北陸プロリーグ レポート

第21期北陸プロアマ混合リーグ第3節レポート

北陸の厳しい寒さが日々増すなか、11月24日に北陸プロアマリーグ第3節が行われた。
5節中折り返し地点である第3節、様々な思いが交錯する中、戦いの幕は上がった。

今回も好成績を残し、1位に躍り出たのは宮川さん。
4半荘を打ち終え+37.0Pを記録した。
1回戦は起家でいきなり満貫をツモり、その後もテンポよくアガリを重ね、会心のトップスタート!
しかし2、3回戦は3着、4着と厳しい展開で4回戦に突入。
東2局に満貫を放銃し、4回戦目も厳しい戦いになるかと思った矢先、東4局に大物手が!

西家 11巡目 ドラ一万

三万三万三万七万七万七万三索三索六筒六筒六筒八筒八筒 

なんとツモり四暗刻のテンパイ!ここは是が非でもアガリたいところ。
「絶対にアガリきる!」と覚悟を決めての即リーチ!
梅本は宮川さんと同じ卓で、4回戦目は抜け番だったため、この瞬間を実際に見ていたが、ツモ山に手を伸ばすたびに、宮川さんの気合と興奮が伝わってきた。
役満成就の瞬間を見届けたいという思いと、対戦相手が大きくスコアを伸ばしてしまうかも知れないという、二つの気持ちが自分の中で複雑に入り混じっていた。
結果は、数巡後に前田から出た三索を捕らえての12,000!
2回戦目からの我慢がようやく報われたように見えた。
その後は軽快に局を進めて2人浮きのトップ。
宮川さんへ試合後にお話しを聞いてみると、「2節から調子がいいと感じての3節だけど、やっぱり2、3回戦がきつかった。小場の展開が続いて、梅本君のリズムの良さに翻弄された。結果はプラスで終えられたけど、若いプロ相手にオヤジ狩りにあわずにほっとした。」と笑いながら語っていた。

今節で2位になったのは久保さん。今節は圧巻の+75.0P!
まずは1回戦での以下の2つのアガリ。

東3局 南家 ドラ四万

三万四万五万二索二索一筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒 

リーチを打って二筒が出ての8,000!
この勝負手をアガリ、親番を迎えると、以下の牌姿でのリーチ。

東4局 東家 ドラ南

七万九万四索五索六索七索八索九索二筒二筒七筒八筒九筒 

数巡後に八万をツモって、大きく試合を動かす3,900オール!
勝負手を2局連続でアガって、1回戦目は+39.0Pの最高の出だし。
しかし、2回戦目では▲22.1Pの痛恨のラスを引いてしまう。
3回戦目では2回戦目の結果をものともせずに、素点で75,000点越えのトップを飾り、+53.8を記録した!
4回戦目もマイナスすることなく終えて、最高の1日となった。
「序盤に大きく加点することができたので、手組や気持ちに余裕ができました。1日通して大きくポイントを伸ばせてよかったです。」と試合後に語った。

1121の全連対で+60.3Pを記録し、3位に浮上したのは里木。
試合前に少し話を聞くと、「対戦相手の傾向的には仕掛けを多用して、周りに受けてもらったほうが勝ちやすいと思う。」と語っていた。
まず1回戦目では1人浮きのトップでスタートし、彼の作戦が功を奏したのは2回戦。

東3局 1本場 ドラ四万 7巡目

一万二万三万四万四万七万九万一索一索一索三索二筒三筒 

この牌姿から2枚目の一筒をチーして一索をトイツ落とし。その後二索をチーして次巡に八万を出アガっての3,900は4,200の加点。メンゼンのドラドラ1シャンテンなので、鳴かない人も多そうだが、試合前の言葉通りのアガリを見せてくれた。
その後も順調にポイントを重ねた。
試合後は、「3位浮上できたので、プロアマ、プロリーグダブル制覇を狙う。」と大きな野望を聞かせてくれた。

今節の+37.1Pで1、2節のマイナスを返済し、復活の狼煙をあげたのは浦田だ。
1回戦目は5,200を1回アガリ、あとは小場で回し、放銃なしでトップを取り、好調な滑り出し。
2回戦目は、親の西田さんに6,000オールをツモられたこともあり、マイナスの3着。
3回戦目は、先ほどのマイナスを取り返すような1人浮きのトップ!
今日の自分の調子に確かな手ごたえを感じて臨んだ4回戦、以下の牌姿を8巡目に迎える。

