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プロ雀士コラム

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「プロテスト」 紺野 真太郎

2014/08/05
執筆:紺野 真太郎


今年の夏も暑い。普通の人がどれくらい暑いのかはわからないが、毎日4、5枚のタオルを持ち歩き使い切る私にとっては辛い季節である。

 

そんな中でも時間は待ってくれない。次回プロテストの準備をしなければならない。

ここ何年かのプロテスト準備を担当させてもらっているが、今回の準備に軽いトラブルが起きた。

前回まで使用させて頂いていた、筆記、面接会場が、ビル自体の閉鎖の為、使用出来なくなってしまったのだ。

 

一昔前ならば、分厚い電話帳を片手に片っ端から電話をし、条件等を聞き、検討しなければならなかったのであろうが、今はスマートフォン1台で候補地はすぐ見つかる。ただ、ネット上の情報を鵜呑みにし、決める訳にはいかない。現場に下見に行き、会場側と打ち合わせをし、決定する。そんなこんなの繰り返しの中、3軒目でやっと決まった。

 

筆記問題の作成も同時に行う。問題作成者に発注をし、上がってきたものをレイアウトしてもらい、実際にテストを自分が受けてるつもりで解いてみる。使える問題、そうでない問題を分け、別の問題に差し替え、答えに間違いがないかをチェックし、最後に藤原隆弘にもチェックをお願いし、問題がなければ完成となる。

 

このような準備をしている期間も、前回の三次テストが並行して行われている。

3年前からプロテストは年2回制となり、繰り返し1年を通して関わっている。

そうすると本当に1年が経つのが本当に早く感じる。

 

プロテスト受験生を迎えるこちら側からすれば、このくらいの手間はどうってことは無い。

合否の結果はともかく、受験して頂いた全員に感謝をしているからだ。

 

 

自分が受験したのは15年前。当時から考えたら様々なことが変わった。

変わったというより、進化したと言うほうが合っているかもしれない。

 

10周年を迎えたロン2、麻雀格闘倶楽部、天空麻雀などのCSの番組、勉強会、ニコ生による対局の配信、スタジオの創設、日本プロ麻雀連盟チャンネル設立、そして世界選手権。

 

15年前は麻雀が強ければなんとかなると思っていた。だから、ただ麻雀を打つだけだった。麻雀店の従業員をし、来る日も来る日もひたすら麻雀を打った。その時の打ち込みがあったから今でもなんとか選手としてやれているのだと思う。

 

だが今は、麻雀を打ち、強いということはプロとしての最低条件でしかない。しかもその方向性はどちらかと言えば、アスリート的となってきている。更に、社会人としての常識、プロとしての個性、情報発信、ファンへの対応、映像を通しての見せ方や解説等の話し方など、求められるハードルが業界の進化に応じて、上がってきている。

 

今回プロテストの受験資格に年齢制限(40歳未満)が設けられたのも、そういった事情が考慮されているからである。

 

私も40歳を超え感じていることだが、自分ではまだまだ若いつもりでいても、世間から見れば立派な中年であり、20代、30代とは違う衰えを感じずにはいられない。それでも私には経験があるが、競技者として、40代のスタートでは厳しいと言わざるを得ない。

 

40代で今回の受験を考えておられた方もいらっしゃるかも知れませんが、事情をご理解の上、ご容赦願いたい。

 

 

さて、ここまで読んで、プロテスト受験に興味を持って頂いた方もいるかも知れない。

そこで、受験の流れと、注意点などを挙げていきたい。

 

■応募

応募期間は8月1日から8月31日必着。このコラムが掲載されるころにはもう募集は始っています。

締め切りは8月31日。必着なので、余裕をもって8月25日くらいまでには送って頂ければと思います。

 

■必要書類等

「履歴書」 

履歴はなるべく詳しく、読みやすい字で。

写真の貼り忘れが毎回目立つが、封筒に入れる前にもう一度チェックを。

 

「住民票」 

これも時々忘れる方がいるので、忘れずに。これも余裕を持って用意しておきたい。

 

