麻雀日本シリーズ/女流プロ麻雀日本シリーズ2018 プレーオフレポート 石田 亜沙己

プレーオフは予選ポイントを持ち越し、各自2回戦行い、上位4名が決勝戦に進出。
決勝戦はポイントをリセットしての4回戦。
現状ボーダーは亜樹の+71.8ポイント。
7位の朝倉、8位の佐月はマイナスポイントなので、極端にボーダーが下がらない限りは2連勝が必要になるだろう。
 
プレーオフ1回戦
(亜樹+71.8P、佐月▲12.4P、西嶋千春+122.8P、魚谷+40.9P)
東3局、魚谷が8巡目にリーチ。
二万三万四万六索七索三筒三筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ五索
9巡目に亜樹もリーチ。
一万二万三万五万六万七万八万九万九索九索二筒二筒二筒  リーチ
亜樹が八索を魚谷に放銃。裏ドラが六索で8,000。魚谷にとっては大きいアガリとなった。
次局の親番でも500オール、4,100オールと加点してトップを盤石に。
南4局、亜樹も8,000をアガるが佐月に500点届かず3着に。
1回戦成績
魚谷+35.9P 佐月+1.7P 亜樹▲8.8P 西嶋千春▲28.8P
 
プレーオフ2回戦
(池沢+87.8P、黒沢+115.9P、仲田+18.7P、朝倉▲4.7P)
南2局、各持ち点は、池沢32,300 黒沢24,300 仲田28,800 朝倉34,600。
どうしてもトップが欲しい仲田が積極的な仕掛けをみせる。
9巡目に八筒をポン。
一筒一筒三筒三筒四筒六筒七筒八筒八筒南西北発  ドラ九索
この仕掛けが功を奏し2,000・4,000のアガリに。トップ目にたつ。
三筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ツモ四筒
しかし南4局、親の朝倉が黒沢から12,000のアガリで逆転し逃げ切る。
二筒二筒三筒四筒四筒五筒五筒六筒八筒九筒南南南  ロン七筒  ドラ北
2回戦成績
朝倉+28.7P 仲田8.6P 池沢▲7.9P 黒沢▲29.6P
 
プレーオフ3回戦
(西嶋千春+94.0P.佐月▲10.7P、亜樹+63.0P、魚谷+76.8P)
現状4位の魚谷と5位の亜樹の差は13.8ポイント。1着順で3,800点差つければいいのでほぼ着順勝負か。
東場から佐月が好調に点数を重ねていく。
そのまま、オーラス勝負へ。
点棒状況は以下の通り。
西嶋千春25,600、佐月52,600、亜樹21200、魚谷20,600。
西嶋はアガれば決勝進出。佐月は三倍満ツモ条件。亜樹はアガって4回戦の結果待ちになる。魚谷はアガらないと敗退。だが西嶋のトータルポイントを捲れば決勝は確定になる。
10巡目、魚谷にテンパイが入る。
四万五万六万七万七万五索六索七索三筒四筒五筒七筒七筒  ドラ五万
同巡、亜樹もテンパイでリーチ。九万は4枚切れだが六万は3枚山にある。
五万五万五万七万八万二筒三筒四筒八筒八筒九筒九筒九筒  リーチ
11巡目の魚谷のツモは七筒大きい2,000オールとなった。
次局、4,100オールをアガリトータルポイント暫定首位になる。
2本場は西嶋がアガリ前回覇者の亜樹はここで姿を消した。
3回戦成績
佐月+29.9P 魚谷+14.9P 西嶋千▲13.9P 亜樹▲30.9P
 
プレーオフ4回戦
(池沢+79.9P、朝倉+24.0P、黒沢+87.5P、仲田+26.3P)
朝倉、仲田は池沢か黒沢を捲れば決勝進出となる。
東1局、池沢が朝倉から12,000をアガリ抜け出す。その後も安定した戦いで局が進んでいく。
仲田も多少点棒を伸ばすが、差は大きく池沢、黒沢の決勝進出となった。
4回戦結果
池沢+35.0P 仲田+12.8P 黒沢▲5.6P 朝倉▲32.2P
4月20日に行われる決勝進出者は、池沢麻奈美、魚谷侑未、黒沢咲、西嶋千春の4名となった。
 
 
プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 合計
1 池沢麻奈美(連盟会長推薦) 87.8 ▲ 7.9 39.0 118.9
2 魚谷 侑未(連盟会長推薦) 40.9 35.9 14.9 91.7
3 黒沢咲(連盟会長推薦) 115.9 ▲ 28.4 ▲ 6.6 80.9
4 西嶋千春(第17期女流最高位) 122.8 ▲ 28.8 ▲ 13.9 80.1
5 仲田加南(第12期女流桜花) 18.7 7.6 10.8 37.1
6 二階堂 亜樹(女流プロ麻雀日本シリーズ2017優勝) 71.8 ▲ 8.8 ▲ 30.9 32.1
7 佐月麻理子(第26期麻雀マスターズ) ▲ 12.4 1.7 29.9 19.2
8 朝倉ゆかり(第16期女流雀王) ▲ 4.7 28.7 ▲ 43.2 ▲ 19.2

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 西嶋千春(第17期女流最高位) 15.8 ▲ 26.6 32.7 ▲ 7.4 94.5 ▲ 6.4 5.1 15.1 122.8
2 黒沢咲(連盟会長推薦) 19.7 ▲ 25.3 27.9 22.1 ▲ 5.7 26.4 41.5 9.3 115.9
3 池沢麻奈美(連盟会長推薦) 25.1 10.4 26.6 ▲ 22.4 ▲ 8.6 29.4 17.0 10.3 87.8
4 二階堂 亜樹(女流プロ麻雀日本シリーズ2017優勝) ▲ 4.8 ▲ 9.0 ▲ 8.0 26.4 34.6 33.6 ▲ 28.3 27.3 71.8
5 魚谷 侑未(連盟会長推薦) ▲ 22.1 ▲ 34.7 ▲ 41.4 34.8 0.5 12.7 71.1 20.0 40.9
6 仲田加南(第12期女流桜花) 5.7 10.7 8.2 ▲ 22.6 27.3 4.5 ▲ 6.7 ▲ 8.4 18.7
7 朝倉ゆかり(第16期女流雀王) 3.4 12.4 12.4 6.5 ▲ 23.6 21.9 ▲ 14.1 ▲ 23.6 ▲ 4.7
8 佐月麻理子(第26期麻雀マスターズ) ▲ 21.6 7.5 10.4 ▲ 29.3 ▲ 24.8 8.1 11.4 25.9 ▲ 12.4
9 和久津 晶(連盟会長推薦) 6.7 ▲ 10.0 ▲ 9.0 ▲ 1.7 ▲ 10.6 ▲ 31.1 38.2 ▲ 11.6 ▲ 29.1
10 西嶋ゆかり(第15期プロクイーン) ▲ 10.5 29.6 25.2 ▲ 14.1 ▲ 57.9 ▲ 20.0 ▲ 26.1 ▲ 5.7 ▲ 79.5
11 山脇千文美(連盟会長推薦) ▲ 11.5 ▲ 16.4 ▲ 32.7 ▲ 10.2 ▲ 30.9 22.2 ▲ 44.4 ▲ 32.6 ▲ 156.5
12 高宮 まり(連盟会長推薦) ▲ 36.6 ▲ 28.7 ▲ 9.4 ▲ 36.1 ▲ 6.6 ▲ 7.5 ▲ 24.8 ▲ 26.0 ▲ 175.7

第24期東北プロリーグ 天翔位決定戦レポート

今期の天翔位決定戦選手は、
安定感のある麻雀でプラスを積み重ね最終節で菊田をまくり1位になった東。
今期Aリーグに昇級し最終節まで首位を走ってきた菊田。
最終節は調子が悪かったのか一時勝ち上がりが危なかったが、最終戦で四暗刻単騎をツモリ、決勝進出を決める勝負強さももつ第29期新人王で昨年もAリーグに上がりすぐに優勝してみせるという2連覇のかかる波奈。
今期マスターズ2位、十段戦ベスト16と素晴らしい成績を残している武藤。

誰が優勝するのか予想が難しい面白いメンバーが揃った。

 

1回戦
起家から東・波奈・菊田・武藤の並びでスタート

東1局
下家の波奈が東の1枚目をポン、ドラメンツの六万五万の切り出し。
それを受けてか親の東

四万五万六万六万五索五索七索七索四筒四筒七筒八筒九筒  ツモ八筒  ドラ五万

ここから四万を切り出し七対子へ、次巡五筒をツモ2枚切れになったドラを切り出しうまく七対子のテンパイを入れるが、惜しくも七筒がヤミテンの武藤のピンフ1,000に放銃。
東1局からみごたえのある麻雀だった。

東2局
親の波奈が500オール。
武藤から2,000は2,300をアガリ連荘していくかと思われたが、次局、菊田のリーチに全員受けて菊田の1人テンパイで流局。

東3局
中盤に親の菊田からの五筒切りのリーチ、
南家の武藤がすぐに

五万五万五万二筒二筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒東東  ドラ発

このテンパイを入れるがヤミを選択。
数巡危険牌を何枚か押してテンパイを維持するが、ドラの発を掴みオリ。
流局になり親の菊田の1人テンパイ、ドラの発三索の待ち。
リーチをせずきっちり当たり牌でオリるあたり武藤らしい粘りのある麻雀だった。

次局の1本場(リーチ棒2本)
早い巡目でピンフテンパイの入った武藤が、あっさり700・1,300は800・1,400をツモ。

東4局
南家の東が

二万三万四万二索四索二筒三筒四筒四筒六筒六筒南南  ドラ五索

この1シャンテン
上家の武藤から2枚目の三索をスルーして直後六筒を引き入れリーチ。
すぐにテンパイを入れ追いついた親の武藤。

三万四万五万四索六索七索八索四筒五筒六筒七筒八筒九筒

ここから菊田から出た三筒をチーしてタンヤオの役を付けにいったがこれが裏目になってしまい、ドラの五索が喰い流れてしまう。
その五索を菊田がポンをして、次巡すぐに西をツモ。
トイトイ三暗刻ドラ3の3,000・6,000を決める。

南1局 ドラ九万
前局裏目に動いてしまった武藤が5巡目に早いテンパイの入っていた菊田の789三色ドラ1の5,200に手痛い放銃。

南2局
武藤に4巡目に

六万七万八万九索九索九索一筒一筒一筒五筒五筒発発  ドラ中

この早いテンパイが入りリーチ。
が、すぐに東がドラの中を引き入れて

七万八万九万二索三索五筒六筒七筒北北中中中

リーチ、武藤が一索を掴み8,000の放銃に、ここで大幅に点棒を減らしてしまう。

南3局 ドラ七索
ドラ2のある武藤が早い巡目で白をポンし仕掛けていく、これに親の菊田が八万をチーして対抗するが、この鳴きでドラの七索を喰い流してしまい武藤にドラ3の三索六索のテンパイを入れさせてしまう、これに東が掴まり8,000の放銃に。

南4局 ドラ中
東の1人テンパイで終局。

1回戦は東4局の跳満が決めてとなり菊田の1人浮きで終わる。

菊田 +31.0P
波奈 ▲4.3P
東  ▲7.3P
武藤 ▲19.4P

 

2回戦
起家から東・菊田・波奈・武藤の並び

東2局(ドラ六万)に武藤が三暗刻中ツモドラ1の2,000・4,000をツモアガリ序盤は武藤優位に進む。

しかし東4局、波奈に

一万二万三万四万五万六万七万八万九万七索八索九索九索  ドラ七筒

このリーチが入る、これに中盤、七索八索が場に3枚切られ(九索も場に1枚切れ)、親の武藤が九索を掴んで7,700の放銃。
このリードを守りきり2回戦目は波奈が1人浮きのトップ、武藤はここで手痛い2ラスを引いてしまう。

波奈 +19.7P/+15.4P
東  ▲1.4P/▲8.7P
菊田 ▲5.9P/+25.1P
武藤 ▲12.4P/▲31.8P

 

