプなのだが、最近同卓者によく鳴くと指摘を受ける事が多い。
それを踏まえて今期は面前を意識して対局に臨もうと考えている。

1回戦目東3局南家

四万六万六万六万二筒二筒二筒五筒六筒六筒中中中

配牌で四暗刻1向聴の稀に見ぬ好配牌が入る。
ダブりーにはならなかったが2巡目にツモ四万とした所で今節最大のミスをしてしまう。
ツモリ四暗刻の聴牌をヤミ聴にしてしまい、3巡後にリーチしたのだが下家に2,000点でかわされてしまった。

あまりにも早い巡目で役満手が入り少し思考が遅れてしまった。
後で同卓者に聞いたら「愚形のリーチと思った」と言われ、私がそのリーチを見ても同じ事を感じるだろうなと思った。

結果としてはオールプラスでトータル+49.6とし、2位につけることができた。
鳴く事を我慢してプラスにはできていたと思うので、今後もテーマとして取り組もうと思う。
しかし決して内容が良い訳ではなく、展開が向いていたかなというのが正直な感想である。

全体では山本が+80.7とし、頭一つ抜け出す形となった。
Cリーグは昇級ボーダーが120~150と非常に高い事が予想されるので、まだまだポイントは必要である。
今後も気を抜く事なく集中して戦おうと思います。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 山本 美文 80.7 80.7
2 清水 哲也 49.6 49.6
3 都築 友和 43.7 43.7
4 池沢 麻奈美 41.3 41.3
5 中西 栄二 38.0 38.0
6 加藤 泰史 33.2 33.2
7 若松 正和 28.0 28.0
8 富村 つぐみ 26.4 26.4
9 長谷川 弘 16.4 16.4
10 鈴木 基芳 ▲ 4.1 ▲ 4.1
11 林 俊宏 ▲ 4.4 ▲ 4.4
12 上田 利華 ▲ 8.4 ▲ 8.4
13 大西 義則 ▲ 10.6 ▲ 10.6
14 斎藤 寛生 ▲ 15.8 ▲ 15.8
15 鈴木 淳 ▲ 19.5 ▲ 19.5
16 三谷 卓也 ▲ 25.6 ▲ 25.6
17 岡本 丈司 ▲ 31.2 ▲ 31.2
18 原田 知彦 ▲ 39.8 ▲ 39.8
19 堤 文吾 ▲ 39.9 ▲ 39.9
20 島崎 涼 ▲ 46.7 ▲ 46.7
21 浅野 文雅 ▲ 48.1 ▲ 48.1
22 家田 みゆき ▲ 64.2 ▲ 64.2