第29期鳳凰位決定戦 優勝は瀬戸熊直樹!

優勝:瀬戸熊直樹  準優勝:前原雄大  第3位:藤崎智  第4位:荒正義 

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連盟インフォメーション/第29期鳳凰位決定戦 優勝は瀬戸熊直樹!

優勝:瀬戸熊直樹  準優勝:前原雄大  第3位:藤崎智  第4位:荒正義 
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第23期チャンピオンズリーグ 決勝観戦記

 

「あなたにとって麻雀とはなんですか。」

そんな問いを不意に投げかけられたら、さてなんと答えよう?
趣味、生きがい、生きる術、人生、コミュニケーションツール、ゲーム・・・。

予想されるさまざまな返答。
私にとって麻雀が、そういったものであった時も確かにあった。
けれど、今の私にはそれらの返答はどれもいまひとつしっくりこない。

今の私にとって麻雀とは、まるで遠い初恋の人のように思える。
願っても届かない想いを抱えることに疲れて、正面から向き合うことを避けるようになっていた。
伝えることなく諦めた初恋。
しかし距離を置いてつきあうと、なぜか良い結果が出るようにもなったりして、そういったところも追えば逃げる情愛の難しさに似ている。

観戦記者の話が来た時、思わず断る理由を探した。
想い人の背中すら見失いそうになっている私に、誰かの大切な闘いを伝える資格などないと思えたから。
けれども、やっぱり想いを諦めたくない気持ちが確かにあり、一つの闘いを真剣に見届ければ、なにか変われるかもしれないと思い直した。

今日麻雀が選ぶのは一体どんな人なのか。
まるで憧れの人に会いに行くような心持ちで、四ツ谷の連盟道場に足を向けた。

 

Chapter1 選手入場

2013年1月27日、連盟四ツ谷道場。これからここで第23期チャンピオンズリーグ決勝戦が行われる。
私は開始より少し早めに会場入りし、本日の主役たちを待つことにした。

まず最初にやってきたのは中村慎吾。

27期生、初段。今日が初めての決勝となる。
意気込みなどを聞いてみた。
「予選をぎりぎりの最下位で通過したので、トーナメントは負けて元々の気持ちで臨んだら、ベスト8まで非常に恵まれた展開で勝ち進むことができた。昨日で力を出し切ってしまったから、もう今日は4位になっちゃうんじゃないんですかね。」
なんと驚いた。決勝を前にして4位でいいと言えてしまう人がいるなんて。
これが流行の草食系男子というやつか?
この気負わなさっぷりが、吉と出るか凶と出るか、要チェックや、と思いながら礼を言って離れる。

登場人物No.1 草食系男子・中村慎吾

champ23
中村慎吾

次にやってきたのは吉田幸雄。
5期生、七段。
第10期發王戦優勝を筆頭に、数々の決勝出場経験を持つ百戦錬磨の猛者である。
北関東支部長として地方の麻雀発展を目指した活動も精力的に行っている。
決勝に向けた心構えを聞かせて頂けますか、との問いに、にこやかに「平常心」と答えてくれた。
全くの自然体で卓に向かう姿には格上の風格が漂っていて、さすがだな、と思わせられる。

登場人物No.2 百戦錬磨の支部長・吉田幸雄

champ23
吉田幸雄

3番目の到着は高沢智。
25期生、三段。
今年度の麻雀マスターズ決勝戦にて、惜しくも3位に敗れたものの、最終戦オーラスまでもつれる大熱戦を繰り広げたことは記憶に新しい。
私の勝手な見立てだが、麻雀の王道を追及するスタイルのイメージがある。
そのイメージと、長身細身で落ち着いた佇まいから、なんとなく「貴公子」といった風情がある。襟元のヒラヒラしたブラウスなど着せたら似合いそうである。
こちらのインタビューに、「今日はタイトル獲れるように頑張ります。」と言葉少なに答えてくれた。うむ、貴公子である。

登場人物No.3 貴公子・高沢智

champ23
高沢智

最後に現れたのは吉田直。
23期生、四段。
2009年度の特昇リーグで優勝し、B2にステップアップ昇級、以来、上位リーグで互角以上にわたりあっている。A2リーグ昇級を決めた際は、男泣きに泣いたという、熱い男である。
「まあ50%の確率で吉田が勝つよ。だって4人中2人吉田だもん、HAHAHA!」
そう冗談めいて話す口調とは裏腹に、『勝つのは俺だ』という強い意志が眼差しに宿る。
これはまた中村とは好対照な肉食系である。

登場人物No.4 肉食・吉田直

champ23
吉田直

さて主役たちがそろった。いよいよ楽しく辛い時間の始まりである。

champ23
左から 高沢智、吉田直、吉田幸雄、中村慎吾

 

Chapter2 支部長の貫禄

1回戦(起家から、高沢・中村・吉田(幸)・吉田(直))

東1局。高沢と吉田(直)の手牌が良く、どちらかのアガリかと思い見ていると、13巡目、中村がツモ発声。ピンフツモの400、700。闘いは静かに始まった。

その後2局流局し、東3局2本場。場が動き始める。
ここまで手が形にならず、3者に遅れをとっているように見えた吉田(幸)、今局は手牌がいい。
7巡目にこの形でテンパイ。

六万七万三索四索五索六索七索八索③筒④筒五筒六筒六筒  ドラ四索

慎重にヤミを選択。
無風状態の今、確実に5,800をモノにしようという腹づもりか、あるいは前巡、中村に五万を打たれた感触の悪さ故か。
直後、下家の吉田(直)が切った中を中村がポン。
すると3巡後、吉田(幸)の手に届いたのはアガリ牌の八万
タンヤオピンフツモドラ1の2,600は2,800オール。
親リーチしていれば、中村は生牌の中を鳴けなかったかもしれない。ヤミテン正解ということか。

ちなみに中村は、

一万三万四万五万五万七万八万六索六索七筒八筒中中  ツモ一万

ここから、打五万、次巡出た中を一鳴きして打一万としている。
むやみに大振りせず、直線的に進んで隙なくアガリを狙いに行くタイプということか。

続く東3局3本場。一気に場が活気付く。
まず親の吉田(幸)が9巡目にリーチ。すると同巡、高沢と中村が追いつき、相次いでリーチ。

吉田(幸)
四万四万六万七万八万二索三索四索五索六索二筒③筒④筒  リーチ  ドラ白

高沢
六万七万八万五索五索六索六索七索二筒③筒④筒北北  リーチ

中村
二万二万五万六万七万三索五索六筒六筒七筒七筒八筒八筒  リーチ

高沢と中村は、役アリテンパイ、親リーチが入っている、そして字牌のドラが1枚も見えていない、という点から、普段の麻雀であれば追いかける必要はないかもしれない。
しかし、今日は5回勝負の頭取り麻雀。引いていてはいけない、という気持ちが打ったリーチであろうか。
奇しくも広さは違えど、全員が同じ一索四索七索の筋待ち。
ここを誰がアガるかで、この後しばらくの勢いは決まるかも、と場に見入る。
結果は、あっさりと吉田(幸)が高めの七索ツモ。リーチタンヤオピンフツモの2,600オールは2,900オール。

東3局4本場。吉田(幸)の点棒は46,000点を超えた。
この親を落とさなければ、というのが子方3人共通の思いだろう。
今回は4者とも手がまとまっている。一番早くテンパイしたのは中村。
5巡目テンパイから、待ちを西単騎から3面張に振り替えて、8巡目リーチ。

三万三万三万七索八索九索一筒二筒③筒④筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ六索

この手、ドラの振り替わりや一通・ピンフ手変わりが見えるが、親落としという今局のテーマからすると、これが正解なのだろう。

一方、ここまで出番のなかった吉田(直)、リーチ後に七対子のテンパイが入る。

二万四万四万五万六万六万九万九万六索二筒二筒北  ツモ二万

無筋の五万を河において、そっとヤミテン。ほどなく六索をツモりあげる。
七対子ツモドラ2の2,000・4,000。

脅威だった支部長の親が落ちた。そして場はまた一旦凪となる。
次に大きく動くのは南1局3本場。

中村の手がいい。3巡目でこの1シャンテン。

一索二索三索七索七索八索九索九索一筒一筒③筒七筒九筒  ドラ七万

そして場には七索九索七筒九筒がどんどん切られていき、八索八筒は非常に良さそうに見える。
私が中村なら、早くどちらか引いてリーチしたい、という思いにはやることだろう。

しかし無情にもツモが効かず、ようやくリーチ出来たのは12巡目。

一索二索三索七索七索八索八索九索九索一筒一筒七筒九筒  リーチ

そして中村のツモがもたついている間に、着々と吉田(幸)の手が育っていた。
同巡、テンパイして追いかけリーチ。

一万三万四万五万六万七万八万九万四索五索六索二筒二筒  リーチ

二軒リーチを受けた吉田(直)。しかしこちらも手は悪くない。

二万二万三万四万四万四索六索八索④筒五筒六筒六筒六筒  ツモ二万

2人に共通の現物はない。また、中村は三万が早く切れていて、吉田(幸)の河には五万がある。
あまり間を置かず、打二万。かくして吉田(幸)の満貫のアガリと相成った。
吉田(直)の放銃した二万はラス牌であったが、これは致し方ないだろう。

champ23

かわいそうな吉田(直)。かわいそうな中村。
そして恐るべきは、百戦錬磨の支部長・吉田(幸)。

南2局を迎えて、吉田(幸)の点棒は53,000点台に突入した。
この回はこのまま支部長の圧勝か?と思われたが、さらに波乱が待っていた。

まず0本場は、親の中村が積極的に仕掛けて、中トイトイの7,700点を吉田(幸)から討ち取る。

五万五万五万四索四索③筒③筒  ポン五索五索五索  ポン中中中  ロン四索  ドラ西

続く1本場。初巡、中村が東を暗カン。6巡目リーチ。

五万六万七万一索三索九索九索一筒二筒③筒  暗カン牌の背東東牌の背 リーチ  ドラ九万

愚形ながら、場には一索三索が程良く飛んで、二索は1枚切れ、気持ちよくリーチに行ける。
これに、同巡テンパイした高沢と吉田(直)が、果敢に無筋を切り飛ばしてかぶせるが、結果は中村のツモ。リーチツモ東の3,900オール。

これで、吉田(幸)42,000点に対して、中村35,400点。吉田(幸)に、じわり、と近づく。

2本場は、吉田(幸)が軽く七対子ツモで流し、南3局。
ここまで磐石の態勢を築いていた支部長・吉田(幸)が初めて隙を見せる。

中村の捨て牌が、五筒③筒七筒九筒と異様な切り出し。
その後、東、西と続き、染め手なのは明らか。場にソーズが安いことから、マンズ染めであることは全員認識しているはず。
吉田(幸)は丁寧にソーズを落としながらも手を作り、14巡目テンパイ。

三万五万五万六万六万七万七万八万五索六索六索六索白  ツモ四万  ドラ五索

champ23

僥倖のラス四万ツモでテンパイ。白は生牌。さて行くべきか、引くべきか。
吉田(幸)の選択は打六索のテンパイとらず。すると3巡後、四索ツモ。痛恨のアガリ逃し!
私如きが支部長の麻雀に何か言える立場でもないが、調子のいい親番であること、そして決勝戦であることを考えると、ぜひこの白を切ってアガリ切るところを見せて欲しかった。
そうしたらこの親番、この後一体何点稼いだろうか、想像するだに恐ろしい。
結局この局は、静かにテンパイを入れていた高沢が、吉田(直)から七対子ドラ2の6,400をアガって終了。

動画再生

南4局は、親の吉田(直)がテンパイ流局で粘って2本積むが、締めは吉田(幸)が高沢から3,900点を討ち取った。

1回戦成績
吉田(幸)+25.8P  中村 +5.1P 吉田(直)▲13.2P  高沢 ▲17.7P

さすが支部長の貫禄を見せた吉田(幸)、しかし更に大きなトップを取れた可能性があったのも事実。
果たしてこれがこの後どう働いてくるか。

 

Chapter3 飢えた肉食

2回戦(起家から、高沢・中村・吉田(幸)・吉田(直))

初戦あまり見せ場のなかった吉田(直)が動き出す。
吉田(直)の麻雀は、深く、重いイメージがある。照準に入れば一撃で仕留めるしなやかな肉食獣のようである。
1回戦、吉田(直)の手牌・ツモは決して悪くなかった。しかしなかなかアガリに結びつかずにここまで来ていた。私が吉田(直)の立場なら、こういう状況にはかなり嫌な感触を持つ。
一見好形が決まらず、チャンスが流れていくと、どんどん態勢が悪くなる気がする。
いっそ手牌ばらばらの方がわかりやすくてよい。
吉田(直)自身には、そういった焦りはないのだろうか、と様子を伺う。

東1局1本場、吉田(直)に勝負手が入る。

六万六万七万八万九万③筒④筒六筒六筒六筒八筒八筒  リーチ  ドラ六筒

果たしてこのチャンスは実るのか、これも逃したらさすがに寒いな・・・、と見ていると、5巡後に二筒ツモ。リーチツモドラ三索で2,000・4,000。

続く東2局も、吉田(直)が先行リーチ、追いかけリーチをした高沢から7,700を討ち取る。

二万三万三万四万四万五万六万六万三索四索五索③筒④筒  リーチ  ロン二筒  ドラ③筒

いよいよ肉食獣が爪を研ぎ獲物を狙い始めたか?

東3局、親は吉田(幸)。
吉田(直)にだけ好き勝手させない、とばかりに、吉田(幸)が攻めて行く。

五万六万七万七万五索六索七筒八筒東白発中中  ドラ五万

ここから、1枚目の中をポン。
一方、吉田(直)の手にはソーズが押し寄せ、吉田(直)は染めに移行。
両者順調に手が進み、残された高沢・中村はうかつに割って入れなくなった。吉田同士の一騎打ち。

吉田(幸)
五万六万七万五索六索六筒七筒八筒東東 ポン中中中

吉田(直)
一索一索四索四索四索五索七索七索八索九索北北北

互いに互いのテンパイは察しているだろう。吉田(直)が吉田(幸)の待ちを抑えている分、若干吉田(直)の方が有利か?(ええい、『吉田』ばっかでややこしいな!)
しかし吉田(直)が五索をツモる。ほぼ唯一、吉田(幸)のあたり牌が出ていく可能性のあるツモ牌。

champ23

吉田(直)、長考に入る。
自分勝手に行くならおそらく打七索、しかしテンパイ濃厚の親に5枚持ちの筋が切れるか?
しかし、テンパイ維持のためには五索七索を切らなくてはならない・・・。
この時の吉田(直)の思考は推測しか出来ないが、最終的に彼が選んだのは、支部長の刃をすり抜ける打五索

無情にも、次巡、吉田(直)が持ってきたのは、打七索としておけばアガリ牌であった1。
しかし流局して開かれた吉田(幸)の手を見て、自分の判断は間違っていなかったと、背中を押された気がしたのではないだろうか。

吉田同士の紙一重のしのぎあい、そして場を見てきちんと引いた高沢と中村。
見応えのある、良い一局だった。

動画再生

この回はこの後更に吉田(直)が加点し、5万点オーバーのトップを取ることとなる。
しかし肉食系が暴れまわる中、中村は南1局に3,000・6,000をツモり、しっかりと4万点超の浮きを確保。

2回戦成績
吉田(直)+28.5P  中村 +16.4P  吉田(幸)▲7.2P  高沢 ▲37.7P

2回戦終了時
中村 +21.5P 吉田(幸)+18.6P 吉田(直)+15.3P  高沢 ▲55.4P

1回戦、2回戦ともにしぶとく2着を確保した中村が総合トップ。しかしまだ両吉田との差はわずか。
決戦は三つ巴の様相を呈してきた。

 

 

Chapter4 貴公子の嘆き

3回戦(起家から、中村・吉田(幸)・吉田(直)・高沢)