3回戦
起家から波奈・東・武藤・菊田

3回戦目は打ち合いが多い半荘に。
東2局に波奈が東から2,600は2,900のアガリ。

東3局1本場は波奈が東から1,300は1,600のアガリ。

南1局武藤がトータルトップ目の菊田から七対子ドラ2の6,400をアガる。

南2局親の東が菊田から2,000のアガリ、菊田の2連続放銃に。

1本場
ここで親の東にやっと好形の手牌が入る。
3巡目に一万を引いて、

一万二万三万四万五万六万七万八万七索七索九索七筒八筒

この1シャンテンに。
しかしこれが13巡目まで動かずやっと入ってきた牌も安めの六万引き、その間に波奈が、

二筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東東南南

このメンホンテンパイで追いつきヤミテン同士の勝負に。
ここは武藤が九筒を掴んで、東がなんとか1,500は1,800をものにする。

2本場
ここも東が武藤からピンフドラ1の2,900は3,500アガる。

3本場
武藤が東からタンヤオ三色ドラ2の7,700は8,600のアガリ点棒を取り戻す、東にとっては痛い放銃となる。

南3局は波奈が東から2,600のアガリ。

オーラス1本場にダブ南をポンしてツモり800・1,400のアガリを決めて他が放銃する中、ノー放銃に終わった波奈がこの半荘トップになり2連勝、総合もトップに。

波奈 +19.0P/+34.4P
武藤 +12.4P/▲19.4P
菊田 ▲12.7P/+12.4P
東  ▲18.7P/▲27.4P

 

4回戦
起家から武藤・東・波奈・菊田
東1局
3回戦で波奈に捲られてしまった菊田が嶺上からアガリ牌を引き、リンシャン役牌ドラ1の1,600・3,200の好スタートをきる。
その後、南1局まで小場が続き、2ハンまでのアガリのみで親もすぐに流れる早い展開に。点棒を取り戻したい東・武藤には苦しいところ。

南2局 ここで大きなアガリをモノにしたのは菊田。

六筒七筒八筒東東白白  ポン五筒 上向き五筒 上向き五筒 上向き  ポン南南南

これに波奈が白を放銃し7,700、トップにたっていた波奈の点棒を大きく削った。

南3局
武藤が先制リーチをかけるがツモれず、親の波奈が粘ってテンパイを入れ2人テンパイの流局。

1本場 ドラ五筒
ここでアガリをモノにしたのが武藤
ドラ表の四筒をツモり三暗刻ツモドラ1の2,100・4,100。
これで武藤はこの半荘30,000点を超え、このまま浮いて何とか望みを繋げたい所。

オーラス ドラ六索
少しでもトップとの点棒を縮めたい武藤は早いタンヤオのみの1シャンテンを拒否してピンズのホンイツ・チンイツに向かうがなかなかピンズが引けず、その間に東がドラの六索を暗刻にして15巡目に一索四索待ちのリーチ(13巡目に東からの二索を菊田がポン)、武藤も何とかチーをしてピンズのホンイツのテンパイを入れるも無情にもハイテイで持ってきた牌が一索、一瞬切るのを躊躇したが2人テンパイで沈んでしまうためここは勝負を選択、痛い8,000点の放銃となった。

菊田 +21.8P/+34.2P
東  +5.4P/▲22.0P
武藤 ▲11.0P/▲30.4P
波奈 ▲16.2P/+18.2P

 

5回戦
起家から東・菊田・波奈・武藤

東・武藤にとってはここで何とかプラスにもっていき6回戦に望みを繋ぎたい、波奈にとっても少しでも菊田との点棒を縮めておきたい半荘。

しかし東2局に親の菊田が
ダブ東ドラ1の2,600は2,800オール
ダブ東ドラ1の2,000は2,300オール
と連荘し、3人には厳しい展開となっていく。

東4局に東に7,700テンパイが入るも武藤が放銃、菊田の点棒を減らすことはできず。

オーラス武藤が何とか4,000オール、1,500は1,800のアガリを拾うも菊田は最小限の失点でこの半荘もトップで終える。

菊田 +15.0P/+49.2P
武藤 +4.2P/▲26.2P
東  ▲5.2P/▲27.2P
波奈 ▲14.0P/+4.2P

波奈もここで2連続ラスを引いてしまい苦しくなってしまう。

 

6回戦
起家から波奈・武藤・東・菊田
東1局
菊田が序盤から積極的に動き流しにいこうとするが、親の波奈に

五万六万一索二索三索四筒五筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒  ドラ八筒

このテンパイが入りリーチ、しかしこれが1枚も引けずに菊田の300・500に流されてしまう。
波奈には苦しい立ち上がりになってしまう。

東2局
ここで3人の希望を打ち砕くように菊田が6巡目に

一万二万三万四万五万六万七万八万九万七索七索二筒四筒  ドラ二筒

このテンパイ。
このカン三筒をあっさりツモ、2,000・4,000をアガリ優勝がかなり近づく。

南1局(ドラ七索)親の波奈がみせる
13巡目に

一万一万二万二万三万三万一索三索五索八索八索九索九索

この1シャンテンから、14巡目15巡目に連続でドラを引き

一万一万二万二万三万三万一索七索七索八索八索九索九索

ヤミで親倍の手を入れる、これを菊田から直撃するかツモれば逆転が見えてくる。
しかしまたしてもテンパイ直後に菊田がカン六索をツモ。

これが最後の反撃のチャンスとなり終局、第25期天翔位は初めての挑戦とは思えない終始落ち着いた麻雀をした菊田に。

東北プロリーグ レポート/第24期東北プロリーグ 天翔位決定戦レポート

今期の天翔位決定戦選手は、
安定感のある麻雀でプラスを積み重ね最終節で菊田をまくり1位になった東。
今期Aリーグに昇級し最終節まで首位を走ってきた菊田。
最終節は調子が悪かったのか一時勝ち上がりが危なかったが、最終戦で四暗刻単騎をツモリ、決勝進出を決める勝負強さももつ第29期新人王で昨年もAリーグに上がりすぐに優勝してみせるという2連覇のかかる波奈。
今期マスターズ2位、十段戦ベスト16と素晴らしい成績を残している武藤。
誰が優勝するのか予想が難しい面白いメンバーが揃った。
 
1回戦
起家から東・波奈・菊田・武藤の並びでスタート
東1局
下家の波奈が東の1枚目をポン、ドラメンツの六万五万の切り出し。
それを受けてか親の東
四万五万六万六万五索五索七索七索四筒四筒七筒八筒九筒  ツモ八筒  ドラ五万
ここから四万を切り出し七対子へ、次巡五筒をツモ2枚切れになったドラを切り出しうまく七対子のテンパイを入れるが、惜しくも七筒がヤミテンの武藤のピンフ1,000に放銃。
東1局からみごたえのある麻雀だった。
東2局
親の波奈が500オール。
武藤から2,000は2,300をアガリ連荘していくかと思われたが、次局、菊田のリーチに全員受けて菊田の1人テンパイで流局。
東3局
中盤に親の菊田からの五筒切りのリーチ、
南家の武藤がすぐに
五万五万五万二筒二筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒東東  ドラ発
このテンパイを入れるがヤミを選択。
数巡危険牌を何枚か押してテンパイを維持するが、ドラの発を掴みオリ。
流局になり親の菊田の1人テンパイ、ドラの発三索の待ち。
リーチをせずきっちり当たり牌でオリるあたり武藤らしい粘りのある麻雀だった。
次局の1本場(リーチ棒2本)
早い巡目でピンフテンパイの入った武藤が、あっさり700・1,300は800・1,400をツモ。
東4局
南家の東が
二万三万四万二索四索二筒三筒四筒四筒六筒六筒南南  ドラ五索
この1シャンテン
上家の武藤から2枚目の三索をスルーして直後六筒を引き入れリーチ。
すぐにテンパイを入れ追いついた親の武藤。
三万四万五万四索六索七索八索四筒五筒六筒七筒八筒九筒
ここから菊田から出た三筒をチーしてタンヤオの役を付けにいったがこれが裏目になってしまい、ドラの五索が喰い流れてしまう。
その五索を菊田がポンをして、次巡すぐに西をツモ。
トイトイ三暗刻ドラ3の3,000・6,000を決める。
南1局 ドラ九万
前局裏目に動いてしまった武藤が5巡目に早いテンパイの入っていた菊田の789三色ドラ1の5,200に手痛い放銃。
南2局
武藤に4巡目に
六万七万八万九索九索九索一筒一筒一筒五筒五筒発発  ドラ中
この早いテンパイが入りリーチ。
が、すぐに東がドラの中を引き入れて
七万八万九万二索三索五筒六筒七筒北北中中中
リーチ、武藤が一索を掴み8,000の放銃に、ここで大幅に点棒を減らしてしまう。
南3局 ドラ七索
ドラ2のある武藤が早い巡目で白をポンし仕掛けていく、これに親の菊田が八万をチーして対抗するが、この鳴きでドラの七索を喰い流してしまい武藤にドラ3の三索六索のテンパイを入れさせてしまう、これに東が掴まり8,000の放銃に。
南4局 ドラ中
東の1人テンパイで終局。
1回戦は東4局の跳満が決めてとなり菊田の1人浮きで終わる。
菊田 +31.0P
波奈 ▲4.3P
東  ▲7.3P
武藤 ▲19.4P
 
2回戦
起家から東・菊田・波奈・武藤の並び
東2局(ドラ六万)に武藤が三暗刻中ツモドラ1の2,000・4,000をツモアガリ序盤は武藤優位に進む。
しかし東4局、波奈に
一万二万三万四万五万六万七万八万九万七索八索九索九索  ドラ七筒
このリーチが入る、これに中盤、七索八索が場に3枚切られ(九索も場に1枚切れ)、親の武藤が九索を掴んで7,700の放銃。
このリードを守りきり2回戦目は波奈が1人浮きのトップ、武藤はここで手痛い2ラスを引いてしまう。
波奈 +19.7P/+15.4P
東  ▲1.4P/▲8.7P
菊田 ▲5.9P/+25.1P
武藤 ▲12.4P/▲31.8P
 
3回戦
起家から波奈・東・武藤・菊田
3回戦目は打ち合いが多い半荘に。
東2局に波奈が東から2,600は2,900のアガリ。
東3局1本場は波奈が東から1,300は1,600のアガリ。
南1局武藤がトータルトップ目の菊田から七対子ドラ2の6,400をアガる。
南2局親の東が菊田から2,000のアガリ、菊田の2連続放銃に。
1本場
ここで親の東にやっと好形の手牌が入る。
3巡目に一万を引いて、
一万二万三万四万五万六万七万八万七索七索九索七筒八筒
この1シャンテンに。
しかしこれが13巡目まで動かずやっと入ってきた牌も安めの六万引き、その間に波奈が、
二筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東東南南
このメンホンテンパイで追いつきヤミテン同士の勝負に。
ここは武藤が九筒を掴んで、東がなんとか1,500は1,800をものにする。
2本場
ここも東が武藤からピンフドラ1の2,900は3,500アガる。
3本場
武藤が東からタンヤオ三色ドラ2の7,700は8,600のアガリ点棒を取り戻す、東にとっては痛い放銃となる。
南3局は波奈が東から2,600のアガリ。
オーラス1本場にダブ南をポンしてツモり800・1,400のアガリを決めて他が放銃する中、ノー放銃に終わった波奈がこの半荘トップになり2連勝、総合もトップに。
波奈 +19.0P/+34.4P
武藤 +12.4P/▲19.4P
菊田 ▲12.7P/+12.4P
東  ▲18.7P/▲27.4P
 
4回戦
起家から武藤・東・波奈・菊田
東1局
3回戦で波奈に捲られてしまった菊田が嶺上からアガリ牌を引き、リンシャン役牌ドラ1の1,600・3,200の好スタートをきる。
その後、南1局まで小場が続き、2ハンまでのアガリのみで親もすぐに流れる早い展開に。点棒を取り戻したい東・武藤には苦しいところ。
南2局 ここで大きなアガリをモノにしたのは菊田。
六筒七筒八筒東東白白  ポン五筒 上向き五筒 上向き五筒 上向き  ポン南南南
これに波奈が白を放銃し7,700、トップにたっていた波奈の点棒を大きく削った。
南3局
武藤が先制リーチをかけるがツモれず、親の波奈が粘ってテンパイを入れ2人テンパイの流局。
1本場 ドラ五筒
ここでアガリをモノにしたのが武藤
ドラ表の四筒をツモり三暗刻ツモドラ1の2,100・4,100。
これで武藤はこの半荘30,000点を超え、このまま浮いて何とか望みを繋げたい所。
オーラス ドラ六索
少しでもトップとの点棒を縮めたい武藤は早いタンヤオのみの1シャンテンを拒否してピンズのホンイツ・チンイツに向かうがなかなかピンズが引けず、その間に東がドラの六索を暗刻にして15巡目に一索四索待ちのリーチ(13巡目に東からの二索を菊田がポン)、武藤も何とかチーをしてピンズのホンイツのテンパイを入れるも無情にもハイテイで持ってきた牌が一索、一瞬切るのを躊躇したが2人テンパイで沈んでしまうためここは勝負を選択、痛い8,000点の放銃となった。
菊田 +21.8P/+34.2P
東  +5.4P/▲22.0P
武藤 ▲11.0P/▲30.4P
波奈 ▲16.2P/+18.2P
 
