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プロ雀士インタビュー

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第141回:プロ雀士インタビュー 勝又 健志  インタビュアー:白鳥 翔
「得意な理の部分で・・・」

2016/03/31
インタビュアー:白鳥 翔


第32期鳳凰位決定戦。
最終局面、最強位にして鳳凰位だった前田直哉との一騎打ちを制して、勝又健志が見事鳳凰位という冠を手にした。

岡田茂プロ主催の祝勝会にて。

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白鳥「勝又さんホントにおめでとうございます!」

勝又「ありがとうー。」

白鳥「いやー遂にきましたねー。」

勝又「そ、そうかなw」

白鳥「前回の敗戦から1年、またこの舞台に戻ってきて闘った訳ですけどどうでしたか?」

勝又「んー。別の放送でも言ったかもしれないけど、戻ってこれたのがA1リーグという、長いリーグ戦を1年戦い抜いてこれたっていうのが少し自信になった部分はあるかな。」

白鳥「なるほど。ちなみにA2リーグからA1リーグへはどの位かかったんでしたっけ?」

勝又「確か8年いたはず。」

白鳥「8年!!?(この人で8年か、、、)」

勝又「凄く長いように感じるかもしれないけど、それを苦労に感じたことはないよ。自分の弱いところを修正していく期間というか。。。」

白鳥「ストレートに聞きますけど、麻雀プロをやめたいとか少しでも思ったことはないんですか?」

勝又「ないよ(きっぱり。)」

勝又さんらしい躊躇のない返答に少し嬉しくなった。

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白鳥「前回の決定戦の惨敗から何か作戦というか、考えが変わったところはありました?」

勝又「惨敗って(笑)16回戦の戦い方はきちんと考えて試合に臨んだつもりだよ。」

白鳥「どんな風に?」

勝又「16回もやったらラスになることも当然あるから、その時なるべく小さいラスで抑えるようには心がけてた。去年は勝つためにはポイント増やさなきゃっていう焦りから、ムキになって無謀な攻めが多かったと思う。」

白鳥「なるほど。精神的にも成長したな、ということですかね」

勝又「かもね。リーグ戦での課題の1つに、負けている時にズルズルといってしまう所を修正したいっていうのもあったしね。そういう所もうまくいったのかなと。」

白鳥「じゃぁ今期の決定戦で、一番印象に残っている局ってどこですか。」

勝又「んー、最終日の東2局かなー。リーチいっても三色狙っていてもアガれてたのに唯一アガれない手順を踏んだ局。」

白鳥「え?アガれなかった局ですか?アガれなかった手順踏んだ局が一番印象に残ってるってなんか不思議ですね。普通、難解な手をうまく纏めてアガって、これが優勝に近づきましたーみたいな感じだと思うんですけど。なんでその局なんですか?」

勝又「悔しいじゃん。」

白鳥「え?(優勝したんだよねこの人、、、今祝勝会だよね??)」

勝又「え?」

優勝から少し時間が経っていたとはいえ、もう反省に入っていました。こんな所も勝又さんらしい。
そしてお酒が入ってきた僕は、個人的に聞きたかったことをインタビューという名目で聞いてみることにした。

白鳥「ちょっとまたストレートな質問しますが。」

勝又「なんだい?」

白鳥「自分の麻雀がつまらないと思うことってありますか?見ていてあまり派手さはないじゃないですか、積み重ねで勝つというか。もっと派手なタイプの人の方が映像対局では人気でやすかったりすると思うんですね。なんかそれで魅せる為にどーしようとか、そういう苦悩的なことありました?」

勝又「つまらないとは思うよ。こういう方が喜ばれるだろうっていうのも何となく分かるんだけどね。でも苦悩はないかな。野球で言えば、ホームランバッターも必要だけど、小技の技術を持つ選手も必要な訳で。」

白鳥「ふむふむ」

勝又「むしろ、もちろん勉強はしているけど、流れを読んで凄いプレーをするっていうのがまだまだ下手な訳だから、自分の中のどちらかというと得意な理の部分で間違えられないっていうプレッシャーはあるかな。」

白鳥「なるほど」

勝又「相手の手牌が読めないことが敗因になった試合とかは、自分の存在価値はないなと落ち込むこともあるよ。。。」

さすが鳳凰位!!反省の度合いがすさまじい。。。

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対局前に精神を集中させている勝又さん。

白鳥「今後の目標を教えて下さい!あと若手に向けて何か下さい!」

勝又「月並みだけど、鳳凰位になれたことで多くのシードをもらえる訳で、そこできちんと結果を残すこと。あとは自分の麻雀に全く満足できないので強くなること。若手に向けてはなんか偉そうで言い辛いなー。」

白鳥「偉いんだからいいんですよ!どんだけ謙虚なんですか!じゃぁ麻雀業界での目標を教えて下さい。最終地点的な。」

勝又「麻雀って強さが測れない部分が多いけど、誰が見ても強いって思って貰える様な打ち手になることかな!その為にはもっと勉強しないとなー。」

想像しただけで果てしないが、勝又はどんな努力をしたとか特に何も語ろうとはしない。
それが当たり前だと思っているから。
日本プロ麻雀連盟チャンネルが始まってから、メディアでの露出が多くなってきた勝又の実況、解説を聞いているだけでその洞察力や雀力が分かる。
「麻雀IQ220」これは勝又につけられているキャッチコピーだ。
IQ220というと一見、麻雀の天才の様に聞こえるキャッチコピーだが、私はこれは努力が産み出した賜物であるということを知っている。
鳳凰位を戴冠したことで、これからもっともっと露出が増え、勝又自身の麻雀を目にすることができると思うと、同じ麻雀プロでありながら私は嬉しくてたまらない。

祝勝会もそろそろお開きかという所で、お祝いに駆けつけた宮内こずえプロが口を開く。

宮内「2次会はどうしようか?今日はかっちゃんのお祝いだから、かっちゃんのやりたいことをやろう!」

勝又「それ聞かれたら麻雀に決まってんじゃん!」

これが鳳凰位である。