鸞和戦 レポート

第2期鸞和戦ベスト8B卓レポート

【第2期鸞和戦ベスト8B卓、水野孝一、西川淳が決勝進出】

 

 

西川「4戦で何があるかはわからないとはいえ、あのリードをもらったら、ちゃんと通過することは義務だなと思って、丁寧に丁寧に、でも行くべきところは行って、というようにやりました。」
まずは、戦後の西川のインタビューから抜粋する。

 

 

西川は、まず1回戦の東3局に2,000・4,000をツモって先行する。
続く東4局の親番では、和久津のリーチ、水野の仕掛けとのめくり合いを制し、最高目の6,000オールをツモアガる。

 

 

 

 

このまま1回戦を6万点の1人浮きトップで終え、苦戦したベスト16とは違い、お釣りがくるほどの好スタート。
『通過は義務』と思って気を引き締めたのも納得だろう。

 

 

2回戦では水野がリードする。

 

 

リーチ、ツモ、南、ドラ1の2,000・3,900を皮切りに、

 

 

和久津からタンヤオ、ドラ1の3,900。

 

 

和久津から、ダブ東、中、ホンイツの12,000。

 

 

ツモ、七対子の1,600は1,800オール。
このアガリで6万点を超え、上位の西川・水野と下位會田・和久津の差が大きく離れることになった。

 

 

和久津「縦長の展開を打破したかったんですけど、打点が欲しくなって甘えてしまった(鳴かなかった)ことが南での12,000の放銃になってしまった。より縦長にしてしまって、以降は手段が限られてしまった。」

 

 

1回戦からここまでで和久津の放銃は6回。
勝負しての放銃であれば納得もいくのだが、1,000点や2,000点のヤミテンに飛び込んでしまうのはすべて和久津だった。
南単騎も止めるのは非常に難しい牌。
上のキャプチャは直前に會田から二索が切られたところであり、これを鳴かないと打破できないほど、和久津にとってはめぐり合わせが厳しい日だった。

 

 

和久津「また負けてしまいましたが、懲りずにチャレンジするので、応援を止めないでください。また頑張ります。よろしくお願いします。」

 

 

3回戦、會田が反撃の狼煙を上げる。

 

 

リーチ、ピンフ、ドラ2の7,700を和久津から。

 

 

リーチの和久津からタンヤオ、ドラ3の7,700(+1,000)。
どちらも和久津からのアガリになり、理想通りではなかったが、それでもこの半荘のトップ目になり、水野との差は約25ポイント。
最終半荘での逆転も視界に入ってきたところだった。

 

 

會田「応援ありがとうございました。鸞和戦というタイトルの新設にご尽力された皆様に感謝したいです。僕みたいなキャリアで放送対局に出られるというのは貴重なことなので、その機会を得られて本当に良かったです。また、もっと強くなって戻ってきたいと思います。」

 

 

 

水野、会心の四暗刻でいきなりの勝負あり。
會田にとっては残酷だったが、水野のアガリが見事だった。

 

 

 

松田彩花(実況)「普通の人はカン四万待ちになってますよね?」
山田浩之(解説)「リーチ、ツモ、三暗刻でもかなり価値あるけど(浮きになるから)、すごいね」

三万五索七筒と切り飛ばしていった強い意志が、発を重ね、四暗刻に導いた。

 

 

水野「2回戦、3回戦とツイてました。(決勝戦に向けて)対戦相手は強いと思いますけど、しっかり準備して臨みますので、応援よろしくお願いします。」

これで第2期鸞和戦の決勝のメンバーが出揃った。

 

 

中島寛基vs吉野敦志vs水野孝一vs西川淳(通過順)

他の3選手には失礼ではあるが、A1リーガー西川の大本命は揺るがないところだろう。
ただ、ここまで本命視される分、3選手も対西川の作戦だけは練ってくるし、西川の親番は辛く打ち、西川の仕掛けには厳しく対処してくることも考えられる。
そう易易と西川が優勝するようにも思えない。

最後も西川のインタビューで締めたい。

西川「8月の末に世界リーチ麻雀選手権(World Riichi Championship / WRC)に出場する予定なので、今、旅費がめちゃめちゃ高いので少しでも…というのはわりと本音ですけど冗談として、鸞和として世界の皆さんに挨拶したいと思っているので頑張ります。」

決勝戦は6/10(金)14時から、お楽しみに。
実況:早川林香
解説:瀬戸熊直樹・魚谷侑未

ご視聴はこちら!

 

 

(文:福光聖雄)