5回戦
起家から東・菊田・波奈・武藤
東・武藤にとってはここで何とかプラスにもっていき6回戦に望みを繋ぎたい、波奈にとっても少しでも菊田との点棒を縮めておきたい半荘。
しかし東2局に親の菊田が
ダブ東ドラ1の2,600は2,800オール
ダブ東ドラ1の2,000は2,300オール
と連荘し、3人には厳しい展開となっていく。
東4局に東に7,700テンパイが入るも武藤が放銃、菊田の点棒を減らすことはできず。
オーラス武藤が何とか4,000オール、1,500は1,800のアガリを拾うも菊田は最小限の失点でこの半荘もトップで終える。
菊田 +15.0P/+49.2P
武藤 +4.2P/▲26.2P
東  ▲5.2P/▲27.2P
波奈 ▲14.0P/+4.2P
波奈もここで2連続ラスを引いてしまい苦しくなってしまう。
 
6回戦
起家から波奈・武藤・東・菊田
東1局
菊田が序盤から積極的に動き流しにいこうとするが、親の波奈に
五万六万一索二索三索四筒五筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒  ドラ八筒
このテンパイが入りリーチ、しかしこれが1枚も引けずに菊田の300・500に流されてしまう。
波奈には苦しい立ち上がりになってしまう。
東2局
ここで3人の希望を打ち砕くように菊田が6巡目に
一万二万三万四万五万六万七万八万九万七索七索二筒四筒  ドラ二筒
このテンパイ。
このカン三筒をあっさりツモ、2,000・4,000をアガリ優勝がかなり近づく。
南1局(ドラ七索)親の波奈がみせる
13巡目に
一万一万二万二万三万三万一索三索五索八索八索九索九索
この1シャンテンから、14巡目15巡目に連続でドラを引き
一万一万二万二万三万三万一索七索七索八索八索九索九索
ヤミで親倍の手を入れる、これを菊田から直撃するかツモれば逆転が見えてくる。
しかしまたしてもテンパイ直後に菊田がカン六索をツモ。
これが最後の反撃のチャンスとなり終局、第25期天翔位は初めての挑戦とは思えない終始落ち着いた麻雀をした菊田に。

2018年5月度道場ゲスト

[output_h2_image src=”/wp-content/uploads/hl_news_doujou_ll.jpg” alt=”日本プロ麻雀連盟 四ツ谷道場”]

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          日本プロ麻雀連盟本部道場 5月ゲスト ~道場部~

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ゲスト/2018年5月度道場ゲスト

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          日本プロ麻雀連盟本部道場 5月ゲスト ~道場部~

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第30回静岡リーグ(プロアマ混合)決勝レポート

30回目の節目を迎えた静岡リーグ決勝戦。
歴史に残る勝負となった。

4回戦南4局
南家杉村31,500点持ち。11巡目にテンパイを入れ14巡目

四万五万六万七万七万三索四索五索二筒四筒七筒八筒九筒  ツモ五筒  ドラ三索

3回戦終了時、杉村は▲14.7P。5回戦は抜け番である。
このままいけば6回戦に進めない可能性が高く、三色手変わりもみて二筒を切って放銃しても責められる場面ではない。
杉村は二筒には手をかけず、丁寧に打ち回しテンパイを取った。
杉村は仕掛けが入った親の手牌をドラ頭の二筒五筒かドラ周りのカンチャン濃厚と読んでいた。
比較的読みやすい親の仕掛けではあったものの、この点棒状況でよく丁寧に打てるな、と感心した。
ベテランらしい味のある打ち回しに、プロとしての矜持を感じた1局だった。
ただ1つ言えば、敗色濃厚な杉村のこの1局を取り上げることもないだろうと思っていた。

静岡リーグの決勝戦は6回戦で行われる。5回戦終了時、最下位の者はそこで敗退。最終6回戦で優勝者を決める。
さらに通過順位で以下のアドバンテージが与えられる。

1位通過+40P
2位通過+30P
3位通過+20P
4位通過+10P

決勝進出者の紹介から。

1位通過  平野敬悟
静岡支部所属 30期生 鳳凰戦C2リーグ所属
参加11回 決勝進出4回

静岡の若きエース。的確な場況判断には定評がある。
これまで何度優勝候補に挙げられたことか。1位通過の今回こそは負けが許されない。

 

2位通過  都築友和
中部本部所属 30期生  中部プロリーグAリーグ所属
参加4回 決勝進出2回

4回参加で2度の決勝進出を果たす。50人近く参加するリーグ戦ではかなりの勝率。
持ち味は無骨な攻めにある。型にはまれば一気の優勝もあるか。

 

3位通過  坂本彰光
一般参加
参加11回 決勝進出4回(1回は決勝辞退)

一般参加でこの決勝進出回数は立派の一言。
競技麻雀への造詣も深い。今まで決勝戦では苦い思いをしているだけに今回への思いは一際強い。

 

4位通過  白井健夫
一般参加
参加29回 決勝進出3回

支部長望月を静岡支部の顔とすれば、静岡リーグの顔は白井さんか。
実に9年半ぶりの決勝進出。

 

5位通過  杉村泰治
中部本部所属 12期生 中部プロリーグAリーグ所属
参加24回 決勝進出7回

静岡リーグきっての実力者ながら今まで準優勝3回と不思議と優勝に縁がない。
厳しい位置からのスタートになるが、悲願の優勝なるか。

(以下、文中敬称略)

 

1回戦(起家から杉村・白井・坂本・平野 抜け番都築)

東1局0本場

坂本・平野にドラが割れる。杉村3巡目に積極的に1枚目の白をポン。

三万四万四索六索二筒七筒九筒九筒南南  ポン白白白  打一筒  ドラ北

これが功を奏し最高の形でアガリを決める。

18巡目
九筒九筒南南  ポン六筒 上向き六筒 上向き六筒 上向き  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き  ポン白白白  ツモ南

幸先の良い2,600オール。

東1局1本場、平野が確定三色のリーチ。

一万二万三万一索二索三索六索六索七索八索一筒二筒三筒  リーチ  ドラ六万

打点のあるリーチだが、リーチ後すぐにドラ六万を引いてしまい、それを白井がポン。苦しい形ながらも白井がアガリきる。

白井14巡目
二索三索四索一筒二筒三筒東  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ポン南南南  ツモ東

高打点の応酬で幕開けとなった。

東4局0本場、坂本6巡目に四暗刻1シャンテン。

三万三万四万四万四万八万八万八万一筒一筒五筒五筒中  打五万  ドラ八筒

五万として退路を断つ。
坂本11巡目に出た2枚目の一筒もなんと鳴かず。坂本の並々ならぬ決意を垣間見た。
しかしアドバンテージ+40Pの親番平野が沈んでいる状況だけに、ここはテンパイを取る方が良いように見えた。

この後、高打点のアガリはないものの平野の親が落ちない。
嫌な空気が流れ始める・・・。

同4本場
平野14巡目
二万二万四万四万四索四索七索七索八索五筒五筒六筒六筒  ツモ八索  ドラ八索

まだまだ1回戦とはいえ、あまりにも大きいアガリとなった。

同6本場
これ以上やられてはたまらないと、平野以外の全員が動く。
3方向から仕掛けに挟まれた平野9巡目。

一万一万二万三万四万五万五万七万四索五索七索八索九索  ツモ白  ドラ九万

ここで生牌の白を引いて少考して打一万とする。
全員がテンパイでもおかしくない状況でクレバーな平野らしい選択。

しかし次巡、痛恨のツモ一万でテンパイを逃す。
結果論で言えば白は鳴かれなかっただけに痛すぎるテンパイ逃し。
平野がリーチと言えば、この後に生まれる坂本のアガリがあったかどうかはかなり微妙なところだ。

坂本11巡目
七万九万四索四索五索六索七索五筒六筒七筒  ポン東東東  ロン八万

この親落ちは点数には関係のないところだが、たたみかける大チャンスを逃したかにも見えた。

その後大きなアガリが出ずに迎えた南4局

白井19巡目
一万二万三万四万五万六万七万八万九万二索三索八索八索  ツモ四索  ドラ二万

18巡目テンパイ、ハイテイツモで3,000・6,000。

なんとこのアガリで平野をかわしトップとなる。
全員に嬉しいアガリとなった。

1回戦
白井+23.6P 平野+17.2P 杉村▲14.9P 坂本▲25.9P

1回戦終了時
平野+57.2P 白井+33.6P 都築+30.0P 坂本▲5.9P 杉村▲14.9P 

 

2回戦(起家から坂本・都築・杉村・白井 抜け番平野)

東1局0本場
平野を追撃したい都築に勝負手が入る
都築9巡目テンパイ

一筒一筒二筒二筒三筒四筒五筒白白白  ポン中中中  ドラ二万

次巡三筒ツモ切り、12巡目でアガリ逃した四筒が坂本につかまる。

坂本
一万二万二万二万三万三万四万五万七索八索九索五筒六筒  ロン四筒

ピンフドラ3の11,600。

ますます平野にとって展開がむいてきたなと思った矢先に、都築がまたしても勝負手のテンパイ。
これをきっちり白井からアガリ、あっさり原点復帰。

東2局0本場

都築
二万三万四万四索四索二筒三筒三筒四筒四筒六筒六筒六筒  ロン二筒  ドラ六筒

さらに2,000オールと加点した都築にまたしても坂本が襲いかかる。

同2本場
坂本
一万二万三万一索三索七索八索九索一筒二筒三筒九筒九筒  ロン二索

手役を意識した素晴らしい手順を見せる。

東3局に入り杉村が立て続けにアガる。

東3局0本場  4,800
同1本場 2,000は2,100オール
同2本場 2,000は2,200オール

これで持ち点は46,600。1回戦幸先の良いスタートを切ったものの沈んでしまった杉村だが、ここで立て直してきた。

杉村は結局この半荘、放銃なしでまとめ大きなトップをとる。
逆に白井は東2局で12,000放銃後、一度も点棒を増やすことができず貯金を使い果たしてしまった。

平野にとっては最高の抜け番となった。

2回戦
杉村+27.7P 坂本+19.5P 都築▲8.2P 白井▲40.0P (供託1.0)

2回戦終了時
平野+57.2P 都築+21.8P 坂本+13.6P 杉村+12.8P 白井▲6.4P(供託1.0)

 

3回戦(起家から白井・平野・都築・杉村 抜け番坂本)

東1局0本場
白井が11巡目先制リーチ

二万二万三万三万五索五索六索七索七索一筒一筒七筒七筒  リーチ  ドラ七筒

捨牌で中筋になっているとはいえ、思い切ってリーチ。
これにリーチの現物のピンフテンパイを入れていた都築が掴まる。
都築は2回戦に続き高打点の放銃となった。

東3局0本場
都築の2フーロに平野が生牌の白で3,900放銃。
平野の表情が曇る。

都築
六万七万八万三索三索白白  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン発発発  ロン白  ドラ五万

平野にとっては絶好の展開となったことが逆にプレッシャーになってしまったか?
またしても平野に試練が襲いかかる

同1本場
都築7巡目六万ポンして大物手テンパイ。
これに再び平野が飛び込む。

六筒七筒八筒北北白白白発発  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ロン北  ドラ北

平野は形の良い1シャンテンだったが、都築の捨牌も変則だっただけに不用意だったか。

南1局
都築
二索三索四索五索五索六索六索七索七索七索八索八索八索  ドラ七索

一索四索五索六索七索九索待ちのテンパイ。
ツモなら一索以外3倍満、六索九索なら出アガリでも3倍満のまさに超大物手。

都築の手牌を完全に読み違えた杉村が一索で痛恨の放銃。
2回戦でトップを取った杉村にとって悔やんでも悔やみきれない放銃となってしまった。

終わってみれば、12,000放銃でスタートした都築の大トップとなり、勝負は混沌としてきた。

3回戦成績
都築+43.0 白井+5.4 平野▲20.9 杉村▲27.5

3回戦終了時
都築+64.8 平野+36.3 坂本+13.6 白井▲1.0 杉村▲14.7(供託1.0)