2ラスを引いて、トータル1人沈みとなってしまった貴公子・高沢。そろそろ挽回しないと、もう追いつけなくなってしまう。

高沢の麻雀には華がある。貴公子の名にふさわしい。(まあ今私がつけたんだが。)

例えば1回戦東2局。

二万二万五万六万六万八万九万九万五索六索③筒④筒東北  ドラ北

ここから打④筒としてマンズに一気寄せする。

あるいは2回戦南2局。3巡目に、

一万三万五万九万八索九索一筒③筒七筒七筒八筒九筒発  ドラ③筒

ここから六索をツモ切り。そして6巡目に、

一万三万五万七万九万八索九索一筒一筒③筒七筒八筒九筒  ツモ四万

これで一通と三色の芽を残す打③筒
見ていてやりたいことが分かりやすく伝わってくる。
思わず手元のノートに「手役追うきれいな麻雀」と書き付けた。

そして3回戦東1局、高沢リーチ。

五万七万五索六索七索二筒③筒④筒五筒六筒七筒中中  リーチ  ドラ九索

うむ、美しい。しかし結果は流局。
さらに東2局1本場、またもリーチ。

一万二万三万三万四万五万九万九万三索五索③筒④筒五筒  リーチ  ドラ一索

うん美しいね。しかし結果は他家のアガリ。

何度でも手を作って挑むのに、その度に振られてしまう貴公子・高沢。非常に苦しい。
こういった手がことごとくはまる日もあるだろうに、本日の麻雀の女神は、高沢にはつれない。

貴公子の嘆きをよそに、他3人がアガリを重ねる。

東2局2本場。
親の吉田(幸)が6巡目にこのヤミテン。

二万二万三万三万四万四万二筒二筒③筒④筒五筒七筒八筒  ドラ二万

すぐに吉田(直)から六筒が出て12,000。
しかし、すかさずアガリ返してこそ肉食。

吉田(直)1巡目、

七万七万四索五索一筒④筒六筒七筒東南南白発 ツモ白 ドラ九筒

ここから四索を切ってホンイツまっしぐら。2巡目に出た白を一鳴きして手を進める。
ちょっと今までの吉田(直)の手組みとは違うように感じる。苦境を受けて少し変えてきたということか。
もしかしたら麻雀の女神は、きれいなだけでは物足りなくて、時にはこういった強引な仕掛けの肉食系に惹かれるのかもしれない。そのまま2,000・4,000をアガって吉田(幸)の親を流す。

中村も、両吉田がせめぎあうなか、南3局、少ないチャンスをモノにして1,300・2,600をツモアガる。
そしてオーラスも軽く仕掛けて2,000点をアガリ、しっかりと浮きを確保。

3回戦成績
吉田(幸)+25.7P  中村 +5.7P  吉田(直)▲12.0P  高沢 ▲19.4P

3回戦終了時

吉田(幸)+44.3P  中村 +27.2P  吉田(直)+3.3P  高沢 ▲74.8P

他家のアガリを受けつつも、3回戦とも浮きの2着を確保した中村。
きちんとチャンスを活かしていくアガリへの嗅覚が見事である。
しかし、総合トップの座は支部長吉田の元へ。

ここまで展開の良さにも恵まれたせいか、先手なら押す、後手なら好形の場合1、2牌は押すが、その後はいかない、といった淡白とも見える押し引きをしてきた草食系男子・中村。
追う展開となった時の踏み込み方が、さて見ものである。

 

 

Chapter5 ロールキャベツ男子

4回戦(起家から、吉田(直)・吉田(幸)・中村・高沢)

4回戦の山場はいきなりやってきた。
東1局、親の吉田(直)がリーチ。

四万一索一索二筒二筒③筒③筒④筒④筒八筒八筒南南  リーチ  ドラ四万

これに対する中村の手牌。

二万四万四万七索八索九索七筒八筒九筒東東西西  ツモ三万

champ23

さてあなたならどうする?

中村はノータイム打四万でリーチを宣言!
結果は、もちろんあえなく御用であるが、私はこの時(あれあれあれ)と思っていた。
私がここまで見てきた中村の印象と、このノータイムドラ切りが結びつかない。
誰だ、中村を草食系男子だなんて言ったのは?!(お前だ!)
私は中村を誤解していたのかもしれない・・・。
混乱のあまり、私は手元のノートに「ロールキャベツ」と殴り書いた。
そうか、中村は一見草食系だが、一皮向けば肉食のロールキャベツ男子だったのか・・・!

「押すべきときに押す」
特に決勝で勝ちきる時には絶対に必要な要素であると思う。
言葉にするとシンプルだが、貫くのは非常に難しい。この際の敵は、相手3者ではなく自分自身である。
今回の結果は12,000点の放銃だが、きちんと押すべきところで押していった上でのことである。
中村がこの後もこの姿勢を貫けるなら、これは決して悪い放銃ではないだろう。

それを証明するかのように、東4局3本場、中村に大きなアガリが生まれる。

六万七万六索七索八索六筒七筒八筒九筒九筒  暗カン牌の背発発牌の背  リーチ  ドラ一万

これをさばきに動いたのが吉田(直)。

一万三万四万五万六万八万六索七索八索④筒④筒七筒八筒

この形から、上家から出た七万を鳴いてテンパイ。

三万四万五万六索七索八索④筒④筒七筒八筒  チー七万六万八万

結果は、次巡、吉田(直)が高め八万を掴んでそのまま中村に8,000点の放銃。

champ23

普段の吉田(直)のスタイルからすると、このさばきには若干違和感を覚える。
しかし、吉田(直)が勝負所と見込んで踏み込んだゆえの結果。一概に是非は言えまい。

「押すべきときに押す」
いつ押すか、どこまで押すか。すべて自分次第。一牌ごとに試される自分。
やはり麻雀は奥深い。

結局この回は、その後も中村が細かくアガって加点、なんと開局の失点を大きく取り返す浮き2着を確保する。
やはりしぶとい、草食系改めロールキャベツ男子・中村。

4回戦成績
高沢 +18.0P  中村 +12.8P  吉田(直)▲5.1P 吉田(幸)▲25.7P

4回戦終了時
中村+40.0P 吉田(幸)+18.6P  吉田(直)▲1.8P  高沢 ▲56.8P

総合トップだった吉田(幸)、この回は5,200点を放銃したのみだったが、他3者のアガリ合いに巻き込まれ、痛恨のラス。
残り1回、今日の中村の安定感からすると、このまま押し切ってしまうムード満載である。
さて波乱はあるのか。

 

 

Chapter6 そして終幕へ

5回戦(起家から、吉田(幸)・吉田(直)・高沢・中村)

総合2位の吉田(幸)の親番からスタート。
吉田(幸)の配牌がいい。少し手間取るが、13巡目にリーチ、2巡後にあっさりツモ。

四万五万六万七万八万七索七索③筒④筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ三万  ドラ九索

リーチタンヤオピンフツモの2,600オール。
この土壇場において非常に大きな2,600オール。この瞬間、吉田(幸)と中村のポイントは順位点込みでひっくり返っている。
まったくこれだから、決勝戦、特に最終戦は面白い。

これはもしかすると波乱が起きるのか?と思わせたが、更に予想を超えた事件が起きる。

東3局、親の高沢が8巡目リーチ。

三万三万五万五万六万六万八万八万八索八索北中中 リーチ ドラ中

これに飛び込んだのが吉田(幸)。

champ23

高沢の切り出しは、丁寧に作られた七対子に見えない捨て牌。
トップを目指す吉田(幸)にしてみれば、こんな北止めていたら優勝なんて出来ないだろう。
放銃やむなし。かわいそうな支部長・・・。

しかしその後、吉田(幸)がすかさず2,000・3,900をアガリ返し、場が平らになる。
さて仕切りなおしてまたトップ争いか、と思われたところで、一気に突き放したのが中村。

東4局、中村。

三万四万六万七万八万一索二索三索七索八索九索九筒九筒  リーチ  ツモ二万  ドラ九筒 リーチピンフツモドラ2の4,000オール。
この状況であっさりこのアガリ。やはり中村強い。

この時点での点棒状況は、吉田(幸)26,400、吉田(直)23,300、高沢30,400、中村39,900
思わずノートに「決まり?」と記す。

南1局に吉田(幸)が4,000オールをアガリ、3本場まで積んで、中村の点棒に追いつこうかというところまで来たものの、最後は中村がきちんと自力でアガって、吉田(幸)の親を流す。

もうこうなると中村の浮きはほぼ確実。中村を浮かせたまま逆転するのは3者とも難しく、逆転の波乱は起きないまま5回戦が終了、中村の初優勝が決定した。

5回戦成績
中村+24.4P  高沢+11.6P  吉田(幸)▲18.0P   吉田(直)▲18.0P
最終成績
中村+64.4P  吉田(幸)+0.6P  吉田(直)▲19.8P  高沢 ▲45.2P

champ23

終わってみれば中村の圧勝である。
勝負所と見た時の踏み込みの深さ、そして最終戦で見せた他家を更に突き放す力強さ。
見事な優勝劇であった。本当に、おめでとう。

終了後、次の目標は?と聞くと、鳳凰位リーグと特昇リーグを頑張って、上のリーグに行きたい、と答えてくれた。
うむ、やっぱり草食系ではなくてロールキャベツだった。
これからも志を高く持ち、更に活躍する姿が見られることを祈っている。

決戦の熱気にあてられ、多少ふわふわした足取りで帰途についた私は、やっぱり初恋はまだ諦めないでおこう、と思った。
今日麻雀に選ばれたのは中村だったが、でも中村はもちろん、振られた3人だってきれいに輝いていた。
私だって、何度振られても、いつか振り向いてもらえる日がくるかもしれないじゃないか。

最後に、好き勝手書かさせて頂きましたが、ご覧になった皆様、特に登場人物の皆様、もし不快な表現等ありましたら大変申し訳ありません。
私の愚かさに免じて、ご容赦頂けると幸いです。

ではこれにて、閉幕。

 

JPML WRCリーグ 決勝観戦記/第23期チャンピオンズリーグ 決勝観戦記

 
「あなたにとって麻雀とはなんですか。」
そんな問いを不意に投げかけられたら、さてなんと答えよう?
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私にとって麻雀が、そういったものであった時も確かにあった。
けれど、今の私にはそれらの返答はどれもいまひとつしっくりこない。
今の私にとって麻雀とは、まるで遠い初恋の人のように思える。
願っても届かない想いを抱えることに疲れて、正面から向き合うことを避けるようになっていた。
伝えることなく諦めた初恋。
しかし距離を置いてつきあうと、なぜか良い結果が出るようにもなったりして、そういったところも追えば逃げる情愛の難しさに似ている。
観戦記者の話が来た時、思わず断る理由を探した。
想い人の背中すら見失いそうになっている私に、誰かの大切な闘いを伝える資格などないと思えたから。
けれども、やっぱり想いを諦めたくない気持ちが確かにあり、一つの闘いを真剣に見届ければ、なにか変われるかもしれないと思い直した。
今日麻雀が選ぶのは一体どんな人なのか。
まるで憧れの人に会いに行くような心持ちで、四ツ谷の連盟道場に足を向けた。
 
Chapter1 選手入場
2013年1月27日、連盟四ツ谷道場。これからここで第23期チャンピオンズリーグ決勝戦が行われる。
私は開始より少し早めに会場入りし、本日の主役たちを待つことにした。
まず最初にやってきたのは中村慎吾。
27期生、初段。今日が初めての決勝となる。
意気込みなどを聞いてみた。
「予選をぎりぎりの最下位で通過したので、トーナメントは負けて元々の気持ちで臨んだら、ベスト8まで非常に恵まれた展開で勝ち進むことができた。昨日で力を出し切ってしまったから、もう今日は4位になっちゃうんじゃないんですかね。」
なんと驚いた。決勝を前にして4位でいいと言えてしまう人がいるなんて。
これが流行の草食系男子というやつか?
この気負わなさっぷりが、吉と出るか凶と出るか、要チェックや、と思いながら礼を言って離れる。
登場人物No.1 草食系男子・中村慎吾

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中村慎吾

次にやってきたのは吉田幸雄。
5期生、七段。
第10期發王戦優勝を筆頭に、数々の決勝出場経験を持つ百戦錬磨の猛者である。
北関東支部長として地方の麻雀発展を目指した活動も精力的に行っている。
決勝に向けた心構えを聞かせて頂けますか、との問いに、にこやかに「平常心」と答えてくれた。
全くの自然体で卓に向かう姿には格上の風格が漂っていて、さすがだな、と思わせられる。
登場人物No.2 百戦錬磨の支部長・吉田幸雄

champ23
吉田幸雄

3番目の到着は高沢智。
25期生、三段。
今年度の麻雀マスターズ決勝戦にて、惜しくも3位に敗れたものの、最終戦オーラスまでもつれる大熱戦を繰り広げたことは記憶に新しい。
私の勝手な見立てだが、麻雀の王道を追及するスタイルのイメージがある。
そのイメージと、長身細身で落ち着いた佇まいから、なんとなく「貴公子」といった風情がある。襟元のヒラヒラしたブラウスなど着せたら似合いそうである。
こちらのインタビューに、「今日はタイトル獲れるように頑張ります。」と言葉少なに答えてくれた。うむ、貴公子である。
登場人物No.3 貴公子・高沢智

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高沢智

最後に現れたのは吉田直。
23期生、四段。
2009年度の特昇リーグで優勝し、B2にステップアップ昇級、以来、上位リーグで互角以上にわたりあっている。A2リーグ昇級を決めた際は、男泣きに泣いたという、熱い男である。
「まあ50%の確率で吉田が勝つよ。だって4人中2人吉田だもん、HAHAHA!」
そう冗談めいて話す口調とは裏腹に、『勝つのは俺だ』という強い意志が眼差しに宿る。
これはまた中村とは好対照な肉食系である。
登場人物No.4 肉食・吉田直

