第12期女流桜花 Bリーグ 最終節成績表

A C

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 安田 麻里菜(秋田) 35.6 1.7 21.0 ▲ 2.1 100.6 156.8
2 中野 妙子(高知) 38.6 24.2 27.6 45.6 ▲ 30.1 105.9
3 中山 奈々美(長野) ▲ 19.9 91.0 14.1 35.9 ▲ 46.4 74.7
4 吾妻 さおり(東京) 100.2 6.3 ▲ 24.0 8.0 ▲ 18.8 71.7
5 藤井 すみれ(埼玉) 34.3 ▲ 18.0 ▲ 22.4 27.6 48.7 70.2
6 北條 恵美(アメリカ・ニューヨーク) ▲ 6.1 5.1 ▲ 15.6 60.6 0.4 44.4
7 高田 麻衣子(石川) ▲ 8.5 ▲ 0.9 52.5 ▲ 40.3 37.8 40.6
8 波奈 美里(宮城) 45.0 ▲ 9.2 36.8 ▲ 25.9 ▲ 9.1 37.6
9 山脇 千文美(北海道) 43.8 24.5 ▲ 13.5 18.0 ▲ 35.9 36.9
10 中川 由佳梨(大阪) ▲ 48.9 6.1 ▲ 7.7 22.4 58.7 30.6
11 山口 やよい(千葉) ▲ 43.6 52.2 ▲ 0.4 8.5 5.0 21.7
12 石川 詩万(神奈川) 38.5 ▲ 21.3 2.6 ▲ 2.4 0.0 17.4
13 川原 舞子(愛知) ▲ 31.4 ▲ 63.8 ▲ 6.9 42.4 76.0 16.3
14 白銀 紗希(青森) 25.0 8.4 3.3 5.5 ▲ 31.2 11.0
15 黒沢 咲(東京) ▲ 31.1 ▲ 31.4 0.5 24.8 34.4 ▲ 2.8
16 山本 美文(静岡) ▲ 3.4 52.5 ▲ 38.5 5.1 ▲ 25.0 ▲ 9.3
17 赤司 美奈子(福岡) ▲ 25.2 13.5 ▲ 16.5 5.6 ▲ 13.8 ▲ 36.4
18 平岡 理恵(静岡) ▲ 57.4 ▲ 46.8 3.2 74.2 ▲ 12.3 ▲ 39.1
19 西山 あみ(神奈川) ▲ 5.8 ▲ 55.4 43.8 ▲ 0.8 ▲ 28.8 ▲ 47.0
20 七瀬 真実(大阪) 35.0 3.6 ▲ 57.6 ▲ 15.1 ▲ 14.8 ▲ 48.9
21 土田 さおり(兵庫) ▲ 16.9 8.1 43.6 ▲ 66.8 ▲ 32.4 ▲ 64.4
22 天音 まこと(三重) ▲ 23.3 18.7 ▲ 32.1 ▲ 41.1 ▲ 32.9 ▲ 110.7
23 優月 みか(埼玉) 8.4 ▲ 51.8 ▲ 17.0 ▲ 48.3 ▲ 13.5 ▲ 122.2
24 和久津 晶(東京) ▲ 49.0 ▲ 26.0 ▲ 18.4 ▲ 68.7 9.2 ▲ 152.9
25 池沢 麻奈美(愛知) ▲ 72.1 ▲ 13.5 21.6 ▲ 72.7 ▲ 29.8 ▲ 166.5

女流プロリーグ(女流桜花) 成績表/第12期女流桜花 Bリーグ 最終節成績表

A C

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 安田 麻里菜(秋田) 35.6 1.7 21.0 ▲ 2.1 100.6 156.8
2 中野 妙子(高知) 38.6 24.2 27.6 45.6 ▲ 30.1 105.9
3 中山 奈々美(長野) ▲ 19.9 91.0 14.1 35.9 ▲ 46.4 74.7
4 吾妻 さおり(東京) 100.2 6.3 ▲ 24.0 8.0 ▲ 18.8 71.7
5 藤井 すみれ(埼玉) 34.3 ▲ 18.0 ▲ 22.4 27.6 48.7 70.2
6 北條 恵美(アメリカ・ニューヨーク) ▲ 6.1 5.1 ▲ 15.6 60.6 0.4 44.4
7 高田 麻衣子(石川) ▲ 8.5 ▲ 0.9 52.5 ▲ 40.3 37.8 40.6
8 波奈 美里(宮城) 45.0 ▲ 9.2 36.8 ▲ 25.9 ▲ 9.1 37.6
9 山脇 千文美(北海道) 43.8 24.5 ▲ 13.5 18.0 ▲ 35.9 36.9
10 中川 由佳梨(大阪) ▲ 48.9 6.1 ▲ 7.7 22.4 58.7 30.6
11 山口 やよい(千葉) ▲ 43.6 52.2 ▲ 0.4 8.5 5.0 21.7
12 石川 詩万(神奈川) 38.5 ▲ 21.3 2.6 ▲ 2.4 0.0 17.4
13 川原 舞子(愛知) ▲ 31.4 ▲ 63.8 ▲ 6.9 42.4 76.0 16.3
14 白銀 紗希(青森) 25.0 8.4 3.3 5.5 ▲ 31.2 11.0
15 黒沢 咲(東京) ▲ 31.1 ▲ 31.4 0.5 24.8 34.4 ▲ 2.8
16 山本 美文(静岡) ▲ 3.4 52.5 ▲ 38.5 5.1 ▲ 25.0 ▲ 9.3
17 赤司 美奈子(福岡) ▲ 25.2 13.5 ▲ 16.5 5.6 ▲ 13.8 ▲ 36.4
18 平岡 理恵(静岡) ▲ 57.4 ▲ 46.8 3.2 74.2 ▲ 12.3 ▲ 39.1
19 西山 あみ(神奈川) ▲ 5.8 ▲ 55.4 43.8 ▲ 0.8 ▲ 28.8 ▲ 47.0
20 七瀬 真実(大阪) 35.0 3.6 ▲ 57.6 ▲ 15.1 ▲ 14.8 ▲ 48.9
21 土田 さおり(兵庫) ▲ 16.9 8.1 43.6 ▲ 66.8 ▲ 32.4 ▲ 64.4
22 天音 まこと(三重) ▲ 23.3 18.7 ▲ 32.1 ▲ 41.1 ▲ 32.9 ▲ 110.7
23 優月 みか(埼玉) 8.4 ▲ 51.8 ▲ 17.0 ▲ 48.3 ▲ 13.5 ▲ 122.2
24 和久津 晶(東京) ▲ 49.0 ▲ 26.0 ▲ 18.4 ▲ 68.7 9.2 ▲ 152.9
25 池沢 麻奈美(愛知) ▲ 72.1 ▲ 13.5 21.6 ▲ 72.7 ▲ 29.8 ▲ 166.5

第12期女流桜花 Cリーグ 最終節成績表

A B

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 森 恵里佳(東京) 74.9 67.2 43.6 55.1 ▲ 16.5 224.3
2 小谷 美和子(埼玉) 20.2 18.4 50.7 52.9 38.2 180.4
3 井上 絵美子(東京) 9.8 38.0 32.7 60.9 25.2 166.6
4 小島 優(愛知) 2.5 75.7 35.2 41.0 ▲ 18.6 135.8
5 早川 林香(宮城) ▲ 16.6 98.4 ▲ 50.7 ▲ 16.2 116.4 131.3
6 美晤(韓国・ソウル) 12.9 46.3 ▲ 30.9 40.4 48.0 116.7
7 王 政芳(中国・ハルピン) 37.1 67.5 29.5 ▲ 8.4 ▲ 31.6 94.1
8 青山 めぐみ(千葉) 62.8 65.6 ▲ 33.2 ▲ 36.2 22.0 81.0
9 小宮山 一美(神奈川) 26.1 87.1 21.7 12.6 ▲ 75.2 72.3
10 月江 いくこ(東京) 33.4 28.1 49.3 ▲ 35.3 ▲ 11.0 64.5
11 渋谷 菜瑠美(栃木) 61.3 ▲ 44.9 36.5 23.6 ▲ 28.6 47.9
12 楠原 遊(東京) 41.0 22.4 45.0 ▲ 4.8 ▲ 68.3 35.3
13 水越 京子(埼玉) 4.6 ▲ 3.4 ▲ 28.5 34.4 9.3 16.4
14 長内 真実(北海道) ▲ 60.8 ▲ 6.6 35.1 20.8 26.2 14.7
15 安城 るい(石川) ▲ 22.7 ▲ 16.6 49.3 ▲ 19.8 14.1 4.3
16 副島 さきこ(福岡) ▲ 5.6 22.9 ▲ 33.3 16.1 0.0 0.1
17 小咲 菜々(京都) ▲ 8.7 ▲ 3.2 6.6 6.2 ▲ 4.2 ▲ 3.3
18 齋藤 麻衣子(福井) 17.6 ▲ 19.7 ▲ 21.2 38.1 ▲ 19.2 ▲ 4.4
19 室伏 理麻(東京) ▲ 8.2 ▲ 92.2 48.4 26.8 8.2 ▲ 17.0
20 小笠原 奈央(千葉) ▲ 41.4 32.0 16.7 ▲ 32.8 1.3 ▲ 24.2
21 大久保 朋美(福井) ▲ 50.0 ▲ 36.6 16.3 18.9 25.3 ▲ 26.1
22 古川 彩乃(東京) ▲ 7.6 ▲ 11.5 ▲ 17.3 ▲ 26.4 30.0 ▲ 32.8
23 大野 彩乃(東京) ▲ 6.9 ▲ 23.2 22.6 ▲ 58.8 22.7 ▲ 43.6
24 襟川 麻衣子(埼玉) ▲ 13.4 ▲ 17.1 ▲ 25.9 42.6 ▲ 35.7 ▲ 49.5
25 大亀 あすか(広島) 40.6 ▲ 107.6 14.1 1.0 ▲ 13.3 ▲ 65.2
26 桜川 姫子(静岡) ▲ 22.7 ▲ 15.1 33.5 ▲ 64.9 ▲ 3.6 ▲ 72.8
27 高橋 侑希(岐阜) 15.9 ▲ 17.1 ▲ 80.0 47.6 ▲ 42.0 ▲ 75.6
28 京平 遥(静岡) ▲ 1.2 ▲ 50.0 23.4 ▲ 51.1 ▲ 6.1 ▲ 85.0
29 手塚 紗掬(北海道) 0.0 ▲ 77.7 27.4 ▲ 60.9 20.7 ▲ 90.5
30 内山 えみ(東京) ▲ 63.6 23.0 ▲ 84.0 45.4 ▲ 13.0 ▲ 92.2
31 佐藤 未菜(福島) 3.8 ▲ 17.9 ▲ 86.8 2.2 4.9 ▲ 93.8
32 ジェン(アメリカ・シアトル) ▲ 61.8 1.7 ▲ 14.5 ▲ 59.8 34.3 ▲ 100.1
33 河野 みのり(福岡) ▲ 15.8 34.3 ▲ 43.8 ▲ 76.9 0.0 ▲ 102.2
34 西嶋 ゆかり(群馬) ▲ 53.0 ▲ 31.3 9.3 ▲ 50.0 13.5 ▲ 111.5
35 東城 りお(秋田) ▲ 17.5 ▲ 15.0 ▲ 54.0 ▲ 6.7 ▲ 39.1 ▲ 132.3
36 岡田 紗佳(東京) 22.6 ▲ 74.9 12.2 ▲ 50.0 ▲ 50.0 ▲ 140.1
37 西川 舞(長崎) ▲ 59.0 ▲ 62.2 ▲ 80.0 62.9 ▲ 9.2 ▲ 147.5
38 くさの いおり(茨城) ▲ 66.9 10.1 ▲ 51.1 ▲ 78.7 24.3 ▲ 162.3
39 柊 かえで(埼玉) 17.0 ▲ 66.9 ▲ 57.6 ▲ 31.8 ▲ 35.6 ▲ 174.9
40 鈴木 彩夏(東京) ▲ 45.8 ▲ 80.0 ▲ 29.3 ▲ 80.0 ▲ 13.8 ▲ 248.9

女流プロリーグ(女流桜花) 成績表/第12期女流桜花 Cリーグ 最終節成績表

A B

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 森 恵里佳(東京) 74.9 67.2 43.6 55.1 ▲ 16.5 224.3
2 小谷 美和子(埼玉) 20.2 18.4 50.7 52.9 38.2 180.4
3 井上 絵美子(東京) 9.8 38.0 32.7 60.9 25.2 166.6
4 小島 優(愛知) 2.5 75.7 35.2 41.0 ▲ 18.6 135.8
5 早川 林香(宮城) ▲ 16.6 98.4 ▲ 50.7 ▲ 16.2 116.4 131.3
6 美晤(韓国・ソウル) 12.9 46.3 ▲ 30.9 40.4 48.0 116.7
7 王 政芳(中国・ハルピン) 37.1 67.5 29.5 ▲ 8.4 ▲ 31.6 94.1
8 青山 めぐみ(千葉) 62.8 65.6 ▲ 33.2 ▲ 36.2 22.0 81.0
9 小宮山 一美(神奈川) 26.1 87.1 21.7 12.6 ▲ 75.2 72.3
10 月江 いくこ(東京) 33.4 28.1 49.3 ▲ 35.3 ▲ 11.0 64.5
11 渋谷 菜瑠美(栃木) 61.3 ▲ 44.9 36.5 23.6 ▲ 28.6 47.9
12 楠原 遊(東京) 41.0 22.4 45.0 ▲ 4.8 ▲ 68.3 35.3
13 水越 京子(埼玉) 4.6 ▲ 3.4 ▲ 28.5 34.4 9.3 16.4
14 長内 真実(北海道) ▲ 60.8 ▲ 6.6 35.1 20.8 26.2 14.7
15 安城 るい(石川) ▲ 22.7 ▲ 16.6 49.3 ▲ 19.8 14.1 4.3
16 副島 さきこ(福岡) ▲ 5.6 22.9 ▲ 33.3 16.1 0.0 0.1
17 小咲 菜々(京都) ▲ 8.7 ▲ 3.2 6.6 6.2 ▲ 4.2 ▲ 3.3
18 齋藤 麻衣子(福井) 17.6 ▲ 19.7 ▲ 21.2 38.1 ▲ 19.2 ▲ 4.4
19 室伏 理麻(東京) ▲ 8.2 ▲ 92.2 48.4 26.8 8.2 ▲ 17.0
20 小笠原 奈央(千葉) ▲ 41.4 32.0 16.7 ▲ 32.8 1.3 ▲ 24.2
21 大久保 朋美(福井) ▲ 50.0 ▲ 36.6 16.3 18.9 25.3 ▲ 26.1
22 古川 彩乃(東京) ▲ 7.6 ▲ 11.5 ▲ 17.3 ▲ 26.4 30.0 ▲ 32.8
23 大野 彩乃(東京) ▲ 6.9 ▲ 23.2 22.6 ▲ 58.8 22.7 ▲ 43.6
24 襟川 麻衣子(埼玉) ▲ 13.4 ▲ 17.1 ▲ 25.9 42.6 ▲ 35.7 ▲ 49.5
25 大亀 あすか(広島) 40.6 ▲ 107.6 14.1 1.0 ▲ 13.3 ▲ 65.2
26 桜川 姫子(静岡) ▲ 22.7 ▲ 15.1 33.5 ▲ 64.9 ▲ 3.6 ▲ 72.8
27 高橋 侑希(岐阜) 15.9 ▲ 17.1 ▲ 80.0 47.6 ▲ 42.0 ▲ 75.6
28 京平 遥(静岡) ▲ 1.2 ▲ 50.0 23.4 ▲ 51.1 ▲ 6.1 ▲ 85.0
29 手塚 紗掬(北海道) 0.0 ▲ 77.7 27.4 ▲ 60.9 20.7 ▲ 90.5
30 内山 えみ(東京) ▲ 63.6 23.0 ▲ 84.0 45.4 ▲ 13.0 ▲ 92.2
31 佐藤 未菜(福島) 3.8 ▲ 17.9 ▲ 86.8 2.2 4.9 ▲ 93.8
32 ジェン(アメリカ・シアトル) ▲ 61.8 1.7 ▲ 14.5 ▲ 59.8 34.3 ▲ 100.1
33 河野 みのり(福岡) ▲ 15.8 34.3 ▲ 43.8 ▲ 76.9 0.0 ▲ 102.2
34 西嶋 ゆかり(群馬) ▲ 53.0 ▲ 31.3 9.3 ▲ 50.0 13.5 ▲ 111.5
35 東城 りお(秋田) ▲ 17.5 ▲ 15.0 ▲ 54.0 ▲ 6.7 ▲ 39.1 ▲ 132.3
36 岡田 紗佳(東京) 22.6 ▲ 74.9 12.2 ▲ 50.0 ▲ 50.0 ▲ 140.1
37 西川 舞(長崎) ▲ 59.0 ▲ 62.2 ▲ 80.0 62.9 ▲ 9.2 ▲ 147.5
38 くさの いおり(茨城) ▲ 66.9 10.1 ▲ 51.1 ▲ 78.7 24.3 ▲ 162.3
39 柊 かえで(埼玉) 17.0 ▲ 66.9 ▲ 57.6 ▲ 31.8 ▲ 35.6 ▲ 174.9
40 鈴木 彩夏(東京) ▲ 45.8 ▲ 80.0 ▲ 29.3 ▲ 80.0 ▲ 13.8 ▲ 248.9

第128回:中級講座『映像対局のタイムシフトの活用』 浜上 文吾

麻雀ファンの皆様こんにちは!
九州本部の浜上です。

前回は対局の順位や牌姿を思い出して記録し、自分専用の麻雀ノートを作成するというトレーニング法を紹介しましたが「順位は思い出すけど牌姿はなかなか…」というご意見がありました。
なるほど~、確かに牌姿を覚えるのは慣れないと大変ですね。
牌姿を覚えるためには数多くの対局を観戦してみることが簡単なことだと思います。そこで、今回は映像対局のタイムシフトを利用してみましょう。

約1年前、私がまだB1リーグ所属時の第33期鳳凰戦「B1リーグselect第2節」での対局です。
対戦相手は佐々木寿人プロ、寺尾威一郎プロ、鮎川卓プロ。(以下敬称略)
第1節終了時の成績は

 

 

と昇級が狙えるポジションですが、一筋縄ではいかない対戦相手です。

【1回戦】序盤に失点をして24,700持ちで南場の親をむかえます。

 

 

南1局0本場東家 24,700点
配牌

一万二万五万五万九万三索七索八索九索四筒五筒五筒七筒北  ドラ四万

あまり打点はなさそうですが比較的まとまっています。
方針としては、遠いですが345か789の三色狙いでしょうか?
6巡目までの牌譜

ツモ       ツモ切り二筒一万五索四索
捨て 北一筒九万二筒二万七筒

6巡目にカン四索ツモで1シャンテンとなり345の三色をみて打七筒

 

 

同巡に南家の鮎川から

西発三万八万南九索

この捨て牌で先制リーチがかかります。
すべて手出しのリーチで3巡目の捨て牌三万でドラが固まっていそうです。

一方の私はドラは無いがタンピン系の勝負手。10巡目にフリテンの七筒をツモり、リーチをしてすぐに六筒でアガリます。

 

 
 

 

結果、私のアガリとなりましたが、鮎川のリーチが気になりましたので見直したところ

鮎川
四万四万四万七万八万九万三索三索三索七索七索七筒九筒  ドラ四万

待ちは少し苦しいがドラが暗刻の大物手。

まずは結果から

五万五万三索四索五索六索七索八索四筒五筒五筒六筒七筒  ロン六筒  ドラ四万  +5,800(+1,000)

この2つの牌姿の覚え方を言葉で表現すると、次のようになります。

■鮎川の牌姿⇒ドラ暗刻の789の三色崩れ
■私の牌姿⇒タンピンドラなし

かなりざっくりと表現してみましたが、これを繰り返すことによって自然と牌姿が浮かんでくるようになるでしょう!
参考までに課題点も挙げてみます。
9巡目の手牌は以下

五万五万三索四索五索六索七索八索九索四筒五筒五筒六筒
   
相手のリーチを受けて現物は八索九索の2種類でオリるにしても安全パイが少ないので中抜きはしない。
フリテンターツ(例えば三筒四筒五筒五筒六筒)が残った場合の対処⇒ヤミテンを選択。
ツモ一索二索の時のリーチ判断は?⇒ツモ二索のみリーチ。

