プロリーグ(鳳凰戦)決勝観戦記/第34期鳳凰位決定戦 初日観戦記 荒 正義

鳳凰決定戦は1月14日(日曜日)からのスタート。
現・鳳凰の前原に挑戦するのは予選トップ通過の柴田。2位通過の内川と瀬戸熊である。
内川は最終節+75,2Pをたたき出し、レジェンド藤崎を沈め、卓外の伊藤優孝をかわした。これが若さと生命力である。
しかし、鳳凰決定戦となれば話は別である。
この4人で半チャン16回戦も戦わねばならない。若い生命力だけで勝てるとは限らない。
内川が相手を研究しているのは当然だが、相手も内川の打ち筋を分析しているのだ。
敵は柴田のほかに瀬戸熊と前原がいる。経験値なら、圧倒的にこの2人が上である。
経験値とは、麻雀の勝ち方である。ビックタイトルではここ一番のとき、体に刻んだその「感性」が物を言うのだ。
前原と瀬戸熊2人で、「鳳凰位」を通算6期占めているのだ(ともに3期)。十段位も2人で8期はあるだろう。実績と強さから見たら彼らも麻雀史に名を残すレジェンドである。
瀬戸熊のクマ熊タイムも警戒しなければならないが、前原のゴジラパワーも強烈である。
しかし、あっちもこっちもマークしていては受け中心となり、自分の麻雀が打てなくなる。そこをどう対処するのか、ここが内川の試練の場であるといえる。
 
100
 
東1局。ドラ六索
起親は柴田で、順に前原、瀬戸熊、内川の並びだ。
内川の1巡目の手だ。
一万四万五万六万七万二索二索四索七索北白発中  ツモ八万  ドラ六索
ここから内川は白を切った。ここに内川の闘志が垣間見える。通常、三元牌が3牌浮いて、自分の手が安いときは、誰かが切るまで三元牌は切らないのが常識。誰かが切ったとき、合わせて切ればいいのだ。これが安全。それくらい内川だって承知のはずである。
この三元牌にポンの声がかかり、次も同じ打ち手がポンなら大三元の可能性がある。場が一瞬にして凍りつく。一通が見えるから一万は切らぬまでも、切るなら自風の北である。しかし、内川は続けて三元牌を切り出す。4巡目までの河がこう。
白中発一万 上向き
そして、この時の手牌がこうだ。
四万五万六万七万八万二索二索四索七索九索八筒九筒北
私はこの時、内川のエンジンがかかり過ぎに見えた。遠くに三色が見えるが、手はカンチャンと辺チャンが残って愚形である。積極さは買うが、危険に見えたのである。だが、テンパイ一番乗りは内川だった。
(内川の河)
白中発一万 上向き北白
四索 上向き九索 上向き
四万五万六万七万八万九万二索二索五索六索七索八筒九筒  リーチ
入り目は五索である。今日の彼は前に出て戦って勝つ気なのだ。
ドラが1枚噛んだから出て2,600、ツモで1,000・2,000の手だ。待ちは苦しいが、河を見る限りツモ山にありそうな七筒である。この時の3者の河はこうだ。
(親・柴田)
一筒 上向き西中白発西
四筒 上向き一万 上向き
(南家・前原)
九索 上向き一万 上向き北九万 上向き中二万 上向き
二筒 上向き六筒 上向き
(西家・瀬戸熊)
九索 上向き一索 上向き白一筒 上向き発西
八筒 上向き六筒 上向き
しかし、ここで来たのが前原だ。自風の南をポンして無筋の打三万である。
五万五万二索三索四索六索六索六筒七筒八筒  ポン南南南
ドラの六索五万のシャンポン待ち。しかし、これは残念ながら空テン。いくら豪腕ゴジラでも、5枚目のドラの六索を引くのは無理だ。
親の柴田も、ただ指をくわえて見ているわけではなかった。
柴田
四万五万六万七万七万八万九万二索三索六索八索七筒九筒  ツモ一索
1シャンテンだ。安全策で行くなら筋の七筒。しかし、これは内川のロン牌だ。
柴田はここで無筋の四万切り。これは前原にも危険牌。柴田は親だから、放銃覚悟で一番強く構えたのである。これが功を奏した。
次巡ツモ七筒でテンパイ、即リーチだ。相手のロン牌を重ね、カンチャン同士の対決。七筒は残り1枚で、七索は残り3枚。態勢的には柴田が有利だ。案の定だ、すぐに七索を掴んで内川の放銃。
3,900はリーチ棒込みで4,900のアガリ。これは大きい。このとき裏目を食った内川は、何を思ったであろうか。
 
100
 
東1局1本場。ドラ三万
いいアガリの後は、好い手が入る。柴田が5巡目でリーチだ。
発東三筒 上向き白白
2巡目の初牌東の切りから、この時点で柴田の気配は出ていたはずである。親の手は早くて相当の手…と。
しかし、この河では待ちも色も絞れない。これに飛び込んだのが瀬戸熊。この時、彼の手はこうだ。
一万三万七万八万九万三索四索四索五索六索七筒七筒九筒  ツモ六万
ここでオリるなら三索四索四索の安全パイがある。しかし、真直ぐに九筒を打ち抜いた。開かれた柴田の手はこうだった。
二万三万四万七万七万五索六索七索三筒四筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒
瀬戸熊も2巡目の東切りと白のトイツ落としを見て、柴田の手は相当の手と読んだはずである。しかし、それでも打ち抜く。これが瀬戸熊流である。
この時、瀬戸熊は痛いと感じたか、安めで助かったと思ったか。私は後者と見る。5,800は6,100である。今期の瀬戸熊は打てている、と私は感じたがどうだろう。
東1局2本場。ドラ西
もうこれ以上、親にアガリをさせてはならない。麻雀のアガリはアガリを呼び連動するのだ。それも回を重ねるごとに、打点が高くなるのが麻雀。もうこれ以上加点させると、柴田の日で終わってしまう可能性がある。
そこで7巡目の白ポンで、親落としに向かう前原。ここは打点より、親落としが優先である。形は好いが、まだ1シャンテンだ。
やっぱり、柴田の手がどんどん膨らむ。10巡目でこうだ。
六索七索七索四筒四筒四筒七筒七筒南南南西西  ドラ西
面前なら四暗刻まで狙える手だ。鳴いてもトイトイと三暗刻で6,000オールがある。この時西は生きていた。
しかしここで前原がもう一手進め、テンパイが入っていた。
四索五索六索六索六索三筒三筒  チー一万 左向き二万 上向き三万 上向き  ポン白白白
六索は前原のロン牌で、これで柴田のトイトイと四暗刻は未然に防がれた。
しかし、麻雀は生き物だ。どう変化するかわからない。
前原の手がピンズの両面に変化したとき、打たれる六索もある。いや、そうでなくても柴田のこの手のリーチも強烈である。
五索六索七索四筒四筒四筒七筒七筒南南南西西
この形でツモなら三暗刻で6,000オールだ。
ここに13巡目、瀬戸熊のリーチが飛んで来た
三万四万五万六万七万八万三索四索四索四索五索五筒六筒  リーチ
もう、何が何だか分らない。
勝ったのは前原で、三筒で打ち上げたのは柴田だった。
これで無傷の前原が、リー棒込みで2,600の浮きに回る。ゴジラは見かけも怖いが、不気味である。
 
100
 
東2局。
この前原の不気味な親番を、2,000点で瀬戸熊が蹴る。打ったのは内川だ。
東3局。
親の瀬戸熊がツモリ三暗刻のリーチを打ったが、流局。
柴田の1人ノーテンで、3,000点の出費。これは少し痛いか。
東3局1本場。
ここは内川が、前原から1,300点のアガリ。リー棒込みで2,600の収入。
これで4人にアガリが出たことになる。内川は、初日が出てホッとしたことだろう。
東4局。
柴田がピンフ・ツモのアガリ。安手でもアガリして親を引くのは、好調の流れだ。
南1局。ドラ六索
6巡目に、柴田の親のリーチが入る。
二万三万七万七万五索六索七索二筒二筒二筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ六索
ドラの六索八筒を引いてのリーチだ。
好調の流れだから、私は四万ツモで3,900オールを予想。が、引いたのは一万で2,000オールだった。
後は小場で流れて1回戦が終了。
柴田+25.3P 前原+6.1P 内川▲8.4P 瀬戸熊▲23.0P 
 
 
2回戦。起親が前原で順に柴田・瀬戸熊・内川の並び。
東1局は流局。
東1局1本場は瀬戸熊のアガリ。
六万七万三索四索五索六索七索八索二筒二筒八筒八筒八筒  リーチ  ツモ五万  ドラ南
これが6巡目のリーチだ。残りツモが少なくなっていただけに、うれしいアガリだった。リーチ棒込みで5,300点の収入。瀬戸熊のこの半荘はトップで、1回戦の挽回が目安。しかし、柴田が沈みなら浮きの2着でもいい。
大事なことは柴田の連勝を防ぐことなのである。それならば点差はわずかだ。これは前原も内川も同じ考えのはずだ。
東2局。ドラ五万
10巡目に内川の先制リーチが入る。
四索四索五索五索六索六索二筒三筒四筒六筒六筒東東  リーチ  ドラ五万
東はリーチの直前に切られているから格好のねらい目である。打点も十分だ。その東が瀬戸熊の手に浮いている。そこに前原の追いかけリーチだ。
五万七万八万八万二索三索四索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  リーチ
この時、瀬戸熊の手はこうだ。
三万五万六万六万六万二筒二筒三筒六筒八筒東白白
前原の欲しい六万は瀬戸熊の手に暗刻。これは無理だ。
東は前原の現物。打たれてもおかしくない東だった。しかし、瀬戸熊はオリを選択し、より安全な1枚切れの白を選んだ。一瞬、流れるかと思われたが、前原が最後のツモで六万を引き当て、2,000・3,900。リーチ棒込みで、これは大きい収入。親のかぶりは柴田だ。
このとき、瀬戸熊の顔に少しの微笑みが見えた。それはこうであろう。
(相変わらず、強い引きですね…)
もちろん、瀬戸熊以外の3人は六万がラス牌だったことなど知る由もない。
この後は小場で進んで、南3局。ドラ五万
内川はダブ南を鳴いてマンズの染め手。そこにこっそりテンパイを入れた前原。
五万六万七万一索二索三索五索六索七索三筒三筒六筒七筒  ドラ五万
目が内川に向いているから、当然のヤミテンである。
これに飛び込んだのが内川だった。ここで、ラスでは前途多難である。
南4局は、内川のラス親。ドラ五万
今期負けると、何を言われるかわからない。
(まだ若いから…)(力不足さ…)
それは冗談じゃないと、8巡目にリーチをかける内川。
五万六万七万七万八万九万六索六索二筒三筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ五万
2巡後、すぐに四筒引いて2,600オールだ。
(どうだ!)である。しかしまだ、沈みの3着だ。
南4局1本場。ドラ二筒
内川から10巡目にリーチ入る。今度はこれだ。
一万一万二万二万二万三万四万五万三索四索五索三筒五筒  リーチ  ドラ二筒
待ちはイマイチだが、打点はある。
しかし流局間際、柴田にかわされて幕。これまでの成績はこうだ。
2回戦終了時
前原+25.3P 柴田+11.4P 瀬戸熊▲19.0P 内川▲17.7 P 
 
 
3回戦
親は前原で順に柴田、瀬戸熊、内川。
今度のマークは前原である。あのパワーで連勝させてはならない。南家の柴田は親落としにかけ、親が仕掛けたら北家の内川は牌を絞る。これが3人の暗黙の了解事項だ。しかし、麻雀は状況に応じて変化する。
東1局。ドラ三万
内川の手が軽く6巡目でリーチが入った。
(内川の河)
九索 上向き白中五索 上向き一索 上向き五万 上向き
(内川の手)
三万三万四万五万六万二索三索四索一筒二筒三筒五筒六筒  リーチ  ドラ三万
これで入り目が絶好の二筒である。入り目に強さがあるし、受けは両面で待ち良し。そして打点がある。この三拍子がそろえば、ほぼアガリだ。粘った親の前原から、14巡目に追いかけリーチがかかったが、内川が引いて2,000・4,000。
東2局は流局。テンパイは親の柴田と内川だ。
1本場も流局。内川の1人ノーテンで、これはちょっと痛かった。
2本場。ドラ一筒
親の柴田から、10巡目にリーがかかった。
西二筒 上向き一万 上向き三筒 上向き一万 上向き八索 上向き
二筒 上向き一索 上向き六筒 上向き東
ドラそばの二筒が早いから、高そうに見える。やっぱりそうだ。
三万四万五万七万八万九万一索三索三索四索五索一筒一筒  リーチ  ドラ一筒
これで入り目が七万である。受けは弱いが、入り目がいいし打点もある。アガリの予感がする。同巡、内川にもテンパイが入った。
二万三万四万二索四索七索七索二筒三筒四筒六筒七筒八筒
暗刻で無筋の七索を切り、ヤミテン。内川も頑張ったが、柴田が二索を引き当て3,900は4,100オールだ。これは大きいアガリだった。
 
100
 
3本場。ドラ一索
ここも柴田の早いリーチが飛んで来た。
南二万 上向き四索 上向き三筒 上向き南
2枚目の南はツモ切りだ。そして手牌がこれだ。
四万四万三索四索五索九索九索五筒六筒七筒発発発  ドラ一索
流れは今、自分にあると見て強気の押しだ。瀬戸熊と内川も押したが、四万をすぐに引いて2,600は2,900オールだ。これで柴田は、持ち点を5,1500伸ばして断トツ。
4本場。ドラ二筒
今度は瀬戸熊が牙をむいた。7巡目のリーチだ。
(瀬戸熊の河)
中発二万 上向き五万 上向き九索 上向き三筒 上向き
発
待ちも高さも不明のリーチだ。
これに柴田が追いかける。
(柴田の河)
北西南東九索 上向き五筒 上向き
九万 上向き六索 左向き
(柴田の手)
一万一万一万二万三万八万八万一索二索三索五索六索七索  リーチ  ドラ二筒
打点は低いが、流れは好いし受けもいい。勝算はあったはずだ。
ここに内川も追いついた。
五万六万七万二索二索一筒二筒三筒五筒六筒七筒八筒九筒
打牌は強いが、ヤミテンを選択。
しかしこの局、勝ったのは瀬戸熊だった。ツモった二筒をコツンと置いた。
七万七万四索四索七索七索八索八索二筒七筒七筒九筒九筒  リーチ  ツモ二筒
これがドラで3,000・6,000。リーチ棒込みで14,200の収入。
(なめるンじゃないよ!)と思ったかどうか。
 
100
 
この時点で、3回戦の持ち点はこうだ。
前原11,600
柴田44,100
瀬戸熊37,200
内川27,100
東1局で、満貫をアガった内川も沈んだ。アガリのその多くがツモである。
たまらないのはアガリのない前原だ。しかし、ほかの3人から見たら理想の展開と言える。この回の柴田の浮きは仕方ないとしても、前回トップの前原がラス目なのだ。それで、よしとするところだろう。
この後は小場で流れてトップが柴田、2着が瀬戸熊で順位の変化はなかった。
3回戦までの総合得点はこうだ。
3回戦終了時
柴田+33.4P 前原+0.9P 瀬戸熊▲5.5P 内川▲28.8P
 
 
4回戦。
親は瀬戸熊で順に前原、柴田、内川である。
内川が、4回戦とも北家が気になるところ。しかも順位は、沈みのオール3着である。ここは踏ん張って、何とか失点を減らしてもらいたい。
瀬戸熊と前原は、柴田の山を削りたい。一方、柴田は(今日のできなら…+50Pは欲しい…)と思っているはずだ。
東1局。ドラ九索
好調の柴田から6巡目にリーチが入った。
白九索 上向き九万 上向き三索 上向き三筒 上向き六万 左向き
早すぎて、待ちは皆目わからない。その手の内がこうだった。
二万三万四万六万七万八万二索三索四索六索二筒三筒四筒  リーチ  ドラ九索
入り目は三色高めの二万である。受けの六索は絞りカンチャンで、待ちの死角に入っている。ちょっと弱気になれば、オリ打ちがある。何千人といる視聴者の前で、こんなの打たされてはかなわない。
これは東を鳴いていた前原が、300・500ツモってかわした。
東2局。ドラ二万
前原の親番。その前原が9巡目にリーチだ。
西南二筒 上向き八筒 上向き九筒 上向き七索 上向き
二索 上向き東七万 左向き
アガって引いた親だから、気をつけねばならない。3巡後、内川にもテンパイが入る。
一万四万四万八索八索一筒一筒二筒二筒五筒九筒九筒発  ツモ発  ドラ二万
一万はフリテンだから、これを切るのが普通。しかし、無筋でドラそば。ちょっと怖いので、中筋の五筒切り。すると2巡後、前原が五筒をツモ切る。内川のアガリ逃がしに見える。そして次に来た四筒を切ると、前原からロンの声。
五万六万七万三索四索四索五索五索六索三筒五筒発発  リーチ  ロン四筒
安くてくそ待ち。これが悪名高いガラリーである。
しかし、ヤミテンなら内川は一万を切り、前原が五筒で打ち上げていたのだから効果てきめんである。前原が怖いのはこの後だ。
東2局1本場。
お互いにマークし合って仲良く全員ノーテン。
東3局2本場。
ここは手堅く前原がヤミテンで、柴田から2,000点のアガリ(積み場600)。
両面の好形でリーチもあったが、好調の柴田の親を意識したに違いない。
東4局。ドラ三万
12巡目、瀬戸熊がドラ切りリーチ。
一万二万三万六万六万四索五索七索八索九索七筒八筒九筒  リーチ  ドラ三万
親の内川がそのドラをポンして、1シャンテンで突っ張る。
そしてテンパイを入れて引きアガる。
四索四索二筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒八筒  ポン三万 左向き三万 上向き三万 上向き  ツモ六筒
リーチ棒付きで3,900オールだ。これは大きいアガリだ。
東4局1本場。ドラ二索
こんども早い瀬戸熊のリーチだ。
(瀬戸熊の河)
白南四万 上向き三万 上向き三筒 左向き
六万七万一索二索三索三索四索五索一筒二筒三筒八筒八筒  リーチ  ツモ八万  ドラ二索
これは引いて1,300・2,600。
後は小場で回って、トップが前原。2着が内川で3着が瀬戸熊。ラスが柴田だった。この第4戦は大きく動かなかったため、態勢にそれほど開きはない。
総合成績はこれだ。
4回戦終了時
柴田+22.2P 前原+11.6P 瀬戸熊▲10.4P 内川▲23.4P
内容は濃かったが、点差は半荘1回分の動きでしかない。チャンスはみんなにある。
ここで一番若い内川が、どう立て直して来るのか。打ち方を変えて来るのか、打たれてもさらに前に出るのか。見ものである―。

第3期JPML WRCリーグ ベスト16B卓レポート

今回で第3期となるJPMLWRCリーグ。
先日放送されたA卓では中川基輝、ケネス徳田がベスト8へ勝ち上がりとなった。
今回のB卓では鳳凰位シードとして前原雄大が登場。その模様をレポートしていきたい。

 

100

 

 

1回戦(起家から、古本・小林・藤本・前原)

東1局に先制は藤本。
ピンフのヤミテンからドラの二万を引き入れ、リーチ。

二万三万四万五万六万七万二索三索九索九索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ四索  ドラ二万

3,000・6,000で気持ちのいいスタートを切る。

東2局は負けじと古本が、リーチのみの1シャンテンからうまく手を組みかえていき、この1シャンテンに。

一万三万四万五万七万八万九万四索六索六索三筒四筒五筒  ツモ五索  ドラ四万

理想のひとつであるツモ五索で高め三色のリーチにいく。
アガリは安目の六索であったが、裏1で2,000・4,000。
A卓とは対照的に大物手の応酬でのスタートだ。

東3局
前原がこの1シャンテンからチーテンをとる。

四万五万六万一索二索三索六索八索九索発発  チー五索 左向き四索 上向き六索 上向き  ドラ発  打六索

チーして下家の古本からツモ切られた七索で3,900を出アガリ。
解説の吉田も言っていたが、もし鳴く牌が出ずにメンゼンで七索を引いていたなら、一通のカン五索か、ドラと六索のシャンポンでリーチをする姿が浮かぶ。
前原はどちらでリーチしたのかぜひ見たかった1局であった。

東4局
藤本が七対子ドラドラをヤミテンでツモアガリ。
更なる加点により、48,000点まで伸ばし、東場が終了した。

南1局
ここまでまだアガリのない小林がリーチ。

二万二万三万三万四万四万五万五万五筒六筒七筒発発  リーチ  ドラ五索

それを受けて親の古本はドラ暗刻。
ぶつけてやるぞという気合いを感じる。

五万三索三索五索五索五索三筒四筒五筒六筒七筒西西

小林の当たり牌の五万四万をくっつけ、打西とする。
仕掛けもできるようになり、盤石かと思われたが1シャンテンになった藤本から発が打ち出され、小林の5,200のアガリとなった。
古本は悔しい親落ち。

南2局
親の小林が大物手をアガる。

五万五万六万六万七万七万六筒七筒八筒九筒白白白  ロン九筒  ドラ白

放銃者は前原。大きな12,000点。

南2局1本場
親の小林がまたしても配牌でドラ2。5巡目にはドラを暗刻に!
8巡目には4枚目のドラを持ってきてカン。

七万七万三索四索四索五索七索九索四筒五筒  暗カン牌の背五万 上向き五万 上向き牌の背  ドラ五万

新ドラ表示牌にめくれたのは四万……まさかのカンした五万にモロ乗った。
あげくリンシャン牌はなんとカン八索……導かれるようにリーチをした。

親のリーチドラ8を見せられていける者はいない。
ゆったりと六筒をツモり、指が10本折れる8,000オールを決めた。

そのまま1回戦は小林が大トップで終了。
本命前原はラススタートとなった。

1回戦成績
小林+48.1P 藤本+10.7P 古本▲14.8P 前原▲44.0P

 

 

2回戦(起家から、古本・小林・前原・藤本)

東1局1本場
1,300オールをツモったあと、親の古本が更に加点を狙ってリーチ。

四万五万六万二索三索四索六索七索八索一筒一筒南南  リーチ  ドラ一筒

同じくドラドラの藤本が同巡にテンパイ。

二万三万四万一索二索三索七索八索九索一筒一筒四筒五筒

親のリーチの現物待ちでヤミテンとするが、六筒を即ツモで1,300・2,600。
トーナメントでなければリーチでぶつける手もあるが、藤本は1回戦2着スタートという事もあり、慎重な選択であった。

東3局
南家の藤本が5巡目リーチ。

二索三索四索一筒二筒三筒七筒八筒九筒西西中中  リーチ  ドラ中

この巡目でのオタ風の西はかなりアガリがあるかと思われたが、アガリ牌の西はホンイツ狙いの古本と、ドラの中は親の前原と持ち持ちになってしまう。

そして、恐れていた事が起きる。
ドラの中を重ね、カン七万をひき、ペン七索をひいた前原からのリーチだ。

六万七万八万七索八索九索五筒六筒七筒東東中中  リーチ

山に1枚の東をツモる前原を想像しているうちに、それは現実になった。6,000オール。
ゴジラが来たぞ!みんな逃げろ!

