第150回:第1回麻雀プロ団体日本一決定戦優勝記念インタビュー ~前編~

麻雀ファンはもちろん、麻雀プロでさえこの日が来ることを待ち望んでいたことだろう。

インターネットの普及により、対局を目にしない日はない。
プロ団体が乱立する昨今、一体どこの団体が一番強いのか。数多の麻雀プロは自身の所属団体が一番強いと確信しているだろう。
最古のプロ団体が設立され30年以上。しかし、これまでそれを決するステージはなかった。

8月10日。各団体の誇りを胸に、集いし32名の猛者。2ヵ月間に及ぶ全128半荘の対局。
絶対王者・日本プロ麻雀連盟という想像を絶するプレッシャーを跳ね除け、堂々の帰還を果たした選ばれし8名。持ち帰ったその看板には傷ひとつなかった。

 

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どこの団体が一番強いのか。その長き論争に終止符を打った激闘と選抜選手の想い。このインタビューではその舞台裏に迫ってみたいと思う。今回はそんな選ばれし8名の内、4名に話を伺った。

 

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【そういうのいらないから!】

 

10月某日 9:55 新宿

日吉「おはようございます。今日はよろしくお願いします」

一同「集合時間が早いよ!」

(なんか機嫌悪そうだな…)

日吉「それでは改めまして、インタビューを開始させていただきます」

一同「堅苦しいよ!そういうのいらないから!」

(はーい…)

 

 

【出番が来たなと思ったよ】

 

日吉「選抜選手8名の選出方法を教えてください」

勝又「まずは直近の鳳凰位4名(勝又、前田、藤崎、瀬戸熊)が選ばれて、その後は4名と、会長含めた数名と相談した結果だね」

瀬戸熊「会長は30、40代で勝つことに意味があるって。これからは君たちの時代だから、将来をそして未来を自分たちの手で勝ち取りなさいって」

日吉「なるほど」

瀬戸熊「日本プロ麻雀協会の伊達さんは、連盟が勢いのある若い選手を選抜したこと、更に結果を出したことに驚いていましたね。協会は過去の実績、ネームバリューで選抜した側面があったって」

日吉「ウッチー(内川幸太郎)は今の話聞いてどうかな?」

内川「活躍の場を提供してくれたのはもの凄く嬉しかった。同時に実績がない自分が選ばれた以上、負けることだけは許されないと思いました。自分が結果を出せなくて日本プロ麻雀連盟(※以降、連盟)が負けたら自分のせいだし。それから僕が頑張ることによって若い子に対してモチベーションになると思ったね」

(ウッチーは選抜選考の際、当落線上だったらしいしな。しかも8名の中では一番実績がないわけだ。ある意味では一番プレッシャーを感じていたんだろうな)

日吉「猿川は?」

猿川「出番が来たなと思ったよ。不調もあったんだけど、色々な対局(RTD、天鳳位VS連盟プロ、麻雀日本シリーズ等)で選抜されなかったから。連盟の若手に抜かれている感もあるし、その人たちにも負けられないと思ったね」

「若手に抜かれている感もある」
意外だった。猿川の言葉だとは思えなかった…

私と猿川の付き合いは15年ほどになる。『適当な男』を絵に描いたような男だった。そんな彼とは価値観が合ったり、合わなかったり。何度も衝突し、そして何度も助けられた。
今回の団体戦。私は彼を一番応援していた。そして信じていた。あの時と同じように…

2008年。麻雀マスターズ決勝戦。晴れの舞台での対局。最年少の猿川は孤軍奮闘していた。
しかし3回戦終了時点で2回のラスを押し付けられ、とんでもない劣勢。会場中の誰もが、そして猿川本人でさえも優勝は厳しいと思い始めていたはずだ。
私は今でも確信している。そんな会場の中でただ一人、私だけは彼の優勝を信じて疑わなかった。

前述の通り、最近の猿川は不調だったと思う。最強戦等で活躍はしているが、とても本来の力が発揮できてるとは言い難い。
自分を追い越していく若手を横目に眠れない夜もあったはずだ。その時に見えてきたであろう、自分自身の立ち位置と存在価値。
あの頃と何一つ変わらない風貌。結婚を機に芽生えてきた責任感。画面には『適当な男』とは程遠い、連盟代表としての男が映し出されていた。

(気合入っていたよな。対局中はこれまでで一番良い顔してたよ)

日吉「勝又さんは鳳凰位として臨んだ今大会の心境はいかがでしたか?」

勝又「まずは自分が出来ることをしっかりやろうと。鳳凰位としては、連盟が優勝したとしても自分が負けたら鳳凰位の看板を汚すことになる。これまで鳳凰位を獲得された先輩方にも申し訳ないしね。連盟も勝たなきゃいけないし、自分も勝たなきゃいけない。プレッシャーは他の対局よりもあったよ」

日吉「瀬戸熊さんは過去に鳳凰位3度獲得、絶対王者としての心境はいかがでしたか?」

瀬戸熊「選ばれた以上は自分の役割をしっかりやろうと思ったね。若い子達は勝った時はいいけど、負けた時の喪失感を考えると少しでも良いムード作って対局させなきゃいけないなと思ってたね」

 

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【団体戦だけど個人が頑張るしかないんだよ】

 

日吉「大会のルール、システムはどのように決まったのですか?」

瀬戸熊「連盟はルール、システムは全てお任せ。ただ、実力の証明はしたいから対局数、対局者数はなるべく多い方が良かった」

日吉「連盟はリーグ戦でAルール(一発、裏ドラなし)を採用しておりますが、今回はBルール(一発、裏ドラあり)。相手の土俵で対局するわけですがそのあたりについては?」

瀬戸熊「普段AルールでやっているからこそBルールの応用が効くんだよ。協会の鈴木たろうさんは、連盟は手役を絡めた高い手をアガる。ワンパンチが重かったってコメントしてたよね」

(Aルールをやっていることで、常に手役を狙える麻雀が身に付くってことかな?)

日吉「団体戦で勝利するための、チームとしての作戦はありましたか?」

勝又「チームとしては特にないよ。個人それぞれが考えたことが一番良いことだよ。僕個人の考えは調子の良い人がポイント伸ばして、悪い人は抑えるってことかな」

瀬戸熊「ポイントで競っていた最高位戦はマークしたよ。僕は個人レベルで意識したけどチームとしても解っていたこと。打ち合わせ、言葉はなくても全員ね。団体戦だけど個人が頑張るしかないんだよ」

(団体戦とはいえ最後は個の力が大事なんだな。サッカー日本代表の本田選手も言ってた気がする)

内川「僕も同じ。個人的には調子が良かったからポイントは伸ばそうと思った。あと、勝又さんがいてくれることに安心感はあったね。終始心強い言葉を言ってくれたから。任せろって感じがあったね」

猿川「僕個人は調子が良くなかった。ただ、その時のライバルチームは意識して打っていたよね」

瀬戸熊「対戦カードが決まっていたから、複数回当たる相手には最初から強く打って、戦い辛い印象を与えるようにしたね」

勝又「そうですね、序盤は複数回当たる相手からの情報を集めたよ。同時に強い印象も与えたかった。相手が真っすぐな打牌が出来なくなればこっちが有利。初日の10ポイントより、後の1ポイントの方が大事だしね」

 

 

【安心して行け】

 

日吉「ポイント倍で行われる大将戦については?」

瀬戸熊「みんなは勝又に着順勝負の責任は負わせたくなかったはずだよ。やっぱりチーム戦だからね。勝又の功績で勝った時は良いけど、もし負けて勝又が戦犯みたいになるのは本意ではなかったよね」

勝又「自信はあったけどリードはあればあるだけくださいと思っていましたね。瀬戸熊さんが全員で300ポイント差つけてバトン渡すから安心して行けって言ってくれた。そしたら367ポイント差つけてくれたんだよね。ありがとうございますって思ったよ(笑)」

(大将として戦う勝又さんにチーム全員の想いを367ポイント差という形にして託したわけだ)

瀬戸熊「大将戦2回戦のオーラスで、阿部さんを押し上げるリーチあったでしょ。並びは最高だったんだけど、あのリーチに関してはそれ以降(大将戦3、4回戦)の対局に一抹の不安はあったね」

(ん?どういう意味かな?言っている意味がわからないぞ。先輩たちの話はいつも難しいんだよなぁ)

猿川「僕は勝又のリーチは好判断だと思いますね。最終日ってのも大きいかな。自分の勢いも大事だけど、あの日の大将戦は同一メンツでの対局で、相手の心理的にそっちの方が効くかなと思ったし。でも相手が瀬戸熊さんだったらやらないけど」

勝又「瀬戸熊さんと大将戦の対局者とは戦い方が違うからね」

瀬戸熊「僕が教わってきたのは勢いを大事にする麻雀だからね。だからオーラスの阿部さんを押し上げるリーチは怖いんだよね」

(ポイント差で有利になる状況を作りあげたのに、怖いって…)

瀬戸熊「勝又がリーチをした瞬間は良し!と思ったよ。さすが勝又、緻密に計算しているなって。ただ、ポイントはリード出来ても勢いを失うリーチにも見える。1回戦は9万点トップ、2回戦も最高の並び。もちろん勝又はポイントをプラスでまとめると思っていたけど、この後みんながフワッとした気持ちでいるとやられると思って気を引き締めたね」

(総合ポイントを考えたらリーチをした方が得、心理的に相手も嫌がる。ただそれ以上に自分が勢いを失ってしまうことが怖いってことかな?ヤミテンの方が勢いを失わないってことなのか…)

瀬戸熊「勝又は3回戦でラスを引くんだけど、要因はそのリーチにあると思うんだ。観戦していた会長と前原さんも同意見だった」

大将戦の最終戦を残すだけとなり、別会場での対局を終えた瀬戸熊が本会場に戻ってきた。応援に駆け付けていた森山会長、前原と言葉を交わす。
350ポイント以上のリード。連盟の優勢は変わらない。しかし、あれほど好調だった勝又が3回戦で4着となる。その原因は2回戦オーラスのリーチにあると、3者の見解はピタリと一致していた。

内川「僕はリーチを打った方が良いと思っています。対局者に隙がない印象を与えるかなと。ただ、そのリーチが勢いを失速させてしまうことに繋がってくるのかもしれない。僕にはまだ難しいところですね」

勝又「どこでポイント差を広げるかってことですよね。僕は2回戦オーラスでリーチを打ち、理想的な着順でポイント差を広げた。ただ、勢いを重視する先輩方は、僕が1回戦の9万点トップの場面で、僕より攻め込んで12万点のトップを取ってポイント差を広げるんでしょうね」

(話が難しすぎる…あの場面は自然に打ち続けることが良いってことなのかなぁ)

日吉「ポイント大量リードで迎えた4回戦(大将戦は3回戦)でかなりポイント差を詰められましたが、油断や慢心などがあったのでしょうか?」

瀬戸熊「油断や慢心は一切ないよ。でも、あれが若い8名で構成されたメンバーの弱点だと思う。先輩たちから教わっている、勢いを意識した麻雀を打っていれば相手のリーチにも向かって行けるのに、着順を意識して打つから失速したんだと思う」

日吉「ええ」

瀬戸熊「麻雀の流れ、勝負の流れとして見た場合、既に勢いの差があった。だから全員がトップを目指せばいいのに、ここは2着で良いなとか、この団体より着順上ならOKとか、3着でも素点は守るぞとか、そういう思考になった瞬間にやられるわけよ」

(勢いがある時は更に攻める。僕も普段から何度も言われていることだな…)

瀬戸熊「調子が良いんだから攻めれば良いんだよ。勢いを大事にする先輩たちなら、3回戦まで調子が良いんだから、4回戦は当然攻めるよ」

勝又「決めるときに決めに行きますからね」

瀬戸熊「普段教わっていることをしっかり出来たら、勝又の大トップを契機に最後まで加点するこが出来ていたと思うよ」

日吉「最終戦については?」

瀬戸熊「リードはしていたけど、勝負事は最後まで何があるかわからない。もちろん勝又の実力は信じているんだけどね。ただ相手も一流だから何があってもおかしくない。大将戦の1回戦と同じことを相手にやられたらわからなくなるからね。最終戦に関しては、ツモられ続ける展開だけが心配だった。だから1回でもアガれたら優勝できると思ってたよ。あの一万四万ツモッた時に優勝を確信したね」

日吉「実際対局されていた勝又さんの心境は?」

勝又「これで逆転されたら鳳凰位返上して退会だなと(笑)。僕としては一局一局、自分が出来る最善を尽くすだけでしたね」

(顔は笑っていても目は真剣。いつもの勝又さんだな…)

第3節で失速し総合順位3位に後退。最終節のみを残した連盟は厳しい状況に置かれていた。
最終節の大将戦はポイント倍で行われる。チームの勝敗を大きく左右する対局。その1回戦でチームを鼓舞するような9万点の大トップ。更に個人成績も第4位。
現鳳凰位として、その名に恥じぬ獅子奮迅の活躍をみせた。

鳳凰位を獲得し連盟の頂点に上り詰めた勝又。実況者としても連盟内では図抜けた存在である。
私は勝又に麻雀と実況、両方のアドバイスをもらうことが多々ある。そんな時、冗談交じりで

「俺が出来るんだから、誰でもできるよぉ(笑)」
と笑いながら話す。そして直後に、決まって言うセリフがある。

「出来ないってことは努力が足りないよね。やってないだけ」
と真剣な表情で話す。

勝又の発言と実績には、我々の知られざる影の努力に裏打ちされた、自信と誇りが感じられる。

 

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瀬戸熊「とにかく9万点トップが大きかった。こっちの士気は上がったし、相手は戦意喪失したのが分かったから」

内川「そうそう。あれを一発目に持ってきてくれて、やることがより明確になったしね」

 

 

【とにかく元気に】

 

日吉「それぞれチームの一員としての役割はありましたか?」

勝又「キャプテンの藤崎さんがチームの雰囲気を良くしてくれて、副キャプテンの瀬戸熊さんが鼓舞してくれたのは間違いない」

今からおおよそ10年前…
麻雀業界に激震が走った。日本プロ麻雀連盟から、当時のエース格が数名離脱。

次代を担うであろうと目されていた瀬戸熊。これ以降、プレイヤーとしても運営面においても瀬戸熊にかかった負担は想像を絶する。
先輩たちに助けられ、アドバイスをもらい、連盟の屋台骨を支え続けた。そんな中での鳳凰位、十段位の獲得。
その後、その座を譲ることなく連盟のトップに君臨する。瀬戸熊は名実ともに絶対王者の称号を手にした。
今日では若手に対して麻雀プロとしての在り方を、背中で語る兄貴分。

あの日から10年。激動の連盟史の生き字引である瀬戸熊。今大会では連盟の精神的支柱としてチームを支え、鼓舞し続けた。そして、自身の歴史が正しかったことを、団体戦優勝という成績をもって証明した。

内川「2人には阿吽の呼吸があったね」

勝又「瀬戸熊さんが、お前らはいつも通りやれって。ポイントは俺と藤崎さんでまとめるからって言ってくれたんですよ。ホントに心強かったですね」

猿川「俺はまじめにしてたなぁ」

(絶対ウソだな…)

勝又「僕個人は内川、白鳥の2人とは沢山話をしたね。不安があるなら相談乗るし、自慢したいなら聞いてあげるよって。藤崎さん、瀬戸熊さんは年齢も離れているから僕の方が話しやすいだろうし。半荘終了後は意識して話してたね」

内川「僕はとにかく元気に。甘えさせてもらいました」

勝又「藤崎さんの精神力はすごいよ。成績が良くない場合って、普通はどうしようってなるじゃない。でも俺たちのことばっかり考えてくれた」

瀬戸熊「今日も俺に貢げよ、とか言ってたね。俺のマイナスポイント補填しろって(笑)」

内川「そうやって盛り上げてくれた。連盟の成績が落ちてトップの座を明け渡したとき、みんな気分が落ちていたんだけど明るい雰囲気を常に作ってくれましたね」

私は実況、解説の場で藤崎と一緒になることが多々ある。そんな時も、冗談を混ぜつつ笑顔で接してくれる。
放送前に緊張している私は、徐々にリラックスしていくのが実感できる。
藤崎は普段から優しい。若手のことを気にして声をかけてくれる。そんなキャプテンにはみんな頼りたくなるよね!

勝又「今は公式戦の休憩時間って選手同士の会話って禁止でしょ。瀬戸熊さんはそのルールができる前から話しかけにくい雰囲気があったんだよね。もちろん開始前と終わった後は気さくなんだけど。ただ対局が開始すると休憩時間も瀬戸熊さんには話しかけらんねーなみたいな」

(めっちゃわかります!戦闘モードになると、人を寄せ付けない見えない壁を感じます!怖いっす!)

勝又「でも今回は休憩時間に瀬戸熊さんから声をかけてくれたんだよね」

瀬戸熊「サルが初日の1回戦終わった時に瀬戸熊さん話しかけられないモードになっているんでしょって言ってたんだけど全然そんなことなくてね。僕と藤崎さんは良くも悪くも周りに影響を与えちゃうから。悲壮感だけは出さないようにしてたね」

勝又「藤崎さん悲壮感は少しもなかったよね」

日吉「努めてそうしていたんですか?」

瀬戸熊「努めていたわけではないけど、やっぱりそれがチームだよ」

(チームかー、良いなー、球拾いでいいから俺も入りてー)

勝又「でも僕たちが今日ダメだ、とか言うと愚痴聞いてくれましたけどね。すぐ今日ダメだーとか言ってたもんね(笑)」

内川「良いチームだったんですよ」

(ウッチーはチームの一員か、若いのに大したもんだよ。羨ましいぞ!俺も頑張らねーと)

勝又「藤崎さんと瀬戸熊さんは対局終わっても着順とか聞いてこないんだよ。俺たちはそればっか話してたよね。俺と内川なんて聞かれる前に言ってたもん(笑)」

瀬戸熊「それだけ信用していたってことだよ」

勝又「トップ取った時は嬉しいからむしろ聞いてよって思ってたもん(笑)」

瀬戸熊「勝又は調子良かったからキープするのはわかっていたよ。後は調子悪い人をケアするだけだよ」

勝又「トップ取ったから褒められたいのに」

(鳳凰位は意外と子供だな…)

瀬戸熊「日吉がいたら毎回聞いてたよ(笑)」

(ブハッ)

勝又「瀬戸熊さんは何度も有言実行していましたね。麻雀はどんな結果になるかわからないから抽象的なことを言うでしょ。頑張りますとか。でも瀬戸熊さんは言い切るのよ。この半荘トップ取るって。そして取って帰ってくる」

日吉「チームを鼓舞するために敢えて言っていたんですか?」

瀬戸熊「いやそうじゃなくて、みんなを信用してたし、なんとなく気づいた時に言ってたかな」

勝又「瀬戸熊さんがここはトップ取ってくるって言うでしょ、そうすると藤崎さんが俺は小さめのラス取ってくるって言うのよ(笑)」

 

 

【個人成績よりもチーム成績】

 

日吉「他団体で強いと思った方は?」

勝又「たろうさん。(鈴木たろうプロ、日本プロ麻雀協会)」

内川「達也さん。(鈴木達也プロ、日本プロ麻雀協会)」

猿川「水巻さん。(水巻渉プロ、最高戦日本プロ麻雀協会)」

瀬戸熊「佐藤聖誠さん。(最高戦日本プロ麻雀協会)気合入ってたよ。」

猿川「それぞれが対局した時の調子、相性もあるけどね。みんな強かったよ」

日吉「個人の順位、成績は気になりましたか?」

猿川「自分の順位は気にしてないね。大体これぐらいかなとは思っていたけど。あんまり興味なかったかな。もちろん最終成績は見たけど」

(おー意外だな)

勝又「俺は気にしてたな。さっきも言ったけど鳳凰位としての看板もあるし」

瀬戸熊「サルと寿人の成績は常に気にしてた。ふり幅が大きいから。サルが5万点持ちから失速して3着になった時があったんだけど、次の半荘は気にしてたね。無理しちゃうかもしれないから声かけたほうがいいかな、とかね。でもお互いプロだからそこまで心配してなかったけどね」

(猿川はムラがあるし、寿人さんはすぐアレ出しちゃうからな)

猿川「そのあたりは団体戦だから我慢が効きましたね。」

勝又「藤崎さんは自身の成績こそマイナスだけど、ポイント競っていた最高位戦との成績はすごく良かった。並びづくりが上手いよね。ポイントまとめるって、こういうこというんだなって」

内川「自分の名前が上にあったのは気分が良かったね(笑)。でもそれに拘ってはいなかった。個人成績よりもチーム成績。個人成績を伸ばしたくて無理にトップを狙ったりはしなかったね」