という風に広げるようにトレーニングしています。

ちなみに1回戦の成績
鮎川+15.6P
寺尾+5.2P
浜上+1.3P
佐々木▲22.1P

【2回戦】

 

   

場面は移って2回戦東1局東家 30,000点 
西家の佐々木がカン八万をチーしてホンイツ模様で、私の11巡目の手牌です。

一万二万三万六索七索二筒二筒三筒四筒四筒五筒発発  ツモ八索  ドラ二万

深い巡目でのテンパイ。
場況は三筒六筒は残り3枚、発は1枚。
かなり迷い打二筒でリーチ。結果、うまく対応され3,900放銃。

この牌姿も言葉で表すと
■私の牌姿⇒ メンツ系のドラ1、イーペーコーを崩してのリーチ
というような感じです。

課題点は
・悪かった点⇒発が1枚切れであったのに佐々木のマンズの仕掛けにひよってピンズのリャンメンテンパイにしたところ、二筒発のシャンポン待ちの方が発でアガれた時の打点が違いすぎる
二筒待ちも狙い目)
・課題点⇒相手によってひよる傾向にある(佐々木への苦手意識だろうか・・・)

2回戦終了時 
鮎川+35.0P 
寺尾+29.3P 
浜上▲16.8P 
佐々木▲47.5P

【3回戦】
  
 

 

西家 浜上 28,300点

二万三万六万七万七万九万八索九索六筒八筒南西北  ツモ二筒  ドラ六筒

急所が多くあまり良い配牌ではないので678の三色を狙いたいですよね。
6巡目までの牌譜

ツモ 二筒四索六索五索二筒七筒
捨て 北西九索南九万七万

当初の構想通りに6巡目にカン七筒ツモで1シャンテンになります。
効率だと八索ですが678三色をみて打七万

 

 
 

 

絶好の四万ツモでリーチをして7,700のテンパイです。
私のリーチを受け、親の鮎川

二万二万六万七万八万三筒五筒二索三索四索六索七索七索  ツモ八万  ドラ六筒

この牌姿だと多くの方は打八万として目一杯に受けるでしょう。ちなみに私もその選択をします。

しかーし!!
1シャンテンですが、鮎川は我慢強く(冷静に)現物の三筒を選択します。
おそらくですが、ヤミテンだと八万はツモ切りされ3,900のアガリになっていたでしょう。

 

 

この局は結果的にはリーチをしたことでアガリに結びつきませんでした。鮎川の冷静さが光ります。
私の牌姿の覚え方を言葉で表現すると
■私の牌姿⇒タンピンドラ1、678三色諦めリーチ。

二万三万四万六万七万四索五索六索二筒二筒六筒七筒八筒  ドラ六筒  流局

今まではこの牌姿でヤミテンを選択したことはなかったが、得点状況とアガリ率も考慮する選択も必要では?
というように課題点が見つかりました。

今回は映像対局を引用して、3つの牌姿を紹介しました。
それぞれの牌姿を言葉で表現してみましたが、表現できなかった枚数をまとめてみます。
【1回戦】
鮎川 ドラ暗刻の789の三色崩れ⇒四万四万四万七万八万九万七筒九筒????? ⇒5枚が不明です。

浜上 タンピンドラなし⇒五万五万???????????⇒11枚が不明ですがヒントは多いと思います。

【2回戦】

浜上 メンツ系のドラ1、イーペーコーを崩してのリーチ⇒一万二万三万二筒二筒三筒四筒四筒五筒発発???⇒3枚が不明です。

【3回戦】

浜上 タンピンドラ1、678三色諦めリーチ⇒二万三万四万六万七万四索五索六索二筒二筒六筒七筒八筒⇒ほぼ覚えることができました。

上記のように思いのほか牌姿を思い起こすことができます。
要点としてはドラ、待ち部分、手役の3つに注目することです。
これらは普段から皆様が対局中にも考えることと思います。そう考えると簡単に思えてきますね♪
私も普段から実戦対局はもちろんのこと、映像対局を振り返って日々トレーニングしています。
皆様も映像対局を観戦することでトレーニングしてみましょう!!

中級/第128回:中級講座『映像対局のタイムシフトの活用』 浜上 文吾

麻雀ファンの皆様こんにちは!
九州本部の浜上です。
前回は対局の順位や牌姿を思い出して記録し、自分専用の麻雀ノートを作成するというトレーニング法を紹介しましたが「順位は思い出すけど牌姿はなかなか…」というご意見がありました。
なるほど~、確かに牌姿を覚えるのは慣れないと大変ですね。
牌姿を覚えるためには数多くの対局を観戦してみることが簡単なことだと思います。そこで、今回は映像対局のタイムシフトを利用してみましょう。
約1年前、私がまだB1リーグ所属時の第33期鳳凰戦「B1リーグselect第2節」での対局です。
対戦相手は佐々木寿人プロ、寺尾威一郎プロ、鮎川卓プロ。(以下敬称略)
第1節終了時の成績は
 

 
と昇級が狙えるポジションですが、一筋縄ではいかない対戦相手です。
【1回戦】序盤に失点をして24,700持ちで南場の親をむかえます。
 

 
南1局0本場東家 24,700点
配牌
一万二万五万五万九万三索七索八索九索四筒五筒五筒七筒北  ドラ四万
あまり打点はなさそうですが比較的まとまっています。
方針としては、遠いですが345か789の三色狙いでしょうか?
6巡目までの牌譜

ツモ       ツモ切り二筒一万五索四索
捨て 北一筒九万二筒二万七筒

6巡目にカン四索ツモで1シャンテンとなり345の三色をみて打七筒
 

 
同巡に南家の鮎川から
西発三万八万南九索
この捨て牌で先制リーチがかかります。
すべて手出しのリーチで3巡目の捨て牌三万でドラが固まっていそうです。
一方の私はドラは無いがタンピン系の勝負手。10巡目にフリテンの七筒をツモり、リーチをしてすぐに六筒でアガリます。
 

 
 

 
結果、私のアガリとなりましたが、鮎川のリーチが気になりましたので見直したところ
鮎川
四万四万四万七万八万九万三索三索三索七索七索七筒九筒  ドラ四万
待ちは少し苦しいがドラが暗刻の大物手。
まずは結果から
五万五万三索四索五索六索七索八索四筒五筒五筒六筒七筒  ロン六筒  ドラ四万  +5,800(+1,000)
この2つの牌姿の覚え方を言葉で表現すると、次のようになります。
■鮎川の牌姿⇒ドラ暗刻の789の三色崩れ
■私の牌姿⇒タンピンドラなし
かなりざっくりと表現してみましたが、これを繰り返すことによって自然と牌姿が浮かんでくるようになるでしょう!
参考までに課題点も挙げてみます。
9巡目の手牌は以下
五万五万三索四索五索六索七索八索九索四筒五筒五筒六筒
   
相手のリーチを受けて現物は八索九索の2種類でオリるにしても安全パイが少ないので中抜きはしない。
フリテンターツ(例えば三筒四筒五筒五筒六筒)が残った場合の対処⇒ヤミテンを選択。
ツモ一索二索の時のリーチ判断は?⇒ツモ二索のみリーチ。
という風に広げるようにトレーニングしています。
ちなみに1回戦の成績
鮎川+15.6P
寺尾+5.2P
浜上+1.3P
佐々木▲22.1P
【2回戦】
 

   
場面は移って2回戦東1局東家 30,000点 
西家の佐々木がカン八万をチーしてホンイツ模様で、私の11巡目の手牌です。
一万二万三万六索七索二筒二筒三筒四筒四筒五筒発発  ツモ八索  ドラ二万
深い巡目でのテンパイ。
場況は三筒六筒は残り3枚、発は1枚。
かなり迷い打二筒でリーチ。結果、うまく対応され3,900放銃。
この牌姿も言葉で表すと
■私の牌姿⇒ メンツ系のドラ1、イーペーコーを崩してのリーチ
というような感じです。
課題点は
・悪かった点⇒発が1枚切れであったのに佐々木のマンズの仕掛けにひよってピンズのリャンメンテンパイにしたところ、二筒発のシャンポン待ちの方が発でアガれた時の打点が違いすぎる
二筒待ちも狙い目)
・課題点⇒相手によってひよる傾向にある(佐々木への苦手意識だろうか・・・)
2回戦終了時 
鮎川+35.0P 
寺尾+29.3P 
浜上▲16.8P 
佐々木▲47.5P
【3回戦】
  
 

 
西家 浜上 28,300点
二万三万六万七万七万九万八索九索六筒八筒南西北  ツモ二筒  ドラ六筒
急所が多くあまり良い配牌ではないので678の三色を狙いたいですよね。
6巡目までの牌譜

ツモ 二筒四索六索五索二筒七筒
捨て 北西九索南九万七万

当初の構想通りに6巡目にカン七筒ツモで1シャンテンになります。
効率だと八索ですが678三色をみて打七万
 

 
 

 
絶好の四万ツモでリーチをして7,700のテンパイです。
私のリーチを受け、親の鮎川
二万二万六万七万八万三筒五筒二索三索四索六索七索七索  ツモ八万  ドラ六筒
この牌姿だと多くの方は打八万として目一杯に受けるでしょう。ちなみに私もその選択をします。
しかーし!!
1シャンテンですが、鮎川は我慢強く(冷静に)現物の三筒を選択します。
おそらくですが、ヤミテンだと八万はツモ切りされ3,900のアガリになっていたでしょう。
 

 
この局は結果的にはリーチをしたことでアガリに結びつきませんでした。鮎川の冷静さが光ります。
私の牌姿の覚え方を言葉で表現すると
■私の牌姿⇒タンピンドラ1、678三色諦めリーチ。
二万三万四万六万七万四索五索六索二筒二筒六筒七筒八筒  ドラ六筒  流局
今まではこの牌姿でヤミテンを選択したことはなかったが、得点状況とアガリ率も考慮する選択も必要では?
というように課題点が見つかりました。
今回は映像対局を引用して、3つの牌姿を紹介しました。
それぞれの牌姿を言葉で表現してみましたが、表現できなかった枚数をまとめてみます。
【1回戦】
鮎川 ドラ暗刻の789の三色崩れ⇒四万四万四万七万八万九万七筒九筒????? ⇒5枚が不明です。
浜上 タンピンドラなし⇒五万五万???????????⇒11枚が不明ですがヒントは多いと思います。
【2回戦】
浜上 メンツ系のドラ1、イーペーコーを崩してのリーチ⇒一万二万三万二筒二筒三筒四筒四筒五筒発発???⇒3枚が不明です。
【3回戦】
浜上 タンピンドラ1、678三色諦めリーチ⇒二万三万四万六万七万四索五索六索二筒二筒六筒七筒八筒⇒ほぼ覚えることができました。
上記のように思いのほか牌姿を思い起こすことができます。
要点としてはドラ、待ち部分、手役の3つに注目することです。
これらは普段から皆様が対局中にも考えることと思います。そう考えると簡単に思えてきますね♪
私も普段から実戦対局はもちろんのこと、映像対局を振り返って日々トレーニングしています。
皆様も映像対局を観戦することでトレーニングしてみましょう!!

第31期新人王戦 予選レポート 藤井 崇勝

第31期新人王戦レポート:藤井崇勝

2017年9月2日
第31期新人王を目指し、128名が全国から集まった。

 

100

 

前年度までの新人王戦は入会から3年目までの連盟員のみが参加出来たが、今期から入会5年目までと変更になった。
入会5年目までになったことにより参加人数が昨年よりも多くなり、予選会場を3会場使用して実施されることになった。
今期も予選7回戦を1日で行い、上位4名が翌日の決勝にて新人王を決めるシステムとなっている。
決勝は日本プロ麻雀連盟チャンネルで生放送され、優勝すると様々なタイトル戦のシードや年度末に行われるグランプリMAXにも出場することが出来るため、若手にとっては今後活躍するチャンスが増える。是が非でも決勝に残りたい、優勝したいと思うだろう。

第31期新人王戦システムについて
・参加資格は入会5年目までの連盟員(28期後期から33期生)
・ルールは日本プロ麻雀連盟公式ルール。
・予選4回戦終了時、ポイント上位64名が5回戦へ進出。
・予選5回戦、6回戦終了時にポイント下位24名が各回にて敗退。
・予選7回戦を16名で行い、ポイント上位4名が翌日の決勝へ進出となる。
・決勝戦は予選ポイントリセットし、4回戦で新人王が決定する。

今年は巣鴨に連盟本部道場が新しく出来、新人王戦の予選もそこでの対局となった。

2回戦、南2局2本場 親:稲岡
関西本部所属の稲岡ミカのしっかりとした打ち筋の麻雀が目に入る。

一万二万三万七万二索三索七索八索三筒三筒六筒七筒八筒  ツモ八万  ドラ六万

最終形をしっかりと見て打牌選択をしていきながら局終盤に入り他家をケアしつつも16巡目に1,300は1,500オールをツモりアガる。
次局親番の稲岡6巡目にしてこの牌姿。

二万三万四万五万五万二索三索四索六索七索八索二筒二筒四筒  リーチ  ドラ南

ここから勢いよく二筒を切ってリーチ。
このリーチに向かって行ったのは南家の中部本部所属の小野雅岐。

四筒五筒七筒八筒九筒北北  ポン西西西  チー二筒 左向き三筒 上向き四筒 上向き

2,000点ではあるが親に対して強く戦う意思が見られた。
結果は流局だったが小野が鳴かなければ稲岡の一人旅でアガリをものにしていただろう。

4回戦終了までの上位4名
1位:大橋幸生 +113.5P
2位 :中 寿文 +109.8P
3位:山下将浩 +99.7P
4位:楠原 遊 +88.7P

4回戦終了時で、先日の十段戦決勝で健闘していた上田直樹、前期新人王戦の決勝に残っていた中川基輝、他にも石田亜沙巳や菅原千瑛、七瀬真実や桜川姫子などの女流が敗退となった。
6回戦へと進出することが出来るボーダーが発表され、ボーダーは+21.6P。
例年よりも高いボーダーで予選5回戦目が開始される。

東3局南家、東京本部所属の松本裕也が国士無双テンパイ、観戦にも力が入る。

一万九万一索九索一筒九筒東南西北白白発  ツモ中  ドラ五筒

流局になるかと思われたが、ハイテイで力強く中をツモり8,000・16,000。
点数を70,000点近くまで伸ばし上位陣へと名乗りを上げた。

5回戦終了、下位24名が敗退。
1位:山下将浩 +125.6P
2位:大橋幸生 +109.2P
3位:中 寿文 +108.3P
4位:小野雅岐 +95.6P

5回戦で前期新人王戦2位の林潤一郎、中部本部所属の山本拓哉、古川彩乃などがここで敗退となった。
そして+59,6Pと例年よりも高いボーダーで6回戦が開始する。

現在トータル1位、九州本部所属の山下将浩はこの6回戦でもポイントをプラスし、他の選手を引き離していく。
別卓ではオーラスの親番で7回戦へと進出するために粘っていた東京本部所属の庄田裕生だったが悔しさの残る打牌選択で放銃してしまい惜しくも敗退となってしまう。
6回戦まで好調にポイントを伸ばしていた山脇千文美がここでマイナスの2着になりボーダーに少し届かずに敗退となってしまった。
他にもケネス徳田、山田学武らがここで敗退となった。

7回戦までの上位4名。
1位:山下将浩 +162.3P
2位:楠原 遊 +124.3P
3位:小野雅岐 +112.0P
4位:青山めぐみ+110.1P

ダントツのトータル1位の山下将浩以外は卓内ポイントがトップで決勝に進めそうな最終戦になった。

1卓
山下将浩が点数を守りながら打っているところに決勝へと猛追をしたのは+80.4Pの 手塚紗掬。
南4局 親:手塚

七万八万九万二索三索四索五索五索八索九索七筒八筒九筒  リーチ  ドラ四索

親で58,100まで点数を伸ばし、これをツモればトータル3位まで浮上するところまで来る。
しかし無情にもタイムアップと共に山に2枚の七索をツモることが出来ずに一歩届かずの敗退となった。

2卓
東2局 北家:稲垣

一万九万一索九索一筒九筒南西北白発中中  ドラ六索

関西本部所属の稲垣悠がこの最終戦で国士無双をテンパイ。
親からはリーチ、上家からは仕掛けが入っている中で15巡目に東をツモりアガる。
国士無双をツモった稲垣とトータル2位だった楠原とのポイント勝負と共に別卓状況では2人が決勝へと進むこともあったポイントだったが、稲垣は決勝へ楠原は400点足らずで惜しくもトータル5位で敗退した。

3卓
3位+112.0P中部本部所属の小野雅岐と6位+107.0P静岡支部所属の中寿文との着順勝負になるかと思われたが、黙ってなかったのは関西本部所属の稲岡ミカ。
南4局の稲岡の親が終わらない。
稲岡がアガリ続けていたがついに決着がつく。
南4局 西家:小野 北家:中

四索五索六索四筒五筒八筒八筒白白白  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ドラ六筒

中がこのテンパイでアガったら決勝というところまできたが小野が追いつく。

三万三万二索二索三索三索六筒六筒東東北発発  リーチ

これを一発はないが見事に一発でツモった小野が決勝へと駒を進めた。

4卓
南1局の親で一気に加点して69,000点まで点数 を伸ばした中部本部所属の大橋幸生がトータル4位で先日の十段戦での活躍がまだ記憶に残っている青山めぐみをしっかりと抑えて、冷静に局を進め大橋が決勝へと勝ち上がった。

最終戦終了時の順位
1位:山下将浩(九州)+153.6P
2位:大橋幸生(中部)+153.1P
3位:稲垣 悠(関西)+137.4P
4位:小野雅岐(中部)+130.1P
5位:楠原 遊(東京)+129.3P

小野雅岐「今年から新人王戦の出場権利が3年から5年になったことで得られたチャンス。久しぶりの放送対局を全力で楽しんで優勝したいです」

稲垣悠「月並みで申し訳ないですが、自分の麻雀をしっかりと打って優勝目指して頑張ります。」

大橋幸生「前期の新人王 にプロ1年目でなった藤井プロに続いて自分もプロ年目で新人王戦優勝を目指して頑張りたいと思います。」

山下将浩「九州本部で2人目となる新人王になれるように頑張りたいと思います。気合いと根性、勢いを大事に明日は自分の麻雀を打っていきたい。」

 

100

 

地方連盟員だけでの決勝になった今期の新人王戦。
地方の若手連盟員にとってはまたとないチャンスとなる。
翌日の決勝は予選ポイントをリセットされ、半荘4回戦でのトータルポイント勝負となる。

