中部プロリーグ レポート

中部プロリーグ レポート/第22期中部プロリーグ A・B・Cリーグ 第1節レポート

Aリーグレポート:杉浦貴紀

今期のレポートを担当します、21期生の杉浦貴紀です。
宜しくお願いします。

私は、長期間を戦うリーグ戦において戦略と戦術を特に意識しています。
戦略とは、全体の方針を決めること。
戦術とは、戦略に則って細部の方針を決めることです。
方向性を決めて、実行すること。
または、状況を作ること、その与えられた状況を活用することです。
1半荘、1節単位の勝った、負けただけではなく、
期全体を見通して戦略目標を設定し、それに沿った戦術をとる必要があります。
レポートを通して各選手がどういった考えを持ち、戦略を練り、対局に臨んでいるのかをお伝えしていきたいと思います。
半年間、お付き合い下さい。
まずは、第1節の結果に目を向けてみます。
組み合わせは以下の通り。

1卓(日下・森下・古川・掛水)
2卓(佐藤・寺戸・三戸・毛受)
3卓(杉浦・太田・伊藤・樋口)
4卓(山田・鈴木・村瀬・木村)

前期の決勝メンバーでもある、佐藤が大きくプラスし首位スタート。
同じく山田も好スタートを切った。
また、ベテランの古川や国士無双をアガった伊藤もプラスである。
対照的に、日下、杉浦は大きくマイナスし、こちらもベテランの鈴木、三戸が苦しいスタートとなった。

第1節では全員がゼロからスタートするのであるから、戦略も戦術もなにもあったものではないと思われるかもしれません。
しかし、戦略、戦術は存在します。
私の場合で言うと、決勝を目指すのはあたりまえのことではあるが、「降級しないこと」に重きを置いた戦略です。
例えば、あるオーラスのテンパイしている局面で、「アガれば浮き、放銃すればラスになる僅差の2着」という状況で対戦相手からリーチがかかったとします。
そんな、リスクとリターンを天秤にかけた時にリスク回避を選択することが圧倒的に多いです。

しかし、私とは対照的にアガリに向かいリスクを背負ってでもポイントを伸ばしに行く戦略をとる選手も多数います。
むしろ、そちらの方が圧倒的に多いのではないかと考えます。

これは、私の今節における失敗談です。
前述した通り、普段であれば戦略としてリスク回避を選びます。
しかしながら、勝つことのできなかった前期の決勝戦のリベンジがしたいという思いから、リターンを得る戦略を選択した結果、リターンを得ることは叶いませんでした。

普段選ぶ戦略を選ばなかったのは、再び決勝に残りたいと強く思ってしまったがためでした。
次節では、同じような考えを持っているであろう、前期の決勝メンバーでもある上記の選手や、ベテラン選手の戦略を主に紹介していきたいと思います。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 佐藤 あいり 61.9 61.9
2 古川 孝次 46.2 46.2
3 山田 優駿 39.8 39.8
4 伊藤 鉄也 39.8 39.8
5 村瀬 寛光 22.4 22.4
6 毛受 俊 21.5 21.5
7 太田 充 14.3 14.3
8 森下 剛任 8.0 8.0
9 木村 東平 3.1 3.1
10 掛水 洋徳 0.4 0.4
11 樋口 新 ▲ 1.2 ▲ 1.2
12 寺戸 孝志 ▲ 30.5 ▲ 30.5
13 杉浦 貴紀 ▲ 52.9 ▲ 52.9
14 三戸 亮祐 ▲ 52.9 ▲ 52.9
15 日下 健司 ▲ 54.6 ▲ 54.6
16 鈴木 基芳 ▲ 65.3 ▲ 65.3

