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中級/第119回:中級講座『手役派の守備」』 古橋 崇志

麻雀ファンの皆様いかがお過ごしでしょうか?古橋崇志です。
さて、今回は約束通り手役派の守備についてお話させていただきます。
まず最初に、皆さんは麻雀はどうしたら勝てると思いますか?
私の考え方は「加点し、失点しない」つまり「アガる・放銃しない」
当たり前の事ですが、これが麻雀で勝つための非常にシンプルな答えです。
「アガる」に関しては前回までの中級講座でお伝えした通りですので、今回は「放銃しない」にスポットを当てて考えていきましょう。
 
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※左下に写っている人物は本文とは一切関係ありません。
 
東2局ドラは東。西家の2巡目です。
さて、この手牌皆さんなら何を切りますか?
打牌候補としては牌効率で一番手広い南、若しくは九筒九索あたりでしょうか?
手役派、メンゼン派と呼ばれる人たちはまずは打点を優先します。
打点を優先すれば必然的にスピードは失われてしまいますよね。
スピードが無い訳ですからアガる回数も少なくなります。
ですから手役派の麻雀は自身がアガれない時にいかに失点しないかが非常に重要になってきます。
さて、話を戻してこちらの手牌、私なら四索切りとします。
初回の中級講座にも書きましたが、
三色・一通はその種(たね)が5枚以上あり、尚且つ他に2面子以上ない。
・第116回:中級講座『三種の神器』
この理由で123の三色狙い、あわよくばチャンタも付けてしまおうと考えます。
しかし!今回私が言いたいのはこれではありません!
この手牌が「アガるのは難しい手牌」である事を認識しなければならない、と言う事なのです!。
つまりこの手牌は「オリを前提に手役が出来た時にだけ勝負する」手牌なのです。
次巡のツモが七筒で打六索
そしてさらに次巡ツモ白でこの形になります。
 
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※左下に写っている人物は本文とは一切関係ありません。
 
画像を見てもらえれば分かりますが、対面の親の捨て牌に九索、上家の捨て牌に白があります。
なのでここでも手広い南白九索に手を掛けるのではなく、打七万としましょう。
例えば次巡二索三万七筒が重なったとしてもツモ切りとします。
そして安全牌を持ちつつ、三索一万二万八筒などが引けた時にだけ勝負に行くのです。
しかし、こういった手組みをする時にとても難しい事があります。
それは・・・ズバリ「オリるタイミング」です!
相手の手牌進行を見極めて、放銃は避けなければなりません。
「どうやって放銃を避ければいいんだよ!」
と思っている全国の皆さんにご説明いたしましょう。
とてもシンプルな考えなのですが「相手がテンパイしているかどうか」を考えれば良いのです。
ハイ、それではどういったところに注目していけば良いかと言うと・・・
 
その①【リーチ】
「当たり前だろ!」
「高速謝罪お願いします」
などと言われてしまいそうですが、まずは当然の事から・・・
 
その②【ドラ切り】
ドラを打ち出してくると言う事は当然それなりの手になっているでしょう。
19牌やオタ風ならまだしも、役牌のドラや中張牌のドラが打ち出された時はヤミテン要注意です。
 
その③【ダブ東切り】
東場における東はドラの次に重要な牌になることが多いです。
これは相手の雀風によって大きく変わるのですが、子の第一打にダブ東を切るプレイヤー(特に和久津晶)も多々います。
守備型の打ち手がドラやダブ東を切り出してきたらテンパイ若しくは好形の1シャンテン、その後手出しが多ければ打点が高い事が非常に多いです。
 
その④【トイツ落とし】
トイツ落としをすると言う事は手牌はかなり整っているはずです。
老頭牌のトイツ落としならタンピン系、中張牌のトイツ落としならホンイツやチャンタを警戒しましょう。
 
その⑤【完全安全牌】
これは②から④までの応用ですがドラ切り、ダブ東切り、トイツ落としの後に完全安全牌が手出しで出てきたらヤバイです。とってもヤバイです。これはかなりの高確率でテンパイが入っていると見て良いでしょう。
いかがでしょうか。麻雀はアガる事も大事ですが放銃しない事もとても大事なのです。
相手の捨て牌を今よりちょっとだけ注意して見るようにしてはいかがでしょうか。
それではまた次回お会いいたしましょう!
 
最強戦2016ファイナルへ向けて
12/11最強戦2016ファイナルが行われます。
B卓のメンバーは阿部孝則さん、茅森早香さん、角谷ヨウスケさんの3名。
全員がタイトルホルダーで特に阿部さんは私がプロ連盟に入った時に鳳凰位を3連覇していた雲の上の存在でした。
そんな相手と大舞台で戦える事に不安、緊張、高揚さまざまな感情が入り混じっている今日この頃でございます。
経験では圧倒的に劣りますが、優勝できるように頑張ってきます。
もちろん自分が思う最高に「格好いい」麻雀を打ってきます。
応援よろしくお願いします!