新人王 レポート/第31期新人王戦 予選レポート 藤井 崇勝

第31期新人王戦レポート:藤井崇勝
2017年9月2日
第31期新人王を目指し、128名が全国から集まった。
 

100

 
前年度までの新人王戦は入会から3年目までの連盟員のみが参加出来たが、今期から入会5年目までと変更になった。
入会5年目までになったことにより参加人数が昨年よりも多くなり、予選会場を3会場使用して実施されることになった。
今期も予選7回戦を1日で行い、上位4名が翌日の決勝にて新人王を決めるシステムとなっている。
決勝は日本プロ麻雀連盟チャンネルで生放送され、優勝すると様々なタイトル戦のシードや年度末に行われるグランプリMAXにも出場することが出来るため、若手にとっては今後活躍するチャンスが増える。是が非でも決勝に残りたい、優勝したいと思うだろう。
第31期新人王戦システムについて
・参加資格は入会5年目までの連盟員(28期後期から33期生)
・ルールは日本プロ麻雀連盟公式ルール。
・予選4回戦終了時、ポイント上位64名が5回戦へ進出。
・予選5回戦、6回戦終了時にポイント下位24名が各回にて敗退。
・予選7回戦を16名で行い、ポイント上位4名が翌日の決勝へ進出となる。
・決勝戦は予選ポイントリセットし、4回戦で新人王が決定する。
今年は巣鴨に連盟本部道場が新しく出来、新人王戦の予選もそこでの対局となった。
2回戦、南2局2本場 親:稲岡
関西本部所属の稲岡ミカのしっかりとした打ち筋の麻雀が目に入る。
一万二万三万七万二索三索七索八索三筒三筒六筒七筒八筒  ツモ八万  ドラ六万
最終形をしっかりと見て打牌選択をしていきながら局終盤に入り他家をケアしつつも16巡目に1,300は1,500オールをツモりアガる。
次局親番の稲岡6巡目にしてこの牌姿。
二万三万四万五万五万二索三索四索六索七索八索二筒二筒四筒  リーチ  ドラ南
ここから勢いよく二筒を切ってリーチ。
このリーチに向かって行ったのは南家の中部本部所属の小野雅岐。
四筒五筒七筒八筒九筒北北  ポン西西西  チー二筒 左向き三筒 上向き四筒 上向き
2,000点ではあるが親に対して強く戦う意思が見られた。
結果は流局だったが小野が鳴かなければ稲岡の一人旅でアガリをものにしていただろう。
4回戦終了までの上位4名
1位:大橋幸生 +113.5P
2位 :中 寿文 +109.8P
3位:山下将浩 +99.7P
4位:楠原 遊 +88.7P
4回戦終了時で、先日の十段戦決勝で健闘していた上田直樹、前期新人王戦の決勝に残っていた中川基輝、他にも石田亜沙巳や菅原千瑛、七瀬真実や桜川姫子などの女流が敗退となった。
6回戦へと進出することが出来るボーダーが発表され、ボーダーは+21.6P。
例年よりも高いボーダーで予選5回戦目が開始される。
東3局南家、東京本部所属の松本裕也が国士無双テンパイ、観戦にも力が入る。
一万九万一索九索一筒九筒東南西北白白発  ツモ中  ドラ五筒
流局になるかと思われたが、ハイテイで力強く中をツモり8,000・16,000。
点数を70,000点近くまで伸ばし上位陣へと名乗りを上げた。
5回戦終了、下位24名が敗退。
1位:山下将浩 +125.6P
2位:大橋幸生 +109.2P
3位:中 寿文 +108.3P
4位:小野雅岐 +95.6P
5回戦で前期新人王戦2位の林潤一郎、中部本部所属の山本拓哉、古川彩乃などがここで敗退となった。
そして+59,6Pと例年よりも高いボーダーで6回戦が開始する。
現在トータル1位、九州本部所属の山下将浩はこの6回戦でもポイントをプラスし、他の選手を引き離していく。
別卓ではオーラスの親番で7回戦へと進出するために粘っていた東京本部所属の庄田裕生だったが悔しさの残る打牌選択で放銃してしまい惜しくも敗退となってしまう。
6回戦まで好調にポイントを伸ばしていた山脇千文美がここでマイナスの2着になりボーダーに少し届かずに敗退となってしまった。
他にもケネス徳田、山田学武らがここで敗退となった。
7回戦までの上位4名。
1位:山下将浩 +162.3P
2位:楠原 遊 +124.3P
3位:小野雅岐 +112.0P
4位:青山めぐみ+110.1P
ダントツのトータル1位の山下将浩以外は卓内ポイントがトップで決勝に進めそうな最終戦になった。
1卓
山下将浩が点数を守りながら打っているところに決勝へと猛追をしたのは+80.4Pの 手塚紗掬。
南4局 親:手塚
七万八万九万二索三索四索五索五索八索九索七筒八筒九筒  リーチ  ドラ四索
親で58,100まで点数を伸ばし、これをツモればトータル3位まで浮上するところまで来る。
しかし無情にもタイムアップと共に山に2枚の七索をツモることが出来ずに一歩届かずの敗退となった。
2卓
東2局 北家:稲垣
一万九万一索九索一筒九筒南西北白発中中  ドラ六索
関西本部所属の稲垣悠がこの最終戦で国士無双をテンパイ。
親からはリーチ、上家からは仕掛けが入っている中で15巡目に東をツモりアガる。
国士無双をツモった稲垣とトータル2位だった楠原とのポイント勝負と共に別卓状況では2人が決勝へと進むこともあったポイントだったが、稲垣は決勝へ楠原は400点足らずで惜しくもトータル5位で敗退した。
3卓
3位+112.0P中部本部所属の小野雅岐と6位+107.0P静岡支部所属の中寿文との着順勝負になるかと思われたが、黙ってなかったのは関西本部所属の稲岡ミカ。
南4局の稲岡の親が終わらない。
稲岡がアガリ続けていたがついに決着がつく。
南4局 西家:小野 北家:中
四索五索六索四筒五筒八筒八筒白白白  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ドラ六筒
中がこのテンパイでアガったら決勝というところまできたが小野が追いつく。
三万三万二索二索三索三索六筒六筒東東北発発  リーチ
これを一発はないが見事に一発でツモった小野が決勝へと駒を進めた。
4卓
南1局の親で一気に加点して69,000点まで点数 を伸ばした中部本部所属の大橋幸生がトータル4位で先日の十段戦での活躍がまだ記憶に残っている青山めぐみをしっかりと抑えて、冷静に局を進め大橋が決勝へと勝ち上がった。
最終戦終了時の順位
1位:山下将浩(九州)+153.6P
2位:大橋幸生(中部)+153.1P
3位:稲垣 悠(関西)+137.4P
4位:小野雅岐(中部)+130.1P
5位:楠原 遊(東京)+129.3P
小野雅岐「今年から新人王戦の出場権利が3年から5年になったことで得られたチャンス。久しぶりの放送対局を全力で楽しんで優勝したいです」
稲垣悠「月並みで申し訳ないですが、自分の麻雀をしっかりと打って優勝目指して頑張ります。」
大橋幸生「前期の新人王 にプロ1年目でなった藤井プロに続いて自分もプロ年目で新人王戦優勝を目指して頑張りたいと思います。」
山下将浩「九州本部で2人目となる新人王になれるように頑張りたいと思います。気合いと根性、勢いを大事に明日は自分の麻雀を打っていきたい。」
 

100

 
地方連盟員だけでの決勝になった今期の新人王戦。
地方の若手連盟員にとってはまたとないチャンスとなる。
翌日の決勝は予選ポイントをリセットされ、半荘4回戦でのトータルポイント勝負となる。

第34期十段戦決勝 二日目観戦記 柴田 吉和

 

100

 

4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P

5回戦(起家から、瀬戸熊・青山・上田・藤崎)抜け番:仁平

東2局1本場 ドラ:一筒 上田手牌

九万九万七索八索九索七筒八筒八筒九筒九筒東東東  リーチ

瀬戸熊にドラ一筒ポン入るも、役有りリーチを打って闘う。結果は流局。

東3局2本場 ドラ:一索 親番上田手牌

四万五万六万一索三索四索四索四索七索八索九索三筒三筒

6巡目リーチを打つも、横移動決着。

東4局 ドラ:中

 

100

 

10巡目ツモ九筒で待ち選択。これまで観てきた上田のスタイルだったら強気の中単騎リーチかと思ったが、打中で役有りのヤミテン選択だった。
親がトータルトップの藤崎だから親落としがテーマという事だろう。
だがドラ中が藤崎に鳴かれてしまう。

 

100

 

13巡目ツモ六筒で選択。皆さんは何を選択されるだろう?
藤崎から二万トイツ落としの後、4巡目五万なのに六万五万とターツ落としの手出しが入りテンパイ濃厚か。待ち・テンパイ維持の打牌ピンズは場に激高。
自身2局連続リーチ空振り。トータル首位を走る藤崎とは約38P差、まだ中盤5回戦とはいえ藤崎に満貫放銃は最悪だなぁ…。色んな思考が上田の頭の中を駆け巡った事だろう。
そんな上田が出した答えは打四筒三筒六筒九筒リーチでの全面戦争を意味するリーチ宣言。
結果は流局だったが『自身のスタイルを貫き通す!』観ている側に強烈なインパクトを与えた、上田からの無言の主張であった。

 

100

 

上田「アガリ易さで四筒七筒を選択した以上、三筒六筒九筒待ちにして九筒も取りこぼしたくなく、藤崎さんにぶつけるつもりでリーチしました。」

南1局 ドラ:八索
今半荘、ここまで青山が細かいアガリを積み重ね38,700点持ちのリード。今局は親の瀬戸熊にドラが暗刻のチャンス手1シャンテンが入ったが。

七索八索九索四筒五筒六筒六筒七筒東東南南南  リーチ  ツモ五筒

ここまで25,100点とおとなしかった藤崎が2,000・4,000と狼煙をあげる。

南2局 ドラ:三索

二万二万二万五万六万七万四筒五筒七筒八筒九筒白白  リーチ  ロン三筒

それでも上田はめげずに、安手でもリーチを打ち続け攻めの姿勢を崩さない。

南3局 親:上田

五万六万七万八万九万三索四索五索八索八索  ポン南南南  ロン七万

2シャンテンの苦しい形からドラ五筒を打ってまで親権にこだわった。瀬戸熊から1,500で親を繋ぐ。

南2局1本場

 

100

 

攻め続けた上田に漸く結果が出た。それも藤崎から念願の出アガリ。

南4局 親:藤崎
(瀬戸熊:19,300・青山:40,500・上田:36,100・藤崎:24,100)
今半荘、追いかける青山・上田が浮き、藤崎・瀬戸熊が沈んでいる為、上位3名のトータルポントはぐっと近づいていた。
<現状トータルポイント>
藤崎:+34.0P 青山:+31.2P 上田:+16.2P 瀬戸熊:▲37.0P 仁平:▲44.4P
今半荘終了後、ポイント上位者より抜け番選択がある為、1つでも上の着順で終えたい所だ。

 

100

 

瀬戸熊がダブ南を1鳴きし、藤崎へのプレッシャー・藤崎より上の着順での終局を目指し、多少強引な手組手牌進行をしたが、藤崎は真っ直ぐ打ち抜いた。
この原点復帰のアガリは、見た目以上に抜け番仁平を含む対局者の心にグサリと突き刺さるダメージがあった事だろう。

しかし、鉄の心臓を持つ上田だけはビクともしなかった。

 

100

 

高めドラをツモり、2,200・4,200で藤崎の原点までも割った。
自分を信じ攻め続けた上田会心の半荘だった。

5回戦成績
上田:+22.2P 青山:+10.8P 藤崎:▲4.9P 瀬戸熊:▲28.1P

5回戦終了時成績
藤崎:+39.0P 上田:+28.3P 青山:+23.5P 仁平:▲44.4P 瀬戸熊:▲46.4P

抜け番抽選

トータル1位:藤崎
抜け番選択:8回戦
今年も首位で抜け番抽選ですが?
藤崎「去年と同じ様に、今日の初戦に感触があったら4回打つつもりだったけど、1回打って良くなかったので、弱気の8回戦抜けです。」

トータル2位:上田
抜け番選択:10回戦
選択理由
「最初の半荘に連対したら気分が良くなるから、今日4回打とうと決めてました。あと3日目の初戦を打ちたいのもあります。」
10回戦目は敗退者が決定する半荘ですが?
「特に気にならないです。」

トータル3位:青山
抜け番選択:7回戦
選択理由
「3日目に4半荘打ちたかったからです。」

トータル4位:仁平
抜け番選択:9回戦
選択理由
「現状のポイント的に、3回打って今日中に少しでもポイントを稼いでおきたかった。」

トータル5位:瀬戸熊
抜け番選択:6回戦
6回戦という抜け番はいかがですか?
「最終日4半荘になったから80P差位にすればと思います。」

 

6回戦(起家から、青山・上田・仁平・藤崎)抜け番:瀬戸熊

拮抗する上位3名と下位2名のポイント差が約70P開いて迎えた第6戦。

東3局1本場、ここまで藤崎以外の3者が、自身それぞれの親番でアガリ・テンパイ料など藤崎を20,200点と上手く封じ込めていると思った矢先。

 

100

 

青山7巡目テンパイ、上田8巡目テンパイと早い決着を見ると思ったが、藤崎が追いつき追い越しての高打点。
仁平も普段のリーグ戦ならば止まりそうな六索だったが、自身のトータルポイント状況が打たせた牌にも映った。

そして事件はやってきた。
東4局 親:藤崎 ドラ:六筒

一索二索二索三索三索五索六索七索八索九索白白発

仁平早々2巡目跳満1シャンテンの大チャンス手で注目が集まったが、待望のツモ四索でリーチ宣言は11巡目だった。
しかし、大物手のアガリ宣言は仁平ではなく藤崎だった。

 

100
100

 

対局場に重苦しい空気が張り詰めている中「16,000オール」全員の心を一瞬でへし折った。

仁平「リーチ後にただならぬ藤崎さんの気迫を感じたのでこれはヤバイという思いがありましたが逆に言えばチャンスでもあると感じていました。16,000オールと言われた時はふっと気持ちが切れてしまったのを感じました。」
上田「放心状態でした。」
青山「四暗刻の局はクラっときてよく覚えていません。」

 

100

 

四暗刻直後のトータルポイント

 

100

 

東4局1本場 ドラ:九索
藤崎が本日一番印象に残っていると話してくれた局。四暗刻をアガって連荘の親番、今日で決めてしまおうと意気込んだと言う。

五万六万七万七万七万七万三索三索三筒四筒五筒東東  リーチ

興奮して観ている側は、当然とまで思えた藤崎の先制リーチ。これもあっさりアガって、いったいこの半荘どこまで点数を叩くんだ。本当に決まってしまうぞ。
藤崎の圧勝ムード漂う中、この局の結末は藤崎本人も・大多数の視聴者も・私も想定外の意外な結果となった。

 

100

 

仁平のアガリ。そしてまさかの藤崎が高めでの放銃。
四暗刻をアガった直後の藤崎の親リーチ。通常のメンタルでは中々前に出れない場面だが、この局、影の功労者は上田だった。

 

100

 

ソーズで現物が足りているこの場面でも、上田はベタオリせず闘う姿勢の北を選択した。
この北を仁平が仕掛け、ピンズのホンイツ高打点模様に映るが、次巡ツモ二筒テンパイ。自分の打点・仁平の高打点・藤崎の状態など二の次で迷う事なくリーチ宣言。

二索三索七索八索九索二筒二筒二筒三筒四筒五筒東東  リーチ

もちろん結果を出した仁平の素晴らしいアガリだが、優勝を決定付けかねないこの状況でも、ファイティングポーズを取り続けた上田が生み出した値千金の親落としだった。
藤崎「ダブ東が鳴けるメンバーだと思い、東を鳴く前提の手組をしてしまいました。A1であれば鳴けない前提で3巡目の打七索は選択肢にありません。
七索でなければアガれていたと思うので、折角貰った大チャンスを台無しにしてしまいました。」

前局を大失敗と語る藤崎に又もチャンスが訪れる。

 

100

 

藤崎ドラドラでツモ八万の場面。下家の親青山が2フーローを入れ、ドラ切りでテンパイ模様。場全体にマンズが高い。
二万が3枚見えで打牌を難しくしている。藤崎の選択は打四万!解説の前原プロ・白鳥プロも絶句だった。

 

100

 

結果は4枚目の二万をツモりテンパイ、あっさり仁平の四筒を捕まえ7,700の出アガリ。打四万の時点で八万を選択していたら青山のロンアガリ、選択をきっちり成功させ結果を出した。

藤崎「二万がポンされていたのと九筒が4枚切れていたので、マンズ2メンツと雀頭、ピンズ2メンツに決めただけです。」

南2局3本場 親:上田 ドラ:発
今半荘、上田は四暗刻をツモられるなど13,900点まで点数を減らす場面もあったが、この親番で前5回戦目を思い出させる様に粘りを見せ盛り返す。

四万四万四万四索四索六索六索六索四筒六筒中中中  ツモ五筒

7巡目あっさり4,000オール。浮きまで行ってしまった。やはりこの男の底力計り知れない。

6回戦成績
藤崎:+49.7P 上田:+5.6P 青山:▲13.1P 仁平:▲42.2P

6回戦終了時成績
藤崎:+88.7P 上田:+33.9P 青山:+10.4P 瀬戸熊:▲46.4P 仁平:▲86.6P

 

7回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山

全12回戦、折り返しの7回戦。

現在首位を走る藤崎からの点差
上田 :54.8P
青山 :78.3 P
瀬戸熊:135.1 P
仁平 :175.3 P
※10回戦終了時に最下位者が敗退。

瀬戸熊・仁平はだいぶ離され苦しくなってきた。首位藤崎だけを交わせば良いのではなく、上位3人を交わさなくてはならないのが頭取りの難しい所だ。

6回戦終了後のスコアをご覧になって、どう感じ今後どう闘おうと思いましたか?

上田「四暗刻が出た時は、80P位差が付いてたと思うので、よく耐えたと思っていました。差が50Pなんで、まだまだ焦ることは無いと思っていました。」
青山「8回戦目にまた少し加点が出来れば全然可能性あるなと思いました。」
仁平「この半荘が自分にとって精一杯打てる最後の半荘になるかもしれないと感じていました。」

連盟ホームページに掲載された、連盟プロによる優勝予想で前原プロが面白い事を書かれていた。
『仁平に関しては、理ではなく身体で打てれば可能性はあると考えるが、本人の培ってきた麻雀を崩すわけにも行かないだろう。』※一部抜粋

私が想像する仁平の雀風イメージは、守備意識が強く放銃率の低い守備のスペシャリストだが、自分からこじ開けるアガリは少ない。
多少強引でもアガリに向かう姿勢が、決定戦の頭取り麻雀の勝率を上げると私は考える。
そう言う意味で決定戦開始前、私も仁平は若干不利かと予想していたが、今決定戦は普段リーグ戦では見せない強引な選択を時折見せる。

 

100

 

今決定戦の仁平は、単発のアガリが目立ったが、今半荘ようやくアガリが繋がり始める。
東2局 ドラ:四索

四万五万六万九万九万七索八索九索一筒一筒東東東  リーチ  ロン一筒

上田から3,200。

東3局 親:仁平
リーチを打つが1人テンパイで流局。

東3局1本場 ドラ:八筒

七万八万九万三索四索五索六索七索二筒二筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ五索

1,300は1,400オール。

東4局2本場 ドラ:三筒

七万九万一筒二筒三筒五筒五筒  チー七筒 左向き八筒 上向き九筒 上向き  ポン白白白  ツモ八万

瀬戸熊よりリーチが入るが、1,000は1,200オール。

東4局3本場 ドラ:六万

 

100

 

瀬戸熊跳満をテンパイしている所にツモ五索
打点に執着せず打六索とした。ドラ3枚見えで親仁平の打点・自身現状のトータルポイント、精神状態など打点に拘ってもおかしくなかったが、欲に駆られず誠実に麻雀と向き合っている事が伝わってくる瀬戸熊の一打だった。尚、打五索のツモ切りの選択は上田に放銃でもあった。又、仁平は1メンツもない所からチーを入れ、強引に形テンの全員テンパイ流局に持ち込んだ。

仁平の親が繋がる。
東4局4本場 ドラ:五索

一万二万三万六万七万八万六索七索七索七索三筒三筒三筒  リーチ  ツモ八索

1,000は1,400オール。

東4局5本場
仁平リーチを打つも、上田との2人テンパイで流局。

東4局6本場 ドラ:六筒

四万四万五万六万七万六索七索  ポン西西西  加カン中中中中  ロン五索

1巡目に打たれた1枚目の中から仕掛け始め、藤崎から2,000は3,800。

東4局7本場

 

100

 

繋ぎに繋いで待ち望んだ念願の高打点が決まる。
連荘中の心境はいかがでしたか?