瀬戸熊「それが良いほうに転がったかもね。上手く抑えがきいたかもしれないよ。普段トップ狙って、無理して押して着順落とすとかあるじゃない。麻雀のバランスとしてどっちが良いかわからないけど」

内川「俺、団体戦のほうが向いてるかな…」

整った顔立ち、さわやかな立ち振る舞い。そして誰にも劣らない向上心。まだ幼さが残る内川と初めて会ったのは、彼が連盟に入る前だった。長野県在住だった彼は勉強会に足しげく通い、連盟入りを目指していた。既に連盟入りしていた私は、熱心な彼の姿勢に将来性と同時に追い越される危機感を感じた。私はそんな彼に対してどこか斜に構えていた。

それから数年後、私は内川とリーグ戦で何度も対戦した。数多くの麻雀プロ。その中で栄光をつかみ取れるのは、ほんの一握り。明日のヒーローを夢見て切磋琢磨し、時に激しい火花を散らす。
そんな厳しい戦線の中から彼は上に抜け出し、私は埋もれていった。私の感じた危機感は的中した。

そして今大会では、僅か8枠しかないシートを自らの手で掴み取る。個人成績でも連盟最上位の第2位という成績を収め、チームの勝利に大きく貢献した。私の感じた将来性は確かだった。

今大会での内川の活躍は、若手の連盟員にとって刺激になったはずだ。
ウッチーおめでとう。あの日、先輩というだけで斜に構えていた自分が恥ずかしいわ。いつかまたウッチーと戦える日まで頑張るわ。

 

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【ホントに信用してるってこと】

 

日吉「他団体と比べて連盟が良かったところは?」

猿川「仲良かったことかな」

内川「総合力!」

勝又「ホントに信用してるってこと。誰が何切って何点放銃しても、あなたがそれ打つならみんな打つでしょって。どうぞ打ってください、みたいな感じかな。だから麻雀の内容について話すことなんて自慢と愚痴(笑)。あの打牌はないでしょ、とかそんな細かい技術的な話は一切なかったよ」

連盟内ではライバル関係であり、競い合っていた相手。だからこそ解り合える相手の実力。その力を疑う余地は一切なかったはずだ。
初めて味方として戦うことになった今大会ではホントに心強かっただろう。

日吉「ちなみに一番自慢していたのは誰ですか?」

勝又「俺かな(笑)。愚痴は藤崎さん」

一同「アハハハ」

瀬戸熊「普段あまり交流のない連盟員が真剣に応援してくれていたね。いい団体だなと思いましたよ」

日吉「大会開催中のファンの反応は?」

内川「2ヵ月でフォロワー数700人増えましたよ!」

瀬戸熊「ファンや身内から、勝又を初めて心底応援したって言われたね。普段は敵同士で戦うからね。勝又は強いから、僕の周りから良い意味で嫌われてるよ(笑)」

勝又「普段は瀬戸熊さんの応援ですもんね。僕も皆さんから今までの何倍も応援してもらった実感がありますね」

瀬戸熊「これまで連盟を応援していた方は、連盟が最強と信じて疑わなかったと思うんだよね。今回の結果でその人達がホッとしてたことが僕もホッとした。その人たちが信じていたことを証明できたって」

(ファンあっての麻雀プロ。何よりの恩返しができたのかな)

 

 

【このメンバーで勝てたのはホントに良かった】

 

日吉「見事優勝という結果でしたが、開催中プレッシャーはありましたか?」

瀬戸熊「鳳凰戦の前夜は眠れなかったけど、今回はみんなを信頼していたから眠れた。緊張は分散されるのかなって。リラックスできてたよ」

内川「断食していました。食えなかったのもあるし、食欲がなかった。高揚していたかもしれないですな」

瀬戸熊「勝又は鳳凰戦と団体戦どっちが緊張した?」

勝又「団体戦ですね。団体戦の方が勝ちたかった。当然鳳凰戦も勝ちたかったけど、負けたら自分が弱いだけだから、また来年挑戦すればいい。だけど今回は負けたら次挑戦すればいいでは済まないから。一回で必ず結果出さなくてはならないと思っていたので何十倍も緊張しましたよ」

猿川「僕もそうだけど、みんな団体戦の方が緊張していたと思うよ」

勝又「周りに勝又は弱いねって言われるのはいくらでも受け入れられる。だけど自分が強いと思っている先輩たちが弱いと言われるのは受け入れられないよ。あんなに強い先輩たちが率いる連盟が、世間から弱いねって思われるのは受け入れらんないもん。しかもそれが自分のせいでそう評価されるんだよ。だって強いんだから、バケモノみたいに。普段は結果も大事だけど、内容の良い麻雀を打つことに充実感はあるんだよね。だけど団体戦はとにかく結果に拘った。ただのバカヅキでもいいから勝ちたいと思った」

(鳳凰位は意外と熱いんだな…)

瀬戸熊「僕はタイプ的に内容の良い麻雀を打つと結果がついてくる。内容がダメだと結果もダメ」

猿川「そういう意味でプレッシャーは普段の倍くらいあったな」

勝又「サルと俺が一番緊張していたよね。2人とも手が震えていたし。配牌ちゃんと取れなかったもん」

猿川「緊張したよね。空気が普段のタイトル戦より重い感じしたな」

 

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(意外な2人が緊張してたんだな。一番緊張しないタイプだと思ってた)

日吉「大会終了後の周りの反応はどうですか?」

瀬戸熊「優勝したことで連盟行事に行きやすいね(笑)。みんな明るいよ。負けていたらどんよりしてたんだろうなと思うと優勝できて良かった」

勝又「みんな褒めてくれるね。おめでとうございますっていうよりは、ありがとうございましたって感じで声かけてくれる」

猿川「もちろん他団体も強いんだけど、戦前から連盟が勝つと信じていた。実際勝ったのはすごいと思う。負けた場合、今後もし第2回がなかったら連盟は弱いで終わっちゃうし。このメンバーで勝てたのはホントに良かった」

内川「嬉しいですね。負けた時はそれを甘んじて受け入れるしかないんだけど」

(連盟員みんな喜んでたもんな、みんなの代表として優勝してくれたんだよなぁ)

 

 

【その言葉で思いっきり戦えましたね】

 

日吉「決起会の開催、更には会長からの激励のメールがあったと伺っていますが」

瀬戸熊「会長から選手それぞれに激励メールがあったんだよね。僕は会長への返信で、4位だったら会長辞めますと言わせてしまったのは情けないですって返信したんだよ。会長は連盟の礎を築き上げたメンバーで臨んだら、優勝しなかったら辞めますって言ったはずだから」

勝又「今の話を聞いて正直恥ずかしいです。4位になったら辞めますっていう会長の言葉で、僕たちは信用されていると思っていましたから」

猿川「でも優勝しなかったら辞めますって会長が言っていたら優勝出来なかったかもね(笑)。正直プレッシャーが大きすぎる。そうでなくても連盟内からのプレッシャーも大きいのに」

(猿川!本音を言い過ぎ!)

勝又「決起会で会長がね、俺は連盟が負けるのが嫌なんじゃない、お前らが自分の麻雀が打てないのが嫌なんだって」

内川「連盟らしく打ってくれと言われてましたね」

勝又「勝ったらお前らの力、負けたら俺のせいだって。そんなわけにはいかないけど、その言葉で思いっきり戦えましたね。ありがたかったですよ」

(会長はホントに熱い人なんだな。喜ぶ時も怒る時もホントに相手と向き合っているし、連盟に対する愛情と麻雀プロ像に対するこだわりは誰よりも強いんだな)

瀬戸熊「決起会の会場は第1節で勝ったこともあって、毎回同じ場所でやったんだ。寿人は地和アガッたから座る場所も同じにさせたよ(笑)」

(寿人さんは運だけの男かな?)

 

 

【日本プロ麻雀連盟の伝統と歴史】

 

瀬戸熊「今回色々あったけど、寿人の地和も、猿の倍満も、勝又の9万点トップも連盟の伝統と歴史がアガらせたものなんだよ」

内川「先輩たちに教えてもらったことが正しかったことを証明できて良かった。リーグ戦で結果を出せばチャンスが来ることは間違いないですね。でも若い子たちには負けないよ」

猿川「他団体と連盟の実力差なんて同等なんだと思う。先輩たちが築き上げて来たものを崩さないで良かった。安心した気持ちが一番大きいですね」

勝又「先輩たちにはひやひやさせてしまった。もっと僕たち全員で力を付けて頑張ります」

瀬戸熊は大会終了から数日後、連盟員の本場所である鳳凰戦の会場で、麻雀プロ団体日本一決定戦の結果報告と共に、これまでの先輩たちのご指導、連盟員からの応援に感謝の意を述べた。
続けて「今後はこの中から選抜選手が出てくるはずです。これからも日本プロ麻雀連盟の伝統と歴史である攻めるときは攻める、守るときは守る麻雀を引き継いで、堂々と胸を張って戦えるよう、力を蓄えてください」という言葉で締めた。

 

 

【麻雀界のヒーローだぞー!】

 

12:25

日吉「今日はありがとうございました」

一同「こんだけ時間取ったんだから出来が楽しみだな」

(プレッシャーだな)

一同「仕上がりが不安だよ」

(まぁ確かに…)

一同「頑張ってやって。お疲れさん」

各団体の一流選手が集い行われた麻雀プロ団体日本一決定戦。日本プロ麻雀連盟は見事優勝という成績を収めた。
今日の麻雀業界を取り巻く環境の変化は非常に早く、成長も著しい。同時に選手個人の成長も急速に進んでいる。
他団体の選手は今回の雪辱を胸に、連盟が射止めたその座を虎視眈々と狙っていることだろう。

「他団体とそんなに差があるわけでもないのに天狗になっていると連盟は危ないよ」

実際に対局したものでなければ分からない感覚かもしれないこの言葉。
激戦を演じた対戦相手を敬い、尊敬しているからこその言葉であると思う。
応援席からは無傷に見えたその看板。それは8人が心身ともに傷だらけで守ったものだった。

雑踏の中を歩く4人の後ろを歩いてみた。とんでもないことをしたにもかかわらず、背伸びすることなく周囲の人と変わらない風貌と振る舞い。
卓上で見せた溢れんばかりの闘志。卓を離れている時はそのオーラを解除しているのだろう。
大きなことを成し遂げる人間こそ自分を大きく見せる必要がないのかもしれない。

この行き交う人の中にもヒーローが沢山いるのだろう。それでも道行く人に伝えたかった。叫びたくなった。

この人たちは連盟員の、麻雀界のヒーローだぞー!

プロ雀士インタビュー/第150回:第1回麻雀プロ団体日本一決定戦優勝記念インタビュー ~前編~

麻雀ファンはもちろん、麻雀プロでさえこの日が来ることを待ち望んでいたことだろう。
インターネットの普及により、対局を目にしない日はない。
プロ団体が乱立する昨今、一体どこの団体が一番強いのか。数多の麻雀プロは自身の所属団体が一番強いと確信しているだろう。
最古のプロ団体が設立され30年以上。しかし、これまでそれを決するステージはなかった。
8月10日。各団体の誇りを胸に、集いし32名の猛者。2ヵ月間に及ぶ全128半荘の対局。
絶対王者・日本プロ麻雀連盟という想像を絶するプレッシャーを跳ね除け、堂々の帰還を果たした選ばれし8名。持ち帰ったその看板には傷ひとつなかった。
 

100

 
どこの団体が一番強いのか。その長き論争に終止符を打った激闘と選抜選手の想い。このインタビューではその舞台裏に迫ってみたいと思う。今回はそんな選ばれし8名の内、4名に話を伺った。
 

100

 
 
【そういうのいらないから!】
 
10月某日 9:55 新宿
日吉「おはようございます。今日はよろしくお願いします」
一同「集合時間が早いよ!」
(なんか機嫌悪そうだな…)
日吉「それでは改めまして、インタビューを開始させていただきます」
一同「堅苦しいよ!そういうのいらないから!」
(はーい…)
 
 
【出番が来たなと思ったよ】
 
日吉「選抜選手8名の選出方法を教えてください」
勝又「まずは直近の鳳凰位4名(勝又、前田、藤崎、瀬戸熊)が選ばれて、その後は4名と、会長含めた数名と相談した結果だね」
瀬戸熊「会長は30、40代で勝つことに意味があるって。これからは君たちの時代だから、将来をそして未来を自分たちの手で勝ち取りなさいって」
日吉「なるほど」
瀬戸熊「日本プロ麻雀協会の伊達さんは、連盟が勢いのある若い選手を選抜したこと、更に結果を出したことに驚いていましたね。協会は過去の実績、ネームバリューで選抜した側面があったって」
日吉「ウッチー(内川幸太郎)は今の話聞いてどうかな?」
内川「活躍の場を提供してくれたのはもの凄く嬉しかった。同時に実績がない自分が選ばれた以上、負けることだけは許されないと思いました。自分が結果を出せなくて日本プロ麻雀連盟(※以降、連盟)が負けたら自分のせいだし。それから僕が頑張ることによって若い子に対してモチベーションになると思ったね」
(ウッチーは選抜選考の際、当落線上だったらしいしな。しかも8名の中では一番実績がないわけだ。ある意味では一番プレッシャーを感じていたんだろうな)
日吉「猿川は?」
猿川「出番が来たなと思ったよ。不調もあったんだけど、色々な対局(RTD、天鳳位VS連盟プロ、麻雀日本シリーズ等)で選抜されなかったから。連盟の若手に抜かれている感もあるし、その人たちにも負けられないと思ったね」
「若手に抜かれている感もある」
意外だった。猿川の言葉だとは思えなかった…
私と猿川の付き合いは15年ほどになる。『適当な男』を絵に描いたような男だった。そんな彼とは価値観が合ったり、合わなかったり。何度も衝突し、そして何度も助けられた。
今回の団体戦。私は彼を一番応援していた。そして信じていた。あの時と同じように…
2008年。麻雀マスターズ決勝戦。晴れの舞台での対局。最年少の猿川は孤軍奮闘していた。
しかし3回戦終了時点で2回のラスを押し付けられ、とんでもない劣勢。会場中の誰もが、そして猿川本人でさえも優勝は厳しいと思い始めていたはずだ。
私は今でも確信している。そんな会場の中でただ一人、私だけは彼の優勝を信じて疑わなかった。
前述の通り、最近の猿川は不調だったと思う。最強戦等で活躍はしているが、とても本来の力が発揮できてるとは言い難い。
自分を追い越していく若手を横目に眠れない夜もあったはずだ。その時に見えてきたであろう、自分自身の立ち位置と存在価値。
あの頃と何一つ変わらない風貌。結婚を機に芽生えてきた責任感。画面には『適当な男』とは程遠い、連盟代表としての男が映し出されていた。
(気合入っていたよな。対局中はこれまでで一番良い顔してたよ)
日吉「勝又さんは鳳凰位として臨んだ今大会の心境はいかがでしたか?」
勝又「まずは自分が出来ることをしっかりやろうと。鳳凰位としては、連盟が優勝したとしても自分が負けたら鳳凰位の看板を汚すことになる。これまで鳳凰位を獲得された先輩方にも申し訳ないしね。連盟も勝たなきゃいけないし、自分も勝たなきゃいけない。プレッシャーは他の対局よりもあったよ」
日吉「瀬戸熊さんは過去に鳳凰位3度獲得、絶対王者としての心境はいかがでしたか?」
瀬戸熊「選ばれた以上は自分の役割をしっかりやろうと思ったね。若い子達は勝った時はいいけど、負けた時の喪失感を考えると少しでも良いムード作って対局させなきゃいけないなと思ってたね」
 

100

 
 
【団体戦だけど個人が頑張るしかないんだよ】
 
日吉「大会のルール、システムはどのように決まったのですか?」
瀬戸熊「連盟はルール、システムは全てお任せ。ただ、実力の証明はしたいから対局数、対局者数はなるべく多い方が良かった」
日吉「連盟はリーグ戦でAルール(一発、裏ドラなし)を採用しておりますが、今回はBルール(一発、裏ドラあり)。相手の土俵で対局するわけですがそのあたりについては?」
瀬戸熊「普段AルールでやっているからこそBルールの応用が効くんだよ。協会の鈴木たろうさんは、連盟は手役を絡めた高い手をアガる。ワンパンチが重かったってコメントしてたよね」
(Aルールをやっていることで、常に手役を狙える麻雀が身に付くってことかな?)
日吉「団体戦で勝利するための、チームとしての作戦はありましたか?」
勝又「チームとしては特にないよ。個人それぞれが考えたことが一番良いことだよ。僕個人の考えは調子の良い人がポイント伸ばして、悪い人は抑えるってことかな」
瀬戸熊「ポイントで競っていた最高位戦はマークしたよ。僕は個人レベルで意識したけどチームとしても解っていたこと。打ち合わせ、言葉はなくても全員ね。団体戦だけど個人が頑張るしかないんだよ」
(団体戦とはいえ最後は個の力が大事なんだな。サッカー日本代表の本田選手も言ってた気がする)
内川「僕も同じ。個人的には調子が良かったからポイントは伸ばそうと思った。あと、勝又さんがいてくれることに安心感はあったね。終始心強い言葉を言ってくれたから。任せろって感じがあったね」
猿川「僕個人は調子が良くなかった。ただ、その時のライバルチームは意識して打っていたよね」
瀬戸熊「対戦カードが決まっていたから、複数回当たる相手には最初から強く打って、戦い辛い印象を与えるようにしたね」
勝又「そうですね、序盤は複数回当たる相手からの情報を集めたよ。同時に強い印象も与えたかった。相手が真っすぐな打牌が出来なくなればこっちが有利。初日の10ポイントより、後の1ポイントの方が大事だしね」
 