1本場も高め6,000オールのリーチ。これは流局となったが、対局者の恐怖は計り知れない。

その恐怖の親番を落としたのは、藤本。

五索二筒三筒四筒七筒七筒七筒九筒九筒東東発発  ドラ三万

この超絶配牌から2巡目に九筒をポン!

普段なら1枚目の九筒を見送る打ち手が多いと思うが、一刻も早く前原の親を終わらせたい緊急手段に見えた。
今回は本手であるが、これが1000点であってもそうしただろうと思う。

七筒もカンして、テンパイを入れた前原から6,400のアガリとなった。

そしてなんとここから、前原は連続放銃となる。
藤本と古本のリーチにはさまれ、古本に5,200。
南1局も七対子のリーチをするが、藤本の三色ヤミテンに5,200。点棒をかなり減らした。

南2局
ラス目の小林の親番。
1回戦目トップとはいえラスはひきたくない。

四万五万六万六万七万八万六索七索八索六筒六筒七筒東東  ドラ東

三色の高めの八筒が3枚切れ、もう1枚も持たれていると読み、シャンポンでリーチ。
これが大正解となり、六筒をツモって4,000オール。ラス抜けに成功。
6,000オールをツモった前原は、これでラス目まで落ちる事に。

南2局、復活を狙う前原。
この配牌から九筒を暗カン。

四万五万六万二索四索五索七索八索八筒九筒九筒九筒九筒南  ドラ九万

リンシャンから三索をツモり、首尾よく六索をツモり、リーチにいく。

五万六万七万二索三索四索五索六索七索八索  暗カン牌の背九筒 上向き九筒 上向き牌の背  リーチ  ドラ九万中

しかしアガリは北をポンしていた古本!

九万九万七索九索三筒四筒五筒  チー四万 左向き二万 上向き三万 上向き  ポン北北北  ツモ八索

待ちの多さでは前原がまさっていたのだが…1回戦に続き苦しみを味わう事になった。

南4局は、藤本と古本の1,000点差のトップ争い。
古本が制した。

2回戦成績
古本+28.1P 藤本+6.7P 小林▲7.5P 前原▲25.3P

2回戦終了時
小林+38.6P 藤本+17.4P 古本+13.3P 前原▲69.3P

 

 

3回戦(起家から、古本・前原・小林・藤本)

まさかの前原の2ラスとなり、残りの3人は鬼のいぬ間に勝利へ近づきたいところ。小林が一歩リードではあるが、あってないようなものである。

東1局1本場
小林がカン六万を引き入れ先制リーチ。

一万二万三万五万六万七万七索七索五筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ドラ五万

そこへ藤本もリーチを被せる。

二索二索二索四索五索六索六索七索七索八索八索二筒二筒

小林→藤本へ5,200。

その後は細かいアガリやテンパイ料で、比較的平たい点棒状況になり南場へ。
しかし南2局、微差のトップ目小林が、更に引き離す。

三万四万四万四万八万八万八万一筒二筒三筒  ポン南南南  ドラ四万  ハイテイツモ五万

ダブ南ハイテイドラ3の3,000・6,000。44,300点持ちに。

南4局、2着目の藤本の親番。3着目の古本が渾身のリーチで一発ツモ!

六万七万八万四索五索六索六索七索三筒四筒四筒四筒五筒  ドラ六万六筒

リーチ一発ツモ五索
3,000・6,000をツモり、着順をあげた。

3回戦成績
小林 +26.2P 古本+10.9P 藤本▲8.0P 前原▲29.1P

3回戦終了時
小林+64.8P 古本+24.2P 藤本+9.4P 前原▲128.4P

 

 

4回戦(起家から、藤本・古本・前原・小林)

小林はほぼ当確。
14.8P差の古本・藤本の着順勝負がどうなるか。
そして地獄の底から這い上がって来るかもしれない前原。

東2局に前原がリーチ。
これは誰も行けない。
2,000・4,000のツモアガリとなる。
その後は静かに東場が終了。古本、藤本は抜け出すチャンスを伺っている。

南2局も前原が1,000・2,000をツモり、2人は29,900点持ち同士のまま南3局へ。

南3局に藤本が高め三色のリーチ。

一万一万二万三万二索三索四索五索六索七索二筒三筒四筒  ドラ六索

これをアガる事ができれば一気に抜け出せる!
最後の親、前原も追いかけるが、ここは流局となった。

同1本場は、テンパイを入れていた小林が前原のリーチに7,700の放銃。
小林はここまでじっと我慢してきたが、この親を落とせばオーラスは自身の親なので勝利がほぼ確定する。

2本場もしっかりとテンパイを組み、前原の親を終わらせた。

ついに南4局。
トータル1番手の小林の親なので、1局勝負である。
現状2位は古本。その差は2.8P。藤本の条件は出アガリ3,200、1,600点直撃、700・1,300以上のツモアガリ。

先制テンパイは古本。

一万一万一万二万二万四万五万二筒三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ五筒

覚悟のリーチをかけた。
藤本もすぐに追いつき、運命の2軒リーチ。

一万二万三万二索三索三索四索五索五索六索七索九筒九筒  リーチ

息を飲むめくり合いの結果は……流局であった。

4回戦成績
前原+37.7P 藤本+0.2P 古本▲11.8P 小林▲30.1P

4回戦終了時
小林+34.7P 古本+12.4P 藤本+9.6P 前原▲90.7P

1位通過 小林正和
2位通過 古本和宏

B卓からは若手2人が鳳凰位前原、トーナメント巧者藤本の壁を突破した。
残りの2卓からはどんなドラマが生まれるのか?
最後まで目が離せない!

JPML WRCリーグ レポート/第3期JPML WRCリーグ ベスト16B卓レポート

今回で第3期となるJPMLWRCリーグ。
先日放送されたA卓では中川基輝、ケネス徳田がベスト8へ勝ち上がりとなった。
今回のB卓では鳳凰位シードとして前原雄大が登場。その模様をレポートしていきたい。
 
100
 
 
1回戦(起家から、古本・小林・藤本・前原)
東1局に先制は藤本。
ピンフのヤミテンからドラの二万を引き入れ、リーチ。
二万三万四万五万六万七万二索三索九索九索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ四索  ドラ二万
3,000・6,000で気持ちのいいスタートを切る。
東2局は負けじと古本が、リーチのみの1シャンテンからうまく手を組みかえていき、この1シャンテンに。
一万三万四万五万七万八万九万四索六索六索三筒四筒五筒  ツモ五索  ドラ四万
理想のひとつであるツモ五索で高め三色のリーチにいく。
アガリは安目の六索であったが、裏1で2,000・4,000。
A卓とは対照的に大物手の応酬でのスタートだ。
東3局
前原がこの1シャンテンからチーテンをとる。
四万五万六万一索二索三索六索八索九索発発  チー五索 左向き四索 上向き六索 上向き  ドラ発  打六索
チーして下家の古本からツモ切られた七索で3,900を出アガリ。
解説の吉田も言っていたが、もし鳴く牌が出ずにメンゼンで七索を引いていたなら、一通のカン五索か、ドラと六索のシャンポンでリーチをする姿が浮かぶ。
前原はどちらでリーチしたのかぜひ見たかった1局であった。
東4局
藤本が七対子ドラドラをヤミテンでツモアガリ。
更なる加点により、48,000点まで伸ばし、東場が終了した。
南1局
ここまでまだアガリのない小林がリーチ。
二万二万三万三万四万四万五万五万五筒六筒七筒発発  リーチ  ドラ五索
それを受けて親の古本はドラ暗刻。
ぶつけてやるぞという気合いを感じる。
五万三索三索五索五索五索三筒四筒五筒六筒七筒西西
小林の当たり牌の五万四万をくっつけ、打西とする。
仕掛けもできるようになり、盤石かと思われたが1シャンテンになった藤本から発が打ち出され、小林の5,200のアガリとなった。
古本は悔しい親落ち。
南2局
親の小林が大物手をアガる。
五万五万六万六万七万七万六筒七筒八筒九筒白白白  ロン九筒  ドラ白
放銃者は前原。大きな12,000点。
南2局1本場
親の小林がまたしても配牌でドラ2。5巡目にはドラを暗刻に!
8巡目には4枚目のドラを持ってきてカン。
七万七万三索四索四索五索七索九索四筒五筒  暗カン牌の背五万 上向き五万 上向き牌の背  ドラ五万
新ドラ表示牌にめくれたのは四万……まさかのカンした五万にモロ乗った。
あげくリンシャン牌はなんとカン八索……導かれるようにリーチをした。
親のリーチドラ8を見せられていける者はいない。
ゆったりと六筒をツモり、指が10本折れる8,000オールを決めた。
そのまま1回戦は小林が大トップで終了。
本命前原はラススタートとなった。
1回戦成績
小林+48.1P 藤本+10.7P 古本▲14.8P 前原▲44.0P
 
 
2回戦(起家から、古本・小林・前原・藤本)
東1局1本場
1,300オールをツモったあと、親の古本が更に加点を狙ってリーチ。
四万五万六万二索三索四索六索七索八索一筒一筒南南  リーチ  ドラ一筒
同じくドラドラの藤本が同巡にテンパイ。
二万三万四万一索二索三索七索八索九索一筒一筒四筒五筒
親のリーチの現物待ちでヤミテンとするが、六筒を即ツモで1,300・2,600。
トーナメントでなければリーチでぶつける手もあるが、藤本は1回戦2着スタートという事もあり、慎重な選択であった。
東3局
南家の藤本が5巡目リーチ。
二索三索四索一筒二筒三筒七筒八筒九筒西西中中  リーチ  ドラ中
この巡目でのオタ風の西はかなりアガリがあるかと思われたが、アガリ牌の西はホンイツ狙いの古本と、ドラの中は親の前原と持ち持ちになってしまう。
そして、恐れていた事が起きる。
ドラの中を重ね、カン七万をひき、ペン七索をひいた前原からのリーチだ。
六万七万八万七索八索九索五筒六筒七筒東東中中  リーチ
山に1枚の東をツモる前原を想像しているうちに、それは現実になった。6,000オール。
ゴジラが来たぞ!みんな逃げろ!
1本場も高め6,000オールのリーチ。これは流局となったが、対局者の恐怖は計り知れない。
その恐怖の親番を落としたのは、藤本。
五索二筒三筒四筒七筒七筒七筒九筒九筒東東発発  ドラ三万
この超絶配牌から2巡目に九筒をポン!
普段なら1枚目の九筒を見送る打ち手が多いと思うが、一刻も早く前原の親を終わらせたい緊急手段に見えた。
今回は本手であるが、これが1000点であってもそうしただろうと思う。
七筒もカンして、テンパイを入れた前原から6,400のアガリとなった。
そしてなんとここから、前原は連続放銃となる。
藤本と古本のリーチにはさまれ、古本に5,200。
南1局も七対子のリーチをするが、藤本の三色ヤミテンに5,200。点棒をかなり減らした。
南2局
ラス目の小林の親番。
1回戦目トップとはいえラスはひきたくない。
四万五万六万六万七万八万六索七索八索六筒六筒七筒東東  ドラ東
三色の高めの八筒が3枚切れ、もう1枚も持たれていると読み、シャンポンでリーチ。
これが大正解となり、六筒をツモって4,000オール。ラス抜けに成功。
6,000オールをツモった前原は、これでラス目まで落ちる事に。
南2局、復活を狙う前原。
この配牌から九筒を暗カン。
四万五万六万二索四索五索七索八索八筒九筒九筒九筒九筒南  ドラ九万
リンシャンから三索をツモり、首尾よく六索をツモり、リーチにいく。
五万六万七万二索三索四索五索六索七索八索  暗カン牌の背九筒 上向き九筒 上向き牌の背  リーチ  ドラ九万中
しかしアガリは北をポンしていた古本!
九万九万七索九索三筒四筒五筒  チー四万 左向き二万 上向き三万 上向き  ポン北北北  ツモ八索
待ちの多さでは前原がまさっていたのだが…1回戦に続き苦しみを味わう事になった。
南4局は、藤本と古本の1,000点差のトップ争い。
古本が制した。
2回戦成績
古本+28.1P 藤本+6.7P 小林▲7.5P 前原▲25.3P
2回戦終了時
小林+38.6P 藤本+17.4P 古本+13.3P 前原▲69.3P
 
 
3回戦(起家から、古本・前原・小林・藤本)
まさかの前原の2ラスとなり、残りの3人は鬼のいぬ間に勝利へ近づきたいところ。小林が一歩リードではあるが、あってないようなものである。
東1局1本場
小林がカン六万を引き入れ先制リーチ。
一万二万三万五万六万七万七索七索五筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ドラ五万
そこへ藤本もリーチを被せる。
二索二索二索四索五索六索六索七索七索八索八索二筒二筒
小林→藤本へ5,200。
その後は細かいアガリやテンパイ料で、比較的平たい点棒状況になり南場へ。
しかし南2局、微差のトップ目小林が、更に引き離す。
三万四万四万四万八万八万八万一筒二筒三筒  ポン南南南  ドラ四万  ハイテイツモ五万
ダブ南ハイテイドラ3の3,000・6,000。44,300点持ちに。
南4局、2着目の藤本の親番。3着目の古本が渾身のリーチで一発ツモ!
六万七万八万四索五索六索六索七索三筒四筒四筒四筒五筒  ドラ六万六筒
リーチ一発ツモ五索
3,000・6,000をツモり、着順をあげた。
3回戦成績
小林 +26.2P 古本+10.9P 藤本▲8.0P 前原▲29.1P
3回戦終了時
小林+64.8P 古本+24.2P 藤本+9.4P 前原▲128.4P
 
 
4回戦(起家から、藤本・古本・前原・小林)
小林はほぼ当確。
14.8P差の古本・藤本の着順勝負がどうなるか。
そして地獄の底から這い上がって来るかもしれない前原。
東2局に前原がリーチ。
これは誰も行けない。
2,000・4,000のツモアガリとなる。
その後は静かに東場が終了。古本、藤本は抜け出すチャンスを伺っている。
南2局も前原が1,000・2,000をツモり、2人は29,900点持ち同士のまま南3局へ。
南3局に藤本が高め三色のリーチ。
一万一万二万三万二索三索四索五索六索七索二筒三筒四筒  ドラ六索
これをアガる事ができれば一気に抜け出せる!
最後の親、前原も追いかけるが、ここは流局となった。
同1本場は、テンパイを入れていた小林が前原のリーチに7,700の放銃。
小林はここまでじっと我慢してきたが、この親を落とせばオーラスは自身の親なので勝利がほぼ確定する。
2本場もしっかりとテンパイを組み、前原の親を終わらせた。
ついに南4局。
トータル1番手の小林の親なので、1局勝負である。
現状2位は古本。その差は2.8P。藤本の条件は出アガリ3,200、1,600点直撃、700・1,300以上のツモアガリ。
先制テンパイは古本。
一万一万一万二万二万四万五万二筒三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ五筒
覚悟のリーチをかけた。
藤本もすぐに追いつき、運命の2軒リーチ。
一万二万三万二索三索三索四索五索五索六索七索九筒九筒  リーチ
息を飲むめくり合いの結果は……流局であった。
4回戦成績
前原+37.7P 藤本+0.2P 古本▲11.8P 小林▲30.1P
4回戦終了時
小林+34.7P 古本+12.4P 藤本+9.6P 前原▲90.7P
1位通過 小林正和
2位通過 古本和宏
B卓からは若手2人が鳳凰位前原、トーナメント巧者藤本の壁を突破した。
残りの2卓からはどんなドラマが生まれるのか?
最後まで目が離せない!

第1期北陸リーグ 第5節レポート

第1期北陸プロリーグ第5節のレポートは、23期生木戸僚之が担当させていただきます。宜しくお願いします。

今期から始まった第1期北陸プロリーグも最終節を迎えた。
最終節で上位陣とのポイントの差があるものの、誰一人諦めるプロはいないだろう。
持論ではあるが、上位陣が下位とのポイントをあまりに意識した麻雀は最終戦以外ではあまり意味を持たない。
自分の普段の麻雀で、ここまでポイントを積み重ねてきたのだから、そのまましっかりと打ち切る事が大事だと思う。
参加プロ全員が、自分の麻雀を打ち切って決勝進出を目指してほしい。

なお、北陸プロリーグも、各本部支部と同じように配信対局となり夏目坂スタジオで行われる。
詳細は下記をご参照ください。

5節組み合わせ

A卓
1位木戸(+105.2P)5位浦田(+20.4P)6位安城(+10.1P)7位成田(▲23.7P) 8位荒谷(忌引欠場)

B卓
2位藤本(+98.6P)3位後藤(+77.9P)4位志多木(+39.2P)9位本田(▲134.5P)10位前田(▲166.4P)

今回の最終節の前に、第17期北陸リーグの第4節が行われている。その自分の調子や内容次第で戦い方を変えるプロもいるだろう。
更には第1節からの組み合わせも前もって決定している為、各自のポイントに応じた戦い方を想定もしやすい。
決勝を確実に残りたいのならば+70Pは必要と思われる。
特にB卓は2位~4位が対局の為、ポイントが動き易い。その中で5人がどう打つのか楽しみである。
3回戦終了時にはA卓、B卓供に各自のポイントを開示して最終戦を始める。

A卓
私は、5位~7位との組み合わせとなった。傍からみればポイントは有利であり、▲35P程までは決勝には行けるだろう。
この時の私は、4回戦を無難にこなして、他3名の邪魔は極力したくないという安易な考えで卓に座っていたと思う。
プロが集まってプライドを賭けた最終節は、そんな甘い考えは1回戦で消え去ることとなる。
3者供に、ポイントが必要な為、高打点よりの麻雀を打つ事により重い場が多くなる。それにより、捌ける局があれば良いが、自分の手も重く、踏み込んだ時に待っているのは相手の本手。1回戦から大きいラスを引き▲25.8P。貯金は脆くも無くなる。
それにより1回戦でトップの安城プロ、2着の浦田プロに、私を沈めて上に立てば決勝は確実の為、更なるチャンスを渡すことになった。

トイレの中で、反省をするとともに、自分の麻雀を打ち切って負けるならしょうがないと気を引き締めて卓に入った。

2回戦
東2局親1本場
5巡目テンパイ。

二万三万四万三索四索五索五索五索四筒五筒六筒八筒九筒  ドラ五索

この形からツモ七索でテンパイ外し。二索五索六索のチーや七筒のチーはすると決め、場況的に五索ポンと三筒六筒チーは中盤以降といったところか。すぐにツモ八索六索九索テンパイ。

六索を浦田から出アガリ12,300。浦田の対局終了後にあの放銃で終わったと語ったように、このアガリで浦田の心が折れた気がした。追随出来ると思った相手に本手を決められるのは、点数以上にダメージがデカい。北陸プロアマリーグ決勝で負けた相手だけに、この最終節も負けてたまるかという気持ちが良い方向に向いてくれたと思う。

その後2着、1着と+2.7Pで最終戦を迎える。安城プロも1着、3着、2着と+32.5Pでトータル+42.6Pと決勝に向けてプラスを重ねる。

B卓
こちらの卓では、藤本、後藤、志多木の3名が2位3位4位。まるまるこの3者が残る事は、A卓次第だが3人ともプラスが条件となる為に少ないだろう。
3回戦終了時にはポイントが開示される為、条件も合わせやすい。本田、前田両名はポイント的には厳しいが、プライドをかけて戦うだろう。
1回戦は本田がデカトップ。続く2回戦には前田がデカトップと意地を見せる。それに被害を受けたのは4位である志多木。2ラスで▲44.7P。3回戦では親番を生かしトップを取り▲25.4Pとし最終戦に望みを繋げる。

