北陸リーグ レポート

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第2期北陸リーグ 最終節レポート

2019/01/08
執筆:藤本 鉄也


寒さも本格的になってきた12月16日、
北陸金沢にて第2期北陸プロリーグ最終節が行われた。
決勝の椅子は4つ、夏目坂スタジオからの生配信ということもあり、地方所属プロにとっては自身をアピールできる絶好の場所なので、是が非でも上位4名に残りたい気持ちでの熱い対局となるだろう。
当然、私もそのひとりである。今回レポート担当の藤本鉄也と申します。

最終節は以下の組み合わせ
※〇囲みは前節までの順位
A卓
①木戸 ④木原 ⑤安城 ⑧成田 ⑩本田
B卓
②藤本 ③浦田 ⑥南 ⑦里木 ⑨獅坂
C卓
⑪美咲 ⑫前田 ⑬志多木 ⑭後藤 ⑮荒谷
※A・Bはたすき掛けCは順位順となっている。

 

【A卓】
木戸133.1P 木原53.6P 安城40.7P 成田3.5P 本田▲46.0P
現在の4位は木原の53.6Pこのポイントが目安のひとつ。
C卓からの突き上げ想定は省き、実質的にこのA卓の上位2名且つ70Pが安全圏、60Pでも当確といったところである。
首位の木戸は戦前語ってくれた
「展開は私が軽い手で局消化VSポイント狙いの人。仕掛けは高いか親か私が仕掛ける想定」
前期は首位で予選通過している木戸にとっては、状況に応じてアシストを行い優位に消化していく狙いがコメントからも明白であり、実践できる強者である。このことから2位争いに接点が絞られた。

1回戦 抜け番木戸
木原 安城 成田 本田
手探りの木原、安城、攻めたい成田、本田、この中で強烈な先制を決めたのは安城。

東2局 南家 ドラ一索

六万六万二索三索四索五索六索七索八索九索五筒六筒七筒

上記手牌でリーチ。ツモ一索
見事高めをツモアガリ3,000・6,000の跳満をものにする。
安城は早々精神的にゆとりができたと推測され、本人も「凄く気持ちが楽になった」と話していた。
これをみて他3人は焦る。当然である。
精神的にゆとりのできた安城は落ち着いて局を捌いていく、ここで成田、本田の言葉は悪いが”殴りあい”が始まった。
ただ・・・しかし・・・
失点させたい安城からの加点ができない。木原は行きたい気持ちを押し殺しチャンスを伺うも、勝負できる手にならず、我慢を重ねて1回戦終了となる。
2人浮き
トップ安城 2着本田 3着木原 4着成田

2回戦 抜け番木原
ここで首位の木戸が登場である。
安城は1回戦のトップに引き続き2回戦も好調で、5万点オーバーのトップで2連勝。
木戸は高みの見物を決め込み(正確には安定した局消化)3着で終了だが、想定通りといったところか。

3回戦 抜け番安城
ここで2回戦抜け番の木原が戻ってきた。当面のライバル安城が2連勝。更に差が広がり心中穏やかではないはず・・
それどころか行くしかない選択が残されてしまった。
1回戦の我慢の結末は如何に・・・
だがここで痛恨のラス。

これで態勢は決した。

4回戦・5回戦
木原は空回りが続き、成田、本田は加点はできるものの安城を捲れるだけの決定打がでず、安城は木戸と局消化すればよいが、他卓の状況もあり前のめり気味だがポイントを維持、木戸は予定通りの進行を進めて、結果A卓は木戸、安城が上位2名となった。

 

【B卓】
藤本70.9P 浦田55.3P 南18.2P 里木15.3P 獅坂▲26.6P
B卓では、私か浦田のどちらかかが調子を崩したのを見計らい、南、里木がこれを食えれば決勝の椅子が見えてくる。という構図である。

1回戦 抜け番、私(藤本)
抜け番者は自身の卓の観戦は許されており、数多くの選手は他者の動向、調子が気になり観戦しているが、私は一切しなかった。
大した理由ではないが、
「他者の調子なんて見ても関係ない。実際に対峙して感じたものこそすべて」
と別室で1回戦終了を待った。
「藤本さ~ん」と支部長である浦田からの声が聞こえた。
随分軽やかな声だった。
私はこの声で想像できた、浦田がトップであると・・

