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プロ雀士インタビュー

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第205回:天空麻雀21男性大会優勝特別インタビュー 佐々木 寿人  インタビュアー:古橋 崇志

2020/02/27
インタビュアー:古橋 崇志


「100年に一人の手役派」
誰のことかお分かりでしょうか?
プロ連盟で言えば、ともたけ雅晴や二階堂瑠美を思い浮かべるでしょうね。

今回のプロ雀士インタビューは、こんなキャッチフレーズを恥ずかしげもなくアピールする男・手役派なのに裸単騎が一番多い男・佐々木寿人の素顔に迫ります。

 

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古橋「まずは天空麻雀21優勝おめでとうございます」

寿人「うむ」

古橋「では早速勝因を探っていきましょうか まずは1回戦オーラス、滝沢さんから得意なホンイツを直撃して逆転トップでした」

 

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寿人「ホンイチな この直撃は大きかったな 荒さん、優孝さんともかなりの差があったから2回戦はとにかく滝沢より上に行ければ優勝だと」

古橋「そうですね そして2回戦の東4局6巡目、これはリーチじゃないんですね」

 

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寿人「何でもリーチって訳じゃ無いんだよ リーチに行くなら好形じゃなきゃ」

古橋「(愚形上等じゃないんかい)昔の寿人さんならリーチでしたか?」

寿人「うーん・・リーチに行くかは分からないけどテンパイは取ったかもな」

古橋「なるほど そこはかなり進化されてますね その選択が見事に成功し好形でのリーチ、そしてツモアガリとなりました」

 

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寿人「これで大分有利だと思ったんだけどさ 滝沢も粘り強いよな」

 

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古橋「やっぱりスター性が違いますよね このまま滝沢さんが優勝した方が良かったのにな」

寿人「何だとこの!まあ逆転勝ちは私の代名詞だから オーラスを見なさい」

 

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古橋「おおー 親リーチに押し返した滝沢さんの八筒を捕らえましたね」

寿人「やっぱり持ってる男は違うんだよ」

古橋「さて、今回の優勝で最多タイ6度目の優勝となりました」

寿人「そうそう 森山会長に並んだんだよ まあ私もレジェンドと言うことだね 」

一同「・・・」

古橋「まあ人間性とかまだまだ会長には及ばない所はありますがこの強さの秘訣は何ですか?」

寿人「最先端の技術かな?」

滝沢「wwwただ強いだけでしょw技術は限りなくゼロに近いです」

寿人「何だとこのタコ助!お前は何回優勝してるんじゃい!」

滝沢「ゼロです」

滝沢「まあ冗談は置いといて、昔に比べたら強引な手が減ったよね。安定感が出たと言うか」

寿人「一概にそれが良いとは言えないんだけどね。確かに昔は何も考えてなかったのが、相手の手が読めるようになってアガリ逃しも増えたよ。この前の日本シリーズは情けない負け方しちゃってさ、弱気になって親まんじゅう逃しちまったんだよな」

滝沢「親まんじゅうって何ですか?」

寿人「親満だよ!分かってんだろ!と言うか何で滝沢がここにいるんだよ!」
※この日は寿人さんが焼肉をご馳走してくれる事が事前に決まっていました

滝沢「先生が焼肉食べさせてくれると聞いたので駆けつけました」

寿人「ふざけんじゃねえ!しかも滝沢はともかく奈良まで来てるっておかしいだろ」

奈良「(ピンポーン)生ビールお願いしまーす」

 

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寿人「ったくどうしようもない奴らだな」

古橋「まあ若手に慕われてるのは良いことじゃないですか」

寿人「まあそうだな。やっぱりカリスマ性があるって事だよな」

古橋「それは知りませんけど。若手の話が出ましたが、何か物申したい事があるそうですね」

寿人「そうなんだよ 最近の若い奴達は稽古に誘っても全然来やしねえんだよなこの前なんて中村慎吾に『寿人さんと違って暇じゃないですから』なんて言われてよ」

 

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古橋「失礼な後輩ですね そんな若手にアドバイスとかありますか?」

