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プロ雀士インタビュー

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第125回:プロ雀士インタビュー 池沢 麻奈美 インタビュアー:石田 亜沙己

2015/05/21
インタビュアー:石田 亜沙己


野口賞の決勝戦の日、私は名古屋の自分の勤務するお店のモニターの前でスタンバイ。
「そろそろまなみんが出るよー!!みんな麻雀ストップ!!(笑)」

順調に進み、気が付いたら最終戦。
すでに安心しきって見ている私がそこにはいました。
一瞬席を外した瞬間、店内から「あぁーっ…!!」というたくさんの人の声が…
最終戦のオーラス、親の日向プロに18,000点を放銃してしまったのです。

「大丈夫、まなみんなら大丈夫。きっと平然としてるはず!!」

その数十分後、「まなみん、ついにやったぁーーー!!!」
みんなの大きな拍手が店内を賑わせました。

2015年3月24日  
池沢麻奈美 第13回野口恭一郎賞女性棋士部門 受賞

(私たちの勤め先にて普段となんにも変らない光景でインタビューが始まった) 

100

池沢「どうする?」

石田「まだ今のままじゃダメだと思うから、1年きちんと勉強するよ。だから私が残るね。」

池沢「じゃあ来年はあさみんが出て受賞できるように、今回は絶対に獲ってくるわ!!任せて。」

私は彼女の強さを誰よりも一番よく知っている。
だからこの言葉は100%現実になると思ったのです。

ここで先に私たちの馴れ初めを…。(笑)
ご存じの方もいると思いますが、4年前私たちは名古屋の麻雀荘で働く、ごく普通の女の子でした。
4年前、夕刊フジ杯争奪麻雀女王決定戦の名古屋リーグが行われました。

私たちが働いていた麻雀荘は、その時まだプロになっていない、池沢麻奈美、石田亜沙己、高橋侑希の3人でチームを組み、出場することとなったのです。

結果、西日本1位で通過し決勝へ。
残念ながらチーム戦の決勝では悔しい結果となってしましましたが、しかしその時の個人戦で池沢は見事、第6期麻雀女王となったのです。

その後、日本プロ麻雀連盟のプロテストを受験。
3人で新たなスタートを切ったのです。

石田「とりあえず…おめでとう!!(笑)」

池沢「ありがとー!!いやぁ、よかった。(笑)」

石田「最後の最後までまなみんらしかったけどね。凄いまなみんらしい局あったんだけど、それは色んなインタビューでも聞かれてるみたいだし違うところにしようかな。」

池沢「やっぱりそうなるとオーラスかな?」

石田「そうだね、親の日向さんが連荘してもまだポイント差はかなりあったもんね。それが…」

南4局 2本場 9巡目

日向プロ手牌

一万三万四万五万六万七索七索八索八索九索四筒五筒六筒  ツモ二万  ドラ七索

石田「親の日向プロ、九索切りリーチといくんだよね。」

池沢「そうなんだよね。最後の最後で安牌がなくなったんだよ…。色々考えた。すごい長考したもんね。」

石田「間違いない!!まなみんにしてはかなり長考したよね。」

池沢「色んな可能性を考えたんだよね~。まず最初に考えたのは六索七索九索と持っていたらもっと早い段階で九索切ってるよな、だから六索持ってなさそうだし、九索が4枚飛びだから四索五索六索七索九索九索からの九索切りはないし…。」

石田「六索のワンチャンスではあるもんね。後は七索七索八索八索の並びシャンポンの形だよね。」

池沢「正直並びシャンポンの可能性までを見れていなかった。心のどこかで可能性はあるとは思っていたんだけど…」

石田「結果、打八索といくんだよね。」

池沢「そう、それが18,000点の放銃になった。」

石田「裏ドラ見た瞬間、こっちがオーマイガー…ってなった。笑」

池沢「リーチ、ドラ5だもんね…。」

石田「この放銃でトータルポイントが一気に縮まって、どんな気持ちだったの?まなみんのことだから多分平然なんだろうなって思ったけど…(笑)」

池沢「そうだね、その次の局も日向さんの1人テンパイで流局して、結果1.2P差まで追いつめられたからね。でも、現状まだトータルポイントが自分のほうが上ってわかってたから冷静だったな。」

