第65回『麻雀にはまだ定石というものがない』

「麻雀にはまだ定石というものがない」

これは、デビュー間もない十数年前に、灘会長に言われた言葉である。

しかし、囲碁や将棋と同じく対戦相手に勝つ事を目標にするゲームである以上、
定石というものは必ず存在するはずである。ではどういう意味なのか?

これは麻雀の定石というものは、各プレイヤーの頭の中にのみ存在するものであり、まだまだ一般的には確立はされていないという事だろう。
100人いれば100通りの定石(打ち方)というものがあっていい。
早く自分なりの定石を確立して上まで登って来い、という会長流の激励であったのだと思う。

デビューした年に、ラッキーが重なって十段戦で決勝まで進んだ事で目に掛けてもらったのだが、
今、藤崎の麻雀の土台となっている考え方である。
また、一般的に麻雀が強いと言われている人達は、それぞれオリジナルの麻雀定石を自分なりに確立しているものであると私は思っている。

さて、今回は上級編という事なので、普段プロ連盟の後輩達に話しているような感じで書かせてもらう事にします。
ちょっと難しい話になってしまうかもしれませんがご容赦願います。

「あなたの麻雀は何型ですか?」まずはここからである。

一般の愛好家の方はあまりされる事のない質問だと思う。
基本的には攻撃型・守備型・バランス型の3種類と打点重視・スピード重視・バランス重視の3種類の組み合わせという事になるのだと思う。
私自身は、大まかに言えば「ややスピード重視の守備型」といった感じだと思っている。

もちろん私も流れ論者である以上、自分の好不調の状態や対戦相手によって打ち方は変えていくのだが、
あくまで初顔合わせの相手で、東1局のイメージとして考えてもらいたい。

この質問の答えを、自分なりに早く見つけてもらうのが大事なことである。
自分自身のスタイルや、重視している戦術によって打ち方が変わってくるのだから、
自分の麻雀を自分自身で理解する事が、あなたのオリジナルな麻雀定石確立のための第一歩という事になる。

簡単な一例ではあるが、次の牌姿、東1局で南家の9巡目、

二万三万四万八万八万二索四索六索七索二筒三筒四筒四筒五筒 ドラ八万

一般的には四索切りか七索切りの選択であろう。もし、打点重視の雀風ならば七索切りであろう。

タンピンドラドラで、既に打点も十分なので、バランス重視でも四索切りの方が多いと思うが、
七索切りなら鳴いても満貫になるので意見は分かれるかもしれない。

そして、スピード重視の打ち手なら四索切りである。
また、巡目も微妙であり、四索七索どちらを切っても鳴く、鳴かないの選択もある。
ましてや、七索切りと答えた方なら三索は鳴くけど、三筒六筒はまだ鳴かないと答える方も大勢いるだろう。
また、門前でテンパイしたとしたら、リーチする、しないでも意見が分かれると思う。

これら全ての選択は、どちらを選んでも即答してもらえれば藤崎的には正解とさせてもらいたい。
結局、結果はわからない以上、正解不正解はない形なのである。

何が言いたいかといえば、正解不正解のない局面での長考は、自分のスタイルを自分自身でまだつかみきれていないと言う事だろう。
自分なりの定石をしっかり持っていれば、何も迷う必要はない局面のはずである。
ちょっと厳しい書き方をしてしまったが、これがもし実戦なら他の3人の動向も気になるし、場況というものも存在することになるので、
少し考える事になるのはしょうがないのだが…

ちなみに、藤崎は公式戦の一発裏ドラなしの競技ルールなら七索切りですが、一般的なルールなら四索を切り門前でのテンパイを目指します。
あと2、3巡でテンパイするようならリーチもします。それが培ってきた自分のスタイルだからです。

では次に、東1局10巡目に親から先制リーチがかかったとしましょう。
南家の貴方は、ドラのないタンピンの好形1シャンテン。あなたの対応は?

もちろん危険牌を勝負せずに、門前でテンパイするようなら追いかけリーチといく人が圧倒的に多いだろう。
しかし、多くの場合はテンパイまでに、リスクを背負うケースが大半だろう。
東1局の開局のこういうケースで、スタイルの違いが顕著にでる。

攻撃型のプレイヤーの考えはこう。
自分の状態はわからないが、まだ東1局、もし振り込んでもまだまだ挽回できるし、
振り込みよりもアガリ逃しで、持っているかもしれないツキを逃してしまう方が怖い。

だから、おそらく真っ直ぐ親のリーチに向かっていって追いかけリーチを目指すと思う。
私の知っている限りでは、瀬戸熊プロや朝武プロ、佐々木寿人プロなどがこちら側のプレイヤーであろう。

また、私や藤原プロ、ダンプ大橋プロなどの守備型を自負するプロなら、
開局から親に先手を取られた時点で親のリーチに振り込まない事を最優先に考える。
悪い表現かもしれないが、出来れば楽してトップを取りたい。
開局から親のリーチに怖い思いをして戦わなくても、自分にツキがあれば自然とトップは自分の手に転がり込んでくるだろう。
とまあ、こんな考え方である。

また、鳴いて1,000点のテンパイを入れて、もし自分の鳴きで親にツモられたら最悪というマイナス思考も働くので、
よほどいい待ちのテンパイでない限り、仕掛けすら考えないものである。

バランス型のプロの中でも対応は分かれるだろう。
門前思考の強い滝沢プロなどは、門前で勝負できる場合の追いかけリーチの時だけは、親リーチでもぶつけてくるが、
荒プロや沢崎プロなどのベテランのプレイヤー達は、1人旅で親に楽をさせる事を嫌い、あわよくば1,000点で捌いてやろう。
と、常に狙ってくるだろう。

たったこれだけのよくある局面1つをとっても、トッププロと呼ばれるプロ達の間でも対応が分かれることになる。
このケースにしてもやはり正解はなく、皆が自分自身の定石に従って打っているわけであり、
理論的には、かなり食い違っているが全ての理屈は通っているように思う。

今回は、まず自己流の麻雀定石を自分勝手に作ってしまいましょう。
というお話でした。

次回からは、少し牌譜を交えながらお話していきます。
みなさんの自己流麻雀定石造りにお役に立てれば幸いと思い、藤崎流の理論を少し展開してみたいと思います。
どうやら藤崎の理論は、ちょっと独特らしいので参考までに楽しんで下さい。

(文中敬称略)

上級/第65回『麻雀にはまだ定石というものがない』

「麻雀にはまだ定石というものがない」

これは、デビュー間もない十数年前に、灘会長に言われた言葉である。
しかし、囲碁や将棋と同じく対戦相手に勝つ事を目標にするゲームである以上、
定石というものは必ず存在するはずである。ではどういう意味なのか?
これは麻雀の定石というものは、各プレイヤーの頭の中にのみ存在するものであり、まだまだ一般的には確立はされていないという事だろう。
100人いれば100通りの定石(打ち方)というものがあっていい。
早く自分なりの定石を確立して上まで登って来い、という会長流の激励であったのだと思う。
デビューした年に、ラッキーが重なって十段戦で決勝まで進んだ事で目に掛けてもらったのだが、
今、藤崎の麻雀の土台となっている考え方である。
また、一般的に麻雀が強いと言われている人達は、それぞれオリジナルの麻雀定石を自分なりに確立しているものであると私は思っている。

さて、今回は上級編という事なので、普段プロ連盟の後輩達に話しているような感じで書かせてもらう事にします。
ちょっと難しい話になってしまうかもしれませんがご容赦願います。

「あなたの麻雀は何型ですか?」まずはここからである。
一般の愛好家の方はあまりされる事のない質問だと思う。
基本的には攻撃型・守備型・バランス型の3種類と打点重視・スピード重視・バランス重視の3種類の組み合わせという事になるのだと思う。
私自身は、大まかに言えば「ややスピード重視の守備型」といった感じだと思っている。
もちろん私も流れ論者である以上、自分の好不調の状態や対戦相手によって打ち方は変えていくのだが、
あくまで初顔合わせの相手で、東1局のイメージとして考えてもらいたい。
この質問の答えを、自分なりに早く見つけてもらうのが大事なことである。
自分自身のスタイルや、重視している戦術によって打ち方が変わってくるのだから、
自分の麻雀を自分自身で理解する事が、あなたのオリジナルな麻雀定石確立のための第一歩という事になる。
簡単な一例ではあるが、次の牌姿、東1局で南家の9巡目、
二万三万四万八万八万二索四索六索七索二筒三筒四筒四筒五筒 ドラ八万
一般的には四索切りか七索切りの選択であろう。もし、打点重視の雀風ならば七索切りであろう。
タンピンドラドラで、既に打点も十分なので、バランス重視でも四索切りの方が多いと思うが、
七索切りなら鳴いても満貫になるので意見は分かれるかもしれない。
そして、スピード重視の打ち手なら四索切りである。
また、巡目も微妙であり、四索七索どちらを切っても鳴く、鳴かないの選択もある。
ましてや、七索切りと答えた方なら三索は鳴くけど、三筒六筒はまだ鳴かないと答える方も大勢いるだろう。
また、門前でテンパイしたとしたら、リーチする、しないでも意見が分かれると思う。
これら全ての選択は、どちらを選んでも即答してもらえれば藤崎的には正解とさせてもらいたい。
結局、結果はわからない以上、正解不正解はない形なのである。
何が言いたいかといえば、正解不正解のない局面での長考は、自分のスタイルを自分自身でまだつかみきれていないと言う事だろう。
自分なりの定石をしっかり持っていれば、何も迷う必要はない局面のはずである。
ちょっと厳しい書き方をしてしまったが、これがもし実戦なら他の3人の動向も気になるし、場況というものも存在することになるので、
少し考える事になるのはしょうがないのだが…
ちなみに、藤崎は公式戦の一発裏ドラなしの競技ルールなら七索切りですが、一般的なルールなら四索を切り門前でのテンパイを目指します。
あと2、3巡でテンパイするようならリーチもします。それが培ってきた自分のスタイルだからです。

では次に、東1局10巡目に親から先制リーチがかかったとしましょう。
南家の貴方は、ドラのないタンピンの好形1シャンテン。あなたの対応は?

もちろん危険牌を勝負せずに、門前でテンパイするようなら追いかけリーチといく人が圧倒的に多いだろう。
しかし、多くの場合はテンパイまでに、リスクを背負うケースが大半だろう。
東1局の開局のこういうケースで、スタイルの違いが顕著にでる。
攻撃型のプレイヤーの考えはこう。
自分の状態はわからないが、まだ東1局、もし振り込んでもまだまだ挽回できるし、
振り込みよりもアガリ逃しで、持っているかもしれないツキを逃してしまう方が怖い。
だから、おそらく真っ直ぐ親のリーチに向かっていって追いかけリーチを目指すと思う。
私の知っている限りでは、瀬戸熊プロや朝武プロ、佐々木寿人プロなどがこちら側のプレイヤーであろう。
また、私や藤原プロ、ダンプ大橋プロなどの守備型を自負するプロなら、
開局から親に先手を取られた時点で親のリーチに振り込まない事を最優先に考える。
悪い表現かもしれないが、出来れば楽してトップを取りたい。
開局から親のリーチに怖い思いをして戦わなくても、自分にツキがあれば自然とトップは自分の手に転がり込んでくるだろう。
とまあ、こんな考え方である。
また、鳴いて1,000点のテンパイを入れて、もし自分の鳴きで親にツモられたら最悪というマイナス思考も働くので、
よほどいい待ちのテンパイでない限り、仕掛けすら考えないものである。
バランス型のプロの中でも対応は分かれるだろう。
門前思考の強い滝沢プロなどは、門前で勝負できる場合の追いかけリーチの時だけは、親リーチでもぶつけてくるが、
荒プロや沢崎プロなどのベテランのプレイヤー達は、1人旅で親に楽をさせる事を嫌い、あわよくば1,000点で捌いてやろう。
と、常に狙ってくるだろう。
たったこれだけのよくある局面1つをとっても、トッププロと呼ばれるプロ達の間でも対応が分かれることになる。
このケースにしてもやはり正解はなく、皆が自分自身の定石に従って打っているわけであり、
理論的には、かなり食い違っているが全ての理屈は通っているように思う。
今回は、まず自己流の麻雀定石を自分勝手に作ってしまいましょう。
というお話でした。
次回からは、少し牌譜を交えながらお話していきます。
みなさんの自己流麻雀定石造りにお役に立てれば幸いと思い、藤崎流の理論を少し展開してみたいと思います。
どうやら藤崎の理論は、ちょっと独特らしいので参考までに楽しんで下さい。
(文中敬称略)

第三回麻雀トライアスロン雀豪決定戦

麻雀鉄人レース「第三回麻雀トライアスロン雀豪決定戦」が3月25日に開催されました。

2009年に第一回大会が開催され、日本プロ麻雀連盟のホープ・滝沢和典が優勝。
翌年開催された第二回大会では現鳳凰位(2012年現在)でもある連盟の看板選手・荒正義が優勝しました。

そして2011年3月26日に第三回大会が開催される予定でしたが、直前に東日本大震災があり、中止せざるをえなくなりました。
出場者、映像制作スタッフ、放送を予定されていたテレビ局。
各方面の皆様にご迷惑をおかけすることとなりましたが、あれから1年、何とか第三回大会を開催することができました。
ご協力いただいた皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。

有難いことに、2011年開催予定の「幻の第三回大会」に出場されるはずだったゲスト雀豪の皆様ほとんどに、
そのまま今年の大会に出場していただくことができました。
皆さん、本当にご多忙の方ばかりで、スケジュール調整が難しい中ご参加いただきまして、誠にありがとうございました。

さて、前置きが長くなりましたが、まずは超・豪華な出場メンバーをご紹介させていただきましょう。
ゲスト雀豪は…こんなすごいメンツ! ※【順不同・敬称略】

tv-triathron3
畑 正憲
(作家)
tv-triathron3
伏見俊昭
(2001・2007年競輪賞金王)
tv-triathron3
小池一夫
(作家/漫画原作者)
tv-triathron3
宝田明
(俳優)
tv-triathron3
海堂尊
(作家/医学博士)
tv-triathron3
金子達仁
(スポーツジャーナリスト)
tv-triathron3
武藤敬司
(全日本プロレス会長)
tv-triathron3
先崎学
(日本将棋連盟八段)
tv-triathron3
武宮正樹
(日本棋院九段)
tv-triathron3
佐々木信也
(元プロ野球選手/キャスター)
tv-triathron3
crystal boy
(ミュージシャン)
tv-triathron3
坂上忍
(俳優)
tv-triathron3
見栄晴
(タレント)
tv-triathron3
蛭子能収
(漫画家/タレント)
tv-triathron3
ガッツ石松
(元WBC世界ライト級チャンピオン)
tv-triathron3
マギー審司
(マジシャン)

皆さん、あえて説明する必要もないような著名な方々ばかりですが、初出場の方の麻雀については、私が知っている範囲でご紹介させていただきます。

まずは金子達仁さん。
この方はサッカーについての作品が特に有名ですが、野球は熱狂的な阪神ファン。そして熱狂的な麻雀ファンです。
なんと、ご自宅の麻雀ルームの下には赤5ピンが埋まっているそうです。
何でも、金子さんが四暗刻タンキをアガった時の赤5ピンなのだとか。それを基礎工事の際に埋めてもらったそうです。
もう、このエピソードだけで、どんだけ麻雀を愛していらっしゃるか分かりますよね。

続いては医学博士にして作家、「チームバティスタ」というフレーズを知らない日本人はいないというほどの大ベストセラーの著者、海堂尊さん。
宝島社の雑誌「オールミステリー」誌上で行われた対局企画「このミス大賞杯」で拝見させていただきましたが、
ミステリー作家らしく、捨て牌にワナを仕掛けるのが得意。捨て牌だけ見れば安全そうな待ちでアガるなどの「トリック」を披露されていました。

お次は見栄晴さん。
競馬は穴党で有名ですが、フジテレビ「THEわれめDEポン!」で拝見する限り、麻雀は堅実なタイプ。
麻雀トライアスロンは複合競技で、終盤にいくほどインフレ化するシステムなので、守備力も大切。
もしかしたら、見栄晴さんはこういう大会が得意かもしれません。「われポン」には4回出場し1回優勝されているだけあって、大舞台にも強そうです。

続いては「子連れ狼」「御用牙」「クライング フリーマン」など、数多くの大ヒット作品を生み出した劇画原作者であり、
大阪芸術大学キャラクター造形学科客員教授をつとめられるなど、後進の育成にも力を注がれてきた、小池一夫さん。
私は麻雀を拝見したことはないのですが、ニコニコ生放送の番組で対戦した小島武夫最高顧問の推薦があり、出場依頼をさせていただきました。
日々、日本各地や諸外国を飛び回る、ご多忙な生活の中でトライアスロン出場をご快諾いただき、本当にありがとうございます!

最後にご紹介させていただくのはこの方。
2004年には「ココロオドル」でNHK紅白歌合戦にも出場したヒップホップグループnobodyknows+のメンバー、Crystal Boyさん。
これまで、各界を代表する著名人の方々に出場していただいてきた麻雀トライアスロンですが、実はミュージシャンはCrystal Boyさんが初めて。
ここから先はネタバレになるので自粛しますが、予選では、アーティストらしく「美学」を追及する面白い手筋を見せてくださいました。

「結果が気になる!」という方もならない方(あまりいないと思いますが!?)も、ぜひ放送をご覧ください!

※エンタメ~テレにて6月2日より放送開始!!

一方、ゲスト雀豪を迎え撃つ格好の、我々日本プロ麻雀連盟のメンツはこちら!

tv-triathron3
灘 麻太郎
tv-triathron3
小島 武夫
tv-triathron3
荒 正義
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伊藤 優孝
tv-triathron3
森山 茂和
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前原 雄大
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瀬戸熊 直樹
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滝沢 和典
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佐々木 寿人
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勝又 健志
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二階堂 亜樹
tv-triathron3
二階堂 瑠美
tv-triathron3
宮内 こずえ
tv-triathron3
和泉 由希子
tv-triathron3
和久津 晶
tv-triathron3
麻雀格闘倶楽部代表

連盟オールスターともいうべき豪華メンツですから、
結果でも内容でも、ゲスト雀豪の皆様に負けるわけにはいきません!! …と、軽くハードルをあげておきましょう。

ちなみに、第二回大会同様、今回も麻雀格闘倶楽部よりユーザー代表の方が1名参戦されました。
こちらも激戦を勝ち上がって出場権を得た方だけに、一日連盟員として堂々たる戦いぶりを見せてくれました。

さて、最後になりましたが、麻雀トライアスロンとはそもそも何なのか?ということを説明せねばなりませんね。
麻雀トライアスロンとは、東風戦、半荘戦、三人麻雀の三種目を1クールとし、その総合ポイントを競う競技方式です。
オーソドックスな半荘戦だけでなく、麻雀の中ではスプリント戦とされる東風戦や、
超・大物手が飛び交う三人麻雀が複合されるため、頭の切り替えが必要になってきます。

同じ麻雀でも、ルールが違うと、使う脳の部分が違うようで、
東風戦で調子が良くても三人麻雀で負けてしまったりと、なかなか難しかったりするのです。

まずは1次予選でこの三種目を行い、ゲスト雀豪の下位4名、プロ雀士の下位4名が敗退。
残った選手で2次予選としてまた三種目を戦い、ゲスト雀豪上位2名とプロ雀士上位2名が決勝戦に進出。
最後はまた三種目で決勝戦を行うというシステム。

つまり、最後まで勝ち残ると、1日で9ゲームを戦わなければなりません。
普通の遊び麻雀ならまだしも、こういった、一打一打に魂を込めて戦うタイトル戦での9ゲームは本当に疲れます。
それだけに麻雀トライアスロンは、知力と時の運だけでなく、精神力を含めた体力も必要な要素となってきます。
まさしく麻雀鉄人レースともいうべき、ハードなタイトル戦なのです。

放送がこれからですので、結果については差し控えますが、
とにかくアツくて激しくて面白くて、運営担当者という立場を忘れて楽しんでしまいました。

皆さん、絶対に見てくださいね!!

「第三回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦」は
エンタメ~テレにて6月2日 16:00~放送開始!!