東4局 西家 ドラ二筒

一万一万四万四万四万七万七万八万九万南南北北

跳満や倍満も見える勝負手の1シャンテンだ。
ここからバタバタと八万九万が切られていく中、対面の藤本の七万をポン。
この七万を鳴くか鳴かないかでは意見は割れると思うが、瞬間で反応できるのが浦田の強みだろう。この局のことを後から聞かせていただいたときは、「七万は鳴かなくても入っていて結果的には、どちらにせよテンパイはしていた。正解はわからないけど、瞬間で反応ができたことが『感覚で打てている』ような気がして嬉しかった。」とのことだった。

すぐに藤本がツモ切った南を鳴くと、次巡に一万をツモり、電光石火の2,000・4,000のアガリ。その後は点数を守り切り、浮きの3着で試合を終えた。
「第1、2節とマイナスで、本来自分が一番得意でなければならない、連盟公式ルールという事もあり、不甲斐ない思いでいっぱいでした。マイナスを返すことができ、スタートラインに戻ってこられたので、残りの2節を一生懸命打って、3年ぶりの優勝を目指したいです。」試合後にそう語った浦田は、少し嬉しそうに見えた。

少々長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回の第4節は12月15日に文化サークル富山蜷川店さんでの開催となっております。
観戦自由となっていますのでぜひともご期待ください。

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 宮川 悟 一般 13.3 44.1 37.0 94.4
2 久保 智央 一般 1.9 3.2 75.0 80.1
3 里木 祐介 プロ ▲ 13.1 23.4 60.3 70.6
4 原 修平 一般 ▲ 27.0 64.1 21.0 58.1
5 木戸 僚之 プロ 7.3 54.8 ▲ 18.2 43.9
6 平澤 憲一 一般 16.2 70.0 ▲ 49.2 37.0
7 安城 るい プロ 16.3 13.1 3.6 33.0
8 窪田 一彦 一般 ▲ 35.5 23.2 44.0 31.7
9 本田 朋広 プロ 6.2 32.8 ▲ 8.3 30.7
10 成田 理良 プロ 2.8 59.5 ▲ 31.8 30.5
11 梅本 翔 プロ 19.9 ▲ 24.0 31.4 27.3
12 光岡 大幸 一般 41.3 ▲ 4.3 ▲ 11.7 25.3
13 獅坂 祐一 プロ ▲ 8.4 9.1 24.2 24.9
14 鍛治 愛美 一般 26.1 50.7 ▲ 52.2 24.6
15 荒谷 誠 プロ 42.8 ▲ 32.0 11.8 22.6
16 西田 大志 一般 ▲ 17.5 ▲ 0.1 28.4 10.8
17 浦田 豊人 プロ ▲ 23.5 ▲ 5.8 37.1 7.8
18 山元 一成 一般 53.9 ▲ 58.5 10.1 5.5
19 吉田 健彦 一般 15.7 ▲ 4.0 ▲ 9.5 2.2
20 岡田 雅文 一般 ▲ 29.9 22.8 ▲ 1.9 ▲ 9.0
21 阿戸 翔太郎 プロ ▲ 3.1 12.5 ▲ 27.8 ▲ 18.4
22 前田 倫也 プロ 1.0 18.0 ▲ 40.2 ▲ 21.2
23 森田 有一 一般 ▲ 7.0 ▲ 7.9 ▲ 12.9 ▲ 27.8
24 藤本 鉄也 プロ 37.5 ▲ 16.3 ▲ 56.0 ▲ 34.8
25 南 和之 プロ 8.4 ▲ 39.7 ▲ 12.1 ▲ 43.4
26 小林 和樹 一般 ▲ 22.6 11.9 ▲ 34.0 ▲ 44.7
27 志多木 健 プロ ▲ 44.7 ▲ 35.8 16.9 ▲ 63.6
28 小泉 陽平 一般 ▲ 30.1 ▲ 43.9 ▲ 2.0 ▲ 76.0
29 瀧根 克登志 一般 25.2 ▲ 101.0 ▲ 17.5 ▲ 93.3
30 美咲 優菜 プロ ▲ 44.9 ▲ 15.9 ▲ 34.3 ▲ 95.1
31 藤田 竜弥 一般 ▲ 33.5 ▲ 89.8 15.8 ▲ 107.5
32 後藤 正博 プロ ▲ 30.0 ▲ 36.2 ▲ 50.0 ▲ 116.2