中級/第129回:中級講座『検証してみましょう!』 浜上 文吾

麻雀ファンの皆様こんにちは!
九州本部の浜上です。
前回は「映像対局を観戦する」というトレーニングを紹介しましたが、今回、久しぶりに映像対局の機会があり、反省する局があったのでその局をひも解いて紹介したいと思います。
先日開催された、最強戦2017全日本プロ代表決定戦の私の実戦譜です。
半荘1回戦勝負でトップのみが勝ち上がるというシステムです。
タイムシフトで見返して牌譜を作成してみました。
 

 
先行有利なシステムですので最初の親でできるだけ得点を稼ぎたいものです。
起家スタートの私の配牌
東1局
三万四万八万八万九万四索五索六索三筒七筒七筒南南  ドラ八万
すでに1メンツ完成していてリャンメンターツが1組でドラ2枚のチャンス手です。
ドラを2枚使ってタンヤオ狙いです。
7巡目までは
 

 
4巡目に南のトイツ落としをして、タンヤオ狙い、8巡目にツモ六索
三万四万四万八万八万四索四索五索六索三筒四筒七筒七筒  ツモ六索  ドラ八万
となり分岐点です。
皆さんなら何を捨てますか?
7巡目までの捨て牌は以下の通り(影になっている牌はツモ切り)
 

  
全体的に字牌が多く捨てられており、全員がタンヤオ中心に手を進めていると考えます。
六索をツモる前には八万七筒ポンでタンヤオ仕掛けも視野にいれていましたが、七対子の1シャンテンになり少考します。
今回の対局は1回戦勝負でトップ者のみが勝ち上がりのシステム。親の跳満をツモアガリできるようならば勝利がぐっと近づきます。
私の選択は七対子を一番に考えて、打三万
ポンテン、チーテン以外はしないように大物手狙いの思考でした。
三万は跳満をアガるには最速手順のひとつですが、これを書いている今でもあまりにも固すぎるような・・・
大物手を狙うにしてももう少し工夫は必要です。
■七対子も考えて手を進めるなら
ピンズの上目の八筒が3枚捨てられていて、下目の牌の一筒が1枚しか捨てられていないという状況からピンズの下目が薄いのでは?と判断して三筒四筒のリャンメンターツを捨てる選択をしたほうが柔軟に対応できそうです。
■タンヤオ仕掛けを中心に手を進めるなら
ターツを多く残す四万を捨てる選択をしたほうが良さそうです。
少考して選択した三万を捨てた瞬間は、中途半端な選択をしたのではないか?と少しメンタルにブレが生じました・・・
同巡、南家の佐藤晃大プロ(東北本部所属)から七筒が捨てられるも当然仕掛けられません。
完全なるミスですね(泣)
タンヤオ、七対子、ドラドラにこだわり過ぎた為に、その後のツモは噛み合わず手痛い親落ちとなってしまいました。
それでは七筒をポンした場合の検証です。
三万を選択した時は
四万四万八万八万四索四索五索六索六索三筒四筒七筒七筒
この牌姿から七筒をポン。効率より打点に重視(遠いトイトイ狙い)で、打三筒もしくは四筒を捨てると
四万四万八万八万四索四索五索六索六索四筒  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き
次巡ツモ五索となり打四筒四万八万のシャンポン待ちとなり、更に八万をツモり4,000オールのアガリになります。
私の選択だとこの可能性が一番あったかもです。
三筒四筒ターツを選択した時は
三万四万四万八万八万四索四索五索六索六索三筒七筒七筒
この牌姿から七筒をポン
三万四万四万八万八万四索四索五索六索六索  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き
次巡ツモ五索となり打四万二万五万待ちの5,800テンパイになるでしょうか?
次のツモ八万はツモ切りして最初の5,800テンパイか、四万を捨てて三万タンキテンパイでトイトイ狙いもありです(場況、アガリやすさによりますが)。
四万を選択した時は
三万四万八万八万四索四索五索六索六索三筒四筒七筒七筒
この牌姿から七筒をポン
三万四万八万八万四索四索五索六索六索三筒四筒  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き
おそらく四索六索のカンチャンターツを捨てる可能性が高いので、
三万四万八万八万四索四索五索六索三筒四筒  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き
次巡ツモ五索となり結果的には選択ミスです。
ただし、次巡八万が暗刻になり
三万四万八万八万八万四索五索六索三筒四筒  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き
となりテンパイには一手遅れではありますが、あとは雀頭探しで受け入れ自体は広くなり、勝負しやすい状況になるでしょう
まとめてみますと、打三万としたことで仕掛けにくい(七対子一本)状況を作り出してしまったわけでピンズターツ落としか受け入れ重視でリャンメンターツを作ることが正しい選択だったと言えます。
本来では私が選択できない手順も検証してみましたが、1回戦勝負の短期決戦では大物手をアガることができればかなり有利な状況を作り出すことができますが、こだわり過ぎてしまうと良くない結果になることがあるということがわかりました。
この対局では道中跳満をツモアガリして優位に進めていましたが、オーラスに逆転され敗退しました。
この1局の選択ミスが敗因の一つだと考えます。
自分としては普段からフーロ率も少なく、じっくりと腰を重く打つことを大切にしています。しかしながら、必ずしも「重く打つ=打点重視するということ」ではないことに気付きました。
打点を重視することは悪いことではないですが、柔軟な対応力、判断力を養うことが大事なことだと思います。
一昔前は対局を観戦するチャンスは少なかったと思いますが、映像配信の機会が増えたおかげで、トレーニング法は数多くあります。
牌譜を作り出すことはけっこう大変な作業ではありますが、ノートに書いて考えるという行動は脳力の活性化に繋がり、自然と牌姿も覚えることが出来ると思います。
私はこの方法で記憶力がついたと考えています。
是非お試しください!
もし私のノートを覗いてみたいという方はお声かけください(笑)!

第1期北陸リーグ 第2節レポート

今回第2節は北陸支部33期の成田理良が担当します。よろしくお願いいたします。

第1節結果

順位 名前 合計
1 藤本 鉄也 63.2
2 後藤 正博 30.7
3 木戸 僚之 29.3
4 荒谷 誠 16.1
5 浦田 豊人 5.7
6 前田 倫也 1.3
7 志多木 健 ▲ 6.2
8 成田 理良 ▲ 31.7
9 安城 るい ▲ 53.8
10 本田 朋広 ▲ 54.6

第1節の結果を振り返ると私は、4着、2着、3着、3着で▲31.7のスコアで苦しいスタートとなりました。
藤本の手数の多い攻勢に屈して前に出ることができなかった結果と反省しました。
それを踏まえて今節は藤本の一方的な攻勢を打開するため、積極的に前へ出ようと決めました。

第2節組み合わせ
A卓 荒谷×後藤×本田×安城×志多木
B卓 浦田×藤本×木戸×前田×成田

●B卓
1回戦 藤本×浦田×前田×木戸
起親の藤本が攻める。
東1局 木戸から11600、1本場 前田から4200、2本場 浦田から4500和了る。
藤本は持ち点を49300として独走、そのまま点数を維持して1回戦終了。
藤本+31.2 前田▲1.8 浦田▲10.8 木戸▲18.8

2回戦 藤本×木戸×成田×浦田

〇東1局 親藤本 ドラ東

12巡目 私にドラ2の聴牌が入る。

六万七万八万三索五索七索五筒六筒七筒八筒八筒東東  ツモ八筒

三色を見ながら手を進めドラ東を重ね終盤に門前聴牌したため、六索待ちリーチでツモ2000・3900。
前節の前に出られなかった反省を踏まえ攻めた結果がうまくいった形と思う。

〇東3局 親成田 ドラ三筒

5巡目 私の聴牌

四万五万六万八万九万六索七索七索三筒三筒三筒六筒七筒  ツモ五筒

ドラ三筒暗刻の勝負手。七万待ちでリーチ。
7巡目三筒ツモで暗槓、ドラ4になるも山に七万はなく流局。
5巡目リーチは焦りすぎだったと思う。聴牌取らずの打九で落ち着いて攻めるべきだった。

そして、南3局に藤本がリーチ七対子ドラ2の3000・6000を和了り、私は逆転される。

2回戦結果
藤本+13.9 成田+4.1 木戸▲6.6 浦田▲11.4

3回戦、4回戦も攻め続け、木戸に捌かれ続けながらもなんとかプラスを維持する。
3回戦結果
木戸+14.2 浦田+4.3 成田+2.2 前田▲20.7
4回戦結果
木戸+13.8 成田+6.7 藤本▲5.2 前田▲15.3

5回戦
攻める姿勢が裏目に出る。
東3局から3局続けて藤本に2600、5200、7700と放銃し、持ち点は10000点を割る。

〇南3局 ドラ八筒 親番の8巡目聴牌

六万七万八万六索七索五筒六筒七筒八筒八筒東東東

三色を見つつリーチせず、藤本からの八索で7700の和了り。

1本場、東を仕掛けてドラ2の2100オール。

2本場、

二索二索四索四索四索六索七索七索八索八索九索東東  ツモ二索

前田のリーチを受けるも、それを押し返したカウンターの4200オール。
打たせて打つになってしまったものの攻め抜きスコアを原点まで戻す。
5回戦結果
藤本+25.6 成田+6.3 前田▲13.5 浦田▲18.4

第2節の結果
藤本+65.5
成田+19.3
木戸+2.8
浦田▲36.3
前田▲51.3

■今節は運よく手がまとまることが多く攻め続け、スコアはプラスになった。
しかし、もう少し慎重になれれば2回戦で加点でき5回戦での失点も減らすことができたはず。
2節の反省点を今後に生かせるよう日々精進します。
トータルスコアはまだマイナスのままのため、今期のプロリーグは慎重な攻守の対応で上位を目指します。

●A卓成績
1回戦 安城+17.5 志多木+5.7 荒谷 ▲6.3  本田▲16.9
2回戦 安城+34.1 後藤 ▲1.2 志多木▲13.3  荒谷▲19.6
3回戦 後藤+29.4 安城 +17.3 荒谷 ▲8.0  本田▲38.7
4回戦 本田+17.8 後藤 +4.3 志多木+1.8  安城▲24.9
5回戦 本田+14.0 志多木+7.8 荒谷 ▲5.0  後藤▲16.8

第2節トータル
安城+44.0 後藤+15.7 志多木+2.0 本田▲23.8 荒谷▲38.9

●B卓成績
1回戦 藤本+31.2 前田▲1.8 浦田▲10.8 木戸▲18.8
2回戦 藤本+13.9 成田+4.1 木戸▲6.6  浦田▲11.4
3回戦 木戸+14.2 浦田+4.3 成田+2.2  前田▲20.7
4回戦 木戸+13.8  成田+6.7 藤本▲5.2  前田▲15.3
5回戦 藤本+25.6 成田+6.3 前田▲13.5 浦田▲18.4

第2節トータル
藤本+65.5 成田+19.3 木戸+2.8 浦田▲36.3 前田▲51.3

第2節終了時順位

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 藤本 鉄也 63.2 65.5 128.7
2 後藤 正博 30.7 15.7 46.4
3 木戸 僚之 29.3 2.8 32.1
4 志多木 健 ▲ 6.2 2.0 ▲ 4.2
5 安城 るい ▲ 53.8 44.0 ▲ 9.8
6 成田 理良 ▲ 31.7 19.3 ▲ 12.4
7 荒谷 誠 16.1 ▲ 38.9 ▲ 22.8
8 浦田 豊人 5.7 ▲ 36.3 ▲ 30.6
9 前田 倫也 1.3 ▲ 51.3 ▲ 50.0
10 本田 朋広 ▲ 54.6 ▲ 23.8 ▲ 78.4

北陸リーグ レポート/第1期北陸リーグ 第2節レポート

今回第2節は北陸支部33期の成田理良が担当します。よろしくお願いいたします。
第1節結果

順位 名前 合計
1 藤本 鉄也 63.2
2 後藤 正博 30.7
3 木戸 僚之 29.3
4 荒谷 誠 16.1
5 浦田 豊人 5.7
6 前田 倫也 1.3
7 志多木 健 ▲ 6.2
8 成田 理良 ▲ 31.7
9 安城 るい ▲ 53.8
10 本田 朋広 ▲ 54.6

第1節の結果を振り返ると私は、4着、2着、3着、3着で▲31.7のスコアで苦しいスタートとなりました。
藤本の手数の多い攻勢に屈して前に出ることができなかった結果と反省しました。
それを踏まえて今節は藤本の一方的な攻勢を打開するため、積極的に前へ出ようと決めました。
第2節組み合わせ
A卓 荒谷×後藤×本田×安城×志多木
B卓 浦田×藤本×木戸×前田×成田
●B卓
1回戦 藤本×浦田×前田×木戸
起親の藤本が攻める。
東1局 木戸から11600、1本場 前田から4200、2本場 浦田から4500和了る。
藤本は持ち点を49300として独走、そのまま点数を維持して1回戦終了。
藤本+31.2 前田▲1.8 浦田▲10.8 木戸▲18.8
2回戦 藤本×木戸×成田×浦田
〇東1局 親藤本 ドラ東
12巡目 私にドラ2の聴牌が入る。
六万七万八万三索五索七索五筒六筒七筒八筒八筒東東  ツモ八筒
三色を見ながら手を進めドラ東を重ね終盤に門前聴牌したため、六索待ちリーチでツモ2000・3900。
前節の前に出られなかった反省を踏まえ攻めた結果がうまくいった形と思う。
〇東3局 親成田 ドラ三筒
5巡目 私の聴牌
四万五万六万八万九万六索七索七索三筒三筒三筒六筒七筒  ツモ五筒
ドラ三筒暗刻の勝負手。七万待ちでリーチ。
7巡目三筒ツモで暗槓、ドラ4になるも山に七万はなく流局。
5巡目リーチは焦りすぎだったと思う。聴牌取らずの打九で落ち着いて攻めるべきだった。
そして、南3局に藤本がリーチ七対子ドラ2の3000・6000を和了り、私は逆転される。
2回戦結果
藤本+13.9 成田+4.1 木戸▲6.6 浦田▲11.4
3回戦、4回戦も攻め続け、木戸に捌かれ続けながらもなんとかプラスを維持する。
3回戦結果
木戸+14.2 浦田+4.3 成田+2.2 前田▲20.7
4回戦結果
木戸+13.8 成田+6.7 藤本▲5.2 前田▲15.3
5回戦
攻める姿勢が裏目に出る。
東3局から3局続けて藤本に2600、5200、7700と放銃し、持ち点は10000点を割る。
〇南3局 ドラ八筒 親番の8巡目聴牌
六万七万八万六索七索五筒六筒七筒八筒八筒東東東
三色を見つつリーチせず、藤本からの八索で7700の和了り。
1本場、東を仕掛けてドラ2の2100オール。
2本場、
二索二索四索四索四索六索七索七索八索八索九索東東  ツモ二索
前田のリーチを受けるも、それを押し返したカウンターの4200オール。
打たせて打つになってしまったものの攻め抜きスコアを原点まで戻す。
5回戦結果
藤本+25.6 成田+6.3 前田▲13.5 浦田▲18.4
第2節の結果
藤本+65.5
成田+19.3
木戸+2.8
浦田▲36.3
前田▲51.3
■今節は運よく手がまとまることが多く攻め続け、スコアはプラスになった。
しかし、もう少し慎重になれれば2回戦で加点でき5回戦での失点も減らすことができたはず。
2節の反省点を今後に生かせるよう日々精進します。
トータルスコアはまだマイナスのままのため、今期のプロリーグは慎重な攻守の対応で上位を目指します。
●A卓成績
1回戦 安城+17.5 志多木+5.7 荒谷 ▲6.3  本田▲16.9
2回戦 安城+34.1 後藤 ▲1.2 志多木▲13.3  荒谷▲19.6
3回戦 後藤+29.4 安城 +17.3 荒谷 ▲8.0  本田▲38.7
4回戦 本田+17.8 後藤 +4.3 志多木+1.8  安城▲24.9
5回戦 本田+14.0 志多木+7.8 荒谷 ▲5.0  後藤▲16.8
第2節トータル
安城+44.0 後藤+15.7 志多木+2.0 本田▲23.8 荒谷▲38.9
●B卓成績
1回戦 藤本+31.2 前田▲1.8 浦田▲10.8 木戸▲18.8
2回戦 藤本+13.9 成田+4.1 木戸▲6.6  浦田▲11.4
3回戦 木戸+14.2 浦田+4.3 成田+2.2  前田▲20.7
4回戦 木戸+13.8  成田+6.7 藤本▲5.2  前田▲15.3
5回戦 藤本+25.6 成田+6.3 前田▲13.5 浦田▲18.4
第2節トータル
藤本+65.5 成田+19.3 木戸+2.8 浦田▲36.3 前田▲51.3
第2節終了時順位

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 藤本 鉄也 63.2 65.5 128.7
2 後藤 正博 30.7 15.7 46.4
3 木戸 僚之 29.3 2.8 32.1
4 志多木 健 ▲ 6.2 2.0 ▲ 4.2
5 安城 るい ▲ 53.8 44.0 ▲ 9.8
6 成田 理良 ▲ 31.7 19.3 ▲ 12.4
7 荒谷 誠 16.1 ▲ 38.9 ▲ 22.8
8 浦田 豊人 5.7 ▲ 36.3 ▲ 30.6
9 前田 倫也 1.3 ▲ 51.3 ▲ 50.0
10 本田 朋広 ▲ 54.6 ▲ 23.8 ▲ 78.4

第167回:プロ雀士インタビュー 藤崎 智  インタビュアー:小川 尚哉

この面白い陽気なオジサマ(失礼)とは、もう10年以上もの付き合いになろうか。
その間、オジサマの怒った姿を私は一度も見たことがない。
私のことを毎回、「お花畑」とからかって、笑いをとってくるが、私は、「お花畑代表はあなたですからね。」と心の中で常に思っているのだ。

8~9年程前、お花畑代表と北関東プロアマリーグの決勝戦を戦ったことがあった。
ヤンチャで粋がっていて生意気な小僧の私にも、とにかく優しくて・・・。

その日が代表とたくさん話しをさせて頂いた、初めての日だったように思う。

結果は、、、私の優勝でしたが、なにか・・・?(笑)

それ以来、ちょくちょくお食事などをご一緒させて頂いているが、代表はお酒を飲まない、私はひたすらガブガブ飲む・・・。
それでも、私はお金を払ったことは一度もないはずだ。
実は?後輩想いの凄いオジサマなのである。
いつも会計を忍者のように済ませているんだよなぁ。
マネしたいな・・・。

今回は十段戦優勝インタビューということであるが、柴田吉和プロが、とても詳しく素晴らしい観戦記を書いて下さっているので、内容に関しては、深く掘り下げるつもりはありません。

・第34期十段戦決勝 初日観戦記
・第34期十段戦決勝 二日目観戦記
・第34期十段戦決勝 最終日観戦記

十段戦初日の終わった後と、十段戦二日目の前夜にも、実は私、忍者様と食事をさせてもらっていたのである。
皆さん度肝を抜かれたはずの、初日のドラ八筒切りの真相を初めて聞いたのも私だろうか?