3回戦終了時ポイント
木戸+107.9P
後藤+75.9P
藤本+69.0P
安城+42.6P
志多木+13.8P
浦田▲13.6P
成田▲24.9P

条件がある者は、現実的には成田までだろうか。直接対決であるので、成田でも7万点以上で決勝の椅子に届く可能性がある。安城も志多木とはポイント差が多く感じられるが、30ポイント以内の差で、かつ直接対決がない分相手のポイントが見えない為に安易に沈む事は出来ないだろう。

4回戦
A卓
安城が成田、浦田のリーチに押し切り、1,000・2,000のアガリを取ったあとは冷静に加点し、1人浮きで今節+61.7Pと安定した成績で決勝の椅子を勝ち取った。

B卓
ポイントが必要な志多木に対し、局を消化するだけで良い後藤、藤本。本田が点数を重ねる中冷静に立ち回ったのはさすがの一言。
藤本、後藤が決勝に進出となった。

最終結果
1位木戸+1.2P(+106.4P)
2位藤本▲18.0P(+80.6P)
3位安城+61.7P(+71.8P)
4位後藤▲13.2P(+64.7P)

総評としては、私はポイント的には、安定していて余裕のように見えるが、1節たりともそんな節はなかった。北陸プロアマの決勝の敗戦を糧にして前を向いて戦った事が功を奏したのではないかと思う。現に1回戦からのラスで相手に隙を見せるような事をしてしまったし、反省点は多々あるものの、第1期北陸プロリーグの予選を1位で通過出来た事は本当に嬉しいです。

2位の藤本プロは1節、2節で+128.7Pと圧巻の攻撃力を見せ早々に決勝進出に向けて大きなアドバンテージを得た。いくつ程のポイントがあれば通過できるか自分でのボーダーを設定して残り3節戦っており、隙をみせない麻雀だったと思います。ポイントが削られる中での冷静さは見習いたいです。

3位の安城プロは、第1節から▲53.8Pと大きなマイナスをするも2節から5節までプラスを重ねての決勝進出となった。私見では打点を追うよりも、相手に本手をアガられないように丁寧に打つ印象がある。だから点数を持った時は安定していて、対局者の3人も局は上手く消化されるし、前にも出てこない為今期はその良いところが結果に結びついたのだと思う。

4位の後藤プロは面前派の高打点の麻雀。高打点を生かし3節目ですでに+114.4Pというポイントで首位に立っていた。4節目で1位である後藤+114.4P。2位の藤本が+108.7P。
3位の私が+106.1Pでの対局。なるべく局を消化して4節目を無難に過ごそうとしていた私とは別で自分の麻雀を打ち切っていた。まるで1位であることを忘れるどころか、生かして攻撃してくる。藤本もやりづらいなと感じただろう。まるで僕らのポイントすらも奪い取るくらいの戦い方でした。決勝では個人的には一番マークされるのではないかなと思う。

おしくも4位から5位となった志多木プロ。
残念ながらプロアマでもポイントを重ねるが5位と決勝進出はならなかった。本田プロ、前田プロが今節爆発する中で大きなマイナスを2回戦で厳しい戦いだったと思う。
その中で若干のマイナスで抑えた藤本、後藤両名が最終戦楽な戦いになったし、安城も最終戦の戦いに選択肢も出来た。
その分自分の選択の幅が狭くなったのは敗因なのは間違いない。今回その敗因を自分の課題にすれば、東京でのリーグ戦や次回の北陸リーグはもっと相手にとってやりづらく脅威になるのではないかと思う。

今期から始まった北陸プロリーグ。
プロアマリーグとは、また違った緊張感の中で対局できたことは、自分自身これからの麻雀で良い経験をさせてもらいました。
回数が進むにつれ全体のレベルも上がる中で、自分も付いていくだけでなく、引っ張れる存在になれる事を目標にまた頑張っていきたいと思います。

今年は各地方本部、支部の決勝戦も放送されることになりました。
放送スケジュール。

【1月17日(水)第13期静岡プロリーグ決勝14時~】  
平岡理恵vs鷲見隼人vs平野敬悟vs鈴木秀幸
実況:日吉辰哉 解説:望月雅継
【1月19日(金)第52期北海道プロリーグ決勝10時~】 
山屋洋平vs石田雅人vs喜多清貴vs加藤晋平
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・西野拓也(北海道副本部長)
【1月24日(水)第30期中部リーグ決勝14時~】
寺戸孝志vs古川孝次vs杉村泰治vs三戸亮祐
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・青山大
【1月26日(金)第1期北陸リーグ決勝14時~】
木戸僚之vs藤本鉄也vs安城るいvs後藤正博
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・浦田豊人(北陸支部長)
【2月2日(金)第18期皇帝位決定戦(九州リーグ決勝)14時~】
浜上文吾vs柴田祐一朗vs塚本将之vs坂平二郎
実況:小車祥 解説:和久津晶・中村政時(九州本部長)
【2月7日(水)第16期太閤位決定戦(関西リーグ決勝)14時~】
花岡章生vs藤川謙次vs坂本誠裕vs横山毅
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・上村宜久(関西副本部長)
以上
1月26日(金)の14時から決勝戦が夏目坂スタジオで開催されます。
私は12月の王位戦の準決勝でこの会場で敗退しました。
その時よりも、良い麻雀を打てるように、面白い対局になるように頑張ります。
地方でも良い麻雀が繰り広げられていると言われるような対局にしたいと思いますので、より多くの方に見ていただけたら、北陸支部員として嬉しい限りです。

北陸リーグ レポート/第1期北陸リーグ 第5節レポート

第1期北陸プロリーグ第5節のレポートは、23期生木戸僚之が担当させていただきます。宜しくお願いします。
今期から始まった第1期北陸プロリーグも最終節を迎えた。
最終節で上位陣とのポイントの差があるものの、誰一人諦めるプロはいないだろう。
持論ではあるが、上位陣が下位とのポイントをあまりに意識した麻雀は最終戦以外ではあまり意味を持たない。
自分の普段の麻雀で、ここまでポイントを積み重ねてきたのだから、そのまましっかりと打ち切る事が大事だと思う。
参加プロ全員が、自分の麻雀を打ち切って決勝進出を目指してほしい。
なお、北陸プロリーグも、各本部支部と同じように配信対局となり夏目坂スタジオで行われる。
詳細は下記をご参照ください。
5節組み合わせ
A卓
1位木戸(+105.2P)5位浦田(+20.4P)6位安城(+10.1P)7位成田(▲23.7P) 8位荒谷(忌引欠場)
B卓
2位藤本(+98.6P)3位後藤(+77.9P)4位志多木(+39.2P)9位本田(▲134.5P)10位前田(▲166.4P)
今回の最終節の前に、第17期北陸リーグの第4節が行われている。その自分の調子や内容次第で戦い方を変えるプロもいるだろう。
更には第1節からの組み合わせも前もって決定している為、各自のポイントに応じた戦い方を想定もしやすい。
決勝を確実に残りたいのならば+70Pは必要と思われる。
特にB卓は2位~4位が対局の為、ポイントが動き易い。その中で5人がどう打つのか楽しみである。
3回戦終了時にはA卓、B卓供に各自のポイントを開示して最終戦を始める。
A卓
私は、5位~7位との組み合わせとなった。傍からみればポイントは有利であり、▲35P程までは決勝には行けるだろう。
この時の私は、4回戦を無難にこなして、他3名の邪魔は極力したくないという安易な考えで卓に座っていたと思う。
プロが集まってプライドを賭けた最終節は、そんな甘い考えは1回戦で消え去ることとなる。
3者供に、ポイントが必要な為、高打点よりの麻雀を打つ事により重い場が多くなる。それにより、捌ける局があれば良いが、自分の手も重く、踏み込んだ時に待っているのは相手の本手。1回戦から大きいラスを引き▲25.8P。貯金は脆くも無くなる。
それにより1回戦でトップの安城プロ、2着の浦田プロに、私を沈めて上に立てば決勝は確実の為、更なるチャンスを渡すことになった。
トイレの中で、反省をするとともに、自分の麻雀を打ち切って負けるならしょうがないと気を引き締めて卓に入った。
2回戦
東2局親1本場
5巡目テンパイ。
二万三万四万三索四索五索五索五索四筒五筒六筒八筒九筒  ドラ五索
この形からツモ七索でテンパイ外し。二索五索六索のチーや七筒のチーはすると決め、場況的に五索ポンと三筒六筒チーは中盤以降といったところか。すぐにツモ八索六索九索テンパイ。
六索を浦田から出アガリ12,300。浦田の対局終了後にあの放銃で終わったと語ったように、このアガリで浦田の心が折れた気がした。追随出来ると思った相手に本手を決められるのは、点数以上にダメージがデカい。北陸プロアマリーグ決勝で負けた相手だけに、この最終節も負けてたまるかという気持ちが良い方向に向いてくれたと思う。
その後2着、1着と+2.7Pで最終戦を迎える。安城プロも1着、3着、2着と+32.5Pでトータル+42.6Pと決勝に向けてプラスを重ねる。
B卓
こちらの卓では、藤本、後藤、志多木の3名が2位3位4位。まるまるこの3者が残る事は、A卓次第だが3人ともプラスが条件となる為に少ないだろう。
3回戦終了時にはポイントが開示される為、条件も合わせやすい。本田、前田両名はポイント的には厳しいが、プライドをかけて戦うだろう。
1回戦は本田がデカトップ。続く2回戦には前田がデカトップと意地を見せる。それに被害を受けたのは4位である志多木。2ラスで▲44.7P。3回戦では親番を生かしトップを取り▲25.4Pとし最終戦に望みを繋げる。
3回戦終了時ポイント
木戸+107.9P
後藤+75.9P
藤本+69.0P
安城+42.6P
志多木+13.8P
浦田▲13.6P
成田▲24.9P
条件がある者は、現実的には成田までだろうか。直接対決であるので、成田でも7万点以上で決勝の椅子に届く可能性がある。安城も志多木とはポイント差が多く感じられるが、30ポイント以内の差で、かつ直接対決がない分相手のポイントが見えない為に安易に沈む事は出来ないだろう。
4回戦
A卓
安城が成田、浦田のリーチに押し切り、1,000・2,000のアガリを取ったあとは冷静に加点し、1人浮きで今節+61.7Pと安定した成績で決勝の椅子を勝ち取った。
B卓
ポイントが必要な志多木に対し、局を消化するだけで良い後藤、藤本。本田が点数を重ねる中冷静に立ち回ったのはさすがの一言。
藤本、後藤が決勝に進出となった。
最終結果
1位木戸+1.2P(+106.4P)
2位藤本▲18.0P(+80.6P)
3位安城+61.7P(+71.8P)
4位後藤▲13.2P(+64.7P)
総評としては、私はポイント的には、安定していて余裕のように見えるが、1節たりともそんな節はなかった。北陸プロアマの決勝の敗戦を糧にして前を向いて戦った事が功を奏したのではないかと思う。現に1回戦からのラスで相手に隙を見せるような事をしてしまったし、反省点は多々あるものの、第1期北陸プロリーグの予選を1位で通過出来た事は本当に嬉しいです。
2位の藤本プロは1節、2節で+128.7Pと圧巻の攻撃力を見せ早々に決勝進出に向けて大きなアドバンテージを得た。いくつ程のポイントがあれば通過できるか自分でのボーダーを設定して残り3節戦っており、隙をみせない麻雀だったと思います。ポイントが削られる中での冷静さは見習いたいです。
3位の安城プロは、第1節から▲53.8Pと大きなマイナスをするも2節から5節までプラスを重ねての決勝進出となった。私見では打点を追うよりも、相手に本手をアガられないように丁寧に打つ印象がある。だから点数を持った時は安定していて、対局者の3人も局は上手く消化されるし、前にも出てこない為今期はその良いところが結果に結びついたのだと思う。
4位の後藤プロは面前派の高打点の麻雀。高打点を生かし3節目ですでに+114.4Pというポイントで首位に立っていた。4節目で1位である後藤+114.4P。2位の藤本が+108.7P。
3位の私が+106.1Pでの対局。なるべく局を消化して4節目を無難に過ごそうとしていた私とは別で自分の麻雀を打ち切っていた。まるで1位であることを忘れるどころか、生かして攻撃してくる。藤本もやりづらいなと感じただろう。まるで僕らのポイントすらも奪い取るくらいの戦い方でした。決勝では個人的には一番マークされるのではないかなと思う。
おしくも4位から5位となった志多木プロ。
残念ながらプロアマでもポイントを重ねるが5位と決勝進出はならなかった。本田プロ、前田プロが今節爆発する中で大きなマイナスを2回戦で厳しい戦いだったと思う。
その中で若干のマイナスで抑えた藤本、後藤両名が最終戦楽な戦いになったし、安城も最終戦の戦いに選択肢も出来た。
その分自分の選択の幅が狭くなったのは敗因なのは間違いない。今回その敗因を自分の課題にすれば、東京でのリーグ戦や次回の北陸リーグはもっと相手にとってやりづらく脅威になるのではないかと思う。
今期から始まった北陸プロリーグ。
プロアマリーグとは、また違った緊張感の中で対局できたことは、自分自身これからの麻雀で良い経験をさせてもらいました。
回数が進むにつれ全体のレベルも上がる中で、自分も付いていくだけでなく、引っ張れる存在になれる事を目標にまた頑張っていきたいと思います。
今年は各地方本部、支部の決勝戦も放送されることになりました。
放送スケジュール。

【1月17日(水)第13期静岡プロリーグ決勝14時~】  
平岡理恵vs鷲見隼人vs平野敬悟vs鈴木秀幸
実況:日吉辰哉 解説:望月雅継
【1月19日(金)第52期北海道プロリーグ決勝10時~】 
山屋洋平vs石田雅人vs喜多清貴vs加藤晋平
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・西野拓也(北海道副本部長)
【1月24日(水)第30期中部リーグ決勝14時~】
寺戸孝志vs古川孝次vs杉村泰治vs三戸亮祐
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・青山大
【1月26日(金)第1期北陸リーグ決勝14時~】
木戸僚之vs藤本鉄也vs安城るいvs後藤正博
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・浦田豊人(北陸支部長)
【2月2日(金)第18期皇帝位決定戦(九州リーグ決勝)14時~】
浜上文吾vs柴田祐一朗vs塚本将之vs坂平二郎
実況:小車祥 解説:和久津晶・中村政時(九州本部長)
【2月7日(水)第16期太閤位決定戦(関西リーグ決勝)14時~】
花岡章生vs藤川謙次vs坂本誠裕vs横山毅
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・上村宜久(関西副本部長)
以上
1月26日(金)の14時から決勝戦が夏目坂スタジオで開催されます。
私は12月の王位戦の準決勝でこの会場で敗退しました。
その時よりも、良い麻雀を打てるように、面白い対局になるように頑張ります。
地方でも良い麻雀が繰り広げられていると言われるような対局にしたいと思いますので、より多くの方に見ていただけたら、北陸支部員として嬉しい限りです。

第17期北陸リーグ 第4節レポート

第4節の結果をお届けいたします。

1卓・本田プロ、窪田さん、宮内さん、光岡さん

本田と宮内さんがトップを分け合って共に大きなプラスを叩く。これで本田は2節で一気に決勝圏内に。北陸プロリーグでの不振を挽回するかのような圧巻の立ち回りである。
宮内さんは遠いは遠いが、次節へ望みを繋いだか。

2卓・安城プロ、久保さん、表さん、久々湊さん

2、1、1、1と他者を寄せ付けない表さんの大叩き。フラットから4位まで急加速。
前期も惜しいところで決勝を逃している表さん。「今期は何が何でも残りたい」と強い決意を語っており、次節、ボーダーとしても彼の動向に注目が集まる。
安城は北陸プロリーグやメディアでの躍進が目立つだけに、ここは試練か。

3卓・藤本プロ、谷口さん、平澤さん、吉田さん

不振の続いていた吉田さんが気を吐く+69.9Pの大トップ。プライベートでも吉田さんと打たせていただく機会があるが、苦しい時や可能性の無い時でも気を抜かずしっかりと打ち切る吉田さんの、当たり前のようで誰もが出来るわけでないその姿勢が次へつながる好結果を生むのだろう。次節、そして次期の彼に期待したい。
足踏みの平澤さんは、次節に腹を決めてくるだろう。個人的に要注意の1人である。

4卓・浦田プロ、押川さん、尾間さん、戸村さん

順調にプラスを重ねる尾間さんがここでも卓内トップで総合2位に。次節はこのポイントを守るのか、それとも一層叩きに来るのか。彼自身の方向性と同卓者次第で、次節特に「荒れる」卓となるのではないだろうか。
連覇を目指す浦田は黄色信号。勿論このままで終わる気はないだろう。土俵際の浦田の強さを是非に学ばせていただきたい。

5卓・後藤プロ、飯田さん、野島さん、南さん

初参加の南さん。受け上手な柔軟な麻雀が奏功し、トータルでも十分決勝を狙える位置にランクイン。3連勝の後のラスがやや勿体なかったか。4連勝目を阻止した、今期不振の飯田さんの意地を褒めるべきか。
北陸プロリーグで決勝進出を決めている後藤。こちらでは雌伏の時が続いている。

6卓・木戸プロ、開さん、木下さん、成田プロ、小泉さん

上位の集まった注目卓を制したのは初参加の開さん。当面の敵であった小泉さん、木下さんにマイナスを押し付ける形で、+60.6Pで首位に立つ。よほど崩れない限りは、彼の位置からは当確か。後は決勝のアドバンテージを見据えて打つのみである。
また、木戸も3トップでボーダーの見える位置に来ている。彼も含めて、次節の決勝の椅子の争いはいつになく激しいものになりそうである。

7卓・前田プロ、森田さん、上杉さん、橋本さん

1、2、3、1ながら、粗点の大きさで61.6Pを稼いだ上杉さんが卓内トップ。2トップ2ラスの前田は苦しいながらも何かを掴みかけたか。
紅一点の橋本さん。攻撃型の雀風は時として大きなマイナスを背負う。初参加で不慣れな点も多いだろうが、諦めることなく攻める姿勢を忘れないで欲しい。

8卓・志多木プロ、宮川さん、北川さん、山元さん

試合巧者の集まったこの卓を制したのは、侍の二つ名を持つ山元さん。ラスからの3連勝で、次節に望みを繋いだか。
志多木は彼にしては珍しい大きなマイナス。次節は緊張感を切らすことなく打ち切ってくれると信じている。

現時点での決勝ボーダーは95.0P。同卓者次第では、まだ10人以上に可能性は残されており、私も含め、次節は激戦必至である。4つの椅子を掴むのは誰か、好勝負に大いに期待したい。

北陸リーグ レポート/第17期北陸リーグ 第4節レポート

第4節の結果をお届けいたします。
1卓・本田プロ、窪田さん、宮内さん、光岡さん
本田と宮内さんがトップを分け合って共に大きなプラスを叩く。これで本田は2節で一気に決勝圏内に。北陸プロリーグでの不振を挽回するかのような圧巻の立ち回りである。
宮内さんは遠いは遠いが、次節へ望みを繋いだか。
2卓・安城プロ、久保さん、表さん、久々湊さん
2、1、1、1と他者を寄せ付けない表さんの大叩き。フラットから4位まで急加速。
前期も惜しいところで決勝を逃している表さん。「今期は何が何でも残りたい」と強い決意を語っており、次節、ボーダーとしても彼の動向に注目が集まる。
安城は北陸プロリーグやメディアでの躍進が目立つだけに、ここは試練か。
3卓・藤本プロ、谷口さん、平澤さん、吉田さん
不振の続いていた吉田さんが気を吐く+69.9Pの大トップ。プライベートでも吉田さんと打たせていただく機会があるが、苦しい時や可能性の無い時でも気を抜かずしっかりと打ち切る吉田さんの、当たり前のようで誰もが出来るわけでないその姿勢が次へつながる好結果を生むのだろう。次節、そして次期の彼に期待したい。
足踏みの平澤さんは、次節に腹を決めてくるだろう。個人的に要注意の1人である。
4卓・浦田プロ、押川さん、尾間さん、戸村さん
順調にプラスを重ねる尾間さんがここでも卓内トップで総合2位に。次節はこのポイントを守るのか、それとも一層叩きに来るのか。彼自身の方向性と同卓者次第で、次節特に「荒れる」卓となるのではないだろうか。
連覇を目指す浦田は黄色信号。勿論このままで終わる気はないだろう。土俵際の浦田の強さを是非に学ばせていただきたい。
5卓・後藤プロ、飯田さん、野島さん、南さん
初参加の南さん。受け上手な柔軟な麻雀が奏功し、トータルでも十分決勝を狙える位置にランクイン。3連勝の後のラスがやや勿体なかったか。4連勝目を阻止した、今期不振の飯田さんの意地を褒めるべきか。
北陸プロリーグで決勝進出を決めている後藤。こちらでは雌伏の時が続いている。
6卓・木戸プロ、開さん、木下さん、成田プロ、小泉さん
上位の集まった注目卓を制したのは初参加の開さん。当面の敵であった小泉さん、木下さんにマイナスを押し付ける形で、+60.6Pで首位に立つ。よほど崩れない限りは、彼の位置からは当確か。後は決勝のアドバンテージを見据えて打つのみである。
また、木戸も3トップでボーダーの見える位置に来ている。彼も含めて、次節の決勝の椅子の争いはいつになく激しいものになりそうである。
7卓・前田プロ、森田さん、上杉さん、橋本さん
1、2、3、1ながら、粗点の大きさで61.6Pを稼いだ上杉さんが卓内トップ。2トップ2ラスの前田は苦しいながらも何かを掴みかけたか。
紅一点の橋本さん。攻撃型の雀風は時として大きなマイナスを背負う。初参加で不慣れな点も多いだろうが、諦めることなく攻める姿勢を忘れないで欲しい。
8卓・志多木プロ、宮川さん、北川さん、山元さん
試合巧者の集まったこの卓を制したのは、侍の二つ名を持つ山元さん。ラスからの3連勝で、次節に望みを繋いだか。
志多木は彼にしては珍しい大きなマイナス。次節は緊張感を切らすことなく打ち切ってくれると信じている。
現時点での決勝ボーダーは95.0P。同卓者次第では、まだ10人以上に可能性は残されており、私も含め、次節は激戦必至である。4つの椅子を掴むのは誰か、好勝負に大いに期待したい。