 

4回戦(起家から杉村・都築・坂本・平野 抜け番白井)

引き続き都築にチャンスが訪れる。
東1局6巡目

五万六万七万六索七索八索三筒三筒六筒七筒七筒八筒九筒  ドラ三筒

ここはドラドラであったが手変わり3種をみてヤミテンに構えた。
しかし親の杉村に3,900放銃でこの局は終わる。
都築がリーチといっても結果は変わらないだろうか、今日の都築はアガリも多いが、手がぶつかっての放銃も多い。

杉村
一万二万三万四万七万八万九万四筒五筒六筒白白白  リーチ  ロン一万

同1本場坂本10巡目

一万三万六万七万八万五筒六筒七筒八筒八筒中中中  ツモ二万  ドラ一万

ここは慎重にヤミテンに構えたが追いかける立場なだけにリーチもあったか?
少し坂本が消極的に見えた。

平野が親番で連荘。
東4局2本場

平野、7巡目メンホンの好形1シャンテン

一万二万二万三万四万五万六万七万七万八万南南南  ドラ東

10巡目に切られた3枚の九万をチー。三万六万九万は全部で7枚目、判断には迷う場面。答えはすぐに出てしまう。
南家の杉村に八万九万とツモ切られてしまった。

しかし同2本場2,000は2,300オールと加点に成功した。

南1局0本場
都築は親の現物であったために残していた八筒が坂本のテンパイに間に合ってしまう。

坂本
七万八万九万二索二索七索七索八索八索九索九索七筒九筒  ロン八筒  ドラ二筒

都築は3回戦終了時に首位に立ったものの4回戦で点棒の流出が止まらない苦しい展開。

さらにここから平野は加点する。
南2局1本場8巡目

四万四万六万六万七万七万九万九万四索四索五筒五筒南  ツモ南  ドラ五筒

ここへきて平静を取り戻した平野。
このまま逃げ切って優勝の可能性が、かなり高いと思わせた。

南4局は坂本がアガリ、3人浮きとなった。
杉村はかろうじて浮き、抜け番の5回戦を見守ることとなった。

4回戦成績
平野+25.2P 坂本+8.5P 杉村+1.2P 都築▲34.9P

4回戦終了時
平野+61.5P 都築+29.9P 坂本+22.1P 白井▲1.0P 杉村▲13.5P(供託1.0)

 

5回戦(起家から白井・都築・坂本・平野 抜け番杉村)

東1局0本場
追い上げなければいけない白井からドラ単騎七対子のリーチが入る

白井6巡目
二万二万四万四万六万六万五索五索八索東東西西  リーチ  ドラ八索

都築が親リーチにリーチのみでぶつける

都築10巡目
三万三万三万二索三索四索四筒五筒六筒六筒七筒白白  リーチ

実は平野は6巡目に以下の形で追いついていた。

五万五万六索八索一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒

ここにドラ八索を引いてさらに形を変える。
そして14巡目、通ってない七筒を引いて、現状のポイントと通ってない残り筋が少ないことから一筒切りヤミテンを選択。
クレバーな平野らしい選択だが、自分にとってもチャンスだったことに加え、白井さんの河はドラ待ち濃厚に見えてきていただけに、どうだったか?

実際難しい選択、必ずしも加点しないといけない場面ではない。

ここは都築が八索を掴んで白井に放銃。
平野は役なしだったためアガれず。平野からすれば当面のライバルである都築の放銃だっただけに悪くない結果だろうか。

東2局1本場
都築が14巡目高め6,000オールのリーチ。

四万五万六万五索六索二筒三筒三筒三筒四筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ中

白井が力強く追いかける。
勝負はすぐについた。

白井17巡目
一万一万一万九万九万九万八索八索九索九索中中中  リーチ  ツモ八索

四暗刻アガリ。
これで、いきなり平野と並びになった。
親被りの都築は東1局の放銃もあり、完全に優勝争いから後退となってしまった。

東4局0本場
白井配牌10種で流さず、もう一度役満を狙う。
しかしこの選択が平野を蘇らせる。

平野12巡目
二万三万四万四万五万六万三索四索二筒二筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ二索  ドラ二万

リーチ時点で山に7枚残りの二索五索をあっさりツモアガり4,000オール。
平野はこれで原点復活、再びトータルトップに。
さらに平野は1,000は1,100オール、1,000は1,200オールと加点していく。

迎えた3本場、平野15巡目ドラドラのテンパイ。

七万八万九万五索六索七索二筒二筒五筒五筒七筒七筒七筒  ツモ発  ドラ二筒

苦悶の表情を浮かべながら打九万

・・・答えはすぐに出た。

白井15巡目
一万九万一索九索一筒九筒東南西北白白中  ツモ発

国士無双アガリ。この半荘、2度目の役満ツモアガリ!!
平野の原点を割り、大きなリードを得た。
この決勝で何度も大きく構えた白井がまたしても大きな実りを得た。

平野はドラドラの手牌でよく堪えたと言える。
まだ白井から余ったのは西1牌のみ、押しても不思議ではない。
胆力のある受けを見せ、最終戦に希望を残した。

白井はN2局の親番で4,000オール、N3局で6,400をアガリさらに加点に成功する。

N4局0本場
平野が意地のツモアガリ。

三万四万五万八索八索三筒四筒五筒六筒八筒白白白  リーチ  ツモ七筒  ドラ四索

持ち点を19,000点まで回復させて原点を睨む。
そして白井が11万点を持ったことで6回戦進出争いが熾烈となっていた。

この時点で都築▲7,200点・坂本▲5,000点。
トータルが都築▲15.3P・坂本▲16.9P(順位点込み)。
卓外の杉村が▲13.5P。
前局の平野の2,600オールが実は杉村をかなり優位な位置に押し上げていた。

下位2人が熾烈な争いのため親番で点を稼ぎたい平野にとっては時間的猶予がない展開になってしまった。

そんな状況の中、あっさりと決着がつく
N4局1本場

坂本3巡目
三万三万三万五索五索六筒七筒八筒九筒九筒九筒東東  リーチ  ツモ五索  ドラ五索

なんとか坂本が都築との争いを制した。
都築は3回戦終了時首位から無念の敗退になってしまった。

平野は最後も跳満の親被り。
まさしく受難の半荘となってしまった。

5回戦成績
白井+92.1P 平野▲18.1P 坂本▲25.7P 都築▲48.3P

5回戦終了時
白井+91.1P 平野+43.4P 坂本▲3.6P 杉村▲13.5P 都築▲18.4P(供託1.0)

 

6回戦(競技規定により起家から平野・坂本・杉村・白井)

トータルトップの白井と平野の差は47.7ポイント。
トップラスでも30,000点差以上必要になってくる。
3位の坂本に至っては94.7P、4位杉村とは104.6ポイント差である。

T1局0本場
まずは平野が6巡目先制リーチ。

三万四万五万一索二索三索二筒三筒四筒六筒六筒東東  リーチ  ツモ六筒  ドラ五索

安めではあったが最終手番でツモアガリ反撃の狼煙を上げる。
その後も3,900は4,200、その次の局は杉村のリーチをかわして1,500は2,100と加点していく。

T1局3本場
白井が自力で平野の親を落とすことに成功する。

13巡目
四万四万四万八万八万八万五索五索六筒八筒  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ロン七筒  ドラ五索

若干手詰まり気味の坂本から非常に嬉しい3,900は4,500のアガリ。
白井、第1関門は突破。

T2局も白井が親の坂本に3,900放銃するも、1本場で2,000は2,300をアガリ返し、局を進める。

T3局0本場杉村1人テンパイ、同1本場も2,000は2,100オール。

同2本場
杉村18巡目

六万七万八万二索二索三索三索三索四索五索六索七索八索  リーチ  ツモ六索  ドラ七万

最終手番でついに大物手を成就する。3,900は4,100オール。

杉村はさらに加点していく
同3本場ドラ2

五万六万七万一索二索二索三索三索四索一筒二筒三筒九筒  リーチ  ロン九筒

同4本場
五万五万五万六万六万二索三索五索六索七索六筒七筒八筒  リーチ  ツモ一索  ドラ三索

ここまでで杉村の持ち点は62,200点まで来た。
だが、まだ2位の平野にも届いていない。

さらに点数以上の大きなアガリが出る。
同5本場杉村14巡目

五万六万四索四索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  チー七索 左向き六索 上向き八索 上向き  ロン四万  ドラ四索

白井から杉村へ5,800は7,300。魔が差したとでもいうような放銃であった。優勝を目前にして焦りが出てしまったか。

ここで点数は以下の通り
平野30,700点  坂本4,500点  杉村69,500点  白井15,300点
トータルポイントは
白井+72.4P  平野+48.1P  杉村+34.0P  坂本▲37.1P

ようやく杉村にも白井の背中が見えてきた。
平野にとっても、このアガリは白井が原点から遠くなる価値あるものとなった。

だが、それでも白井が有利なことには変わらない。
白井は自身が沈んでいる以上、平野とはまだ24,000点、杉村とはまだ38,000点差あると思えばいい。

同6本場で平野が坂本から1,000は2,800を坂本からアガリ、長い親番を落とす。

東4局0本場ドラ三筒
坂本意地のリーチも流局して、白井・坂本の2人テンパイ

同1本場
まだまだ点数が必要な杉村に手が入る。

杉村9巡目
五万七万一索二索三索五索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒  リーチ  ドラ六筒

これにタンピンドラ1の1シャンテンの白井が、いよいよ腹をくくって無筋を押す。
14巡目ついに追いついた。

白井
二万三万四万五万六万三索三索四索五索六索六筒七筒八筒  リーチ

白井の一万四万七万は5枚(高め2枚)、杉村の六万は2枚残っている。
白井・杉村両者に緊張が走る。

結果はすぐに出た。杉村の手に六万が踊る。
白井の緊張が落胆に変わり、周りを包み込んだ。

これでついに杉村は平野をかわし、白井まで23.2ポイントまで迫った。

南1局0本場
平野は自身の点数が29,900点だけに浮きに回れば白井までは20,000点強の差しかない。

杉村配牌
五万九万一索二索六索六索一筒二筒七筒九筒北発中  ドラ七索

どちらかと言えばかなり悪い手牌であろうか。
しかしこの時、ツモが中五万五索白白

6巡目、8巡目に中白と鳴けて9巡目に三索を引いてこの形。

一索二索三索五索六索九筒九筒発  ポン白白白  ポン中中中

ここで杉村は点差を一瞥する。
杉村の選択は打九筒で、ホンイツ小三元の跳満以上を狙う。残り点差を考えての選択であろう。

最後の杉村の勝負手の形を見て、私は平野の手牌を確認しに移動した。
平野の手牌はタンヤオ1シャンテン。発は持っていないので、ここは全力でテンパイに向かう。

杉村手出し九筒九筒の後、手出し六索

「え?・・・手出し六索って・・・まさか・・・」

平野は杉村の五筒に声をかけポンテンを入れる。その刹那、杉村の手に発が舞い降りた。ギャラリーからこの日一番の歓声が上がる。

杉村17巡目
一索二索三索五索五索発発  ポン白白白  ポン中中中  ツモ発

大三元アガリ。
この日3度目の役満は白井、平野を一気にかわすアガリとなった。
平野はまたしても発で役満の親被りである。

平野は唇を噛み締め、白井は天を仰いだ。

平野は最後の親で突き放され、もはや坂本・白井に抵抗する力は残っていなかった。

6回戦成績
杉村+90.2P 平野▲10.9P 白井▲32.4P 坂本▲47.9P(供託1,0)

最終成績
杉村+76.7P 白井+58.7P 平野+32.5P 坂本▲51.5P 都築▲18.4P(供託2,0)

白井は2度の役満アガリで会場を大いに沸かし、参加15年目の初優勝に後一歩まで迫った。この日一日通して大きく構えた麻雀を打ち、堂々とした内容だったと思う。
今回、最終的に勝負の明暗を分けたのは「受けの強さ」であったと思う。
平野・杉村共に受けに強い選手。白井の目前に優勝が迫った時に、2人の受けの強さが白井の焦りを生んでいた。

平野は胆力のある我慢を幾度となく見せてくれた。平野の席に座っていたのが別の人間だったら白井は難なく逃げ切れたかもしれない。

坂本は3度目の決勝戦だったが、持ち味を出しきれずに終わってしまった。
随所にらしさが出ていたが本人も不本意だったであろう。何度も決勝進出している選手。結果を出すのは遠い未来ではないと思う。

