第12期女流桜花決定戦 二日目観戦記 吾妻 さおり

「長くて短い1週間」

桜花は3日間の総合成績での戦いだが、各対局には1週間のインターバルがある。
1週間というのは、実に絶妙な間である。
ただ待つだけならあまりにも長すぎる時間だ。何もしないでのんびり身体を休めるなんて、よほど肝の座った人間にしか出来ない。
リードしている時はより長く感じて結構辛い期間だ。優勝も多少意識してしまうが1/3しか終わってないので今後どうなるかもわからない。
一方、不調を戻すためにはテーマを作ってかなり回数を打ち込む必要があるので、あっという間に感じる。
私は6回インターバルの経験がある。比較的良かったと思えるのは8期と9期の最終日前。もうやるしかないと思えて焦らなかったが、いくらでもやりようがある初日後の過ごし方は今でも一番難しいと思っている。

 

100

 

5回戦(起家から、内田・魚谷・石田・仲田)

各選手が1週間をどう過ごして、どんな気持ちで卓についているのか?開局で、早速魚谷と石田の意気込みが垣間見えた。

「魚谷、抜群のリーチバランス」

東1局 親 内田 ドラ八索

石田が遠い一筒から積極的に仕掛けてホンイツテンパイ。

二筒三筒四筒八筒九筒発発  ポン東東東  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き

魚谷も同テンのカン七筒だった。

四万四万五万五万六万六万四索五索六索六索六索六筒八筒  ツモ六筒

三索六索六筒に待ちを変えてリーチ、三索をツモって2,000・3,900。

 

100

 

魚谷のリーチバランスが良い。テンパイしながらの変化待ち。今後も三色など手変わりも見込める牌姿だったが、ピンズは石田の染め手と色被り。変則3メンチャンに変化した所でツモりに行ったのがピタリとハマった。
石田はアガれなかったが、今日はしっかり戦うという意志が伝わって来た。
2人の戦いを1局観ただけで、今日は上下のポイントが詰まりそうだと感じた。

「石田のファイティングポーズ」

東2局 親 魚谷 ドラ一索

先程アガった魚谷が11巡目に先制リーチ。
同巡、ドラドラの石田も追い付いた。

 

100

 

七筒は直前魚谷に間に合われた。カンチャン待ちだが、ヤミテンだと役なし。もし他家に合わせ打たれたらもう押せなくなってしまう。いくつかの手変わり牌もあるが迷いを払拭するような追っかけリーチでツモりに行く!!

結果は石田が七筒をツモって2,000・3,900。
魚谷の3メンチャンをかいくぐり、気合いで押し返した!

 

100

 
 

100

 

東3局 親 石田 ドラ三索

親番を迎えた石田はここが叩き所。

五万五万六万八万八万三索三索七索七索八索八索五筒五筒白  ドラ三索

ドラドラ七対子。先程切られたばかりの白単騎で即リーチとした。石田にとっては前巡に鳴かれなかった白は良い待ちで、リーチの一手なのかも知れない。しかし私は同じ打点なら一旦タンヤオ七対子ドラドラの六万待ちのヤミテンにする。一発裏ドラのない公式ルールの場合、タンヤオを崩せばリーチの1ハンを付けても出跳やツモ倍になる事はなく、白単騎リーチのメリットは少ないと思う。

 

100

 

結果は現物の六万が直前にテンパイした仲田に間に合って1,000点。
六万待ちヤミテンなら内田はツモ切りの可能性が高く、石田の頭ハネで12,000を加点して連荘だった。麻雀観の違いと言えばそれまでだが、結果は石田にとって雲泥の差となった。

「ツキを奪った1,000点」

東4局 親 仲田 ドラ九万

麻雀とは本当に怖いもので、石田が一生懸命戦って積みあげたツキをじっと耐えていた仲田がさらりと奪い取った。
なんと5巡目に789三色確定のテンパイ。ドラが1枚あって7,700、ツモれば3,900オール。ドラそばのペン七万なのでヤミテンに。
この時、石田・内田の手に七万が浮いていたが、先に打ち出すのはやはり石田だった。

「折れない心」

東4局 1本場 親 仲田 ドラ発

しかし、今日の石田はこれくらいの放銃ではめげない。

一索二索三索四索五索六索七索八索三筒四筒五筒発発  ツモ三索

ドラドラの勝負手を仕上げて2,000・3,900をツモり返す。

「100点の重み」

南4局 親 仲田 ドラ三万

仲田7巡目に一筒切りでタンピンドラのテンパイ。

二万三万四万六万七万八万六索六索二筒三筒四筒四筒五筒  ドラ三万

嬉しい手変わりは五筒しかないがヤミテンに。3者の点数が近く、現状微差の3着目。まずは堅実にアガリを拾い、着を上げてから連荘で加点狙いがセオリーだ。
しかし2巡後、空切り牌の四万を引いて今度はリーチに踏み切る。

 

100

 

この空切りリーチにはいくつかの理由が考えられる。
① 守備的思考
他家がアガリに来ているか、仲田のテンパイ気配に気付いたのかを確認。出アガリが期待出来そうならヤミのまま、気付かれてたり相手がオリ気味なら親満をツモりに行く。

② 戦略的思考
7巡目一筒切りリーチより、9巡目にドラそば四万切りリーチの方がマンズ濃厚の河に見えて三筒六筒待ちがぼやける。ドラを固めて持っているように、もしくはマンズが危険だと誤認させる意図

③ 打点的思考
手牌がさらに伸びるかの確認。1巡だけ高め6,000オールになる五筒の振り替わりを待ったが、空切り出来る牌を引き次第リーチするつもりだった。

④ 攻撃的思考
あえて数巡の猶予を作り、他家の手を進めて勝負させる意図。親リーチの時点で2シャンテンならオリても、1シャンテンやテンパイなら攻め返してくる可能性が増える。リスクも高いが出アガリも期待出来る。

いずれにしても怖い親リーチが飛んで来たが、戦う姿勢を示したのはオーラス16,400点で1人沈みの内田だ。今日はまだ一度もアガれず、リーチもさせてもらえない。内田だって戦う気持ちを強く持ってこの二日目を迎えたはず。勝負もせずにポイントを削られるなんてたまったものではない。

一万三万一索二索三索三索四索四索八索八索五筒六筒七筒  ツモ二万  ドラ三万

カン二万ツモで追いついた。一番のネックだったドラ表示牌のカンチャンが埋まって、満貫まで見えた。もちろん追いかけリーチ。安目の五索だが1,300・2,600ツモ。

 

100

 

内田はアガってもラスだが、仲田がリーチ棒と親被りにより29,900持ちとなる。1人で被れば12,000点だった沈みウマを仲田に4,000点分押し付けた。打点は5,200でも10,200点の価値がある嬉しいツモアガリとなった。

 

100

 

6回戦(起家から、内田・石田・仲田・魚谷)

「圧えつけリーチの怖さ」

東1局 親 内田 ドラ四筒

親の内田が12巡目にテンパイ。

二万二万四万五万六万一索二索三索四索五索八索八索九索  ツモ三索  ドラ四筒

六索七索ツモなら一気通貫があり、二万八索ツモならリャンメン待ちだったが、テンパイ牌は最も微妙な三索。ドラは1枚もない。マンズは一万五万と切っていて手変わり待ちは望みにくい。二万八索のシャンポン待ちでリーチに踏み切った。親番で巡目も深い。河には五万があり、一応二万は筋になっている。打点は妥協して連荘狙いの圧えつけリーチの意図だと思うが、この手を勝負局にするのはどうも内田らしくない。日頃なら一気通貫変化がある八索切りヤミテンで、先に危険牌を引けば撤退のイメージだ。
そして「圧えつけリーチ」というのは危険を孕んでいて、一番来て欲しくない人が来るのが常である。

内田のアタリ牌の八索を掴んでいた石田は、リーチと仕掛けの魚谷の2人を警戒してオリてしまった。
やはり向かって来るのはドラを固めた魚谷だ。

役牌の北を加カンでドラが暗刻になり、一直線にアガリに向かっていた魚谷はその後ツモが効かなかったが、内田の現物の二筒を鳴けて追いついた。残りは内田の二万と魚谷の五索が1対1の勝負だったが、内田が持って来たのは五索。8,000の放銃となった。

「内田の戦いはここから」

放銃したからといって萎える訳にはいかない。戦いは続いているのだ。内田は数局は丁寧に耐えて態勢を整え、東4局から動き出した。

東4局 親 魚谷 ドラ一索

二万二万六万七万八万五索六索五筒六筒七筒  ポン南南南  ツモ四索

南1局 親 内田 ドラ五筒

三万四万五万七万八万九万一索二索三索六索六索五筒六筒  リーチ  ロン七筒

南1局1本場 親 内田 ドラ九筒

一万二万三万五万六万四索五索六索六筒六筒七筒七筒七筒  リーチ  ツモ七万

3局連続でアガリ、持ち点を33,200まで復帰させた。

 

100

 

「仲田の技」

良いペースに入り始めた内田だったが、続く2本場は仲田が得意の仕掛けで局面をリードした。

南1局2本場 親 内田 ドラ南

一万三万二索三索六索七索四筒六筒九筒南発中中  ドラ南

2巡目にここから中をポン。
南を喰い取り、他家が字を絞っている内にゆっくりとホンイツに移行して1人テンパイ。

一索二索三索南南発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン中中中

仲田の徹底的な仕掛けは、手牌の理はさほど追ってないように思う。「こういう仕掛けは上手く行かない事の方が多いよね」位に本人も思っているだろう。ただ、今期の対局者を見て「動いた方がいい」と作戦を立てたはずだ。仕掛ければ、石田・内田の動向はかなりわかりやすくなる。唯一仕掛けで対抗しそうなのは魚谷だが、内田が初日に背負わせたビハインドが響いていて、今の所まだ仲田を脅かす位置には居ない。
いや、もっとシンプルな思考でオリる局を減らすべくリスクも承知で果敢に鳴いているのかも知れない。

ラス目から1人テンパイ、ピンフツモハイテイとジワジワ加点して原点に近づいた仲田の親番。準備は整ったと言わんばかりの3,900オールが炸裂した!

南3局 親 仲田 ドラ三索

二万三万三索四索五索八索八索八索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ四万

そのまま仲田がトップで終了。2着はオーラスにリーチタンヤオピンフをアガった石田。

 

100

 

7回戦(起家から、石田・魚谷・内田・仲田)

「石田の先制」

東1局 親 石田 ドラ九筒

まずは石田のリーチピンフが高目の三色で決まる。

 

100

 

「魚谷、どん底からの生還」

7回戦も11,600放銃スタートと後のない魚谷。

東2局 親魚谷 ドラ二万

八万八万三索一筒一筒三筒三筒四筒四筒南南発発  リーチ  ロン三索

場に安いソウズの待ち取りで4,800をアガリ連荘。

東2局1本場 親魚谷 ドラ八筒

次は積極的に仕掛けて7,700テンパイをするが、ヤミテン三色ドラの内田に放銃してしまう。

 

100

 

今までのポイント、そしてこの半荘の持ち点。とことん厳しい立場の魚谷。東3局1本場もホンイツテンパイを入れたがもう流局かと思われたが、思いもよらない相手からのハイテイロンで転機が訪れる。

 

100

 

最後のツモでメンホンテンパイを入れた仲田が、内田には通りそうで、魚谷には超ド級危険牌の南を打ち抜いたのだ。
私はこの瞬間、魚谷の反撃がどこかで必ず来ると直感した。
この局について、仲田は感想戦で内田に連荘される位なら魚谷に振っても良しと言った。まだ二日目。局消化を考えるのは早過ぎる気もするが、満貫放銃してそこまで割り切れるならそれはそれで凄いメンタルだ。

「マイペースに攻める石田」

東4局 親仲田 ドラ四索

石田はこの手をアガってさらに加点する。

二索二索三索四索五索三筒三筒四筒四筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒

「打てなかったドラ」

南4局 親仲田 ドラ北

内田がタンヤオでテンパイ。

三万四万五万五万六万七万二索三索四索五索五索六筒八筒

28,100持ちの2着目。出アガリは浮かないがツモれば浮く。魚谷とは900点差でリーチ棒を出すと3着目に落ちる。ピンズは仲田の染め色。五筒引きはタンピンになり条件を満たす。ここはヤミテンを選択。流局して1人テンパイでも浮きだ。しかし終盤に持って来たのはドラで生牌の北だった。

 

100

 

今決定戦初日はドラを積極的に切った。その布石を回収する勝負局がここである!勇気を振り絞ってドラを叩き切る姿が観たい!!
しかし内田は切れずにオリた。ドラでの放銃は怖い。もし仲田にロンならラス落ちだが、戦わなければ勝てないのも内田自身が一番感じていたはずだ。
暴牌なのか、勝負すべき牌なのか。判断はとてつもなく難しい。タイトル戦ならではの重圧を強く感じた1局だった。

結局全員ノーテンで石田が1人浮きトップを勝ち取った。
あれだけ苦しかった魚谷も27,200の3着をキープ。最小限の失点に留まった。

 

100

 

8回戦 起家から、仲田・石田・魚谷・内田

「水を得たマーメイド」

私が予感していた魚谷の時間はすぐに訪れた。

東1局 1本場 親仲田 ドラ三索

まずは一万を引き戻してこのテンパイが入る。

一万二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒

待ちはドラ含みの三索六索三筒切りでリーチも高目ツモ1,300-2,600で悪くはない。
しかし、魚谷は一万ツモ切りでテンパイ外し。その後六万ツモは345の可能性が多少残るがこれもツモ切り。これは三万六万四万七万の重なり比較で四万七万の方がいいという判断か、三色は456に絞っているのかも知れない。

そして再びテンパイ。

二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒  ツモ六索

ここで高目三色リーチに出た。安目の三筒は山になく、高目の六筒はなんと3枚生きていた!

 

100

 

強い意志のこもった六筒ツモ、渾身の3,000・6,000!!

 

100

 

東2局 親石田 ドラ二索

七万八万九万三索四索一筒一筒三筒四筒五筒中中中  リーチ  ツモ二索

魚谷、続いて2,000・3,900。

「魚谷を噴かせた仲田の対応」

東3局 親魚谷 ドラ南

さて、魚谷復活のきっかけを与えてしまった仲田。ここからの対応が興味深かった。

二万三万四万四万五万五万六万七万二索三索四索五筒五筒  ロン六万

リーチツモなら1,300・2,600の魅力に負けずこの手をきっちりヤミテン。まずは魚谷の親を2,000点で落とす。

そして迎えた親番。

南1局 親仲田 ドラ六索

二万三万二索三索四索七索八索九索二筒三筒四筒五筒五筒

ピンフ高目三色の勝負手だが、これもヤミテン。一万で1,500は1回は見逃したい位の牌姿だ。ドラの六索と入れ替えれば6,000オールも見込めるが、先に一万ツモ700オールはあまりに勿体ないのでリーチしたい気もあるだろう。
結果は四万ロンで5,800。

これが仲田なりの対応なのか。誰かが好調で自分に戦う力があるなら動いて打開するが、自らチャンスを与えてしまった場合は堅実に態勢を立て直す。高目でアガれて、少しは良くなって来たか。

南1局1本場 親仲田 ドラ七筒

今度は魚谷からの先制リーチを受ける。ツモれないまま何巡も過ぎるが、仲田はそろそろだと感じたのか、終盤に三筒をチーする。自身はテンパイまで漕ぎ着けられるか微妙な牌姿だが、この鳴きで魚谷のツモ牌7枚目の四筒喰い下げに成功。しかし魚谷は8枚目の一筒をツモアガった。
内田が鳴ける牌を下ろせばきっと仲田はもう一度チーしただろう。感性が鋭く、本当に観ていて面白い打ち手だ。

 

100

 
 

100

 
 

100

 

「ドラドラ七対子VSドラ単騎七対子」

南2局 親石田 ドラ白

 

100

 

ドラドラ七対子の内田と、ドラ単騎七対子の魚谷。
どちらもヤミテンだが、内田が東を出アガリ6,400。ラス抜けに成功する。
仲田も七対子1シャンテンで東が待ちになるか、場合によっては放銃もあった。公式ルールはドラが字牌だと出て行かない手組をしがちになり、トイツ場になるのも見所だ。

8回戦は魚谷の大トップ。放銃もないがアガリもなかった石田がラスを引かされた。

 

100

 

全12回戦中8回戦が終了した。

首位は+21.3Pの仲田で、要所でアガる安定感があった。唯一の不安材料は魚谷に打った南だが、仲田は平たい場を好む打ち手だ。一貫してポイントのある相手に対しては致命的な放銃をしないし、とことん辛く打てている。本人からしてみたらイメージ通りの進行なのだろう。

2番手に付けたのは+14.9Pの石田。一日を通して戦う姿勢を見せ続けてくれ、牌も付いて来ていた。最終日に繋がる良い内容だったと思う。ポイントは伸びなかったが首位との差は縮まった。大事な局で今日のような踏み込む麻雀が打てれば逆転優勝出来ると思う。

3位は▲1.6Pの内田。5回戦は1人沈みを回避し、半荘1回で首位に立てる位置をキープした丁寧さは流石だ。しかし初日に比べて戦える局が減っているのが気になる。後になればなるほど勝負するのは厳しくなる。最終日には闘志を燃やし頂点を目指す内田が観たい。

魚谷は▲34.6Pまで復活。あの三色は本当に格好良かった。8回戦のトップ1つであんなに苦しかった7回分のマイナスをほぼ半分にし、残りは4回ある。優勝を現実的に見据えられる位置まで漕ぎ着けた。最後の加速はドラマティックな大逆転劇を存分に期待させてくれる。

最終日は大波乱の予感がする。

女流プロリーグ(女流桜花) 決勝観戦記/第12期女流桜花決定戦 二日目観戦記 吾妻 さおり

「長くて短い1週間」
桜花は3日間の総合成績での戦いだが、各対局には1週間のインターバルがある。
1週間というのは、実に絶妙な間である。
ただ待つだけならあまりにも長すぎる時間だ。何もしないでのんびり身体を休めるなんて、よほど肝の座った人間にしか出来ない。
リードしている時はより長く感じて結構辛い期間だ。優勝も多少意識してしまうが1/3しか終わってないので今後どうなるかもわからない。
一方、不調を戻すためにはテーマを作ってかなり回数を打ち込む必要があるので、あっという間に感じる。
私は6回インターバルの経験がある。比較的良かったと思えるのは8期と9期の最終日前。もうやるしかないと思えて焦らなかったが、いくらでもやりようがある初日後の過ごし方は今でも一番難しいと思っている。
 
100
 
5回戦(起家から、内田・魚谷・石田・仲田)
各選手が1週間をどう過ごして、どんな気持ちで卓についているのか?開局で、早速魚谷と石田の意気込みが垣間見えた。
「魚谷、抜群のリーチバランス」
東1局 親 内田 ドラ八索
石田が遠い一筒から積極的に仕掛けてホンイツテンパイ。
二筒三筒四筒八筒九筒発発  ポン東東東  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き
魚谷も同テンのカン七筒だった。
四万四万五万五万六万六万四索五索六索六索六索六筒八筒  ツモ六筒
三索六索六筒に待ちを変えてリーチ、三索をツモって2,000・3,900。
 
100
 
魚谷のリーチバランスが良い。テンパイしながらの変化待ち。今後も三色など手変わりも見込める牌姿だったが、ピンズは石田の染め手と色被り。変則3メンチャンに変化した所でツモりに行ったのがピタリとハマった。
石田はアガれなかったが、今日はしっかり戦うという意志が伝わって来た。
2人の戦いを1局観ただけで、今日は上下のポイントが詰まりそうだと感じた。
「石田のファイティングポーズ」
東2局 親 魚谷 ドラ一索
先程アガった魚谷が11巡目に先制リーチ。
同巡、ドラドラの石田も追い付いた。
 
100
 
七筒は直前魚谷に間に合われた。カンチャン待ちだが、ヤミテンだと役なし。もし他家に合わせ打たれたらもう押せなくなってしまう。いくつかの手変わり牌もあるが迷いを払拭するような追っかけリーチでツモりに行く!!
結果は石田が七筒をツモって2,000・3,900。
魚谷の3メンチャンをかいくぐり、気合いで押し返した!
 