このインタビューの前の日も、食事をご馳走になり、そしてついにインタビューの日を迎えた。

 

100

 

「はい、藤崎さんインタビュー始めます。とにかく面白いことを勝手にしゃべり続けてください!w
ボイスレコーダーの容量が322時間なんで、322時間しゃべっていいですよ!w」

「いやいや、おれは良いけど、尚哉がテープ起こし大変でしょ。何日かかると思ってんの??」

こんなじゃれあいは日常茶飯事である。

「はい、じゃあ十段戦の総括お願いします。」

「ずーいぶん、ザックリした質問だな!このインタビュー大丈夫?wまあ、四暗刻だけだよね。ずっと、調子自体は良くないなーと思ってたもん。苦しくなった時にアレがたまたま出ただけだよ。」

「確かに、一瞬逆転されてましたもんね?あの四暗刻で逆に一撃で80ポイント差つけましたからね!」

「うん、ただね、とにかく展開が向いてたよね。追ってくる人が、連続トップとかにならないで、トップのあとは沈むみたいな感じだったでしょ?ツイてたよね。」

「優勝を意識した瞬間はあります?」

「ずっとしてたよ!wだって2連勝スタートだったから!!w良くなって、一気に伸ばしてやろうと思ってやってたんだけど、伸ばせなかった。だから、2連勝スタートとはいえ、しっくりはきてなかったよね。ただ、瀬戸熊の調子が悪かったからね・・」

そう言えば、初日の後の食事の時も、

「マークは瀬戸熊だよ。」

と言っていたのを思い出した。あれだけのポイント差があるにも関わらずだ。

「だって、どっかでいつか必ず飛んでくるじゃん??!だから、気持ちの面での瀬戸熊への意識ってのは常にあるよね。」

ふむふむ。

「では、ファンの皆さんが聞きたいと思うので、ライバル関係と言われている瀬戸熊さんについてお願いします!」

「そう言ってもらえるのは嬉しいけど、ぶっちゃけ実績が違うんで、あんまりライバルだとは思ってないよ。ただ、瀬戸熊が一番連盟で強いと思ってるし、あいつに勝つために麻雀の勉強するわけだから、鳳凰位とか今回の十段位取れたのも瀬戸熊のおかげだよね!」

ふむふむ。

「では、今回の十段戦の対戦相手の印象などを聞かせてください」

「瀬戸熊と仁平に関しては、リーグ戦とかで何回もやってるんで、手の内も知ってるし特別なアレはないよね。上田君は、去年新人であれだけ活躍したじゃん?
『1年目でこの成績は立派なんだから、来年またこの舞台に戻って来なさい』ってうっかり打ち上げの席で言っちゃったのよ。そしたら、本気にしちゃってwまた決勝戦まできて、またおれが勝つとwだから十段戦俺にしか負けたことないんだよねwwもう来年勝ったらめちゃカッコイイしスゲーじゃん?応援はしてるよww青山さんは、女流が過去十段位獲った人はいないし、対局者じゃなかったらおれは青山さんを応援してただろうね。今の女流の時代っていうの?麻雀界にとっても盛り上がるし、すごい良いことだとおもうんだけど、流石に負けた人間として名を残すのは嫌だよね。ただ、近いうち必ず女流は何かしら勝つとは思ってるよ。」

面白い話を聞きながらぼくのお酒はすすむ、忍者様はアイスコーヒー。

 

100

 

道中で必ず、それネタにできんやろ!って話をぶっこんでくるんだが。
とにかくインタビューってことを忘れて楽しんでしまった!
ボイスレコーダーから流れてくる音は、私の笑い声で溢れている。

「防衛戦ということでしたが、どのような気持ちでしたか?」

「1回防衛戦の時、5位敗退したことがあるんだけど、おれ十段戦決勝8回やってて、5位敗退したのは、その1回だけなのよ。だから、意外と嫌な予感はあったよ・・でも2連勝スタートできたから、もう5位敗退はないなと思ったよね。」

「なるほど。では、応援されていたファンに向けてお願いします」

「なんかねこの世界に入って、自分でも改めて気づくんだけど、勝った本人よりもファンの方が喜んでくれて盛り上がってくれるっていうのが、何より嬉しいよね。自分は試合終わったあとなんて『ふー勝ったー疲れたー』くらいにしか思わないもんw」

そんなもん???

「ハイ次、若手に向けてお願いします!」

「人数多いから大変だと思うんですよ。おれは1年目で十段戦決勝にいって、3年目で勝つ訳なんだけど。全体の参加人数100人もいかない時代だったから、全然時代が違うよね。今は、時間はかかるかもしれないけど、力があれば必ず上にあがってくるし、タイトル戦も色々出続ければ、チャンスは必ずやってくるから!で、優勝できるかは、もう麻雀強いか強くないの話じゃなくて、『もってるか、もってないか』でしょ!!運も大事な競技だから、無責任だけど、頑張ってくださいとしか言えないよね」

「は、はい。では、普段の対局の心構えなどを聞きたいのですが?・・」

「う~ん、特にないなあ・・・。自然体かな?勝ったら俺えらいじゃん?みたいなかんじ。どっちかというとポジティブ??」

どっちかといわなくてもポジティブである。
だんだんぐだってきたな(わたしが・・・)。

「趣味はなんすか?」

「う~ん、特にないな~・・・あっ、この歳になるとねえ、若い時は全然興味なかったんだけど、シーズンオフに海外に行くとか!!!この歳になるとねえ、元気で体動くうちに色々なところに行っておきたいって思うようになった。だって、いつ動けなくなるかわからないじゃない・・」

忍者様の流行語は「この歳になるとねえ」で決定である。

「好きな食べ物なんですか?」

「う~ん、あんまり好き嫌いはないなあ・・ただ知っての通り、辛いものは食えない。」

ぼくは辛いの大好き。

「はい。最後。好きな女性のタイプは!!?」

「う~ん、日本人すか・・・??そーいや、昔『日本人』って答えてカットされたことがあったな。今回もどーせ使えないでしょ?w」

「wとりあえず、このへんにしときましょう・お店も閉店ですし・・今日もご馳走様でした」

常に陽気なオジサマである

「原稿料出たら尚哉おごれよ!!」

「はーい!!」

どうせ、またおごってくれるんだろうな。

我々若手(私はもう完全に中堅か?)にとって高い壁であり、目標であり続けてほしいと思う。

常に面白くて、

優しくて・・・

藤崎さん上で待っていてくださいね!
表現の仕方は難しいけど、またおごってください。

 

100

 

プロ雀士インタビュー/第167回:プロ雀士インタビュー 藤崎 智  インタビュアー:小川 尚哉

この面白い陽気なオジサマ(失礼)とは、もう10年以上もの付き合いになろうか。
その間、オジサマの怒った姿を私は一度も見たことがない。
私のことを毎回、「お花畑」とからかって、笑いをとってくるが、私は、「お花畑代表はあなたですからね。」と心の中で常に思っているのだ。
8~9年程前、お花畑代表と北関東プロアマリーグの決勝戦を戦ったことがあった。
ヤンチャで粋がっていて生意気な小僧の私にも、とにかく優しくて・・・。
その日が代表とたくさん話しをさせて頂いた、初めての日だったように思う。
結果は、、、私の優勝でしたが、なにか・・・?(笑)
それ以来、ちょくちょくお食事などをご一緒させて頂いているが、代表はお酒を飲まない、私はひたすらガブガブ飲む・・・。
それでも、私はお金を払ったことは一度もないはずだ。
実は?後輩想いの凄いオジサマなのである。
いつも会計を忍者のように済ませているんだよなぁ。
マネしたいな・・・。
今回は十段戦優勝インタビューということであるが、柴田吉和プロが、とても詳しく素晴らしい観戦記を書いて下さっているので、内容に関しては、深く掘り下げるつもりはありません。
・第34期十段戦決勝 初日観戦記
・第34期十段戦決勝 二日目観戦記
・第34期十段戦決勝 最終日観戦記
十段戦初日の終わった後と、十段戦二日目の前夜にも、実は私、忍者様と食事をさせてもらっていたのである。
皆さん度肝を抜かれたはずの、初日のドラ八筒切りの真相を初めて聞いたのも私だろうか?
このインタビューの前の日も、食事をご馳走になり、そしてついにインタビューの日を迎えた。
 
100
 
「はい、藤崎さんインタビュー始めます。とにかく面白いことを勝手にしゃべり続けてください!w
ボイスレコーダーの容量が322時間なんで、322時間しゃべっていいですよ!w」
「いやいや、おれは良いけど、尚哉がテープ起こし大変でしょ。何日かかると思ってんの??」
こんなじゃれあいは日常茶飯事である。
「はい、じゃあ十段戦の総括お願いします。」
「ずーいぶん、ザックリした質問だな!このインタビュー大丈夫?wまあ、四暗刻だけだよね。ずっと、調子自体は良くないなーと思ってたもん。苦しくなった時にアレがたまたま出ただけだよ。」
「確かに、一瞬逆転されてましたもんね?あの四暗刻で逆に一撃で80ポイント差つけましたからね!」
「うん、ただね、とにかく展開が向いてたよね。追ってくる人が、連続トップとかにならないで、トップのあとは沈むみたいな感じだったでしょ?ツイてたよね。」
「優勝を意識した瞬間はあります?」
「ずっとしてたよ!wだって2連勝スタートだったから!!w良くなって、一気に伸ばしてやろうと思ってやってたんだけど、伸ばせなかった。だから、2連勝スタートとはいえ、しっくりはきてなかったよね。ただ、瀬戸熊の調子が悪かったからね・・」
そう言えば、初日の後の食事の時も、
「マークは瀬戸熊だよ。」
と言っていたのを思い出した。あれだけのポイント差があるにも関わらずだ。
「だって、どっかでいつか必ず飛んでくるじゃん??!だから、気持ちの面での瀬戸熊への意識ってのは常にあるよね。」
ふむふむ。
「では、ファンの皆さんが聞きたいと思うので、ライバル関係と言われている瀬戸熊さんについてお願いします!」
「そう言ってもらえるのは嬉しいけど、ぶっちゃけ実績が違うんで、あんまりライバルだとは思ってないよ。ただ、瀬戸熊が一番連盟で強いと思ってるし、あいつに勝つために麻雀の勉強するわけだから、鳳凰位とか今回の十段位取れたのも瀬戸熊のおかげだよね!」
ふむふむ。
「では、今回の十段戦の対戦相手の印象などを聞かせてください」
「瀬戸熊と仁平に関しては、リーグ戦とかで何回もやってるんで、手の内も知ってるし特別なアレはないよね。上田君は、去年新人であれだけ活躍したじゃん?
『1年目でこの成績は立派なんだから、来年またこの舞台に戻って来なさい』ってうっかり打ち上げの席で言っちゃったのよ。そしたら、本気にしちゃってwまた決勝戦まできて、またおれが勝つとwだから十段戦俺にしか負けたことないんだよねwwもう来年勝ったらめちゃカッコイイしスゲーじゃん?応援はしてるよww青山さんは、女流が過去十段位獲った人はいないし、対局者じゃなかったらおれは青山さんを応援してただろうね。今の女流の時代っていうの?麻雀界にとっても盛り上がるし、すごい良いことだとおもうんだけど、流石に負けた人間として名を残すのは嫌だよね。ただ、近いうち必ず女流は何かしら勝つとは思ってるよ。」

面白い話を聞きながらぼくのお酒はすすむ、忍者様はアイスコーヒー。
 
100
 
道中で必ず、それネタにできんやろ!って話をぶっこんでくるんだが。
とにかくインタビューってことを忘れて楽しんでしまった!
ボイスレコーダーから流れてくる音は、私の笑い声で溢れている。
「防衛戦ということでしたが、どのような気持ちでしたか?」
「1回防衛戦の時、5位敗退したことがあるんだけど、おれ十段戦決勝8回やってて、5位敗退したのは、その1回だけなのよ。だから、意外と嫌な予感はあったよ・・でも2連勝スタートできたから、もう5位敗退はないなと思ったよね。」
「なるほど。では、応援されていたファンに向けてお願いします」
「なんかねこの世界に入って、自分でも改めて気づくんだけど、勝った本人よりもファンの方が喜んでくれて盛り上がってくれるっていうのが、何より嬉しいよね。自分は試合終わったあとなんて『ふー勝ったー疲れたー』くらいにしか思わないもんw」
そんなもん???
「ハイ次、若手に向けてお願いします!」
「人数多いから大変だと思うんですよ。おれは1年目で十段戦決勝にいって、3年目で勝つ訳なんだけど。全体の参加人数100人もいかない時代だったから、全然時代が違うよね。今は、時間はかかるかもしれないけど、力があれば必ず上にあがってくるし、タイトル戦も色々出続ければ、チャンスは必ずやってくるから!で、優勝できるかは、もう麻雀強いか強くないの話じゃなくて、『もってるか、もってないか』でしょ!!運も大事な競技だから、無責任だけど、頑張ってくださいとしか言えないよね」
「は、はい。では、普段の対局の心構えなどを聞きたいのですが?・・」
「う~ん、特にないなあ・・・。自然体かな?勝ったら俺えらいじゃん?みたいなかんじ。どっちかというとポジティブ??」
どっちかといわなくてもポジティブである。
だんだんぐだってきたな(わたしが・・・)。
「趣味はなんすか?」
「う~ん、特にないな~・・・あっ、この歳になるとねえ、若い時は全然興味なかったんだけど、シーズンオフに海外に行くとか!!!この歳になるとねえ、元気で体動くうちに色々なところに行っておきたいって思うようになった。だって、いつ動けなくなるかわからないじゃない・・」
忍者様の流行語は「この歳になるとねえ」で決定である。
「好きな食べ物なんですか?」
「う~ん、あんまり好き嫌いはないなあ・・ただ知っての通り、辛いものは食えない。」
ぼくは辛いの大好き。
「はい。最後。好きな女性のタイプは!!?」
「う~ん、日本人すか・・・??そーいや、昔『日本人』って答えてカットされたことがあったな。今回もどーせ使えないでしょ?w」
「wとりあえず、このへんにしときましょう・お店も閉店ですし・・今日もご馳走様でした」
常に陽気なオジサマである
「原稿料出たら尚哉おごれよ!!」
「はーい!!」
どうせ、またおごってくれるんだろうな。
我々若手(私はもう完全に中堅か?)にとって高い壁であり、目標であり続けてほしいと思う。
常に面白くて、
優しくて・・・
藤崎さん上で待っていてくださいね!
表現の仕方は難しいけど、またおごってください。
 
100
 

第15期プロクイーンベスト8B卓レポート 

現プロクイーン宮内こずえに挑戦できるのはこの最後の関門を通過できた2名のみ。
1週前に行われたA卓では山脇、清水が決勝を決めている。

 

1回戦(起家から佐月→王→西嶋→魚谷)

前年度準優勝の西嶋ゆかり、現マスターズの佐月麻理子、意外にもプロクイーンは決勝経験すらない魚谷侑未。
実績の伴う3者に、この中では一番の先輩である王政芳。
誰が決定戦に進むか。

 

 

A卓同様東1局から四暗刻テンパイ。アガリにはならなかったが、B卓は西嶋のリーチから1人テンパイで流局。
そして続く東2局1本場

三万四万五万八万八万三索四索五索四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ三筒  ドラ一筒  裏三索

西嶋跳満のツモアガり。

高田同様、西嶋がリードしていく展開になるかと思われたが、ここから少しずつ点棒が減っていく。
そして終わってみれば、1回戦のトップは佐月。
積極的に仕掛けていきラス牌を引きアガリ。

三筒四筒五筒六筒七筒八筒八筒  加カン西西西西  加カン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ツモ五筒  ドラ一索七万一筒

ホンイツドラ4の跳満。

 

 

1回戦結果
佐月+30.1P 魚谷+17.6P 西嶋▲8.2P 王▲39.5P(▲30P)ペナルティ

 

2回戦(起家から魚谷→西嶋→佐月→王)
遅刻ペナルティのついた王は厳しいラススタート。ここで4着になってしまうと決定戦への道は険しくなる。

 

 

2回戦は小場で進み、東4局時ではトップ目であったが終わってみれば競り負け。

2回戦結果
西嶋+28.5P 魚谷+10.9P 王▲5.8P 佐月▲29.7P
トータル
魚谷+28.5P 西嶋+15.4P 佐月+0.4P 王▲45.3P(▲30P)

 

3回戦(起家から西嶋→魚谷→佐月→王)

上位3名のうち誰が抜け出すか。この3回戦はわずか45分で終わった。
魚谷が仕掛けていき局を捌いて行くなか、先制パンチを決めたのは佐月。

 

 

リーチツモ三暗刻。

そしてこの表情。一歩抜け出し南入へ。

 

 

しかしこの人が黙っていない。
わずか3巡目に3面張リーチ。そして5巡目に跳満ツモ決着。

 

 

三万四万五万七万七万一索二索三索三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ七筒  裏五筒

魚谷は3回戦を終えて大きく抜け出し、決定戦進出に当確ランプ。

 

 

3回戦結果
魚谷+33.1P 佐月+3.5P 西嶋▲10.1P 王▲26.1P
トータル
魚谷+61.6P 西嶋+5.3P 佐月+3.5P 王▲71.4P(▲30P)

 

最終戦(起家から王→佐月→西嶋→魚谷)
魚谷は2人に逆転される可能性はかなり低いので(持ち点0点で佐月、西嶋ともに4万点以上でもまだ足りない)
ほぼ確定。競っている2者は完全着順勝負。そしてこの勝負はオーラスまでもつれ続けた。
オーラスは魚谷が親ということもあり1局勝負。
西家佐月33,100点 北家西嶋33,800点。

南4局東家魚谷 ドラ五筒

佐月配牌
三万四万七万九万一索一索五索六索七索九索五筒八筒白  ツモ八索  打八筒

西嶋配牌
六万六万七万三索三索三索六索八索一筒四筒九筒西北  ツモ北  打一筒

配牌は佐月、しかし西嶋は佐月の下家という利点がある。そして第一ツモが自風の北
鳴けるかどうかがポイントに。

魚谷、王の捨て牌に中張牌がずらりと並んだ5巡目西嶋は北を諦めタンヤオ移行。
そして6巡目早くもテンパイ。

七万七万三索三索三索六索八索二筒三筒四筒  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き

待ちの七索はこの時山に2枚。
遅れること3巡後佐月テンパイ。

二万三万四万七万九万一索一索五索六索七索七索八索九索  リーチ

これで2人の点差は1,700点差。西嶋はノーテンに出来ない。
佐月の八万はこの時3枚。
まず西嶋の七索が魚谷に流れ、八万が王に流れた。そして王の手牌が詰まる。

 

 

四筒が一番通りやすいが、八万が重なり六万がポンされていて一瞬八万に手が掛かるが、

 

 

ここは四筒切りとした。
このあと西嶋は四索を持ってきて打八索、待ちはカン五索に変化。
しかし五索は魚谷に流れアガリ牌は純カラに。
そして王にさらに試練。

 

 

ソーズが打てないとするならば六万ポン、そして九万3枚見えの八万か、トイツの南になりそうなところ。
八万なら佐月への放銃。王今日一番の長考が入る。そして南を河に置いた。流局。

 

 

最終戦結果
西嶋+20.3P 佐月+8.6P 王▲8.3P 魚谷▲21.6P
トータル
魚谷+40.0P 西嶋+25.6P 佐月+12.1P 王▲119.7P

1位通過 魚谷侑未
2位通過 西嶋ゆかり

プロクイーン決定戦 レポート/第15期プロクイーンベスト8B卓レポート 

現プロクイーン宮内こずえに挑戦できるのはこの最後の関門を通過できた2名のみ。
1週前に行われたA卓では山脇、清水が決勝を決めている。
 
1回戦(起家から佐月→王→西嶋→魚谷)
前年度準優勝の西嶋ゆかり、現マスターズの佐月麻理子、意外にもプロクイーンは決勝経験すらない魚谷侑未。
実績の伴う3者に、この中では一番の先輩である王政芳。
誰が決定戦に進むか。
 

 
A卓同様東1局から四暗刻テンパイ。アガリにはならなかったが、B卓は西嶋のリーチから1人テンパイで流局。
そして続く東2局1本場
三万四万五万八万八万三索四索五索四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ三筒  ドラ一筒  裏三索
西嶋跳満のツモアガり。
高田同様、西嶋がリードしていく展開になるかと思われたが、ここから少しずつ点棒が減っていく。
そして終わってみれば、1回戦のトップは佐月。
積極的に仕掛けていきラス牌を引きアガリ。
三筒四筒五筒六筒七筒八筒八筒  加カン西西西西  加カン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ツモ五筒  ドラ一索七万一筒
ホンイツドラ4の跳満。
 

 
1回戦結果
佐月+30.1P 魚谷+17.6P 西嶋▲8.2P 王▲39.5P(▲30P)ペナルティ

 
2回戦(起家から魚谷→西嶋→佐月→王)
遅刻ペナルティのついた王は厳しいラススタート。ここで4着になってしまうと決定戦への道は険しくなる。
 

 
2回戦は小場で進み、東4局時ではトップ目であったが終わってみれば競り負け。
2回戦結果
西嶋+28.5P 魚谷+10.9P 王▲5.8P 佐月▲29.7P
トータル
魚谷+28.5P 西嶋+15.4P 佐月+0.4P 王▲45.3P(▲30P)
 
3回戦(起家から西嶋→魚谷→佐月→王)
上位3名のうち誰が抜け出すか。この3回戦はわずか45分で終わった。
魚谷が仕掛けていき局を捌いて行くなか、先制パンチを決めたのは佐月。
 

 
リーチツモ三暗刻。
そしてこの表情。一歩抜け出し南入へ。
 

 
しかしこの人が黙っていない。
わずか3巡目に3面張リーチ。そして5巡目に跳満ツモ決着。
 

 
三万四万五万七万七万一索二索三索三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ七筒  裏五筒
魚谷は3回戦を終えて大きく抜け出し、決定戦進出に当確ランプ。
 

 
3回戦結果
魚谷+33.1P 佐月+3.5P 西嶋▲10.1P 王▲26.1P
トータル
魚谷+61.6P 西嶋+5.3P 佐月+3.5P 王▲71.4P(▲30P)
 