都築は打点力を存分に見せつけたが高打点の放銃が尾を引いてしまった。
持ち味を失わずにバランスよく構えられるようになるかが今後の課題であろう。

最後に杉村。
競技生活が長く、その真摯な姿勢に学ぶべきことが多い。
敗色濃厚な4回戦も丁寧に打ち切り、可能性をつなげ、実際に6回戦にコマを進めた。
そして最終戦、トップとは100ポイント以上離れていたが、最終戦があることを本当に嬉しそうにしていた。

麻雀プロである以上、誰もが最後まで可能性を追うのは当然のことである。
しかし、心の底からそれに向かって丁寧さを失わずにやれるかどうかというのは別のことであろう。

奇跡の逆転劇の裏には、必ず最後まで諦めずに丁寧に打牌した後が残る。
そして、それが実らなかった数え切れない敗戦がある。

97局にも及ぶ熱戦は偉大な先輩の静岡リーグ初優勝で幕を閉じた。

静岡プロリーグ 決勝観戦記/第30回静岡リーグ(プロアマ混合)決勝レポート

30回目の節目を迎えた静岡リーグ決勝戦。
歴史に残る勝負となった。
4回戦南4局
南家杉村31,500点持ち。11巡目にテンパイを入れ14巡目
四万五万六万七万七万三索四索五索二筒四筒七筒八筒九筒  ツモ五筒  ドラ三索
3回戦終了時、杉村は▲14.7P。5回戦は抜け番である。
このままいけば6回戦に進めない可能性が高く、三色手変わりもみて二筒を切って放銃しても責められる場面ではない。
杉村は二筒には手をかけず、丁寧に打ち回しテンパイを取った。
杉村は仕掛けが入った親の手牌をドラ頭の二筒五筒かドラ周りのカンチャン濃厚と読んでいた。
比較的読みやすい親の仕掛けではあったものの、この点棒状況でよく丁寧に打てるな、と感心した。
ベテランらしい味のある打ち回しに、プロとしての矜持を感じた1局だった。
ただ1つ言えば、敗色濃厚な杉村のこの1局を取り上げることもないだろうと思っていた。
静岡リーグの決勝戦は6回戦で行われる。5回戦終了時、最下位の者はそこで敗退。最終6回戦で優勝者を決める。
さらに通過順位で以下のアドバンテージが与えられる。
1位通過+40P
2位通過+30P
3位通過+20P
4位通過+10P
決勝進出者の紹介から。
1位通過  平野敬悟
静岡支部所属 30期生 鳳凰戦C2リーグ所属
参加11回 決勝進出4回
静岡の若きエース。的確な場況判断には定評がある。
これまで何度優勝候補に挙げられたことか。1位通過の今回こそは負けが許されない。
 
2位通過  都築友和
中部本部所属 30期生  中部プロリーグAリーグ所属
参加4回 決勝進出2回
4回参加で2度の決勝進出を果たす。50人近く参加するリーグ戦ではかなりの勝率。
持ち味は無骨な攻めにある。型にはまれば一気の優勝もあるか。
 
3位通過  坂本彰光
一般参加
参加11回 決勝進出4回(1回は決勝辞退)
一般参加でこの決勝進出回数は立派の一言。
競技麻雀への造詣も深い。今まで決勝戦では苦い思いをしているだけに今回への思いは一際強い。
 
4位通過  白井健夫
一般参加
参加29回 決勝進出3回
支部長望月を静岡支部の顔とすれば、静岡リーグの顔は白井さんか。
実に9年半ぶりの決勝進出。
 
5位通過  杉村泰治
中部本部所属 12期生 中部プロリーグAリーグ所属
参加24回 決勝進出7回
静岡リーグきっての実力者ながら今まで準優勝3回と不思議と優勝に縁がない。
厳しい位置からのスタートになるが、悲願の優勝なるか。
(以下、文中敬称略)
 
1回戦(起家から杉村・白井・坂本・平野 抜け番都築)
東1局0本場
坂本・平野にドラが割れる。杉村3巡目に積極的に1枚目の白をポン。
三万四万四索六索二筒七筒九筒九筒南南  ポン白白白  打一筒  ドラ北
これが功を奏し最高の形でアガリを決める。
18巡目
九筒九筒南南  ポン六筒 上向き六筒 上向き六筒 上向き  ポン七筒 上向き七筒 上向き七筒 上向き  ポン白白白  ツモ南
幸先の良い2,600オール。
東1局1本場、平野が確定三色のリーチ。
一万二万三万一索二索三索六索六索七索八索一筒二筒三筒  リーチ  ドラ六万
打点のあるリーチだが、リーチ後すぐにドラ六万を引いてしまい、それを白井がポン。苦しい形ながらも白井がアガリきる。
白井14巡目
二索三索四索一筒二筒三筒東  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ポン南南南  ツモ東
高打点の応酬で幕開けとなった。
東4局0本場、坂本6巡目に四暗刻1シャンテン。
三万三万四万四万四万八万八万八万一筒一筒五筒五筒中  打五万  ドラ八筒
五万として退路を断つ。
坂本11巡目に出た2枚目の一筒もなんと鳴かず。坂本の並々ならぬ決意を垣間見た。
しかしアドバンテージ+40Pの親番平野が沈んでいる状況だけに、ここはテンパイを取る方が良いように見えた。
この後、高打点のアガリはないものの平野の親が落ちない。
嫌な空気が流れ始める・・・。
同4本場
平野14巡目
二万二万四万四万四索四索七索七索八索五筒五筒六筒六筒  ツモ八索  ドラ八索
まだまだ1回戦とはいえ、あまりにも大きいアガリとなった。
同6本場
これ以上やられてはたまらないと、平野以外の全員が動く。
3方向から仕掛けに挟まれた平野9巡目。
一万一万二万三万四万五万五万七万四索五索七索八索九索  ツモ白  ドラ九万
ここで生牌の白を引いて少考して打一万とする。
全員がテンパイでもおかしくない状況でクレバーな平野らしい選択。
しかし次巡、痛恨のツモ一万でテンパイを逃す。
結果論で言えば白は鳴かれなかっただけに痛すぎるテンパイ逃し。
平野がリーチと言えば、この後に生まれる坂本のアガリがあったかどうかはかなり微妙なところだ。
坂本11巡目
七万九万四索四索五索六索七索五筒六筒七筒  ポン東東東  ロン八万
この親落ちは点数には関係のないところだが、たたみかける大チャンスを逃したかにも見えた。
その後大きなアガリが出ずに迎えた南4局
白井19巡目
一万二万三万四万五万六万七万八万九万二索三索八索八索  ツモ四索  ドラ二万
18巡目テンパイ、ハイテイツモで3,000・6,000。
なんとこのアガリで平野をかわしトップとなる。
全員に嬉しいアガリとなった。
1回戦
白井+23.6P 平野+17.2P 杉村▲14.9P 坂本▲25.9P
1回戦終了時
平野+57.2P 白井+33.6P 都築+30.0P 坂本▲5.9P 杉村▲14.9P 
 
2回戦(起家から坂本・都築・杉村・白井 抜け番平野)
東1局0本場
平野を追撃したい都築に勝負手が入る
都築9巡目テンパイ
一筒一筒二筒二筒三筒四筒五筒白白白  ポン中中中  ドラ二万
次巡三筒ツモ切り、12巡目でアガリ逃した四筒が坂本につかまる。
坂本
一万二万二万二万三万三万四万五万七索八索九索五筒六筒  ロン四筒
ピンフドラ3の11,600。
ますます平野にとって展開がむいてきたなと思った矢先に、都築がまたしても勝負手のテンパイ。
これをきっちり白井からアガリ、あっさり原点復帰。
東2局0本場
都築
二万三万四万四索四索二筒三筒三筒四筒四筒六筒六筒六筒  ロン二筒  ドラ六筒
さらに2,000オールと加点した都築にまたしても坂本が襲いかかる。
同2本場
坂本
一万二万三万一索三索七索八索九索一筒二筒三筒九筒九筒  ロン二索
手役を意識した素晴らしい手順を見せる。
東3局に入り杉村が立て続けにアガる。
東3局0本場  4,800
同1本場 2,000は2,100オール
同2本場 2,000は2,200オール
これで持ち点は46,600。1回戦幸先の良いスタートを切ったものの沈んでしまった杉村だが、ここで立て直してきた。
杉村は結局この半荘、放銃なしでまとめ大きなトップをとる。
逆に白井は東2局で12,000放銃後、一度も点棒を増やすことができず貯金を使い果たしてしまった。
平野にとっては最高の抜け番となった。
2回戦
杉村+27.7P 坂本+19.5P 都築▲8.2P 白井▲40.0P (供託1.0)
2回戦終了時
平野+57.2P 都築+21.8P 坂本+13.6P 杉村+12.8P 白井▲6.4P(供託1.0)
 
3回戦(起家から白井・平野・都築・杉村 抜け番坂本)
東1局0本場
白井が11巡目先制リーチ
二万二万三万三万五索五索六索七索七索一筒一筒七筒七筒  リーチ  ドラ七筒
捨牌で中筋になっているとはいえ、思い切ってリーチ。
これにリーチの現物のピンフテンパイを入れていた都築が掴まる。
都築は2回戦に続き高打点の放銃となった。
東3局0本場
都築の2フーロに平野が生牌の白で3,900放銃。
平野の表情が曇る。
都築
六万七万八万三索三索白白  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン発発発  ロン白  ドラ五万
平野にとっては絶好の展開となったことが逆にプレッシャーになってしまったか?
またしても平野に試練が襲いかかる
同1本場
都築7巡目六万ポンして大物手テンパイ。
これに再び平野が飛び込む。
六筒七筒八筒北北白白白発発  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ロン北  ドラ北
平野は形の良い1シャンテンだったが、都築の捨牌も変則だっただけに不用意だったか。
南1局
都築
二索三索四索五索五索六索六索七索七索七索八索八索八索  ドラ七索
一索四索五索六索七索九索待ちのテンパイ。
ツモなら一索以外3倍満、六索九索なら出アガリでも3倍満のまさに超大物手。
都築の手牌を完全に読み違えた杉村が一索で痛恨の放銃。
2回戦でトップを取った杉村にとって悔やんでも悔やみきれない放銃となってしまった。
終わってみれば、12,000放銃でスタートした都築の大トップとなり、勝負は混沌としてきた。
3回戦成績
都築+43.0 白井+5.4 平野▲20.9 杉村▲27.5
3回戦終了時
都築+64.8 平野+36.3 坂本+13.6 白井▲1.0 杉村▲14.7(供託1.0)
 
4回戦(起家から杉村・都築・坂本・平野 抜け番白井)
引き続き都築にチャンスが訪れる。
東1局6巡目
五万六万七万六索七索八索三筒三筒六筒七筒七筒八筒九筒  ドラ三筒
ここはドラドラであったが手変わり3種をみてヤミテンに構えた。
しかし親の杉村に3,900放銃でこの局は終わる。
都築がリーチといっても結果は変わらないだろうか、今日の都築はアガリも多いが、手がぶつかっての放銃も多い。
杉村
一万二万三万四万七万八万九万四筒五筒六筒白白白  リーチ  ロン一万
同1本場坂本10巡目
一万三万六万七万八万五筒六筒七筒八筒八筒中中中  ツモ二万  ドラ一万
ここは慎重にヤミテンに構えたが追いかける立場なだけにリーチもあったか?
少し坂本が消極的に見えた。
平野が親番で連荘。
東4局2本場
平野、7巡目メンホンの好形1シャンテン
一万二万二万三万四万五万六万七万七万八万南南南  ドラ東
10巡目に切られた3枚の九万をチー。三万六万九万は全部で7枚目、判断には迷う場面。答えはすぐに出てしまう。
南家の杉村に八万九万とツモ切られてしまった。
しかし同2本場2,000は2,300オールと加点に成功した。
南1局0本場
都築は親の現物であったために残していた八筒が坂本のテンパイに間に合ってしまう。
坂本
七万八万九万二索二索七索七索八索八索九索九索七筒九筒  ロン八筒  ドラ二筒
都築は3回戦終了時に首位に立ったものの4回戦で点棒の流出が止まらない苦しい展開。
さらにここから平野は加点する。
南2局1本場8巡目
四万四万六万六万七万七万九万九万四索四索五筒五筒南  ツモ南  ドラ五筒
ここへきて平静を取り戻した平野。
このまま逃げ切って優勝の可能性が、かなり高いと思わせた。
南4局は坂本がアガリ、3人浮きとなった。
杉村はかろうじて浮き、抜け番の5回戦を見守ることとなった。
4回戦成績
平野+25.2P 坂本+8.5P 杉村+1.2P 都築▲34.9P
4回戦終了時
平野+61.5P 都築+29.9P 坂本+22.1P 白井▲1.0P 杉村▲13.5P(供託1.0)
 
