リレーエッセィ

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まずはじめに、お断りしておかねばならぬ事がある。
このリレーエッセィは、ある者があるものを書き、それを名指しである者に送る。
送られたある者は、一ヶ月以内にやっぱりあるものを書き、それをある者に送る。
これ、いわば幸福の手紙の麻雀版である。
もちろん、送られた方は幸福どころか不幸の矢を射られたようでたまったものではない。
しかし、こんな読み物が麻雀ファンや仲間の見る楽しみとなれば幸いである。

(ホームページ編集部)

第71回:安田 麻里菜

2012/12/13


今回、浜上文吾プロからバトンをもらい、リレーエッセィを書かせてもらう事になりました。
日本プロ麻雀連盟22期生の安田麻里菜です。よろしくお願いします。

あまり文章は得意ではないので不安です。
そして緊張しているので、文章がガチガチになってしまって、私を知っている人にはちょっと?
と、かなりイメージが違う感じになりそうですが、そこは笑って見守って下さい。

見てくれた皆さんが、最後まで目を通していただけると感謝です。
それでは、今回念願の初タイトルとなった、第10期プロクイーン優勝までに、私が感じた事などをお話していきたいと思います。

今期は、1年で2度決勝という大舞台に立つことが出来ました。

1月の女流桜花決勝では、初日首位から4位になるという結果を残し、自分の不甲斐なさに色々考えたり悩んだりしました。
普段は切り替えが早い方だと思っていたのですが、がらにもなくしばらくナイーブな女の子になっていたと思います。

その時に、何故自分の麻雀を打てなかったんだろう。そもそも、自分の麻雀てなんだろう? と、自問自答を繰り返していました。
それでも毎日麻雀を打ち続けているのに、麻雀をやめたいという気持ちは不思議となかったです。
やっぱり心底麻雀が好きだからですかね。

ナイーブになっていたおかげで、今までに感じ無かった事や、気が付かなかった事がほんの少しだけわかった気がします。
先輩プロの方々との会話や、何気ない一言、お店のお客様との会話など、毎日あたりまえに過ごしていた日常の中で、
たくさんの人に、いろんな事を教えてもらえたと思います。
この場を借りてですが、本当に皆さんありがとうございます。

プロクイーンの対局で、強く思い出に残った所や感じた事は、

ベスト16、ベスト8、そして決勝もですが、初回の立ち上がりはあまり良くなかったと思います。
最初に点棒が減って行くというイメージでした。

特に、決勝の最初の半荘、開局前には、スタートダッシュでリーチして裏ドラごっそり乗って大幅リード!
なんて、楽な展開になると嬉しいなぁ~などと妄想していたんですが、すぐに、まぁ甘い妄想だったなと、
清水プロの3,000・6,000を親かぶりして気が付きました。

麻雀そんな簡単に思ったようにはいかないですよね。
今日は清水プロの日と言っていいくらい、独壇場だったなと感じていました。

清水プロに、なるべく離されないように着いていきたいと思いましたが、といっても私に上手くできるのだろうか、
都合良くそんな展開になるだろうかという不安が頭を過り、大分ひよった考えをしそうになっていました。

よく私はまわりの人から、安田は飄々としていて何処吹く風の様なイメージと言わるのですが、
麻雀に関しては、いろいろ考えるし、メンタルが弱い所が多々あるなと思っています。
そのひよった自分が出そうになった時、ふと準決勝前に友人からもらったメールを思い出しました。

「上手い麻雀なんて打てるわけがないのだし、まだまだ下手なんだから上手く打とうなんてかっこつけずに、
今できる事を精一杯やって、カッコ悪くても自分の生きざまを見せるってくらいで思い切って打ってきたらいいよ。」

確かに下手な所も……本当の事をずばっと言われると何故かちょっと切なくなりますね。
でも、軽く背中を押してもらった感じがしました。

そして、守っているだけではどんどん差が広がってしまい、当然、優勝なんてできるわけがありません。
負けた時に、あの時ああしていればこうだったら・・なんて、たらればの後悔をする事だけは絶対嫌だったので、
前に出ようと思った時は、ひよらずに行こうと決心出来ました。

そのおかげか、初日は今までだったらふりたくないという気持ちや、今前に出なくてもなんとかなるのではなど、
自分に言い訳をつけて逃げ腰になっていたかもしれない局面で、しっかり前に出て戦う事ができました。
押しきった結果、展開に恵まれアガリにつながった所がありました。

初日を終えての感想は、清水プロの隙のない圧倒的な強さを感じたことでした。本当に凄かった。
私はなんとか付いて行こうという感じですかね。
初日を終え、いろいろ考えながらも夜はいっぱい食べて、ぐっすりと眠れました。
そのあたりは、やっぱり図太いなぁと我ながら感心する所ではあります。

そして泣いても笑っても最終日。

朝目が覚めて準備をし会場に向かいながら、自分が思っていたより緊張していない事にびっくりしました。
どちらかと言うと、いろんな事が吹っ切れた感じがして、自分で悔いの残らない様に、
そして、これからの為に、決勝という特別な場の空気を肌で感じ、学び楽しみたいという気持ちがありました。

そして最終日が始まり、いきなりのラス。やっぱりスタートが良くない。
ポイントもきつくなる........そして7回戦。

私は今までに経験した事のない、きっと一生記憶に残る半荘になりました。

南場の和久津プロの大爆発!!!流石です!
同卓していて、大連荘中、ただ指を加えて見ている事しか出来なかった自分に、もどかしさと力の無さを感じながらも、
和久津プロの力強さと、絶対にアガリきるんだという、麻雀に対する信念みたいなものが凄く伝わって来て、
変な話なんですが、惚れ惚れしてしまいました。

7回戦は、大きくマイナスの3着。

次は、大きなプレッシャーを感じながらの抜け番です。
抜け番中は、気持ちの切り替えをと思い、まだまだチャンスはあるんだと考えていたら、流石の清水プロ、気持ちをしっかり切り替えてのトップ。
まだ終わっていない、最後までしっかりと打てる。と、自分に言い聞かせながら、次の半荘に挑みました。

そして最終回。着順勝負です。

東1局、親番8,000放銃・・・
一瞬「あっ....終わったな」て、思ってしまいましたが、諦めたら本当にそこで終わってしまうし、
まだ東1局、チャンスはどこかにあるはずだし、最後まで勝負出来るとすぐに思い直しました。

そしてトップ目で迎えたオーラス。親は清水プロ。
勝負に長けていて、ここ一番に強い清水プロなので、正直捲られてしまうんじゃないかなっていう思いがありました。
和久津プロにも5,200直撃、8,000ツモで捲られてしまいます。
あの超特大トップを取る力があるので凄く不安でした。

最後にツモアガるまで、優勝を確信した瞬間はありませんでした。
アガってから、あっ優勝したんだと気が付くくらいで、あまりに夢中だったので、ぼぅっとしてしまいました。
優勝したと分かった時は、素直に嬉しいの一言しか出て来ませんでした。

今回の大会で優勝出来たからこそ、一緒に決勝を戦った選手の方から学べた事や、また、新しい目標も出来ました。
これからは、その目標に向かって今まで以上に、そして現プロクイーンとして、連盟員として恥ずかしくないように日々成長していきたいです。

エッセィというより、拙い自戦記みたいになってしまいましたが、

最後まで読んでくれた皆さんありがとうございました。

次のバトンは、最近、麻雀格闘倶楽部などで活躍中の、童瞳プロよろしくお願いします!