鳳凰の部屋

「~復活~」 藤崎 智

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 古川 孝次(愛知) 79.9 6.3 ▲ 7.9 26.8 31.1 136.2
2 HIRO柴田(神奈川) 5.7 25.3 3.9 ▲ 4.4 21.2 51.7
3 沢崎 誠(群馬) 0.1 ▲ 4.9 40.3 ▲ 20.0 34.4 49.9
4 西川 淳(愛媛) 2.9 ▲ 53.5 42.4 26.6 ▲ 9.6 8.8
5 前原 雄大(東京) 79.0 33.6 ▲ 58.2 ▲ 23.5 ▲ 41.9 ▲ 11.0
6 勝又 健志(東京) 12.8 27.5 ▲ 36.1 ▲ 33.4 ▲ 3.4 ▲ 32.6
7 和久津 晶(東京) ▲ 8.4 ▲ 63.8 ▲ 7.8 19.4 27.6 ▲ 33.0
8 前田 直哉(静岡) ▲ 27.7 24.8 ▲ 10.1 5.3 ▲ 29.2 ▲ 36.9
9 伊藤 優孝(秋田) ▲ 65.0 65.4 0.1 ▲ 6.5 ▲ 42.7 ▲ 48.7
10 瀬戸熊 直樹(東京) ▲ 51.3 ▲ 68.7 25.0 29.6 11.4 ▲ 54.0
11 藤崎 智(秋田) ▲ 0.2 37.1 ▲ 30.3 ▲ 11.4 ▲ 52.4 ▲ 57.2
12 紺野 真太郎(静岡) ▲ 27.8 ▲ 29.1 ▲ 31.3 ▲ 8.5 33.5 ▲ 63.2

 

 

第36期鳳凰戦A1リーグ第6節。
5節まで▲60ポイント弱。まだまだお尻に火が付いた状況というわけではないのだが、これ以上負けると・・・というポジション。

ここで約30ポイントプラスして、トータルの数字だけみれば一息ついた。
もちろんこの日だけで考えればしっかり打ててはいたし納得のいく対局だったと思う。
しかし麻雀の感覚が完全に戻ったという感覚は全くない。

今にして思えば単なる被害妄想だったのかもしれないが、とにかく1年間戦って勝ちきれる気もしなければ、1日4半荘でプラスできる気もしない。
とにかく、麻雀プロにとって重要な根拠のない自信といったものが全く持てなかった。

第7節。+95.7P。もちろんこの数字、実力でたたける数字ではない。
ただツイていただけである。しかし本当に久しぶりにリーグ戦を闘っていて麻雀自体が楽しかった。
この対局の前に十段戦の決勝戦にも進出を決めている。

第8節。0.0P。1回戦目、瀬戸熊プロのクマクマタイムをくらうも、きっちりスコアをまとめて、納得度では今期一番の対局。

第9節。+56.5P。これでトータルも+100ポイントオーバーで2位まで浮上。
ここまで来ると、ついこの間までの不安はどこへやら。抱えていたことすらすっかり忘れていた。「背水の陣」、何だそれ?状態。
完全に「病は気から」で、自分にとっての一番の薬は大きなプラスポイントだったのかもしれない。

本当は4月の開幕の時点で麻雀は戻っていたのかもしれないし、夏場くらいにようやく戻ったのかもしれない。
今となっては自分でもわからないが、麻雀プロとしてある種の自信というのは大切なもののような気がした。

第12節、最終節。4位の勝又プロに80ポイント以上の差をつけて3位でのスタート。
最後にヒヤッとさせられる展開となったが、大きなリードがあったおかげで決定戦に進むことができた。
この日の対局も、11節までの大きなリードと展開にも恵まれたにもかかわらず、安定感のある対局とはいかなかったが、追ってきた勝又プロが素晴らしかっただけで、自分としては納得できる内容だったと思う。

5年ぶりの決定戦。昨年はたった2ヶ月、たった2節の欠場だったはずなのにほとんどリーグ戦の記憶がないし、吉田プロが勝った決定戦の内容も全く覚えていない。
1年間、10節闘って唯一覚えているのは最終節近藤プロとの降級争いの大接戦で、最後、紺野プロの仕掛けに放銃すれば降級の局面で、自分でツモアガった300・500だけである。
吉田プロとの付き合いも長いし、A1初昇級でのA1リーグ・鳳凰位決定戦での快勝の快挙を成し遂げた後輩を全く覚えていないのは我ながら不思議でしかたがない。
間違いなくリーグ戦のどこかで何度か対戦しているはずだし、おそらく負けているはずである。今決定戦で吉田現鳳凰位との対戦が楽しみでしょうがない。

 

第36期鳳凰位決定戦予想

番号 名前 プロフィール 紺野 HIRO 前田 沢崎 伊藤 佐々木 黒沢
1

吉田直

23期生

第35期鳳凰位

ロン2プロフィール

2

古川孝次

1期生

第16、17、18期 鳳凰位

ロン2プロフィール

2

西川淳

18期生

第22期チャンピオンズリーグ 優勝

ロン2プロフィール

4

藤崎智

13期生

第30期 鳳凰位
第16、33、34期 十段位
グランプリ2005 優勝
第3、5、6回 日本オープン 優勝

ロン2プロフィール

 

第33期十段位決定戦でも似たような予想で周りから期待された経験がある。
やはり少しプレッシャーになる。
しかし今回は自分自身一抹の不安もない。プレッシャーもない。自信に満ちあふれている。勝つ自信ではなく、自分の麻雀を打ち切る自信である。
とにかく楽しみでしょうがなかった。G1タイトル戦の決勝30回目にして初めての経験だと思う。結果的にこの気持ちが一番の勝因だったのかもしれない。

次回「決定戦始まる」