静岡プロリーグ レポート/第13期静岡プロリーグ 第4節レポート

残暑の候、麻雀ファンの皆様はいかがお過ごしでしょうか。
日本プロ麻雀連盟 静岡支部 32期生の足立純哉です。
先日、東海地方でも梅雨明けが宣言され、本格的な夏が始まった。
梅雨入りの時期から、麻雀を打っていると牌がベタついて、ツモ牌が2枚くっついていることがある。
牌も汗をかき始め、雀荘でしか感じることのできない夏のスタートである。
さて、外にいるだけで汗が噴き出してくる猛暑の中、第13期静岡プロリーグ第4節が開催された。
第4節の組合せは以下の通りである。
1卓 望月×鷲見×原×渡辺×川崎
2卓 中×都築×足立×佐藤
3卓 山本×平野×島崎×大橋
別日対局 鈴木(秀)×岡本×杉村×越川
土屋×太田×鈴木(郁)×京平×平岡
1卓 望月×鷲見×原×渡辺×川崎
(第3節終了時成績 望月▲14.8P 鷲見+32.1P 原▲14.4P 渡辺▲119.4P 川崎▲90.4P)
ポイントマイナスの4名にプラスの鷲見の対局。特に渡辺と川崎は、比較的大きなマイナスを背負っているだけにそろそろ挽回したいところ。ここで抜け出したのは、川崎。「攻めを強く意識して打つように心掛けていた。」と述べていた通り、先制されても簡単にオリるのではなく、ギリギリまで攻め返すことが功を奏し、オール連対で+54.4Pの大きな浮きとなった。鷲見もしぶとくポイントを上乗せし、プラスを伸ばすことに成功した。
望月▲36.7P 鷲見+20.1P 原▲24.7P 渡辺▲13.1P 川崎+54.4P
2卓 中×都築×足立×佐藤
(第3節終了時成績 中+52.8P 都築▲22.4P 足立+41.6P 佐藤+12.1P)
上位陣に食い込む為にも負けられない対局者同士の卓となる。また、比較的に攻めを重視する対局者が多く、展開の荒れることが予想された。最も攻めていたのは、佐藤という印象。持前の攻撃力を発揮し、+34.6Pの卓内トップ。中も非常に良い攻守バランスで、1・2回戦でトップを取るも、3回戦で3,600点持ちの痛恨のラス。そこから4回戦目で要所を締め+12.0Pとなった。足立は、1・2回戦終了時に、▲41.7Pでいきなりマイナス域に突入してしまう。3・4回戦で挽回し、何とか▲2.8Pの少ないマイナスで収めるものの、我慢ができなかった放銃が2回あり、次節に向けて改善していきたい。
中+12.0P 都築▲44.8P 足立▲2.8P 佐藤+34.6P
3卓 山本×平野×島崎×大橋
(第3節終了時成績 山本+2.0P 平野▲30.2P 島崎+1.0P 大橋+22.9P)
こちらもポイントの上乗せができれば、上位陣へ食い込むことができる卓となる。
2回戦までは山本のペースで+28.6Pとなるが、3回戦で平野が66,700点の大トップを取る。4回戦も平野ペースになると思われたが、山本トップ・平野ラスとなり、プラスポイントを分ける形となった。
平野は「終始山本の打牌に合わせ過ぎてしまった。」と卓内トップを奪取するも、ポイントを伸ばし切れなかったことに対し、反省を述べていた。ただ、これも偏に山本の仕掛けや攻めが見せる強さだと感じている。
山本+26.1P 平野+28.1P 島崎▲63.4P 大橋+9.2P
第4節では上位陣に別日対局者が多かった為、順位に大きな変動はなかった。
現状、鈴木(秀)と土屋が抜け出す構図となっており、中位陣がかなりの混戦である。
中位陣から誰が抜け出すのか、今後の注目ポイントとなりそうだ。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 鈴木秀幸 45.5 ▲ 20.8 91.4 0.0 116.1
2 京平遥 59.2 ▲ 0.2 ▲ 4.9 47.9 102.0
3 土屋幸弘 61.9 0.0 32.2 ▲ 17.6 76.5
4 中寿文 21.5 24.5 6.8 12.0 64.8
5 鷲見隼人 ▲ 6.2 0.0 38.3 20.1 52.2
6 佐藤あいり ▲ 5.6 0.0 17.7 34.6 46.7
7 足立純哉 53.6 0.0 ▲ 12.0 ▲ 2.8 38.8
8 大橋幸正 35.5 0.0 ▲ 12.6 9.2 32.1
9 山本拓哉 ▲ 65.5 76.5 ▲ 9.0 26.1 28.1
10 越川清一 ▲ 29.5 0.0 46.5 0.0 17.0
11 平岡理恵 30.6 0.0 ▲ 43.9 17.9 4.6
12 平野敬悟 ▲ 33.7 ▲ 18.4 21.9 28.1 ▲ 2.1
13 太田昌樹 57.8 ▲ 26.1 ▲ 72.8 10.6 ▲ 30.5
14 川崎義之 ▲ 70.9 0.8 ▲ 20.3 54.4 ▲ 36.0
15 原佑典 ▲ 15.2 12.8 ▲ 12.0 ▲ 24.7 ▲ 39.1
16 杉村泰治 33.1 ▲ 61.7 ▲ 19.9 0.0 ▲ 48.5
17 岡本和也 0.3 0.0 ▲ 49.4 0.0 ▲ 49.1
18 望月雅継 ▲ 16.5 0.0 1.7 ▲ 36.7 ▲ 51.5
19 島﨑涼 5.1 0.0 ▲ 4.1 ▲ 63.4 ▲ 62.4
20 都築友和 ▲ 49.6 20.2 7.0 ▲ 44.8 ▲ 67.2
21 鈴木郁孝 ▲ 93.4 3.4 64.8 ▲ 78.8 ▲ 104.0
22 渡辺洋巳 ▲ 18.0 ▲ 32.0 ▲ 69.4 ▲ 13.1 ▲ 132.5

                                                  

第16期北陸リーグ 第4節レポート

第4節対戦者(敬称略)

1卓=藤本プロ 光岡 宮内 窪田
2卓=木戸プロ 前田プロ 北川 吉田
3卓=新谷プロ 宮内 森田 山元
4卓=成田プロ 押川 上杉 平澤
5卓=志多木プロ 小泉 久保 尾間
6卓=浦田プロ 安城プロ 後藤プロ 表

第4節となり、残りの対局数は8半荘。今節ポイントを伸ばせば最終節には、ポイント次第では予選順位を狙おうと考える上位陣に対して、今節その上位陣を崩してボーダーを下げつつ、最終節に向けて、巻き返しを狙う方々との真っ向勝負になるだろう。

この日は、この4節目終了後に初開催となる、北陸プロリーグの第1節がある。今節戦った後にまた4半荘はハードではあるが、タイトル戦予選では珍しいことではない。今節の状態によって、今日のプロリーグをどう戦うかを思案するプロもいるだろう。

1卓
この卓では、宮内さんが初戦を+38.4Pという大トップを取ると、そのまま今日3トップで+67.0Pとし、ポイントを+80.1Pで最終節勝負となる順位まで上がってきた。最終節もプレッシャーを感じることなく、思い切りのいい麻雀を打つだろう。

3卓
山元さんがこの日全連帯をし、+52.8Pとする。トップは一度だけだが、残りの3回も、競技ならではの原点を意識した、安定した数字でポイントを重ねた。

4卓
今期、初出場にして安定した成績を残している、成田プロが卓内トップ。今節+26.2Pとして、トータル+156.5Pとして、最終節気持ちよく、予選順位を狙える位置につけた。

5卓
今節一番ポイントを叩いたのは久保さん。3トップで+89.5Pと爆発する中で、志多木プロ・小泉さんも少しながら、ポイントをプラスにまとめた。

6卓
この卓内トップは後藤プロで+59.9P。こちらも安定した成績を残している、浦田プロは+19.1Pでトータルポイントを+128.0Pとする。安城プロは良い位置にいただけに痛いマイナスとなった。

そして私の2卓。今節はなるべく普通に打つより、ポイントを伸ばすことより、減らさないことをテーマとした。

1回戦東1局南家

前田プロが開局から満貫のツモアガリを決める。

八万八万一筒三筒四筒五筒六筒  暗カン牌の背中中牌の背  チー七筒 上向き八筒 上向き九筒 上向き  ツモ二筒  ドラ八万

カンの前に四筒を切っており、二筒は1枚切れ。2件から仕掛けを受けても、打点に重きをおいた。

この時私の手牌が

二索三索四索五索六索九索九索九索南南  ポン西西西

打点は2,600ながら1枚切れのカン二筒に負けた事に不安を感じた。

東2局にその不安ははやくも当たる。
親で、くっつきのピンフの1シャンテンから、8巡目に吉田さんに八万高めのヤミテン7,700に放銃。八万は直前に他家に通された牌でもある。

1回戦はオーラスに1,000をアガリラスの▲19.5P。

2回戦東1局

一万二万三万六万七万八万九万九万二索三索二筒三筒南  ツモ四筒  ドラ南

中盤、ここから打南とすると南単騎の一通ドラ2の満貫に放銃。
ここでさすがに焦りが出てくる。この放銃が響きラスで▲17.1P。

3回戦
ノーテン罰符をもらいながらも、3回戦終了時点でアガリが1,000と2,000のみ。▲5.3Pの3着となりここまでで▲41.9P。2回戦の仕掛けによって、本来は2,000・3,900のツモアガリが、親満ツモとされた時から守りに徹することにしたがキツイ。

4回戦東1局
メンタンピンツモの2,600オールをツモアガる。
そしてすぐに吉田さんのヤミテン8,000に放銃する。その時のテンパイ打牌が6巡目四万だったのだが、カン五万にされても、カン七万にされても、タンヤオのカン四筒でテンパイしている私の放銃となっている。

そして、そのまま吉田さんが6,000オール・8,000と高打点を決め1人トップ。ここでも3着でトータル▲52.9Pと大敗した。

自分の中では、焦った放銃も無かったと思うのだが、アガリが遠く、自分の状態を考えたら、ドラの南で打った時は、一手かわり三色ではあるものの、雀頭落としでも良かったのかなとも思いました。
決勝進出は間違いないという周りの声から、無意識のうちに、前のめりになっていたのかもしれません。

4節終了時の順位
1位成田プロ+156.5P
2位木戸プロ+150.9P
3位浦田プロ+128.0P
4位志多木プロ+99.8P
5位表 +87.9P
6位宮内+80.1P
7位上杉+33.3P
8位平澤+22.2P

この上位8位の組み合わせで2卓組まれるので、現実的には、8位の平澤さんまでが決勝進出の可能性がある。だがボーダーである4位の志多木プロが+99.8P。6位の宮内さんでも+80.1Pと直接対決がある分、上下100ポイント位ならば逆転は可能である。

上位3人は、ポイントを加算するか、同卓する上位者よりも上に行くことで、決勝進出が濃厚となる。
4位の志多木プロからは、別卓のポイント次第もあるので、ポイントをある程度稼ぐか、上位3人より上にいくか、ということがテーマとなるだろう。

このレポートがアップされているころには、最終節が終了し決勝進出者が決定しているだろう。
もしも今節と合わせ2節連続沈んでしまい、このポイントから敗退してしまったら、プロとして情けないの一言である。いかに煽られようが、叱咤されようが、言い訳は出来ないだろう。

今節に沈んでしまった為に余裕がなくなったのだが、焦らず良い麻雀を打って、悔いのない最終節にしたい。

北陸リーグ レポート/第16期北陸リーグ 第4節レポート

第4節対戦者(敬称略)
1卓=藤本プロ 光岡 宮内 窪田
2卓=木戸プロ 前田プロ 北川 吉田
3卓=新谷プロ 宮内 森田 山元
4卓=成田プロ 押川 上杉 平澤
5卓=志多木プロ 小泉 久保 尾間
6卓=浦田プロ 安城プロ 後藤プロ 表
第4節となり、残りの対局数は8半荘。今節ポイントを伸ばせば最終節には、ポイント次第では予選順位を狙おうと考える上位陣に対して、今節その上位陣を崩してボーダーを下げつつ、最終節に向けて、巻き返しを狙う方々との真っ向勝負になるだろう。
この日は、この4節目終了後に初開催となる、北陸プロリーグの第1節がある。今節戦った後にまた4半荘はハードではあるが、タイトル戦予選では珍しいことではない。今節の状態によって、今日のプロリーグをどう戦うかを思案するプロもいるだろう。
1卓
この卓では、宮内さんが初戦を+38.4Pという大トップを取ると、そのまま今日3トップで+67.0Pとし、ポイントを+80.1Pで最終節勝負となる順位まで上がってきた。最終節もプレッシャーを感じることなく、思い切りのいい麻雀を打つだろう。
3卓
山元さんがこの日全連帯をし、+52.8Pとする。トップは一度だけだが、残りの3回も、競技ならではの原点を意識した、安定した数字でポイントを重ねた。
4卓
今期、初出場にして安定した成績を残している、成田プロが卓内トップ。今節+26.2Pとして、トータル+156.5Pとして、最終節気持ちよく、予選順位を狙える位置につけた。
5卓
今節一番ポイントを叩いたのは久保さん。3トップで+89.5Pと爆発する中で、志多木プロ・小泉さんも少しながら、ポイントをプラスにまとめた。
6卓
この卓内トップは後藤プロで+59.9P。こちらも安定した成績を残している、浦田プロは+19.1Pでトータルポイントを+128.0Pとする。安城プロは良い位置にいただけに痛いマイナスとなった。
そして私の2卓。今節はなるべく普通に打つより、ポイントを伸ばすことより、減らさないことをテーマとした。
1回戦東1局南家
前田プロが開局から満貫のツモアガリを決める。
八万八万一筒三筒四筒五筒六筒  暗カン牌の背中中牌の背  チー七筒 上向き八筒 上向き九筒 上向き  ツモ二筒  ドラ八万
カンの前に四筒を切っており、二筒は1枚切れ。2件から仕掛けを受けても、打点に重きをおいた。
この時私の手牌が
二索三索四索五索六索九索九索九索南南  ポン西西西
打点は2,600ながら1枚切れのカン二筒に負けた事に不安を感じた。
東2局にその不安ははやくも当たる。
親で、くっつきのピンフの1シャンテンから、8巡目に吉田さんに八万高めのヤミテン7,700に放銃。八万は直前に他家に通された牌でもある。
1回戦はオーラスに1,000をアガリラスの▲19.5P。
2回戦東1局
一万二万三万六万七万八万九万九万二索三索二筒三筒南  ツモ四筒  ドラ南
中盤、ここから打南とすると南単騎の一通ドラ2の満貫に放銃。
ここでさすがに焦りが出てくる。この放銃が響きラスで▲17.1P。
3回戦
ノーテン罰符をもらいながらも、3回戦終了時点でアガリが1,000と2,000のみ。▲5.3Pの3着となりここまでで▲41.9P。2回戦の仕掛けによって、本来は2,000・3,900のツモアガリが、親満ツモとされた時から守りに徹することにしたがキツイ。
4回戦東1局
メンタンピンツモの2,600オールをツモアガる。
そしてすぐに吉田さんのヤミテン8,000に放銃する。その時のテンパイ打牌が6巡目四万だったのだが、カン五万にされても、カン七万にされても、タンヤオのカン四筒でテンパイしている私の放銃となっている。
そして、そのまま吉田さんが6,000オール・8,000と高打点を決め1人トップ。ここでも3着でトータル▲52.9Pと大敗した。
自分の中では、焦った放銃も無かったと思うのだが、アガリが遠く、自分の状態を考えたら、ドラの南で打った時は、一手かわり三色ではあるものの、雀頭落としでも良かったのかなとも思いました。
決勝進出は間違いないという周りの声から、無意識のうちに、前のめりになっていたのかもしれません。
4節終了時の順位
1位成田プロ+156.5P
2位木戸プロ+150.9P
3位浦田プロ+128.0P
4位志多木プロ+99.8P
5位表 +87.9P
6位宮内+80.1P
7位上杉+33.3P
8位平澤+22.2P
この上位8位の組み合わせで2卓組まれるので、現実的には、8位の平澤さんまでが決勝進出の可能性がある。だがボーダーである4位の志多木プロが+99.8P。6位の宮内さんでも+80.1Pと直接対決がある分、上下100ポイント位ならば逆転は可能である。
上位3人は、ポイントを加算するか、同卓する上位者よりも上に行くことで、決勝進出が濃厚となる。
4位の志多木プロからは、別卓のポイント次第もあるので、ポイントをある程度稼ぐか、上位3人より上にいくか、ということがテーマとなるだろう。
このレポートがアップされているころには、最終節が終了し決勝進出者が決定しているだろう。
もしも今節と合わせ2節連続沈んでしまい、このポイントから敗退してしまったら、プロとして情けないの一言である。いかに煽られようが、叱咤されようが、言い訳は出来ないだろう。
今節に沈んでしまった為に余裕がなくなったのだが、焦らず良い麻雀を打って、悔いのない最終節にしたい。