100
 
 
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東3局 親 石田 ドラ三索
親番を迎えた石田はここが叩き所。
五万五万六万八万八万三索三索七索七索八索八索五筒五筒白  ドラ三索
ドラドラ七対子。先程切られたばかりの白単騎で即リーチとした。石田にとっては前巡に鳴かれなかった白は良い待ちで、リーチの一手なのかも知れない。しかし私は同じ打点なら一旦タンヤオ七対子ドラドラの六万待ちのヤミテンにする。一発裏ドラのない公式ルールの場合、タンヤオを崩せばリーチの1ハンを付けても出跳やツモ倍になる事はなく、白単騎リーチのメリットは少ないと思う。
 
100
 
結果は現物の六万が直前にテンパイした仲田に間に合って1,000点。
六万待ちヤミテンなら内田はツモ切りの可能性が高く、石田の頭ハネで12,000を加点して連荘だった。麻雀観の違いと言えばそれまでだが、結果は石田にとって雲泥の差となった。
「ツキを奪った1,000点」
東4局 親 仲田 ドラ九万
麻雀とは本当に怖いもので、石田が一生懸命戦って積みあげたツキをじっと耐えていた仲田がさらりと奪い取った。
なんと5巡目に789三色確定のテンパイ。ドラが1枚あって7,700、ツモれば3,900オール。ドラそばのペン七万なのでヤミテンに。
この時、石田・内田の手に七万が浮いていたが、先に打ち出すのはやはり石田だった。
「折れない心」
東4局 1本場 親 仲田 ドラ発
しかし、今日の石田はこれくらいの放銃ではめげない。
一索二索三索四索五索六索七索八索三筒四筒五筒発発  ツモ三索
ドラドラの勝負手を仕上げて2,000・3,900をツモり返す。
「100点の重み」
南4局 親 仲田 ドラ三万
仲田7巡目に一筒切りでタンピンドラのテンパイ。
二万三万四万六万七万八万六索六索二筒三筒四筒四筒五筒  ドラ三万
嬉しい手変わりは五筒しかないがヤミテンに。3者の点数が近く、現状微差の3着目。まずは堅実にアガリを拾い、着を上げてから連荘で加点狙いがセオリーだ。
しかし2巡後、空切り牌の四万を引いて今度はリーチに踏み切る。
 
100
 
この空切りリーチにはいくつかの理由が考えられる。
① 守備的思考
他家がアガリに来ているか、仲田のテンパイ気配に気付いたのかを確認。出アガリが期待出来そうならヤミのまま、気付かれてたり相手がオリ気味なら親満をツモりに行く。
② 戦略的思考
7巡目一筒切りリーチより、9巡目にドラそば四万切りリーチの方がマンズ濃厚の河に見えて三筒六筒待ちがぼやける。ドラを固めて持っているように、もしくはマンズが危険だと誤認させる意図
③ 打点的思考
手牌がさらに伸びるかの確認。1巡だけ高め6,000オールになる五筒の振り替わりを待ったが、空切り出来る牌を引き次第リーチするつもりだった。
④ 攻撃的思考
あえて数巡の猶予を作り、他家の手を進めて勝負させる意図。親リーチの時点で2シャンテンならオリても、1シャンテンやテンパイなら攻め返してくる可能性が増える。リスクも高いが出アガリも期待出来る。
いずれにしても怖い親リーチが飛んで来たが、戦う姿勢を示したのはオーラス16,400点で1人沈みの内田だ。今日はまだ一度もアガれず、リーチもさせてもらえない。内田だって戦う気持ちを強く持ってこの二日目を迎えたはず。勝負もせずにポイントを削られるなんてたまったものではない。
一万三万一索二索三索三索四索四索八索八索五筒六筒七筒  ツモ二万  ドラ三万
カン二万ツモで追いついた。一番のネックだったドラ表示牌のカンチャンが埋まって、満貫まで見えた。もちろん追いかけリーチ。安目の五索だが1,300・2,600ツモ。
 
100
 
内田はアガってもラスだが、仲田がリーチ棒と親被りにより29,900持ちとなる。1人で被れば12,000点だった沈みウマを仲田に4,000点分押し付けた。打点は5,200でも10,200点の価値がある嬉しいツモアガリとなった。
 
100
 
6回戦(起家から、内田・石田・仲田・魚谷)
「圧えつけリーチの怖さ」
東1局 親 内田 ドラ四筒
親の内田が12巡目にテンパイ。
二万二万四万五万六万一索二索三索四索五索八索八索九索  ツモ三索  ドラ四筒
六索七索ツモなら一気通貫があり、二万八索ツモならリャンメン待ちだったが、テンパイ牌は最も微妙な三索。ドラは1枚もない。マンズは一万五万と切っていて手変わり待ちは望みにくい。二万八索のシャンポン待ちでリーチに踏み切った。親番で巡目も深い。河には五万があり、一応二万は筋になっている。打点は妥協して連荘狙いの圧えつけリーチの意図だと思うが、この手を勝負局にするのはどうも内田らしくない。日頃なら一気通貫変化がある八索切りヤミテンで、先に危険牌を引けば撤退のイメージだ。
そして「圧えつけリーチ」というのは危険を孕んでいて、一番来て欲しくない人が来るのが常である。
内田のアタリ牌の八索を掴んでいた石田は、リーチと仕掛けの魚谷の2人を警戒してオリてしまった。
やはり向かって来るのはドラを固めた魚谷だ。
役牌の北を加カンでドラが暗刻になり、一直線にアガリに向かっていた魚谷はその後ツモが効かなかったが、内田の現物の二筒を鳴けて追いついた。残りは内田の二万と魚谷の五索が1対1の勝負だったが、内田が持って来たのは五索。8,000の放銃となった。
「内田の戦いはここから」
放銃したからといって萎える訳にはいかない。戦いは続いているのだ。内田は数局は丁寧に耐えて態勢を整え、東4局から動き出した。
東4局 親 魚谷 ドラ一索
二万二万六万七万八万五索六索五筒六筒七筒  ポン南南南  ツモ四索
南1局 親 内田 ドラ五筒
三万四万五万七万八万九万一索二索三索六索六索五筒六筒  リーチ  ロン七筒
南1局1本場 親 内田 ドラ九筒
一万二万三万五万六万四索五索六索六筒六筒七筒七筒七筒  リーチ  ツモ七万
3局連続でアガリ、持ち点を33,200まで復帰させた。
 
100
 
「仲田の技」
良いペースに入り始めた内田だったが、続く2本場は仲田が得意の仕掛けで局面をリードした。
南1局2本場 親 内田 ドラ南
一万三万二索三索六索七索四筒六筒九筒南発中中  ドラ南
2巡目にここから中をポン。
南を喰い取り、他家が字を絞っている内にゆっくりとホンイツに移行して1人テンパイ。
一索二索三索南南発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン中中中
仲田の徹底的な仕掛けは、手牌の理はさほど追ってないように思う。「こういう仕掛けは上手く行かない事の方が多いよね」位に本人も思っているだろう。ただ、今期の対局者を見て「動いた方がいい」と作戦を立てたはずだ。仕掛ければ、石田・内田の動向はかなりわかりやすくなる。唯一仕掛けで対抗しそうなのは魚谷だが、内田が初日に背負わせたビハインドが響いていて、今の所まだ仲田を脅かす位置には居ない。
いや、もっとシンプルな思考でオリる局を減らすべくリスクも承知で果敢に鳴いているのかも知れない。
ラス目から1人テンパイ、ピンフツモハイテイとジワジワ加点して原点に近づいた仲田の親番。準備は整ったと言わんばかりの3,900オールが炸裂した!
南3局 親 仲田 ドラ三索
二万三万三索四索五索八索八索八索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ四万
そのまま仲田がトップで終了。2着はオーラスにリーチタンヤオピンフをアガった石田。
 
100
 
7回戦(起家から、石田・魚谷・内田・仲田)
「石田の先制」
東1局 親 石田 ドラ九筒
まずは石田のリーチピンフが高目の三色で決まる。
 
100
 
「魚谷、どん底からの生還」
7回戦も11,600放銃スタートと後のない魚谷。
東2局 親魚谷 ドラ二万
八万八万三索一筒一筒三筒三筒四筒四筒南南発発  リーチ  ロン三索
場に安いソウズの待ち取りで4,800をアガリ連荘。
東2局1本場 親魚谷 ドラ八筒
次は積極的に仕掛けて7,700テンパイをするが、ヤミテン三色ドラの内田に放銃してしまう。
 
100
 
今までのポイント、そしてこの半荘の持ち点。とことん厳しい立場の魚谷。東3局1本場もホンイツテンパイを入れたがもう流局かと思われたが、思いもよらない相手からのハイテイロンで転機が訪れる。
 
100
 
最後のツモでメンホンテンパイを入れた仲田が、内田には通りそうで、魚谷には超ド級危険牌の南を打ち抜いたのだ。
私はこの瞬間、魚谷の反撃がどこかで必ず来ると直感した。
この局について、仲田は感想戦で内田に連荘される位なら魚谷に振っても良しと言った。まだ二日目。局消化を考えるのは早過ぎる気もするが、満貫放銃してそこまで割り切れるならそれはそれで凄いメンタルだ。
「マイペースに攻める石田」
東4局 親仲田 ドラ四索
石田はこの手をアガってさらに加点する。
二索二索三索四索五索三筒三筒四筒四筒五筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒
「打てなかったドラ」
南4局 親仲田 ドラ北
内田がタンヤオでテンパイ。
三万四万五万五万六万七万二索三索四索五索五索六筒八筒
28,100持ちの2着目。出アガリは浮かないがツモれば浮く。魚谷とは900点差でリーチ棒を出すと3着目に落ちる。ピンズは仲田の染め色。五筒引きはタンピンになり条件を満たす。ここはヤミテンを選択。流局して1人テンパイでも浮きだ。しかし終盤に持って来たのはドラで生牌の北だった。
 
100
 
今決定戦初日はドラを積極的に切った。その布石を回収する勝負局がここである!勇気を振り絞ってドラを叩き切る姿が観たい!!
しかし内田は切れずにオリた。ドラでの放銃は怖い。もし仲田にロンならラス落ちだが、戦わなければ勝てないのも内田自身が一番感じていたはずだ。
暴牌なのか、勝負すべき牌なのか。判断はとてつもなく難しい。タイトル戦ならではの重圧を強く感じた1局だった。
結局全員ノーテンで石田が1人浮きトップを勝ち取った。
あれだけ苦しかった魚谷も27,200の3着をキープ。最小限の失点に留まった。
 
100
 
8回戦 起家から、仲田・石田・魚谷・内田
「水を得たマーメイド」
私が予感していた魚谷の時間はすぐに訪れた。
東1局 1本場 親仲田 ドラ三索
まずは一万を引き戻してこのテンパイが入る。
一万二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒
待ちはドラ含みの三索六索三筒切りでリーチも高目ツモ1,300-2,600で悪くはない。
しかし、魚谷は一万ツモ切りでテンパイ外し。その後六万ツモは345の可能性が多少残るがこれもツモ切り。これは三万六万四万七万の重なり比較で四万七万の方がいいという判断か、三色は456に絞っているのかも知れない。
そして再びテンパイ。
二万三万四万四万五万六万七万四索五索三筒三筒四筒五筒  ツモ六索
ここで高目三色リーチに出た。安目の三筒は山になく、高目の六筒はなんと3枚生きていた!
 
100
 
強い意志のこもった六筒ツモ、渾身の3,000・6,000!!
 
100
 
東2局 親石田 ドラ二索
七万八万九万三索四索一筒一筒三筒四筒五筒中中中  リーチ  ツモ二索
魚谷、続いて2,000・3,900。
「魚谷を噴かせた仲田の対応」
東3局 親魚谷 ドラ南
さて、魚谷復活のきっかけを与えてしまった仲田。ここからの対応が興味深かった。
二万三万四万四万五万五万六万七万二索三索四索五筒五筒  ロン六万
リーチツモなら1,300・2,600の魅力に負けずこの手をきっちりヤミテン。まずは魚谷の親を2,000点で落とす。
そして迎えた親番。
南1局 親仲田 ドラ六索
二万三万二索三索四索七索八索九索二筒三筒四筒五筒五筒
ピンフ高目三色の勝負手だが、これもヤミテン。一万で1,500は1回は見逃したい位の牌姿だ。ドラの六索と入れ替えれば6,000オールも見込めるが、先に一万ツモ700オールはあまりに勿体ないのでリーチしたい気もあるだろう。
結果は四万ロンで5,800。
これが仲田なりの対応なのか。誰かが好調で自分に戦う力があるなら動いて打開するが、自らチャンスを与えてしまった場合は堅実に態勢を立て直す。高目でアガれて、少しは良くなって来たか。
南1局1本場 親仲田 ドラ七筒
今度は魚谷からの先制リーチを受ける。ツモれないまま何巡も過ぎるが、仲田はそろそろだと感じたのか、終盤に三筒をチーする。自身はテンパイまで漕ぎ着けられるか微妙な牌姿だが、この鳴きで魚谷のツモ牌7枚目の四筒喰い下げに成功。しかし魚谷は8枚目の一筒をツモアガった。
内田が鳴ける牌を下ろせばきっと仲田はもう一度チーしただろう。感性が鋭く、本当に観ていて面白い打ち手だ。
 
100
 
 
100
 
 
100
 
「ドラドラ七対子VSドラ単騎七対子」
南2局 親石田 ドラ白
 
100
 
ドラドラ七対子の内田と、ドラ単騎七対子の魚谷。
どちらもヤミテンだが、内田が東を出アガリ6,400。ラス抜けに成功する。
仲田も七対子1シャンテンで東が待ちになるか、場合によっては放銃もあった。公式ルールはドラが字牌だと出て行かない手組をしがちになり、トイツ場になるのも見所だ。
8回戦は魚谷の大トップ。放銃もないがアガリもなかった石田がラスを引かされた。
 
100
 
全12回戦中8回戦が終了した。
首位は+21.3Pの仲田で、要所でアガる安定感があった。唯一の不安材料は魚谷に打った南だが、仲田は平たい場を好む打ち手だ。一貫してポイントのある相手に対しては致命的な放銃をしないし、とことん辛く打てている。本人からしてみたらイメージ通りの進行なのだろう。
2番手に付けたのは+14.9Pの石田。一日を通して戦う姿勢を見せ続けてくれ、牌も付いて来ていた。最終日に繋がる良い内容だったと思う。ポイントは伸びなかったが首位との差は縮まった。大事な局で今日のような踏み込む麻雀が打てれば逆転優勝出来ると思う。
3位は▲1.6Pの内田。5回戦は1人沈みを回避し、半荘1回で首位に立てる位置をキープした丁寧さは流石だ。しかし初日に比べて戦える局が減っているのが気になる。後になればなるほど勝負するのは厳しくなる。最終日には闘志を燃やし頂点を目指す内田が観たい。
魚谷は▲34.6Pまで復活。あの三色は本当に格好良かった。8回戦のトップ1つであんなに苦しかった7回分のマイナスをほぼ半分にし、残りは4回ある。優勝を現実的に見据えられる位置まで漕ぎ着けた。最後の加速はドラマティックな大逆転劇を存分に期待させてくれる。
最終日は大波乱の予感がする。

第175回:プロ雀士インタビュー 野方 祐介  インタビュアー:赤司 美奈子

<人は何とも言わばいえ我の行く道我のみぞ知る>

これは坂本龍馬が残した言葉であるが、このような生き方をしてみたいという願いをこめて、私はこの言葉が好きだ。
しかし、野方祐介はこの言葉を地でいっている人だと思う。

私が彼に持っている印象は、見栄を張らない、嘘をつかない、飾らない、世間体を気にしない、 思っていることはストレートに言う、弱みを包み隠さず話してくる 、割と頑固なところもある、他にも、あまり多くを語らない、友達が多い、お酒が好き、などの 印象があるが、彼は周囲に流されずに己に正直に生きている人だと思う。

今回王位を戴冠した野方祐介の栄えあるインタビュアーに選んでいただいた23期生赤司美奈子です!よろしくお願いいたします!

11月26日 王位戦決勝日

<優勝は野方祐介!>

野方がとったかー!なんだかじーんとしたものがこみ上げる。身近な人間がタイトルを取るとこんなにも感動するものなんだ!
だが、びっくり!という感じではなかった。今まで彼の対局を映像で観戦していて、タイトル戦の決勝でも物怖じせずに堂々と自分の麻雀を打っている姿をみて、いつかタイトル取りそうだなあと思っていた。

野方から、「インタビュー引き受けてくれる?」と、連絡が来たのは次の日だ。
「え!?私?」突然何かのグランプリに選ばれたような華やいだ気分になったが、躊躇した。野方の周りにいる熱い麻雀仲間を差し置いて私がインタビューをしていいものだろうか…。
雀風も性格もとらえどころが難しい野方祐介を私がうまく表現できるのだろうか…。
悩んだが、せっかく選んでもらえた嬉しさと、新しい挑戦をさせていただくつもりで、謹んでお受けさせていただくことにした。

インタビュー当日

待ち合わせ場所に行くと、先に到着しているはずの野方の姿が見当たらない。
上野駅公園口で立ち尽くす…。
電話もつながらない。

闇夜に広がる上野公園の入り口が目に入る。
(まさか…)
(彼ならありえる…)
広大な上野公園から野方を見つけ出すのは困難だ。公園改札を待ち合わせ場所にした自分をうらんだ…不安な気持ちでいっぱいになった。何もせずにはおれず公園の見取り図を検索する。

しばらくして野方から着信があった。

赤司『どこいったのー?』

野方「どこだろうここ?マツキヨが見える」

公園の中じゃないようだ。ほっとした。(しかしなぜ移動したんだ!?)
電話をしながら横断歩道の向こうに野方を見つける。飛び跳ねながら笑顔で手を振っている(笑)なんだか可愛らしい。

赤司『そのままこっちのほうに歩いてきて~』

野方「まだ見つけてない」

えーーーーーーーーーーー!
あんなにテンション高く誰に対して手を振ってたんだ一体!?
彼は待ち合わせにも特徴を出してくる…

インタビュー開始

 

100

 

赤司・野方「かんぱーい!」

赤司『おめでとーーーー!』

お酒を飲んでいる時の野方はいつも機嫌良さそうにしているが、今日はいつもよりニコニコしている気がする。

赤司『んじゃ自己紹介からお願いします』

野方祐介 18期生 1980年8月6日生まれ AB型 京都府出身

赤司『趣味は何かあるのかな?』

野方「アニメかな~」

野方はわりとふわっとした話し方をする。

赤司『好きな動物は?』

野方「ん~特にないけど、強いて言うならゲッシルイかな」

赤司『ゲッシルイ!?』
(一瞬シダ植物が頭に浮かんだがそんなはずはない…)

検索してみた、
げっ歯類 物をかじるのに適した歯を持つビーバー、リスなど。
単なる私の知識不足だった。なぜだかほっとした。

赤司『好きな食べ物は?』

野方「赤い色のもの」
(食べ物の好みが色できたぞ!)

赤司『例えば?』

野方「トマトジュース」
(野方がトマトジュースを美味しそうに飲んでいる姿が容易に想像できるから不思議だ。食べ物ではないことはおいて置こう。)

赤司『他には?』

野方「唐辛子、タバスコ」
(そういえば居酒屋さんで彼が異常な量の七味をかけているのを見たことがある)

赤司『辛いものが好きなの?』

野方「ん~梅干も好き、エビも好き」
(ふ~む…本当に色以外に統一性がない、なんか変わった感覚だなぁ)

赤司『好きな色はやっぱ赤なの?』

野方「いや、赤ではない」

全否定するような強い口調だ。
(赤じゃないのか!)

野方「暖色系ではオレンジ、寒色系では水色かな」
(わざわざ寒色と暖色を分けて考えるのもなんか興味深いな)

そう思いながら、彼の服装をまじまじと見つめると、
赤いチェックのセーターに、裏地が豹柄のカーキ色のコートに、インテリっぽい眼鏡をかけ、迷彩柄のバッグを隣においている。
(こ、この組み合わせを難なく着こなすのは大変なことだ!)
決して変ではない。むしろなじんでいる。不思議だ。

少し彼の好みを聞いただけで、自分にはない独特の感覚を彼が持っていることをまざまざと感じさせられた。

ここで、野方の相棒とも言っても良いくらい仲の良い石立岳大が合流する。

 

100

 

石立は、祝勝会にかけつけ感動で涙していたという。

来てくれたのも、私や野方が頼んだわけではないのだが、インタビューが気になって仕方がないという風に自分から手伝いを名乗りでてくれた。
この日1日、石立は完全に野方の敏腕マネージャーであった。

乾杯をすませ、話を肝心の麻雀の話に移す。

赤司『麻雀との出会いはいつだったの?』

野方「ん~覚えてないなぁ、気づいたらやってた」

赤司『そ、そっか』 答えに対して一瞬ぽかんとした。

すかさず石立の鋭い指摘が入る

[ここは大切な部分だからもっと突っ込んで聞いていかないと!]

