関西プロリーグ レポート

第19期太閤位決定戦レポート

【高谷圭一が初の太閤位獲得!】

1/14(木)に第19期の太閤位決定戦が行われ、高谷が初の太閤位を戴冠した。
太閤位とは、日本プロ麻雀連盟の関西本部で行われているリーグ戦の頂点であり、そのリーグもA、B、C1、C2、C3の5リーグと決定戦に出るだけでも数年を要する。
高谷は、Aリーグが3期目、決定戦は2回目の挑戦での戴冠となったが、その戦いを振り返っていきたい。

1回戦、東2局から大物手。親の高谷のこのアガリ。

 

 

ツモ、ホンイツ、七対子、ドラ2の8,000オール。
打点の作りにくい公式ルールでは、やや大げさな表現だが、最後まで優勝争いはできそうなアドバンテージ。
他3者としても、この決定戦に向けてプランと戦術を何個か用意したと思われるが、大きく狂うこととなる。

次局1本場のリーチは1人テンパイで流局となるが、

五万六万七筒七筒七筒三索三索五索五索六索六索七索七索 リーチ ドラ九万

同2本場
二万三万四万四万五万六筒七筒八筒五索六索七索八索八索  リーチ  ツモ六万  ドラ二万

さらに高谷のアガリ。城もタンヤオ、ドラ2をテンパイしていたが、4,000+200オールと突き放す。

そのあとも攻め手を緩めず、一時は8万点オーバーと大量リード。
1回戦で決まってしまいそうな雰囲気も出てきたが、オーラスに花岡が高谷から満貫をアガリ、食らいつく。

四万四万七筒七筒九筒九筒二索六索六索東東南南 リーチ ロン二索 ドラ六索

1回戦終了時
高谷+49.8、花岡▲3.6、佐々木▲20.5、城▲25.7

2回戦、開局から花岡が魅せる。

 

 

親番なので、どこかで妥協して先制リーチにする人も多いところ。花岡の胆力が光った3,900オールであった。

 

 

花岡 章生
16期生
第11、15、16、17期太閤位
ディフェンディング制とはいえ、12年連続で決定戦進出。今期も圧倒した1位通過と関西を代表する選手。
所作が綺麗で、手牌の良し悪しに左右されず淡々と打牌をするのが特徴的。

話を2回戦に戻そう。
「このアガリでまだまだわからなくなったのになぁ」と終了後の花岡。しかし、この半荘も主役は高谷。
最高打点は2,900点と低いものの、花岡のドラドラの手をつぶしたりと効果的なタイミングでのアガリが多く、オーラスを迎えて1人浮きのトップ目。
このまま終わるとほぼ決定してしまうところだが、今度はこの男が一矢報いる逆転トップ。

 

 

城 裕介
29期生
Aリーグ2期目だが、3位通過で2年連続の決定戦進出。この中では圧倒的に若い。
インタビューでは「いかに動けるかどうかだと思うので、何でもします。」と意気込みを語ってくれたが、1回戦で高谷と大きな差となってしまい、手段が限られたのが痛かった。

2回戦終了時
高谷+61.6、城▲9.4、花岡▲13.9、佐々木▲38.3

3回戦は、城の4,000オール、花岡1人テンパイ、佐々木が城から5,800と高谷以外が加点して始まった。
高谷を沈めるのが最低条件の3者としては、まだまだ加点が必要とはいえ、やる気が出る点数状況。

東2局3本場、高谷は1巡目から西ポン、中ポン。
残った手格好は不十分ではあるが、積極的に攻めていく。

 

 

ここでも中途半端に安牌を抱えることはせず、アガリに一直線。

 

 

手狭に構えていたら、なかったであろうこのアガリ。700・1,300は1,000・1,600。
合計3,600点の加点は、追う3者にとっては非常に重い。

この次の親番で5,800のアガリが決定打ではあったが、これで9割5分決まった。
守備力ゼロの仕掛けで非常に怖い。無謀ではなく、その怖さをわかった上で勝負している。
気持ちが守りに入ったら絶対に出来ない仕掛けだなぁと純粋に感動する。

 

 

高谷 圭一
30期生
Aリーグ3期目、本決定戦は2回目の挑戦。
このほかにも王位戦決勝や十段戦を初段からベスト16まで勝ち上がる等、結果を残している。
佐々木、花岡の大先輩2人と大舞台で戦えるのがとても嬉しいとのこと。

この3回戦も高谷がトップ目でオーラスを迎える。
今度はこの男が抗う。

 

 

佐々木 亮
15期生
第18期太閤位、第7期関西覇皇、第35期十段戦準優勝
前期に初挑戦で太閤位獲得。今期はディフェンディングでの決定戦となる。
河を工夫し相手に対応させたり、相手の対応によって押し引きを変えたりするのが上手い。

例えば、1回戦。早々に西東と仕掛けてこの手格好。

 

 

九万を余らせ相手を縛り、持っているとは到底思えない一索をポン。
こうなると他家は攻めきれず、悠々と700・1,300のツモアガリ。

 

 

しかし、僅差であればこういう戦略も通用するのだが、8,000オールが出てしまうと打点のある手を作らざるを得ない。
ストロングポイントを発揮できないのは、佐々木にとって大きな誤算だったであろう。
その借りはきっと来年挑戦して返すはずである。期待したい。

四暗刻が成就すれば、高谷を沈めて最終戦にわずかな可能性が残ったのだが、どちらも佐々木の手元では踊らず。勝負は決した。

3回戦終了時
高谷+84.2、城+1.0、花岡▲18.4、佐々木▲67.8

最終成績
高谷+70.3、城+18.8、花岡▲12.8、佐々木▲77.3

高谷「すごく嬉しいです。守っていると勝てないと思ったのでガムシャラに行こうと。決して実力で勝ったとは思ってないので、精進して今以上に実力をつけたいと思います。」

とんでもない、リードしてからの隙はほとんどなかった。
高谷さん、優勝おめでとうございます!

 

 

(文:福光聖雄)