 
【安心して行け】
 
日吉「ポイント倍で行われる大将戦については?」
瀬戸熊「みんなは勝又に着順勝負の責任は負わせたくなかったはずだよ。やっぱりチーム戦だからね。勝又の功績で勝った時は良いけど、もし負けて勝又が戦犯みたいになるのは本意ではなかったよね」
勝又「自信はあったけどリードはあればあるだけくださいと思っていましたね。瀬戸熊さんが全員で300ポイント差つけてバトン渡すから安心して行けって言ってくれた。そしたら367ポイント差つけてくれたんだよね。ありがとうございますって思ったよ(笑)」
(大将として戦う勝又さんにチーム全員の想いを367ポイント差という形にして託したわけだ)
瀬戸熊「大将戦2回戦のオーラスで、阿部さんを押し上げるリーチあったでしょ。並びは最高だったんだけど、あのリーチに関してはそれ以降(大将戦3、4回戦)の対局に一抹の不安はあったね」
(ん?どういう意味かな?言っている意味がわからないぞ。先輩たちの話はいつも難しいんだよなぁ)
猿川「僕は勝又のリーチは好判断だと思いますね。最終日ってのも大きいかな。自分の勢いも大事だけど、あの日の大将戦は同一メンツでの対局で、相手の心理的にそっちの方が効くかなと思ったし。でも相手が瀬戸熊さんだったらやらないけど」
勝又「瀬戸熊さんと大将戦の対局者とは戦い方が違うからね」
瀬戸熊「僕が教わってきたのは勢いを大事にする麻雀だからね。だからオーラスの阿部さんを押し上げるリーチは怖いんだよね」
(ポイント差で有利になる状況を作りあげたのに、怖いって…)
瀬戸熊「勝又がリーチをした瞬間は良し!と思ったよ。さすが勝又、緻密に計算しているなって。ただ、ポイントはリード出来ても勢いを失うリーチにも見える。1回戦は9万点トップ、2回戦も最高の並び。もちろん勝又はポイントをプラスでまとめると思っていたけど、この後みんながフワッとした気持ちでいるとやられると思って気を引き締めたね」
(総合ポイントを考えたらリーチをした方が得、心理的に相手も嫌がる。ただそれ以上に自分が勢いを失ってしまうことが怖いってことかな?ヤミテンの方が勢いを失わないってことなのか…)
瀬戸熊「勝又は3回戦でラスを引くんだけど、要因はそのリーチにあると思うんだ。観戦していた会長と前原さんも同意見だった」
大将戦の最終戦を残すだけとなり、別会場での対局を終えた瀬戸熊が本会場に戻ってきた。応援に駆け付けていた森山会長、前原と言葉を交わす。
350ポイント以上のリード。連盟の優勢は変わらない。しかし、あれほど好調だった勝又が3回戦で4着となる。その原因は2回戦オーラスのリーチにあると、3者の見解はピタリと一致していた。
内川「僕はリーチを打った方が良いと思っています。対局者に隙がない印象を与えるかなと。ただ、そのリーチが勢いを失速させてしまうことに繋がってくるのかもしれない。僕にはまだ難しいところですね」
勝又「どこでポイント差を広げるかってことですよね。僕は2回戦オーラスでリーチを打ち、理想的な着順でポイント差を広げた。ただ、勢いを重視する先輩方は、僕が1回戦の9万点トップの場面で、僕より攻め込んで12万点のトップを取ってポイント差を広げるんでしょうね」
(話が難しすぎる…あの場面は自然に打ち続けることが良いってことなのかなぁ)
日吉「ポイント大量リードで迎えた4回戦(大将戦は3回戦)でかなりポイント差を詰められましたが、油断や慢心などがあったのでしょうか?」
瀬戸熊「油断や慢心は一切ないよ。でも、あれが若い8名で構成されたメンバーの弱点だと思う。先輩たちから教わっている、勢いを意識した麻雀を打っていれば相手のリーチにも向かって行けるのに、着順を意識して打つから失速したんだと思う」
日吉「ええ」
瀬戸熊「麻雀の流れ、勝負の流れとして見た場合、既に勢いの差があった。だから全員がトップを目指せばいいのに、ここは2着で良いなとか、この団体より着順上ならOKとか、3着でも素点は守るぞとか、そういう思考になった瞬間にやられるわけよ」
(勢いがある時は更に攻める。僕も普段から何度も言われていることだな…)
瀬戸熊「調子が良いんだから攻めれば良いんだよ。勢いを大事にする先輩たちなら、3回戦まで調子が良いんだから、4回戦は当然攻めるよ」
勝又「決めるときに決めに行きますからね」
瀬戸熊「普段教わっていることをしっかり出来たら、勝又の大トップを契機に最後まで加点するこが出来ていたと思うよ」
日吉「最終戦については?」
瀬戸熊「リードはしていたけど、勝負事は最後まで何があるかわからない。もちろん勝又の実力は信じているんだけどね。ただ相手も一流だから何があってもおかしくない。大将戦の1回戦と同じことを相手にやられたらわからなくなるからね。最終戦に関しては、ツモられ続ける展開だけが心配だった。だから1回でもアガれたら優勝できると思ってたよ。あの一万四万ツモッた時に優勝を確信したね」
日吉「実際対局されていた勝又さんの心境は?」
勝又「これで逆転されたら鳳凰位返上して退会だなと(笑)。僕としては一局一局、自分が出来る最善を尽くすだけでしたね」
(顔は笑っていても目は真剣。いつもの勝又さんだな…)
第3節で失速し総合順位3位に後退。最終節のみを残した連盟は厳しい状況に置かれていた。
最終節の大将戦はポイント倍で行われる。チームの勝敗を大きく左右する対局。その1回戦でチームを鼓舞するような9万点の大トップ。更に個人成績も第4位。
現鳳凰位として、その名に恥じぬ獅子奮迅の活躍をみせた。
鳳凰位を獲得し連盟の頂点に上り詰めた勝又。実況者としても連盟内では図抜けた存在である。
私は勝又に麻雀と実況、両方のアドバイスをもらうことが多々ある。そんな時、冗談交じりで
「俺が出来るんだから、誰でもできるよぉ(笑)」
と笑いながら話す。そして直後に、決まって言うセリフがある。
「出来ないってことは努力が足りないよね。やってないだけ」
と真剣な表情で話す。
勝又の発言と実績には、我々の知られざる影の努力に裏打ちされた、自信と誇りが感じられる。
 

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瀬戸熊「とにかく9万点トップが大きかった。こっちの士気は上がったし、相手は戦意喪失したのが分かったから」
内川「そうそう。あれを一発目に持ってきてくれて、やることがより明確になったしね」
 
 
【とにかく元気に】
 
日吉「それぞれチームの一員としての役割はありましたか?」
勝又「キャプテンの藤崎さんがチームの雰囲気を良くしてくれて、副キャプテンの瀬戸熊さんが鼓舞してくれたのは間違いない」
今からおおよそ10年前…
麻雀業界に激震が走った。日本プロ麻雀連盟から、当時のエース格が数名離脱。
次代を担うであろうと目されていた瀬戸熊。これ以降、プレイヤーとしても運営面においても瀬戸熊にかかった負担は想像を絶する。
先輩たちに助けられ、アドバイスをもらい、連盟の屋台骨を支え続けた。そんな中での鳳凰位、十段位の獲得。
その後、その座を譲ることなく連盟のトップに君臨する。瀬戸熊は名実ともに絶対王者の称号を手にした。
今日では若手に対して麻雀プロとしての在り方を、背中で語る兄貴分。
あの日から10年。激動の連盟史の生き字引である瀬戸熊。今大会では連盟の精神的支柱としてチームを支え、鼓舞し続けた。そして、自身の歴史が正しかったことを、団体戦優勝という成績をもって証明した。
内川「2人には阿吽の呼吸があったね」
勝又「瀬戸熊さんが、お前らはいつも通りやれって。ポイントは俺と藤崎さんでまとめるからって言ってくれたんですよ。ホントに心強かったですね」
猿川「俺はまじめにしてたなぁ」
(絶対ウソだな…)
勝又「僕個人は内川、白鳥の2人とは沢山話をしたね。不安があるなら相談乗るし、自慢したいなら聞いてあげるよって。藤崎さん、瀬戸熊さんは年齢も離れているから僕の方が話しやすいだろうし。半荘終了後は意識して話してたね」
内川「僕はとにかく元気に。甘えさせてもらいました」
勝又「藤崎さんの精神力はすごいよ。成績が良くない場合って、普通はどうしようってなるじゃない。でも俺たちのことばっかり考えてくれた」
瀬戸熊「今日も俺に貢げよ、とか言ってたね。俺のマイナスポイント補填しろって(笑)」
内川「そうやって盛り上げてくれた。連盟の成績が落ちてトップの座を明け渡したとき、みんな気分が落ちていたんだけど明るい雰囲気を常に作ってくれましたね」
私は実況、解説の場で藤崎と一緒になることが多々ある。そんな時も、冗談を混ぜつつ笑顔で接してくれる。
放送前に緊張している私は、徐々にリラックスしていくのが実感できる。
藤崎は普段から優しい。若手のことを気にして声をかけてくれる。そんなキャプテンにはみんな頼りたくなるよね!
勝又「今は公式戦の休憩時間って選手同士の会話って禁止でしょ。瀬戸熊さんはそのルールができる前から話しかけにくい雰囲気があったんだよね。もちろん開始前と終わった後は気さくなんだけど。ただ対局が開始すると休憩時間も瀬戸熊さんには話しかけらんねーなみたいな」
(めっちゃわかります!戦闘モードになると、人を寄せ付けない見えない壁を感じます!怖いっす!)
勝又「でも今回は休憩時間に瀬戸熊さんから声をかけてくれたんだよね」
瀬戸熊「サルが初日の1回戦終わった時に瀬戸熊さん話しかけられないモードになっているんでしょって言ってたんだけど全然そんなことなくてね。僕と藤崎さんは良くも悪くも周りに影響を与えちゃうから。悲壮感だけは出さないようにしてたね」
勝又「藤崎さん悲壮感は少しもなかったよね」
日吉「努めてそうしていたんですか?」
瀬戸熊「努めていたわけではないけど、やっぱりそれがチームだよ」
(チームかー、良いなー、球拾いでいいから俺も入りてー)
勝又「でも僕たちが今日ダメだ、とか言うと愚痴聞いてくれましたけどね。すぐ今日ダメだーとか言ってたもんね(笑)」
内川「良いチームだったんですよ」
(ウッチーはチームの一員か、若いのに大したもんだよ。羨ましいぞ!俺も頑張らねーと)
勝又「藤崎さんと瀬戸熊さんは対局終わっても着順とか聞いてこないんだよ。俺たちはそればっか話してたよね。俺と内川なんて聞かれる前に言ってたもん(笑)」
瀬戸熊「それだけ信用していたってことだよ」
勝又「トップ取った時は嬉しいからむしろ聞いてよって思ってたもん(笑)」
瀬戸熊「勝又は調子良かったからキープするのはわかっていたよ。後は調子悪い人をケアするだけだよ」
勝又「トップ取ったから褒められたいのに」
(鳳凰位は意外と子供だな…)
瀬戸熊「日吉がいたら毎回聞いてたよ(笑)」
(ブハッ)
勝又「瀬戸熊さんは何度も有言実行していましたね。麻雀はどんな結果になるかわからないから抽象的なことを言うでしょ。頑張りますとか。でも瀬戸熊さんは言い切るのよ。この半荘トップ取るって。そして取って帰ってくる」
日吉「チームを鼓舞するために敢えて言っていたんですか?」
瀬戸熊「いやそうじゃなくて、みんなを信用してたし、なんとなく気づいた時に言ってたかな」
勝又「瀬戸熊さんがここはトップ取ってくるって言うでしょ、そうすると藤崎さんが俺は小さめのラス取ってくるって言うのよ(笑)」
 
 
【個人成績よりもチーム成績】
 
日吉「他団体で強いと思った方は?」
勝又「たろうさん。(鈴木たろうプロ、日本プロ麻雀協会)」
内川「達也さん。(鈴木達也プロ、日本プロ麻雀協会)」
猿川「水巻さん。(水巻渉プロ、最高戦日本プロ麻雀協会)」
瀬戸熊「佐藤聖誠さん。(最高戦日本プロ麻雀協会)気合入ってたよ。」
猿川「それぞれが対局した時の調子、相性もあるけどね。みんな強かったよ」
日吉「個人の順位、成績は気になりましたか?」
猿川「自分の順位は気にしてないね。大体これぐらいかなとは思っていたけど。あんまり興味なかったかな。もちろん最終成績は見たけど」
(おー意外だな)
勝又「俺は気にしてたな。さっきも言ったけど鳳凰位としての看板もあるし」
瀬戸熊「サルと寿人の成績は常に気にしてた。ふり幅が大きいから。サルが5万点持ちから失速して3着になった時があったんだけど、次の半荘は気にしてたね。無理しちゃうかもしれないから声かけたほうがいいかな、とかね。でもお互いプロだからそこまで心配してなかったけどね」
(猿川はムラがあるし、寿人さんはすぐアレ出しちゃうからな)
猿川「そのあたりは団体戦だから我慢が効きましたね。」
勝又「藤崎さんは自身の成績こそマイナスだけど、ポイント競っていた最高位戦との成績はすごく良かった。並びづくりが上手いよね。ポイントまとめるって、こういうこというんだなって」
内川「自分の名前が上にあったのは気分が良かったね(笑)。でもそれに拘ってはいなかった。個人成績よりもチーム成績。個人成績を伸ばしたくて無理にトップを狙ったりはしなかったね」
瀬戸熊「それが良いほうに転がったかもね。上手く抑えがきいたかもしれないよ。普段トップ狙って、無理して押して着順落とすとかあるじゃない。麻雀のバランスとしてどっちが良いかわからないけど」
内川「俺、団体戦のほうが向いてるかな…」
整った顔立ち、さわやかな立ち振る舞い。そして誰にも劣らない向上心。まだ幼さが残る内川と初めて会ったのは、彼が連盟に入る前だった。長野県在住だった彼は勉強会に足しげく通い、連盟入りを目指していた。既に連盟入りしていた私は、熱心な彼の姿勢に将来性と同時に追い越される危機感を感じた。私はそんな彼に対してどこか斜に構えていた。
それから数年後、私は内川とリーグ戦で何度も対戦した。数多くの麻雀プロ。その中で栄光をつかみ取れるのは、ほんの一握り。明日のヒーローを夢見て切磋琢磨し、時に激しい火花を散らす。
そんな厳しい戦線の中から彼は上に抜け出し、私は埋もれていった。私の感じた危機感は的中した。
そして今大会では、僅か8枠しかないシートを自らの手で掴み取る。個人成績でも連盟最上位の第2位という成績を収め、チームの勝利に大きく貢献した。私の感じた将来性は確かだった。
今大会での内川の活躍は、若手の連盟員にとって刺激になったはずだ。
ウッチーおめでとう。あの日、先輩というだけで斜に構えていた自分が恥ずかしいわ。いつかまたウッチーと戦える日まで頑張るわ。
 

100

 
 
【ホントに信用してるってこと】
 
日吉「他団体と比べて連盟が良かったところは?」
猿川「仲良かったことかな」
内川「総合力!」
勝又「ホントに信用してるってこと。誰が何切って何点放銃しても、あなたがそれ打つならみんな打つでしょって。どうぞ打ってください、みたいな感じかな。だから麻雀の内容について話すことなんて自慢と愚痴(笑)。あの打牌はないでしょ、とかそんな細かい技術的な話は一切なかったよ」
連盟内ではライバル関係であり、競い合っていた相手。だからこそ解り合える相手の実力。その力を疑う余地は一切なかったはずだ。
初めて味方として戦うことになった今大会ではホントに心強かっただろう。
日吉「ちなみに一番自慢していたのは誰ですか?」
勝又「俺かな(笑)。愚痴は藤崎さん」
一同「アハハハ」
瀬戸熊「普段あまり交流のない連盟員が真剣に応援してくれていたね。いい団体だなと思いましたよ」
日吉「大会開催中のファンの反応は?」
内川「2ヵ月でフォロワー数700人増えましたよ!」
瀬戸熊「ファンや身内から、勝又を初めて心底応援したって言われたね。普段は敵同士で戦うからね。勝又は強いから、僕の周りから良い意味で嫌われてるよ(笑)」
勝又「普段は瀬戸熊さんの応援ですもんね。僕も皆さんから今までの何倍も応援してもらった実感がありますね」
瀬戸熊「これまで連盟を応援していた方は、連盟が最強と信じて疑わなかったと思うんだよね。今回の結果でその人達がホッとしてたことが僕もホッとした。その人たちが信じていたことを証明できたって」
(ファンあっての麻雀プロ。何よりの恩返しができたのかな)
 
 
【このメンバーで勝てたのはホントに良かった】
 
日吉「見事優勝という結果でしたが、開催中プレッシャーはありましたか?」
瀬戸熊「鳳凰戦の前夜は眠れなかったけど、今回はみんなを信頼していたから眠れた。緊張は分散されるのかなって。リラックスできてたよ」
内川「断食していました。食えなかったのもあるし、食欲がなかった。高揚していたかもしれないですな」
瀬戸熊「勝又は鳳凰戦と団体戦どっちが緊張した?」
勝又「団体戦ですね。団体戦の方が勝ちたかった。当然鳳凰戦も勝ちたかったけど、負けたら自分が弱いだけだから、また来年挑戦すればいい。だけど今回は負けたら次挑戦すればいいでは済まないから。一回で必ず結果出さなくてはならないと思っていたので何十倍も緊張しましたよ」
猿川「僕もそうだけど、みんな団体戦の方が緊張していたと思うよ」
勝又「周りに勝又は弱いねって言われるのはいくらでも受け入れられる。だけど自分が強いと思っている先輩たちが弱いと言われるのは受け入れられないよ。あんなに強い先輩たちが率いる連盟が、世間から弱いねって思われるのは受け入れらんないもん。しかもそれが自分のせいでそう評価されるんだよ。だって強いんだから、バケモノみたいに。普段は結果も大事だけど、内容の良い麻雀を打つことに充実感はあるんだよね。だけど団体戦はとにかく結果に拘った。ただのバカヅキでもいいから勝ちたいと思った」
(鳳凰位は意外と熱いんだな…)
瀬戸熊「僕はタイプ的に内容の良い麻雀を打つと結果がついてくる。内容がダメだと結果もダメ」
猿川「そういう意味でプレッシャーは普段の倍くらいあったな」
勝又「サルと俺が一番緊張していたよね。2人とも手が震えていたし。配牌ちゃんと取れなかったもん」
猿川「緊張したよね。空気が普段のタイトル戦より重い感じしたな」
 

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(意外な2人が緊張してたんだな。一番緊張しないタイプだと思ってた)
日吉「大会終了後の周りの反応はどうですか?」
瀬戸熊「優勝したことで連盟行事に行きやすいね(笑)。みんな明るいよ。負けていたらどんよりしてたんだろうなと思うと優勝できて良かった」
勝又「みんな褒めてくれるね。おめでとうございますっていうよりは、ありがとうございましたって感じで声かけてくれる」
猿川「もちろん他団体も強いんだけど、戦前から連盟が勝つと信じていた。実際勝ったのはすごいと思う。負けた場合、今後もし第2回がなかったら連盟は弱いで終わっちゃうし。このメンバーで勝てたのはホントに良かった」
内川「嬉しいですね。負けた時はそれを甘んじて受け入れるしかないんだけど」
(連盟員みんな喜んでたもんな、みんなの代表として優勝してくれたんだよなぁ)
 
 
【その言葉で思いっきり戦えましたね】
 
日吉「決起会の開催、更には会長からの激励のメールがあったと伺っていますが」
瀬戸熊「会長から選手それぞれに激励メールがあったんだよね。僕は会長への返信で、4位だったら会長辞めますと言わせてしまったのは情けないですって返信したんだよ。会長は連盟の礎を築き上げたメンバーで臨んだら、優勝しなかったら辞めますって言ったはずだから」
勝又「今の話を聞いて正直恥ずかしいです。4位になったら辞めますっていう会長の言葉で、僕たちは信用されていると思っていましたから」
猿川「でも優勝しなかったら辞めますって会長が言っていたら優勝出来なかったかもね(笑)。正直プレッシャーが大きすぎる。そうでなくても連盟内からのプレッシャーも大きいのに」
(猿川!本音を言い過ぎ!)
勝又「決起会で会長がね、俺は連盟が負けるのが嫌なんじゃない、お前らが自分の麻雀が打てないのが嫌なんだって」
内川「連盟らしく打ってくれと言われてましたね」
勝又「勝ったらお前らの力、負けたら俺のせいだって。そんなわけにはいかないけど、その言葉で思いっきり戦えましたね。ありがたかったですよ」
(会長はホントに熱い人なんだな。喜ぶ時も怒る時もホントに相手と向き合っているし、連盟に対する愛情と麻雀プロ像に対するこだわりは誰よりも強いんだな)
瀬戸熊「決起会の会場は第1節で勝ったこともあって、毎回同じ場所でやったんだ。寿人は地和アガッたから座る場所も同じにさせたよ(笑)」
(寿人さんは運だけの男かな?)
 
 
【日本プロ麻雀連盟の伝統と歴史】
 
瀬戸熊「今回色々あったけど、寿人の地和も、猿の倍満も、勝又の9万点トップも連盟の伝統と歴史がアガらせたものなんだよ」
内川「先輩たちに教えてもらったことが正しかったことを証明できて良かった。リーグ戦で結果を出せばチャンスが来ることは間違いないですね。でも若い子たちには負けないよ」
猿川「他団体と連盟の実力差なんて同等なんだと思う。先輩たちが築き上げて来たものを崩さないで良かった。安心した気持ちが一番大きいですね」
勝又「先輩たちにはひやひやさせてしまった。もっと僕たち全員で力を付けて頑張ります」
瀬戸熊は大会終了から数日後、連盟員の本場所である鳳凰戦の会場で、麻雀プロ団体日本一決定戦の結果報告と共に、これまでの先輩たちのご指導、連盟員からの応援に感謝の意を述べた。
続けて「今後はこの中から選抜選手が出てくるはずです。これからも日本プロ麻雀連盟の伝統と歴史である攻めるときは攻める、守るときは守る麻雀を引き継いで、堂々と胸を張って戦えるよう、力を蓄えてください」という言葉で締めた。
 
 
【麻雀界のヒーローだぞー!】
 
12:25
日吉「今日はありがとうございました」
一同「こんだけ時間取ったんだから出来が楽しみだな」
(プレッシャーだな)
一同「仕上がりが不安だよ」
(まぁ確かに…)
一同「頑張ってやって。お疲れさん」
各団体の一流選手が集い行われた麻雀プロ団体日本一決定戦。日本プロ麻雀連盟は見事優勝という成績を収めた。
今日の麻雀業界を取り巻く環境の変化は非常に早く、成長も著しい。同時に選手個人の成長も急速に進んでいる。
他団体の選手は今回の雪辱を胸に、連盟が射止めたその座を虎視眈々と狙っていることだろう。
「他団体とそんなに差があるわけでもないのに天狗になっていると連盟は危ないよ」
実際に対局したものでなければ分からない感覚かもしれないこの言葉。
激戦を演じた対戦相手を敬い、尊敬しているからこその言葉であると思う。
応援席からは無傷に見えたその看板。それは8人が心身ともに傷だらけで守ったものだった。
雑踏の中を歩く4人の後ろを歩いてみた。とんでもないことをしたにもかかわらず、背伸びすることなく周囲の人と変わらない風貌と振る舞い。
卓上で見せた溢れんばかりの闘志。卓を離れている時はそのオーラを解除しているのだろう。
大きなことを成し遂げる人間こそ自分を大きく見せる必要がないのかもしれない。
この行き交う人の中にもヒーローが沢山いるのだろう。それでも道行く人に伝えたかった。叫びたくなった。
この人たちは連盟員の、麻雀界のヒーローだぞー!