最終戦(起家から王→佐月→西嶋→魚谷)
魚谷は2人に逆転される可能性はかなり低いので(持ち点0点で佐月、西嶋ともに4万点以上でもまだ足りない)
ほぼ確定。競っている2者は完全着順勝負。そしてこの勝負はオーラスまでもつれ続けた。
オーラスは魚谷が親ということもあり1局勝負。
西家佐月33,100点 北家西嶋33,800点。
南4局東家魚谷 ドラ五筒
佐月配牌
三万四万七万九万一索一索五索六索七索九索五筒八筒白  ツモ八索  打八筒
西嶋配牌
六万六万七万三索三索三索六索八索一筒四筒九筒西北  ツモ北  打一筒
配牌は佐月、しかし西嶋は佐月の下家という利点がある。そして第一ツモが自風の北
鳴けるかどうかがポイントに。
魚谷、王の捨て牌に中張牌がずらりと並んだ5巡目西嶋は北を諦めタンヤオ移行。
そして6巡目早くもテンパイ。
七万七万三索三索三索六索八索二筒三筒四筒  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き
待ちの七索はこの時山に2枚。
遅れること3巡後佐月テンパイ。
二万三万四万七万九万一索一索五索六索七索七索八索九索  リーチ
これで2人の点差は1,700点差。西嶋はノーテンに出来ない。
佐月の八万はこの時3枚。
まず西嶋の七索が魚谷に流れ、八万が王に流れた。そして王の手牌が詰まる。
 

 
四筒が一番通りやすいが、八万が重なり六万がポンされていて一瞬八万に手が掛かるが、
 

 
ここは四筒切りとした。
このあと西嶋は四索を持ってきて打八索、待ちはカン五索に変化。
しかし五索は魚谷に流れアガリ牌は純カラに。
そして王にさらに試練。
 

 
ソーズが打てないとするならば六万ポン、そして九万3枚見えの八万か、トイツの南になりそうなところ。
八万なら佐月への放銃。王今日一番の長考が入る。そして南を河に置いた。流局。
 

 
最終戦結果
西嶋+20.3P 佐月+8.6P 王▲8.3P 魚谷▲21.6P
トータル
魚谷+40.0P 西嶋+25.6P 佐月+12.1P 王▲119.7P

1位通過 魚谷侑未
2位通過 西嶋ゆかり

「~未だ道遥かなり~」 前原 雄大

1981年の冬の頃だった。
私達研修生に当時の教育担当の森山茂和さんは問うた。
「強さとはどういうことか解りますか?」
皆、黙っていた。
「ここ一番の勝負所で、千点が必要な時に千点がアガれる打ち手だと思います」
私はそう答えた。
「それも、あるね。」
「たとえばドラをポンされている局面でペン③でリーチを打ってツモアガる、そんな打ち手は強いと思う」
「特に、自分が鳴かせてしまった場合はね」
36年前のことだが鮮明に森山茂和さんのその言葉は覚えている。

第33期鳳凰位決定戦が決まってから、相手の研究や稽古もしたが、20年ほど前の鳳凰位決定戦の牌譜を読み耽った。
相手よりも自分を知るためである。
今よりも荒削りで未熟な部分が目立った。
ただ、今よりも麻雀的に純粋だった。
押すべき所はキチンと押していた。
退くべき局面ではほとんど手組をしていなかった。
単独2飜役に拘っていたようにも映った。
良い部分、悪い部分全てを見直したが感想としては、瑞々しいものに映った。
こういう麻雀はもう打てないな__。
正直な思いだった。

そして、今期を迎えるに当たり幾つかの決め事を自分に課した。
仕掛けは2フーロまでとする。親番に必要以上に固執しない。
基本的に何か決め事を作ることは善いとは考えていない。
そのことに捉われるあまり、麻雀がシステマテックな方向になってしまうからである。
フォームに関しても同様で、あまり、そのことに捉われるのはその人の麻雀の伸びを失うことになりかねないと考えている。
勿論、ある程度のフォームの土台だったり、軸を作ることは大切である。

20年前と変わらない部分があるとしたら、行くべき局面は何処までも押すことと、難しいと感じた局面は自分もアガリに向かわない事と、誰にもアガらせないように努めることだけである。
至ってシンプルである。
2日目に関しては5,6,7回戦のことはここでは記さない。
3連勝したのだが、誰が打っても、とまでは言わないがある程度の力を持った打ち手であれば、結果は3連勝となるからである。
勝ち牌譜に傷は無い__。
昔から言われた言葉であるが、要はツイていたのである。
展開が良かっただけのことである。
きっかけとなった一連の局だけは記す。

5回戦東4局 親番古川

 

100

 

親番の古川孝次さんのこの手牌に7巡目に放銃した時は嫌なものを感じたが、次局

 

100

 

この配牌が上手く育った。

 

100

 

安目とは言えこのツモアガリはかなりの感触だった。
そして迎えた親番南1局

 

100

 

勝又健志さんからのアガリで今日は悪くはない、そう感じたのである。
感じた、と記したが、このことは感覚の問題である。
勝又健志さんがドラを打ち出したリーチである以上高打点を伴った手であることは覚悟していた。
まさか、ツモり四暗刻とは思っていなかったが、牌の寄り方に好感触を感じたのである。
この後は局面に手を合わせながら打っていただけのことである。
手牌の伸びを感じた時は攻め、相手から異質な牌が打ち出された時はオリに向かった。
速い時は2巡目からオリに向かうことも少なくなかった。

問題なのは8回戦のオーラスである。
南4局1本場7巡目

 

100

 

私は少し時間をかけて打西としているが、河が完全に縦なのである。
その事と下家の近藤久晴さんの煮詰まり具合をかなり意識していた。
対局中は今局は近藤さんしか観ていなかった。
今思っても、7巡目は打三筒とすべき所であったと思う。
三筒続けて打四筒そうすべきだったと。
何しろ受け牌がないのである。
何故、そこまで近藤さんを意識するのか!
それは、8回戦に入った頃から手牌の伸びに翳りを感じていたこと、今局に至るまでの過程が悪すぎたからである。
私が近藤さんに対する浮上のきっかけを与えてしまったからである。

 

~理と感覚の狭間~

 

南2局

 

100

 

理から考えればこの放銃は自然とも言える。
ただ、私は最初のテンパイ形一筒六索のシャンポンでリーチを打とうとしていた。
解説のヒロ柴田さんが言っている。

「まさか、追いかけガラリーを打つわけではないでしょうね」

実は考えていたのである。
仮に打っていたとしても近藤さんが三索をツモったかもしれないし、私の三索の放銃で終わったかもしれない。
先のことは解らない。

近藤さんは私のダブリーに終局間際放銃している。
これはエラーである。
ならば、近藤さんの親番のリーチに最初のテンパイで追いかけるのも悪くはない。

20年前の鳳凰位決定戦では多少、局面は違えど、打っている。
荒削りと記したのはこういう部分である。
理から考えればこういったリーチは在り得ない。
ただ、結果として、浮上のきっかけを与えてしまったのは私である。
麻雀は難しい__。

尚且つ、近藤さんは、南3局古川孝次さんの親番の先行リーチにメンホンで打ち勝っている。
このことは大きい。
勝又健志さんの1本場の今局である。
これまでの下地、過程があっての今局である。

 

100

 

西は思いあがりの一打である。
三筒四筒と構えればいくらでもアガリはあった。
理だけで考えるならば14巡目の二筒は打ち過ぎである。
ここが辞め時である。
ただ、感覚は行けと言っている。

36年前、私は言った。

「千点が必要な勝負所で千点がアガレる打ち手が強いと思います。」

森山茂和現会長が言っていた勝負所でペン三筒をツモれる打ち手。
局面は違えど本質の所では同じように思える。

なかなに難しい課題である。
何処まで行っても永遠の課題に思えてならない。
それでも、一生を懸けて取り組むべきモノなのだと考える。

いずれにしても、未だ道、遥かなり。
そういうことなのだろう__。

第124回『尖牌』 沢崎 誠

早いもので今回5回目の上級講座となりました。元々は5回連載予定でした。書いていると楽しいのですが・・僕は人の戦術とかその類の物の知識は全く有りません。
誰かが書いたり言ったりしていて皆さんが知っている事を書いているのかな?と思う事も有ります。
書いている事は僕にとっては普通の事なので・・これを書いていて良いのかな?と時々考えてしまいます。たくさんの方が知っている事を書いてしまったらごめんなさいね。

いきなり問題です。余計な条件は付けません。
何切りでしょうか?

問1

三万七万八万九万四索八索八索八索二筒七筒八筒西西  ツモ六筒  ドラ西

A 二筒
B 三万
C 四索
D その他

 

 

日本シリーズ第3戦(11~15回戦)が行われました。一次予選全21回戦、1人あたり均等に6回戦を打ちます。
我がプロ連盟の攻め達磨・・佐々木寿人プロは11・14回戦に参戦でした。この11回戦は寿人の4回戦目、14人中8名勝ち上がりですから・・
今日の2戦でプラスの世界には戻しておきたいところです。
その11戦のオーラスが上の画像です。
この11戦は僕の解説でした。テンパイの瞬間、「リーチ!」と思いました。
選択はヤミテンでした。
僕のコメントは「賢いんじゃない?絶対リーチだと思った!! ・・。」
そのように話をしました。
対局後のコメントを求められて・・僕ならリーチをしたと話しています。

南4局北家 ドラ六筒

配牌 七万八万二索四索二筒四筒五筒六筒八筒八筒九筒東東
ツモ 一筒四索七筒六万三筒
捨て 二索四索八筒四索
最終形 六万七万八万一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東  ツモ三筒

 

結果的にこの局はツモアガリとなりました。
コメントはこの結果の後ですから・・何とでも言えますよね。

でも・・
僕が寿人プロの予選の麻雀状況なら100%リーチを打ちます。
後が無い・・絶対引かない親の追いかけリーチの放銃からラスを引いたり、リーチ棒の千点を出したおかげで3着落ちしても全く悔いは無いと思います。
それ以前に・・来る人がいるのだからアガリになると前向きに考えます。

ガラクタ総帥曰く・・点棒ある人が強い!!
同感です!!
リーチをして親がオリての1人テンパイからの2着も考えられますが・・そこを考えるのは攻め達磨の寿人プロには似合いません。
その辺りは小さい麻雀チームにお任せで良いのでしょう。

対局後の会話 A変なおじさん(僕) B寿人 C総帥
A「お疲れ寿人、最後リーチだろ!?」
B「・・             」
A「あれリーチしてアガリなら・・次(第14回戦)もトップだろ!?」
B「そうですね・・。       」
そこにC氏の到着。
A「あれは・・リーチだよね!?  」
C「三筒引いてもリーチしないかな!?」
という事は・・どちらもリーチが無いと言う事か??
部屋を出て・・ドアプレートを見る。
チーム小っちゃい!! の小部屋では無いらしい??

A「寿人・・2と3は違うよ」
そう話して別れたのですが・・。何でそんな話になったのか??
自分でも頭悪いな!と思います。

2と3はどう違うのか?

〇 六万七万八万一筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東

〇 六万七万八万一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東

上は二筒待ち、下は三筒待ち。
上は四筒七筒を引けば待ちは変わりますが、そういう話をしているのではありません。
単純に2と3の数牌の違いを・・と言うか
その時に思い浮かんだ数牌のお話をしたいと思います。
ちなみに前局はリーチをして、3フーロに放銃となっていました。
それを考えればヤミテンも一理あるのでしょう。
チームガラクタ・・ちょっと繊細なのかも!?

数牌の能力を考えます。
123456789
数牌の中心は何ですか?
5 ・・。
数字の1~9の中心は5に違いありません。
それでは・・麻雀ゲームの軸となる中心と思う数牌は何ですか?
考えた事ありますか?

そこで個々の数牌の個性について考えたいと思います。
以下の表は個々の数牌にツモによるターツの完成形と両面ターツの数を左側に・・右側にはその数牌が一般的に多いと思われる両面形で放銃する待ちと数を表にしました。

 

 

左側はターツを作る構成力を考えます。
一筒九筒はターツになる牌を引いてもペンチャン・カンチャンになります。
二筒八筒も同様ですが・・1つ両面待ちがありますね。
三筒七筒は2つ両面待ちがありターツ数も同じで能力は全く互角です。
メンツを作るという攻撃力は一筒九筒の内、三筒七筒が秀でているのはご覧の通りです。
 
次に守備力を考えます。
一筒三筒七筒九筒は両面形で捕らえられるのは1種類です。
四筒六筒は2種類有りますね。四筒五筒六筒の牌は一筒二筒三筒七筒八筒九筒に比べて両面マチならば倍の危険度があります。いつも対戦者が両面待ちとは限りませんが・・使える数牌の特性があるようです。
三筒七筒攻めのターツを作る可能性・・放銃形の危険度を考えると数牌の中心は五筒なのでしょうが、ターツ作りの軸牌となる数牌は三筒七筒の内で三筒七筒が特に便利と考えます。
三筒七筒この数牌を尖牌と呼びます」と数年前に前原鳳凰位に教えられました。
この尖牌、対局の序盤ではターツ作りと言う面では二筒八筒より手牌に残す事が多いと思います。

問1の解答 あなたの答えはAでしたか?
そうでしょう!?
違う?BCDを選んだあなた、あなたのラッキー牌という事でしょうか?
ラッキー牌も大切です。

先にあげた

〇 六万七万八万一筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東

〇 六万七万八万一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東

この形ですが・・二筒待ち・三筒待ちでは特に条件が無ければ
アガリやすいのは二筒待ち・・ヤミテン
出難い三筒待ちは・・リーチの方が少し分が良いと考えます。

問2

三万七万八万九万四索八索八索八索三筒七筒八筒西西  ツモ六筒  ドラ西

A 三筒
B 三万
C 四索
D その他

問1と似ていますね。二筒三筒を入れ替えた形です。
これは危険度を考えての問題です。
アガリのターツを作るには三筒三万四索は同じ能力ですが・・
守備を考えれば両面待ち2つある四索が防御的に落ちると考えます。

状況によって打牌選択が変わるのは当然の事ですが・・
ここは危険度の高い四索切りがベストと判断します。

 

 

A1リーグ第7節C卓

配牌 一万三万四万四万五万八万四索七索一筒二筒三筒東東
ツモ 八万三索六万七万
捨て 一万八万七索四万
最終形 三万四万五万六万七万八万三索四索一筒二筒三筒東東  ロン五索

 

ドラは八索七索はドラ表示牌ですが・・それと関係無しにしても七索をターツ作りの軸と考えます。先々の危険度を考えれば雀頭は東にしておくと安全度があがりそうです。この手の基本はピンフで良いのでしょうから八万を1牌外して七万六索八索他マンズの好形引きを期待します。
九万引きなら八万九万と落としていきます。最後の最後まで三索七索の尖牌に付けるつもりでの基本の闘牌を考えます。
いつも牌姿のようなツモなら苦労しませんね。でももう少し苦労しないと麻雀は楽しくないかな?

尖牌を大切にするべし!!

上級/第124回『尖牌』 沢崎 誠

早いもので今回5回目の上級講座となりました。元々は5回連載予定でした。書いていると楽しいのですが・・僕は人の戦術とかその類の物の知識は全く有りません。
誰かが書いたり言ったりしていて皆さんが知っている事を書いているのかな?と思う事も有ります。
書いている事は僕にとっては普通の事なので・・これを書いていて良いのかな?と時々考えてしまいます。たくさんの方が知っている事を書いてしまったらごめんなさいね。
いきなり問題です。余計な条件は付けません。
何切りでしょうか?
問1
三万七万八万九万四索八索八索八索二筒七筒八筒西西  ツモ六筒  ドラ西
A 二筒
B 三万
C 四索
D その他
 

 
日本シリーズ第3戦(11~15回戦)が行われました。一次予選全21回戦、1人あたり均等に6回戦を打ちます。
我がプロ連盟の攻め達磨・・佐々木寿人プロは11・14回戦に参戦でした。この11回戦は寿人の4回戦目、14人中8名勝ち上がりですから・・
今日の2戦でプラスの世界には戻しておきたいところです。
その11戦のオーラスが上の画像です。
この11戦は僕の解説でした。テンパイの瞬間、「リーチ!」と思いました。
選択はヤミテンでした。
僕のコメントは「賢いんじゃない?絶対リーチだと思った!! ・・。」
そのように話をしました。
対局後のコメントを求められて・・僕ならリーチをしたと話しています。
南4局北家 ドラ六筒

配牌 七万八万二索四索二筒四筒五筒六筒八筒八筒九筒東東
ツモ 一筒四索七筒六万三筒
捨て 二索四索八筒四索
最終形 六万七万八万一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東  ツモ三筒

 
結果的にこの局はツモアガリとなりました。
コメントはこの結果の後ですから・・何とでも言えますよね。
でも・・
僕が寿人プロの予選の麻雀状況なら100%リーチを打ちます。
後が無い・・絶対引かない親の追いかけリーチの放銃からラスを引いたり、リーチ棒の千点を出したおかげで3着落ちしても全く悔いは無いと思います。
それ以前に・・来る人がいるのだからアガリになると前向きに考えます。
ガラクタ総帥曰く・・点棒ある人が強い!!
同感です!!
リーチをして親がオリての1人テンパイからの2着も考えられますが・・そこを考えるのは攻め達磨の寿人プロには似合いません。
その辺りは小さい麻雀チームにお任せで良いのでしょう。
対局後の会話 A変なおじさん(僕) B寿人 C総帥
A「お疲れ寿人、最後リーチだろ!?」
B「・・             」
A「あれリーチしてアガリなら・・次(第14回戦)もトップだろ!?」
B「そうですね・・。       」
そこにC氏の到着。
A「あれは・・リーチだよね!?  」
C「三筒引いてもリーチしないかな!?」
という事は・・どちらもリーチが無いと言う事か??
部屋を出て・・ドアプレートを見る。
チーム小っちゃい!! の小部屋では無いらしい??
A「寿人・・2と3は違うよ」
そう話して別れたのですが・・。何でそんな話になったのか??
自分でも頭悪いな!と思います。
2と3はどう違うのか?
〇 六万七万八万一筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東
〇 六万七万八万一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東
上は二筒待ち、下は三筒待ち。
上は四筒七筒を引けば待ちは変わりますが、そういう話をしているのではありません。
単純に2と3の数牌の違いを・・と言うか
その時に思い浮かんだ数牌のお話をしたいと思います。
ちなみに前局はリーチをして、3フーロに放銃となっていました。
それを考えればヤミテンも一理あるのでしょう。
チームガラクタ・・ちょっと繊細なのかも!?
数牌の能力を考えます。
123456789
数牌の中心は何ですか?
5 ・・。
数字の1~9の中心は5に違いありません。
それでは・・麻雀ゲームの軸となる中心と思う数牌は何ですか?
考えた事ありますか?
そこで個々の数牌の個性について考えたいと思います。
以下の表は個々の数牌にツモによるターツの完成形と両面ターツの数を左側に・・右側にはその数牌が一般的に多いと思われる両面形で放銃する待ちと数を表にしました。
 

 
左側はターツを作る構成力を考えます。
一筒九筒はターツになる牌を引いてもペンチャン・カンチャンになります。
二筒八筒も同様ですが・・1つ両面待ちがありますね。
三筒七筒は2つ両面待ちがありターツ数も同じで能力は全く互角です。
メンツを作るという攻撃力は一筒九筒の内、三筒七筒が秀でているのはご覧の通りです。
 
次に守備力を考えます。
一筒三筒七筒九筒は両面形で捕らえられるのは1種類です。
四筒六筒は2種類有りますね。四筒五筒六筒の牌は一筒二筒三筒七筒八筒九筒に比べて両面マチならば倍の危険度があります。いつも対戦者が両面待ちとは限りませんが・・使える数牌の特性があるようです。
三筒七筒攻めのターツを作る可能性・・放銃形の危険度を考えると数牌の中心は五筒なのでしょうが、ターツ作りの軸牌となる数牌は三筒七筒の内で三筒七筒が特に便利と考えます。
三筒七筒この数牌を尖牌と呼びます」と数年前に前原鳳凰位に教えられました。
この尖牌、対局の序盤ではターツ作りと言う面では二筒八筒より手牌に残す事が多いと思います。
問1の解答 あなたの答えはAでしたか?
そうでしょう!?
違う?BCDを選んだあなた、あなたのラッキー牌という事でしょうか?
ラッキー牌も大切です。
先にあげた
〇 六万七万八万一筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東
〇 六万七万八万一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東
この形ですが・・二筒待ち・三筒待ちでは特に条件が無ければ
アガリやすいのは二筒待ち・・ヤミテン
出難い三筒待ちは・・リーチの方が少し分が良いと考えます。
問2
三万七万八万九万四索八索八索八索三筒七筒八筒西西  ツモ六筒  ドラ西
A 三筒
B 三万
C 四索
D その他
問1と似ていますね。二筒三筒を入れ替えた形です。
これは危険度を考えての問題です。
アガリのターツを作るには三筒三万四索は同じ能力ですが・・
守備を考えれば両面待ち2つある四索が防御的に落ちると考えます。
状況によって打牌選択が変わるのは当然の事ですが・・
ここは危険度の高い四索切りがベストと判断します。
 

 
A1リーグ第7節C卓

配牌 一万三万四万四万五万八万四索七索一筒二筒三筒東東
ツモ 八万三索六万七万
捨て 一万八万七索四万
最終形 三万四万五万六万七万八万三索四索一筒二筒三筒東東  ロン五索

 
ドラは八索七索はドラ表示牌ですが・・それと関係無しにしても七索をターツ作りの軸と考えます。先々の危険度を考えれば雀頭は東にしておくと安全度があがりそうです。この手の基本はピンフで良いのでしょうから八万を1牌外して七万六索八索他マンズの好形引きを期待します。
九万引きなら八万九万と落としていきます。最後の最後まで三索七索の尖牌に付けるつもりでの基本の闘牌を考えます。
いつも牌姿のようなツモなら苦労しませんね。でももう少し苦労しないと麻雀は楽しくないかな?
尖牌を大切にするべし!!