放送日程

#1(初回放送):6月2日 16:00~
#2(初回放送):6月16日 17:30~
※以降の放送スケジュール&詳細はこちらよりご確認ください。

「エンタメ~テレ」 HPはこちら

第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 出場選手紹介はこちら
第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 一次予選レポートはこちら
第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 二次予選レポートはこちら
第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 決勝レポートはこちら

第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 出場選手紹介はこちら
第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 一次予選レポートはこちら
第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 二次予選レポートはこちら
第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 決勝レポートはこちら

プロ雀士コラム/第三回麻雀トライアスロン雀豪決定戦

麻雀鉄人レース「第三回麻雀トライアスロン雀豪決定戦」が3月25日に開催されました。
2009年に第一回大会が開催され、日本プロ麻雀連盟のホープ・滝沢和典が優勝。
翌年開催された第二回大会では現鳳凰位(2012年現在)でもある連盟の看板選手・荒正義が優勝しました。
そして2011年3月26日に第三回大会が開催される予定でしたが、直前に東日本大震災があり、中止せざるをえなくなりました。
出場者、映像制作スタッフ、放送を予定されていたテレビ局。
各方面の皆様にご迷惑をおかけすることとなりましたが、あれから1年、何とか第三回大会を開催することができました。
ご協力いただいた皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
有難いことに、2011年開催予定の「幻の第三回大会」に出場されるはずだったゲスト雀豪の皆様ほとんどに、
そのまま今年の大会に出場していただくことができました。
皆さん、本当にご多忙の方ばかりで、スケジュール調整が難しい中ご参加いただきまして、誠にありがとうございました。
さて、前置きが長くなりましたが、まずは超・豪華な出場メンバーをご紹介させていただきましょう。
ゲスト雀豪は…こんなすごいメンツ! ※【順不同・敬称略】

tv-triathron3
畑 正憲
(作家)
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伏見俊昭
(2001・2007年競輪賞金王)
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小池一夫
(作家/漫画原作者)
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宝田明
(俳優)
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海堂尊
(作家/医学博士)
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金子達仁
(スポーツジャーナリスト)
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武藤敬司
(全日本プロレス会長)
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先崎学
(日本将棋連盟八段)
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武宮正樹
(日本棋院九段)
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佐々木信也
(元プロ野球選手/キャスター)
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crystal boy
(ミュージシャン)
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坂上忍
(俳優)
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見栄晴
(タレント)
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蛭子能収
(漫画家/タレント)
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ガッツ石松
(元WBC世界ライト級チャンピオン)
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マギー審司
(マジシャン)

皆さん、あえて説明する必要もないような著名な方々ばかりですが、初出場の方の麻雀については、私が知っている範囲でご紹介させていただきます。
まずは金子達仁さん。
この方はサッカーについての作品が特に有名ですが、野球は熱狂的な阪神ファン。そして熱狂的な麻雀ファンです。
なんと、ご自宅の麻雀ルームの下には赤5ピンが埋まっているそうです。
何でも、金子さんが四暗刻タンキをアガった時の赤5ピンなのだとか。それを基礎工事の際に埋めてもらったそうです。
もう、このエピソードだけで、どんだけ麻雀を愛していらっしゃるか分かりますよね。
続いては医学博士にして作家、「チームバティスタ」というフレーズを知らない日本人はいないというほどの大ベストセラーの著者、海堂尊さん。
宝島社の雑誌「オールミステリー」誌上で行われた対局企画「このミス大賞杯」で拝見させていただきましたが、
ミステリー作家らしく、捨て牌にワナを仕掛けるのが得意。捨て牌だけ見れば安全そうな待ちでアガるなどの「トリック」を披露されていました。
お次は見栄晴さん。
競馬は穴党で有名ですが、フジテレビ「THEわれめDEポン!」で拝見する限り、麻雀は堅実なタイプ。
麻雀トライアスロンは複合競技で、終盤にいくほどインフレ化するシステムなので、守備力も大切。
もしかしたら、見栄晴さんはこういう大会が得意かもしれません。「われポン」には4回出場し1回優勝されているだけあって、大舞台にも強そうです。
続いては「子連れ狼」「御用牙」「クライング フリーマン」など、数多くの大ヒット作品を生み出した劇画原作者であり、
大阪芸術大学キャラクター造形学科客員教授をつとめられるなど、後進の育成にも力を注がれてきた、小池一夫さん。
私は麻雀を拝見したことはないのですが、ニコニコ生放送の番組で対戦した小島武夫最高顧問の推薦があり、出場依頼をさせていただきました。
日々、日本各地や諸外国を飛び回る、ご多忙な生活の中でトライアスロン出場をご快諾いただき、本当にありがとうございます!
最後にご紹介させていただくのはこの方。
2004年には「ココロオドル」でNHK紅白歌合戦にも出場したヒップホップグループnobodyknows+のメンバー、Crystal Boyさん。
これまで、各界を代表する著名人の方々に出場していただいてきた麻雀トライアスロンですが、実はミュージシャンはCrystal Boyさんが初めて。
ここから先はネタバレになるので自粛しますが、予選では、アーティストらしく「美学」を追及する面白い手筋を見せてくださいました。
「結果が気になる!」という方もならない方(あまりいないと思いますが!?)も、ぜひ放送をご覧ください!
※エンタメ~テレにて6月2日より放送開始!!

一方、ゲスト雀豪を迎え撃つ格好の、我々日本プロ麻雀連盟のメンツはこちら!

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灘 麻太郎
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小島 武夫
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荒 正義
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伊藤 優孝
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森山 茂和
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前原 雄大
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瀬戸熊 直樹
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滝沢 和典
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佐々木 寿人
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勝又 健志
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二階堂 亜樹
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二階堂 瑠美
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宮内 こずえ
tv-triathron3
和泉 由希子
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和久津 晶
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麻雀格闘倶楽部代表

連盟オールスターともいうべき豪華メンツですから、
結果でも内容でも、ゲスト雀豪の皆様に負けるわけにはいきません!! …と、軽くハードルをあげておきましょう。
ちなみに、第二回大会同様、今回も麻雀格闘倶楽部よりユーザー代表の方が1名参戦されました。
こちらも激戦を勝ち上がって出場権を得た方だけに、一日連盟員として堂々たる戦いぶりを見せてくれました。

さて、最後になりましたが、麻雀トライアスロンとはそもそも何なのか?ということを説明せねばなりませんね。
麻雀トライアスロンとは、東風戦、半荘戦、三人麻雀の三種目を1クールとし、その総合ポイントを競う競技方式です。
オーソドックスな半荘戦だけでなく、麻雀の中ではスプリント戦とされる東風戦や、
超・大物手が飛び交う三人麻雀が複合されるため、頭の切り替えが必要になってきます。

同じ麻雀でも、ルールが違うと、使う脳の部分が違うようで、
東風戦で調子が良くても三人麻雀で負けてしまったりと、なかなか難しかったりするのです。
まずは1次予選でこの三種目を行い、ゲスト雀豪の下位4名、プロ雀士の下位4名が敗退。
残った選手で2次予選としてまた三種目を戦い、ゲスト雀豪上位2名とプロ雀士上位2名が決勝戦に進出。
最後はまた三種目で決勝戦を行うというシステム。
つまり、最後まで勝ち残ると、1日で9ゲームを戦わなければなりません。
普通の遊び麻雀ならまだしも、こういった、一打一打に魂を込めて戦うタイトル戦での9ゲームは本当に疲れます。
それだけに麻雀トライアスロンは、知力と時の運だけでなく、精神力を含めた体力も必要な要素となってきます。
まさしく麻雀鉄人レースともいうべき、ハードなタイトル戦なのです。
放送がこれからですので、結果については差し控えますが、
とにかくアツくて激しくて面白くて、運営担当者という立場を忘れて楽しんでしまいました。
皆さん、絶対に見てくださいね!!
「第三回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦」は
エンタメ~テレにて6月2日 16:00~放送開始!!

放送日程

#1(初回放送):6月2日 16:00~
#2(初回放送):6月16日 17:30~
※以降の放送スケジュール&詳細はこちらよりご確認ください。

「エンタメ~テレ」 HPはこちら

第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 出場選手紹介はこちら
第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 一次予選レポートはこちら
第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 二次予選レポートはこちら
第一回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 決勝レポートはこちら

第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 出場選手紹介はこちら
第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 一次予選レポートはこちら
第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 二次予選レポートはこちら
第二回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 決勝レポートはこちら

第82回:小島 武夫

082
第9回天空麻雀 男性大会を優勝した小島 武夫プロ

麻雀界のトップとしてもう何年も第一線で活躍し、常に観る人を意識し、その豪快な打ち筋で周りを魅了する打ち手。

それがミスター麻雀、小島武夫。
そして・・私のおじいちゃん!

天空麻雀決勝当日、優にメールが届いた。
おじいちゃんからだ。

「天空、優勝したぞ。」

「おじいちゃんおめでとう!流石だね!」

という訳で、前置き若干短いですが、今回のインタビュアーは、
日本プロ麻雀連盟27期生、小島優がお送りします!!(皆さん、はじめまして!)
ちなみに、今回のインタビューは、連盟初の祖父&孫によるインタビューになります!乞うご期待!!笑

082

おじいちゃんの家でのインタビュー・・・

優「遅くなってごめん!今仕事終わってさ。(汗)」
小島「いいや、構わないよ。そんなことよりご飯食べたのか?」
優「まだ!」
小島「そうか、じゃ煎餅を食べなさい。」

そういっておじいちゃんがお煎餅をくれた(笑)
ちなみにお煎餅は好きだからOK!

優「でさ、早速天空麻雀のインタビューに入りたいんだけど!」
小島「優がインタビューっていうのもな。ガハハハ。」
優「それもそうだね(笑)対局の内容を聞く前に、改めて麻雀に対しての考えみたいなものを聞かせてもらいたいんだけど。」
小島「そうだな。まあ一番はやっぱり面前で手を作ることだな。鳴くのがダメなんじゃない。面前で色んな手役を見ながら牌組みするんだよ。
別に毎回アガったりしなくていいんだ。そうしたら必ず勝負に行かなきゃイケない時が来る。
そういう時に簡単にベタオリしないで攻めていく事が大事なんだ。だから振り込むことを怖がらないでいいんだよ。
かといって、何でもかんでも攻めればいいっていうのはまた違う。勝負だからね。押し引きの見極めも大事だよ。」

優「あー。流れとかってこと?」
小島「まあそんな感じだな。せっかく自分が勝負に行けるときに、オリて勢いを殺してしまうのが一番やっちゃダメなんだよ。」
優「最近、おじいちゃんの言ってることが本当に良くわかる気がする(笑)」
小島「そうか。じゃ少しは強くなったのかな?ガハハハ。
まあ、あれだよ。面前で手を進めた方が打点も高いだろ?おじいちゃんはね、プロの中でもかなり打点が高い方なんだ。
テレビで麻雀する機会が多いからね。そこで1,000点や2,000点の手ばかりアガってもつまらないじゃない。」

優「まあ、確かに見てもらっている訳だから、プロとして恥ずかしい麻雀はあんまり打ちたくないよね。」
小島「うんうん。」
優「だけど勝ちたい!って時とか無いの?」
小島「今はもうそういうのは無いよ。優とかもそうだけど、若い子達にもっとカッコいい麻雀を打ってもらいたいと思っているよ。」

『天空麻雀優勝について』

優「じゃ、本題の天空麻雀のことを、途中の心境なんかと合わせて聞いていきたいんだけど。」
小島「いいよ。」
優「決勝は1回戦と2回戦があったけど、1回戦の方は東1局から高打点が飛び交っていて、かなり皆の気合が感じられたんだけど。おじいちゃんもかなり攻めているよね!」
小島「そりゃやっぱ気合も入るよ。」
優「1回戦はおじいちゃんがトップで、次に灘会長、ヒサトプロ、荒プロの順にオーラスを迎えるんだけど、1回戦の全体的な雰囲気というか、感想というか・・・どうだった?」
小島「まあそうだな。展開は良かったよな。オリるときはオリる、攻めるときは攻める。
攻めるときは打点があったからな。まあ俺は手を作るからな。ガハハハ」

優「さっすが!おじいちゃん!」
小島「勝っちゃう時なんてそういう風になるもんだよ。麻雀だからね。
何でもかんでも上手くいくわけじゃないけど、自分に勢いがあるときは展開も自分にとって有利に動くことが多いんだよな。」

優「2回戦目はおじいちゃん的にはどうだった?」
小島「んー。リーチをかけてもアガれなかったりしたから、俺は普段はやらないけど役牌を一鳴きしてみたりさ、流れを変えにいったなー。」

082

優「優が気になった局は南1局なんだけど、荒プロからリーチが入り、その手は待ちがカン六索で、リーチ、三色、赤2枚の満貫手。
その後、おじいちゃんにテンパイが入るんだけど、雀頭が南でソーズ六索六索七索の打牌選択が六索七索の場面なんだけど、
普通・・・というか、追いかけるならアガリやすそうな両面に取りそうだけど、おじいちゃんは七索切って追いかけるんだよ!
すごいなーと思ったんだけどあれは何で?」
小島「まあ、あれはさ、荒くんからのリーチに対して六索が打ちづらかったっていうのが一番だな。南も生牌だったしな。」
優「なるほど!あと、優勝の決め手になった局はどれ?」

082

小島「そうだな。灘麻太郎から北で5,200を直撃したところだな。
トータルのトップ目からのアガリだったから、オーラスになったときの条件が良くなったわけだからね。」

優「最後は、おじいちゃんがアガリトップで、見事にツモアガって優勝だったんだね!」
小島「そうだな。ガハハハ。」
優「(おじいちゃん、そろそろ眠そうだな・・・)じゃ、夜も遅いしそろそろ帰るね!」
小島「そうだな。そうだ、お茶があるから持っていけ。この「活命茶」はうまいよなあ。」(名古屋のお茶らしい。これを大体くれる!)
優「わかった、ありがとう。じゃまた来るね!オヤスミ!」
小島「おう。」

おじいちゃんはよく、自転車で近くに買い物にいったり、近所のゲームセンターで、麻雀格闘倶楽部をしたり・・・
仕事は、地方にゲストで呼ばれたり、本も出したり、解説をしたりと、かなり多忙な日々を送っています
76歳とは思えないくらい元気で、パワフルな、自慢のおじいちゃんです!

だけど最近、髪の毛が気になるみたいです(笑)
フサフサだから大丈夫だよ!!

おじいちゃんの様な麻雀プロを目指しているから、優が一人前になるまで麻雀教えてね!

P.S. 皆の先生なのにタメ口インタビューですいませんでした!(笑)

以上、小島優でした!

082

(このインタビューは2012年5月現在のものです)

プロ雀士インタビュー/第82回:小島 武夫

082
第9回天空麻雀 男性大会を優勝した小島 武夫プロ

麻雀界のトップとしてもう何年も第一線で活躍し、常に観る人を意識し、その豪快な打ち筋で周りを魅了する打ち手。
それがミスター麻雀、小島武夫。
そして・・私のおじいちゃん!

天空麻雀決勝当日、優にメールが届いた。
おじいちゃんからだ。

「天空、優勝したぞ。」
「おじいちゃんおめでとう!流石だね!」

という訳で、前置き若干短いですが、今回のインタビュアーは、
日本プロ麻雀連盟27期生、小島優がお送りします!!(皆さん、はじめまして!)
ちなみに、今回のインタビューは、連盟初の祖父&孫によるインタビューになります!乞うご期待!!笑

082
おじいちゃんの家でのインタビュー・・・
優「遅くなってごめん!今仕事終わってさ。(汗)」
小島「いいや、構わないよ。そんなことよりご飯食べたのか?」
優「まだ!」
小島「そうか、じゃ煎餅を食べなさい。」
そういっておじいちゃんがお煎餅をくれた(笑)
ちなみにお煎餅は好きだからOK!
優「でさ、早速天空麻雀のインタビューに入りたいんだけど!」
小島「優がインタビューっていうのもな。ガハハハ。」
優「それもそうだね(笑)対局の内容を聞く前に、改めて麻雀に対しての考えみたいなものを聞かせてもらいたいんだけど。」
小島「そうだな。まあ一番はやっぱり面前で手を作ることだな。鳴くのがダメなんじゃない。面前で色んな手役を見ながら牌組みするんだよ。
別に毎回アガったりしなくていいんだ。そうしたら必ず勝負に行かなきゃイケない時が来る。
そういう時に簡単にベタオリしないで攻めていく事が大事なんだ。だから振り込むことを怖がらないでいいんだよ。
かといって、何でもかんでも攻めればいいっていうのはまた違う。勝負だからね。押し引きの見極めも大事だよ。」

優「あー。流れとかってこと?」
小島「まあそんな感じだな。せっかく自分が勝負に行けるときに、オリて勢いを殺してしまうのが一番やっちゃダメなんだよ。」
優「最近、おじいちゃんの言ってることが本当に良くわかる気がする(笑)」
小島「そうか。じゃ少しは強くなったのかな?ガハハハ。
まあ、あれだよ。面前で手を進めた方が打点も高いだろ?おじいちゃんはね、プロの中でもかなり打点が高い方なんだ。
テレビで麻雀する機会が多いからね。そこで1,000点や2,000点の手ばかりアガってもつまらないじゃない。」

優「まあ、確かに見てもらっている訳だから、プロとして恥ずかしい麻雀はあんまり打ちたくないよね。」
小島「うんうん。」
優「だけど勝ちたい!って時とか無いの?」
小島「今はもうそういうのは無いよ。優とかもそうだけど、若い子達にもっとカッコいい麻雀を打ってもらいたいと思っているよ。」
『天空麻雀優勝について』
優「じゃ、本題の天空麻雀のことを、途中の心境なんかと合わせて聞いていきたいんだけど。」
小島「いいよ。」
優「決勝は1回戦と2回戦があったけど、1回戦の方は東1局から高打点が飛び交っていて、かなり皆の気合が感じられたんだけど。おじいちゃんもかなり攻めているよね!」
小島「そりゃやっぱ気合も入るよ。」
優「1回戦はおじいちゃんがトップで、次に灘会長、ヒサトプロ、荒プロの順にオーラスを迎えるんだけど、1回戦の全体的な雰囲気というか、感想というか・・・どうだった?」
小島「まあそうだな。展開は良かったよな。オリるときはオリる、攻めるときは攻める。
攻めるときは打点があったからな。まあ俺は手を作るからな。ガハハハ」

優「さっすが!おじいちゃん!」
小島「勝っちゃう時なんてそういう風になるもんだよ。麻雀だからね。
何でもかんでも上手くいくわけじゃないけど、自分に勢いがあるときは展開も自分にとって有利に動くことが多いんだよな。」

優「2回戦目はおじいちゃん的にはどうだった?」
小島「んー。リーチをかけてもアガれなかったりしたから、俺は普段はやらないけど役牌を一鳴きしてみたりさ、流れを変えにいったなー。」
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優「優が気になった局は南1局なんだけど、荒プロからリーチが入り、その手は待ちがカン六索で、リーチ、三色、赤2枚の満貫手。
その後、おじいちゃんにテンパイが入るんだけど、雀頭が南でソーズ六索六索七索の打牌選択が六索七索の場面なんだけど、
普通・・・というか、追いかけるならアガリやすそうな両面に取りそうだけど、おじいちゃんは七索切って追いかけるんだよ!
すごいなーと思ったんだけどあれは何で?」
小島「まあ、あれはさ、荒くんからのリーチに対して六索が打ちづらかったっていうのが一番だな。南も生牌だったしな。」
優「なるほど!あと、優勝の決め手になった局はどれ?」
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小島「そうだな。灘麻太郎から北で5,200を直撃したところだな。
トータルのトップ目からのアガリだったから、オーラスになったときの条件が良くなったわけだからね。」

優「最後は、おじいちゃんがアガリトップで、見事にツモアガって優勝だったんだね!」
小島「そうだな。ガハハハ。」
優「(おじいちゃん、そろそろ眠そうだな・・・)じゃ、夜も遅いしそろそろ帰るね!」
小島「そうだな。そうだ、お茶があるから持っていけ。この「活命茶」はうまいよなあ。」(名古屋のお茶らしい。これを大体くれる!)
優「わかった、ありがとう。じゃまた来るね!オヤスミ!」
小島「おう。」

おじいちゃんはよく、自転車で近くに買い物にいったり、近所のゲームセンターで、麻雀格闘倶楽部をしたり・・・
仕事は、地方にゲストで呼ばれたり、本も出したり、解説をしたりと、かなり多忙な日々を送っています
76歳とは思えないくらい元気で、パワフルな、自慢のおじいちゃんです!

だけど最近、髪の毛が気になるみたいです(笑)
フサフサだから大丈夫だよ!!
おじいちゃんの様な麻雀プロを目指しているから、優が一人前になるまで麻雀教えてね!
P.S. 皆の先生なのにタメ口インタビューですいませんでした!(笑)
以上、小島優でした!

082

(このインタビューは2012年5月現在のものです)

第64回:ジェン

どうも、日本プロ麻雀連盟22期生のジェンです。
今回初めてリレーエッセィのバトンを受けて、ものすごく嬉しいです。

勝又プロが渡してくれたけれど、実は数年前、勝又プロにはリーグ戦で麻雀打っているところを見られて、
それに緊張して、焦って、きっとひどい手順になっていたはず。
当時、勝又プロは私の実力を一番認めてくれていた人だったのに、私は自分に自信がなかったから。

しかし、勝又プロは私にその自信を持たせてくれた。
そのおかげで、私は自分の麻雀に自信持つことができた。
だから、最近女流桜花でAリーグに昇級できたことも、勝又プロの影響は大きい。
本人にも言ったことがないことですが、今回バトンを渡していただいてとても光栄です。

エッセィって考えると、高校の宿題などを思い出す。最初はテーマを決める。
他のプロたちのエッセィも見たけれど、
やっぱり全員、麻雀中心で私も麻雀にしないといけないかなと悩みながらここで時間を稼いでいる。

その話題を決めたら、最初の段落はそれを紹介する。
話題に論題を付けて、3つのポイントでその論題をサポートしていく。
各ポイントは1段落になる。

最後の段落は上に書いたことをまとめて、論題の言い方を若干変えて書き直す。
それは、高校4年間も(アメリカの私の公立学校は小5年、中3年、高4年だった)ずっと使った「5段落のエッセィ」。
しかし、ここではもう2段落になって、何もまとめずに論題も何もない。

連盟に入ってからもう6年目になる。
インタビューされているし、麻雀を始めたきっかけ、本を出版したこと、リーチ麻雀.comを作って今も管理していること、
4~5年前から、ガースとポッドキャストをしていること。
(去年から日本語版でジェン&ガースラジオも。みんな「尻電」とか「オーサム」の意味を覚えたよね?)