Mr.Xの連盟Weekly!

100

 

【プロクイーン2日目終了】


最終戦でラスに落ちる放銃が悔やまれるが、堂々の攻めっぷりで宮内が首位に立った。

二日目終了時成績

宮内こずえ +81.7P
西嶋ゆかり +40.8P
和久津晶 +32.3P
童瞳 ▲13.1P
茅森早香 ▲141.7P

 

 

【天鳳位vs.連盟プロ決勝戦】

ASAPINさんが優勝!

 

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前評判を裏切ることなくASAPINさんが見事な勝利を収めた。
2nd seasonは連盟Aルールで開催予定。連盟プロの奮起に期待したい。

 

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【お行儀】


以前、スマホの使い方が行儀悪い、靴を脱いで足を投げ出す、など行儀の悪い連盟員を紹介したことがあるが、まだまだ行儀が悪いやつがいるという情報が私の元に飛び込んできた。

 

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話しを聞く態度が悪い(白鳥)

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麻雀中に靴を脱ぐ(魚谷)

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上の空(森下荒)

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泣いたフリ(三田)

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真面目に台本を読むフリ(勝又)

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肩を揉ませて登場(白鳥)

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賄賂を受け取る(日吉)

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無駄な動きが多い(藤原)

 

不届き者は増えるばかりだ。このまま業界が悪い方向へ行かないよう監視を続けることにする。

 

 

【ファイナリスト古橋の近況】


「いや、もう忘れてましたよ。次の戦いに気持ちは切り替わってます」

サイバーエージェントカップ勝利の余韻に浸り、はしゃぎすぎてじん帯を負傷した古橋崇志だが、聞けば必ずこんな風にすかした回答を返してくる。
こちらとしては、本当に気持ちが切り替わっているのか疑わしい気持ちでいるのだが、なかなか尻尾をつかめずもどかしい。

古橋「山井さん、この焼き方ボクが考えたんですけど、美味しいですよ。食べてみます?」

 

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山井「いや、普通に焼いてよ」

古橋「えー、美味しいんだけどな、サイバー焼き…」
ニヤリと不適な笑みを浮かべ、人の金でご馳走になる肉を山井氏に進める古橋。
まだまだ余韻に浸っている様子… ファイナルが心配だ。

 

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「これ凄く運が強い手相なんですよ」
ドヤ顔で全員に手相を自慢する男、古橋崇志。

この浮かれ方はさすがにひくわ。
ファイナルが心配だ。

プロ雀士コラム/Mr.Xの連盟Weekly!

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【プロクイーン2日目終了】

最終戦でラスに落ちる放銃が悔やまれるが、堂々の攻めっぷりで宮内が首位に立った。
二日目終了時成績

宮内こずえ +81.7P
西嶋ゆかり +40.8P
和久津晶 +32.3P
童瞳 ▲13.1P
茅森早香 ▲141.7P

 
 
【天鳳位vs.連盟プロ決勝戦】
ASAPINさんが優勝!
 

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前評判を裏切ることなくASAPINさんが見事な勝利を収めた。
2nd seasonは連盟Aルールで開催予定。連盟プロの奮起に期待したい。
 

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【お行儀】

以前、スマホの使い方が行儀悪い、靴を脱いで足を投げ出す、など行儀の悪い連盟員を紹介したことがあるが、まだまだ行儀が悪いやつがいるという情報が私の元に飛び込んできた。
 

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話しを聞く態度が悪い(白鳥)

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麻雀中に靴を脱ぐ(魚谷)

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上の空(森下荒)

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泣いたフリ(三田)

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真面目に台本を読むフリ(勝又)

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肩を揉ませて登場(白鳥)

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賄賂を受け取る(日吉)

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無駄な動きが多い(藤原)

 
不届き者は増えるばかりだ。このまま業界が悪い方向へ行かないよう監視を続けることにする。
 
 
【ファイナリスト古橋の近況】

「いや、もう忘れてましたよ。次の戦いに気持ちは切り替わってます」
サイバーエージェントカップ勝利の余韻に浸り、はしゃぎすぎてじん帯を負傷した古橋崇志だが、聞けば必ずこんな風にすかした回答を返してくる。
こちらとしては、本当に気持ちが切り替わっているのか疑わしい気持ちでいるのだが、なかなか尻尾をつかめずもどかしい。
古橋「山井さん、この焼き方ボクが考えたんですけど、美味しいですよ。食べてみます?」
 

100

 
山井「いや、普通に焼いてよ」
古橋「えー、美味しいんだけどな、サイバー焼き…」
ニヤリと不適な笑みを浮かべ、人の金でご馳走になる肉を山井氏に進める古橋。
まだまだ余韻に浸っている様子… ファイナルが心配だ。
 

100
100

 
「これ凄く運が強い手相なんですよ」
ドヤ顔で全員に手相を自慢する男、古橋崇志。
この浮かれ方はさすがにひくわ。
ファイナルが心配だ。

第4期関西覇皇トーナメント 予選成績表

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 小計 5回戦 小計 6回戦 合計
1 佐々木 亮 36.2 19.4 18.5 ▲ 27.4 46.7       46.7
2 花岡 章生 24.7 17.8 ▲ 14.3 6.6 34.8       34.8
3 坂本 誠祐 35.5 ▲ 8.2 ▲ 20.4 21.0 27.9 12.5 40.4   40.4
4 秋山 淑子 ▲ 10.2 14.7 ▲ 8.2 17.4 13.7 16.1 29.8   29.8
5 川上 直也 ▲ 20.4 14.2 42.5 ▲ 6.3 30.0 ▲ 12.4 17.6   17.6
6 山中 翼 28.8 ▲ 15.6 ▲ 12.8 9.8 10.2 ▲ 11.7 ▲ 1.5 48.1 46.6
7 宮田 豊夢 9.1 ▲ 21.2 36.6 ▲ 13.0 11.5 1.8 13.3 12.4 25.7
8 仁科 健一郎 5.0 20.6 ▲ 2.9 ▲ 9.4 13.3 ▲ 14.5 ▲ 1.2 17.6 16.4
9 山神 剛 ▲ 5.6 ▲ 6.7 ▲ 10.1 23.3 0.9 5.1 6.0 6.5 12.5
10 掛樋 忠雄 16.2 6.0 ▲ 21.3 6.6 7.5 5.0 12.5 ▲ 10.3 2.2
11 辻井 稜真 ▲ 15.5 ▲ 18.0 12.0 11.6 ▲ 9.9 14.6 4.7 ▲ 6.6 ▲ 1.9
12 富田 淳一 7.3 11.9 ▲ 13.8 ▲ 17.6 ▲ 12.2 5.7 ▲ 6.5 1.8 ▲ 4.7
13 稲岡 ミカ ▲ 22.0 10.4 8.4 11.2 8.0 ▲ 6.7 1.3 ▲ 20.7 ▲ 19.4
14 高谷 圭一 ▲ 13.0 1.3 ▲ 10.2 5.2 ▲ 16.7 5.4 ▲ 11.3 ▲ 24.4 ▲ 35.7
15 吉本 卓矢 ▲ 14.2 6.2 23.7 ▲ 19.1 ▲ 3.4 ▲ 23.3 ▲ 26.7 ▲ 9.3 ▲ 36.0
16 三好 直幸 ▲ 1.2 ▲ 30.7 ▲ 1.2 ▲ 6.4 ▲ 39.5 14.1 ▲ 25.4 ▲ 31.2 ▲ 56.6
17 稲垣 悠 ▲ 28.6 ▲ 4.1 ▲ 8.1 2.2 ▲ 38.6 ▲ 5.9 ▲ 44.5 敗退 ▲ 44.5
18 原田 保正 11.2 ▲ 18.4 ▲ 19.9 ▲ 19.6 ▲ 46.7 敗退     ▲ 46.7
19 勝間 伸生 ▲ 15.6 ▲ 4.4 ▲ 19.5 ▲ 11.5 ▲ 51.0 敗退     ▲ 51.0
20 前川 憲一 ▲ 27.7 4.8 21.0 15.4 13.5 ▲ 6.8 6.7 16.1 辞退

関西プロリーグ 成績表/第4期関西覇皇トーナメント 予選成績表

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 小計 5回戦 小計 6回戦 合計
1 佐々木 亮 36.2 19.4 18.5 ▲ 27.4 46.7       46.7
2 花岡 章生 24.7 17.8 ▲ 14.3 6.6 34.8       34.8
3 坂本 誠祐 35.5 ▲ 8.2 ▲ 20.4 21.0 27.9 12.5 40.4   40.4
4 秋山 淑子 ▲ 10.2 14.7 ▲ 8.2 17.4 13.7 16.1 29.8   29.8
5 川上 直也 ▲ 20.4 14.2 42.5 ▲ 6.3 30.0 ▲ 12.4 17.6   17.6
6 山中 翼 28.8 ▲ 15.6 ▲ 12.8 9.8 10.2 ▲ 11.7 ▲ 1.5 48.1 46.6
7 宮田 豊夢 9.1 ▲ 21.2 36.6 ▲ 13.0 11.5 1.8 13.3 12.4 25.7
8 仁科 健一郎 5.0 20.6 ▲ 2.9 ▲ 9.4 13.3 ▲ 14.5 ▲ 1.2 17.6 16.4
9 山神 剛 ▲ 5.6 ▲ 6.7 ▲ 10.1 23.3 0.9 5.1 6.0 6.5 12.5
10 掛樋 忠雄 16.2 6.0 ▲ 21.3 6.6 7.5 5.0 12.5 ▲ 10.3 2.2
11 辻井 稜真 ▲ 15.5 ▲ 18.0 12.0 11.6 ▲ 9.9 14.6 4.7 ▲ 6.6 ▲ 1.9
12 富田 淳一 7.3 11.9 ▲ 13.8 ▲ 17.6 ▲ 12.2 5.7 ▲ 6.5 1.8 ▲ 4.7
13 稲岡 ミカ ▲ 22.0 10.4 8.4 11.2 8.0 ▲ 6.7 1.3 ▲ 20.7 ▲ 19.4
14 高谷 圭一 ▲ 13.0 1.3 ▲ 10.2 5.2 ▲ 16.7 5.4 ▲ 11.3 ▲ 24.4 ▲ 35.7
15 吉本 卓矢 ▲ 14.2 6.2 23.7 ▲ 19.1 ▲ 3.4 ▲ 23.3 ▲ 26.7 ▲ 9.3 ▲ 36.0
16 三好 直幸 ▲ 1.2 ▲ 30.7 ▲ 1.2 ▲ 6.4 ▲ 39.5 14.1 ▲ 25.4 ▲ 31.2 ▲ 56.6
17 稲垣 悠 ▲ 28.6 ▲ 4.1 ▲ 8.1 2.2 ▲ 38.6 ▲ 5.9 ▲ 44.5 敗退 ▲ 44.5
18 原田 保正 11.2 ▲ 18.4 ▲ 19.9 ▲ 19.6 ▲ 46.7 敗退     ▲ 46.7
19 勝間 伸生 ▲ 15.6 ▲ 4.4 ▲ 19.5 ▲ 11.5 ▲ 51.0 敗退     ▲ 51.0
20 前川 憲一 ▲ 27.7 4.8 21.0 15.4 13.5 ▲ 6.8 6.7 16.1 辞退

第33期十段戦決勝 最終日観戦記 荒 正義

十段戦が最終日を迎えた。この日は台風が去り、その影響か小雨が降っていた。
対戦前、外でタバコをふかしていると三田プロに云われた。

「今回の観戦記は、書くことがないので大変ですね」
「いや、あるよ」私は即答した。

すると三田は少し驚いた顔をし、私を見た。これが先輩の私の小さなツッパリである。
しかし、彼が言うように今年の十段戦は、2日目で勝負は9割ついていた。後は収束を待つだけ。結果だけ追う観戦記などつまらない。となれば、彼が言うとおり書くことがないのだ。

トップ走者の藤崎と2番手の櫻井との差は、約100Pである。この勝負が盛り上がりを見せるなら、第9戦のこの半荘、藤崎が抜け番のときに櫻井が大トップを取ることだ。これなら、後の展開に紛れが生じるしまだわからない。筆だって大いに走らせることができる。しかし、この着順である。

藤崎  +138,1P
櫻井   +38,0P
上田   ▲49,5P
柴田   ▲53,2P
ダンプ  ▲73,4P
(供託1,0P)

上田、柴田、ダンプの3人は競りである。十段戦は、10回戦目で下位1名が脱落するシステム。残り2戦でそれが決まる。そして11、12回戦ですべてが決まるのだ。
最下位の5位だけはなんとしても逃れる。これが打ち手の実戦心理である。となれば、3人の打牌が強くなり打ち合いが始まることが予想できる。次の10戦目もそうだ。そんな中で櫻井が、大トップ取るには厳しいものがある。実戦に目を戻そう。

 

第9戦・東1局。ドラ五万
出親はダンプで順に上田・櫻井・柴田の並び。
まず11巡目に上田のリーチが入る。上田の手は3メンチャンだがフリテン。
ここにドラの五万を暗刻にした櫻井が、東のポンテンを入れた。受けは苦しい二筒三筒の並びシャンポン待ちで1枚残り。
このポンで、絶好のカン三万を入れた柴田からリーチが入る。
こちらも上田と同じ待ちで三筒六筒九筒の3メンチャン。
親のダンプも踏ん張って、カン四筒で押す。しかしヤミテンではアガリがきない。4人がぶつかった。
櫻井は何を引いてもオリル気はなかったはずだ。しかしここは、柴田がツモって幕。櫻井は無念だ。

 

100

 

東2局。ドラ一万
11巡目、先にテンパイを入れたのはさっきアガった柴田だ。

五万六万七万三索四索六索七索七索三筒四筒五筒六筒七筒  ツモ五索

待ちは3メンチャン、普通の場面なら三索切りの即リーチある。しかし、柴田は三索切りのヤミテンを選択。

五万六万七万四索五索六索七索七索三筒四筒五筒六筒七筒

四索七索を引き、こうして567の三色にしてからリーチをかけるつもりだ。

五万六万七万四索四索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒

これが柴田の求める理想形。リーチで高めを引けば3,000・6,000。ここで決めようの腹である。しかし、追いついたダンプが1,000点で蹴る。

 

100

 

東3局は櫻井の親番。ドラ東
12巡目のっている男、上田の手が面白い。

六万六万八万八万三索三索四索四索四索九索九索一筒一筒  ツモ九索

ここで、ツモリ四暗刻のトイツ選択だ。これが若さか勢いか、指の隙間から幸せのトイツがこぼれ落ちている。上田は場に1枚出ている一筒切りを選択。とたんにダンプからリーチが入る。ダンプの手はこうだ。

二索二索三索六索七索八索四筒五筒六筒八筒九筒東東  ツモ七筒

絶好のペン七筒を入れ、ドラが雀頭の二索切りリーチだ。
これに一索を打ち上げたのが柴田。

 

100

 

櫻井の思いとは裏腹に、他家の打ち合いでどんどん局が進む。これがさっき述べた着順の勝負のアヤである。
しかし、櫻井は顔に出さず黙々と打つ。不平不満を言うのは論外だし、顔にも出していけない。これが麻雀マナーである。

南1局。ドラ八索
親はダンプだ。そのダンプから勝負手のリーチが飛んでくる。ここで真っ向勝負に出たのが櫻井だ。櫻井も勝負手だ。ダンプの入り目は九筒で、櫻井は七索である。入り目の強さは互角。

 

100

 

やっと来たか、である。ここで櫻井は競り勝ち、トップに躍り出た。
しかし、次の南2局は櫻井に悪夢が襲う。

 

100

 

上田の八筒は手出しだから、ドラの九筒が危険なのは百も承知である。追う側の櫻井としては三色高めの一筒を引いた以上、戦わねばならない。どんどん加点し、藤崎を追うのだ。
(ここで行かずして、どこで行くのだ…)
と、櫻井は思ったはずだ。

普通の場面なら止めるドラだが、勝負だ。しかし、結果は痛い12,000の放銃。
(心が折れる)とは、こんな場面だ。もちろん、その心も卓上に出してはならない。

そしてこの半チャンの結末がこうだ。

 

100

 

櫻井がラスを引き、藤崎との差がまた開いた。

9回戦終了時。
藤崎 +137,1P
櫻井  +18,7P
上田  ▲36,4P
ダンプ ▲55,2P
(柴田 ▲64,8P)

第10戦。
この半荘も下位の争いである。抜け番は現状5位の柴田だから、上田は少し余裕がある。ダンプは沈まなければOKだ。だが、麻雀は一寸先が闇、次に何が起きるか分らない。

 

100

 

藤崎は白のポンテンで4巡目のテンパイ。南でも場風なので、倍満である。
これを運や配牌の勝利というのは、間違いである。
卓上には回を重ねるごとに、いくつもの「流れ」と「運」が生じるのだ。それを敏感に感じ取り、その「流れ」にどう乗るか「運」をどうサバクか。これが打ち手の技量なのである。
この大三元は、これまで藤崎がつくり上げた「態勢」の産物なのだ。

まだ勝負は途中だが、ここで33期『十段』が確定した瞬間だった。
そして同時に、5位が決まった瞬間でもあった。

 

100

 

藤崎は、後の2戦は勝ちの手順を踏むだけである。

 

100

 

櫻井と上田と柴田は、負けを自分にいい聞かせる時間帯である。勝った相手の強さを認め、心から讃える。そして自分の未熟さを知り、また鍛錬に励む。これが、勝負の世界に生きる者の務めである。

 

100

 

あらためて藤崎を思う。
大局観は完璧。ヤミテンとリーチの精度も同じく満点。そして、何より素晴らしいのは「勝負の組み立て」である。彼の頭の中には、勝つためのストリーが何本も作られていたに違いない。状況に応じて、その一本を的確に選ぶ。打牌は、そこから打たれるのだ。これが、彼の強さだ。
おめでとう藤崎さん!