第127回:中級講座『私の麻雀トレーニング法』 浜上 文吾

皆様こんにちは!
今回より中級講座を担当させていただくことになりました九州本部の浜上です。
これから何回かに分けて私の麻雀の思考を皆様にお伝えしたいと思います。
拙い文章ではありますが、宜しくお願いします。

私は配信対局の機会があまり多くなく、ご存知ではない方も多いと思いますので簡単に自己紹介からさせていただきます。

浜上 文吾(デビュー当時の雀ネームはグランバザール浜上) 
九州本部所属 18期生 五段 
鹿児島市出身 現在は福岡市在住。
仕事は麻雀店勤務と福岡県内のカルチャースクール等で麻雀講師の仕事をしています。
麻雀プロになったきっかけは、今から16年前、初めて九州地区でもプロテストが実施されることになり、麻雀仲間の安東裕允、真鍋明広に誘われて、一緒に強くなりたいと思ったことが最大の理由です。
いざプロテストを受験してみると、筆記試験は難なくクリアしますが、実技試験は下位に低迷しました。
同期の安東、真鍋は優秀な成績で正規合格、私は研修合格と悔しい結果となりました(現在では正規合格、研修合格という制度はなくなりましたが)。
プロデビューと同時に鳳凰位戦プロリーグに参戦するようになったのも自分のスキルアップの為でした。
プロリーグで経験したことをメモに残して持ち帰って、九州の仲間に伝えることの繰り返しでした。
徐々に新しい仲間も増えていき、今では九州本部在籍人数は50名を越えました。
最近では九州本部在籍者、出身者がタイトル戦で活躍する姿が多くなってきたので満足はしています。

さて自己紹介はこれくらいにして本題に入ります。
麻雀の上達法はいくつもあると思いますが、何から始めていいのかわからないという方は多くいると思います。
そこで参考になるかわかりませんが、私がプロデビューから継続している簡単なトレーニング法をお伝えしたいと思います。

まずはじめに準備してもらいたいものは筆記用具とノートです。
単純なことですが、自分専用の麻雀ノートを作って記録することから始めてみてください。
ポイントは
①対局の順位を記録する。
②牌姿を書き出してみる。
のふたつです。

①に関しては簡単です。
単純に順位だけを日ごとに分けて記録するだけです。
1日単位では調子の良し悪しで数字のばらつきがありますので、1ヶ月をメドに集計してみると大まかな傾向がわかってきます
とある月の私の成績です。
1位 51回(24.1%) 2位 60回(28.4%) 3位 51回(24.1%) 4位 49回(23.2%)
対局数211回で平均着順は2.46。
実に平凡な結果です。
そこで1ヶ月間の反省点をいくつか挙げてみましょう。
親番キープの為にリーチに対して放銃が多かったとか、テンパイしていないのにいらない牌を捨てたら致命的な放銃をしてしまったとか大まかなことで結構です。
大事なことはそのいくつか挙げた反省点を改善できるように目標設定(自己規制)をしてみることです。
今回挙げた反省点はもったいない放銃が多かったことでしたので⇒翌月は放銃を少なくするために普段よりオリる回数を増やしてみます。
その結果
その翌月の成績は
1位 53回(28.8%) 2位 49回(26.6%) 3位 38回(20.6%) 4位 44回(23.9%)
対局数184回で平均着順は2.39
先月と比べ、オリる回数を少し増やしただけで、放銃の回数が少しだけ減り、もったいない着順落ちが少なくなり、順位率が少し向上しました。
そこで先月の目標設定は継続のまま、何か1つのテーマを増やしてみると良いです。
例えば今度は、アガリの回数を増やすためにはどうすればよいのか?でも結構です。
私はどちらかと言うと仕掛けることが苦手なので⇒ポン、チーテンの回数を増やしてみる(遠いところから仕掛けない)。
その結果
そしてまた翌月の成績は
1位 58回(29.4%) 2位 63回(31.9%) 3位 33回(16.7%) 4位 43回(21.8%)
対局数197回で平均着順は2.30
今回はポン、チーテンを増やした結果、テンパイ率は若干下がりましたが、アガリ率が少し上がった感じがします。
つまり目標設定をして少しずつ改善して、付け足していくことで対局内容に幅ができることになり上達していくと思います。
リアル対局ではなかなかアガリ率が上がったとか判断しにくいので<ロン2の成績管理ツールとかを活用すると大変便利です。

②に関しては、すべての局を覚える(思い出す)ことはかなり難しいです。
ここでも簡単なことからスタートです。
1日に1つだけでいいですので、何か牌姿を覚える練習をしてみてください。
なかなか覚えることが苦手な方はロン2の牌譜再生機能を使用してみると良いです。
何か良いアガリをした局でもいいですし、失敗した局でもいいので何切る問題を作る感じでやってみましょう。
 
100
 
この画像は約10年くらい前の私のノートの1ページです。
1日にひとつくらいの頻度で牌姿を書き出し始めました。

二万三万三万四万八万六索七索八索二筒四筒四筒六筒七筒八筒

三万三万五万七万五索六索六索六索八索八索五筒六筒七筒  ツモ七索

一万二万三万五万七万七万九万五索六索五筒発中中  ツモ六万

六万一索二索三索三索四索五索七索五筒七筒九筒発中中 東1局4巡目ドラ六筒

二万三万四万四万六万八万七索八索四筒四筒六筒七筒八筒  ドラ一筒

三万五万六万六万一索三索三索三索三筒四筒四筒四筒五筒  ツモ一索

二万三万三万六索六索六索七索八索三筒七筒八筒東東  ツモ四筒

五万六万八万九万四索五索六索八索九索一筒一筒六筒九筒  ツモ七索 東2局43,200点 東家 5巡目 ドラ三索

と約1週間で8問の牌姿を書き出しました。
見返してみても何切る問題としてはふさわしくないもの(選択が1つしかない)もありますが、記録を元にちょっとした判断能力のトレーニングです。
例を挙げると

二万三万三万四万八万六索七索八索二筒四筒四筒六筒七筒八筒

牌姿からみると678の三色、マンズのイーペーコーをみて二筒を捨てる一択だと思います。
そこから先のツモによってのリーチ判断などを書き足していく良いと思います。

二万三万三万四万八万六索七索八索四筒四筒六筒七筒八筒

ツモ一万八万切りヤミテン
ツモ二万八万切りリーチ
ツモ三万⇒ツモ切りかとりあえず愚形であるがテンパイを取る
ツモ四万八万切りリーチ
ツモ五万八万切りヤミテン
ツモ六万三万切りヤミテンもしくはリーチ
ツモ七万三万切りリーチ
ツモ八万三万切りヤミテン
ツモ九万⇒ツモ切り

このように挙げることで瞬時の判断力強化につながると思います(私の判断が的確かどうかは抜きにして)。
1日に1つでも、1ヶ月で約30問、1年間で約365問。
記録することを継続するだけでそのノートは皆様にとって素敵な参考書になることだと思います。
是非実践してみてください!

中級/第127回:中級講座『私の麻雀トレーニング法』 浜上 文吾

皆様こんにちは!
今回より中級講座を担当させていただくことになりました九州本部の浜上です。
これから何回かに分けて私の麻雀の思考を皆様にお伝えしたいと思います。
拙い文章ではありますが、宜しくお願いします。
私は配信対局の機会があまり多くなく、ご存知ではない方も多いと思いますので簡単に自己紹介からさせていただきます。
浜上 文吾(デビュー当時の雀ネームはグランバザール浜上) 
九州本部所属 18期生 五段 
鹿児島市出身 現在は福岡市在住。
仕事は麻雀店勤務と福岡県内のカルチャースクール等で麻雀講師の仕事をしています。
麻雀プロになったきっかけは、今から16年前、初めて九州地区でもプロテストが実施されることになり、麻雀仲間の安東裕允、真鍋明広に誘われて、一緒に強くなりたいと思ったことが最大の理由です。
いざプロテストを受験してみると、筆記試験は難なくクリアしますが、実技試験は下位に低迷しました。
同期の安東、真鍋は優秀な成績で正規合格、私は研修合格と悔しい結果となりました(現在では正規合格、研修合格という制度はなくなりましたが)。
プロデビューと同時に鳳凰位戦プロリーグに参戦するようになったのも自分のスキルアップの為でした。
プロリーグで経験したことをメモに残して持ち帰って、九州の仲間に伝えることの繰り返しでした。
徐々に新しい仲間も増えていき、今では九州本部在籍人数は50名を越えました。
最近では九州本部在籍者、出身者がタイトル戦で活躍する姿が多くなってきたので満足はしています。
さて自己紹介はこれくらいにして本題に入ります。
麻雀の上達法はいくつもあると思いますが、何から始めていいのかわからないという方は多くいると思います。
そこで参考になるかわかりませんが、私がプロデビューから継続している簡単なトレーニング法をお伝えしたいと思います。
まずはじめに準備してもらいたいものは筆記用具とノートです。
単純なことですが、自分専用の麻雀ノートを作って記録することから始めてみてください。
ポイントは
①対局の順位を記録する。
②牌姿を書き出してみる。
のふたつです。
①に関しては簡単です。
単純に順位だけを日ごとに分けて記録するだけです。
1日単位では調子の良し悪しで数字のばらつきがありますので、1ヶ月をメドに集計してみると大まかな傾向がわかってきます
とある月の私の成績です。
1位 51回(24.1%) 2位 60回(28.4%) 3位 51回(24.1%) 4位 49回(23.2%)
対局数211回で平均着順は2.46。
実に平凡な結果です。
そこで1ヶ月間の反省点をいくつか挙げてみましょう。
親番キープの為にリーチに対して放銃が多かったとか、テンパイしていないのにいらない牌を捨てたら致命的な放銃をしてしまったとか大まかなことで結構です。
大事なことはそのいくつか挙げた反省点を改善できるように目標設定(自己規制)をしてみることです。
今回挙げた反省点はもったいない放銃が多かったことでしたので⇒翌月は放銃を少なくするために普段よりオリる回数を増やしてみます。
その結果
その翌月の成績は
1位 53回(28.8%) 2位 49回(26.6%) 3位 38回(20.6%) 4位 44回(23.9%)
対局数184回で平均着順は2.39
先月と比べ、オリる回数を少し増やしただけで、放銃の回数が少しだけ減り、もったいない着順落ちが少なくなり、順位率が少し向上しました。
そこで先月の目標設定は継続のまま、何か1つのテーマを増やしてみると良いです。
例えば今度は、アガリの回数を増やすためにはどうすればよいのか?でも結構です。
私はどちらかと言うと仕掛けることが苦手なので⇒ポン、チーテンの回数を増やしてみる(遠いところから仕掛けない)。
その結果
そしてまた翌月の成績は
1位 58回(29.4%) 2位 63回(31.9%) 3位 33回(16.7%) 4位 43回(21.8%)
対局数197回で平均着順は2.30
今回はポン、チーテンを増やした結果、テンパイ率は若干下がりましたが、アガリ率が少し上がった感じがします。
つまり目標設定をして少しずつ改善して、付け足していくことで対局内容に幅ができることになり上達していくと思います。
リアル対局ではなかなかアガリ率が上がったとか判断しにくいので<ロン2の成績管理ツールとかを活用すると大変便利です。
②に関しては、すべての局を覚える(思い出す)ことはかなり難しいです。
ここでも簡単なことからスタートです。
1日に1つだけでいいですので、何か牌姿を覚える練習をしてみてください。
なかなか覚えることが苦手な方はロン2の牌譜再生機能を使用してみると良いです。
何か良いアガリをした局でもいいですし、失敗した局でもいいので何切る問題を作る感じでやってみましょう。
 
100
 
この画像は約10年くらい前の私のノートの1ページです。
1日にひとつくらいの頻度で牌姿を書き出し始めました。
二万三万三万四万八万六索七索八索二筒四筒四筒六筒七筒八筒
三万三万五万七万五索六索六索六索八索八索五筒六筒七筒  ツモ七索
一万二万三万五万七万七万九万五索六索五筒発中中  ツモ六万
六万一索二索三索三索四索五索七索五筒七筒九筒発中中 東1局4巡目ドラ六筒
二万三万四万四万六万八万七索八索四筒四筒六筒七筒八筒  ドラ一筒
三万五万六万六万一索三索三索三索三筒四筒四筒四筒五筒  ツモ一索
二万三万三万六索六索六索七索八索三筒七筒八筒東東  ツモ四筒
五万六万八万九万四索五索六索八索九索一筒一筒六筒九筒  ツモ七索 東2局43,200点 東家 5巡目 ドラ三索
と約1週間で8問の牌姿を書き出しました。
見返してみても何切る問題としてはふさわしくないもの(選択が1つしかない)もありますが、記録を元にちょっとした判断能力のトレーニングです。
例を挙げると
二万三万三万四万八万六索七索八索二筒四筒四筒六筒七筒八筒
牌姿からみると678の三色、マンズのイーペーコーをみて二筒を捨てる一択だと思います。
そこから先のツモによってのリーチ判断などを書き足していく良いと思います。
二万三万三万四万八万六索七索八索四筒四筒六筒七筒八筒
ツモ一万八万切りヤミテン
ツモ二万八万切りリーチ
ツモ三万⇒ツモ切りかとりあえず愚形であるがテンパイを取る
ツモ四万八万切りリーチ
ツモ五万八万切りヤミテン
ツモ六万三万切りヤミテンもしくはリーチ
ツモ七万三万切りリーチ
ツモ八万三万切りヤミテン
ツモ九万⇒ツモ切り
このように挙げることで瞬時の判断力強化につながると思います(私の判断が的確かどうかは抜きにして)。
1日に1つでも、1ヶ月で約30問、1年間で約365問。
記録することを継続するだけでそのノートは皆様にとって素敵な参考書になることだと思います。
是非実践してみてください!

第39期関西リーグ(プロアマリーグ) 夏 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1 節 2 節 3 節 4 節 5 節 合計
1 林 俊輔 一般 63.4 50.2 39.6 36.5 24.2 213.9
2 稲岡 ミカ プロ 40.5 ▲ 26.9 68.0 31.4 64.0 177.0
3 清水 隆市 一般 ▲ 26.9 77.9 21.2 29.3 39.7 141.2
4 米川 基紀 プロ 15.9 6.1 0.0 30.3 69.8 122.1
5 高橋 悟志 プロ 0.0 12.1 46.7 15.6 37.2 111.6
6 馬場 一平 一般 74.6 3.1 93.4 22.5 ▲ 89.3 104.3
7 辰巳 晴基 プロ 19.6 49.0 35.6 ▲ 11.4 ▲ 2.2 90.6
8 五月女 義彦 一般 23.4 ▲ 24.2 60.4 31.4 ▲ 2.5 88.5
9 上村 宣久 プロ 26.2 63.8 ▲ 3.1 0.9 0.0 87.8
10 貫上 洋志 プロ 27.9 0.0 ▲ 14.9 63.5 10.6 87.1
11 高谷 圭一 プロ 7.0 0.0 26.3 ▲ 14.1 58.9 78.1
12 岩本 貴 一般 0.0 45.4 ▲ 0.2 4.3 26.0 75.5
13 吉田 拓也 プロ 9.4 0.0 ▲ 16.6 13.6 61.5 67.9
14 熊田 高大 一般 4.1 46.1 65.7 ▲ 30.5 ▲ 26.8 58.6
15 高橋 武近 一般 14.3 39.3 ▲ 13.7 0.0 13.3 53.2
16 延原 明美 一般 37.0 ▲ 24.7 0.0 ▲ 0.5 33.7 45.5
17 高田 裕之 一般 ▲ 10.1 0.0 9.8 41.4 0.0 41.1
18 岸辺 恵理 一般 50.0 ▲ 8.6 1.9 36.0 ▲ 42.9 36.4
19 秋山 淑子 プロ 63.2 ▲ 57.4 44.5 ▲ 28.5 11.7 33.5
20 吉田 圭吾 プロ 82.5 ▲ 20.0 ▲ 29.6 0.0 0.0 32.9
21 中野 孝治 プロ 4.5 7.9 0.0 0.0 4.6 17.0
22 花岡 章生 プロ ▲ 18.6 5.7 0.0 19.7 0.0 6.8
23 山口 昇子 一般 ▲ 21.9 51.0 ▲ 22.1 64.3 ▲ 66.1 5.2
24 井上 真孝 プロ 21.6 ▲ 0.9 13.6 ▲ 40.1 4.8 ▲ 1.0
25 横山 毅 プロ 45.2 ▲ 1.2 0.0 0.0 ▲ 48.1 ▲ 4.1
26 見野 マリ子 一般 68.4 ▲ 9.7 12.0 ▲ 47.6 ▲ 27.8 ▲ 4.7
27 坂本 誠裕 プロ ▲ 25.4 34.4 21.1 ▲ 15.5 ▲ 23.7 ▲ 9.1
28 原田 安博 一般 ▲ 13.9 29.3 ▲ 35.7 16.2 ▲ 5.8 ▲ 9.9
29 永田 和弘 一般 ▲ 75.6 0.0 64.6 ▲ 4.5 0.0 ▲ 15.5
30 川上 直也 プロ 34.7 24.4 ▲ 35.7 ▲ 31.9 ▲ 13.0 ▲ 21.5
31 筒井 宏晶 プロ ▲ 15.4 12.4 0.0 ▲ 24.6 2.8 ▲ 24.8
32 駒井 康夫 一般 0.0 13.6 30.0 ▲ 31.9 ▲ 42.6 ▲ 30.9
33 原田 建治 一般 ▲ 5.9 ▲ 15.9 ▲ 20.9 3.4 0.0 ▲ 39.3
34 小田 雅之 一般 ▲ 56.8 ▲ 67.7 25.1 ▲ 0.5 43.6 ▲ 56.3
35 段谷 昭夫 一般 ▲ 32.8 ▲ 40.2 0.0 10.7 0.0 ▲ 62.3
36 掛樋 忠雄 プロ ▲ 5.7 15.7 ▲ 78.1 0.0 0.0 ▲ 68.1
37 原田 保正 プロ ▲ 23.2 0.0 0.0 ▲ 3.9 ▲ 44.8 ▲ 71.9
38 名越 昭子 一般 ▲ 16.4 ▲ 48.4 ▲ 34.0 1.6 23.1 ▲ 74.1
39 堀 昭義 一般 15.2 9.4 ▲ 45.4 ▲ 53.7 ▲ 2.3 ▲ 76.8
40 佐野 亮治 一般 0.2 ▲ 17.9 ▲ 13.2 ▲ 49.0 0.0 ▲ 79.9
41 南田 明宏 プロ ▲ 6.6 0.0 ▲ 39.7 ▲ 47.3 ▲ 11.6 ▲ 105.2
42 江口 昭子 一般 ▲ 42.5 ▲ 4.6 ▲ 60.3 0.0 0.0 ▲ 107.4
43 行野 拓幸 プロ ▲ 44.8 ▲ 44.9 ▲ 37.3 0.0 2.6 ▲ 124.4
44 高橋 正人 プロ ▲ 42.2 ▲ 41.5 ▲ 44.6 ▲ 12.6 ▲ 33.2 ▲ 174.1
45 山本 裕之 プロ ▲ 103.0 ▲ 12.3 ▲ 32.0 ▲ 81.1 ▲ 51.7 ▲ 280.1

