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鳳凰の部屋

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~鳳凰戦初日②~ 藤崎 智

2014/12/31
執筆:藤崎 智


プロリーグも9節を消化して残るところあと1節となった。
最近よくされる質問が2つある。

1つ目が「誰が決定戦に残るとおもいますか?」という質問である。

今回のプロリーグは史上稀にみる大混戦。後輩である瀬戸熊プロにはプレッシャーをかけるようで申し訳ないが、瀬戸熊プロ1人決まりで、あとは全く見当もつかないとみる。
まるで今期の開幕前、冗談ぽく荒プロが笑いながら言っていた「今期は決定戦で待ってるのが瀬戸ちゃんじゃなくてかなり弱くなっているから、決定戦までいければビッグチャンス。」というセリフに全員が賛同しているかのような大混戦となっている・・・。なんか書いててだんだん腹がたってきた。
みんな何やら勘違いしているようだ。瀬戸ちゃんビシッと言ってやって。「待っているのが忍者でも自分も決定戦にはいますから!」と・・・。(そっちかい!)
というわけで、今期のA1を一番もりあげているのは、もしかして俺?ってかんじなのだが、理由はともかくまだまだ決定戦のメンバーは私にも全くわからないというのが質問の答えである。

2つ目の質問は「誰と決定戦で戦いたいですか」という質問である。

この質問は現鳳凰位でなければされない質問のような気もするし、確かにファンのみなさんからすればちょっと興味があるところであろう。
なのでなるべく正直にお応えしたいのだが、これは本当にあまり考えたことがない。なので今回少し考えてみた。
たとえば「瀬戸熊プロ、ともたけプロ、望月プロ」こんなメンバーだったら毎回誰かに6万点とかもたれてそうで気持ちが悪い。
ならば「前田プロ、近藤プロ、伊藤プロ」。このメンバーなら忍者が入ってもかなりしっくりくるような気がするが、全体的に地味過ぎて話題性的に問題が・・・。
最後に「荒プロ、古川プロ、沢崎プロ」。これは考えるだけでも気持ちが悪いのでぜひ考えないようにしたい。
現在2位の勝又プロは、忍者のイメージ的にどこのカテゴリにも属していないので名前をいれていないが、現在のA1で唯一デビュー前から知っていた仲のいい後輩なのでもちろん戦いたい1人である。
といろいろ考えてはみたものの、今期のA1リーグは可愛がってもらっている先輩方と仲のいい後輩ばかりなのでやはり「相手は誰でもいい」というのが正直なところである。
忍者の書き物は「まえがき部分が面白くて好きです。」と言ってくれるファンの方が多いのですが、あくまで本題はここからなのでちゃんと読んでね。
前回の続きです。解説をされていた森山会長に酷評を受けた2局です。初日の最終4回戦の東1局。ここまで2着、トップ、ラスで+21.2P。トータルトップで向かえた4回戦。

100

ここから打六筒としたのだが、これが会長から罵声を浴びせられる。
三筒ツモ切りじゃなければおかしいと言われるのだ。

二筒は2枚使っていて七筒も2枚場に見えているので似たようなもの。
ならば七対子のテンパイの可能性が高い六筒を切って三筒を残すのはおかしいとのことである。

ここでの私の考えは以下の通りで、おそらく大多数の人が私と同じ意見だと思う。
この手は東中が1枚ずつ切られているので、2枚目の東中はポンテンをかけざるを得ない。
したがって、ポンテンをメインに考えた場合、三筒をツモ切りした場合は

一筒二筒二筒三筒三筒四筒六筒八筒東東  ポン中中中

こうなりドラ引きの変化はあるものの、2枚みえているカン七筒と心中ということになる。
一方六筒切りの場合は

一筒一筒二筒二筒三筒三筒三筒四筒東東  ポン中中中

こうなり3,900ではあるがリャンメンテンパイで、さらに跳満や倍満まで狙える手変わりに期待できる。
全ての面で打六筒の方が優れているはずである。

かなりの酷評を受けたが、さすがにこの局は会長の勘違いのはずと思っていた。
しかし、実際鳳凰位になってから1ヶ月ぐらいして、落ち着いてから決定戦をあらためて見返してみてあることに気付いた。

2枚目の東中はポンテンかけざるをえない?誰が決めた?この局の結果は、次巡七筒ツモり、打三筒でテンパイ逃し。
13巡目に、親の瀬戸熊プロよりドラタンキのリーチを受けるが、これはジュンカラ。
14巡目に中をツモってアガリ逃しとなったが、フリテンをツモって跳満のアガリとなった。

