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プロ雀士インタビュー

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第130回:プロ雀士インタビュー 二階堂 亜樹 インタビュアー:勝又 健志
「ある程度早めに勝負をかけよう・・・」

2015/10/27
インタビュアー:勝又 健志


麻雀トライアスロン雀豪決定戦は、今回の第6回大会から全対局が日本プロ麻雀連盟チャンネルで生放送された。
その中で、予選、準々決勝、準決勝とまさに完勝という内容で勝ち進んでいった女流プロがいた。
それが、二階堂亜樹。

常に女流プロのトップを走り続けてきた彼女は、第6回大会にして女性初の決勝戦進出を成し遂げた。
そして、決勝戦ではギリギリの戦いを見事に制して優勝。
その優勝インタビューを予選から実況を務めさせて頂いた、私勝又がお送りします。

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勝又「優勝おめでとう!」

亜樹「ありがとう」

勝又「どう?やっぱり決勝戦はかなり緊張したの?」

亜樹「全くー。山井さんは何度も対戦したことあるし、藤田さん、中村さんは、予選準決勝と試合を見て、すごく強いこと知ってたから、自分にできることを精一杯やろうってそれだけだったよ。」

勝又「あんな大舞台でも緊張しないの?すごいね。確かに、藤田さんも中村さんも手順は当然として、勝負所を見極める力は抜群だったもんね。」

亜樹「だから、自分がリードしてるパターンだったり、追いかけてるパターンだったり、色々戦い方は考えていったよ。」

勝又「おーかなり興味深い話。具体的にどんなこと考えてたの?」

亜樹「んー、簡単に言うと、3人とも半荘戦は特に強いからリードされても無理はせず、3人麻雀で勝負って思ってたよ。」

勝又「やっぱり3人麻雀はポイントになるもんね。」

亜樹「それもだけど、私は結構3人麻雀もしてきてるから、3人麻雀の打荘数なら一番だろうし、最後にそれが生かせる局面がくるんじゃないかなーとも思ってたよ。」

勝又「何年も前だけど、よく3人麻雀も一緒にやったよね。」

亜樹「だから、3人麻雀では自信を持って戦うことができたかな。」

勝又「それが、優勝へとつながったんだね。」

亜樹「優勝できたことはほんとに嬉しいよ。なんかねこれまで『初』ってことに結構縁があったから、今回も女性初優勝できないかなーなんて思ってた(笑)」

勝又「じゃぁ試合について。初めの東風戦でラスだったけど、その時はどんな心境だったの?」

亜樹「何とも思ってなかったよ(笑)。ラスかー。次の半荘戦もラスだときついから頑張ろくらい。最初と同じで、自分にできることをしっかりやらなきゃって感じだったね。」

勝又「そーだよね。東風戦は、自身がミスをしたってわけじゃなくて、相手に良い麻雀されたからっていうラスだったもんね。」

亜樹「うん。だから、自分も頑張って良い麻雀できればきっとチャンスはあるって思ってた。」

勝又「その気持ちが半荘戦での見事なアガリに結びついたんだね。」

 

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勝又「この手牌から、八筒切ってシャンポンでのリーチにいったんだよね。これはどういう考えでの選択だったの?」

亜樹「まず一番の理由は、ドラ切りリーチにいったとしても、六筒九筒はほぼ打ち出されることのない牌だってことかな。というか、おそらくみなさんオリを選択するんじゃないかなって考えたんだよね。」

勝又「なるほど。だから、打点と相手の手が詰まった時の万が一の西のこぼれを狙ったってことだ。」

亜樹「そうそう。それに、六筒九筒ってそんなに枚数が残ってるかと言われると、シャンポンとあんまり変わらないんじゃないかなーって思ったし。」

勝又「確か実際には同じ枚数だったんだよね。それで、六筒九筒よりも先に西をツモって4,000オール。これはめっちゃ感触いいよね。」

亜樹「嬉しいアガリだったー。これで3人麻雀までチャンスがつながったーってね。」

勝又「読みと結果がばっちりマッチした、ほんと見事な1局だったよね。参考になるわー。」

亜樹「ありがと(笑)。」

勝又「それで、半荘戦が終わって、山井さん+22.9P亜樹+9.9P藤田さん▲6.0P中村さん▲26.8Pだったけど、どう思ってたの?」

亜樹「これくらいの差は3人麻雀ではあってないようなもんだから、トップとった人が優勝だなーって。最後までしっかり打ち切ろうって感じかな。」

勝又「3人麻雀になってからちょっと攻撃的な手組に変化した印象あったんだけど、意識的にそうしてたの?」

亜樹「これまで3人麻雀してきた経験っていうか感覚で、少し攻撃的にバランスを変えた方がいい結果が出るって思ってるから、そこは意識的にバランスを変えてたよ。」

勝又「そういった自在性も優勝につながった要因なんだね。」

亜樹「んーでも、やっぱり幸運に恵まれてたなーって思うけど(笑)。」

勝又「優勝を意識した瞬間ってどの辺だったかな?」

亜樹「ずっと小場で進んでたから、常にチャンスはあるかなって思ってたけど。」

勝又「西4局にアガったメンホンは大きかったよね。」

亜樹「あれは大きかったー。配牌が良くてすんなりテンパイしてリーチにいけたんだけど、中々ツモアガれなくて、流局も覚悟してたところだったからね。」

勝又「山井さんが、中村さんの国士警戒して、共通安全牌がなくなったんだよね。」

亜樹「そういうところもかなり展開に恵まれてたなと。でも、次局に山井さんが9,000オールのアガリでやっぱり簡単には勝たせてくれませんよねって思ってたんだよね(笑)。」

勝又「でも、返り東1局、オーラスと自らアガリ切って見事女性初優勝と。結果もだけど、内容もすごくいい試合で、ほんとすごいの一言だよね。」

亜樹「ありがとう。今回優勝できたことは嬉しいだけじゃなくて、自分の麻雀の良いところも悪いところも改めて考えることもできたのね。それで、もっともっと麻雀を勉強して強くなりたいと思った。」

勝又「勝ってなお上を目指す。かっこいいね。」

亜樹「そりゃそうでしょー(笑)。」

勝又「それでは、最後に今後の目標を聞かせてください。」

亜樹「大きな目標は鳳凰位。でも、今期のリーグ戦はポイント的に苦しい状況なんで、残留目指してしっかり戦うこと。それで来期はA1への昇級。後、女流桜花。まだ決定戦までのポイントには足りてないけど、十分チャンスはあるから、上を目指して精一杯戦う。」

勝又「今日は色々貴重な話をありがとう。」

女流プロのトップを走り続けている二階堂亜樹。その実績から実力は当然折り紙付き。
その実力を支えているのは、大舞台でも自身の麻雀を打ち切れる精神力と、常に上を見続ける向上心にあるのかもしれない。
これからの活躍も目が離せない。

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