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吉田直

さて主役たちがそろった。いよいよ楽しく辛い時間の始まりである。

champ23
左から 高沢智、吉田直、吉田幸雄、中村慎吾

 
Chapter2 支部長の貫禄
1回戦(起家から、高沢・中村・吉田(幸)・吉田(直))
東1局。高沢と吉田(直)の手牌が良く、どちらかのアガリかと思い見ていると、13巡目、中村がツモ発声。ピンフツモの400、700。闘いは静かに始まった。
その後2局流局し、東3局2本場。場が動き始める。
ここまで手が形にならず、3者に遅れをとっているように見えた吉田(幸)、今局は手牌がいい。
7巡目にこの形でテンパイ。
六万七万三索四索五索六索七索八索③筒④筒五筒六筒六筒  ドラ四索
慎重にヤミを選択。
無風状態の今、確実に5,800をモノにしようという腹づもりか、あるいは前巡、中村に五万を打たれた感触の悪さ故か。
直後、下家の吉田(直)が切った中を中村がポン。
すると3巡後、吉田(幸)の手に届いたのはアガリ牌の八万
タンヤオピンフツモドラ1の2,600は2,800オール。
親リーチしていれば、中村は生牌の中を鳴けなかったかもしれない。ヤミテン正解ということか。
ちなみに中村は、
一万三万四万五万五万七万八万六索六索七筒八筒中中  ツモ一万
ここから、打五万、次巡出た中を一鳴きして打一万としている。
むやみに大振りせず、直線的に進んで隙なくアガリを狙いに行くタイプということか。
続く東3局3本場。一気に場が活気付く。
まず親の吉田(幸)が9巡目にリーチ。すると同巡、高沢と中村が追いつき、相次いでリーチ。
吉田(幸)
四万四万六万七万八万二索三索四索五索六索二筒③筒④筒  リーチ  ドラ白
高沢
六万七万八万五索五索六索六索七索二筒③筒④筒北北  リーチ
中村
二万二万五万六万七万三索五索六筒六筒七筒七筒八筒八筒  リーチ
高沢と中村は、役アリテンパイ、親リーチが入っている、そして字牌のドラが1枚も見えていない、という点から、普段の麻雀であれば追いかける必要はないかもしれない。
しかし、今日は5回勝負の頭取り麻雀。引いていてはいけない、という気持ちが打ったリーチであろうか。
奇しくも広さは違えど、全員が同じ一索四索七索の筋待ち。
ここを誰がアガるかで、この後しばらくの勢いは決まるかも、と場に見入る。
結果は、あっさりと吉田(幸)が高めの七索ツモ。リーチタンヤオピンフツモの2,600オールは2,900オール。
東3局4本場。吉田(幸)の点棒は46,000点を超えた。
この親を落とさなければ、というのが子方3人共通の思いだろう。
今回は4者とも手がまとまっている。一番早くテンパイしたのは中村。
5巡目テンパイから、待ちを西単騎から3面張に振り替えて、8巡目リーチ。
三万三万三万七索八索九索一筒二筒③筒④筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ六索
この手、ドラの振り替わりや一通・ピンフ手変わりが見えるが、親落としという今局のテーマからすると、これが正解なのだろう。
一方、ここまで出番のなかった吉田(直)、リーチ後に七対子のテンパイが入る。
二万四万四万五万六万六万九万九万六索二筒二筒北  ツモ二万
無筋の五万を河において、そっとヤミテン。ほどなく六索をツモりあげる。
七対子ツモドラ2の2,000・4,000。
脅威だった支部長の親が落ちた。そして場はまた一旦凪となる。
次に大きく動くのは南1局3本場。
中村の手がいい。3巡目でこの1シャンテン。
一索二索三索七索七索八索九索九索一筒一筒③筒七筒九筒  ドラ七万
そして場には七索九索七筒九筒がどんどん切られていき、八索八筒は非常に良さそうに見える。
私が中村なら、早くどちらか引いてリーチしたい、という思いにはやることだろう。
しかし無情にもツモが効かず、ようやくリーチ出来たのは12巡目。
一索二索三索七索七索八索八索九索九索一筒一筒七筒九筒  リーチ
そして中村のツモがもたついている間に、着々と吉田(幸)の手が育っていた。
同巡、テンパイして追いかけリーチ。
一万三万四万五万六万七万八万九万四索五索六索二筒二筒  リーチ
二軒リーチを受けた吉田(直)。しかしこちらも手は悪くない。
二万二万三万四万四万四索六索八索④筒五筒六筒六筒六筒  ツモ二万
2人に共通の現物はない。また、中村は三万が早く切れていて、吉田(幸)の河には五万がある。
あまり間を置かず、打二万。かくして吉田(幸)の満貫のアガリと相成った。
吉田(直)の放銃した二万はラス牌であったが、これは致し方ないだろう。

champ23

かわいそうな吉田(直)。かわいそうな中村。
そして恐るべきは、百戦錬磨の支部長・吉田(幸)。
南2局を迎えて、吉田(幸)の点棒は53,000点台に突入した。
この回はこのまま支部長の圧勝か?と思われたが、さらに波乱が待っていた。
まず0本場は、親の中村が積極的に仕掛けて、中トイトイの7,700点を吉田(幸)から討ち取る。
五万五万五万四索四索③筒③筒  ポン五索五索五索  ポン中中中  ロン四索  ドラ西
続く1本場。初巡、中村が東を暗カン。6巡目リーチ。
五万六万七万一索三索九索九索一筒二筒③筒  暗カン牌の背東東牌の背 リーチ  ドラ九万
愚形ながら、場には一索三索が程良く飛んで、二索は1枚切れ、気持ちよくリーチに行ける。
これに、同巡テンパイした高沢と吉田(直)が、果敢に無筋を切り飛ばしてかぶせるが、結果は中村のツモ。リーチツモ東の3,900オール。
これで、吉田(幸)42,000点に対して、中村35,400点。吉田(幸)に、じわり、と近づく。
2本場は、吉田(幸)が軽く七対子ツモで流し、南3局。
ここまで磐石の態勢を築いていた支部長・吉田(幸)が初めて隙を見せる。
中村の捨て牌が、五筒③筒七筒九筒と異様な切り出し。
その後、東、西と続き、染め手なのは明らか。場にソーズが安いことから、マンズ染めであることは全員認識しているはず。
吉田(幸)は丁寧にソーズを落としながらも手を作り、14巡目テンパイ。
三万五万五万六万六万七万七万八万五索六索六索六索白  ツモ四万  ドラ五索

champ23

僥倖のラス四万ツモでテンパイ。白は生牌。さて行くべきか、引くべきか。
吉田(幸)の選択は打六索のテンパイとらず。すると3巡後、四索ツモ。痛恨のアガリ逃し!
私如きが支部長の麻雀に何か言える立場でもないが、調子のいい親番であること、そして決勝戦であることを考えると、ぜひこの白を切ってアガリ切るところを見せて欲しかった。
そうしたらこの親番、この後一体何点稼いだろうか、想像するだに恐ろしい。
結局この局は、静かにテンパイを入れていた高沢が、吉田(直)から七対子ドラ2の6,400をアガって終了。
動画再生
南4局は、親の吉田(直)がテンパイ流局で粘って2本積むが、締めは吉田(幸)が高沢から3,900点を討ち取った。
1回戦成績
吉田(幸)+25.8P  中村 +5.1P 吉田(直)▲13.2P  高沢 ▲17.7P
さすが支部長の貫禄を見せた吉田(幸)、しかし更に大きなトップを取れた可能性があったのも事実。
果たしてこれがこの後どう働いてくるか。
 
Chapter3 飢えた肉食
2回戦(起家から、高沢・中村・吉田(幸)・吉田(直))
初戦あまり見せ場のなかった吉田(直)が動き出す。
吉田(直)の麻雀は、深く、重いイメージがある。照準に入れば一撃で仕留めるしなやかな肉食獣のようである。
1回戦、吉田(直)の手牌・ツモは決して悪くなかった。しかしなかなかアガリに結びつかずにここまで来ていた。私が吉田(直)の立場なら、こういう状況にはかなり嫌な感触を持つ。
一見好形が決まらず、チャンスが流れていくと、どんどん態勢が悪くなる気がする。
いっそ手牌ばらばらの方がわかりやすくてよい。
吉田(直)自身には、そういった焦りはないのだろうか、と様子を伺う。
東1局1本場、吉田(直)に勝負手が入る。
六万六万七万八万九万③筒④筒六筒六筒六筒八筒八筒  リーチ  ドラ六筒
果たしてこのチャンスは実るのか、これも逃したらさすがに寒いな・・・、と見ていると、5巡後に二筒ツモ。リーチツモドラ三索で2,000・4,000。
続く東2局も、吉田(直)が先行リーチ、追いかけリーチをした高沢から7,700を討ち取る。
二万三万三万四万四万五万六万六万三索四索五索③筒④筒  リーチ  ロン二筒  ドラ③筒
いよいよ肉食獣が爪を研ぎ獲物を狙い始めたか?
東3局、親は吉田(幸)。
吉田(直)にだけ好き勝手させない、とばかりに、吉田(幸)が攻めて行く。
五万六万七万七万五索六索七筒八筒東白発中中  ドラ五万
ここから、1枚目の中をポン。
一方、吉田(直)の手にはソーズが押し寄せ、吉田(直)は染めに移行。
両者順調に手が進み、残された高沢・中村はうかつに割って入れなくなった。吉田同士の一騎打ち。
吉田(幸)
五万六万七万五索六索六筒七筒八筒東東 ポン中中中
吉田(直)
一索一索四索四索四索五索七索七索八索九索北北北
互いに互いのテンパイは察しているだろう。吉田(直)が吉田(幸)の待ちを抑えている分、若干吉田(直)の方が有利か?(ええい、『吉田』ばっかでややこしいな!)
しかし吉田(直)が五索をツモる。ほぼ唯一、吉田(幸)のあたり牌が出ていく可能性のあるツモ牌。

champ23

吉田(直)、長考に入る。
自分勝手に行くならおそらく打七索、しかしテンパイ濃厚の親に5枚持ちの筋が切れるか?
しかし、テンパイ維持のためには五索七索を切らなくてはならない・・・。
この時の吉田(直)の思考は推測しか出来ないが、最終的に彼が選んだのは、支部長の刃をすり抜ける打五索
無情にも、次巡、吉田(直)が持ってきたのは、打七索としておけばアガリ牌であった1。
しかし流局して開かれた吉田(幸)の手を見て、自分の判断は間違っていなかったと、背中を押された気がしたのではないだろうか。
吉田同士の紙一重のしのぎあい、そして場を見てきちんと引いた高沢と中村。
見応えのある、良い一局だった。
動画再生
この回はこの後更に吉田(直)が加点し、5万点オーバーのトップを取ることとなる。
しかし肉食系が暴れまわる中、中村は南1局に3,000・6,000をツモり、しっかりと4万点超の浮きを確保。
2回戦成績
吉田(直)+28.5P  中村 +16.4P  吉田(幸)▲7.2P  高沢 ▲37.7P
2回戦終了時
中村 +21.5P 吉田(幸)+18.6P 吉田(直)+15.3P  高沢 ▲55.4P
1回戦、2回戦ともにしぶとく2着を確保した中村が総合トップ。しかしまだ両吉田との差はわずか。
決戦は三つ巴の様相を呈してきた。
 
 
Chapter4 貴公子の嘆き
3回戦(起家から、中村・吉田(幸)・吉田(直)・高沢)
2ラスを引いて、トータル1人沈みとなってしまった貴公子・高沢。そろそろ挽回しないと、もう追いつけなくなってしまう。
高沢の麻雀には華がある。貴公子の名にふさわしい。(まあ今私がつけたんだが。)
例えば1回戦東2局。
二万二万五万六万六万八万九万九万五索六索③筒④筒東北  ドラ北
ここから打④筒としてマンズに一気寄せする。
あるいは2回戦南2局。3巡目に、
一万三万五万九万八索九索一筒③筒七筒七筒八筒九筒発  ドラ③筒
ここから六索をツモ切り。そして6巡目に、
一万三万五万七万九万八索九索一筒一筒③筒七筒八筒九筒  ツモ四万
これで一通と三色の芽を残す打③筒
見ていてやりたいことが分かりやすく伝わってくる。
思わず手元のノートに「手役追うきれいな麻雀」と書き付けた。
そして3回戦東1局、高沢リーチ。
五万七万五索六索七索二筒③筒④筒五筒六筒七筒中中  リーチ  ドラ九索
うむ、美しい。しかし結果は流局。
さらに東2局1本場、またもリーチ。
一万二万三万三万四万五万九万九万三索五索③筒④筒五筒  リーチ  ドラ一索
うん美しいね。しかし結果は他家のアガリ。
何度でも手を作って挑むのに、その度に振られてしまう貴公子・高沢。非常に苦しい。
こういった手がことごとくはまる日もあるだろうに、本日の麻雀の女神は、高沢にはつれない。
貴公子の嘆きをよそに、他3人がアガリを重ねる。
東2局2本場。
親の吉田(幸)が6巡目にこのヤミテン。
二万二万三万三万四万四万二筒二筒③筒④筒五筒七筒八筒  ドラ二万
すぐに吉田(直)から六筒が出て12,000。
しかし、すかさずアガリ返してこそ肉食。
吉田(直)1巡目、
七万七万四索五索一筒④筒六筒七筒東南南白発 ツモ白 ドラ九筒
ここから四索を切ってホンイツまっしぐら。2巡目に出た白を一鳴きして手を進める。
ちょっと今までの吉田(直)の手組みとは違うように感じる。苦境を受けて少し変えてきたということか。
もしかしたら麻雀の女神は、きれいなだけでは物足りなくて、時にはこういった強引な仕掛けの肉食系に惹かれるのかもしれない。そのまま2,000・4,000をアガって吉田(幸)の親を流す。
中村も、両吉田がせめぎあうなか、南3局、少ないチャンスをモノにして1,300・2,600をツモアガる。
そしてオーラスも軽く仕掛けて2,000点をアガリ、しっかりと浮きを確保。
3回戦成績
吉田(幸)+25.7P  中村 +5.7P  吉田(直)▲12.0P  高沢 ▲19.4P
3回戦終了時
吉田(幸)+44.3P  中村 +27.2P  吉田(直)+3.3P  高沢 ▲74.8P
他家のアガリを受けつつも、3回戦とも浮きの2着を確保した中村。
きちんとチャンスを活かしていくアガリへの嗅覚が見事である。
しかし、総合トップの座は支部長吉田の元へ。
ここまで展開の良さにも恵まれたせいか、先手なら押す、後手なら好形の場合1、2牌は押すが、その後はいかない、といった淡白とも見える押し引きをしてきた草食系男子・中村。
追う展開となった時の踏み込み方が、さて見ものである。
 
 
Chapter5 ロールキャベツ男子
4回戦(起家から、吉田(直)・吉田(幸)・中村・高沢)
4回戦の山場はいきなりやってきた。
東1局、親の吉田(直)がリーチ。
四万一索一索二筒二筒③筒③筒④筒④筒八筒八筒南南  リーチ  ドラ四万
これに対する中村の手牌。
二万四万四万七索八索九索七筒八筒九筒東東西西  ツモ三万

champ23

さてあなたならどうする?
中村はノータイム打四万でリーチを宣言!
結果は、もちろんあえなく御用であるが、私はこの時(あれあれあれ)と思っていた。
私がここまで見てきた中村の印象と、このノータイムドラ切りが結びつかない。
誰だ、中村を草食系男子だなんて言ったのは?!(お前だ!)
私は中村を誤解していたのかもしれない・・・。
混乱のあまり、私は手元のノートに「ロールキャベツ」と殴り書いた。
そうか、中村は一見草食系だが、一皮向けば肉食のロールキャベツ男子だったのか・・・!
「押すべきときに押す」
特に決勝で勝ちきる時には絶対に必要な要素であると思う。
言葉にするとシンプルだが、貫くのは非常に難しい。この際の敵は、相手3者ではなく自分自身である。
今回の結果は12,000点の放銃だが、きちんと押すべきところで押していった上でのことである。
中村がこの後もこの姿勢を貫けるなら、これは決して悪い放銃ではないだろう。
それを証明するかのように、東4局3本場、中村に大きなアガリが生まれる。
六万七万六索七索八索六筒七筒八筒九筒九筒  暗カン牌の背発発牌の背  リーチ  ドラ一万
これをさばきに動いたのが吉田(直)。
一万三万四万五万六万八万六索七索八索④筒④筒七筒八筒
この形から、上家から出た七万を鳴いてテンパイ。
三万四万五万六索七索八索④筒④筒七筒八筒  チー七万六万八万
結果は、次巡、吉田(直)が高め八万を掴んでそのまま中村に8,000点の放銃。

champ23

普段の吉田(直)のスタイルからすると、このさばきには若干違和感を覚える。
しかし、吉田(直)が勝負所と見込んで踏み込んだゆえの結果。一概に是非は言えまい。
「押すべきときに押す」
いつ押すか、どこまで押すか。すべて自分次第。一牌ごとに試される自分。
やはり麻雀は奥深い。
結局この回は、その後も中村が細かくアガって加点、なんと開局の失点を大きく取り返す浮き2着を確保する。
やはりしぶとい、草食系改めロールキャベツ男子・中村。
4回戦成績
高沢 +18.0P  中村 +12.8P  吉田(直)▲5.1P 吉田(幸)▲25.7P
4回戦終了時
中村+40.0P 吉田(幸)+18.6P  吉田(直)▲1.8P  高沢 ▲56.8P
総合トップだった吉田(幸)、この回は5,200点を放銃したのみだったが、他3者のアガリ合いに巻き込まれ、痛恨のラス。
残り1回、今日の中村の安定感からすると、このまま押し切ってしまうムード満載である。
さて波乱はあるのか。
 