仁平「絶対親を離さないつもりでやってました。ポイント的に自分に来にくいだろうからそれを利用しました。」

東4局8本場
(藤崎:18,700・瀬戸熊:7,900・仁平:68,100・:上田25,300)
仁平にとって上位2名を沈め自身が浮いているとはいえ、まだまだ連荘を積み重ねたい所。
仁平の連荘に焦れたか、瀬戸熊が遠い安手でサバキに出るが、その鳴きによってここまでおとなしかった藤崎のツモがのびをみせる。

 

100

 

抜け番青山からも対局場に悲鳴が聞こえてきそうな3,000・6,000。

南2局 ドラ:六索
負けじと仁平が高打点を決める。

二万三万三索四索五索六索六索三筒四筒四筒五筒五筒六筒  リーチ  ロン四万

瀬戸熊から8,000。

華麗な仁平の半荘で終局と思われたが、また上田が粘って意地を見せる。
南4局 親:上田
(藤崎:31,600・瀬戸熊:-3,200・仁平:67,700・:上田21,900)
終局に向け仕掛ける仁平、瀬戸熊の先行リーチ、それでも上田は攻めた。

 

100

 

役有ドラ無しでもリーチを宣言し、手詰った藤崎から見事仕留める事に成功した。観ている側には執念でアガリを物にした感が伝わってきた。
このアガリで藤崎を沈め、上田自身も着順アップに成功する。

南4局1本場、藤崎が上田より着順アップ・終局を目指し、珍しく1,300のリーチのみを打ったが、親上田が粘ってテンパイを入れ連荘。

南4局2本場 ドラ:九万

 

100

 

2,600は2,800オール。
オーラスを迎えた時点で上田は、藤崎に約10,000点差を付けられて迎えたが、これで逆に15,000点差を付ける大きなアガリだ。

南4局3本場、上田の親リーチで加点を求めたが、藤崎が意地をみせ1,000・2,000のツモアガリで終局。
仁平が今決定戦の鬱憤を晴らすかの様に大得点で初トップを飾った。

藤崎は8回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「去年と同じ様に今日で決めるつもりで入ったけど、5回戦途中から強く闘うのは無理と感じ今日では決まらないと思った。
四暗刻がアガれたけど、調子はどっちかというと悪かったです。内容的にはギリギリ合格点。上田君が本当に強かったです。」

7回戦成績
仁平:+42.6P 上田:+9.8P 藤崎:▲4.1P 瀬戸熊:▲48.3P

7回戦終了時成績
藤崎:+84.6P 上田:+43.7P 青山:+10.4P 仁平:▲44.0P 瀬戸熊:▲94.7P

 

8回戦(起家から、仁平・瀬戸熊・上田・青山)抜け番:藤崎

今半荘は藤崎が抜け番。2番手で追う上田は抜け番が10戦回戦の為、直接対決はあと3半荘と考えると、この半荘は最低でも浮きで差を詰めておきたい所だ。
しかし、本日これまで上田の長所の強気の姿勢が功を奏し良い結果を出していたが、今半荘は強気すぎるが故の弱点が自身を苦しめる。
その上田の不安定な守備力を捕らえたのが瀬戸熊だった。

 

100

 

東1局1本場

 

100

 

入りは上田ペースになるかと思われた。わずか6巡、上田のメンホンが炸裂。
しかし東場は上田が二の矢を放てず、全員均衡状態。
南場に突入した途端に場が動き出した。

南1局 親:仁平 ドラ:東
(仁平:32,600・瀬戸熊:27,500・上田:33,800・青山:26,100)
仁平

七万九万二筒三筒四筒九筒九筒発発発  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ロン八万

手の詰まった上田が2,000放銃。

南1局1本場

 

100

 

上田リーチと行くが瀬戸熊に7,700は8,000放銃。

南2局 親:瀬戸熊 ドラ:西

二万二万五万六万七万三索四索五索七索七索七索七筒八筒  リーチ  ロン九筒

瀬戸熊4巡目リーチ。上田が2,000放銃。

南2局1本場 ドラ:九索
上田

四索五索六索六索七索八索二筒三筒四筒六筒七筒中中  リーチ

7巡目。自身放銃が続いており、後がない親の瀬戸熊が絶対来るとわかっていても、自分を信じノータイムで1,300リーチを打った。

二万三万四万五万五万五万一索三索五筒五筒九筒九筒九筒  リーチ  ロン二索

しかし瀬戸熊が追いつき上田から2,400は2,700。
上田4局連続放銃!
仕方のない放銃もあるが、これが打撃系の表と裏の部分。だが裏が存在するからこそ、表が出た時の破壊力は桁外れで相手に脅威なのだ。
現状上田の点棒流出が止まらない場面を見せられて、不謹慎ではあるが「逆に上田優勝あるぞ!」と微笑んでしまった。

南2局2本場

 

100

 

瀬戸熊、久々の手応えあるツモアガリ。待ち選択もバッチリ成功させた。
瀬戸熊が道中の選択が違えば二万五万八万待ちになり、上田のドラ二万でまたもや5局連続放銃もあったかもしれない。

今半荘は、瀬戸熊が意地を見せ、プラスポイントの青山・上田を沈める事に成功。
一方で抜け番藤崎は最高の結果とほくそ笑んだ事だろう。

8回戦成績
瀬戸熊:+26.3P 仁平:+10.1P 青山:▲8.5P 上田:▲27.9P

8回戦終了時成績
藤崎:+84.6P 上田:+15.8P 青山:+1.9P 仁平:▲33.9P 瀬戸熊:▲68.4P

上田「藤崎さんとあと直接対決が3回しかないので、前のめりで頑張ります。」
青山「まだ辛うじてプラスですし、まだ何とかなるかなって思ってます。藤崎さんを沈め自分が浮く。作戦はシンプルで実際にやるのはすごく難しいのですが精一杯頑張ります。」
仁平「正直、この差は自分1人ではどうにもなりません。次の抜け番で少なくても藤崎さんが沈んでくれれば3回直対があるので、100P差だったら何度もまくった事があるので何とかなるぞという気持ちにはなると思います。ただ全く隙のない藤崎さんを動揺させるようなアガリをしなくてはならないのも確か。とにかく最後まで諦めないで優勝だけをみて頑張りたいと思います。」
瀬戸熊「まあ、苦しいですが、目指すは優勝だけなので、最後の親落ちるまでは、諦めず努力します。」

十段戦 決勝観戦記/第34期十段戦決勝 二日目観戦記 柴田 吉和

 
100
 
4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P
5回戦(起家から、瀬戸熊・青山・上田・藤崎)抜け番:仁平
東2局1本場 ドラ:一筒 上田手牌
九万九万七索八索九索七筒八筒八筒九筒九筒東東東  リーチ
瀬戸熊にドラ一筒ポン入るも、役有りリーチを打って闘う。結果は流局。
東3局2本場 ドラ:一索 親番上田手牌
四万五万六万一索三索四索四索四索七索八索九索三筒三筒
6巡目リーチを打つも、横移動決着。
東4局 ドラ:中
 
100
 
10巡目ツモ九筒で待ち選択。これまで観てきた上田のスタイルだったら強気の中単騎リーチかと思ったが、打中で役有りのヤミテン選択だった。
親がトータルトップの藤崎だから親落としがテーマという事だろう。
だがドラ中が藤崎に鳴かれてしまう。
 
100
 
13巡目ツモ六筒で選択。皆さんは何を選択されるだろう?
藤崎から二万トイツ落としの後、4巡目五万なのに六万五万とターツ落としの手出しが入りテンパイ濃厚か。待ち・テンパイ維持の打牌ピンズは場に激高。
自身2局連続リーチ空振り。トータル首位を走る藤崎とは約38P差、まだ中盤5回戦とはいえ藤崎に満貫放銃は最悪だなぁ…。色んな思考が上田の頭の中を駆け巡った事だろう。
そんな上田が出した答えは打四筒三筒六筒九筒リーチでの全面戦争を意味するリーチ宣言。
結果は流局だったが『自身のスタイルを貫き通す!』観ている側に強烈なインパクトを与えた、上田からの無言の主張であった。
 
100
 
上田「アガリ易さで四筒七筒を選択した以上、三筒六筒九筒待ちにして九筒も取りこぼしたくなく、藤崎さんにぶつけるつもりでリーチしました。」
南1局 ドラ:八索
今半荘、ここまで青山が細かいアガリを積み重ね38,700点持ちのリード。今局は親の瀬戸熊にドラが暗刻のチャンス手1シャンテンが入ったが。
七索八索九索四筒五筒六筒六筒七筒東東南南南  リーチ  ツモ五筒
ここまで25,100点とおとなしかった藤崎が2,000・4,000と狼煙をあげる。
南2局 ドラ:三索
二万二万二万五万六万七万四筒五筒七筒八筒九筒白白  リーチ  ロン三筒
それでも上田はめげずに、安手でもリーチを打ち続け攻めの姿勢を崩さない。
南3局 親:上田
五万六万七万八万九万三索四索五索八索八索  ポン南南南  ロン七万
2シャンテンの苦しい形からドラ五筒を打ってまで親権にこだわった。瀬戸熊から1,500で親を繋ぐ。
南2局1本場
 
100
 
攻め続けた上田に漸く結果が出た。それも藤崎から念願の出アガリ。
南4局 親:藤崎
(瀬戸熊:19,300・青山:40,500・上田:36,100・藤崎:24,100)
今半荘、追いかける青山・上田が浮き、藤崎・瀬戸熊が沈んでいる為、上位3名のトータルポントはぐっと近づいていた。
<現状トータルポイント>
藤崎:+34.0P 青山:+31.2P 上田:+16.2P 瀬戸熊:▲37.0P 仁平:▲44.4P
今半荘終了後、ポイント上位者より抜け番選択がある為、1つでも上の着順で終えたい所だ。
 
100
 
瀬戸熊がダブ南を1鳴きし、藤崎へのプレッシャー・藤崎より上の着順での終局を目指し、多少強引な手組手牌進行をしたが、藤崎は真っ直ぐ打ち抜いた。
この原点復帰のアガリは、見た目以上に抜け番仁平を含む対局者の心にグサリと突き刺さるダメージがあった事だろう。
しかし、鉄の心臓を持つ上田だけはビクともしなかった。
 
100
 
高めドラをツモり、2,200・4,200で藤崎の原点までも割った。
自分を信じ攻め続けた上田会心の半荘だった。
5回戦成績
上田:+22.2P 青山:+10.8P 藤崎:▲4.9P 瀬戸熊:▲28.1P
5回戦終了時成績
藤崎:+39.0P 上田:+28.3P 青山:+23.5P 仁平:▲44.4P 瀬戸熊:▲46.4P
抜け番抽選
トータル1位:藤崎
抜け番選択:8回戦
今年も首位で抜け番抽選ですが?
藤崎「去年と同じ様に、今日の初戦に感触があったら4回打つつもりだったけど、1回打って良くなかったので、弱気の8回戦抜けです。」
トータル2位:上田
抜け番選択:10回戦
選択理由
「最初の半荘に連対したら気分が良くなるから、今日4回打とうと決めてました。あと3日目の初戦を打ちたいのもあります。」
10回戦目は敗退者が決定する半荘ですが?
「特に気にならないです。」
トータル3位:青山
抜け番選択:7回戦
選択理由
「3日目に4半荘打ちたかったからです。」
トータル4位:仁平
抜け番選択:9回戦
選択理由
「現状のポイント的に、3回打って今日中に少しでもポイントを稼いでおきたかった。」
トータル5位:瀬戸熊
抜け番選択:6回戦
6回戦という抜け番はいかがですか?
「最終日4半荘になったから80P差位にすればと思います。」
 
6回戦(起家から、青山・上田・仁平・藤崎)抜け番:瀬戸熊
拮抗する上位3名と下位2名のポイント差が約70P開いて迎えた第6戦。
東3局1本場、ここまで藤崎以外の3者が、自身それぞれの親番でアガリ・テンパイ料など藤崎を20,200点と上手く封じ込めていると思った矢先。
 
100
 
青山7巡目テンパイ、上田8巡目テンパイと早い決着を見ると思ったが、藤崎が追いつき追い越しての高打点。
仁平も普段のリーグ戦ならば止まりそうな六索だったが、自身のトータルポイント状況が打たせた牌にも映った。
そして事件はやってきた。
東4局 親:藤崎 ドラ:六筒
一索二索二索三索三索五索六索七索八索九索白白発
仁平早々2巡目跳満1シャンテンの大チャンス手で注目が集まったが、待望のツモ四索でリーチ宣言は11巡目だった。
しかし、大物手のアガリ宣言は仁平ではなく藤崎だった。
 
100
100
 
対局場に重苦しい空気が張り詰めている中「16,000オール」全員の心を一瞬でへし折った。
仁平「リーチ後にただならぬ藤崎さんの気迫を感じたのでこれはヤバイという思いがありましたが逆に言えばチャンスでもあると感じていました。16,000オールと言われた時はふっと気持ちが切れてしまったのを感じました。」
上田「放心状態でした。」
青山「四暗刻の局はクラっときてよく覚えていません。」
 
100
 
四暗刻直後のトータルポイント
 
100
 
東4局1本場 ドラ:九索
藤崎が本日一番印象に残っていると話してくれた局。四暗刻をアガって連荘の親番、今日で決めてしまおうと意気込んだと言う。
五万六万七万七万七万七万三索三索三筒四筒五筒東東  リーチ
興奮して観ている側は、当然とまで思えた藤崎の先制リーチ。これもあっさりアガって、いったいこの半荘どこまで点数を叩くんだ。本当に決まってしまうぞ。
藤崎の圧勝ムード漂う中、この局の結末は藤崎本人も・大多数の視聴者も・私も想定外の意外な結果となった。
 
100
 
仁平のアガリ。そしてまさかの藤崎が高めでの放銃。
四暗刻をアガった直後の藤崎の親リーチ。通常のメンタルでは中々前に出れない場面だが、この局、影の功労者は上田だった。
 
100
 
ソーズで現物が足りているこの場面でも、上田はベタオリせず闘う姿勢の北を選択した。
この北を仁平が仕掛け、ピンズのホンイツ高打点模様に映るが、次巡ツモ二筒テンパイ。自分の打点・仁平の高打点・藤崎の状態など二の次で迷う事なくリーチ宣言。
二索三索七索八索九索二筒二筒二筒三筒四筒五筒東東  リーチ
もちろん結果を出した仁平の素晴らしいアガリだが、優勝を決定付けかねないこの状況でも、ファイティングポーズを取り続けた上田が生み出した値千金の親落としだった。
藤崎「ダブ東が鳴けるメンバーだと思い、東を鳴く前提の手組をしてしまいました。A1であれば鳴けない前提で3巡目の打七索は選択肢にありません。
七索でなければアガれていたと思うので、折角貰った大チャンスを台無しにしてしまいました。」
前局を大失敗と語る藤崎に又もチャンスが訪れる。
 
100
 
藤崎ドラドラでツモ八万の場面。下家の親青山が2フーローを入れ、ドラ切りでテンパイ模様。場全体にマンズが高い。
二万が3枚見えで打牌を難しくしている。藤崎の選択は打四万!解説の前原プロ・白鳥プロも絶句だった。
 
100
 
結果は4枚目の二万をツモりテンパイ、あっさり仁平の四筒を捕まえ7,700の出アガリ。打四万の時点で八万を選択していたら青山のロンアガリ、選択をきっちり成功させ結果を出した。
藤崎「二万がポンされていたのと九筒が4枚切れていたので、マンズ2メンツと雀頭、ピンズ2メンツに決めただけです。」
南2局3本場 親:上田 ドラ:発
今半荘、上田は四暗刻をツモられるなど13,900点まで点数を減らす場面もあったが、この親番で前5回戦目を思い出させる様に粘りを見せ盛り返す。
四万四万四万四索四索六索六索六索四筒六筒中中中  ツモ五筒
7巡目あっさり4,000オール。浮きまで行ってしまった。やはりこの男の底力計り知れない。
6回戦成績
藤崎:+49.7P 上田:+5.6P 青山:▲13.1P 仁平:▲42.2P
6回戦終了時成績
藤崎:+88.7P 上田:+33.9P 青山:+10.4P 瀬戸熊:▲46.4P 仁平:▲86.6P
 
7回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山
全12回戦、折り返しの7回戦。
現在首位を走る藤崎からの点差
上田 :54.8P
青山 :78.3 P
瀬戸熊:135.1 P
仁平 :175.3 P
※10回戦終了時に最下位者が敗退。
瀬戸熊・仁平はだいぶ離され苦しくなってきた。首位藤崎だけを交わせば良いのではなく、上位3人を交わさなくてはならないのが頭取りの難しい所だ。
6回戦終了後のスコアをご覧になって、どう感じ今後どう闘おうと思いましたか?
上田「四暗刻が出た時は、80P位差が付いてたと思うので、よく耐えたと思っていました。差が50Pなんで、まだまだ焦ることは無いと思っていました。」
青山「8回戦目にまた少し加点が出来れば全然可能性あるなと思いました。」
仁平「この半荘が自分にとって精一杯打てる最後の半荘になるかもしれないと感じていました。」
連盟ホームページに掲載された、連盟プロによる優勝予想で前原プロが面白い事を書かれていた。
『仁平に関しては、理ではなく身体で打てれば可能性はあると考えるが、本人の培ってきた麻雀を崩すわけにも行かないだろう。』※一部抜粋
私が想像する仁平の雀風イメージは、守備意識が強く放銃率の低い守備のスペシャリストだが、自分からこじ開けるアガリは少ない。
多少強引でもアガリに向かう姿勢が、決定戦の頭取り麻雀の勝率を上げると私は考える。
そう言う意味で決定戦開始前、私も仁平は若干不利かと予想していたが、今決定戦は普段リーグ戦では見せない強引な選択を時折見せる。
 
100
 
今決定戦の仁平は、単発のアガリが目立ったが、今半荘ようやくアガリが繋がり始める。
東2局 ドラ:四索
四万五万六万九万九万七索八索九索一筒一筒東東東  リーチ  ロン一筒
上田から3,200。
東3局 親:仁平
リーチを打つが1人テンパイで流局。
東3局1本場 ドラ:八筒
七万八万九万三索四索五索六索七索二筒二筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ五索
1,300は1,400オール。
東4局2本場 ドラ:三筒
七万九万一筒二筒三筒五筒五筒  チー七筒 左向き八筒 上向き九筒 上向き  ポン白白白  ツモ八万
瀬戸熊よりリーチが入るが、1,000は1,200オール。
東4局3本場 ドラ:六万
 
100
 
瀬戸熊跳満をテンパイしている所にツモ五索
打点に執着せず打六索とした。ドラ3枚見えで親仁平の打点・自身現状のトータルポイント、精神状態など打点に拘ってもおかしくなかったが、欲に駆られず誠実に麻雀と向き合っている事が伝わってくる瀬戸熊の一打だった。尚、打五索のツモ切りの選択は上田に放銃でもあった。又、仁平は1メンツもない所からチーを入れ、強引に形テンの全員テンパイ流局に持ち込んだ。
仁平の親が繋がる。
東4局4本場 ドラ:五索
一万二万三万六万七万八万六索七索七索七索三筒三筒三筒  リーチ  ツモ八索
1,000は1,400オール。
東4局5本場
仁平リーチを打つも、上田との2人テンパイで流局。
東4局6本場 ドラ:六筒
四万四万五万六万七万六索七索  ポン西西西  加カン中中中中  ロン五索
1巡目に打たれた1枚目の中から仕掛け始め、藤崎から2,000は3,800。
東4局7本場
 
100
 
繋ぎに繋いで待ち望んだ念願の高打点が決まる。
連荘中の心境はいかがでしたか?
仁平「絶対親を離さないつもりでやってました。ポイント的に自分に来にくいだろうからそれを利用しました。」
東4局8本場
(藤崎:18,700・瀬戸熊:7,900・仁平:68,100・:上田25,300)
仁平にとって上位2名を沈め自身が浮いているとはいえ、まだまだ連荘を積み重ねたい所。
仁平の連荘に焦れたか、瀬戸熊が遠い安手でサバキに出るが、その鳴きによってここまでおとなしかった藤崎のツモがのびをみせる。
 
100
 
抜け番青山からも対局場に悲鳴が聞こえてきそうな3,000・6,000。
南2局 ドラ:六索
負けじと仁平が高打点を決める。
二万三万三索四索五索六索六索三筒四筒四筒五筒五筒六筒  リーチ  ロン四万
瀬戸熊から8,000。
華麗な仁平の半荘で終局と思われたが、また上田が粘って意地を見せる。
南4局 親:上田
(藤崎:31,600・瀬戸熊:-3,200・仁平:67,700・:上田21,900)
終局に向け仕掛ける仁平、瀬戸熊の先行リーチ、それでも上田は攻めた。
 
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役有ドラ無しでもリーチを宣言し、手詰った藤崎から見事仕留める事に成功した。観ている側には執念でアガリを物にした感が伝わってきた。
このアガリで藤崎を沈め、上田自身も着順アップに成功する。
南4局1本場、藤崎が上田より着順アップ・終局を目指し、珍しく1,300のリーチのみを打ったが、親上田が粘ってテンパイを入れ連荘。
南4局2本場 ドラ:九万
 