関西プロリーグ 成績表/第39期関西リーグ(プロアマリーグ) 夏 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1 節 2 節 3 節 4 節 5 節 合計
1 林 俊輔 一般 63.4 50.2 39.6 36.5 24.2 213.9
2 稲岡 ミカ プロ 40.5 ▲ 26.9 68.0 31.4 64.0 177.0
3 清水 隆市 一般 ▲ 26.9 77.9 21.2 29.3 39.7 141.2
4 米川 基紀 プロ 15.9 6.1 0.0 30.3 69.8 122.1
5 高橋 悟志 プロ 0.0 12.1 46.7 15.6 37.2 111.6
6 馬場 一平 一般 74.6 3.1 93.4 22.5 ▲ 89.3 104.3
7 辰巳 晴基 プロ 19.6 49.0 35.6 ▲ 11.4 ▲ 2.2 90.6
8 五月女 義彦 一般 23.4 ▲ 24.2 60.4 31.4 ▲ 2.5 88.5
9 上村 宣久 プロ 26.2 63.8 ▲ 3.1 0.9 0.0 87.8
10 貫上 洋志 プロ 27.9 0.0 ▲ 14.9 63.5 10.6 87.1
11 高谷 圭一 プロ 7.0 0.0 26.3 ▲ 14.1 58.9 78.1
12 岩本 貴 一般 0.0 45.4 ▲ 0.2 4.3 26.0 75.5
13 吉田 拓也 プロ 9.4 0.0 ▲ 16.6 13.6 61.5 67.9
14 熊田 高大 一般 4.1 46.1 65.7 ▲ 30.5 ▲ 26.8 58.6
15 高橋 武近 一般 14.3 39.3 ▲ 13.7 0.0 13.3 53.2
16 延原 明美 一般 37.0 ▲ 24.7 0.0 ▲ 0.5 33.7 45.5
17 高田 裕之 一般 ▲ 10.1 0.0 9.8 41.4 0.0 41.1
18 岸辺 恵理 一般 50.0 ▲ 8.6 1.9 36.0 ▲ 42.9 36.4
19 秋山 淑子 プロ 63.2 ▲ 57.4 44.5 ▲ 28.5 11.7 33.5
20 吉田 圭吾 プロ 82.5 ▲ 20.0 ▲ 29.6 0.0 0.0 32.9
21 中野 孝治 プロ 4.5 7.9 0.0 0.0 4.6 17.0
22 花岡 章生 プロ ▲ 18.6 5.7 0.0 19.7 0.0 6.8
23 山口 昇子 一般 ▲ 21.9 51.0 ▲ 22.1 64.3 ▲ 66.1 5.2
24 井上 真孝 プロ 21.6 ▲ 0.9 13.6 ▲ 40.1 4.8 ▲ 1.0
25 横山 毅 プロ 45.2 ▲ 1.2 0.0 0.0 ▲ 48.1 ▲ 4.1
26 見野 マリ子 一般 68.4 ▲ 9.7 12.0 ▲ 47.6 ▲ 27.8 ▲ 4.7
27 坂本 誠裕 プロ ▲ 25.4 34.4 21.1 ▲ 15.5 ▲ 23.7 ▲ 9.1
28 原田 安博 一般 ▲ 13.9 29.3 ▲ 35.7 16.2 ▲ 5.8 ▲ 9.9
29 永田 和弘 一般 ▲ 75.6 0.0 64.6 ▲ 4.5 0.0 ▲ 15.5
30 川上 直也 プロ 34.7 24.4 ▲ 35.7 ▲ 31.9 ▲ 13.0 ▲ 21.5
31 筒井 宏晶 プロ ▲ 15.4 12.4 0.0 ▲ 24.6 2.8 ▲ 24.8
32 駒井 康夫 一般 0.0 13.6 30.0 ▲ 31.9 ▲ 42.6 ▲ 30.9
33 原田 建治 一般 ▲ 5.9 ▲ 15.9 ▲ 20.9 3.4 0.0 ▲ 39.3
34 小田 雅之 一般 ▲ 56.8 ▲ 67.7 25.1 ▲ 0.5 43.6 ▲ 56.3
35 段谷 昭夫 一般 ▲ 32.8 ▲ 40.2 0.0 10.7 0.0 ▲ 62.3
36 掛樋 忠雄 プロ ▲ 5.7 15.7 ▲ 78.1 0.0 0.0 ▲ 68.1
37 原田 保正 プロ ▲ 23.2 0.0 0.0 ▲ 3.9 ▲ 44.8 ▲ 71.9
38 名越 昭子 一般 ▲ 16.4 ▲ 48.4 ▲ 34.0 1.6 23.1 ▲ 74.1
39 堀 昭義 一般 15.2 9.4 ▲ 45.4 ▲ 53.7 ▲ 2.3 ▲ 76.8
40 佐野 亮治 一般 0.2 ▲ 17.9 ▲ 13.2 ▲ 49.0 0.0 ▲ 79.9
41 南田 明宏 プロ ▲ 6.6 0.0 ▲ 39.7 ▲ 47.3 ▲ 11.6 ▲ 105.2
42 江口 昭子 一般 ▲ 42.5 ▲ 4.6 ▲ 60.3 0.0 0.0 ▲ 107.4
43 行野 拓幸 プロ ▲ 44.8 ▲ 44.9 ▲ 37.3 0.0 2.6 ▲ 124.4
44 高橋 正人 プロ ▲ 42.2 ▲ 41.5 ▲ 44.6 ▲ 12.6 ▲ 33.2 ▲ 174.1
45 山本 裕之 プロ ▲ 103.0 ▲ 12.3 ▲ 32.0 ▲ 81.1 ▲ 51.7 ▲ 280.1

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 第2節レポート:ケネス徳田

~天鳳勢の最新秘密兵器!?~

 

『天鳳位vs連盟プロ』では5名の歴代天鳳位がすっかり固定されているが、今回の3rdシーズンでは、6人目の新たな天鳳位が参戦を表明した。
2016年12月、12代天鳳位に就いた、おかもとさんである。

 

100

 

岡山在住、天鳳歴8年、麻雀歴も8年という、天鳳が生んだ天鳳位と言っても過言ではない。
そのおかもとさんは、この第2節がデビュー戦となる。6回戦、起家スタートでの東1局。7巡目に前田直哉プロのリーチを受けて一発目でこの形

 

100

 

ドラトイツのチャンス手で無スジの九索ツモ。一発を回避するなら現物の打一筒を切る手もあり、瞬間おかもとさんも一筒に手をかけるが、ここは思い直して強く九索を切る。残り1枚の四筒ツモも逃さない構えにした。
また東2局では6巡目に

五万五万五万三索四索五索六索五筒六筒六筒七筒東東  ツモ八索  ドラ八索

直前に出た東をポンテン取らず。ドラがくっついてカン七索待ちでの即リーチ。そしてツモアガって1000・2000。
この2局を見るだけで、相当な攻撃的スタイルであることがわかる。

南場の親番でも、絶好のリーチを打つ。

 

100

 

しかし、これがトップ目・藤崎智プロの反撃にあってしまう。

一索一索二索三索四索九索九索九索三筒四筒  ポン南南南  ロン五筒  ドラ四筒

結果デビュー戦は3着スタート。そして7回戦、8回戦、なんと3戦連続3着。しかし6回戦、8回戦ではオーラス4着目からアガって着を上げているだけに、接戦には強いタイプなのかもしれない。

 

100

 

 

~天鳳勢絶好調!~

 

さて、この日のトップ者を挙げてみると
6回戦:独歩
7回戦:すずめクレイジー
8回戦:勝又健志
9回戦:かにマジン
10回戦:かにマジン

連盟プロ側では勝又プロが唯一この日のトップ。あとは天鳳勢が占めている。特にトータルトップの独歩さんは6回戦トップでさらに点数を伸ばしている。

 

100

 

オーラスの4000オールで一撃逆転、チャンス手をしっかりとものにした格好となる。
また、かにマジンさんはこの日2トップ! 9回戦では接戦のオーラスを1人テンパイでトップ、10回戦では東1局で2600オールスタート。

八万八万西西  ポン四索 左向き四索 上向き四索 上向き  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き  ポン発発発  ツモ西  ドラ中

南2局2本場では三つ巴の接戦をリーチからの3900のアガリで突き放してのトップ。

 

100

 

トータルでも2位に浮上。1stシーズンから参加している天鳳勢で唯一決勝進出がないだけに、この3rdシーズンにかける思いは誰よりも強いかもしれない。

 

100

 

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 合計
1 独歩(3代目天鳳位) 44.1 42.2 32.4 4.7 123.4
2 かにマジン(8代目天鳳位) ▲ 28.2 ▲ 14.0 18.6 32.0 29.2 37.6
3 勝又健志 ▲ 4.0 26.6 22.6
4 すずめクレイジー(4代目天鳳位) 8.1 38.5 ▲ 35.2 11.4
5 前原雄大 ▲ 16.5 0.4 7.8 13.2 4.9
6 ASAPIN(初代・11代目天鳳位) ▲ 18.9 12.9 ▲ 6.0
7 佐々木寿人 ▲ 8.5 11.1 ▲ 16.4 ▲ 13.8
8 前田直哉 ▲ 26.9 19.6 ▲ 7.1 ▲ 14.4
9 瀬戸熊直樹 ▲ 30.5 42.4 ▲ 34.7 ▲ 22.8
10 就活生@川村軍団(9代目天鳳位) 41.0 ▲ 46.5 ▲ 25.9 ▲ 31.4
11 おかもと(12代目天鳳位) ▲ 12.2 ▲ 6.8 ▲ 13.9 ▲ 32.9
12 藤崎智 3.7 ▲ 20.4 6.7 ▲ 42.8 ▲ 26.8 ▲ 79.6

 

【スケジュール】
第3節  : 8月20日(日)
第4節  : 9月10日(日)
プレーオフ:11月 3日(祝金)
決勝戦  :11月23日(祝木)

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 第2節レポート:ケネス徳田

~天鳳勢の最新秘密兵器!?~
 
『天鳳位vs連盟プロ』では5名の歴代天鳳位がすっかり固定されているが、今回の3rdシーズンでは、6人目の新たな天鳳位が参戦を表明した。
2016年12月、12代天鳳位に就いた、おかもとさんである。
 
100
 
岡山在住、天鳳歴8年、麻雀歴も8年という、天鳳が生んだ天鳳位と言っても過言ではない。
そのおかもとさんは、この第2節がデビュー戦となる。6回戦、起家スタートでの東1局。7巡目に前田直哉プロのリーチを受けて一発目でこの形
 
100
 
ドラトイツのチャンス手で無スジの九索ツモ。一発を回避するなら現物の打一筒を切る手もあり、瞬間おかもとさんも一筒に手をかけるが、ここは思い直して強く九索を切る。残り1枚の四筒ツモも逃さない構えにした。
また東2局では6巡目に
五万五万五万三索四索五索六索五筒六筒六筒七筒東東  ツモ八索  ドラ八索
直前に出た東をポンテン取らず。ドラがくっついてカン七索待ちでの即リーチ。そしてツモアガって1000・2000。
この2局を見るだけで、相当な攻撃的スタイルであることがわかる。
南場の親番でも、絶好のリーチを打つ。
 
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しかし、これがトップ目・藤崎智プロの反撃にあってしまう。
一索一索二索三索四索九索九索九索三筒四筒  ポン南南南  ロン五筒  ドラ四筒
結果デビュー戦は3着スタート。そして7回戦、8回戦、なんと3戦連続3着。しかし6回戦、8回戦ではオーラス4着目からアガって着を上げているだけに、接戦には強いタイプなのかもしれない。
 
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~天鳳勢絶好調!~
 
さて、この日のトップ者を挙げてみると
6回戦:独歩
7回戦:すずめクレイジー
8回戦:勝又健志
9回戦:かにマジン
10回戦:かにマジン
連盟プロ側では勝又プロが唯一この日のトップ。あとは天鳳勢が占めている。特にトータルトップの独歩さんは6回戦トップでさらに点数を伸ばしている。
 
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オーラスの4000オールで一撃逆転、チャンス手をしっかりとものにした格好となる。
また、かにマジンさんはこの日2トップ! 9回戦では接戦のオーラスを1人テンパイでトップ、10回戦では東1局で2600オールスタート。
八万八万西西  ポン四索 左向き四索 上向き四索 上向き  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き  ポン発発発  ツモ西  ドラ中
南2局2本場では三つ巴の接戦をリーチからの3900のアガリで突き放してのトップ。
 
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トータルでも2位に浮上。1stシーズンから参加している天鳳勢で唯一決勝進出がないだけに、この3rdシーズンにかける思いは誰よりも強いかもしれない。
 
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予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 合計
1 独歩(3代目天鳳位) 44.1 42.2 32.4 4.7 123.4
2 かにマジン(8代目天鳳位) ▲ 28.2 ▲ 14.0 18.6 32.0 29.2 37.6
3 勝又健志 ▲ 4.0 26.6 22.6
4 すずめクレイジー(4代目天鳳位) 8.1 38.5 ▲ 35.2 11.4
5 前原雄大 ▲ 16.5 0.4 7.8 13.2 4.9
6 ASAPIN(初代・11代目天鳳位) ▲ 18.9 12.9 ▲ 6.0
7 佐々木寿人 ▲ 8.5 11.1 ▲ 16.4 ▲ 13.8
8 前田直哉 ▲ 26.9 19.6 ▲ 7.1 ▲ 14.4
9 瀬戸熊直樹 ▲ 30.5 42.4 ▲ 34.7 ▲ 22.8
10 就活生@川村軍団(9代目天鳳位) 41.0 ▲ 46.5 ▲ 25.9 ▲ 31.4
11 おかもと(12代目天鳳位) ▲ 12.2 ▲ 6.8 ▲ 13.9 ▲ 32.9
12 藤崎智 3.7 ▲ 20.4 6.7 ▲ 42.8 ▲ 26.8 ▲ 79.6

 
【スケジュール】
第3節  : 8月20日(日)
第4節  : 9月10日(日)
プレーオフ:11月 3日(祝金)
決勝戦  :11月23日(祝木)

第15期プロクイーン二次予選レポート 楠原 遊

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7月30日日曜日。昨晩の大雨はやんで曇り空。
昨日の1次予選から勝ち上がった28名に加えて、新たに戦いに加わったのは以下の20名。

中月裕子
水瀬千尋
冨本智美
大崎初音

崎見百合
(以上日本プロ麻雀協会)