 
Chapter6 そして終幕へ
5回戦(起家から、吉田(幸)・吉田(直)・高沢・中村)
総合2位の吉田(幸)の親番からスタート。
吉田(幸)の配牌がいい。少し手間取るが、13巡目にリーチ、2巡後にあっさりツモ。
四万五万六万七万八万七索七索③筒④筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ三万  ドラ九索
リーチタンヤオピンフツモの2,600オール。
この土壇場において非常に大きな2,600オール。この瞬間、吉田(幸)と中村のポイントは順位点込みでひっくり返っている。
まったくこれだから、決勝戦、特に最終戦は面白い。
これはもしかすると波乱が起きるのか?と思わせたが、更に予想を超えた事件が起きる。
東3局、親の高沢が8巡目リーチ。
三万三万五万五万六万六万八万八万八索八索北中中 リーチ ドラ中
これに飛び込んだのが吉田(幸)。

champ23

高沢の切り出しは、丁寧に作られた七対子に見えない捨て牌。
トップを目指す吉田(幸)にしてみれば、こんな北止めていたら優勝なんて出来ないだろう。
放銃やむなし。かわいそうな支部長・・・。
しかしその後、吉田(幸)がすかさず2,000・3,900をアガリ返し、場が平らになる。
さて仕切りなおしてまたトップ争いか、と思われたところで、一気に突き放したのが中村。
東4局、中村。
三万四万六万七万八万一索二索三索七索八索九索九筒九筒  リーチ  ツモ二万  ドラ九筒 リーチピンフツモドラ2の4,000オール。
この状況であっさりこのアガリ。やはり中村強い。
この時点での点棒状況は、吉田(幸)26,400、吉田(直)23,300、高沢30,400、中村39,900
思わずノートに「決まり?」と記す。
南1局に吉田(幸)が4,000オールをアガリ、3本場まで積んで、中村の点棒に追いつこうかというところまで来たものの、最後は中村がきちんと自力でアガって、吉田(幸)の親を流す。
もうこうなると中村の浮きはほぼ確実。中村を浮かせたまま逆転するのは3者とも難しく、逆転の波乱は起きないまま5回戦が終了、中村の初優勝が決定した。
5回戦成績
中村+24.4P  高沢+11.6P  吉田(幸)▲18.0P   吉田(直)▲18.0P
最終成績
中村+64.4P  吉田(幸)+0.6P  吉田(直)▲19.8P  高沢 ▲45.2P

champ23

終わってみれば中村の圧勝である。
勝負所と見た時の踏み込みの深さ、そして最終戦で見せた他家を更に突き放す力強さ。
見事な優勝劇であった。本当に、おめでとう。
終了後、次の目標は?と聞くと、鳳凰位リーグと特昇リーグを頑張って、上のリーグに行きたい、と答えてくれた。
うむ、やっぱり草食系ではなくてロールキャベツだった。
これからも志を高く持ち、更に活躍する姿が見られることを祈っている。
決戦の熱気にあてられ、多少ふわふわした足取りで帰途についた私は、やっぱり初恋はまだ諦めないでおこう、と思った。
今日麻雀に選ばれたのは中村だったが、でも中村はもちろん、振られた3人だってきれいに輝いていた。
私だって、何度振られても、いつか振り向いてもらえる日がくるかもしれないじゃないか。
最後に、好き勝手書かさせて頂きましたが、ご覧になった皆様、特に登場人物の皆様、もし不快な表現等ありましたら大変申し訳ありません。
私の愚かさに免じて、ご容赦頂けると幸いです。
ではこれにて、閉幕。
 

第73回:小島優

みなさんこんにちわ!
今回、童瞳からバトンを受け取った27期生小島優です!
リレーエッセィ嬉しく思います(*^^*)

ホント私、文章とか苦手で…
こういう時、勉強しとけばよかったと後悔しますね!苦笑
とりあえずアホっぽいですが、おもしろいエッセィが書けたらなって思っていますo(`ω´ )o

生まれ、育ち名古屋!
バリバリの名古屋弁!
血は小島武夫!

私、小島優といえばこんな感じです!
おもしろい人が大好きで(お笑いはあまり好きじゃない)お調子者なタイプ!

私のお母さんがおじいちゃん(小島武夫)の娘で、私は孫になります。
実は、4歳から会っていないそうです。連絡はたまにとったりしていたみたいですが。。
そんなある日、お母さんに、おじいちゃんの連絡先を教えてもらったのがきっかけで、
当時、麻雀はネットでしかやったことない私が、大阪の難波にある雀荘で働くことになり、
おじいちゃんのすごさを知りました!

それまでは麻雀のプロってことしか知らなくて、面接でおじいちゃんの話をしたら、試験管の方々もビックリ!!(みんな嘘だと思ったらしい)それがもう5年前の話かな?

大阪に数年いて、奈良に1年住み、関西が大好きになっちゃいました★
名古屋は19歳までいて、それ以外はほとんど1人暮らしをしています!

東京に出てきてもうすぐ2年!本当に早かった!
毎日、麻雀麻雀で、リーグ戦はズタボロ…桜花もズタボロ……
唯一好成績を残せたのが、ロン2のファン感謝祭。優勝&予選トップ通過…
これぐらいしかないです。恥

一時期、ホントに麻雀が勝てない。どうしたらいいの?麻雀って一体何?
悩みましたね。。麻雀すればラス。
おじいちゃんに、どうすれば麻雀は勝てるの?と、よく聞いていました。
この時、プロの対局をいっぱいみて、打つことよりも今は見て勉強しよう!
と思ったのですが、押しが足りないのか?それとも押しすぎなのか……
本当に訳がわからなくなりました。

先輩プロに言われたのが「オリるのが早い」
そう言われた時に、もっと勝負してみよう、放銃を恐れていたのかもしれない。
前にいかなきゃ勝てる訳がないって思いました。

「麻雀とは卓上の戦争だ」

おじいちゃんが、よくサインする時に色紙にそう書きます。
まさにそうですよね!受け身ばかりだと戦争じゃ通用しないですよね。
もっともっと勉強して、先輩達を見習います!

好きな手役!門前ツモ!ホントにツモれると安くても嬉しい!
あと一気通貫も好きです!
役満はテンパイはするんですけど、あんまりアガれないですね…
ネット麻雀でよく三麻はするんですけど、それでも役満少ないです( ;´Д`)
ロン2の三麻もよくプレイしています★

4月からはプロ3年目に突入しちゃいます。今年の目標はリーグ戦昇級!
同期や後輩が活躍する中、まだ私は昇級できてないので、今年は絶対昇級を狙います!
これを目標に頑張りたいと思います!

いつかおじいちゃんに追いつけることを夢見て。

では、次回のバトンを、チャンピオンズリーグ優勝の中村慎吾君にお渡しいたします。
中村君お願いします!

リレーエッセィ/第73回:小島優

みなさんこんにちわ!
今回、童瞳からバトンを受け取った27期生小島優です!
リレーエッセィ嬉しく思います(*^^*)
ホント私、文章とか苦手で…
こういう時、勉強しとけばよかったと後悔しますね!苦笑
とりあえずアホっぽいですが、おもしろいエッセィが書けたらなって思っていますo(`ω´ )o
生まれ、育ち名古屋!
バリバリの名古屋弁!
血は小島武夫!
私、小島優といえばこんな感じです!
おもしろい人が大好きで(お笑いはあまり好きじゃない)お調子者なタイプ!
私のお母さんがおじいちゃん(小島武夫)の娘で、私は孫になります。
実は、4歳から会っていないそうです。連絡はたまにとったりしていたみたいですが。。
そんなある日、お母さんに、おじいちゃんの連絡先を教えてもらったのがきっかけで、
当時、麻雀はネットでしかやったことない私が、大阪の難波にある雀荘で働くことになり、
おじいちゃんのすごさを知りました!
それまでは麻雀のプロってことしか知らなくて、面接でおじいちゃんの話をしたら、試験管の方々もビックリ!!(みんな嘘だと思ったらしい)それがもう5年前の話かな?
大阪に数年いて、奈良に1年住み、関西が大好きになっちゃいました★
名古屋は19歳までいて、それ以外はほとんど1人暮らしをしています!
東京に出てきてもうすぐ2年!本当に早かった!
毎日、麻雀麻雀で、リーグ戦はズタボロ…桜花もズタボロ……
唯一好成績を残せたのが、ロン2のファン感謝祭。優勝&予選トップ通過…
これぐらいしかないです。恥
一時期、ホントに麻雀が勝てない。どうしたらいいの?麻雀って一体何?
悩みましたね。。麻雀すればラス。
おじいちゃんに、どうすれば麻雀は勝てるの?と、よく聞いていました。
この時、プロの対局をいっぱいみて、打つことよりも今は見て勉強しよう!
と思ったのですが、押しが足りないのか?それとも押しすぎなのか……
本当に訳がわからなくなりました。
先輩プロに言われたのが「オリるのが早い」
そう言われた時に、もっと勝負してみよう、放銃を恐れていたのかもしれない。
前にいかなきゃ勝てる訳がないって思いました。
「麻雀とは卓上の戦争だ」
おじいちゃんが、よくサインする時に色紙にそう書きます。
まさにそうですよね!受け身ばかりだと戦争じゃ通用しないですよね。
もっともっと勉強して、先輩達を見習います!
好きな手役!門前ツモ!ホントにツモれると安くても嬉しい!
あと一気通貫も好きです!
役満はテンパイはするんですけど、あんまりアガれないですね…
ネット麻雀でよく三麻はするんですけど、それでも役満少ないです( ;´Д`)
ロン2の三麻もよくプレイしています★
4月からはプロ3年目に突入しちゃいます。今年の目標はリーグ戦昇級!
同期や後輩が活躍する中、まだ私は昇級できてないので、今年は絶対昇級を狙います!
これを目標に頑張りたいと思います!
いつかおじいちゃんに追いつけることを夢見て。
では、次回のバトンを、チャンピオンズリーグ優勝の中村慎吾君にお渡しいたします。
中村君お願いします!

第74回『勝因になり得る可能性』

既にご存知の方も多いと思うが、第7期女流桜花決定戦は、魚谷プロの連覇で幕を閉じた。
決定戦に向けて、魚谷プロは何度か色々なプロの方々と、本番に向けての練習試合を行っていたようで、
その中の1回に私自身も参加した。

その対局の中で、前回の中級講座に『マクロな視点から考えるべきではないか』と記したが、
それに関しての実戦譜の様なものがあったので記したいと思う。

対局者は、魚谷、福光、小川尚哉、そして私の4名。
プロ連盟のAルール(一発・裏なし)5半荘でのトータルポイント1位が優勝、という想定で行った。

2回戦が終わり、私と福光が20.0P以上浮いていて、僅か数ポイント差で私の方が上、魚谷、小川は20.0P以上沈んでいた。3回戦目のオーラスを迎えて、私は38,600点持ちのトップ目に立っていたが、対抗の福光が2着目でラス親、31,800点持ち。
Aルールは一発・裏ドラに加えて、オカもなく順位点も大きくないルールで、原点の30,000点を超えていれば順位点がプラスになる浮き沈み方式を採用している。

8巡目、私の手牌は以下。

五万六万三索三索三索四索五索六索八索二筒三筒四筒五筒  ドラ四筒

9巡目に、上家から出た七索のチーテンを私はとらなかった。
もちろんチーテンをとればアガリにぐっと近づくし、何よりトップでこの回を終えることができる。
しかし、チーテンを取ったときの方が『優勝』する確率が高いか、と問われれば必ずしもそうとは言えないと思う。

浮き沈み方式を採用している為、福光が30,000点を割れば、福光の順位点は+4.0P→▲1.0P(沈みの2着の場合、1人浮きの順位点は+12.0P、▲1.0P、▲3.0P、▲8.0P)。
そして私の順位点は+8.0P→+12.0Pとなる為、浮き沈みだけで約10,000点も違う計算となる。

私がチーテンにとり、福光からの2,000点直撃の場合は、福光を30,000点以下に沈めることができるが、それは福光のオリか攻めかの打牌選択に委ねることになる。
しかし、門前でこの手が完成すれば、ツモでも最低1,000・2,000なので、福光を沈めることができる。
もちろんチーテンをとらないで、福光にこの回トップを取られてしまうこともある。その可能性を考慮しても、私は鳴かない方が優勝の確率は上がると判断した。

オカがあるルールと違って素点が重要なので、門前でリーチを打ってアガることができれば大きなアドバンテージとなる。

結果は、スルーした直後に七万をツモって二筒切りリーチ、下家から5,200点のアガリとなった。
もちろん25,000点持ちの30,000点返しの様な、オカありのルールならばチーテンにとるし、牌姿が違えば鳴くこともあるだろう。

同じ状況だと仮定して、例えば

一万二万三万五万六万七索七索二筒三筒四筒北中中  ドラ四筒

こんな牌姿で、9巡目に中がでたとしたら鳴く。
この牌姿でも門前で進めれば満貫クラスも見込め、ツモって最低1,000・2,000だが、上述した牌姿と違って圧倒的に受け入れが狭い。その上、満貫になるのは、自力で4枚目の中を持ってきたときだけである。

この牌姿であれば、早くアガってトップでこの半荘を終えた方が、この局、この半荘だけではなく、
『優勝』に近づいているとみる。なぜなら、差を広げることに重点を置くのではなく、差を詰めさせないことに重点を置いた方が良い手であると判断するからだ。

感覚的なものだが、この局を何千回とやるとして、鳴いたほうが期待収支は良いと思うし成績も安定すると思う。前回の中級講座で記した、平均点70点の打牌(選択)とは、ここではチーテンをとることなのだろう。ただそれは(何度も言うようだが)この半荘だけを見れば、という話である。

あるプロの方にこの話をしたら、「残りの半荘数や残り局数に応じた一定以上のアドバンテージは見た目のポイント差以上に有利」という様な答えが返ってきたが、正にその通りだと思う。
ポイントや点差が開けば、残りの回数に応じた手組などが必要になってくる上、多少無理をしなければならないことも多い。更に、その人自身にかかる精神的なプレッシャーというものもある。

よく「追われるよりも追う方が楽」と聞くが、私はそんなことは決してないと思っている。
精神的な意味では追う側が楽なのだろうが、追われる方は精神的な乱れというものを無くして考えれば、ポイントはもちろん戦略的にも幅が広がり有利な立場で勝負できるのである。

様はそういった有利な立場に持ち込むために、上述の手牌、点数状況は絶好で、たった2,000点で終わらせるよりも、少しくらいギャンブルした方がいいのではないか、というのが私自身の結論だ。

以前、勝又プロが執筆した観戦記の中で「敗因にはなり得ても、勝因にはなり得ない選択はしない」という旨の記述があったが、このチーテンを取らないという選択は十分『勝因になり得る』可能性がある選択だと考える。

前回の中級講座と伝えたいことはほとんど一緒なのだが、良い例があったので今回はそれを挙げて、より詳しく書いてみた。

私自身の麻雀における最大のテーマは「読み」だが、それは手牌や山に在る牌を推測するのはもちろんのこと、ゲームがどう展開していくかということや、心の動きまで読んでいきたいと思うのである。