第22期特別昇級リーグ 決勝レポート 奈良 圭純

出場条件・参加資格
4大タイトル出場、40歳未満、プロリーグ、タイトル戦成績優秀者
昇級条件
リーグ戦で欠場、休場がなく、プラスの成績を収める事。
優勝・B2昇級
準優勝・C1昇級
3位・C2昇級

今期この特別昇級リーグに参加したのは12名。
7節終了時での成績上位4名で決勝4回戦を行う。

 

藤井崇勝
D3リーグ 25歳 O型 32期
落ち着いて麻雀が打てるように頑張ります。

 

上田直樹
C3リーグ 33歳 A型 32期前期
いつも通りやります!

 

平野良栄
D1リーグ 39歳と11ヶ月 A型 30期後期
本当に最後のチャンスなので、全力を尽くします。

 

中村慎吾
C1リーグ 32歳 A型 27期
優勝しか意味がないので、ポイントは厳しいですが叩きに行きます!

7節終了時点でのポイントが、
藤井+152.3P
上田+96.0P
平野+75.4P
中村+37.7P

中村は優勝しか昇級がないため、点差を考えると戦い方が難しいところ。
藤井、上田、平野の3者はもちろん優勝を狙ってくるであろうが、ポイント状況によっては、2位狙い、3位狙いに切り替えてくることが予想される。

 

1回戦 起家から 上田・平野・中村・藤井

東1局は中村が上田の仕掛けの対応し、平野からピンフで1,000点のアガリ。

東2局 ドラ八万

藤井が3巡目でこの牌姿。

七万八万一筒二筒二筒六筒七筒八筒白白発中中

3巡目に上田から発が切られた次巡、藤井のツモが発、打七万とし一気にホンイツへ。
6、8巡目に中発と鳴け、高め大三元のテンパイ。

二筒二筒六筒七筒八筒白白  ポン発発発  ポン中中中

すぐに二筒をツモり、3,000・6,000。
安めながらも最高クラスのスタート。

東3局 ドラ七筒

平野が3巡目リーチ。藤井の2巡目捨て牌に発

二万三万四万二索三索四索四索五索六索七筒八筒九筒発

数巡後にツモり、1,000・2,000。

南1局 ドラ六万

今度は中村が4巡目に、七対子ドラ2の南単騎でリーチ。藤井の1巡目捨て牌に南
結果は流局。自分の素点が大事なのはもちろんだが、優勝には藤井の点棒を削ることも重要で、2者共に藤井の捨て牌に待ちを合わせてきている。

南2局
中村

四万五万一索一索二索三索四索三筒四筒五筒七筒八筒九筒  ツモ五索

中村がピンフのみのテンパイから高め三色の牌と振り替わりリーチ。
上田も3フーロでテンパイ、平野も追いかけリーチを打つが、中村が2,000・4,000。

南3局 ドラ発

好感触のアガリで親を持ってきた中村。
5巡目にポンテンに取れる南が出るがスルー。
すぐに自身で暗刻にし、高め6,000オールのリーチ。

八万八万八万三筒四筒五筒七筒七筒南南南白白

上田も仕掛けて応戦。

四万五万六万七万八万九万二索三索発発  チー三万 左向き一万 上向き二万 上向き

この仕掛けで、中村にはわからなかったことだが、アガリ牌の七筒が流れる。
上田も危険牌を掴み、中村の1人テンパイで流局。

南4局 ドラ四筒

藤井 29,700
上田 26,100
平野 25,600
中村 38,600

中村以外の3者は浮きまですぐの点棒状況だけに、アガリが欲しい。

藤井手牌

五万七万八万九万一索三索五索六索七索七索九索九索九索四筒

捨て牌

藤井 一筒 上向き西五万 上向き八筒 上向き
上田 二万 上向き九万 上向き九筒 上向き二万 上向き
平野 九万 上向き九万 上向き九筒 上向き二筒 上向き
中村 一万 上向き二万 上向き六万 上向き七万 上向き

場況は圧倒的にマンズが良さそうに見える。
藤井の選択はドラの四筒
これが上手くいき、1,300オールのアガリで点棒を原点まで戻す。
次局は中村が捌き、トップを確定させて終局。

1回戦成績
中村+12.6P 藤井+7.9P 平野▲7.2P 上田▲13.3P

1回戦終了時トータル
藤井+160.2P 上田+82.7P 平野+68.2P 中村+50.3P

 

 

2回戦 起家から 中村・上田・藤井・平野

東2局 ドラ五万

上田と藤井の手がぶつかる。
藤井が早々に二つ仕掛けてのテンパイ。
藤井

一索一索五索五索五索東東  ポン発発発  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き

上田は1シャンテンまでは速かったものの、なかなかテンパイが入らず苦しかったが、終盤に藤井から七筒が鳴けテンパイ。

上田

五万五万五万七万七万七万二索二索五筒六筒  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き

中村、平野はオリ気配があり、藤井からはドラが見えてなかっただけに、オリる選択肢もあったかと思うが、藤井はリードのあるうちに勝負。
七万の大明カン後、七筒も勝負し、12,000の放銃。

東3局 ドラ四索

平野がドラこそないものの、高め三色のリーチ。

平野

一万二万三万五万六万三索三索五索六索七索五筒六筒七筒  リーチ

藤井も連荘狙いで仕掛けを入れるが、これが裏目になり、平野が2,000・4,000。

南3局 ドラ南

藤井が初打にドラを切ると、2巡目もドラの南をツモ切り。
すぐにリーチを打つが、中村、上田に押し切られ、3人テンパイでの流局。
藤井はまだ十分にリードがあるのだが、12,000の放銃から精神状態が不安定になり、迷いや焦りが出てきているように見える。

中村は大きなアガリこそないのだが要所でのアガリが続き、オーラスもヤミテンのピンフドラ1をアガリ、連続トップ。
藤井が大きなラスをとったためまだポイント差があるが、他3者にとっては嬉しい並びとなった。

2回戦成績
中村+20.4P 上田+16.2P 平野▲8.2P 藤井▲28.4P

2回戦終了時トータル
藤井+131.8P 上田+98.9P 中村+70.7P 平野+60.0P

 

 

3回戦 起家から 上田・中村・藤井・平野

東1局は藤井が400・700。
東2局は上田が藤井から1000点のアガリ。

東3局 ドラ二筒

平野

三万五万二索三索四索四索五索二筒二筒三筒四筒七筒七筒  ツモ六索

理想形はドラを2枚使ったタンピンイーペーコーや、234の三色だが、平野は即リーチ。
場況はマンズがかなり安く、四万がリーチの時点で山に4枚残り。
これが好判断となり、ソウズのホンイツをテンパイしていた中村が四万を掴み、平野が5,200のアガリ。

東4局 ドラ七万

藤井が先制リーチ。

三万四万五万七万八万九万一索二索三索四筒四筒五筒六筒

平野がすぐに追いつき、追いかけリーチ。

四万五万六万四索五索六索六索六索二筒三筒三筒四筒四筒  リーチ

上田がマンズのホンイツで仕掛け返しテンパイを入れるが、平野が掴んでいた七筒を喰い下げてオリ。
対局者にはわからなかったことだが、こうなるとチャンスは平野に。
藤井が五筒を掴み、平野が5,800のアガリ。

藤井がヤミテンを選択していればおそらく、上田か中村からすぐに2,000点のアガリで終局していたように思う。
一発裏ドラのない公式ルールにおいて、子方でのピンフドラ1の手をリーチするかしないかは難しいところではある。ツモアガリした時の5,200点は魅力的であるし、相手の手牌進行を遅らせるなどのメリットもあるが、リーチを掛けていなければ出アガリできていたであろう牌が止められるなど、デメリットも小さくない。

特に、今局はトータルラス目の平野の親であり、点数状況的に、ある程度はまっすぐ攻めてくることが予想できる。決して、リーチを掛けることが悪いわけではないが、点数状況や場況、心理状況等を考慮した場合、ヤミテンの方が得策だったように思う。

藤井がこのまま沈むと最終戦、優勝者がわからなくなる点棒状況ではあったが、次局、藤井に勝負手が入る。

5巡目

一万三万四万四万五万七万五索六索一筒二筒三筒七筒八筒  ツモ六筒  ドラ四万

一万七万の選択が難しかったが、次巡のツモが四万
すぐにこれに飛び込んだのが中村。 ピンフドラ3の7,700で、手痛い放銃となった。

南1局
上田がタンヤオドラ1の1,000オール、続く1本場はリーチツモの1,000は1,100オールと連続のツモアガリ。ここから南場は上田の独壇場。

南1局 2本場

五万六万七万八万八万三索四索五索四筒五筒六筒七筒八筒  ツモ六筒  ドラ五索

4,000は4,200オールのアガリ。

南1局 3本場

上田捨て牌 ドラ五万

九万 上向き西九筒 上向き九索 上向き一索 上向き白
南南

南はトイツ落としである。上田の手牌の見えない場所で観戦していたのだが、このリーチはタンヤオピンフ形の、形も十分なのを予想するのは難しくない。

二万三万三万四万五万五万六万七万五索五索三筒四筒五筒  ツモ四万

高めツモで6,000は6,300オール。
2局で藤井を抜き去り、突き放してしまった。

南1局 4本場

中村がタンヤオドラ2のテンパイをしていた藤井からリーチピンフ三色をアガリ、上田の親落としに成功するが、

南2局 ドラ九筒
上田リーチ

一索一索五索六索七索八索九索一筒二筒三筒発発発  リーチ  ツモ四索

1,000・2,000のツモアガリ。
南3局は6巡目にツモ七対子の800・1,600。
南4局は5巡でピンフツモドラ1の700・1,300と上田の連続のアガリ。
7万点越えのトップでトータル首位となる。

3回戦成績
上田+52.0P 平野+7.2P 中村▲27.1P 藤井▲32.1P

3回戦終了時トータル
上田+150.9P 藤井+99.7P 平野+67.2P 中村+43.6P

 

 

4回戦 起家から 藤井・平野・中村・上田
東1局 平野が1枚目の中のポンテンで藤井から1,000点のアガリ。
東2局 藤井がドラを重ね、七対子でリーチ宣言するも、テンパイ打牌が上田の1,300に捕まる。

東3局 ドラ五筒
上田

三万三万六万七万八万四索四索四索五筒五筒六筒六筒七筒

最終戦は終始、局回しに専念するかと思っていたが、上田はリーチを選択。
高めの七筒を一発でツモり、このアガリで勝ちをさらに盤石なものにした。

南2局 ドラ発
上田

一万一万一万二万三万三万四万五万六万七万六索六索六索発

発切りリーチ?三万切りのヤミテン?
上田の選択は三万切りリーチ。
結果は流局となったが、この圧倒的な攻撃力こそが上田の強み。

南4局 ドラ九索
藤井20,300 平野21,000 中村33,700 上田45,000

上田、藤井のトータル着順はほぼ変わらないが、平野、中村のトータルポイント差はわずかに2.9P平野が上。
平野は3位でも昇級権があるため、なんとかテンパイまでもちこみ1人テンパイで流局。

4回戦成績
上田+22.0P 中村+6.7P 平野▲10.0P 藤井▲18.7P

最終戦終了時
上田+172.9P 藤井+81.0P 平野+57.2P 中村+50.3P

十段戦でも活躍した上田だが、本場所の鳳凰戦ではポイントを大きくマイナスしたため、昇級権利はなくなり、C3残留。
2位の藤井はD3からC1へ、3位の平野はD1からC2へ昇級となる。

特別昇級リーグ 決勝観戦記/第22期特別昇級リーグ 決勝レポート 奈良 圭純

出場条件・参加資格
4大タイトル出場、40歳未満、プロリーグ、タイトル戦成績優秀者
昇級条件
リーグ戦で欠場、休場がなく、プラスの成績を収める事。
優勝・B2昇級
準優勝・C1昇級
3位・C2昇級
今期この特別昇級リーグに参加したのは12名。
7節終了時での成績上位4名で決勝4回戦を行う。
 
藤井崇勝
D3リーグ 25歳 O型 32期
落ち着いて麻雀が打てるように頑張ります。
 
上田直樹
C3リーグ 33歳 A型 32期前期
いつも通りやります!
 
平野良栄
D1リーグ 39歳と11ヶ月 A型 30期後期
本当に最後のチャンスなので、全力を尽くします。
 
中村慎吾
C1リーグ 32歳 A型 27期
優勝しか意味がないので、ポイントは厳しいですが叩きに行きます!
7節終了時点でのポイントが、
藤井+152.3P
上田+96.0P
平野+75.4P
中村+37.7P
中村は優勝しか昇級がないため、点差を考えると戦い方が難しいところ。
藤井、上田、平野の3者はもちろん優勝を狙ってくるであろうが、ポイント状況によっては、2位狙い、3位狙いに切り替えてくることが予想される。
 
1回戦 起家から 上田・平野・中村・藤井
東1局は中村が上田の仕掛けの対応し、平野からピンフで1,000点のアガリ。
東2局 ドラ八万
藤井が3巡目でこの牌姿。
七万八万一筒二筒二筒六筒七筒八筒白白発中中
3巡目に上田から発が切られた次巡、藤井のツモが発、打七万とし一気にホンイツへ。
6、8巡目に中発と鳴け、高め大三元のテンパイ。
二筒二筒六筒七筒八筒白白  ポン発発発  ポン中中中
すぐに二筒をツモり、3,000・6,000。
安めながらも最高クラスのスタート。
東3局 ドラ七筒
平野が3巡目リーチ。藤井の2巡目捨て牌に発
二万三万四万二索三索四索四索五索六索七筒八筒九筒発
数巡後にツモり、1,000・2,000。
南1局 ドラ六万
今度は中村が4巡目に、七対子ドラ2の南単騎でリーチ。藤井の1巡目捨て牌に南
結果は流局。自分の素点が大事なのはもちろんだが、優勝には藤井の点棒を削ることも重要で、2者共に藤井の捨て牌に待ちを合わせてきている。
南2局
中村
四万五万一索一索二索三索四索三筒四筒五筒七筒八筒九筒  ツモ五索
中村がピンフのみのテンパイから高め三色の牌と振り替わりリーチ。
上田も3フーロでテンパイ、平野も追いかけリーチを打つが、中村が2,000・4,000。
南3局 ドラ発
好感触のアガリで親を持ってきた中村。
5巡目にポンテンに取れる南が出るがスルー。
すぐに自身で暗刻にし、高め6,000オールのリーチ。
八万八万八万三筒四筒五筒七筒七筒南南南白白
上田も仕掛けて応戦。
四万五万六万七万八万九万二索三索発発  チー三万 左向き一万 上向き二万 上向き
この仕掛けで、中村にはわからなかったことだが、アガリ牌の七筒が流れる。
上田も危険牌を掴み、中村の1人テンパイで流局。
南4局 ドラ四筒
藤井 29,700
上田 26,100
平野 25,600
中村 38,600
中村以外の3者は浮きまですぐの点棒状況だけに、アガリが欲しい。
藤井手牌
五万七万八万九万一索三索五索六索七索七索九索九索九索四筒
捨て牌
藤井 一筒 上向き西五万 上向き八筒 上向き
上田 二万 上向き九万 上向き九筒 上向き二万 上向き
平野 九万 上向き九万 上向き九筒 上向き二筒 上向き
中村 一万 上向き二万 上向き六万 上向き七万 上向き
場況は圧倒的にマンズが良さそうに見える。
藤井の選択はドラの四筒
これが上手くいき、1,300オールのアガリで点棒を原点まで戻す。
次局は中村が捌き、トップを確定させて終局。
1回戦成績
中村+12.6P 藤井+7.9P 平野▲7.2P 上田▲13.3P
1回戦終了時トータル
藤井+160.2P 上田+82.7P 平野+68.2P 中村+50.3P
 
 
2回戦 起家から 中村・上田・藤井・平野
東2局 ドラ五万
上田と藤井の手がぶつかる。
藤井が早々に二つ仕掛けてのテンパイ。
藤井
一索一索五索五索五索東東  ポン発発発  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き
上田は1シャンテンまでは速かったものの、なかなかテンパイが入らず苦しかったが、終盤に藤井から七筒が鳴けテンパイ。
上田
五万五万五万七万七万七万二索二索五筒六筒  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き
中村、平野はオリ気配があり、藤井からはドラが見えてなかっただけに、オリる選択肢もあったかと思うが、藤井はリードのあるうちに勝負。
七万の大明カン後、七筒も勝負し、12,000の放銃。
東3局 ドラ四索
平野がドラこそないものの、高め三色のリーチ。
平野
一万二万三万五万六万三索三索五索六索七索五筒六筒七筒  リーチ
藤井も連荘狙いで仕掛けを入れるが、これが裏目になり、平野が2,000・4,000。
南3局 ドラ南
藤井が初打にドラを切ると、2巡目もドラの南をツモ切り。
すぐにリーチを打つが、中村、上田に押し切られ、3人テンパイでの流局。
藤井はまだ十分にリードがあるのだが、12,000の放銃から精神状態が不安定になり、迷いや焦りが出てきているように見える。
中村は大きなアガリこそないのだが要所でのアガリが続き、オーラスもヤミテンのピンフドラ1をアガリ、連続トップ。
藤井が大きなラスをとったためまだポイント差があるが、他3者にとっては嬉しい並びとなった。
2回戦成績
中村+20.4P 上田+16.2P 平野▲8.2P 藤井▲28.4P
2回戦終了時トータル
藤井+131.8P 上田+98.9P 中村+70.7P 平野+60.0P
 
