北陸リーグ レポート

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第3期北陸リーグ 最終節レポート

2020/01/16
執筆:浦田 豊人


12月15日(日)、富山市にて「第3期北陸プロリーグ第7節」が開催された。
1年間にわたるこのリーグ戦もいよいよ予選最終節となった。
今日の結果で決勝進出の4名が決定する。
果たして誰がその名乗りをあげるのか!?観客の方々もいつも以上に多く、会場の熱気を増幅させている。
闘う選手は自分が勝ち残るためはもとより、せっかく観に来てくれている観客の方々に対しても、プロとして一打一打しっかりと打ち、「観に来て良かった。」と思って頂かなければならない。

●A卓
里木 +251.4P(1位)
梅本 + 75.1P(4位)
荒谷 + 18.6P(5位)
成田 ▲ 13.6P(8位)
阿戸 ▲ 33.3P(9位)

先ずは上位卓のA卓に注目。
首位独走の里木は当確、梅本は里木以外の3人の誰かに抜かされなければ、少しのマイナスでも大丈夫そう。
逆に荒谷・成田・阿戸は梅本を捲り、里木以外で卓内トータルトップにならなければ厳しい状況。

前節にポイントを稼ぎ、4位に浮上したルーキーの梅本。
「試合開始前は正直大丈夫だと思っていました。」
一番近い5位の荒谷との差が56.5P。一発・裏ドラのない連盟公式ルールで半荘4回戦ならば大丈夫と思いたいところだが、そんな簡単には事が運ばないことをこのルールを熟知しているプロ・ファンの方々は知っている。

そんな梅本、抜け番・4着・浮きの3着と少し沈みで迎えた4回戦目。

東1局・北家

二索二索九索九索五筒五筒五筒七筒八筒八筒西発発  ツモ五筒  ドラ一筒

七対子1シャンテンでもあり、トイトイ移行あわよくば四暗刻という手か。
そこへ4枚目の五筒。両天秤にかけてこれをツモ切りする。そこに地獄への第一歩が待ち受けていた。
親の阿戸が牌を倒す。

六万七万八万二索二索三索三索四索四索一筒一筒六筒七筒  ロン五筒  ドラ一筒

5巡目にしてヤミテン11,600のアガリ。やはり一筋縄ではいかない。最終節にはやはり魔物が棲んでいるようだ。
梅本にとっては痛恨の放銃ではあったが、振り込んだ相手がトータル9位の阿戸であった事が不幸中の幸いか?
そしてほぼ目が途絶えかけていた阿戸はこのままトップを取り、僅かながら望みを残す。
とにもかくにも最終戦を前にして混戦模様となって来た。

●B卓
藤本 + 151.6P(2位)
本田 + 82.9P(3位)
浦田 + 5.4P(6位)
木戸 + 1.1P(7位)
志多木▲ 45.7P(10位)

もう1つの上位卓B卓はどういう展開になろうか?
藤本は当確、ターゲットは本田となるため、他3人はトータルで本田より上を目指す事となる。
前回チャンピオンの木戸、そして準優勝の浦田としては、このまま予選敗退するわけにはいかない。

1回戦目
開局、私(浦田)以外の3人テンパイ。
仕方ないと言えばそれまでだが、どこか3人に比べて必死さが足りないような気もしてしまう、不安な立ち上がり。

オーラス
ラス目の木戸→南ポン、五索ポン、九筒ポン
高速で三フーロの仕掛けを入れる。
手中は三万四万中中
ここから三度見逃しをかけ、私がタンヤオのみのアガリ逃しをしているうちに、四万を持って来て、中をツモ!