中級/第74回『勝因になり得る可能性』

既にご存知の方も多いと思うが、第7期女流桜花決定戦は、魚谷プロの連覇で幕を閉じた。
決定戦に向けて、魚谷プロは何度か色々なプロの方々と、本番に向けての練習試合を行っていたようで、
その中の1回に私自身も参加した。
その対局の中で、前回の中級講座に『マクロな視点から考えるべきではないか』と記したが、
それに関しての実戦譜の様なものがあったので記したいと思う。
対局者は、魚谷、福光、小川尚哉、そして私の4名。
プロ連盟のAルール(一発・裏なし)5半荘でのトータルポイント1位が優勝、という想定で行った。
2回戦が終わり、私と福光が20.0P以上浮いていて、僅か数ポイント差で私の方が上、魚谷、小川は20.0P以上沈んでいた。3回戦目のオーラスを迎えて、私は38,600点持ちのトップ目に立っていたが、対抗の福光が2着目でラス親、31,800点持ち。
Aルールは一発・裏ドラに加えて、オカもなく順位点も大きくないルールで、原点の30,000点を超えていれば順位点がプラスになる浮き沈み方式を採用している。
8巡目、私の手牌は以下。
五万六万三索三索三索四索五索六索八索二筒三筒四筒五筒  ドラ四筒
9巡目に、上家から出た七索のチーテンを私はとらなかった。
もちろんチーテンをとればアガリにぐっと近づくし、何よりトップでこの回を終えることができる。
しかし、チーテンを取ったときの方が『優勝』する確率が高いか、と問われれば必ずしもそうとは言えないと思う。
浮き沈み方式を採用している為、福光が30,000点を割れば、福光の順位点は+4.0P→▲1.0P(沈みの2着の場合、1人浮きの順位点は+12.0P、▲1.0P、▲3.0P、▲8.0P)。
そして私の順位点は+8.0P→+12.0Pとなる為、浮き沈みだけで約10,000点も違う計算となる。
私がチーテンにとり、福光からの2,000点直撃の場合は、福光を30,000点以下に沈めることができるが、それは福光のオリか攻めかの打牌選択に委ねることになる。
しかし、門前でこの手が完成すれば、ツモでも最低1,000・2,000なので、福光を沈めることができる。
もちろんチーテンをとらないで、福光にこの回トップを取られてしまうこともある。その可能性を考慮しても、私は鳴かない方が優勝の確率は上がると判断した。
オカがあるルールと違って素点が重要なので、門前でリーチを打ってアガることができれば大きなアドバンテージとなる。
結果は、スルーした直後に七万をツモって二筒切りリーチ、下家から5,200点のアガリとなった。
もちろん25,000点持ちの30,000点返しの様な、オカありのルールならばチーテンにとるし、牌姿が違えば鳴くこともあるだろう。
同じ状況だと仮定して、例えば
一万二万三万五万六万七索七索二筒三筒四筒北中中  ドラ四筒
こんな牌姿で、9巡目に中がでたとしたら鳴く。
この牌姿でも門前で進めれば満貫クラスも見込め、ツモって最低1,000・2,000だが、上述した牌姿と違って圧倒的に受け入れが狭い。その上、満貫になるのは、自力で4枚目の中を持ってきたときだけである。
この牌姿であれば、早くアガってトップでこの半荘を終えた方が、この局、この半荘だけではなく、
『優勝』に近づいているとみる。なぜなら、差を広げることに重点を置くのではなく、差を詰めさせないことに重点を置いた方が良い手であると判断するからだ。
感覚的なものだが、この局を何千回とやるとして、鳴いたほうが期待収支は良いと思うし成績も安定すると思う。前回の中級講座で記した、平均点70点の打牌(選択)とは、ここではチーテンをとることなのだろう。ただそれは(何度も言うようだが)この半荘だけを見れば、という話である。
あるプロの方にこの話をしたら、「残りの半荘数や残り局数に応じた一定以上のアドバンテージは見た目のポイント差以上に有利」という様な答えが返ってきたが、正にその通りだと思う。
ポイントや点差が開けば、残りの回数に応じた手組などが必要になってくる上、多少無理をしなければならないことも多い。更に、その人自身にかかる精神的なプレッシャーというものもある。
よく「追われるよりも追う方が楽」と聞くが、私はそんなことは決してないと思っている。
精神的な意味では追う側が楽なのだろうが、追われる方は精神的な乱れというものを無くして考えれば、ポイントはもちろん戦略的にも幅が広がり有利な立場で勝負できるのである。
様はそういった有利な立場に持ち込むために、上述の手牌、点数状況は絶好で、たった2,000点で終わらせるよりも、少しくらいギャンブルした方がいいのではないか、というのが私自身の結論だ。
以前、勝又プロが執筆した観戦記の中で「敗因にはなり得ても、勝因にはなり得ない選択はしない」という旨の記述があったが、このチーテンを取らないという選択は十分『勝因になり得る』可能性がある選択だと考える。
前回の中級講座と伝えたいことはほとんど一緒なのだが、良い例があったので今回はそれを挙げて、より詳しく書いてみた。
私自身の麻雀における最大のテーマは「読み」だが、それは手牌や山に在る牌を推測するのはもちろんのこと、ゲームがどう展開していくかということや、心の動きまで読んでいきたいと思うのである。

第23期チャンピオンズリーグ トーナメントレポート

近年のチャンピオンズリーグのレポートは皆、全卓の牌姿をまじえながらの説明が書いてありました。
トントンは困りはててしまった・・・なぜなら、対局の細かい内容よりも、私はいつも、押し引きや卓上の出来事によって選手の状態がどう変化していくのかを追っているから・・・しかも最高7卓が同時進行・・・

とったメモを手元に、うまくまとめようと思えば思うほど、文章がちぐはぐしてくる、どうしよう・・・
悩んだ末、歴代の先輩たちの書き方と違うスタイルで書くことにしました。
楽しく読んでいただければ幸いです。

ベスト28、ベスト16とも、各卓で3半荘を同じメンバーで行い、トータル上位2名が勝ち残るトーナメント方式です。まずは、ベスト28、ベスト16を通して見た感想から。

【ベスト28】

ベスト28組み合わせ
1卓 仲田加南 小川拓麻 手塚紗掬 中村信吾
2卓 堀内正人 石川正明 三好直幸 藤井すみれ
3卓 藤本哲也 沢崎誠 越野智紀 増田隆一
4卓 石橋薫 吉田直 弓削雅人 末続ヒロトシ
5卓 吉田幸雄 客野直 吉田勝弥 相沢かおる
6卓 大木亮典 福光聖雄 関島義基 白鳥翔
7卓 西島一彦 土井悟 井出康平  高沢智

沢崎プロ、吉田(幸)プロ、第4期女流桜花の仲田プロ、デビュー以来、好成績を残している手塚プロと、剛腕が揃うトーナメントの中、まず注目したのは堀内プロです。

連続3年、彼は十段戦の決勝卓まで勝ち上がっています。
これは、トーナメントの戦い方に対して、堀内プロなりの勝ち方のセオリーあるはずと思い、そっと彼の背中に立ちました。

1回戦、開局間もなく、堀内プロが順調にアガリを続けています。
東2局、親の藤井プロのリーチをかわし、ホウテイで見事にアガリ満貫。

二万二万三万四万四万二索三索四索六索七索八索七筒七筒  ドラ二万  ロン三万

さらに東3局、親の石原プロのリーチに対しても、これを巧妙にかわし、またもや満貫を物にします。

二万五万五万五万二索二索二索六索六索六索  ポン一索一索一索  ツモ二万

続いて、堀内プロは親番を迎えます。持ち点47,300。
ここだ!この親番を物にできれば、きっとベスト28を軽々と勝ち上がるのでは!?
予想通り、絶好のチャンス手だ。東4局、親・堀内プロ6巡目手牌、

一索二索三索四索五索七索八索九索九索北北中中  ドラ北

8巡目、上家の石原プロより六索が切られ、その六索をチー。

一索二索三索七索八索九索北北中中  チー六索四索五索

そしてこの形でテンパイ。
ブレイクにつながるか否かのこういった繊細な状態が一番難しく、どうするのが一番いいのかいつも迷います。堀内プロはデジタルスタイルで実績もあるプロの1人。
その堀内プロの鳴きが、この後どのような展開になるのか、非常に興味深く観させて頂きました。

終わってみれば、堀内プロの親番はその局でピリオドを打ち、1回戦終了時に、堀内プロは沈みの2着まで落ちていたのです。逆に六索をチーさせた石川プロが1人浮きのトップになりました。
2回戦のトップも虚しく、堀内プロは3回戦でラスを引きそのまま敗退となりました。

未だに頭に浮かぶクエスチョン、彼の敗因はあのチーにあったのかどうか。

他にも、1卓から出場の中村プロや、5卓はベテランの吉田(幸)プロが、共に1着1着2着と順調な滑り出し、あっという間にベスト28が終わり、去年のチャンピオン西川淳プロと今期予選1位通過の須浦正裕を加え、ベスト16の対戦が始まります。

 

【ベスト16】

ベスト16組み合わせ
1卓 西川淳 福光聖雄 高沢智 手塚紗掬
2卓 須浦正裕 吉田幸雄 土井悟 三好直幸
3卓 中村信吾 吉田直 白鳥翔 沢崎誠
4卓 石橋薫 石川正明 客野直 藤本哲也

特に印象に残ったのはこの局。
1回戦開局そうそう、1卓の前チャンピオン西川プロの親番。
河からみて、かなり明確なソーズの染め手でしょう。

12巡目の手牌。

二索三索四索南南南発発中中  ポン白白白  ドラ五筒

下家の高沢プロはそんな親に警戒し、丁寧に七筒を下す、と、その時!事件が起きた!
なんと、西川プロの上家の福光プロがポンの声を、東バックのドラトイツ。

直感で「これは・・・まずい!」

次の瞬間!発が西川プロの手の内に舞い降りるのだった。清々しい6,000オール
西川プロ、勢いを掴んだ。

1卓通過:西川淳 高沢智
2卓では、予選1位通過の須浦プロが、+22.1Pで迎えた3回戦で大きく崩れ通過できず。
3卓では、中村プロと吉田プロがワンツーを交代しながら走りぬく。

2卓通過:吉田幸雄 土井悟

 

3卓通過:中村信吾 吉田直

 

4卓、石橋プロが藤本プロに国士無双を振り込むも、四暗刻をツモりアガるなど、3回戦を通してめまぐるしい展開があった中、石川プロが1回戦で獲得したポイントのマイナスを最小限に抑え、難なく通過。

4卓通過:石川正明 藤本哲也

ベスト28から通しで見ると、勢いが止まらない西川プロ、中村プロ、安定の高沢プロ、技の吉田(幸)。ここまで勝ち上がった8人は皆、メラメラと闘志を燃やしていた。

あと準決勝1回、さあ誰が決勝への切符を手にできるのでしょうか。

 

【ベスト8】

決勝まであと1つ。きっと、誰もがここを潜り抜けたいのであろう。
ここまでくれば誰もが決勝、いや優勝をイメージする、なので、このベスト8で負けるのは一番堪えるはず。

「簡単には負けられない」

ここにいる8人は誰もがそう思っているでしょう。
準決勝も、各卓で3半荘を同じメンツで行い、トータル上位2人が勝ち残るトーナメント式です。

1卓:西川淳 吉田幸雄 中村信吾 藤本哲也

かなり好調をキープし、すいすい勝ち上がってきた中村プロは、堅いと思いながらも前チャンピオンの西川プロと吉田(幸)プロの存在が大きく、そう簡単にいくか。

西川プロは1半荘目でラスを引き、勢いが半減しそのままフェイドアウト。
藤本は3着、沈み2着で辛抱し、オーラスにかけて懸命に戦うも届かず。
中村は2半荘目で大勝し余裕で通過。

2番目を引いたのは吉田(幸)プロだった、2回戦終了時+17.1Pを持っていた。
トーナメント方式なので、2着をキープする必要がある。
1位と4位は離れていて、多少の浮き沈みで変わってしまう。
▲9.5Pの藤本プロを当面意識しなければならない。

3回戦東3局、藤本プロは1300・2600をツモリ1人浮きに。
南入時の卓内の点数はこうだ。

吉田プロ25,200
西川プロ31,800
藤本プロ36,300
中村プロ26,700

そう!トップラスで藤本プロが、吉田(幸)プロを逆転していたのだ。

南2局、吉田(幸)プロは、

一万三万一索二索三索五索五索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ西

この手牌でリーチ。浮きを意識したリーチだ。無情にも流局を迎え、持ち点棒27,200。
このままではギリギリ通過できるが、あと2局もあるため、少しの点棒移動も命取りになる。
油断は禁物。

南3局、吉田(幸)プロは、放銃はもちろん、横移動があった場合でも通過が危うくなる。
テンパイできないまま、終盤に向かう、14巡目、ドラの発を引き入れ、

三万四万五万三索三索四索五索五索七筒七筒七筒発発

またもや1人テンパイ。これで30,200点、原点復帰だ。
原点を超えていえば通過は堅い。南4局は中村プロのアガリで終了。

試合後、「あの発を引かなかったら終わっていたね」と、吉田(幸)プロが悪戯っぽい笑顔で言った。
かなり苦しかったのが伝わった。

1卓通過:吉田幸雄 中村信吾

 

2卓:高沢智 石川正明 吉田直 土井悟

1回戦、高沢プロが華麗に魅せた。
南2局1本場、43,800点持ちの親・吉田(直)プロの親番を打ちとった高沢プロ。
それまで吉田(直)プロが好調だったため、私は高沢プロの後ろに移動した。
意外な出来事がきっかけになる、トントンの拙い経験の中のデータだ。

データがぴったりとはまった。
南3局2本場、南家・高沢プロ、23,600点。

七万八万九万一筒二筒三筒東東中中  ポン白白白  ドラ五万

ツモ中の1300・2600。オーラス、親番・高沢プロ、29,400点。

三万四万五万八万四筒五筒六筒七筒八筒九筒発発発  ドラ八索

7巡目の仮テンで2,000の加点、沈み3着より浮の2着へ浮上。
しかしこれでは終わらない。

オーラス1本場、親番・高沢プロ、31,400点。

二万三万四万二索三索四索五索六索七索八索九索四筒四筒  ドラ三筒

これをリーチ。さらに一索の出アガリで11,600は11,900の加点。
オーラス2本場、2,600オール、オーラス3本場、700オールをアガリ、迎えたオーラス4本場。
54,700点持ち。11巡目の高沢プロの手はこちら。

五万六万五索六索七索七索二筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒  ドラ四索

12巡目、七索ツモ、二筒切りリーチ。
29,400点持ち、北家の土井プロより追っかけリーチが入る。

一万一万三万四万五万四索五索三筒四筒五筒東東  リーチ

同じく、高め三色対決。
ここもやはり状態の差で、高沢プロが高めの七万をやすやすとツモアガる18,000の加点。
ここで50分+1局の時間制限により、対局は終了。

1人浮きのトップ、粗点+44.9P順位点+12.0P、1回だけで+56.9Pも獲得できた。
2回戦、3回戦と多少の失速があったものの、高沢プロは決勝卓への切符をしっかりと握りしめていた。

1回戦で、先に先頭を走るも、トップをもぎ取られた吉田(直)プロは、2回戦で運命の局に出会う。
残念ながらこの局はトントンが見逃した1局でしたが、本人の言葉をもとに再現してみたいと思います。

南1局3巡目、子の吉田(直)プロ26,200点の手牌。

五万六万九万九万九万二索二索三筒六筒発発発発  ドラ二筒

ツモ七万、ここで発を暗カンし、嶺上からドラの二筒を引き入れリーチ。
土井プロより追っかけリーチが入るも、一筒をツモリ2,000・4,000の加点につながった。
きっかけの局をしかりとつかむ。

2卓通過:高沢智 吉田直

勢いの中村信吾、技の吉田幸雄、安定の高沢智、靱(しなやか)の吉田直。
勝利は誰の手に!