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2,600は2,800オール。
オーラスを迎えた時点で上田は、藤崎に約10,000点差を付けられて迎えたが、これで逆に15,000点差を付ける大きなアガリだ。
南4局3本場、上田の親リーチで加点を求めたが、藤崎が意地をみせ1,000・2,000のツモアガリで終局。
仁平が今決定戦の鬱憤を晴らすかの様に大得点で初トップを飾った。
藤崎は8回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「去年と同じ様に今日で決めるつもりで入ったけど、5回戦途中から強く闘うのは無理と感じ今日では決まらないと思った。
四暗刻がアガれたけど、調子はどっちかというと悪かったです。内容的にはギリギリ合格点。上田君が本当に強かったです。」
7回戦成績
仁平:+42.6P 上田:+9.8P 藤崎:▲4.1P 瀬戸熊:▲48.3P
7回戦終了時成績
藤崎:+84.6P 上田:+43.7P 青山:+10.4P 仁平:▲44.0P 瀬戸熊:▲94.7P
 
8回戦(起家から、仁平・瀬戸熊・上田・青山)抜け番:藤崎
今半荘は藤崎が抜け番。2番手で追う上田は抜け番が10戦回戦の為、直接対決はあと3半荘と考えると、この半荘は最低でも浮きで差を詰めておきたい所だ。
しかし、本日これまで上田の長所の強気の姿勢が功を奏し良い結果を出していたが、今半荘は強気すぎるが故の弱点が自身を苦しめる。
その上田の不安定な守備力を捕らえたのが瀬戸熊だった。
 
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東1局1本場
 
100
 
入りは上田ペースになるかと思われた。わずか6巡、上田のメンホンが炸裂。
しかし東場は上田が二の矢を放てず、全員均衡状態。
南場に突入した途端に場が動き出した。
南1局 親:仁平 ドラ:東
(仁平:32,600・瀬戸熊:27,500・上田:33,800・青山:26,100)
仁平
七万九万二筒三筒四筒九筒九筒発発発  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ロン八万
手の詰まった上田が2,000放銃。
南1局1本場
 
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上田リーチと行くが瀬戸熊に7,700は8,000放銃。
南2局 親:瀬戸熊 ドラ:西
二万二万五万六万七万三索四索五索七索七索七索七筒八筒  リーチ  ロン九筒
瀬戸熊4巡目リーチ。上田が2,000放銃。
南2局1本場 ドラ:九索
上田
四索五索六索六索七索八索二筒三筒四筒六筒七筒中中  リーチ
7巡目。自身放銃が続いており、後がない親の瀬戸熊が絶対来るとわかっていても、自分を信じノータイムで1,300リーチを打った。
二万三万四万五万五万五万一索三索五筒五筒九筒九筒九筒  リーチ  ロン二索
しかし瀬戸熊が追いつき上田から2,400は2,700。
上田4局連続放銃!
仕方のない放銃もあるが、これが打撃系の表と裏の部分。だが裏が存在するからこそ、表が出た時の破壊力は桁外れで相手に脅威なのだ。
現状上田の点棒流出が止まらない場面を見せられて、不謹慎ではあるが「逆に上田優勝あるぞ!」と微笑んでしまった。
南2局2本場
 
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瀬戸熊、久々の手応えあるツモアガリ。待ち選択もバッチリ成功させた。
瀬戸熊が道中の選択が違えば二万五万八万待ちになり、上田のドラ二万でまたもや5局連続放銃もあったかもしれない。
今半荘は、瀬戸熊が意地を見せ、プラスポイントの青山・上田を沈める事に成功。
一方で抜け番藤崎は最高の結果とほくそ笑んだ事だろう。
8回戦成績
瀬戸熊:+26.3P 仁平:+10.1P 青山:▲8.5P 上田:▲27.9P
8回戦終了時成績
藤崎:+84.6P 上田:+15.8P 青山:+1.9P 仁平:▲33.9P 瀬戸熊:▲68.4P
上田「藤崎さんとあと直接対決が3回しかないので、前のめりで頑張ります。」
青山「まだ辛うじてプラスですし、まだ何とかなるかなって思ってます。藤崎さんを沈め自分が浮く。作戦はシンプルで実際にやるのはすごく難しいのですが精一杯頑張ります。」
仁平「正直、この差は自分1人ではどうにもなりません。次の抜け番で少なくても藤崎さんが沈んでくれれば3回直対があるので、100P差だったら何度もまくった事があるので何とかなるぞという気持ちにはなると思います。ただ全く隙のない藤崎さんを動揺させるようなアガリをしなくてはならないのも確か。とにかく最後まで諦めないで優勝だけをみて頑張りたいと思います。」
瀬戸熊「まあ、苦しいですが、目指すは優勝だけなので、最後の親落ちるまでは、諦めず努力します。」

第29回静岡リーグ(プロアマ混合) 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 岡本 和也 プロ 11.9 ▲ 46.8 1.0 83.1 132.3 181.5
2 川崎 義之 プロ 43.9 66.5 67.6 56.1 ▲ 73.2 160.9
3 鷲見 隼人 プロ 38.4 92.8 6.7 ▲ 36.8 59.3 160.4
4 鈴木 秀幸 プロ ▲ 4.8 82.0 73.1 23.3 ▲ 21.2 152.4
5 青嶋 宏樹 一般 ▲ 24.1 28.6 41.6 94.5 ▲ 10.6 130.0
6 杉村 泰治 プロ 10.0 50.4 ▲ 1.3 ▲ 0.2 64.7 123.6
7 都築 友和 プロ 47.8 25.6 ▲ 25.2 ▲ 10.0 78.9 117.1
8 松永 誠 一般 ▲ 10.1 14.4 8.2 47.6 53.1 113.2
9 鈴木 郁孝 プロ 125.3 ▲ 52.8 10.4 12.1 5.1 100.1
10 竹内 仁 一般 44.8 52.9 ▲ 33.0 45.2 ▲ 13.9 96.0
11 京平 遥 プロ 26.4 ▲ 54.6 62.2 47.6 13.1 94.7
12 平井 良岳 一般 15.7 24.2 17.6 13.1 23.0 93.6
13 田中 良典 一般 22.9 40.6 1.6 ▲ 2.9 25.3 87.5
14 櫻井竜一郎 一般 19.6 ▲ 66.0 32.1 38.3 54.1 78.1
15 中野 一男 一般 10.4 30.0 16.3 16.5 ▲ 9.1 64.1
16 鈴木 雅人 一般 15.6 31.1 41.0 9.6 ▲ 43.3 54.0
17 深見 翔 一般 ▲ 36.4 46.0 62.4 ▲ 42.7 15.9 45.2
18 山本 拓哉 プロ 70.9 ▲ 23.8 14.4 9.6 ▲ 32.3 38.8
19 原 佑典 プロ ▲ 8.0 ▲ 9.1 ▲ 35.3 33.7 51.4 32.7
20 本田 真之 一般 ▲ 64.6 49.0 4.7 43.2 ▲ 4.0 28.3
21 白井 健夫 一般 20.8 8.6 2.7 ▲ 13.1 ▲ 2.0 17.0
22 高橋 正多 一般 ▲ 24.3 ▲ 43.9 98.7 ▲ 36.3 22.1 16.3
23 舟橋 晃 一般 ▲ 24.9 36.0 ▲ 36.2 39.4 1.4 15.7
24 平田 拓也 一般 ▲ 21.3 33.2 29.0 8.6 ▲ 43.4 6.1
25 堀 孔明 一般 ▲ 2.5 25.2 5.7 ▲ 18.0 ▲ 13.9 ▲ 3.5
26 島﨑 涼 プロ ▲ 16.6 25.9 ▲ 32.6 ▲ 9.3 25.0 ▲ 7.6
27 足立 純哉 プロ 21.2 ▲ 45.5 37.2 ▲ 14.2 ▲ 11.5 ▲ 12.8
28 大橋 義一 一般 ▲ 14.6 73.7 ▲ 16.2 61.1 ▲ 118.4 ▲ 14.4
29 山内 紀博 一般 45.4 ▲ 3.2 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 14.7 ▲ 31.7
30 鈴木 博直 一般 9.0 47.1 ▲ 57.5 ▲ 7.9 ▲ 32.3 ▲ 41.6
31 坂本 彰光 一般 28.8 9.2 ▲ 77.9 28.0 ▲ 30.0 ▲ 41.9
32 宮地 孝尚 一般 ▲ 50.3 ▲ 8.9 ▲ 56.8 97.2 ▲ 31.7 ▲ 50.5
33 中 寿文 プロ 3.2 ▲ 27.6 19.4 ▲ 53.9 7.4 ▲ 51.5
34 土屋 幸弘 プロ 7.5 ▲ 62.2 38.5 ▲ 4.8 ▲ 31.2 ▲ 52.2
35 平野 敬悟 プロ ▲ 21.0 ▲ 6.3 ▲ 28.6 17.7 ▲ 24.1 ▲ 62.3
36 大口 伸也 一般 ▲ 87.0 6.5 ▲ 30.5 ▲ 60.5 97.1 ▲ 74.4
37 伊藤裕美子 一般 ▲ 29.1 ▲ 20.9 ▲ 26.3 ▲ 5.4 1.8 ▲ 79.9
38 村瀬 光佳 一般 ▲ 44.4 41.0 4.9 ▲ 81.8 ▲ 2.0 ▲ 82.3
39 太田 昌樹 プロ 1.3 ▲ 36.2 ▲ 45.4 ▲ 54.8 47.3 ▲ 87.8
40 源馬 健太 一般 ▲ 10.9 ▲ 9.9 ▲ 66.0 0.0 ▲ 8.5 ▲ 95.3
41 伊藤 真 一般 15.5 ▲ 12.3 ▲ 28.2 2.3 ▲ 76.4 ▲ 99.1
42 春田 篤志 一般 ▲ 11.5 ▲ 52.7 39.7 ▲ 35.5 ▲ 58.2 ▲ 118.2
43 渡辺 洋巳 プロ ▲ 7.2 ▲ 22.6 ▲ 18.0 ▲ 47.6 ▲ 26.2 ▲ 121.6
44 福井 弘人 一般 ▲ 15.9 37.9 ▲ 44.9 ▲ 31.0 ▲ 72.4 ▲ 126.3
45 平岡 理恵 プロ ▲ 44.0 10.3 ▲ 46.4 ▲ 49.7 1.3 ▲ 128.5
46 望月 雅継 プロ ▲ 5.9 ▲ 49.6 6.7 ▲ 99.0 ▲ 19.9 ▲ 167.7
47 川村 祥真 一般 ▲ 97.4 ▲ 61.6 ▲ 4.3 ▲ 23.6 ▲ 26.5 ▲ 213.4

静岡プロリーグ 成績表/第29回静岡リーグ(プロアマ混合) 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 岡本 和也 プロ 11.9 ▲ 46.8 1.0 83.1 132.3 181.5
2 川崎 義之 プロ 43.9 66.5 67.6 56.1 ▲ 73.2 160.9
3 鷲見 隼人 プロ 38.4 92.8 6.7 ▲ 36.8 59.3 160.4
4 鈴木 秀幸 プロ ▲ 4.8 82.0 73.1 23.3 ▲ 21.2 152.4
5 青嶋 宏樹 一般 ▲ 24.1 28.6 41.6 94.5 ▲ 10.6 130.0
6 杉村 泰治 プロ 10.0 50.4 ▲ 1.3 ▲ 0.2 64.7 123.6
7 都築 友和 プロ 47.8 25.6 ▲ 25.2 ▲ 10.0 78.9 117.1
8 松永 誠 一般 ▲ 10.1 14.4 8.2 47.6 53.1 113.2
9 鈴木 郁孝 プロ 125.3 ▲ 52.8 10.4 12.1 5.1 100.1
10 竹内 仁 一般 44.8 52.9 ▲ 33.0 45.2 ▲ 13.9 96.0
11 京平 遥 プロ 26.4 ▲ 54.6 62.2 47.6 13.1 94.7
12 平井 良岳 一般 15.7 24.2 17.6 13.1 23.0 93.6
13 田中 良典 一般 22.9 40.6 1.6 ▲ 2.9 25.3 87.5
14 櫻井竜一郎 一般 19.6 ▲ 66.0 32.1 38.3 54.1 78.1
15 中野 一男 一般 10.4 30.0 16.3 16.5 ▲ 9.1 64.1
16 鈴木 雅人 一般 15.6 31.1 41.0 9.6 ▲ 43.3 54.0
17 深見 翔 一般 ▲ 36.4 46.0 62.4 ▲ 42.7 15.9 45.2
18 山本 拓哉 プロ 70.9 ▲ 23.8 14.4 9.6 ▲ 32.3 38.8
19 原 佑典 プロ ▲ 8.0 ▲ 9.1 ▲ 35.3 33.7 51.4 32.7
20 本田 真之 一般 ▲ 64.6 49.0 4.7 43.2 ▲ 4.0 28.3
21 白井 健夫 一般 20.8 8.6 2.7 ▲ 13.1 ▲ 2.0 17.0
22 高橋 正多 一般 ▲ 24.3 ▲ 43.9 98.7 ▲ 36.3 22.1 16.3
23 舟橋 晃 一般 ▲ 24.9 36.0 ▲ 36.2 39.4 1.4 15.7
24 平田 拓也 一般 ▲ 21.3 33.2 29.0 8.6 ▲ 43.4 6.1
25 堀 孔明 一般 ▲ 2.5 25.2 5.7 ▲ 18.0 ▲ 13.9 ▲ 3.5
26 島﨑 涼 プロ ▲ 16.6 25.9 ▲ 32.6 ▲ 9.3 25.0 ▲ 7.6
27 足立 純哉 プロ 21.2 ▲ 45.5 37.2 ▲ 14.2 ▲ 11.5 ▲ 12.8
28 大橋 義一 一般 ▲ 14.6 73.7 ▲ 16.2 61.1 ▲ 118.4 ▲ 14.4
29 山内 紀博 一般 45.4 ▲ 3.2 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 14.7 ▲ 31.7
30 鈴木 博直 一般 9.0 47.1 ▲ 57.5 ▲ 7.9 ▲ 32.3 ▲ 41.6
31 坂本 彰光 一般 28.8 9.2 ▲ 77.9 28.0 ▲ 30.0 ▲ 41.9
32 宮地 孝尚 一般 ▲ 50.3 ▲ 8.9 ▲ 56.8 97.2 ▲ 31.7 ▲ 50.5
33 中 寿文 プロ 3.2 ▲ 27.6 19.4 ▲ 53.9 7.4 ▲ 51.5
34 土屋 幸弘 プロ 7.5 ▲ 62.2 38.5 ▲ 4.8 ▲ 31.2 ▲ 52.2
35 平野 敬悟 プロ ▲ 21.0 ▲ 6.3 ▲ 28.6 17.7 ▲ 24.1 ▲ 62.3
36 大口 伸也 一般 ▲ 87.0 6.5 ▲ 30.5 ▲ 60.5 97.1 ▲ 74.4
37 伊藤裕美子 一般 ▲ 29.1 ▲ 20.9 ▲ 26.3 ▲ 5.4 1.8 ▲ 79.9
38 村瀬 光佳 一般 ▲ 44.4 41.0 4.9 ▲ 81.8 ▲ 2.0 ▲ 82.3
39 太田 昌樹 プロ 1.3 ▲ 36.2 ▲ 45.4 ▲ 54.8 47.3 ▲ 87.8
40 源馬 健太 一般 ▲ 10.9 ▲ 9.9 ▲ 66.0 0.0 ▲ 8.5 ▲ 95.3
41 伊藤 真 一般 15.5 ▲ 12.3 ▲ 28.2 2.3 ▲ 76.4 ▲ 99.1
42 春田 篤志 一般 ▲ 11.5 ▲ 52.7 39.7 ▲ 35.5 ▲ 58.2 ▲ 118.2
43 渡辺 洋巳 プロ ▲ 7.2 ▲ 22.6 ▲ 18.0 ▲ 47.6 ▲ 26.2 ▲ 121.6
44 福井 弘人 一般 ▲ 15.9 37.9 ▲ 44.9 ▲ 31.0 ▲ 72.4 ▲ 126.3
45 平岡 理恵 プロ ▲ 44.0 10.3 ▲ 46.4 ▲ 49.7 1.3 ▲ 128.5
46 望月 雅継 プロ ▲ 5.9 ▲ 49.6 6.7 ▲ 99.0 ▲ 19.9 ▲ 167.7
47 川村 祥真 一般 ▲ 97.4 ▲ 61.6 ▲ 4.3 ▲ 23.6 ▲ 26.5 ▲ 213.4

第2期JPML WRCリーグ 優勝は中川 基輝!

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優勝:中川 基輝 第2位:藤島 健二郎 第3位:近藤 久春 第4位:井出 一寛

旧「内外タイムス杯」を2001年に改め開催されたリーグ戦。
プロリーグの垣根を越えてAリーガーとEリーガーの対戦も実現する。半年で一期、予選は半荘20回戦を闘う。
2016年後期よりG2タイトルに格上げ。ルールをAルールからWRCルールに変更し、より多くのタイトル保持者、Aリーガーが参加するシステムにグレードアップ。

 

開催概要はこちら

第2期JPML WRCリーグ第5節終了時成績表はこちら

連盟インフォメーション/第2期JPML WRCリーグ 優勝は中川 基輝!

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優勝:中川 基輝 第2位:藤島 健二郎 第3位:近藤 久春 第4位:井出 一寛
旧「内外タイムス杯」を2001年に改め開催されたリーグ戦。
プロリーグの垣根を越えてAリーガーとEリーガーの対戦も実現する。半年で一期、予選は半荘20回戦を闘う。
2016年後期よりG2タイトルに格上げ。ルールをAルールからWRCルールに変更し、より多くのタイトル保持者、Aリーガーが参加するシステムにグレードアップ。
 
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第2期JPML WRCリーグ第5節終了時成績表はこちら

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 第3節レポート:ケネス徳田

~リーグ戦ではポイントの差がそのまま勢いの差に?~

 

長い人類の歴史において、当然ながら先人たちの知恵や経験が、次世代に引き継がれ、蓄積され積み重なっていく。「産業革命」もいきなり突如発生したわけではなく、当然それまで蓄積された技術の応用となる。
麻雀もしかり、ルールやシステムの変遷などにより、一見目新しく見える戦法も、実は過去の焼き直し、もしくは応用例ということがほとんどである。
ゆえに先人たちの蓄積された知識、いわゆる「経験則」はそれこそ計り知れないほどである。
ところで、麻雀界のベテラン・荒正義プロ。2年前にA2リーグに陥落するまでは、プロ連盟創設時から30年以上A1リーグに居続けた。その荒プロ曰く「リーグ戦は持ってるポイントがそのまま勢いにつながるから。勝ってる人間は普通にやればどんどんポイント伸ばせるし、逆に▲100P超えちゃうともう何やってもダメよ」

 

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身も蓋も無い言い方だが、長く麻雀界にいる人間ほど、この言葉の意味がよく伝わる。現状のポイントからくる精神状態ももちろんあるが、それを超える展開の悪さ、いわゆる「不ヅキ」、普通に打てないまるで枷のような重りが足を引っ張る…それがいわばリーグ戦でのマイナスポイントの重みである。
このマイナスポイントを大きく背負ってしまうと負のスパイラルに埋もれ、ほぼ浮上は見込めない、というのが定説である。

 

 

~苦しい下位陣の戦い~

 

さて現状11位がおかもとさん、12位が藤崎智プロと両者苦しい展開が続いている。特に藤崎プロは5戦消化し予選残り2回と、後が無い状況。プレーオフ進出までは2連勝に近い条件を突きつけられている。

その藤崎東3局1本場、6巡目に3メンチャンテンパイ即リーチ。

 

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しかしこの3メンチャンがなかなかアガれず、17巡目の最後のツモでようやく500・1,000のアガリとなる。
南1局1本場では、東家・勝又プロとのリーチ合戦を3,900で制してトップ目で親番をむかえる。
だが南2局では勝又プロが1,300・2,600のツモアガリ

一万一万六万六万三筒四筒五筒  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き  ポン中中中  ツモ一万  ドラ六万

親カブリでトップ逆転される。さらに南3局でも勝又プロがアガって、7500点差をつけられてのオーラス。8巡目にテンパイするが…

 

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ここはヤミテン。ドラの中を切って鳴かれなければリーチなのか、それともツモ&一発or裏ドラ条件なら、確実に2着を確保しようと考えたのか…その答えはわからぬまま。なぜなら同巡、東家・おかもとさんが