「写真」 

25mm×30mmのものを2枚。受験票に使用しますので、最近のものを。履歴書と同じもので構いません。

 

「プロ試験申込書」 

ホームページよりダウンロードして必要事項を書き込みます。

 

「受験料」 

15000円。これらをまとめて送りますので、必ず、現金書留で。

時々、普通郵便で送られる方がいらっしゃりますが、お間違いのないようお願いします。

 

 

プロテスト1日目(9月13日)筆記、面接

よくある質問で、「服装は?」という問い合わせがありますが、男性はスーツ、女性は派手でないものとお答えしています。

 

場所、時間 応募された方には日時、会場、スケジュール等が送られますので、それで確認してください。

受験日1週間前までに送られて来ない場合は、郵便事故も考えられますので、四ツ谷道場まで問い合わせてみてください。

 

筆記 過去問題を参照していただければ、出題傾向は掴めると思います。

難しい問題ではないと思いますが、時間制限がありますので、本番で焦らないよう対策しておくのが良いでしょう。

 

面接 男女別で行われます。男性は4、5人で一組の集団形式で行います。

試験官と実際に話す機会なので、アピールしたいこと、質問したいことなどは事前にまとめておくと良いでしょう。

 

1日目合否発表 筆記、面接に合格されますと、2日目の実技審査に進みます。

時間、会場等は合格の方にお知らせします。ここまでで1日目が終了です。

 

 

プロテスト2日目(9月14日)実技試験

服装は前日と同じ感じで大丈夫ですが、麻雀の実戦となりますので袖などが邪魔にならないよう、上着を脱ぐなりの準備をして臨んでください。

 

実技試験 半荘4回程度の実戦です。使用されるルールは日本プロ麻雀連盟Aルールです。

ホームページなどでルールを確認し、時間的に余裕があれば、四ツ谷道場でAルールを体験しておくのも対策の1つになるでしょう。日本プロ麻雀連盟チャンネルなどで対局を見ておくのも良いでしょう。

 

合否判定 2日目まで全て終了しますと合否判定となります。こちらは全て郵送にて結果が送られます。

ここでの判定基準は2日間の総合評価となります。合格しますと三次試験に進むこととなります。

 

 

三次試験(全5回、10月~2月)

筆記、面接、実技の二次試験に合格しますと、三次試験に進みます。

この三次試験では、毎回文章を書く宿題が出され、講師が指導しながら麻雀を打ったり、自分のフォームを撮影し客観的に見てみたり、タイトル戦で使用しているPCでの採譜システムで実際に採譜をし、自分の牌譜を検証したりなど、プロとしてのスタートラインに立つ為のプログラムを行います。

勘違いしていただきたくないのは、この段階では研修ではなく、試験であるということで、最後まで気を抜いて欲しくはありません。

 

 

最終合否判定

約半年に渡るプロテストもようやく終了となります。ここで最終合否判定となります。

人数や割合で合格者が決まるのではなく、あくまで個人の実力での判定となります。

判定する側からすれば、一番頭を悩まし、つらい判定です。この判定結果も郵送されます。

 

 

合格

合格通知が送られてきましたら、晴れて、日本プロ麻雀連盟の一員となります。

ここまで長い道のりでしたが、ここからが本当のスタートです。

 

 

プロテストってどんなだろうという疑問を持たれている方もいらっしゃると思い、なるべく詳しく一連の流れを書いてみたが、文字を追っていても長いテストだなと思う。毎回一次、二次試験を合格しても、三次試験を完走出来ずにリタイヤされる方も何名かいる。それだけ長く、厳しい三次試験だが、それだけ内容の濃いものだと考えて頂きたい。なぜ、そんなにハードルを上げるのかと問われれば、レベルの高い次世代のプレーヤーの出現を待っているからである。

 

「新陳代謝の無い業界は滅びる」現プロテスト実行委員会委員長である前原雄大がよく口にする言葉だが、若く優秀なプレーヤーの出現を我々は待っているし、土台作りのフォローもする。プロテストとはそんな場面であるべきだと考える。

 

逸材よ来たれ。