第12期女流桜花決定戦 二日目観戦記 吾妻 さおり

「長くて短い1週間」

桜花は3日間の総合成績での戦いだが、各対局には1週間のインターバルがある。
1週間というのは、実に絶妙な間である。
ただ待つだけならあまりにも長すぎる時間だ。何もしないでのんびり身体を休めるなんて、よほど肝の座った人間にしか出来ない。
リードしている時はより長く感じて結構辛い期間だ。優勝も多少意識してしまうが1/3しか終わってないので今後どうなるかもわからない。
一方、不調を戻すためにはテーマを作ってかなり回数を打ち込む必要があるので、あっという間に感じる。
私は6回インターバルの経験がある。比較的良かったと思えるのは8期と9期の最終日前。もうやるしかないと思えて焦らなかったが、いくらでもやりようがある初日後の過ごし方は今でも一番難しいと思っている。

 

100

 

5回戦(起家から、内田・魚谷・石田・仲田)

各選手が1週間をどう過ごして、どんな気持ちで卓についているのか?開局で、早速魚谷と石田の意気込みが垣間見えた。

「魚谷、抜群のリーチバランス」

東1局 親 内田 ドラ八索

石田が遠い一筒から積極的に仕掛けてホンイツテンパイ。

二筒三筒四筒八筒九筒発発  ポン東東東  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き

魚谷も同テンのカン七筒だった。

四万四万五万五万六万六万四索五索六索六索六索六筒八筒  ツモ六筒

三索六索六筒に待ちを変えてリーチ、三索をツモって2,000・3,900。

 

100

 

魚谷のリーチバランスが良い。テンパイしながらの変化待ち。今後も三色など手変わりも見込める牌姿だったが、ピンズは石田の染め手と色被り。変則3メンチャンに変化した所でツモりに行ったのがピタリとハマった。
石田はアガれなかったが、今日はしっかり戦うという意志が伝わって来た。
2人の戦いを1局観ただけで、今日は上下のポイントが詰まりそうだと感じた。

「石田のファイティングポーズ」

東2局 親 魚谷 ドラ一索

先程アガった魚谷が11巡目に先制リーチ。
同巡、ドラドラの石田も追い付いた。

 

100

 

七筒は直前魚谷に間に合われた。カンチャン待ちだが、ヤミテンだと役なし。もし他家に合わせ打たれたらもう押せなくなってしまう。いくつかの手変わり牌もあるが迷いを払拭するような追っかけリーチでツモりに行く!!

結果は石田が七筒をツモって2,000・3,900。
魚谷の3メンチャンをかいくぐり、気合いで押し返した!

 

100

 
 

100

 

東3局 親 石田 ドラ三索

親番を迎えた石田はここが叩き所。

五万五万六万八万八万三索三索七索七索八索八索五筒五筒白  ドラ三索

ドラドラ七対子。先程切られたばかりの白単騎で即リーチとした。石田にとっては前巡に鳴かれなかった白は良い待ちで、リーチの一手なのかも知れない。しかし私は同じ打点なら一旦タンヤオ七対子ドラドラの六万待ちのヤミテンにする。一発裏ドラのない公式ルールの場合、タンヤオを崩せばリーチの1ハンを付けても出跳やツモ倍になる事はなく、白単騎リーチのメリットは少ないと思う。

 

100

 

結果は現物の六万が直前にテンパイした仲田に間に合って1,000点。
六万待ちヤミテンなら内田はツモ切りの可能性が高く、石田の頭ハネで12,000を加点して連荘だった。麻雀観の違いと言えばそれまでだが、結果は石田にとって雲泥の差となった。

「ツキを奪った1,000点」

東4局 親 仲田 ドラ九万

麻雀とは本当に怖いもので、石田が一生懸命戦って積みあげたツキをじっと耐えていた仲田がさらりと奪い取った。
なんと5巡目に789三色確定のテンパイ。ドラが1枚あって7,700、ツモれば3,900オール。ドラそばのペン七万なのでヤミテンに。
この時、石田・内田の手に七万が浮いていたが、先に打ち出すのはやはり石田だった。

「折れない心」

東4局 1本場 親 仲田 ドラ発

しかし、今日の石田はこれくらいの放銃ではめげない。

一索二索三索四索五索六索七索八索三筒四筒五筒発発  ツモ三索

ドラドラの勝負手を仕上げて2,000・3,900をツモり返す。

「100点の重み」

南4局 親 仲田 ドラ三万

仲田7巡目に一筒切りでタンピンドラのテンパイ。

二万三万四万六万七万八万六索六索二筒三筒四筒四筒五筒  ドラ三万

嬉しい手変わりは五筒しかないがヤミテンに。3者の点数が近く、現状微差の3着目。まずは堅実にアガリを拾い、着を上げてから連荘で加点狙いがセオリーだ。
しかし2巡後、空切り牌の四万を引いて今度はリーチに踏み切る。

 

100

 

この空切りリーチにはいくつかの理由が考えられる。
① 守備的思考
他家がアガリに来ているか、仲田のテンパイ気配に気付いたのかを確認。出アガリが期待出来そうならヤミのまま、気付かれてたり相手がオリ気味なら親満をツモりに行く。

② 戦略的思考
7巡目一筒切りリーチより、9巡目にドラそば四万切りリーチの方がマンズ濃厚の河に見えて三筒六筒待ちがぼやける。ドラを固めて持っているように、もしくはマンズが危険だと誤認させる意図

③ 打点的思考
手牌がさらに伸びるかの確認。1巡だけ高め6,000オールになる五筒の振り替わりを待ったが、空切り出来る牌を引き次第リーチするつもりだった。

④ 攻撃的思考
あえて数巡の猶予を作り、他家の手を進めて勝負させる意図。親リーチの時点で2シャンテンならオリても、1シャンテンやテンパイなら攻め返してくる可能性が増える。リスクも高いが出アガリも期待出来る。

いずれにしても怖い親リーチが飛んで来たが、戦う姿勢を示したのはオーラス16,400点で1人沈みの内田だ。今日はまだ一度もアガれず、リーチもさせてもらえない。内田だって戦う気持ちを強く持ってこの二日目を迎えたはず。勝負もせずにポイントを削られるなんてたまったものではない。

一万三万一索二索三索三索四索四索八索八索五筒六筒七筒  ツモ二万  ドラ三万

カン二万ツモで追いついた。一番のネックだったドラ表示牌のカンチャンが埋まって、満貫まで見えた。もちろん追いかけリーチ。安目の五索だが1,300・2,600ツモ。

 

100

 

内田はアガってもラスだが、仲田がリーチ棒と親被りにより29,900持ちとなる。1人で被れば12,000点だった沈みウマを仲田に4,000点分押し付けた。打点は5,200でも10,200点の価値がある嬉しいツモアガリとなった。

 

100

 

6回戦(起家から、内田・石田・仲田・魚谷)

「圧えつけリーチの怖さ」

東1局 親 内田 ドラ四筒

親の内田が12巡目にテンパイ。

二万二万四万五万六万一索二索三索四索五索八索八索九索  ツモ三索  ドラ四筒

六索七索ツモなら一気通貫があり、二万八索ツモならリャンメン待ちだったが、テンパイ牌は最も微妙な三索。ドラは1枚もない。マンズは一万五万と切っていて手変わり待ちは望みにくい。二万八索のシャンポン待ちでリーチに踏み切った。親番で巡目も深い。河には五万があり、一応二万は筋になっている。打点は妥協して連荘狙いの圧えつけリーチの意図だと思うが、この手を勝負局にするのはどうも内田らしくない。日頃なら一気通貫変化がある八索切りヤミテンで、先に危険牌を引けば撤退のイメージだ。
そして「圧えつけリーチ」というのは危険を孕んでいて、一番来て欲しくない人が来るのが常である。

内田のアタリ牌の八索を掴んでいた石田は、リーチと仕掛けの魚谷の2人を警戒してオリてしまった。
やはり向かって来るのはドラを固めた魚谷だ。

役牌の北を加カンでドラが暗刻になり、一直線にアガリに向かっていた魚谷はその後ツモが効かなかったが、内田の現物の二筒を鳴けて追いついた。残りは内田の二万と魚谷の五索が1対1の勝負だったが、内田が持って来たのは五索。8,000の放銃となった。

「内田の戦いはここから」

放銃したからといって萎える訳にはいかない。戦いは続いているのだ。内田は数局は丁寧に耐えて態勢を整え、東4局から動き出した。

東4局 親 魚谷 ドラ一索

二万二万六万七万八万五索六索五筒六筒七筒  ポン南南南  ツモ四索

南1局 親 内田 ドラ五筒

三万四万五万七万八万九万一索二索三索六索六索五筒六筒  リーチ  ロン七筒

南1局1本場 親 内田 ドラ九筒

一万二万三万五万六万四索五索六索六筒六筒七筒七筒七筒  リーチ  ツモ七万

3局連続でアガリ、持ち点を33,200まで復帰させた。

 

100

 

「仲田の技」

良いペースに入り始めた内田だったが、続く2本場は仲田が得意の仕掛けで局面をリードした。

南1局2本場 親 内田 ドラ南

一万三万二索三索六索七索四筒六筒九筒南発中中  ドラ南

2巡目にここから中をポン。
南を喰い取り、他家が字を絞っている内にゆっくりとホンイツに移行して1人テンパイ。

一索二索三索南南発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン中中中

仲田の徹底的な仕掛けは、手牌の理はさほど追ってないように思う。「こういう仕掛けは上手く行かない事の方が多いよね」位に本人も思っているだろう。ただ、今期の対局者を見て「動いた方がいい」と作戦を立てたはずだ。仕掛ければ、石田・内田の動向はかなりわかりやすくなる。唯一仕掛けで対抗しそうなのは魚谷だが、内田が初日に背負わせたビハインドが響いていて、今の所まだ仲田を脅かす位置には居ない。
いや、もっとシンプルな思考でオリる局を減らすべくリスクも承知で果敢に鳴いているのかも知れない。

ラス目から1人テンパイ、ピンフツモハイテイとジワジワ加点して原点に近づいた仲田の親番。準備は整ったと言わんばかりの3,900オールが炸裂した!

南3局 親 仲田 ドラ三索

二万三万三索四索五索八索八索八索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ四万

そのまま仲田がトップで終了。2着はオーラスにリーチタンヤオピンフをアガった石田。

 

100

 

7回戦(起家から、石田・魚谷・内田・仲田)

「石田の先制」

東1局 親 石田 ドラ九筒

まずは石田のリーチピンフが高目の三色で決まる。

 

100

 

「魚谷、どん底からの生還」

7回戦も11,600放銃スタートと後のない魚谷。

東2局 親魚谷 ドラ二万

八万八万三索一筒一筒三筒三筒四筒四筒南南発発  リーチ  ロン三索

場に安いソウズの待ち取りで4,800をアガリ連荘。

東2局1本場 親魚谷 ドラ八筒

次は積極的に仕掛けて7,700テンパイをするが、ヤミテン三色ドラの内田に放銃してしまう。

 

100

 

今までのポイント、そしてこの半荘の持ち点。とことん厳しい立場の魚谷。東3局1本場もホンイツテンパイを入れたがもう流局かと思われたが、思いもよらない相手からのハイテイロンで転機が訪れる。

 

100

 

最後のツモでメンホンテンパイを入れた仲田が、内田には通りそうで、魚谷には超ド級危険牌の南を打ち抜いたのだ。
私はこの瞬間、魚谷の反撃がどこかで必ず来ると直感した。
この局について、仲田は感想戦で内田に連荘される位なら魚谷に振っても良しと言った。まだ二日目。局消化を考えるのは早過ぎる気もするが、満貫放銃してそこまで割り切れるならそれはそれで凄いメンタルだ。

「マイペースに攻める石田」

東4局 親仲田 ドラ四索

石田はこの手をアガってさらに加点する。

二索二索三索四索五索三筒三筒四筒四筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒

「打てなかったドラ」

南4局 親仲田 ドラ北

内田がタンヤオでテンパイ。

三万四万五万五万六万七万二索三索四索五索五索六筒八筒

28,100持ちの2着目。出アガリは浮かないがツモれば浮く。魚谷とは900点差でリーチ棒を出すと3着目に落ちる。ピンズは仲田の染め色。五筒引きはタンピンになり条件を満たす。ここはヤミテンを選択。流局して1人テンパイでも浮きだ。しかし終盤に持って来たのはドラで生牌の北だった。

 

100

 

今決定戦初日はドラを積極的に切った。その布石を回収する勝負局がここである!勇気を振り絞ってドラを叩き切る姿が観たい!!
しかし内田は切れずにオリた。ドラでの放銃は怖い。もし仲田にロンならラス落ちだが、戦わなければ勝てないのも内田自身が一番感じていたはずだ。
暴牌なのか、勝負すべき牌なのか。判断はとてつもなく難しい。タイトル戦ならではの重圧を強く感じた1局だった。

結局全員ノーテンで石田が1人浮きトップを勝ち取った。
あれだけ苦しかった魚谷も27,200の3着をキープ。最小限の失点に留まった。

 

100

 

8回戦 起家から、仲田・石田・魚谷・内田

「水を得たマーメイド」

私が予感していた魚谷の時間はすぐに訪れた。

東1局 1本場 親仲田 ドラ三索

まずは一万を引き戻してこのテンパイが入る。

一万二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒

待ちはドラ含みの三索六索三筒切りでリーチも高目ツモ1,300-2,600で悪くはない。
しかし、魚谷は一万ツモ切りでテンパイ外し。その後六万ツモは345の可能性が多少残るがこれもツモ切り。これは三万六万四万七万の重なり比較で四万七万の方がいいという判断か、三色は456に絞っているのかも知れない。

そして再びテンパイ。

二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒  ツモ六索

ここで高目三色リーチに出た。安目の三筒は山になく、高目の六筒はなんと3枚生きていた!

 

100

 

強い意志のこもった六筒ツモ、渾身の3,000・6,000!!

 

100

 

東2局 親石田 ドラ二索

七万八万九万三索四索一筒一筒三筒四筒五筒中中中  リーチ  ツモ二索

魚谷、続いて2,000・3,900。

「魚谷を噴かせた仲田の対応」

東3局 親魚谷 ドラ南

さて、魚谷復活のきっかけを与えてしまった仲田。ここからの対応が興味深かった。

二万三万四万四万五万五万六万七万二索三索四索五筒五筒  ロン六万

リーチツモなら1,300・2,600の魅力に負けずこの手をきっちりヤミテン。まずは魚谷の親を2,000点で落とす。

そして迎えた親番。

南1局 親仲田 ドラ六索

二万三万二索三索四索七索八索九索二筒三筒四筒五筒五筒

ピンフ高目三色の勝負手だが、これもヤミテン。一万で1,500は1回は見逃したい位の牌姿だ。ドラの六索と入れ替えれば6,000オールも見込めるが、先に一万ツモ700オールはあまりに勿体ないのでリーチしたい気もあるだろう。
結果は四万ロンで5,800。

これが仲田なりの対応なのか。誰かが好調で自分に戦う力があるなら動いて打開するが、自らチャンスを与えてしまった場合は堅実に態勢を立て直す。高目でアガれて、少しは良くなって来たか。

南1局1本場 親仲田 ドラ七筒

今度は魚谷からの先制リーチを受ける。ツモれないまま何巡も過ぎるが、仲田はそろそろだと感じたのか、終盤に三筒をチーする。自身はテンパイまで漕ぎ着けられるか微妙な牌姿だが、この鳴きで魚谷のツモ牌7枚目の四筒喰い下げに成功。しかし魚谷は8枚目の一筒をツモアガった。
内田が鳴ける牌を下ろせばきっと仲田はもう一度チーしただろう。感性が鋭く、本当に観ていて面白い打ち手だ。

 

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「ドラドラ七対子VSドラ単騎七対子」

南2局 親石田 ドラ白

 

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ドラドラ七対子の内田と、ドラ単騎七対子の魚谷。
どちらもヤミテンだが、内田が東を出アガリ6,400。ラス抜けに成功する。
仲田も七対子1シャンテンで東が待ちになるか、場合によっては放銃もあった。公式ルールはドラが字牌だと出て行かない手組をしがちになり、トイツ場になるのも見所だ。

8回戦は魚谷の大トップ。放銃もないがアガリもなかった石田がラスを引かされた。

 

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全12回戦中8回戦が終了した。

首位は+21.3Pの仲田で、要所でアガる安定感があった。唯一の不安材料は魚谷に打った南だが、仲田は平たい場を好む打ち手だ。一貫してポイントのある相手に対しては致命的な放銃をしないし、とことん辛く打てている。本人からしてみたらイメージ通りの進行なのだろう。

2番手に付けたのは+14.9Pの石田。一日を通して戦う姿勢を見せ続けてくれ、牌も付いて来ていた。最終日に繋がる良い内容だったと思う。ポイントは伸びなかったが首位との差は縮まった。大事な局で今日のような踏み込む麻雀が打てれば逆転優勝出来ると思う。

3位は▲1.6Pの内田。5回戦は1人沈みを回避し、半荘1回で首位に立てる位置をキープした丁寧さは流石だ。しかし初日に比べて戦える局が減っているのが気になる。後になればなるほど勝負するのは厳しくなる。最終日には闘志を燃やし頂点を目指す内田が観たい。

魚谷は▲34.6Pまで復活。あの三色は本当に格好良かった。8回戦のトップ1つであんなに苦しかった7回分のマイナスをほぼ半分にし、残りは4回ある。優勝を現実的に見据えられる位置まで漕ぎ着けた。最後の加速はドラマティックな大逆転劇を存分に期待させてくれる。

最終日は大波乱の予感がする。

女流プロリーグ(女流桜花) 決勝観戦記/第12期女流桜花決定戦 二日目観戦記 吾妻 さおり

「長くて短い1週間」
桜花は3日間の総合成績での戦いだが、各対局には1週間のインターバルがある。
1週間というのは、実に絶妙な間である。
ただ待つだけならあまりにも長すぎる時間だ。何もしないでのんびり身体を休めるなんて、よほど肝の座った人間にしか出来ない。
リードしている時はより長く感じて結構辛い期間だ。優勝も多少意識してしまうが1/3しか終わってないので今後どうなるかもわからない。
一方、不調を戻すためにはテーマを作ってかなり回数を打ち込む必要があるので、あっという間に感じる。
私は6回インターバルの経験がある。比較的良かったと思えるのは8期と9期の最終日前。もうやるしかないと思えて焦らなかったが、いくらでもやりようがある初日後の過ごし方は今でも一番難しいと思っている。
 
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5回戦(起家から、内田・魚谷・石田・仲田)
各選手が1週間をどう過ごして、どんな気持ちで卓についているのか?開局で、早速魚谷と石田の意気込みが垣間見えた。
「魚谷、抜群のリーチバランス」
東1局 親 内田 ドラ八索
石田が遠い一筒から積極的に仕掛けてホンイツテンパイ。
二筒三筒四筒八筒九筒発発  ポン東東東  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き
魚谷も同テンのカン七筒だった。
四万四万五万五万六万六万四索五索六索六索六索六筒八筒  ツモ六筒
三索六索六筒に待ちを変えてリーチ、三索をツモって2,000・3,900。
 
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魚谷のリーチバランスが良い。テンパイしながらの変化待ち。今後も三色など手変わりも見込める牌姿だったが、ピンズは石田の染め手と色被り。変則3メンチャンに変化した所でツモりに行ったのがピタリとハマった。
石田はアガれなかったが、今日はしっかり戦うという意志が伝わって来た。
2人の戦いを1局観ただけで、今日は上下のポイントが詰まりそうだと感じた。
「石田のファイティングポーズ」
東2局 親 魚谷 ドラ一索
先程アガった魚谷が11巡目に先制リーチ。
同巡、ドラドラの石田も追い付いた。
 
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七筒は直前魚谷に間に合われた。カンチャン待ちだが、ヤミテンだと役なし。もし他家に合わせ打たれたらもう押せなくなってしまう。いくつかの手変わり牌もあるが迷いを払拭するような追っかけリーチでツモりに行く!!
結果は石田が七筒をツモって2,000・3,900。
魚谷の3メンチャンをかいくぐり、気合いで押し返した!
 