 
3回戦 起家から 上田・中村・藤井・平野
東1局は藤井が400・700。
東2局は上田が藤井から1000点のアガリ。
東3局 ドラ二筒
平野
三万五万二索三索四索四索五索二筒二筒三筒四筒七筒七筒  ツモ六索
理想形はドラを2枚使ったタンピンイーペーコーや、234の三色だが、平野は即リーチ。
場況はマンズがかなり安く、四万がリーチの時点で山に4枚残り。
これが好判断となり、ソウズのホンイツをテンパイしていた中村が四万を掴み、平野が5,200のアガリ。
東4局 ドラ七万
藤井が先制リーチ。
三万四万五万七万八万九万一索二索三索四筒四筒五筒六筒
平野がすぐに追いつき、追いかけリーチ。
四万五万六万四索五索六索六索六索二筒三筒三筒四筒四筒  リーチ
上田がマンズのホンイツで仕掛け返しテンパイを入れるが、平野が掴んでいた七筒を喰い下げてオリ。
対局者にはわからなかったことだが、こうなるとチャンスは平野に。
藤井が五筒を掴み、平野が5,800のアガリ。
藤井がヤミテンを選択していればおそらく、上田か中村からすぐに2,000点のアガリで終局していたように思う。
一発裏ドラのない公式ルールにおいて、子方でのピンフドラ1の手をリーチするかしないかは難しいところではある。ツモアガリした時の5,200点は魅力的であるし、相手の手牌進行を遅らせるなどのメリットもあるが、リーチを掛けていなければ出アガリできていたであろう牌が止められるなど、デメリットも小さくない。
特に、今局はトータルラス目の平野の親であり、点数状況的に、ある程度はまっすぐ攻めてくることが予想できる。決して、リーチを掛けることが悪いわけではないが、点数状況や場況、心理状況等を考慮した場合、ヤミテンの方が得策だったように思う。
藤井がこのまま沈むと最終戦、優勝者がわからなくなる点棒状況ではあったが、次局、藤井に勝負手が入る。
5巡目
一万三万四万四万五万七万五索六索一筒二筒三筒七筒八筒  ツモ六筒  ドラ四万
一万七万の選択が難しかったが、次巡のツモが四万
すぐにこれに飛び込んだのが中村。 ピンフドラ3の7,700で、手痛い放銃となった。
南1局
上田がタンヤオドラ1の1,000オール、続く1本場はリーチツモの1,000は1,100オールと連続のツモアガリ。ここから南場は上田の独壇場。
南1局 2本場
五万六万七万八万八万三索四索五索四筒五筒六筒七筒八筒  ツモ六筒  ドラ五索
4,000は4,200オールのアガリ。
南1局 3本場
上田捨て牌 ドラ五万
九万 上向き西九筒 上向き九索 上向き一索 上向き白
南南
南はトイツ落としである。上田の手牌の見えない場所で観戦していたのだが、このリーチはタンヤオピンフ形の、形も十分なのを予想するのは難しくない。
二万三万三万四万五万五万六万七万五索五索三筒四筒五筒  ツモ四万
高めツモで6,000は6,300オール。
2局で藤井を抜き去り、突き放してしまった。
南1局 4本場
中村がタンヤオドラ2のテンパイをしていた藤井からリーチピンフ三色をアガリ、上田の親落としに成功するが、
南2局 ドラ九筒
上田リーチ
一索一索五索六索七索八索九索一筒二筒三筒発発発  リーチ  ツモ四索
1,000・2,000のツモアガリ。
南3局は6巡目にツモ七対子の800・1,600。
南4局は5巡でピンフツモドラ1の700・1,300と上田の連続のアガリ。
7万点越えのトップでトータル首位となる。
3回戦成績
上田+52.0P 平野+7.2P 中村▲27.1P 藤井▲32.1P
3回戦終了時トータル
上田+150.9P 藤井+99.7P 平野+67.2P 中村+43.6P
 
 
4回戦 起家から 藤井・平野・中村・上田
東1局 平野が1枚目の中のポンテンで藤井から1,000点のアガリ。
東2局 藤井がドラを重ね、七対子でリーチ宣言するも、テンパイ打牌が上田の1,300に捕まる。
東3局 ドラ五筒
上田
三万三万六万七万八万四索四索四索五筒五筒六筒六筒七筒
最終戦は終始、局回しに専念するかと思っていたが、上田はリーチを選択。
高めの七筒を一発でツモり、このアガリで勝ちをさらに盤石なものにした。
南2局 ドラ発
上田
一万一万一万二万三万三万四万五万六万七万六索六索六索発
発切りリーチ?三万切りのヤミテン?
上田の選択は三万切りリーチ。
結果は流局となったが、この圧倒的な攻撃力こそが上田の強み。
南4局 ドラ九索
藤井20,300 平野21,000 中村33,700 上田45,000
上田、藤井のトータル着順はほぼ変わらないが、平野、中村のトータルポイント差はわずかに2.9P平野が上。
平野は3位でも昇級権があるため、なんとかテンパイまでもちこみ1人テンパイで流局。
4回戦成績
上田+22.0P 中村+6.7P 平野▲10.0P 藤井▲18.7P
最終戦終了時
上田+172.9P 藤井+81.0P 平野+57.2P 中村+50.3P
十段戦でも活躍した上田だが、本場所の鳳凰戦ではポイントを大きくマイナスしたため、昇級権利はなくなり、C3残留。
2位の藤井はD3からC1へ、3位の平野はD1からC2へ昇級となる。

第17期北陸リーグ 第1節レポート

お初の方は初めまして。ご存知の方は改めて失礼致します。第17期北陸リーグのレポートを担当させて戴きます22期生の荒谷と申します。拙い文章ですが半年間のお付き合い、どうか宜しくお願い致します。

2017年9月23日、この日は北陸の麻雀打ちの多くにとって、忘れえぬ記憶に残る日になったのではないだろうか。第17期北陸リーグの第1節に合わせて、東京より現鳳凰位・前原雄大プロ・そして女流桜花の現役Aリーガーでもある蒼井ゆりかプロにゲストとして富山にお越し頂いたのである。
競技プロは勿論、一般の方々にとっても鳳凰の肩書は特別な畏敬の対象であろう。
今期の北陸リーグは、過去最大の36名(ゲスト含む)の参加・加えて一般観戦者も受け入れての大規模な開幕となった。

今節の北陸リーグは従来と異なり、少しでも多くの方が前原プロ・蒼井プロと対局できるよう、半荘ごとに対局者を入れ替える形式にて4回戦を実施することとなった。
ともすればバタバタしてしまいがちなこの4回戦。それでも、なのか流石、と言うべきか。この36名という大人数の、ワンデーの対局スコアにてアタマを奪るのが鳳凰位の貫禄なのだろう。前原プロが堂々の優勝を飾る。
前原鳳凰位は、その実力を如何無く発揮しただけではなく、慌ただしい対局の合間にも熱心にファンサービスを怠らず、サインや記念撮影に応じていた。ゴジラや地獄の門番など、こと麻雀に関して恐々たるイメージの先行する前原プロであるが、その細やかな気遣いや姿勢は、競技プロかくあるべしの範を我々北陸の面々に示してくれていたのではないだろうか。
前原プロ・蒼井プロや第1節の対局風景に関しては、北陸支部のブログにて写真を掲載させていただいていますので、宜しければそちらもご覧いただければ幸いです

さて、北陸リーグ全体に目を向けると、一般参加ながらに熟練者の多い北陸リーグ。早々にスタートダッシュを決めた者はなく、皆が虎視眈々とチャンスを窺っているように感じられる。

前原プロに僅差で追随しているのが小泉さん。北陸リーグでただ一人、第1期からの皆勤者であり、上位/決勝の常連者。私荒谷の主観ではあるが、北陸最強クラスの麻雀打ちだと思っている。
対局後のインタビューに対しても、出てきた発言は手ごたえや満足感のそれではなく、「もっと上手く打てた」「こうすればよかった」等の反省点だった。聞けば更なる上達の為、現在打ち方をアレンジ中とのこと。これだけの実力者でも向上心を失わず日々の研鑽を怠らない事が彼の強者たる所以なのかもしれない。驕らぬ強者に死角無し、であろうか。

一般から初参加ので紅一点は橋本さん。今節3回戦にて小四喜をアガリ!

一索二索三索東東南南北北北  ポン西西西  ロン東

和久津プロのファンだという彼女。腹を決めて攻め込んでくる攻撃的な姿勢は、1回戦で同卓した私も刮目すべき点が多々あった。4回戦でラスを引いてしまいポイントは叩けなかったが、そのスタイルと展開が咬み合えば、上位に割って入る可能性は十分にあるだろう。

そのほか初参加で気を吐いたのが戸村さん。本人曰く、競技麻雀(連盟公式ルール)は初めてだと言うが、丁寧にスコアを纏めて好位につけている。このまま委縮することなくポイントを伸ばして欲しいものである。

また、前期決勝進出者の4名(浦田、木戸、成田、宮内さん)も順調なプラススタート。連覇を狙う浦田、リベンジに燃える3名の今後の戦い方にも注目が集まる。

マイナススタートでは、北陸リーグ優勝経験もある光岡さん、久々湊さんの苦戦に目を引かれる。苦しい立ち上がりとなったが、スコアの立て直し方・ポイントの叩き方を知っている両名。このままでは終わらないだろう。

プロに目を向ければ、大体の面々が無難にスコアを纏める中、前田と安城は苦しい立ち上がり。特に安城は小四喜放銃の不運もあり厳しい最下位スタート。北陸での活動のみならず、女流桜花や夕刊フジ杯、静岡リーグのゲスト参戦など、その精力的な活動は北陸支部員の中でもトップを争う安城。麻雀に対する真摯な姿勢は遠からず結果として現れるだろう。雌伏の時・ここをどう巻き返すかである。

最後に私自身だが、好位につける事はできてはいるが、内容は4-1-1-3という私らしい打撃を身上とした結果である。やや大きめのマイナスを2度叩くも、それに倍するトップを2度奪って素点差にて3位。結果だけ見れば上々の立ち上がりか。
初参加の方には名刺代わりとして・常連の方々にも改めてのご挨拶として。
この打撃を旨とする私の雀風を貫き、今期を戦い抜きたいと思う。

戦いの幕が上がった今期の北陸リーグ。来ていただいた鳳凰の名に恥じぬよう、全員が悔いの無い、良い戦いを繰り広げて欲しいと願う。

順位 名前 プロ/一般 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計
1 前原 雄大 プロ 7.0 20.5 31.8 ▲ 5.6 53.7
2 小泉 陽平 一般 28.2 ▲ 4.5 3.5 21.4 48.6
3 荒谷 誠 プロ ▲ 16.7 44.1 29.4 ▲ 13.6 43.2
4 木下 玄基 一般 ▲ 22.1 16.0 9.7 37.0 40.6
5 谷口 真悟 一般 4.9 ▲ 4.3 27.7 5.8 34.1
6 押川 憲一 一般 ▲ 20.7 22.9 ▲ 8.5 37.4 31.1
7 宮川 悟 一般 ▲ 1.2 25.8 8.9 ▲ 2.9 30.6
8 木戸 僚之 プロ 19.7 4.0 ▲ 15.7 19.2 27.2
9 戸村 聖一 一般 11.9 6.8 ▲ 2.2 7.0 23.5
10 浦田 豊人 プロ 2.4 ▲ 33.5 18.8 35.7 23.4
11 平澤 憲一 一般 ▲ 14.3 14.9 ▲ 4.2 24.9 21.3
12 志多木 健 プロ ▲ 3.5 15.3 ▲ 6.1 14.7 20.4
13 南 和之 一般 3.8 3.8 ▲ 5.5 17.0 19.1
14 久保 智央 一般 9.1 6.4 5.8 ▲ 4.2 17.1
15 後藤 正博 プロ 20.3 9.1 5.0 ▲ 19.8 14.6
16 開 千洋 一般 16.2 34.9 ▲ 16.4 ▲ 20.6 14.1
17 成田 理良 プロ 18.1 ▲ 13.3 35.6 ▲ 26.5 13.9
18 藤本 鉄也 プロ 5.3 ▲ 10.9 9.7 9.3 13.4
19 北川 光 一般 22.6 ▲ 7.5 ▲ 5.7 2.6 12.0
20 上杉 俊男 一般 ▲ 19.1 ▲ 13.2 24.9 15.6 8.2
21 宮内 俊貴 一般 13.3 5.5 ▲ 18.0 6.9 7.7
22 本田 朋広 プロ ▲ 9.4 24.5 7.3 ▲ 15.5 6.9
23 蒼井 ゆりか プロ 18.9 9.7 ▲ 18.8 ▲ 6.1 3.7
24 尾間 明 一般 4.8 ▲ 6.0 1.7 ▲ 1.3 ▲ 0.8
25 橋本 沙耶 一般 ▲ 5.8 ▲ 10.5 42.4 ▲ 27.6 ▲ 1.5
26 飯田 輝雄 一般 20.5 6.8 ▲ 20.1 ▲ 19.7 ▲ 12.5
27 森田 有一 一般 ▲ 7.6 ▲ 11.5 ▲ 8.2 9.7 ▲ 17.6
28 前田 倫也 プロ ▲ 8.3 ▲ 14.4 8.2 ▲ 20.5 ▲ 35.0
29 山元 一成 一般 4.4 11.7 ▲ 29.8 ▲ 22.2 ▲ 35.9
30 野島 信一 一般 ▲ 23.5 ▲ 33.2 14.8 ▲ 7.7 ▲ 49.6
31 窪田一彦 一般 8.0 ▲ 21.9 ▲ 26.7 ▲ 10.1 ▲ 50.7
32 表 勝正 一般 ▲ 9.5 ▲ 16.8 ▲ 28.8 2.5 ▲ 52.6
33 光岡 大幸 一般 ▲ 27.0 ▲ 19.8 13.4 ▲ 22.3 ▲ 55.7
34 久々湊 康雄 一般 ▲ 20.2 ▲ 30.8 ▲ 21.1 ▲ 3.3 ▲ 75.4
35 吉田 健彦 一般 ▲ 19.6 ▲ 25.0 ▲ 9.2 ▲ 25.1 ▲ 78.9
36 安城 るい プロ ▲ 10.9 ▲ 6.6 ▲ 55.6 ▲ 12.1 ▲ 85.2

北陸リーグ レポート/第17期北陸リーグ 第1節レポート

お初の方は初めまして。ご存知の方は改めて失礼致します。第17期北陸リーグのレポートを担当させて戴きます22期生の荒谷と申します。拙い文章ですが半年間のお付き合い、どうか宜しくお願い致します。
2017年9月23日、この日は北陸の麻雀打ちの多くにとって、忘れえぬ記憶に残る日になったのではないだろうか。第17期北陸リーグの第1節に合わせて、東京より現鳳凰位・前原雄大プロ・そして女流桜花の現役Aリーガーでもある蒼井ゆりかプロにゲストとして富山にお越し頂いたのである。
競技プロは勿論、一般の方々にとっても鳳凰の肩書は特別な畏敬の対象であろう。
今期の北陸リーグは、過去最大の36名(ゲスト含む)の参加・加えて一般観戦者も受け入れての大規模な開幕となった。
今節の北陸リーグは従来と異なり、少しでも多くの方が前原プロ・蒼井プロと対局できるよう、半荘ごとに対局者を入れ替える形式にて4回戦を実施することとなった。
ともすればバタバタしてしまいがちなこの4回戦。それでも、なのか流石、と言うべきか。この36名という大人数の、ワンデーの対局スコアにてアタマを奪るのが鳳凰位の貫禄なのだろう。前原プロが堂々の優勝を飾る。
前原鳳凰位は、その実力を如何無く発揮しただけではなく、慌ただしい対局の合間にも熱心にファンサービスを怠らず、サインや記念撮影に応じていた。ゴジラや地獄の門番など、こと麻雀に関して恐々たるイメージの先行する前原プロであるが、その細やかな気遣いや姿勢は、競技プロかくあるべしの範を我々北陸の面々に示してくれていたのではないだろうか。
前原プロ・蒼井プロや第1節の対局風景に関しては、北陸支部のブログにて写真を掲載させていただいていますので、宜しければそちらもご覧いただければ幸いです
さて、北陸リーグ全体に目を向けると、一般参加ながらに熟練者の多い北陸リーグ。早々にスタートダッシュを決めた者はなく、皆が虎視眈々とチャンスを窺っているように感じられる。
前原プロに僅差で追随しているのが小泉さん。北陸リーグでただ一人、第1期からの皆勤者であり、上位/決勝の常連者。私荒谷の主観ではあるが、北陸最強クラスの麻雀打ちだと思っている。
対局後のインタビューに対しても、出てきた発言は手ごたえや満足感のそれではなく、「もっと上手く打てた」「こうすればよかった」等の反省点だった。聞けば更なる上達の為、現在打ち方をアレンジ中とのこと。これだけの実力者でも向上心を失わず日々の研鑽を怠らない事が彼の強者たる所以なのかもしれない。驕らぬ強者に死角無し、であろうか。
一般から初参加ので紅一点は橋本さん。今節3回戦にて小四喜をアガリ!
一索二索三索東東南南北北北  ポン西西西  ロン東
和久津プロのファンだという彼女。腹を決めて攻め込んでくる攻撃的な姿勢は、1回戦で同卓した私も刮目すべき点が多々あった。4回戦でラスを引いてしまいポイントは叩けなかったが、そのスタイルと展開が咬み合えば、上位に割って入る可能性は十分にあるだろう。
そのほか初参加で気を吐いたのが戸村さん。本人曰く、競技麻雀(連盟公式ルール)は初めてだと言うが、丁寧にスコアを纏めて好位につけている。このまま委縮することなくポイントを伸ばして欲しいものである。
また、前期決勝進出者の4名(浦田、木戸、成田、宮内さん)も順調なプラススタート。連覇を狙う浦田、リベンジに燃える3名の今後の戦い方にも注目が集まる。
マイナススタートでは、北陸リーグ優勝経験もある光岡さん、久々湊さんの苦戦に目を引かれる。苦しい立ち上がりとなったが、スコアの立て直し方・ポイントの叩き方を知っている両名。このままでは終わらないだろう。
プロに目を向ければ、大体の面々が無難にスコアを纏める中、前田と安城は苦しい立ち上がり。特に安城は小四喜放銃の不運もあり厳しい最下位スタート。北陸での活動のみならず、女流桜花や夕刊フジ杯、静岡リーグのゲスト参戦など、その精力的な活動は北陸支部員の中でもトップを争う安城。麻雀に対する真摯な姿勢は遠からず結果として現れるだろう。雌伏の時・ここをどう巻き返すかである。
最後に私自身だが、好位につける事はできてはいるが、内容は4-1-1-3という私らしい打撃を身上とした結果である。やや大きめのマイナスを2度叩くも、それに倍するトップを2度奪って素点差にて3位。結果だけ見れば上々の立ち上がりか。
初参加の方には名刺代わりとして・常連の方々にも改めてのご挨拶として。
この打撃を旨とする私の雀風を貫き、今期を戦い抜きたいと思う。
戦いの幕が上がった今期の北陸リーグ。来ていただいた鳳凰の名に恥じぬよう、全員が悔いの無い、良い戦いを繰り広げて欲しいと願う。

順位 名前 プロ/一般 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計
1 前原 雄大 プロ 7.0 20.5 31.8 ▲ 5.6 53.7
2 小泉 陽平 一般 28.2 ▲ 4.5 3.5 21.4 48.6
3 荒谷 誠 プロ ▲ 16.7 44.1 29.4 ▲ 13.6 43.2
4 木下 玄基 一般 ▲ 22.1 16.0 9.7 37.0 40.6
5 谷口 真悟 一般 4.9 ▲ 4.3 27.7 5.8 34.1
6 押川 憲一 一般 ▲ 20.7 22.9 ▲ 8.5 37.4 31.1
7 宮川 悟 一般 ▲ 1.2 25.8 8.9 ▲ 2.9 30.6
8 木戸 僚之 プロ 19.7 4.0 ▲ 15.7 19.2 27.2
9 戸村 聖一 一般 11.9 6.8 ▲ 2.2 7.0 23.5
10 浦田 豊人 プロ 2.4 ▲ 33.5 18.8 35.7 23.4
11 平澤 憲一 一般 ▲ 14.3 14.9 ▲ 4.2 24.9 21.3
12 志多木 健 プロ ▲ 3.5 15.3 ▲ 6.1 14.7 20.4
13 南 和之 一般 3.8 3.8 ▲ 5.5 17.0 19.1
14 久保 智央 一般 9.1 6.4 5.8 ▲ 4.2 17.1
15 後藤 正博 プロ 20.3 9.1 5.0 ▲ 19.8 14.6
16 開 千洋 一般 16.2 34.9 ▲ 16.4 ▲ 20.6 14.1
17 成田 理良 プロ 18.1 ▲ 13.3 35.6 ▲ 26.5 13.9
18 藤本 鉄也 プロ 5.3 ▲ 10.9 9.7 9.3 13.4
19 北川 光 一般 22.6 ▲ 7.5 ▲ 5.7 2.6 12.0
20 上杉 俊男 一般 ▲ 19.1 ▲ 13.2 24.9 15.6 8.2
21 宮内 俊貴 一般 13.3 5.5 ▲ 18.0 6.9 7.7
22 本田 朋広 プロ ▲ 9.4 24.5 7.3 ▲ 15.5 6.9
23 蒼井 ゆりか プロ 18.9 9.7 ▲ 18.8 ▲ 6.1 3.7
24 尾間 明 一般 4.8 ▲ 6.0 1.7 ▲ 1.3 ▲ 0.8
25 橋本 沙耶 一般 ▲ 5.8 ▲ 10.5 42.4 ▲ 27.6 ▲ 1.5
26 飯田 輝雄 一般 20.5 6.8 ▲ 20.1 ▲ 19.7 ▲ 12.5
27 森田 有一 一般 ▲ 7.6 ▲ 11.5 ▲ 8.2 9.7 ▲ 17.6
28 前田 倫也 プロ ▲ 8.3 ▲ 14.4 8.2 ▲ 20.5 ▲ 35.0
29 山元 一成 一般 4.4 11.7 ▲ 29.8 ▲ 22.2 ▲ 35.9
30 野島 信一 一般 ▲ 23.5 ▲ 33.2 14.8 ▲ 7.7 ▲ 49.6
31 窪田一彦 一般 8.0 ▲ 21.9 ▲ 26.7 ▲ 10.1 ▲ 50.7
32 表 勝正 一般 ▲ 9.5 ▲ 16.8 ▲ 28.8 2.5 ▲ 52.6
33 光岡 大幸 一般 ▲ 27.0 ▲ 19.8 13.4 ▲ 22.3 ▲ 55.7
34 久々湊 康雄 一般 ▲ 20.2 ▲ 30.8 ▲ 21.1 ▲ 3.3 ▲ 75.4
35 吉田 健彦 一般 ▲ 19.6 ▲ 25.0 ▲ 9.2 ▲ 25.1 ▲ 78.9
36 安城 るい プロ ▲ 10.9 ▲ 6.6 ▲ 55.6 ▲ 12.1 ▲ 85.2

第1期北陸プロリーグ 第1節レポート

北陸支部員にとって待望の、そして念願の「北陸プロリーグ」が遂に開催される事となりました。
果たして栄えある初代チャンピオンの座を獲得するのは誰か!?
勿論、私も初代王者を飾る気は満々ではあるが、その強い思いは皆同じであり、そう易々と簡単には勝たしてくれないだろう。
先ずは決勝進出の4名に名乗りをあげれるように頑張って行きたいと思う。

 

●A卓


藤本 鉄也(10期生、四段)
木戸 僚之(23期生、三段)
本田 朋広(28期生、三段)
志多木 健(32期生、初段)
成田 理良(33期生、初段)

A卓でロケットダッシュを決めたのは藤本。
①②①②の連対率100%のオールプラスでの+63.2Pと、A卓の中でベテランの貫禄を見せつけた。
藤本は支部内で一二を誇る実力者であることは、他の支部員たちも誰もが認めるところ。
藤本自身も自分を意識させつつ、それを逆手にとってアガリを重ねて、ポイントを伸ばしていくのが戦略の1つ。
住まいは東京に身をおきながら、毎月北陸まで参戦しており、その姿勢には本当に頭が下がる。
前回の北陸プロアマ混合リーグでは、予選を圧倒的に首位で通過するも、決勝で惜しくも敗れての準優勝で終わった。
その悔しい思いをこのプロリーグにぶつけるかのように、総合順位も首位発進となり、まだ第1節だが、早くも独走の気配さえ感じさせてしまう。

A卓でこれに続いたのは木戸。
これはあくまでも私が対戦していて感じる私見ではあるが、木戸は「理」に非常に聡明な打ち手である。
それでいて時にはその理を乗り越え、「体」で感じて正解を出していくタイプである、と私は勝手ながらイメージしている。
この理と体が嵌まれば、当然ながら爆発する力となる。
反面、理がクレバーなため、見え過ぎて牌が止まれば、それと同時に勢いも止めてしまう可能性もある。
結果は④①①①の+29.3Pと、初戦ラススタートながら、そこから3連勝。総合順位も3位となったが、果たして木戸としてはとりあえずプラスで良かったと思ったのだろうか?
それともまだまだ不満足な結果だったのであろうか?