日本語を覚えたのは、好きな男子が授業を受けていたから私も入りたかったこと。
現在、マカオの雑誌に麻雀記事の連載を書いていること等は、全部もう言っているし、皆様ももう知っていると思う。

しかし最近「ジェンは純粋だからね」と、何回か言われてちょっと気になった。
それを、大好きな先輩、清水香織プロに言ったら「ジェンの…どこが??」と言われた(笑)。
私はとてもシャイだから、それは純粋だと勘違いしたのでしょうか。

実は、私は純粋さが無さ過ぎて、「West Coast Angel」(西海岸の天使)から「西欧夜叉」に変えた方がいいかなと考えているところ(苦笑)。
だから10年ぶりのエッセィの論題を決めました。
ジェン=「普通の生活」はできない人、人生のテーマは「無理矢理でも」。
正式な文章になっていないのに、これは論題でいいのかわからないけど、高校の先生は、確かに日本語読めない人だったからばれなさそう。

テレビ、麻雀大会、ポーカーのイベントに出ているこのジェンは実はシャイ。
シャイだからこそ、麻雀のプロという名称はとても合うと思う。

卓上にいれば、言葉、人種、性別、人生の歴史は関係ない。
たとえば「女性の麻雀は」とか「アメリカ人は麻雀に強いわけがない」とか思う人がいても、実際にうまく打てばその意見は関係ない。
事実は卓上の牌が述べる。

シャイな私でも牌に集中すれば周りを忘れられる。
しかも、共通点は明らかに麻雀だから話すきっかけにもなる。だから私の居場所は麻雀卓。
麻雀卓にいない時は不安がいっぱい、「仕事しなきゃ、頑張らなきゃ、掃除しなきゃ」としか考えられない。

麻雀をしている時だけリラックスして、闘牌に夢中になり、勝ち負けに関係なく私はここにいるべきだと思える。
個人的に、とても辛い時期に麻雀を覚えたからか、この国には親戚がいないけど雀荘はどこにもあるからか、
理由ははっきりしないけれど、毎日の目標はまた雀卓に何とか辿り着くように。それでやっとまた落ち着く。

実は連盟に入る直前に就職をして、普通の会社で働いていた。
しかし、会社で働くと上限があることに気づいた。
給料・位置・時間は制限されていて、それがつまらないと思って途中で諦めた。
辞めてその秋からHPを作って、世界に麻雀を広げようと思った。

自営業は確かにとても難しいけれど、給料とスケジュールは自分次第の自由な存在になる。
子供の時でも「自分でやる」とよく発言していた私は、やっぱりその自立な気分は無意識に大事にしている。
それに、混んでいるところは苦手だから、日曜日だけの休みは厳しい。

結婚して主婦になっても、自由と自立がなくなるからとても不安。
だから、永遠に自営業、または社長としての生活しかできない人だ。

自由と自立が必要と想ったら、やりたいことがあればすぐやっちゃうということは当然かな。
日本語の授業に入った時、担当者に人が多すぎてだめと言われたのに、
一晩で3週間分の単語を覚えて直接先生にお願いしに行って入れてもらった。

麻雀を覚えはじめてから、2~3ヶ月以内にはもうプロになると決めた。
周りの人に「あなたは無理」と何回も言われたのに、全力で頑張って2年以内に日本プロ麻雀連盟に入会できた。

ガースと日本語のポッドキャストを始めた時も「ジェンとガースはなんで日本語で?!」と思われたのに、
それを無視して2人なりに頑張ってみたら評価がとてもいいラジオ風の番組ができた。

先月、モータースポーツのB級ライセンスを取って、これからA級とカーレースにチャレンジすると言ったら周りの反応は「死なないように」と。
高校からの夢だし、もちろん何と言われてもそれもこれから頑張る。

私の人生のテーマは「無理矢理でも」

これからも無理矢理でもしたいことはする。
短い人生になっても長い人生になっても、毎日自由にしたいことをできるように頑張る。
しかし、どこに行っても何を頑張っても私の居場所は麻雀卓。
毎日麻雀できる人生は幸せ。

とても長くて、あまりまとめがない5段落のエッセィになりました。
これで通るのかとても不安だけどあまり話す機会がない、心の中で考えていることを正直に話した。
高校でこれを提出しても合格しなかったと思うけど。

では、次回のエッセィは、私と同じく北関東リーグに出ている高沢智に渡したいと想います。
マスターズ決勝は惜しかったけど、その時のエピソードもよろしくお願いします☆

リレーエッセィ/第64回:ジェン

どうも、日本プロ麻雀連盟22期生のジェンです。
今回初めてリレーエッセィのバトンを受けて、ものすごく嬉しいです。
勝又プロが渡してくれたけれど、実は数年前、勝又プロにはリーグ戦で麻雀打っているところを見られて、
それに緊張して、焦って、きっとひどい手順になっていたはず。
当時、勝又プロは私の実力を一番認めてくれていた人だったのに、私は自分に自信がなかったから。
しかし、勝又プロは私にその自信を持たせてくれた。
そのおかげで、私は自分の麻雀に自信持つことができた。
だから、最近女流桜花でAリーグに昇級できたことも、勝又プロの影響は大きい。
本人にも言ったことがないことですが、今回バトンを渡していただいてとても光栄です。

エッセィって考えると、高校の宿題などを思い出す。最初はテーマを決める。
他のプロたちのエッセィも見たけれど、
やっぱり全員、麻雀中心で私も麻雀にしないといけないかなと悩みながらここで時間を稼いでいる。

その話題を決めたら、最初の段落はそれを紹介する。
話題に論題を付けて、3つのポイントでその論題をサポートしていく。
各ポイントは1段落になる。
最後の段落は上に書いたことをまとめて、論題の言い方を若干変えて書き直す。
それは、高校4年間も(アメリカの私の公立学校は小5年、中3年、高4年だった)ずっと使った「5段落のエッセィ」。
しかし、ここではもう2段落になって、何もまとめずに論題も何もない。

連盟に入ってからもう6年目になる。
インタビューされているし、麻雀を始めたきっかけ、本を出版したこと、リーチ麻雀.comを作って今も管理していること、
4~5年前から、ガースとポッドキャストをしていること。
(去年から日本語版でジェン&ガースラジオも。みんな「尻電」とか「オーサム」の意味を覚えたよね?)

日本語を覚えたのは、好きな男子が授業を受けていたから私も入りたかったこと。
現在、マカオの雑誌に麻雀記事の連載を書いていること等は、全部もう言っているし、皆様ももう知っていると思う。
しかし最近「ジェンは純粋だからね」と、何回か言われてちょっと気になった。
それを、大好きな先輩、清水香織プロに言ったら「ジェンの…どこが??」と言われた(笑)。
私はとてもシャイだから、それは純粋だと勘違いしたのでしょうか。
実は、私は純粋さが無さ過ぎて、「West Coast Angel」(西海岸の天使)から「西欧夜叉」に変えた方がいいかなと考えているところ(苦笑)。
だから10年ぶりのエッセィの論題を決めました。
ジェン=「普通の生活」はできない人、人生のテーマは「無理矢理でも」。
正式な文章になっていないのに、これは論題でいいのかわからないけど、高校の先生は、確かに日本語読めない人だったからばれなさそう。

テレビ、麻雀大会、ポーカーのイベントに出ているこのジェンは実はシャイ。
シャイだからこそ、麻雀のプロという名称はとても合うと思う。

卓上にいれば、言葉、人種、性別、人生の歴史は関係ない。
たとえば「女性の麻雀は」とか「アメリカ人は麻雀に強いわけがない」とか思う人がいても、実際にうまく打てばその意見は関係ない。
事実は卓上の牌が述べる。
シャイな私でも牌に集中すれば周りを忘れられる。
しかも、共通点は明らかに麻雀だから話すきっかけにもなる。だから私の居場所は麻雀卓。
麻雀卓にいない時は不安がいっぱい、「仕事しなきゃ、頑張らなきゃ、掃除しなきゃ」としか考えられない。
麻雀をしている時だけリラックスして、闘牌に夢中になり、勝ち負けに関係なく私はここにいるべきだと思える。
個人的に、とても辛い時期に麻雀を覚えたからか、この国には親戚がいないけど雀荘はどこにもあるからか、
理由ははっきりしないけれど、毎日の目標はまた雀卓に何とか辿り着くように。それでやっとまた落ち着く。

実は連盟に入る直前に就職をして、普通の会社で働いていた。
しかし、会社で働くと上限があることに気づいた。
給料・位置・時間は制限されていて、それがつまらないと思って途中で諦めた。
辞めてその秋からHPを作って、世界に麻雀を広げようと思った。

自営業は確かにとても難しいけれど、給料とスケジュールは自分次第の自由な存在になる。
子供の時でも「自分でやる」とよく発言していた私は、やっぱりその自立な気分は無意識に大事にしている。
それに、混んでいるところは苦手だから、日曜日だけの休みは厳しい。
結婚して主婦になっても、自由と自立がなくなるからとても不安。
だから、永遠に自営業、または社長としての生活しかできない人だ。
自由と自立が必要と想ったら、やりたいことがあればすぐやっちゃうということは当然かな。
日本語の授業に入った時、担当者に人が多すぎてだめと言われたのに、
一晩で3週間分の単語を覚えて直接先生にお願いしに行って入れてもらった。
麻雀を覚えはじめてから、2~3ヶ月以内にはもうプロになると決めた。
周りの人に「あなたは無理」と何回も言われたのに、全力で頑張って2年以内に日本プロ麻雀連盟に入会できた。
ガースと日本語のポッドキャストを始めた時も「ジェンとガースはなんで日本語で?!」と思われたのに、
それを無視して2人なりに頑張ってみたら評価がとてもいいラジオ風の番組ができた。

先月、モータースポーツのB級ライセンスを取って、これからA級とカーレースにチャレンジすると言ったら周りの反応は「死なないように」と。
高校からの夢だし、もちろん何と言われてもそれもこれから頑張る。

私の人生のテーマは「無理矢理でも」

これからも無理矢理でもしたいことはする。
短い人生になっても長い人生になっても、毎日自由にしたいことをできるように頑張る。
しかし、どこに行っても何を頑張っても私の居場所は麻雀卓。
毎日麻雀できる人生は幸せ。
とても長くて、あまりまとめがない5段落のエッセィになりました。
これで通るのかとても不安だけどあまり話す機会がない、心の中で考えていることを正直に話した。
高校でこれを提出しても合格しなかったと思うけど。
では、次回のエッセィは、私と同じく北関東リーグに出ている高沢智に渡したいと想います。
マスターズ決勝は惜しかったけど、その時のエピソードもよろしくお願いします☆

『勝負の感性』

第1戦のボクの心構えは、正攻法です。観るのは相手と自分のツキ状態の把握。
ここでは、特に相手をマークする必要はありません。
瀬戸熊マークも、1回戦目に限り外します。
マークにこだわると、上げ潮に腕をこまねく可能性があります。
なぜなら、その日一番運を持っているのは自分かも知れないからです。

しかし、実戦は東4局の親の時点でボクの1人沈みの状態になっていました。
ここで大事なことは、プラス思考を保つことです。マイナス思考は心に揺れが生じ、打牌がブレます。得策ではありません。

まだ失点は少ない方だ。親が2度ある。誰かが落ちれば、沈んでも3着に浮上できる。
仮にこの回ラスを引いても、残り19回戦もあるじゃないか…これがプラス思考です。

実戦は5巡目にテンパイが入りました。

hououi_03_03_01

ここで迷わずリーチを打ちます。これが普段打っているボクの打ち方です。
親のリーチなら、相手の打牌に制限を加えることができます。と同時に、動きも止まるはず、と考えます。
では、相手の立場から考えましょう。

浮きとはいっても3人浮き。ここで向かって、オヤに打ち込めば自分の1人沈みとなる。
それだけは何としても避けたい。と、なるのです。

向かわないのではなく、向かえないのです。特にオヤの早いリーチには、なおさらです。
案の定、この後の相手の打牌は安全牌のオンパレード、となりました。

麻雀の勝負は、1人でも早くオロした方が有利になります。オヤ番なら特にそうです。
ただし、この三索がツモるかどうかは運次第となります。
このとき、弱気のマイナス思考なら、ドラの二索引きを考えます。なので、ヤミテン。
仮に二索を引いたら、打点もそこそこでヤミテンが利くので、やっぱりリーチは打たない。これがブレです。
その間、相手はどんどん手を進めて来ます。

結果は、数巡後に三索を引き当てました。

hououi_03_03_02

1人沈みのラスが1人浮きのトップになった、このアガリは大きい。
動きがあったら、ツモることができなかった三索かもしれないからです。

続く1本場は、ボクにとって余禄の1局でした。配牌はこう。

三万五万九万九万九万三索六筒八筒東東南西白発 ドラ九万

ドラが暗刻でダブル風の東がある。打点は十分だし、手役の芽もある。
しかし、他の形が悪いので苦労すると踏んでいました。
これまでの「流れ」から、この東は絞られる公算が大と見ていました。
上昇気流に乗りかかったオヤに、おいそれと東は切っては来ないのが普通です。

hououi_03_03_03

家に帰りタイムシフトで予約してある、この牌譜を見ました。
(そうか、これだったのか!)
ボクが急にツキ出した、原因がここにある。ボクなら打たない。
この東を放つときは好形の1シャンテンで高い手の時か、安くてもいなし手の利くテンパイのときだからです。
さらに次の二索を鳴けたのも幸運でした。

hououi_03_03_04

ボクならここは一筒三筒とはずして様子を見ます。
前局、あの3,900オールを引いた親が、安手であるはずがないと思うからです。
これは、瀬戸熊の打ち方を否定しているのではありません。
ボクと彼の雀風と感性の違いを述べているだけです。

彼は火の粉を浴びても、前に出るタイプです。いわば攻撃型。
戦ってアガリを拾って、運を掴む。その運を上手に育て、勢いをつける。
これが決まると、瀬戸熊タイムの始まりとなるのです。

それは周りもそう呼んでいるし、ボクも見た。
鳳凰2連覇と十段戦は、それがさく裂したのです。

比べてボクは、出た結果から次の展開を予想し「流れ」で打ちます。
いわばバランスの対応型。これがボクの雀風で、勝負の感性なのです。

結果はすぐに出ました。

hououi_03_03_05

次に4枚目の東を引き、加カンしたら嶺上開花の6,000オールとなったのです。
この瞬間、この日は負けられないと思いました。
牌が鳴けたのもラッキーですが、カンチャンで嶺上開花。
しかも1ハンアップのオマケつきですから、申し分のないアがりといえます。

さて、ここから考えるのは次なる加点です。
プラス・マイナス0から15,000点の浮きを目指すのは苦労しますが、20,000点浮きから15,000点を加点するのは割と簡単です。
相手と自分にツキの差があるからです。このチャンスを逃してはなりません。

しかし相手もさる者、そうそうチャンスを与えてくれません。
ようやく来たのが南4局の親番のときです。

hououi_03_03_06

打った望月も、あの手では仕方がないと思います。
しかし態勢の差がある以上、ムダな戦いで手傷を負うのは避けたい。
ボクなら打たなかった五万かもしれません。

しかし、打った望月も次の1本場で根性を見せます。

hououi_03_03_07

跳満ツモで、一気に浮きの2着となりました。
これが望月のパンチの重さなのです。

いいトップを拾うことができましたが、まだ勝負は20分の1を終えたばかりです。
こんなもんで勝負は決まらない。

浮きの余裕で第2戦からは、瀬戸熊マークに入ります。

鳳凰の部屋/『勝負の感性』

第1戦のボクの心構えは、正攻法です。観るのは相手と自分のツキ状態の把握。
ここでは、特に相手をマークする必要はありません。
瀬戸熊マークも、1回戦目に限り外します。
マークにこだわると、上げ潮に腕をこまねく可能性があります。
なぜなら、その日一番運を持っているのは自分かも知れないからです。
しかし、実戦は東4局の親の時点でボクの1人沈みの状態になっていました。
ここで大事なことは、プラス思考を保つことです。マイナス思考は心に揺れが生じ、打牌がブレます。得策ではありません。
まだ失点は少ない方だ。親が2度ある。誰かが落ちれば、沈んでも3着に浮上できる。
仮にこの回ラスを引いても、残り19回戦もあるじゃないか…これがプラス思考です。
実戦は5巡目にテンパイが入りました。
hououi_03_03_01
ここで迷わずリーチを打ちます。これが普段打っているボクの打ち方です。
親のリーチなら、相手の打牌に制限を加えることができます。と同時に、動きも止まるはず、と考えます。
では、相手の立場から考えましょう。
浮きとはいっても3人浮き。ここで向かって、オヤに打ち込めば自分の1人沈みとなる。
それだけは何としても避けたい。と、なるのです。
向かわないのではなく、向かえないのです。特にオヤの早いリーチには、なおさらです。
案の定、この後の相手の打牌は安全牌のオンパレード、となりました。
麻雀の勝負は、1人でも早くオロした方が有利になります。オヤ番なら特にそうです。
ただし、この三索がツモるかどうかは運次第となります。
このとき、弱気のマイナス思考なら、ドラの二索引きを考えます。なので、ヤミテン。
仮に二索を引いたら、打点もそこそこでヤミテンが利くので、やっぱりリーチは打たない。これがブレです。
その間、相手はどんどん手を進めて来ます。
結果は、数巡後に三索を引き当てました。
hououi_03_03_02
1人沈みのラスが1人浮きのトップになった、このアガリは大きい。
動きがあったら、ツモることができなかった三索かもしれないからです。
続く1本場は、ボクにとって余禄の1局でした。配牌はこう。
三万五万九万九万九万三索六筒八筒東東南西白発 ドラ九万
ドラが暗刻でダブル風の東がある。打点は十分だし、手役の芽もある。
しかし、他の形が悪いので苦労すると踏んでいました。
これまでの「流れ」から、この東は絞られる公算が大と見ていました。
上昇気流に乗りかかったオヤに、おいそれと東は切っては来ないのが普通です。
hououi_03_03_03
家に帰りタイムシフトで予約してある、この牌譜を見ました。
(そうか、これだったのか!)
ボクが急にツキ出した、原因がここにある。ボクなら打たない。
この東を放つときは好形の1シャンテンで高い手の時か、安くてもいなし手の利くテンパイのときだからです。
さらに次の二索を鳴けたのも幸運でした。
hououi_03_03_04
ボクならここは一筒三筒とはずして様子を見ます。
前局、あの3,900オールを引いた親が、安手であるはずがないと思うからです。
これは、瀬戸熊の打ち方を否定しているのではありません。
ボクと彼の雀風と感性の違いを述べているだけです。
彼は火の粉を浴びても、前に出るタイプです。いわば攻撃型。
戦ってアガリを拾って、運を掴む。その運を上手に育て、勢いをつける。
これが決まると、瀬戸熊タイムの始まりとなるのです。
それは周りもそう呼んでいるし、ボクも見た。
鳳凰2連覇と十段戦は、それがさく裂したのです。
比べてボクは、出た結果から次の展開を予想し「流れ」で打ちます。
いわばバランスの対応型。これがボクの雀風で、勝負の感性なのです。
結果はすぐに出ました。
hououi_03_03_05
次に4枚目の東を引き、加カンしたら嶺上開花の6,000オールとなったのです。
この瞬間、この日は負けられないと思いました。
牌が鳴けたのもラッキーですが、カンチャンで嶺上開花。
しかも1ハンアップのオマケつきですから、申し分のないアがりといえます。
さて、ここから考えるのは次なる加点です。
プラス・マイナス0から15,000点の浮きを目指すのは苦労しますが、20,000点浮きから15,000点を加点するのは割と簡単です。
相手と自分にツキの差があるからです。このチャンスを逃してはなりません。
しかし相手もさる者、そうそうチャンスを与えてくれません。
ようやく来たのが南4局の親番のときです。
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打った望月も、あの手では仕方がないと思います。
しかし態勢の差がある以上、ムダな戦いで手傷を負うのは避けたい。
ボクなら打たなかった五万かもしれません。
しかし、打った望月も次の1本場で根性を見せます。
hououi_03_03_07
跳満ツモで、一気に浮きの2着となりました。
これが望月のパンチの重さなのです。
いいトップを拾うことができましたが、まだ勝負は20分の1を終えたばかりです。
こんなもんで勝負は決まらない。
浮きの余裕で第2戦からは、瀬戸熊マークに入ります。

第29期プロリーグ A1 第2節レポート

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29_a_02

ゴールデンウィークのため、第2週の開催となったプロリーグ第2節。
私は不覚にも対局前日に風邪をひいてしまい、治る間も無く26年の中でも記憶にない程、最悪のコンデションで会場入り。
自分の対局前には運営の仕事も有り、A1の観戦どころでは無かったが、「A1レポート」の為、ダルい身体と、酸欠気味の脳みそに鞭打って、対局をチェック。

向かう先は、先月お知らせした今節の注目カード。
開幕から立ち慣れない首位に立った藤崎と、
A1デビューを何とかプラスで終え、もしかしたら俺の麻雀はA1でも通用するんじゃないかと思ったかも知れない近藤。
先の鳳凰位決定戦で、荒に敗れた瀬戸熊と右田の卓であります。

結果から先に言うと、今節も同卓の不調者を美味しくお腹一杯に食した藤崎が、
1、1、3、1で約120ポイントも叩き、トータルでも大きく抜け出しました!