四万五万七万八万九万八索八索九索九索九索西西中  ツモ九索  ドラ中

九索を暗カン。カンドラ七筒が乗るや否や、次巡藤崎プロはツモ切りリーチ。11巡目に三万をツモって2,000・4,000とトップ逆転となった。

 

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もし藤崎プロが先に先制リーチをしていたら…おそらくおかもとさんは九索カンのタイミングはもう少し後だったかもしれない。すると藤崎プロは三万をツモるが裏ドラは乗らず、2着で終わってた可能性が高い。トップ必須にもかかわらずヤミテン発進、ある意味奇策である。
一方、ふとした暗カンで親カブリとなったのがおかもとさん。藤崎プロの浮上により、これでトータル最下位。続く13回戦でもラスを引いてしまい、さらに苦しいトータルポイントとなった。

 

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~プラスポイントからが本当の勝負!?~

 

リーグ戦はまずマイナスにならないこと、そしてプラスポイントがある程度溜まったら多少のリスク覚悟で強く攻めに転じること。これがポイントを伸ばすコツである。特に14回戦ではトータル2~4位の3名が同卓だけあって、ここでのトップは1回で2度おいしいと言ってもよい。
そしてこの半荘は勝又プロが制す。東3局の親番で5,800を就活生@川村軍団さんから。

 

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続く1本場では

一万二万二万三万三万三万四万六万六万七万九万三筒三筒 出る八万  ドラ五筒

から7巡目にカン八万チー。そして四万を引き入れて即南家・前田プロから12,000のアガりをものにする。
トータルポイント2位をがっちり死守し、さらにポイントを伸ばしにかかる。

 

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予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 合計
1 独歩(3代目天鳳位) 44.1 42.2 32.4 4.7 ▲ 13.7 109.7
2 勝又健志 ▲ 4.0 26.6 15.2 23.5 61.3
3 かにマジン(8代目天鳳位) ▲ 28.2 ▲ 14.0 18.6 32.0 29.2 ▲ 13.3 24.3
4 ASAPIN(初代・11代目天鳳位) ▲ 18.9 12.9 ▲ 7.2 41.9 ▲ 7.9 20.8
5 佐々木寿人 ▲ 8.5 11.1 ▲ 16.4 33.9 20.1
6 すずめクレイジー(4代目天鳳位) 8.1 38.5 ▲ 35.2 3.3 14.7
7 前田直哉 ▲ 26.9 19.6 ▲ 7.1 34.4 11.9 ▲ 23.1 8.8
8 前原雄大 ▲ 16.5 0.4 7.8 13.2 ▲ 30.5 ▲ 25.6
9 瀬戸熊直樹 ▲ 30.5 42.4 ▲ 34.7 ▲ 18.4 6.7 ▲ 34.5
10 就活生@川村軍団(9代目天鳳位) 41.0 ▲ 46.5 ▲ 25.9 7.5 ▲ 26.9 ▲ 50.8
11 藤崎智 3.7 ▲ 20.4 6.7 ▲ 42.8 ▲ 26.8 27.7 ▲ 51.9
12 おかもと(12代目天鳳位) ▲ 12.2 ▲ 6.8 ▲ 13.9 ▲ 29.6 ▲ 35.4 ▲ 97.9

 

逆に、下位陣だった藤崎プロはトップを取ったものの依然11位。9位以下だった瀬戸熊プロ、就活生@川村軍団さんも、やはりそのマイナスポイントの枷が効いて、なかなか浮上できず。次回予選最終節が勝負駆けとなる。

 

【スケジュール】
第4節  : 9月10日(日)
プレーオフ:11月 3日(祝金)
決勝戦  :11月23日(祝木)

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 第3節レポート:ケネス徳田

~リーグ戦ではポイントの差がそのまま勢いの差に?~
 
長い人類の歴史において、当然ながら先人たちの知恵や経験が、次世代に引き継がれ、蓄積され積み重なっていく。「産業革命」もいきなり突如発生したわけではなく、当然それまで蓄積された技術の応用となる。
麻雀もしかり、ルールやシステムの変遷などにより、一見目新しく見える戦法も、実は過去の焼き直し、もしくは応用例ということがほとんどである。
ゆえに先人たちの蓄積された知識、いわゆる「経験則」はそれこそ計り知れないほどである。
ところで、麻雀界のベテラン・荒正義プロ。2年前にA2リーグに陥落するまでは、プロ連盟創設時から30年以上A1リーグに居続けた。その荒プロ曰く「リーグ戦は持ってるポイントがそのまま勢いにつながるから。勝ってる人間は普通にやればどんどんポイント伸ばせるし、逆に▲100P超えちゃうともう何やってもダメよ」
 
100
 
身も蓋も無い言い方だが、長く麻雀界にいる人間ほど、この言葉の意味がよく伝わる。現状のポイントからくる精神状態ももちろんあるが、それを超える展開の悪さ、いわゆる「不ヅキ」、普通に打てないまるで枷のような重りが足を引っ張る…それがいわばリーグ戦でのマイナスポイントの重みである。
このマイナスポイントを大きく背負ってしまうと負のスパイラルに埋もれ、ほぼ浮上は見込めない、というのが定説である。
 
 
~苦しい下位陣の戦い~
 
さて現状11位がおかもとさん、12位が藤崎智プロと両者苦しい展開が続いている。特に藤崎プロは5戦消化し予選残り2回と、後が無い状況。プレーオフ進出までは2連勝に近い条件を突きつけられている。
その藤崎東3局1本場、6巡目に3メンチャンテンパイ即リーチ。
 
100
 
しかしこの3メンチャンがなかなかアガれず、17巡目の最後のツモでようやく500・1,000のアガリとなる。
南1局1本場では、東家・勝又プロとのリーチ合戦を3,900で制してトップ目で親番をむかえる。
だが南2局では勝又プロが1,300・2,600のツモアガリ
一万一万六万六万三筒四筒五筒  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き  ポン中中中  ツモ一万  ドラ六万
親カブリでトップ逆転される。さらに南3局でも勝又プロがアガって、7500点差をつけられてのオーラス。8巡目にテンパイするが…
 
100
 
ここはヤミテン。ドラの中を切って鳴かれなければリーチなのか、それともツモ&一発or裏ドラ条件なら、確実に2着を確保しようと考えたのか…その答えはわからぬまま。なぜなら同巡、東家・おかもとさんが
四万五万七万八万九万八索八索九索九索九索西西中  ツモ九索  ドラ中
九索を暗カン。カンドラ七筒が乗るや否や、次巡藤崎プロはツモ切りリーチ。11巡目に三万をツモって2,000・4,000とトップ逆転となった。
 
100
 
もし藤崎プロが先に先制リーチをしていたら…おそらくおかもとさんは九索カンのタイミングはもう少し後だったかもしれない。すると藤崎プロは三万をツモるが裏ドラは乗らず、2着で終わってた可能性が高い。トップ必須にもかかわらずヤミテン発進、ある意味奇策である。
一方、ふとした暗カンで親カブリとなったのがおかもとさん。藤崎プロの浮上により、これでトータル最下位。続く13回戦でもラスを引いてしまい、さらに苦しいトータルポイントとなった。
 
100
 
 
 
~プラスポイントからが本当の勝負!?~
 
リーグ戦はまずマイナスにならないこと、そしてプラスポイントがある程度溜まったら多少のリスク覚悟で強く攻めに転じること。これがポイントを伸ばすコツである。特に14回戦ではトータル2~4位の3名が同卓だけあって、ここでのトップは1回で2度おいしいと言ってもよい。
そしてこの半荘は勝又プロが制す。東3局の親番で5,800を就活生@川村軍団さんから。
 
100
 
続く1本場では
一万二万二万三万三万三万四万六万六万七万九万三筒三筒 出る八万  ドラ五筒
から7巡目にカン八万チー。そして四万を引き入れて即南家・前田プロから12,000のアガりをものにする。
トータルポイント2位をがっちり死守し、さらにポイントを伸ばしにかかる。
 
100
 
予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 合計
1 独歩(3代目天鳳位) 44.1 42.2 32.4 4.7 ▲ 13.7 109.7
2 勝又健志 ▲ 4.0 26.6 15.2 23.5 61.3
3 かにマジン(8代目天鳳位) ▲ 28.2 ▲ 14.0 18.6 32.0 29.2 ▲ 13.3 24.3
4 ASAPIN(初代・11代目天鳳位) ▲ 18.9 12.9 ▲ 7.2 41.9 ▲ 7.9 20.8
5 佐々木寿人 ▲ 8.5 11.1 ▲ 16.4 33.9 20.1
6 すずめクレイジー(4代目天鳳位) 8.1 38.5 ▲ 35.2 3.3 14.7
7 前田直哉 ▲ 26.9 19.6 ▲ 7.1 34.4 11.9 ▲ 23.1 8.8
8 前原雄大 ▲ 16.5 0.4 7.8 13.2 ▲ 30.5 ▲ 25.6
9 瀬戸熊直樹 ▲ 30.5 42.4 ▲ 34.7 ▲ 18.4 6.7 ▲ 34.5
10 就活生@川村軍団(9代目天鳳位) 41.0 ▲ 46.5 ▲ 25.9 7.5 ▲ 26.9 ▲ 50.8
11 藤崎智 3.7 ▲ 20.4 6.7 ▲ 42.8 ▲ 26.8 27.7 ▲ 51.9
12 おかもと(12代目天鳳位) ▲ 12.2 ▲ 6.8 ▲ 13.9 ▲ 29.6 ▲ 35.4 ▲ 97.9

 
逆に、下位陣だった藤崎プロはトップを取ったものの依然11位。9位以下だった瀬戸熊プロ、就活生@川村軍団さんも、やはりそのマイナスポイントの枷が効いて、なかなか浮上できず。次回予選最終節が勝負駆けとなる。
 
【スケジュール】
第4節  : 9月10日(日)
プレーオフ:11月 3日(祝金)
決勝戦  :11月23日(祝木)

第34期十段戦決勝 初日観戦記 柴田 吉和

日本プロ麻雀連盟二大ビッグタイトル『鳳凰戦』『十段戦』
全ての連盟員はこれらタイトル獲得を目指し、日々の生活で自分の欲を犠牲にしてまで麻雀力向上に励んでいる。それほどビッグタイトル獲得は、世間から注目を浴び自身が輝ける特別なステージなのだ。
前年『十段位』に輝いたのは、他を寄せ付けず圧巻で藤崎智が十段位戴冠となった。そして今年も挑戦者4名が決定し、現十段位藤崎を含めた5名で決定戦が開始される。

選手紹介(抜け番選択順)

 

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藤崎 智(現十段位)13期生
第16・33期十段位
第30期鳳凰位 他多数
昨年行われた団体日本一決定戦ではキャプテンを務める程、言わずと知れた連盟の代表選手。現在行われている鳳凰戦プロリーグでもA1リーグの首位を走っており、併冠を狙う為にもまずはこの十段戦連覇を狙う。
抜け番:4回戦
選択理由
「まさか1番最初に選択権がくるとは思っていなかったので、2回戦目の抜け番が残っていたらいいなと思っていたが、最初に選択権を貰えたので迷うことなく4回戦目を選択しました。」

 
 

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瀬戸熊 直樹(九段)14期生
第28・29・30期十段位
第26・27・29期鳳凰位 他多数
十段位3連覇から4年ぶりにこの舞台に戻ってきた。先日行われたAbemaTV麻雀駅伝で連盟公式ルールでの大惨敗は記憶に新しい。観ているこちら側が悔しく歯がゆかったのだから、当の本人は比ではないだろう。瀬戸熊時代復権へ、新たな挑戦が始まる。
抜け番:1回戦
選択理由
「5回戦目を選ぶと2日目に2回抜け番の可能性があるのと、3回連続で打ちたかった。初戦を観戦して誰が調子いいか見たいとゆうのもあった。」

 
 

100

 

上田 直樹(二段)32期生
第33期十段位決定戦2位
第22期特別昇級リーグ優勝
昨年は準優勝、物凄い名誉な事である。だが若手にとって世間の目から見るG1タイトル準優勝は、極論を言ってしまえば予選1回戦敗退者と同じ扱い。準優勝では何も変わらない。上田自身が身に染みて味わった一年間だっただろう。今年こそはという想いは人一倍強いはずである。
抜け番:2回戦
選択理由
「本当は4回戦を抜けたかったけど、2・3・5回戦しか残ってなくて、5回戦だけはイヤだったので消去法で2回戦を選択しました。」

 
 

100

 

青山 めぐみ(二段)28期生

二段戦から勝ち上がりを決めた。長い連盟の歴史の中でも、女性の連盟主催メジャーG1タイトル獲得は清水香織プロ(王位戦)と佐月麻理子プロ(麻雀マスターズ)の2名のみ。鳳凰・十段に限ればまだ誰も足を踏み入れた事もない、前人未到の大記録に挑む。
抜け番:3回戦
選択理由
「3回戦と5回戦しか残っていなかったが、昨日対局があり、あまり睡眠が取れていないので、今日4半荘は厳しいと思い3回戦目を抜け番としました。」

 
 

100

 

仁平 宜明(七段)11期生
第29期十段位決定戦3位
第20期鳳凰位決定戦2位
第24期鳳凰位決定戦3位
長年Aリーガーとして活躍し、決定戦に何度も進出し挑戦するもまだ獲得タイトルは無い。「今回が最大のチャンス。とにかくがむしゃらに十段位を獲りたい」と語ってくれた。
抜け番:5回戦
選択理由
「選択権がなく5回戦しか残っていなかったが、もともと5回戦を抜け番にしようと考えていた。2日目遅く会場入りできるのが大きいですね。」

 

以前ベテラン選手がある決定戦前のインタビューで「鳳凰や十段の決定戦はある意味思う存分楽しみたい。」と話していた。
実績十分のベテラン選手はそうかもしれない。だが若手、青山・上田にとっては今後の麻雀人生がかかっており、泥まみれになり這いつくばってでも掴み取りたい大決戦だ。
十段位獲得の後には、連盟タイトル戦シードの他に、最強戦ファイナル、モンド杯、天空麻雀、日本シリーズ、麻雀格闘楽部等、多数メディアへの出演チャンスへの道が明確に開ける。絶対に負けられない戦いなのである。
歴史と伝統ある日本プロ麻雀連盟のビッグタイトル『十段位』だからこそ、賞賛され絶賛される価値がある。
今年はどの様なドラマがあり、最後は誰が掴み取るだろうか。

※以後、対局者のコメントは、すべて対局後にご協力頂き記載しております。

 

100

 

1回戦(起家から、藤崎・仁平・上田・青山)抜け番:瀬戸熊

初戦は高打点を順番にアガリあう激しい展開で幕を開けた。

東1局2本場 ドラ:四万
西家:上田

二万三万四万四万四万七筒七筒  ポン中中中  ポン西西西  ツモ七筒

2,000・4,000は2,200・4,200

東2局 ドラ:三万
東家:仁平

一万一万三万四万五万一索二索三索三索四索一筒二筒三筒  リーチ  ツモ五索
2,600オール

東4局 ドラ:東
東家:青山

七万八万九万四索五索六索二筒二筒二筒七筒八筒九筒東  リーチ  ロン東

藤崎から7,700

南入し、ここまで藤崎だけ高打点がアガれていない藤崎の親番。

 

100

 

10巡目、ツモ五筒からノータイムで中のトイツ落としを選択した。

 

100

 

九筒を暗カンしている。
上田12巡目、三索をツモり待望の四暗刻テンパイ。リーチを打っても誰でも切りそうな待ちだったが上田はヤミテンを選択した。基本リーチ選択率が高く、先手を主張するケースが多い上田だからこそ余計意外なヤミテンに思えた。
上田「まだポイントが離されている状況では無いので、出アガリ跳満の出やすい七索のアガリでも良いかなと思いました。リーチしたら生牌の七索は出ないかと思いヤミテンに構えました。」

 

100

 

上田の待ちは3枚山に眠っていたが、藤崎の中トイツ落としが功を奏し、追いつき追い越しての3,900オールのアガリとなった。

 

100

 

10巡目、藤崎が中のトイツ落としを選択せず、12巡目上田の切った中を鳴いていたら、四筒で上田の四暗刻ツモアガリの未来があったのも面白い所だ。

南3局

 

100

 

12巡目にメンホン・七対子・ドラ2を北単騎でテンパイしていた藤崎。
14巡目に仁平から4面待ちリーチが入るがこちらは早々と純カラで藤崎大チャンスと思われたが、北は山に深く最後のツモ番でツモってきたのはドラの八筒
自身のツモ番は無く、場にピンズが高く、リーチ信頼度の高い仁平のリーチとオリる要素はふんだんに揃っていたが、藤崎の選択はドラをツモ切って仁平の最終ツモにアガリを求めた。
これが決定戦特有の頭取り用戦術なのか、自分の状態や仁平の状態を重んじでの選択なのか不明ではあるが、現十段位の意地が強烈に伝わってくるプロの一打だった。

藤崎「七筒がワンチャンス。八筒が3枚見えなので当たれば高いけど、当たる確率は高くない。もし振り込みになっても、その後にはさほど響かないけど、オリてもし仁平の最後のツモが北ならその後悪くなりそうでそれが一番怖かったです。」
上田「この局の藤崎さんの八筒切ってのテンパイ維持が、今日一番印象に残っています。気合入ってるな、僕もぶつけていって戦わないとなと思いました。」

オーラス仁平が上田から5,200点を出アガリ、浮きの2着に浮上するが、藤崎が絶好のトップスタートを決めた。

1回戦成績
藤崎:+19.4P 仁平:+5.0P 青山:▲6.2P 上田:▲18.2P

 

2回戦(起家から、青山・瀬戸熊・仁平・藤崎)抜け番:上田

藤崎 VS 瀬戸熊。もう数えきれない程、何度もタイトル戦決勝で激闘を繰り広げてきた連盟の2トップ。2人のG1決定戦対決は第5期麻雀グランプリMAX以来となるので約3年半ぶりか。
このエース2人の対決を待ち望んだファンも少なくないはずだ。実際長い間ライバルとして連盟を麻雀界を牽引してきた2人の対決は、否が応にも世間の注目が注がれる。

東2局

 

100

 

青山5面待ち、高め一通のリーチ。
親番の瀬戸熊が完全1シャンテンから一発で高め一筒をつかみ放銃となった。

四万五万五万一索一索四索五索六索三筒四筒発発発  ツモ一筒

流れを重んじる打ち手の瀬戸熊にとって、入りの初戦・親番でド高めを一発放銃スタートの心境が気になった。

瀬戸熊「また欲にかられて、くだらない放銃をしたな。と思いました。」

親番・完全1シャンテンとくれば、誰もがしょうがないで済ませてしまいそうな放銃だが、本人は至って冷静に受け止めて、謙遜されていた。
また、7,700点をアガった側の青山のコメントが面白い。

青山「テンパイの瞬間はヤミテンの選択肢の瞬間がありました。他家の親、特に藤崎プロ瀬戸熊プロに連荘させたくなかったので、交わしていけるなら毎回交わしていきたかった。」

このコメントでも解る様に、若手は普段画面越しで観ているビッグネーム選手と実際戦う事になると、麻雀で戦う以前に有名選手のネームバリューとの戦いになる。それがG1タイトル十段戦の舞台+藤崎・瀬戸熊のネームバリューとくればなおさらである。
別の局で青山にコメントを求めても、「藤崎が・・・瀬戸熊が・・・」と2人を意識しすぎている様なコメントが多かったのが印象的だった。

東4局 親:藤崎

 

100

 

12巡目ドラの白を重ねてテンパイ。八筒九筒がどちらも2枚切れで手変わりも少なく、下家にピンズが高そうでもリーチ選択をする人が多そうだが、藤崎はヤミテンを選択した。
結果はあっさり次巡七筒ツモで2,600オールのツモアガリとなった。
この様に大多数がリーチ選択しそうな手牌を、藤崎はヤミテンに構えてアガリを取る印象的な場面が、前年十段戦の序盤であったのを皆さん覚えていらっしゃるだろうか。前年はこの様なオリジナルヤミテンから流れを一気に掴み、ポイントを量産し十段位を獲得した事が思い出される。当時、観戦記を担当されていた荒プロも絶賛のヤミテンだった。