四万四万中中  ポン南南南  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ポン九筒 上向き九筒 上向き九筒 上向き  ツモ中  ドラ一索

執念の満貫のアガリ。ラス目から一気にトップを奪取し、木戸にとっては本田追撃のための最高の出だしとなった。

2回戦目
1回戦目抜け番のターゲット・本田が登場。
ラススタートの私は早くも俵に足がかかった状況。もう後がない私はノーガードで攻める。結果何とか大きなトップを取り、本田を上手くラスを押し付ける事に成功。
この半荘だけで67.9Pの差をつめる。
木戸とともに本田の背中に近づいていく。

3回戦目
ここまで良いところが見られず、嫌な空気が流れてきた本田だが、東3局、西家で先制リーチ。

二万三万四万二索三索六索七索八索三筒三筒五筒六筒七筒  ドラ四索

これに対して北家の木戸が追いつく。

一万一万五万六万七万二索三索四索四筒五筒六筒七筒八筒

本田の捨て牌に九筒があるが、ここは勝負とみて追っかけリーチ。
お互いにとって大事な分岐点な局となったが、結果は木戸が高目のドラ四索を持って来てしまい、ライバル本田に痛恨の7,700放銃。
このまま本田は前回のラスを挽回する嬉しいトップを取り、木戸は悔しい1人沈みのラスを喫してしまう。

最終戦開始前のトータルポイント
●A卓
里木 + 250.0P(1位・最終戦抜け番)
梅本 + 41.2P(4位)
荒谷 + 37.8P(5位)
阿戸 ▲ 5.4P(7位)
成田 ▲ 25.7P(8位)

●B卓
藤本 + 193.1P(2位)
本田 + 70.9P(3位)
浦田 + 26.3P(6位)
木戸 ▲ 28.3P(9位)
志多木 ▲ 66.7P(11位・最終戦抜け番)

北陸プロリーグの規定により、最終節は試合途中に他の卓の状況確認は禁止されている。
なので、最終戦を前にして、自分が何位になっているかはお互い分からない状態でスタートする。

A卓においては、落ちて来た梅本と昇ってきた荒谷との差が僅か3.4Pとほぼ着順勝負の大接戦。阿戸も55,000点くらいの大きなトップかつ2人を沈めれば可能性はある。
成田は流石に厳しいか?

果たして阿戸がその条件クリアを目指すべく、アガリ続ける。
結果は2人とも沈めての1人浮きのトップを取るも、梅本に僅か1.6P足りずに力尽きた。
梅本はかろうじて阿戸の猛追をしのぐも、トータルポイントが更に削られ、+29.4P。まだ終わっていないB卓次第では敗退も十分あり得そうなところまで追いつめられてしまい、結果を祈るカタチとなった。

そんな展開になっている事を知らないB卓の私。考えている事は本田との差44.6Pをいかに逆転するか?
木戸は99.2差はほぼ苦しいが、麻雀は最後の最後まで何が起こるか分からない。

東1局、私の1人ノーテン。この場に及んでまだ腹を括れていないのか!?
東1局1本場、東2局と木戸が1,000・2,000を2回ツモアガる。
地味ではあるが、丁寧に与えられた自分の手の出来うる最高のアガリを愚直に実行している。
大差をつけられている木戸だが、まだ全然目は死んでいない。さすが現チャンピオンである。私にこれだけの気持ちがあったならば、また違った展開になったかもしれないのに…。

東4局、私の親をむかえる。ラス親は藤本と本田が2人がかりで流しにかかるのは明白なので、私にとってはこの東場の親がラストチャンスである。
その思いに呼応するようにドラ中が配牌でトイツのチャンス手。しかし、今日の自分を象徴するかのようにツモが噛み合わない。

五万五万六万七万七万八万二索四索三筒三筒四筒四筒中中

これが6巡目。中ドラ3もあるし、親としては連荘が出来ないかもしれない七対子に決め打つ事は出来ない。
メンツ手とトイツ手を決め切れないので、場に2枚切れている六万八万にも手をかけられない。なので打四索、そこへ西家の本田がリーチ、全力で私の親を落としに来る。