藤崎ブレイクのプロローグは、本人も「今日一番気持ち良かったアガリ」と言う1回戦東3局。
ここまで大きな動きはなかったのだが、西家・瀬戸熊が親の近藤の第一打からオタ風の南
そして、三筒もポンと仕掛けホンイツトイトイの1シャンテン。

四筒四筒八筒八筒東東発 ポン三筒三筒三筒 ポン南南南 ドラ白

この動きで、ドラの白が暗刻になった、北家・藤崎が、
7巡目に一万ポンと仕掛け返し、上家・瀬戸熊がピンズなのでマンズに寄せます。

三万四万四万四万八万九万白白白発 ポン一万一万一万

藤崎には、アバウトな仕掛けや不利な仕掛け返しなどのブラフの類は無く、A1の中でも仕掛けに関しては特に信頼度の高い打ち手。
この時点で、場には東白発が生牌、藤崎の対応から見てドラは藤崎の方に有りそうだし、無ければ早そうなチンイツも有りだ。
稀にポンテンで早くて良いマチの交し手も有るが、この局は本手に見えた。
親の近藤がどう読み、どう考えて途中から参戦してきたのか理解に苦しむが、近藤は12巡目にフリテンの二筒をチーして打二万でこの手牌。

四索六索六筒七筒七筒七筒九筒九筒九筒発 チー二筒三筒四筒

まさか、親権維持の形テン狙いでもなかろうが、ここから瀬戸熊と同じ色に染め返して行くつもりか?
このチーで、藤崎から東を喰い取る、藤崎に生牌の東発が1枚ずつになれば何を切っていただろう?
もしも近藤が動かず、藤崎が東をツモ切ればほどなく瀬戸熊の満ツモだったし、押さえていればほぼ流局だった。

更に、瀬戸熊に二万が下がり、藤崎がこれをチーテンに取り発を勝負。
藤崎としては、3面張のほうを鳴いてのペン七万待ちは少し不本意だろうが瀬戸熊に危険な発を勝負。
こうなると藤崎は100%テンパイで、満貫か跳満のはず、それでも近藤はさらにマンズの無筋をツモ切る、
瀬戸熊は七万を掴んで撤退したが、藤崎のツモにも七万が居た。

放銃にはならなかったが、近藤のピントのずれた押しは危険が一杯。
A2では幸いにも大事に至らず、相手をかく乱する効果もあってA1に昇ってきたのだろうが、
A1も同じことをやっていれば必ず痛手をこうむると思う。

2回戦でも藤崎の忍術が冴える。
南1局にトップ争いの瀬戸熊が必殺の親リーチ。

四万五万六万七万八万五索五索一筒二筒三筒四筒五筒六筒 リーチ ドラ五索

同巡、南家の藤崎が一万を暗刻にしてこの形。

一万一万一万三万四万五万六万八万八万中中 ポン二万二万二万

中は1枚も出てなかったが、瀬戸熊の現物も無い。
ここで藤崎はテンパイ取らずの中切りとし、瀬戸熊のツモ切りした八万をポンして六万をツモアガった。
この会心のアガリで2回戦もトップ。

瀬戸熊にしたら4,000オールを食い取られての親ッカブリではたまったものではないが、
次戦では、藤崎の3連勝を阻止し、2、2、1、2と開幕戦に引き続き、藤崎の嵐を凌いでプラスでまとめ、トータル3位につける。
流石、鳳凰位連覇の現十段位、その安定感とここぞという時の『そこまで押しますか?』とも思えるほどの踏み込みの深さは、
更なる高みを見据えてスキルアップしているようだ。やはりこの男は決定戦候補の最右翼から外せない。

4回戦目は今日一番の藤崎ワールド。
東場の親で4,000オール、4,000オール、6,000オール、2,000オールと、本人も「アガれ過ぎて気持ち悪かった」と言うくらいの仕上がり具合で、
本家を前にして「フジフジタイムだー。」と、そりゃあジョークも出ますわね。
プロリーグで120Pも浮くなんて10年に1度あるか無いか、ましてA1でそれをやれれば「チヨー気持ちイイ!」。

最も被害を蒙ったのは右田、最終戦ではハコラスとなり、自己ワーストのマイナス90Pオーバーで、先月壊れたダンプを抜いて最下位に堕ちた。
ここ3年間はA1でも上位での戦いを続け、つい3ヶ月前にはあと一歩で鳳凰位を掴みかけていたのが栄枯盛衰あっというまの降級ポジション、
流れが悪いと見るや、時折繰り出すオリジナルの変則手筋もことごとく裏目に出て、藤崎の加速装置にエネルギーを注入するだけであった。

A1は5期目となる右田、悔しい逆転負けや決定戦での優勝争いまで経験したのだから、
かなりの実力を備えてきているはずであり、このままズルズルと『半袖雀士の1人負け』にはならないと思いたい。
まだシーズンは先が長いのでA1リーグを盛り上げるためにも来節からの立て直しに期待する。

「来節の注目カード」柴田、沢崎、藤崎、朝武、

今節、伊藤(62)沢崎(56)前原(55)朝武(53)というA1最年長卓が立ち、この中では1番若い朝武が3連勝してトータル2位につけた。
朝武のあおりを食らわず、4回戦目で朝武をハコラスにして特大トップを取り、帳尻を合わせたのが沢崎。
1年でA1に帰り咲いた決定戦常連の朝武と、
「藤崎は俺と当たって勝ったことが無いから(笑)」と豪語する、忍者以上の試合巧者、沢崎が藤崎の独走を止められるのか?

昨年度は、最後まで降級の危機を味わった藤崎だが、
ここでもポイントを伸ばして200アップするようならば、早くも一議席当確となるだろう。
ではまた来月!

第3節組み合わせ

A卓 右田 勇一郎 vs 伊藤 優孝 vs 近藤 久春 vs 石渡 正志
B卓 ダンプ 大橋 vs 瀬戸熊 直樹 vs 前原 雄大 vs 望月 雅継
C卓 柴田 弘幸 vs 沢崎 誠 vs 藤崎 智 vs 朝武 雅晴

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第29期プロリーグ A1 第2節レポート

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ゴールデンウィークのため、第2週の開催となったプロリーグ第2節。
私は不覚にも対局前日に風邪をひいてしまい、治る間も無く26年の中でも記憶にない程、最悪のコンデションで会場入り。
自分の対局前には運営の仕事も有り、A1の観戦どころでは無かったが、「A1レポート」の為、ダルい身体と、酸欠気味の脳みそに鞭打って、対局をチェック。
向かう先は、先月お知らせした今節の注目カード。
開幕から立ち慣れない首位に立った藤崎と、
A1デビューを何とかプラスで終え、もしかしたら俺の麻雀はA1でも通用するんじゃないかと思ったかも知れない近藤。
先の鳳凰位決定戦で、荒に敗れた瀬戸熊と右田の卓であります。
結果から先に言うと、今節も同卓の不調者を美味しくお腹一杯に食した藤崎が、
1、1、3、1で約120ポイントも叩き、トータルでも大きく抜け出しました!
藤崎ブレイクのプロローグは、本人も「今日一番気持ち良かったアガリ」と言う1回戦東3局。
ここまで大きな動きはなかったのだが、西家・瀬戸熊が親の近藤の第一打からオタ風の南
そして、三筒もポンと仕掛けホンイツトイトイの1シャンテン。
四筒四筒八筒八筒東東発 ポン三筒三筒三筒 ポン南南南 ドラ白
この動きで、ドラの白が暗刻になった、北家・藤崎が、
7巡目に一万ポンと仕掛け返し、上家・瀬戸熊がピンズなのでマンズに寄せます。
三万四万四万四万八万九万白白白発 ポン一万一万一万
藤崎には、アバウトな仕掛けや不利な仕掛け返しなどのブラフの類は無く、A1の中でも仕掛けに関しては特に信頼度の高い打ち手。
この時点で、場には東白発が生牌、藤崎の対応から見てドラは藤崎の方に有りそうだし、無ければ早そうなチンイツも有りだ。
稀にポンテンで早くて良いマチの交し手も有るが、この局は本手に見えた。
親の近藤がどう読み、どう考えて途中から参戦してきたのか理解に苦しむが、近藤は12巡目にフリテンの二筒をチーして打二万でこの手牌。
四索六索六筒七筒七筒七筒九筒九筒九筒発 チー二筒三筒四筒
まさか、親権維持の形テン狙いでもなかろうが、ここから瀬戸熊と同じ色に染め返して行くつもりか?
このチーで、藤崎から東を喰い取る、藤崎に生牌の東発が1枚ずつになれば何を切っていただろう?
もしも近藤が動かず、藤崎が東をツモ切ればほどなく瀬戸熊の満ツモだったし、押さえていればほぼ流局だった。
更に、瀬戸熊に二万が下がり、藤崎がこれをチーテンに取り発を勝負。
藤崎としては、3面張のほうを鳴いてのペン七万待ちは少し不本意だろうが瀬戸熊に危険な発を勝負。
こうなると藤崎は100%テンパイで、満貫か跳満のはず、それでも近藤はさらにマンズの無筋をツモ切る、
瀬戸熊は七万を掴んで撤退したが、藤崎のツモにも七万が居た。
放銃にはならなかったが、近藤のピントのずれた押しは危険が一杯。
A2では幸いにも大事に至らず、相手をかく乱する効果もあってA1に昇ってきたのだろうが、
A1も同じことをやっていれば必ず痛手をこうむると思う。
2回戦でも藤崎の忍術が冴える。
南1局にトップ争いの瀬戸熊が必殺の親リーチ。
四万五万六万七万八万五索五索一筒二筒三筒四筒五筒六筒 リーチ ドラ五索
同巡、南家の藤崎が一万を暗刻にしてこの形。
一万一万一万三万四万五万六万八万八万中中 ポン二万二万二万
中は1枚も出てなかったが、瀬戸熊の現物も無い。
ここで藤崎はテンパイ取らずの中切りとし、瀬戸熊のツモ切りした八万をポンして六万をツモアガった。
この会心のアガリで2回戦もトップ。
瀬戸熊にしたら4,000オールを食い取られての親ッカブリではたまったものではないが、
次戦では、藤崎の3連勝を阻止し、2、2、1、2と開幕戦に引き続き、藤崎の嵐を凌いでプラスでまとめ、トータル3位につける。
流石、鳳凰位連覇の現十段位、その安定感とここぞという時の『そこまで押しますか?』とも思えるほどの踏み込みの深さは、
更なる高みを見据えてスキルアップしているようだ。やはりこの男は決定戦候補の最右翼から外せない。
4回戦目は今日一番の藤崎ワールド。
東場の親で4,000オール、4,000オール、6,000オール、2,000オールと、本人も「アガれ過ぎて気持ち悪かった」と言うくらいの仕上がり具合で、
本家を前にして「フジフジタイムだー。」と、そりゃあジョークも出ますわね。
プロリーグで120Pも浮くなんて10年に1度あるか無いか、ましてA1でそれをやれれば「チヨー気持ちイイ!」。
最も被害を蒙ったのは右田、最終戦ではハコラスとなり、自己ワーストのマイナス90Pオーバーで、先月壊れたダンプを抜いて最下位に堕ちた。
ここ3年間はA1でも上位での戦いを続け、つい3ヶ月前にはあと一歩で鳳凰位を掴みかけていたのが栄枯盛衰あっというまの降級ポジション、
流れが悪いと見るや、時折繰り出すオリジナルの変則手筋もことごとく裏目に出て、藤崎の加速装置にエネルギーを注入するだけであった。
A1は5期目となる右田、悔しい逆転負けや決定戦での優勝争いまで経験したのだから、
かなりの実力を備えてきているはずであり、このままズルズルと『半袖雀士の1人負け』にはならないと思いたい。
まだシーズンは先が長いのでA1リーグを盛り上げるためにも来節からの立て直しに期待する。
「来節の注目カード」柴田、沢崎、藤崎、朝武、
今節、伊藤(62)沢崎(56)前原(55)朝武(53)というA1最年長卓が立ち、この中では1番若い朝武が3連勝してトータル2位につけた。
朝武のあおりを食らわず、4回戦目で朝武をハコラスにして特大トップを取り、帳尻を合わせたのが沢崎。
1年でA1に帰り咲いた決定戦常連の朝武と、
「藤崎は俺と当たって勝ったことが無いから(笑)」と豪語する、忍者以上の試合巧者、沢崎が藤崎の独走を止められるのか?
昨年度は、最後まで降級の危機を味わった藤崎だが、
ここでもポイントを伸ばして200アップするようならば、早くも一議席当確となるだろう。
ではまた来月!

第3節組み合わせ

A卓 右田 勇一郎 vs 伊藤 優孝 vs 近藤 久春 vs 石渡 正志
B卓 ダンプ 大橋 vs 瀬戸熊 直樹 vs 前原 雄大 vs 望月 雅継
C卓 柴田 弘幸 vs 沢崎 誠 vs 藤崎 智 vs 朝武 雅晴

第29期プロリーグ A2 第2節レポート

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29_a2_02 29_a2_02

息音を立てるのもはばかれるような、冷たく研ぎ澄まされた空気を、熱い視線を送るギャラリーは誰もが感じていた。
今回から競技部の計らいで、A2リーグにも採譜が半荘1回ながらも入ることが決定した。

対局者が採譜されるからそのような空気、絶対空間になったことは全てではないにしても、
少なからず、良い意味での影響があったのは間違いのない事実だと思う。
どの卓に採譜を依頼しようか少し迷った。

「C卓はいかがでしょうか?」

瀬戸熊直樹十段の声である。

「何を考えているのか、どうしてわかるの?」

「前原さんは、前原さんだから・・・・」

禅問答のような答えだが、さすがである。
こういう部分は、一見、麻雀には何の役にも立たないように思う人がいたらそれは大きな過ちである。
麻雀は人の心理、背景の先の先を読むゲームである以上、麻雀プロの大切な資質である。

ちなみに、採譜することを競技部に提案してくれたのも瀬戸君である。
絶対空間をつくってくれたことをこの場を借りて改めてお礼申し上げる。

さて、C卓は、猿川真寿、仁平宣明、遠藤啓太、山井弘{荘家より}の各選手である。
起家である、猿川の6巡目の手牌。

四万五万六万三索三索七索四筒五筒五筒七筒七筒八筒八筒 ドラ三索

ここまでのツモは全て有効牌である。
4巡ツモ切りが続き、少しツモに焦れたのか戦略的なものか、若しくは打ち手にしか解らない対局感がそうさせたのか、
11巡目、上家の山井の手出し六筒をカンチャンで仕掛ける。

「盲点を突く仕掛け」と、私のメモに記してある。
猿川のこの仕掛けで最初にテンパイが入ったのが山井。

三万三万三万四万六万四索五索六索八索八索六筒七筒八筒

15巡目には、仁平にもテンパイが入る。

七万八万九万二索三索四索五索五索五索七索七筒八筒九筒

この牌姿になってもヤミテンに構えるのは仁平らしい。
テンパイ時の打牌二索を、遠藤が仕掛けてテンパイを入れる。

一万二万三万四万五万六万八万九万七索七索 チー二索三索四索

ただし、遠藤の場合、微妙な手順ミスがあり、本来この二索はアガリ牌だった。

一万二万三万四万五万六万一索三索七索七索一筒二筒三筒

一万二万三万四万五万六万三索四索七索七索二筒三筒四筒

手役に拘れば、上図のテンパイを組めただろうし、フラットに打てば下図だろう。
仁平の打二索と、遠藤の仕掛けに敏感に反応したのが、1番速くテンパイを組んでいた山井。
ツモ四万に珍しく少考に入る。

山井の真剣な表情を見ていた私は、まるで別のことを考えていた。
__人が真剣な眼差しを持って何かに対峙する表情は、何て美しいものなんだろう。
麻雀は、打つよりも観る方が楽しく感じられるのは私だけなのだろうか?
そんな不埒なことを考えていた。

山井の選択は、全員に唯一安全な打六筒。オリを選択するならば、この一打しかない。
ただ、次巡、危なげな牌を持って来たら、完全な手詰まりである。
それでも唯一の安全牌の六筒を打つのか、それだからこそ唯一の安全牌を切るべきなのか・・・・。

この打六筒は、前期の結果が打たせたものかも知れないし、前節の結果が打たせたものかも知れない。
さらに述べるならば、この打牌が正着打なのかも私にはわからない。
ただ、はっきり言えることは、山井がこの局面に対し悩み苦しみ勇気を持って決断し、選び抜いた打牌だということである。
勝負に対して誠実なのか、麻雀に対して誠実なのかさえ私には解らない。

でも、それで良いのだと思う。そんなことは解らなくても良いと考える。
少なくとも、山井は麻雀を絵合わせのゲームにはしていない。
そこさえ解れば良いと思うし、そこの部分だけはこの文を読む人に伝えたい。

山井の打六筒を、猿川が待っていました、とばかり仕掛ける。

四万五万六万三索三索四筒五筒 チー六筒七筒八筒 チー六筒五筒七筒

そして同巡、遠藤から三筒で5,800点を出アガる。

このアガリを、仁平は目を丸くして見ていた。
仁平は無表情な男かと思っていたが、さすがに、三筒六筒の3度受けには驚いたのかもしれない。
今局はやはり、猿川の対局感というよりも感性に近い1局なのだろう。

親番は流れて仁平に移り流れ2本場。
遠藤より4巡目にリーチが入る。捨て牌は以下の通り。

西白八筒 上向き四万 左向き ドラ一索

この遠藤のリーチを受けて、ノータイムでまるで安全牌を切るかの如く立ち向かって行ったのが猿川と山井。
ただし、山井と猿川に多少差異があるとすれば、山井は誰の河も見ていなかったが、猿川は山井の河と表情は目の隅に入れていた。

山井は6巡目にテンパイを入れていた。

一索一索九索九索南南北北発発中中白 ドラ一索

猿川も7巡目にテンパイを組んでいた。

二万三万二索二索二筒三筒四筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒

私は観戦時移動しない主義であり、今回はコメントを誰にも求めないことに決めていた。
それでも我慢できず、その日の夜、猿川に電話を入れた。

「お前よくあれだけ不要牌をノータイムで打てるね?」

「遠藤さんのあの時の状態で、いきなり大物手は入らないでしょ?」

「うむ・・」

「それより、オリて山井さんに{勢いを}持っていかれる方が怖いでしょ?」

「確かに・・・じゃあ、おやすみ」

「おやすみなさい」

短い電話だったが、山井の手牌に関しては教えなかった。
今局の結果は、山井の遠藤への放銃で収束を見た。

四万五万六万七万八万七索八索九索一筒一筒三筒四筒五筒 リーチ ロン三万

私には、この遠藤のリーチの意味が良くわからない。
仁平の目がまた丸くなっていたことと、仁平の手牌に遠藤の現物であり山井のロン牌の白は手に残っていた。

南場を迎えた猿川の親番。7巡目にテンパイが入る。

四万四万五万六万七万一筒二筒三筒四筒五筒五筒五筒七筒九筒 ドラ中

猿川はこのテンパイを拒否して打五筒!次巡も、安全牌を持って打五筒と構えた。
この打五筒には正直驚かされた。

これは、猿川の大局観が打たせた一打に間違いないのだが、猿川のイメージからは想像したことがなかった。
東1局の三筒六筒の3度受けするのも猿川の一部分だろうし、今局の打五筒も猿川の一部分だということなんだろう。
麻雀プロがプロとして認められるのは、手順は知っていて当たり前、求められるのは手筋であり、個性である。

“男子三日会わざれば刮目して見よ”という言葉が頭を過ぎった。
この半荘は追い上げる山井とわずか100点差のトップで終わるとともに、
猿川自身、リーグ戦参加以来2度目の4連勝を鮮やかなまでの勝ち方で収束させた。

山井、猿川の「貴方にとってプロリーグとは?」のアンケートを記して今局のレポートの纏めとする。

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ある言葉を聞くまでは、自分の中で鳳凰位はすべてでした。
人生の中の目標でもあり、鳳凰位を取るために生きているといっても過言ではなかったでしょう。
ただ、それを達成してしまった時に、自分に何が残るのだろうと考えたことはありました。
そんな時、「私はその日の勝ち負けのためにやっているのはなく、一生をかけてそれを極めるためにやっているのだ」という言葉を耳にしました。
それは、ある勝負の世界に生きる人の言葉です。
それから私は、その日の勝ち負けにこだわるよりも、一生をかけて麻雀を極めることを目標にしようと思うようになりました。
なので、あなたにとってプロリーグ、鳳凰位とは?と問われれば、それはあくまで目指すべき目標の1つで、通過点に過ぎませんと答えます。
いつの日か麻雀を極めるその日まで・・・
山井弘