5回戦(起家から白井・都築・坂本・平野 抜け番杉村)
東1局0本場
追い上げなければいけない白井からドラ単騎七対子のリーチが入る
白井6巡目
二万二万四万四万六万六万五索五索八索東東西西  リーチ  ドラ八索
都築が親リーチにリーチのみでぶつける
都築10巡目
三万三万三万二索三索四索四筒五筒六筒六筒七筒白白  リーチ
実は平野は6巡目に以下の形で追いついていた。
五万五万六索八索一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒
ここにドラ八索を引いてさらに形を変える。
そして14巡目、通ってない七筒を引いて、現状のポイントと通ってない残り筋が少ないことから一筒切りヤミテンを選択。
クレバーな平野らしい選択だが、自分にとってもチャンスだったことに加え、白井さんの河はドラ待ち濃厚に見えてきていただけに、どうだったか?
実際難しい選択、必ずしも加点しないといけない場面ではない。
ここは都築が八索を掴んで白井に放銃。
平野は役なしだったためアガれず。平野からすれば当面のライバルである都築の放銃だっただけに悪くない結果だろうか。
東2局1本場
都築が14巡目高め6,000オールのリーチ。
四万五万六万五索六索二筒三筒三筒三筒四筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ中
白井が力強く追いかける。
勝負はすぐについた。
白井17巡目
一万一万一万九万九万九万八索八索九索九索中中中  リーチ  ツモ八索
四暗刻アガリ。
これで、いきなり平野と並びになった。
親被りの都築は東1局の放銃もあり、完全に優勝争いから後退となってしまった。
東4局0本場
白井配牌10種で流さず、もう一度役満を狙う。
しかしこの選択が平野を蘇らせる。
平野12巡目
二万三万四万四万五万六万三索四索二筒二筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ二索  ドラ二万
リーチ時点で山に7枚残りの二索五索をあっさりツモアガり4,000オール。
平野はこれで原点復活、再びトータルトップに。
さらに平野は1,000は1,100オール、1,000は1,200オールと加点していく。
迎えた3本場、平野15巡目ドラドラのテンパイ。
七万八万九万五索六索七索二筒二筒五筒五筒七筒七筒七筒  ツモ発  ドラ二筒
苦悶の表情を浮かべながら打九万
・・・答えはすぐに出た。
白井15巡目
一万九万一索九索一筒九筒東南西北白白中  ツモ発
国士無双アガリ。この半荘、2度目の役満ツモアガリ!!
平野の原点を割り、大きなリードを得た。
この決勝で何度も大きく構えた白井がまたしても大きな実りを得た。
平野はドラドラの手牌でよく堪えたと言える。
まだ白井から余ったのは西1牌のみ、押しても不思議ではない。
胆力のある受けを見せ、最終戦に希望を残した。
白井はN2局の親番で4,000オール、N3局で6,400をアガリさらに加点に成功する。
N4局0本場
平野が意地のツモアガリ。
三万四万五万八索八索三筒四筒五筒六筒八筒白白白  リーチ  ツモ七筒  ドラ四索
持ち点を19,000点まで回復させて原点を睨む。
そして白井が11万点を持ったことで6回戦進出争いが熾烈となっていた。
この時点で都築▲7,200点・坂本▲5,000点。
トータルが都築▲15.3P・坂本▲16.9P(順位点込み)。
卓外の杉村が▲13.5P。
前局の平野の2,600オールが実は杉村をかなり優位な位置に押し上げていた。
下位2人が熾烈な争いのため親番で点を稼ぎたい平野にとっては時間的猶予がない展開になってしまった。
そんな状況の中、あっさりと決着がつく
N4局1本場
坂本3巡目
三万三万三万五索五索六筒七筒八筒九筒九筒九筒東東  リーチ  ツモ五索  ドラ五索
なんとか坂本が都築との争いを制した。
都築は3回戦終了時首位から無念の敗退になってしまった。
平野は最後も跳満の親被り。
まさしく受難の半荘となってしまった。
5回戦成績
白井+92.1P 平野▲18.1P 坂本▲25.7P 都築▲48.3P
5回戦終了時
白井+91.1P 平野+43.4P 坂本▲3.6P 杉村▲13.5P 都築▲18.4P(供託1.0)
 
6回戦(競技規定により起家から平野・坂本・杉村・白井)
トータルトップの白井と平野の差は47.7ポイント。
トップラスでも30,000点差以上必要になってくる。
3位の坂本に至っては94.7P、4位杉村とは104.6ポイント差である。
T1局0本場
まずは平野が6巡目先制リーチ。
三万四万五万一索二索三索二筒三筒四筒六筒六筒東東  リーチ  ツモ六筒  ドラ五索
安めではあったが最終手番でツモアガリ反撃の狼煙を上げる。
その後も3,900は4,200、その次の局は杉村のリーチをかわして1,500は2,100と加点していく。
T1局3本場
白井が自力で平野の親を落とすことに成功する。
13巡目
四万四万四万八万八万八万五索五索六筒八筒  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ロン七筒  ドラ五索
若干手詰まり気味の坂本から非常に嬉しい3,900は4,500のアガリ。
白井、第1関門は突破。
T2局も白井が親の坂本に3,900放銃するも、1本場で2,000は2,300をアガリ返し、局を進める。
T3局0本場杉村1人テンパイ、同1本場も2,000は2,100オール。
同2本場
杉村18巡目
六万七万八万二索二索三索三索三索四索五索六索七索八索  リーチ  ツモ六索  ドラ七万
最終手番でついに大物手を成就する。3,900は4,100オール。
杉村はさらに加点していく
同3本場ドラ2
五万六万七万一索二索二索三索三索四索一筒二筒三筒九筒  リーチ  ロン九筒
同4本場
五万五万五万六万六万二索三索五索六索七索六筒七筒八筒  リーチ  ツモ一索  ドラ三索
ここまでで杉村の持ち点は62,200点まで来た。
だが、まだ2位の平野にも届いていない。
さらに点数以上の大きなアガリが出る。
同5本場杉村14巡目
五万六万四索四索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  チー七索 左向き六索 上向き八索 上向き  ロン四万  ドラ四索
白井から杉村へ5,800は7,300。魔が差したとでもいうような放銃であった。優勝を目前にして焦りが出てしまったか。
ここで点数は以下の通り
平野30,700点  坂本4,500点  杉村69,500点  白井15,300点
トータルポイントは
白井+72.4P  平野+48.1P  杉村+34.0P  坂本▲37.1P
ようやく杉村にも白井の背中が見えてきた。
平野にとっても、このアガリは白井が原点から遠くなる価値あるものとなった。
だが、それでも白井が有利なことには変わらない。
白井は自身が沈んでいる以上、平野とはまだ24,000点、杉村とはまだ38,000点差あると思えばいい。
同6本場で平野が坂本から1,000は2,800を坂本からアガリ、長い親番を落とす。
東4局0本場ドラ三筒
坂本意地のリーチも流局して、白井・坂本の2人テンパイ
同1本場
まだまだ点数が必要な杉村に手が入る。
杉村9巡目
五万七万一索二索三索五索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒  リーチ  ドラ六筒
これにタンピンドラ1の1シャンテンの白井が、いよいよ腹をくくって無筋を押す。
14巡目ついに追いついた。
白井
二万三万四万五万六万三索三索四索五索六索六筒七筒八筒  リーチ
白井の一万四万七万は5枚(高め2枚)、杉村の六万は2枚残っている。
白井・杉村両者に緊張が走る。
結果はすぐに出た。杉村の手に六万が踊る。
白井の緊張が落胆に変わり、周りを包み込んだ。
これでついに杉村は平野をかわし、白井まで23.2ポイントまで迫った。
南1局0本場
平野は自身の点数が29,900点だけに浮きに回れば白井までは20,000点強の差しかない。
杉村配牌
五万九万一索二索六索六索一筒二筒七筒九筒北発中  ドラ七索
どちらかと言えばかなり悪い手牌であろうか。
しかしこの時、ツモが中五万五索白白
6巡目、8巡目に中白と鳴けて9巡目に三索を引いてこの形。
一索二索三索五索六索九筒九筒発  ポン白白白  ポン中中中
ここで杉村は点差を一瞥する。
杉村の選択は打九筒で、ホンイツ小三元の跳満以上を狙う。残り点差を考えての選択であろう。
最後の杉村の勝負手の形を見て、私は平野の手牌を確認しに移動した。
平野の手牌はタンヤオ1シャンテン。発は持っていないので、ここは全力でテンパイに向かう。
杉村手出し九筒九筒の後、手出し六索
「え?・・・手出し六索って・・・まさか・・・」
平野は杉村の五筒に声をかけポンテンを入れる。その刹那、杉村の手に発が舞い降りた。ギャラリーからこの日一番の歓声が上がる。
杉村17巡目
一索二索三索五索五索発発  ポン白白白  ポン中中中  ツモ発
大三元アガリ。
この日3度目の役満は白井、平野を一気にかわすアガリとなった。
平野はまたしても発で役満の親被りである。
平野は唇を噛み締め、白井は天を仰いだ。
平野は最後の親で突き放され、もはや坂本・白井に抵抗する力は残っていなかった。
6回戦成績
杉村+90.2P 平野▲10.9P 白井▲32.4P 坂本▲47.9P(供託1,0)
最終成績
杉村+76.7P 白井+58.7P 平野+32.5P 坂本▲51.5P 都築▲18.4P(供託2,0)
白井は2度の役満アガリで会場を大いに沸かし、参加15年目の初優勝に後一歩まで迫った。この日一日通して大きく構えた麻雀を打ち、堂々とした内容だったと思う。
今回、最終的に勝負の明暗を分けたのは「受けの強さ」であったと思う。
平野・杉村共に受けに強い選手。白井の目前に優勝が迫った時に、2人の受けの強さが白井の焦りを生んでいた。
平野は胆力のある我慢を幾度となく見せてくれた。平野の席に座っていたのが別の人間だったら白井は難なく逃げ切れたかもしれない。
坂本は3度目の決勝戦だったが、持ち味を出しきれずに終わってしまった。
随所にらしさが出ていたが本人も不本意だったであろう。何度も決勝進出している選手。結果を出すのは遠い未来ではないと思う。
都築は打点力を存分に見せつけたが高打点の放銃が尾を引いてしまった。
持ち味を失わずにバランスよく構えられるようになるかが今後の課題であろう。
最後に杉村。
競技生活が長く、その真摯な姿勢に学ぶべきことが多い。
敗色濃厚な4回戦も丁寧に打ち切り、可能性をつなげ、実際に6回戦にコマを進めた。
そして最終戦、トップとは100ポイント以上離れていたが、最終戦があることを本当に嬉しそうにしていた。
麻雀プロである以上、誰もが最後まで可能性を追うのは当然のことである。
しかし、心の底からそれに向かって丁寧さを失わずにやれるかどうかというのは別のことであろう。
奇跡の逆転劇の裏には、必ず最後まで諦めずに丁寧に打牌した後が残る。
そして、それが実らなかった数え切れない敗戦がある。
97局にも及ぶ熱戦は偉大な先輩の静岡リーグ初優勝で幕を閉じた。

第180回:プロ雀士インタビュー 小林 正和  インタビュアー:原 佑典

「勉強会などにも参加して熱意があるのは分かっていたし、その成果が結ばれた。この勝利を糧に、もっともっと頑張れば連盟を代表する選手になれる」

決勝の解説とプレゼンターを務めた瀬戸熊直樹から、これ以上ない最大級の賛辞を送られると、1人の青年の頬から何かが溢れた。
それは、純粋無垢な涙だった──

青年の名は、小林正和。
31期・後期生。
そして、第3期JPMLWRCリーグを見事、優勝という最高の結果で飾った男である。

この度、その優勝インタビューを務めさせて頂きました。初のインタビューで執筆にもかなりの時間を費やしてしまいましたが、最後まで読んで下さると嬉しく思います。よろしくお願い致します。

原 「WRCリーグ、優勝おめでとう!」

小林「ありがとう!」

原 「まずは乾杯だな」

 

100

 