渡辺洋香
足木優
大平亜季
(以上最高位戦日本プロ麻雀協会)

黒沢咲
清水香織
二階堂亜樹
魚谷侑未
吾妻さおり
安田麻里菜
優木美智
青山めぐみ
井上絵美子
高田麻衣子
山脇千文美
(以上日本プロ麻雀連盟)

 

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二階堂亜樹

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魚谷侑未

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清水香織

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黒沢咲

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井上絵美子

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山脇千文美

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渡辺洋香

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大崎初音

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大平亜季

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水瀬千尋

 

敬称略

 

プロクイーンの歴代獲得者や、タイトルホルダー、前年度ベスト16進出者等、そうそうたる顔ぶれだ。
しかし昨日の厳しい戦いを通過してきた勝ち上がり組も負けるわけにはいかない。
エアコンでよく冷やしたはずの会場には、えもいえぬ熱気がこもっていた。

計48名による開催となる2次予選は全6半荘。
4回戦終了時下位20名敗退、5回戦終了時下位8名敗退で最終6回戦は20名で行われる。
そこからさらに上位シード選手が待つベスト16へ進めるのは10名。通過率約20%の厳しい戦いとなる。
ここまでおのおのがくぐってきた門、そこからさらに狭き門をくぐり抜け放送対局へ進むことが出来るのは一体どの選手か。

6回戦
最終戦はここまでのポイント持ち越しで行われる。
例年に比べこの年はボーダーが高く、6回戦に残ったのはプラス者のみ。
なお、現在の10位は+59.2Pの清水香織。ここからさらに上がることが予想されるが、各卓、ポイント総合上位2位に入ることが勝ち抜きの目安になるだろう。
上は+113.4Pから下は+11.6Pまでの20名、逃げ切りたい者・追いついて追い越したい者、10の椅子を目指し、各者一斉に走り始める。

 

 

100

1卓(王+113.4P・麻生+58.9P・清水+59.2P・柚花+11.6P)※起家から廻り順

もっとも卓内のポイント差がある卓。
ここまで5戦4トップで1位の王に、ボーダー上にいる清水、そのすぐ下の麻生、そして大きくポイントの必要な柚花。
重い展開になるかと思いきや、仕掛けが多く、早い決着の局が続く。

東3局 親清水
北家麻生のカン六索チーを受け、西家の王がペン三筒チー、南家柚花がそこに発ポン、一筒チーと仕掛けをかぶせていく。
王はともかく、麻生・柚花にとっては清水の親はしっかりと流しておきたい局面だ。3者手が早い。
しかしメンゼンで一足遅いテンパイとなった親の清水

三万四万五万四索五索六索八索八索八索四筒四筒六筒六筒  ドラ五索

この手を力強くリーチ。
ほどなくして、ツモったのは四筒。一番遅くテンパイし、最初にアガった。
そのままポイントで優位に立ったままオーラスはヤミテンでアガリ切り、勝ち上がりを決めた。

勝ち上がり 清水 王

 

 

100

2卓(森+18.4P・古谷+75.2P・西山+58.2P・優月108.7P)
こちらも大きくポイントが離れている卓。大きくポイントの必要な森と、たった17.0P差の古谷・西山の戦いに注目が集まった。
1卓とは対照的に、じりじりとした展開となった。
南2局 親古谷
ここまで42,600点持ちのトップ目に立っている古谷。しかしライバルとなる西山も2着目につけており親番も残っている。
テンパイに向かう古谷の切った牌にロンの声が掛かる。

二万二万五万五万五万六索六索六索二筒三筒四筒五筒七筒  ドラ六索  ロン六筒

アガったのはここまで大人しく勝負を見ていた総合2位の優月。静かにアガリやすい待ちを探し、逃すことなくポイントを加算した。
そして古谷にとっては痛い放銃。一方追う立場の西山にてとっては絶好のチャンスとなったが、次局、親番でテンパイが入らず流局。
オーラスは連荘する必要のない優月のノーテンで局は流れ、そのまま優月・古谷の勝ち上がりとなった。

勝ち上がり 優月 古谷

 

 

100

3卓(七瀬+53.5P・黒沢+76.0P・山脇+106.3P・大野+23.0P)
ほぼ安泰の山脇に対し、22.5P差の七瀬・黒沢、そしてポイントは必要だがラス親の大野。
迎えたオーラス、2着に黒沢、3着目に七瀬。順位点を加算した37.9P差条件となったが、かなり厳しい。
そこに2巡目から鳴いていったのはトップ目の山脇。

六万六万六万四索四索白白  チー二筒 左向き一筒 上向き三筒 上向き  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ドラ一万

いつも通りの軽快な仕掛けで、まっすぐ手作りするしかない七瀬から白を討ち取り1,000点。最後までしっかりとさばいてベスト16進出を決めた。

勝ち上がり 山脇 黒沢

 

 

100

4卓(魚谷+97.4P・崎見+30.2P・高橋+77.6P・中月+47.7P)
ポイント差が少ないながら、上位の連盟2名に対し、協会2名がどこまでせまることができるのかの卓となった。
東場から仕掛けにリーチと手数の多い中月がイニシアチブを取ってゆく展開となる。

南4局1本場、各者の持ち点は魚谷28,400 崎見12,300 中月43,400 高橋35,900
現状魚谷と14.7P差、高橋と12.4P差の中月からリーチが入る。

三万四万五万八万八万六索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒  ドラ九万

一発か裏ドラつきのツモアガリで高橋に並ぶことのできる3面張リーチ。
勝ち上がりの可否は他の卓の結果いかんとなるが、同ポイントでの勝ち上がり判定の場合はトップの数の多い中月からとなる。
実はその前巡、親の高橋にもテンパイのチャンスがあった。

一万二万五万六万五索六索七索八索八索五筒五筒六筒七筒

中月の切った三万には声をかけず、ツモ山に手を伸ばす。
ここで片アガリのテンパイを取る高橋はあまりイメージがわかないが、次巡のリーチを受けて何を思ったか。
勝負の行方に注目が集まったが、ここで手牌を開けたのは魚谷。

五万六万五索六索七索五筒五筒五筒六筒七筒  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  ツモ七万

リーチを受けても冷静にさばき500・1,000は600・1,100でゲームセット。各々が「らしい」麻雀で戦った卓となった。

勝ち上がり 魚谷 高橋

 

 

100

5卓(鳥越+47.5P・青山+94.0P・+高田+79.0P・大平+35.1P)
もっともポイント差の少ない卓。こちらも、ポイントでリードする連盟2名と、追いあげる最高位戦2名の戦いとなった。

東1局1本場
卓内トータルトップの青山が魅せる。

三万四万五万四索四索四索六索六索八索八索二筒二筒中中  ドラ中

ここからメンツの三万を外しすぐに六索、そして八索をポン。大平のリーチを受けるも四索を暗カンし、この形でテンパイ。

二筒二筒中中  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  暗カン牌の背四索 上向き四索 上向き牌の背

リーチをかけている大平がなすすべなくツモ切った中で12,300。ここまでのリードをさらに広げる意思あるアガリを見せた。
オーラス3本場、粘るラス目の大平の連荘を受け高田。

七索七索二筒四筒  ポン南南南  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  チー五索 左向き三索 上向き四索 上向き  ドラ三万

19.7P差まで迫っている鳥越を振り切り、決死の3フーローで半荘を終わらせた。

勝ち上がり 青山 高田

 

こうしてベスト16進出者が確定した。進出ボーダーは例年より高めの+79.3Pの黒沢であった。
あと2回勝てば決定戦、3回勝てばプロクイーンのタイトルホルダーとなる。

放送日程は以下の通り。

8月11日(金)
ベスト16A卓(西嶋ゆかりvs優月みかvs青山めぐみvs高田麻衣子)
FRESH!
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8月18日(金)
ベスト16B卓(童瞳vs山脇千文美vs高橋侑希vs王政芳)
FRESH!
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8月25日(金)
ベスト16C卓(和久津晶vs佐月麻里子vs黒沢咲vs清水香織)
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9月1日(金)
ベスト16D卓(茅森早香vs仲田加南vs古谷知美vs魚谷侑未)
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プロクイーン決定戦 レポート/第15期プロクイーン二次予選レポート 楠原 遊

100
7月30日日曜日。昨晩の大雨はやんで曇り空。
昨日の1次予選から勝ち上がった28名に加えて、新たに戦いに加わったのは以下の20名。
中月裕子
水瀬千尋
冨本智美
大崎初音

崎見百合
(以上日本プロ麻雀協会)
渡辺洋香
足木優
大平亜季
(以上最高位戦日本プロ麻雀協会)
黒沢咲
清水香織
二階堂亜樹
魚谷侑未
吾妻さおり
安田麻里菜
優木美智
青山めぐみ
井上絵美子
高田麻衣子
山脇千文美
(以上日本プロ麻雀連盟)
 

100

二階堂亜樹

100

魚谷侑未

100

清水香織

100

黒沢咲

100

井上絵美子

100

山脇千文美

100

渡辺洋香

100

大崎初音

100

大平亜季

100

水瀬千尋

 
敬称略
 
プロクイーンの歴代獲得者や、タイトルホルダー、前年度ベスト16進出者等、そうそうたる顔ぶれだ。
しかし昨日の厳しい戦いを通過してきた勝ち上がり組も負けるわけにはいかない。
エアコンでよく冷やしたはずの会場には、えもいえぬ熱気がこもっていた。
計48名による開催となる2次予選は全6半荘。
4回戦終了時下位20名敗退、5回戦終了時下位8名敗退で最終6回戦は20名で行われる。
そこからさらに上位シード選手が待つベスト16へ進めるのは10名。通過率約20%の厳しい戦いとなる。
ここまでおのおのがくぐってきた門、そこからさらに狭き門をくぐり抜け放送対局へ進むことが出来るのは一体どの選手か。
6回戦
最終戦はここまでのポイント持ち越しで行われる。
例年に比べこの年はボーダーが高く、6回戦に残ったのはプラス者のみ。
なお、現在の10位は+59.2Pの清水香織。ここからさらに上がることが予想されるが、各卓、ポイント総合上位2位に入ることが勝ち抜きの目安になるだろう。
上は+113.4Pから下は+11.6Pまでの20名、逃げ切りたい者・追いついて追い越したい者、10の椅子を目指し、各者一斉に走り始める。
 
 
100
1卓(王+113.4P・麻生+58.9P・清水+59.2P・柚花+11.6P)※起家から廻り順
もっとも卓内のポイント差がある卓。
ここまで5戦4トップで1位の王に、ボーダー上にいる清水、そのすぐ下の麻生、そして大きくポイントの必要な柚花。
重い展開になるかと思いきや、仕掛けが多く、早い決着の局が続く。
東3局 親清水
北家麻生のカン六索チーを受け、西家の王がペン三筒チー、南家柚花がそこに発ポン、一筒チーと仕掛けをかぶせていく。
王はともかく、麻生・柚花にとっては清水の親はしっかりと流しておきたい局面だ。3者手が早い。
しかしメンゼンで一足遅いテンパイとなった親の清水
三万四万五万四索五索六索八索八索八索四筒四筒六筒六筒  ドラ五索
この手を力強くリーチ。
ほどなくして、ツモったのは四筒。一番遅くテンパイし、最初にアガった。
そのままポイントで優位に立ったままオーラスはヤミテンでアガリ切り、勝ち上がりを決めた。
勝ち上がり 清水 王
 
 
100
2卓(森+18.4P・古谷+75.2P・西山+58.2P・優月108.7P)
こちらも大きくポイントが離れている卓。大きくポイントの必要な森と、たった17.0P差の古谷・西山の戦いに注目が集まった。
1卓とは対照的に、じりじりとした展開となった。
南2局 親古谷
ここまで42,600点持ちのトップ目に立っている古谷。しかしライバルとなる西山も2着目につけており親番も残っている。
テンパイに向かう古谷の切った牌にロンの声が掛かる。
二万二万五万五万五万六索六索六索二筒三筒四筒五筒七筒  ドラ六索  ロン六筒
アガったのはここまで大人しく勝負を見ていた総合2位の優月。静かにアガリやすい待ちを探し、逃すことなくポイントを加算した。
そして古谷にとっては痛い放銃。一方追う立場の西山にてとっては絶好のチャンスとなったが、次局、親番でテンパイが入らず流局。
オーラスは連荘する必要のない優月のノーテンで局は流れ、そのまま優月・古谷の勝ち上がりとなった。
勝ち上がり 優月 古谷
 
 
100
3卓(七瀬+53.5P・黒沢+76.0P・山脇+106.3P・大野+23.0P)
ほぼ安泰の山脇に対し、22.5P差の七瀬・黒沢、そしてポイントは必要だがラス親の大野。
迎えたオーラス、2着に黒沢、3着目に七瀬。順位点を加算した37.9P差条件となったが、かなり厳しい。
そこに2巡目から鳴いていったのはトップ目の山脇。
六万六万六万四索四索白白  チー二筒 左向き一筒 上向き三筒 上向き  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ドラ一万
いつも通りの軽快な仕掛けで、まっすぐ手作りするしかない七瀬から白を討ち取り1,000点。最後までしっかりとさばいてベスト16進出を決めた。
勝ち上がり 山脇 黒沢
 
 
100
4卓(魚谷+97.4P・崎見+30.2P・高橋+77.6P・中月+47.7P)
ポイント差が少ないながら、上位の連盟2名に対し、協会2名がどこまでせまることができるのかの卓となった。
東場から仕掛けにリーチと手数の多い中月がイニシアチブを取ってゆく展開となる。
南4局1本場、各者の持ち点は魚谷28,400 崎見12,300 中月43,400 高橋35,900
現状魚谷と14.7P差、高橋と12.4P差の中月からリーチが入る。
三万四万五万八万八万六索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒  ドラ九万
一発か裏ドラつきのツモアガリで高橋に並ぶことのできる3面張リーチ。
勝ち上がりの可否は他の卓の結果いかんとなるが、同ポイントでの勝ち上がり判定の場合はトップの数の多い中月からとなる。
実はその前巡、親の高橋にもテンパイのチャンスがあった。
一万二万五万六万五索六索七索八索八索五筒五筒六筒七筒
中月の切った三万には声をかけず、ツモ山に手を伸ばす。
ここで片アガリのテンパイを取る高橋はあまりイメージがわかないが、次巡のリーチを受けて何を思ったか。
勝負の行方に注目が集まったが、ここで手牌を開けたのは魚谷。
五万六万五索六索七索五筒五筒五筒六筒七筒  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  ツモ七万
リーチを受けても冷静にさばき500・1,000は600・1,100でゲームセット。各々が「らしい」麻雀で戦った卓となった。
勝ち上がり 魚谷 高橋
 
 
100
5卓(鳥越+47.5P・青山+94.0P・+高田+79.0P・大平+35.1P)
もっともポイント差の少ない卓。こちらも、ポイントでリードする連盟2名と、追いあげる最高位戦2名の戦いとなった。
東1局1本場
卓内トータルトップの青山が魅せる。
三万四万五万四索四索四索六索六索八索八索二筒二筒中中  ドラ中
ここからメンツの三万を外しすぐに六索、そして八索をポン。大平のリーチを受けるも四索を暗カンし、この形でテンパイ。
二筒二筒中中  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  暗カン牌の背四索 上向き四索 上向き牌の背
リーチをかけている大平がなすすべなくツモ切った中で12,300。ここまでのリードをさらに広げる意思あるアガリを見せた。
オーラス3本場、粘るラス目の大平の連荘を受け高田。
七索七索二筒四筒  ポン南南南  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  チー五索 左向き三索 上向き四索 上向き  ドラ三万
19.7P差まで迫っている鳥越を振り切り、決死の3フーローで半荘を終わらせた。
勝ち上がり 青山 高田
 
こうしてベスト16進出者が確定した。進出ボーダーは例年より高めの+79.3Pの黒沢であった。
あと2回勝てば決定戦、3回勝てばプロクイーンのタイトルホルダーとなる。
放送日程は以下の通り。
8月11日(金)
ベスト16A卓(西嶋ゆかりvs優月みかvs青山めぐみvs高田麻衣子)
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8月18日(金)
ベスト16B卓(童瞳vs山脇千文美vs高橋侑希vs王政芳)
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8月25日(金)
ベスト16C卓(和久津晶vs佐月麻里子vs黒沢咲vs清水香織)
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9月1日(金)
ベスト16D卓(茅森早香vs仲田加南vs古谷知美vs魚谷侑未)
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第15期プロクイーン一次予選レポート 楠原 遊

100

今年もまた、暑い熱いこの季節がやってきた。
盛夏のど真ん中、活動地域や所属団体、リーグを超えた女性麻雀プロが集まり開催されるタイトル戦・プロクイーン。

第15期を迎える今期は、主催の日本プロ麻雀連盟をはじめとした、日本プロ麻雀協会・最高位戦日本プロ麻雀協会・麻将連合・RMU(参加人数順)の史上最多5団体に所属する女流プロが参加、会場の熱気も屋外に負けず劣らず上がってきている。