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プロリーグは鳳凰位を取るためのタイトル戦であるので、A2リーグはその過程と思っています。
ただ、連盟Aリーガーとしての麻雀を含め、責任は多少感じています。
鳳凰位はほとんどの人がそうだと思いますが、一番取りたいタイトルだと思います。
下のリーグの者は、タイトル戦という実感がわかずに少ないかも知れませんが。
自分は他のどのタイトル戦よりも、麻雀の調子や体調管理の調整をしています。
なぜなら、1年間の40半荘で来期の鳳凰位になれる権利が発生するかも知れないからです。
降級したら、その後は最短でも1年半かかりますが、降級のことは考えていません。
しないとか、負けないとか言うことではなく、降級するぐらいなら鳳凰位を現状取れないということの確認にしかならないからです。
最後に、自分はプロリーグを一番真剣に戦い、一番楽しんでいます。
1日(4半荘)の結果で、1年の結果が決まるケースも沢山ありますから。
こんな楽しい麻雀は他にないと思います。
猿川真寿

第3節組み合わせ

A卓 老月 貴紀 vs 山田 浩之 vs 吉田 直 vs 遠藤 啓太
B卓 中村 毅 vs 山井 弘 vs 板川 和俊 vs 四柳 弘樹
C卓 猿川 真寿 vs 黒沢 咲 vs 勝又 健志 vs 二階堂 亜樹
D卓 金子 貴行 vs 白鳥 翔 vs 仁平 宣明 vs 古川 孝次

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第29期プロリーグ A2 第2節レポート

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29_a2_02 29_a2_02

息音を立てるのもはばかれるような、冷たく研ぎ澄まされた空気を、熱い視線を送るギャラリーは誰もが感じていた。
今回から競技部の計らいで、A2リーグにも採譜が半荘1回ながらも入ることが決定した。
対局者が採譜されるからそのような空気、絶対空間になったことは全てではないにしても、
少なからず、良い意味での影響があったのは間違いのない事実だと思う。
どの卓に採譜を依頼しようか少し迷った。
「C卓はいかがでしょうか?」
瀬戸熊直樹十段の声である。
「何を考えているのか、どうしてわかるの?」
「前原さんは、前原さんだから・・・・」
禅問答のような答えだが、さすがである。
こういう部分は、一見、麻雀には何の役にも立たないように思う人がいたらそれは大きな過ちである。
麻雀は人の心理、背景の先の先を読むゲームである以上、麻雀プロの大切な資質である。
ちなみに、採譜することを競技部に提案してくれたのも瀬戸君である。
絶対空間をつくってくれたことをこの場を借りて改めてお礼申し上げる。

さて、C卓は、猿川真寿、仁平宣明、遠藤啓太、山井弘{荘家より}の各選手である。
起家である、猿川の6巡目の手牌。

四万五万六万三索三索七索四筒五筒五筒七筒七筒八筒八筒 ドラ三索
ここまでのツモは全て有効牌である。
4巡ツモ切りが続き、少しツモに焦れたのか戦略的なものか、若しくは打ち手にしか解らない対局感がそうさせたのか、
11巡目、上家の山井の手出し六筒をカンチャンで仕掛ける。
「盲点を突く仕掛け」と、私のメモに記してある。
猿川のこの仕掛けで最初にテンパイが入ったのが山井。
三万三万三万四万六万四索五索六索八索八索六筒七筒八筒
15巡目には、仁平にもテンパイが入る。
七万八万九万二索三索四索五索五索五索七索七筒八筒九筒
この牌姿になってもヤミテンに構えるのは仁平らしい。
テンパイ時の打牌二索を、遠藤が仕掛けてテンパイを入れる。
一万二万三万四万五万六万八万九万七索七索 チー二索三索四索
ただし、遠藤の場合、微妙な手順ミスがあり、本来この二索はアガリ牌だった。
一万二万三万四万五万六万一索三索七索七索一筒二筒三筒
一万二万三万四万五万六万三索四索七索七索二筒三筒四筒
手役に拘れば、上図のテンパイを組めただろうし、フラットに打てば下図だろう。
仁平の打二索と、遠藤の仕掛けに敏感に反応したのが、1番速くテンパイを組んでいた山井。
ツモ四万に珍しく少考に入る。
山井の真剣な表情を見ていた私は、まるで別のことを考えていた。
__人が真剣な眼差しを持って何かに対峙する表情は、何て美しいものなんだろう。
麻雀は、打つよりも観る方が楽しく感じられるのは私だけなのだろうか?
そんな不埒なことを考えていた。
山井の選択は、全員に唯一安全な打六筒。オリを選択するならば、この一打しかない。
ただ、次巡、危なげな牌を持って来たら、完全な手詰まりである。
それでも唯一の安全牌の六筒を打つのか、それだからこそ唯一の安全牌を切るべきなのか・・・・。
この打六筒は、前期の結果が打たせたものかも知れないし、前節の結果が打たせたものかも知れない。
さらに述べるならば、この打牌が正着打なのかも私にはわからない。
ただ、はっきり言えることは、山井がこの局面に対し悩み苦しみ勇気を持って決断し、選び抜いた打牌だということである。
勝負に対して誠実なのか、麻雀に対して誠実なのかさえ私には解らない。
でも、それで良いのだと思う。そんなことは解らなくても良いと考える。
少なくとも、山井は麻雀を絵合わせのゲームにはしていない。
そこさえ解れば良いと思うし、そこの部分だけはこの文を読む人に伝えたい。
山井の打六筒を、猿川が待っていました、とばかり仕掛ける。
四万五万六万三索三索四筒五筒 チー六筒七筒八筒 チー六筒五筒七筒
そして同巡、遠藤から三筒で5,800点を出アガる。
このアガリを、仁平は目を丸くして見ていた。
仁平は無表情な男かと思っていたが、さすがに、三筒六筒の3度受けには驚いたのかもしれない。
今局はやはり、猿川の対局感というよりも感性に近い1局なのだろう。
親番は流れて仁平に移り流れ2本場。
遠藤より4巡目にリーチが入る。捨て牌は以下の通り。
西白八筒 上向き四万 左向き ドラ一索
この遠藤のリーチを受けて、ノータイムでまるで安全牌を切るかの如く立ち向かって行ったのが猿川と山井。
ただし、山井と猿川に多少差異があるとすれば、山井は誰の河も見ていなかったが、猿川は山井の河と表情は目の隅に入れていた。
山井は6巡目にテンパイを入れていた。
一索一索九索九索南南北北発発中中白 ドラ一索
猿川も7巡目にテンパイを組んでいた。
二万三万二索二索二筒三筒四筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒
私は観戦時移動しない主義であり、今回はコメントを誰にも求めないことに決めていた。
それでも我慢できず、その日の夜、猿川に電話を入れた。
「お前よくあれだけ不要牌をノータイムで打てるね?」
「遠藤さんのあの時の状態で、いきなり大物手は入らないでしょ?」
「うむ・・」
「それより、オリて山井さんに{勢いを}持っていかれる方が怖いでしょ?」
「確かに・・・じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい」
短い電話だったが、山井の手牌に関しては教えなかった。
今局の結果は、山井の遠藤への放銃で収束を見た。
四万五万六万七万八万七索八索九索一筒一筒三筒四筒五筒 リーチ ロン三万
私には、この遠藤のリーチの意味が良くわからない。
仁平の目がまた丸くなっていたことと、仁平の手牌に遠藤の現物であり山井のロン牌の白は手に残っていた。
南場を迎えた猿川の親番。7巡目にテンパイが入る。
四万四万五万六万七万一筒二筒三筒四筒五筒五筒五筒七筒九筒 ドラ中
猿川はこのテンパイを拒否して打五筒!次巡も、安全牌を持って打五筒と構えた。
この打五筒には正直驚かされた。
これは、猿川の大局観が打たせた一打に間違いないのだが、猿川のイメージからは想像したことがなかった。
東1局の三筒六筒の3度受けするのも猿川の一部分だろうし、今局の打五筒も猿川の一部分だということなんだろう。
麻雀プロがプロとして認められるのは、手順は知っていて当たり前、求められるのは手筋であり、個性である。
“男子三日会わざれば刮目して見よ”という言葉が頭を過ぎった。
この半荘は追い上げる山井とわずか100点差のトップで終わるとともに、
猿川自身、リーグ戦参加以来2度目の4連勝を鮮やかなまでの勝ち方で収束させた。
山井、猿川の「貴方にとってプロリーグとは?」のアンケートを記して今局のレポートの纏めとする。

29_a2_02

ある言葉を聞くまでは、自分の中で鳳凰位はすべてでした。
人生の中の目標でもあり、鳳凰位を取るために生きているといっても過言ではなかったでしょう。
ただ、それを達成してしまった時に、自分に何が残るのだろうと考えたことはありました。
そんな時、「私はその日の勝ち負けのためにやっているのはなく、一生をかけてそれを極めるためにやっているのだ」という言葉を耳にしました。
それは、ある勝負の世界に生きる人の言葉です。
それから私は、その日の勝ち負けにこだわるよりも、一生をかけて麻雀を極めることを目標にしようと思うようになりました。
なので、あなたにとってプロリーグ、鳳凰位とは?と問われれば、それはあくまで目指すべき目標の1つで、通過点に過ぎませんと答えます。
いつの日か麻雀を極めるその日まで・・・
山井弘

29_a2_02

プロリーグは鳳凰位を取るためのタイトル戦であるので、A2リーグはその過程と思っています。
ただ、連盟Aリーガーとしての麻雀を含め、責任は多少感じています。
鳳凰位はほとんどの人がそうだと思いますが、一番取りたいタイトルだと思います。
下のリーグの者は、タイトル戦という実感がわかずに少ないかも知れませんが。
自分は他のどのタイトル戦よりも、麻雀の調子や体調管理の調整をしています。
なぜなら、1年間の40半荘で来期の鳳凰位になれる権利が発生するかも知れないからです。
降級したら、その後は最短でも1年半かかりますが、降級のことは考えていません。
しないとか、負けないとか言うことではなく、降級するぐらいなら鳳凰位を現状取れないということの確認にしかならないからです。
最後に、自分はプロリーグを一番真剣に戦い、一番楽しんでいます。
1日(4半荘)の結果で、1年の結果が決まるケースも沢山ありますから。
こんな楽しい麻雀は他にないと思います。
猿川真寿
第3節組み合わせ
A卓 老月 貴紀 vs 山田 浩之 vs 吉田 直 vs 遠藤 啓太
B卓 中村 毅 vs 山井 弘 vs 板川 和俊 vs 四柳 弘樹
C卓 猿川 真寿 vs 黒沢 咲 vs 勝又 健志 vs 二階堂 亜樹
D卓 金子 貴行 vs 白鳥 翔 vs 仁平 宣明 vs 古川 孝次

第21期 決勝観戦記

いよいよ大詰めの最終戦オーラス。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

1人の青年は、今の自分の力量を測るかのように、逆転のリーチを打った。

二筒二筒四筒四筒四筒五筒五筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ二筒

青年の優勝条件は、3倍満以上のツモアガリ。二筒を引けば、無条件優勝。五筒八筒ならウラ1条件。
巡目は4巡目。二筒は山に2枚。五筒八筒は山に1枚。
そのとき、観戦記者である僕のメモ帳にはこう示されていた。

「新しいスターの誕生か?」

リーチを打った青年は、高沢智(連盟)25期生の34歳。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
高沢 智

まだDリーグ在籍だが、近年の新人王戦、十段戦、王位戦と全ていいところまで勝ち進んでおり、
今期のマスターズで、ついに決勝の舞台にたどり着いた。そしてこのオーラス。
三倍満ツモ条件という、条件と呼べないような条件をクリア寸前までこぎ着ける。
残り2枚の二筒をツモるかツモらないかで、高沢の麻雀人生は大きく分かれる。

このリーチを受けて、親の石井一馬(最高位戦)は、7巡目こうなる。

二万三万六万六万七万八万八万五索六索六索七索六筒八筒 ツモ二筒

石井の状況は、持ち点31,300の3着目。2着の高沢が32,900点。
5回戦までのトータル1位の石井は、2着になれば優勝。テンパイもしくは、アガリが必要なところ。
当然、石井もそのことは頭に入っている。そして、高沢の条件も。
と言うことは、高沢は自分から当たれない。よって小考後、そっと二筒を置いた。もちろん、高沢から声は発せられない。

石井一馬。最高位所属。わずか26歳でAリーグに在籍。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
石井 一馬

開始前、「雀風は?」と聞くと、
「うーん。とにかく4人の中で一番フーロしますよ」と答えてくれた。
石井の麻雀は、これから解説していくが、荒々しく、まだ磨いていかなくてはならない箇所も多いが、確かに光るものがあるのも事実。

そして、南家は、平田孝章(連盟)11期生。59歳。東北支部支部長代理。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
平田 孝章

震災後、連盟東北支部を盛り立てた功績は大きい。
開始前「7月1日に行われる、東北支部のチャリティー麻雀にハクをつける為にも、優勝トロフィーを持って帰ります」と力強く語ってくれた。
平田は、オーラスをこのまま終えれば優勝。つまり自身がツモアガるか、石井のノーテンで優勝。
但し、高沢を3着にするアガリの場合は、4,500点以上(リーチ棒込み)が条件。
高沢のリーチを受けて平田の手牌は、

一万一万一万五万二索二索六筒東東東中中中 ツモ六索

こうなっていた。正に優勝しろと言わんばかりの手牌。平田も条件は分かっているはずだった。
しかし、大ベテラン平田も、初の決勝、優勝目前で緊張から条件を間違えたのか、打一万。オリに入ってしまう。
終了後の平田は残念そうに、「頭が真っ白になってしまった」と語っていた。
実は、僕も経験がある。第21期十段戦オーラス。僕も条件が頭から飛んで、途中計算をやり直した事がある。
初タイトルといいうのは、それくらい極度のプレッシャーがかかる場面なのだ。平田を責める事は出来ない。

こうなると、俄然高沢の優勝が現実味を帯びてくる。
二筒は残り1枚だが、確実に山にある。5巡目から14巡目まで高沢は1枚もピンズを引かない。
15巡目に初めて引くが九筒五筒八筒は枯れたが、二筒はまだ1枚ある。16巡目ツモ五万
そして、北家・浅井裕介(最高位戦)に最後の二筒が。

動画再生

浅井裕介。最高位戦5年目の選手。25歳。C2リーグ所属。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
浅井 裕介

昨年、連盟主催の王位戦準決勝まで勝ち上がった事は記憶に新しい。
本人もその事を忘れていないらしく、
「昨年の王位戦での悔しい気持ちを晴らしたい」と語ってくれた。
だが、この日の浅井は3連続ラスを引き、早々の敗戦が決まってしまう。
しかしその後の最後までプロらしくある姿は、実に感動させられた。
また、決勝の舞台に戻ってきて欲しい。そして次こそは優勝争いをして欲しい。

上図の動画を再生して頂くと分ると思うが、7巡目、浅井の八索に石井がチーをしている。
平田の一万暗刻落としと、高沢の捨て牌4枚の一万四万がなければ、この八索に石井が反応できたかどうかは微妙な所である。
結果的にこのチーが、高沢のツモ筋にあった二筒を喰い下げている。
もちろん、平田もまっすぐ打ち抜いていれば、最速、高沢の四万でアガリ優勝していた可能性もある。
実に数奇なめぐり合わせである。この4人が今後、どういう麻雀人生を歩むのであろうか。実に興味深い。

石井も残りツモ4回のところでようやくテンパイを入れ流局。
次局は事実上、平田、石井の一騎打ちとなった。

5月のプロリーグ、高沢と少し話す機会があった。
高沢は、「あの日はそんなに悔しくなかったのですが、最近は毎日のように悔しいです。何をしていても、負けた事ばかり思い出します。」
僕は、高沢の気持ちを経験した事があったので、こう彼に答えた。

二筒をツモれなかったのが、今の高沢の“力”なんだよ。そしてそのやりきれない気持ちも分かる。
でも、僕がそうだったように、負けてよかったのかもしれない。そうした敗戦は必ず忘れない。
そして、それがまた高沢を大きくする。ただ、その悔しい気持ちを晴らすのは、同じGⅠタイトルを優勝する事でしか晴らせないよ」と。

今の高沢に、この言葉の意味が理解できるかどうかは怪しい。でもきっとチャンスは来る。
それが近い将来なのか、数年後かは分らない。しかし、高沢にはそれだけのセンスがあると僕は思う。
初決勝で敗れた者には、2通りの道が待っている。
1つはそれが完全にフロックで、二度と決勝の舞台に戻ってくる事なく低迷していく者。
もう1つは、その敗戦を糧として、少し成長して戻ってくる者。どちらになるかは、本人の生き方次第である。

それでは、このオーラスにたどり着くまでを振り返りたい。

1回戦(起家から、石井・浅井・平田・高沢)

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

4人の内、最も注目していたのは石井。
26歳という若さで、最高位戦Aリーガー。近い将来、どこかで戦うかもしれない相手。
どんな麻雀を打つのか興味があった。
東1局、公言通り石井が動く。3巡目、

七万九万一索四索四索六索六索八索九索西北白
白
 ドラ六万

南家、浅井の四索をポンして打九万。ホンイツに向かう。実に微妙なポンである。
6巡目、浅井がリーチ。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

まさに、石井のポンが誘発したリーチ。ここから石井の押し具合やいかに。
しかし、石井は、一索のトイツ落としでオリに廻る。現代風な打ち方と言えばいいのか。
そして、西家・平田も8巡目リーチ。

一万二万三万一索三索三索三索七索八索九索一筒二筒三筒 リーチ

結果は、なんと安牌に詰まった石井が放銃。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

この時点で、僕のノートには「本当にAリーガ―か?」と書かれている。
石井の強さは、この後、随所に出てくるのだが、この時点では全く分からなかった。

東3局1本場、親・平田3巡目に切った五筒を石井が、次の形からポン。

五万七万一索三索五筒五筒八筒八筒九筒白
発発中 ドラ五筒

石井の意図が全く見えない。
この局は、2人テンパイ。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

石井が、アマチュアか下位リーグならまだ分るが、Aリーグ所属なのである。
この時点でさらに僕は分からなくなった。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

東4局、親の高沢が、

一万二万四万五万六万七万八万九万六筒六筒六筒七筒八筒 リーチ ツモ三万 ドラ九索 裏ドラ七筒

これをツモアガリ、頭一つ抜き出る。
高沢は面前手役派。見ていて一番しっくりくる麻雀である。
ただ、高沢が連盟Dリーグなのも事実である。この時点では、高沢の方が石井より上に見えた。
しかし、石井の方が高沢より圧倒的に優れているものが、このずっと後にわかる事になるとは、この時は思いもよらなかった。

そして1回戦オーラス。
持ち点は、高沢44,900、石井25,700、浅井25,500、平田23,900。
順位点が1位+15,000、2位+5,000、3位▲5,000、4位▲15,000の為、高沢以外の3人は、何とか2着になりたいところ。
高沢はゆったり攻められる時間帯に入っていたはずだった・・・・。

動画再生

ポイントは2つ。またしても4巡目、石井の動き。こうなると嫌な予感しかしない。

そして、面前派高沢が、平田の七万に反応しない。
この七万、鳴くか鳴かないかの判断は難しい。石井の動きで、場が動いている以上、鳴く方がいいように思うが高沢はスルー。
この2人の判断が北家・平田に利する事となる。

4巡目、平田の手牌は、

六万一索四索四索五索六索六索六索九索五筒五筒中中

こうだった。石井の動きにより、ツモ一索中四索一索と来て、

一索一索一索四索四索四索五索六索六索六索中中中

こうなり、リーチ。一発で七索をツモり、ドラいらずの4,000・8,000。
なんとトップになってしまう。
天を仰ぐ高沢と、何事もなかったかのように振る舞う石井。実に対照的なシーンであった。

1回戦成績
平田孝章+25.2P  高沢智+11.8P  石井一馬▲13.4P  浅井裕介▲23.6P

2回戦(起家から、平田・石井・浅井・高沢)

東3局、親・浅井が3巡目に北家・石井の一万をチーする。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

浅井は開始前「僕もフーロ派ですが、石井君より動きません。そして、遠くて高い手をよく動きます」と言っていた。
このチーにより、誰が利するか?またしても得をしたのは平田。

七索八索一筒四筒四筒五筒六筒八筒八筒九筒九筒白
発

ここから、浅井のチーにより、六筒白
五筒と有効牌を引き、

四筒四筒五筒五筒六筒六筒八筒八筒九筒九筒白
白
発

このテンパイ。浅井が配牌から持ち続けた発で放銃となる。
浅井のチーで切りづらかった発で打ち取った平田。もう体勢的には敵はいないかに見えた。

敗戦後、原因を浅井に聞くと、「特に見当たりません」というコメントが返ってきた。
僕の質問に疲れも見せず丁寧に答える姿や、対局中のマナーは、普段から教室で教えているだけあって好青年そのものであり、実に清々しい。
でも、将来を担う若手だからこそ苦言を1つだけ言わせてもらえば、
「勝因はなくとも、敗因は必ずある」