JPML WRCリーグ レポート/第23期チャンピオンズリーグ トーナメントレポート

近年のチャンピオンズリーグのレポートは皆、全卓の牌姿をまじえながらの説明が書いてありました。
トントンは困りはててしまった・・・なぜなら、対局の細かい内容よりも、私はいつも、押し引きや卓上の出来事によって選手の状態がどう変化していくのかを追っているから・・・しかも最高7卓が同時進行・・・
とったメモを手元に、うまくまとめようと思えば思うほど、文章がちぐはぐしてくる、どうしよう・・・
悩んだ末、歴代の先輩たちの書き方と違うスタイルで書くことにしました。
楽しく読んでいただければ幸いです。
ベスト28、ベスト16とも、各卓で3半荘を同じメンバーで行い、トータル上位2名が勝ち残るトーナメント方式です。まずは、ベスト28、ベスト16を通して見た感想から。
【ベスト28】
ベスト28組み合わせ
1卓 仲田加南 小川拓麻 手塚紗掬 中村信吾
2卓 堀内正人 石川正明 三好直幸 藤井すみれ
3卓 藤本哲也 沢崎誠 越野智紀 増田隆一
4卓 石橋薫 吉田直 弓削雅人 末続ヒロトシ
5卓 吉田幸雄 客野直 吉田勝弥 相沢かおる
6卓 大木亮典 福光聖雄 関島義基 白鳥翔
7卓 西島一彦 土井悟 井出康平  高沢智
沢崎プロ、吉田(幸)プロ、第4期女流桜花の仲田プロ、デビュー以来、好成績を残している手塚プロと、剛腕が揃うトーナメントの中、まず注目したのは堀内プロです。
連続3年、彼は十段戦の決勝卓まで勝ち上がっています。
これは、トーナメントの戦い方に対して、堀内プロなりの勝ち方のセオリーあるはずと思い、そっと彼の背中に立ちました。
1回戦、開局間もなく、堀内プロが順調にアガリを続けています。
東2局、親の藤井プロのリーチをかわし、ホウテイで見事にアガリ満貫。
二万二万三万四万四万二索三索四索六索七索八索七筒七筒  ドラ二万  ロン三万
さらに東3局、親の石原プロのリーチに対しても、これを巧妙にかわし、またもや満貫を物にします。
二万五万五万五万二索二索二索六索六索六索  ポン一索一索一索  ツモ二万
続いて、堀内プロは親番を迎えます。持ち点47,300。
ここだ!この親番を物にできれば、きっとベスト28を軽々と勝ち上がるのでは!?
予想通り、絶好のチャンス手だ。東4局、親・堀内プロ6巡目手牌、
一索二索三索四索五索七索八索九索九索北北中中  ドラ北
8巡目、上家の石原プロより六索が切られ、その六索をチー。
一索二索三索七索八索九索北北中中  チー六索四索五索
そしてこの形でテンパイ。
ブレイクにつながるか否かのこういった繊細な状態が一番難しく、どうするのが一番いいのかいつも迷います。堀内プロはデジタルスタイルで実績もあるプロの1人。
その堀内プロの鳴きが、この後どのような展開になるのか、非常に興味深く観させて頂きました。
終わってみれば、堀内プロの親番はその局でピリオドを打ち、1回戦終了時に、堀内プロは沈みの2着まで落ちていたのです。逆に六索をチーさせた石川プロが1人浮きのトップになりました。
2回戦のトップも虚しく、堀内プロは3回戦でラスを引きそのまま敗退となりました。
未だに頭に浮かぶクエスチョン、彼の敗因はあのチーにあったのかどうか。
他にも、1卓から出場の中村プロや、5卓はベテランの吉田(幸)プロが、共に1着1着2着と順調な滑り出し、あっという間にベスト28が終わり、去年のチャンピオン西川淳プロと今期予選1位通過の須浦正裕を加え、ベスト16の対戦が始まります。
 
【ベスト16】
ベスト16組み合わせ
1卓 西川淳 福光聖雄 高沢智 手塚紗掬
2卓 須浦正裕 吉田幸雄 土井悟 三好直幸
3卓 中村信吾 吉田直 白鳥翔 沢崎誠
4卓 石橋薫 石川正明 客野直 藤本哲也
特に印象に残ったのはこの局。
1回戦開局そうそう、1卓の前チャンピオン西川プロの親番。
河からみて、かなり明確なソーズの染め手でしょう。
12巡目の手牌。
二索三索四索南南南発発中中  ポン白白白  ドラ五筒
下家の高沢プロはそんな親に警戒し、丁寧に七筒を下す、と、その時!事件が起きた!
なんと、西川プロの上家の福光プロがポンの声を、東バックのドラトイツ。
直感で「これは・・・まずい!」
次の瞬間!発が西川プロの手の内に舞い降りるのだった。清々しい6,000オール
西川プロ、勢いを掴んだ。
1卓通過:西川淳 高沢智
2卓では、予選1位通過の須浦プロが、+22.1Pで迎えた3回戦で大きく崩れ通過できず。
3卓では、中村プロと吉田プロがワンツーを交代しながら走りぬく。
2卓通過:吉田幸雄 土井悟
 
3卓通過:中村信吾 吉田直
 
4卓、石橋プロが藤本プロに国士無双を振り込むも、四暗刻をツモりアガるなど、3回戦を通してめまぐるしい展開があった中、石川プロが1回戦で獲得したポイントのマイナスを最小限に抑え、難なく通過。
4卓通過:石川正明 藤本哲也
ベスト28から通しで見ると、勢いが止まらない西川プロ、中村プロ、安定の高沢プロ、技の吉田(幸)。ここまで勝ち上がった8人は皆、メラメラと闘志を燃やしていた。
あと準決勝1回、さあ誰が決勝への切符を手にできるのでしょうか。
 
【ベスト8】
決勝まであと1つ。きっと、誰もがここを潜り抜けたいのであろう。
ここまでくれば誰もが決勝、いや優勝をイメージする、なので、このベスト8で負けるのは一番堪えるはず。
「簡単には負けられない」
ここにいる8人は誰もがそう思っているでしょう。
準決勝も、各卓で3半荘を同じメンツで行い、トータル上位2人が勝ち残るトーナメント式です。
1卓:西川淳 吉田幸雄 中村信吾 藤本哲也
かなり好調をキープし、すいすい勝ち上がってきた中村プロは、堅いと思いながらも前チャンピオンの西川プロと吉田(幸)プロの存在が大きく、そう簡単にいくか。
西川プロは1半荘目でラスを引き、勢いが半減しそのままフェイドアウト。
藤本は3着、沈み2着で辛抱し、オーラスにかけて懸命に戦うも届かず。
中村は2半荘目で大勝し余裕で通過。
2番目を引いたのは吉田(幸)プロだった、2回戦終了時+17.1Pを持っていた。
トーナメント方式なので、2着をキープする必要がある。
1位と4位は離れていて、多少の浮き沈みで変わってしまう。
▲9.5Pの藤本プロを当面意識しなければならない。
3回戦東3局、藤本プロは1300・2600をツモリ1人浮きに。
南入時の卓内の点数はこうだ。
吉田プロ25,200
西川プロ31,800
藤本プロ36,300
中村プロ26,700
そう!トップラスで藤本プロが、吉田(幸)プロを逆転していたのだ。
南2局、吉田(幸)プロは、
一万三万一索二索三索五索五索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ西
この手牌でリーチ。浮きを意識したリーチだ。無情にも流局を迎え、持ち点棒27,200。
このままではギリギリ通過できるが、あと2局もあるため、少しの点棒移動も命取りになる。
油断は禁物。
南3局、吉田(幸)プロは、放銃はもちろん、横移動があった場合でも通過が危うくなる。
テンパイできないまま、終盤に向かう、14巡目、ドラの発を引き入れ、
三万四万五万三索三索四索五索五索七筒七筒七筒発発
またもや1人テンパイ。これで30,200点、原点復帰だ。
原点を超えていえば通過は堅い。南4局は中村プロのアガリで終了。
試合後、「あの発を引かなかったら終わっていたね」と、吉田(幸)プロが悪戯っぽい笑顔で言った。
かなり苦しかったのが伝わった。
1卓通過:吉田幸雄 中村信吾
 
2卓:高沢智 石川正明 吉田直 土井悟
1回戦、高沢プロが華麗に魅せた。
南2局1本場、43,800点持ちの親・吉田(直)プロの親番を打ちとった高沢プロ。
それまで吉田(直)プロが好調だったため、私は高沢プロの後ろに移動した。
意外な出来事がきっかけになる、トントンの拙い経験の中のデータだ。
データがぴったりとはまった。
南3局2本場、南家・高沢プロ、23,600点。
七万八万九万一筒二筒三筒東東中中  ポン白白白  ドラ五万
ツモ中の1300・2600。オーラス、親番・高沢プロ、29,400点。
三万四万五万八万四筒五筒六筒七筒八筒九筒発発発  ドラ八索
7巡目の仮テンで2,000の加点、沈み3着より浮の2着へ浮上。
しかしこれでは終わらない。
オーラス1本場、親番・高沢プロ、31,400点。
二万三万四万二索三索四索五索六索七索八索九索四筒四筒  ドラ三筒
これをリーチ。さらに一索の出アガリで11,600は11,900の加点。
オーラス2本場、2,600オール、オーラス3本場、700オールをアガリ、迎えたオーラス4本場。
54,700点持ち。11巡目の高沢プロの手はこちら。
五万六万五索六索七索七索二筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒  ドラ四索
12巡目、七索ツモ、二筒切りリーチ。
29,400点持ち、北家の土井プロより追っかけリーチが入る。
一万一万三万四万五万四索五索三筒四筒五筒東東  リーチ
同じく、高め三色対決。
ここもやはり状態の差で、高沢プロが高めの七万をやすやすとツモアガる18,000の加点。
ここで50分+1局の時間制限により、対局は終了。
1人浮きのトップ、粗点+44.9P順位点+12.0P、1回だけで+56.9Pも獲得できた。
2回戦、3回戦と多少の失速があったものの、高沢プロは決勝卓への切符をしっかりと握りしめていた。
1回戦で、先に先頭を走るも、トップをもぎ取られた吉田(直)プロは、2回戦で運命の局に出会う。
残念ながらこの局はトントンが見逃した1局でしたが、本人の言葉をもとに再現してみたいと思います。
南1局3巡目、子の吉田(直)プロ26,200点の手牌。
五万六万九万九万九万二索二索三筒六筒発発発発  ドラ二筒
ツモ七万、ここで発を暗カンし、嶺上からドラの二筒を引き入れリーチ。
土井プロより追っかけリーチが入るも、一筒をツモリ2,000・4,000の加点につながった。
きっかけの局をしかりとつかむ。
2卓通過:高沢智 吉田直
勢いの中村信吾、技の吉田幸雄、安定の高沢智、靱(しなやか)の吉田直。
勝利は誰の手に!

第2回ニューイヤー北海道プロ選手権 成績表

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計 順位
優 勝 三盃 志 15.5 21.4 27.8 16.4 81.1 優 勝
準優勝 浦山 祐輔 7.3 34.2 9.9 ▲ 16.8 34.6 準優勝
3 瀨口 隆弘 16.9 ▲ 6.5 15.1 4.5 30.0 3
4 中村 龍太 ▲ 7.4 ▲ 7.4 18.7 21.9 25.8 4
5 石田 雅人 9.9 ▲ 28.8 34.0 4.9 20.0 5
6 吉木 輝 6.7 4.4 9.0 ▲ 4.1 16.0 6
7 村上 良 21.3 ▲ 2.6 ▲ 21.7 9.4 6.4 7
8 須賀 智博 ▲ 4.7 18.6 3.9 ▲ 22.5 ▲ 4.7 8
9 小川 和香奈 ▲ 21.9 37.0 ▲ 16.0 ▲ 6.3 ▲ 7.2 9
10 西野 拓也 10.0 4.8 ▲ 28.0 4.1 ▲ 9.1 10
11 厚谷 昇汰 ▲ 14.9 ▲ 26.6 10.0 21.4 ▲ 10.1 11
12 中村 瞬 ▲ 23.9 10.0 11.4 ▲ 8.8 ▲ 11.3 12
13 真光 祐尚 ▲ 15.6 6.5 ▲ 7.4 4.9 ▲ 11.6 13
14 柳田 圭介 12.8 ▲ 32.3 8.0 ▲ 4.7 ▲ 16.2 14
15 三盃 貴之 6.8 ▲ 10.2 ▲ 22.7 ▲ 17.5 ▲ 43.6 15
16 田中 利加子 ▲ 11.2 ▲ 15.6 ▲ 33.9 10.0 ▲ 50.7 16
17 砂原 裕美子 ▲ 17.6 ▲ 16.9 ▲ 8.1 ▲ 8.8 ▲ 51.4 17

北海道プロリーグ 成績表/第2回ニューイヤー北海道プロ選手権 成績表

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計 順位
優 勝 三盃 志 15.5 21.4 27.8 16.4 81.1 優 勝
準優勝 浦山 祐輔 7.3 34.2 9.9 ▲ 16.8 34.6 準優勝
3 瀨口 隆弘 16.9 ▲ 6.5 15.1 4.5 30.0 3
4 中村 龍太 ▲ 7.4 ▲ 7.4 18.7 21.9 25.8 4
5 石田 雅人 9.9 ▲ 28.8 34.0 4.9 20.0 5
6 吉木 輝 6.7 4.4 9.0 ▲ 4.1 16.0 6
7 村上 良 21.3 ▲ 2.6 ▲ 21.7 9.4 6.4 7
8 須賀 智博 ▲ 4.7 18.6 3.9 ▲ 22.5 ▲ 4.7 8
9 小川 和香奈 ▲ 21.9 37.0 ▲ 16.0 ▲ 6.3 ▲ 7.2 9
10 西野 拓也 10.0 4.8 ▲ 28.0 4.1 ▲ 9.1 10
11 厚谷 昇汰 ▲ 14.9 ▲ 26.6 10.0 21.4 ▲ 10.1 11
12 中村 瞬 ▲ 23.9 10.0 11.4 ▲ 8.8 ▲ 11.3 12
13 真光 祐尚 ▲ 15.6 6.5 ▲ 7.4 4.9 ▲ 11.6 13
14 柳田 圭介 12.8 ▲ 32.3 8.0 ▲ 4.7 ▲ 16.2 14
15 三盃 貴之 6.8 ▲ 10.2 ▲ 22.7 ▲ 17.5 ▲ 43.6 15
16 田中 利加子 ▲ 11.2 ▲ 15.6 ▲ 33.9 10.0 ▲ 50.7 16
17 砂原 裕美子 ▲ 17.6 ▲ 16.9 ▲ 8.1 ▲ 8.8 ▲ 51.4 17

第7期 北陸リーグ 最終節レポート

今節が最終節となった北陸リーグ。
組み合わせは下記の通りとなります。

最終節組み合わせ
A卓 小泉・ 後藤・ 森田(繁)・木戸
B卓 窪田・越井・高村・ 濱平・ 谷口
C卓 松原・ 光岡・ 北川・ 森田(有)・本田

A卓での対戦となった私ですが、成績が▲31.6Pのため、現段階での1位・小泉さん、
4位・後藤プロよりも上に行くことが決勝に行くための条件です。

1回、2回戦と1着・2着で成績がほぼ±0になり、ようやくスタートラインに立つことができましたが、2回、3回、4回戦と森田(繁)さんに3連勝され▲9.9Pで予選敗退となりました。

森田(繁)さんは1回戦ラスを引くも、その後、持ち前の打点と局捌きで3連勝。
今節+60.7Pでトータル56.4Pとなり決勝進出となりました。

高打点の場に悩まされていた小泉さんも、最終戦オーラスに8。000をアガリ2着となり、
決勝進出を決めました。

全卓が終了し集計してみると、予選の最終結果は、
1位・窪田一彦さん90.8P
2位・越井信也さん69.0P
3位・小泉陽平さん64.1P
4位・森田繁基さん56.4P
以上の結果となりました。

決勝には、予選のポイントが持ち越されますが、今回は1位から4位の差が約35ポイントなので、
そこまで条件は厳しくなく、誰が優勝するかわかりません。
今回は、この4名の誰が優勝しても初優勝。その緊張に包まれた中、対局が開始されました。