日本プロ麻雀連盟
和泉由希子 手塚紗掬 蒼井ゆりか
ジェン 中山奈々美 古谷知美
石田亜沙己 小笠原奈央 高宮まり
東城りお 菅原千瑛 波奈美里、等

日本プロ麻雀協会
蔵美里 愛内よしえ 水瀬夏海 黄河のん 柚花ゆうり、等

最高位戦日本プロ麻雀協会
佐藤かづみ 大澤ふみな 浅見真紀 元島明子、等

麻将連合
稲毛千佳子 草場とも子、等

RMU
白田みお、等

 

100

高宮まり

100

和泉由希子

100

東城りお

100

石田亜沙己

100

蒼井ゆりか

100

菅原千瑛

100

手塚紗掬

100

中山奈々美

100

小笠原奈央

100

ジェン

100

愛内よしえ

100

水瀬夏海

100

大澤ふみな

100

佐藤かづみ

100

稲毛千佳子

100

白田みお

 

敬称略

ルールは今期からWRCルールが採用された。
一発・裏ドラあり。30,000点持ちの30,000点返しで、順位点はトップから、+15.0、+5.0、▲5.0、▲15.0。
30符4ハンが切り上げ満貫となり、途中流局・食い替えはなし。

1次予選参加者は82名、最長半荘6回戦を戦う。
4回戦終了時に下位22名が敗退、5回戦終了時に上位4名が勝ち抜け・下位8名が敗退、そして6回戦を残った48名で行い上位24名が勝ち抜けとなる。
翌日の2次予選に駒を進めることが出来るのは合わせて28名。通過率34%の厳しい戦いとなる。
なお、1~6回戦までのポイントは持ち越しとなっている。

 

1次予選通過者

1位 藤井すみれ(日本プロ麻雀連盟)
100
④①①①①+105.2P

 

2位 稲岡ミカ(日本プロ麻雀連盟)
100
④①①①②+103.9P

 

3位 麻生ゆり(日本プロ麻雀協会)
100
③①②①①+93.2P

 

4位 西山あみ(日本プロ麻雀連盟)
100
①③①②①+87.6P

 

以上の4名が5回戦にて2次予選への切符を手にした。
そして続く6回戦を戦い、勝ち残りを決めた選手がこちら。(通過順)

高橋侑希(日本プロ麻雀連盟)
古谷知美(日本プロ麻雀連盟)
七瀬真実(日本プロ麻雀連盟)
赤司美奈子(日本プロ麻雀連盟)
川原舞子(日本プロ麻雀連盟)
中里春奈(最高位戦日本プロ麻雀協会)
黒崎有希(日本プロ麻雀協会)
寺西真美(最高位戦日本プロ麻雀協会)
可南(日本プロ麻雀協会)
早川林香(日本プロ麻雀連盟)
小島優(日本プロ麻雀連盟)
華村実代子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
柚花ゆうり(日本プロ麻雀協会)
鳥越智恵子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
森恵里佳(日本プロ麻雀連盟)
王政芳(日本プロ麻雀連盟)
りんのなお(日本プロ麻雀協会)
大澤ふみな(最高位戦日本プロ麻雀協会)
池沢麻奈美(日本プロ麻雀連盟)
大野彩乃(日本プロ麻雀連盟)
優月みか(日本プロ麻雀連盟)
天音まこと(日本プロ麻雀連盟)
相楽美佳(最高位戦日本プロ麻雀協会)
内田美乃里(日本プロ麻雀連盟)

以上28名が、シード選手の待つ2次予選トーナメントへ駒を進めた。ここからまだまだ長い戦いとなる。
全ての対局を終え、会場を後にすると外は予報外れの大雨となっていた。
この日勝った者たちだけがその雨をものともせず、明日の2次予選に向けて足早に帰路を急いで行った。

プロクイーン決定戦 レポート/第15期プロクイーン一次予選レポート 楠原 遊

100
今年もまた、暑い熱いこの季節がやってきた。
盛夏のど真ん中、活動地域や所属団体、リーグを超えた女性麻雀プロが集まり開催されるタイトル戦・プロクイーン。
第15期を迎える今期は、主催の日本プロ麻雀連盟をはじめとした、日本プロ麻雀協会・最高位戦日本プロ麻雀協会・麻将連合・RMU(参加人数順)の史上最多5団体に所属する女流プロが参加、会場の熱気も屋外に負けず劣らず上がってきている。
日本プロ麻雀連盟
和泉由希子 手塚紗掬 蒼井ゆりか
ジェン 中山奈々美 古谷知美
石田亜沙己 小笠原奈央 高宮まり
東城りお 菅原千瑛 波奈美里、等
日本プロ麻雀協会
蔵美里 愛内よしえ 水瀬夏海 黄河のん 柚花ゆうり、等
最高位戦日本プロ麻雀協会
佐藤かづみ 大澤ふみな 浅見真紀 元島明子、等
麻将連合
稲毛千佳子 草場とも子、等
RMU
白田みお、等
 

100

高宮まり

100

和泉由希子

100

東城りお

100

石田亜沙己

100

蒼井ゆりか

100

菅原千瑛

100

手塚紗掬

100

中山奈々美

100

小笠原奈央

100

ジェン

100

愛内よしえ

100

水瀬夏海

100

大澤ふみな

100

佐藤かづみ

100

稲毛千佳子

100

白田みお

 
敬称略
ルールは今期からWRCルールが採用された。
一発・裏ドラあり。30,000点持ちの30,000点返しで、順位点はトップから、+15.0、+5.0、▲5.0、▲15.0。
30符4ハンが切り上げ満貫となり、途中流局・食い替えはなし。
1次予選参加者は82名、最長半荘6回戦を戦う。
4回戦終了時に下位22名が敗退、5回戦終了時に上位4名が勝ち抜け・下位8名が敗退、そして6回戦を残った48名で行い上位24名が勝ち抜けとなる。
翌日の2次予選に駒を進めることが出来るのは合わせて28名。通過率34%の厳しい戦いとなる。
なお、1~6回戦までのポイントは持ち越しとなっている。
 
1次予選通過者
1位 藤井すみれ(日本プロ麻雀連盟)
100
④①①①①+105.2P
 
2位 稲岡ミカ(日本プロ麻雀連盟)
100
④①①①②+103.9P
 
3位 麻生ゆり(日本プロ麻雀協会)
100
③①②①①+93.2P
 
4位 西山あみ(日本プロ麻雀連盟)
100
①③①②①+87.6P
 
以上の4名が5回戦にて2次予選への切符を手にした。
そして続く6回戦を戦い、勝ち残りを決めた選手がこちら。(通過順)
高橋侑希(日本プロ麻雀連盟)
古谷知美(日本プロ麻雀連盟)
七瀬真実(日本プロ麻雀連盟)
赤司美奈子(日本プロ麻雀連盟)
川原舞子(日本プロ麻雀連盟)
中里春奈(最高位戦日本プロ麻雀協会)
黒崎有希(日本プロ麻雀協会)
寺西真美(最高位戦日本プロ麻雀協会)
可南(日本プロ麻雀協会)
早川林香(日本プロ麻雀連盟)
小島優(日本プロ麻雀連盟)
華村実代子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
柚花ゆうり(日本プロ麻雀協会)
鳥越智恵子(最高位戦日本プロ麻雀協会)
森恵里佳(日本プロ麻雀連盟)
王政芳(日本プロ麻雀連盟)
りんのなお(日本プロ麻雀協会)
大澤ふみな(最高位戦日本プロ麻雀協会)
池沢麻奈美(日本プロ麻雀連盟)
大野彩乃(日本プロ麻雀連盟)
優月みか(日本プロ麻雀連盟)
天音まこと(日本プロ麻雀連盟)
相楽美佳(最高位戦日本プロ麻雀協会)
内田美乃里(日本プロ麻雀連盟)
以上28名が、シード選手の待つ2次予選トーナメントへ駒を進めた。ここからまだまだ長い戦いとなる。
全ての対局を終え、会場を後にすると外は予報外れの大雨となっていた。
この日勝った者たちだけがその雨をものともせず、明日の2次予選に向けて足早に帰路を急いで行った。

「プロテスト」 黒木 真生

~引きずられるままに~

 

約20年前、西武新宿線の上井草。空が白んできた時分、新青梅街道沿いの自動販売機で缶ビールを買いながら、友人は「おい、プロテスト受けるぞ」と言った。
こっちに背中を向けながらだったし、言っていることがよく分からなかったので、「は?」としか返せなかった。
「プロテストだよ、麻雀のテスト。」
いや、俺そんなん興味ないし。
「冷たいこと言うなよお前。ノリが悪いぞノリが、関西人だろ。」
私はこの「関西人なんだからノリ良く場に合わせろよ」という考えが大キライである。
同じ関西人でも、大阪と神戸は違う。大阪人はともかく神戸の人間はテンションが低い。

「とにかく、受けるったら受けるんだからな。俺がプロの連中に麻雀というものを教えてやる。」
友人は強引で、私は流されやすいタチだった。

そいつは大学受験のために東京に出てきたはずが、いっさい勉強などせず、ずーっと麻雀しかしていなかった。いや、パチンコと競馬も存分にやっていた。時々、スロットやポーカーもやっていた。金がなくなると誰かに借りて、貸してくれる人がいなくなったら、桃鉄やバイオハザードをやっていた。

そんなやつが娯楽王ドン・キホーテを目指すのは勝手だが、私はサンチョ・パンサになぞなりたくはない。
うっとーしーなー、と思いつつも、実は私も麻雀プロの世界に興味を持っていた。
ただ、自分の麻雀の力がプロの世界に通用するとは思っていなかったのだ。

結局、流されやすい人間というのは、誰かに背中を押してもらうまで、何もできないだけなのかもしれない。

いざ受験すると決めたら、私は積極的になった。過去問を解いたりもした。

プロテストを受けるなら、当然、最高位戦だと思っていた。
だが、友人は言った。
「バカ、連盟だよ連盟。近代麻雀をよく読んでみろ。」
飯田とか金子とか井出とかバビィとかイガリンとか新津とか。ほら、最高位戦のプロばかりが出ているじゃないか。連盟は安藤とか優孝しか出てないぞ。
「ここ数年の最強戦の成績を見てみろ。連盟のやつらのが勝ってるだろ。俺が戦う相手なんだから、歯ごたえがないと困るんだよ。」
面倒くさかったので、近代麻雀で勝率を調べるような真似はしなかったが、そいつが見せてきた年の記事を見れば、確かに連盟のプロたちは好成績を収めていた。

何をやるにもだらしなかった私たちは、履歴書を郵送する締切にも間に合わず、コンビニで用紙を買って道端で記入し、そのまま東中野にあった連盟道場に持って行って、藤原隆弘さんに手渡しで申し込みをした。
受験料はその時の全財産だった。

大学は中退した。
冒頭で友人をディスったが、私も結局は同じようなものだったのだ。
親は懸命に働き、学費の高い私立大学に入れ、仕送りまでしてくれたのに、やっていることは麻雀なのである。

何だかんだ言いながら、私は結局、ドン・キホーテ卿と共に、風車に突進していったのだった。

 

 

~テストでの惨敗~

 

勇ましくもプロテストに突撃した私たちだったが、物語と同様にはじき返されてしまった。
2人とも麻雀の勉強だけはしっかりしていたので、ペーパーテストはそこそこ良かったのだが、実戦の成績が最下位と下から2番目だったのである。
ちなみに私がブービーで、ドン・キホーテ卿が最下位だった。

それでも当時は、よほどの事情がない限り不合格者を出さない方針だったようで、私たちは補欠合格となった。
正規合格を勝ち取った清水香織は、私たちを尻目に、年内にあった王位戦などのタイトル戦に出場し、一足先にプロ活動を始めた。

私たち補欠組は半年間の研修を受け、翌年の春からデビューすることができた。
その時は「何だよかったるいなー」と思っていたが、藤原さんや安藤満さんから半年にわたって麻雀を教わることができたので、結果的には良かったと思う。

現在の連盟のテストは、受験して一発で合格、というのが廃止された。そして同時に「研修」制度もなくなった。

どんなに優秀な人でも、テストは半年をかけて行われる。半年をかけて行われるのは研修ではなく、あくまでもテストである。
一次テスト、二次テストの成績が悪ければ不合格だし、三次テストに進んでも、最後のテストに受からなければならない。
ただし、その半年の苦労が水の泡になるかというと、そうではないと思う。
昔、私が半年間の研修を受けた時よりも試験官の数は多いし、カリキュラムも進化している。
連盟が運営する夏目坂スタジオで対局をすることもできる。対局の内容は録画され、それを試験官の前原雄大さんと一緒に見ながら、教えてもらうことができるのだ。
また、解説や実況の練習もさせてもらえる。
前原さん以外にも、紺野真太郎、内川幸太郎、望月雅継、杉浦勘介ら、実力、実績、熱意のある人たちが試験官として立ち会い、真剣に麻雀を教えてくれる。
私が習いたいぐらいだと、本気で思った。
真面目にテストを受けてさえいれば、必ずプラスになるはずだ。仮に不合格となったとしても、得るものは大きいと思う。

 

 

~面接官は死神~

 

テストの面接の時、伊藤優孝さんから念を押されたのは「食えない世界だから過度の期待をされても困るし、今、ちゃんとした仕事があるなら、まずはそちらを大事にしなさい」ということだった。それをくどいぐらいに言われて、もし何か勘違いしているなら、今すぐやめなさい。受験料は返してあげるから、と言われた。
私が遊びに行っていた雀荘には他団体のプロ雀士の方が数名いて、実情は聞いていたので、勘違いはしていなかった。
麻雀の仕事で生活するつもりはなかったので、その旨を話したら、優孝さんは安心してくださった。
この人、ファミコンの「極(きわめ)シリーズ」という麻雀ソフトでは、怖い顔の写真を使われて「死神の優」というキャッチフレーズでやってたのに、実際は優しいんだなと思った。

話はそれるが、私が連盟に入って一番びっくりしたのは、この優孝さんという人の果てしなき優しさである。
二年目のある時、優孝さんその他数名で地方の仕事に行った。なぜいったのか、どこに行ったのかも覚えていないが、優孝さんが私に親切にしてくれたことだけはよく覚えている。
私は仕事の集合時間ギリギリまで寝てようと思っていたのだが、朝9時ごろ、ホテルの電話が鳴った。優孝さんの低く、太い声だった。
「お、寝てたか。おはよう。」
はい、おはようございます。
「お前、腹は減ってるか?」
はい、減ってます。
「よし、じゃあ、下の食堂においで。別に急がなくていいから。」
そう言って電話が切れた。
わけがわからないまま急いで服を着て、ボサボサの頭のままビュッフェ形式の食堂へいくと、ポツンと優孝さんだけが座っていた。
もう片づけが始まっていて、他の客は誰もいなかった。
「お、早かったな。もう閉店だって言うから、適当に残ってるものを集めておいたから。ゆっくり食べなさい。俺は出かける準備をするから。」
優孝さんはそう言って自室に戻られた。
私はただ、ありがとうございます、としか言えなかった。

もちろん私とて、それまでに人から親切にしてもらった経験はいくらでもある。
しかしそれは、家族や友人など、もっと深い人間関係において、である。
優孝さんには面接もしていただいたし、その後2、3回は食事の席に同席させてもらったりもした。だが、無名の若者に、そこまでしてくれるのはなぜだろうか?