一万チーは、失敗だったと思う。そしてまだこの時なら立て直せた。

3回戦、オーラスで見せた渾身のリーチ。

一筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒七筒八筒九筒九筒 ドラ一索

あの二軒リーチを掻い潜ってかけたリーチの時の姿は、僕の目に焼き付いて離れない。
ただ、あのリーチが成就するか否かは、それまでの戦い方が大事なのだと。
今後の飛躍を期待したい。

2回戦成績
平田孝章+22.9P  高沢智+12.8P  石井一馬▲9.3P  浅井裕介▲28.4P  供託2.0P

2回戦終了時
平田孝章+48.1P  高沢智+24.6P  石井一馬▲22.7P  浅井裕介▲52.0P  供託2.0P

3回戦(起家から、浅井・平田・高沢・石井)

2回戦までは、全く同じ並びの着順。ここで平田がトップで高沢がラスになると、平田でほぼ決まりとなる状況。
しかし、ここから石井がようやく強さを見せ始める。

東3局2本場、平田が決定打かにも見えるメンチンを浅井からアガる。

一万二万二万三万三万四万五万六万六万六万七万九万九万 ロン九万 ドラ三索

東4局1本場、親・石井。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

石井がまたしても仕掛け、平田がリーチ。
石井の手牌は、

七万八万一索一索五索五索五索 ポン中中中 ポン四筒 左向き四筒 上向き四筒 上向き ドラ一索 カンドラ八筒

ここにツモ四筒ときて、迷わず加カン。ようやく、片鱗を見せ始める。
手順や雀風には違和感があるが、「勝負勘」これは、4人の中で石井が突出している。
ここが勝負と見たときの一打の切れ味は、一級品のものを感じる。
この2,600オールで平田を抜き去ると、その後も冷静なゲーム廻しで平田を3着に沈め、初トップをものにする。

3回戦成績
石井一馬+26.4P  高沢智+10.4P  平田孝章▲3.7P  浅井裕介▲33.1P

3回戦終了時トータル
平田孝章+44.4P  高沢智+35.0P  石井一馬+3.7P  浅井裕介▲85.1P  供託2.0P

4回戦(起家から、高沢・石井・平田・浅井)

高沢は、ここまで最もいい麻雀を打っていた。が、高沢に初タイトルという見えない重石が襲い掛かる。

東1局、親・高沢。

三万四万五万二索三索三索四索五索五索五索三筒四筒五筒 ツモ四索 ドラ三筒

浅井の仕掛けで五筒を引きテンパイ。そして高目四索をツモり6,000オール。
リーチと言わない打ち手も多いだろうが、高沢には言って欲しかった。
北家のチーによりテンパイしたのだから。

そして次局、またも高沢に絶好の手牌が入る。
東1局1本場、

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

高沢はヤミテンを選択。ここもヤミテンを選択するのは良くわかる場面。
同巡、石井のツモは四万。おそらく石井は切るであろう。
が、相手にプレッシャーを与え、ツモって決着をつけに行く場面もあるのも確か。
結果は、高沢が三索を持ってきて石井に放銃。

前局リーチに行けていたなら、今回も宣言できたはずであるし、その気迫が相手の判断を惑わす事にもなるのだ。
石井の胆力は強い。しかし前局、力強くリーチをしてツモっている場面を見せつければ、石井がこの四万をそんなに簡単に切れたとは思えない。
ここから石井の流れとなって行く。まるで高沢の運気を吸い上げたかのように。

東2局、親・石井。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

まず、高沢から12,000を直取りし、トップ目に立つ。次局、2,000オールで加点。
そして、南2局1本場の親番、決定打。

一万二万三万三索三索三索七索八索九索五筒五筒七筒八筒 リーチ 一発ツモ九筒 ドラ三索 カンドラ九万 裏ドラ六万 カン裏七索

この6,000オールで、トータルトップだった平田を3着に沈め、大トップで一気に2人を抜き去り、トータルトップに躍り出る。

4回戦成績
石井一馬+58.2P  高沢智+14.2P  平田孝章+15.7P  浅井裕介▲128.8P

4回戦終了時
石井一馬+61.9P  高沢智+49.2P  平田孝章+15.7P  浅井裕介▲128.8P  供託2.0P

5回戦(起家から、石井・浅井・平田・高沢)

いよいよあと2回。平田、高沢は石井より着順が1つでも上が目標。
石井は高沢より着順が上なら楽な展開となる。
ここで、石井一馬という男が、Aリーガーたる所以の一打が炸裂する。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

上の牌図を見て頂きたい。

当面の敵、高沢の親リーチをと浅井のリーチに挟まれて、石井ツモ七万となっている。
この勝負所でしっかり打七万と出来るからこその、26歳でAリーグをはる男なのだろう。
確かに、鳴きや戦い方はまだまだだと思う。しかし、この勝ちに対する臭覚は素晴らしい。

同巡、浅井が五万を持ってきて、石井のアガリとなる。

5回戦成績
平田孝章+29.0P  石井一馬+9.2P  浅井裕介▲5.9P  高沢智▲32.3P

5回戦終了時
石井一馬+71.1P  平田孝章+44.7P  高沢智+16.9P  浅井裕介▲134.7P  供託2.0P

最終6回戦(起家から、平田・高沢・浅井・石井)

プロ連盟の規定により、最終戦は起家からトータルポイント、2位、3位、4位、1位となる為、この並びの順でスタート。
平田は石井とのポイント差が26.4Pの為、2着順差をつければ優勝。
1着順の時は、素点差が必要(16,400点)となる。

東1局、平田が2,600オール、1,300オールと決め、アッと言う間にトップ目に立つ。
東1局2本場、高沢が2,000・4,000とツモり、条件が見えてくる。
そして、冒頭のオーラスを迎える。

流局後、石井の1人テンパイで石井は2着に浮上。そして次局、全員ノーテンで石井の優勝が決まった。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

6回戦成績
平田孝章+25.0P  石井一馬+9.8P  高沢智▲1.6P  浅井裕介▲35.2P  供託2.0P

最終成績
石井一馬+80.9P  平田孝章+69.7P  高沢智+15.3P  浅井裕介▲169.9P  供託4.0P

麻雀マスターズ21期決勝観戦記

平田、高沢は、それぞれに勝つチャンスがあっただけに悔しさも大きいと思うが、またこの舞台に戻って来て欲しい。
特に平田には、東北に元気を取り戻すよう、これからも先頭に立って頑張って頂きたい。
浅井はその素質と素晴らしい性格をそのまま持ち続け、今後も精進して頂きたい。

そして見事な逆転優勝をした石井一馬、本当に荒削りで、麻雀の質としてはまだまだだが、随所に見せるセンスには驚かされた。
いつの日か、真剣勝負をしてみたいものである。
まだ26歳。これからは麻雀界を背負うつもりで成長して欲しい。
本当におめでとう。

(文中敬称略)

麻雀マスターズ 決勝観戦記/第21期 決勝観戦記

いよいよ大詰めの最終戦オーラス。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
1人の青年は、今の自分の力量を測るかのように、逆転のリーチを打った。
二筒二筒四筒四筒四筒五筒五筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ二筒
青年の優勝条件は、3倍満以上のツモアガリ。二筒を引けば、無条件優勝。五筒八筒ならウラ1条件。
巡目は4巡目。二筒は山に2枚。五筒八筒は山に1枚。
そのとき、観戦記者である僕のメモ帳にはこう示されていた。
「新しいスターの誕生か?」
リーチを打った青年は、高沢智(連盟)25期生の34歳。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
高沢 智

まだDリーグ在籍だが、近年の新人王戦、十段戦、王位戦と全ていいところまで勝ち進んでおり、
今期のマスターズで、ついに決勝の舞台にたどり着いた。そしてこのオーラス。
三倍満ツモ条件という、条件と呼べないような条件をクリア寸前までこぎ着ける。
残り2枚の二筒をツモるかツモらないかで、高沢の麻雀人生は大きく分かれる。
このリーチを受けて、親の石井一馬(最高位戦)は、7巡目こうなる。
二万三万六万六万七万八万八万五索六索六索七索六筒八筒 ツモ二筒
石井の状況は、持ち点31,300の3着目。2着の高沢が32,900点。
5回戦までのトータル1位の石井は、2着になれば優勝。テンパイもしくは、アガリが必要なところ。
当然、石井もそのことは頭に入っている。そして、高沢の条件も。
と言うことは、高沢は自分から当たれない。よって小考後、そっと二筒を置いた。もちろん、高沢から声は発せられない。
石井一馬。最高位所属。わずか26歳でAリーグに在籍。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
石井 一馬

開始前、「雀風は?」と聞くと、
「うーん。とにかく4人の中で一番フーロしますよ」と答えてくれた。
石井の麻雀は、これから解説していくが、荒々しく、まだ磨いていかなくてはならない箇所も多いが、確かに光るものがあるのも事実。
そして、南家は、平田孝章(連盟)11期生。59歳。東北支部支部長代理。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
平田 孝章

震災後、連盟東北支部を盛り立てた功績は大きい。
開始前「7月1日に行われる、東北支部のチャリティー麻雀にハクをつける為にも、優勝トロフィーを持って帰ります」と力強く語ってくれた。
平田は、オーラスをこのまま終えれば優勝。つまり自身がツモアガるか、石井のノーテンで優勝。
但し、高沢を3着にするアガリの場合は、4,500点以上(リーチ棒込み)が条件。
高沢のリーチを受けて平田の手牌は、
一万一万一万五万二索二索六筒東東東中中中 ツモ六索
こうなっていた。正に優勝しろと言わんばかりの手牌。平田も条件は分かっているはずだった。
しかし、大ベテラン平田も、初の決勝、優勝目前で緊張から条件を間違えたのか、打一万。オリに入ってしまう。
終了後の平田は残念そうに、「頭が真っ白になってしまった」と語っていた。
実は、僕も経験がある。第21期十段戦オーラス。僕も条件が頭から飛んで、途中計算をやり直した事がある。
初タイトルといいうのは、それくらい極度のプレッシャーがかかる場面なのだ。平田を責める事は出来ない。
こうなると、俄然高沢の優勝が現実味を帯びてくる。
二筒は残り1枚だが、確実に山にある。5巡目から14巡目まで高沢は1枚もピンズを引かない。
15巡目に初めて引くが九筒五筒八筒は枯れたが、二筒はまだ1枚ある。16巡目ツモ五万
そして、北家・浅井裕介(最高位戦)に最後の二筒が。
動画再生
浅井裕介。最高位戦5年目の選手。25歳。C2リーグ所属。

麻雀マスターズ21期決勝観戦記
浅井 裕介

昨年、連盟主催の王位戦準決勝まで勝ち上がった事は記憶に新しい。
本人もその事を忘れていないらしく、
「昨年の王位戦での悔しい気持ちを晴らしたい」と語ってくれた。
だが、この日の浅井は3連続ラスを引き、早々の敗戦が決まってしまう。
しかしその後の最後までプロらしくある姿は、実に感動させられた。
また、決勝の舞台に戻ってきて欲しい。そして次こそは優勝争いをして欲しい。
上図の動画を再生して頂くと分ると思うが、7巡目、浅井の八索に石井がチーをしている。
平田の一万暗刻落としと、高沢の捨て牌4枚の一万四万がなければ、この八索に石井が反応できたかどうかは微妙な所である。
結果的にこのチーが、高沢のツモ筋にあった二筒を喰い下げている。
もちろん、平田もまっすぐ打ち抜いていれば、最速、高沢の四万でアガリ優勝していた可能性もある。
実に数奇なめぐり合わせである。この4人が今後、どういう麻雀人生を歩むのであろうか。実に興味深い。
石井も残りツモ4回のところでようやくテンパイを入れ流局。
次局は事実上、平田、石井の一騎打ちとなった。
5月のプロリーグ、高沢と少し話す機会があった。
高沢は、「あの日はそんなに悔しくなかったのですが、最近は毎日のように悔しいです。何をしていても、負けた事ばかり思い出します。」
僕は、高沢の気持ちを経験した事があったので、こう彼に答えた。
二筒をツモれなかったのが、今の高沢の“力”なんだよ。そしてそのやりきれない気持ちも分かる。
でも、僕がそうだったように、負けてよかったのかもしれない。そうした敗戦は必ず忘れない。
そして、それがまた高沢を大きくする。ただ、その悔しい気持ちを晴らすのは、同じGⅠタイトルを優勝する事でしか晴らせないよ」と。
今の高沢に、この言葉の意味が理解できるかどうかは怪しい。でもきっとチャンスは来る。
それが近い将来なのか、数年後かは分らない。しかし、高沢にはそれだけのセンスがあると僕は思う。
初決勝で敗れた者には、2通りの道が待っている。
1つはそれが完全にフロックで、二度と決勝の舞台に戻ってくる事なく低迷していく者。
もう1つは、その敗戦を糧として、少し成長して戻ってくる者。どちらになるかは、本人の生き方次第である。
それでは、このオーラスにたどり着くまでを振り返りたい。
1回戦(起家から、石井・浅井・平田・高沢)
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
4人の内、最も注目していたのは石井。
26歳という若さで、最高位戦Aリーガー。近い将来、どこかで戦うかもしれない相手。
どんな麻雀を打つのか興味があった。
東1局、公言通り石井が動く。3巡目、
七万九万一索四索四索六索六索八索九索西北白
白
 ドラ六万
南家、浅井の四索をポンして打九万。ホンイツに向かう。実に微妙なポンである。
6巡目、浅井がリーチ。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
まさに、石井のポンが誘発したリーチ。ここから石井の押し具合やいかに。
しかし、石井は、一索のトイツ落としでオリに廻る。現代風な打ち方と言えばいいのか。
そして、西家・平田も8巡目リーチ。
一万二万三万一索三索三索三索七索八索九索一筒二筒三筒 リーチ
結果は、なんと安牌に詰まった石井が放銃。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
この時点で、僕のノートには「本当にAリーガ―か?」と書かれている。
石井の強さは、この後、随所に出てくるのだが、この時点では全く分からなかった。
東3局1本場、親・平田3巡目に切った五筒を石井が、次の形からポン。
五万七万一索三索五筒五筒八筒八筒九筒白
発発中 ドラ五筒
石井の意図が全く見えない。
この局は、2人テンパイ。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
石井が、アマチュアか下位リーグならまだ分るが、Aリーグ所属なのである。
この時点でさらに僕は分からなくなった。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
東4局、親の高沢が、
一万二万四万五万六万七万八万九万六筒六筒六筒七筒八筒 リーチ ツモ三万 ドラ九索 裏ドラ七筒
これをツモアガリ、頭一つ抜き出る。
高沢は面前手役派。見ていて一番しっくりくる麻雀である。
ただ、高沢が連盟Dリーグなのも事実である。この時点では、高沢の方が石井より上に見えた。
しかし、石井の方が高沢より圧倒的に優れているものが、このずっと後にわかる事になるとは、この時は思いもよらなかった。
そして1回戦オーラス。
持ち点は、高沢44,900、石井25,700、浅井25,500、平田23,900。
順位点が1位+15,000、2位+5,000、3位▲5,000、4位▲15,000の為、高沢以外の3人は、何とか2着になりたいところ。
高沢はゆったり攻められる時間帯に入っていたはずだった・・・・。
動画再生
ポイントは2つ。またしても4巡目、石井の動き。こうなると嫌な予感しかしない。
そして、面前派高沢が、平田の七万に反応しない。
この七万、鳴くか鳴かないかの判断は難しい。石井の動きで、場が動いている以上、鳴く方がいいように思うが高沢はスルー。
この2人の判断が北家・平田に利する事となる。
4巡目、平田の手牌は、
六万一索四索四索五索六索六索六索九索五筒五筒中中
こうだった。石井の動きにより、ツモ一索中四索一索と来て、
一索一索一索四索四索四索五索六索六索六索中中中
こうなり、リーチ。一発で七索をツモり、ドラいらずの4,000・8,000。
なんとトップになってしまう。
天を仰ぐ高沢と、何事もなかったかのように振る舞う石井。実に対照的なシーンであった。
1回戦成績
平田孝章+25.2P  高沢智+11.8P  石井一馬▲13.4P  浅井裕介▲23.6P
2回戦(起家から、平田・石井・浅井・高沢)
東3局、親・浅井が3巡目に北家・石井の一万をチーする。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
浅井は開始前「僕もフーロ派ですが、石井君より動きません。そして、遠くて高い手をよく動きます」と言っていた。
このチーにより、誰が利するか?またしても得をしたのは平田。
七索八索一筒四筒四筒五筒六筒八筒八筒九筒九筒白
発
ここから、浅井のチーにより、六筒白
五筒と有効牌を引き、
四筒四筒五筒五筒六筒六筒八筒八筒九筒九筒白
白
発
このテンパイ。浅井が配牌から持ち続けた発で放銃となる。
浅井のチーで切りづらかった発で打ち取った平田。もう体勢的には敵はいないかに見えた。
敗戦後、原因を浅井に聞くと、「特に見当たりません」というコメントが返ってきた。
僕の質問に疲れも見せず丁寧に答える姿や、対局中のマナーは、普段から教室で教えているだけあって好青年そのものであり、実に清々しい。
でも、将来を担う若手だからこそ苦言を1つだけ言わせてもらえば、
「勝因はなくとも、敗因は必ずある」
一万チーは、失敗だったと思う。そしてまだこの時なら立て直せた。
3回戦、オーラスで見せた渾身のリーチ。
一筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒七筒八筒九筒九筒 ドラ一索
あの二軒リーチを掻い潜ってかけたリーチの時の姿は、僕の目に焼き付いて離れない。
ただ、あのリーチが成就するか否かは、それまでの戦い方が大事なのだと。
今後の飛躍を期待したい。
2回戦成績
平田孝章+22.9P  高沢智+12.8P  石井一馬▲9.3P  浅井裕介▲28.4P  供託2.0P
2回戦終了時
平田孝章+48.1P  高沢智+24.6P  石井一馬▲22.7P  浅井裕介▲52.0P  供託2.0P
3回戦(起家から、浅井・平田・高沢・石井)
2回戦までは、全く同じ並びの着順。ここで平田がトップで高沢がラスになると、平田でほぼ決まりとなる状況。
しかし、ここから石井がようやく強さを見せ始める。
東3局2本場、平田が決定打かにも見えるメンチンを浅井からアガる。
一万二万二万三万三万四万五万六万六万六万七万九万九万 ロン九万 ドラ三索
東4局1本場、親・石井。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
石井がまたしても仕掛け、平田がリーチ。
石井の手牌は、
七万八万一索一索五索五索五索 ポン中中中 ポン四筒 左向き四筒 上向き四筒 上向き ドラ一索 カンドラ八筒
ここにツモ四筒ときて、迷わず加カン。ようやく、片鱗を見せ始める。
手順や雀風には違和感があるが、「勝負勘」これは、4人の中で石井が突出している。
ここが勝負と見たときの一打の切れ味は、一級品のものを感じる。
この2,600オールで平田を抜き去ると、その後も冷静なゲーム廻しで平田を3着に沈め、初トップをものにする。
3回戦成績
石井一馬+26.4P  高沢智+10.4P  平田孝章▲3.7P  浅井裕介▲33.1P
3回戦終了時トータル
平田孝章+44.4P  高沢智+35.0P  石井一馬+3.7P  浅井裕介▲85.1P  供託2.0P
4回戦(起家から、高沢・石井・平田・浅井)
高沢は、ここまで最もいい麻雀を打っていた。が、高沢に初タイトルという見えない重石が襲い掛かる。
東1局、親・高沢。
三万四万五万二索三索三索四索五索五索五索三筒四筒五筒 ツモ四索 ドラ三筒
浅井の仕掛けで五筒を引きテンパイ。そして高目四索をツモり6,000オール。
リーチと言わない打ち手も多いだろうが、高沢には言って欲しかった。
北家のチーによりテンパイしたのだから。
そして次局、またも高沢に絶好の手牌が入る。
東1局1本場、
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
高沢はヤミテンを選択。ここもヤミテンを選択するのは良くわかる場面。
同巡、石井のツモは四万。おそらく石井は切るであろう。
が、相手にプレッシャーを与え、ツモって決着をつけに行く場面もあるのも確か。
結果は、高沢が三索を持ってきて石井に放銃。
前局リーチに行けていたなら、今回も宣言できたはずであるし、その気迫が相手の判断を惑わす事にもなるのだ。
石井の胆力は強い。しかし前局、力強くリーチをしてツモっている場面を見せつければ、石井がこの四万をそんなに簡単に切れたとは思えない。
ここから石井の流れとなって行く。まるで高沢の運気を吸い上げたかのように。
東2局、親・石井。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
まず、高沢から12,000を直取りし、トップ目に立つ。次局、2,000オールで加点。
そして、南2局1本場の親番、決定打。
一万二万三万三索三索三索七索八索九索五筒五筒七筒八筒 リーチ 一発ツモ九筒 ドラ三索 カンドラ九万 裏ドラ六万 カン裏七索
この6,000オールで、トータルトップだった平田を3着に沈め、大トップで一気に2人を抜き去り、トータルトップに躍り出る。
4回戦成績
石井一馬+58.2P  高沢智+14.2P  平田孝章+15.7P  浅井裕介▲128.8P
4回戦終了時
石井一馬+61.9P  高沢智+49.2P  平田孝章+15.7P  浅井裕介▲128.8P  供託2.0P
5回戦(起家から、石井・浅井・平田・高沢)
いよいよあと2回。平田、高沢は石井より着順が1つでも上が目標。
石井は高沢より着順が上なら楽な展開となる。
ここで、石井一馬という男が、Aリーガーたる所以の一打が炸裂する。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
上の牌図を見て頂きたい。
当面の敵、高沢の親リーチをと浅井のリーチに挟まれて、石井ツモ七万となっている。
この勝負所でしっかり打七万と出来るからこその、26歳でAリーグをはる男なのだろう。
確かに、鳴きや戦い方はまだまだだと思う。しかし、この勝ちに対する臭覚は素晴らしい。
同巡、浅井が五万を持ってきて、石井のアガリとなる。
5回戦成績
平田孝章+29.0P  石井一馬+9.2P  浅井裕介▲5.9P  高沢智▲32.3P
5回戦終了時
石井一馬+71.1P  平田孝章+44.7P  高沢智+16.9P  浅井裕介▲134.7P  供託2.0P
最終6回戦(起家から、平田・高沢・浅井・石井)
プロ連盟の規定により、最終戦は起家からトータルポイント、2位、3位、4位、1位となる為、この並びの順でスタート。
平田は石井とのポイント差が26.4Pの為、2着順差をつければ優勝。
1着順の時は、素点差が必要(16,400点)となる。
東1局、平田が2,600オール、1,300オールと決め、アッと言う間にトップ目に立つ。
東1局2本場、高沢が2,000・4,000とツモり、条件が見えてくる。
そして、冒頭のオーラスを迎える。
流局後、石井の1人テンパイで石井は2着に浮上。そして次局、全員ノーテンで石井の優勝が決まった。
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
6回戦成績
平田孝章+25.0P  石井一馬+9.8P  高沢智▲1.6P  浅井裕介▲35.2P  供託2.0P
最終成績
石井一馬+80.9P  平田孝章+69.7P  高沢智+15.3P  浅井裕介▲169.9P  供託4.0P
麻雀マスターズ21期決勝観戦記
平田、高沢は、それぞれに勝つチャンスがあっただけに悔しさも大きいと思うが、またこの舞台に戻って来て欲しい。
特に平田には、東北に元気を取り戻すよう、これからも先頭に立って頑張って頂きたい。
浅井はその素質と素晴らしい性格をそのまま持ち続け、今後も精進して頂きたい。
そして見事な逆転優勝をした石井一馬、本当に荒削りで、麻雀の質としてはまだまだだが、随所に見せるセンスには驚かされた。
いつの日か、真剣勝負をしてみたいものである。
まだ26歳。これからは麻雀界を背負うつもりで成長して欲しい。
本当におめでとう。
(文中敬称略)