原 「早速なんだけど、小林正和という男が一体どんな人物なのか?っていうのをメインに聞きたいと思ってる。いろいろ聞くけど、よろしくね!」

小林「何でも聞いてよ!」

小林は私の2年後輩である。
彼と初めて会ったのはリーグ戦の会場で、初対戦した時のことは今でも鮮明に覚えている。対局終了後、何がキッカケというワケでもなく、その日の麻雀についてしばらく語り合った。それは彼も覚えていてくれて素直に嬉しかった。
そんな昔話から、いよいよインタビューが始まった。

原 「普段は何の仕事をしてるの?」

小林「土日休みの会社員で、住宅の設計をやってるよ」

原 「へえー!麻雀はどのくらい打ってる?」

小林「セットは週に1、2回。仕事が定時の18時に終わる日は大体セットやってて、終わらない日は巣鴨の連盟道場に行って打つ感じかな」

原 「道場の存在は有り難いよね。時間の調整もしやすいし」

小林「打てない日もあったりするんだけど、そんな時は必ず対局動画を観てる。仕事以外はずっと麻雀のこと考えてるな〜」

─麻雀との出会い─

原 「麻雀を始めたキッカケは?」

小林「小さい頃、父が麻雀店を経営してて…。物心ついた時には、もうそこに麻雀があったんだよね」

原 「え、そうなの?!めっちゃ羨ましい!」

小林「でもね、父は麻雀教えてくれなかったんだよね。だから1人で牌で積み木やったり、打ってる所を後ろ見したり…」

原 「あれ?それってさ…笑」

小林「そう。生い立ちが二階堂姉妹と似てる!笑」

原 「じゃあ、ずっと麻雀に触れてきたんだね?」

小林「いや、小学校低学年の時に父が店をたたんで、その後は麻雀に関わることはなかったよ」

─麻雀プロの存在を知る─

原 「麻雀プロの存在を知ったのは?」

小林「大学の時、友達に二階堂姉妹の麻雀入門の本を見せてもらって、初めてその存在を知った。自分が抱いてた麻雀プロのイメージと全然違うな〜って感じたのを覚えてる」

原 「華やかに見えたんだね」

小林「少し興味が湧いて麻雀プロの世界を調べた。その過程で日本プロ麻雀連盟という団体があることも知って、当時は四ッ谷に道場があったから大学の授業の合間に毎日通ってたよ」

原 「いよいよ、プロへ…って感じだな」

小林「いや、モンド観たりしてて麻雀自体に興味はあったけど、その時はまだプロになろうとは思わなかったよ」

─プロになるキッカケ─

原 「麻雀に対して、どんな印象を持ってた?」

小林「ずっと世間一般のイメージが悪いな、と感じてた。父が店をやっていたし、お客さんもみんな優しくて自分の中では麻雀に対して怖いイメージがなかったんだよね。将棋や囲碁のように世間に認められるようになって欲しいって昔から思ってる」

原 「確かに。だから自分たち1人1人で頑張らないといけないよね。プロになって、そのイメージを変えたいと思ったの?何か、キッカケになるような出来事があったんじゃないかな?」

小林「仕事の転勤が多くて、千葉や茨城にいた時もあったんだけど。最強戦や北関東のプロアマリーグとか一般のかたも出られる大会に出たりした。一度、マスターズの一般予選に勝って本戦に行けたんだよね。その本戦会場で、四ッ谷道場でお世話になった藤原さん(藤原隆弘プロ)とかに再会したんだよ。藤原さんが自分のこと覚えてて声かけてくれて本当に嬉しかったし、ここの団体でやりたい!って強く思ったよ」

原 「運命の再会!的な!笑」

小林「ようやく仕事が落ち着いてきて東京にも戻ってきたし、プロになろうって決心したね」

 

100

 

─WRCリーグ優勝─

原 「自分から見て、小林くんは麻雀と真摯に向き合ってるなって印象があって、そうゆう姿勢が今回の勝ちに繋がった部分もあるんじゃないかなと思ってるけど…道中は苦しかったよね〜笑」

それは二次トーナメントでのことだった。
私もここまで勝ち上がっていたのだが、開始早々に隣の卓から重くドスのきいた発声が聞こえてきた。

「ロン。32,000」

声の主は、ともたけ雅晴だった。
その次の瞬間、私の視界に仰け反る小林の姿が入ってきた。放銃したのが小林だと理解するのに時間はかからなかった。
しかし、彼は決して諦めずに戦い、見事ベスト16へ進出。更には優勝というゴールまで辿り着いたのだ。

原 「決勝で、同期の中川くん(中川基輝プロ・上写真一番左)と対戦したよね。仲が良いのは知ってるし、特別に意識してた部分もあるんじゃないかと思うけど、実際はどうだった?」

小林「意識してたね。彼が前回、WRC優勝した時は素直に嬉しかった。リーグ戦の後とかにいつも反省会するんだけど、自分のダメな所をちゃんと認めるし、良い仲間だと思ってる。彼がいなかったら、また別の決勝になっていたんじゃないかな」

原 「今回のWRCに対して、思い入れが強かった?」

小林「これが最後のチャンス…そうゆう覚悟で挑んだ。次にいつチャンスがくるかわからないから。対局者の動画を全部観たり、しっかり準備して臨んだよ」

─今、そして未来へ─

原 「最後に、プロになった当時とWRCを優勝した今…気持ちや心境に変化があったか教えてくれる?」

小林「正直どうゆうプロになりたいか、まだ答えは出てない。ただ、プロになって日は浅いけど、やっぱり同世代の活躍を見てると良い刺激になるし、周りに認められるプロになりたいと思う。観てて面白いと思ってもらえる麻雀を打てなきゃダメだし、ファンは付いてこない。ガムシャラに勝って、早く追いつきたいよね」

原 「プロとして結果を出す、ってことね」

小林「今、頑張らないと10年後に活躍できるかどうかわからないし、何を言われてもいいから格好悪くてもいいから今、出来ることをやろうと思ってるよ」

小林正和はとても真面目な男であり、謙虚な面もある。だが、その内に秘めている麻雀への想いは誰よりも熱く燃えている。
新しく誕生したスター候補に、これからも注目して頂きたい。

映像対局が主流となった今の時代、一体どれだけの麻雀プロが最前線で生き残れるのだろうか。
それが許されるのは、ほんの一握り。

今、やるべきことをやる──

未来の麻雀界を担うのは、他でもなく自分たち若手なのである。

 

100

 

プロ雀士インタビュー/第180回:プロ雀士インタビュー 小林 正和  インタビュアー:原 佑典

「勉強会などにも参加して熱意があるのは分かっていたし、その成果が結ばれた。この勝利を糧に、もっともっと頑張れば連盟を代表する選手になれる」
決勝の解説とプレゼンターを務めた瀬戸熊直樹から、これ以上ない最大級の賛辞を送られると、1人の青年の頬から何かが溢れた。
それは、純粋無垢な涙だった──
青年の名は、小林正和。
31期・後期生。
そして、第3期JPMLWRCリーグを見事、優勝という最高の結果で飾った男である。
この度、その優勝インタビューを務めさせて頂きました。初のインタビューで執筆にもかなりの時間を費やしてしまいましたが、最後まで読んで下さると嬉しく思います。よろしくお願い致します。
原 「WRCリーグ、優勝おめでとう!」
小林「ありがとう!」
原 「まずは乾杯だな」
 

100

 
原 「早速なんだけど、小林正和という男が一体どんな人物なのか?っていうのをメインに聞きたいと思ってる。いろいろ聞くけど、よろしくね!」
小林「何でも聞いてよ!」
小林は私の2年後輩である。
彼と初めて会ったのはリーグ戦の会場で、初対戦した時のことは今でも鮮明に覚えている。対局終了後、何がキッカケというワケでもなく、その日の麻雀についてしばらく語り合った。それは彼も覚えていてくれて素直に嬉しかった。
そんな昔話から、いよいよインタビューが始まった。
原 「普段は何の仕事をしてるの?」
小林「土日休みの会社員で、住宅の設計をやってるよ」
原 「へえー!麻雀はどのくらい打ってる?」
小林「セットは週に1、2回。仕事が定時の18時に終わる日は大体セットやってて、終わらない日は巣鴨の連盟道場に行って打つ感じかな」
原 「道場の存在は有り難いよね。時間の調整もしやすいし」
小林「打てない日もあったりするんだけど、そんな時は必ず対局動画を観てる。仕事以外はずっと麻雀のこと考えてるな〜」
─麻雀との出会い─
原 「麻雀を始めたキッカケは?」
小林「小さい頃、父が麻雀店を経営してて…。物心ついた時には、もうそこに麻雀があったんだよね」
原 「え、そうなの?!めっちゃ羨ましい!」
小林「でもね、父は麻雀教えてくれなかったんだよね。だから1人で牌で積み木やったり、打ってる所を後ろ見したり…」
原 「あれ?それってさ…笑」
小林「そう。生い立ちが二階堂姉妹と似てる!笑」
原 「じゃあ、ずっと麻雀に触れてきたんだね?」
小林「いや、小学校低学年の時に父が店をたたんで、その後は麻雀に関わることはなかったよ」
─麻雀プロの存在を知る─
原 「麻雀プロの存在を知ったのは?」
小林「大学の時、友達に二階堂姉妹の麻雀入門の本を見せてもらって、初めてその存在を知った。自分が抱いてた麻雀プロのイメージと全然違うな〜って感じたのを覚えてる」
原 「華やかに見えたんだね」
小林「少し興味が湧いて麻雀プロの世界を調べた。その過程で日本プロ麻雀連盟という団体があることも知って、当時は四ッ谷に道場があったから大学の授業の合間に毎日通ってたよ」
原 「いよいよ、プロへ…って感じだな」
小林「いや、モンド観たりしてて麻雀自体に興味はあったけど、その時はまだプロになろうとは思わなかったよ」
─プロになるキッカケ─
原 「麻雀に対して、どんな印象を持ってた?」
小林「ずっと世間一般のイメージが悪いな、と感じてた。父が店をやっていたし、お客さんもみんな優しくて自分の中では麻雀に対して怖いイメージがなかったんだよね。将棋や囲碁のように世間に認められるようになって欲しいって昔から思ってる」
原 「確かに。だから自分たち1人1人で頑張らないといけないよね。プロになって、そのイメージを変えたいと思ったの?何か、キッカケになるような出来事があったんじゃないかな?」
小林「仕事の転勤が多くて、千葉や茨城にいた時もあったんだけど。最強戦や北関東のプロアマリーグとか一般のかたも出られる大会に出たりした。一度、マスターズの一般予選に勝って本戦に行けたんだよね。その本戦会場で、四ッ谷道場でお世話になった藤原さん(藤原隆弘プロ)とかに再会したんだよ。藤原さんが自分のこと覚えてて声かけてくれて本当に嬉しかったし、ここの団体でやりたい!って強く思ったよ」
原 「運命の再会!的な!笑」
小林「ようやく仕事が落ち着いてきて東京にも戻ってきたし、プロになろうって決心したね」
 

100

 
─WRCリーグ優勝─
原 「自分から見て、小林くんは麻雀と真摯に向き合ってるなって印象があって、そうゆう姿勢が今回の勝ちに繋がった部分もあるんじゃないかなと思ってるけど…道中は苦しかったよね〜笑」
それは二次トーナメントでのことだった。
私もここまで勝ち上がっていたのだが、開始早々に隣の卓から重くドスのきいた発声が聞こえてきた。
「ロン。32,000」
声の主は、ともたけ雅晴だった。
その次の瞬間、私の視界に仰け反る小林の姿が入ってきた。放銃したのが小林だと理解するのに時間はかからなかった。
しかし、彼は決して諦めずに戦い、見事ベスト16へ進出。更には優勝というゴールまで辿り着いたのだ。
原 「決勝で、同期の中川くん(中川基輝プロ・上写真一番左)と対戦したよね。仲が良いのは知ってるし、特別に意識してた部分もあるんじゃないかと思うけど、実際はどうだった?」
小林「意識してたね。彼が前回、WRC優勝した時は素直に嬉しかった。リーグ戦の後とかにいつも反省会するんだけど、自分のダメな所をちゃんと認めるし、良い仲間だと思ってる。彼がいなかったら、また別の決勝になっていたんじゃないかな」
原 「今回のWRCに対して、思い入れが強かった?」
小林「これが最後のチャンス…そうゆう覚悟で挑んだ。次にいつチャンスがくるかわからないから。対局者の動画を全部観たり、しっかり準備して臨んだよ」
─今、そして未来へ─
原 「最後に、プロになった当時とWRCを優勝した今…気持ちや心境に変化があったか教えてくれる?」
小林「正直どうゆうプロになりたいか、まだ答えは出てない。ただ、プロになって日は浅いけど、やっぱり同世代の活躍を見てると良い刺激になるし、周りに認められるプロになりたいと思う。観てて面白いと思ってもらえる麻雀を打てなきゃダメだし、ファンは付いてこない。ガムシャラに勝って、早く追いつきたいよね」
原 「プロとして結果を出す、ってことね」
小林「今、頑張らないと10年後に活躍できるかどうかわからないし、何を言われてもいいから格好悪くてもいいから今、出来ることをやろうと思ってるよ」
小林正和はとても真面目な男であり、謙虚な面もある。だが、その内に秘めている麻雀への想いは誰よりも熱く燃えている。
新しく誕生したスター候補に、これからも注目して頂きたい。
映像対局が主流となった今の時代、一体どれだけの麻雀プロが最前線で生き残れるのだろうか。
それが許されるのは、ほんの一握り。
今、やるべきことをやる──
未来の麻雀界を担うのは、他でもなく自分たち若手なのである。
 