その日の昼、仕事の場でお会いした時に改めてお礼を言い「しかし、なぜ俺なんかに親切にしてくださるんですか?」と、ストレートに聞いてみた。そしたら優孝さんは「だってお前は仲間だろ」とおっしゃった。
優孝さんは、俺みたいな小僧でも仲間扱いしてくれるんですか?
「日本プロ麻雀連盟に入った奴は、みんな仲間なんだよ。」
優孝さんの言葉は飾りがなく、真っ直ぐだった。あまりにも真っ直ぐすぎて、インチキ臭さは微塵もなかった。
外からプロ団体を見ていて感じていた胡散臭さのようなものは、中に入ってみてまったく感じなかった。
中にいる人たちは意外すぎるほど純粋で、優しい人の集まりだったのだ。
私はそこそこ疑り深い性格なのだが、この人たちの純情さは素直に受け止めた。

これは後から麻雀界の歴史を勉強して知ったことなのだが、日本プロ麻雀連盟の、優孝さん世代の人たちは大変な苦労をされてきた。
もっと先輩の小島武夫さん、灘麻太郎さんたちを支えながら、麻雀プロの組織を自分たちの手で立ち上げ、その過程で、ある方面から攻撃を受けた。
もちろん、別の方面からの援助もあったのだが、いずれにせよ、闘わなくてはならなかった。
卓上の、麻雀の闘いなら「望むところ」の人たちだが、権力や世間の目と闘うのは正直しんどかったと思う。

職業雀士の個々の権利を守るため、共同体を作ろうという発想から生まれた日本プロ麻雀連盟だが、誕生の過程で受けた苦難によって、いっそう「自分の身は自分たちで守る」という意識が強くなったのだろう。
それが仲間意識にもつながったのだと思うし、自分たちが作り上げてきた日本プロ麻雀連盟への愛着となっているのだと、私は思う。

 

 

~プロ団体の意義~

 

世の中に色々なプロの世界があるが、麻雀のプロほど合格のハードルが低いものはない。
時代によって合否の判断基準が違うため一概には言えないが、かなり簡単にプロを名乗れてしまうのは間違いない。

逆に、プロになった後が大変だ。
テストに合格さえすれば、何か仕事があるわけではないし、生活の保証がされるわけでもない。
ただ、個人事業主であるプロ雀士になり、そのプロたちの共同体であるプロ連盟の一員になった、というだけの話なのである。
連盟のプロとして色々な活動はできるが、自分の生活は自分で面倒を見なければならない。
気ままな自由業なのであるが、ただし、仲間に迷惑をかけるようなことはしてはならない。
自分さえ良ければ良いという言動も、目に付くようだと看過はされない。そしてそういう種類の人は、いずれ自ら去っていく。

それが日本プロ麻雀連盟というものだ。お互いに助け合いはするが、組織が個人に仕事や報酬をくれるわけではない。

私も、最初の2年間は何もできなかった。ただ、試合に出て麻雀を打っていただけである。
これではプロ活動をしているとは言えなかった。
誰が見ているでもなく、ただ麻雀を打つだけではプロの仕事とはいえなかった。

目標を見失ったり、仕事や家庭の都合があったり。個々の事情があったのだろう。私と一緒に受験した人たちは何十人もいたが、ほとんどの人が辞めていった。
ドン・キホーテも、いつの間にかいなくなっていた。

しかし2年目に「ビクトリー麻雀」という雑誌が創刊されたことで様子が変わってきた。
企画者の前原さんや編集長が、私たち若手プロに原稿を書かせてくださった。
当時は「麻雀プロは書けなければならない」という時代だった。
今のように手軽に映像配信ができない時代で、麻雀プロが表現する手段の最たるものは紙媒体だったのである。
私は四苦八苦しながら原稿をたくさん書いた。
とにかく、やりたいとさえ言えば、仕事はいくらでもいただけた。先輩たちで独占せず、惜しげもなく、若手にやらせてくれた。
普通の世界ならありえないと思うが、それが連盟の先輩たちの考え方だ。
自分たちの後に続く者たちがやる気を出しているんだから、やらせてやろう。
前原さんだけでなく、荒正義さん、伊藤優孝さん、森山茂和さん、皆さんがチャンスをくださった。

その後、麻雀格闘倶楽部が始まった時もそうだった。
当時副会長だった森山さんが、この仕事を切り拓いた。
最初は監修してほしいという話だった。ただ、監修とは言っても、少しアドバイスをする程度で、実際に開発にかかわるようなものではなかった。
森山さんはそのままハイとは言わず、もっと関わらせてもらえるよう交渉した。
ちゃんと深く関わった方が、きっとお互いのためになると考えた森山さんは、自腹で神戸まで何度も行き、開発チームの人たちと話し合ったという。
森山さんは過去にいくつかの麻雀ゲーム開発に携わっており、そのノウハウや経験則を持っていた。
うまくいかなければ一銭にもならない行動だったが、絶対に連盟の将来にプラスになるという信念で動き続けた。

結果、麻雀格闘倶楽部は空前の大ヒットゲームとなり、全国のゲームセンターに行列を作った。

コナミの方からは感謝され、連盟のプロたちは、その後ずっと大きなお仕事をいただけるようになった。
大ヒットを受け、プロ雀士を出演させるアイデアも実現してもらうことができ、連盟のプロたちが活躍する大きな舞台が生まれた。

森山さんは、小島さんや灘さん、二階堂姉妹ら知名度の高い人を前面に押し出しつつ、私たち若手を押し上げてくださった。

麻雀格闘倶楽部は15年経った今もバージョンアップを繰り返しながら、全国のゲームセンターでファンに愛され続けている。

エンタメ~テレの「天空麻雀」もそうだし、連盟が事実上運営しているインターネット麻雀サイト「ロン2」もそうだ。
森山さんは、常に次の世代のことを考えて、物事を進められる。

今は会長になられた森山さんは、いつもおっしゃる。
「俺たちはどうせ先にいなくなる。その後、君らがどうするか。そのために色々と準備できるものはしてあげたいけど、後を引き継ぐのは君たちの世代だからね。」

最初は軽い気持ちで入ってきたプロ業界だったが、先輩方の姿を見ている内に、否が応でも、連盟への愛着みたいなものが気持ちの中に芽生えてきた。

気づけば私も年をとり、世代としては中堅と呼ばれる域に入ってしまった。いや、普通に考えたら初老と呼ばれる年齢なのだから、甘えたことは言っていられない。
今度は私たちが、後に続く人たちのことを考え始めなければならないのだ。

私にも、できるだろうか。

 

 

~映像の時代に耐えられてこそ本物の「プロ」~

 

少し前、ある方が森山茂和会長と世間話をしていて「連盟さんの成功の秘訣は、やっぱりマスメディア対策ですか?」と聞かれたことがあった。これに対し、会長はノータイムで「いや、雀力です」と答えられた。
相手の方は、意外そうな顔をされた。
「もちろん、お仕事をする相手に得をしてもらおうという気持ちで頑張ってはいますが、プロ雀士の雀力がなかったら話にならないじゃないですか。ウチは雀力の向上を一番に考えてますよ。」
ここで言う雀力とは、プロとしての雀力だ。
雀力にも色々な意味があるが、プロとしての雀力は、麻雀ファンや番組制作者が観て「イイネ!」をつけられる麻雀が「恒常的に」打てる力を意味する。
恒常的に、というのは、ただツイていて、たまたま良い麻雀が打てているだけではダメという意味だ。不調時にも、さすがと思わせられなければならない。
本当にたくさんの引き出しを持った、強い打ち手でなければならない。

会長は続けた。
「最強戦やモンドに連盟員が多く出ていますけど、負けたら出られなくなります。ただ、過去に勝った人や、良い戦いをした人が、また呼んでもらえているだけです。その結果、連盟の選手が多く出されているだけなので、私たちは結局、良い戦いをして、勝つしかないんです。別にマスコミ対策をやっているわけじゃないですよ。」

映像の時代になって、雀力の高いプロ雀士に、よりいっそう需要が集まっている。
雑誌に全局の牌譜が掲載されることはまずありえない。面白い部分、良いプレーが出たところのダイジェストだけが載るので、逆に失敗したようなところは世に出ない。

しかし、映像対局では一打一打、すべてがさらけ出されるので、本当にどの打ち手が強いのか、ファンが観ていればわかってしまう時代になった。

今のところ、連盟のプロを多く使ってもらえているのはありがたいことなのだが、これは既得権益でもなんでもなく、結果や内容が悪くなってくれば、徐々に使われなくなってくる。
ましてや今は、色々な媒体で麻雀対局がとりあげられるようになってきた。

かつてはMONDOTVでしかプロの麻雀対局を観ることはできなかったが、今やエンタメ~テレ、テレ朝チャンネル、日テレプラス、フジテレビONE/TWO/NEXTなど、CS各局でプロ雀士が活躍できるようになった。
CS以外では、AbemaTVの麻雀チャンネルが24時間無料で麻雀対局番組を放送し、話題を呼んでいる。

プロとしての自分を表現できる対局の場は、こんなにも増えているのだが、肝心の「イイネ!」と言われる「プロ」の数が、さほど多くはないのだ。
いつもだいたい同じような人が出ていて、視聴者や制作サイドからは、もっと新しい、良い打ち手はいないのかと、常に言われ続けている。
もちろん、新たにチャンスをもらって出ていく若手もたくさんいるが、皆が皆「イイネ!」と言われるわけではなく、玉砕して帰ってくることも多い。

でも、失敗してしまったら、また練習してやり直すことができる。

連盟では、若手プロを対象とした麻雀勉強会も開催している。
また、全員が参加できるわけではないが、もっとハイレベルな次元の研究会もある。前原さんや荒さん、森山会長が、親身になって麻雀の指導をしてくれる。連盟員の雀力向上のため、先輩たちが時間を削って、場を作ってくださっているのだ。
荒さんは奈良に引っ越したので毎回とはいかないが、前原さんと会長は毎週出席されている。
ギャラをもらってほしいと頼んでも受け取ってはくれない。本当に頭が下がる。一人でも多く「イイネ!」をつけられる、雀力の高いプロになってもらいたい。その一心なのだと思う。

他団体の方が解説の際によく言われるのが「連盟さんはタレントが豊富だから」というフレーズ。
とてもありがたい誉め言葉である。
タレントとは「才能」のことで、麻雀プロにとっての一番の才能は「雀力」だ。それを日々、磨いていることへの賞賛だと私は受け取っている。

また、タレントという言葉には、イコール「マルチタレント」という意味も含んでいる。
色々な分野で活動されており、職業の特定が難しい人への呼称である。
連盟でも、ただ麻雀を打つだけではなく、色々な才能が伸ばせるようにと、少しは努力をしているつもりだ。
たとえば、実況、解説が少しでもうまくなるようにと、プロのアナウンサーの方を定期的にお呼びして、講義をしてもらっている。
映像制作に興味がある人がいれば、配信のスタッフとして起用し、勉強してもらう。
文章が書きたければ、心得のある人が教えたり、ホームページで原稿を書いてもらったりしている。

私たちにとって専門は麻雀だけなのであるが、麻雀に関わっていることであれば、少しでもマシになるよう、努力をしようというのが基本姿勢だ。

 

 

~庄田ボーイ~

 

何年か前、私が秋葉原のドンキ・ホーテ(ドン・キホーテとちゃいますよ)で麻雀格闘倶楽部を打っていたら、高校生に話しかけられた。
「黒木さんですよね! ぼく、石川県からきました庄田祐生と言います。高校を卒業したら東京にきて、連盟に入りたいと思います!」
厳密にいうと、彼は私のプレーが終わるのをずっと待っていて、終わってから話しかけてきたのだ。
プレーの邪魔にならないようにと配慮してくれたのだった。

私はいつも、プロになりたいという若者がいたら、必ず「やめておきなさい」と言ってきた
あまり多くの物がない世界だから、もっとマシな選択肢があるだろうと思ってのことである。

だが、この時だけはなぜか言えなかった。彼の勢いに負けたのか何なのか。「頑張ってね」としか言えなかったのである。

それから数年が経ち、あの時の高校生が連盟に入ってきたことを知って、私はアチャーと思った。
しかも、お母さんとケンカになったりしたらしい。
でもまぁ、私が止めたからといって入ってくるのをやめるわけでもなし。しょうがないと思っていた。

そしたら間もなく、彼がチャンピオンズリーグで優勝したというではないか。
しかも、連盟チャンネルの視聴者から、蝶ネクタイをいじられたり、優勝して号泣している姿をさらけ出すなど、なかなかうまく自分を表現していたという。連盟チャンネルという小さな媒体の中ではあるが、かなり人気者になっていた。
その後、観戦レポートを任された時も手を抜かず、全力で取り組んでいたと聞く。
こうやって出ていく人もいるんだと感心させられた。

私は流されながらも、結局は自分の意志で麻雀の世界に残り、面白がってここまでやってこられた。
先輩や後輩、仲間に恵まれた。運が良かったのだと思う。

若い連盟員が活躍する姿を見て、なぜか少し嬉しいような気分になったのだが、先輩たちも私たちのことを見て、そう思っていてくれたのかと、ほんの少しだけ理解できたような気がする。

もちろん、まだまだ老け込んではいられない。私は私で、自分の麻雀を磨いていかねばならないのだが、同時に、これからどんな面白い人が連盟に入ってくれるのか、楽しみなのである。

プロテスト

プロ雀士コラム/「プロテスト」 黒木 真生

~引きずられるままに~
 
約20年前、西武新宿線の上井草。空が白んできた時分、新青梅街道沿いの自動販売機で缶ビールを買いながら、友人は「おい、プロテスト受けるぞ」と言った。
こっちに背中を向けながらだったし、言っていることがよく分からなかったので、「は?」としか返せなかった。
「プロテストだよ、麻雀のテスト。」
いや、俺そんなん興味ないし。
「冷たいこと言うなよお前。ノリが悪いぞノリが、関西人だろ。」
私はこの「関西人なんだからノリ良く場に合わせろよ」という考えが大キライである。
同じ関西人でも、大阪と神戸は違う。大阪人はともかく神戸の人間はテンションが低い。
「とにかく、受けるったら受けるんだからな。俺がプロの連中に麻雀というものを教えてやる。」
友人は強引で、私は流されやすいタチだった。
そいつは大学受験のために東京に出てきたはずが、いっさい勉強などせず、ずーっと麻雀しかしていなかった。いや、パチンコと競馬も存分にやっていた。時々、スロットやポーカーもやっていた。金がなくなると誰かに借りて、貸してくれる人がいなくなったら、桃鉄やバイオハザードをやっていた。
そんなやつが娯楽王ドン・キホーテを目指すのは勝手だが、私はサンチョ・パンサになぞなりたくはない。
うっとーしーなー、と思いつつも、実は私も麻雀プロの世界に興味を持っていた。
ただ、自分の麻雀の力がプロの世界に通用するとは思っていなかったのだ。
結局、流されやすい人間というのは、誰かに背中を押してもらうまで、何もできないだけなのかもしれない。
いざ受験すると決めたら、私は積極的になった。過去問を解いたりもした。
プロテストを受けるなら、当然、最高位戦だと思っていた。
だが、友人は言った。
「バカ、連盟だよ連盟。近代麻雀をよく読んでみろ。」
飯田とか金子とか井出とかバビィとかイガリンとか新津とか。ほら、最高位戦のプロばかりが出ているじゃないか。連盟は安藤とか優孝しか出てないぞ。
「ここ数年の最強戦の成績を見てみろ。連盟のやつらのが勝ってるだろ。俺が戦う相手なんだから、歯ごたえがないと困るんだよ。」
面倒くさかったので、近代麻雀で勝率を調べるような真似はしなかったが、そいつが見せてきた年の記事を見れば、確かに連盟のプロたちは好成績を収めていた。
何をやるにもだらしなかった私たちは、履歴書を郵送する締切にも間に合わず、コンビニで用紙を買って道端で記入し、そのまま東中野にあった連盟道場に持って行って、藤原隆弘さんに手渡しで申し込みをした。
受験料はその時の全財産だった。
大学は中退した。
冒頭で友人をディスったが、私も結局は同じようなものだったのだ。
親は懸命に働き、学費の高い私立大学に入れ、仕送りまでしてくれたのに、やっていることは麻雀なのである。
何だかんだ言いながら、私は結局、ドン・キホーテ卿と共に、風車に突進していったのだった。
 
 
~テストでの惨敗~
 
勇ましくもプロテストに突撃した私たちだったが、物語と同様にはじき返されてしまった。
2人とも麻雀の勉強だけはしっかりしていたので、ペーパーテストはそこそこ良かったのだが、実戦の成績が最下位と下から2番目だったのである。
ちなみに私がブービーで、ドン・キホーテ卿が最下位だった。
それでも当時は、よほどの事情がない限り不合格者を出さない方針だったようで、私たちは補欠合格となった。
正規合格を勝ち取った清水香織は、私たちを尻目に、年内にあった王位戦などのタイトル戦に出場し、一足先にプロ活動を始めた。
私たち補欠組は半年間の研修を受け、翌年の春からデビューすることができた。
その時は「何だよかったるいなー」と思っていたが、藤原さんや安藤満さんから半年にわたって麻雀を教わることができたので、結果的には良かったと思う。
現在の連盟のテストは、受験して一発で合格、というのが廃止された。そして同時に「研修」制度もなくなった。
どんなに優秀な人でも、テストは半年をかけて行われる。半年をかけて行われるのは研修ではなく、あくまでもテストである。
一次テスト、二次テストの成績が悪ければ不合格だし、三次テストに進んでも、最後のテストに受からなければならない。
ただし、その半年の苦労が水の泡になるかというと、そうではないと思う。
昔、私が半年間の研修を受けた時よりも試験官の数は多いし、カリキュラムも進化している。
連盟が運営する夏目坂スタジオで対局をすることもできる。対局の内容は録画され、それを試験官の前原雄大さんと一緒に見ながら、教えてもらうことができるのだ。
また、解説や実況の練習もさせてもらえる。
前原さん以外にも、紺野真太郎、内川幸太郎、望月雅継、杉浦勘介ら、実力、実績、熱意のある人たちが試験官として立ち会い、真剣に麻雀を教えてくれる。
私が習いたいぐらいだと、本気で思った。
真面目にテストを受けてさえいれば、必ずプラスになるはずだ。仮に不合格となったとしても、得るものは大きいと思う。
 