第65回『トーナメント戦』

『トーナメントとは』

麻雀でよく使われるトーナメントシステムは、半荘を1回〜複数回打って1卓の中で上位2名が勝ち上がりとなる方式である。
日本プロ麻雀連盟のタイトル戦では、十段戦、マスターズ、グランプリMAXの予選段階。
ロン2、天空麻雀など、ネット麻雀の大会やテレビ対局でもこの方式が使われている。
卓内での上位2名が勝ち上がりということは、1、2着は同じ「勝ち」3、4着は「負け」勝ちか負けか、2つの評価しかないということ。
ときには、安手に振り込んだり、仕掛けをアシストしたりと、上位2名が場を進行させる場面も増えてくる。
つまり、トップを目指したり、ラスを回避したりするのが基本となっている一般的なルールとは、戦い方も違うということである。
また、タイトル戦の決勝など、トップ条件の対局にも通じるところがある。

【戦術と条件計算】

65_01

画像は「第9回天空麻雀・女性大会予選B卓」のもの。
半荘1回戦で上位2名が勝ち上がりというシステムの対局である。(一発裏ドラ有り、各5に赤1枚、オーラス親のアガリやめ有り)

まず、それぞれのテーマを考えてみる。

親番の和泉は現在ラス目で、ターゲットである2着目の和久津まで23,900点差となっている。
この点差ならどれだけ無理があろうとも、すべて自分の都合でアガリに向かって直線的に打つべきである。
「他者に迷惑をかけてしまうかも……」などと考える人がいるかもしれないが、
「当然、この親は攻めてくる」というのが相手3者共通の認識なので、余計な気を使って手を曲げること自体が迷惑なことにもなり得る。
どう打とうとも誰かしらに迷惑がかかるのだから、とにかく自分のためだけに打つことを心がけるのが紳士的な打ち方であろう。

現在3着、北家の二階堂もマイナスしている状態なので和泉と同じようなことが言えるが、
ターゲットである和久津との点差が12,000点以内、つまり満貫ツモでオーラス親の和久津を逆転できる範囲である分、和泉より選択の幅が広がる。
一発裏ドラや赤牌が3枚入っていることもあり、満貫は現実的な条件である。
ここで和久津にこれ以上、点差を広げられることがなければ、オーラスにかけることもできるので、和泉ほど無理をする必要はない。
勝負所を見極めて打つという選択が残されている。

視点となっている黒沢は、現在南3局でトップ目に立っている。
ここで大切なのは、それぞれの選手がどういったテーマで、この局を打ってくるかということを把握しておくことだ。
配牌で中がトイツになっているが、防御を考えたときに残る形の都合が悪く、
和泉、二階堂の2者がほぼ攻めの姿勢であることを考えると迂闊に仕掛けることもできない。
上家に座っている和久津のアシストを期待するという戦い方もあるが、赤牌が入っているため、それは難しい。
黒沢がどれだけ安さをアピールしても、和久津の視点から赤牌の所在まで確信できるケースが少ないからである。

以上の理由から、この段階では黒沢は中を仕掛けないのがセオリーといえるだろう。

各自テーマに沿って打つのは当然として、他者のテーマを踏まえて押し引きや手順を判断することが勝率に大きく関係してくるのである。

オーラス
65_02

南3局は、黒沢が1シャンテンで中を仕掛けて、和泉から5,200の出アガリ。オーラスを迎えて点数状況は以下のようになっている。
東家・和久津37,000 南家・黒沢50,400 西家・二階堂25,600 北家・和泉7,000

二階堂は2着に着けている和久津との点差に変化がなかったため、満貫ツモまたは跳満の出アガリという条件が残った。
黒沢の条件は言うまでもないが、自分がアガるか流局、もしくは他者のアガリでもほぼ勝ち残りとなる。
和久津は流局か黒沢のアガリが通過条件。自分のアガリでトップ目に立つことができればアガリやめで終了となる。
和泉は和久津からの倍満直撃か、ツモアガリなら3倍満以上。
かなり難しい条件だが、かすかにでも勝ち上がる条件がある以上は、その目標に向かって打牌を選択するべきだ。

視点を親番の和久津に移してみよう。

65_03

5巡目、六万を引いた和久津の選択は打一万
二階堂の満貫ツモ条件は、単純に確率だけで言えば10%を下回るので、目一杯に構えずにライバルに対して安全牌を残すのは当然。
しかも、二階堂の河には早くも九索のトイツが打たれている。和久津は手が整う気配がなければ、危険を冒さずにオリる選択肢も残しておくべきである。

10巡目
65_04

1シャンテンになった和久津は手牌を目一杯構えたところで二階堂からリーチが入り、結果は二階堂の一発ツモで終了となった。

四万四万一索二索三索四索赤五索六索三筒四筒六筒七筒八筒 一発ツモ二筒

とりあえずは、打ちたい牌が現物になっているため問題なく打牌が選択できるが、もしこのあと局が続いた場合、和久津の選択が非常に難しい。
もちろん、二階堂がリーチとくる以上は条件を満たしていることは間違いないのだが、
出アガリでも満貫が完成している場合、和久津からの直撃でも条件クリアということになる。(5,200点の直撃では着順が変わらない)
和久津が二階堂のリーチを無視してストレートに打つと、二階堂のツモが2倍になるのと同じで、逆転を許す可能性も倍増してしまうのである。
仮に、和久津に好形のテンパイが入っても、オリという選択は消去してはならない場面であった。

実際の対局では、オーラスに至るまでに条件を把握しながら打つことが大切なことだ。
普段のシステムとは違い、1、2着の価値が同じということが打牌内容に大きく影響してくる。
それまでのトータルポイントがあるなら、東1局からそれぞれのテーマを踏まえて打つ必要があるのだ。

現在開催中の「インターネット麻雀日本選手権2012」や日本プロ麻雀連盟のタイトル戦など、
複数回打って勝ち残りを決める場合は、それまでのトータルポイントに現在の得点、順位点を足して計算することになる。

今回の第3次プロテストではこんな問題が出題された。

タイトル戦決勝、最終戦南4局を以下の条件で迎えた。あなたの優勝条件を答えよ。

A+8,3P B▲2,7P C▲6,7P あなた+1,1P(ここまでの成績)

南4局 持ち点
東家A 30,300 南家(あなた)28,600 西家C 34,600 北家B 26,500

≪1≫ ツモアガリの場合の優勝条件を答えよ。
≪2≫ A、B、C各自から直撃の場合、何点以上が優勝条件か答えよ。

※順位点、点数計算は日本プロ麻雀連盟Aルールに準ずる

これは、実際にあった条件計算に基づいた問題で、プロとしては必須の問題。
プロを目指そうという方は特に、興味のある方は是非挑戦してみていただきたい。

中級/第65回『トーナメント戦』

『トーナメントとは』

麻雀でよく使われるトーナメントシステムは、半荘を1回〜複数回打って1卓の中で上位2名が勝ち上がりとなる方式である。
日本プロ麻雀連盟のタイトル戦では、十段戦、マスターズ、グランプリMAXの予選段階。
ロン2、天空麻雀など、ネット麻雀の大会やテレビ対局でもこの方式が使われている。
卓内での上位2名が勝ち上がりということは、1、2着は同じ「勝ち」3、4着は「負け」勝ちか負けか、2つの評価しかないということ。
ときには、安手に振り込んだり、仕掛けをアシストしたりと、上位2名が場を進行させる場面も増えてくる。
つまり、トップを目指したり、ラスを回避したりするのが基本となっている一般的なルールとは、戦い方も違うということである。
また、タイトル戦の決勝など、トップ条件の対局にも通じるところがある。

【戦術と条件計算】

65_01
画像は「第9回天空麻雀・女性大会予選B卓」のもの。
半荘1回戦で上位2名が勝ち上がりというシステムの対局である。(一発裏ドラ有り、各5に赤1枚、オーラス親のアガリやめ有り)
まず、それぞれのテーマを考えてみる。
親番の和泉は現在ラス目で、ターゲットである2着目の和久津まで23,900点差となっている。
この点差ならどれだけ無理があろうとも、すべて自分の都合でアガリに向かって直線的に打つべきである。
「他者に迷惑をかけてしまうかも……」などと考える人がいるかもしれないが、
「当然、この親は攻めてくる」というのが相手3者共通の認識なので、余計な気を使って手を曲げること自体が迷惑なことにもなり得る。
どう打とうとも誰かしらに迷惑がかかるのだから、とにかく自分のためだけに打つことを心がけるのが紳士的な打ち方であろう。
現在3着、北家の二階堂もマイナスしている状態なので和泉と同じようなことが言えるが、
ターゲットである和久津との点差が12,000点以内、つまり満貫ツモでオーラス親の和久津を逆転できる範囲である分、和泉より選択の幅が広がる。
一発裏ドラや赤牌が3枚入っていることもあり、満貫は現実的な条件である。
ここで和久津にこれ以上、点差を広げられることがなければ、オーラスにかけることもできるので、和泉ほど無理をする必要はない。
勝負所を見極めて打つという選択が残されている。
視点となっている黒沢は、現在南3局でトップ目に立っている。
ここで大切なのは、それぞれの選手がどういったテーマで、この局を打ってくるかということを把握しておくことだ。
配牌で中がトイツになっているが、防御を考えたときに残る形の都合が悪く、
和泉、二階堂の2者がほぼ攻めの姿勢であることを考えると迂闊に仕掛けることもできない。
上家に座っている和久津のアシストを期待するという戦い方もあるが、赤牌が入っているため、それは難しい。
黒沢がどれだけ安さをアピールしても、和久津の視点から赤牌の所在まで確信できるケースが少ないからである。
以上の理由から、この段階では黒沢は中を仕掛けないのがセオリーといえるだろう。
各自テーマに沿って打つのは当然として、他者のテーマを踏まえて押し引きや手順を判断することが勝率に大きく関係してくるのである。
オーラス
65_02
南3局は、黒沢が1シャンテンで中を仕掛けて、和泉から5,200の出アガリ。オーラスを迎えて点数状況は以下のようになっている。
東家・和久津37,000 南家・黒沢50,400 西家・二階堂25,600 北家・和泉7,000
二階堂は2着に着けている和久津との点差に変化がなかったため、満貫ツモまたは跳満の出アガリという条件が残った。
黒沢の条件は言うまでもないが、自分がアガるか流局、もしくは他者のアガリでもほぼ勝ち残りとなる。
和久津は流局か黒沢のアガリが通過条件。自分のアガリでトップ目に立つことができればアガリやめで終了となる。
和泉は和久津からの倍満直撃か、ツモアガリなら3倍満以上。
かなり難しい条件だが、かすかにでも勝ち上がる条件がある以上は、その目標に向かって打牌を選択するべきだ。
視点を親番の和久津に移してみよう。
65_03
5巡目、六万を引いた和久津の選択は打一万
二階堂の満貫ツモ条件は、単純に確率だけで言えば10%を下回るので、目一杯に構えずにライバルに対して安全牌を残すのは当然。
しかも、二階堂の河には早くも九索のトイツが打たれている。和久津は手が整う気配がなければ、危険を冒さずにオリる選択肢も残しておくべきである。
10巡目
65_04
1シャンテンになった和久津は手牌を目一杯構えたところで二階堂からリーチが入り、結果は二階堂の一発ツモで終了となった。
四万四万一索二索三索四索赤五索六索三筒四筒六筒七筒八筒 一発ツモ二筒
とりあえずは、打ちたい牌が現物になっているため問題なく打牌が選択できるが、もしこのあと局が続いた場合、和久津の選択が非常に難しい。
もちろん、二階堂がリーチとくる以上は条件を満たしていることは間違いないのだが、
出アガリでも満貫が完成している場合、和久津からの直撃でも条件クリアということになる。(5,200点の直撃では着順が変わらない)
和久津が二階堂のリーチを無視してストレートに打つと、二階堂のツモが2倍になるのと同じで、逆転を許す可能性も倍増してしまうのである。
仮に、和久津に好形のテンパイが入っても、オリという選択は消去してはならない場面であった。
実際の対局では、オーラスに至るまでに条件を把握しながら打つことが大切なことだ。
普段のシステムとは違い、1、2着の価値が同じということが打牌内容に大きく影響してくる。
それまでのトータルポイントがあるなら、東1局からそれぞれのテーマを踏まえて打つ必要があるのだ。
現在開催中の「インターネット麻雀日本選手権2012」や日本プロ麻雀連盟のタイトル戦など、
複数回打って勝ち残りを決める場合は、それまでのトータルポイントに現在の得点、順位点を足して計算することになる。
今回の第3次プロテストではこんな問題が出題された。

タイトル戦決勝、最終戦南4局を以下の条件で迎えた。あなたの優勝条件を答えよ。

A+8,3P B▲2,7P C▲6,7P あなた+1,1P(ここまでの成績)

南4局 持ち点
東家A 30,300 南家(あなた)28,600 西家C 34,600 北家B 26,500

≪1≫ ツモアガリの場合の優勝条件を答えよ。
≪2≫ A、B、C各自から直撃の場合、何点以上が優勝条件か答えよ。

※順位点、点数計算は日本プロ麻雀連盟Aルールに準ずる

これは、実際にあった条件計算に基づいた問題で、プロとしては必須の問題。
プロを目指そうという方は特に、興味のある方は是非挑戦してみていただきたい。

第21期 トーナメントレポート

2012年4月28日(土)、第21期麻雀マスターズ本戦およびトーナメント1回戦が行われ、
勝ち上がった28名が翌日のトーナメント2回戦、ベスト16、ベスト8と決勝の椅子を争い激戦した。

システムはトーナメント2回戦、ベスト16、ベスト8の各回で、通過順位により決定した組み合わせ4名で、
同一メンバーのまま半荘3回を戦い上位2名が勝ち上がりとなる。

トーナメント2回戦の勝ち上がり者、大筋は以下。

1卓:平田孝章(連盟)、高沢智(連盟)

平田は1半荘目に3倍満をツモアガると、2半荘目もトップで勝ち上がり濃厚とする。
3半荘目は、トータル2着目の高沢が南場の親で大きく加点し勝ち上がった。

2卓:石井一馬(最高位戦)、柴田弘幸(連盟)

石井は仕掛けを駆使し、局面をリードして優位のまま勝ち上がる。
柴田は4着スタートであったが、2半荘目トップで追い付くと、3半荘目はライバルの大きな放銃となる展開もあり勝ち上がりとなった。

3卓:浅井裕介(最高位戦)、泉亮多(連盟)

高打点が多い戦いとなったが、2半荘目までにプラスを重ねた浅井と泉は3半荘目も崩れず勝ち上がる。
ここで残念ながら敗退となったのは内川幸太郎(連盟)。
2半荘目、浅井と同点でオーラスを迎えるが競り負けると、後は必然的に苦しい戦いとなってしまった。

4卓:荒正義(連盟)、海谷善之さん(一般)

荒は苦しいスタートのように見えたが、1半荘目のオーラスで裏ドラを3枚乗せた跳満をツモアガリ2着とすると、
2半荘目は接戦を見事ものにしトップ。3半荘目は無理のない麻雀で勝ち上がりを決めた。
一方、海谷さんはトータルトップ目で迎えた3半荘目、オーラスにリーチで終局を狙うが親に6,000オール含む3連荘でテンパイ料の差まで追いつかれてしまう。
最後は海谷さんがリーチ、追いかける親はドラの發が暗刻となる仕掛けで勝負の分かれ目となったが、海谷さんに軍配が上がる。
ここで敗退となってしまったのは鳳凰位3連覇の実績がある古川孝次(連盟)。
1半荘目オーラス、荒の跳満親かぶり(裏ドラ3枚)で大きく沈んだのが響き、その後は浮上できなかった。

5卓:山井弘(連盟)、杉村泰治(連盟)

山井は1半荘目、東場の親で75,000点まで加点する爆発力を見せつけると、残る半荘を優位に進められ勝ち上がる。
杉村は2半荘目オーラスの親で、ライバルから12,000を直撃しトップを奪い取ると、3半荘目は山井と局を進めれば勝ち上がりという展開となった。

6卓:金太賢(協会)、小車祥(連盟)

金は前日の対局終了後、翌日の場所を確認するためこの会場を訪れていた。
その意識の高さからか麻雀も好スタートで、1、2半荘共にプラスで3半荘目も崩れることなく勝ち上がった。
小車は1半荘目に大きく沈んでしまうが2半荘目にトップを取り、3半荘目もトップでオーラスの親を迎える。
小車はノーテンでも勝ち上がりのため1局勝負かと思われたが、鳴きを入れた1,500で連荘しライバルに反撃のチャンスを与えてしまう。
その反撃のチャンスを得たのは、現十段位瀬戸熊直樹(連盟)。
満貫ツモを狙うも難しく、半ば諦めかけたオーラスはほぼ条件変わらずのもう1局。
一通、タンヤオ三色を狙い。

二万三万四万六万七万八万九万八筒五索五索六索七索八索  ドラ中

ここから五万を引きリーチ。直撃は考えにくいため、一万ツモのみ勝ち上がりとなるが、数巡後のツモは四万
裏ドラが四万五索なら勝ち上がりだが、ツモ回数もまだ残っているため瀬戸熊は四万を河に置く。
その後はアガり牌を引けず流局。ここで十段位は姿を消すこととなり、小車が間一髪勝ち上がりとなる。

7卓:沖野立矢(最高位戦)、加藤晋平(連盟)

この卓は唯一女流プロが残る卓となり、稲森英子(連盟)、斉藤智子(連盟)が戦った。
稲森は2戦連続4着となり敗退濃厚となってしまうが、諦めず戦い3半荘目は60,000点を超える。
3半荘目にその分失点を強いられたのは斉藤。
結果、稲森も届かず、女流プロはここでトーナメントから姿を消し、沖野と加藤が勝ち上がりとなった。

ベスト16トーナメントは勝ち上がった14名に、前年度優勝の奈良圭純、前日の本戦を1位通過した岡田茂が加わる。

奈良 圭純
奈良 圭純
岡田 茂
岡田 茂

その組み合わせは以下。

1卓:奈良圭純(連盟) vs 高沢智(連盟) vs 金太賢(協会) vs 沖野立矢(最高位戦)

1卓
左から 奈良 圭純(連盟)、沖野 立矢(最高位戦)
金 太賢(協会)、高沢 智(連盟)

2卓:岡田茂(連盟) vs 加藤晋平(連盟) vs 柴田弘幸(連盟) vs 山井弘(連盟)