最終日終了時成績

藤崎智 +168.5P
上田直樹 +12.8P
櫻井秀樹 ▲13.0P
柴田吉和 ▲-69.3P
ダンプ大橋 ▲100.0P

100

十段戦 決勝観戦記/第33期十段戦決勝 最終日観戦記 荒 正義

十段戦が最終日を迎えた。この日は台風が去り、その影響か小雨が降っていた。
対戦前、外でタバコをふかしていると三田プロに云われた。
「今回の観戦記は、書くことがないので大変ですね」
「いや、あるよ」私は即答した。
すると三田は少し驚いた顔をし、私を見た。これが先輩の私の小さなツッパリである。
しかし、彼が言うように今年の十段戦は、2日目で勝負は9割ついていた。後は収束を待つだけ。結果だけ追う観戦記などつまらない。となれば、彼が言うとおり書くことがないのだ。
トップ走者の藤崎と2番手の櫻井との差は、約100Pである。この勝負が盛り上がりを見せるなら、第9戦のこの半荘、藤崎が抜け番のときに櫻井が大トップを取ることだ。これなら、後の展開に紛れが生じるしまだわからない。筆だって大いに走らせることができる。しかし、この着順である。
藤崎  +138,1P
櫻井   +38,0P
上田   ▲49,5P
柴田   ▲53,2P
ダンプ  ▲73,4P
(供託1,0P)
上田、柴田、ダンプの3人は競りである。十段戦は、10回戦目で下位1名が脱落するシステム。残り2戦でそれが決まる。そして11、12回戦ですべてが決まるのだ。
最下位の5位だけはなんとしても逃れる。これが打ち手の実戦心理である。となれば、3人の打牌が強くなり打ち合いが始まることが予想できる。次の10戦目もそうだ。そんな中で櫻井が、大トップ取るには厳しいものがある。実戦に目を戻そう。
 
第9戦・東1局。ドラ五万
出親はダンプで順に上田・櫻井・柴田の並び。
まず11巡目に上田のリーチが入る。上田の手は3メンチャンだがフリテン。
ここにドラの五万を暗刻にした櫻井が、東のポンテンを入れた。受けは苦しい二筒三筒の並びシャンポン待ちで1枚残り。
このポンで、絶好のカン三万を入れた柴田からリーチが入る。
こちらも上田と同じ待ちで三筒六筒九筒の3メンチャン。
親のダンプも踏ん張って、カン四筒で押す。しかしヤミテンではアガリがきない。4人がぶつかった。
櫻井は何を引いてもオリル気はなかったはずだ。しかしここは、柴田がツモって幕。櫻井は無念だ。
 
100
 
東2局。ドラ一万
11巡目、先にテンパイを入れたのはさっきアガった柴田だ。
五万六万七万三索四索六索七索七索三筒四筒五筒六筒七筒  ツモ五索
待ちは3メンチャン、普通の場面なら三索切りの即リーチある。しかし、柴田は三索切りのヤミテンを選択。
五万六万七万四索五索六索七索七索三筒四筒五筒六筒七筒
四索七索を引き、こうして567の三色にしてからリーチをかけるつもりだ。
五万六万七万四索四索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒
これが柴田の求める理想形。リーチで高めを引けば3,000・6,000。ここで決めようの腹である。しかし、追いついたダンプが1,000点で蹴る。
 
100
 
東3局は櫻井の親番。ドラ東
12巡目のっている男、上田の手が面白い。
六万六万八万八万三索三索四索四索四索九索九索一筒一筒  ツモ九索
ここで、ツモリ四暗刻のトイツ選択だ。これが若さか勢いか、指の隙間から幸せのトイツがこぼれ落ちている。上田は場に1枚出ている一筒切りを選択。とたんにダンプからリーチが入る。ダンプの手はこうだ。
二索二索三索六索七索八索四筒五筒六筒八筒九筒東東  ツモ七筒
絶好のペン七筒を入れ、ドラが雀頭の二索切りリーチだ。
これに一索を打ち上げたのが柴田。
 
100
 
櫻井の思いとは裏腹に、他家の打ち合いでどんどん局が進む。これがさっき述べた着順の勝負のアヤである。
しかし、櫻井は顔に出さず黙々と打つ。不平不満を言うのは論外だし、顔にも出していけない。これが麻雀マナーである。
南1局。ドラ八索
親はダンプだ。そのダンプから勝負手のリーチが飛んでくる。ここで真っ向勝負に出たのが櫻井だ。櫻井も勝負手だ。ダンプの入り目は九筒で、櫻井は七索である。入り目の強さは互角。
 
100
 
やっと来たか、である。ここで櫻井は競り勝ち、トップに躍り出た。
しかし、次の南2局は櫻井に悪夢が襲う。
 
100
 
上田の八筒は手出しだから、ドラの九筒が危険なのは百も承知である。追う側の櫻井としては三色高めの一筒を引いた以上、戦わねばならない。どんどん加点し、藤崎を追うのだ。
(ここで行かずして、どこで行くのだ…)
と、櫻井は思ったはずだ。
普通の場面なら止めるドラだが、勝負だ。しかし、結果は痛い12,000の放銃。
(心が折れる)とは、こんな場面だ。もちろん、その心も卓上に出してはならない。
そしてこの半チャンの結末がこうだ。
 
100
 
櫻井がラスを引き、藤崎との差がまた開いた。
9回戦終了時。
藤崎 +137,1P
櫻井  +18,7P
上田  ▲36,4P
ダンプ ▲55,2P
(柴田 ▲64,8P)
第10戦。
この半荘も下位の争いである。抜け番は現状5位の柴田だから、上田は少し余裕がある。ダンプは沈まなければOKだ。だが、麻雀は一寸先が闇、次に何が起きるか分らない。
 
100
 
藤崎は白のポンテンで4巡目のテンパイ。南でも場風なので、倍満である。
これを運や配牌の勝利というのは、間違いである。
卓上には回を重ねるごとに、いくつもの「流れ」と「運」が生じるのだ。それを敏感に感じ取り、その「流れ」にどう乗るか「運」をどうサバクか。これが打ち手の技量なのである。
この大三元は、これまで藤崎がつくり上げた「態勢」の産物なのだ。
まだ勝負は途中だが、ここで33期『十段』が確定した瞬間だった。
そして同時に、5位が決まった瞬間でもあった。
 
100
 
藤崎は、後の2戦は勝ちの手順を踏むだけである。
 
100
 
櫻井と上田と柴田は、負けを自分にいい聞かせる時間帯である。勝った相手の強さを認め、心から讃える。そして自分の未熟さを知り、また鍛錬に励む。これが、勝負の世界に生きる者の務めである。
 
100
 
あらためて藤崎を思う。
大局観は完璧。ヤミテンとリーチの精度も同じく満点。そして、何より素晴らしいのは「勝負の組み立て」である。彼の頭の中には、勝つためのストリーが何本も作られていたに違いない。状況に応じて、その一本を的確に選ぶ。打牌は、そこから打たれるのだ。これが、彼の強さだ。
おめでとう藤崎さん!
最終日終了時成績

藤崎智 +168.5P
上田直樹 +12.8P
櫻井秀樹 ▲13.0P
柴田吉和 ▲-69.3P
ダンプ大橋 ▲100.0P

100

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 プレーオフレポート:ケネス徳田

100

 

 

~点数の壁が存在せず~

 

プレーオフ、各自半荘2戦で上位4名が決勝戦に進出する。

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 ASAPIN

(初代天鳳位)

24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2 独歩

(三代目天鳳位)

▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3 すずめクレイジー

(四代目天鳳位)

32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5 就活生@川村軍団

(九代目天鳳位)

▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6 かにマジン

(八代目天鳳位)

22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 

勝又健志・前田直哉という直近の鳳凰位が予選敗退という、連盟プロ側としては番狂わせ。しかも現状のトータルポイントでも藤崎智・瀬戸熊直樹両プロの2人も7、8位と低迷。佐々木寿人プロだけが孤軍奮闘し上位に食い込んでいる。

 

100

 

普通のリーグ戦やTV対局の場合、こういったプレーオフではせいぜい5、6位くらいの選手が逆転できるかどうかで、奇跡でも起こらない限り7、8位の選手が勝ち上がるのは難しい。
だがこの天鳳vs連盟プロルールでは…そこまで難しいことではない。ラスの順位点だけで▲70P。上位陣にとってもラス1回で決勝ボーダーから転げ落ちてしまう。しかも人数も減って直接対決機会も多く、十分に下位陣にとって逆転可能である。

逆に上位陣にとってはこれほどつらいシステムもないであろう。どれだけポイントを稼いでも安全圏というものが存在しないのでは…と思えるくらいである。

 

 

~決勝1つめの椅子をもぎとる~

 

100

 

プレーオフ1戦目に打つトータル首位のASAPINさん。首位とはいえども、残る2回で3着・ラスだと敗退濃厚。ならば2着・3着でOK…と考えるのではなく、ここでトップを取っておけば最終戦ラスでも決勝確定。麻雀は何が起こるかわからないからこそ、決められる時に決めておくべきなのである。

 

100

 

裏ドラ2枚で3,000・6,000のツモアガリで序盤からトップ目に。

 

100

 

そしてこの点差から親番で南の一鳴きは、多少無理してでもまトップを確定させる狙い。
そしてしっかり5,800を上積みトップをさらに安泰にさせた。

赤五万六万七万九万九万二索三索四索九索九索  ポン南南南  ロン九万  ドラ五万

 

 

~忍者、崖っぷちからの3連勝~

 

ラスを回避するには、序盤の貯金こそ大事。とばかりにプレーオフ2戦目、すずめクレイジーさんが7巡目に先制リーチ。

 

100

 

現状トータル3番手。とはいえもちろんラスは引けない。となるとこの手はヤミテンではなく当然リーチで満貫を狙う。
だが終盤、藤崎プロに放銃してしまう。

二万二万六万六万九万九万二索二索五索赤五索六索六索西  ロン西  ドラ二索

リーチの時点ではリャンシャンテンだったが、ドラを重ねてからは粘ってテンパイにこぎつけての即アガリである。
この放銃の瞬間、かにマジンさん・独歩さんの中では「ラスは決まったな」の考えたかもしれない。

南1局、独歩さんが5巡目にリーチ。

 

100

 

五索八索シャンポン待ちリーチ。赤2ドラ2のすずめクレイジーさんは絶対アガリに行きたいが無常にも…。

赤五万六万七万赤五索八索一筒二筒二筒三筒三筒六筒七筒八筒  ドラ三筒

この1シャンテンでは実質詰み。八万を引いて打八索としたところで放銃となる。
最後は藤崎プロがアガって終了。一時は予選敗退ポジションにいたにも関わらず終盤戦、これで3連勝。ようやくこのルールに慣れてきたのだろうか?

 

100

 

 

~さて生き残ったのは誰か?~

 

就活生@川村軍団さんとかにマジンさんは着順勝負プラス別卓の結果待ち。なのでさすがに3着では心許ないので最低2着狙い。佐々木プロは当然その2人はかわしたいところ。
東2局1本場、かにマジンさんにテンパイが入る。

 

100

 

ヤミテンで打五索。するとこの五索に就活生@川村軍団さんがポンテンを入れる。

四万五万二索二索二索六筒六筒六筒八筒八筒  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ドラ八筒

が、直後すぐにかにマジンさんが三索をツモって満貫のアガリ。 だが、南2局就活生@川村軍団さんが先制リーチ。かにマジンさんも追いつくが…

 

100

 

リーチ宣言牌の西で放銃。裏ドラがのって満貫に。

オーラスは佐々木プロがトップ逆転となるアガリをするも。

 

100

 

トータルポイントでは就活生@川村軍団さんには届かず。両者とも別卓の結果待ちとなる。

 

 

~本領発揮?の乱打戦~

 

現状6位の瀬戸熊プロが怒涛のアガリを見せる。

三万三万四万四万五万赤五万二索三索四索四筒赤五筒発発  ロン三筒  ドラ東

東1局に5,200のヤミテンを皮切りに東3局1本場で4,000オール。

六万七万八万五索赤五索六索七索八索四筒赤五筒六筒中中  リーチ  ツモ五索  ドラ七筒

さらに2本場で4,000オール、そして3本場で6,000オールと大爆発! 持ち点は80,000点を超える。

 

100

 

トップ絶対条件のすずめクレイジーさんが東4局、親番でリーチ。

三万三万一索二索三索赤五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ドラ北

同巡、藤崎プロにもテンパイが入るが…

 

100

 

強制的に八万暗カン、すると新ドラが八万! そして一旦役無しヤミテンにして、次巡白ツモで白単騎リーチ。そしてなんと一発で白ツモアガリ!

四万五万六万一索二索二索三索三索四索白  暗カン牌の背八万 上向き八万 上向き牌の背  リーチ  一発ツモ白  ドラ北八万  裏八筒五万

この僥倖の倍満ツモで瀬戸熊・藤崎両プロが確定…と思いきやもう一波乱起こる。

 

100

 

南1局、粘って連荘した独歩さん。2本場で4,000オールのツモアガリ。これで藤崎プロと並ぶ。
独歩さんは3着でも決勝進出だが、藤崎プロは2着が絶対条件。安全圏にいくには引き離したいところ、とばかりに南3局1本場で勝負に出る藤崎プロ。

 

100

 

ドラドラとはいえども、この形からの一鳴きは藤崎プロにしては珍しい。結果は

一索三索五索五索五筒六筒七筒  ポン南南南  ポン九万 上向き九万 左向き九万 上向き  ロン二索  ドラ九万六筒

独歩さんからの8,000直撃となる。オーラス、ラスを回避した独歩さんがアガって終了。

 

プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 合計
1 ASAPIN

(初代天鳳位)

129.2 77.5 ▲ 2.7 204.0
2 瀬戸熊直樹 16.7 24.8 86.1 127.6
3 藤崎智 19.6 59.9 18.2 97.7
4 独歩

(三代目天鳳位)

100.3 3.4 ▲ 16.8 86.9
5 就活生@川村軍団

(九代目天鳳位)

58.0 ▲ 6.9 22.2 73.3
6 佐々木寿人 92.6 ▲ 95.4 63.3 60.5
7 かにマジン

(八代目天鳳位)

35.8 25.4 ▲ 82.8 ▲ 21.6
8 すずめクレイジー

(四代目天鳳位)

93.0 ▲ 88.7 ▲ 87.5 ▲ 83.2

ASAPINさん、瀬戸熊プロ、藤崎プロ、独歩さんが決勝に進出。プレーオフ開始時1、2、7、8位が決勝に進出という、このシステムならではの結果となった。

 

【「天鳳位vs.連盟プロスケジュール」】
決勝戦  :10/23(日)

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 プレーオフレポート:ケネス徳田

100

 
 
~点数の壁が存在せず~
 
プレーオフ、各自半荘2戦で上位4名が決勝戦に進出する。
予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 ASAPIN
(初代天鳳位)
24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2 独歩
(三代目天鳳位)
▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3 すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5 就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6 かにマジン
(八代目天鳳位)
22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 
勝又健志・前田直哉という直近の鳳凰位が予選敗退という、連盟プロ側としては番狂わせ。しかも現状のトータルポイントでも藤崎智・瀬戸熊直樹両プロの2人も7、8位と低迷。佐々木寿人プロだけが孤軍奮闘し上位に食い込んでいる。
 
100
 
普通のリーグ戦やTV対局の場合、こういったプレーオフではせいぜい5、6位くらいの選手が逆転できるかどうかで、奇跡でも起こらない限り7、8位の選手が勝ち上がるのは難しい。
だがこの天鳳vs連盟プロルールでは…そこまで難しいことではない。ラスの順位点だけで▲70P。上位陣にとってもラス1回で決勝ボーダーから転げ落ちてしまう。しかも人数も減って直接対決機会も多く、十分に下位陣にとって逆転可能である。
逆に上位陣にとってはこれほどつらいシステムもないであろう。どれだけポイントを稼いでも安全圏というものが存在しないのでは…と思えるくらいである。
 
 
~決勝1つめの椅子をもぎとる~
 
100
 
プレーオフ1戦目に打つトータル首位のASAPINさん。首位とはいえども、残る2回で3着・ラスだと敗退濃厚。ならば2着・3着でOK…と考えるのではなく、ここでトップを取っておけば最終戦ラスでも決勝確定。麻雀は何が起こるかわからないからこそ、決められる時に決めておくべきなのである。
 
100
 
裏ドラ2枚で3,000・6,000のツモアガリで序盤からトップ目に。
 
100
 
そしてこの点差から親番で南の一鳴きは、多少無理してでもまトップを確定させる狙い。
そしてしっかり5,800を上積みトップをさらに安泰にさせた。
赤五万六万七万九万九万二索三索四索九索九索  ポン南南南  ロン九万  ドラ五万
 
 
~忍者、崖っぷちからの3連勝~
 
ラスを回避するには、序盤の貯金こそ大事。とばかりにプレーオフ2戦目、すずめクレイジーさんが7巡目に先制リーチ。
 
100
 
現状トータル3番手。とはいえもちろんラスは引けない。となるとこの手はヤミテンではなく当然リーチで満貫を狙う。
だが終盤、藤崎プロに放銃してしまう。
二万二万六万六万九万九万二索二索五索赤五索六索六索西  ロン西  ドラ二索
リーチの時点ではリャンシャンテンだったが、ドラを重ねてからは粘ってテンパイにこぎつけての即アガリである。
この放銃の瞬間、かにマジンさん・独歩さんの中では「ラスは決まったな」の考えたかもしれない。
南1局、独歩さんが5巡目にリーチ。
 
100
 
五索八索シャンポン待ちリーチ。赤2ドラ2のすずめクレイジーさんは絶対アガリに行きたいが無常にも…。
赤五万六万七万赤五索八索一筒二筒二筒三筒三筒六筒七筒八筒  ドラ三筒
この1シャンテンでは実質詰み。八万を引いて打八索としたところで放銃となる。
最後は藤崎プロがアガって終了。一時は予選敗退ポジションにいたにも関わらず終盤戦、これで3連勝。ようやくこのルールに慣れてきたのだろうか?
 
100
 
 
~さて生き残ったのは誰か?~
 
就活生@川村軍団さんとかにマジンさんは着順勝負プラス別卓の結果待ち。なのでさすがに3着では心許ないので最低2着狙い。佐々木プロは当然その2人はかわしたいところ。
東2局1本場、かにマジンさんにテンパイが入る。
 
100
 
ヤミテンで打五索。するとこの五索に就活生@川村軍団さんがポンテンを入れる。
四万五万二索二索二索六筒六筒六筒八筒八筒  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ドラ八筒
が、直後すぐにかにマジンさんが三索をツモって満貫のアガリ。 だが、南2局就活生@川村軍団さんが先制リーチ。かにマジンさんも追いつくが…
 
100
 
リーチ宣言牌の西で放銃。裏ドラがのって満貫に。
オーラスは佐々木プロがトップ逆転となるアガリをするも。
 
100
 
トータルポイントでは就活生@川村軍団さんには届かず。両者とも別卓の結果待ちとなる。
 
 
~本領発揮?の乱打戦~
 
現状6位の瀬戸熊プロが怒涛のアガリを見せる。
三万三万四万四万五万赤五万二索三索四索四筒赤五筒発発  ロン三筒  ドラ東
東1局に5,200のヤミテンを皮切りに東3局1本場で4,000オール。
六万七万八万五索赤五索六索七索八索四筒赤五筒六筒中中  リーチ  ツモ五索  ドラ七筒
さらに2本場で4,000オール、そして3本場で6,000オールと大爆発! 持ち点は80,000点を超える。
 
100
 
トップ絶対条件のすずめクレイジーさんが東4局、親番でリーチ。
三万三万一索二索三索赤五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ドラ北
同巡、藤崎プロにもテンパイが入るが…
 
100
 
強制的に八万暗カン、すると新ドラが八万! そして一旦役無しヤミテンにして、次巡白ツモで白単騎リーチ。そしてなんと一発で白ツモアガリ!
四万五万六万一索二索二索三索三索四索白  暗カン牌の背八万 上向き八万 上向き牌の背  リーチ  一発ツモ白  ドラ北八万  裏八筒五万
この僥倖の倍満ツモで瀬戸熊・藤崎両プロが確定…と思いきやもう一波乱起こる。
 
100
 
南1局、粘って連荘した独歩さん。2本場で4,000オールのツモアガリ。これで藤崎プロと並ぶ。
独歩さんは3着でも決勝進出だが、藤崎プロは2着が絶対条件。安全圏にいくには引き離したいところ、とばかりに南3局1本場で勝負に出る藤崎プロ。
 
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ドラドラとはいえども、この形からの一鳴きは藤崎プロにしては珍しい。結果は
一索三索五索五索五筒六筒七筒  ポン南南南  ポン九万 上向き九万 左向き九万 上向き  ロン二索  ドラ九万六筒
独歩さんからの8,000直撃となる。オーラス、ラスを回避した独歩さんがアガって終了。
 
プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 合計
1 ASAPIN
(初代天鳳位)
129.2 77.5 ▲ 2.7 204.0
2 瀬戸熊直樹 16.7 24.8 86.1 127.6
3 藤崎智 19.6 59.9 18.2 97.7
4 独歩
(三代目天鳳位)
100.3 3.4 ▲ 16.8 86.9
5 就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
58.0 ▲ 6.9 22.2 73.3
6 佐々木寿人 92.6 ▲ 95.4 63.3 60.5
7 かにマジン
(八代目天鳳位)
35.8 25.4 ▲ 82.8 ▲ 21.6
8 すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
93.0 ▲ 88.7 ▲ 87.5 ▲ 83.2

ASAPINさん、瀬戸熊プロ、藤崎プロ、独歩さんが決勝に進出。プレーオフ開始時1、2、7、8位が決勝に進出という、このシステムならではの結果となった。
 
【「天鳳位vs.連盟プロスケジュール」】
決勝戦  :10/23(日)