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東3局 親 石田 ドラ三索
親番を迎えた石田はここが叩き所。
五万五万六万八万八万三索三索七索七索八索八索五筒五筒白  ドラ三索
ドラドラ七対子。先程切られたばかりの白単騎で即リーチとした。石田にとっては前巡に鳴かれなかった白は良い待ちで、リーチの一手なのかも知れない。しかし私は同じ打点なら一旦タンヤオ七対子ドラドラの六万待ちのヤミテンにする。一発裏ドラのない公式ルールの場合、タンヤオを崩せばリーチの1ハンを付けても出跳やツモ倍になる事はなく、白単騎リーチのメリットは少ないと思う。
 
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結果は現物の六万が直前にテンパイした仲田に間に合って1,000点。
六万待ちヤミテンなら内田はツモ切りの可能性が高く、石田の頭ハネで12,000を加点して連荘だった。麻雀観の違いと言えばそれまでだが、結果は石田にとって雲泥の差となった。
「ツキを奪った1,000点」
東4局 親 仲田 ドラ九万
麻雀とは本当に怖いもので、石田が一生懸命戦って積みあげたツキをじっと耐えていた仲田がさらりと奪い取った。
なんと5巡目に789三色確定のテンパイ。ドラが1枚あって7,700、ツモれば3,900オール。ドラそばのペン七万なのでヤミテンに。
この時、石田・内田の手に七万が浮いていたが、先に打ち出すのはやはり石田だった。
「折れない心」
東4局 1本場 親 仲田 ドラ発
しかし、今日の石田はこれくらいの放銃ではめげない。
一索二索三索四索五索六索七索八索三筒四筒五筒発発  ツモ三索
ドラドラの勝負手を仕上げて2,000・3,900をツモり返す。
「100点の重み」
南4局 親 仲田 ドラ三万
仲田7巡目に一筒切りでタンピンドラのテンパイ。
二万三万四万六万七万八万六索六索二筒三筒四筒四筒五筒  ドラ三万
嬉しい手変わりは五筒しかないがヤミテンに。3者の点数が近く、現状微差の3着目。まずは堅実にアガリを拾い、着を上げてから連荘で加点狙いがセオリーだ。
しかし2巡後、空切り牌の四万を引いて今度はリーチに踏み切る。
 
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この空切りリーチにはいくつかの理由が考えられる。
① 守備的思考
他家がアガリに来ているか、仲田のテンパイ気配に気付いたのかを確認。出アガリが期待出来そうならヤミのまま、気付かれてたり相手がオリ気味なら親満をツモりに行く。
② 戦略的思考
7巡目一筒切りリーチより、9巡目にドラそば四万切りリーチの方がマンズ濃厚の河に見えて三筒六筒待ちがぼやける。ドラを固めて持っているように、もしくはマンズが危険だと誤認させる意図
③ 打点的思考
手牌がさらに伸びるかの確認。1巡だけ高め6,000オールになる五筒の振り替わりを待ったが、空切り出来る牌を引き次第リーチするつもりだった。
④ 攻撃的思考
あえて数巡の猶予を作り、他家の手を進めて勝負させる意図。親リーチの時点で2シャンテンならオリても、1シャンテンやテンパイなら攻め返してくる可能性が増える。リスクも高いが出アガリも期待出来る。
いずれにしても怖い親リーチが飛んで来たが、戦う姿勢を示したのはオーラス16,400点で1人沈みの内田だ。今日はまだ一度もアガれず、リーチもさせてもらえない。内田だって戦う気持ちを強く持ってこの二日目を迎えたはず。勝負もせずにポイントを削られるなんてたまったものではない。
一万三万一索二索三索三索四索四索八索八索五筒六筒七筒  ツモ二万  ドラ三万
カン二万ツモで追いついた。一番のネックだったドラ表示牌のカンチャンが埋まって、満貫まで見えた。もちろん追いかけリーチ。安目の五索だが1,300・2,600ツモ。
 
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内田はアガってもラスだが、仲田がリーチ棒と親被りにより29,900持ちとなる。1人で被れば12,000点だった沈みウマを仲田に4,000点分押し付けた。打点は5,200でも10,200点の価値がある嬉しいツモアガリとなった。
 
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6回戦(起家から、内田・石田・仲田・魚谷)
「圧えつけリーチの怖さ」
東1局 親 内田 ドラ四筒
親の内田が12巡目にテンパイ。
二万二万四万五万六万一索二索三索四索五索八索八索九索  ツモ三索  ドラ四筒
六索七索ツモなら一気通貫があり、二万八索ツモならリャンメン待ちだったが、テンパイ牌は最も微妙な三索。ドラは1枚もない。マンズは一万五万と切っていて手変わり待ちは望みにくい。二万八索のシャンポン待ちでリーチに踏み切った。親番で巡目も深い。河には五万があり、一応二万は筋になっている。打点は妥協して連荘狙いの圧えつけリーチの意図だと思うが、この手を勝負局にするのはどうも内田らしくない。日頃なら一気通貫変化がある八索切りヤミテンで、先に危険牌を引けば撤退のイメージだ。
そして「圧えつけリーチ」というのは危険を孕んでいて、一番来て欲しくない人が来るのが常である。
内田のアタリ牌の八索を掴んでいた石田は、リーチと仕掛けの魚谷の2人を警戒してオリてしまった。
やはり向かって来るのはドラを固めた魚谷だ。
役牌の北を加カンでドラが暗刻になり、一直線にアガリに向かっていた魚谷はその後ツモが効かなかったが、内田の現物の二筒を鳴けて追いついた。残りは内田の二万と魚谷の五索が1対1の勝負だったが、内田が持って来たのは五索。8,000の放銃となった。
「内田の戦いはここから」
放銃したからといって萎える訳にはいかない。戦いは続いているのだ。内田は数局は丁寧に耐えて態勢を整え、東4局から動き出した。
東4局 親 魚谷 ドラ一索
二万二万六万七万八万五索六索五筒六筒七筒  ポン南南南  ツモ四索
南1局 親 内田 ドラ五筒
三万四万五万七万八万九万一索二索三索六索六索五筒六筒  リーチ  ロン七筒
南1局1本場 親 内田 ドラ九筒
一万二万三万五万六万四索五索六索六筒六筒七筒七筒七筒  リーチ  ツモ七万
3局連続でアガリ、持ち点を33,200まで復帰させた。
 
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「仲田の技」
良いペースに入り始めた内田だったが、続く2本場は仲田が得意の仕掛けで局面をリードした。
南1局2本場 親 内田 ドラ南
一万三万二索三索六索七索四筒六筒九筒南発中中  ドラ南
2巡目にここから中をポン。
南を喰い取り、他家が字を絞っている内にゆっくりとホンイツに移行して1人テンパイ。
一索二索三索南南発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン中中中
仲田の徹底的な仕掛けは、手牌の理はさほど追ってないように思う。「こういう仕掛けは上手く行かない事の方が多いよね」位に本人も思っているだろう。ただ、今期の対局者を見て「動いた方がいい」と作戦を立てたはずだ。仕掛ければ、石田・内田の動向はかなりわかりやすくなる。唯一仕掛けで対抗しそうなのは魚谷だが、内田が初日に背負わせたビハインドが響いていて、今の所まだ仲田を脅かす位置には居ない。
いや、もっとシンプルな思考でオリる局を減らすべくリスクも承知で果敢に鳴いているのかも知れない。
ラス目から1人テンパイ、ピンフツモハイテイとジワジワ加点して原点に近づいた仲田の親番。準備は整ったと言わんばかりの3,900オールが炸裂した!
南3局 親 仲田 ドラ三索
二万三万三索四索五索八索八索八索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ四万
そのまま仲田がトップで終了。2着はオーラスにリーチタンヤオピンフをアガった石田。
 
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7回戦(起家から、石田・魚谷・内田・仲田)
「石田の先制」
東1局 親 石田 ドラ九筒
まずは石田のリーチピンフが高目の三色で決まる。
 
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「魚谷、どん底からの生還」
7回戦も11,600放銃スタートと後のない魚谷。
東2局 親魚谷 ドラ二万
八万八万三索一筒一筒三筒三筒四筒四筒南南発発  リーチ  ロン三索
場に安いソウズの待ち取りで4,800をアガリ連荘。
東2局1本場 親魚谷 ドラ八筒
次は積極的に仕掛けて7,700テンパイをするが、ヤミテン三色ドラの内田に放銃してしまう。
 
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今までのポイント、そしてこの半荘の持ち点。とことん厳しい立場の魚谷。東3局1本場もホンイツテンパイを入れたがもう流局かと思われたが、思いもよらない相手からのハイテイロンで転機が訪れる。
 
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最後のツモでメンホンテンパイを入れた仲田が、内田には通りそうで、魚谷には超ド級危険牌の南を打ち抜いたのだ。
私はこの瞬間、魚谷の反撃がどこかで必ず来ると直感した。
この局について、仲田は感想戦で内田に連荘される位なら魚谷に振っても良しと言った。まだ二日目。局消化を考えるのは早過ぎる気もするが、満貫放銃してそこまで割り切れるならそれはそれで凄いメンタルだ。
「マイペースに攻める石田」
東4局 親仲田 ドラ四索
石田はこの手をアガってさらに加点する。
二索二索三索四索五索三筒三筒四筒四筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒
「打てなかったドラ」
南4局 親仲田 ドラ北
内田がタンヤオでテンパイ。
三万四万五万五万六万七万二索三索四索五索五索六筒八筒
28,100持ちの2着目。出アガリは浮かないがツモれば浮く。魚谷とは900点差でリーチ棒を出すと3着目に落ちる。ピンズは仲田の染め色。五筒引きはタンピンになり条件を満たす。ここはヤミテンを選択。流局して1人テンパイでも浮きだ。しかし終盤に持って来たのはドラで生牌の北だった。
 
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今決定戦初日はドラを積極的に切った。その布石を回収する勝負局がここである!勇気を振り絞ってドラを叩き切る姿が観たい!!
しかし内田は切れずにオリた。ドラでの放銃は怖い。もし仲田にロンならラス落ちだが、戦わなければ勝てないのも内田自身が一番感じていたはずだ。
暴牌なのか、勝負すべき牌なのか。判断はとてつもなく難しい。タイトル戦ならではの重圧を強く感じた1局だった。
結局全員ノーテンで石田が1人浮きトップを勝ち取った。
あれだけ苦しかった魚谷も27,200の3着をキープ。最小限の失点に留まった。
 
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8回戦 起家から、仲田・石田・魚谷・内田
「水を得たマーメイド」
私が予感していた魚谷の時間はすぐに訪れた。
東1局 1本場 親仲田 ドラ三索
まずは一万を引き戻してこのテンパイが入る。
一万二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒
待ちはドラ含みの三索六索三筒切りでリーチも高目ツモ1,300-2,600で悪くはない。
しかし、魚谷は一万ツモ切りでテンパイ外し。その後六万ツモは345の可能性が多少残るがこれもツモ切り。これは三万六万四万七万の重なり比較で四万七万の方がいいという判断か、三色は456に絞っているのかも知れない。
そして再びテンパイ。
二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒  ツモ六索
ここで高目三色リーチに出た。安目の三筒は山になく、高目の六筒はなんと3枚生きていた!
 
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強い意志のこもった六筒ツモ、渾身の3,000・6,000!!
 
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東2局 親石田 ドラ二索
七万八万九万三索四索一筒一筒三筒四筒五筒中中中  リーチ  ツモ二索
魚谷、続いて2,000・3,900。
「魚谷を噴かせた仲田の対応」
東3局 親魚谷 ドラ南
さて、魚谷復活のきっかけを与えてしまった仲田。ここからの対応が興味深かった。
二万三万四万四万五万五万六万七万二索三索四索五筒五筒  ロン六万
リーチツモなら1,300・2,600の魅力に負けずこの手をきっちりヤミテン。まずは魚谷の親を2,000点で落とす。
そして迎えた親番。
南1局 親仲田 ドラ六索
二万三万二索三索四索七索八索九索二筒三筒四筒五筒五筒
ピンフ高目三色の勝負手だが、これもヤミテン。一万で1,500は1回は見逃したい位の牌姿だ。ドラの六索と入れ替えれば6,000オールも見込めるが、先に一万ツモ700オールはあまりに勿体ないのでリーチしたい気もあるだろう。
結果は四万ロンで5,800。
これが仲田なりの対応なのか。誰かが好調で自分に戦う力があるなら動いて打開するが、自らチャンスを与えてしまった場合は堅実に態勢を立て直す。高目でアガれて、少しは良くなって来たか。
南1局1本場 親仲田 ドラ七筒
今度は魚谷からの先制リーチを受ける。ツモれないまま何巡も過ぎるが、仲田はそろそろだと感じたのか、終盤に三筒をチーする。自身はテンパイまで漕ぎ着けられるか微妙な牌姿だが、この鳴きで魚谷のツモ牌7枚目の四筒喰い下げに成功。しかし魚谷は8枚目の一筒をツモアガった。
内田が鳴ける牌を下ろせばきっと仲田はもう一度チーしただろう。感性が鋭く、本当に観ていて面白い打ち手だ。
 
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「ドラドラ七対子VSドラ単騎七対子」
南2局 親石田 ドラ白
 
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ドラドラ七対子の内田と、ドラ単騎七対子の魚谷。
どちらもヤミテンだが、内田が東を出アガリ6,400。ラス抜けに成功する。
仲田も七対子1シャンテンで東が待ちになるか、場合によっては放銃もあった。公式ルールはドラが字牌だと出て行かない手組をしがちになり、トイツ場になるのも見所だ。
8回戦は魚谷の大トップ。放銃もないがアガリもなかった石田がラスを引かされた。
 
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全12回戦中8回戦が終了した。
首位は+21.3Pの仲田で、要所でアガる安定感があった。唯一の不安材料は魚谷に打った南だが、仲田は平たい場を好む打ち手だ。一貫してポイントのある相手に対しては致命的な放銃をしないし、とことん辛く打てている。本人からしてみたらイメージ通りの進行なのだろう。
2番手に付けたのは+14.9Pの石田。一日を通して戦う姿勢を見せ続けてくれ、牌も付いて来ていた。最終日に繋がる良い内容だったと思う。ポイントは伸びなかったが首位との差は縮まった。大事な局で今日のような踏み込む麻雀が打てれば逆転優勝出来ると思う。
3位は▲1.6Pの内田。5回戦は1人沈みを回避し、半荘1回で首位に立てる位置をキープした丁寧さは流石だ。しかし初日に比べて戦える局が減っているのが気になる。後になればなるほど勝負するのは厳しくなる。最終日には闘志を燃やし頂点を目指す内田が観たい。
魚谷は▲34.6Pまで復活。あの三色は本当に格好良かった。8回戦のトップ1つであんなに苦しかった7回分のマイナスをほぼ半分にし、残りは4回ある。優勝を現実的に見据えられる位置まで漕ぎ着けた。最後の加速はドラマティックな大逆転劇を存分に期待させてくれる。
最終日は大波乱の予感がする。

第175回:プロ雀士インタビュー 野方 祐介  インタビュアー:赤司 美奈子

<人は何とも言わばいえ我の行く道我のみぞ知る>

これは坂本龍馬が残した言葉であるが、このような生き方をしてみたいという願いをこめて、私はこの言葉が好きだ。
しかし、野方祐介はこの言葉を地でいっている人だと思う。

私が彼に持っている印象は、見栄を張らない、嘘をつかない、飾らない、世間体を気にしない、 思っていることはストレートに言う、弱みを包み隠さず話してくる 、割と頑固なところもある、他にも、あまり多くを語らない、友達が多い、お酒が好き、などの 印象があるが、彼は周囲に流されずに己に正直に生きている人だと思う。

今回王位を戴冠した野方祐介の栄えあるインタビュアーに選んでいただいた23期生赤司美奈子です!よろしくお願いいたします!

11月26日 王位戦決勝日

<優勝は野方祐介!>

野方がとったかー!なんだかじーんとしたものがこみ上げる。身近な人間がタイトルを取るとこんなにも感動するものなんだ!
だが、びっくり!という感じではなかった。今まで彼の対局を映像で観戦していて、タイトル戦の決勝でも物怖じせずに堂々と自分の麻雀を打っている姿をみて、いつかタイトル取りそうだなあと思っていた。

野方から、「インタビュー引き受けてくれる?」と、連絡が来たのは次の日だ。
「え!?私?」突然何かのグランプリに選ばれたような華やいだ気分になったが、躊躇した。野方の周りにいる熱い麻雀仲間を差し置いて私がインタビューをしていいものだろうか…。
雀風も性格もとらえどころが難しい野方祐介を私がうまく表現できるのだろうか…。
悩んだが、せっかく選んでもらえた嬉しさと、新しい挑戦をさせていただくつもりで、謹んでお受けさせていただくことにした。

インタビュー当日

待ち合わせ場所に行くと、先に到着しているはずの野方の姿が見当たらない。
上野駅公園口で立ち尽くす…。
電話もつながらない。

闇夜に広がる上野公園の入り口が目に入る。
(まさか…)
(彼ならありえる…)
広大な上野公園から野方を見つけ出すのは困難だ。公園改札を待ち合わせ場所にした自分をうらんだ…不安な気持ちでいっぱいになった。何もせずにはおれず公園の見取り図を検索する。

しばらくして野方から着信があった。

赤司『どこいったのー?』

野方「どこだろうここ?マツキヨが見える」

公園の中じゃないようだ。ほっとした。(しかしなぜ移動したんだ!?)
電話をしながら横断歩道の向こうに野方を見つける。飛び跳ねながら笑顔で手を振っている(笑)なんだか可愛らしい。

赤司『そのままこっちのほうに歩いてきて~』

野方「まだ見つけてない」

えーーーーーーーーーーー!
あんなにテンション高く誰に対して手を振ってたんだ一体!?
彼は待ち合わせにも特徴を出してくる…

インタビュー開始

 

100

 

赤司・野方「かんぱーい!」

赤司『おめでとーーーー!』

お酒を飲んでいる時の野方はいつも機嫌良さそうにしているが、今日はいつもよりニコニコしている気がする。

赤司『んじゃ自己紹介からお願いします』

野方祐介 18期生 1980年8月6日生まれ AB型 京都府出身

赤司『趣味は何かあるのかな?』

野方「アニメかな~」

野方はわりとふわっとした話し方をする。

赤司『好きな動物は?』

野方「ん~特にないけど、強いて言うならゲッシルイかな」

赤司『ゲッシルイ!?』
(一瞬シダ植物が頭に浮かんだがそんなはずはない…)

検索してみた、
げっ歯類 物をかじるのに適した歯を持つビーバー、リスなど。
単なる私の知識不足だった。なぜだかほっとした。

赤司『好きな食べ物は?』

野方「赤い色のもの」
(食べ物の好みが色できたぞ!)

赤司『例えば?』

野方「トマトジュース」
(野方がトマトジュースを美味しそうに飲んでいる姿が容易に想像できるから不思議だ。食べ物ではないことはおいて置こう。)

赤司『他には?』

野方「唐辛子、タバスコ」
(そういえば居酒屋さんで彼が異常な量の七味をかけているのを見たことがある)

赤司『辛いものが好きなの?』

野方「ん~梅干も好き、エビも好き」
(ふ~む…本当に色以外に統一性がない、なんか変わった感覚だなぁ)

赤司『好きな色はやっぱ赤なの?』

野方「いや、赤ではない」

全否定するような強い口調だ。
(赤じゃないのか!)

野方「暖色系ではオレンジ、寒色系では水色かな」
(わざわざ寒色と暖色を分けて考えるのもなんか興味深いな)

そう思いながら、彼の服装をまじまじと見つめると、
赤いチェックのセーターに、裏地が豹柄のカーキ色のコートに、インテリっぽい眼鏡をかけ、迷彩柄のバッグを隣においている。
(こ、この組み合わせを難なく着こなすのは大変なことだ!)
決して変ではない。むしろなじんでいる。不思議だ。

少し彼の好みを聞いただけで、自分にはない独特の感覚を彼が持っていることをまざまざと感じさせられた。

ここで、野方の相棒とも言っても良いくらい仲の良い石立岳大が合流する。

 

100

 

石立は、祝勝会にかけつけ感動で涙していたという。

来てくれたのも、私や野方が頼んだわけではないのだが、インタビューが気になって仕方がないという風に自分から手伝いを名乗りでてくれた。
この日1日、石立は完全に野方の敏腕マネージャーであった。

乾杯をすませ、話を肝心の麻雀の話に移す。

赤司『麻雀との出会いはいつだったの?』

野方「ん~覚えてないなぁ、気づいたらやってた」

赤司『そ、そっか』 答えに対して一瞬ぽかんとした。

すかさず石立の鋭い指摘が入る

[ここは大切な部分だからもっと突っ込んで聞いていかないと!]