 
~面接官は死神~
 
テストの面接の時、伊藤優孝さんから念を押されたのは「食えない世界だから過度の期待をされても困るし、今、ちゃんとした仕事があるなら、まずはそちらを大事にしなさい」ということだった。それをくどいぐらいに言われて、もし何か勘違いしているなら、今すぐやめなさい。受験料は返してあげるから、と言われた。
私が遊びに行っていた雀荘には他団体のプロ雀士の方が数名いて、実情は聞いていたので、勘違いはしていなかった。
麻雀の仕事で生活するつもりはなかったので、その旨を話したら、優孝さんは安心してくださった。
この人、ファミコンの「極(きわめ)シリーズ」という麻雀ソフトでは、怖い顔の写真を使われて「死神の優」というキャッチフレーズでやってたのに、実際は優しいんだなと思った。
話はそれるが、私が連盟に入って一番びっくりしたのは、この優孝さんという人の果てしなき優しさである。
二年目のある時、優孝さんその他数名で地方の仕事に行った。なぜいったのか、どこに行ったのかも覚えていないが、優孝さんが私に親切にしてくれたことだけはよく覚えている。
私は仕事の集合時間ギリギリまで寝てようと思っていたのだが、朝9時ごろ、ホテルの電話が鳴った。優孝さんの低く、太い声だった。
「お、寝てたか。おはよう。」
はい、おはようございます。
「お前、腹は減ってるか?」
はい、減ってます。
「よし、じゃあ、下の食堂においで。別に急がなくていいから。」
そう言って電話が切れた。
わけがわからないまま急いで服を着て、ボサボサの頭のままビュッフェ形式の食堂へいくと、ポツンと優孝さんだけが座っていた。
もう片づけが始まっていて、他の客は誰もいなかった。
「お、早かったな。もう閉店だって言うから、適当に残ってるものを集めておいたから。ゆっくり食べなさい。俺は出かける準備をするから。」
優孝さんはそう言って自室に戻られた。
私はただ、ありがとうございます、としか言えなかった。
もちろん私とて、それまでに人から親切にしてもらった経験はいくらでもある。
しかしそれは、家族や友人など、もっと深い人間関係において、である。
優孝さんには面接もしていただいたし、その後2、3回は食事の席に同席させてもらったりもした。だが、無名の若者に、そこまでしてくれるのはなぜだろうか?
その日の昼、仕事の場でお会いした時に改めてお礼を言い「しかし、なぜ俺なんかに親切にしてくださるんですか?」と、ストレートに聞いてみた。そしたら優孝さんは「だってお前は仲間だろ」とおっしゃった。
優孝さんは、俺みたいな小僧でも仲間扱いしてくれるんですか?
「日本プロ麻雀連盟に入った奴は、みんな仲間なんだよ。」
優孝さんの言葉は飾りがなく、真っ直ぐだった。あまりにも真っ直ぐすぎて、インチキ臭さは微塵もなかった。
外からプロ団体を見ていて感じていた胡散臭さのようなものは、中に入ってみてまったく感じなかった。
中にいる人たちは意外すぎるほど純粋で、優しい人の集まりだったのだ。
私はそこそこ疑り深い性格なのだが、この人たちの純情さは素直に受け止めた。
これは後から麻雀界の歴史を勉強して知ったことなのだが、日本プロ麻雀連盟の、優孝さん世代の人たちは大変な苦労をされてきた。
もっと先輩の小島武夫さん、灘麻太郎さんたちを支えながら、麻雀プロの組織を自分たちの手で立ち上げ、その過程で、ある方面から攻撃を受けた。
もちろん、別の方面からの援助もあったのだが、いずれにせよ、闘わなくてはならなかった。
卓上の、麻雀の闘いなら「望むところ」の人たちだが、権力や世間の目と闘うのは正直しんどかったと思う。
職業雀士の個々の権利を守るため、共同体を作ろうという発想から生まれた日本プロ麻雀連盟だが、誕生の過程で受けた苦難によって、いっそう「自分の身は自分たちで守る」という意識が強くなったのだろう。
それが仲間意識にもつながったのだと思うし、自分たちが作り上げてきた日本プロ麻雀連盟への愛着となっているのだと、私は思う。
 
 
~プロ団体の意義~
 
世の中に色々なプロの世界があるが、麻雀のプロほど合格のハードルが低いものはない。
時代によって合否の判断基準が違うため一概には言えないが、かなり簡単にプロを名乗れてしまうのは間違いない。
逆に、プロになった後が大変だ。
テストに合格さえすれば、何か仕事があるわけではないし、生活の保証がされるわけでもない。
ただ、個人事業主であるプロ雀士になり、そのプロたちの共同体であるプロ連盟の一員になった、というだけの話なのである。
連盟のプロとして色々な活動はできるが、自分の生活は自分で面倒を見なければならない。
気ままな自由業なのであるが、ただし、仲間に迷惑をかけるようなことはしてはならない。
自分さえ良ければ良いという言動も、目に付くようだと看過はされない。そしてそういう種類の人は、いずれ自ら去っていく。
それが日本プロ麻雀連盟というものだ。お互いに助け合いはするが、組織が個人に仕事や報酬をくれるわけではない。
私も、最初の2年間は何もできなかった。ただ、試合に出て麻雀を打っていただけである。
これではプロ活動をしているとは言えなかった。
誰が見ているでもなく、ただ麻雀を打つだけではプロの仕事とはいえなかった。
目標を見失ったり、仕事や家庭の都合があったり。個々の事情があったのだろう。私と一緒に受験した人たちは何十人もいたが、ほとんどの人が辞めていった。
ドン・キホーテも、いつの間にかいなくなっていた。
しかし2年目に「ビクトリー麻雀」という雑誌が創刊されたことで様子が変わってきた。
企画者の前原さんや編集長が、私たち若手プロに原稿を書かせてくださった。
当時は「麻雀プロは書けなければならない」という時代だった。
今のように手軽に映像配信ができない時代で、麻雀プロが表現する手段の最たるものは紙媒体だったのである。
私は四苦八苦しながら原稿をたくさん書いた。
とにかく、やりたいとさえ言えば、仕事はいくらでもいただけた。先輩たちで独占せず、惜しげもなく、若手にやらせてくれた。
普通の世界ならありえないと思うが、それが連盟の先輩たちの考え方だ。
自分たちの後に続く者たちがやる気を出しているんだから、やらせてやろう。
前原さんだけでなく、荒正義さん、伊藤優孝さん、森山茂和さん、皆さんがチャンスをくださった。
その後、麻雀格闘倶楽部が始まった時もそうだった。
当時副会長だった森山さんが、この仕事を切り拓いた。
最初は監修してほしいという話だった。ただ、監修とは言っても、少しアドバイスをする程度で、実際に開発にかかわるようなものではなかった。
森山さんはそのままハイとは言わず、もっと関わらせてもらえるよう交渉した。
ちゃんと深く関わった方が、きっとお互いのためになると考えた森山さんは、自腹で神戸まで何度も行き、開発チームの人たちと話し合ったという。
森山さんは過去にいくつかの麻雀ゲーム開発に携わっており、そのノウハウや経験則を持っていた。
うまくいかなければ一銭にもならない行動だったが、絶対に連盟の将来にプラスになるという信念で動き続けた。
結果、麻雀格闘倶楽部は空前の大ヒットゲームとなり、全国のゲームセンターに行列を作った。
コナミの方からは感謝され、連盟のプロたちは、その後ずっと大きなお仕事をいただけるようになった。
大ヒットを受け、プロ雀士を出演させるアイデアも実現してもらうことができ、連盟のプロたちが活躍する大きな舞台が生まれた。
森山さんは、小島さんや灘さん、二階堂姉妹ら知名度の高い人を前面に押し出しつつ、私たち若手を押し上げてくださった。
麻雀格闘倶楽部は15年経った今もバージョンアップを繰り返しながら、全国のゲームセンターでファンに愛され続けている。
エンタメ~テレの「天空麻雀」もそうだし、連盟が事実上運営しているインターネット麻雀サイト「ロン2」もそうだ。
森山さんは、常に次の世代のことを考えて、物事を進められる。
今は会長になられた森山さんは、いつもおっしゃる。
「俺たちはどうせ先にいなくなる。その後、君らがどうするか。そのために色々と準備できるものはしてあげたいけど、後を引き継ぐのは君たちの世代だからね。」
最初は軽い気持ちで入ってきたプロ業界だったが、先輩方の姿を見ている内に、否が応でも、連盟への愛着みたいなものが気持ちの中に芽生えてきた。
気づけば私も年をとり、世代としては中堅と呼ばれる域に入ってしまった。いや、普通に考えたら初老と呼ばれる年齢なのだから、甘えたことは言っていられない。
今度は私たちが、後に続く人たちのことを考え始めなければならないのだ。
私にも、できるだろうか。
 
 
~映像の時代に耐えられてこそ本物の「プロ」~
 
少し前、ある方が森山茂和会長と世間話をしていて「連盟さんの成功の秘訣は、やっぱりマスメディア対策ですか?」と聞かれたことがあった。これに対し、会長はノータイムで「いや、雀力です」と答えられた。
相手の方は、意外そうな顔をされた。
「もちろん、お仕事をする相手に得をしてもらおうという気持ちで頑張ってはいますが、プロ雀士の雀力がなかったら話にならないじゃないですか。ウチは雀力の向上を一番に考えてますよ。」
ここで言う雀力とは、プロとしての雀力だ。
雀力にも色々な意味があるが、プロとしての雀力は、麻雀ファンや番組制作者が観て「イイネ!」をつけられる麻雀が「恒常的に」打てる力を意味する。
恒常的に、というのは、ただツイていて、たまたま良い麻雀が打てているだけではダメという意味だ。不調時にも、さすがと思わせられなければならない。
本当にたくさんの引き出しを持った、強い打ち手でなければならない。
会長は続けた。
「最強戦やモンドに連盟員が多く出ていますけど、負けたら出られなくなります。ただ、過去に勝った人や、良い戦いをした人が、また呼んでもらえているだけです。その結果、連盟の選手が多く出されているだけなので、私たちは結局、良い戦いをして、勝つしかないんです。別にマスコミ対策をやっているわけじゃないですよ。」
映像の時代になって、雀力の高いプロ雀士に、よりいっそう需要が集まっている。
雑誌に全局の牌譜が掲載されることはまずありえない。面白い部分、良いプレーが出たところのダイジェストだけが載るので、逆に失敗したようなところは世に出ない。
しかし、映像対局では一打一打、すべてがさらけ出されるので、本当にどの打ち手が強いのか、ファンが観ていればわかってしまう時代になった。
今のところ、連盟のプロを多く使ってもらえているのはありがたいことなのだが、これは既得権益でもなんでもなく、結果や内容が悪くなってくれば、徐々に使われなくなってくる。
ましてや今は、色々な媒体で麻雀対局がとりあげられるようになってきた。
かつてはMONDOTVでしかプロの麻雀対局を観ることはできなかったが、今やエンタメ~テレ、テレ朝チャンネル、日テレプラス、フジテレビONE/TWO/NEXTなど、CS各局でプロ雀士が活躍できるようになった。
CS以外では、AbemaTVの麻雀チャンネルが24時間無料で麻雀対局番組を放送し、話題を呼んでいる。
プロとしての自分を表現できる対局の場は、こんなにも増えているのだが、肝心の「イイネ!」と言われる「プロ」の数が、さほど多くはないのだ。
いつもだいたい同じような人が出ていて、視聴者や制作サイドからは、もっと新しい、良い打ち手はいないのかと、常に言われ続けている。
もちろん、新たにチャンスをもらって出ていく若手もたくさんいるが、皆が皆「イイネ!」と言われるわけではなく、玉砕して帰ってくることも多い。
でも、失敗してしまったら、また練習してやり直すことができる。
連盟では、若手プロを対象とした麻雀勉強会も開催している。
また、全員が参加できるわけではないが、もっとハイレベルな次元の研究会もある。前原さんや荒さん、森山会長が、親身になって麻雀の指導をしてくれる。連盟員の雀力向上のため、先輩たちが時間を削って、場を作ってくださっているのだ。
荒さんは奈良に引っ越したので毎回とはいかないが、前原さんと会長は毎週出席されている。
ギャラをもらってほしいと頼んでも受け取ってはくれない。本当に頭が下がる。一人でも多く「イイネ!」をつけられる、雀力の高いプロになってもらいたい。その一心なのだと思う。
他団体の方が解説の際によく言われるのが「連盟さんはタレントが豊富だから」というフレーズ。
とてもありがたい誉め言葉である。
タレントとは「才能」のことで、麻雀プロにとっての一番の才能は「雀力」だ。それを日々、磨いていることへの賞賛だと私は受け取っている。
また、タレントという言葉には、イコール「マルチタレント」という意味も含んでいる。
色々な分野で活動されており、職業の特定が難しい人への呼称である。
連盟でも、ただ麻雀を打つだけではなく、色々な才能が伸ばせるようにと、少しは努力をしているつもりだ。
たとえば、実況、解説が少しでもうまくなるようにと、プロのアナウンサーの方を定期的にお呼びして、講義をしてもらっている。
映像制作に興味がある人がいれば、配信のスタッフとして起用し、勉強してもらう。
文章が書きたければ、心得のある人が教えたり、ホームページで原稿を書いてもらったりしている。
私たちにとって専門は麻雀だけなのであるが、麻雀に関わっていることであれば、少しでもマシになるよう、努力をしようというのが基本姿勢だ。
 
 
~庄田ボーイ~
 
何年か前、私が秋葉原のドンキ・ホーテ(ドン・キホーテとちゃいますよ)で麻雀格闘倶楽部を打っていたら、高校生に話しかけられた。
「黒木さんですよね! ぼく、石川県からきました庄田祐生と言います。高校を卒業したら東京にきて、連盟に入りたいと思います!」
厳密にいうと、彼は私のプレーが終わるのをずっと待っていて、終わってから話しかけてきたのだ。
プレーの邪魔にならないようにと配慮してくれたのだった。
私はいつも、プロになりたいという若者がいたら、必ず「やめておきなさい」と言ってきた
あまり多くの物がない世界だから、もっとマシな選択肢があるだろうと思ってのことである。
だが、この時だけはなぜか言えなかった。彼の勢いに負けたのか何なのか。「頑張ってね」としか言えなかったのである。
それから数年が経ち、あの時の高校生が連盟に入ってきたことを知って、私はアチャーと思った。
しかも、お母さんとケンカになったりしたらしい。
でもまぁ、私が止めたからといって入ってくるのをやめるわけでもなし。しょうがないと思っていた。
そしたら間もなく、彼がチャンピオンズリーグで優勝したというではないか。
しかも、連盟チャンネルの視聴者から、蝶ネクタイをいじられたり、優勝して号泣している姿をさらけ出すなど、なかなかうまく自分を表現していたという。連盟チャンネルという小さな媒体の中ではあるが、かなり人気者になっていた。
その後、観戦レポートを任された時も手を抜かず、全力で取り組んでいたと聞く。
こうやって出ていく人もいるんだと感心させられた。
私は流されながらも、結局は自分の意志で麻雀の世界に残り、面白がってここまでやってこられた。
先輩や後輩、仲間に恵まれた。運が良かったのだと思う。
若い連盟員が活躍する姿を見て、なぜか少し嬉しいような気分になったのだが、先輩たちも私たちのことを見て、そう思っていてくれたのかと、ほんの少しだけ理解できたような気がする。
もちろん、まだまだ老け込んではいられない。私は私で、自分の麻雀を磨いていかねばならないのだが、同時に、これからどんな面白い人が連盟に入ってくれるのか、楽しみなのである。
プロテスト

AbemaTV麻雀駅伝 惨敗謝罪大会

日本プロ麻雀連盟本部道場開設記念 AbemaTV麻雀駅伝 惨敗謝罪大会

満員御礼、ありがとうございました!