野方は、私の質問に対して的確でシンプルな答えをくれる。
質問に対して長々と説明するだけで要領を得ない答えしかくれない人も多いことを考えると、野方は頭がいいのかもしれない、だがインタビュアー泣かせだ(笑)

赤司『周りに麻雀やってる人は沢山いたのかな?』

すごく一生懸命思い出してくれようとしていた。

野方「う~ん…家族とやっていたような、小さいころ知らない人とかも交えて家でやってたのかな?」

赤司『じゃあ麻雀暦はかなり長いんだね?』

野方「そういうことになるのかな~?」

誰かに問うように答えている、誰にだ!?自分にであって欲しい。

赤司『それからプロになるまでの道のりは?』

野方「何冊か本を読んだ。高校を出てから雀荘で働き出した。そのときに段谷さんと知り合った。」

赤司『そんな前から段谷さんと知り合いだったんだね!』

準決勝で、別卓で打っていた段谷さんの最終局のアガリが野方の決勝への切符になったことを思い出すと不思議な縁を感じる。

赤司『麻雀プロという存在を何で知ったの?』

野方「近代麻雀を読んで知った。面白そうだなと思った。」

さらに石立から具体的にはどんな記事だったのかを聞くように指示されるが、野方は本当に思い出せないようであった。

野方は多分、過去にあまり興味がないのであろう。
前向きな人ほど過去に執着しないという話を聞いたことがあるが、 野方も前だけ向いているのかもしれない。
過去という重い荷物を背負わずにさっそうと生きている野方にすがすがしさを感じた。

野方「それから関西でプロテストを受けた。」

赤司『最初は関西本部所属だったんだね!知らなかった!』
(そういえば、野方とはかなりの回数一緒に飲んでいるが、京都出身なのを知ったのもつい最近の話だ)

野方「関西本部で3年活動していた。」

石立から熱い視線を感じる、まるで、ここ、ここは聞きどこだぞ! もっと深く切り込んで!と合図されているようである。

赤司『東京本部に移籍したのはどういう理由だったの?』

野方「そろそろいったるかと思った!」

めずらしく元気よく答える野方から、東京進出した時の意気込みが感じられる。

赤司『そろそろいったるかと思った理由は?』

野方「関西に住みながら、全てのタイトル戦に出場していたのだけれど、東京に住んだほうがもっといい状態で対局できると思ったからかな」

赤司『昔から麻雀に対して熱意があったんだね!』

野方は普段ゆる~っとした空気感で物事にあまりこだわりを見せない、たまに霞を食べて生きているんではないかと思うほどだが、麻雀に関しては情熱の全てを注ぎ込んでいるように時間も、手間も、移動もおしまない姿勢で臨んでいるのはよく知っていた。

赤司『それにしてもよく戦い抜いたね!今回の王位戦!』

目の前にのほほんとしている野方を見ると、あの苛烈な攻めっぷりで王位をものにした男が同一人物なのかと疑いたくなる。

赤司『今回で決勝は、旧チャンピオンズリーグ、十段戦に続いて3回目だね、何か思うところはあったのかな?』

野方「決勝では自分で攻めようって決めてた。準決勝でラッキーな勝ち上がりをしたから、もともとなかったもんだと思って挑もうと思った。」

赤司『太田プロとは歳も近くて旧知の中だよね?何か意識するところはあったのかな?』

野方「そーいう意識というのはよくわからないけども…1回戦目、太田プロが調子が良いと感じたから、マークしようと思ったのはあるかな。太田プロも段谷さんも昔から沢山一緒に麻雀を打った仲だから、セットをしているようで気が楽だったよ」

赤司『1回戦目から野方らしい鳴きをしているのを見て、序盤から積極性を感じたよ。野方の麻雀の特徴の1つにタンヤオトイトイのアガリ率が高いというのがあると思うんだけど、逃げ道がない形でのテンパイで怖いと感じることはないのかな?』

質問の意図がわからないという感じで首をかしげながらこちらを見つめてくる野方、彼にはあまり恐怖を感じることはないのだろうか 。

赤司『例えば私だったら、字牌の暗刻があったらトイトイをすんなり目指しやすいやすいんだけど、中張牌だらけの手を短くするのは結構勇気がいる』

野方「俺はヤオチュウ牌が手の内にないほうが安心するよ」

全然私と真逆だ…全くその感覚がわからない。
逃げ道を意識して用意してないように見えて、更にガード力もしっかりしているから余計にすごいと思ってしまう。
常人には理解しえない優れた感覚があるのだろうか?

赤司『1回戦目の最終局もよく親の段谷さんのホンイツじかけに西白おしたねー!思い切りの良さを感じたよ』

野方「あの局はいこうと思った。」

ポツリとした答えが返ってくる。

赤司『なぜいこうと考えたの?』

野方「カン三索が鳴けた感触が良かったからかな。」

この局でもっと野方の麻雀の判断ポイントや、思いきりの良さの秘密を聞き出したいと私は粘った。

赤司『親の段谷さんが長考後に九万一万を手出ししたことで何か意識したことはあったのかな?』

野方「うーん、何かしらは感じてはいたけれども」

このように数々の質問をぶつけたが、彼の麻雀を理解しきれていない私からの質問に少し困った様子であった。
敏腕マネージャー石立に助け舟を求めても、

[野方の麻雀を言葉にするのは難しいかもしれないね]

と、私に同情した言葉をかけるのみであった。
(もしかしたら野方は閃きで麻雀を打っているのかもしれないな)
(麻雀に完全に没頭して思考が無意識化しているのかな)

私の推測はつのる…もちろん答えは出ない。自分の理解が及ばない、野方の麻雀のすごさを伝えられない自分に歯がゆさを覚えた。しかし、それと同時に野方の麻雀に関心が増している自分に気づいた。全く理解が及ばない打ち手が存在するという新たな発見をした気持ちからだ。目の前に座っている野方が未知の人物のように見えてくる。独特な感覚を持ち、独自の道をまっすぐ生きる野方だからこそ最終戦あれだけの強烈なインパクトを残した攻めの麻雀を見せることができたのだろう。

毎局解説席から驚嘆の声があがっていた。さらに攻めるんですか!!この局面でこんな牌切ったことないです。
今まで聞いたことのないコメントが続々と解説陣から発せられる。終盤その声は彼のリスクをものともしない覚悟に対する賞賛に変わっていた。
私も画面の前で圧倒されていた。

さぞかし必死な思いで戦っていたのだろうと思い彼にその時の心境を尋ねると、相変わらずゆるっとした口調で

野方「多少打っても大丈夫という余裕があったよ」

野方「(ポイントを)追い越されたら追い越されたで、まぁどーにかなるかなくらいは考えたかな~」

と言うから驚きだ。そんな余裕な気持ちで打っていたのか!

野方「太田プロや段谷さんは無茶して攻めるタイプじゃないから、局を消化するためにはやはり自分が前に出なくてはダメだと思ってたよ 。」

なるほど。彼の言う通りかもしれない。が、実際大切なタイトル戦の最終戦で実行しえる人間が何人いるだろうか?野方の精神力の強さは本当に計りしれない。

インタビューを終えると、彼は眠りについた。居酒屋で…
よく見る光景だ。

 

100

 

今回の野方のインタビューを通じて、人間という生き物は底知れぬ 未知の領域を持っているものなんだなと改めて思い知らされた。
自分の常識を超えた強さを持っている野方祐介、これからの彼の活躍を期待している私がいる。

例えば、野方の反対のタイプだと思われる、論理的思考に素晴らしく長けている勝又プロは野方と対戦する時にどういう戦法を考えられるのだろうか?とか、瀬戸熊プロが解説中に、同じタイプで1枚上手と評されていた古川プロと同卓したらどんな展開になるのだろうか?などと、野方という存在が麻雀界にどのような広がりを見せてくれるのか楽しみでしょうがない。

己の道を突き進む野方祐介、
どうかこのまま世間に染まらず独自の道を突き進んでいって欲しい !!!

追記
野方のことを大好きでインタビューに積極的に協力してくれた石立岳大プロ。
準優勝という立場で一番悔しい思いをしたであろうに、自らインタビューの相談に乗ってくれた太田優介プロ、アドバイスをくださった先輩方、忘年会で熱心な意見をくれた方々に心からの感謝をお伝えしたいと思います。

 

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プロ雀士インタビュー/第175回:プロ雀士インタビュー 野方 祐介  インタビュアー:赤司 美奈子

<人は何とも言わばいえ我の行く道我のみぞ知る>
これは坂本龍馬が残した言葉であるが、このような生き方をしてみたいという願いをこめて、私はこの言葉が好きだ。
しかし、野方祐介はこの言葉を地でいっている人だと思う。
私が彼に持っている印象は、見栄を張らない、嘘をつかない、飾らない、世間体を気にしない、 思っていることはストレートに言う、弱みを包み隠さず話してくる 、割と頑固なところもある、他にも、あまり多くを語らない、友達が多い、お酒が好き、などの 印象があるが、彼は周囲に流されずに己に正直に生きている人だと思う。
今回王位を戴冠した野方祐介の栄えあるインタビュアーに選んでいただいた23期生赤司美奈子です!よろしくお願いいたします!
11月26日 王位戦決勝日
<優勝は野方祐介!>
野方がとったかー!なんだかじーんとしたものがこみ上げる。身近な人間がタイトルを取るとこんなにも感動するものなんだ!
だが、びっくり!という感じではなかった。今まで彼の対局を映像で観戦していて、タイトル戦の決勝でも物怖じせずに堂々と自分の麻雀を打っている姿をみて、いつかタイトル取りそうだなあと思っていた。
野方から、「インタビュー引き受けてくれる?」と、連絡が来たのは次の日だ。
「え!?私?」突然何かのグランプリに選ばれたような華やいだ気分になったが、躊躇した。野方の周りにいる熱い麻雀仲間を差し置いて私がインタビューをしていいものだろうか…。
雀風も性格もとらえどころが難しい野方祐介を私がうまく表現できるのだろうか…。
悩んだが、せっかく選んでもらえた嬉しさと、新しい挑戦をさせていただくつもりで、謹んでお受けさせていただくことにした。
インタビュー当日
待ち合わせ場所に行くと、先に到着しているはずの野方の姿が見当たらない。
上野駅公園口で立ち尽くす…。
電話もつながらない。
闇夜に広がる上野公園の入り口が目に入る。
(まさか…)
(彼ならありえる…)
広大な上野公園から野方を見つけ出すのは困難だ。公園改札を待ち合わせ場所にした自分をうらんだ…不安な気持ちでいっぱいになった。何もせずにはおれず公園の見取り図を検索する。
しばらくして野方から着信があった。
赤司『どこいったのー?』
野方「どこだろうここ?マツキヨが見える」
公園の中じゃないようだ。ほっとした。(しかしなぜ移動したんだ!?)
電話をしながら横断歩道の向こうに野方を見つける。飛び跳ねながら笑顔で手を振っている(笑)なんだか可愛らしい。
赤司『そのままこっちのほうに歩いてきて~』
野方「まだ見つけてない」
えーーーーーーーーーーー!
あんなにテンション高く誰に対して手を振ってたんだ一体!?
彼は待ち合わせにも特徴を出してくる…
インタビュー開始
 

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赤司・野方「かんぱーい!」
赤司『おめでとーーーー!』
お酒を飲んでいる時の野方はいつも機嫌良さそうにしているが、今日はいつもよりニコニコしている気がする。
赤司『んじゃ自己紹介からお願いします』
野方祐介 18期生 1980年8月6日生まれ AB型 京都府出身
赤司『趣味は何かあるのかな?』
野方「アニメかな~」
野方はわりとふわっとした話し方をする。
赤司『好きな動物は?』
野方「ん~特にないけど、強いて言うならゲッシルイかな」
赤司『ゲッシルイ!?』
(一瞬シダ植物が頭に浮かんだがそんなはずはない…)
検索してみた、
げっ歯類 物をかじるのに適した歯を持つビーバー、リスなど。
単なる私の知識不足だった。なぜだかほっとした。
赤司『好きな食べ物は?』
野方「赤い色のもの」
(食べ物の好みが色できたぞ!)
赤司『例えば?』
野方「トマトジュース」
(野方がトマトジュースを美味しそうに飲んでいる姿が容易に想像できるから不思議だ。食べ物ではないことはおいて置こう。)
赤司『他には?』
野方「唐辛子、タバスコ」
(そういえば居酒屋さんで彼が異常な量の七味をかけているのを見たことがある)
赤司『辛いものが好きなの?』
野方「ん~梅干も好き、エビも好き」
(ふ~む…本当に色以外に統一性がない、なんか変わった感覚だなぁ)
赤司『好きな色はやっぱ赤なの?』
野方「いや、赤ではない」
全否定するような強い口調だ。
(赤じゃないのか!)
野方「暖色系ではオレンジ、寒色系では水色かな」
(わざわざ寒色と暖色を分けて考えるのもなんか興味深いな)
そう思いながら、彼の服装をまじまじと見つめると、
赤いチェックのセーターに、裏地が豹柄のカーキ色のコートに、インテリっぽい眼鏡をかけ、迷彩柄のバッグを隣においている。
(こ、この組み合わせを難なく着こなすのは大変なことだ!)
決して変ではない。むしろなじんでいる。不思議だ。
少し彼の好みを聞いただけで、自分にはない独特の感覚を彼が持っていることをまざまざと感じさせられた。
ここで、野方の相棒とも言っても良いくらい仲の良い石立岳大が合流する。
 

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石立は、祝勝会にかけつけ感動で涙していたという。
来てくれたのも、私や野方が頼んだわけではないのだが、インタビューが気になって仕方がないという風に自分から手伝いを名乗りでてくれた。
この日1日、石立は完全に野方の敏腕マネージャーであった。
乾杯をすませ、話を肝心の麻雀の話に移す。
赤司『麻雀との出会いはいつだったの?』
野方「ん~覚えてないなぁ、気づいたらやってた」
赤司『そ、そっか』 答えに対して一瞬ぽかんとした。
すかさず石立の鋭い指摘が入る
[ここは大切な部分だからもっと突っ込んで聞いていかないと!]
野方は、私の質問に対して的確でシンプルな答えをくれる。
質問に対して長々と説明するだけで要領を得ない答えしかくれない人も多いことを考えると、野方は頭がいいのかもしれない、だがインタビュアー泣かせだ(笑)
赤司『周りに麻雀やってる人は沢山いたのかな?』
すごく一生懸命思い出してくれようとしていた。
野方「う~ん…家族とやっていたような、小さいころ知らない人とかも交えて家でやってたのかな?」
赤司『じゃあ麻雀暦はかなり長いんだね?』
野方「そういうことになるのかな~?」
誰かに問うように答えている、誰にだ!?自分にであって欲しい。
赤司『それからプロになるまでの道のりは?』
野方「何冊か本を読んだ。高校を出てから雀荘で働き出した。そのときに段谷さんと知り合った。」
赤司『そんな前から段谷さんと知り合いだったんだね!』
準決勝で、別卓で打っていた段谷さんの最終局のアガリが野方の決勝への切符になったことを思い出すと不思議な縁を感じる。
赤司『麻雀プロという存在を何で知ったの?』
野方「近代麻雀を読んで知った。面白そうだなと思った。」
さらに石立から具体的にはどんな記事だったのかを聞くように指示されるが、野方は本当に思い出せないようであった。
野方は多分、過去にあまり興味がないのであろう。
前向きな人ほど過去に執着しないという話を聞いたことがあるが、 野方も前だけ向いているのかもしれない。
過去という重い荷物を背負わずにさっそうと生きている野方にすがすがしさを感じた。
野方「それから関西でプロテストを受けた。」
赤司『最初は関西本部所属だったんだね!知らなかった!』
(そういえば、野方とはかなりの回数一緒に飲んでいるが、京都出身なのを知ったのもつい最近の話だ)
野方「関西本部で3年活動していた。」
石立から熱い視線を感じる、まるで、ここ、ここは聞きどこだぞ! もっと深く切り込んで!と合図されているようである。
赤司『東京本部に移籍したのはどういう理由だったの?』
野方「そろそろいったるかと思った!」
めずらしく元気よく答える野方から、東京進出した時の意気込みが感じられる。
赤司『そろそろいったるかと思った理由は?』
野方「関西に住みながら、全てのタイトル戦に出場していたのだけれど、東京に住んだほうがもっといい状態で対局できると思ったからかな」
赤司『昔から麻雀に対して熱意があったんだね!』
野方は普段ゆる~っとした空気感で物事にあまりこだわりを見せない、たまに霞を食べて生きているんではないかと思うほどだが、麻雀に関しては情熱の全てを注ぎ込んでいるように時間も、手間も、移動もおしまない姿勢で臨んでいるのはよく知っていた。
赤司『それにしてもよく戦い抜いたね!今回の王位戦!』
目の前にのほほんとしている野方を見ると、あの苛烈な攻めっぷりで王位をものにした男が同一人物なのかと疑いたくなる。
赤司『今回で決勝は、旧チャンピオンズリーグ、十段戦に続いて3回目だね、何か思うところはあったのかな?』
野方「決勝では自分で攻めようって決めてた。準決勝でラッキーな勝ち上がりをしたから、もともとなかったもんだと思って挑もうと思った。」
赤司『太田プロとは歳も近くて旧知の中だよね?何か意識するところはあったのかな?』
野方「そーいう意識というのはよくわからないけども…1回戦目、太田プロが調子が良いと感じたから、マークしようと思ったのはあるかな。太田プロも段谷さんも昔から沢山一緒に麻雀を打った仲だから、セットをしているようで気が楽だったよ」
赤司『1回戦目から野方らしい鳴きをしているのを見て、序盤から積極性を感じたよ。野方の麻雀の特徴の1つにタンヤオトイトイのアガリ率が高いというのがあると思うんだけど、逃げ道がない形でのテンパイで怖いと感じることはないのかな?』
質問の意図がわからないという感じで首をかしげながらこちらを見つめてくる野方、彼にはあまり恐怖を感じることはないのだろうか 。
赤司『例えば私だったら、字牌の暗刻があったらトイトイをすんなり目指しやすいやすいんだけど、中張牌だらけの手を短くするのは結構勇気がいる』
野方「俺はヤオチュウ牌が手の内にないほうが安心するよ」
全然私と真逆だ…全くその感覚がわからない。
逃げ道を意識して用意してないように見えて、更にガード力もしっかりしているから余計にすごいと思ってしまう。
常人には理解しえない優れた感覚があるのだろうか?
赤司『1回戦目の最終局もよく親の段谷さんのホンイツじかけに西白おしたねー!思い切りの良さを感じたよ』
野方「あの局はいこうと思った。」
ポツリとした答えが返ってくる。
赤司『なぜいこうと考えたの?』
野方「カン三索が鳴けた感触が良かったからかな。」
この局でもっと野方の麻雀の判断ポイントや、思いきりの良さの秘密を聞き出したいと私は粘った。
赤司『親の段谷さんが長考後に九万一万を手出ししたことで何か意識したことはあったのかな?』
野方「うーん、何かしらは感じてはいたけれども」
このように数々の質問をぶつけたが、彼の麻雀を理解しきれていない私からの質問に少し困った様子であった。
敏腕マネージャー石立に助け舟を求めても、
[野方の麻雀を言葉にするのは難しいかもしれないね]
と、私に同情した言葉をかけるのみであった。
(もしかしたら野方は閃きで麻雀を打っているのかもしれないな)
(麻雀に完全に没頭して思考が無意識化しているのかな)
私の推測はつのる…もちろん答えは出ない。自分の理解が及ばない、野方の麻雀のすごさを伝えられない自分に歯がゆさを覚えた。しかし、それと同時に野方の麻雀に関心が増している自分に気づいた。全く理解が及ばない打ち手が存在するという新たな発見をした気持ちからだ。目の前に座っている野方が未知の人物のように見えてくる。独特な感覚を持ち、独自の道をまっすぐ生きる野方だからこそ最終戦あれだけの強烈なインパクトを残した攻めの麻雀を見せることができたのだろう。
毎局解説席から驚嘆の声があがっていた。さらに攻めるんですか!!この局面でこんな牌切ったことないです。
今まで聞いたことのないコメントが続々と解説陣から発せられる。終盤その声は彼のリスクをものともしない覚悟に対する賞賛に変わっていた。
私も画面の前で圧倒されていた。
さぞかし必死な思いで戦っていたのだろうと思い彼にその時の心境を尋ねると、相変わらずゆるっとした口調で
野方「多少打っても大丈夫という余裕があったよ」
野方「(ポイントを)追い越されたら追い越されたで、まぁどーにかなるかなくらいは考えたかな~」
と言うから驚きだ。そんな余裕な気持ちで打っていたのか!
野方「太田プロや段谷さんは無茶して攻めるタイプじゃないから、局を消化するためにはやはり自分が前に出なくてはダメだと思ってたよ 。」
なるほど。彼の言う通りかもしれない。が、実際大切なタイトル戦の最終戦で実行しえる人間が何人いるだろうか?野方の精神力の強さは本当に計りしれない。
インタビューを終えると、彼は眠りについた。居酒屋で…
よく見る光景だ。
 