「どうするか?このままではどっち付かずだ。ここはテンパイにならなくとも七対子にしようか?」

瞬間悩んだが、それでもやはり七対子に決められない。次巡、いかにも山にいそうな1枚切れの九索を持って来るが、本田の現物でもあり、ツモ切りする。生牌の西もツモ切りするとすぐに被る。七対子ならばここでテンパイしていた。そして待ち牌にしていただろう九索を本田がツモ切りする…。
確かに難しい手ではあったが、「アガリへの一本の蜘蛛の糸」があったのも事実。
結局この親をノーテンであっさりと流してしまい、私は最大の好機を逸する。

オーラス
東家 浦田 26,900
南家 藤本 28,300
西家 本田 24,800
北家 木戸 40,000

本田がラス目であるが、私も沈んでいるのでその差は詰まっていない。
私は猛連荘に賭けるしかないが、先程言った通り、藤本と本田が黙って眺めているはずもなく、速攻で終わらせにいくだろう。
実はこの時点で、すでに終了しているA卓の結果と照らし合わせると、私はこの最終戦は100点でも浮けば決勝進出を果たしていた。
もちろん私はそこまでボーダーが下がっているとは知らず、仮に想定したとしても、このまま浮きだけで終わらせるわけにはいかないだろう。
果たして本田8巡目リーチ、藤本9巡目追っかけリーチが立て続けにかかる。
流石に隙がない2人である。私もピンフのみの1シャンテンで突っ張るも、本田の放銃牌を持って来て終了。

この結果、第3期北陸プロリーグの決勝戦への進出は以下4名に決定した。

1位通過 里木 祐介
2位通過 藤本 鉄也
3位通過 本田 朋広
4位通過 梅本 翔

【決勝戦】
1月31日(金) 午後1時~
夏目坂スタジオにて配信対局となります。
是非ともご視聴の程、宜しく御願い申し上げます。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 合計
1 里木 祐介 8.8 119.3 40.3 28.9 34.4 19.7 ▲ 1.4 250.0
2 藤本 鉄也 46.7 61.9 16.0 10.2 43.4 ▲ 26.6 34.8 186.4
3 本田 朋広 0.3 18.1 57.1 ▲ 8.7 ▲ 11.8 27.9 ▲ 7.0 75.9
4 梅本 翔 36.2 ▲ 30.5 4.0 4.7 ▲ 6.9 67.6 ▲ 45.7 29.4
5 阿戸 翔太郎 5.6 7.2 ▲ 10.1 ▲ 27.8 11.8 ▲ 20.0 61.1 27.8
6 荒谷 誠 51.6 ▲ 90.8 38.5 ▲ 10.8 3.0 27.1 ▲ 0.4 18.2
7 浦田 豊人 ▲ 16.7 ▲ 91.4 49.7 9.7 47.0 7.1 4.6 10.0
8 木戸 僚之 ▲ 42.6 ▲ 15.2 42.9 11.4 51.2 ▲ 46.6 ▲ 11.4 ▲ 10.3
9 成田 理良 36.5 67.5 ▲ 57.7 ▲ 23.1 ▲ 3.1 ▲ 33.7 ▲ 13.6 ▲ 27.2
10 前田 倫也 ▲ 2.4 30.7 ▲ 31.5 15.7 ▲ 9.1 ▲ 70.3 39.1 ▲ 27.8
11 志多木 健 13.2 ▲ 24.1 ▲ 19.4 26.2 ▲ 59.1 17.5 ▲ 21.0 ▲ 66.7
12 安城 るい ▲ 20.2 ▲ 30.5 21.4 ▲ 37.9 ▲ 31.8 ▲ 17.0 16.9 ▲ 99.1
13 南 和之 ▲ 45.8 ▲ 25.4 ▲ 95.1 58.3 ▲ 24.4 35.7 ▲ 32.8 ▲ 129.5
14 後藤 正博 ▲ 47.6 23.7 ▲ 30.0 ▲ 30.0 ▲ 44.7 ▲ 50.0 13.3 ▲ 165.3
15 獅坂 祐一 ▲ 23.6 ▲ 40.5 ▲ 77.1 ▲ 56.8 0.1 ▲ 8.4 ▲ 36.5 ▲ 242.8