プロ雀士インタビュー

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第94回:小車 祥
「九州本部にタイトルを・・・」

2013/05/30
インタビュアー:浜上文吾・安東裕允


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第22期マスターズを優勝した小車祥プロとプレゼンテーターの森山茂和会長

待ち焦がれた瞬間がついにきた。
2013年4月29日。第22期マスターズ決勝。
九州本部の小車祥が最終戦の大接戦を制し、九州に悲願の初タイトルを持ち帰った。

今回のインタビューは九州本部の浜上、安東の副本部長2人で行います。
地方所属の小車をご存知ない方も多いと思いますので、色々と聞いていきたいと思います。

インタビュー当日、博多は動員数200万人を越える博多どんたくの真っ最中で、どの店も満員であったが、手際の良い安東がもつ鍋屋を予約していた為、難なく集合。

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小車祥プロと浜上文吾プロ

浜上「まずはオグちゃん(小車プロ)第22期マスターズ優勝おめでとう~!」
小車「ありがとうございます。なんかこの3人(小車、浜上、安東)だと照れくさいですね~。普段もっといっぱいみんないるじゃないですか~。」
安東「いぃとって~祝勝会はまた改めてやるけん!そん時はそん時たい~」
浜上「では本題。第22期マスターズ決勝が終わって何日か経ったけど、何か心境の変化とかあった?」
小車「まだイマイチ実感がわかないんですけど、決勝翌日に博多に帰って出勤したら、こんな大きいものが卓の前に貼ってあって・・・恥ずかしかったというか、あーあの大舞台で勝ったんだな~と思いました。」

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勤務中の小車祥プロ

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応援してくれた方々より

安東「プロ入り5年目(小車は25期生)で初タイトルを獲得か~。プロ入りする前から少しは知っていたけどプロ入りするきっかけはあった?」
小車「そうですね~、僕プロ入りする前は芸人を3年くらいやっていまして、たまたま番組の中でネタをしたらウケて、そのまま地元テレビのレポーターをやっていました。ですが1年くらいでダメになってしまって・・・そのまま芸人を辞めることになって、その後はバンドを始めたのですが鳴かず飛ばずでまた辞めて、たまたま行きつけの麻雀店でプロテスト募集のポスターを見て即応募しました。と同時に麻雀店で働き出して(笑)」
浜上「プロになって最初はあまり結果が出てなかったけど、最近はまあまあだったよね~」
小車「タイトル戦では、王位戦、マスターズとベスト16に残ったりはしていたんですけど、そこから先に勝ち上がるには何かが足りないと感じていたので、中央リーグに参戦して、ロン2も積極的にプレイしました。それでロン2をプレイしていたら、自分の思い描いていたスタイルとズレが生じていたんですよ~。具体的には、放銃率が高くてフーロ率が低いと・・・自分の理想的なスタイルが放銃率10%未満、フーロ率30%弱だと思っているので、月に東風戦100戦、東南戦50戦を目標にプレイしてズレを修正していたら、少しずつ麻雀の内容が変わってきました。」
安東「成績管理もしっかりしてるし、牌譜データサービスを利用することで反省材料もすぐに見られるしね~」
小車「そうですね~かなり良いトレーニングになったことは間違いないですね。準備万端で今回のマスターズに臨めました。」
浜上「あれよあれよという間に決勝進出!」
小車「いや~決勝進出した時は嬉しかったですよ。とりあえずの目標はクリア出来たので決勝では現段階の自分をすべて出せるように頑張ろうと思いました。」

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牌譜データサービスで決勝の内容を検討

安東「では決勝の話を聞きたいんだけど、緊張してた?」
小車「1回戦目が一番緊張していましたね。ただ心がけていたことが、普段打てるリーチが打てなかったり、鳴く牌は鳴くようにしましたが・・・点数がどんどん減っていってオーラス1,000点しか残ってなかったんですが、まだ5回戦あるから自分の信念を貫き通そうと思ってました。2回戦目はオーラスで西岡プロに逆転されてしまったんですが、2着で残ったんで3回戦目は積極的にいこうと決めてました。」

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浜上「3回戦、東3局1本場の8,000オールは印象的だったね~」
小車「僕の中でもあの局は印象に残りましたね~だいぶ手牌とツモが合ってきたので、あの五筒-八筒待ちになったら追いかける立場なんでリーチしようと決めていました。結果的には、ドラの五筒をツモって裏ドラ八筒で8,000オールになって出来すぎですね~。」
安東「4回戦、5回戦も2着で粘ったね~」
小車「3回戦のトップでとりあえずはプラスになって、4回戦、5回戦も2着が取れたので最終戦は着順勝負だし思いっきりやろうと思いました。」

■5回戦終了時
四柳+37.6P 西岡+35.9P 小車+29.4P 勝又▲104.9P 供託+2.0P

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安東「最終戦、三つ巴の大接戦の中、東1局に四柳プロが8,000アガって親番をむかえたわけだけど」
小車「そうですね~東2局の親では配牌はそこそこでドラ表示牌のペン七筒がネックだな~と考えていたら、4巡目に勝又プロからリーチがきて少し迷いましたけど、自分の引き出しの中は使い果たしていたんで、思いっきりペン七筒で追いかけリーチをしたら一発ツモして指先が震えましたね。」
浜上「あ~やりよるわ~って思ったよ。優勝を意識したのはいつ?」
小車「正直なこと言うと、オーラス四柳プロから六索が捨てられるまでは意識はしませんでした。ただ後ろで九州本部の仲間達が応援してくれているのはわかってましたから、それがすごく心強かったですね。」
安東「晴れてタイトルホルダーになったわけだけど今後の目標は?」
小車「タイトルを獲得できたことはすごく嬉しいことですけど、今回は我武者羅に戦ったとしか思っていません。今後は多くの方に観戦してもらって恥ずかしくない内容を見せられるように頑張りたいと思います。」

 

インタビューを終え、帰宅の途につきふと物思いにふける。
まだ中央と地方では実力差はかなりあると思っている。しかし不可能なことはないのだと。
地道な努力は必ず報われるものだと信じて麻雀と向き合っていこうと。