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今回の野方のインタビューを通じて、人間という生き物は底知れぬ 未知の領域を持っているものなんだなと改めて思い知らされた。
自分の常識を超えた強さを持っている野方祐介、これからの彼の活躍を期待している私がいる。
例えば、野方の反対のタイプだと思われる、論理的思考に素晴らしく長けている勝又プロは野方と対戦する時にどういう戦法を考えられるのだろうか?とか、瀬戸熊プロが解説中に、同じタイプで1枚上手と評されていた古川プロと同卓したらどんな展開になるのだろうか?などと、野方という存在が麻雀界にどのような広がりを見せてくれるのか楽しみでしょうがない。
己の道を突き進む野方祐介、
どうかこのまま世間に染まらず独自の道を突き進んでいって欲しい !!!
追記
野方のことを大好きでインタビューに積極的に協力してくれた石立岳大プロ。
準優勝という立場で一番悔しい思いをしたであろうに、自らインタビューの相談に乗ってくれた太田優介プロ、アドバイスをくださった先輩方、忘年会で熱心な意見をくれた方々に心からの感謝をお伝えしたいと思います。
 

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第23期特別昇級リーグ 決勝成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 福島佑一 13.7 39.7 9.5 63.2 98.2 ▲ 15.5 ▲ 0.3 16.1 224.6
2 大和田篤史 0.3 27.3 ▲ 8.5 66.3 45.6 ▲ 11.7 65.9 ▲ 23.5 161.7
3 小野雅峻 10.2 13.6 30.3 ▲ 0.4 ▲ 42.5 27.2 67.8 36.3 142.5
4 七瀬真実 33.3 ▲ 20.6 33.2 20.8 25.6 36.0 ▲ 17.5 31.0 141.8
5 上田直樹 ▲ 52.4 ▲ 0.8 54.0 13.8 1.1 112.0 2.4 ▲ 59.9 70.2
6 宮崎皓之介 ▲ 20.8 28.9 72.9 ▲ 18.0 38.4 ▲ 30.5 ▲ 19.9 敗退
7 稲垣悠 ▲ 11.0 ▲ 6.9 ▲ 19.9 83.3 2.4 ▲ 34.6 ▲ 45.7 敗退
8 大和 ▲ 7.3 ▲ 18.6 46.4 ▲ 17.9 ▲ 1.2 19.1 ▲ 53.7 敗退
9 宮内崇成 23.6 1.6 ▲ 32.5 35.9 ▲ 20.7 0.8 敗退
10 船木伸一 38.9 ▲ 5.8 ▲ 2.4 ▲ 22.8 ▲ 1.9 ▲ 6.3 敗退
11 林潤一郎 14.1 ▲ 19.3 ▲ 28.3 68.2 ▲ 19.0 ▲ 104.1 敗退
12 野方祐介 8.8 ▲ 27.5 56.1 14.3 ▲ 38.1 失格
13 中川基輝 38.6 ▲ 87.0 ▲ 7.5 45.7 ▲ 2.2 敗退
14 新谷翔平 ▲ 27.7 58.2 ▲ 42.3 7.0 ▲ 61.3 敗退
15 中寿文 25.6 ▲ 4.3 ▲ 29.9 ▲ 29.6 ▲ 44.4 敗退
16 新井駿一 ▲ 6.0 86.7 ▲ 16.0 ▲ 78.5 失格
17 大橋幸正 ▲ 21.9 24.2 6.2 ▲ 53.3 敗退
18 東城りお ▲ 48.2 ▲ 1.2 39.7 ▲ 35.4 敗退
19 庄田祐生 8.6 29.6 ▲ 57.7 ▲ 38.7 敗退
20 石立岳大 ▲ 61.5 50.8 ▲ 29.7 ▲ 33.2 敗退
21 犬見武史 48.2 ▲ 24.7 ▲ 59.7 ▲ 51.3 敗退
22 蛯原朗 ▲ 15.6 ▲ 64.7 12.5 ▲ 40.4 敗退
23 平田隆史 8.5 ▲ 82.2 ▲ 26.4 敗退

特別昇級リーグ 成績表/第23期特別昇級リーグ 決勝成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 福島佑一 13.7 39.7 9.5 63.2 98.2 ▲ 15.5 ▲ 0.3 16.1 224.6
2 大和田篤史 0.3 27.3 ▲ 8.5 66.3 45.6 ▲ 11.7 65.9 ▲ 23.5 161.7
3 小野雅峻 10.2 13.6 30.3 ▲ 0.4 ▲ 42.5 27.2 67.8 36.3 142.5
4 七瀬真実 33.3 ▲ 20.6 33.2 20.8 25.6 36.0 ▲ 17.5 31.0 141.8
5 上田直樹 ▲ 52.4 ▲ 0.8 54.0 13.8 1.1 112.0 2.4 ▲ 59.9 70.2
6 宮崎皓之介 ▲ 20.8 28.9 72.9 ▲ 18.0 38.4 ▲ 30.5 ▲ 19.9 敗退
7 稲垣悠 ▲ 11.0 ▲ 6.9 ▲ 19.9 83.3 2.4 ▲ 34.6 ▲ 45.7 敗退
8 大和 ▲ 7.3 ▲ 18.6 46.4 ▲ 17.9 ▲ 1.2 19.1 ▲ 53.7 敗退
9 宮内崇成 23.6 1.6 ▲ 32.5 35.9 ▲ 20.7 0.8 敗退
10 船木伸一 38.9 ▲ 5.8 ▲ 2.4 ▲ 22.8 ▲ 1.9 ▲ 6.3 敗退
11 林潤一郎 14.1 ▲ 19.3 ▲ 28.3 68.2 ▲ 19.0 ▲ 104.1 敗退
12 野方祐介 8.8 ▲ 27.5 56.1 14.3 ▲ 38.1 失格
13 中川基輝 38.6 ▲ 87.0 ▲ 7.5 45.7 ▲ 2.2 敗退
14 新谷翔平 ▲ 27.7 58.2 ▲ 42.3 7.0 ▲ 61.3 敗退
15 中寿文 25.6 ▲ 4.3 ▲ 29.9 ▲ 29.6 ▲ 44.4 敗退
16 新井駿一 ▲ 6.0 86.7 ▲ 16.0 ▲ 78.5 失格
17 大橋幸正 ▲ 21.9 24.2 6.2 ▲ 53.3 敗退
18 東城りお ▲ 48.2 ▲ 1.2 39.7 ▲ 35.4 敗退
19 庄田祐生 8.6 29.6 ▲ 57.7 ▲ 38.7 敗退
20 石立岳大 ▲ 61.5 50.8 ▲ 29.7 ▲ 33.2 敗退
21 犬見武史 48.2 ▲ 24.7 ▲ 59.7 ▲ 51.3 敗退
22 蛯原朗 ▲ 15.6 ▲ 64.7 12.5 ▲ 40.4 敗退
23 平田隆史 8.5 ▲ 82.2 ▲ 26.4 敗退

第13期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 平岡理恵 30.6 177.8 ▲ 43.9 17.9 15.4 32.8 ▲ 55.1 66.5 ▲ 14.0 228.0
2 鷲見隼人 ▲ 6.2 ▲ 0.6 38.3 20.1 ▲ 40.8 61.9 62.5 ▲ 72.0 90.0 153.2
3 平野敬悟 ▲ 33.7 ▲ 18.4 21.9 28.1 93.8 ▲ 22.2 53.0 ▲ 32.3 40.1 130.3
4 鈴木秀幸 45.5 ▲ 20.8 91.4 47.9 ▲ 3.0 ▲ 47.7 41.7 ▲ 45.3 13.6 123.3
5 島﨑涼 5.1 ▲ 29.3 ▲ 4.1 ▲ 63.4 ▲ 12.4 36.9 81.7 77.5 21.6 113.6
6 土屋幸弘 61.9 ▲ 22.1 32.2 ▲ 17.6 ▲ 37.6 ▲ 62.9 69.7 19.1 67.9 110.6
7 佐藤あいり ▲ 5.6 57.8 17.7 34.6 ▲ 14.3 8.4 ▲ 6.0 5.7 ▲ 34.4 63.9
8 中寿文 21.5 24.5 6.8 12.0 34.1 23.9 ▲ 72.5 44.1 ▲ 41.6 52.8
9 京平遥 59.2 ▲ 0.2 ▲ 4.9 47.9 ▲ 11.9 ▲ 34.5 ▲ 15.3 ▲ 18.9 24.4 45.8
10 太田昌樹 57.8 ▲ 26.1 ▲ 72.8 10.6 35.9 ▲ 27.6 8.4 ▲ 44.3 92.7 34.6
11

大橋幸正 35.5 ▲ 21.8 ▲ 12.6 9.2 51.9 5.2 30.9 5.2 ▲ 75.3 28.2
12 山本拓哉 ▲ 65.5 76.5 ▲ 9.0 26.1 0.6 14.2 13.9 ▲ 16.9 ▲ 41.5 ▲ 1.6
13 望月雅継 ▲ 16.5 21.2 1.7 ▲ 36.7 ▲ 11.1 46.1 ▲ 47.3 69.8 ▲ 51.8 ▲ 24.6
14 足立純哉 53.6 ▲ 49.1 ▲ 12.0 ▲ 2.8 ▲ 66.9 1.1 ▲ 8.1 66.6 ▲ 30.5 ▲ 48.1
15 杉村泰治 33.1 ▲ 61.7 ▲ 19.9 ▲ 4.3 ▲ 45.0 15.1 1.8 ▲ 5.3 29.3 ▲ 56.9
16 原佑典 ▲ 15.2 12.8 ▲ 12.0 ▲ 24.7 ▲ 22.9 ▲ 0.5 17.4 ▲ 24.7 6.1 ▲ 63.7
17 越川清一 ▲ 29.5 ▲ 67.5 46.5 5.1 ▲ 12.6 2.2 0.7 ▲ 62.2 30.7 ▲ 86.6
18 岡本和也 0.3 ▲ 68.4 ▲ 49.4 ▲ 68.7 57.5 63.9 ▲ 67.2 ▲ 10.3 47.5 ▲ 94.8
19 都築友和 ▲ 49.6 20.2 7.0 ▲ 44.8 ▲ 6.8 ▲ 47.4 ▲ 51.8 40.3 ▲ 8.1 ▲ 141.0
20 川崎義之 ▲ 70.9 0.8 ▲ 20.3 54.4 ▲ 14.8 ▲ 35.8 ▲ 25.6 ▲ 40.9 ▲ 18.8 ▲ 171.9
21 鈴木郁孝 ▲ 93.4 3.4 64.8 ▲ 78.8 6.9 ▲ 49.6 42.6 11.9 ▲ 97.6 ▲ 189.8
22 渡辺洋巳 ▲ 18.0 ▲ 32.0 ▲ 69.4 ▲ 13.1 ▲ 1.0 ▲ 4.5 ▲ 76.4 ▲ 35.6 ▲ 51.3 ▲ 301.3

静岡プロリーグ 成績表/第13期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 平岡理恵 30.6 177.8 ▲ 43.9 17.9 15.4 32.8 ▲ 55.1 66.5 ▲ 14.0 228.0
2 鷲見隼人 ▲ 6.2 ▲ 0.6 38.3 20.1 ▲ 40.8 61.9 62.5 ▲ 72.0 90.0 153.2
3 平野敬悟 ▲ 33.7 ▲ 18.4 21.9 28.1 93.8 ▲ 22.2 53.0 ▲ 32.3 40.1 130.3
4 鈴木秀幸 45.5 ▲ 20.8 91.4 47.9 ▲ 3.0 ▲ 47.7 41.7 ▲ 45.3 13.6 123.3
5 島﨑涼 5.1 ▲ 29.3 ▲ 4.1 ▲ 63.4 ▲ 12.4 36.9 81.7 77.5 21.6 113.6
6 土屋幸弘 61.9 ▲ 22.1 32.2 ▲ 17.6 ▲ 37.6 ▲ 62.9 69.7 19.1 67.9 110.6
7 佐藤あいり ▲ 5.6 57.8 17.7 34.6 ▲ 14.3 8.4 ▲ 6.0 5.7 ▲ 34.4 63.9
8 中寿文 21.5 24.5 6.8 12.0 34.1 23.9 ▲ 72.5 44.1 ▲ 41.6 52.8
9 京平遥 59.2 ▲ 0.2 ▲ 4.9 47.9 ▲ 11.9 ▲ 34.5 ▲ 15.3 ▲ 18.9 24.4 45.8
10 太田昌樹 57.8 ▲ 26.1 ▲ 72.8 10.6 35.9 ▲ 27.6 8.4 ▲ 44.3 92.7 34.6
11 大橋幸正 35.5 ▲ 21.8 ▲ 12.6 9.2 51.9 5.2 30.9 5.2 ▲ 75.3 28.2
12 山本拓哉 ▲ 65.5 76.5 ▲ 9.0 26.1 0.6 14.2 13.9 ▲ 16.9 ▲ 41.5 ▲ 1.6
13 望月雅継 ▲ 16.5 21.2 1.7 ▲ 36.7 ▲ 11.1 46.1 ▲ 47.3 69.8 ▲ 51.8 ▲ 24.6
14 足立純哉 53.6 ▲ 49.1 ▲ 12.0 ▲ 2.8 ▲ 66.9 1.1 ▲ 8.1 66.6 ▲ 30.5 ▲ 48.1
15 杉村泰治 33.1 ▲ 61.7 ▲ 19.9 ▲ 4.3 ▲ 45.0 15.1 1.8 ▲ 5.3 29.3 ▲ 56.9
16 原佑典 ▲ 15.2 12.8 ▲ 12.0 ▲ 24.7 ▲ 22.9 ▲ 0.5 17.4 ▲ 24.7 6.1 ▲ 63.7
17 越川清一 ▲ 29.5 ▲ 67.5 46.5 5.1 ▲ 12.6 2.2 0.7 ▲ 62.2 30.7 ▲ 86.6
18 岡本和也 0.3 ▲ 68.4 ▲ 49.4 ▲ 68.7 57.5 63.9 ▲ 67.2 ▲ 10.3 47.5 ▲ 94.8
19 都築友和 ▲ 49.6 20.2 7.0 ▲ 44.8 ▲ 6.8 ▲ 47.4 ▲ 51.8 40.3 ▲ 8.1 ▲ 141.0
20 川崎義之 ▲ 70.9 0.8 ▲ 20.3 54.4 ▲ 14.8 ▲ 35.8 ▲ 25.6 ▲ 40.9 ▲ 18.8 ▲ 171.9
21 鈴木郁孝 ▲ 93.4 3.4 64.8 ▲ 78.8 6.9 ▲ 49.6 42.6 11.9 ▲ 97.6 ▲ 189.8
22 渡辺洋巳 ▲ 18.0 ▲ 32.0 ▲ 69.4 ▲ 13.1 ▲ 1.0 ▲ 4.5 ▲ 76.4 ▲ 35.6 ▲ 51.3 ▲ 301.3

第30回静岡リーグ(プロアマ混合) 第4節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 平野 敬悟 プロ 57.7 ▲ 16.9 107.6 49.8   198.2
2 坂本 彰光 一般 81.1 15.9 10.5 64.5   172.0
3 都築 友和 プロ 18.8 30.0 16.5 96.9   162.2
4 白井 健夫 一般 28.6 33.7 31.8 63.9   158.0
5 杉村 泰治 プロ 24.1 35.4 49.5 25.7   134.7
6 島﨑 涼 プロ 59.3 11.0 24.0 28.8   123.1
7 中野 一男 一般 12.2 ▲ 17.2 12.8 89.5   97.3
8 太田 昌樹 プロ 26.5 ▲ 12.1 40.6 41.1   96.1
9 岡本 和也 プロ 5.8 63.6 ▲ 7.4 22.9   84.9
10 山本 拓哉 プロ 62.6 23.1 ▲ 26.4 25.3   84.6
11 鷲見 隼人 プロ 50.4 ▲ 20.5 9.8 40.3   80.0
12 大口 伸也 一般 49.3 22.5 65.3 ▲ 68.8   68.3
13 鈴木 雅人 一般 ▲ 25.9 ▲ 22.7 73.6 24.0   49.0
14 中 寿文 プロ 2.2 ▲ 4.4 ▲ 14.4 61.7   45.1
15 松井 和志 一般 ▲ 9.5 ▲ 44.7 74.0 5.8   25.6
16 源馬 健太 一般 10.9 31.5 5.3 ▲ 25.2   22.5
17 大須賀 隆秀 一般 30.1 ▲ 30.0 2.8 19.4   22.3
18 府川 琢磨 一般 12.2 ▲ 34.4 3.6 29.9   11.3
19 伊藤 裕美子 一般 28.2 ▲ 7.7 ▲ 23.4 13.8   10.9
20 原 佑典 プロ ▲ 19.1 56.5 ▲ 69.0 35.3   3.7
21 足立 純哉 プロ 15.6 ▲ 27.4 6.9 7.1   2.2
22 山内 紀博 一般 ▲ 4.1 51.2 ▲ 47.1 1.7   1.7
25 松永 誠 一般 ▲ 21.4 44.9 ▲ 29.0 4.0   ▲ 1.5
24 宮地 孝尚 一般 7.8 ▲ 6.6 12.4 ▲ 17.3   ▲ 3.7
23 渡辺 洋巳 プロ ▲ 85.7 14.9 0.7 56.2   ▲ 13.9
26 青嶋 宏樹 プロ ▲ 37.3 15.2 9.1 ▲ 2.8   ▲ 15.8
27 鈴木 秀幸 プロ ▲ 42.7 23.9 ▲ 7.0 5.3   ▲ 20.5
28 鈴木 郁孝 プロ ▲ 15.1 12.2 ▲ 4.5 ▲ 14.1   ▲ 21.5
29 京平 遥 プロ 31.1 ▲ 9.7 ▲ 11.6 ▲ 47.7   ▲ 37.9
30 川崎 義之 プロ ▲ 3.2 ▲ 18.5 ▲ 6.8 ▲ 11.2   ▲ 39.7
31 舟橋 晃 一般 ▲ 21.8 ▲ 12.8 17.9 ▲ 26.1   ▲ 42.8
32 本田 真之 一般 ▲ 27.2 ▲ 8.4 ▲ 32.9 0.0   ▲ 68.5
33 土屋 幸弘 プロ ▲ 24.4 ▲ 61.2 ▲ 18.8 31.3   ▲ 73.1
34 伊藤 真 一般 ▲ 31.4 ▲ 56.1 50.8 ▲ 52.7   ▲ 89.4
35 平岡 理恵 プロ ▲ 53.0 81.5 ▲ 75.0 ▲ 49.4   ▲ 95.9
36 深見 翔 一般 ▲ 45.7 ▲ 6.4 ▲ 22.3 ▲ 30.9   ▲ 105.3
37 望月 雅継 プロ ▲ 18.3 ▲ 60.0 ▲ 51.7 13.4   ▲ 116.6
38 大橋 義一 一般 16.8 ▲ 75.9 31.2 ▲ 89.3   ▲ 117.2
39 平田 拓也 一般 ▲ 53.7 ▲ 43.1 ▲ 8.9 ▲ 13.6   ▲ 119.3
40 堀 孔明 一般 ▲ 28.8 ▲ 42.0 ▲ 10.8 ▲ 42.1   ▲ 123.7
41 鈴木 康功 一般 ▲ 22.8 ▲ 30.5 ▲ 39.1 ▲ 51.0   ▲ 143.4
42 福井 弘人 一般 ▲ 6.1 10.0 ▲ 67.8 ▲ 100.1   ▲ 164.0
43 八木 寛大 一般 ▲ 77.9 ▲ 72.9 21.1 ▲ 43.4   ▲ 173.1
44 村瀬 光佳 一般 ▲ 53.4 ▲ 13.9 ▲ 57.5 ▲ 91.6   ▲ 216.4