寿人「そうだな まずはとにかく麻雀を打つ事。それも早く打つ事な。体に染み込ませないとさ、最初からバランス取ろうとするんじゃなくて、まずは攻めに特化するとかした方がいいと思うな」

古橋「やっぱり結果を出している人の言葉には重みがありますね。ところで奥様(手塚紗掬プロ)にも物申したい事があるそうですね」

寿人「いや何もないよ!そんな事言ってねえだろ!」

古橋「今のは冗談ですが、私生活と言うか家庭の状況はどうなんですか?」

寿人「至って平和 娘はもう5年生だしな」

古橋「もうそんなに大きいんですね 手塚さんのDNAを引き継いで良かったですよね」

寿人「やかましい!息子は俺に似てるんだぞ」

古橋「確かに似てますね お子さんはやっぱりプロ雀士になって欲しいんですか?」

寿人「いやいや。そんなつもりは全く無くて好きな仕事をしてくれればと思ってるよ。娘はモデルとかデザイナーになりたいみたいだな。息子はプロボクサーになって欲しいけど」

滝沢「俺は娘をレスリング選手にしたい(ボソッ)」

古橋「寿人さんボクシング好きですもんね。この前も井上尚弥選手の試合を見に行ったとか」

寿人「そうなんだよ やっぱ強いしカッコいいよな。井上選手のボクシングはさ、倒すまでの過程が麻雀と似てるんだよ。緻密に計算されてて俺の麻雀みたいだろ?」

古橋「それは井上選手に失礼ですよ」

寿人「大変失礼しました まあボクシングは昔から好きでさ。ろくでなしBLUESも大好き」

古橋「おお!漫画も好きなんですね。ろくでなしBLUESだと誰が好きなんですか?」

寿人「やっぱり主人公の大尊だな。あと葛西も好き」

滝沢「孤独で友達いない所が共感できるって事ですね」

寿人「やかましいわ!でも友達いないのは否定できん」

古橋「そんな事ないですよ。前原(前原雄大プロ)さんとかいるじゃないですか」

寿人「前原さんね・・まあ友達って訳じゃないけど仲良くさせてもらってるよ」

古橋「せっかくA1に昇級したのに前原さんは降級してしまいました。やっぱりA1で戦いたかったですか?」

寿人「そりゃあそうだよ でも1期で戻ってくると思うよ」

古橋「それは興味深い話ですね。では来期は前原さんと誰がA1に来ますか?」

寿人「うーん・・まあ近藤さん(近藤久春プロ)とか山田ヒロ(山田浩之プロ)とかじゃないか?」

古橋「僕は上がると思いますか?」

寿人「思わないな(即答)」

古橋「・・・」

古橋「ところで明日は寿人さんの誕生日(1月12日)なんですよね」

寿人「そうなんだよ 43歳」

古橋「それはおめでとうございます。では最後に43歳の目標を聞かせて下さい」

寿人「そうだな。まずは鳳凰位だろ、それに十段位、2度目のグランプリも取りたいし、麻雀マスターズに王位、最強位と5回目のモンド杯・・」

滝沢「もう帰っていいですか?」

寿人「最後まで聞けよ!あと7回目の天空麻雀とMリーグ優勝だな!」

古橋「ありがとうございます では今日はご馳走さまでした またお願いします」

滝沢・奈良「お願いします!」

寿人「やかましいわ!」

 

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十数年前、鳴り物入りでプロ連盟に入った若者は結果を出せず苦しんでいた。
しかし努力と溢れる才能?で徐々にタイトルを獲得。
今ではA1リーグまで駆け上がり、名実共にプロ連盟のエースと言って良いだろう。
いや、麻雀界のエースと言っても過言ではない。それ程までに彼の麻雀には魅力があるしファンを引きつけるのだ。
2018年、我々は小島武夫という太陽を失ってしまった。
明るく豪快で誰からも愛され、もうこの様なスターは現れないと言われている。
しかし、この男なら第2の小島武夫となり麻雀界を明るく照らしてくれる・・かも知れない。