ここで勝手ではあるが私と浦田の関係を簡単に説明したいと思う。
浦田と出会ったのは20年以上前のことである、場所は金沢市内にある麻雀店。このころは2人で北陸支部前身の「金沢支部」を引っ張っていた。
何を隠そうレポートを書くのもこの頃以来で随分久しぶりである。
浦田は当時5時間はかかる東京へ鳳凰戦参加の為通い続け、地道に昇級しA1まで登り詰めた。本当に頭が下がる。努力家である。
その後、浦田は家庭の事情でプロ連盟に籍は置きつつも以前通りの活動はできず・・
私も浦田の少し前より仕事の都合で金沢を離れ関東圏へ、同じくプロ連盟に籍を置きつつも活動はしていなかった。

2年前浦田より連絡が入る
「家庭も落ち着いたので活動を再開したい。同時に北陸プロリーグ設立の話があるので力を貸して貰えないか」
私の勝手な要約ではこんな感じだった。私は5年前に長年勤めていた会社を退職し、東京でとある麻雀店に携わっていた。二つ返事でOKした。
理由は「まだやれるかな・・」「北陸支部の面々をのぞいてみたい」だが、一番の理由は、年上でもあり支部長でもある浦田に「やろう」と言われ断れるはずがない。

雀風もレベルも性格もお互い熟知している浦田からの「藤本さ~ん」想像通り1回戦トップだった。

2回戦 抜け番浦田
1回戦浦田がトップをとったことで、私の戦い方はほぼ決まった。
自分は極力沈まず、南、里木に走らせず。とはいえ始まってみると予定通りにはいかない。卓下の握った左手に爪痕が残るくらい苦しい展開が続いた。
南、里木は浮いている状態。私は点棒が削られジリ貧になりつつあったが突如待望の手が入った、

南2局 南家 親里木

一筒一筒一筒二筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒

このテンパイ。捨て牌は派手であった。だが更なる加点が絶対条件の親番里木から七筒がこぼれた。
里木の心を勝手に代弁しよう・・
「分かってますよ、染め手ということも、テンパイということも・・だがこの局を競り勝てば決勝の確率が高まる、本当の勝負処と判断したんです・・・」

2回戦、私はこの跳満でかろうじて3人浮きではあるが浮き3着に滑り込んだ。

3回戦
これで態勢は整った。私、浦田で局消化をしていく。
ただトーナメントではないので、ポイントはある程度維持をしながらではあるが・・

4回戦
私は5万点オーバーのトップとなった。これで当確、あとは誰が残るか見つめる展開となった。

最終5回戦
里木は3回戦でトップをとっており、浦田との差は5回戦開始前で13.3P。2人浮きのトップラスで逆転、2着ラスやトップ3着でもほぼ逆転、かなり肉薄状態での最終戦となった。
ここでラス親の南が爆発、オーラス持ち点は6万点を超えている。南が連荘を重ねる中、里木の条件がころころ変化する。
最短では1,300・2,600ツモで浦田を逆転という局もあったが、最終的に浦田が自身でアガリを決め終局となった。

南の猛連荘を受け続けた浦田は「オーラス早くアガってよ・・」と苦笑いで私に言った。
私は、ただ手が入らなかったのです・・・
浦田は、苦笑いが安堵の表情へ変化していた。

C卓からの突き抜け者がいなかったため、第2期北陸プロリーグの決勝進出者はA卓上位2名、B卓上位2名で決定した。

【決勝進出者】
1位 木戸遼之 133.2P
2位 藤本鉄也 99.6P
3位 安城るい 64.7P
4位 浦田豊人 56.4P

木戸、安城は2年連続の決勝進出。見事である。(一応私も・・)
決勝は2年連続決勝を決めた3人!VS支部長の威厳!となるのか・・
楽しみなカードである。
私も含めだが、悔いなく良い戦いにしたいと考えている。