野方は、私の質問に対して的確でシンプルな答えをくれる。
質問に対して長々と説明するだけで要領を得ない答えしかくれない人も多いことを考えると、野方は頭がいいのかもしれない、だがインタビュアー泣かせだ(笑)

赤司『周りに麻雀やってる人は沢山いたのかな?』

すごく一生懸命思い出してくれようとしていた。

野方「う~ん…家族とやっていたような、小さいころ知らない人とかも交えて家でやってたのかな?」

赤司『じゃあ麻雀暦はかなり長いんだね?』

野方「そういうことになるのかな~?」

誰かに問うように答えている、誰にだ!?自分にであって欲しい。

赤司『それからプロになるまでの道のりは?』

野方「何冊か本を読んだ。高校を出てから雀荘で働き出した。そのときに段谷さんと知り合った。」

赤司『そんな前から段谷さんと知り合いだったんだね!』

準決勝で、別卓で打っていた段谷さんの最終局のアガリが野方の決勝への切符になったことを思い出すと不思議な縁を感じる。

赤司『麻雀プロという存在を何で知ったの?』

野方「近代麻雀を読んで知った。面白そうだなと思った。」

さらに石立から具体的にはどんな記事だったのかを聞くように指示されるが、野方は本当に思い出せないようであった。

野方は多分、過去にあまり興味がないのであろう。
前向きな人ほど過去に執着しないという話を聞いたことがあるが、 野方も前だけ向いているのかもしれない。
過去という重い荷物を背負わずにさっそうと生きている野方にすがすがしさを感じた。

野方「それから関西でプロテストを受けた。」

赤司『最初は関西本部所属だったんだね!知らなかった!』
(そういえば、野方とはかなりの回数一緒に飲んでいるが、京都出身なのを知ったのもつい最近の話だ)

野方「関西本部で3年活動していた。」

石立から熱い視線を感じる、まるで、ここ、ここは聞きどこだぞ! もっと深く切り込んで!と合図されているようである。

赤司『東京本部に移籍したのはどういう理由だったの?』

野方「そろそろいったるかと思った!」

めずらしく元気よく答える野方から、東京進出した時の意気込みが感じられる。

赤司『そろそろいったるかと思った理由は?』

野方「関西に住みながら、全てのタイトル戦に出場していたのだけれど、東京に住んだほうがもっといい状態で対局できると思ったからかな」

赤司『昔から麻雀に対して熱意があったんだね!』

野方は普段ゆる~っとした空気感で物事にあまりこだわりを見せない、たまに霞を食べて生きているんではないかと思うほどだが、麻雀に関しては情熱の全てを注ぎ込んでいるように時間も、手間も、移動もおしまない姿勢で臨んでいるのはよく知っていた。

赤司『それにしてもよく戦い抜いたね!今回の王位戦!』

目の前にのほほんとしている野方を見ると、あの苛烈な攻めっぷりで王位をものにした男が同一人物なのかと疑いたくなる。

赤司『今回で決勝は、旧チャンピオンズリーグ、十段戦に続いて3回目だね、何か思うところはあったのかな?』

野方「決勝では自分で攻めようって決めてた。準決勝でラッキーな勝ち上がりをしたから、もともとなかったもんだと思って挑もうと思った。」

赤司『太田プロとは歳も近くて旧知の中だよね?何か意識するところはあったのかな?』

野方「そーいう意識というのはよくわからないけども…1回戦目、太田プロが調子が良いと感じたから、マークしようと思ったのはあるかな。太田プロも段谷さんも昔から沢山一緒に麻雀を打った仲だから、セットをしているようで気が楽だったよ」

赤司『1回戦目から野方らしい鳴きをしているのを見て、序盤から積極性を感じたよ。野方の麻雀の特徴の1つにタンヤオトイトイのアガリ率が高いというのがあると思うんだけど、逃げ道がない形でのテンパイで怖いと感じることはないのかな?』

質問の意図がわからないという感じで首をかしげながらこちらを見つめてくる野方、彼にはあまり恐怖を感じることはないのだろうか 。

赤司『例えば私だったら、字牌の暗刻があったらトイトイをすんなり目指しやすいやすいんだけど、中張牌だらけの手を短くするのは結構勇気がいる』

野方「俺はヤオチュウ牌が手の内にないほうが安心するよ」

全然私と真逆だ…全くその感覚がわからない。
逃げ道を意識して用意してないように見えて、更にガード力もしっかりしているから余計にすごいと思ってしまう。
常人には理解しえない優れた感覚があるのだろうか?

赤司『1回戦目の最終局もよく親の段谷さんのホンイツじかけに西白おしたねー!思い切りの良さを感じたよ』

野方「あの局はいこうと思った。」

ポツリとした答えが返ってくる。

赤司『なぜいこうと考えたの?』

野方「カン三索が鳴けた感触が良かったからかな。」

この局でもっと野方の麻雀の判断ポイントや、思いきりの良さの秘密を聞き出したいと私は粘った。

赤司『親の段谷さんが長考後に九万一万を手出ししたことで何か意識したことはあったのかな?』

野方「うーん、何かしらは感じてはいたけれども」

このように数々の質問をぶつけたが、彼の麻雀を理解しきれていない私からの質問に少し困った様子であった。
敏腕マネージャー石立に助け舟を求めても、

[野方の麻雀を言葉にするのは難しいかもしれないね]

と、私に同情した言葉をかけるのみであった。
(もしかしたら野方は閃きで麻雀を打っているのかもしれないな)
(麻雀に完全に没頭して思考が無意識化しているのかな)

私の推測はつのる…もちろん答えは出ない。自分の理解が及ばない、野方の麻雀のすごさを伝えられない自分に歯がゆさを覚えた。しかし、それと同時に野方の麻雀に関心が増している自分に気づいた。全く理解が及ばない打ち手が存在するという新たな発見をした気持ちからだ。目の前に座っている野方が未知の人物のように見えてくる。独特な感覚を持ち、独自の道をまっすぐ生きる野方だからこそ最終戦あれだけの強烈なインパクトを残した攻めの麻雀を見せることができたのだろう。

毎局解説席から驚嘆の声があがっていた。さらに攻めるんですか!!この局面でこんな牌切ったことないです。
今まで聞いたことのないコメントが続々と解説陣から発せられる。終盤その声は彼のリスクをものともしない覚悟に対する賞賛に変わっていた。
私も画面の前で圧倒されていた。

さぞかし必死な思いで戦っていたのだろうと思い彼にその時の心境を尋ねると、相変わらずゆるっとした口調で

野方「多少打っても大丈夫という余裕があったよ」

野方「(ポイントを)追い越されたら追い越されたで、まぁどーにかなるかなくらいは考えたかな~」

と言うから驚きだ。そんな余裕な気持ちで打っていたのか!

野方「太田プロや段谷さんは無茶して攻めるタイプじゃないから、局を消化するためにはやはり自分が前に出なくてはダメだと思ってたよ 。」

なるほど。彼の言う通りかもしれない。が、実際大切なタイトル戦の最終戦で実行しえる人間が何人いるだろうか?野方の精神力の強さは本当に計りしれない。

インタビューを終えると、彼は眠りについた。居酒屋で…
よく見る光景だ。

 

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今回の野方のインタビューを通じて、人間という生き物は底知れぬ 未知の領域を持っているものなんだなと改めて思い知らされた。
自分の常識を超えた強さを持っている野方祐介、これからの彼の活躍を期待している私がいる。

例えば、野方の反対のタイプだと思われる、論理的思考に素晴らしく長けている勝又プロは野方と対戦する時にどういう戦法を考えられるのだろうか?とか、瀬戸熊プロが解説中に、同じタイプで1枚上手と評されていた古川プロと同卓したらどんな展開になるのだろうか?などと、野方という存在が麻雀界にどのような広がりを見せてくれるのか楽しみでしょうがない。

己の道を突き進む野方祐介、
どうかこのまま世間に染まらず独自の道を突き進んでいって欲しい !!!

追記
野方のことを大好きでインタビューに積極的に協力してくれた石立岳大プロ。
準優勝という立場で一番悔しい思いをしたであろうに、自らインタビューの相談に乗ってくれた太田優介プロ、アドバイスをくださった先輩方、忘年会で熱心な意見をくれた方々に心からの感謝をお伝えしたいと思います。

 

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プロ雀士インタビュー/第175回:プロ雀士インタビュー 野方 祐介  インタビュアー:赤司 美奈子

<人は何とも言わばいえ我の行く道我のみぞ知る>
これは坂本龍馬が残した言葉であるが、このような生き方をしてみたいという願いをこめて、私はこの言葉が好きだ。
しかし、野方祐介はこの言葉を地でいっている人だと思う。
私が彼に持っている印象は、見栄を張らない、嘘をつかない、飾らない、世間体を気にしない、 思っていることはストレートに言う、弱みを包み隠さず話してくる 、割と頑固なところもある、他にも、あまり多くを語らない、友達が多い、お酒が好き、などの 印象があるが、彼は周囲に流されずに己に正直に生きている人だと思う。
今回王位を戴冠した野方祐介の栄えあるインタビュアーに選んでいただいた23期生赤司美奈子です!よろしくお願いいたします!
11月26日 王位戦決勝日
<優勝は野方祐介!>
野方がとったかー!なんだかじーんとしたものがこみ上げる。身近な人間がタイトルを取るとこんなにも感動するものなんだ!
だが、びっくり!という感じではなかった。今まで彼の対局を映像で観戦していて、タイトル戦の決勝でも物怖じせずに堂々と自分の麻雀を打っている姿をみて、いつかタイトル取りそうだなあと思っていた。
野方から、「インタビュー引き受けてくれる?」と、連絡が来たのは次の日だ。
「え!?私?」突然何かのグランプリに選ばれたような華やいだ気分になったが、躊躇した。野方の周りにいる熱い麻雀仲間を差し置いて私がインタビューをしていいものだろうか…。
雀風も性格もとらえどころが難しい野方祐介を私がうまく表現できるのだろうか…。
悩んだが、せっかく選んでもらえた嬉しさと、新しい挑戦をさせていただくつもりで、謹んでお受けさせていただくことにした。
インタビュー当日
待ち合わせ場所に行くと、先に到着しているはずの野方の姿が見当たらない。
上野駅公園口で立ち尽くす…。
電話もつながらない。
闇夜に広がる上野公園の入り口が目に入る。
(まさか…)
(彼ならありえる…)
広大な上野公園から野方を見つけ出すのは困難だ。公園改札を待ち合わせ場所にした自分をうらんだ…不安な気持ちでいっぱいになった。何もせずにはおれず公園の見取り図を検索する。
しばらくして野方から着信があった。
赤司『どこいったのー?』
野方「どこだろうここ?マツキヨが見える」
公園の中じゃないようだ。ほっとした。(しかしなぜ移動したんだ!?)
電話をしながら横断歩道の向こうに野方を見つける。飛び跳ねながら笑顔で手を振っている(笑)なんだか可愛らしい。
赤司『そのままこっちのほうに歩いてきて~』
野方「まだ見つけてない」
えーーーーーーーーーーー!
あんなにテンション高く誰に対して手を振ってたんだ一体!?
彼は待ち合わせにも特徴を出してくる…
インタビュー開始
 

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赤司・野方「かんぱーい!」
赤司『おめでとーーーー!』
お酒を飲んでいる時の野方はいつも機嫌良さそうにしているが、今日はいつもよりニコニコしている気がする。
赤司『んじゃ自己紹介からお願いします』
野方祐介 18期生 1980年8月6日生まれ AB型 京都府出身
赤司『趣味は何かあるのかな?』
野方「アニメかな~」
野方はわりとふわっとした話し方をする。
赤司『好きな動物は?』
野方「ん~特にないけど、強いて言うならゲッシルイかな」
赤司『ゲッシルイ!?』
(一瞬シダ植物が頭に浮かんだがそんなはずはない…)
検索してみた、
げっ歯類 物をかじるのに適した歯を持つビーバー、リスなど。
単なる私の知識不足だった。なぜだかほっとした。
赤司『好きな食べ物は?』
野方「赤い色のもの」
(食べ物の好みが色できたぞ!)
赤司『例えば?』
野方「トマトジュース」
(野方がトマトジュースを美味しそうに飲んでいる姿が容易に想像できるから不思議だ。食べ物ではないことはおいて置こう。)
赤司『他には?』
野方「唐辛子、タバスコ」
(そういえば居酒屋さんで彼が異常な量の七味をかけているのを見たことがある)
赤司『辛いものが好きなの?』
野方「ん~梅干も好き、エビも好き」
(ふ~む…本当に色以外に統一性がない、なんか変わった感覚だなぁ)
赤司『好きな色はやっぱ赤なの?』
野方「いや、赤ではない」
全否定するような強い口調だ。
(赤じゃないのか!)
野方「暖色系ではオレンジ、寒色系では水色かな」
(わざわざ寒色と暖色を分けて考えるのもなんか興味深いな)
そう思いながら、彼の服装をまじまじと見つめると、
赤いチェックのセーターに、裏地が豹柄のカーキ色のコートに、インテリっぽい眼鏡をかけ、迷彩柄のバッグを隣においている。
(こ、この組み合わせを難なく着こなすのは大変なことだ!)
決して変ではない。むしろなじんでいる。不思議だ。
少し彼の好みを聞いただけで、自分にはない独特の感覚を彼が持っていることをまざまざと感じさせられた。
ここで、野方の相棒とも言っても良いくらい仲の良い石立岳大が合流する。
 

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石立は、祝勝会にかけつけ感動で涙していたという。
来てくれたのも、私や野方が頼んだわけではないのだが、インタビューが気になって仕方がないという風に自分から手伝いを名乗りでてくれた。
この日1日、石立は完全に野方の敏腕マネージャーであった。
乾杯をすませ、話を肝心の麻雀の話に移す。
赤司『麻雀との出会いはいつだったの?』
野方「ん~覚えてないなぁ、気づいたらやってた」
赤司『そ、そっか』 答えに対して一瞬ぽかんとした。
すかさず石立の鋭い指摘が入る
[ここは大切な部分だからもっと突っ込んで聞いていかないと!]
野方は、私の質問に対して的確でシンプルな答えをくれる。
質問に対して長々と説明するだけで要領を得ない答えしかくれない人も多いことを考えると、野方は頭がいいのかもしれない、だがインタビュアー泣かせだ(笑)
赤司『周りに麻雀やってる人は沢山いたのかな?』
すごく一生懸命思い出してくれようとしていた。
野方「う~ん…家族とやっていたような、小さいころ知らない人とかも交えて家でやってたのかな?」
赤司『じゃあ麻雀暦はかなり長いんだね?』
野方「そういうことになるのかな~?」
誰かに問うように答えている、誰にだ!?自分にであって欲しい。
赤司『それからプロになるまでの道のりは?』
野方「何冊か本を読んだ。高校を出てから雀荘で働き出した。そのときに段谷さんと知り合った。」
赤司『そんな前から段谷さんと知り合いだったんだね!』
準決勝で、別卓で打っていた段谷さんの最終局のアガリが野方の決勝への切符になったことを思い出すと不思議な縁を感じる。
赤司『麻雀プロという存在を何で知ったの?』
野方「近代麻雀を読んで知った。面白そうだなと思った。」
さらに石立から具体的にはどんな記事だったのかを聞くように指示されるが、野方は本当に思い出せないようであった。
野方は多分、過去にあまり興味がないのであろう。
前向きな人ほど過去に執着しないという話を聞いたことがあるが、 野方も前だけ向いているのかもしれない。
過去という重い荷物を背負わずにさっそうと生きている野方にすがすがしさを感じた。
野方「それから関西でプロテストを受けた。」
赤司『最初は関西本部所属だったんだね!知らなかった!』
(そういえば、野方とはかなりの回数一緒に飲んでいるが、京都出身なのを知ったのもつい最近の話だ)
野方「関西本部で3年活動していた。」
石立から熱い視線を感じる、まるで、ここ、ここは聞きどこだぞ! もっと深く切り込んで!と合図されているようである。
赤司『東京本部に移籍したのはどういう理由だったの?』
野方「そろそろいったるかと思った!」
めずらしく元気よく答える野方から、東京進出した時の意気込みが感じられる。
赤司『そろそろいったるかと思った理由は?』
野方「関西に住みながら、全てのタイトル戦に出場していたのだけれど、東京に住んだほうがもっといい状態で対局できると思ったからかな」
赤司『昔から麻雀に対して熱意があったんだね!』
野方は普段ゆる~っとした空気感で物事にあまりこだわりを見せない、たまに霞を食べて生きているんではないかと思うほどだが、麻雀に関しては情熱の全てを注ぎ込んでいるように時間も、手間も、移動もおしまない姿勢で臨んでいるのはよく知っていた。
赤司『それにしてもよく戦い抜いたね!今回の王位戦!』
目の前にのほほんとしている野方を見ると、あの苛烈な攻めっぷりで王位をものにした男が同一人物なのかと疑いたくなる。
赤司『今回で決勝は、旧チャンピオンズリーグ、十段戦に続いて3回目だね、何か思うところはあったのかな?』
野方「決勝では自分で攻めようって決めてた。準決勝でラッキーな勝ち上がりをしたから、もともとなかったもんだと思って挑もうと思った。」
赤司『太田プロとは歳も近くて旧知の中だよね?何か意識するところはあったのかな?』
野方「そーいう意識というのはよくわからないけども…1回戦目、太田プロが調子が良いと感じたから、マークしようと思ったのはあるかな。太田プロも段谷さんも昔から沢山一緒に麻雀を打った仲だから、セットをしているようで気が楽だったよ」
赤司『1回戦目から野方らしい鳴きをしているのを見て、序盤から積極性を感じたよ。野方の麻雀の特徴の1つにタンヤオトイトイのアガリ率が高いというのがあると思うんだけど、逃げ道がない形でのテンパイで怖いと感じることはないのかな?』
質問の意図がわからないという感じで首をかしげながらこちらを見つめてくる野方、彼にはあまり恐怖を感じることはないのだろうか 。
赤司『例えば私だったら、字牌の暗刻があったらトイトイをすんなり目指しやすいやすいんだけど、中張牌だらけの手を短くするのは結構勇気がいる』
野方「俺はヤオチュウ牌が手の内にないほうが安心するよ」
全然私と真逆だ…全くその感覚がわからない。
逃げ道を意識して用意してないように見えて、更にガード力もしっかりしているから余計にすごいと思ってしまう。
常人には理解しえない優れた感覚があるのだろうか?
赤司『1回戦目の最終局もよく親の段谷さんのホンイツじかけに西白おしたねー!思い切りの良さを感じたよ』
野方「あの局はいこうと思った。」
ポツリとした答えが返ってくる。
赤司『なぜいこうと考えたの?』
野方「カン三索が鳴けた感触が良かったからかな。」
この局でもっと野方の麻雀の判断ポイントや、思いきりの良さの秘密を聞き出したいと私は粘った。
赤司『親の段谷さんが長考後に九万一万を手出ししたことで何か意識したことはあったのかな?』
野方「うーん、何かしらは感じてはいたけれども」
このように数々の質問をぶつけたが、彼の麻雀を理解しきれていない私からの質問に少し困った様子であった。
敏腕マネージャー石立に助け舟を求めても、
[野方の麻雀を言葉にするのは難しいかもしれないね]
と、私に同情した言葉をかけるのみであった。
(もしかしたら野方は閃きで麻雀を打っているのかもしれないな)
(麻雀に完全に没頭して思考が無意識化しているのかな)
私の推測はつのる…もちろん答えは出ない。自分の理解が及ばない、野方の麻雀のすごさを伝えられない自分に歯がゆさを覚えた。しかし、それと同時に野方の麻雀に関心が増している自分に気づいた。全く理解が及ばない打ち手が存在するという新たな発見をした気持ちからだ。目の前に座っている野方が未知の人物のように見えてくる。独特な感覚を持ち、独自の道をまっすぐ生きる野方だからこそ最終戦あれだけの強烈なインパクトを残した攻めの麻雀を見せることができたのだろう。
毎局解説席から驚嘆の声があがっていた。さらに攻めるんですか!!この局面でこんな牌切ったことないです。
今まで聞いたことのないコメントが続々と解説陣から発せられる。終盤その声は彼のリスクをものともしない覚悟に対する賞賛に変わっていた。
私も画面の前で圧倒されていた。
さぞかし必死な思いで戦っていたのだろうと思い彼にその時の心境を尋ねると、相変わらずゆるっとした口調で
野方「多少打っても大丈夫という余裕があったよ」
野方「(ポイントを)追い越されたら追い越されたで、まぁどーにかなるかなくらいは考えたかな~」
と言うから驚きだ。そんな余裕な気持ちで打っていたのか!
野方「太田プロや段谷さんは無茶して攻めるタイプじゃないから、局を消化するためにはやはり自分が前に出なくてはダメだと思ってたよ 。」
なるほど。彼の言う通りかもしれない。が、実際大切なタイトル戦の最終戦で実行しえる人間が何人いるだろうか?野方の精神力の強さは本当に計りしれない。
インタビューを終えると、彼は眠りについた。居酒屋で…
よく見る光景だ。
 

100

 
今回の野方のインタビューを通じて、人間という生き物は底知れぬ 未知の領域を持っているものなんだなと改めて思い知らされた。
自分の常識を超えた強さを持っている野方祐介、これからの彼の活躍を期待している私がいる。
例えば、野方の反対のタイプだと思われる、論理的思考に素晴らしく長けている勝又プロは野方と対戦する時にどういう戦法を考えられるのだろうか?とか、瀬戸熊プロが解説中に、同じタイプで1枚上手と評されていた古川プロと同卓したらどんな展開になるのだろうか?などと、野方という存在が麻雀界にどのような広がりを見せてくれるのか楽しみでしょうがない。
己の道を突き進む野方祐介、
どうかこのまま世間に染まらず独自の道を突き進んでいって欲しい !!!
追記
野方のことを大好きでインタビューに積極的に協力してくれた石立岳大プロ。
準優勝という立場で一番悔しい思いをしたであろうに、自らインタビューの相談に乗ってくれた太田優介プロ、アドバイスをくださった先輩方、忘年会で熱心な意見をくれた方々に心からの感謝をお伝えしたいと思います。
 