藤崎「ピンズが高くリーチをしても出アガリはあまり期待できない。リーチをかけた方が連荘率は格段とアップするとは思ったのですが、ドラが重なってのテンパイなので連荘だけではなくてアガリの確率を上げるためにドラ暗刻などの手変わりもみました。」本当に藤崎の胆力には頭が下がる。

今半荘は、青山が7,700点のアガリからスタートしきっかけを掴めるかと思ったが、南1局に瀬戸熊へ中途半端な7,700放銃などで徐々に点棒を減らし、終わってみればラスでの終了となり、藤崎の2連勝となった。
麻雀は、他のプロスポーツと同様にホームコートアドバンテージは確実に存在すると私は考える。映像対局経験・スタジオ独特の雰囲気・半荘合間の番組スケジュール等、Aリーグなどで毎月の様にスタジオで打ち慣れているAリーガー3人は上田・青山とのアドバンテージ差は大差だ。

対局後に青山が「緊張してフワフワしていた。麻雀の前に所作を気にしてしまう。」とコメントしていたが、早く対局に入り込んで自分の麻雀をぶつけて欲しい。休憩時間の合間、不安そうに深呼吸している彼女の姿を見てふとそんな事が頭をよぎった。

2回戦成績
藤崎:+16.6P 仁平:+4.2P 瀬戸熊:▲8.2P 青山:▲12.6P

2回戦終了時成績
藤崎:+36.0P 仁平:+9.2P 瀬戸熊:▲8.2P 上田:▲18.2P 青山:▲18.8P

 

3回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山

藤崎の連勝で迎えた3回戦。「3連勝を狙っていた。」と藤崎は語ってくれた。
一方、瀬戸熊・仁平は、「藤崎さんをマークしていた。」と同じ回答だった。

東1局1本場

 

100

 

『僕は七対子・ドラ2をリーチするほど弱くない』藤崎を知る者なら必ず耳にした事のある程、有名なフレーズであるが、リーグ戦以外のタイトル決定戦では七対子・ドラ2リーチをときおり見せる。
もちろん場況ありきでの事だが、短期決戦や普段同卓する事が少ない対局者情報というのが大きな要因ではないかと推測する。
今局は中スジの六筒単騎でリーチを打った。リーチ時点でドンピシャの山に3枚眠っていた。
藤崎にリーチを打った思考を質問すると、明確な答えを頂けたが、でもまだ書かないでとの回答だったので、戦略的なリーチだった事は間違いない。

又、13巡目の瀬戸熊手牌。

一万二万三万五万七万八万九万一索二索三索四索四索六筒  ツモ西

高打点の見える1シャンテンで、見ている側からは六筒がいつ出てもおかしくない手牌と思っていたが、生牌のツモ西で早々と完全撤退とした。

瀬戸熊「六筒が微妙に怪しいと思っていたのと、七対子の可能性があるなと思ったので、やめました。」

又、仁平が自身今日一番印象に残っている局と語ってくれた。
藤崎のリーチ次巡、仁平の手牌。

五万六万七万一索一索七索七索一筒二筒三筒東東発  ツモ七索

一索で迂回を選択した。

仁平「ここまで藤崎さんの追っ手が自分しかいないので、どこかで藤崎さんにつっかけなくちゃと感じていました。感覚的にドラ発は通りそうと思ったけど、当たってしまったらとリスクが大きすぎる勝負。でも七索暗刻の感触からここはいくべきでした。結果は、恐らくリーチをかけていれば、リンシャンからの一索ツモアガリ。東を鳴いても、危険牌を切らずに、最後のツモで発のツモアガリ。ここが流れを変えるチャンスでした。今日一番の勝負所を完全に間違えた。」
悔しそうに言葉を噛みしめながら語っていたのが印象的だった。

東2局 親:瀬戸熊 ドラ:発

一万二万三万五万六万七万一索二索三索一筒三筒九筒九筒  リーチ  ロン二筒

仁平から7,700

東2局1本場 ドラ:六筒

二万三万四索四索四索一筒二筒三筒四筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ一万

1,000は1,100オール

東2局2本場 ドラ:三筒

三万四万五万七万八万三索三索五索六索七索三筒三筒三筒  リーチ

親の瀬戸熊、2連荘後のドラを暗刻にしてのリーチ。とうとう来た!クマクマタイム来た!そう期待したファンも多かったのではないだろうか。
この連荘中は自分の時間が来ているという感覚はありましたか?との質問に、瀬戸熊「これをアガれば、来るなと思ってました。」

待ち牌は山にまだ眠っていたが、瀬戸熊に舞い込むことはなく、ここは流局となり、次局に上田がサバキを入れ瀬戸熊の親が流れた。
今回クマクマタイムは、あと一歩の所で不発に終わったが、やはりあの爆発力には期待せずにはいられない。今決定戦でも必ず見せてくれる事だろう。

南1局1本場
この日、藤崎が一番印象に残っていると語ってくれた局。

 

100

 

親の藤崎7巡目。下家瀬戸熊がマンズのホンイツ模様で5巡目に白を2鳴きしている。
このドラもなく生牌の南七万八万が3枚切れ)が浮いている手牌から、3連勝目指し攻める意思を持ったダブ南をぶつけていった。
藤崎にテンパイが入ったのが14巡目と終盤になってしまったが、ドラを叩き切ってのリーチ宣言。この藤崎の意思のこもったリーチに対して、さすがの瀬戸熊も撤退を余儀なくされた。

二万三万四万七万八万九万八索八索八索四筒五筒東東  リーチ  ツモ三筒

結果はたかが1,000オールだが、見ている側にとっては鳥肌ものだった。
藤崎「八万が3枚切れていたので七万から切りたかったのですが、南を打つ気がないのに七万から切るのではワガママ過ぎかなと思いました。南から切ってもしポンされればマンズはなにも切らずに形式テンパイでも粘るつもりでしたし、南が通ればマンズも全て押す気でいました。」

藤崎は4回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「今日は展開が良かっただけで、絶好調ではなかったです。あまり同卓する機会の少ない、上田君・青山さんを掴みきれなかったという印象ですね。人ではなく場のイメージが湧かなかったので、長考が多くなってしまった1日でした。内容は全くダメでしたね。」

3回戦成績
上田:+15.2P 藤崎:+7.9P 瀬戸熊:+4.9P 仁平:▲28.0P

3回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 上田:▲3.0P 瀬戸熊:▲3.3P 仁平:▲18.8P 青山:▲18.8P

 

4回戦(起家から、上田・青山・瀬戸熊・仁平)抜け番:藤崎

抜け番の藤崎以外、全員マイナスポイント4名の対局。今日プラスで終わりたいと誰もが思う事だろうが、好調藤崎が抜け番となり各者の戦い方にも注目が集まった。

東2局 親:青山 ドラ:八万

四万四万五索五索五索四筒四筒四筒白白  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ツモ白

青山の8,000オールが決まる。

青山「配牌を貰った時は、リーチ・ツモ・ドラ1で手を進めましたが、八万が重なった時は七対子にシフトしました。あの形になって八万以外から仕掛けてもアガれるイメージもなかったので。瀬戸熊プロから八万が出た時は体で反応しました。」

青山さんに8,000オールと申告され何か想う所はありましたか?

瀬戸熊「特には思わなかったですが、藤崎さんとの点差しか考えてなかったので。ただ浮きが最低条件の半荘だったので、苦しくなったなあと思いました。」

東3局 親:瀬戸熊 ドラ:一索
素点を稼ぎたい青山に大チャンス。7巡目と早い巡目にドラの一索を暗刻にしてテンパイ。役無しヤミテンを選択した。

六万六万六万七万八万九万一索一索一索八索九索中中

手変わり牌をツモる事なく、中が出る事もなく、13巡目親の瀬戸熊よりリーチが入った同巡。

 

100

 

ツモ六筒でドラ一索に手をかけ、あっさりギブアップ宣言をした。
今半荘51,200点持ち、素点を持っている・自身ドラ暗刻と攻めやすい要素が揃っていてのベタオリは弱気に映った。
序盤で得た点数を守るのではなく、この点棒をいかに使って素点をのばす事ができるか・戦える時は強く戦うが決定戦頭取りを勝ち切る戦い方と私は考える。
決定戦は初である青山にとって、普段経験する事がない頭取り特有の思考・優勝が見え始めた時の猛烈なプレッシャーと自分自身との闘いなど、初決定戦での乗り越えなければならないハードルは本人が想像している以上に高い。

南4局1本場 ドラ:五万

四万五万六万七万八万五索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン三万

オーラス、上田が瀬戸熊から7,700は8,000を出アガリ、浮きにまわって終局となった。

4回戦成績
青山:+31.5P 上田:+9.1P 瀬戸熊:▲15.0P 仁平:▲25.6P

4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P

 

青山「ずっと緊張していました。初日はまだトーナメントの様に打とうと決めていたので、結果は良かったと思います。でも内容は疑問が残ったり、反省しなきゃいけない事がたくさんありましたので、2日目はまた違う気持ちで臨みます。」

上田「リーチや仕掛けの信頼度の高いメンバーでの決定戦なので、アクションに対して警戒しながら打とうと思っていました。特に藤崎さんのヤミテン警戒していました。勝負手が全然アガれなかった印象がありますが、ポイントがプラスで終われたので良かったです。」

瀬戸熊「3回戦目は2連勝している藤崎さんが調子がいいのがわかっていたので、藤崎さんに走られない様に打ちました。今日は最低の出来だったので、1週間リフレッシュしていい麻雀を打てるよう頑張ります。」

仁平「5回戦が抜け番なので、現状トータル最下位の自分が10回戦抜け番濃厚なのは仕方ないと思うが、5位敗退になってしまっては意味がないのでポイントを意識しながら、特に藤崎さんには厳しく打ちます。自分らしく打って流れが来たら、その流れを逃さないつもりで休まず走り続けます。」

十段戦 決勝観戦記/第34期十段戦決勝 初日観戦記 柴田 吉和

日本プロ麻雀連盟二大ビッグタイトル『鳳凰戦』『十段戦』
全ての連盟員はこれらタイトル獲得を目指し、日々の生活で自分の欲を犠牲にしてまで麻雀力向上に励んでいる。それほどビッグタイトル獲得は、世間から注目を浴び自身が輝ける特別なステージなのだ。
前年『十段位』に輝いたのは、他を寄せ付けず圧巻で藤崎智が十段位戴冠となった。そして今年も挑戦者4名が決定し、現十段位藤崎を含めた5名で決定戦が開始される。
選手紹介(抜け番選択順)
 
100
 
藤崎 智(現十段位)13期生
第16・33期十段位
第30期鳳凰位 他多数
昨年行われた団体日本一決定戦ではキャプテンを務める程、言わずと知れた連盟の代表選手。現在行われている鳳凰戦プロリーグでもA1リーグの首位を走っており、併冠を狙う為にもまずはこの十段戦連覇を狙う。
抜け番:4回戦
選択理由
「まさか1番最初に選択権がくるとは思っていなかったので、2回戦目の抜け番が残っていたらいいなと思っていたが、最初に選択権を貰えたので迷うことなく4回戦目を選択しました。」
 
 
100
 
瀬戸熊 直樹(九段)14期生
第28・29・30期十段位
第26・27・29期鳳凰位 他多数
十段位3連覇から4年ぶりにこの舞台に戻ってきた。先日行われたAbemaTV麻雀駅伝で連盟公式ルールでの大惨敗は記憶に新しい。観ているこちら側が悔しく歯がゆかったのだから、当の本人は比ではないだろう。瀬戸熊時代復権へ、新たな挑戦が始まる。
抜け番:1回戦
選択理由
「5回戦目を選ぶと2日目に2回抜け番の可能性があるのと、3回連続で打ちたかった。初戦を観戦して誰が調子いいか見たいとゆうのもあった。」
 
 
100
 
上田 直樹(二段)32期生
第33期十段位決定戦2位
第22期特別昇級リーグ優勝
昨年は準優勝、物凄い名誉な事である。だが若手にとって世間の目から見るG1タイトル準優勝は、極論を言ってしまえば予選1回戦敗退者と同じ扱い。準優勝では何も変わらない。上田自身が身に染みて味わった一年間だっただろう。今年こそはという想いは人一倍強いはずである。
抜け番:2回戦
選択理由
「本当は4回戦を抜けたかったけど、2・3・5回戦しか残ってなくて、5回戦だけはイヤだったので消去法で2回戦を選択しました。」
 
 
100
 
青山 めぐみ(二段)28期生
二段戦から勝ち上がりを決めた。長い連盟の歴史の中でも、女性の連盟主催メジャーG1タイトル獲得は清水香織プロ(王位戦)と佐月麻理子プロ(麻雀マスターズ)の2名のみ。鳳凰・十段に限ればまだ誰も足を踏み入れた事もない、前人未到の大記録に挑む。
抜け番:3回戦
選択理由
「3回戦と5回戦しか残っていなかったが、昨日対局があり、あまり睡眠が取れていないので、今日4半荘は厳しいと思い3回戦目を抜け番としました。」
 
 
100
 
仁平 宜明(七段)11期生
第29期十段位決定戦3位
第20期鳳凰位決定戦2位
第24期鳳凰位決定戦3位
長年Aリーガーとして活躍し、決定戦に何度も進出し挑戦するもまだ獲得タイトルは無い。「今回が最大のチャンス。とにかくがむしゃらに十段位を獲りたい」と語ってくれた。
抜け番:5回戦
選択理由
「選択権がなく5回戦しか残っていなかったが、もともと5回戦を抜け番にしようと考えていた。2日目遅く会場入りできるのが大きいですね。」
 
以前ベテラン選手がある決定戦前のインタビューで「鳳凰や十段の決定戦はある意味思う存分楽しみたい。」と話していた。
実績十分のベテラン選手はそうかもしれない。だが若手、青山・上田にとっては今後の麻雀人生がかかっており、泥まみれになり這いつくばってでも掴み取りたい大決戦だ。
十段位獲得の後には、連盟タイトル戦シードの他に、最強戦ファイナル、モンド杯、天空麻雀、日本シリーズ、麻雀格闘楽部等、多数メディアへの出演チャンスへの道が明確に開ける。絶対に負けられない戦いなのである。
歴史と伝統ある日本プロ麻雀連盟のビッグタイトル『十段位』だからこそ、賞賛され絶賛される価値がある。
今年はどの様なドラマがあり、最後は誰が掴み取るだろうか。
※以後、対局者のコメントは、すべて対局後にご協力頂き記載しております。
 
100
 
1回戦(起家から、藤崎・仁平・上田・青山)抜け番:瀬戸熊
初戦は高打点を順番にアガリあう激しい展開で幕を開けた。
東1局2本場 ドラ:四万
西家:上田
二万三万四万四万四万七筒七筒  ポン中中中  ポン西西西  ツモ七筒
2,000・4,000は2,200・4,200
東2局 ドラ:三万
東家:仁平
一万一万三万四万五万一索二索三索三索四索一筒二筒三筒  リーチ  ツモ五索
2,600オール
東4局 ドラ:東
東家:青山
七万八万九万四索五索六索二筒二筒二筒七筒八筒九筒東  リーチ  ロン東
藤崎から7,700
南入し、ここまで藤崎だけ高打点がアガれていない藤崎の親番。
 
100
 
10巡目、ツモ五筒からノータイムで中のトイツ落としを選択した。
 
100
 
九筒を暗カンしている。
上田12巡目、三索をツモり待望の四暗刻テンパイ。リーチを打っても誰でも切りそうな待ちだったが上田はヤミテンを選択した。基本リーチ選択率が高く、先手を主張するケースが多い上田だからこそ余計意外なヤミテンに思えた。
上田「まだポイントが離されている状況では無いので、出アガリ跳満の出やすい七索のアガリでも良いかなと思いました。リーチしたら生牌の七索は出ないかと思いヤミテンに構えました。」
 
100
 
上田の待ちは3枚山に眠っていたが、藤崎の中トイツ落としが功を奏し、追いつき追い越しての3,900オールのアガリとなった。
 
100
 
10巡目、藤崎が中のトイツ落としを選択せず、12巡目上田の切った中を鳴いていたら、四筒で上田の四暗刻ツモアガリの未来があったのも面白い所だ。
南3局
 
100
 
12巡目にメンホン・七対子・ドラ2を北単騎でテンパイしていた藤崎。
14巡目に仁平から4面待ちリーチが入るがこちらは早々と純カラで藤崎大チャンスと思われたが、北は山に深く最後のツモ番でツモってきたのはドラの八筒
自身のツモ番は無く、場にピンズが高く、リーチ信頼度の高い仁平のリーチとオリる要素はふんだんに揃っていたが、藤崎の選択はドラをツモ切って仁平の最終ツモにアガリを求めた。
これが決定戦特有の頭取り用戦術なのか、自分の状態や仁平の状態を重んじでの選択なのか不明ではあるが、現十段位の意地が強烈に伝わってくるプロの一打だった。
藤崎「七筒がワンチャンス。八筒が3枚見えなので当たれば高いけど、当たる確率は高くない。もし振り込みになっても、その後にはさほど響かないけど、オリてもし仁平の最後のツモが北ならその後悪くなりそうでそれが一番怖かったです。」
上田「この局の藤崎さんの八筒切ってのテンパイ維持が、今日一番印象に残っています。気合入ってるな、僕もぶつけていって戦わないとなと思いました。」
オーラス仁平が上田から5,200点を出アガリ、浮きの2着に浮上するが、藤崎が絶好のトップスタートを決めた。
1回戦成績
藤崎:+19.4P 仁平:+5.0P 青山:▲6.2P 上田:▲18.2P
 
2回戦(起家から、青山・瀬戸熊・仁平・藤崎)抜け番:上田
藤崎 VS 瀬戸熊。もう数えきれない程、何度もタイトル戦決勝で激闘を繰り広げてきた連盟の2トップ。2人のG1決定戦対決は第5期麻雀グランプリMAX以来となるので約3年半ぶりか。
このエース2人の対決を待ち望んだファンも少なくないはずだ。実際長い間ライバルとして連盟を麻雀界を牽引してきた2人の対決は、否が応にも世間の注目が注がれる。
東2局
 
100
 
青山5面待ち、高め一通のリーチ。
親番の瀬戸熊が完全1シャンテンから一発で高め一筒をつかみ放銃となった。
四万五万五万一索一索四索五索六索三筒四筒発発発  ツモ一筒
流れを重んじる打ち手の瀬戸熊にとって、入りの初戦・親番でド高めを一発放銃スタートの心境が気になった。
瀬戸熊「また欲にかられて、くだらない放銃をしたな。と思いました。」
親番・完全1シャンテンとくれば、誰もがしょうがないで済ませてしまいそうな放銃だが、本人は至って冷静に受け止めて、謙遜されていた。
また、7,700点をアガった側の青山のコメントが面白い。
青山「テンパイの瞬間はヤミテンの選択肢の瞬間がありました。他家の親、特に藤崎プロ瀬戸熊プロに連荘させたくなかったので、交わしていけるなら毎回交わしていきたかった。」
このコメントでも解る様に、若手は普段画面越しで観ているビッグネーム選手と実際戦う事になると、麻雀で戦う以前に有名選手のネームバリューとの戦いになる。それがG1タイトル十段戦の舞台+藤崎・瀬戸熊のネームバリューとくればなおさらである。
別の局で青山にコメントを求めても、「藤崎が・・・瀬戸熊が・・・」と2人を意識しすぎている様なコメントが多かったのが印象的だった。
東4局 親:藤崎
 