静岡プロリーグ 成績表/第30回静岡リーグ(プロアマ混合) 第4節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 平野 敬悟 プロ 57.7 ▲ 16.9 107.6 49.8   198.2
2 坂本 彰光 一般 81.1 15.9 10.5 64.5   172.0
3 都築 友和 プロ 18.8 30.0 16.5 96.9   162.2
4 白井 健夫 一般 28.6 33.7 31.8 63.9   158.0
5 杉村 泰治 プロ 24.1 35.4 49.5 25.7   134.7
6 島﨑 涼 プロ 59.3 11.0 24.0 28.8   123.1
7 中野 一男 一般 12.2 ▲ 17.2 12.8 89.5   97.3
8 太田 昌樹 プロ 26.5 ▲ 12.1 40.6 41.1   96.1
9 岡本 和也 プロ 5.8 63.6 ▲ 7.4 22.9   84.9
10 山本 拓哉 プロ 62.6 23.1 ▲ 26.4 25.3   84.6
11 鷲見 隼人 プロ 50.4 ▲ 20.5 9.8 40.3   80.0
12 大口 伸也 一般 49.3 22.5 65.3 ▲ 68.8   68.3
13 鈴木 雅人 一般 ▲ 25.9 ▲ 22.7 73.6 24.0   49.0
14 中 寿文 プロ 2.2 ▲ 4.4 ▲ 14.4 61.7   45.1
15 松井 和志 一般 ▲ 9.5 ▲ 44.7 74.0 5.8   25.6
16 源馬 健太 一般 10.9 31.5 5.3 ▲ 25.2   22.5
17 大須賀 隆秀 一般 30.1 ▲ 30.0 2.8 19.4   22.3
18 府川 琢磨 一般 12.2 ▲ 34.4 3.6 29.9   11.3
19 伊藤 裕美子 一般 28.2 ▲ 7.7 ▲ 23.4 13.8   10.9
20 原 佑典 プロ ▲ 19.1 56.5 ▲ 69.0 35.3   3.7
21 足立 純哉 プロ 15.6 ▲ 27.4 6.9 7.1   2.2
22 山内 紀博 一般 ▲ 4.1 51.2 ▲ 47.1 1.7   1.7
25 松永 誠 一般 ▲ 21.4 44.9 ▲ 29.0 4.0   ▲ 1.5
24 宮地 孝尚 一般 7.8 ▲ 6.6 12.4 ▲ 17.3   ▲ 3.7
23 渡辺 洋巳 プロ ▲ 85.7 14.9 0.7 56.2   ▲ 13.9
26 青嶋 宏樹 プロ ▲ 37.3 15.2 9.1 ▲ 2.8   ▲ 15.8
27 鈴木 秀幸 プロ ▲ 42.7 23.9 ▲ 7.0 5.3   ▲ 20.5
28 鈴木 郁孝 プロ ▲ 15.1 12.2 ▲ 4.5 ▲ 14.1   ▲ 21.5
29 京平 遥 プロ 31.1 ▲ 9.7 ▲ 11.6 ▲ 47.7   ▲ 37.9
30 川崎 義之 プロ ▲ 3.2 ▲ 18.5 ▲ 6.8 ▲ 11.2   ▲ 39.7
31 舟橋 晃 一般 ▲ 21.8 ▲ 12.8 17.9 ▲ 26.1   ▲ 42.8
32 本田 真之 一般 ▲ 27.2 ▲ 8.4 ▲ 32.9 0.0   ▲ 68.5
33 土屋 幸弘 プロ ▲ 24.4 ▲ 61.2 ▲ 18.8 31.3   ▲ 73.1
34 伊藤 真 一般 ▲ 31.4 ▲ 56.1 50.8 ▲ 52.7   ▲ 89.4
35 平岡 理恵 プロ ▲ 53.0 81.5 ▲ 75.0 ▲ 49.4   ▲ 95.9
36 深見 翔 一般 ▲ 45.7 ▲ 6.4 ▲ 22.3 ▲ 30.9   ▲ 105.3
37 望月 雅継 プロ ▲ 18.3 ▲ 60.0 ▲ 51.7 13.4   ▲ 116.6
38 大橋 義一 一般 16.8 ▲ 75.9 31.2 ▲ 89.3   ▲ 117.2
39 平田 拓也 一般 ▲ 53.7 ▲ 43.1 ▲ 8.9 ▲ 13.6   ▲ 119.3
40 堀 孔明 一般 ▲ 28.8 ▲ 42.0 ▲ 10.8 ▲ 42.1   ▲ 123.7
41 鈴木 康功 一般 ▲ 22.8 ▲ 30.5 ▲ 39.1 ▲ 51.0   ▲ 143.4
42 福井 弘人 一般 ▲ 6.1 10.0 ▲ 67.8 ▲ 100.1   ▲ 164.0
43 八木 寛大 一般 ▲ 77.9 ▲ 72.9 21.1 ▲ 43.4   ▲ 173.1
44 村瀬 光佳 一般 ▲ 53.4 ▲ 13.9 ▲ 57.5 ▲ 91.6   ▲ 216.4

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 決勝レポート:ケネス徳田

~天鳳位vs.連盟プロ ついに終止符~

 

1stシーズン(天鳳ルール)はASAPINさんが優勝。

 

100

 

2ndシーズン(プロ連盟公式ルール)は前原雄大プロが優勝。

 

100

 

イーブンでむかえた3ndシーズン(WRCルール)。奇しくも1st・2ndで優勝した2人が決勝に進出している。

決勝3人目は独歩さん。1stシーズン以来の決勝。この3ndシーズンでは予選序盤から1人抜けており、悠々と決勝進出を決めている。

 

100

 

そして4人目はかにマジンさん。これで天鳳位のオリジナルメンバー5名は全員決勝進出経験を持ったことになる。

 

100

 

 

 

~1st覇者が早々と脱落!~

 

初戦から本手のぶつかり合いとなったこの決勝戦。最初にテンパイが入ったのはASAPINさんだが…

 

100

 

二索六索のシャンポン待ちだが打六索としてテンパイ外し。狙いはソーズの一通と五筒のくっつき。なのでツモ五索でもテンパイ取らず。あくまで手役を狙う。
しかしこの選択が最悪の結果に。まさかのツモ六索で一度目のアガリ逃し。そして9巡目に独歩さんのリーチ。

[独歩さん捨て牌]
東西七万 上向き五索 上向き発三万 上向き
九筒 上向き東九筒 左向き

このリーチに対し

 

100

 

五索ツモの時にテンパイを取っていたなら…これで2度目のアガリ逃し。それでもスジの二索を切ってカウンターに構えたら…

独歩「ロン」

一万二万三万五万五万一索三索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ロン二索  ドラ八索  裏二筒

123三色の放銃となってしまう。

続く東2局もASAPINさんが親番の7巡目で

 

100

 

一筒を切ればテンパイだが、打六万とテンパイを外す。もちろん678三色狙いなのだが…これも結果は

独歩「ロン」

一万一万一万二万三万四万五万六万七万九万南南南  ロン九万

またもや満貫の放銃となってしまったASAPINさん。若干本来の打ち方とは違う(?)手役を重視してしまったがための連続放銃。本人も後まで悔やんでいたほどで、挽回も難しく早々と優勝戦線から脱落する。

 

100

 

 

 

~自分の型で戦い続けることが大事~

 

独歩さんを追うのは、決勝唯一の連盟代表前原プロ。最初のアガリはなんとメンチン!しかも独歩さんから。

 

100

 

ASAPINさんの仕掛けに通っているドラの五万待ち。余ってないマンズ、直前切った2枚も安全牌だっただけに完全に気配を消していた前原プロの技ありのメンチンと言える。
このアガリを足掛かりに南場の親番で5万点後半まで稼ぎ出し初戦を制す。

 

100

さて2回戦東4局。わずかながらトップ目の独歩さんが

 

100

 

前原プロ、ASAPINさんが2人仕掛けているところからツモ八万でこのメンホンテンパイを…取らず! 打五万から次巡ツモ六万でツモリ四暗刻テンパイ。そして…

 

100

 

8,000・16,000! 6万点オーバーの大トップで2戦目を制す。

前原プロ、独歩さんのマッチレースの呈をじっと耐えてチャンスをうかがっていたのがかにマジンさん。南場の親番、独歩さんの先制リーチを受けて

 

100

 

南をポンしてカン二筒待ちで突っ張る。同巡前原プロも追っかける。

独歩
一万二万三万六万六万二索三索四索五索六索九筒九筒九筒

前原
四万五万六万一索一索四索四索二筒三筒四筒六筒七筒八筒

結果は独歩さんが二筒を掴んでかにマジンさんの12,000のアガリ。この半荘を制して最終戦は実質3人での争いとなる。

現状トータルトップの前原が東4局で先制リーチ。

 

100

 

この状況でこのリーチを打つのも非常に勇気がいる。現にかにマジンさんが

 

100

 

ドラトイツのカン八索イーペーコーから3枚目のドラをツモってくる。自分のアガリだけ見て、そしてトップ目がリーチときたのなら、七索切りの追っかけリーチの一手である。とはいえ親リーチ、一発で打ったらほぼ終了、というリスクもよぎったのか打九索。結果ツモ八索で再び打九索

六万七万八万二索三索四索七索七索八索八索六筒六筒六筒  ドラ六筒

形だけ見たらテンパイなのだが完全に八索のアガリ逃し。その後前原がしっかり二万ツモ。この2,000オールが決定打となってしまっただけに、かにマジンさんの胸中は…。

 

100

 

 

100

 

終わってみれば前原プロが2ndシーズンに続いての連続優勝。現・鳳凰位にふさわしい絶対王者ぶりを天鳳側に見せつけた格好となった。

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 決勝レポート:ケネス徳田

~天鳳位vs.連盟プロ ついに終止符~
 
1stシーズン(天鳳ルール)はASAPINさんが優勝。
 
100
 
2ndシーズン(プロ連盟公式ルール)は前原雄大プロが優勝。
 
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イーブンでむかえた3ndシーズン(WRCルール)。奇しくも1st・2ndで優勝した2人が決勝に進出している。
決勝3人目は独歩さん。1stシーズン以来の決勝。この3ndシーズンでは予選序盤から1人抜けており、悠々と決勝進出を決めている。
 
100
 
そして4人目はかにマジンさん。これで天鳳位のオリジナルメンバー5名は全員決勝進出経験を持ったことになる。
 
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~1st覇者が早々と脱落!~
 
初戦から本手のぶつかり合いとなったこの決勝戦。最初にテンパイが入ったのはASAPINさんだが…
 
100
 
二索六索のシャンポン待ちだが打六索としてテンパイ外し。狙いはソーズの一通と五筒のくっつき。なのでツモ五索でもテンパイ取らず。あくまで手役を狙う。
しかしこの選択が最悪の結果に。まさかのツモ六索で一度目のアガリ逃し。そして9巡目に独歩さんのリーチ。
[独歩さん捨て牌]
東西七万 上向き五索 上向き発三万 上向き
九筒 上向き東九筒 左向き
このリーチに対し
 
100
 
五索ツモの時にテンパイを取っていたなら…これで2度目のアガリ逃し。それでもスジの二索を切ってカウンターに構えたら…
独歩「ロン」
一万二万三万五万五万一索三索一筒二筒三筒四筒五筒六筒  ロン二索  ドラ八索  裏二筒
123三色の放銃となってしまう。
続く東2局もASAPINさんが親番の7巡目で
 
100
 
一筒を切ればテンパイだが、打六万とテンパイを外す。もちろん678三色狙いなのだが…これも結果は
独歩「ロン」
一万一万一万二万三万四万五万六万七万九万南南南  ロン九万
またもや満貫の放銃となってしまったASAPINさん。若干本来の打ち方とは違う(?)手役を重視してしまったがための連続放銃。本人も後まで悔やんでいたほどで、挽回も難しく早々と優勝戦線から脱落する。
 
100
 
 
 
~自分の型で戦い続けることが大事~
 
独歩さんを追うのは、決勝唯一の連盟代表前原プロ。最初のアガリはなんとメンチン!しかも独歩さんから。
 
100
 
ASAPINさんの仕掛けに通っているドラの五万待ち。余ってないマンズ、直前切った2枚も安全牌だっただけに完全に気配を消していた前原プロの技ありのメンチンと言える。
このアガリを足掛かりに南場の親番で5万点後半まで稼ぎ出し初戦を制す。
 
100
さて2回戦東4局。わずかながらトップ目の独歩さんが
 
100
 
前原プロ、ASAPINさんが2人仕掛けているところからツモ八万でこのメンホンテンパイを…取らず! 打五万から次巡ツモ六万でツモリ四暗刻テンパイ。そして…
 
100
 
8,000・16,000! 6万点オーバーの大トップで2戦目を制す。
前原プロ、独歩さんのマッチレースの呈をじっと耐えてチャンスをうかがっていたのがかにマジンさん。南場の親番、独歩さんの先制リーチを受けて
 
100
 
南をポンしてカン二筒待ちで突っ張る。同巡前原プロも追っかける。
独歩
一万二万三万六万六万二索三索四索五索六索九筒九筒九筒
前原
四万五万六万一索一索四索四索二筒三筒四筒六筒七筒八筒
結果は独歩さんが二筒を掴んでかにマジンさんの12,000のアガリ。この半荘を制して最終戦は実質3人での争いとなる。
現状トータルトップの前原が東4局で先制リーチ。
 
100
 
この状況でこのリーチを打つのも非常に勇気がいる。現にかにマジンさんが
 
100
 
ドラトイツのカン八索イーペーコーから3枚目のドラをツモってくる。自分のアガリだけ見て、そしてトップ目がリーチときたのなら、七索切りの追っかけリーチの一手である。とはいえ親リーチ、一発で打ったらほぼ終了、というリスクもよぎったのか打九索。結果ツモ八索で再び打九索
六万七万八万二索三索四索七索七索八索八索六筒六筒六筒  ドラ六筒
形だけ見たらテンパイなのだが完全に八索のアガリ逃し。その後前原がしっかり二万ツモ。この2,000オールが決定打となってしまっただけに、かにマジンさんの胸中は…。
 
100
 
 
100
 
終わってみれば前原プロが2ndシーズンに続いての連続優勝。現・鳳凰位にふさわしい絶対王者ぶりを天鳳側に見せつけた格好となった。

第3期JPML WRCリーグ ベスト16A卓レポート

今回で第3期となる、JPMLWRCリーグ。
予選、一次予選トーナメント、二次予選トーナメントを勝ち抜いた選手達が今期も優勝を目指して戦い、いよいよベスト16となった。

先日放送されたA卓では、ついにディフェンディングチャンピオンの中川基輝がシードで登場。
その戦いをレポートしていきたい。

 

100

 

1回戦 (起家から、松崎・ともたけ・ケネス・中川)

東1局、まずは親の松崎が、早速三色リーチするも、これは流局。

続く1本場も5巡目に松崎がリーチ。

四万四万五万六万七万三索四索四筒五筒六筒中中中  リーチ  ドラ西

中川がドラドラで追い付くがリーチ宣言牌の二索で3,900は4,200の放銃。

東1局2本場、中川が動く。

3巡目に切られた一筒をポンしてこの形。

一万三万五万一索五索北北発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ三索

北家とは言え、勇気のいる仕掛けだ。しかし育てば夢がある。
そして、これ以上松崎に親をやらせないぞ、という意思が感じられた。

その仕掛けで五筒を食い流されたともたけは激痛。

六万七万三索四索五索六索七索七索四筒六筒八筒八筒南

中川の手は一索単騎テンパイから北を暗刻にして待ちが広がる。

二万三万四万五万北北北発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き

そこへ松崎がリーチ。

六万六万六万二索三索五索五索四筒五筒六筒六筒七筒八筒

また連荘なるかと思われたが、中川のツモアガリとなった。

東2局1本場
中川のリーチをともたけがタンヤオでアガリきって連荘中。
中川が仕掛ける。

五万六万八万六索八索四筒六筒七筒八筒八筒九筒北北  ドラ六索

打たれた七筒七筒 左向き八筒 上向き九筒 上向きでチーして打五万。そしてすぐカン七索を引き入れてカン七万のテンパイ。
少し苦しい手でも、果敢に仕掛けてアガリをもぎとりにいく。

そこへケネスがリーチ。

四索四索四索四索五索七索八索九索三筒四筒五筒白白  リーチ

松崎も七対子ドラドラ1シャンテンで粘るが、ケネスから中川への放銃となった。2,000は2,300。

東3局、親のケネスが早速4巡目リーチで2,000オール。これで全員出揃った。
1本場も6巡目にリーチ、1人テンパイ。
対戦していても思うが、ケネスの親番は本当に怖い。いくらでも稼がれてしまいそうに思えるのだ。

しかし2本場にアガったのはこの配牌の中川だった。

一万七万八万九万三索八索一筒二筒七筒東西白中  ドラ発

中を重ねて、チャンタで仕掛ける。

一万七万八万九万一筒一筒東西中中  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き

その鳴きでドラの発をケネスから引っこ抜くが、それでもケネスはドラを重ねた。
中川、ペン三万をひいてテンパイ。ドラを勝負。

一万二万三万七万八万九万一筒一筒中中  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き

ホンイツのケネスは18,000のポンテン!

一索一索三索四索四索五索六索六索七索八索  ポン発発発

しかし勝ったのはまた中川。1枚切れの一筒を引き寄せ、強引にケネスの親番を落とした。

東4局中川が仕掛けて、ともたけからホンイツの3,900。
次局はともたけに捌かれてしまった。

南1局
ともたけが普通の河である。それは、「それだけの材料がもう揃っているよ」というサインだ。それだけ対戦者に与えるプレッシャーは大きい。

四万五万七万七万二索三索四索五索六索七索四筒五筒五筒  ドラ七万

ご覧の通りである。
しかし不運な事に、ケネスの仕掛けでドラの七万三万が流れてしまい、中川へ6,400の放銃となった。
ともたけファンの悲痛な叫びが聞こえた。

その後、南3局に満貫をツモったともたけだが、1回戦は中川とケネスがリードを守る形で終わった。

1回戦成績
中川+26.3P ケネス+7.1P ともたけ▲9.5P 松崎▲24.9P

 

2回戦(起家から松崎・ケネス・ともたけ・中川)

東2局にケネスが2,000は2,100オールをツモった以外は、大きな動きもなく東場は終了。

半荘通して流局が多く、高い手の人がなかなかアガらせてもらえない。

南2局7巡目、中川は積極的にピンフをリーチ。

一索二索三索六索七索八索九索九索二筒三筒七筒八筒九筒  ドラ中

そこに待ったをかけたのは現世界チャンピオンともたけのアメリカンドリームリーチ。

二万三万四万六万七万七万八万八万北北北南南  リーチ

しかし勝者は中川であった。ともたけの河はモロ一色手。さぞほっとした事であろう。

オーラス、3着目の松崎も、ラス目のともたけも満貫ツモでトップの状況。
松崎が七対子ドラドラリーチを敢行したが、流局となった。
必死に足を使い続けた中川の2連勝。

2回戦成績
中川+20.4P ケネス+8.9P 松崎▲7.4P ともたけ▲22.9P

2回戦終了時
中川+46.7P ケネス+16.0P 松崎▲32.3P ともたけ▲32.4P

 

3回戦(起家から中川・ともたけ・ケネス・松崎)

東2局ケネスがピンフテンパイから三色手替わりの八筒を引いてリーチ。

六万七万八万二索三索六索七索八索三筒三筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ四筒

仕掛けていた中川、ターツを落としてまわるが終盤にテンパイ復活。

一索一索一索三索三索四索五索五索三筒四筒五筒  チー三万 左向き四万 上向き五万 上向き

ドラが4枚見えていた事もあり、勝負した一索で8,000。
ここまで器用に立ち回ってきた中川、暗雲が立ち込めるか。

東3局、ケネスの親リーチに飛び込んだのはドラドラで追いかけリーチをしたともたけ。

一万二万三万四万五万六万八万九万六索六索四筒五筒六筒  リーチ  ロン七万  ドラ一万

東3局1本場は中川の4巡目リーチ(七対子ドラドラ中単騎)と追いついたともたけの対決になったが、どちらの手も実らなかった。

南4局、37,100点持ちの松崎はこの親番で48,300点持ちのケネスをまくってトップをとりたい。

しかし、3着目の中川がすでに3フーロ。

八万八万八索八索  ポン白白白  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  チー六索 左向き五索 上向き七索 上向き  ドラ発

松崎もテンパイするが、

一万二万三万五万五万五万七万八万九万六索六索三筒四筒発

ドラの発で打ったら大きい事もあり、六索の対子に手をかける。
そのままテンパイ復活できず、中川の1人テンパイで3回戦終了となった。

3回戦成績
ケネス+32.3P 松崎+11.1P 中川▲13.5P ともたけ▲30.9P

3回戦終了時
ケネス+48.3P 中川+33.2P 松崎▲21.2P ともたけ▲63.3P

 

4回戦(起家からともたけ・中川・松崎・ケネス)

ついに最終戦。
まずは東2局、中川が2,000オールをツモり、ポイント差を広げてゆく。

しかしもちろん追う側もあきらめない。
中川の親が続いている東2局3本場、松崎はこのテンパイをヤミテン。

二万三万四万七万七万一索二索三索四索五索六索一筒二筒  ドラ二索

三色に手替わりしないままであったが、残り2巡でツモ切りリーチとした。南家の特権、一発ツモとハイテイツモのお楽しみリーチだ。
一発はならず。しかしなんとハイテイに三筒が!
執念の2,000・4,000で、中川に親かぶりをさせる。

東4局、ともたけもケネスの親番で2,000・4,000をツモり、ケネスは19,600点のラス目に。ともたけ・松崎にとって、標的のケネスとのトップラスの構図が出来上がった。この順位点の分、捲るのが現実的になってくる。

南1局、ともたけ最後の親番。
受け気味に見える中川が、実は国士無双テンパイ。
待ち牌の西は山の中で息を飲んだが、ともたけがリーチのみを一発でツモり、2,000オール。
1本場も1,100オールで4,2900点まで点棒を上積みする。

2本場も1シャンテンまで育つが、中川のアガリでともたけの親は終わり、条件はかなり厳しくなってしまった。

南2局、ポイント1番手の中川の親。
アガリにいくか流すか難しい。しかし中川が選んだのは攻撃だった。

四万五万四索五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒南南  リーチ  ツモ三万  ドラ四万

リーチツモドラ裏の4,000オール。

中川は更に安全圏へ。
そして少しラクになったのは2番手のケネス。中川が46,200点のトップ目になったため、24,800点持ちの松崎とのトップラスが成立しにくくなった。

しかし松崎はまたしても執念を見せる。
南2局1本場、

八万九万五索五索七索八索九索七筒八筒九筒発発発  リーチ  ロン七万  ドラ西  裏五索

ともたけからノーチャンスの七万を出アガリ、裏ドラを2枚乗せて12,000。

これで2着に浮上。
次の親番で4,000オールをツモればトップラスでケネスをかわす事ができる。

運命の南3局。
間違えられない親番で難しい手が松崎に宿る。

一万三万五万一索三索三索四索五索六索六索一筒一筒北北  ドラ一筒

一瞬五万に手がかかったが、小考し直して切ったのは一索。神様は意地悪である。
結果的には、テンパイするには五万を切るしか道は無かった。

一万二万三万二索三索四索五索六索六索一筒一筒北北

フリテン含みだが、そこそこの受け入れがある1シャンテンのまま、松崎のテンパイする牌が打たれる事はなかった。

オーラスは松崎が跳満ツモ条件、ともたけがダブル役満ツモ条件。
条件を満たすテンパイは入らず終局となった。

4回戦成績
中川+30.2P 松崎+11.1P ともたけ▲10.9P ケネス▲30.4P

4回戦終了時
中川+63.4P ケネス+17.9P 松崎▲10.1P ともたけ▲74.2P

1位通過 中川基輝
2位通過 ケネス徳田

A卓から、各者が己の持ち味を存分に発揮した対局となった。
残りの3卓、誰がベスト8に駒を進めるのか?
どうぞご期待ください!

