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プロ雀士インタビュー

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第203回:プロ雀士インタビュー 森下 剛任  インタビュアー:岡本 和也

2020/01/27
インタビュアー:岡本 和也


森下プロとの一番初めの出会いと言えば、静岡支部主催の静岡リーグが初めてであったと記憶しています。
振り返ると9年前、私がプロ1年目の駆け出しの頃で、まだまだプロ連盟のプロもあまり知らない時期であり、その当時は顔を合わせれば挨拶をする程度の、そんな浅い間柄だったと思います。

静岡リーグで森下プロと同時期に参加していたのは1期(半年間)だけだったと思いますが、「中部本部には森下剛任プロが居るんだ。下の名前は、そのまま『ごーにん』って言うのかな?」、そんなイメージでした。

それから数年が経ち、森下プロは第39期王位戦優勝、続いて2014年麻雀最強戦全日本プロ優勝と華々しい活躍をしていたのは、所属している場所は違えど、同じ麻雀プロとして尊敬せずにはいられませんでした。

その後も、大会やタイトル戦で顔を合わせれば挨拶する程度でしたが、大きく転機を迎えたのは1年半前。三重県四日市市にある森下プロが経営している麻雀店に誘われ、そちらで私が働くことになってから、公私に渡って付き合うようになりました。

プロに成りたての頃には今の姿など欠片も想像も付きませんでしたが、「合縁奇縁」とは良くいったもので、このような経緯で私がインタビュアーを務めさせて頂くことになりました。

前置きが長くなってしまいましたが、最後までお付き合い頂ければ幸甚です!

◇◆◇◆◇◆◇

岡本『森下さん、二度目の王位戦優勝、本当におめでとうございます!』
(普段の会話では、「森下さん」と呼ぶことが多いです)

 

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岡本『色々と聞きたい事はありますので、順番に話を伺いますね。まずは3年連続の王位戦準決勝進出でしたが、一昨年、昨年と決勝を目前にしての敗退。今年の準決勝ではどのような気持ちで対局に臨みましたか?』

森下「今年こそはまず決勝に乗ろう!その気持ちが一番だったよ。あとは、去年も菊田プロと同卓し、競り負けて決勝を逃しているから、今年こそはポイント的にも菊田プロに絶対に負けないようにしようと思っていたよ。(準決勝の)最後の方は必死だったからあまり覚えてないけど、決勝戦進出が決まった時は本当に嬉しかったし、ホッとしたね。」

森下「とにかく、準決勝は自分に『油断するな!油断するな!』って思いながら戦っていたよ。」

岡本『確かに、準決勝でヤミテンの2,600点をアガった時に、解説陣から「キャッチフレーズ詐欺ですね(笑)」なんて言われてましたもんね(笑)。」

※ちなみに森下プロは強く攻める雀風から、「東海一の押し麻雀」というキャッチフレーズが付いています。

 

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3度目の正直で、決勝戦まで勝ち進んだ森下プロでしたが...

森下「決勝戦の1回戦・2回戦ともに、正直な話、麻雀の内容は悪かったよ。」

岡本『それでも、3回戦の東場の親番、ドラのカン三筒ツモの3,900オールからの怒涛の攻めは凄かった!!』

■3回戦 東4局(親番)

 

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■3回戦 南1局

 

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■3回戦 南2局

 

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森下「あの3,900オールをアガれた事で、この半荘で大きなトップを獲ろう!と意識したね。この親番で決めよう!と思っていたのに、酷い配牌(笑)。親番を続けるために、九索ポンから入ったね。」

■3回戦 東4局3本場

 

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岡本『あれはシビれました(笑)。どっから仕掛けを入れてるの??って(笑)絶対にマネできません!』

森下「1回戦・2回戦の皆の対応を見ながら、あのようなアクションを起こした時に、周りが受けてくれるイメージはあったよね。でも、相手が受けてくれないようなら素直に頭を下げようと思っていたよ。まあ、あの九索ポンの仕掛けも普段の勉強会でやっているから出来たんだよね。」

 

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(普段の勉強会風景。左から中部本部所属:奥潤次プロ、私、森下剛任プロ、中部本部所属:中谷彰吾プロ)

森下「3回戦で大きく加点できたおかげで、4回戦からは自分の中で局のテーマ(親の局流し)がはっきり持てて、その通りに戦えたかな。トップ目に立ってから、頻繁に仕掛けたわ(笑)。」

4回戦ではオーラスに林プロをかわしてトップ目に立ち、2度目の王位戦優勝を手元まで手繰り寄せた森下プロ。しかしながら、最終戦では一般代表の柴田さんにあと一歩という所まで肉薄される。

岡本『最終戦での柴田さんの追い上げが凄かったですね。』

森下「トータル2位の林プロの親番を流せば、だいぶ楽になると思っていたけど、柴田さんの4,000オールで目が覚めたね。」

岡本『あと、柴田さんのドラ一万が暗刻のペン三索待ちリーチで三索を持ってきたあの局。1分以上の長考の末に、しっかり止めた時には本当にカッコ良かった!あそこで柴田さんに打ち込んでいたら、2度目の王位戦優勝は無かったかもしれませんからね。』

森下「あれね。巡目が終盤に近くて本当に助かったよ(苦笑)。』

 

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あの極限の状況で、当たり牌をしっかり止められる読み・勝負勘があってこその2度目の王位戦優勝なのだと自信を持って頷ける。

 

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岡本『2度目の王位戦優勝も果たして...、今後の目標は!?』

森下「まずは鳳凰戦リーグだね。鳳凰戦リーグに出ている以上は鳳凰位が目標だから、Aリーグに上がること!直近の目標で言えば、WRCリーグやグランプリMAXも今年はチャンスだから、このチャンスを活かして、もう一つタイトルが獲れるように頑張るだけ!』

◆第45期王位戦を振り返って◆

2度目の王位返り咲きの瞬間、森下プロの経営する麻雀店ではスタッフ・お客様含めて一同歓喜となった事は言うまでもありません。厳つい見た目とは裏腹な、どこか不器用で人懐っこい喋りをする森下剛任プロの更なる活躍に期待して頂きたい!

お見掛けの際には、「ごーにん」と呼びかけることもお忘れなく(笑)

--インタビューオフショット--

 

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仕事終わりにお店のスタッフと将棋を指す森下プロ。ただし、棋力は低い。

 

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勉強会後のお疲れの様子。