100
 
12巡目ドラの白を重ねてテンパイ。八筒九筒がどちらも2枚切れで手変わりも少なく、下家にピンズが高そうでもリーチ選択をする人が多そうだが、藤崎はヤミテンを選択した。
結果はあっさり次巡七筒ツモで2,600オールのツモアガリとなった。
この様に大多数がリーチ選択しそうな手牌を、藤崎はヤミテンに構えてアガリを取る印象的な場面が、前年十段戦の序盤であったのを皆さん覚えていらっしゃるだろうか。前年はこの様なオリジナルヤミテンから流れを一気に掴み、ポイントを量産し十段位を獲得した事が思い出される。当時、観戦記を担当されていた荒プロも絶賛のヤミテンだった。
藤崎「ピンズが高くリーチをしても出アガリはあまり期待できない。リーチをかけた方が連荘率は格段とアップするとは思ったのですが、ドラが重なってのテンパイなので連荘だけではなくてアガリの確率を上げるためにドラ暗刻などの手変わりもみました。」本当に藤崎の胆力には頭が下がる。
今半荘は、青山が7,700点のアガリからスタートしきっかけを掴めるかと思ったが、南1局に瀬戸熊へ中途半端な7,700放銃などで徐々に点棒を減らし、終わってみればラスでの終了となり、藤崎の2連勝となった。
麻雀は、他のプロスポーツと同様にホームコートアドバンテージは確実に存在すると私は考える。映像対局経験・スタジオ独特の雰囲気・半荘合間の番組スケジュール等、Aリーグなどで毎月の様にスタジオで打ち慣れているAリーガー3人は上田・青山とのアドバンテージ差は大差だ。
対局後に青山が「緊張してフワフワしていた。麻雀の前に所作を気にしてしまう。」とコメントしていたが、早く対局に入り込んで自分の麻雀をぶつけて欲しい。休憩時間の合間、不安そうに深呼吸している彼女の姿を見てふとそんな事が頭をよぎった。
2回戦成績
藤崎:+16.6P 仁平:+4.2P 瀬戸熊:▲8.2P 青山:▲12.6P
2回戦終了時成績
藤崎:+36.0P 仁平:+9.2P 瀬戸熊:▲8.2P 上田:▲18.2P 青山:▲18.8P
 
3回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山
藤崎の連勝で迎えた3回戦。「3連勝を狙っていた。」と藤崎は語ってくれた。
一方、瀬戸熊・仁平は、「藤崎さんをマークしていた。」と同じ回答だった。
東1局1本場
 
100
 
『僕は七対子・ドラ2をリーチするほど弱くない』藤崎を知る者なら必ず耳にした事のある程、有名なフレーズであるが、リーグ戦以外のタイトル決定戦では七対子・ドラ2リーチをときおり見せる。
もちろん場況ありきでの事だが、短期決戦や普段同卓する事が少ない対局者情報というのが大きな要因ではないかと推測する。
今局は中スジの六筒単騎でリーチを打った。リーチ時点でドンピシャの山に3枚眠っていた。
藤崎にリーチを打った思考を質問すると、明確な答えを頂けたが、でもまだ書かないでとの回答だったので、戦略的なリーチだった事は間違いない。
又、13巡目の瀬戸熊手牌。
一万二万三万五万七万八万九万一索二索三索四索四索六筒  ツモ西
高打点の見える1シャンテンで、見ている側からは六筒がいつ出てもおかしくない手牌と思っていたが、生牌のツモ西で早々と完全撤退とした。
瀬戸熊「六筒が微妙に怪しいと思っていたのと、七対子の可能性があるなと思ったので、やめました。」
又、仁平が自身今日一番印象に残っている局と語ってくれた。
藤崎のリーチ次巡、仁平の手牌。
五万六万七万一索一索七索七索一筒二筒三筒東東発  ツモ七索
一索で迂回を選択した。
仁平「ここまで藤崎さんの追っ手が自分しかいないので、どこかで藤崎さんにつっかけなくちゃと感じていました。感覚的にドラ発は通りそうと思ったけど、当たってしまったらとリスクが大きすぎる勝負。でも七索暗刻の感触からここはいくべきでした。結果は、恐らくリーチをかけていれば、リンシャンからの一索ツモアガリ。東を鳴いても、危険牌を切らずに、最後のツモで発のツモアガリ。ここが流れを変えるチャンスでした。今日一番の勝負所を完全に間違えた。」
悔しそうに言葉を噛みしめながら語っていたのが印象的だった。
東2局 親:瀬戸熊 ドラ:発
一万二万三万五万六万七万一索二索三索一筒三筒九筒九筒  リーチ  ロン二筒
仁平から7,700
東2局1本場 ドラ:六筒
二万三万四索四索四索一筒二筒三筒四筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ一万
1,000は1,100オール
東2局2本場 ドラ:三筒
三万四万五万七万八万三索三索五索六索七索三筒三筒三筒  リーチ
親の瀬戸熊、2連荘後のドラを暗刻にしてのリーチ。とうとう来た!クマクマタイム来た!そう期待したファンも多かったのではないだろうか。
この連荘中は自分の時間が来ているという感覚はありましたか?との質問に、瀬戸熊「これをアガれば、来るなと思ってました。」
待ち牌は山にまだ眠っていたが、瀬戸熊に舞い込むことはなく、ここは流局となり、次局に上田がサバキを入れ瀬戸熊の親が流れた。
今回クマクマタイムは、あと一歩の所で不発に終わったが、やはりあの爆発力には期待せずにはいられない。今決定戦でも必ず見せてくれる事だろう。
南1局1本場
この日、藤崎が一番印象に残っていると語ってくれた局。
 
100
 
親の藤崎7巡目。下家瀬戸熊がマンズのホンイツ模様で5巡目に白を2鳴きしている。
このドラもなく生牌の南七万八万が3枚切れ)が浮いている手牌から、3連勝目指し攻める意思を持ったダブ南をぶつけていった。
藤崎にテンパイが入ったのが14巡目と終盤になってしまったが、ドラを叩き切ってのリーチ宣言。この藤崎の意思のこもったリーチに対して、さすがの瀬戸熊も撤退を余儀なくされた。
二万三万四万七万八万九万八索八索八索四筒五筒東東  リーチ  ツモ三筒
結果はたかが1,000オールだが、見ている側にとっては鳥肌ものだった。
藤崎「八万が3枚切れていたので七万から切りたかったのですが、南を打つ気がないのに七万から切るのではワガママ過ぎかなと思いました。南から切ってもしポンされればマンズはなにも切らずに形式テンパイでも粘るつもりでしたし、南が通ればマンズも全て押す気でいました。」
藤崎は4回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「今日は展開が良かっただけで、絶好調ではなかったです。あまり同卓する機会の少ない、上田君・青山さんを掴みきれなかったという印象ですね。人ではなく場のイメージが湧かなかったので、長考が多くなってしまった1日でした。内容は全くダメでしたね。」
3回戦成績
上田:+15.2P 藤崎:+7.9P 瀬戸熊:+4.9P 仁平:▲28.0P
3回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 上田:▲3.0P 瀬戸熊:▲3.3P 仁平:▲18.8P 青山:▲18.8P
 
4回戦(起家から、上田・青山・瀬戸熊・仁平)抜け番:藤崎
抜け番の藤崎以外、全員マイナスポイント4名の対局。今日プラスで終わりたいと誰もが思う事だろうが、好調藤崎が抜け番となり各者の戦い方にも注目が集まった。
東2局 親:青山 ドラ:八万
四万四万五索五索五索四筒四筒四筒白白  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ツモ白
青山の8,000オールが決まる。
青山「配牌を貰った時は、リーチ・ツモ・ドラ1で手を進めましたが、八万が重なった時は七対子にシフトしました。あの形になって八万以外から仕掛けてもアガれるイメージもなかったので。瀬戸熊プロから八万が出た時は体で反応しました。」
青山さんに8,000オールと申告され何か想う所はありましたか?
瀬戸熊「特には思わなかったですが、藤崎さんとの点差しか考えてなかったので。ただ浮きが最低条件の半荘だったので、苦しくなったなあと思いました。」
東3局 親:瀬戸熊 ドラ:一索
素点を稼ぎたい青山に大チャンス。7巡目と早い巡目にドラの一索を暗刻にしてテンパイ。役無しヤミテンを選択した。
六万六万六万七万八万九万一索一索一索八索九索中中
手変わり牌をツモる事なく、中が出る事もなく、13巡目親の瀬戸熊よりリーチが入った同巡。
 
100
 
ツモ六筒でドラ一索に手をかけ、あっさりギブアップ宣言をした。
今半荘51,200点持ち、素点を持っている・自身ドラ暗刻と攻めやすい要素が揃っていてのベタオリは弱気に映った。
序盤で得た点数を守るのではなく、この点棒をいかに使って素点をのばす事ができるか・戦える時は強く戦うが決定戦頭取りを勝ち切る戦い方と私は考える。
決定戦は初である青山にとって、普段経験する事がない頭取り特有の思考・優勝が見え始めた時の猛烈なプレッシャーと自分自身との闘いなど、初決定戦での乗り越えなければならないハードルは本人が想像している以上に高い。
南4局1本場 ドラ:五万
四万五万六万七万八万五索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン三万
オーラス、上田が瀬戸熊から7,700は8,000を出アガリ、浮きにまわって終局となった。
4回戦成績
青山:+31.5P 上田:+9.1P 瀬戸熊:▲15.0P 仁平:▲25.6P
4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P
 
青山「ずっと緊張していました。初日はまだトーナメントの様に打とうと決めていたので、結果は良かったと思います。でも内容は疑問が残ったり、反省しなきゃいけない事がたくさんありましたので、2日目はまた違う気持ちで臨みます。」
上田「リーチや仕掛けの信頼度の高いメンバーでの決定戦なので、アクションに対して警戒しながら打とうと思っていました。特に藤崎さんのヤミテン警戒していました。勝負手が全然アガれなかった印象がありますが、ポイントがプラスで終われたので良かったです。」
瀬戸熊「3回戦目は2連勝している藤崎さんが調子がいいのがわかっていたので、藤崎さんに走られない様に打ちました。今日は最低の出来だったので、1週間リフレッシュしていい麻雀を打てるよう頑張ります。」
仁平「5回戦が抜け番なので、現状トータル最下位の自分が10回戦抜け番濃厚なのは仕方ないと思うが、5位敗退になってしまっては意味がないのでポイントを意識しながら、特に藤崎さんには厳しく打ちます。自分らしく打って流れが来たら、その流れを逃さないつもりで休まず走り続けます。」

何を切る?fromロン2 2017年9月

何を切る?fromロン2 2017年9月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南2局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

 

プロ

六万切り・・・15人
八索切り・・・8人
北切り・・・8人
六索切り・・・4人
三筒切り・・・3人
五万切り・・・1人
四筒切り・・・1人

 

ロン2ユーザー

北切り・・・27.6%
六万切り・・・24.6%
六索切り・・・16.6%
八索切り・・・12.6%
五万切り・・・8.5%
四筒切り・・・6%
三筒切り・・・4%

 

 

プロ解答(50音順)

六万切り

荒正義
七索はチーテン可。」

石田亜沙己
「678三色を見て、五万などが重なれば北のトイツ落としでタンヤオに。リーチドラ1の手にするのはもったいない。南2局のトップ目ということで、リーチをかけなくてもよい役有りのテンパイにしたい。」

石渡正志
「まずは打点を追いたい。カンチャンの受けも残すので、守備も考えるとともに、タンヤオ変化や喰い仕掛けも考慮する。」

黒沢咲
「ピンフ三色を目指して打六万とします。五万を引いた時だけ北を落としてタンピン三色に向かいます。」

瀬戸熊直樹
「最高形を目指す。五万八万ツモなら打北とし、鳴きも視野に。」

二階堂瑠美
「オーラスならばソーズを外す選択もあるけど、基本的には三色目は残します。二筒五筒の切れ具合や、場の変化で七索は鳴きます。」

仁平宣明
「役無しテンパイは組みたくないし、七筒ツモに勢いを感じて高目を目指す。先に五万が重なれば北のトイツ落とし。もちろん七索のチーテンは取らない。」

HIRO柴田
「役は付けたい。五万引きは打北。」

藤崎智
「役有りテンパイを目指す。五万八万の重なりでタンヤオに移行します。」

麓征生
「678を確定させ、タンヤオも見る。点棒が少ない時は打六索。」

前田直哉
「トップ目なので手役に持っていきたい。北は安全牌としても取っておきたい局面。」

前原雄大
「ツモ七筒に勢いを感じ高目を見る。」

三戸亮祐
「トップ目なので、躱し手も考慮して678の三色に固定する。」

美波智子
「678の三色はまだ見切れないので、打六万とし、五万八万が入ればタンヤオに移行します。」

望月雅継
「ツモ七筒ときたからには、素直に三色本線の手組みとする。当然ツモ五万八万)からのタンヤオ移行も取りこぼさないように!。」

 

 

八索切り

朝霧千裕
「トップ目、一発・裏ドラ有りのルールということで、三色を見切っての打八索。」

小笠原奈央
「点数を持ってトップ目。自然に打つために八索切り。」

客野直
「トップ目なので、リャンメン形を残し八索を切る。六索の重なりからのタンピン移行も見る。」

清原継光
「オーソドックスに好形テンパイを目指して外側から切る。」

仲田加南
「打点を狙うべき局ではないので。」

藤原隆弘
五万六万三筒四筒を外せば三色は確定するけれど、一発・裏ドラ有りということも含めれば、待ちとしてはリャンメンが残る方が優秀。六索が雀頭になる可能性と、五索引きからの選択肢を残して八索から切る。」

古谷知美
「リャンメン形2つの1シャンテンに取る。三色は見ない。」

宮内こずえ
「トップ目でドラが1枚あるので、手なりで打ちます。」

 

 

北切り

内川幸太郎
「2シャンテン戻しですが、東2局で点数にも余裕があるので大きく狙います。」

近藤久春
「巡目も早いので、広く構える。」

紺野真太郎
「比較的自由に打てる得点状況。ならば手牌も自由度が高い形に。」

ダンプ大橋
「トップ目なので大きく。または、仕掛け可能な形に。北は1枚切れているので、残してもあまりおいしくなさそう。」

古川孝次
「内に寄せて、うまくいけば678の三色。八万が雀頭になるなど三色が崩れても、タンヤオでアガる。ソーズが雀頭になってのタンピン変化でもOK。」

古橋崇志
「最高形のタンピン三色を目指す。」

吉田直
「もちろんタンピン三色を狙うが、タンヤオで仕掛けての2,000点でも良い。」

和久津晶
「最低メンタンピンにしたい。」

 

 

六索切り

蒼井ゆりか
「ドラを1枚使った手なので、三色は見切って手広く受けます。」

勝又健志
「三色は見切って好形リーチを目指す。」

沢崎誠
「基本的に手役よりトップを目指す。トップ目の状況から、局をスムーズに進ませることが第一と考える。六索八索切りからヤミテンとする。」

白鳥翔
「リャンメンドラ1でリーチ。ツモ次第で、リーチ役牌ドラや、自然にタンピンに渡ることもできる。問題にならないくらいソーズに手をかける一手。」

 

 

三筒切り

伊藤優孝
「プロなら当然、高みを目指せ!」

小島広宣
「三色を狙う1シャンテンに構える。七索が出ればチーして、親が仕掛けたら北を切る。」

猿川真寿
「どのターツも自信が無く、広く受けた時のリーチドラ1は反撃が怖い。北を鳴くことも想定して、ドラ色を嫌う三筒切り。」

 

 

五万切り

岡部光輝
「トップ目ということもあり、安全度とアガリを最優先。本線は678三色で、七索はチーでテンパイに取る。先制リーチを受けたら放銃は避ける。」

 

 

四筒切り

山田浩之
「三色が確定しているので、素直に狙う。北が暗刻になった時に連続形の方が強いのとドラ色のピンズが高くなりそうなので、ピンズを払う。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2017年9月

何を切る?fromロン2 2017年9月
このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南2局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

 
プロ

六万切り・・・15人
八索切り・・・8人
北切り・・・8人
六索切り・・・4人
三筒切り・・・3人
五万切り・・・1人
四筒切り・・・1人
 
ロン2ユーザー

北切り・・・27.6%
六万切り・・・24.6%
六索切り・・・16.6%
八索切り・・・12.6%
五万切り・・・8.5%
四筒切り・・・6%
三筒切り・・・4%
 
 
プロ解答(50音順)
六万切り
荒正義
七索はチーテン可。」
石田亜沙己
「678三色を見て、五万などが重なれば北のトイツ落としでタンヤオに。リーチドラ1の手にするのはもったいない。南2局のトップ目ということで、リーチをかけなくてもよい役有りのテンパイにしたい。」
石渡正志
「まずは打点を追いたい。カンチャンの受けも残すので、守備も考えるとともに、タンヤオ変化や喰い仕掛けも考慮する。」
黒沢咲
「ピンフ三色を目指して打六万とします。五万を引いた時だけ北を落としてタンピン三色に向かいます。」
瀬戸熊直樹
「最高形を目指す。五万八万ツモなら打北とし、鳴きも視野に。」
二階堂瑠美
「オーラスならばソーズを外す選択もあるけど、基本的には三色目は残します。二筒五筒の切れ具合や、場の変化で七索は鳴きます。」
仁平宣明
「役無しテンパイは組みたくないし、七筒ツモに勢いを感じて高目を目指す。先に五万が重なれば北のトイツ落とし。もちろん七索のチーテンは取らない。」
HIRO柴田
「役は付けたい。五万引きは打北。」
藤崎智
「役有りテンパイを目指す。五万八万の重なりでタンヤオに移行します。」
麓征生
「678を確定させ、タンヤオも見る。点棒が少ない時は打六索。」
前田直哉
「トップ目なので手役に持っていきたい。北は安全牌としても取っておきたい局面。」
前原雄大
「ツモ七筒に勢いを感じ高目を見る。」
三戸亮祐
「トップ目なので、躱し手も考慮して678の三色に固定する。」
美波智子
「678の三色はまだ見切れないので、打六万とし、五万八万が入ればタンヤオに移行します。」
望月雅継
「ツモ七筒ときたからには、素直に三色本線の手組みとする。当然ツモ五万八万)からのタンヤオ移行も取りこぼさないように!。」
 
 
八索切り
朝霧千裕
「トップ目、一発・裏ドラ有りのルールということで、三色を見切っての打八索。」
小笠原奈央
「点数を持ってトップ目。自然に打つために八索切り。」
客野直
「トップ目なので、リャンメン形を残し八索を切る。六索の重なりからのタンピン移行も見る。」
清原継光
「オーソドックスに好形テンパイを目指して外側から切る。」
仲田加南
「打点を狙うべき局ではないので。」
藤原隆弘
五万六万三筒四筒を外せば三色は確定するけれど、一発・裏ドラ有りということも含めれば、待ちとしてはリャンメンが残る方が優秀。六索が雀頭になる可能性と、五索引きからの選択肢を残して八索から切る。」
古谷知美
「リャンメン形2つの1シャンテンに取る。三色は見ない。」
宮内こずえ
「トップ目でドラが1枚あるので、手なりで打ちます。」
 
 
北切り
内川幸太郎
「2シャンテン戻しですが、東2局で点数にも余裕があるので大きく狙います。」
近藤久春
「巡目も早いので、広く構える。」
紺野真太郎
「比較的自由に打てる得点状況。ならば手牌も自由度が高い形に。」
ダンプ大橋
「トップ目なので大きく。または、仕掛け可能な形に。北は1枚切れているので、残してもあまりおいしくなさそう。」
古川孝次
「内に寄せて、うまくいけば678の三色。八万が雀頭になるなど三色が崩れても、タンヤオでアガる。ソーズが雀頭になってのタンピン変化でもOK。」

古橋崇志
「最高形のタンピン三色を目指す。」
吉田直
「もちろんタンピン三色を狙うが、タンヤオで仕掛けての2,000点でも良い。」
和久津晶
「最低メンタンピンにしたい。」
 
 
六索切り
蒼井ゆりか
「ドラを1枚使った手なので、三色は見切って手広く受けます。」
勝又健志
「三色は見切って好形リーチを目指す。」
沢崎誠
「基本的に手役よりトップを目指す。トップ目の状況から、局をスムーズに進ませることが第一と考える。六索八索切りからヤミテンとする。」
白鳥翔
「リャンメンドラ1でリーチ。ツモ次第で、リーチ役牌ドラや、自然にタンピンに渡ることもできる。問題にならないくらいソーズに手をかける一手。」
 
 
三筒切り
伊藤優孝
「プロなら当然、高みを目指せ!」
小島広宣
「三色を狙う1シャンテンに構える。七索が出ればチーして、親が仕掛けたら北を切る。」
猿川真寿
「どのターツも自信が無く、広く受けた時のリーチドラ1は反撃が怖い。北を鳴くことも想定して、ドラ色を嫌う三筒切り。」
 
 
五万切り
岡部光輝
「トップ目ということもあり、安全度とアガリを最優先。本線は678三色で、七索はチーでテンパイに取る。先制リーチを受けたら放銃は避ける。」
 
 
四筒切り
山田浩之
「三色が確定しているので、素直に狙う。北が暗刻になった時に連続形の方が強いのとドラ色のピンズが高くなりそうなので、ピンズを払う。」