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確かに牌譜だけを見れば親の瀬戸熊プロもリーチはかけているし、沢崎プロにもチャンス手は入っている。
しかし、フリテンまでツモってしまったことを考えれば、私がしっかり打っていれさえすれば、この局のアガリ目は私だけのものだったということだろう。

話は少し前後するが、南1局の瀬戸熊プロの親番でもヤミテンの跳満をツモり、その後のインタビューで、瀬戸熊プロが親番2回ともヤミテン跳満の親被りはさすがに少しぐらっときたと言っていた。
藤崎流のスタイルは、ヤミテン主体である。従ってリーチの最大のメリットである、相手の打牌に制限を与えて相手の足を止めるという戦術は多用しないぶん手数は少ない。
しかし、暗闇の中いつ背中から襲われるかわからない恐怖感を相手にうえつけるようである。これが忍者の由来である。
したがって、リーグ戦や鳳凰位決定戦での長い戦いで勝つためには、早い段階で高いヤミテンを見せつけてリーチをかけずとも、相手の打牌により多くの制限を与えられるかにかかっている。

では話を戻そう。
この局がもしヤミテンとは呼ばない鳴いて3,900で終わってしまっていたなら、今回の決定戦は勝てなかったような気がする。
この局メンゼンで跳満に仕上がったことで、勢いを得てこの半荘70,000点越えのビッグイニングにすることにつながり、鳳凰位になることができたと今なら本当にそう思える。

あの会長の酷評を超えた罵声は、忍者の勝ちパターンをよく理解したうえで、
「勝ちたかったらこの局は鳴くな。メンゼンにこだわれ。東中の2鳴きではしょせん一流止まり。一生超一流にはなれない」
という大きな意味が隠れていたように思う。

実際に確認したわけでもないし、聞いても真意は教えてはくれないだろう。
しかし、森山会長の多くの解説を聞いていても平面的な理屈では決しておかしくない打牌に対して、あれほど声を荒げたのは見たことがない。

さてもう1局。
南4局の2本場の親番で、この半荘の最終局となった局。
ここまで約75,000点の点棒をかき集めて完全に確変状態。自
分も流れ信者である以上ここはオリはなく、全部勝負の局である。

しかし、自分の中での決めごとがあり、自分の目から見えるマックスの手役を取りこぼした時のみ安い手で連荘しても、次局大きくツモられて都合損する計算になると思っているので、そこで連荘は放棄するのが持論である。
あまりにオカルト全開の話になるので、一般のファンの方はフィクションだと思って気楽に読んで下さい。

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この時点では、手役が絡むとすれば234の三色しか見えていなかった。も
しここでまだ三色など見ないで、普通に打東としておけばこの局は全部勝負にいっていた。

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みなさんもおわかりだと思う。
3巡目に打った八筒のせいで手牌が小さく見える。
ここで忍者は打八万とするのだが、賢明なファンのみなさんなら理由はわかってもらえると思う。

自分の中では勝手に七万を引かないことがこの局全部勝負の条件になってしまっているからである。
七万を引いた時点で678の三色を取りこぼすことになるからである。
決して上家の伊藤プロのマンズのホンイツが影響したせいではない。
だがこれが解説席からは、伊藤プロの仕掛けでマンズの受けを嫌ったように映ったようで、森山会長の今日イチの罵声が起こったそうです。

「(前略)九索以外の打牌はありえないだろう」

そして次のツモが七万。同じく解説席にいた勝又プロと佐々木寿人プロが驚くほど激怒されていたそうです。
東1局の罵声で始まって南4局の激怒で終わった半荘であった。
「随分嫌われたもんだな」と、正直思っていたのだが、私が順調に点棒を増やし続けていた間は、非常に穏やかに楽しそうに解説されていたという事を考えると、今回の決定戦では「随分期待されてたんだな」と今は本当にそう思える。

ちなみに忍者のちっぽけな理屈からいうと、12巡目に

六万七万八万三索四索五索六索七索八索二筒二筒六筒八筒

これでリーチとなっているのだが、この形なら結果、伊藤プロへの打ち込みとなっていた。
しかし会長の解説通りに進行させれば

六万七万八万三索四索五索六索七索八索二筒二筒四筒六筒

これで逆に、伊藤プロからのアガリとなっていた可能性が高く、少なくとも連荘はできていた。
これを単なる結果論と捉えるか、それとも麻雀の奥深さと捉えるかは、これを今読んでるあなた次第ということになるわけだが、忍者は麻雀プロである以上、とことんまでオカルトにこだわりたい。