石田「完全に私なら焦ってるだろうな…(笑)」

池沢「アガリやめがないから、日向さんがたとえアガったとしてももう1局あるしね~。」

石田「でた!!まなみんのポジティブ思考!!」

池沢「基本的にポジティブに発想するからね。(笑)」

石田「でもその時一緒に観てたみんなの悲鳴はすごかったよ。(笑)」

池沢「そうだろうなって思ってたよ。(笑)」

石田「それでこれが最後の局だね。」

南4局 4本場 

池沢の配牌

一索二索八索九索九索一筒三筒三筒六筒北北白中  ツモ六索  ドラ七万

池沢「配牌苦しくて、内心ここで初めてやばいと思った!七対子にかける自信はなかったし…考えたのは渋々チャンタかなぁみたいな…(笑)」

石田「それで打三筒だよね。ちょっと待って…!!(笑)」

(打三筒後に卓の上に落ちている髪を拾う池沢)

池沢「髪の毛拾ってる場合じゃないわぁ~!!(笑)こんな局面でそんなこと気にしてたんだね。」

石田「それぐらい平常心かつ、品格があったんだよ。(笑)」

池沢「でも後から観るともはやこんだけ差つまってるのにギャグやん(笑)」

石田「これ笑い止まらないから、それはさて置きその後、五万ツモってきてすごい長考だね。」

池沢「長考ながい…(笑)」

石田「珍しく長いね。でもここがまなみんらしい一打だったと思うし、勝つなって思ったんだよなぁ~。」

池沢「やっぱチャンタ無理って思って、打一索。方向転換して受け入れをひろくって意識したんだよね。」

石田「9巡目にカン七筒をすぐにチーしたのもまなみんらしい判断だよね。」

南4局 4本場 9巡目 

池沢の手牌

三万五万二索二索六索八索三筒四筒六筒八筒白中中  チー七筒  打白

池沢「次巡、二筒チーして中のトイツ落としするんだけど、やっぱり上家が国士やってるから、中張牌が出やすいってのも考えてタンヤオに切り替えた。」

石田「冷静だね~。」

池沢「その後、カン七索が入って手が震えたんだよね。これ見て!手震えてるでしょ!?」

石田「ホントだぁーっ!!(笑)」

池沢「やばっ!!こんなとこひけるかって正直思ったもんね。」

石田「そうかぁ、これでカン四万のテンパイか。15巡目、日向さんが四万持ってきて長考するんだよね。」

南4局 4本場 15巡目 

日向プロの手牌

二万二万四万五万六万六万七万八万六索七索七索二筒四筒  ツモ四万

池沢「正直出るかもって思った。」

石田「まなみんが勝ちましたーーーーーーっ!!!!!」

池沢「ふー。なんとかやったぜ!!(笑)」

石田「これからさ、どういう麻雀プロを目指したい?」

池沢「あさみんと私は全然タイプ違うもんね~。(笑)あさみんは可愛くて人気あるからなぁ~。」

石田「待ちなさい!よく知っているでしょうが!!(笑)この笑いのキャラってことを!!」

池沢「確かに…。(笑)まぁ私はタイトル重視で。だから強く、常に誰よりも麻雀のスキルを磨いていたいな。」

石田「でも根本的には似ているところもあるよね。応援してくれている人のためにも、今の自分の精一杯の力を出し切りたいって気持ちで戦ってるもんね。」

池沢「そうだね。だから次の夕刊フジ杯の団体戦は絶対に勝とうよ。」

石田「それまでに自分にできる最大限をするね!!最後に今後の意気込み言っとく?(笑)」

池沢「女流モンド杯とか最強戦とか大きな舞台がひかえていて、私にとってはビックチャンスなので、まずは目の前の一打一打に集中して、普段通り打てるように精進します。応援してくれている人たちのためにも私らしい麻雀をします。」

石田「お互いこれからも頑張らなくちゃね!!」

池沢「こんな感じでいいのかな?(笑)」

石田「OKOK!!途中のギャグは削除しとく。(笑)」

100

池沢「さぁ今日も笑うかぁ~!!」

私は常に思う。彼女が近くにいて良かったと。
彼女の麻雀感はとても興味深く、私にないものだらけでいつも驚かされたり楽しませてもらっている。

そして根本にあるものは同じで、周りに常に感謝し、応援してくれている人たちの期待に応えたいと思って頑張る姿勢。
まさに切磋琢磨できる仲間であり、また同時にライバルである。

これから先も良き仲間、良きライバルとして麻雀界を盛り上げていけるよう共に精進していこうと思います。