大会の様子については、こちらをご覧下さい。

メディア情報/AbemaTV麻雀駅伝 惨敗謝罪大会

日本プロ麻雀連盟本部道場開設記念 AbemaTV麻雀駅伝 惨敗謝罪大会
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巣鴨本部道場プレオープン大会成績表

順位 名前 8月1日 8月2日 8月3日 8月4日 8月7日 8月8日 合計
1 江端隼 79.0 80.4 159.4
2 山井弘 77.5 72.4 149.9
3 中村慎吾 97.7 39.7 137.4
4 仲田加南 92.4 44.1 136.5
5 中村毅 68.0 50.1 118.1
6 庄田祐生 60.1 45.2 105.3
7 太田優介 27.4 76.6 104.0
8 鈴木誠 76.7 7.9 84.6
9 ガース 27.7 55.5 83.2
10 樋口徹 75.7 6.0 81.7
11 紺野真太郎 15.9 61.5 77.4
12 内川幸太郎 55.7 15.6 71.3
13 冨田久志 50.5 17.4 67.9
14 森脇翼 65.8 ▲ 1.8 64.0
15 小車祥 47.6 15.2 62.8
16 安村浩司 90.5 ▲ 34.4 56.1
17 菊原真人 26.2 28.8 55.0
18 一井慎也 29.2 23.0 52.2
19 阿部謙一 1.8 33.5 35.3
20 中川基輝 35.7 ▲ 6.4 29.3
21 桜川姫子 ▲ 13.2 42.1 28.9
22 奈良圭純 58.1 ▲ 44.9 13.2
23 福光聖雄 ▲ 17.6 28.4 10.8
24 藤原隆弘 ▲ 34.4 43.0 8.6
25 HIRO柴田 ▲ 7.6 14.1 6.5
26 西川舞 24.4 ▲ 36.9 ▲ 12.5
27 吉田直 79.4 ▲ 102.3 ▲ 22.9
28 東谷達矢 46.7 ▲ 80.4 ▲ 33.7
29 山嵜竜丸 ▲ 7.0 ▲ 27.8 ▲ 34.8
30 和泉由希子 7.8 ▲ 89.3 ▲ 81.5
31 黒木真生 ▲ 61.3 ▲ 29.2 ▲ 90.5
32 新谷翔平 ▲ 33.9 ▲ 61.6 ▲ 95.5
33 皆川直毅 ▲ 22.3 ▲ 83.4 ▲ 105.7
34 桶本篤史 ▲ 67.9 ▲ 83.4 ▲ 151.3

成績表/巣鴨本部道場プレオープン大会成績表

順位 名前 8月1日 8月2日 8月3日 8月4日 8月7日 8月8日 合計
1 江端隼 79.0 80.4 159.4
2 山井弘 77.5 72.4 149.9
3 中村慎吾 97.7 39.7 137.4
4 仲田加南 92.4 44.1 136.5
5 中村毅 68.0 50.1 118.1
6 庄田祐生 60.1 45.2 105.3
7 太田優介 27.4 76.6 104.0
8 鈴木誠 76.7 7.9 84.6
9 ガース 27.7 55.5 83.2
10 樋口徹 75.7 6.0 81.7
11 紺野真太郎 15.9 61.5 77.4
12 内川幸太郎 55.7 15.6 71.3
13 冨田久志 50.5 17.4 67.9
14 森脇翼 65.8 ▲ 1.8 64.0
15 小車祥 47.6 15.2 62.8
16 安村浩司 90.5 ▲ 34.4 56.1
17 菊原真人 26.2 28.8 55.0
18 一井慎也 29.2 23.0 52.2
19 阿部謙一 1.8 33.5 35.3
20 中川基輝 35.7 ▲ 6.4 29.3
21 桜川姫子 ▲ 13.2 42.1 28.9
22 奈良圭純 58.1 ▲ 44.9 13.2
23 福光聖雄 ▲ 17.6 28.4 10.8
24 藤原隆弘 ▲ 34.4 43.0 8.6
25 HIRO柴田 ▲ 7.6 14.1 6.5
26 西川舞 24.4 ▲ 36.9 ▲ 12.5
27 吉田直 79.4 ▲ 102.3 ▲ 22.9
28 東谷達矢 46.7 ▲ 80.4 ▲ 33.7
29 山嵜竜丸 ▲ 7.0 ▲ 27.8 ▲ 34.8
30 和泉由希子 7.8 ▲ 89.3 ▲ 81.5
31 黒木真生 ▲ 61.3 ▲ 29.2 ▲ 90.5
32 新谷翔平 ▲ 33.9 ▲ 61.6 ▲ 95.5
33 皆川直毅 ▲ 22.3 ▲ 83.4 ▲ 105.7
34 桶本篤史 ▲ 67.9 ▲ 83.4 ▲ 151.3

第34期十段戦 ベスト8B卓レポート HIRO柴田

 

決勝メンバーを決める最後の1戦、別卓となるA卓では瀬戸熊・青山が勝ち上がりを決めた。
このB卓の出場選手は以下。

上田直樹(前年度決勝シード・ベスト16からの出場)

 

勝又健志(七段戦からの出場)

 

ダンプ大橋(前年度決勝シード・ベスト16からの出場)

 

仁平宣明(七段戦からの出場)

 

 

1回戦(起家から、上田・勝又・ダンプ・仁平)

好スタートを切ったのは起家の上田、4連続リーチで他を圧倒する。

上田
一索二索三索四索五索六索七索八索九索二筒三筒七筒七筒  リーチ  ドラ六筒 流局

上田
一万二万三万四万五万六万四索四索五筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ロン七筒  ドラ四筒

上田
八万九万四索五索六索七索八索九索八筒八筒八筒九筒九筒  リーチ  ツモ七万  ドラ七万

上田
一万二万三万八万三索四索五索七索八索九索一筒二筒三筒  リーチ  ロン八万  ドラ二万

早い・遅いや良形・悪形と多彩なリーチを打つ上田、2度目のリーチはダンプが真っ直ぐ向かって放銃となったが、4度目となると放銃を嫌がった結果ホウテイでの放銃となってしまった。

東2局 親勝又 ドラ中

原点キープを維持していた仁平が終盤にドラをポンとすると上田がそこへ放銃となる。

仁平
三索三索四索五索六索六索七索三筒四筒五筒  ポン中中中  ロン五索  ドラ中

上田
一筒二筒二筒六筒七筒南南北北北  ポン白白白  ドラ中

上田の長所短所が見受けられるが良い所だけでは麻雀は成り立たないといったところか。

東3局1本場 親ダンプ ドラ南

前局テンパイで親を維持したダンプだったが、ここで上田に好配牌が入りさきほどの失点以上の3,000・6,000のアガリとなる。

上田
四万四万四万五万五万六万七万五索六索七索五筒六筒七筒  リーチ  ツモ三万  ドラ南

東4局 親仁平

仁平10巡目に大物手のテンパイを入れる。6巡目にドラを手放しているとはいえ異様な捨て牌だった。
これに放銃してしまったのはダンプ、前巡からテンパイを入れていたのとアガリが欲しい局面だったがこの失点は大きすぎた。

仁平
二筒三筒四筒五筒六筒八筒八筒東東東白白白  ロン七筒  ドラ発

仁平が上田に追いつきトップ争いをする展開となって1回戦が終了した。

1回戦成績
上田+36.5P 仁平+22.0P 勝又▲10.1P ダンプ▲48.4P

 

2回戦(起家から、勝又・上田・仁平・ダンプ)

東1局 親勝又 ドラ六筒

苦しいスタートとなったダンプに手が入る。

ダンプ
二万二万五万六万七万六索七索三筒四筒四筒五筒六筒六筒  ドラ六筒

この五筒をチーとしたのが実際には二筒五筒が最後の牌でありダンプ好判断のアガリとなる。

ダンプ
二万二万五万六万七万六索七索四筒五筒六筒  チー五筒 左向き四筒 上向き六筒 上向き  ロン八索  ドラ六筒

東2局 親上田

まず先制のリーチを打ったのは前局にアガリをものにしたダンプ。

ダンプ
二万三万七万八万九万一索二索三索七索七索白白白  リーチ  ドラ一万

続いて勝又もリーチを打つ、ダンプ・勝又共に打点と待ちは十分だ。

勝又
一万二万三万四万五万五万六万六万二索三索四索七筒七筒  リーチ

この2件リーチに割って入ったのは親の上田イーペーコーが出来ているカンチャン待ちでリーチと参戦。

上田
一索一索四索四索五索五索六索六索三筒四筒五筒六筒八筒  リーチ  ツモ七筒

腹の括り方が違うのか上田がここを力強くツモアガる。これにはダンプ・勝又両者に点数以上に見せ付けられることとなる。

東4局 親ダンプ

ダンプが仕掛けを入れると仁平が序盤から狙っていたダンプの初打である一索にさらに照準を合わせる。
この一索山には残ってはいなかったのだが勝又の手が進むと同時に一索が打ち出され仁平のアガリとなる。

ダンプ
九万九万九万五索六索八筒白白発発  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  ドラ五万

仁平
五万五万六万六万一索四索四索八索八索五筒五筒南南  ロン一索

南4局6本場 親ダンプ

失点が続いた勝又だったが南1局に1,300オールと4度のテンパイ料で持ち点を28,000まで戻すことに成功し逆転のチャンスが訪れる。

勝又
一万二万三万六万七万八万一索一索二索三索三索南南  ドラ南

この二索は2枚残っていたのだが親のダンプが先制リーチ、そしてツモと、勝又がアガリたい時にアガれない展開となる。

ダンプ
三万四万五万五万五万七索八索九索四筒五筒五筒六筒六筒  ツモ四筒

ダンプにとってはこの2,600オールの6本場で一躍トップとなって次戦に繋げることに成功する。

2回戦成績
ダンプ+25.7P 仁平+7.6P 上田▲10.2P 勝又▲23.1P

2回戦終了時成績
仁平+29.6P 上田+26.3P ダンプ▲22.7P 勝又▲33.2P 

 

3回戦(起家から、上田・仁平・勝又・ダンプ)

東1局1本場 親上田 ドラ七索

上と下が2分化されてきた3回戦、追いかける側のダンプがリーチとくる。

ダンプ
二索二索一筒二筒三筒五筒六筒七筒八筒九筒  暗カン牌の背八万 上向き八万 上向き牌の背  リーチ  ドラ七索

このダンプのリーチも相手が退いて1人でやらせてもらえればいいのだが、そうはいかないとばかりにポイント上位である仁平がアガリきる。

仁平
三索四索五索六索七索八索二筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒  ロン六筒  ドラ七索

打点は3,900だがダンプにとっては重い放銃であっただろう。

東4局 親ダンプ ドラ一万

ダンプなんとか終盤に六索を引き入れテンパイを入れ勝又の当たり牌である四万で粘るが次の選択となる七万を引き辛い放銃となってしまう。

ダンプ
四万三索四索五索五索五索六索六索七索七索一筒二筒三筒

勝又
一万二万三万五万六万七万八万九万一索二索三索四筒四筒  ロン七万

勝又としてはアガリの中では1番嬉しくない相手&牌だったはずだがまだ道中、チャンスを伺うといったところか。

南3局 親勝又 ドラ7

ダンプ以外の3者が浮いている今局、勝又としては仁平・上田のどちらかを上回りたいところでリーチツモと今日1番の感触のあるアガリがくる。

勝又
一万一万一万五索六索七索二筒三筒七筒八筒九筒中中  リーチ  ツモ一筒

南3局1本場 親勝又

前局のアガリからここでブレイクしたい勝又、上田もそれを阻止しようと南を仕掛ける。
親の勝又もヤミテンのピンフで構えるが四筒ツモで一筒と入れ替え放銃となってしまう。

勝又
二万三万五万六万六万七万七万八万一筒二筒三筒四筒四筒  ドラ六索

上田
一万二万三万一筒一筒二筒二筒三筒四筒五筒  ポン南南南  ロン一筒

上田の待ちはすでに無く勝又に一筒四筒の選択を間違えないという難題の答えを正解しろというのも厳しいが、追いかける勝又にとっては大きな1局となった。

南4局1本場 親ダンプ ドラ二索

南場は静観していた仁平だが最後は逆転のリーチを打ちダンプからアガリトップとなる。

仁平
七万八万九万一索一索一索二索二索六索七索四筒五筒六筒  ロン五索

3回戦成績
仁平+15.4P 勝又+7.8P 上田+4.4P ダンプ▲27.6P

3回戦終了時成績
仁平+45.0P 上田+30.7P 勝又▲25.4P ダンプ▲50.3P

 

4回戦(起家から、勝又・上田・ダンプ・仁平)

東1局 親勝又

上田イーペーコーとなる六索は2枚打たれていた、3色や役牌を生かすなど考えられるがここは迷うことなくリーチを打つ。
対して親の勝又も追いかけリーチを打つ、この日何度目なのだろうか勝又・上田のめくり合いはここも上田に軍配があがった。

勝又
四万四万七万八万九万二筒二筒三筒三筒四筒南南南  リーチ  ドラ九筒

上田
五万六万七万四索四索五索五索六索四筒五筒六筒東東  リーチ  ツモ三索

決して楽をしないという胆力、それともアガリに対する嗅覚なのかわからないがこれが上田の強さなのだろう。

東2局 親上田 ドラ四筒

4者ともなかなか手牌がまとまらない中、仁平14巡目から四筒四筒八筒と有効牌を連続で引いての満貫のツモアガリとなる。

仁平
五万五万五万六万六万六万二筒三筒四筒四筒四筒六筒七筒  ツモ八筒  ドラ四筒

このアガリでトータルトップの仁平はさらに優位になる。

南2局 親上田 ドラ四筒

リードする仁平・上田の思惑としたところなのか小場の早いゲームとなり進んだ南2局ダンプがわずか6巡でツモアガる。

ダンプ
三万四万五万二筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒中中中  リーチ  ツモ九筒  ドラ四筒

この2,000・4,000で現状27,000の上田がより沈みで終わりやすくなったので勝又・ダンプにも残り少ないチャンスとなる。

南4局 親仁平 ドラ六万

仁平3回戦までで+45.5Pそれに加えて現在43,300持ち、無理してのアガリをするくらいなら1局で終らせる選択もありそうだ。
勝又・ダンプは攻めるのみかまずは勝又がリーチ、そこへダンプも勝又のアガリ牌である一索を打ってリーチと追いかける。

ダンプ
六万六万一索二索三索七索八索九索七筒八筒九筒中中  リーチ  ドラ六万

勝又の選択は一索を見逃し。これをダンプからアガっても上田との差は60P、しかしこれをツモアガれば45Pほどになる。

勝又
三万三万四万五万六万二索三索六索六索六索六筒七筒八筒  リーチ  ツモ四索  ドラ六万

勝又としては上田を順位で上回るのは絶対条件のここを見事にツモアガリ最終戦に望みをつなげた。

4回戦成績
仁平+21.4P ダンプ▲1.3P 勝又▲4.8P 上田▲15.3P

4回戦終了時成績
仁平+66.4P 上田+15.4P 勝又▲30.2P ダンプ▲51.6P

 

5回戦(起家から、ダンプ・勝又・仁平・上田)

東1局 親ダンプ ドラ二万

勝又のドラ切りリーチに親のダンプもポンして好形のテンパイ。

ダンプ
三万四万五万四索四索四索二筒二筒五筒六筒  ポン二万 上向き二万 上向き二万 上向き

ダンプは7万点条件くらいか、なんとしてもここはアガリたいところだが勝又がツモアガる。

勝又
三万三万六万七万六索七索八索六筒七筒八筒南南南  リーチ  ツモ五万

勝又としても上田を追う形としては上々のスタートとなる1,000・2,000のツモアガリ。

東3局 親仁平 ドラ一万

上田としては最終戦浮いていれば安全圏といったところか5巡目にポンをして手変わりで高打点も見込めるテンパイを入れる。

上田
八万八万九索九索九索七筒九筒発発発  ポン二万 上向き二万 上向き二万 上向き

勝又も手役を組んで勝負リーチといくと思いが通じたのか上田に手変わりが入り値千金ともいえる上田からの出アガリとなる。

勝又
五万六万七万一筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒

勝又が見事なのは当たり前だが、そのプレッシャーにも負けず毎回振り切ろうとする上田もこれはさすがに痛そうだ。

南1局 親ダンプ

最後の親となるダンプが真っ直ぐ来るのは明白だ、仁平の仕掛けも打点があるので親以外にはある程度来るだろう。
上田ピンフ高めイーペーコーのテンパイだったが一万四万を入れ替えると13巡目にリーチとくる。
意図は色々とありそうだ勝又も前に出てきたのも理由のひとつか、それでも放銃が致命傷となるリスクが非常に高いがリーチ選択をする。

仁平
五万六万六万七万七万八万三筒四筒五筒六筒  ポン中中中  ドラ六万

ダンプ
二万二万二万九万九万九万四索四索四索三筒  チー六万 左向き四万 上向き五万 上向き

勝又
七万八万七筒八筒九筒東東  チー五筒 左向き四筒 上向き六筒 上向き  ポン白白白

上田
二万三万四万六索七索七索八索八索三筒三筒四筒五筒六筒  リーチ  ロン九索

何が起きてもおかしくない局だったが上田が勝又から2,000点をアガる。

南3局はトータルトップである仁平が親ということで、1局と見越し勝又形式テンパイでの1人テンパイで流局となる。

南4局1本場 親上田

最終半荘の最終局、勝又の条件は2,000・3,900以上か6,400以上を上田からアガるということ。
親の上田も1局に持ち込む打牌を選択。1人麻雀で手牌を進める勝又条件を満たすテンパイを入れるがアガリには至らなかった。

勝又
二万二万五万五万六万六万八万二索二索四筒四筒七筒七筒  ドラ七筒 テンパイ

5回戦成績
勝又+18.4P 仁平+7.0P ダンプ▲6.0P 上田▲19.4P

5回戦終了時成績
仁平+73.4P 上田▲4.0P 勝又▲11.8P ダンプ▲57.6P

勝ち上がり 仁平宣明 上田直樹