JPML WRCリーグ レポート/第3期JPML WRCリーグ ベスト16A卓レポート

今回で第3期となる、JPMLWRCリーグ。
予選、一次予選トーナメント、二次予選トーナメントを勝ち抜いた選手達が今期も優勝を目指して戦い、いよいよベスト16となった。
先日放送されたA卓では、ついにディフェンディングチャンピオンの中川基輝がシードで登場。
その戦いをレポートしていきたい。
 
100
 
1回戦 (起家から、松崎・ともたけ・ケネス・中川)
東1局、まずは親の松崎が、早速三色リーチするも、これは流局。
続く1本場も5巡目に松崎がリーチ。
四万四万五万六万七万三索四索四筒五筒六筒中中中  リーチ  ドラ西
中川がドラドラで追い付くがリーチ宣言牌の二索で3,900は4,200の放銃。
東1局2本場、中川が動く。
3巡目に切られた一筒をポンしてこの形。
一万三万五万一索五索北北発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ三索
北家とは言え、勇気のいる仕掛けだ。しかし育てば夢がある。
そして、これ以上松崎に親をやらせないぞ、という意思が感じられた。
その仕掛けで五筒を食い流されたともたけは激痛。
六万七万三索四索五索六索七索七索四筒六筒八筒八筒南
中川の手は一索単騎テンパイから北を暗刻にして待ちが広がる。
二万三万四万五万北北北発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き
そこへ松崎がリーチ。
六万六万六万二索三索五索五索四筒五筒六筒六筒七筒八筒
また連荘なるかと思われたが、中川のツモアガリとなった。
東2局1本場
中川のリーチをともたけがタンヤオでアガリきって連荘中。
中川が仕掛ける。
五万六万八万六索八索四筒六筒七筒八筒八筒九筒北北  ドラ六索
打たれた七筒七筒 左向き八筒 上向き九筒 上向きでチーして打五万。そしてすぐカン七索を引き入れてカン七万のテンパイ。
少し苦しい手でも、果敢に仕掛けてアガリをもぎとりにいく。
そこへケネスがリーチ。
四索四索四索四索五索七索八索九索三筒四筒五筒白白  リーチ
松崎も七対子ドラドラ1シャンテンで粘るが、ケネスから中川への放銃となった。2,000は2,300。
東3局、親のケネスが早速4巡目リーチで2,000オール。これで全員出揃った。
1本場も6巡目にリーチ、1人テンパイ。
対戦していても思うが、ケネスの親番は本当に怖い。いくらでも稼がれてしまいそうに思えるのだ。
しかし2本場にアガったのはこの配牌の中川だった。
一万七万八万九万三索八索一筒二筒七筒東西白中  ドラ発
中を重ねて、チャンタで仕掛ける。
一万七万八万九万一筒一筒東西中中  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き
その鳴きでドラの発をケネスから引っこ抜くが、それでもケネスはドラを重ねた。
中川、ペン三万をひいてテンパイ。ドラを勝負。
一万二万三万七万八万九万一筒一筒中中  チー八筒 左向き七筒 上向き九筒 上向き
ホンイツのケネスは18,000のポンテン!
一索一索三索四索四索五索六索六索七索八索  ポン発発発
しかし勝ったのはまた中川。1枚切れの一筒を引き寄せ、強引にケネスの親番を落とした。
東4局中川が仕掛けて、ともたけからホンイツの3,900。
次局はともたけに捌かれてしまった。
南1局
ともたけが普通の河である。それは、「それだけの材料がもう揃っているよ」というサインだ。それだけ対戦者に与えるプレッシャーは大きい。
四万五万七万七万二索三索四索五索六索七索四筒五筒五筒  ドラ七万
ご覧の通りである。
しかし不運な事に、ケネスの仕掛けでドラの七万三万が流れてしまい、中川へ6,400の放銃となった。
ともたけファンの悲痛な叫びが聞こえた。
その後、南3局に満貫をツモったともたけだが、1回戦は中川とケネスがリードを守る形で終わった。
1回戦成績
中川+26.3P ケネス+7.1P ともたけ▲9.5P 松崎▲24.9P
 
2回戦(起家から松崎・ケネス・ともたけ・中川)
東2局にケネスが2,000は2,100オールをツモった以外は、大きな動きもなく東場は終了。
半荘通して流局が多く、高い手の人がなかなかアガらせてもらえない。
南2局7巡目、中川は積極的にピンフをリーチ。
一索二索三索六索七索八索九索九索二筒三筒七筒八筒九筒  ドラ中
そこに待ったをかけたのは現世界チャンピオンともたけのアメリカンドリームリーチ。
二万三万四万六万七万七万八万八万北北北南南  リーチ
しかし勝者は中川であった。ともたけの河はモロ一色手。さぞほっとした事であろう。
オーラス、3着目の松崎も、ラス目のともたけも満貫ツモでトップの状況。
松崎が七対子ドラドラリーチを敢行したが、流局となった。
必死に足を使い続けた中川の2連勝。
2回戦成績
中川+20.4P ケネス+8.9P 松崎▲7.4P ともたけ▲22.9P
2回戦終了時
中川+46.7P ケネス+16.0P 松崎▲32.3P ともたけ▲32.4P
 
3回戦(起家から中川・ともたけ・ケネス・松崎)
東2局ケネスがピンフテンパイから三色手替わりの八筒を引いてリーチ。
六万七万八万二索三索六索七索八索三筒三筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ四筒
仕掛けていた中川、ターツを落としてまわるが終盤にテンパイ復活。
一索一索一索三索三索四索五索五索三筒四筒五筒  チー三万 左向き四万 上向き五万 上向き
ドラが4枚見えていた事もあり、勝負した一索で8,000。
ここまで器用に立ち回ってきた中川、暗雲が立ち込めるか。
東3局、ケネスの親リーチに飛び込んだのはドラドラで追いかけリーチをしたともたけ。
一万二万三万四万五万六万八万九万六索六索四筒五筒六筒  リーチ  ロン七万  ドラ一万
東3局1本場は中川の4巡目リーチ(七対子ドラドラ中単騎)と追いついたともたけの対決になったが、どちらの手も実らなかった。
南4局、37,100点持ちの松崎はこの親番で48,300点持ちのケネスをまくってトップをとりたい。
しかし、3着目の中川がすでに3フーロ。
八万八万八索八索  ポン白白白  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  チー六索 左向き五索 上向き七索 上向き  ドラ発
松崎もテンパイするが、
一万二万三万五万五万五万七万八万九万六索六索三筒四筒発
ドラの発で打ったら大きい事もあり、六索の対子に手をかける。
そのままテンパイ復活できず、中川の1人テンパイで3回戦終了となった。
3回戦成績
ケネス+32.3P 松崎+11.1P 中川▲13.5P ともたけ▲30.9P
3回戦終了時
ケネス+48.3P 中川+33.2P 松崎▲21.2P ともたけ▲63.3P
 
4回戦(起家からともたけ・中川・松崎・ケネス)
ついに最終戦。
まずは東2局、中川が2,000オールをツモり、ポイント差を広げてゆく。
しかしもちろん追う側もあきらめない。
中川の親が続いている東2局3本場、松崎はこのテンパイをヤミテン。
二万三万四万七万七万一索二索三索四索五索六索一筒二筒  ドラ二索
三色に手替わりしないままであったが、残り2巡でツモ切りリーチとした。南家の特権、一発ツモとハイテイツモのお楽しみリーチだ。
一発はならず。しかしなんとハイテイに三筒が!
執念の2,000・4,000で、中川に親かぶりをさせる。
東4局、ともたけもケネスの親番で2,000・4,000をツモり、ケネスは19,600点のラス目に。ともたけ・松崎にとって、標的のケネスとのトップラスの構図が出来上がった。この順位点の分、捲るのが現実的になってくる。
南1局、ともたけ最後の親番。
受け気味に見える中川が、実は国士無双テンパイ。
待ち牌の西は山の中で息を飲んだが、ともたけがリーチのみを一発でツモり、2,000オール。
1本場も1,100オールで4,2900点まで点棒を上積みする。
2本場も1シャンテンまで育つが、中川のアガリでともたけの親は終わり、条件はかなり厳しくなってしまった。
南2局、ポイント1番手の中川の親。
アガリにいくか流すか難しい。しかし中川が選んだのは攻撃だった。
四万五万四索五索六索一筒二筒三筒四筒五筒六筒南南  リーチ  ツモ三万  ドラ四万
リーチツモドラ裏の4,000オール。
中川は更に安全圏へ。
そして少しラクになったのは2番手のケネス。中川が46,200点のトップ目になったため、24,800点持ちの松崎とのトップラスが成立しにくくなった。
しかし松崎はまたしても執念を見せる。
南2局1本場、
八万九万五索五索七索八索九索七筒八筒九筒発発発  リーチ  ロン七万  ドラ西  裏五索
ともたけからノーチャンスの七万を出アガリ、裏ドラを2枚乗せて12,000。
これで2着に浮上。
次の親番で4,000オールをツモればトップラスでケネスをかわす事ができる。
運命の南3局。
間違えられない親番で難しい手が松崎に宿る。
一万三万五万一索三索三索四索五索六索六索一筒一筒北北  ドラ一筒
一瞬五万に手がかかったが、小考し直して切ったのは一索。神様は意地悪である。
結果的には、テンパイするには五万を切るしか道は無かった。
一万二万三万二索三索四索五索六索六索一筒一筒北北
フリテン含みだが、そこそこの受け入れがある1シャンテンのまま、松崎のテンパイする牌が打たれる事はなかった。
オーラスは松崎が跳満ツモ条件、ともたけがダブル役満ツモ条件。
条件を満たすテンパイは入らず終局となった。
4回戦成績
中川+30.2P 松崎+11.1P ともたけ▲10.9P ケネス▲30.4P
4回戦終了時
中川+63.4P ケネス+17.9P 松崎▲10.1P ともたけ▲74.2P
1位通過 中川基輝
2位通過 ケネス徳田
A卓から、各者が己の持ち味を存分に発揮した対局となった。
残りの3卓、誰がベスト8に駒を進めるのか?
どうぞご期待ください!

第132回:中級講座『敗戦から学ぶ』 浜上 文吾

麻雀ファンの皆様、あけましておめでとうございます!
九州本部の浜上です。

2017年度の各リーグ戦もほとんどの対局が終了して、決勝戦の時期になりました。
まずは鳳凰位決定戦です。

【1月14日(土)第34期鳳凰位決定戦~初日~ 14時~】
前原雄大(現鳳凰位)vsHIRO柴田vs内川幸太郎vs瀬戸熊直樹
実況:古橋崇志
解説:荒正義・和久津晶
牌譜解説:白鳥翔

今年はどのようなドラマが待っているのか楽しみな対局ですね。

さて今年は各地方本部、支部の決勝戦も放送されることになりました。
放送スケジュールは

【1月17日(水)第13期静岡プロリーグ決勝14時~】  
平岡理恵vs鷲見隼人vs平野敬悟vs鈴木秀幸
実況:日吉辰哉 解説:望月雅継

【1月19日(金)第52期北海道プロリーグ決勝10時~】 
山屋洋平vs石田雅人vs喜多清貴vs加藤晋平
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・西野拓也(北海道副本部長)

【1月24日(水)第30期中部リーグ決勝14時~】
寺戸孝志vs古川孝次vs杉村泰治vs三戸亮祐
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・青山大

【1月26日(金)第1期北陸リーグ決勝14時~】
木戸僚之vs藤本鉄也vs安城るいvs後藤正博
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・浦田豊人(北陸支部長)

【2月2日(金)第18期皇帝位決定戦(九州リーグ決勝)14時~】
浜上文吾vs柴田祐一朗vs塚本将之vs坂平二郎
実況:小車祥 解説:和久津晶・中村政時(九州本部長)

【2月7日(水)第16期太閤位決定戦(関西リーグ決勝)14時~】
花岡章生vs藤川謙次vs坂本誠裕vs横山毅
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・上村宜久(関西副本部長)

地方所属の選手にとって地方リーグの決勝戦を映像対局で放送してもらえるということは、今後の雀力アップに繋がる可能性が高く、貴重な経験となります。
昨年、私の所属する九州本部の第17期皇帝位決定戦も放送予定ではありましたが、震災の影響もあり日程調整ができずに悔しい思いをしました。
今期は予定通りに日程が終了し、放送できることになり大変嬉しいです。
その第17期皇帝位決定戦では塚本将之の優勝で幕を閉じましたが、最終戦で私の敗因のひとつとなった局がありますので反省を踏まえ紹介させていただきます。

下の画像は第17期皇帝位決定戦8回戦(最終戦)南1局1本場の牌譜です(日本プロ麻雀連盟公式ルール)。

7回戦終了時成績は 
塚本将之 +74.2P
浜上文吾 +62.0P
中尾多門 ▲65.4P
安東裕允 ▲70.8P

となり、私が優勝するには、首位塚本との12.2P差を逆転しないといけません。
1着順差だと8.200点以上、2着順差だと200点以上リードする必要があります。
私は東場でアガリを重ね、ついに首位の塚本をとらえ、さらに南1局の親番には2,000オールをツモアガリ、優位に進み得点状況は

南1局1本場
東家 浜上44,900点(+88,9P)
南家 中尾22,200点(▲81.2P)
西家 安東29,800点(▲72.0P)
北家 塚本23,100点(+64.3P)

カッコ内は順位点も含めたトータルポイント。
となり、塚本との点差は24.6Pのリードとなります。

 

 

南1局1本場 浜上配牌

三万四万六万七万八万八万一筒二筒四筒六筒九筒東東南  ドラ東

正直、追いかけることは数多く経験はしていますが、逃げる展開はあまり経験がありません。
親の落とし方が難しいな・・・
と考えながら配牌を取るとドラがトイツのチャンス手です。
10巡目までのツモと捨て牌は

ツモ       ツモ切り六索三万九万ツモ切り八索ツモ切りツモ切り五筒
捨て 九筒中南一筒八万発九万二筒一万二筒

と以下の牌姿の1シャンテンになります。

南1局1本場 浜上 10巡目

三万三万四万六万七万八万六索八索四筒五筒六筒東東  ドラ東

ここまでは順調です。さてここからはどう対応するかが問題です。
私の考えでは

東⇒打四万でカン七索待ちでヤミテン、ポンも同様。

二万三万五万⇒カン七索待ちでリーチ

七索⇒打三万として二万五万待ちでリーチ

仕掛けるのは東だけで後付けのテンパイは取らないと決めていました。
しかし自分のアガることばかりが先行して、大事なことを見落としています。
10巡目までの捨て牌は以下の通りです。
全体的に変則的な捨て牌です。(相手の手牌が読みにくい)

浜上九筒中南一筒八万発九万二筒一万二筒

中尾八万四万三万二万六万七索四万三索三索三索

安東九万二万発五索五筒六筒三索五万西七万

塚本九索中発一筒二万二筒南六索六万七筒

11巡目に西家の安東がドラ東を捨ててリーチときます。
もちろん私はポンテンなので仕掛けて応戦します。

浜上
三万三万四万六万七万八万六索八索四筒五筒六筒  ポン東東東  打四万  ドラ東

オリる気はありません。これをアガリ決定打にしようと思っていました。
14巡目

三万三万六万七万八万六索八索四筒五筒六筒  ポン東東東  ツモ四索  ドラ東

となり、私の手が止まります。
13巡目までの捨て牌は以下の通りです。

浜上九筒中南一筒八万発九万二筒一万二筒四万四万一万

中尾八万四万三万二万六万七索四万三索三索三索六筒二筒二万

安東九万二万発五索五筒六筒三索五万西七万東白一万

塚本九索中発一筒二万二筒南六索六万七筒一筒五万北  

五索七索も1枚切れで四索八索の選択で長考します。
三索が4枚切れているので八索を選択して四索六索にしても、リャンメン待ちへの変化の可能性はありません。
私の選択は、安東の捨て牌の現物である五索狙いで打八索としました。
15巡目には北家の塚本が八索を捨ててリーチ。

塚本
五万六万七万一索一索一索五索六索七索九索九索五筒七筒  ドラ東

当面の敵である塚本のリーチで、勝負どころです。
ここでオリるようでは勝てません(と思ってました)。
次の私のツモは無情にも先程までアガリ牌であった七索です。
ここで一度冷静(七索を捨てずに我慢の選択)になればよかったのですが、勝ちたい欲で打七索としました。
次の私のツモは八筒でしたが止まるはずがありません。

西家 安東
二索二索二索四索四索四索三筒三筒四筒四筒四筒八筒八筒  ドラ東

結果は西家、安東に手痛い12,000点放銃となりました。

すべての対局が終了して後日、この局の反省点をノートにしてみました。
・ポンテンをとって応戦するのはいいが、守備の意識が全くない。
・現状、順位点込みで24.6Pリードしていることが飛んでしまって、その局のテーマ(アガることが目標ではあるが放銃はしない)を見失っている。
・単純にアツくなっている。

私が見落としていたのは局面判断でした。
非常にメンタル面が課題に残りました。
アガリ抜くことだけを考えて、アガリ逃しがあったのにもかかわらず、無理攻めをしたことを後悔しています。
塚本のリーチ後に通った八万を潔く中抜して守るべきだと・・・

放銃後の次局の南2局の得点状況は
東家 浜上32,600点(+68.6P)
南家 中尾22,200点(▲77.2P)
西家 安東43,100点(▲49.7P)
北家 塚本22,100点(+58.3P)
こうで現状リードはしていますが、前局致命的な放銃をしてしまい、気持ちも立て直せないままズルズルと後退してしまいました。
オーラスを迎えた時点では塚本に微差ながらも逆転され、私の優勝条件はツモアガリすればOKでしたが、テンパイも出来ずに悔しい敗戦となりました。

【私が第17期皇帝位決定戦の敗戦から学んだこと】
今までは勝負どころはすべて押し切ることが正しいと思っていました。しかし、アガリ逃しなどの選択ミスがあった時などの押しは単なる無理攻めでしかなく、良い結果には繋がりにくいということを学びました。
その反省点を踏まえ、今期の九州リーグではミスをしたときには潔く守備を重視することができ、その結果無駄な放銃をする機会が減り、攻守のメリハリができたことで今期も決勝に進出することができたと思います。

2月2日(金)の第18期皇帝位決定戦は九州本部で初めて放送対局となります。
浜上文吾vs柴田祐一朗vs塚本将之vs坂平二郎
実況:小車祥 解説:和久津晶・中村政時(九州本部長)

地方所属でも中央のリーグ戦、タイトル戦と同様に面白い対局にできるように頑張りたいです!
それでは「日本プロ麻雀連盟チャンネル」にてお会いしましょう!

