北陸プロリーグ レポート

北陸リーグ レポート/第10期北陸リーグ 第2節レポート

北陸の桜は都会に比べて開花が遅く、そして短い。
その短い春の風物詩を多くの人が求めた4月の13日、バイパスレジャーランド藤江店の一角にて北陸リーグの第2節が行われた。
今回特筆すべきは、北陸の支部長である浦田豊人の参戦である。
北陸支部長であり、いわずと知れた元鳳凰位戦A1リーガー。
私は中部Aリーグにて何度も「尾張の怪物」古川孝次に胸を借りてきたが、浦田に対してはそれ以上に、畏敬の念を抱いている。普段の、人柄そのままの丁寧で繊細な打ち回しと、スイッチを入れた時の豪腕で3者を捻じ伏せるその打撃力の成せる二律背反が、私自身の雀風とは異なれど麻雀の理想形の1つだと思っている。
プロアマ枠の関係等、実践で対局する機会は殆ど得られていないが、私が北陸に戻ってきた理由・その1つが彼との真剣勝負である事もここに明記しておきたい。
その浦田が今節は格の違いを見せつけるかのように100Pオーバーを叩き出す。
緒戦こそ24,000台のラスを引いてしまうものの、そこから圧巻の3連勝。
親の国士を含めて、半荘3回で9万点の素点を稼ぐ離れ業をやってのけ、一気にトップ争いに肉薄した。
後藤、森田(有)さんも得点を伸ばし、上位数名は早くも安全圏が見えてきたのではないだろうか。
逆に大きく後退してしまったのは飯田さん、森田(繁)さん。受けが非常に上手く、経験も豊富な両名がここまで大叩きするのは珍しいが、逆に言えば残り3節で彼らがどのような戦術で照準を合わせてくるかが楽しみでもある。
私はというと、満貫に何度も振込み、満貫跳満を何度もアガる平常運転。終始打撃戦を貫くことは出来たものの、小泉さんの重厚な打ち筋の前に悉く競り負けてしまい浮くことは出来なかった。個人的に小泉さんの深い読みから繰り出される重厚な麻雀は、打撃型の私にとって闘いたく相手の1人である。というか、本来は苦手意識を感じている時点で競技プロとして、また麻雀打ちとして恥ずべき事なのだと思う。
この借りは今期中に、より上のステージで返さねばなるまい。
未だ全員に決勝卓のチャンスのあるこのリーグ戦。
短期戦の魅力と残酷さを映しながら、対局は折り返しを迎えようとしている。

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 後藤正博 プロ 64.1 37.3                 101.4
2 浦田豊人 プロ ▲ 34.4 102.1                 67.7
3 森田有一 一般 51.1 15.8                 66.9
4 小川洋輔 一般 ▲ 20.2 78.4                 58.2
5 光岡大幸 一般 65.8 ▲ 13.2                 52.6
6 押川憲一 一般 43.3 ▲ 8.0                 35.3
7 窪田一彦 一般 33.9 ▲ 14.5                 19.4
8 濱平光朗 プロ 26.4 ▲ 8.2                 18.2
9 小泉陽平 一般 ▲ 24.3 28.4                 4.1
10 恵比須均 一般 ▲ 38.0 35.9                 ▲ 2.1
11 安城るい プロ 7.2 ▲ 12.0                 ▲ 4.8
12 北川光 一般 50.8 ▲ 61.0                 ▲ 10.2
13 久保智央 一般 ▲ 27.2 10.2                 ▲ 17.0
14 荒谷誠 プロ ▲ 26.3 ▲ 4.1                 ▲ 30.4
15 清水裕 一般 ▲ 87.2 50.9                 ▲ 36.3
16 志多木健 一般 ▲ 36.2 ▲ 15.4                 ▲ 51.6
17 高村和人 一般 ▲ 11.8 ▲ 40.1                 ▲ 51.9
18 飯田輝雄 一般 10.5 ▲ 81.2                 ▲ 70.7
19 森田繁基 一般 ▲ 3.3 ▲ 79.6                 ▲ 82.9
20 松原健志 プロ ▲ 47.2 ▲ 45.7                 ▲ 92.9