2卓
左から 加藤晋平(連盟)、岡田茂(連盟)、
山井弘(連盟)、 柴田弘幸(連盟)

3卓:荒正義(連盟) vs 平田孝章(連盟) vs 小車祥(連盟) vs 浅井裕介(最高位戦)

3卓
左から 小車祥(連盟)、vs平田孝章(連盟)、
浅井裕介(最高位戦)、荒正義(連盟)

4卓:杉村泰治(連盟) vs 泉亮多(連盟) vs 石井一馬(最高位戦) vs 海谷善之さん(一般)

4卓
左から 石井一馬(最高位戦)、海谷善之さん(一般)
杉村泰治(連盟)、泉亮多(連盟)

卓は1半荘目トップの高沢、2半荘目大きなトップの金が優位に局を進め、前年度マスターズチャンピオン奈良は跳満をアガるも後が続かない。
\最終半荘、オーラスの親に望みをかける奈良だったが、金が自力で決着をつけた。

1卓勝ち上がり:金太賢(協会)、高沢智(連盟)

金 太賢(協会)
金 太賢(協会)

2卓は、2半荘目に親が連荘→流局といった展開で10本場にもなる打撃戦となった。
しかし蓋を開けると山井の1人浮き、3半荘目は残る3名が着順のみで変わる差。
しかしその3半荘目、オフェンスマスター山井は東1局、親番から良形でないリーチを敢行。
着順を争う3名は放銃を避けたいところだが、柴田は七対子をドラ待ちで追いかけリーチと勝負に出る。
間もなく山井はドラで柴田に放銃となり、順位ウマを加味するとたった一撃で全員との差がなくなってしまった。

柴田と岡田は45,000点程まで点数を伸ばし、局を進める展開となる。
オーラス満貫ツモを狙う山井に、以下の逆転の手が入ったかに見えた。

二万三万四万五万六万七万八万九万一索二索三索九筒九筒 ドラ一万

しかし、一万はすでに場に4枚。
ハイテイを狙っているであろう山井を横目に、岡田が自力で勝ち上がりを決めた。

2卓勝ち上がり:柴田弘幸(連盟)、岡田茂(連盟)

柴田弘幸(連盟)
柴田弘幸(連盟)

3卓は荒の点数が全く伸びず、仕掛けを入れても他家が一手早い。
2半荘終了時には1人沈みで敗退濃厚となってしまい、現鳳凰位はここで姿を消すこととなった。
残る3名は3半荘目を着順のみで変わる差で迎える。
小車、平田が少し優位な点差となる南1局、小車は七対子をドラ単騎でリーチする。
アガリに結び付けば決定打になるだろうが、追いかける立場で最後の親番である浅井は当然真っ向勝負。
2,600オールを引きアガリ一気にトップ目に立つ。

すると次は平田が8,000、そして12,000と加点すると、小車は追い付くのが難しく敗退となってしまった。

3卓勝ち上がり:平田孝章(連盟)、浅井裕介(最高位戦)

4卓は石井、泉が1半荘目2半荘目ともにオーラスまでトップを狙う接戦を繰り広げた。
軍配はどちらも石井に上がったが、泉もトータル3着の杉村に50ポイント近い差をつけ、2名はそのまま勝ち上がりとなった。
杉村は3半荘目で追い上げ、オーラスは逆転の手材料もあったが実らず敗退となってしまった。
また、一般参加で唯一ここまで奮闘した海谷さんも敗退となってしまった。

4卓勝ち上がり:石井一馬(最高位戦)、泉亮多(連盟)

泉亮多(連盟)
泉亮多(連盟)

いよいよベスト8トーナメントとなる。
ここを勝ち上がった4名が、翌日の決勝戦を戦うことができる。

masters21

組み合わせは以下。

1卓:金太賢(協会)vs浅井裕介(最高位戦)vs岡田茂(連盟)vs石井一馬(最高位戦)

1卓
左から 岡田茂(連盟)、石井一馬(最高位戦)
浅井裕介(最高位戦)、金太賢(協会)

2卓:平田孝章(連盟)vs柴田弘幸(連盟)vs高沢智(連盟)vs泉亮多(連盟)

2卓
左から 柴田弘幸(連盟)、泉亮多(連盟)、
高沢智(連盟)、平田孝章(連盟)

1卓は1半荘目高打点が連発するも、接戦となったオーラスを浅井がアガリトップで終える。
2半荘目の南1局、50,000点に届こうかという金の親リーチに対し、浅井は真っ向勝負に出て以下の手牌で追いかけリーチとする。

四万四万八万八万八万一筒一筒一筒六筒六筒南南南 リーチ

八万を暗カンした数巡後に六筒を力強く引き、8,000・16,000のアガりをモノにした浅井は勝ち上がり濃厚となる。

残る3名は、最終3半荘目を着順のみで決まるポイント差で迎える。
その東3局、西家・岡田のリーチは以下。

七万七万四筒五筒六筒三索三索四索四索五索五索西西 リーチ ドラ二万

一発で西を引きアガると、裏ドラは何と西
4000・8000で決勝進出へ大きく前進する。

しかし、石井は南3局の親で連荘を重ねる。
岡田は石井のリーチであろうが何度も勝負しオーラスを優位に迎えたかったが、オーラスは石井が200点岡田より上で迎える形となった。

点差変わらずオーラス1本場となった岡田の手牌は、自然に以下となる。

二万四万四万五万六万七万東東東発発 ポン中中中 ドラ発

岡田は迷わず四万切りとするが、間もなく石井が発を切りさらに次巡ツモ切りで発を並べる。
岡田にとっては、勝ち上がりとなれば悔やまないかもしれないが、結果は無情にも浅井のアガリで決まってしまった。

決勝進出者:浅井裕介(最高位戦)、石井一馬(最高位戦)

浅井 裕介(最高位戦)
浅井 裕介(最高位戦)
石井 一馬(最高位戦)
石井 一馬(最高位戦)

卓は、スタートから3局連続のアガリで50,000点を超えた平田の親番、東2局2本場で局面が大きく動く。
好調な平田に以下の形でテンパイが入る。

三万四万五万二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒八筒二索三索 ドラ六筒

安目の五万を引いた平田は感触が良くないためヤミテンとする。(対局後のコメントより)
そこに泉が先制リーチ。平田は手牌を崩し安全牌を打っていく。
その後に高沢が追いかけリーチとし、間もなく北を力強く引きアガる。
え?北は柴田が2枚、オリに回った平田が1枚…。国士無双の追いかけリーチであった。

決勝進出へ大きく前進した高沢、役満放銃を回避できホッとする平田、2名が優位にゲームを進める。
しかし、2半荘目にトップとなった泉が3半荘目に裏ドラ3枚となる8,000オールを引きアガリ、
負けじと平田が16,000をアガると、高沢はトータル3着まで後退してしまう。

高沢もハイテイで4,000・8,000を引きアガリ再逆転すると、トータル3着となった泉の照準は平田。
オーラスは、泉が一発か裏ドラ狙いのリーチをするも流局で終えた。

決勝進出者:高沢智(連盟)、平田孝章(連盟)

高沢智(連盟)
高沢智(連盟)
平田孝章(連盟)
平田孝章(連盟)

決勝進出者から以下のコメントをいただいた。

浅井裕介
「ベスト16の最終半荘、着順勝負はキツかったです。王位戦は決勝まであと一歩で敗退したので、その悔しさをバネに頑張りました。」

石井一馬
「今日は慎重に打ちました。それが良い結果になったと思います。初の決勝ですがいつものように打ちたいです。」

高沢智
「ベスト8は運にも恵まれていました。今日は緊張せず打てましたが、明日はどうか分かりません。」

平田孝章
「今日は本当に疲れました。明日までゆっくり寝て頑張ります。」

誰が優勝しても、新マスターズチャンピオンとなる決勝戦。
初の栄冠を手にするのは誰か!?

決勝観戦記は、トーナメント2回戦で惜しくも敗退となってしまった現十段位、瀬戸熊直樹プロが担当する予定です。
そちらも、連盟ホームページで掲載予定となっていますのでお楽しみに。

(文中敬称略)

麻雀マスターズ レポート/第21期 トーナメントレポート

2012年4月28日(土)、第21期麻雀マスターズ本戦およびトーナメント1回戦が行われ、
勝ち上がった28名が翌日のトーナメント2回戦、ベスト16、ベスト8と決勝の椅子を争い激戦した。
システムはトーナメント2回戦、ベスト16、ベスト8の各回で、通過順位により決定した組み合わせ4名で、
同一メンバーのまま半荘3回を戦い上位2名が勝ち上がりとなる。
トーナメント2回戦の勝ち上がり者、大筋は以下。

1卓:平田孝章(連盟)、高沢智(連盟)

平田は1半荘目に3倍満をツモアガると、2半荘目もトップで勝ち上がり濃厚とする。
3半荘目は、トータル2着目の高沢が南場の親で大きく加点し勝ち上がった。

2卓:石井一馬(最高位戦)、柴田弘幸(連盟)

石井は仕掛けを駆使し、局面をリードして優位のまま勝ち上がる。
柴田は4着スタートであったが、2半荘目トップで追い付くと、3半荘目はライバルの大きな放銃となる展開もあり勝ち上がりとなった。

3卓:浅井裕介(最高位戦)、泉亮多(連盟)

高打点が多い戦いとなったが、2半荘目までにプラスを重ねた浅井と泉は3半荘目も崩れず勝ち上がる。
ここで残念ながら敗退となったのは内川幸太郎(連盟)。
2半荘目、浅井と同点でオーラスを迎えるが競り負けると、後は必然的に苦しい戦いとなってしまった。

4卓:荒正義(連盟)、海谷善之さん(一般)

荒は苦しいスタートのように見えたが、1半荘目のオーラスで裏ドラを3枚乗せた跳満をツモアガリ2着とすると、
2半荘目は接戦を見事ものにしトップ。3半荘目は無理のない麻雀で勝ち上がりを決めた。
一方、海谷さんはトータルトップ目で迎えた3半荘目、オーラスにリーチで終局を狙うが親に6,000オール含む3連荘でテンパイ料の差まで追いつかれてしまう。
最後は海谷さんがリーチ、追いかける親はドラの發が暗刻となる仕掛けで勝負の分かれ目となったが、海谷さんに軍配が上がる。
ここで敗退となってしまったのは鳳凰位3連覇の実績がある古川孝次(連盟)。
1半荘目オーラス、荒の跳満親かぶり(裏ドラ3枚)で大きく沈んだのが響き、その後は浮上できなかった。

5卓:山井弘(連盟)、杉村泰治(連盟)

山井は1半荘目、東場の親で75,000点まで加点する爆発力を見せつけると、残る半荘を優位に進められ勝ち上がる。
杉村は2半荘目オーラスの親で、ライバルから12,000を直撃しトップを奪い取ると、3半荘目は山井と局を進めれば勝ち上がりという展開となった。

6卓:金太賢(協会)、小車祥(連盟)

金は前日の対局終了後、翌日の場所を確認するためこの会場を訪れていた。
その意識の高さからか麻雀も好スタートで、1、2半荘共にプラスで3半荘目も崩れることなく勝ち上がった。
小車は1半荘目に大きく沈んでしまうが2半荘目にトップを取り、3半荘目もトップでオーラスの親を迎える。
小車はノーテンでも勝ち上がりのため1局勝負かと思われたが、鳴きを入れた1,500で連荘しライバルに反撃のチャンスを与えてしまう。
その反撃のチャンスを得たのは、現十段位瀬戸熊直樹(連盟)。
満貫ツモを狙うも難しく、半ば諦めかけたオーラスはほぼ条件変わらずのもう1局。
一通、タンヤオ三色を狙い。
二万三万四万六万七万八万九万八筒五索五索六索七索八索  ドラ中
ここから五万を引きリーチ。直撃は考えにくいため、一万ツモのみ勝ち上がりとなるが、数巡後のツモは四万
裏ドラが四万五索なら勝ち上がりだが、ツモ回数もまだ残っているため瀬戸熊は四万を河に置く。
その後はアガり牌を引けず流局。ここで十段位は姿を消すこととなり、小車が間一髪勝ち上がりとなる。

7卓:沖野立矢(最高位戦)、加藤晋平(連盟)

この卓は唯一女流プロが残る卓となり、稲森英子(連盟)、斉藤智子(連盟)が戦った。
稲森は2戦連続4着となり敗退濃厚となってしまうが、諦めず戦い3半荘目は60,000点を超える。
3半荘目にその分失点を強いられたのは斉藤。
結果、稲森も届かず、女流プロはここでトーナメントから姿を消し、沖野と加藤が勝ち上がりとなった。

ベスト16トーナメントは勝ち上がった14名に、前年度優勝の奈良圭純、前日の本戦を1位通過した岡田茂が加わる。

奈良 圭純
奈良 圭純
岡田 茂
岡田 茂

その組み合わせは以下。

1卓:奈良圭純(連盟) vs 高沢智(連盟) vs 金太賢(協会) vs 沖野立矢(最高位戦)

1卓
左から 奈良 圭純(連盟)、沖野 立矢(最高位戦)
金 太賢(協会)、高沢 智(連盟)

2卓:岡田茂(連盟) vs 加藤晋平(連盟) vs 柴田弘幸(連盟) vs 山井弘(連盟)

2卓
左から 加藤晋平(連盟)、岡田茂(連盟)、
山井弘(連盟)、 柴田弘幸(連盟)

3卓:荒正義(連盟) vs 平田孝章(連盟) vs 小車祥(連盟) vs 浅井裕介(最高位戦)

3卓
左から 小車祥(連盟)、vs平田孝章(連盟)、
浅井裕介(最高位戦)、荒正義(連盟)

4卓:杉村泰治(連盟) vs 泉亮多(連盟) vs 石井一馬(最高位戦) vs 海谷善之さん(一般)

4卓
左から 石井一馬(最高位戦)、海谷善之さん(一般)
杉村泰治(連盟)、泉亮多(連盟)

卓は1半荘目トップの高沢、2半荘目大きなトップの金が優位に局を進め、前年度マスターズチャンピオン奈良は跳満をアガるも後が続かない。
\最終半荘、オーラスの親に望みをかける奈良だったが、金が自力で決着をつけた。

1卓勝ち上がり:金太賢(協会)、高沢智(連盟)

金 太賢(協会)
金 太賢(協会)

2卓は、2半荘目に親が連荘→流局といった展開で10本場にもなる打撃戦となった。
しかし蓋を開けると山井の1人浮き、3半荘目は残る3名が着順のみで変わる差。
しかしその3半荘目、オフェンスマスター山井は東1局、親番から良形でないリーチを敢行。
着順を争う3名は放銃を避けたいところだが、柴田は七対子をドラ待ちで追いかけリーチと勝負に出る。
間もなく山井はドラで柴田に放銃となり、順位ウマを加味するとたった一撃で全員との差がなくなってしまった。

柴田と岡田は45,000点程まで点数を伸ばし、局を進める展開となる。
オーラス満貫ツモを狙う山井に、以下の逆転の手が入ったかに見えた。
二万三万四万五万六万七万八万九万一索二索三索九筒九筒 ドラ一万
しかし、一万はすでに場に4枚。
ハイテイを狙っているであろう山井を横目に、岡田が自力で勝ち上がりを決めた。

2卓勝ち上がり:柴田弘幸(連盟)、岡田茂(連盟)

柴田弘幸(連盟)
柴田弘幸(連盟)

3卓は荒の点数が全く伸びず、仕掛けを入れても他家が一手早い。
2半荘終了時には1人沈みで敗退濃厚となってしまい、現鳳凰位はここで姿を消すこととなった。
残る3名は3半荘目を着順のみで変わる差で迎える。
小車、平田が少し優位な点差となる南1局、小車は七対子をドラ単騎でリーチする。
アガリに結び付けば決定打になるだろうが、追いかける立場で最後の親番である浅井は当然真っ向勝負。
2,600オールを引きアガリ一気にトップ目に立つ。

すると次は平田が8,000、そして12,000と加点すると、小車は追い付くのが難しく敗退となってしまった。

3卓勝ち上がり:平田孝章(連盟)、浅井裕介(最高位戦)

4卓は石井、泉が1半荘目2半荘目ともにオーラスまでトップを狙う接戦を繰り広げた。
軍配はどちらも石井に上がったが、泉もトータル3着の杉村に50ポイント近い差をつけ、2名はそのまま勝ち上がりとなった。
杉村は3半荘目で追い上げ、オーラスは逆転の手材料もあったが実らず敗退となってしまった。
また、一般参加で唯一ここまで奮闘した海谷さんも敗退となってしまった。

4卓勝ち上がり:石井一馬(最高位戦)、泉亮多(連盟)

泉亮多(連盟)
泉亮多(連盟)

いよいよベスト8トーナメントとなる。
ここを勝ち上がった4名が、翌日の決勝戦を戦うことができる。
masters21
組み合わせは以下。

1卓:金太賢(協会)vs浅井裕介(最高位戦)vs岡田茂(連盟)vs石井一馬(最高位戦)

1卓
左から 岡田茂(連盟)、石井一馬(最高位戦)
浅井裕介(最高位戦)、金太賢(協会)

2卓:平田孝章(連盟)vs柴田弘幸(連盟)vs高沢智(連盟)vs泉亮多(連盟)

2卓
左から 柴田弘幸(連盟)、泉亮多(連盟)、
高沢智(連盟)、平田孝章(連盟)

1卓は1半荘目高打点が連発するも、接戦となったオーラスを浅井がアガリトップで終える。
2半荘目の南1局、50,000点に届こうかという金の親リーチに対し、浅井は真っ向勝負に出て以下の手牌で追いかけリーチとする。
四万四万八万八万八万一筒一筒一筒六筒六筒南南南 リーチ
八万を暗カンした数巡後に六筒を力強く引き、8,000・16,000のアガりをモノにした浅井は勝ち上がり濃厚となる。
残る3名は、最終3半荘目を着順のみで決まるポイント差で迎える。
その東3局、西家・岡田のリーチは以下。
七万七万四筒五筒六筒三索三索四索四索五索五索西西 リーチ ドラ二万
一発で西を引きアガると、裏ドラは何と西
4000・8000で決勝進出へ大きく前進する。
しかし、石井は南3局の親で連荘を重ねる。
岡田は石井のリーチであろうが何度も勝負しオーラスを優位に迎えたかったが、オーラスは石井が200点岡田より上で迎える形となった。
点差変わらずオーラス1本場となった岡田の手牌は、自然に以下となる。
二万四万四万五万六万七万東東東発発 ポン中中中 ドラ発
岡田は迷わず四万切りとするが、間もなく石井が発を切りさらに次巡ツモ切りで発を並べる。
岡田にとっては、勝ち上がりとなれば悔やまないかもしれないが、結果は無情にも浅井のアガリで決まってしまった。

決勝進出者:浅井裕介(最高位戦)、石井一馬(最高位戦)

浅井 裕介(最高位戦)
浅井 裕介(最高位戦)
石井 一馬(最高位戦)
石井 一馬(最高位戦)

卓は、スタートから3局連続のアガリで50,000点を超えた平田の親番、東2局2本場で局面が大きく動く。
好調な平田に以下の形でテンパイが入る。

三万四万五万二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒八筒二索三索 ドラ六筒
安目の五万を引いた平田は感触が良くないためヤミテンとする。(対局後のコメントより)
そこに泉が先制リーチ。平田は手牌を崩し安全牌を打っていく。
その後に高沢が追いかけリーチとし、間もなく北を力強く引きアガる。
え?北は柴田が2枚、オリに回った平田が1枚…。国士無双の追いかけリーチであった。
決勝進出へ大きく前進した高沢、役満放銃を回避できホッとする平田、2名が優位にゲームを進める。
しかし、2半荘目にトップとなった泉が3半荘目に裏ドラ3枚となる8,000オールを引きアガリ、
負けじと平田が16,000をアガると、高沢はトータル3着まで後退してしまう。
高沢もハイテイで4,000・8,000を引きアガリ再逆転すると、トータル3着となった泉の照準は平田。
オーラスは、泉が一発か裏ドラ狙いのリーチをするも流局で終えた。

決勝進出者:高沢智(連盟)、平田孝章(連盟)

高沢智(連盟)
高沢智(連盟)
平田孝章(連盟)
平田孝章(連盟)

決勝進出者から以下のコメントをいただいた。

浅井裕介
「ベスト16の最終半荘、着順勝負はキツかったです。王位戦は決勝まであと一歩で敗退したので、その悔しさをバネに頑張りました。」
石井一馬
「今日は慎重に打ちました。それが良い結果になったと思います。初の決勝ですがいつものように打ちたいです。」
高沢智
「ベスト8は運にも恵まれていました。今日は緊張せず打てましたが、明日はどうか分かりません。」
平田孝章
「今日は本当に疲れました。明日までゆっくり寝て頑張ります。」
誰が優勝しても、新マスターズチャンピオンとなる決勝戦。
初の栄冠を手にするのは誰か!?
決勝観戦記は、トーナメント2回戦で惜しくも敗退となってしまった現十段位、瀬戸熊直樹プロが担当する予定です。
そちらも、連盟ホームページで掲載予定となっていますのでお楽しみに。
(文中敬称略)