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鳳凰の部屋

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「自身の型」 勝又 健志

2016/08/31
執筆:勝又 健志


鳳凰位決定戦で優勝してから早くも半年がたった。
その間、麻雀グランプリMAX、麻雀マスターズ、十段戦、麻雀日本シリーズ、RTDマンスリーリーグ、天鳳位対連盟プロ等、多くの対局に出場させてもらっているが、結果を残せない戦いが続いている。

自分の中では、手組は変えていないのに押し引きのバランスが攻め寄りになってしまっているので、手牌に見合っていない放銃が増えているところに大きな問題があると考えている。
鳳凰位になったことで早く次の結果を残したいという焦りがあったのかもしれない。

そんな時、ふと瀬戸熊さんが声を掛けてくれた。
「鳳凰位とか気にせず、いつも通りの麻雀をすればいいんだよ。」と。

そして、今現在はAbemaTVで放送されている「麻雀プロ団体日本一決定戦」に出場させてもらっている。
代表選手に選んでもらったからには絶対に負けられないプレッシャーはあるが、先輩方のアドバイスでここまで自分らしく戦えていると思う。
チーム全員で優勝を目指し精一杯戦いますので、みなさん是非プロ連盟チームの応援お願いします!

ではでは、鳳凰位決定戦について。

3回戦。2回戦でのトップに手応えを感じていただけに、この回はしっかり攻め切ろうと考えていた。
しかし、東場ではそれが裏目に出てしまう。裏目というよりは、自身は攻めているつもりでも、無謀になっていたという方が正確か。

東3局2巡目

三万三万八万九万三索五索五索五索四筒五筒七筒八筒九筒  ツモ七索  ドラ一筒

ここから789の三色同順をみて三索切りが手筋ではあるが、打点は一気通貫を頼みに好形変化狙いの九万切りとした。
しかし、この後七万を引き1メンツ河に並べた後の7巡目にテンパイが入った。

一万二万三万五索五索五索一筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒

当初の方針である好形テンパイという狙いが崩れてしまったのだが、打点があるという理由だけでリーチにいってしまう。
こんな甘いリーチを許してもらえる相手ではない。当然のように瀬戸熊に攻め返されドラ2七対子の6,400を放銃。
この時の心境は、放銃した痛みは当然あるのだが、それ以上に初心に返ってしっかりと攻めの形を作ろうと振り返っていた。
その気持ちが南場に入り形になって表れてくれた。

南3局の親番。タンヤオのリーチで3,900をアガって迎えた1本場。7巡目に

七万七万一筒二筒四筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東北  ツモ四筒  ドラ三筒

21,700持ちの親番だけにシャンテン数を維持しての連荘狙いをしたいという欲はあった。
ここでひとまず北を打ってからホンイツに渡る手も当然ある。ただ、最終形が弱いなら打点を、打点が伴わないならば最終形を強くしなければ自分に勝機はないと考えた。そこで選んだのは七万切り。
他家に攻められた時の安全度と、東北の選択をギリギリまで保留するという狙いだ。
この後、七筒三筒と引き2,000オールのアガリこそ逃した形になったが、現状12,000、ピンズを引き入れ変化すれば8,000オールも望める

一筒二筒三筒四筒四筒四筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒東

この形となった。これがすぐにアガれて原点の30,000点を越えることに成功した。
手順に従って2,000オールをアガることが長い目では得なのかもしれない。しかし、きっちりと攻めの形を作って、それが決まりトップを取り切れたことは、鳳凰位奪取に向けて大きな価値があると考えていた。

2回戦、3回戦と連勝で4回戦を迎えることになった。
休憩時間には
「2日目3日目に大きく負ける日が来るかもしれない。その時のためにも好調の今日はしっかりと勝ち切らないと優勝はない。最後までしっかりと攻め切る。」
と考えていた。

東1局。瀬戸熊の6,000オールが炸裂し大きく離されるも、自身の型を崩したわけではなく動揺は全くない。
3回戦の南場同様しっかりと攻められる形を作ることに集中する。

そして、16,700点持ちで迎えたオーラスの親番。7巡目に以下の形になる。

100

ツモ五索で難しい形となった。シンプルに進めるならば六筒切りであろうか。しかし、私は打点がないならば最終形を強くという考え一本に絞って五索切りとした。
リャンメン変化はピンズマンズに期待し、河から絶好の二索に照準を絞った。そして、三万二索と引き入れテンパイをはたす。もう一度一索二索に狙いを定めて三万切りのテンパイ外しもあったが、巡目的にもどこかで足止めリーチを打つ選択を残して三索切りからテンパイを取る。そして10巡目北を引き入れ

五万六万七万八万一索二索三索二筒三筒四筒北北北  ドラ三筒

このリーチから3,900のアガリをものにした。3回戦では打点主体の攻めからの12,000。今局は最終形の強さを主体としての攻めから3,900とかなり満足のできる内容で戦うことができた。
そして次局は幸運な6,000オールをものにして2着に浮上。第1節は+46.4ポイントで終了した。

自分なりに満足のいく局もあれば、何度も見直し検討しなければならない局もあったが、この+46.4ポイントというのは大きな自信になっていた。
思い返せば、昨年は50ポイント以上のプラスを持って初日を終えたのだったが、自身の充実度は明らかに今年のほうが優っている。
その自信もあってか、昨年は対局後も緊張し続けている状態だったのだが、今年は「さぁ二日目もやってやるぞ!」という勝負に向けてかなり良い精神状態だったことを覚えている。

さて、次回の鳳凰の部屋は鳳凰位決定戦二日目について、私が考えていたこと、感じていたことをお伝えしていきたいと思います。