1回戦目・2回戦目と、各自牽制しているのか、ポイントの動きがあまりないまま後半戦に入ります。

前半戦終了時のポイント
窪田さん+81.2P
越井さん+72.1P
森田さん+63.9P
小泉さん+63.1P

山場は南場から始まりました。
3回戦南1局。北家の窪田さんが、

五筒五筒北北 ツモ北 チー二筒一筒三筒 チー九筒七筒八筒 ポン南南南 ドラ北

この3.000・6.000をアガリ、ラス目からトップ目へと浮上します。
この3回戦トップを取ると、最終戦がかなり有利に進められるので、このアガリは嬉しかったと思いますし、他の3人にとってダメージはかなり大きいのではないかと観戦していて感じました。

南3局、親・越井さん。
他家を畳み掛けるように窪田さんがリーチ。

一万二万三万六万六万一索二索三索四索五索六索八索九索 リーチ ドラ八万

そのリーチに対し、親の越井さんも仕掛けを入れて追いつきます。

六筒七筒八筒九筒 チー五筒四筒六筒 ポン西西西 ポン東東東

結果は、窪田さんが七索をツモリ2,000・3,900。

南4局、北家の越井さんが、ツモればトップとなるリーチを入れます。

六万六万六万四索四索二筒三筒四筒六筒六筒九筒九筒九筒 ドラ北

このリーチに対し、親の窪田さんが仕掛けを入れ手が止まります。
ツモ切りした牌は、越井さんから食い取った四索でした。
南4局で越井さんは24,800点。ツモ以外はアガる気がなかったリーチだったのですが、食い取られた挙句に、親の窪田さんに押されたとなれば倒さざるをえないと判断し、1.600点をアガリました。

3回戦終了時ポイント
窪田さん+98.2P
小泉さん+68.4P
越井さん+64.5P
森田さん+49.2P

最終戦を残して1位の窪田さんは2位と約30ポイント差。
残る3名は窪田さんを沈めた上でのトップ条件となりました。

最終戦(起親から、森田さん・窪田さん・小泉さん・越井さん)

東1局、窪田さんがこの5,200のアガリ。

四万四万五万五万六万六筒六筒七筒八筒九筒 明カン東東東東 ドラ四万

東3局1本場、森田さんが、小泉さんから8,000は8,300。

六万六万六万七万八万九万七索八索九索七筒九筒南南 ロン八筒 ドラ南

東4局1本場、親・越井さん。
窪田さんが局を流しに仕掛けを入れテンパイ。

二筒三筒西西 チー九万七万八万 ポン東東東 ポン発発発 ドラ二索

これをアガれば、他3名はかなり厳しいと観戦していて感じていましたが、
終盤にツモ切った五索に越井さんからロンの声が。

二万三万四万二索二索三索三索四索四索五索五筒六筒七筒 ロン五索

この12,000は12,300。
ヤミでもツモればどちらも6,000オールとはいえ、窪田さんのテンパイは明白。
オリてもらうための、リーチをするしないの判断は見事で、結果も最高となりました。

南2局、親・窪田さん。南家の小泉さんが、

四万四万五万五万六万六万五索六索七索八索八索三筒四筒 ツモ五筒 ドラ五筒

この3,000・6,000をツモリ、窪田さんが親かぶりをしたことでトップ逆転。

南4局1本場、供託1,000。親・越井さん。
ここでの得点状況を見ると、小泉さん+92.2P、窪田さん+90.2Pの物凄い接戦。
親の越井さんは大連荘が条件となります。

結果は、窪田さんが仕掛けを入れ、小泉さんからアガリ対局が終了しました。

五万六万七万四索六索八索八索 チー七万五万六万 ポン八万八万八万 ロン五索 ドラ四索

最終結果

優勝:窪田一彦さん+93.2P
2位:小泉陽平さん+87.8P
3位:越井信也さん+53.0P
4位:森田繁基さん+46.3P

窪田さんは、全節通して安定した成績を積み重ねた結果の初優勝となりました。
本当におめでとうございます。

今回は関西のプロにも参加して頂き、内容の濃いリーグ戦だったと思います。
次回は金沢開催となります。御参加・観戦も随時受け付けておりますので、
興味のある方はお待ちしております。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 窪田一彦 アマ ▲ 4.7 ▲ 13.3 64.7 52.8 ▲ 8.7 90.8
2 越井信也 アマ 30.0 27.4 ▲ 19.0 7.6 23.0 69.0
3 小泉陽平 アマ 5.9 61.0 4.0 29.1 ▲ 35.9 64.1
4 森田繁基 アマ 22.9 ▲ 26.3 8.2 ▲ 9.1 60.7 56.4
5 松原健志 プロ 0.8 24.0 ▲ 2.0 30.9 ▲ 11.8 41.9
6 高村和人 アマ 0.0 15.4 ▲ 65.3 45.0 46.2 41.3
7 後藤正博 プロ ▲ 22.5 26.5 6.1 42.4 ▲ 46.5 6.0
8 森田有一 アマ 24.2 12.0 ▲ 56.6 ▲ 27.6 40.4 ▲ 7.6
9 木戸僚之 プロ ▲ 27.0 29.5 ▲ 30.7 ▲ 3.4 21.7 ▲ 9.9
10 北川光 アマ 15.4 ▲ 55.6 40.9 ▲ 19.0 0.0 ▲ 18.3
11 光岡大幸 アマ 37.7 ▲ 18.3 38.8 ▲ 54.5 ▲ 48.7 ▲ 45.0
12 濱平光朗 プロ 24.5 ▲ 34.7 ▲ 28.4 ▲ 6.7 ▲ 23.6 ▲ 68.9
13 本田朋広 プロ ▲ 39.1 29.8 ▲ 8.1 ▲ 66.4 0.1 ▲ 83.7
14 谷口真吾 アマ ▲ 69.1 ▲ 35.2 47.0 ▲ 22.1 ▲ 36.9 ▲ 116.3

決勝進出ライン:順位枠内に表示

 

決勝

順位 名前 プロ/アマ 持越点 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計
1 窪田一彦 アマ 90.8 ▲ 18.0 8.4 17.0 ▲ 5.0 93.2
2 小泉陽平 アマ 64.1 20.4 ▲ 21.4 5.3 19.4 87.8
3 越井信也 アマ 69.0 8.7 ▲ 5.6 ▲ 7.6 ▲ 11.5 53.0
4 森田繁基 アマ 56.4 ▲ 11.1 18.6 ▲ 14.7 ▲ 2.9 46.3

北陸リーグ レポート/第7期 北陸リーグ 最終節レポート

今節が最終節となった北陸リーグ。
組み合わせは下記の通りとなります。
最終節組み合わせ
A卓 小泉・ 後藤・ 森田(繁)・木戸
B卓 窪田・越井・高村・ 濱平・ 谷口
C卓 松原・ 光岡・ 北川・ 森田(有)・本田
A卓での対戦となった私ですが、成績が▲31.6Pのため、現段階での1位・小泉さん、
4位・後藤プロよりも上に行くことが決勝に行くための条件です。
1回、2回戦と1着・2着で成績がほぼ±0になり、ようやくスタートラインに立つことができましたが、2回、3回、4回戦と森田(繁)さんに3連勝され▲9.9Pで予選敗退となりました。
森田(繁)さんは1回戦ラスを引くも、その後、持ち前の打点と局捌きで3連勝。
今節+60.7Pでトータル56.4Pとなり決勝進出となりました。
高打点の場に悩まされていた小泉さんも、最終戦オーラスに8。000をアガリ2着となり、
決勝進出を決めました。
全卓が終了し集計してみると、予選の最終結果は、
1位・窪田一彦さん90.8P
2位・越井信也さん69.0P
3位・小泉陽平さん64.1P
4位・森田繁基さん56.4P
以上の結果となりました。
決勝には、予選のポイントが持ち越されますが、今回は1位から4位の差が約35ポイントなので、
そこまで条件は厳しくなく、誰が優勝するかわかりません。
今回は、この4名の誰が優勝しても初優勝。その緊張に包まれた中、対局が開始されました。
1回戦目・2回戦目と、各自牽制しているのか、ポイントの動きがあまりないまま後半戦に入ります。
前半戦終了時のポイント
窪田さん+81.2P
越井さん+72.1P
森田さん+63.9P
小泉さん+63.1P
山場は南場から始まりました。
3回戦南1局。北家の窪田さんが、
五筒五筒北北 ツモ北 チー二筒一筒三筒 チー九筒七筒八筒 ポン南南南 ドラ北
この3.000・6.000をアガリ、ラス目からトップ目へと浮上します。
この3回戦トップを取ると、最終戦がかなり有利に進められるので、このアガリは嬉しかったと思いますし、他の3人にとってダメージはかなり大きいのではないかと観戦していて感じました。
南3局、親・越井さん。
他家を畳み掛けるように窪田さんがリーチ。
一万二万三万六万六万一索二索三索四索五索六索八索九索 リーチ ドラ八万
そのリーチに対し、親の越井さんも仕掛けを入れて追いつきます。
六筒七筒八筒九筒 チー五筒四筒六筒 ポン西西西 ポン東東東
結果は、窪田さんが七索をツモリ2,000・3,900。
南4局、北家の越井さんが、ツモればトップとなるリーチを入れます。
六万六万六万四索四索二筒三筒四筒六筒六筒九筒九筒九筒 ドラ北
このリーチに対し、親の窪田さんが仕掛けを入れ手が止まります。
ツモ切りした牌は、越井さんから食い取った四索でした。
南4局で越井さんは24,800点。ツモ以外はアガる気がなかったリーチだったのですが、食い取られた挙句に、親の窪田さんに押されたとなれば倒さざるをえないと判断し、1.600点をアガリました。
3回戦終了時ポイント
窪田さん+98.2P
小泉さん+68.4P
越井さん+64.5P
森田さん+49.2P
最終戦を残して1位の窪田さんは2位と約30ポイント差。
残る3名は窪田さんを沈めた上でのトップ条件となりました。
最終戦(起親から、森田さん・窪田さん・小泉さん・越井さん)
東1局、窪田さんがこの5,200のアガリ。
四万四万五万五万六万六筒六筒七筒八筒九筒 明カン東東東東 ドラ四万
東3局1本場、森田さんが、小泉さんから8,000は8,300。
六万六万六万七万八万九万七索八索九索七筒九筒南南 ロン八筒 ドラ南
東4局1本場、親・越井さん。
窪田さんが局を流しに仕掛けを入れテンパイ。
二筒三筒西西 チー九万七万八万 ポン東東東 ポン発発発 ドラ二索
これをアガれば、他3名はかなり厳しいと観戦していて感じていましたが、
終盤にツモ切った五索に越井さんからロンの声が。
二万三万四万二索二索三索三索四索四索五索五筒六筒七筒 ロン五索
この12,000は12,300。
ヤミでもツモればどちらも6,000オールとはいえ、窪田さんのテンパイは明白。
オリてもらうための、リーチをするしないの判断は見事で、結果も最高となりました。
南2局、親・窪田さん。南家の小泉さんが、
四万四万五万五万六万六万五索六索七索八索八索三筒四筒 ツモ五筒 ドラ五筒
この3,000・6,000をツモリ、窪田さんが親かぶりをしたことでトップ逆転。
南4局1本場、供託1,000。親・越井さん。
ここでの得点状況を見ると、小泉さん+92.2P、窪田さん+90.2Pの物凄い接戦。
親の越井さんは大連荘が条件となります。
結果は、窪田さんが仕掛けを入れ、小泉さんからアガリ対局が終了しました。
五万六万七万四索六索八索八索 チー七万五万六万 ポン八万八万八万 ロン五索 ドラ四索
最終結果
優勝:窪田一彦さん+93.2P
2位:小泉陽平さん+87.8P
3位:越井信也さん+53.0P
4位:森田繁基さん+46.3P
窪田さんは、全節通して安定した成績を積み重ねた結果の初優勝となりました。
本当におめでとうございます。

今回は関西のプロにも参加して頂き、内容の濃いリーグ戦だったと思います。
次回は金沢開催となります。御参加・観戦も随時受け付けておりますので、
興味のある方はお待ちしております。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 窪田一彦 アマ ▲ 4.7 ▲ 13.3 64.7 52.8 ▲ 8.7 90.8
2 越井信也 アマ 30.0 27.4 ▲ 19.0 7.6 23.0 69.0
3 小泉陽平 アマ 5.9 61.0 4.0 29.1 ▲ 35.9 64.1
4 森田繁基 アマ 22.9 ▲ 26.3 8.2 ▲ 9.1 60.7 56.4
5 松原健志 プロ 0.8 24.0 ▲ 2.0 30.9 ▲ 11.8 41.9
6 高村和人 アマ 0.0 15.4 ▲ 65.3 45.0 46.2 41.3
7 後藤正博 プロ ▲ 22.5 26.5 6.1 42.4 ▲ 46.5 6.0
8 森田有一 アマ 24.2 12.0 ▲ 56.6 ▲ 27.6 40.4 ▲ 7.6
9 木戸僚之 プロ ▲ 27.0 29.5 ▲ 30.7 ▲ 3.4 21.7 ▲ 9.9
10 北川光 アマ 15.4 ▲ 55.6 40.9 ▲ 19.0 0.0 ▲ 18.3
11 光岡大幸 アマ 37.7 ▲ 18.3 38.8 ▲ 54.5 ▲ 48.7 ▲ 45.0
12 濱平光朗 プロ 24.5 ▲ 34.7 ▲ 28.4 ▲ 6.7 ▲ 23.6 ▲ 68.9
13 本田朋広 プロ ▲ 39.1 29.8 ▲ 8.1 ▲ 66.4 0.1 ▲ 83.7
14 谷口真吾 アマ ▲ 69.1 ▲ 35.2 47.0 ▲ 22.1 ▲ 36.9 ▲ 116.3

決勝進出ライン:順位枠内に表示
 
決勝

順位 名前 プロ/アマ 持越点 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計
1 窪田一彦 アマ 90.8 ▲ 18.0 8.4 17.0 ▲ 5.0 93.2
2 小泉陽平 アマ 64.1 20.4 ▲ 21.4 5.3 19.4 87.8
3 越井信也 アマ 69.0 8.7 ▲ 5.6 ▲ 7.6 ▲ 11.5 53.0
4 森田繁基 アマ 56.4 ▲ 11.1 18.6 ▲ 14.7 ▲ 2.9 46.3

何を切る?2013年2月

Aリーグと各リーグのプロに出題して、解答を比較し、
各リーグのプロがその一打を深く解説し、掘り下げていくコーナーである。

問題作成者:山田 浩之(六段)
nanikirugraph_201302_smpwidth280_ktaiwidth240

連盟Aルール(一発、裏ドラ、カンドラ無し、赤無し)
東1局、南家ドラ三万 色の濃くなった牌はツモ切りです。

Aリーグ
nanikirugraph_201302_m_smpwidth280_ktaiwidth240

女流プログラフ
nanikirugraph_201302_l_smpwidth280_ktaiwidth240

Aリーググラフ
七筒切り 13人、四索切り 9人、三筒切り 3人、二万切り 2人、二索切り 1人、

Dリーググラフ
七筒切り 22人、二万切り12人、四索切り 6人、八筒切り 3人、二索切り 1人、一万切り 1人

Aリーグ回答

七筒切り

伊藤優孝 黒沢咲 近藤久春 沢崎誠 猿川真寿

柴田弘幸 ダンプ大橋 朝武雅晴 中村毅 古川孝次

望月雅継 山井弘 吉田直

・猿川真寿(AⅡ)

アガリだけをみるなら四索切りが早そうだが、2,600になる可能性は拒否したい。

三色にはそれほどこだわらないが、最低5,200(ツモって満貫ぐらい)にはしたい手ではある。

一万が2枚切れてなければ、二万切りがバランス良さそうに見える。自分から見てノーチャンスなので山にはなさそうだが、もう1枚切られた時に一気に受けが弱くなる気がするのでまだ外しづらく感じる。

この手なら、基本的に他者に動きが入ったとしても、あまり気にせずまっすぐ手を進める。

鳴きは基本的に考えていないが、ドラの三万だけは鳴く。

四索切り

荒正義 石渡正志 板川和俊 老月貴紀 金子貴行

二階堂亜樹 藤崎智 前原雄大 山田浩之

八筒切り

白鳥翔 仁平宣明 右田勇一郎

・白鳥翔(AⅡ)