2人が交互にトップ を取る中、我慢の麻雀を強いられたのは志多木。
②③④②とノートップながら▲6.2Pとマイナスを最小限に抑えた。
志多木も爆発力に定評があるタイプなので、次節以降にチャンスを伺うつもりであろう。

同じくポイントを伸ばせなかった成田。
1回戦の1人沈みのラススタートであったが、その後は②③③とまとめ、被害を食い止めた。
成田は今期デビューの新人であるが、初公式戦となった前期の北陸プロアマ混合リーグにおいては、新人とは思えない落ち着いた対局で、見事決勝進出を果たした。
優勝こそ逃がしたが、今後の活躍が大いに期待される。

A卓で一番苦戦したのが本田。
③②④④と踏ん張れず、▲54.6Pと出遅れ、総合順位も最下位スタートとなった。
しかしながら本田は東京の鳳凰位戦にて、この度B2リーグに見事昇級した実力者であり、このままで終わらないと思っている。
次節以降の巻き返しに期待したい。

 

 

●B卓
浦田 豊人(8期生、七段)
後藤 正博(22期生、三段)
荒谷 誠(22期生、三段)
安城るい(29期生、二段)
前田 倫也(33期生、初段)

B卓トップは後藤。
彼は「第17期麻雀最強位」のタイトルホルダーであり、その頂点を極めた持ち味はやはり攻撃力である。
攻撃力に自信のあるタイプはどうしても攻撃一辺倒になりがちだが、この日の後藤はひと味違った。
豪速球に加えて緩急自在の変化球を交えた熟練の投手のように、押し引きが抜群であり、トップは1回ながら①③②②とオールプラスで+30.7Pとし、総合順位3位に着けた。
この緩急自在を本人が意識してスタイルチェンジをしているならば、今後の後藤はかなり手強い相手になるであろう。

後藤に続いたのが荒谷。
荒谷もまた攻撃型を自負する1人であるが、①②③③と、後半本調子でない態勢を素直に受け止め、上手くポイントをまとめた。
と もすれば崩れていく悪い癖が修正された印象があり、やはりプロリーグにかける熱い思いが伝わってくる。

さて私であるが、先日終幕した「第16期北陸プロアマ混合リーグ」も何とか優勝する事が出来、この北陸プロリーグとの二冠達成を目指すべく挑んだ開幕戦。
②③②とノートップながらオールプラスで迎えた4回戦に痛恨のラスを喫し、+5.7Pとポイントを上積みすべきところで果たせないひ弱さを露呈してしまった。
まだまだ精進が足りないという事なのだろう。
明日からまた日々努力を重ね、必ずや決勝進出を果たすべく、頑張ります。

新人の前田も「なんとか今日はプラスで終えたい!」という気持ちが通じたのか、+1.3Pで終了。
少しずつではあるが、対局姿勢に落ち着きが見られ、 次節上位進出を狙う。

B卓で苦戦を余儀なくさせられたのが安城。
1回戦より④④④と最悪の立ち上がり。しかし腐ることなく、最終戦で意地のトップを取り、なんとか踏ん張った。
闘いはまだ始まったばかりなので、先ずは焦らずコツコツとマイナスを返済して、上位を伺いたい。

今回優勝者には、来年3月に開催される「地方チャンピオンシップ」に支部代表として出場する事となる。
そうなれば、映像で視聴者の皆様に自分の麻雀を見て頂く事となる。
そのせいだろうか?
総じてどの選手も、「これまでの自分のままでは行けない!」という気持ちがひしひしと伝わって来ており、打ち方にこれまでにない工夫と努力がしっかりと意志として感じられた。
私も負けてはいられない。

麻雀プロは日々努力、日々進化しなければならない。
果たして初代チャンピオンは誰のもとに舞い降りるのだろうか?
これからの熱戦を期待します。

●第1節 結果
順位 名前 合計
1 :藤本 鉄也:63.2
2 :後藤 正博:30.7
3 :木戸 僚之:29.3
4 :荒谷 誠 :16.1
5 :浦田 豊人:5.7
6 :前田 倫也:1.3
7 :志多木 健:▲6.2
8 :成田 理良:▲31.7
9 :安城 るい:▲53.8
10:本田 朋広:▲54.6

北陸リーグ レポート/第1期北陸プロリーグ 第1節レポート

北陸支部員にとって待望の、そして念願の「北陸プロリーグ」が遂に開催される事となりました。
果たして栄えある初代チャンピオンの座を獲得するのは誰か!?
勿論、私も初代王者を飾る気は満々ではあるが、その強い思いは皆同じであり、そう易々と簡単には勝たしてくれないだろう。
先ずは決勝進出の4名に名乗りをあげれるように頑張って行きたいと思う。
 
●A卓

藤本 鉄也(10期生、四段)
木戸 僚之(23期生、三段)
本田 朋広(28期生、三段)
志多木 健(32期生、初段)
成田 理良(33期生、初段)
A卓でロケットダッシュを決めたのは藤本。
①②①②の連対率100%のオールプラスでの+63.2Pと、A卓の中でベテランの貫禄を見せつけた。
藤本は支部内で一二を誇る実力者であることは、他の支部員たちも誰もが認めるところ。
藤本自身も自分を意識させつつ、それを逆手にとってアガリを重ねて、ポイントを伸ばしていくのが戦略の1つ。
住まいは東京に身をおきながら、毎月北陸まで参戦しており、その姿勢には本当に頭が下がる。
前回の北陸プロアマ混合リーグでは、予選を圧倒的に首位で通過するも、決勝で惜しくも敗れての準優勝で終わった。
その悔しい思いをこのプロリーグにぶつけるかのように、総合順位も首位発進となり、まだ第1節だが、早くも独走の気配さえ感じさせてしまう。
A卓でこれに続いたのは木戸。
これはあくまでも私が対戦していて感じる私見ではあるが、木戸は「理」に非常に聡明な打ち手である。
それでいて時にはその理を乗り越え、「体」で感じて正解を出していくタイプである、と私は勝手ながらイメージしている。
この理と体が嵌まれば、当然ながら爆発する力となる。
反面、理がクレバーなため、見え過ぎて牌が止まれば、それと同時に勢いも止めてしまう可能性もある。
結果は④①①①の+29.3Pと、初戦ラススタートながら、そこから3連勝。総合順位も3位となったが、果たして木戸としてはとりあえずプラスで良かったと思ったのだろうか?
それともまだまだ不満足な結果だったのであろうか?
2人が交互にトップ を取る中、我慢の麻雀を強いられたのは志多木。
②③④②とノートップながら▲6.2Pとマイナスを最小限に抑えた。
志多木も爆発力に定評があるタイプなので、次節以降にチャンスを伺うつもりであろう。
同じくポイントを伸ばせなかった成田。
1回戦の1人沈みのラススタートであったが、その後は②③③とまとめ、被害を食い止めた。
成田は今期デビューの新人であるが、初公式戦となった前期の北陸プロアマ混合リーグにおいては、新人とは思えない落ち着いた対局で、見事決勝進出を果たした。
優勝こそ逃がしたが、今後の活躍が大いに期待される。
A卓で一番苦戦したのが本田。
③②④④と踏ん張れず、▲54.6Pと出遅れ、総合順位も最下位スタートとなった。
しかしながら本田は東京の鳳凰位戦にて、この度B2リーグに見事昇級した実力者であり、このままで終わらないと思っている。
次節以降の巻き返しに期待したい。
 
 
●B卓
浦田 豊人(8期生、七段)
後藤 正博(22期生、三段)
荒谷 誠(22期生、三段)
安城るい(29期生、二段)
前田 倫也(33期生、初段)
B卓トップは後藤。
彼は「第17期麻雀最強位」のタイトルホルダーであり、その頂点を極めた持ち味はやはり攻撃力である。
攻撃力に自信のあるタイプはどうしても攻撃一辺倒になりがちだが、この日の後藤はひと味違った。
豪速球に加えて緩急自在の変化球を交えた熟練の投手のように、押し引きが抜群であり、トップは1回ながら①③②②とオールプラスで+30.7Pとし、総合順位3位に着けた。
この緩急自在を本人が意識してスタイルチェンジをしているならば、今後の後藤はかなり手強い相手になるであろう。
後藤に続いたのが荒谷。
荒谷もまた攻撃型を自負する1人であるが、①②③③と、後半本調子でない態勢を素直に受け止め、上手くポイントをまとめた。
と もすれば崩れていく悪い癖が修正された印象があり、やはりプロリーグにかける熱い思いが伝わってくる。
さて私であるが、先日終幕した「第16期北陸プロアマ混合リーグ」も何とか優勝する事が出来、この北陸プロリーグとの二冠達成を目指すべく挑んだ開幕戦。
②③②とノートップながらオールプラスで迎えた4回戦に痛恨のラスを喫し、+5.7Pとポイントを上積みすべきところで果たせないひ弱さを露呈してしまった。
まだまだ精進が足りないという事なのだろう。
明日からまた日々努力を重ね、必ずや決勝進出を果たすべく、頑張ります。
新人の前田も「なんとか今日はプラスで終えたい!」という気持ちが通じたのか、+1.3Pで終了。
少しずつではあるが、対局姿勢に落ち着きが見られ、 次節上位進出を狙う。
B卓で苦戦を余儀なくさせられたのが安城。
1回戦より④④④と最悪の立ち上がり。しかし腐ることなく、最終戦で意地のトップを取り、なんとか踏ん張った。
闘いはまだ始まったばかりなので、先ずは焦らずコツコツとマイナスを返済して、上位を伺いたい。
今回優勝者には、来年3月に開催される「地方チャンピオンシップ」に支部代表として出場する事となる。
そうなれば、映像で視聴者の皆様に自分の麻雀を見て頂く事となる。
そのせいだろうか?
総じてどの選手も、「これまでの自分のままでは行けない!」という気持ちがひしひしと伝わって来ており、打ち方にこれまでにない工夫と努力がしっかりと意志として感じられた。
私も負けてはいられない。
麻雀プロは日々努力、日々進化しなければならない。
果たして初代チャンピオンは誰のもとに舞い降りるのだろうか?
これからの熱戦を期待します。
●第1節 結果
順位 名前 合計
1 :藤本 鉄也:63.2
2 :後藤 正博:30.7
3 :木戸 僚之:29.3
4 :荒谷 誠 :16.1
5 :浦田 豊人:5.7
6 :前田 倫也:1.3
7 :志多木 健:▲6.2
8 :成田 理良:▲31.7
9 :安城 るい:▲53.8
10:本田 朋広:▲54.6

何を切る?fromロン2 2017年10月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南1局西家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

 

プロ

六索切り・・・16人
五索切り・・・11人
三万切り・・・7人
七万切り・・・5人

 

ロン2ユーザー

六索切り・・・42.6%
五索切り・・・26.2%
三万切り・・・19.7%
二万切り・・・6.6%
七万切り・・・3.3%
八万切り・・・1.6%

 

 

プロ解答(50音順)

 

六索切り

蒼井ゆりか
「チャンタにはなりにくい形ですが、ソーズを嫌って狙っていきます。」

内川幸太郎
「点数無いので、純チャン狙いで。」

小笠原奈央
「仕掛けている下家の中スジから。」

岡部光輝
「点数無いので、打点を重視して純チャンを目指す。アガリが遠いので無理はしない。五索六索の差は東家・南家へ危険度の高い方から処理したいため。」

勝又健志
「ピンズを切って先に下家にテンパイが入ると厳しいので、やむなく。」

客野直
「ピンズは下家に対して落としづらく、場にはマンズが安いので、六索 五索を落としていく。」

白鳥翔
「下家にピンズは打ちたくない。さらに、マンズが強く見える河ということで、ソーズを払う。東家・南家への危険度の高い六索から。」

仲田加南
「下家にもソーズは通りそうなので。マンズは親の攻めに準備して持っておきたい。」

藤原隆弘
「ラス目のこの状況にこの手では、私は一索カンなんてしないから答えようがない!もっと受けの利く手牌になっていなければダメッ!やむなく答えるとすれば、下家にピンズは切れないから六索切り。場に安いマンズを残して、この後はオリることになるでしょう。」

麓征生
「純チャン狙い。六索の方が危険なので、五索より先に切る。」

古谷知美
「最高打点のリーチツモ純チャンも見れるし、下家にピンズが切りにくい。東家・南家への安全度が高い五索よりも先に六索から切っていく。」

前田直哉
「ピンズを払いたいところだが、ここは打六索として、最終形をマンズにしたい。」

美波智子
「マンズは重ねて雀頭になったり、メンツになりそうだし、ピンズは下家へのケアで切りたくないので。」

宮内こずえ
「純チャンを目指して。」

山田浩之
「下家に対してピンズは切りたくない。親が攻めてきた時、受けやすいようにマンズを残す。」

和久津晶
「マンズが良くて、下家にソーズが打ちやすい。」

 

 

五索切り

朝霧千裕
「下家にピンズが高いので、おろしたくない。全体的にマンズが安いので、マンズのメンツ完成とタテ引きに期待して。」

石渡正志
「状況と牌姿を見てアガリは難しいと考える。下家はピンズ模様であるし、受けを考えてのソーズ落としとしたい。マンズを残すのは、東家に対して受けが利くから。」

伊藤優孝
「純チャンの可能性も残しましょう。」

黒沢咲
「点数が無い中でのこの手牌は、あまりアガれる気がしないが、下家へのピンズのケアも含め、五索六索を落とします。」

小島広宣
「下家がピンズに寄せている可能性が高く、自身も高目を目指すため。」

猿川真寿
「暗カンをした以上真っ直ぐ進めたい。マンズ残りが理想ではあるが、一筒四筒でも勝負になりそうなので。」

ダンプ大橋
「点数が無いし、チャンタや純チャンになったらいいなってことで端に寄せます。」

二階堂瑠美
「マンズ待ちにしたいです。ピンズに手はかけたくないので。」

仁平宣明
一索暗カンが微妙だが、持ち点から最高純チャンの形を残す。ピンズはギリギリまで引っ張る。」

HIRO柴田
「チャンタには厳しいが、五索六索切り。五索の方が、東家・南家に危険と見て先に切る。」

藤崎智
「ピンズは外さない。後は残す牌の安全度で。」

 

 

三万切り

荒正義
「テンパイなら即リーチ。」

清原継光
「危険牌は切りたくない。安全そうな牌を切りながら、リャンメンテンパイしたらリーチ。あまり勝負したくないです。」

近藤久春
「広く受ける。」

紺野真太郎
「リーチを打ちたいが、雀頭が無い。ピンズが高いので切りたいが、下家がピンズで…。親の現物二万を残しつつ、まずはどこかで雀頭を作りたい。」

瀬戸熊直樹
「ピンズはさわれない。チャンタも見たいが厳しいので、あえてマンズの下を払う。点棒の無い態勢込みで。」

古橋崇志
「この2シャンテンから無スジを切っていくのは手牌と見合ってない。下家に対応して、三万二万と落としていく。リャンメンでテンパイすれば勝負。」

前原雄大
「持ち点から見て何をしてもうまくいかないだろうが、とりあえずマンズの下を払う。」

 

 

七万切り

沢崎誠
「下家はピンズが高く、親がそのピンズを外してきた!1シャンテンかテンパイか?親の七万切りから他家の手変わりがないので、七万は安全牌。とくに勝負手でもないここは、七万切りから。次は八万二万!。」

古川孝次
「下家の3番手がピンズに寄せているので、ピンズは払えない。ここは比較的安いマンズを払う。到底チャンタ狙いは無理!」

三戸亮祐
「どこかで雀頭を作る必要があるので、場に2枚切れの七万から。」

望月雅継
「点数状況的に打点はほしいが、チャンタを追い続けるのは無理筋なので、上手に雀頭を探しつつ、受けながら進むことに主眼を置きたい。ターツの強弱よりも安全度と雀頭の兼ね合いを大切に。」

吉田直
一索をカンしているので、純チャンにもなりにくい。北家の仕掛けにピンズが高いので、受けながら良い形でテンパイした時にリーチをしようかなぐらい。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2017年10月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南1局西家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

 
プロ

六索切り・・・16人
五索切り・・・11人
三万切り・・・7人
七万切り・・・5人
 
ロン2ユーザー

六索切り・・・42.6%
五索切り・・・26.2%
三万切り・・・19.7%
二万切り・・・6.6%
七万切り・・・3.3%
八万切り・・・1.6%
 
 
プロ解答(50音順)
 
六索切り
蒼井ゆりか
「チャンタにはなりにくい形ですが、ソーズを嫌って狙っていきます。」
内川幸太郎
「点数無いので、純チャン狙いで。」

小笠原奈央
「仕掛けている下家の中スジから。」
岡部光輝
「点数無いので、打点を重視して純チャンを目指す。アガリが遠いので無理はしない。五索六索の差は東家・南家へ危険度の高い方から処理したいため。」
勝又健志
「ピンズを切って先に下家にテンパイが入ると厳しいので、やむなく。」
客野直
「ピンズは下家に対して落としづらく、場にはマンズが安いので、六索 五索を落としていく。」
白鳥翔
「下家にピンズは打ちたくない。さらに、マンズが強く見える河ということで、ソーズを払う。東家・南家への危険度の高い六索から。」
仲田加南
「下家にもソーズは通りそうなので。マンズは親の攻めに準備して持っておきたい。」
藤原隆弘
「ラス目のこの状況にこの手では、私は一索カンなんてしないから答えようがない!もっと受けの利く手牌になっていなければダメッ!やむなく答えるとすれば、下家にピンズは切れないから六索切り。場に安いマンズを残して、この後はオリることになるでしょう。」
麓征生
「純チャン狙い。六索の方が危険なので、五索より先に切る。」
古谷知美
「最高打点のリーチツモ純チャンも見れるし、下家にピンズが切りにくい。東家・南家への安全度が高い五索よりも先に六索から切っていく。」
前田直哉
「ピンズを払いたいところだが、ここは打六索として、最終形をマンズにしたい。」
美波智子
「マンズは重ねて雀頭になったり、メンツになりそうだし、ピンズは下家へのケアで切りたくないので。」
宮内こずえ
「純チャンを目指して。」
山田浩之
「下家に対してピンズは切りたくない。親が攻めてきた時、受けやすいようにマンズを残す。」
和久津晶
「マンズが良くて、下家にソーズが打ちやすい。」
 