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第23期特別昇級リーグ 決勝成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 福島佑一 13.7 39.7 9.5 63.2 98.2 ▲ 15.5 ▲ 0.3 16.1 224.6
2 大和田篤史 0.3 27.3 ▲ 8.5 66.3 45.6 ▲ 11.7 65.9 ▲ 23.5 161.7
3 小野雅峻 10.2 13.6 30.3 ▲ 0.4 ▲ 42.5 27.2 67.8 36.3 142.5
4 七瀬真実 33.3 ▲ 20.6 33.2 20.8 25.6 36.0 ▲ 17.5 31.0 141.8
5 上田直樹 ▲ 52.4 ▲ 0.8 54.0 13.8 1.1 112.0 2.4 ▲ 59.9 70.2
6 宮崎皓之介 ▲ 20.8 28.9 72.9 ▲ 18.0 38.4 ▲ 30.5 ▲ 19.9 敗退
7 稲垣悠 ▲ 11.0 ▲ 6.9 ▲ 19.9 83.3 2.4 ▲ 34.6 ▲ 45.7 敗退
8 大和 ▲ 7.3 ▲ 18.6 46.4 ▲ 17.9 ▲ 1.2 19.1 ▲ 53.7 敗退
9 宮内崇成 23.6 1.6 ▲ 32.5 35.9 ▲ 20.7 0.8 敗退
10 船木伸一 38.9 ▲ 5.8 ▲ 2.4 ▲ 22.8 ▲ 1.9 ▲ 6.3 敗退
11 林潤一郎 14.1 ▲ 19.3 ▲ 28.3 68.2 ▲ 19.0 ▲ 104.1 敗退
12 野方祐介 8.8 ▲ 27.5 56.1 14.3 ▲ 38.1 失格
13 中川基輝 38.6 ▲ 87.0 ▲ 7.5 45.7 ▲ 2.2 敗退
14 新谷翔平 ▲ 27.7 58.2 ▲ 42.3 7.0 ▲ 61.3 敗退
15 中寿文 25.6 ▲ 4.3 ▲ 29.9 ▲ 29.6 ▲ 44.4 敗退
16 新井駿一 ▲ 6.0 86.7 ▲ 16.0 ▲ 78.5 失格
17 大橋幸正 ▲ 21.9 24.2 6.2 ▲ 53.3 敗退
18 東城りお ▲ 48.2 ▲ 1.2 39.7 ▲ 35.4 敗退
19 庄田祐生 8.6 29.6 ▲ 57.7 ▲ 38.7 敗退
20 石立岳大 ▲ 61.5 50.8 ▲ 29.7 ▲ 33.2 敗退
21 犬見武史 48.2 ▲ 24.7 ▲ 59.7 ▲ 51.3 敗退
22 蛯原朗 ▲ 15.6 ▲ 64.7 12.5 ▲ 40.4 敗退
23 平田隆史 8.5 ▲ 82.2 ▲ 26.4 敗退

特別昇級リーグ 成績表/第23期特別昇級リーグ 決勝成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 福島佑一 13.7 39.7 9.5 63.2 98.2 ▲ 15.5 ▲ 0.3 16.1 224.6
2 大和田篤史 0.3 27.3 ▲ 8.5 66.3 45.6 ▲ 11.7 65.9 ▲ 23.5 161.7
3 小野雅峻 10.2 13.6 30.3 ▲ 0.4 ▲ 42.5 27.2 67.8 36.3 142.5
4 七瀬真実 33.3 ▲ 20.6 33.2 20.8 25.6 36.0 ▲ 17.5 31.0 141.8
5 上田直樹 ▲ 52.4 ▲ 0.8 54.0 13.8 1.1 112.0 2.4 ▲ 59.9 70.2
6 宮崎皓之介 ▲ 20.8 28.9 72.9 ▲ 18.0 38.4 ▲ 30.5 ▲ 19.9 敗退
7 稲垣悠 ▲ 11.0 ▲ 6.9 ▲ 19.9 83.3 2.4 ▲ 34.6 ▲ 45.7 敗退
8 大和 ▲ 7.3 ▲ 18.6 46.4 ▲ 17.9 ▲ 1.2 19.1 ▲ 53.7 敗退
9 宮内崇成 23.6 1.6 ▲ 32.5 35.9 ▲ 20.7 0.8 敗退
10 船木伸一 38.9 ▲ 5.8 ▲ 2.4 ▲ 22.8 ▲ 1.9 ▲ 6.3 敗退
11 林潤一郎 14.1 ▲ 19.3 ▲ 28.3 68.2 ▲ 19.0 ▲ 104.1 敗退
12 野方祐介 8.8 ▲ 27.5 56.1 14.3 ▲ 38.1 失格
13 中川基輝 38.6 ▲ 87.0 ▲ 7.5 45.7 ▲ 2.2 敗退
14 新谷翔平 ▲ 27.7 58.2 ▲ 42.3 7.0 ▲ 61.3 敗退
15 中寿文 25.6 ▲ 4.3 ▲ 29.9 ▲ 29.6 ▲ 44.4 敗退
16 新井駿一 ▲ 6.0 86.7 ▲ 16.0 ▲ 78.5 失格
17 大橋幸正 ▲ 21.9 24.2 6.2 ▲ 53.3 敗退
18 東城りお ▲ 48.2 ▲ 1.2 39.7 ▲ 35.4 敗退
19 庄田祐生 8.6 29.6 ▲ 57.7 ▲ 38.7 敗退
20 石立岳大 ▲ 61.5 50.8 ▲ 29.7 ▲ 33.2 敗退
21 犬見武史 48.2 ▲ 24.7 ▲ 59.7 ▲ 51.3 敗退
22 蛯原朗 ▲ 15.6 ▲ 64.7 12.5 ▲ 40.4 敗退
23 平田隆史 8.5 ▲ 82.2 ▲ 26.4 敗退

第13期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 平岡理恵 30.6 177.8 ▲ 43.9 17.9 15.4 32.8 ▲ 55.1 66.5 ▲ 14.0 228.0
2 鷲見隼人 ▲ 6.2 ▲ 0.6 38.3 20.1 ▲ 40.8 61.9 62.5 ▲ 72.0 90.0 153.2
3 平野敬悟 ▲ 33.7 ▲ 18.4 21.9 28.1 93.8 ▲ 22.2 53.0 ▲ 32.3 40.1 130.3
4 鈴木秀幸 45.5 ▲ 20.8 91.4 47.9 ▲ 3.0 ▲ 47.7 41.7 ▲ 45.3 13.6 123.3
5 島﨑涼 5.1 ▲ 29.3 ▲ 4.1 ▲ 63.4 ▲ 12.4 36.9 81.7 77.5 21.6 113.6
6 土屋幸弘 61.9 ▲ 22.1 32.2 ▲ 17.6 ▲ 37.6 ▲ 62.9 69.7 19.1 67.9 110.6
7 佐藤あいり ▲ 5.6 57.8 17.7 34.6 ▲ 14.3 8.4 ▲ 6.0 5.7 ▲ 34.4 63.9
8 中寿文 21.5 24.5 6.8 12.0 34.1 23.9 ▲ 72.5 44.1 ▲ 41.6 52.8
9 京平遥 59.2 ▲ 0.2 ▲ 4.9 47.9 ▲ 11.9 ▲ 34.5 ▲ 15.3 ▲ 18.9 24.4 45.8
10 太田昌樹 57.8 ▲ 26.1 ▲ 72.8 10.6 35.9 ▲ 27.6 8.4 ▲ 44.3 92.7 34.6
11

大橋幸正 35.5 ▲ 21.8 ▲ 12.6 9.2 51.9 5.2 30.9 5.2 ▲ 75.3 28.2
12 山本拓哉 ▲ 65.5 76.5 ▲ 9.0 26.1 0.6 14.2 13.9 ▲ 16.9 ▲ 41.5 ▲ 1.6
13 望月雅継 ▲ 16.5 21.2 1.7 ▲ 36.7 ▲ 11.1 46.1 ▲ 47.3 69.8 ▲ 51.8 ▲ 24.6
14 足立純哉 53.6 ▲ 49.1 ▲ 12.0 ▲ 2.8 ▲ 66.9 1.1 ▲ 8.1 66.6 ▲ 30.5 ▲ 48.1
15 杉村泰治 33.1 ▲ 61.7 ▲ 19.9 ▲ 4.3 ▲ 45.0 15.1 1.8 ▲ 5.3 29.3 ▲ 56.9
16 原佑典 ▲ 15.2 12.8 ▲ 12.0 ▲ 24.7 ▲ 22.9 ▲ 0.5 17.4 ▲ 24.7 6.1 ▲ 63.7
17 越川清一 ▲ 29.5 ▲ 67.5 46.5 5.1 ▲ 12.6 2.2 0.7 ▲ 62.2 30.7 ▲ 86.6
18 岡本和也 0.3 ▲ 68.4 ▲ 49.4 ▲ 68.7 57.5 63.9 ▲ 67.2 ▲ 10.3 47.5 ▲ 94.8
19 都築友和 ▲ 49.6 20.2 7.0 ▲ 44.8 ▲ 6.8 ▲ 47.4 ▲ 51.8 40.3 ▲ 8.1 ▲ 141.0
20 川崎義之 ▲ 70.9 0.8 ▲ 20.3 54.4 ▲ 14.8 ▲ 35.8 ▲ 25.6 ▲ 40.9 ▲ 18.8 ▲ 171.9
21 鈴木郁孝 ▲ 93.4 3.4 64.8 ▲ 78.8 6.9 ▲ 49.6 42.6 11.9 ▲ 97.6 ▲ 189.8
22 渡辺洋巳 ▲ 18.0 ▲ 32.0 ▲ 69.4 ▲ 13.1 ▲ 1.0 ▲ 4.5 ▲ 76.4 ▲ 35.6 ▲ 51.3 ▲ 301.3

静岡プロリーグ 成績表/第13期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 平岡理恵 30.6 177.8 ▲ 43.9 17.9 15.4 32.8 ▲ 55.1 66.5 ▲ 14.0 228.0
2 鷲見隼人 ▲ 6.2 ▲ 0.6 38.3 20.1 ▲ 40.8 61.9 62.5 ▲ 72.0 90.0 153.2
3 平野敬悟 ▲ 33.7 ▲ 18.4 21.9 28.1 93.8 ▲ 22.2 53.0 ▲ 32.3 40.1 130.3
4 鈴木秀幸 45.5 ▲ 20.8 91.4 47.9 ▲ 3.0 ▲ 47.7 41.7 ▲ 45.3 13.6 123.3
5 島﨑涼 5.1 ▲ 29.3 ▲ 4.1 ▲ 63.4 ▲ 12.4 36.9 81.7 77.5 21.6 113.6
6 土屋幸弘 61.9 ▲ 22.1 32.2 ▲ 17.6 ▲ 37.6 ▲ 62.9 69.7 19.1 67.9 110.6
7 佐藤あいり ▲ 5.6 57.8 17.7 34.6 ▲ 14.3 8.4 ▲ 6.0 5.7 ▲ 34.4 63.9
8 中寿文 21.5 24.5 6.8 12.0 34.1 23.9 ▲ 72.5 44.1 ▲ 41.6 52.8
9 京平遥 59.2 ▲ 0.2 ▲ 4.9 47.9 ▲ 11.9 ▲ 34.5 ▲ 15.3 ▲ 18.9 24.4 45.8
10 太田昌樹 57.8 ▲ 26.1 ▲ 72.8 10.6 35.9 ▲ 27.6 8.4 ▲ 44.3 92.7 34.6
11 大橋幸正 35.5 ▲ 21.8 ▲ 12.6 9.2 51.9 5.2 30.9 5.2 ▲ 75.3 28.2
12 山本拓哉 ▲ 65.5 76.5 ▲ 9.0 26.1 0.6 14.2 13.9 ▲ 16.9 ▲ 41.5 ▲ 1.6
13 望月雅継 ▲ 16.5 21.2 1.7 ▲ 36.7 ▲ 11.1 46.1 ▲ 47.3 69.8 ▲ 51.8 ▲ 24.6
14 足立純哉 53.6 ▲ 49.1 ▲ 12.0 ▲ 2.8 ▲ 66.9 1.1 ▲ 8.1 66.6 ▲ 30.5 ▲ 48.1
15 杉村泰治 33.1 ▲ 61.7 ▲ 19.9 ▲ 4.3 ▲ 45.0 15.1 1.8 ▲ 5.3 29.3 ▲ 56.9
16 原佑典 ▲ 15.2 12.8 ▲ 12.0 ▲ 24.7 ▲ 22.9 ▲ 0.5 17.4 ▲ 24.7 6.1 ▲ 63.7
17 越川清一 ▲ 29.5 ▲ 67.5 46.5 5.1 ▲ 12.6 2.2 0.7 ▲ 62.2 30.7 ▲ 86.6
18 岡本和也 0.3 ▲ 68.4 ▲ 49.4 ▲ 68.7 57.5 63.9 ▲ 67.2 ▲ 10.3 47.5 ▲ 94.8
19 都築友和 ▲ 49.6 20.2 7.0 ▲ 44.8 ▲ 6.8 ▲ 47.4 ▲ 51.8 40.3 ▲ 8.1 ▲ 141.0
20 川崎義之 ▲ 70.9 0.8 ▲ 20.3 54.4 ▲ 14.8 ▲ 35.8 ▲ 25.6 ▲ 40.9 ▲ 18.8 ▲ 171.9
21 鈴木郁孝 ▲ 93.4 3.4 64.8 ▲ 78.8 6.9 ▲ 49.6 42.6 11.9 ▲ 97.6 ▲ 189.8
22 渡辺洋巳 ▲ 18.0 ▲ 32.0 ▲ 69.4 ▲ 13.1 ▲ 1.0 ▲ 4.5 ▲ 76.4 ▲ 35.6 ▲ 51.3 ▲ 301.3

第30回静岡リーグ(プロアマ混合) 第4節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 平野 敬悟 プロ 57.7 ▲ 16.9 107.6 49.8   198.2
2 坂本 彰光 一般 81.1 15.9 10.5 64.5   172.0
3 都築 友和 プロ 18.8 30.0 16.5 96.9   162.2
4 白井 健夫 一般 28.6 33.7 31.8 63.9   158.0
5 杉村 泰治 プロ 24.1 35.4 49.5 25.7   134.7
6 島﨑 涼 プロ 59.3 11.0 24.0 28.8   123.1
7 中野 一男 一般 12.2 ▲ 17.2 12.8 89.5   97.3
8 太田 昌樹 プロ 26.5 ▲ 12.1 40.6 41.1   96.1
9 岡本 和也 プロ 5.8 63.6 ▲ 7.4 22.9   84.9
10 山本 拓哉 プロ 62.6 23.1 ▲ 26.4 25.3   84.6
11 鷲見 隼人 プロ 50.4 ▲ 20.5 9.8 40.3   80.0
12 大口 伸也 一般 49.3 22.5 65.3 ▲ 68.8   68.3
13 鈴木 雅人 一般 ▲ 25.9 ▲ 22.7 73.6 24.0   49.0
14 中 寿文 プロ 2.2 ▲ 4.4 ▲ 14.4 61.7   45.1
15 松井 和志 一般 ▲ 9.5 ▲ 44.7 74.0 5.8   25.6
16 源馬 健太 一般 10.9 31.5 5.3 ▲ 25.2   22.5
17 大須賀 隆秀 一般 30.1 ▲ 30.0 2.8 19.4   22.3
18 府川 琢磨 一般 12.2 ▲ 34.4 3.6 29.9   11.3
19 伊藤 裕美子 一般 28.2 ▲ 7.7 ▲ 23.4 13.8   10.9
20 原 佑典 プロ ▲ 19.1 56.5 ▲ 69.0 35.3   3.7
21 足立 純哉 プロ 15.6 ▲ 27.4 6.9 7.1   2.2
22 山内 紀博 一般 ▲ 4.1 51.2 ▲ 47.1 1.7   1.7
25 松永 誠 一般 ▲ 21.4 44.9 ▲ 29.0 4.0   ▲ 1.5
24 宮地 孝尚 一般 7.8 ▲ 6.6 12.4 ▲ 17.3   ▲ 3.7
23 渡辺 洋巳 プロ ▲ 85.7 14.9 0.7 56.2   ▲ 13.9
26 青嶋 宏樹 プロ ▲ 37.3 15.2 9.1 ▲ 2.8   ▲ 15.8
27 鈴木 秀幸 プロ ▲ 42.7 23.9 ▲ 7.0 5.3   ▲ 20.5
28 鈴木 郁孝 プロ ▲ 15.1 12.2 ▲ 4.5 ▲ 14.1   ▲ 21.5
29 京平 遥 プロ 31.1 ▲ 9.7 ▲ 11.6 ▲ 47.7   ▲ 37.9
30 川崎 義之 プロ ▲ 3.2 ▲ 18.5 ▲ 6.8 ▲ 11.2   ▲ 39.7
31 舟橋 晃 一般 ▲ 21.8 ▲ 12.8 17.9 ▲ 26.1   ▲ 42.8
32 本田 真之 一般 ▲ 27.2 ▲ 8.4 ▲ 32.9 0.0   ▲ 68.5
33 土屋 幸弘 プロ ▲ 24.4 ▲ 61.2 ▲ 18.8 31.3   ▲ 73.1
34 伊藤 真 一般 ▲ 31.4 ▲ 56.1 50.8 ▲ 52.7   ▲ 89.4
35 平岡 理恵 プロ ▲ 53.0 81.5 ▲ 75.0 ▲ 49.4   ▲ 95.9
36 深見 翔 一般 ▲ 45.7 ▲ 6.4 ▲ 22.3 ▲ 30.9   ▲ 105.3
37 望月 雅継 プロ ▲ 18.3 ▲ 60.0 ▲ 51.7 13.4   ▲ 116.6
38 大橋 義一 一般 16.8 ▲ 75.9 31.2 ▲ 89.3   ▲ 117.2
39 平田 拓也 一般 ▲ 53.7 ▲ 43.1 ▲ 8.9 ▲ 13.6   ▲ 119.3
40 堀 孔明 一般 ▲ 28.8 ▲ 42.0 ▲ 10.8 ▲ 42.1   ▲ 123.7
41 鈴木 康功 一般 ▲ 22.8 ▲ 30.5 ▲ 39.1 ▲ 51.0   ▲ 143.4
42 福井 弘人 一般 ▲ 6.1 10.0 ▲ 67.8 ▲ 100.1   ▲ 164.0
43 八木 寛大 一般 ▲ 77.9 ▲ 72.9 21.1 ▲ 43.4   ▲ 173.1
44 村瀬 光佳 一般 ▲ 53.4 ▲ 13.9 ▲ 57.5 ▲ 91.6   ▲ 216.4

静岡プロリーグ 成績表/第30回静岡リーグ(プロアマ混合) 第4節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 平野 敬悟 プロ 57.7 ▲ 16.9 107.6 49.8   198.2
2 坂本 彰光 一般 81.1 15.9 10.5 64.5   172.0
3 都築 友和 プロ 18.8 30.0 16.5 96.9   162.2
4 白井 健夫 一般 28.6 33.7 31.8 63.9   158.0
5 杉村 泰治 プロ 24.1 35.4 49.5 25.7   134.7
6 島﨑 涼 プロ 59.3 11.0 24.0 28.8   123.1
7 中野 一男 一般 12.2 ▲ 17.2 12.8 89.5   97.3
8 太田 昌樹 プロ 26.5 ▲ 12.1 40.6 41.1   96.1
9 岡本 和也 プロ 5.8 63.6 ▲ 7.4 22.9   84.9
10 山本 拓哉 プロ 62.6 23.1 ▲ 26.4 25.3   84.6
11 鷲見 隼人 プロ 50.4 ▲ 20.5 9.8 40.3   80.0
12 大口 伸也 一般 49.3 22.5 65.3 ▲ 68.8   68.3
13 鈴木 雅人 一般 ▲ 25.9 ▲ 22.7 73.6 24.0   49.0
14 中 寿文 プロ 2.2 ▲ 4.4 ▲ 14.4 61.7   45.1
15 松井 和志 一般 ▲ 9.5 ▲ 44.7 74.0 5.8   25.6
16 源馬 健太 一般 10.9 31.5 5.3 ▲ 25.2   22.5
17 大須賀 隆秀 一般 30.1 ▲ 30.0 2.8 19.4   22.3
18 府川 琢磨 一般 12.2 ▲ 34.4 3.6 29.9   11.3
19 伊藤 裕美子 一般 28.2 ▲ 7.7 ▲ 23.4 13.8   10.9
20 原 佑典 プロ ▲ 19.1 56.5 ▲ 69.0 35.3   3.7
21 足立 純哉 プロ 15.6 ▲ 27.4 6.9 7.1   2.2
22 山内 紀博 一般 ▲ 4.1 51.2 ▲ 47.1 1.7   1.7
25 松永 誠 一般 ▲ 21.4 44.9 ▲ 29.0 4.0   ▲ 1.5
24 宮地 孝尚 一般 7.8 ▲ 6.6 12.4 ▲ 17.3   ▲ 3.7
23 渡辺 洋巳 プロ ▲ 85.7 14.9 0.7 56.2   ▲ 13.9
26 青嶋 宏樹 プロ ▲ 37.3 15.2 9.1 ▲ 2.8   ▲ 15.8
27 鈴木 秀幸 プロ ▲ 42.7 23.9 ▲ 7.0 5.3   ▲ 20.5
28 鈴木 郁孝 プロ ▲ 15.1 12.2 ▲ 4.5 ▲ 14.1   ▲ 21.5
29 京平 遥 プロ 31.1 ▲ 9.7 ▲ 11.6 ▲ 47.7   ▲ 37.9
30 川崎 義之 プロ ▲ 3.2 ▲ 18.5 ▲ 6.8 ▲ 11.2   ▲ 39.7
31 舟橋 晃 一般 ▲ 21.8 ▲ 12.8 17.9 ▲ 26.1   ▲ 42.8
32 本田 真之 一般 ▲ 27.2 ▲ 8.4 ▲ 32.9 0.0   ▲ 68.5
33 土屋 幸弘 プロ ▲ 24.4 ▲ 61.2 ▲ 18.8 31.3   ▲ 73.1
34 伊藤 真 一般 ▲ 31.4 ▲ 56.1 50.8 ▲ 52.7   ▲ 89.4
35 平岡 理恵 プロ ▲ 53.0 81.5 ▲ 75.0 ▲ 49.4   ▲ 95.9
36 深見 翔 一般 ▲ 45.7 ▲ 6.4 ▲ 22.3 ▲ 30.9   ▲ 105.3
37 望月 雅継 プロ ▲ 18.3 ▲ 60.0 ▲ 51.7 13.4   ▲ 116.6
38 大橋 義一 一般 16.8 ▲ 75.9 31.2 ▲ 89.3   ▲ 117.2
39 平田 拓也 一般 ▲ 53.7 ▲ 43.1 ▲ 8.9 ▲ 13.6   ▲ 119.3
40 堀 孔明 一般 ▲ 28.8 ▲ 42.0 ▲ 10.8 ▲ 42.1   ▲ 123.7
41 鈴木 康功 一般 ▲ 22.8 ▲ 30.5 ▲ 39.1 ▲ 51.0   ▲ 143.4
42 福井 弘人 一般 ▲ 6.1 10.0 ▲ 67.8 ▲ 100.1   ▲ 164.0
43 八木 寛大 一般 ▲ 77.9 ▲ 72.9 21.1 ▲ 43.4   ▲ 173.1
44 村瀬 光佳 一般 ▲ 53.4 ▲ 13.9 ▲ 57.5 ▲ 91.6   ▲ 216.4