上級/第114回『強さとは__~ガラリーの原点~』 前原雄大

以前にも記したことであるが、私は、何がなんでも麻雀プロを志したわけではない。
今でも、よく覚えているのだが、1981年1月31日のスポーツ紙に
「日本プロ麻雀連盟3月6日に発足」
その記事を読み1ファンとして、楽しみだな、そんな感情を抱いたくらいである。
熱心なファンではあったが、自分がプロになることなど露とも考えていなかった。誘って下さる方は数人いたが、全てお断りさせていただいた。
一つには己の雀力を知っていたこと、大きな理由は既に結婚しており、生活を一番に考えたからである。
それでも、その年の9月には入会した。その日、朝7時に電話が鳴った。
「研修生という制度が出来たから、とりあえず入会してみたら、、、嫌だったら辞めれば良いのだから」{今は連盟にそういう制度はない}
当時近しかった連盟の方にそう告げられた。
「考えてみます」
「まあ、そう言わずに、今日おいでよ。時間は11時までにね」
そして、そのまま連盟員になった。
今では考えられないことだが、そういう、全てにおいて緩やかで、ある意味良き時代だったのだろう。
教育担当は現会長である、森山茂和さんだった。厳しくそして優しい時間であった。その時間は3年程続いた。
簡単に記せば、今と違いプロテストが存在せず、約3年前後、プロではなく、研修生だったわけである。私には全く不満は無かった。
前述したように自分の力も知っていたし、何がなんでもプロになりたかったわけでもなかったからである。
教えてもらうことが楽しみで仕方なかっただけである。
自分から質問したこともなかったように思う。
伊藤優孝さんあたりからは、全くしゃべらないヤツだナと最近になって言われたが、自分では良く解らない。
己が思っている自分と他人が思っている自分自身は大抵違うものである。
概ね評価の方が的を得ている。
「どうしたら強くなれるのですか?」
「そういう質問は自分自身で考えなさい!」
確かにその通りで、その問いをすることそのものがプロもしくはプロを目指す者としては資質がないように私でさえ思った。
山のように麻雀を打ち、海のように深く広く麻雀を考えれば良いだけのことである。
そのことを続けて行けば、おのずと麻雀の輪郭は見えてくるものだと考えていた。それは、今も同じである。
ある時1人の研修生が尋ねた。
「強さとはなんですか?」
良い問いだと思った。
「強さのカタチはひとつではないけれど、例えばドラの白をポンされている局面でペン三筒でリーチを打って引きアガる。これはひとつの強さだとボクはそう思う」
森山茂和さんはそう答えた。
その言葉に導かれるように数年間愚形リーチを打ち続けた。上手くいくこともあれば手痛い目に合うことも勿論あった。続けて行くことで見えてくるモノがある。場況も大事だが、それよりも重く捉えたのが、タイミング、態勢、ゾーンに入っているか否かである。態勢や、ゾーンに入っている時は誰でもリーチは打てる。そうではなくて、形勢が悪くてもタイミング良ければ打たねばならない時もある。逆にタイミングが悪ければ打ってはならないリーチもあるのである。
タイミングも色々あるのだが、例えば山越しのテンパイが入った時である。
東1局 7巡目 西家
一万一万二万三万四万六万七万八万六索七索二筒三筒四筒  ドラ七万
他家に前巡五索を打たれ、図のテンパイになったとする。私はほとんどの場合ヤミテンに構える。何故前巡に五索を打たれたかを重く見るのである。
麻雀には絶対は無い。ただ、7対3で分が悪いと感じたならば、7を選び続けるのがプロの証しだと考える。
山越しでも悪いという明確な論拠はない。体感的なものに過ぎないし、経験的なものに過ぎない。
今では、若い人の間でも受け入れられるようになったが、“アガリ逃がしがあったから受けに入った”等という言葉が使われる。
好調時ならまだしも、態勢が固まっていない時などはそうした方が良いと私も思う。
これにしても山越しと同じで明確な論拠は存在しない。数字的な確率だけで麻雀を打っても、それは単なる絵合わせに過ぎないと私は考える。勿論数字は基本である。基本を知らずして、感覚や思い込みだけで麻雀を打つことは、勝負という観点からすればこれほど危うげなものはない。
極端に言えば、配牌テンパイで単純リャンメンでダブリーを打ったとする。そして、流局したとする。一般の方は何故アガれないのだと心の中で嘆く人もいるだろう。良く考えてみて欲しい。
大雑把な確率からすれば、その時点で山に残されているアガリ牌は4.2枚ほどなのである。
ツモアガっても不思議はないし、アガれなくとも不思議はないのである。これが数字的なものの考え方である。
では肝心なものとは何か。先を読む力である。
先日の勉強会のことである。親が感触の良いアガリを2つほど重ねた次の局。ドラは白だった。
南家が第一打表示牌である中。西家も打中、北家も同じく打中
ここで、皆の手を止め私は言った。
「皆、そんな安全牌切っていて大丈夫なんですか?親の受け牌は残してあるの?」
勿論、お互いの手牌は見えない。
南家に関しては極端な話、1シャンテンの配牌が入っているかもしれないので、何とも言い切ることはできない。
仮にそうだとすれば、尚更、西家、北家の打中は打ってはイケない牌なのである。
予想通り3巡目に親番から、リーチが入った。皆、手番の度に手が止まり安全牌をひねり出す。無筋を切り出し始めた南家の放銃で終わった。後筋での放銃だった。そして、また、親の連荘が始まった。
お断りしておくが、4者共に手順はしっかり打てる。手順がしっかりしている分だけ第一打牌に中を選んだのだろう。
だが、考え方としては少なくとも正しいとは言い難い。
3巡目のリーチだから、仕方がないという見方は甘いように考える。速い巡目で親からリーチが入る事を前提に、今局は構える局面であるというのが私の見立てである。
自分の置かれている状況を踏まえて、先を読んで打たねばならない。これが技術の一部であることは間違いないと私は考える。
麻雀は高速道路を如何に速く走れるか、そういうゲームではない。沢山の見えない障害物レースを、如何に速く走り抜けられるかということに近い。
この時の親番はいかなる牌姿であってもリーチを打つべきタイミングであり、親番のゾーンに入っているのである。誰も立ち向かえない状況に在るのだから、怖いものは何もない。このことは感性の部分ではなく、理の部分である。
先日、プロリーグで沢崎誠さんと対戦した折り、流石だなと対局中思わされた局面があった。
あまり、話題にも上がらなかったようだから、ここに記す。
私がゾーンに入りかけた親番での事。ドラは東である。私は序盤にこの牌姿。
四万五万二索四索五索六索九索九索二筒三筒四筒五筒六筒東  ドラ東
手順で打二索。その途端、下家の沢崎さんがその二索を仕掛ける。チーの発声とともに仕掛けたのはカンチャンでの仕掛けである。
二索 左向き一索 上向き三索 上向きの形が卓上にさらされた。
遠い仕掛けに感じられたが、私はテンパイが入ればドラの東は切り飛ばす気持ちでいた。さらに言うならば、恐らく東は沢崎さんの手にあっても1枚だと考えていた。2枚以上あればここからは仕掛けてこないと読んでいたからである。勿論、持ち点の関係もある。
そして、沢崎さんの仕掛けですぐ喰い流されたのは、私の要である、一筒そして、六万である。
四万五万四索五索六索九索九索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  リーチ  ツモ六万
この4,000オールを交わされたのである。
私に良い手牌が入ることを予測するのは理の部分である。精密な降水確率のようなものである。
では、私が沢崎さんの立場に立った時、この仕掛けが出来るかと問われればできないと答える。
私からすればこの仕掛けは感性の部分と解しているが、これもまた、沢崎さんにしてみれば理の分野に属するのかもしれない。
私はその後、致命的なミスを犯す。中盤に差し掛かった時、沢崎さんの手牌がかなり重い進行であったことは確信していた。
雀頭がドラである東に振り替わり、
四万五万四索五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒東東
この形から呑気にリーチを打ってしまった。
ゾーンに入りきっていればこのリーチもありで、ツモアガリもあっただろうが、その段階ではゾーンに入りかけの時だったのである。
リーチを打った瞬間、しまったと思ったがもう遅い。
リーチ後すぐ沢崎さんは六万を掴んでいる。少考の末オリを選択している。
ヤミテンに構えていても、やはり沢崎さんは六万を打ち出さなかったようにも考える。
「あんな六万打つわけないでしょ!!」
そんな答えが返ってくる気がする。
いずれにしても、喰い流された以上、キチンと本手を打つべき局面であることはまごうことなき事実である。
プロリーグ等で意識しているのは1回戦に高打点であれ、低打点であれとにかくリーチを打ちたい。
アガれたらその後もそのまま押し切れば良いし、流局でも良い、放銃であっても構わない。
要は1つの結果からその後の麻雀の組み立て方が一番大切だと考えている。
そのほかにも、A1であれば3節が終わった辺りから最終節までに250ポイントを目安にしていると近しい人には話していた。
最終節は叩き合いになることを予想して、250あれば叩き合いに加わらなくて済むからである。
このことは昨期トータル2位で最終節に入り、結局は決定戦に残れなかったことが経験になった。
キチンとしたシミュレーションを考え尽くしていなかっただけのことである。
相手のことを知ることは大切である。正確に記すならば、相手の思考、目指すところを知ることが大切なのである。
そして、相手の持っているそれぞれの運のカタチは知っておかねばならないところである。
その為にはA1、A2リーグは後で観るのではなく、ライブで観ることをお奨めする。
後で観てもツイッターなどで結果が分かっているからである。そして、その日、翌日でも良いが、俯瞰の目でもう一度観る。
自分ならここでこの牌は打たないだろう。では何故この打ち手はこの牌を選んだのだろう。そういうことを考えていけば確実に雀力は上がってゆく。
ただし、これが出来るのは私のような暇人だからできることなのかもしれない。もしくは、若いプロもしくはプロを目指す者の特権だろう。
若い頃と言えば、先日荒正義さんとの会話である。
「瀬戸君は偉いですね、今でも走り込んでいるし、一昨年パリでも走っていたから」
私も一緒に走りたいのだが、、パリでそう言ったら、瀬戸熊直樹さんに断られた。
「僕は走るのが速いので、、、、」
申し訳なさそうに言われたことがある。
「前ちゃんだって40代までは走り込んでいたじゃない」
荒さんにそう言われ、いつもの散歩に加え300メートルほど全力で走ってみた。
急に吐気が襲って来た。
__もう若くはないんだな。
少し悲しかった。
それでも歩くという行為は脳に刺激を与え、身体の為だけではなく、我々のような仕事に携わる者には良いそうである。
「俺らはもう若くないんだから、無理せず健康を大事にしないと麻雀も打てないからね」
全くその通りである。
相変わらずホットヨガは続けているが、「鳩のポーズ」なるものがあり、右側は大丈夫だったのだが、左側でやった時、腹斜筋が攣った。
あわてたのは私ではなくトレーナーの方である。
「大丈夫ですか?!!」
「こんなところでも攣るつるものなのですね」
「人体は結構複雑で左右同じようにはできておりませんから」
__話は逸れたが、要は若い時にだからこそ、できることがたくさんあるということである。
先日畑正憲さんとお逢いしたとき、切なげにおっしゃっていた。
「最近3日も徹夜で仕事すると疲れるのですよ。前原さんが羨ましい」
私は返す言葉が見つからなかった。
いずれにしても、若い時に誰に学ぶか、誰に導いてもらうか。このことは大切なことに間違いないことである。これもその人のツキであり、運である。そして、学ぶ側に知的向上心があるか、素直に言葉を受け止める姿勢があるか。このことは肝心なことである。
自分自身が強いと思ったら、その瞬間に成長は止まる。少なくとも私は今まで、自分が強いと思ったことは無いしこれからも思うことは無いだろう。
ただ、強くなりたい!
そう思う気持ちはこれからも、変わることは無いように思う。
強さのカタチは年齢を重ねると共に変容して行くことだろうが___。

「日本プロ麻雀連盟2017卓上カレンダー発売決定」 東城 りお

今年ももうまもなく終わりますね。
1年が過ぎるのが年々早くなっているように感じます、、

そんな早く過ぎ去ってしまう1日、1日を大切にして頂きたいという事で今年も日本プロ麻雀連盟カレンダー発売いたします♪
連盟カレンダー2017は例年より少し大きいB5サイズでさらに見やすく、使いやすくなりました。
そして例年より出演人数もババン!と大幅に増えております。

 

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1月 東城りおプロ

 

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1月は私、東城が務めさせていただいております!
やはり1月というとお正月や成人式などを連想しますよね。なので毎年1月の担当の方は振袖を着ております。
2016年の1月担当だった小笠原プロが赤が基調の鮮やかな振袖だったので、紅といえば白。ということで白を基調とした振袖を選びました。

 

 

2月 童瞳プロ・古谷知美プロ・井上絵美子プロ

 

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2月はこの方々!可愛いですね?
このステキな3名が2月を飾って下さっています。
衣装は色違いで揃えていたり、装飾やヘアセットなどもの凄くこだわっていて何度も何度も相談してたらしく、それもあってすばらしい仕上がりになっていますね。

 

 

3月 和久津晶プロ・魚谷侑未プロ

 

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来ました!待っていました!
このお2人のカレンダーを待ちわびていた方は多いんではないでしょうか。本当にいい雰囲気出ていますよね。
和久津プロは女も惚れる格好良さで、魚谷プロの普段着は可愛らしい格好なのですが、こういったワイルド系も似合う事が分かりましたね。

 

 

4月 和泉由希子プロ

 

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4月はこの方和泉さん。
和泉さんは年々美しさと色気が増してどんどん神の領域に達していると思われます。
この方はアイスドールという怖そうな通り名があるのですが、中身は本当に柔らかな優しい方なんですよね。
そのギャップはズルいです。

 

 

5月 二階堂亜樹プロ

 

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5月はこの方、二階堂亜樹さん!
え、天使?って思った人は数知れないことでしょう。2017年はなんとエプロン♪
こんな可愛らしい奥さんがいたら、仕事が終わったら直帰間違いなしですね。
おかえり?ご飯にする?お風呂にする?それとも、、、って言われたい。

 

 

6月 宮内こずえプロ

 

100

 

6月といえばジューンブライド。そして花嫁といえば純白。純白といえばこの方!
純白の牌奏者 宮内こずえさん!花嫁姿が本当によく似合いますね。
こずえさんは見た目だけじゃなくて中身も美人なんですよね。本当うちに嫁いでほしいです

 

 

7月 高宮まりプロ

 

100

 

連盟カレンダー夏の女王といえばこの方、高宮まりさん!
このパーフェクトボディ。細いのに出る所が出ている。すばらしい。
もはや芸術ですね。可愛い、ナイスバディ。天は二物を与えずなんて言った人に会わせたいですね。

 

 

8月 小笠原奈央プロ・菅原千瑛プロ・石田亜沙己プロ

 

100

 

8月はこの3人。2017年からはご要望に応え、水着ガールが増えました♪
以前、国士無双という水着の写真集の出演経験がある3人なので、可愛いだけじゃなくてスタイルも抜群ですね。

 

 

9月 山脇千文美プロ・友保美香里プロ

 

100

 

9月はなんだか不思議な空気を持つこのお2人。可愛い山脇さんと綺麗な友保さん。
とても雰囲気のあるしっとりとした作品ですね。

 

 

10月 大亀あすかプロ・中山奈々美プロ

 

100

 

10月はこのお2人。
なにこの小悪魔達。持って帰っていいかな。この2人の共通点は顔だけじゃなく声も可愛いんです。
ハロウィンにお菓子あげたくなっちゃいますね。

 

 

11月 二階堂瑠美プロ

 

100

 

11月はこの方、瑠美さん!ここにもいましたね、天使が。
瑠美さんはいつもオシャレで、ネックレスだったり小物にもこだわっていて、今回のカレンダーで持っている帽子もブーツも全部自前。
そしてこの方も本当に年々若返っているんじゃないかと思いますね。

 

 

12月 手塚紗掬プロ・蒼井ゆりかプロ

 

100

 

2017年のサンタさんはこのお2人。
こんな綺麗なサンタさんに囲まれたら、むしろ何かプレゼントしたくなっちゃいますよね。
2017年の最後の月を飾るに相応しい美しいサンタさん達ですね。

 

このカレンダーはコナミスタイルさんから購入できます。

購入されたかたには特典クリアファイルが3枚付いてきますよ。

1枚目は高宮まりプロの水着と私。
2枚目は姉妹と宮内さん和泉さん。
3枚目は水着三人娘、小笠原さんと菅原さん、石田さんと大亀さんと中山さんです。

すでに予約が開始されましたので、皆様ゲットしてくださいね。

発売開始は10月28日(金)です。

プロ雀士コラム/「日本プロ麻雀連盟2017卓上カレンダー発売決定」 東城 りお

今年ももうまもなく終わりますね。
1年が過ぎるのが年々早くなっているように感じます、、
そんな早く過ぎ去ってしまう1日、1日を大切にして頂きたいという事で今年も日本プロ麻雀連盟カレンダー発売いたします♪
連盟カレンダー2017は例年より少し大きいB5サイズでさらに見やすく、使いやすくなりました。
そして例年より出演人数もババン!と大幅に増えております。
 

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1月 東城りおプロ
 

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1月は私、東城が務めさせていただいております!
やはり1月というとお正月や成人式などを連想しますよね。なので毎年1月の担当の方は振袖を着ております。
2016年の1月担当だった小笠原プロが赤が基調の鮮やかな振袖だったので、紅といえば白。ということで白を基調とした振袖を選びました。
 
 
2月 童瞳プロ・古谷知美プロ・井上絵美子プロ
 

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2月はこの方々!可愛いですね?
このステキな3名が2月を飾って下さっています。
衣装は色違いで揃えていたり、装飾やヘアセットなどもの凄くこだわっていて何度も何度も相談してたらしく、それもあってすばらしい仕上がりになっていますね。
 
 
3月 和久津晶プロ・魚谷侑未プロ
 

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来ました!待っていました!
このお2人のカレンダーを待ちわびていた方は多いんではないでしょうか。本当にいい雰囲気出ていますよね。
和久津プロは女も惚れる格好良さで、魚谷プロの普段着は可愛らしい格好なのですが、こういったワイルド系も似合う事が分かりましたね。
 
 
4月 和泉由希子プロ
 

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4月はこの方和泉さん。
和泉さんは年々美しさと色気が増してどんどん神の領域に達していると思われます。
この方はアイスドールという怖そうな通り名があるのですが、中身は本当に柔らかな優しい方なんですよね。
そのギャップはズルいです。
 
 
5月 二階堂亜樹プロ
 

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5月はこの方、二階堂亜樹さん!
え、天使?って思った人は数知れないことでしょう。2017年はなんとエプロン♪
こんな可愛らしい奥さんがいたら、仕事が終わったら直帰間違いなしですね。
おかえり?ご飯にする?お風呂にする?それとも、、、って言われたい。
 
 
6月 宮内こずえプロ
 

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6月といえばジューンブライド。そして花嫁といえば純白。純白といえばこの方!
純白の牌奏者 宮内こずえさん!花嫁姿が本当によく似合いますね。
こずえさんは見た目だけじゃなくて中身も美人なんですよね。本当うちに嫁いでほしいです
 
 
7月 高宮まりプロ
 

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連盟カレンダー夏の女王といえばこの方、高宮まりさん!
このパーフェクトボディ。細いのに出る所が出ている。すばらしい。
もはや芸術ですね。可愛い、ナイスバディ。天は二物を与えずなんて言った人に会わせたいですね。
 
 
8月 小笠原奈央プロ・菅原千瑛プロ・石田亜沙己プロ
 

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8月はこの3人。2017年からはご要望に応え、水着ガールが増えました♪
以前、国士無双という水着の写真集の出演経験がある3人なので、可愛いだけじゃなくてスタイルも抜群ですね。
 
 
9月 山脇千文美プロ・友保美香里プロ
 

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9月はなんだか不思議な空気を持つこのお2人。可愛い山脇さんと綺麗な友保さん。
とても雰囲気のあるしっとりとした作品ですね。
 
 
10月 大亀あすかプロ・中山奈々美プロ
 

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10月はこのお2人。
なにこの小悪魔達。持って帰っていいかな。この2人の共通点は顔だけじゃなく声も可愛いんです。
ハロウィンにお菓子あげたくなっちゃいますね。
 
 
11月 二階堂瑠美プロ
 

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11月はこの方、瑠美さん!ここにもいましたね、天使が。
瑠美さんはいつもオシャレで、ネックレスだったり小物にもこだわっていて、今回のカレンダーで持っている帽子もブーツも全部自前。
そしてこの方も本当に年々若返っているんじゃないかと思いますね。
 
 
12月 手塚紗掬プロ・蒼井ゆりかプロ
 

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2017年のサンタさんはこのお2人。
こんな綺麗なサンタさんに囲まれたら、むしろ何かプレゼントしたくなっちゃいますよね。
2017年の最後の月を飾るに相応しい美しいサンタさん達ですね。
 
このカレンダーはコナミスタイルさんから購入できます。
購入されたかたには特典クリアファイルが3枚付いてきますよ。
1枚目は高宮まりプロの水着と私。
2枚目は姉妹と宮内さん和泉さん。
3枚目は水着三人娘、小笠原さんと菅原さん、石田さんと大亀さんと中山さんです。
すでに予約が開始されましたので、皆様ゲットしてくださいね。
発売開始は10月28日(金)です。

Mr.Xの連盟Weekly!