Bリーグ:安藤大貴
今期、中部プロリーグBリーグのレポートを担当致します28期生安藤大貴です。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
前期Aリーグから降級した浅野、Cリーグから昇級した山本・杉村・安藤を新たに加えBリーグが開幕した。
今期がBリーグに昇級して初めての対局となるが、気負いせず自分スタイルで戦いたい。
まず昇級に向けて大きくリードしたのは、Bリーグ2期目の櫛田だ。+102.8Pと大きく抜け出した形となった。Bリーグの昇級ボーダーが例年+100P前後なのを考えると、容易なるポイントだと言え、今後の打ち方に注目したい。
続いて中部プロリーグを2連覇した経験のある鈴木(雄)であった。+38.8Pと昇級ボーダーには届かないものの、しっかりとポイントを出してきた。実績のある風格が伺える。
現状3位は土岐である。25期生土岐は今期がBリーグ最多の11期目となり同期が次々とAリーグに昇級する中「置いていかれているので今期こそは結果を出したい。」と宣言していた。
その宣言通り、僅差で迎えた4回戦をものにし卓内トップ+31.9Pで1節目を終えた。
「焦って気負いすることなく打ててよかった。」とホッとした様子だった。
そして自分の卓はというと
安藤+16.1P 大滝+11.5P 菅野▲8.6P 小坂▲21.0P
といった結果だった。卓内トップは取れたものの、探り合いをしているうちに終わってしまった感じだった。
他の選手の戦術をあまり分からないが、それは同卓者も同じはずなので、次節以降は様子見の打ち方ではなく自分のスタイルで戦いたい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 102.8 102.8
2 鈴木 雄介 38.8 38.8
3 土岐 雄太 31.9 31.9
4 安藤 大貴 16.1 16.1
5 大滝 聡 11.5 11.5
6 杉村 泰治 4.3 4.3
7 葛山 英樹 ▲ 5.5 ▲ 5.5
8 長谷川 弘 ▲ 7.8 ▲ 7.8
9 菅野 直 ▲ 8.6 ▲ 8.6
10 山本 拓哉 ▲ 16.2 ▲ 16.2
11 中西 栄二 ▲ 18.6 ▲ 18.6
12 小坂 美樹 ▲ 21.0 ▲ 21.0
13 朝岡 祐 ▲ 21.8 ▲ 21.8
14 浅野 文雅 ▲ 27.9 ▲ 27.9
15 若松 正和 ▲ 37.3 ▲ 37.3
16 牛尾 信之 ▲ 43.7 ▲ 43.7

Cリーグ:大町篤志
28期生の大町篤志です。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
まず最初に、最近3期分のCリーグの結果をみると、第21期の優勝者は+149.1P、昇級ボーダーが+142.2P、
第20期の優勝者は+196.3P、昇級ボーダーが+167.6P、
第19期の優勝者は+304.7P、昇級ボーダーが+121.2Pとなっている。
今期がどのような展開になるかはわからないが、優勝には+150P以上、昇級には+100P以上が目安となってくるだろう。
第1節を終えての結果は上記の表の通りである。
上位12名までがプラススタートとなり、その中でも上位4名は大きなマイナスをすることなく、大きなトップをしっかりと取り好スタートを切ったと言えるだろう。
私は今節を大きなプラスで終えることができたのだが、その中で分岐点となった局があるのでその局を紹介させて頂きます。
2回戦 南1局 東家 10巡目
四万四万三索五索五索六索六索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  ツモ四索  ドラ九万
これだけを見るといたって普通の手牌なのだが、ここに以下の場況が加わる。
・現状は40,000点台のトップ
・上家が2フーロ(2つとも字牌のポン)でソーズのホンイツ気配。
そしてすでに九索八索が余っていて、対面の切った七索は鳴かなかった。
このような状況で皆さんは何を想定して何を切りますか?
興味のある方はいろいろ考えてみて下さい。
この局がどのような結果になったかは次回に記載させて頂きますので、気になった方は次回のレポートまでお待ち下さい。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 大町 篤志 126.1 126.1
2 河合 慎悟 65.2 65.2
3 大高坂 松城 60.7 60.7
4 中谷 彰吾 57.1 57.1
5 小野 雅峻 39.3 39.3
6 三谷 卓也 34.4 34.4
7 斎藤 寛生 32.6 32.6
8 吉井 友直 25.7 25.7
9 八木 悠 15.3 15.3
10 大西 義則 10.8 10.8
11 鈴木 淳 10.5 10.5
12 山神 達也 6.1 6.1
13 太田 峻也 ▲ 13.9 ▲ 13.9
14 原 尚吾 ▲ 14.9 ▲ 14.9
15 原田 知彦 ▲ 27.4 ▲ 27.4
16 岡本 丈司 ▲ 59.5 ▲ 59.5
17 家田 みゆき ▲ 79.4 ▲ 79.4
18 越川 清一 ▲ 90.6 ▲ 90.6
19 加藤 泰史 ▲ 94.8 ▲ 94.8
20 角谷 和幸 ▲ 125.3 ▲ 125.3