 
五索切り
朝霧千裕
「下家にピンズが高いので、おろしたくない。全体的にマンズが安いので、マンズのメンツ完成とタテ引きに期待して。」
石渡正志
「状況と牌姿を見てアガリは難しいと考える。下家はピンズ模様であるし、受けを考えてのソーズ落としとしたい。マンズを残すのは、東家に対して受けが利くから。」
伊藤優孝
「純チャンの可能性も残しましょう。」
黒沢咲
「点数が無い中でのこの手牌は、あまりアガれる気がしないが、下家へのピンズのケアも含め、五索六索を落とします。」
小島広宣
「下家がピンズに寄せている可能性が高く、自身も高目を目指すため。」
猿川真寿
「暗カンをした以上真っ直ぐ進めたい。マンズ残りが理想ではあるが、一筒四筒でも勝負になりそうなので。」
ダンプ大橋
「点数が無いし、チャンタや純チャンになったらいいなってことで端に寄せます。」
二階堂瑠美
「マンズ待ちにしたいです。ピンズに手はかけたくないので。」
仁平宣明
一索暗カンが微妙だが、持ち点から最高純チャンの形を残す。ピンズはギリギリまで引っ張る。」
HIRO柴田
「チャンタには厳しいが、五索六索切り。五索の方が、東家・南家に危険と見て先に切る。」
藤崎智
「ピンズは外さない。後は残す牌の安全度で。」
 
 
三万切り
荒正義
「テンパイなら即リーチ。」
清原継光
「危険牌は切りたくない。安全そうな牌を切りながら、リャンメンテンパイしたらリーチ。あまり勝負したくないです。」
近藤久春
「広く受ける。」
紺野真太郎
「リーチを打ちたいが、雀頭が無い。ピンズが高いので切りたいが、下家がピンズで…。親の現物二万を残しつつ、まずはどこかで雀頭を作りたい。」
瀬戸熊直樹
「ピンズはさわれない。チャンタも見たいが厳しいので、あえてマンズの下を払う。点棒の無い態勢込みで。」
古橋崇志
「この2シャンテンから無スジを切っていくのは手牌と見合ってない。下家に対応して、三万二万と落としていく。リャンメンでテンパイすれば勝負。」
前原雄大
「持ち点から見て何をしてもうまくいかないだろうが、とりあえずマンズの下を払う。」
 
 
七万切り
沢崎誠
「下家はピンズが高く、親がそのピンズを外してきた!1シャンテンかテンパイか?親の七万切りから他家の手変わりがないので、七万は安全牌。とくに勝負手でもないここは、七万切りから。次は八万二万!。」
古川孝次
「下家の3番手がピンズに寄せているので、ピンズは払えない。ここは比較的安いマンズを払う。到底チャンタ狙いは無理!」
三戸亮祐
「どこかで雀頭を作る必要があるので、場に2枚切れの七万から。」
望月雅継
「点数状況的に打点はほしいが、チャンタを追い続けるのは無理筋なので、上手に雀頭を探しつつ、受けながら進むことに主眼を置きたい。ターツの強弱よりも安全度と雀頭の兼ね合いを大切に。」
吉田直
一索をカンしているので、純チャンにもなりにくい。北家の仕掛けにピンズが高いので、受けながら良い形でテンパイした時にリーチをしようかなぐらい。」

第30期中部プロリーグ 第1、2節レポート

第1節レポート

 

Aリーグ:山本拓哉

節目の30期目を迎える中部プロリーグ。今期から決勝戦が配信対局で行われることが決まり、選手も一段と気合いがみなぎっております。
今期のAリーグのレポート担当は29期生山本拓哉が務めます。初めてのレポートで拙い文章となるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。

「新陳代謝の無い世界は必ず滅びる」
連盟員なら誰しもが見聞きしたことのある言葉である。
今回が初めてのAリーグ挑戦となる筆者が、中部本部に入ったのは4年半前のこと。当時から今に至るまでAリーグに君臨し続ける者は7名。
Aリーグは16人で構成されているので、現在Aリーグで切磋琢磨する者のうち半数以上が5年以内にBリーグから昇級してきたということである。
しかし、近年優勝するのは過去に優勝経験のある者、中部では中堅ないしベテランと言われる者ばかりだ。
若手については、決勝に乗る者こそあれど優勝といえば筆者と同期の小野プロが第26期を制したのみである。
中部本部にも毎年何名か新人プロが入ってくる。ただ新しい人材が入るだけでは「新陳代謝」は進まないだろう。
若手である筆者は、中部本部の「新陳代謝」を加速すべくこの半年間を戦い抜く所存である。

第1節の組み合わせは以下の通り
1卓 佐藤・日下・三戸・伊藤
2卓 土岐・古川・林・掛水
3卓 清水・掛水・小野・山本拓

1卓
佐藤・三戸・伊藤という面前高打点型の3名に対し仕掛けもよく使うオールラウンド型の日下。3名が打点を作っている隙を突く日下の捌きが決まれば面白い戦いになるだろう、と期待される組み合わせであった。
結果はベテランの三戸が4回戦に1人沈みのラスを引くものの前半戦の貯金を生かし+34.8Pの卓内トップで暫定3位の好スタートを切った。

2卓
注目すべきはやはり古川だろう。鳳凰戦でも最前線で活躍し続ける彼だが、対局前の意気込みを求められた際には「コメント無し!」の一言。
始まってみれば古川が全半荘3万点を上回る戦いを見せ+71.2Pで暫定1位。
衰え知らずのサーフィン打法でこの夏一番のビックウェーブを引き寄せ、古川らしい「不言実行」の結果となった。

3卓
前期決勝進出の清水、優勝経験のある小野、静岡プロリーグ優勝の山本と若手3名が揃った。
結果は小野が終始3万点を上回る安定した戦いを見せ+42.9Pの卓内トップで暫定2位につけた。

1位に大ベテランの古川、2位に若手の小野、3位にベテランの三戸、4位に若手の清水とベテランと若手がバランス良く上位を占める形となった。

私自身は▲20.0Pで暫定13位スタートとさっそくAリーグの洗礼を浴びてしまった。
残り4節、中部本部の「新陳代謝」のためにも、同じ若手の小野や清水に続き魂を燃やして戦わねばならない。

 

●Bリーグ:都築友和

連日暑さが続く中、第30期中部プロリーグBリーグが開幕した。
前期にCリーグ2位で昇級することができ、私は初めてこのBリーグで戦うことができる。この場にたどり着いた感慨深さはあるが、まだまだ中部プロリーグ最高峰のAリーグ、優勝に向けての道半ばの場所である。
この半年間一打一打を今まで以上に気を引き締めて打ち抜いて連続して昇級をつかみ取りたいと思いこの日を迎えた。

今節、印象に残った1局を取り上げたいと思う。
4回戦 南2局(東家から 斎藤・富村・加藤・木村)

南家 富村10巡目

二筒二筒五筒五筒六筒六筒八筒九筒北北  チー一筒 上向き二筒 上向き三筒 上向き  ツモ四筒

この時四筒は場に2枚七筒は1枚切れていて更に
西家 加藤は

一索一索一索三索四索五索六索  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン南南南

このソーズテンパイここで富村は打北とする。
次巡ツモ五索、その牌をノータイムでツモ切る。そして四筒七筒と連続してツモり3,000・6,000のアガリを掴み取る。
アガリにかける思いと山読みを含め、自身を信じることができた結果だと思う。
そのままトップをもぎ取っていった。

第1節の上位2人に一言お願いしたところ、
大西「今日は良かったが、最初だけでなく最終節まで気をつけて戦っていきたい。」
富村「スタートダッシュは良いものにすることができホッとしている。」と語ってくれた。

大西はオールプラスで安定感をみせ+44.0Pの1位、次いで2位の富村は+36.1Pと続くが3位以下とのポイント差が殆ど無い混戦状態である。
2人共に勝利の喜びを噛み締めながらももう次節以降の戦いに向けてしっかりと照準をあわせているように思えた。
今節苦汁を飲まされた者もまだ残り4節2つしかない昇級枠を目指してさらなる勢いで臨んでくることが当然予想される。当然私もやすやすとそれを渡すつもりは毛頭ないのである。
今から次の戦いが楽しみである。

 

●Cリーグ:花井香央理

Cリーグのレポートを担当します、32期生の花井香央理です。
半年間お付き合いいただけますと幸いです。
今期のCリーグは21名。各々の士気は高く、昇級したいという強い思いがぶつかり合う幕開きとなった。
特に注目すべきは長年Aリーグで戦ってきた村瀬、杉浦の存在である。
迎えた第1節、私の対戦相手は、村瀬、若松、太田峻。実力者たちとの対局に、弱気になりそうな自分と闘いながらも、臆することなく攻める気持ちで対局に臨もうと決めていた。
しかし開局早々、村瀬から幾度となく繰り返されるツモ、ロンの発声。
1回戦南2局の時点で、すでに60,000点以上の点棒を持ち、完全に場を制した村瀬を止めることができないまま独走させてしまう。
2回戦 東1局2本場

三万三万三万六索六索一筒一筒一筒五筒五筒五筒東東

私はツモり四暗刻のテンパイを入れ、リーチをかけた。結局アガることはできず、私と村瀬の2人テンパイで流局。開かれた村瀬の手牌は、私のあたり牌である東がトイツ、六索待ちの七対子であった。
読みやすい手順であったとは思うが、このテンパイ形を見た私は何とも言えぬ嫌な感触がした。
その予感は的中し、ことごとく勝負手をかわされ、立て直すことができないまま、▲61.2Pという大きなマイナススタートとなってしまった。
別卓では新人の田村が杉浦を押さえて卓内トップで終えていた。前期のデビュー戦ではベテランの先輩たちの洗礼を受け、大きなマイナスで悔しい思いをしていた田村だが、
今日の対局後には「楽しかった」と答えるほどたくましく、落ち着いていたように思う。
プロ2年目となった私も悔しい思いばかりではいられない。最後まで諦めることなく昇級を目指して次節以降も臨みたい。

 

 

第2節レポート

 

●Aリーグ:山本拓哉

リーグ戦のレポートの前に、先日行われた新人王戦の様子を綴らせていただく。中部本部からはAリーグの小野、Cリーグの大橋が決勝戦に駒を進めた。
優勝こそならなかったものの、決勝戦に中部本部の仲間が2人も残り前節のレポートにも書いた「新陳代謝」が早速目に見える形になり、より一層中部本部の士気が上がったように思う。

筆者は自宅で2人の活躍を配信を通して見ていた。応援している気持ちはもちろん、同期と後輩が頑張っている姿を見て新人王戦であっけなく負けた自分に対してとても歯がゆさを覚えた。
この気持ちをプラスに変えて第2節にぶつけていこうと対局に臨んだ。

第1節でプラススタートとなった者はもちろんのこと、マイナススタートとなった者も2節の結果次第では決勝戦に駒を進めることも可能である。
逆に言えば2節の結果次第では次節以降、降級争いも視野に入れて戦わなくてはいけなくなる。今後の戦い方の指針となる節になるであろう。

第2節の組み合わせは以下の通り
1卓 杉村・日下・小野・掛水
2卓 佐藤・寺戸・林・山本(拓)
3卓 土岐・朝岡・三戸・青山
4卓 清水・古川・森下・伊藤

1卓
前期中部プロリーグ優勝者で暫定1位の杉村が1回戦2回戦と2連続ラススタートと苦しい立ち上がり。しかし3回戦4回戦と連続トップで▲4.6Pとマイナスを最小限に抑えベテランの風格を見せた。
対して1節目で好スタートを切った小野は3回戦のラスが響いて▲34.0Pとなりトータルポイント+8.9P、暫定順位を7位まで落としてしまう。
卓内トップは日下でトータルポイントを+32.6Pとし暫定3位に躍り出た。

2卓
2回戦で寺戸が万点オーバーの1人浮きのトップを取り2回戦を終えて+45.6Pと寺戸の独走になるかと思われた。しかし3回戦は林、4回戦は佐藤が1人浮きのトップ取り待ったをかけた。
寺戸は今節+26.9Pでトータルポイント+30.3Pと決勝圏内の暫定4位まで順位を上げてきたが、逆に林は今節▲29.7P、トータルポイントは▲80.7Pと最下位に転落してしまった。

3卓
前節▲74.3Pと最下位スタートとなってしまった朝岡が+18.4Pで卓内トップ。沈みの3着を2回取るものの、どちらも原点付近でポイントを上手くまとめることに成功した。
3卓で唯一の1節目プラススタートだった三戸は1回戦2回戦と連続ラスを引くものの3回戦ではトップ、4回戦では浮きの2着をキープ。
2回戦終了時点で▲40.8Pあった負債を▲13.0Pまで減らし暫定5位で踏みとどまった。

4卓
前節で+71.2Pとロケットスタートを切った古川が今節も+44.3Pと1人浮きの卓内トップとなり、ただ1人トータル100ポイントオーバーの暫定1位。
1節2節の8回戦全て3万点を上回る戦いぶりは、まさに卓上の支配者と言ったところか。
清水・森下は失点を最小限に抑えたが、伊藤は古川の煽りを受け今節▲34.3Pとトータルポイントもマイナスとなってしまった。

次節は折り返しの第3節。今節はポイントや順位に大きな変動はなかったが、3節からは決勝や降級争いを見据えた戦いとなり、より一層ポイントの変動も大きくなるであろう。
森下・佐藤・青山・林が下位に甘んじているが、爆発力のある彼らはまだまだ決勝進出も見据えているはずである。大荒れの予感がする第3節が楽しみである。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 古川 孝次 71.2 44.3 115.5
2 杉村 泰治 92.1 ▲ 4.6 87.5
3 日下 健司 ▲ 3.1 35.7 32.6
4 寺戸 孝志 3.4 26.9 30.3
5 三戸 亮祐 34.8 ▲ 13.0 21.8
6 清水 哲也 11.4 ▲ 1.3 10.1
7 小野 雅峻 42.9 ▲ 34.0 8.9
8 掛水 洋徳 ▲ 8.4 2.9 ▲ 5.5
9 伊藤 鉄也 5.0 ▲ 34.3 ▲ 29.3
10 土岐 雄太 ▲ 11.8 ▲ 18.2 ▲ 30.0
11 山本 拓哉 ▲ 20.0 ▲ 11.8 ▲ 31.8
12 森下 剛任 ▲ 31.0 ▲ 8.7 ▲ 39.7
13 佐藤あいり ▲ 56.7 14.6 ▲ 42.1
14 青山 大 ▲ 64.5 12.8 ▲ 51.7
15 朝岡 祐 ▲ 74.3 18.4 ▲ 55.9
16 林 俊宏 ▲ 51.0 ▲ 29.7 ▲ 80.7

 

●Bリーグ:都築友和

夏も終わり空気も澄んできてさわやかに感じられる9月下旬第2節が行われた。
前節の対局での結果を踏まえて各選手が違う目標を掲げて臨んでいる。かく言う私は前節好調で暫定1位の位置にいた。

この日は少しでもプラスを積み重ねて昇級により近づけるものにしたいと考えていた。
私の今回の組み合わせは大滝+25.6P、斎藤▲16.3P、牛尾▲82.9P、都築+63.4Pであった。

1回戦目は私の起家で始まった。
開局3,900出アガリからのスタートで気持ちよく入れたが、その後が厳しい展開であった。
放銃こそはないもののじわりじわりと他家のツモで削られていき、その後は全くアガリに結びつかなかった。

オーラスの時点では沈みの3着となっていた。
オーラスの配牌はまたもかなりバラバラであったがなんとか終盤に

三万三万三万南南白中  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ三万

1シャンテンまでたどり着いたところで親の牛尾から生牌の中切りリーチがはいった。
次巡、四万をツモり現物の中と入れ替えたところに、下家の斎藤がまたも生牌の南を切ってきたので、ポンをしてテンパイを入れた。

道中に三万が暗刻になったタイミングで四万を切っていたために、フリテンを嫌い打四万白待ちテンパイを選択したが、それが牛尾に放銃となってしまった。
打点こそ2,900と高くはなかったが、その1局は大きな分岐点になったと思う。

煮詰まった場面であり、鳴かない、フリテンでのテンパイ等様々な選択のできた場面であったが、結果一番悪い選択をしてしまったと感じる。
その次局ツモアガリで逆転されて4着となってしまった。

そのまま2半荘目以降も苦しい展開が続き、4半荘目には1人沈みの4着となり、この日は全てマイナスで終わる▲62.7Pとなってしまい、第1節の貯金を全て吐き出し、かなり順位をおとしてしまった。
全体としては1位に富村が+73.1P、2位に大滝+62.6Pと共にプラスを重ねて昇級枠にいる。しかし3位以下もさほど大差ないためにまだ安心は出来ないであろう。

勝負するがために危険を避けて通れない場面は多いと思うが、もう少し勝ちにつながる良い打牌選択をしていかなければならない。
まだ残り3節あるのでまた0からのスタートと割り切って最後には昇級圏内にいることができるように戦い抜いていきたい。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 富村 つぐみ 36.1 37.0 73.1
2 大滝 聡 25.6 37.0 62.6
3 加藤 泰史 35.1 0.0 35.1
4 大西 義則 44.0 ▲ 21.7 22.3
5 安藤 大貴 19.8 0.0 19.8
6 木村 東平 ▲ 74.9 92.0 17.1
7 越川 清一 19.1 ▲ 4.0 15.1
8 高橋 侑希 9.6 0.0 9.6
9 長谷川 弘 1.5 0.0 1.5
10 都築 友和 63.4 ▲ 62.7 0.7
11 斎藤 寛生 ▲ 16.3 8.6 ▲ 7.7
12 金平 裕樹 5.4 ▲ 24.0 ▲ 18.6
13 中谷 彰吾 ▲ 32.5 ▲ 3.2 ▲ 35.7
14 牛尾 信之 ▲ 82.9 16.1 ▲ 66.8
15 堤 文吾 ▲ 39.6 ▲ 31.8 ▲ 71.4
16 河合 慎悟 ▲ 34.4 ▲ 47.3 ▲ 81.7

 

●Cリーグ:花井香央理

第1節を終え、▲61.2P、20/21位という幸先の悪いスタートを切ってしまった、という感覚があったが、ある人に「守る必要のない位置。色々試すことができると思うと楽しみじゃないですか」
と声をかけてもらった。
メンタルが重要な競技である麻雀では、良くも悪くも考え方が変われば打牌に影響が出るものだと思っている。あれこれ考えてしまうタイプの私であるが、非常に心が軽くなり、この第2節を待ち遠しい気持ちで迎えた。

今節の私の対戦相手は以下のとおり。
家田・太田(充)・鈴木(淳)・池沢の5人打ちである。
太田(充)は第1節で+82.3Pという高スコアを叩いており、今節でもこの勢いは止まらぬまま、積極的に攻めてくる局面が多かった。

1回戦
起家の太田は鳴きを多用し、早いアガリで連荘を決める。主導権を握られリードを許すが、配牌に恵まれた私もリーチ・風牌・ドラ2など、何度か大物手をものにすることができた。
迎えたオーラスでは卓内トップにつくが、太田とは1,100点差。親番の池沢も、さすがの粘り強さを見せ、連荘で原点まで回復し追い上げる。
早々と鳴きを入れている太田に遅れを取らぬよう、最低テンパイには持っていきたい局面であったが、展開が味方して、役牌・ドラ3の2,000・4,000をツモアガリ、手応えを感じるスタートとなった。

2回戦
流れに乗った太田は東4局、連風牌・ホンイツのテンパイを入れるが、鈴木がうまくかわしてツモアガリ。平場であったこの半荘は細かいアガリを重ねた鈴木が逃げ切り、点差こそ少ないものの、1人浮きで順位点を稼ぐ。

その後も追い打ちをかけるように攻める太田は失点を最小限に抑え、第2節も+44.3Pで終え、Cリーグ全体でも暫定首位に躍り出た。
四暗刻テンパイなど手が入っていた家田にとっては、ぶつかり合う形で失点が重なり苦しい結果に。
4回戦ではトップを取った池沢も、大きなアガリが実らず、我慢が強いられる展開の様子であった。