100

 

【第14期プロクイーン決定戦初日終了】


第14期プロクイーンの初日が終了し、ポイントはこのようになった。

初日終了時成績

童瞳 +55.0P
宮内こずえ +46.0P
西嶋ゆかり +22.6P
和久津晶 +19.8P
茅森早香 ▲143.4P

ディフェンディングの童瞳が首位に。
実力者茅森が他者に大きく離される格好となった。

2日目は


放送ページはこちら


放送ページはこちら

 

【麻雀日本シリーズ2016】
RMU代表多井隆晴が、昨年度に続き連覇を決めた。

 

100

 

決勝戦開始前の白鳥翔はこう呟く。

 

100

 

きっと時代に求められていなかったのだろう。
しかし、敢えてアンチを作っていくスタイル。私は嫌いではない。

 

100

 

この人も同じだが、普段おとなしそうに見える人ほど、頭の中には強い思想がうごめいているのかもしれない。

 

【NGワード】
私、Mr.Xの連盟weeklyを読んでくださっている方には、日本プロ麻雀連盟チャンネルの配信を多くご覧になっている方も多いと思う。
みなさん、実況や各選手のキャラクターを良く把握していただいており、ニコ生ではあたたかいコメントや突っ込みを頂けるのはとてもありがたいことである。
出演者側も、自身のキャラクターを確立しようと、試行錯誤している。
サスペンダーや蝶ネクタイ、赤い髪、黒縁のレンズがない伊達メガネなどがそうだ。

 

100

サスペンダー×蝶ネクタイ

100

赤い髪

100

レンズが入っていない伊達メガネ

 

トーク内容は個性をどんどん出すべきだと思うが、日本プロ麻雀連盟チャンネルでは使って良い言葉、使ってはいけない言葉の、最低限のルールが定められている。
放送禁止用語以外は、ほとんどが自主規制であるが、例えば「師匠」や「弟子」なども控えるようにしている。
麻雀は対局者4名の絡みで勝敗が決する競技だ。誰かが誰かを勝たせよう、または足を引っ張ろうとすれば、完全ではないにしろ有利不利が出てしまう。
実際そんな行為があれば、審議にかけられ処罰を受ける。
微妙な場面で本人の意思とは関係なく疑わしく見られてしまう可能性もあるから、日ごろから師匠や弟子のような間柄を示すような発言は極力控えるようにしているのである。

その点、この方々は安心だ。
”チーム”とは名ばかりで、完全に単騎、いや、むしろお互いを忌み嫌っている可能性すら感じさせる。

 

100
100
100

 

画像のTシャツは、結構売れているようで、新たな色を発売した。
前原総帥曰く「俺は鳴いたらオリるなとは言っていない」とのことで、新しいセリフの発表にも期待が寄せられる。

 

【女流桜花 昇級者】

 

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 菅原 千瑛(埼玉) 62.4 32.8 64.4 ▲ 6.4 ▲ 6.0 147.2
2 古谷 知美(東京) ▲ 1.8 19.9 57.6 40.1 22.6 138.4
3 蒼井 ゆりか(静岡) 51.2 62.0 31.4 3.0 ▲ 12.5 135.1
4 高宮 まり(茨城) 1.9 57.8 ▲ 6.1 65.6 ▲ 25.8 93.4
5 稲岡 ミカ(大阪) 28.3 ▲ 0.6 ▲ 34.3 33.6 41.0 68.0
6 井上 美里(宮城) ▲ 4.2 7.9 6.6 42.4 9.0 61.7
7 山脇 千文美(北海道) 47.0 30.2 ▲ 8.5 ▲ 12.1 1.5 58.1
8 川原 舞子(愛知) 14.3 9.8 ▲ 0.6 49.1 ▲ 14.8 57.8
9 安田 麻里菜(秋田) ▲ 35.9 ▲ 3.0 44.7 12.4 15.8 34.0
10 池沢 麻奈美(愛知) 26.1 7.8 9.1 ▲ 33.4 18.1 27.7
11 赤司 美奈子(福岡) 4.6 ▲ 6.7 7.8 7.2 12.6 25.5
12 白銀 紗希(青森) 60.1 15.1 8.0 ▲ 43.9 ▲ 14.2 25.1
13 石川 詩万(神奈川) ▲ 13.6 ▲ 42.8 49.7 ▲ 74.7 76.8 ▲ 4.6
14 中野 妙子(高知) ▲ 36.2 ▲ 32.4 19.0 27.3 11.7 ▲ 10.6
15 西山 あみ(神奈川) ▲ 27.5 ▲ 5.6 ▲ 58.6 23.8 52.6 ▲ 15.3
16 北條 恵美(アメリカ・ニューヨーク) ▲ 40.1 ▲ 12.5 27.2 7.7 ▲ 25.9 ▲ 43.6
17 黒沢 咲(東京) 20.6 23.9 ▲ 66.0 ▲ 12.0 ▲ 13.3 ▲ 46.8
18 天音 まこと(三重) ▲ 29.8 ▲ 2.6 ▲ 37.1 ▲ 20.7 31.4 ▲ 58.8
19 中山 奈々美(長野) ▲ 12.7 ▲ 21.1 ▲ 32.5 ▲ 15.2 9.9 ▲ 71.6
20 小宮山 一美(神奈川) 39.7 ▲ 46.8 ▲ 37.9 ▲ 21.8 ▲ 20.8 ▲ 87.6
21 三咲 麻里(埼玉) ▲ 16.9 25.9 ▲ 50.0 ▲ 61.8 ▲ 14.2 ▲ 117.0
22 小島 優(愛知) ▲ 61.5 ▲ 51.8 11.7 1.8 ▲ 30.2 ▲ 130.0
23 室伏 理麻(東京) ▲ 16.2 ▲ 7.6 ▲ 31.0 ▲ 59.5 ▲ 33.3 ▲ 147.6
24 齋藤 麻衣子(福井) ▲ 63.8 ▲ 61.6 ▲ 26.6 17.5 ▲ 94.0 ▲ 228.5

 

菅原千瑛、古谷知美、蒼井ゆりか、高宮まり
以上の4名が悲願の昇級!
5位稲岡ミカ、6位井上美里の2名はAリーグの入れ替え戦へ進出しました。(Aリーグ15位未定、Cリーグ優勝土田さおり)

 

【サイバーカップ覇者】

 

100
100

 

先日サイバーエージェントカップを制した古橋崇志が、靭帯を負傷してしまったらしい。
痛々しいが、きっと勝って浮かれ過ぎていたことで天罰が下ったんだという人も多い。
「やはり勝って浮かれてたんですか?」
と問うと、
「いや、まだ予選を勝っただけです」

神をも恐れぬ古橋。もう誰も彼を止めることはできないのだろうか。

プロ雀士コラム/Mr.Xの連盟Weekly!

100

 
【第14期プロクイーン決定戦初日終了】

第14期プロクイーンの初日が終了し、ポイントはこのようになった。
初日終了時成績

童瞳 +55.0P
宮内こずえ +46.0P
西嶋ゆかり +22.6P
和久津晶 +19.8P
茅森早香 ▲143.4P

ディフェンディングの童瞳が首位に。
実力者茅森が他者に大きく離される格好となった。
2日目は

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【麻雀日本シリーズ2016】
RMU代表多井隆晴が、昨年度に続き連覇を決めた。
 

100

 
決勝戦開始前の白鳥翔はこう呟く。
 

100

 
きっと時代に求められていなかったのだろう。
しかし、敢えてアンチを作っていくスタイル。私は嫌いではない。
 

100

 
この人も同じだが、普段おとなしそうに見える人ほど、頭の中には強い思想がうごめいているのかもしれない。
 
【NGワード】
私、Mr.Xの連盟weeklyを読んでくださっている方には、日本プロ麻雀連盟チャンネルの配信を多くご覧になっている方も多いと思う。
みなさん、実況や各選手のキャラクターを良く把握していただいており、ニコ生ではあたたかいコメントや突っ込みを頂けるのはとてもありがたいことである。
出演者側も、自身のキャラクターを確立しようと、試行錯誤している。
サスペンダーや蝶ネクタイ、赤い髪、黒縁のレンズがない伊達メガネなどがそうだ。
 

100

サスペンダー×蝶ネクタイ

100

赤い髪

100

レンズが入っていない伊達メガネ

 
トーク内容は個性をどんどん出すべきだと思うが、日本プロ麻雀連盟チャンネルでは使って良い言葉、使ってはいけない言葉の、最低限のルールが定められている。
放送禁止用語以外は、ほとんどが自主規制であるが、例えば「師匠」や「弟子」なども控えるようにしている。
麻雀は対局者4名の絡みで勝敗が決する競技だ。誰かが誰かを勝たせよう、または足を引っ張ろうとすれば、完全ではないにしろ有利不利が出てしまう。
実際そんな行為があれば、審議にかけられ処罰を受ける。
微妙な場面で本人の意思とは関係なく疑わしく見られてしまう可能性もあるから、日ごろから師匠や弟子のような間柄を示すような発言は極力控えるようにしているのである。
その点、この方々は安心だ。
”チーム”とは名ばかりで、完全に単騎、いや、むしろお互いを忌み嫌っている可能性すら感じさせる。
 

100
100
100

 
画像のTシャツは、結構売れているようで、新たな色を発売した。
前原総帥曰く「俺は鳴いたらオリるなとは言っていない」とのことで、新しいセリフの発表にも期待が寄せられる。
 
【女流桜花 昇級者】
 

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 菅原 千瑛(埼玉) 62.4 32.8 64.4 ▲ 6.4 ▲ 6.0 147.2
2 古谷 知美(東京) ▲ 1.8 19.9 57.6 40.1 22.6 138.4
3 蒼井 ゆりか(静岡) 51.2 62.0 31.4 3.0 ▲ 12.5 135.1
4 高宮 まり(茨城) 1.9 57.8 ▲ 6.1 65.6 ▲ 25.8 93.4
5 稲岡 ミカ(大阪) 28.3 ▲ 0.6 ▲ 34.3 33.6 41.0 68.0
6 井上 美里(宮城) ▲ 4.2 7.9 6.6 42.4 9.0 61.7
7 山脇 千文美(北海道) 47.0 30.2 ▲ 8.5 ▲ 12.1 1.5 58.1
8 川原 舞子(愛知) 14.3 9.8 ▲ 0.6 49.1 ▲ 14.8 57.8
9 安田 麻里菜(秋田) ▲ 35.9 ▲ 3.0 44.7 12.4 15.8 34.0
10 池沢 麻奈美(愛知) 26.1 7.8 9.1 ▲ 33.4 18.1 27.7
11 赤司 美奈子(福岡) 4.6 ▲ 6.7 7.8 7.2 12.6 25.5
12 白銀 紗希(青森) 60.1 15.1 8.0 ▲ 43.9 ▲ 14.2 25.1
13 石川 詩万(神奈川) ▲ 13.6 ▲ 42.8 49.7 ▲ 74.7 76.8 ▲ 4.6
14 中野 妙子(高知) ▲ 36.2 ▲ 32.4 19.0 27.3 11.7 ▲ 10.6
15 西山 あみ(神奈川) ▲ 27.5 ▲ 5.6 ▲ 58.6 23.8 52.6 ▲ 15.3
16 北條 恵美(アメリカ・ニューヨーク) ▲ 40.1 ▲ 12.5 27.2 7.7 ▲ 25.9 ▲ 43.6
17 黒沢 咲(東京) 20.6 23.9 ▲ 66.0 ▲ 12.0 ▲ 13.3 ▲ 46.8
18 天音 まこと(三重) ▲ 29.8 ▲ 2.6 ▲ 37.1 ▲ 20.7 31.4 ▲ 58.8
19 中山 奈々美(長野) ▲ 12.7 ▲ 21.1 ▲ 32.5 ▲ 15.2 9.9 ▲ 71.6
20 小宮山 一美(神奈川) 39.7 ▲ 46.8 ▲ 37.9 ▲ 21.8 ▲ 20.8 ▲ 87.6
21 三咲 麻里(埼玉) ▲ 16.9 25.9 ▲ 50.0 ▲ 61.8 ▲ 14.2 ▲ 117.0
22 小島 優(愛知) ▲ 61.5 ▲ 51.8 11.7 1.8 ▲ 30.2 ▲ 130.0
23 室伏 理麻(東京) ▲ 16.2 ▲ 7.6 ▲ 31.0 ▲ 59.5 ▲ 33.3 ▲ 147.6
24 齋藤 麻衣子(福井) ▲ 63.8 ▲ 61.6 ▲ 26.6 17.5 ▲ 94.0 ▲ 228.5

 
菅原千瑛、古谷知美、蒼井ゆりか、高宮まり
以上の4名が悲願の昇級!
5位稲岡ミカ、6位井上美里の2名はAリーグの入れ替え戦へ進出しました。(Aリーグ15位未定、Cリーグ優勝土田さおり)
 
【サイバーカップ覇者】
 

100
100

 
先日サイバーエージェントカップを制した古橋崇志が、靭帯を負傷してしまったらしい。
痛々しいが、きっと勝って浮かれ過ぎていたことで天罰が下ったんだという人も多い。
「やはり勝って浮かれてたんですか?」
と問うと、
「いや、まだ予選を勝っただけです」
神をも恐れぬ古橋。もう誰も彼を止めることはできないのだろうか。

サンフランシスコ麻雀大会レポート① ジェン

Day 1
9月になるといつも最初に思うのは、同時テロが起った9月11日に何をしていたのか。毎年、その日に予定を入れようとして思い出す。
ちなみに私はそのころ、京都でドイツ人のルームメイトと一緒に住んでいた。
麻雀というゲームはほとんど聞いたことがなく、ジェロという演歌歌手と同じ日本語の授業を受け、同じダンスサークルに入っていた。

2016年の今、私の職業はプロ雀士。2016年9月11日の予定は麻雀大会。しかも、日本に住んでいる私を呼んでくれたのは北カリフォルニアにベースがあるパシフィック麻雀リーグ(PML)だった。
大会の会場は私のふるさと(?)のアメリカになる。ふるさとと言うかな。
サンフランシスコ市で行われる大会だが、実はこの麻雀大会がきっかけで初めてサンフランシスコを訪ねることになった。

アメリカ人だからアメリカのことは何でも知っていると思われがちだが、知らない土地に行くと、とてもシャイな私は戸惑ってしまう。
4泊4日、知らない場所へ一人で旅立つということは、いくら歳を重ねてもドキドキして不安になる。
しかし、サンフランシスコに行ってみたい!麻雀をしたい!10年をかけて一生懸命に英語圏へ日本式麻雀を広げようと頑張ってきた成果をこの目で見たい!という気持ちで荷造りをし、愛犬のルナに「またね。」のチューをして、緊張しながら羽田空港から深夜に出発する便に乗り込んでアメリカへ向かった。

大会はサンフランシスコ国際空港の近くにあったホテルで開催されたが、都心から遠いため一泊目と二泊目はAirBNBからゴールデンゲート公園の近くの叔母の家に泊まることにした。
AirBNBを1人で使うのも初めてだったので、またまたドキドキ。
アメリカに着いて入国を済ませたら、まずはどうにか宿泊先への行き方を考えなければならない。バスはわからない、シャトルバスはもっとわからない、タクシーは高いだろうと思い、パリの世界麻雀選手権に参加した時によくお世話になったUberのアプリを開けてみた。2分で迎えにきてくれる車があったので、それに乗って1時間もかからず、なんとかAirBNBのクラウジアおばさんの家に到着した。まだ20時なのにとても疲れて、夕食のレストランを探すエネルギーはなかったため、まずはスーパーへ行った。

アメリカのスーパー大好きな食べ物ばかり!大好きなサンドウィッチばかり!すぐに「帰ってきた。」ような幸せな気分になった。疲れも忘れて、1年以上見ていない、日本では手に入らない食べ物でかごをいっぱいにして、とても満足した気持ちで帰った。
そして、日本では見ることのできないアメリカのテレビを見ながら、スーパーでオーダーしたジェン好みのサンドウィッチを食べた。
そうだね。ほとんどの麻雀のプロは海外の大会に行くことがあれば観光、有名なレストランと典型的なアメリカ料理(参考:山井さんのニューヨークへの旅)を食べたいかと思うが、アメリカ人の私とガースはそこが違うかな。
アメリカに行く時は、日本では買えない、全く有名ではないごく普通のスーパーの普通のパン屋のドーナッツ、日本で見かけない材料で作ったごく普通のサンドウィッチ屋の普通のサンドウィッチと日本では店舗がない普通のファストフードの普通のハンバーグを食べたくなる。お土産はゴールデンゲートブリッジのマグネットなどではなく、日本のスーパーでは売っていない子どもの頃に毎日食べていたコーンフレークとPepperidge Farmのクッキー。実はスーパーに行くために空っぽのトランクを1つ持って行った(笑)

 

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眠たいと思ったのに日本→アメリカの時差ぼけは強いものだ。朝まで眠れず、唯一、観光のできる金曜日の午前が過ぎてしまった。
サンフランシスコにいる唯一の知り合いはその時間、仕事中。私がアメリカ人だからか、森山会長と山井さんがニューヨークに行った時のようにガイドしてくれる人も特にいなくて、観光したい気持ちもあるのに移動手段がない、知らない町ではなかなか勇気を出せない。どうしよう。そんな私を救ってくれた人が3人もいた。

宿泊先のクラウジアおばさん大好き!私の部屋にトントンして観光用の地図を渡してくれた。まずは、私が一番行きたかったIn&Out Burgerがあるサンフランシスコの最も人気な観光地Fisherman’s Wharfへの行き方を教えてくれた。
助かった!自信ができた!出かける!と思ったら、私の寂しそうなFBの投稿を見て救おうとしてくれたのは、今回のPML大会の審判をしにきたTuvy君だった!お兄さんがサンフランシスコに住んでいるためこのあたりには詳しくて、またUberで迎えに来てくれた。Fisherman’s Wharfまで30分くらいかかったので、色々な話ができた。Tuvyは、麻雀を覚えたくて仕方がないから、今年の秋から来日して日本語と麻雀の勉強をするようだ!楽しみ!!!

Tuvyは最初にいくつかのレストランを案内しようとしてくれた。私は「In&Outに行きたい!」と言ったら、とても笑顔になって、たまたま着てきたIn&OutのTシャツを見せてくれた。やった!
In&Out Burgerというファストフードはカリフォルニア州、ラスベガス洲でしか店舗がないとても美味しい、とても有名なハンバーガー屋さんだ。秘密のメニューもあって、世界の他ではどこにもない味だ。サンフランシスコ市の唯一の店舗で、とても混んでいたので、並んだ。

最高
Perfect

 

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Tuvyと一緒にIn&Outバーガー

 

食べている間に日本プロ麻雀連盟のガースから連絡があって、Fisherman’s Wharfに向かいます!と車で向かい始めたらしい。着くまでちょっと時間がかかりそうだから、とりあえずPier 39という埠頭に向かった。ロスにあるサンタモニカブリバードに似ているかな?でも、寒い!風景はカリフォルニアなのに気温はシアトル!上着1枚では大きな間違い!
Pier 39で一番見たかったのは、あしか!1980年代のカリフォルニア州以来、地元のアシカはみんなPier 39に住んでいるらしい。そこからは、昔は国営刑務所だったAlcatrazも見えた!実はAlcatrazのツアーはとても興味深かったけれど自由時間はもうすぐ終わる。とりあえず、Tuvyさんと解散してガースプロを待つ。。。待つ。。。待つ。。。

 

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Alcatraz刑務所

 

やっとガースプロが着いた。まずアメリカでガースプロがやりたいピンボール探しへ!そうだ、アメリカのゲーセンは日本ほど面白くなくて、魅力的なのは昔ながらのピンボールだけ!
 
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寒い!ガースは寒くない

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だからFisherman’s Wharfにある昔ながらのゲームセンターに行って、ガースプロはハイスコアを狙って、次々とフリーゲームが出たから、暇だった私はポケモンGOへ!日本ではないポケモンがいるかな?と思って起動してみたら、画面が日本のものと違う!スポットにポケモンが待機している!近くのスポットにXXを捕まえに行った!

 

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ガースプロのピンボールがやっと済んで、お土産の買い物ターイム!
お土産は…ドラッグストアで売っている日本では買えないシャンプーとリンスと歯磨き粉!わーい!楽しいーーわけがないよね(笑)
でも、そんなものですよ。

買い物が終わったらまたTuvyさんと合流し、麻雀大会の会場へ行って準備を手伝った。その準備は・・・
全自動麻雀卓だった!実は今回初めてのPML大会の一番の売りは、全卓自動卓!最新REXX6台を日本から輸入!他の8卓は以前、中国から輸入した卓で手積みは一切ないように用意されていた。

 

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最高!
Perfect!