中級/第132回:中級講座『敗戦から学ぶ』 浜上 文吾

麻雀ファンの皆様、あけましておめでとうございます!
九州本部の浜上です。
2017年度の各リーグ戦もほとんどの対局が終了して、決勝戦の時期になりました。
まずは鳳凰位決定戦です。
【1月14日(土)第34期鳳凰位決定戦~初日~ 14時~】
前原雄大(現鳳凰位)vsHIRO柴田vs内川幸太郎vs瀬戸熊直樹
実況:古橋崇志
解説:荒正義・和久津晶
牌譜解説:白鳥翔
今年はどのようなドラマが待っているのか楽しみな対局ですね。
さて今年は各地方本部、支部の決勝戦も放送されることになりました。
放送スケジュールは
【1月17日(水)第13期静岡プロリーグ決勝14時~】  
平岡理恵vs鷲見隼人vs平野敬悟vs鈴木秀幸
実況:日吉辰哉 解説:望月雅継
【1月19日(金)第52期北海道プロリーグ決勝10時~】 
山屋洋平vs石田雅人vs喜多清貴vs加藤晋平
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・西野拓也(北海道副本部長)
【1月24日(水)第30期中部リーグ決勝14時~】
寺戸孝志vs古川孝次vs杉村泰治vs三戸亮祐
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・青山大
【1月26日(金)第1期北陸リーグ決勝14時~】
木戸僚之vs藤本鉄也vs安城るいvs後藤正博
実況:小笠原奈央 解説:山井弘・浦田豊人(北陸支部長)
【2月2日(金)第18期皇帝位決定戦(九州リーグ決勝)14時~】
浜上文吾vs柴田祐一朗vs塚本将之vs坂平二郎
実況:小車祥 解説:和久津晶・中村政時(九州本部長)
【2月7日(水)第16期太閤位決定戦(関西リーグ決勝)14時~】
花岡章生vs藤川謙次vs坂本誠裕vs横山毅
実況:日吉辰哉 解説:瀬戸熊直樹・上村宜久(関西副本部長)
地方所属の選手にとって地方リーグの決勝戦を映像対局で放送してもらえるということは、今後の雀力アップに繋がる可能性が高く、貴重な経験となります。
昨年、私の所属する九州本部の第17期皇帝位決定戦も放送予定ではありましたが、震災の影響もあり日程調整ができずに悔しい思いをしました。
今期は予定通りに日程が終了し、放送できることになり大変嬉しいです。
その第17期皇帝位決定戦では塚本将之の優勝で幕を閉じましたが、最終戦で私の敗因のひとつとなった局がありますので反省を踏まえ紹介させていただきます。
下の画像は第17期皇帝位決定戦8回戦(最終戦)南1局1本場の牌譜です(日本プロ麻雀連盟公式ルール)。
7回戦終了時成績は 
塚本将之 +74.2P
浜上文吾 +62.0P
中尾多門 ▲65.4P
安東裕允 ▲70.8P
となり、私が優勝するには、首位塚本との12.2P差を逆転しないといけません。
1着順差だと8.200点以上、2着順差だと200点以上リードする必要があります。
私は東場でアガリを重ね、ついに首位の塚本をとらえ、さらに南1局の親番には2,000オールをツモアガリ、優位に進み得点状況は
南1局1本場
東家 浜上44,900点(+88,9P)
南家 中尾22,200点(▲81.2P)
西家 安東29,800点(▲72.0P)
北家 塚本23,100点(+64.3P)
カッコ内は順位点も含めたトータルポイント。
となり、塚本との点差は24.6Pのリードとなります。
 

 
南1局1本場 浜上配牌
三万四万六万七万八万八万一筒二筒四筒六筒九筒東東南  ドラ東
正直、追いかけることは数多く経験はしていますが、逃げる展開はあまり経験がありません。
親の落とし方が難しいな・・・
と考えながら配牌を取るとドラがトイツのチャンス手です。
10巡目までのツモと捨て牌は

ツモ       ツモ切り六索三万九万ツモ切り八索ツモ切りツモ切り五筒
捨て 九筒中南一筒八万発九万二筒一万二筒

と以下の牌姿の1シャンテンになります。
南1局1本場 浜上 10巡目
三万三万四万六万七万八万六索八索四筒五筒六筒東東  ドラ東
ここまでは順調です。さてここからはどう対応するかが問題です。
私の考えでは
東⇒打四万でカン七索待ちでヤミテン、ポンも同様。
二万三万五万⇒カン七索待ちでリーチ
七索⇒打三万として二万五万待ちでリーチ
仕掛けるのは東だけで後付けのテンパイは取らないと決めていました。
しかし自分のアガることばかりが先行して、大事なことを見落としています。
10巡目までの捨て牌は以下の通りです。
全体的に変則的な捨て牌です。(相手の手牌が読みにくい)
浜上九筒中南一筒八万発九万二筒一万二筒
中尾八万四万三万二万六万七索四万三索三索三索
安東九万二万発五索五筒六筒三索五万西七万
塚本九索中発一筒二万二筒南六索六万七筒
11巡目に西家の安東がドラ東を捨ててリーチときます。
もちろん私はポンテンなので仕掛けて応戦します。
浜上
三万三万四万六万七万八万六索八索四筒五筒六筒  ポン東東東  打四万  ドラ東
オリる気はありません。これをアガリ決定打にしようと思っていました。
14巡目
三万三万六万七万八万六索八索四筒五筒六筒  ポン東東東  ツモ四索  ドラ東
となり、私の手が止まります。
13巡目までの捨て牌は以下の通りです。
浜上九筒中南一筒八万発九万二筒一万二筒四万四万一万
中尾八万四万三万二万六万七索四万三索三索三索六筒二筒二万
安東九万二万発五索五筒六筒三索五万西七万東白一万
塚本九索中発一筒二万二筒南六索六万七筒一筒五万北  
五索七索も1枚切れで四索八索の選択で長考します。
三索が4枚切れているので八索を選択して四索六索にしても、リャンメン待ちへの変化の可能性はありません。
私の選択は、安東の捨て牌の現物である五索狙いで打八索としました。
15巡目には北家の塚本が八索を捨ててリーチ。
塚本
五万六万七万一索一索一索五索六索七索九索九索五筒七筒  ドラ東
当面の敵である塚本のリーチで、勝負どころです。
ここでオリるようでは勝てません(と思ってました)。
次の私のツモは無情にも先程までアガリ牌であった七索です。
ここで一度冷静(七索を捨てずに我慢の選択)になればよかったのですが、勝ちたい欲で打七索としました。
次の私のツモは八筒でしたが止まるはずがありません。
西家 安東
二索二索二索四索四索四索三筒三筒四筒四筒四筒八筒八筒  ドラ東
結果は西家、安東に手痛い12,000点放銃となりました。
すべての対局が終了して後日、この局の反省点をノートにしてみました。
・ポンテンをとって応戦するのはいいが、守備の意識が全くない。
・現状、順位点込みで24.6Pリードしていることが飛んでしまって、その局のテーマ(アガることが目標ではあるが放銃はしない)を見失っている。
・単純にアツくなっている。
私が見落としていたのは局面判断でした。
非常にメンタル面が課題に残りました。
アガリ抜くことだけを考えて、アガリ逃しがあったのにもかかわらず、無理攻めをしたことを後悔しています。
塚本のリーチ後に通った八万を潔く中抜して守るべきだと・・・
放銃後の次局の南2局の得点状況は
東家 浜上32,600点(+68.6P)
南家 中尾22,200点(▲77.2P)
西家 安東43,100点(▲49.7P)
北家 塚本22,100点(+58.3P)
こうで現状リードはしていますが、前局致命的な放銃をしてしまい、気持ちも立て直せないままズルズルと後退してしまいました。
オーラスを迎えた時点では塚本に微差ながらも逆転され、私の優勝条件はツモアガリすればOKでしたが、テンパイも出来ずに悔しい敗戦となりました。
【私が第17期皇帝位決定戦の敗戦から学んだこと】
今までは勝負どころはすべて押し切ることが正しいと思っていました。しかし、アガリ逃しなどの選択ミスがあった時などの押しは単なる無理攻めでしかなく、良い結果には繋がりにくいということを学びました。
その反省点を踏まえ、今期の九州リーグではミスをしたときには潔く守備を重視することができ、その結果無駄な放銃をする機会が減り、攻守のメリハリができたことで今期も決勝に進出することができたと思います。
2月2日(金)の第18期皇帝位決定戦は九州本部で初めて放送対局となります。
浜上文吾vs柴田祐一朗vs塚本将之vs坂平二郎
実況:小車祥 解説:和久津晶・中村政時(九州本部長)
地方所属でも中央のリーグ戦、タイトル戦と同様に面白い対局にできるように頑張りたいです!
それでは「日本プロ麻雀連盟チャンネル」にてお会いしましょう!

第30期中部プロリーグ 最終節レポート

Aリーグ:山本拓哉

街を彩るイルミネーションに12月を感じている方も多いと思われるが、我々中部本部員としては中部プロリーグ最終節こそ12月の風物詩である。先日行われたこの最終節で、遂に決勝進出者が確定した。
なお、今期よりAリーグの決勝戦は配信対局となり夏目坂スタジオで行われる。栄えある夏目坂スタジオへの切符を手にした4人を本人のコメントと共に紹介しよう。(以下敬称略)

1位通過 寺戸孝志 +125.4P
2期前の中部プロリーグ優勝者の寺戸が堂々の1位通過で決勝進出を決めた。今もまだ記憶に新しい地方リーグチャンピオンシップ2017では惜しくも予選で敗れたものの、配信対局ではいつも通りの寺戸の麻雀を魅せてくれた。優勝して今年も地方リーグチャンピオンシップに出場し、去年のリベンジを果たせるか。

寺戸「3人の先輩と良い麻雀が打てるように頑張ります」

2位通過 古川孝次 +111.4P
もはや紹介はいらないのではないだろうか。今もなお鳳凰位戦のA1リーグという最前線で活躍し続ける古参の古川。衰え知らずのサーフィン打法で4度目の優勝を狙う。

古川「誰が勝ってもおかしくないメンバー。配信慣れしている私が有利だと思う。頑張ります。」

3位通過 杉村泰治 +73.2P
ロン2ではおなじみの杉村。前期の優勝者だけに厳しくマークされながらも、守備型の安定した麻雀で前期に続いて今季も決勝に進んだ。狙うは15期16期の鈴木雄介以来の中部プロリーグ連覇。

杉村「2期連続決勝戦はなかなか残れることないので先輩方に胸を借りるつもりで頑張りたいと思います。」

4位通過 三戸亮祐+67.0P
名古屋の絶対エース・三戸。中部プロリーグでは最多の4回の優勝経験を誇る。しかし近年は優勝が無く、その座を狙う若手が増えている状況。エースの意地を見せ、絶対に優勝したい。

三戸「初めての中部プロリーグの映像対局に出場できて光栄です。14期以来優勝していないのでこの機会に優勝したいと思います。」

さて、半年間に渡って中部プロリーグのレポートを書かせていただいた私・山本はというと、最終節は降級争いで8位残留という結果でした。初めてのAリーグで先輩方とのレベルの違いに圧倒され、思うような麻雀が打てなかったです。来期は今期の経験を生かして決勝進出、さらには優勝出来るように精進して参ります。半年間お付き合いいただきありがとうございました。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 寺戸 孝志 3.4 26.9 26.0 94.1 ▲ 25.0 125.4
2 古川 孝次 71.2 44.3 17.7 8.4 ▲ 30.2 111.4
3 杉村 泰治 92.1 ▲ 4.6 9.2 ▲ 26.8 3.3 73.2
4 三戸 亮祐 34.8 ▲ 13.0 ▲ 7.3 ▲ 0.5 53.0 67.0
5 清水 哲也 11.4 ▲ 1.3 ▲ 2.9 ▲ 36.7 56.9 27.4
6 森下 剛任 ▲ 31.0 ▲ 8.7 18.0 64.2 ▲ 48.0 ▲ 5.5
7 日下 健司 ▲ 3.1 35.7 ▲ 36.8 ▲ 19.0 16.9 ▲ 6.3
8 山本 拓哉 ▲ 20.0 ▲ 11.8 ▲ 17.4 18.9 13.5 ▲ 16.8
9 小野 雅峻 42.9 ▲ 34.0 ▲ 14.3 ▲ 31.4 16.4 ▲ 20.4
10 土岐 雄太 ▲ 11.8 ▲ 18.2 36.2 ▲ 11.1 ▲ 25.8 ▲ 30.7
11 林 俊宏 ▲ 51.0 ▲ 29.7 ▲ 15.9 81.0 ▲ 21.4 ▲ 37.0
12 朝岡 祐 ▲ 74.3 18.4 11.6 ▲ 35.4 38.3 ▲ 41.4
13 伊藤 鉄也 5.0 ▲ 34.3 ▲ 25.9 ▲ 51.6 58.7 ▲ 48.1
14 掛水 洋徳 ▲ 8.4 2.9 ▲ 15.8 28.6 ▲ 59.2 ▲ 51.9
15 佐藤あいり ▲ 56.7 14.6 48.7 ▲ 57.4 ▲ 34.4 ▲ 85.2
16 青山 大 ▲ 64.5 12.8 ▲ 72.1 ▲ 25.3 ▲ 13.0 ▲ 162.1

 

 

Bリーグ:高橋侑希

半年間というのはあっという間で、第30期中部プロリーグも最終節を迎えた。
皆が上だけを見て戦えれば良いのだが、リーグ戦はそうはいかない。「昇級」が叶わなければ次に「残留」を目指さなければならないのだ。

最終節を迎えて私のポイントは▲8.7P。昇級を目指すのであれば大きなプラスが必要である。
しかしがむしゃらに攻めてポイントを減らすようであれば、見えてくるのは「降級」だ。それだけは避けたい。

今回の同卓者は4節終了時、7位斎藤+18.6P、8位大西+1.4P、9位高橋▲8.7P、14位中谷▲56.6Pという組み合わせである。
降級ボーダーの中谷はどうしてもプラスが必要。昇級ボーダーは+62.9P。
残りの3名は1回戦目がとても重要であった。

1回戦目トップを取れる(最低でも浮く)ならば、2回戦以降も腕を振って前に出ることができる。
しかしラスでも引こうものならば、残留を意識し、考えを改めなければならない。
私は、1回戦はどんな結果になったとしても強く打とうと考え対局に臨んだ。

結果1回戦目は中谷以外の3名が浮き。私はトップを取り可能性を残せたが、他2名もそれは同様だ。

2回戦目、私は南場の親番を迎えてトップ目。こうなると昇級への欲がどんどん出てきてしまう。
斎藤が役牌を仕掛けソーズの染め手の捨て牌模様。9巡目にすでに1枚余らせていて、そこから手替わりはない。
13巡目私はドラを引いてきてテンパイ。親番ということもあり攻めたいところ…しかしそれにはソーズを押さなければならない。
私は押す選択を取ってしまった。

せっかくのトップ目。相手が先にテンパイをしている可能性が高い中、加点に目が眩んで押してしまった1牌。これが3,900点の放銃となり、2回戦目の結果は浮いたものの3着となってしまった。

大事な局面であったのに冷静さが足りなかったと反省。押してしまったことももちろんだったが、染め手が見えていたならばもっと早い段階で手牌構成を変えることもできたはずだ。己の未熟さを感じる。

1、2回戦と浮きで繋げた斎藤、高橋であったが3回戦目は2人ともマイナス。大西も含め、皆残留となった。
そして1回戦目1人沈みの4着となり辛い展開と思われた中谷だったが、2回戦以降3連続トップを取りこちらも残留となった。

今期Aリーグへと昇級を決めたのは加藤、都築の2名。都築はCリーグからの連続昇級となった。

今期の私は良くも悪くも落ち着いた成績で、今のままでは残留はできても昇級は難しいと感じた半年でした。来期はもっと内容を詰め、昇級を目指したいと思います。

初めてのレポートで拙い文章でしたが、お付き合いありがとうございました。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 加藤 泰史 35.1 17.8 36.8 34.9 ▲ 24.1 100.5
2 都築 友和 63.4 ▲ 62.7 58.0 4.2 26.9 89.8
3 富村 つぐみ 36.1 37.0 ▲ 28.2 17.3 6.5 68.7
4 越川 清一 19.1 ▲ 4.0 11.2 17.1 15.8 59.2
5 金平 裕樹 5.4 ▲ 24.0 ▲ 11.8 73.4 ▲ 19.6 23.4
6 長谷川 弘 1.5 ▲ 47.9 ▲ 11.6 14.0 51.0 7.0
7 高橋 侑希 9.6 ▲ 18.0 7.0 ▲ 7.3 0.6 ▲ 8.1
8 斎藤 寛生 ▲ 16.3 8.6 25.5 0.8 ▲ 29.5 ▲ 10.9
9 安藤 大貴 19.8 48.1 ▲ 4.1 ▲ 93.9 14.7 ▲ 15.4
10 大西 義則 44.0 ▲ 21.7 14.6 ▲ 35.5 ▲ 21.8 ▲ 20.4
11 中谷 彰吾 ▲ 32.5 ▲ 3.2 ▲ 14.3 ▲ 6.6 28.7 ▲ 27.9
12 木村 東平 ▲ 74.9 92.0 ▲ 39.6 46.8 ▲ 60.1 ▲ 35.8
13 牛尾 信之 ▲ 82.9 16.1 33.0 ▲ 21.7 18.6 ▲ 36.9
14 大滝 聡 25.6 37.0 ▲ 60.7 ▲ 56.6 ▲ 33.8 ▲ 88.5
15 堤 文吾 ▲ 39.6 ▲ 31.8 ▲ 40.7 19.7 ▲ 9.5 ▲ 101.9
16 河合 慎悟 ▲ 34.4 ▲ 47.3 ▲ 25.1 ▲ 46.6 11.6 ▲ 141.8

 

 

Cリーグ:花井香央理

いよいよ迎えた最終節。
現状1位の田村、2位の太田(充)はともに+100Pオーバーで抜けているが、5位の若松も+80.2Pと、3位以下は団子状態であった。
現実的に8位の蓮池くらいまでは昇級を狙えるポイントを持っている。また、田村、太田、4位の村瀬は今節同卓であり、一波乱ありそうな予感だ。

対戦相手は、鈴木(基)・杉浦・蓮池
私自身は昇級には厳しい位置ではあったが、最後まで諦めず、大きくポイントを叩きたいと思っていた。
しかし、その気持ちが空回りしてしまう。打点を意識しすぎてしまい、通常ヤミに構えるところもリーチをかけたりと、不安定な麻雀になってしまった。
前半では8,000オールをツモアガるなど、順調な出だしであったのだが、随所のミスが尾を引いて失速。冷静な判断ができなくなっていたと思う。改めて自分のメンタルの脆さを思い知った。