開局に貰ったこの手牌、なんとかして生かしたいところですね。

マジョリティは打四索だと思いますが、(違っていたらすいません)僕は打八筒としたいと思います。

最近の自分のテーマは『打点』なので、まだ4巡目のこの手牌は鳴きを一切考えず、メンゼンでいきたいと思います。

四索との比較は、暗刻系の手役を捨ててしまう代わりに三色が残るというところですが、これだけリャンメンが多い手牌なら、縦よりも横へのメンツ化をする可能性が高い為、暗刻系は見切ります。

二万は、自身のテンパイまでに、既に場に2枚打たれている一万四万が弱くなる可能性があるので、一万四万受けのターツを固定してしまうのは危険と見ます。

二万切り

勝又健志 四柳弘樹

二索切り

遠藤啓太

 

Dリーグ回答

七筒切り

和泉由希子 長内真美 京平遥 さくらやよい 杉浦幸

高田麻衣子 天音まこと 仲田加南 中山奈々美 南里はるみ

西嶋ゆかり 西山あみ 野村麻衣子 平岡理恵 福島清子

藤井すみれ 古谷知美 北條恵美 美波智子 山下忍

優木美智 和久津晶

 

二万切り

秋山淑子 魚谷侑美 内田美乃里 小笠原奈央 華川かな
齋藤麻衣子 澤村明日華 白河雪菜 筒井久美子 手塚紗掬
富村つぐみ 童瞳

・白河雪菜(DⅠ)
理想形は、二万二万三万三万四万四万二索三索四索二筒三筒四筒八筒八筒
このタンピン三色イーペーコーなので、四索八筒、もちろん三万も切らない。
しかし、ドラドラなので、二索七筒を切って狭く受けることもしたくない。
よって、理想を追いつつ手広さも残る二万切り。

四索切り

蒼井ゆりか 赤司美奈子 吾妻さおり 川原舞子 北野由実
宮内こずえ

・蒼井ゆりか(CⅢ)
234の三色を見るのだったら七筒切りがいいかと思いますが、三色よりもここはドラの2枚を活かして、
手広く自然な形で構えたいと思うので打四索とします。仕掛けるのはドラの三万だけです。
メンタンピンイーペーコーや、タンヤオ三暗刻が理想で、満貫、跳満を狙っていきます。
従って、ツモ九筒ツモ五万で2,600のテンパイになった場合はテンパイとらずとします。

八筒切り

佐倉麻由 ジェン 安田麻里菜 

二索切り

ガース 加藤誠 白河雪菜

一万切り

ガース 加藤誠 白河雪菜

 

何を切る?/何を切る?2013年2月

Aリーグと各リーグのプロに出題して、解答を比較し、
各リーグのプロがその一打を深く解説し、掘り下げていくコーナーである。

問題作成者:山田 浩之(六段)
nanikirugraph_201302_smpwidth280_ktaiwidth240

連盟Aルール(一発、裏ドラ、カンドラ無し、赤無し)
東1局、南家ドラ三万 色の濃くなった牌はツモ切りです。
Aリーグ
nanikirugraph_201302_m_smpwidth280_ktaiwidth240
女流プログラフ
nanikirugraph_201302_l_smpwidth280_ktaiwidth240
Aリーググラフ
七筒切り 13人、四索切り 9人、三筒切り 3人、二万切り 2人、二索切り 1人、
Dリーググラフ
七筒切り 22人、二万切り12人、四索切り 6人、八筒切り 3人、二索切り 1人、一万切り 1人

Aリーグ回答

七筒切り
伊藤優孝 黒沢咲 近藤久春 沢崎誠 猿川真寿
柴田弘幸 ダンプ大橋 朝武雅晴 中村毅 古川孝次
望月雅継 山井弘 吉田直
・猿川真寿(AⅡ)
アガリだけをみるなら四索切りが早そうだが、2,600になる可能性は拒否したい。
三色にはそれほどこだわらないが、最低5,200(ツモって満貫ぐらい)にはしたい手ではある。
一万が2枚切れてなければ、二万切りがバランス良さそうに見える。自分から見てノーチャンスなので山にはなさそうだが、もう1枚切られた時に一気に受けが弱くなる気がするのでまだ外しづらく感じる。
この手なら、基本的に他者に動きが入ったとしても、あまり気にせずまっすぐ手を進める。
鳴きは基本的に考えていないが、ドラの三万だけは鳴く。

四索切り

荒正義 石渡正志 板川和俊 老月貴紀 金子貴行
二階堂亜樹 藤崎智 前原雄大 山田浩之

八筒切り

白鳥翔 仁平宣明 右田勇一郎
・白鳥翔(AⅡ)
開局に貰ったこの手牌、なんとかして生かしたいところですね。
マジョリティは打四索だと思いますが、(違っていたらすいません)僕は打八筒としたいと思います。
最近の自分のテーマは『打点』なので、まだ4巡目のこの手牌は鳴きを一切考えず、メンゼンでいきたいと思います。
四索との比較は、暗刻系の手役を捨ててしまう代わりに三色が残るというところですが、これだけリャンメンが多い手牌なら、縦よりも横へのメンツ化をする可能性が高い為、暗刻系は見切ります。
二万は、自身のテンパイまでに、既に場に2枚打たれている一万四万が弱くなる可能性があるので、一万四万受けのターツを固定してしまうのは危険と見ます。

二万切り

勝又健志 四柳弘樹

二索切り

遠藤啓太
 

Dリーグ回答

七筒切り
和泉由希子 長内真美 京平遥 さくらやよい 杉浦幸
高田麻衣子 天音まこと 仲田加南 中山奈々美 南里はるみ
西嶋ゆかり 西山あみ 野村麻衣子 平岡理恵 福島清子
藤井すみれ 古谷知美 北條恵美 美波智子 山下忍
優木美智 和久津晶
 

二万切り

秋山淑子 魚谷侑美 内田美乃里 小笠原奈央 華川かな
齋藤麻衣子 澤村明日華 白河雪菜 筒井久美子 手塚紗掬
富村つぐみ 童瞳
・白河雪菜(DⅠ)
理想形は、二万二万三万三万四万四万二索三索四索二筒三筒四筒八筒八筒
このタンピン三色イーペーコーなので、四索八筒、もちろん三万も切らない。
しかし、ドラドラなので、二索七筒を切って狭く受けることもしたくない。
よって、理想を追いつつ手広さも残る二万切り。

四索切り

蒼井ゆりか 赤司美奈子 吾妻さおり 川原舞子 北野由実
宮内こずえ
・蒼井ゆりか(CⅢ)
234の三色を見るのだったら七筒切りがいいかと思いますが、三色よりもここはドラの2枚を活かして、
手広く自然な形で構えたいと思うので打四索とします。仕掛けるのはドラの三万だけです。
メンタンピンイーペーコーや、タンヤオ三暗刻が理想で、満貫、跳満を狙っていきます。
従って、ツモ九筒ツモ五万で2,600のテンパイになった場合はテンパイとらずとします。

八筒切り

佐倉麻由 ジェン 安田麻里菜 

二索切り

ガース 加藤誠 白河雪菜
一万切り
ガース 加藤誠 白河雪菜
 

第2期 広島リーグ(後期) 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 谷本 剛 57.1 2.2 114.6 44.0 0.0 217.9
2 荻巣 健人 63.3 41.2 24.9 ▲ 5.0 15.4 139.8
3 清水 真志郎 ▲ 8.8 113.0 ▲ 2.8 4.1 7.4 112.9
4 蒼山 秀佑 ▲ 6.1 ▲ 40.6 76.0 ▲ 23.9 56.6 62.0
5 木村 尚二 44.0 ▲ 11.2 ▲ 27.4 17.5 22.7 45.6
6 沖田 賢一 3.2 0.0 ▲ 40.0 ▲ 14.4 66.9 15.7
7 根石 宣昌 ▲ 40.0 ▲ 34.1 ▲ 49.7 31.5 88.8 ▲ 3.5
8 田中 晶太郎 18.6 4.8 56.7 ▲ 43.1 ▲ 49.4 ▲ 12.4
9 畑田 直樹 1.4 18.5 17.2 ▲ 40.0 ▲ 46.5 ▲ 49.4
10 川崎 純 ▲ 32.9 ▲ 15.5 ▲ 79.8 58.8 ▲ 19.5 ▲ 88.9
11 佐藤 孔明 ▲ 62.4 ▲ 7.9 14.2 20.8 ▲ 104.1 ▲ 139.4
12 松浦 篤 ▲ 92.3 ▲ 12.5 30.4 ▲ 37.6 ▲ 46.6 ▲ 158.6
13 中島 明男 ▲ 40.0 ▲ 14.1 ▲ 40.0 ▲ 52.7 ▲ 22.7 ▲ 169.5
14 石尾 雄司 ▲ 16.5 ▲ 40.0 ▲ 54.4 ▲ 40.0 ▲ 40.0 ▲ 190.9
15 木村 礼美 ▲ 37.4 ▲ 64.8 ▲ 160.9 ▲ 40.0 ▲ 40.0 ▲ 343.1

広島リーグ 成績表/第2期 広島リーグ(後期) 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 谷本 剛 57.1 2.2 114.6 44.0 0.0 217.9
2 荻巣 健人 63.3 41.2 24.9 ▲ 5.0 15.4 139.8
3 清水 真志郎 ▲ 8.8 113.0 ▲ 2.8 4.1 7.4 112.9
4 蒼山 秀佑 ▲ 6.1 ▲ 40.6 76.0 ▲ 23.9 56.6 62.0
5 木村 尚二 44.0 ▲ 11.2 ▲ 27.4 17.5 22.7 45.6
6 沖田 賢一 3.2 0.0 ▲ 40.0 ▲ 14.4 66.9 15.7
7 根石 宣昌 ▲ 40.0 ▲ 34.1 ▲ 49.7 31.5 88.8 ▲ 3.5
8 田中 晶太郎 18.6 4.8 56.7 ▲ 43.1 ▲ 49.4 ▲ 12.4
9 畑田 直樹 1.4 18.5 17.2 ▲ 40.0 ▲ 46.5 ▲ 49.4
10 川崎 純 ▲ 32.9 ▲ 15.5 ▲ 79.8 58.8 ▲ 19.5 ▲ 88.9
11 佐藤 孔明 ▲ 62.4 ▲ 7.9 14.2 20.8 ▲ 104.1 ▲ 139.4
12 松浦 篤 ▲ 92.3 ▲ 12.5 30.4 ▲ 37.6 ▲ 46.6 ▲ 158.6
13 中島 明男 ▲ 40.0 ▲ 14.1 ▲ 40.0 ▲ 52.7 ▲ 22.7 ▲ 169.5
14 石尾 雄司 ▲ 16.5 ▲ 40.0 ▲ 54.4 ▲ 40.0 ▲ 40.0 ▲ 190.9
15 木村 礼美 ▲ 37.4 ▲ 64.8 ▲ 160.9 ▲ 40.0 ▲ 40.0 ▲ 343.1

第20期東北プロリーグ 後期最終節成績表

順位 名前 後期 1 節 後期 2 節 後期 3 節 後期 4 節 後期 5 節 後期 合計
1 佐藤大介 41.6 25.0 22.4 23.8 55.8 168.6
2 粕谷勇吉 41.6 65.6 19.7 10.9 ▲ 1.3 136.5
3 高橋清隆 42.9 6.4 ▲ 22.0 145.3 ▲ 55.9 116.7
4 藤本修二 11.1 38.4 ▲ 24.8 32.5 45.0 102.2
5 東幸一郎 0.0 15.6 ▲ 27.2 51.2 62.0 101.6
6 泉 亮多 24.1 45.6 45.2 ▲ 33.0 12.7 94.6
7 菅原直哉 ▲ 22.5 55.4 49.9 ▲ 32.3 44.1 94.6
8 平田孝章 ▲ 61.8 39.3 73.5 30.8 ▲ 11.3 70.5
9 青木武 25.4 ▲ 10.1 ▲ 56.7 3.8 21.8 ▲ 15.8
10 杜麻沙也 5.9 ▲ 21.5 56.8 3.5 ▲ 79.4 ▲ 34.7
11 皆川直毅 2.7 ▲ 88.8 52.4 ▲ 59.4 41.1 ▲ 52.0
12 渡部稔 38.7 4.5 14.2 ▲ 40.8 ▲ 71.7 ▲ 55.1
13 今貴聡 ▲ 18.0 17.8 ▲ 15.0 ▲ 45.5 ▲ 5.9 ▲ 66.6
14 工藤宏紀 ▲ 18.1 ▲ 72.7 41.1 14.5 ▲ 57.0 ▲ 92.2
15 大里奈美 ▲ 50.9 ▲ 44.6 ▲ 57.6 25.9 30.1 ▲ 97.1
16 遠藤昭太 ▲ 2.4 6.2 ▲ 88.7 ▲ 45.1 25.2 ▲ 104.8
17 齋藤大介 ▲ 47.5 ▲ 59.7 ▲ 47.2 ▲ 57.0 ▲ 9.8 ▲ 221.2
18 国丸仁哉 ▲ 50 ▲ 50.0 ▲ 50.0 ▲ 29.1 ▲ 50.0 ▲ 229.1
19 吉田勝弥 ▲ 14.8 ▲ 100.0 ▲ 41.8 ▲ 100.0 ▲ 45.5 ▲ 302.1

東北プロリーグ 成績表/第20期東北プロリーグ 後期最終節成績表

順位 名前 後期 1 節 後期 2 節 後期 3 節 後期 4 節 後期 5 節 後期 合計
1 佐藤大介 41.6 25.0 22.4 23.8 55.8 168.6
2 粕谷勇吉 41.6 65.6 19.7 10.9 ▲ 1.3 136.5
3 高橋清隆 42.9 6.4 ▲ 22.0 145.3 ▲ 55.9 116.7
4 藤本修二 11.1 38.4 ▲ 24.8 32.5 45.0 102.2
5 東幸一郎 0.0 15.6 ▲ 27.2 51.2 62.0 101.6
6 泉 亮多 24.1 45.6 45.2 ▲ 33.0 12.7 94.6
7 菅原直哉 ▲ 22.5 55.4 49.9 ▲ 32.3 44.1 94.6
8 平田孝章 ▲ 61.8 39.3 73.5 30.8 ▲ 11.3 70.5
9 青木武 25.4 ▲ 10.1 ▲ 56.7 3.8 21.8 ▲ 15.8
10 杜麻沙也 5.9 ▲ 21.5 56.8 3.5 ▲ 79.4 ▲ 34.7
11 皆川直毅 2.7 ▲ 88.8 52.4 ▲ 59.4 41.1 ▲ 52.0
12 渡部稔 38.7 4.5 14.2 ▲ 40.8 ▲ 71.7 ▲ 55.1
13 今貴聡 ▲ 18.0 17.8 ▲ 15.0 ▲ 45.5 ▲ 5.9 ▲ 66.6
14 工藤宏紀 ▲ 18.1 ▲ 72.7 41.1 14.5 ▲ 57.0 ▲ 92.2
15 大里奈美 ▲ 50.9 ▲ 44.6 ▲ 57.6 25.9 30.1 ▲ 97.1
16 遠藤昭太 ▲ 2.4 6.2 ▲ 88.7 ▲ 45.1 25.2 ▲ 104.8
17 齋藤大介 ▲ 47.5 ▲ 59.7 ▲ 47.2 ▲ 57.0 ▲ 9.8 ▲ 221.2
18 国丸仁哉 ▲ 50 ▲ 50.0 ▲ 50.0 ▲ 29.1 ▲ 50.0 ▲ 229.1
19 吉田勝弥 ▲ 14.8 ▲ 100.0 ▲ 41.8 ▲ 100.0 ▲ 45.5 ▲ 302.1