いよいよ日本式麻雀は海外へ本格的に普及される!と感動した。実はガースプロとジェマプロと3人で2006年から一生懸命、日本式「リーチ麻雀」を海外へ普及させる活動を行ってきた。今回、このPMLに参加して泣きそうになった。
正直、手伝うことの方が多くて、私とガースプロはあまり準備の役に立たなかったが、自動卓が少ない海外でまだ習慣になっていない使われていない卓の牌の並べ方を教えた(不必要!!笑)。うんうん、えらいえらい。

20時くらいには、サンフランシスコに最近引っ越してきた、中学校の同級生とその奥さんとタイ料理を食べに!
いや?アメリカに行けばタイ料理を食べたくなる。日本のタイ料理よりも味が濃くて、辛さは調整してくれる、糖分を気にしなければ
最高!
Perfect!

お休み

と今回はここまで。
次回は大会の模様などもお伝えしたいと思います。

プロ雀士コラム/サンフランシスコ麻雀大会レポート① ジェン

Day 1
9月になるといつも最初に思うのは、同時テロが起った9月11日に何をしていたのか。毎年、その日に予定を入れようとして思い出す。
ちなみに私はそのころ、京都でドイツ人のルームメイトと一緒に住んでいた。
麻雀というゲームはほとんど聞いたことがなく、ジェロという演歌歌手と同じ日本語の授業を受け、同じダンスサークルに入っていた。
2016年の今、私の職業はプロ雀士。2016年9月11日の予定は麻雀大会。しかも、日本に住んでいる私を呼んでくれたのは北カリフォルニアにベースがあるパシフィック麻雀リーグ(PML)だった。
大会の会場は私のふるさと(?)のアメリカになる。ふるさとと言うかな。
サンフランシスコ市で行われる大会だが、実はこの麻雀大会がきっかけで初めてサンフランシスコを訪ねることになった。
アメリカ人だからアメリカのことは何でも知っていると思われがちだが、知らない土地に行くと、とてもシャイな私は戸惑ってしまう。
4泊4日、知らない場所へ一人で旅立つということは、いくら歳を重ねてもドキドキして不安になる。
しかし、サンフランシスコに行ってみたい!麻雀をしたい!10年をかけて一生懸命に英語圏へ日本式麻雀を広げようと頑張ってきた成果をこの目で見たい!という気持ちで荷造りをし、愛犬のルナに「またね。」のチューをして、緊張しながら羽田空港から深夜に出発する便に乗り込んでアメリカへ向かった。
大会はサンフランシスコ国際空港の近くにあったホテルで開催されたが、都心から遠いため一泊目と二泊目はAirBNBからゴールデンゲート公園の近くの叔母の家に泊まることにした。
AirBNBを1人で使うのも初めてだったので、またまたドキドキ。
アメリカに着いて入国を済ませたら、まずはどうにか宿泊先への行き方を考えなければならない。バスはわからない、シャトルバスはもっとわからない、タクシーは高いだろうと思い、パリの世界麻雀選手権に参加した時によくお世話になったUberのアプリを開けてみた。2分で迎えにきてくれる車があったので、それに乗って1時間もかからず、なんとかAirBNBのクラウジアおばさんの家に到着した。まだ20時なのにとても疲れて、夕食のレストランを探すエネルギーはなかったため、まずはスーパーへ行った。
アメリカのスーパー大好きな食べ物ばかり!大好きなサンドウィッチばかり!すぐに「帰ってきた。」ような幸せな気分になった。疲れも忘れて、1年以上見ていない、日本では手に入らない食べ物でかごをいっぱいにして、とても満足した気持ちで帰った。
そして、日本では見ることのできないアメリカのテレビを見ながら、スーパーでオーダーしたジェン好みのサンドウィッチを食べた。
そうだね。ほとんどの麻雀のプロは海外の大会に行くことがあれば観光、有名なレストランと典型的なアメリカ料理(参考:山井さんのニューヨークへの旅)を食べたいかと思うが、アメリカ人の私とガースはそこが違うかな。
アメリカに行く時は、日本では買えない、全く有名ではないごく普通のスーパーの普通のパン屋のドーナッツ、日本で見かけない材料で作ったごく普通のサンドウィッチ屋の普通のサンドウィッチと日本では店舗がない普通のファストフードの普通のハンバーグを食べたくなる。お土産はゴールデンゲートブリッジのマグネットなどではなく、日本のスーパーでは売っていない子どもの頃に毎日食べていたコーンフレークとPepperidge Farmのクッキー。実はスーパーに行くために空っぽのトランクを1つ持って行った(笑)
 
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眠たいと思ったのに日本→アメリカの時差ぼけは強いものだ。朝まで眠れず、唯一、観光のできる金曜日の午前が過ぎてしまった。
サンフランシスコにいる唯一の知り合いはその時間、仕事中。私がアメリカ人だからか、森山会長と山井さんがニューヨークに行った時のようにガイドしてくれる人も特にいなくて、観光したい気持ちもあるのに移動手段がない、知らない町ではなかなか勇気を出せない。どうしよう。そんな私を救ってくれた人が3人もいた。
宿泊先のクラウジアおばさん大好き!私の部屋にトントンして観光用の地図を渡してくれた。まずは、私が一番行きたかったIn&Out Burgerがあるサンフランシスコの最も人気な観光地Fisherman’s Wharfへの行き方を教えてくれた。
助かった!自信ができた!出かける!と思ったら、私の寂しそうなFBの投稿を見て救おうとしてくれたのは、今回のPML大会の審判をしにきたTuvy君だった!お兄さんがサンフランシスコに住んでいるためこのあたりには詳しくて、またUberで迎えに来てくれた。Fisherman’s Wharfまで30分くらいかかったので、色々な話ができた。Tuvyは、麻雀を覚えたくて仕方がないから、今年の秋から来日して日本語と麻雀の勉強をするようだ!楽しみ!!!
Tuvyは最初にいくつかのレストランを案内しようとしてくれた。私は「In&Outに行きたい!」と言ったら、とても笑顔になって、たまたま着てきたIn&OutのTシャツを見せてくれた。やった!
In&Out Burgerというファストフードはカリフォルニア州、ラスベガス洲でしか店舗がないとても美味しい、とても有名なハンバーガー屋さんだ。秘密のメニューもあって、世界の他ではどこにもない味だ。サンフランシスコ市の唯一の店舗で、とても混んでいたので、並んだ。
最高
Perfect
 

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Tuvyと一緒にIn&Outバーガー

 
食べている間に日本プロ麻雀連盟のガースから連絡があって、Fisherman’s Wharfに向かいます!と車で向かい始めたらしい。着くまでちょっと時間がかかりそうだから、とりあえずPier 39という埠頭に向かった。ロスにあるサンタモニカブリバードに似ているかな?でも、寒い!風景はカリフォルニアなのに気温はシアトル!上着1枚では大きな間違い!
Pier 39で一番見たかったのは、あしか!1980年代のカリフォルニア州以来、地元のアシカはみんなPier 39に住んでいるらしい。そこからは、昔は国営刑務所だったAlcatrazも見えた!実はAlcatrazのツアーはとても興味深かったけれど自由時間はもうすぐ終わる。とりあえず、Tuvyさんと解散してガースプロを待つ。。。待つ。。。待つ。。。
 

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Alcatraz刑務所

 
やっとガースプロが着いた。まずアメリカでガースプロがやりたいピンボール探しへ!そうだ、アメリカのゲーセンは日本ほど面白くなくて、魅力的なのは昔ながらのピンボールだけ!
 
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寒い!ガースは寒くない
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だからFisherman’s Wharfにある昔ながらのゲームセンターに行って、ガースプロはハイスコアを狙って、次々とフリーゲームが出たから、暇だった私はポケモンGOへ!日本ではないポケモンがいるかな?と思って起動してみたら、画面が日本のものと違う!スポットにポケモンが待機している!近くのスポットにXXを捕まえに行った!
 
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ガースプロのピンボールがやっと済んで、お土産の買い物ターイム!
お土産は…ドラッグストアで売っている日本では買えないシャンプーとリンスと歯磨き粉!わーい!楽しいーーわけがないよね(笑)
でも、そんなものですよ。
買い物が終わったらまたTuvyさんと合流し、麻雀大会の会場へ行って準備を手伝った。その準備は・・・
全自動麻雀卓だった!実は今回初めてのPML大会の一番の売りは、全卓自動卓!最新REXX6台を日本から輸入!他の8卓は以前、中国から輸入した卓で手積みは一切ないように用意されていた。
 
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最高!
Perfect!
いよいよ日本式麻雀は海外へ本格的に普及される!と感動した。実はガースプロとジェマプロと3人で2006年から一生懸命、日本式「リーチ麻雀」を海外へ普及させる活動を行ってきた。今回、このPMLに参加して泣きそうになった。
正直、手伝うことの方が多くて、私とガースプロはあまり準備の役に立たなかったが、自動卓が少ない海外でまだ習慣になっていない使われていない卓の牌の並べ方を教えた(不必要!!笑)。うんうん、えらいえらい。
20時くらいには、サンフランシスコに最近引っ越してきた、中学校の同級生とその奥さんとタイ料理を食べに!
いや?アメリカに行けばタイ料理を食べたくなる。日本のタイ料理よりも味が濃くて、辛さは調整してくれる、糖分を気にしなければ
最高!
Perfect!
お休み
と今回はここまで。
次回は大会の模様などもお伝えしたいと思います。

第11期女流桜花 Bリーグ 最終節成績表

A C

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 菅原 千瑛(埼玉) 62.4 32.8 64.4 ▲ 6.4 ▲ 6.0 147.2
2 古谷 知美(東京) ▲ 1.8 19.9 57.6 40.1 22.6 138.4
3 蒼井 ゆりか(静岡) 51.2 62.0 31.4 3.0 ▲ 12.5 135.1
4 高宮 まり(茨城) 1.9 57.8 ▲ 6.1 65.6 ▲ 25.8 93.4
5 稲岡 ミカ(大阪) 28.3 ▲ 0.6 ▲ 34.3 33.6 41.0 68.0
6 井上 美里(宮城) ▲ 4.2 7.9

6.6

42.4 9.0 61.7
7 山脇 千文美(北海道) 47.0 30.2 ▲ 8.5 ▲ 12.1 1.5 58.1
8 川原 舞子(愛知) 14.3 9.8 ▲ 0.6 49.1 ▲ 14.8 57.8
9 安田 麻里菜(秋田) ▲ 35.9 ▲ 3.0 44.7 12.4 15.8 34.0
10 池沢 麻奈美(愛知) 26.1 7.8 9.1 ▲ 33.4 18.1 27.7
11 赤司 美奈子(福岡) 4.6 ▲ 6.7 7.8 7.2 12.6 25.5
12 白銀 紗希(青森) 60.1 15.1 8.0 ▲ 43.9 ▲ 14.2 25.1
13 石川 詩万(神奈川) ▲ 13.6 ▲ 42.8 49.7 ▲ 74.7 76.8 ▲ 4.6
14 中野 妙子(高知) ▲ 36.2 ▲ 32.4 19.0 27.3 11.7 ▲ 10.6
15 西山 あみ(神奈川) ▲ 27.5 ▲ 5.6 ▲ 58.6 23.8 52.6 ▲ 15.3
16 北條 恵美(アメリカ・ニューヨーク) ▲ 40.1 ▲ 12.5 27.2 7.7 ▲ 25.9 ▲ 43.6
17 黒沢 咲(東京) 20.6 23.9 ▲ 66.0 ▲ 12.0 ▲ 13.3 ▲ 46.8
18 天音 まこと(三重) ▲ 29.8 ▲ 2.6 ▲ 37.1 ▲ 20.7 31.4 ▲ 58.8
19 中山 奈々美(長野) ▲ 12.7 ▲ 21.1 ▲ 32.5 ▲ 15.2 9.9 ▲ 71.6
20 小宮山 一美(神奈川) 39.7 ▲ 46.8 ▲ 37.9 ▲ 21.8 ▲ 20.8 ▲ 87.6
21 三咲 麻里(埼玉) ▲ 16.9 25.9 ▲ 50.0 ▲ 61.8 ▲ 14.2 ▲ 117.0
22 小島 優(愛知) ▲ 61.5 ▲ 51.8 11.7 1.8 ▲ 30.2 ▲ 130.0
23 室伏 理麻(東京) ▲ 16.2 ▲ 7.6 ▲ 31.0 ▲ 59.5 ▲ 33.3 ▲ 147.6
24 齋藤 麻衣子(福井) ▲ 63.8 ▲ 61.6 ▲ 26.6 17.5 ▲ 94.0 ▲ 228.5

女流プロリーグ(女流桜花) 成績表/第11期女流桜花 Bリーグ 最終節成績表

A C

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 菅原 千瑛(埼玉) 62.4 32.8 64.4 ▲ 6.4 ▲ 6.0 147.2
2 古谷 知美(東京) ▲ 1.8 19.9 57.6 40.1 22.6 138.4
3 蒼井 ゆりか(静岡) 51.2 62.0 31.4 3.0 ▲ 12.5 135.1
4 高宮 まり(茨城) 1.9 57.8 ▲ 6.1 65.6 ▲ 25.8 93.4
5 稲岡 ミカ(大阪) 28.3 ▲ 0.6 ▲ 34.3 33.6 41.0 68.0
6 井上 美里(宮城) ▲ 4.2 7.9 6.6 42.4 9.0 61.7
7 山脇 千文美(北海道) 47.0 30.2 ▲ 8.5 ▲ 12.1 1.5 58.1
8 川原 舞子(愛知) 14.3 9.8 ▲ 0.6 49.1 ▲ 14.8 57.8
9 安田 麻里菜(秋田) ▲ 35.9 ▲ 3.0 44.7 12.4 15.8 34.0
10 池沢 麻奈美(愛知) 26.1 7.8 9.1 ▲ 33.4 18.1 27.7
11 赤司 美奈子(福岡) 4.6 ▲ 6.7 7.8 7.2 12.6 25.5
12 白銀 紗希(青森) 60.1 15.1 8.0 ▲ 43.9 ▲ 14.2 25.1
13 石川 詩万(神奈川) ▲ 13.6 ▲ 42.8 49.7 ▲ 74.7 76.8 ▲ 4.6
14 中野 妙子(高知) ▲ 36.2 ▲ 32.4 19.0 27.3 11.7 ▲ 10.6
15 西山 あみ(神奈川) ▲ 27.5 ▲ 5.6 ▲ 58.6 23.8 52.6 ▲ 15.3
16 北條 恵美(アメリカ・ニューヨーク) ▲ 40.1 ▲ 12.5 27.2 7.7 ▲ 25.9 ▲ 43.6
17 黒沢 咲(東京) 20.6 23.9 ▲ 66.0 ▲ 12.0 ▲ 13.3 ▲ 46.8
18 天音 まこと(三重) ▲ 29.8 ▲ 2.6 ▲ 37.1 ▲ 20.7 31.4 ▲ 58.8
19 中山 奈々美(長野) ▲ 12.7 ▲ 21.1 ▲ 32.5 ▲ 15.2 9.9 ▲ 71.6
20 小宮山 一美(神奈川) 39.7 ▲ 46.8 ▲ 37.9 ▲ 21.8 ▲ 20.8 ▲ 87.6
21 三咲 麻里(埼玉) ▲ 16.9 25.9 ▲ 50.0 ▲ 61.8 ▲ 14.2 ▲ 117.0
22 小島 優(愛知) ▲ 61.5 ▲ 51.8 11.7 1.8 ▲ 30.2 ▲ 130.0
23 室伏 理麻(東京) ▲ 16.2 ▲ 7.6 ▲ 31.0 ▲ 59.5 ▲ 33.3 ▲ 147.6
24 齋藤 麻衣子(福井) ▲ 63.8 ▲ 61.6 ▲ 26.6 17.5 ▲ 94.0 ▲ 228.5

第11期女流桜花 Cリーグ 最終節成績表

A B

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 土田 小緒里(兵庫) 150.5 49.1 ▲ 45.4 14.3 8.1 176.6
2 北野 由実(東京) 47.6 63.8 ▲ 3.0 38.4 12.6 159.4
3 山口 やよい(千葉) ▲ 45.3 48.5 19.0 72.8 45.7 140.7
4 優月 みか(埼玉) 57.5 17.6 83.0 ▲ 50.0 28.8 136.9
5 高田 麻衣子(石川) 26.6 113.9 ▲ 20.8 ▲ 26.1 35.1 128.7
6 山本 美文(静岡) 24.7 19.7 16.3 55.3 ▲ 7.8 108.2
7 大久保 朋美(福井) ▲ 12.3 27.9 39.9 55.4 ▲ 27.9 83.0
8 吉田 彩乃(福岡) 10.1 ▲ 13.7 10.3 104.8 ▲ 28.7 82.8
9 ジェン(アメリカ・シアトル) ▲ 43.7 ▲ 20.1 38.7 58.0 47.7 80.6
10 井上 絵美子(東京) 38.6 ▲ 56.7 30.6 31.3 25.9 69.7
11 小笠原 奈央(千葉) ▲ 2.3 10.5 70.4 ▲ 32.5 16.2 62.3
12 手塚 紗掬(北海道) 8.3 100.9 ▲ 10.9 1.5 ▲ 43.2 56.6
13 大野 彩乃(東京) 63.0 ▲ 31.6 41.4 ▲ 69.3 42.1 45.6
14 高橋 侑希(岐阜) 9.6 ▲ 41.2 0.1 3.6 64.1 36.2
15 大里 奈美(宮城) 8.9 40.7 ▲ 2.1 10.1 ▲ 32.9 24.7
16 水越 京子(埼玉) ▲ 86.5 40.4 34.5 11.7 13.9 14.0
17 渋谷 菜瑠美(栃木) 60.0 ▲ 36.5 43.0 ▲ 38.7 ▲ 19.7 8.1
18 月江 いくこ(東京) 43.9 ▲ 77.6 11.9 1.5 15.8 ▲ 4.5
19 福島 清子(高知) 8.2 ▲ 21.2 ▲ 50.0 56.9 0.5 ▲ 5.6
20 王 政芳(中国・ハルピン) 57.1 ▲ 33.8 5.4 ▲ 8.8 ▲ 26.4 ▲ 6.5
21 古川 彩乃(東京) ▲ 6.2 ▲ 50.0 21.3 ▲ 1.3 24.8 ▲ 11.4
22 河野 みのり(福岡) ▲ 27.5 6.3 ▲ 46.4 74.7 ▲ 25.2 ▲ 18.1
23 東城 りお(秋田) 44.6 34.9 ▲ 65.9 ▲ 85.8 39.3 ▲ 32.9
24 内山 えみ(東京) ▲ 80.3 ▲ 28.3 26.3 54.4 ▲ 9.1 ▲ 37.0
25 西川 舞(長崎) 23.7 7.3 ▲ 21.0 ▲ 4.7 ▲ 50.0 ▲ 44.7
26 大亀 あすか(広島) ▲ 29.9 ▲ 12.5 23.1 2.3 ▲ 50.0 ▲ 67.0
27 楠原 遊(東京) 23.1 ▲ 50.2 ▲ 0.1 ▲ 43.8 3.2 ▲ 67.8
28 小谷 美和子(埼玉) ▲ 57.4 3.3 12.0 25.7 ▲ 59.9 ▲ 76.3
29 青山 めぐみ(千葉) ▲ 29.6 35.0 44.3 ▲ 164.3 27.4 ▲ 87.2
30 片倉 まち(神奈川) 6.6 ▲ 77.5 ▲ 18.5 ▲ 17.3 5.6 ▲ 101.1
31 長内 真実(北海道) ▲ 11.3 ▲ 7.2 ▲ 74.8 ▲ 43.4 32.3 ▲ 104.4
32 森 恵里佳(東京)

▲ 11.0

25.6 ▲ 22.1 ▲ 24.4 ▲ 82.7 ▲ 114.6
33 副島 さきこ(福岡) ▲ 53.1 20.0 ▲ 59.6 ▲ 29.7 4.4 ▲ 118.0
34 桜川 姫子(静岡) ▲ 128.9 ▲ 45.8 31.5 ▲ 8.1 27.5 ▲ 123.8
35 早川 林香(宮城) ▲ 39.3 ▲ 26.5 9.6 ▲ 16.6 ▲ 67.3 ▲ 140.1
36 京平 遥(静岡) ▲ 6.7 ▲ 36.2 ▲ 45.7 ▲ 17.9 ▲ 38.4 ▲ 144.9
37 西嶋 ゆかり(群馬) ▲ 39.8 ▲ 49.2 ▲ 86.1 ▲ 1.8 0.6 ▲ 176.3
38 くさの いおり(茨城) ▲ 4.5 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 88.2 ▲ 60.4 ▲ 245.9