卓内では、ベテランであり実力者の鈴木(基)が安定したアガリを重ね卓内トップ。
全体では田村、村瀬、大橋が昇級。田村はなんと今節全連対で首位での昇級を決めた。+163Pと新人でありながら堂々とした成績である。
田村は前期ではあまり思わしくない成績であったのだが、この半年でとてつもない変化をとげており、その成長の速さには驚かされた。
村瀬、大橋は「首位での昇級を目指していたので少し悔しい。」と口を揃えており、その志の高さがうかがえる。3位でもいいから昇級したいと思った自分を恥ずかしいとさえ思った。
やはり昇級した人たちには理由があり、とても刺激を受ける。
シーズンオフである1ヶ月の間にどれだけ成長できるか、また楽しみになってきた。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 田村 良介 37.6 26.4 1.8 57.6 39.6 163.0
2 村瀬 寛光 89.5 28.5 40.6 ▲ 76.2 46.6 129.0
3 大橋 幸正 105.1 ▲ 10.2 ▲ 15.1 2.9 26.7 109.4
4 鈴木 基芳 ▲ 59.1 6.5 59.8 62.5 10.0 79.7
5 蓮池 浩太 ▲ 1.7 14.7 26.7 4.2 6.8 50.7
6 太田 充 82.3 44.3 14.7 ▲ 21.8 ▲ 74.7 44.8
7 若松 正和 ▲ 2.9 13.1 44.0 26.0 ▲ 45.2 35.0
8 太田 峻也 ▲ 25.4 12.5 61.6 ▲ 1.1 ▲ 25.8 21.8
9 大町 篤志 32.6 ▲ 6.9 ▲ 43.6 26.5 11.3 19.9
10 原田 知彦 ▲ 37.9 0.4 ▲ 26.2 22.3 58.8 17.4
11 岡本 丈司 ▲ 13.8 31.5 ▲ 15.6 11.1 ▲ 11.6 1.6
12 大高坂 松城 19.2 20.7 ▲ 22.5 7.6 ▲ 24.0 1.0
13 岡田 智和 52.9 ▲ 34.2 ▲ 5.4 ▲ 9.7 ▲ 7.4 ▲ 3.8
14 花井 香央理 ▲ 61.2 55.7 23.6 ▲ 16.5 ▲ 16.5 ▲ 14.9
15 鈴木 淳 ▲ 13.9 2.1 ▲ 81.5 ▲ 6.3 63.2 ▲ 36.4
16 杉浦 貴紀 27.1 32.8 ▲ 100.0 16.0 ▲ 20.3 ▲ 44.4
17 池沢 麻奈美 ▲ 50.6 ▲ 34.8 ▲ 18.0 10.4 40.3 ▲ 52.7
18 鈴木 雄介 ▲ 0.7 ▲ 45.7 13.2 ▲ 94.0 35.6 ▲ 91.6
19 浅野 文雅 ▲ 75.4 ▲ 49.8 ▲ 2.9 16.7 ▲ 25.8 ▲ 137.2
20 家田 みゆき ▲ 52.9 ▲ 67.3 ▲ 7.8 ▲ 12.8 ▲ 38.3 ▲ 179.1
21 山本 美文 ▲ 52.8 ▲ 40.3 ▲ 49.4 ▲ 26.4 ▲ 71.3 ▲ 240.2

中部プロリーグ レポート/第30期中部プロリーグ 最終節レポート

Aリーグ:山本拓哉
街を彩るイルミネーションに12月を感じている方も多いと思われるが、我々中部本部員としては中部プロリーグ最終節こそ12月の風物詩である。先日行われたこの最終節で、遂に決勝進出者が確定した。
なお、今期よりAリーグの決勝戦は配信対局となり夏目坂スタジオで行われる。栄えある夏目坂スタジオへの切符を手にした4人を本人のコメントと共に紹介しよう。(以下敬称略)
1位通過 寺戸孝志 +125.4P
2期前の中部プロリーグ優勝者の寺戸が堂々の1位通過で決勝進出を決めた。今もまだ記憶に新しい地方リーグチャンピオンシップ2017では惜しくも予選で敗れたものの、配信対局ではいつも通りの寺戸の麻雀を魅せてくれた。優勝して今年も地方リーグチャンピオンシップに出場し、去年のリベンジを果たせるか。
寺戸「3人の先輩と良い麻雀が打てるように頑張ります」
2位通過 古川孝次 +111.4P
もはや紹介はいらないのではないだろうか。今もなお鳳凰位戦のA1リーグという最前線で活躍し続ける古参の古川。衰え知らずのサーフィン打法で4度目の優勝を狙う。
古川「誰が勝ってもおかしくないメンバー。配信慣れしている私が有利だと思う。頑張ります。」
3位通過 杉村泰治 +73.2P
ロン2ではおなじみの杉村。前期の優勝者だけに厳しくマークされながらも、守備型の安定した麻雀で前期に続いて今季も決勝に進んだ。狙うは15期16期の鈴木雄介以来の中部プロリーグ連覇。
杉村「2期連続決勝戦はなかなか残れることないので先輩方に胸を借りるつもりで頑張りたいと思います。」
4位通過 三戸亮祐+67.0P
名古屋の絶対エース・三戸。中部プロリーグでは最多の4回の優勝経験を誇る。しかし近年は優勝が無く、その座を狙う若手が増えている状況。エースの意地を見せ、絶対に優勝したい。
三戸「初めての中部プロリーグの映像対局に出場できて光栄です。14期以来優勝していないのでこの機会に優勝したいと思います。」
さて、半年間に渡って中部プロリーグのレポートを書かせていただいた私・山本はというと、最終節は降級争いで8位残留という結果でした。初めてのAリーグで先輩方とのレベルの違いに圧倒され、思うような麻雀が打てなかったです。来期は今期の経験を生かして決勝進出、さらには優勝出来るように精進して参ります。半年間お付き合いいただきありがとうございました。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 寺戸 孝志 3.4 26.9 26.0 94.1 ▲ 25.0 125.4
2 古川 孝次 71.2 44.3 17.7 8.4 ▲ 30.2 111.4
3 杉村 泰治 92.1 ▲ 4.6 9.2 ▲ 26.8 3.3 73.2
4 三戸 亮祐 34.8 ▲ 13.0 ▲ 7.3 ▲ 0.5 53.0 67.0
5 清水 哲也 11.4 ▲ 1.3 ▲ 2.9 ▲ 36.7 56.9 27.4
6 森下 剛任 ▲ 31.0 ▲ 8.7 18.0 64.2 ▲ 48.0 ▲ 5.5
7 日下 健司 ▲ 3.1 35.7 ▲ 36.8 ▲ 19.0 16.9 ▲ 6.3
8 山本 拓哉 ▲ 20.0 ▲ 11.8 ▲ 17.4 18.9 13.5 ▲ 16.8
9 小野 雅峻 42.9 ▲ 34.0 ▲ 14.3 ▲ 31.4 16.4 ▲ 20.4
10 土岐 雄太 ▲ 11.8 ▲ 18.2 36.2 ▲ 11.1 ▲ 25.8 ▲ 30.7
11 林 俊宏 ▲ 51.0 ▲ 29.7 ▲ 15.9 81.0 ▲ 21.4 ▲ 37.0
12 朝岡 祐 ▲ 74.3 18.4 11.6 ▲ 35.4 38.3 ▲ 41.4
13 伊藤 鉄也 5.0 ▲ 34.3 ▲ 25.9 ▲ 51.6 58.7 ▲ 48.1
14 掛水 洋徳 ▲ 8.4 2.9 ▲ 15.8 28.6 ▲ 59.2 ▲ 51.9
15 佐藤あいり ▲ 56.7 14.6 48.7 ▲ 57.4 ▲ 34.4 ▲ 85.2
16 青山 大 ▲ 64.5 12.8 ▲ 72.1 ▲ 25.3 ▲ 13.0 ▲ 162.1

 
 
Bリーグ:高橋侑希
半年間というのはあっという間で、第30期中部プロリーグも最終節を迎えた。
皆が上だけを見て戦えれば良いのだが、リーグ戦はそうはいかない。「昇級」が叶わなければ次に「残留」を目指さなければならないのだ。
最終節を迎えて私のポイントは▲8.7P。昇級を目指すのであれば大きなプラスが必要である。
しかしがむしゃらに攻めてポイントを減らすようであれば、見えてくるのは「降級」だ。それだけは避けたい。
今回の同卓者は4節終了時、7位斎藤+18.6P、8位大西+1.4P、9位高橋▲8.7P、14位中谷▲56.6Pという組み合わせである。
降級ボーダーの中谷はどうしてもプラスが必要。昇級ボーダーは+62.9P。
残りの3名は1回戦目がとても重要であった。
1回戦目トップを取れる(最低でも浮く)ならば、2回戦以降も腕を振って前に出ることができる。
しかしラスでも引こうものならば、残留を意識し、考えを改めなければならない。
私は、1回戦はどんな結果になったとしても強く打とうと考え対局に臨んだ。
結果1回戦目は中谷以外の3名が浮き。私はトップを取り可能性を残せたが、他2名もそれは同様だ。
2回戦目、私は南場の親番を迎えてトップ目。こうなると昇級への欲がどんどん出てきてしまう。
斎藤が役牌を仕掛けソーズの染め手の捨て牌模様。9巡目にすでに1枚余らせていて、そこから手替わりはない。
13巡目私はドラを引いてきてテンパイ。親番ということもあり攻めたいところ…しかしそれにはソーズを押さなければならない。
私は押す選択を取ってしまった。
せっかくのトップ目。相手が先にテンパイをしている可能性が高い中、加点に目が眩んで押してしまった1牌。これが3,900点の放銃となり、2回戦目の結果は浮いたものの3着となってしまった。
大事な局面であったのに冷静さが足りなかったと反省。押してしまったことももちろんだったが、染め手が見えていたならばもっと早い段階で手牌構成を変えることもできたはずだ。己の未熟さを感じる。
1、2回戦と浮きで繋げた斎藤、高橋であったが3回戦目は2人ともマイナス。大西も含め、皆残留となった。
そして1回戦目1人沈みの4着となり辛い展開と思われた中谷だったが、2回戦以降3連続トップを取りこちらも残留となった。
今期Aリーグへと昇級を決めたのは加藤、都築の2名。都築はCリーグからの連続昇級となった。
今期の私は良くも悪くも落ち着いた成績で、今のままでは残留はできても昇級は難しいと感じた半年でした。来期はもっと内容を詰め、昇級を目指したいと思います。
初めてのレポートで拙い文章でしたが、お付き合いありがとうございました。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 加藤 泰史 35.1 17.8 36.8 34.9 ▲ 24.1 100.5
2 都築 友和 63.4 ▲ 62.7 58.0 4.2 26.9 89.8
3 富村 つぐみ 36.1 37.0 ▲ 28.2 17.3 6.5 68.7
4 越川 清一 19.1 ▲ 4.0 11.2 17.1 15.8 59.2
5 金平 裕樹 5.4 ▲ 24.0 ▲ 11.8 73.4 ▲ 19.6 23.4
6 長谷川 弘 1.5 ▲ 47.9 ▲ 11.6 14.0 51.0 7.0
7 高橋 侑希 9.6 ▲ 18.0 7.0 ▲ 7.3 0.6 ▲ 8.1
8 斎藤 寛生 ▲ 16.3 8.6 25.5 0.8 ▲ 29.5 ▲ 10.9
9 安藤 大貴 19.8 48.1 ▲ 4.1 ▲ 93.9 14.7 ▲ 15.4
10 大西 義則 44.0 ▲ 21.7 14.6 ▲ 35.5 ▲ 21.8 ▲ 20.4
11 中谷 彰吾 ▲ 32.5 ▲ 3.2 ▲ 14.3 ▲ 6.6 28.7 ▲ 27.9
12 木村 東平 ▲ 74.9 92.0 ▲ 39.6 46.8 ▲ 60.1 ▲ 35.8
13 牛尾 信之 ▲ 82.9 16.1 33.0 ▲ 21.7 18.6 ▲ 36.9
14 大滝 聡 25.6 37.0 ▲ 60.7 ▲ 56.6 ▲ 33.8 ▲ 88.5
15 堤 文吾 ▲ 39.6 ▲ 31.8 ▲ 40.7 19.7 ▲ 9.5 ▲ 101.9
16 河合 慎悟 ▲ 34.4 ▲ 47.3 ▲ 25.1 ▲ 46.6 11.6 ▲ 141.8

 
 
Cリーグ:花井香央理
いよいよ迎えた最終節。
現状1位の田村、2位の太田(充)はともに+100Pオーバーで抜けているが、5位の若松も+80.2Pと、3位以下は団子状態であった。
現実的に8位の蓮池くらいまでは昇級を狙えるポイントを持っている。また、田村、太田、4位の村瀬は今節同卓であり、一波乱ありそうな予感だ。
対戦相手は、鈴木(基)・杉浦・蓮池
私自身は昇級には厳しい位置ではあったが、最後まで諦めず、大きくポイントを叩きたいと思っていた。
しかし、その気持ちが空回りしてしまう。打点を意識しすぎてしまい、通常ヤミに構えるところもリーチをかけたりと、不安定な麻雀になってしまった。
前半では8,000オールをツモアガるなど、順調な出だしであったのだが、随所のミスが尾を引いて失速。冷静な判断ができなくなっていたと思う。改めて自分のメンタルの脆さを思い知った。
卓内では、ベテランであり実力者の鈴木(基)が安定したアガリを重ね卓内トップ。
全体では田村、村瀬、大橋が昇級。田村はなんと今節全連対で首位での昇級を決めた。+163Pと新人でありながら堂々とした成績である。
田村は前期ではあまり思わしくない成績であったのだが、この半年でとてつもない変化をとげており、その成長の速さには驚かされた。
村瀬、大橋は「首位での昇級を目指していたので少し悔しい。」と口を揃えており、その志の高さがうかがえる。3位でもいいから昇級したいと思った自分を恥ずかしいとさえ思った。
やはり昇級した人たちには理由があり、とても刺激を受ける。
シーズンオフである1ヶ月の間にどれだけ成長できるか、また楽しみになってきた。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 田村 良介 37.6 26.4 1.8 57.6 39.6 163.0
2 村瀬 寛光 89.5 28.5 40.6 ▲ 76.2 46.6 129.0
3 大橋 幸正 105.1 ▲ 10.2 ▲ 15.1 2.9 26.7 109.4
4 鈴木 基芳 ▲ 59.1 6.5 59.8 62.5 10.0 79.7
5 蓮池 浩太 ▲ 1.7 14.7 26.7 4.2 6.8 50.7
6 太田 充 82.3 44.3 14.7 ▲ 21.8 ▲ 74.7 44.8
7 若松 正和 ▲ 2.9 13.1 44.0 26.0 ▲ 45.2 35.0
8 太田 峻也 ▲ 25.4 12.5 61.6 ▲ 1.1 ▲ 25.8 21.8
9 大町 篤志 32.6 ▲ 6.9 ▲ 43.6 26.5 11.3 19.9
10 原田 知彦 ▲ 37.9 0.4 ▲ 26.2 22.3 58.8 17.4
11 岡本 丈司 ▲ 13.8 31.5 ▲ 15.6 11.1 ▲ 11.6 1.6
12 大高坂 松城 19.2 20.7 ▲ 22.5 7.6 ▲ 24.0 1.0
13 岡田 智和 52.9 ▲ 34.2 ▲ 5.4 ▲ 9.7 ▲ 7.4 ▲ 3.8
14 花井 香央理 ▲ 61.2 55.7 23.6 ▲ 16.5 ▲ 16.5 ▲ 14.9
15 鈴木 淳 ▲ 13.9 2.1 ▲ 81.5 ▲ 6.3 63.2 ▲ 36.4
16 杉浦 貴紀 27.1 32.8 ▲ 100.0 16.0 ▲ 20.3 ▲ 44.4
17 池沢 麻奈美 ▲ 50.6 ▲ 34.8 ▲ 18.0 10.4 40.3 ▲ 52.7
18 鈴木 雄介 ▲ 0.7 ▲ 45.7 13.2 ▲ 94.0 35.6 ▲ 91.6
19 浅野 文雅 ▲ 75.4 ▲ 49.8 ▲ 2.9 16.7 ▲ 25.8 ▲ 137.2
20 家田 みゆき ▲ 52.9 ▲ 67.3 ▲ 7.8 ▲ 12.8 ▲ 38.3 ▲ 179.1
21 山本 美文 ▲ 52.8 ▲ 40.3 ▲ 49.4 ▲ 26.4 ▲ 71.3 ▲ 240.2

第1期北陸リーグ 第4節レポート

第1期北陸プロリーグ第4節のレポートを担当します22期生の荒谷と申します。
拙い文章ですがどうぞ宜しくお願い致します。

漸く、と言っても差し支え無いだろう。北陸プロリーグが開催されたその第1期である。
所属するプロ全員に等しくチャンスの与えられたこの機会。初の戴冠者となるべく皆のモチベーションは否が応にも高まりを迎える勝負の佳境となる第4節は、両卓ともに静かな立ち上がりを迎えた。

4節組み合わせ
A卓
藤本×後藤×木戸×安城×志多木

B卓
荒谷×浦田×成田×本田×前田

A卓

藤本、後藤、木戸という抜け出ている上位3名が同卓。現状彼らは無理をする必要がないので、必然得点を叩きにくい場況になるのだが、そんな状況下でも確実に本手をものにして攻めた志多木が卓内トップ。
後藤と安城に別々に聞いたのだが、「北陸リーグは勿論一生懸命打っているが、北陸プロリーグに対する思いは別格です」とのこと。これは私を含めた他の面々、そしてこの卓で意地を見せた志多木も思いは同じだろう。少しずつではあるが上位3名を沈めての加点に、最終節へ向けて気合十分と言ったところか。

B卓

こちらは個々人が持ち味を見せた4回戦。我慢の麻雀で失点を抑え、ポイントを重ねる成田。不調ながらも要所を捌き、機を窺う本田。打撃を貫きトップラス麻雀の荒谷。そして圧巻の浦田。3回戦までマイナスを、4回戦の親番のみで6万点以上を叩き出し、終わってみれば他3者を沈めての1人大トップ。8本場まで積み上げるその勢いを、私を含め同卓者の誰も止めることはできなかった。
北陸支部長の貫禄とともに、支部創設時から誰より尽力し、誰より北陸プロリーグに対してモチベーションの高い様を見せつける形となった。

私個人で言えば、これで最終節を前に相当厳しい位置付けとなってしまった。諦めることはないが、最終節は全力でぶつかると同時に貴重な学びの場としても麻雀と向き合いたいと思う。
私事ではあるが、自身の雀風に迷いがでた時、浦田から言葉を戴いたことがある。
「山井弘氏のような攻撃型の見本となる方でも、止めるべき牌は止める。藤崎智氏のような守備型の代名詞のような方でも、行くべき牌は行く。その牌理としての線引きが出来ていてこそ雀風が生きる」
私は自身の麻雀は打撃にあると思っている。だが、それを言い訳に守備をおろそかにしてはいないか。牌理に基づく一打を、常に意識出来ているだろうか。
現状の結果は、態勢の差やモチベーションの高さのみで語るものではない。
今一度自身の麻雀を見つめなおし、最後まで懸命に、対局者へのリスペクトを忘れることなく、次節の麻雀を打ち切りたいと思う。

北陸リーグ レポート/第1期北陸リーグ 第4節レポート

第1期北陸プロリーグ第4節のレポートを担当します22期生の荒谷と申します。
拙い文章ですがどうぞ宜しくお願い致します。
漸く、と言っても差し支え無いだろう。北陸プロリーグが開催されたその第1期である。
所属するプロ全員に等しくチャンスの与えられたこの機会。初の戴冠者となるべく皆のモチベーションは否が応にも高まりを迎える勝負の佳境となる第4節は、両卓ともに静かな立ち上がりを迎えた。
4節組み合わせ
A卓
藤本×後藤×木戸×安城×志多木
B卓
荒谷×浦田×成田×本田×前田
A卓
藤本、後藤、木戸という抜け出ている上位3名が同卓。現状彼らは無理をする必要がないので、必然得点を叩きにくい場況になるのだが、そんな状況下でも確実に本手をものにして攻めた志多木が卓内トップ。
後藤と安城に別々に聞いたのだが、「北陸リーグは勿論一生懸命打っているが、北陸プロリーグに対する思いは別格です」とのこと。これは私を含めた他の面々、そしてこの卓で意地を見せた志多木も思いは同じだろう。少しずつではあるが上位3名を沈めての加点に、最終節へ向けて気合十分と言ったところか。
B卓
こちらは個々人が持ち味を見せた4回戦。我慢の麻雀で失点を抑え、ポイントを重ねる成田。不調ながらも要所を捌き、機を窺う本田。打撃を貫きトップラス麻雀の荒谷。そして圧巻の浦田。3回戦までマイナスを、4回戦の親番のみで6万点以上を叩き出し、終わってみれば他3者を沈めての1人大トップ。8本場まで積み上げるその勢いを、私を含め同卓者の誰も止めることはできなかった。
北陸支部長の貫禄とともに、支部創設時から誰より尽力し、誰より北陸プロリーグに対してモチベーションの高い様を見せつける形となった。
私個人で言えば、これで最終節を前に相当厳しい位置付けとなってしまった。諦めることはないが、最終節は全力でぶつかると同時に貴重な学びの場としても麻雀と向き合いたいと思う。
私事ではあるが、自身の雀風に迷いがでた時、浦田から言葉を戴いたことがある。
「山井弘氏のような攻撃型の見本となる方でも、止めるべき牌は止める。藤崎智氏のような守備型の代名詞のような方でも、行くべき牌は行く。その牌理としての線引きが出来ていてこそ雀風が生きる」
私は自身の麻雀は打撃にあると思っている。だが、それを言い訳に守備をおろそかにしてはいないか。牌理に基づく一打を、常に意識出来ているだろうか。
現状の結果は、態勢の差やモチベーションの高さのみで語るものではない。
今一度自身の麻雀を見つめなおし、最後まで懸命に、対局者へのリスペクトを忘れることなく、次節の麻雀を打ち切りたいと思う。