全体では、1年目の大橋が昇級圏内にいる。大橋は新人王戦でも2位という結果を残し、勢いのある活躍が記憶に新しい。次節以降、同卓の可能性もあるためどのような動きを見せるか注目している。
私自身は、今節では+55.7Pというスコアを残すことができた。しかしまだ、前節のマイナスを回収したに過ぎない。折り返しである第3節は昇級を左右する分岐点になる。
小さくまとまることだけは避け、悔いなく挑みたい。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 太田 充 82.3 44.3 126.6
2 大橋 幸正 105.1 0.0 105.1
3 村瀬 寛光 89.5 0.0 89.5
4 田村 良介 37.6 26.4 64.0
5 杉浦 貴紀 27.1 32.8 59.9
6 大高坂 松城 19.2 20.7 39.9
7 大町 篤志 32.6 ▲ 6.9 25.7
8 岡田 智和 52.9 ▲ 34.2 18.7
9 蓮池 浩太 ▲ 1.7 14.7 13.0
10 若松 正和 ▲ 2.9 13.1 10.2
11 花井 香央理 ▲ 61.2 55.7 ▲ 5.5
12 鈴木 淳 ▲ 13.9 2.1 ▲ 11.8
13 太田 峻也 ▲ 25.4 12.5 ▲ 12.9
14 岡本 丈司 ▲ 13.8 0.0 ▲ 13.8
15 原田 知彦 ▲ 37.9 0.4 ▲ 37.5
16 鈴木 雄介 ▲ 0.7 ▲ 45.7 ▲ 46.4
17 鈴木 基芳 ▲ 59.1 6.5 ▲ 52.6
18 浅野 文雅 ▲ 75.4 0.0 ▲ 75.4
19 池沢 麻奈美 ▲ 50.6 ▲ 34.8 ▲ 85.4
20 山本 美文 ▲ 52.8 ▲ 40.3 ▲ 93.1
21 家田 みゆき ▲ 52.9 ▲ 67.3 ▲ 120.2

中部プロリーグ レポート/第30期中部プロリーグ 第1、2節レポート

第1節レポート
 
Aリーグ:山本拓哉
節目の30期目を迎える中部プロリーグ。今期から決勝戦が配信対局で行われることが決まり、選手も一段と気合いがみなぎっております。
今期のAリーグのレポート担当は29期生山本拓哉が務めます。初めてのレポートで拙い文章となるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
「新陳代謝の無い世界は必ず滅びる」
連盟員なら誰しもが見聞きしたことのある言葉である。
今回が初めてのAリーグ挑戦となる筆者が、中部本部に入ったのは4年半前のこと。当時から今に至るまでAリーグに君臨し続ける者は7名。
Aリーグは16人で構成されているので、現在Aリーグで切磋琢磨する者のうち半数以上が5年以内にBリーグから昇級してきたということである。
しかし、近年優勝するのは過去に優勝経験のある者、中部では中堅ないしベテランと言われる者ばかりだ。
若手については、決勝に乗る者こそあれど優勝といえば筆者と同期の小野プロが第26期を制したのみである。
中部本部にも毎年何名か新人プロが入ってくる。ただ新しい人材が入るだけでは「新陳代謝」は進まないだろう。
若手である筆者は、中部本部の「新陳代謝」を加速すべくこの半年間を戦い抜く所存である。
第1節の組み合わせは以下の通り
1卓 佐藤・日下・三戸・伊藤
2卓 土岐・古川・林・掛水
3卓 清水・掛水・小野・山本拓
1卓
佐藤・三戸・伊藤という面前高打点型の3名に対し仕掛けもよく使うオールラウンド型の日下。3名が打点を作っている隙を突く日下の捌きが決まれば面白い戦いになるだろう、と期待される組み合わせであった。
結果はベテランの三戸が4回戦に1人沈みのラスを引くものの前半戦の貯金を生かし+34.8Pの卓内トップで暫定3位の好スタートを切った。
2卓
注目すべきはやはり古川だろう。鳳凰戦でも最前線で活躍し続ける彼だが、対局前の意気込みを求められた際には「コメント無し!」の一言。
始まってみれば古川が全半荘3万点を上回る戦いを見せ+71.2Pで暫定1位。
衰え知らずのサーフィン打法でこの夏一番のビックウェーブを引き寄せ、古川らしい「不言実行」の結果となった。
3卓
前期決勝進出の清水、優勝経験のある小野、静岡プロリーグ優勝の山本と若手3名が揃った。
結果は小野が終始3万点を上回る安定した戦いを見せ+42.9Pの卓内トップで暫定2位につけた。
1位に大ベテランの古川、2位に若手の小野、3位にベテランの三戸、4位に若手の清水とベテランと若手がバランス良く上位を占める形となった。
私自身は▲20.0Pで暫定13位スタートとさっそくAリーグの洗礼を浴びてしまった。
残り4節、中部本部の「新陳代謝」のためにも、同じ若手の小野や清水に続き魂を燃やして戦わねばならない。
 
●Bリーグ:都築友和
連日暑さが続く中、第30期中部プロリーグBリーグが開幕した。
前期にCリーグ2位で昇級することができ、私は初めてこのBリーグで戦うことができる。この場にたどり着いた感慨深さはあるが、まだまだ中部プロリーグ最高峰のAリーグ、優勝に向けての道半ばの場所である。
この半年間一打一打を今まで以上に気を引き締めて打ち抜いて連続して昇級をつかみ取りたいと思いこの日を迎えた。
今節、印象に残った1局を取り上げたいと思う。
4回戦 南2局(東家から 斎藤・富村・加藤・木村)
南家 富村10巡目
二筒二筒五筒五筒六筒六筒八筒九筒北北  チー一筒 上向き二筒 上向き三筒 上向き  ツモ四筒
この時四筒は場に2枚七筒は1枚切れていて更に
西家 加藤は
一索一索一索三索四索五索六索  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン南南南
このソーズテンパイここで富村は打北とする。
次巡ツモ五索、その牌をノータイムでツモ切る。そして四筒七筒と連続してツモり3,000・6,000のアガリを掴み取る。
アガリにかける思いと山読みを含め、自身を信じることができた結果だと思う。
そのままトップをもぎ取っていった。
第1節の上位2人に一言お願いしたところ、
大西「今日は良かったが、最初だけでなく最終節まで気をつけて戦っていきたい。」
富村「スタートダッシュは良いものにすることができホッとしている。」と語ってくれた。
大西はオールプラスで安定感をみせ+44.0Pの1位、次いで2位の富村は+36.1Pと続くが3位以下とのポイント差が殆ど無い混戦状態である。
2人共に勝利の喜びを噛み締めながらももう次節以降の戦いに向けてしっかりと照準をあわせているように思えた。
今節苦汁を飲まされた者もまだ残り4節2つしかない昇級枠を目指してさらなる勢いで臨んでくることが当然予想される。当然私もやすやすとそれを渡すつもりは毛頭ないのである。
今から次の戦いが楽しみである。
 
●Cリーグ:花井香央理
Cリーグのレポートを担当します、32期生の花井香央理です。
半年間お付き合いいただけますと幸いです。
今期のCリーグは21名。各々の士気は高く、昇級したいという強い思いがぶつかり合う幕開きとなった。
特に注目すべきは長年Aリーグで戦ってきた村瀬、杉浦の存在である。
迎えた第1節、私の対戦相手は、村瀬、若松、太田峻。実力者たちとの対局に、弱気になりそうな自分と闘いながらも、臆することなく攻める気持ちで対局に臨もうと決めていた。
しかし開局早々、村瀬から幾度となく繰り返されるツモ、ロンの発声。
1回戦南2局の時点で、すでに60,000点以上の点棒を持ち、完全に場を制した村瀬を止めることができないまま独走させてしまう。
2回戦 東1局2本場
三万三万三万六索六索一筒一筒一筒五筒五筒五筒東東
私はツモり四暗刻のテンパイを入れ、リーチをかけた。結局アガることはできず、私と村瀬の2人テンパイで流局。開かれた村瀬の手牌は、私のあたり牌である東がトイツ、六索待ちの七対子であった。
読みやすい手順であったとは思うが、このテンパイ形を見た私は何とも言えぬ嫌な感触がした。
その予感は的中し、ことごとく勝負手をかわされ、立て直すことができないまま、▲61.2Pという大きなマイナススタートとなってしまった。
別卓では新人の田村が杉浦を押さえて卓内トップで終えていた。前期のデビュー戦ではベテランの先輩たちの洗礼を受け、大きなマイナスで悔しい思いをしていた田村だが、
今日の対局後には「楽しかった」と答えるほどたくましく、落ち着いていたように思う。
プロ2年目となった私も悔しい思いばかりではいられない。最後まで諦めることなく昇級を目指して次節以降も臨みたい。
 
 
第2節レポート
 
●Aリーグ:山本拓哉
リーグ戦のレポートの前に、先日行われた新人王戦の様子を綴らせていただく。中部本部からはAリーグの小野、Cリーグの大橋が決勝戦に駒を進めた。
優勝こそならなかったものの、決勝戦に中部本部の仲間が2人も残り前節のレポートにも書いた「新陳代謝」が早速目に見える形になり、より一層中部本部の士気が上がったように思う。
筆者は自宅で2人の活躍を配信を通して見ていた。応援している気持ちはもちろん、同期と後輩が頑張っている姿を見て新人王戦であっけなく負けた自分に対してとても歯がゆさを覚えた。
この気持ちをプラスに変えて第2節にぶつけていこうと対局に臨んだ。
第1節でプラススタートとなった者はもちろんのこと、マイナススタートとなった者も2節の結果次第では決勝戦に駒を進めることも可能である。
逆に言えば2節の結果次第では次節以降、降級争いも視野に入れて戦わなくてはいけなくなる。今後の戦い方の指針となる節になるであろう。
第2節の組み合わせは以下の通り
1卓 杉村・日下・小野・掛水
2卓 佐藤・寺戸・林・山本(拓)
3卓 土岐・朝岡・三戸・青山
4卓 清水・古川・森下・伊藤
1卓
前期中部プロリーグ優勝者で暫定1位の杉村が1回戦2回戦と2連続ラススタートと苦しい立ち上がり。しかし3回戦4回戦と連続トップで▲4.6Pとマイナスを最小限に抑えベテランの風格を見せた。
対して1節目で好スタートを切った小野は3回戦のラスが響いて▲34.0Pとなりトータルポイント+8.9P、暫定順位を7位まで落としてしまう。
卓内トップは日下でトータルポイントを+32.6Pとし暫定3位に躍り出た。
2卓
2回戦で寺戸が万点オーバーの1人浮きのトップを取り2回戦を終えて+45.6Pと寺戸の独走になるかと思われた。しかし3回戦は林、4回戦は佐藤が1人浮きのトップ取り待ったをかけた。
寺戸は今節+26.9Pでトータルポイント+30.3Pと決勝圏内の暫定4位まで順位を上げてきたが、逆に林は今節▲29.7P、トータルポイントは▲80.7Pと最下位に転落してしまった。
3卓
前節▲74.3Pと最下位スタートとなってしまった朝岡が+18.4Pで卓内トップ。沈みの3着を2回取るものの、どちらも原点付近でポイントを上手くまとめることに成功した。
3卓で唯一の1節目プラススタートだった三戸は1回戦2回戦と連続ラスを引くものの3回戦ではトップ、4回戦では浮きの2着をキープ。
2回戦終了時点で▲40.8Pあった負債を▲13.0Pまで減らし暫定5位で踏みとどまった。
4卓
前節で+71.2Pとロケットスタートを切った古川が今節も+44.3Pと1人浮きの卓内トップとなり、ただ1人トータル100ポイントオーバーの暫定1位。
1節2節の8回戦全て3万点を上回る戦いぶりは、まさに卓上の支配者と言ったところか。
清水・森下は失点を最小限に抑えたが、伊藤は古川の煽りを受け今節▲34.3Pとトータルポイントもマイナスとなってしまった。
次節は折り返しの第3節。今節はポイントや順位に大きな変動はなかったが、3節からは決勝や降級争いを見据えた戦いとなり、より一層ポイントの変動も大きくなるであろう。
森下・佐藤・青山・林が下位に甘んじているが、爆発力のある彼らはまだまだ決勝進出も見据えているはずである。大荒れの予感がする第3節が楽しみである。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 古川 孝次 71.2 44.3 115.5
2 杉村 泰治 92.1 ▲ 4.6 87.5
3 日下 健司 ▲ 3.1 35.7 32.6
4 寺戸 孝志 3.4 26.9 30.3
5 三戸 亮祐 34.8 ▲ 13.0 21.8
6 清水 哲也 11.4 ▲ 1.3 10.1
7 小野 雅峻 42.9 ▲ 34.0 8.9
8 掛水 洋徳 ▲ 8.4 2.9 ▲ 5.5
9 伊藤 鉄也 5.0 ▲ 34.3 ▲ 29.3
10 土岐 雄太 ▲ 11.8 ▲ 18.2 ▲ 30.0
11 山本 拓哉 ▲ 20.0 ▲ 11.8 ▲ 31.8
12 森下 剛任 ▲ 31.0 ▲ 8.7 ▲ 39.7
13 佐藤あいり ▲ 56.7 14.6 ▲ 42.1
14 青山 大 ▲ 64.5 12.8 ▲ 51.7
15 朝岡 祐 ▲ 74.3 18.4 ▲ 55.9
16 林 俊宏 ▲ 51.0 ▲ 29.7 ▲ 80.7

 
●Bリーグ:都築友和
夏も終わり空気も澄んできてさわやかに感じられる9月下旬第2節が行われた。
前節の対局での結果を踏まえて各選手が違う目標を掲げて臨んでいる。かく言う私は前節好調で暫定1位の位置にいた。
この日は少しでもプラスを積み重ねて昇級により近づけるものにしたいと考えていた。
私の今回の組み合わせは大滝+25.6P、斎藤▲16.3P、牛尾▲82.9P、都築+63.4Pであった。
1回戦目は私の起家で始まった。
開局3,900出アガリからのスタートで気持ちよく入れたが、その後が厳しい展開であった。
放銃こそはないもののじわりじわりと他家のツモで削られていき、その後は全くアガリに結びつかなかった。
オーラスの時点では沈みの3着となっていた。
オーラスの配牌はまたもかなりバラバラであったがなんとか終盤に
三万三万三万南南白中  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ三万
1シャンテンまでたどり着いたところで親の牛尾から生牌の中切りリーチがはいった。
次巡、四万をツモり現物の中と入れ替えたところに、下家の斎藤がまたも生牌の南を切ってきたので、ポンをしてテンパイを入れた。
道中に三万が暗刻になったタイミングで四万を切っていたために、フリテンを嫌い打四万白待ちテンパイを選択したが、それが牛尾に放銃となってしまった。
打点こそ2,900と高くはなかったが、その1局は大きな分岐点になったと思う。
煮詰まった場面であり、鳴かない、フリテンでのテンパイ等様々な選択のできた場面であったが、結果一番悪い選択をしてしまったと感じる。
その次局ツモアガリで逆転されて4着となってしまった。
そのまま2半荘目以降も苦しい展開が続き、4半荘目には1人沈みの4着となり、この日は全てマイナスで終わる▲62.7Pとなってしまい、第1節の貯金を全て吐き出し、かなり順位をおとしてしまった。
全体としては1位に富村が+73.1P、2位に大滝+62.6Pと共にプラスを重ねて昇級枠にいる。しかし3位以下もさほど大差ないためにまだ安心は出来ないであろう。
勝負するがために危険を避けて通れない場面は多いと思うが、もう少し勝ちにつながる良い打牌選択をしていかなければならない。
まだ残り3節あるのでまた0からのスタートと割り切って最後には昇級圏内にいることができるように戦い抜いていきたい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 富村 つぐみ 36.1 37.0 73.1
2 大滝 聡 25.6 37.0 62.6
3 加藤 泰史 35.1 0.0 35.1
4 大西 義則 44.0 ▲ 21.7 22.3
5 安藤 大貴 19.8 0.0 19.8
6 木村 東平 ▲ 74.9 92.0 17.1
7 越川 清一 19.1 ▲ 4.0 15.1
8 高橋 侑希 9.6 0.0 9.6
9 長谷川 弘 1.5 0.0 1.5
10 都築 友和 63.4 ▲ 62.7 0.7
11 斎藤 寛生 ▲ 16.3 8.6 ▲ 7.7
12 金平 裕樹 5.4 ▲ 24.0 ▲ 18.6
13 中谷 彰吾 ▲ 32.5 ▲ 3.2 ▲ 35.7
14 牛尾 信之 ▲ 82.9 16.1 ▲ 66.8
15 堤 文吾 ▲ 39.6 ▲ 31.8 ▲ 71.4
16 河合 慎悟 ▲ 34.4 ▲ 47.3 ▲ 81.7

 
●Cリーグ:花井香央理
第1節を終え、▲61.2P、20/21位という幸先の悪いスタートを切ってしまった、という感覚があったが、ある人に「守る必要のない位置。色々試すことができると思うと楽しみじゃないですか」
と声をかけてもらった。
メンタルが重要な競技である麻雀では、良くも悪くも考え方が変われば打牌に影響が出るものだと思っている。あれこれ考えてしまうタイプの私であるが、非常に心が軽くなり、この第2節を待ち遠しい気持ちで迎えた。
今節の私の対戦相手は以下のとおり。
家田・太田(充)・鈴木(淳)・池沢の5人打ちである。
太田(充)は第1節で+82.3Pという高スコアを叩いており、今節でもこの勢いは止まらぬまま、積極的に攻めてくる局面が多かった。
1回戦
起家の太田は鳴きを多用し、早いアガリで連荘を決める。主導権を握られリードを許すが、配牌に恵まれた私もリーチ・風牌・ドラ2など、何度か大物手をものにすることができた。
迎えたオーラスでは卓内トップにつくが、太田とは1,100点差。親番の池沢も、さすがの粘り強さを見せ、連荘で原点まで回復し追い上げる。
早々と鳴きを入れている太田に遅れを取らぬよう、最低テンパイには持っていきたい局面であったが、展開が味方して、役牌・ドラ3の2,000・4,000をツモアガリ、手応えを感じるスタートとなった。
2回戦
流れに乗った太田は東4局、連風牌・ホンイツのテンパイを入れるが、鈴木がうまくかわしてツモアガリ。平場であったこの半荘は細かいアガリを重ねた鈴木が逃げ切り、点差こそ少ないものの、1人浮きで順位点を稼ぐ。
その後も追い打ちをかけるように攻める太田は失点を最小限に抑え、第2節も+44.3Pで終え、Cリーグ全体でも暫定首位に躍り出た。
四暗刻テンパイなど手が入っていた家田にとっては、ぶつかり合う形で失点が重なり苦しい結果に。
4回戦ではトップを取った池沢も、大きなアガリが実らず、我慢が強いられる展開の様子であった。
全体では、1年目の大橋が昇級圏内にいる。大橋は新人王戦でも2位という結果を残し、勢いのある活躍が記憶に新しい。次節以降、同卓の可能性もあるためどのような動きを見せるか注目している。
私自身は、今節では+55.7Pというスコアを残すことができた。しかしまだ、前節のマイナスを回収したに過ぎない。折り返しである第3節は昇級を左右する分岐点になる。
小さくまとまることだけは避け、悔いなく挑みたい。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 太田 充 82.3 44.3 126.6
2 大橋 幸正 105.1 0.0 105.1
3 村瀬 寛光 89.5 0.0 89.5
4 田村 良介 37.6 26.4 64.0
5 杉浦 貴紀 27.1 32.8 59.9
6 大高坂 松城 19.2 20.7 39.9
7 大町 篤志 32.6 ▲ 6.9 25.7
8 岡田 智和 52.9 ▲ 34.2 18.7
9 蓮池 浩太 ▲ 1.7 14.7 13.0
10 若松 正和 ▲ 2.9 13.1 10.2
11 花井 香央理 ▲ 61.2 55.7 ▲ 5.5
12 鈴木 淳 ▲ 13.9 2.1 ▲ 11.8
13 太田 峻也 ▲ 25.4 12.5 ▲ 12.9
14 岡本 丈司 ▲ 13.8 0.0 ▲ 13.8
15 原田 知彦 ▲ 37.9 0.4 ▲ 37.5
16 鈴木 雄介 ▲ 0.7 ▲ 45.7 ▲ 46.4
17 鈴木 基芳 ▲ 59.1 6.5 ▲ 52.6
18 浅野 文雅 ▲ 75.4 0.0 ▲ 75.4
19 池沢 麻奈美 ▲ 50.6 ▲ 34.8 ▲ 85.4
20 山本 美文 ▲ 52.8 ▲ 40.3 ▲ 93.1
21 家田 みゆき ▲ 52.9 ▲ 67.3 ▲ 120.2