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 決勝レポート:ケネス徳田

~天鳳位vs.連盟プロ ついに終止符~

 

1stシーズン(天鳳ルール)はASAPINさんが優勝。

 

100

 

2ndシーズン(プロ連盟公式ルール)は前原雄大プロが優勝。

 

100

 

イーブンでむかえた3ndシーズン(WRCルール)。奇しくも1st・2ndで優勝した2人が決勝に進出している。

決勝3人目は独歩さん。1stシーズン以来の決勝。この3ndシーズンでは予選序盤から1人抜けており、悠々と決勝進出を決めている。

 

100

 

そして4人目はかにマジンさん。これで天鳳位のオリジナルメンバー5名は全員決勝進出経験を持ったことになる。

 

100

 

 

 

~1st覇者が早々と脱落!~

 

初戦から本手のぶつかり合いとなったこの決勝戦。最初にテンパイが入ったのはASAPINさんだが…

 

100

 

二索六索のシャンポン待ちだが打六索としてテンパイ外し。狙いはソーズの一通と五筒のくっつき。なのでツモ五索でもテンパイ取らず。あくまで手役を狙う。
しかしこの選択が最悪の結果に。まさかのツモ六索で一度目のアガリ逃し。そして9巡目に独歩さんのリーチ。

[独歩さん捨て牌]
東西七万 上向き五索 上向き発三万 上向き
九筒 上向き東九筒 左向き

このリーチに対し

 

100

 

五索ツモの時にテンパイを取っていたなら…これで2度目のアガリ逃し。それでもスジの二索を切ってカウンターに構えたら…

独歩「ロン」

一万二万三万五万五万一索三索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ロン二索  ドラ八索  裏二筒

123三色の放銃となってしまう。

続く東2局もASAPINさんが親番の7巡目で

 

100

 

一筒を切ればテンパイだが、打六万とテンパイを外す。もちろん678三色狙いなのだが…これも結果は

独歩「ロン」

一万一万一万二万三万四万五万六万七万九万南南南  ロン九万

またもや満貫の放銃となってしまったASAPINさん。若干本来の打ち方とは違う(?)手役を重視してしまったがための連続放銃。本人も後まで悔やんでいたほどで、挽回も難しく早々と優勝戦線から脱落する。

 

100

 

 

 

~自分の型で戦い続けることが大事~

 

独歩さんを追うのは、決勝唯一の連盟代表前原プロ。最初のアガリはなんとメンチン!しかも独歩さんから。

 

100

 

ASAPINさんの仕掛けに通っているドラの五万待ち。余ってないマンズ、直前切った2枚も安全牌だっただけに完全に気配を消していた前原プロの技ありのメンチンと言える。
このアガリを足掛かりに南場の親番で5万点後半まで稼ぎ出し初戦を制す。

 

100

さて2回戦東4局。わずかながらトップ目の独歩さんが

 

100

 

前原プロ、ASAPINさんが2人仕掛けているところからツモ八万でこのメンホンテンパイを…取らず! 打五万から次巡ツモ六万でツモリ四暗刻テンパイ。そして…

 

100

 

8,000・16,000! 6万点オーバーの大トップで2戦目を制す。

前原プロ、独歩さんのマッチレースの呈をじっと耐えてチャンスをうかがっていたのがかにマジンさん。南場の親番、独歩さんの先制リーチを受けて

 

100

 

南をポンしてカン二筒待ちで突っ張る。同巡前原プロも追っかける。

独歩
一万二万三万六万六万二索三索四索五索六索九筒九筒九筒

前原
四万五万六万一索一索四索四索二筒三筒四筒六筒七筒八筒

結果は独歩さんが二筒を掴んでかにマジンさんの12,000のアガリ。この半荘を制して最終戦は実質3人での争いとなる。

現状トータルトップの前原が東4局で先制リーチ。

 

100

 

この状況でこのリーチを打つのも非常に勇気がいる。現にかにマジンさんが

 

100

 

ドラトイツのカン八索イーペーコーから3枚目のドラをツモってくる。自分のアガリだけ見て、そしてトップ目がリーチときたのなら、七索切りの追っかけリーチの一手である。とはいえ親リーチ、一発で打ったらほぼ終了、というリスクもよぎったのか打九索。結果ツモ八索で再び打九索

六万七万八万二索三索四索七索七索八索八索六筒六筒六筒  ドラ六筒

形だけ見たらテンパイなのだが完全に八索のアガリ逃し。その後前原がしっかり二万ツモ。この2,000オールが決定打となってしまっただけに、かにマジンさんの胸中は…。

 

100

 

 

100

 

終わってみれば前原プロが2ndシーズンに続いての連続優勝。現・鳳凰位にふさわしい絶対王者ぶりを天鳳側に見せつけた格好となった。

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 決勝レポート:ケネス徳田

~天鳳位vs.連盟プロ ついに終止符~
 
1stシーズン(天鳳ルール)はASAPINさんが優勝。
 
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2ndシーズン(プロ連盟公式ルール)は前原雄大プロが優勝。
 
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イーブンでむかえた3ndシーズン(WRCルール)。奇しくも1st・2ndで優勝した2人が決勝に進出している。
決勝3人目は独歩さん。1stシーズン以来の決勝。この3ndシーズンでは予選序盤から1人抜けており、悠々と決勝進出を決めている。
 
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そして4人目はかにマジンさん。これで天鳳位のオリジナルメンバー5名は全員決勝進出経験を持ったことになる。
 
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~1st覇者が早々と脱落!~
 
初戦から本手のぶつかり合いとなったこの決勝戦。最初にテンパイが入ったのはASAPINさんだが…
 
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二索六索のシャンポン待ちだが打六索としてテンパイ外し。狙いはソーズの一通と五筒のくっつき。なのでツモ五索でもテンパイ取らず。あくまで手役を狙う。
しかしこの選択が最悪の結果に。まさかのツモ六索で一度目のアガリ逃し。そして9巡目に独歩さんのリーチ。
[独歩さん捨て牌]
東西七万 上向き五索 上向き発三万 上向き
九筒 上向き東九筒 左向き
このリーチに対し
 
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五索ツモの時にテンパイを取っていたなら…これで2度目のアガリ逃し。それでもスジの二索を切ってカウンターに構えたら…
独歩「ロン」
一万二万三万五万五万一索三索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ロン二索  ドラ八索  裏二筒
123三色の放銃となってしまう。
続く東2局もASAPINさんが親番の7巡目で
 
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一筒を切ればテンパイだが、打六万とテンパイを外す。もちろん678三色狙いなのだが…これも結果は
独歩「ロン」
一万一万一万二万三万四万五万六万七万九万南南南  ロン九万
またもや満貫の放銃となってしまったASAPINさん。若干本来の打ち方とは違う(?)手役を重視してしまったがための連続放銃。本人も後まで悔やんでいたほどで、挽回も難しく早々と優勝戦線から脱落する。
 
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~自分の型で戦い続けることが大事~
 
独歩さんを追うのは、決勝唯一の連盟代表前原プロ。最初のアガリはなんとメンチン!しかも独歩さんから。
 
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ASAPINさんの仕掛けに通っているドラの五万待ち。余ってないマンズ、直前切った2枚も安全牌だっただけに完全に気配を消していた前原プロの技ありのメンチンと言える。
このアガリを足掛かりに南場の親番で5万点後半まで稼ぎ出し初戦を制す。
 
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さて2回戦東4局。わずかながらトップ目の独歩さんが
 
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前原プロ、ASAPINさんが2人仕掛けているところからツモ八万でこのメンホンテンパイを…取らず! 打五万から次巡ツモ六万でツモリ四暗刻テンパイ。そして…
 
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8,000・16,000! 6万点オーバーの大トップで2戦目を制す。
前原プロ、独歩さんのマッチレースの呈をじっと耐えてチャンスをうかがっていたのがかにマジンさん。南場の親番、独歩さんの先制リーチを受けて
 
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南をポンしてカン二筒待ちで突っ張る。同巡前原プロも追っかける。
独歩
一万二万三万六万六万二索三索四索五索六索九筒九筒九筒
前原
四万五万六万一索一索四索四索二筒三筒四筒六筒七筒八筒
結果は独歩さんが二筒を掴んでかにマジンさんの12,000のアガリ。この半荘を制して最終戦は実質3人での争いとなる。
現状トータルトップの前原が東4局で先制リーチ。
 
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この状況でこのリーチを打つのも非常に勇気がいる。現にかにマジンさんが
 
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ドラトイツのカン八索イーペーコーから3枚目のドラをツモってくる。自分のアガリだけ見て、そしてトップ目がリーチときたのなら、七索切りの追っかけリーチの一手である。とはいえ親リーチ、一発で打ったらほぼ終了、というリスクもよぎったのか打九索。結果ツモ八索で再び打九索
六万七万八万二索三索四索七索七索八索八索六筒六筒六筒  ドラ六筒
形だけ見たらテンパイなのだが完全に八索のアガリ逃し。その後前原がしっかり二万ツモ。この2,000オールが決定打となってしまっただけに、かにマジンさんの胸中は…。
 
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終わってみれば前原プロが2ndシーズンに続いての連続優勝。現・鳳凰位にふさわしい絶対王者ぶりを天鳳側に見せつけた格好となった。

第3期JPML WRCリーグ ベスト16A卓レポート

今回で第3期となる、JPMLWRCリーグ。
予選、一次予選トーナメント、二次予選トーナメントを勝ち抜いた選手達が今期も優勝を目指して戦い、いよいよベスト16となった。

先日放送されたA卓では、ついにディフェンディングチャンピオンの中川基輝がシードで登場。
その戦いをレポートしていきたい。

 

100

 

1回戦 (起家から、松崎・ともたけ・ケネス・中川)

東1局、まずは親の松崎が、早速三色リーチするも、これは流局。

続く1本場も5巡目に松崎がリーチ。

四万四万五万六万七万三索四索四筒五筒六筒中中中  リーチ  ドラ西

中川がドラドラで追い付くがリーチ宣言牌の二索で3,900は4,200の放銃。

東1局2本場、中川が動く。

3巡目に切られた一筒をポンしてこの形。

一万三万五万一索五索北北発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ三索

北家とは言え、勇気のいる仕掛けだ。しかし育てば夢がある。
そして、これ以上松崎に親をやらせないぞ、という意思が感じられた。

その仕掛けで五筒を食い流されたともたけは激痛。

六万七万三索四索五索六索七索七索四筒六筒八筒八筒南

中川の手は一索単騎テンパイから北を暗刻にして待ちが広がる。

二万三万四万五万北北北発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き

そこへ松崎がリーチ。

六万六万六万二索三索五索五索四筒五筒六筒六筒七筒八筒

また連荘なるかと思われたが、中川のツモアガリとなった。

東2局1本場
中川のリーチをともたけがタンヤオでアガリきって連荘中。
中川が仕掛ける。

五万六万八万六索八索四筒六筒七筒八筒八筒九筒北北  ドラ六索

打たれた七筒七筒 左向き八筒 上向き九筒 上向きでチーして打五万。そしてすぐカン七索を引き入れてカン七万のテンパイ。
少し苦しい手でも、果敢に仕掛けてアガリをもぎとりにいく。

そこへケネスがリーチ。

四索四索四索四索五索七索八索九索三筒四筒五筒白白  リーチ

松崎も七対子ドラドラ1シャンテンで粘るが、ケネスから中川への放銃となった。2,000は2,300。

東3局、親のケネスが早速4巡目リーチで2,000オール。これで全員出揃った。
1本場も6巡目にリーチ、1人テンパイ。
対戦していても思うが、ケネスの親番は本当に怖い。いくらでも稼がれてしまいそうに思えるのだ。

しかし2本場にアガったのはこの配牌の中川だった。

一万七万八万九万三索八索一筒二筒七筒東西白中  ドラ発

中を重ねて、チャンタで仕掛ける。

一万七万八万九万一筒一筒東西中中  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き

その鳴きでドラの発をケネスから引っこ抜くが、それでもケネスはドラを重ねた。
中川、ペン三万をひいてテンパイ。ドラを勝負。

一万二万三万七万八万九万一筒一筒中中  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き

ホンイツのケネスは18,000のポンテン!

一索一索三索四索四索五索六索六索七索八索  ポン発発発

しかし勝ったのはまた中川。1枚切れの一筒を引き寄せ、強引にケネスの親番を落とした。

東4局中川が仕掛けて、ともたけからホンイツの3,900。
次局はともたけに捌かれてしまった。

南1局
ともたけが普通の河である。それは、「それだけの材料がもう揃っているよ」というサインだ。それだけ対戦者に与えるプレッシャーは大きい。

四万五万七万七万二索三索四索五索六索七索四筒五筒五筒  ドラ七万

ご覧の通りである。
しかし不運な事に、ケネスの仕掛けでドラの七万三万が流れてしまい、中川へ6,400の放銃となった。
ともたけファンの悲痛な叫びが聞こえた。

その後、南3局に満貫をツモったともたけだが、1回戦は中川とケネスがリードを守る形で終わった。

1回戦成績
中川+26.3P ケネス+7.1P ともたけ▲9.5P 松崎▲24.9P

 

2回戦(起家から松崎・ケネス・ともたけ・中川)

東2局にケネスが2,000は2,100オールをツモった以外は、大きな動きもなく東場は終了。

半荘通して流局が多く、高い手の人がなかなかアガらせてもらえない。

南2局7巡目、中川は積極的にピンフをリーチ。

一索二索三索六索七索八索九索九索二筒三筒七筒八筒九筒  ドラ中

そこに待ったをかけたのは現世界チャンピオンともたけのアメリカンドリームリーチ。

二万三万四万六万七万七万八万八万北北北南南  リーチ

しかし勝者は中川であった。ともたけの河はモロ一色手。さぞほっとした事であろう。

オーラス、3着目の松崎も、ラス目のともたけも満貫ツモでトップの状況。
松崎が七対子ドラドラリーチを敢行したが、流局となった。
必死に足を使い続けた中川の2連勝。

2回戦成績
中川+20.4P ケネス+8.9P 松崎▲7.4P ともたけ▲22.9P

2回戦終了時
中川+46.7P ケネス+16.0P 松崎▲32.3P ともたけ▲32.4P

 

3回戦(起家から中川・ともたけ・ケネス・松崎)

東2局ケネスがピンフテンパイから三色手替わりの八筒を引いてリーチ。

六万七万八万二索三索六索七索八索三筒三筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ四筒

仕掛けていた中川、ターツを落としてまわるが終盤にテンパイ復活。

一索一索一索三索三索四索五索五索三筒四筒五筒  チー三万 左向き四万 上向き五万 上向き

ドラが4枚見えていた事もあり、勝負した一索で8,000。
ここまで器用に立ち回ってきた中川、暗雲が立ち込めるか。

東3局、ケネスの親リーチに飛び込んだのはドラドラで追いかけリーチをしたともたけ。

一万二万三万四万五万六万八万九万六索六索四筒五筒六筒  リーチ  ロン七万  ドラ一万

東3局1本場は中川の4巡目リーチ(七対子ドラドラ中単騎)と追いついたともたけの対決になったが、どちらの手も実らなかった。

南4局、37,100点持ちの松崎はこの親番で48,300点持ちのケネスをまくってトップをとりたい。

しかし、3着目の中川がすでに3フーロ。

八万八万八索八索  ポン白白白  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  チー六索 左向き五索 上向き七索 上向き  ドラ発

松崎もテンパイするが、

一万二万三万五万五万五万七万八万九万六索六索三筒四筒発

ドラの発で打ったら大きい事もあり、六索の対子に手をかける。
そのままテンパイ復活できず、中川の1人テンパイで3回戦終了となった。

3回戦成績
ケネス+32.3P 松崎+11.1P 中川▲13.5P ともたけ▲30.9P

3回戦終了時
ケネス+48.3P 中川+33.2P 松崎▲21.2P ともたけ▲63.3P

 

4回戦(起家からともたけ・中川・松崎・ケネス)

ついに最終戦。
まずは東2局、中川が2,000オールをツモり、ポイント差を広げてゆく。

しかしもちろん追う側もあきらめない。
中川の親が続いている東2局3本場、松崎はこのテンパイをヤミテン。

二万三万四万七万七万一索二索三索四索五索六索一筒二筒  ドラ二索

三色に手替わりしないままであったが、残り2巡でツモ切りリーチとした。南家の特権、一発ツモとハイテイツモのお楽しみリーチだ。
一発はならず。しかしなんとハイテイに三筒が!
執念の2,000・4,000で、中川に親かぶりをさせる。

東4局、ともたけもケネスの親番で2,000・4,000をツモり、ケネスは19,600点のラス目に。ともたけ・松崎にとって、標的のケネスとのトップラスの構図が出来上がった。この順位点の分、捲るのが現実的になってくる。

南1局、ともたけ最後の親番。
受け気味に見える中川が、実は国士無双テンパイ。
待ち牌の西は山の中で息を飲んだが、ともたけがリーチのみを一発でツモり、2,000オール。
1本場も1,100オールで4,2900点まで点棒を上積みする。

2本場も1シャンテンまで育つが、中川のアガリでともたけの親は終わり、条件はかなり厳しくなってしまった。

南2局、ポイント1番手の中川の親。
アガリにいくか流すか難しい。しかし中川が選んだのは攻撃だった。

四万五万四索五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒南南  リーチ  ツモ三万  ドラ四万

リーチツモドラ裏の4,000オール。

中川は更に安全圏へ。
そして少しラクになったのは2番手のケネス。中川が46,200点のトップ目になったため、24,800点持ちの松崎とのトップラスが成立しにくくなった。

しかし松崎はまたしても執念を見せる。
南2局1本場、

八万九万五索五索七索八索九索七筒八筒九筒発発発  リーチ  ロン七万  ドラ西  裏五索

ともたけからノーチャンスの七万を出アガリ、裏ドラを2枚乗せて12,000。

これで2着に浮上。
次の親番で4,000オールをツモればトップラスでケネスをかわす事ができる。

運命の南3局。
間違えられない親番で難しい手が松崎に宿る。

一万三万五万一索三索三索四索五索六索六索一筒一筒北北  ドラ一筒

一瞬五万に手がかかったが、小考し直して切ったのは一索。神様は意地悪である。
結果的には、テンパイするには五万を切るしか道は無かった。

一万二万三万二索三索四索五索六索六索一筒一筒北北

フリテン含みだが、そこそこの受け入れがある1シャンテンのまま、松崎のテンパイする牌が打たれる事はなかった。

オーラスは松崎が跳満ツモ条件、ともたけがダブル役満ツモ条件。
条件を満たすテンパイは入らず終局となった。

4回戦成績
中川+30.2P 松崎+11.1P ともたけ▲10.9P ケネス▲30.4P

4回戦終了時
中川+63.4P ケネス+17.9P 松崎▲10.1P ともたけ▲74.2P

1位通過 中川基輝
2位通過 ケネス徳田

A卓から、各者が己の持ち味を存分に発揮した対局となった。
残りの3卓、誰がベスト8に駒を進めるのか?
どうぞご期待ください!