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第17期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第1節レポート

Aリーグ第1節:辻本翔哉

第17期プロリーグが始まりました。今期は辻本がレポートを担当します。よろしくお願いします。
今期はAリーグ9節で半荘40回をこなすので前半の4節は5半荘戦います。

1卓:藤川 宮田 横山 米川

前年度の決勝進出者の藤川、横山とベテラン米川。そしてAリーグ2期目の宮田で始まりました。
宮田がどこまで食い下がれるかと思っていましたが、蓋を開ければ宮田が卓内トップ。
子供が生まれて守るものができたのがいい方向に向いているのか。若手の有望株に期待したい。

2卓:佐々木 吉本 稲岡 坂本

この卓はベテランの佐々木、2年連続太閤位決勝戦に残っている坂本、前期は惜しくも決勝に進出できなかった稲岡。 そこに今年Bリーグからトップ通過の吉本が台風の目になるのか。
結果は稲岡が1人でマイナスを背負い込むことになった。前期も後半から盛り返してきた稲岡。次節からの巻き返しに期待したい。

3卓:仁科 辻本 高谷 勝間

3卓は私辻本が参加した卓。内容を中心にレポートします。

1回戦目南2局。親番で辻本。24,900点。一度もアガれずに親番を迎えました。
ここは踏ん張りどころ。配牌から東がトイツ、北が暗刻、ドラの三筒も1枚あり鳴いても3,900が狙える。しかし苦しいときに限り東がなかなか出ない。その後11巡目テンパイ。

二万二万三万五索六索七索二筒三筒東東北北北  ツモ一筒  ドラ三筒

二万三万どちらを捨てるか迷いました。一万は河に1枚四万は2枚。二万東は1枚もでていない。3,900点で構わないと考えていた手が東を鳴けず面前でテンパイできた。
まだ今節は始まったばかり。ここは両面でうけてアガっても他の3人に怖さを植え付けることができない。東ツモの時の後悔が大きいので三万を切り二万東のシャンポンでリーチをした。
結果は次巡に東をツモ。4000オールをゲット。今節、トップは一度も取れなかったがプラスで終われた。

考え直すと1回戦目のこのアガリがなかったらズルズル後悔をしつつ終了していたような気がした。
毎節分岐点のような場面が出てくる。自分で感じる流れが変わる瞬間をこれからも意識していきたい。

結局卓内トップは勝間。2回戦目に勝間が親番でリーチ、

二万二万四万五万六万四索四索四索五索五索六索六索六索  リーチ  ドラ四索

五索をツモ、8,000オールをアガって、5回戦中3回トップを取りました。
仁科はテンパイ気配やリーチは頻繁にあったが、なかなかアガリきることが出来ず苦しいそうでした。
そしてもう1人の昇級高谷。こちらも勝負にいった手が後手にまわり苦しい節になったようです。
リーグ戦はまだ始まったばかり。連覇の花岡に挑戦する者は誰でしょうか。私も決勝戦に残れるよう精進していきたいと思います。

 

Bリーグ第1節:山室太二

此度Bリーグ対戦レポートを担当させていただくこととなった山室太二です、拙い文章かもしれませんが、今年1年間宜しくお願い致します。
第1節目は私の対戦相手上村(政)、城、山神の3名から。

上村(政)はバランスのとれた強力なプレイヤー、城はかわし手を入れてくる印象、山神は情報不足ですがフーロに圧力のあるプレイヤーと記憶しています。
対戦の方ですが、今日1日通して大きな得点変動のない、中段の得点圏からなかなか抜け出せない我慢比べのような展開が多く、供託が溜まれば速攻が飛び交うといった、全員がオーラス条件へ集約していくかのような試合運びでした。

全4局中3局終了した時点で、先行アドバンテージを多く得た上村政が頭一つ抜け出たものの、極めて平たいポイント差となりました。

4回戦、南2局1本場。ドラ南、再び得点状況の平たい局面、トップ目親の山室からリーチが入ります。
それに対し、九筒をポンした微差でラス目の城が、現物の三筒をチーし、無筋の六索二索と攻めドラの南を活かしたお手本のようなまくり手でアガリ切りました。
南3局時点でほぼ全員原点付近でしたが、独走の機会を逸した私はここからラスへ。堪えの足りなさを痛感する半荘となりました。

結果は、城▲12.4P・山室▲27.5P・山神+13.7P・上村政+26.2Pと比較的平たいポイントとなりましたが、課題の多い1節目となりましたが今後とも重ねて宜しく申し上げます。

 

C1リーグ前期第1節:稲垣諒彦

春の陽気がかすかに感じられるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今期も関西プロリーグが始まりました。
今期のC1リーグは16名で全5節戦います。
昇級枠はわずかに2名。そのわずか2名の枠を目指して16名が持てる力を全て発揮して戦います。

第1節の組み合わせは、
1卓:吉田圭吾・音羽・土田・稲垣
2卓:川上・宮澤・長野・吉田哲史
3卓:辰巳・中野・行野・木下
4卓:後藤・根越・冨田・原田

1卓の見所は、先期本来の実力が出せず惜しくも降級してしまった吉田圭に対し、最近目覚ましい活躍ぶりの土田・音羽の両女流プロがどのようにぶつかるか、注目でしたが終わってみれば、途中乱高下はあったものの非常に平たい結果となりました。

2卓の見所は、毎年C1上位を走る川上に対して、女流の長野・休場明けの吉田哲・先期昇級した宮澤の3名がどう戦うか注目です。結果は川上が大きく浮き、吉田哲も浮きました。やや大きく沈んでしまった長野と宮澤の次節に期待です。

3卓の見所は、実力があり毎年C1の上位につけている中野・木下に対し、辰巳・行野の2名がどうぶつかるか、が注目されました。結果は中野が大きく浮く展開に。木下が少しの浮き、辰巳が少しの沈み、行野が大きく沈み、という結果でした。次節の3名に期待です。

4卓の見所は、実績・実力ともに十分の原田に対し、毎年C1の昇級争いに食い込む後藤・冨田の両名と先期見事に激戦のC2リーグを勝ち上がってきた勢いに乗る根越の3名がぶつかります。結果は、根越が卓内トップ、後藤・原田が浮き、冨田が大きな一人沈みとなりました。

次節はそれぞれに鍛錬を積み、全員が昇級に向かって良い勝負を見せてくれると思います。

 

C2リーグ前期第1節:山本裕之

今期のC2リーグのレポートを任されました、山本裕之と申します。何とぞよろしくお願い致します。
第17期関西プロリーグ。関西本部には新たに管東、北村、平柴、政岡、松尾の5名がやってきました。
プロリーグが初めての対局とあって、さぞ緊張したことでしょう。
今回は新人政岡の対局について注目してみました。

1回戦、東2局
東家の政岡は8巡目でリーチ。

二万三万六万七万八万六索六索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ六索

高めツモで6,000オールのチャンス。
結果、12巡目に北家の伊原から高めの四万を出アガリ、12,000を加点しました。

さらに東4局

六筒七筒八筒東東白白  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  ポン中中中  ドラ八筒

この局も白をツモリ、2,000・4,000を加点。政岡の勢いが止まりません。
しかし周りも負けてはいられません。

南2局、東家の南田。配牌の時点でソーズのホンイツが狙える模様です。
早くも4巡目でテンパイ。

一索一索七索八索九索発発  ポン南南南  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き  ドラ発

発なら跳満も見える大チャンスですが。西家の伊原から一索を出アガリ、12,000を加点しました。
しかし政岡の勢いは続きます。
南1局2本場で2,000、4,000を加点すれば。
南3局、東家政岡は下記でテンパイするも残念ながら流局。

五万七万四索五索六索三筒三筒三筒七筒七筒  チー六筒 左向き四筒 上向き五筒 上向き  ドラ三筒

仮にアガレたら、もはや独壇場となっていたことでしょう。
結果、1回戦は政岡の勝利。初めてのプロリーグで大きな結果を残しました。

関西プロリーグ レポート/第17期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第1節レポート

Aリーグ第1節:辻本翔哉
第17期プロリーグが始まりました。今期は辻本がレポートを担当します。よろしくお願いします。
今期はAリーグ9節で半荘40回をこなすので前半の4節は5半荘戦います。
1卓:藤川 宮田 横山 米川
前年度の決勝進出者の藤川、横山とベテラン米川。そしてAリーグ2期目の宮田で始まりました。
宮田がどこまで食い下がれるかと思っていましたが、蓋を開ければ宮田が卓内トップ。
子供が生まれて守るものができたのがいい方向に向いているのか。若手の有望株に期待したい。
2卓:佐々木 吉本 稲岡 坂本
この卓はベテランの佐々木、2年連続太閤位決勝戦に残っている坂本、前期は惜しくも決勝に進出できなかった稲岡。 そこに今年Bリーグからトップ通過の吉本が台風の目になるのか。
結果は稲岡が1人でマイナスを背負い込むことになった。前期も後半から盛り返してきた稲岡。次節からの巻き返しに期待したい。
3卓:仁科 辻本 高谷 勝間
3卓は私辻本が参加した卓。内容を中心にレポートします。
1回戦目南2局。親番で辻本。24,900点。一度もアガれずに親番を迎えました。
ここは踏ん張りどころ。配牌から東がトイツ、北が暗刻、ドラの三筒も1枚あり鳴いても3,900が狙える。しかし苦しいときに限り東がなかなか出ない。その後11巡目テンパイ。
二万二万三万五索六索七索二筒三筒東東北北北  ツモ一筒  ドラ三筒
二万三万どちらを捨てるか迷いました。一万は河に1枚四万は2枚。二万東は1枚もでていない。3,900点で構わないと考えていた手が東を鳴けず面前でテンパイできた。
まだ今節は始まったばかり。ここは両面でうけてアガっても他の3人に怖さを植え付けることができない。東ツモの時の後悔が大きいので三万を切り二万東のシャンポンでリーチをした。
結果は次巡に東をツモ。4000オールをゲット。今節、トップは一度も取れなかったがプラスで終われた。
考え直すと1回戦目のこのアガリがなかったらズルズル後悔をしつつ終了していたような気がした。
毎節分岐点のような場面が出てくる。自分で感じる流れが変わる瞬間をこれからも意識していきたい。
結局卓内トップは勝間。2回戦目に勝間が親番でリーチ、
二万二万四万五万六万四索四索四索五索五索六索六索六索  リーチ  ドラ四索
五索をツモ、8,000オールをアガって、5回戦中3回トップを取りました。
仁科はテンパイ気配やリーチは頻繁にあったが、なかなかアガリきることが出来ず苦しいそうでした。
そしてもう1人の昇級高谷。こちらも勝負にいった手が後手にまわり苦しい節になったようです。
リーグ戦はまだ始まったばかり。連覇の花岡に挑戦する者は誰でしょうか。私も決勝戦に残れるよう精進していきたいと思います。
 
Bリーグ第1節:山室太二
此度Bリーグ対戦レポートを担当させていただくこととなった山室太二です、拙い文章かもしれませんが、今年1年間宜しくお願い致します。
第1節目は私の対戦相手上村(政)、城、山神の3名から。
上村(政)はバランスのとれた強力なプレイヤー、城はかわし手を入れてくる印象、山神は情報不足ですがフーロに圧力のあるプレイヤーと記憶しています。
対戦の方ですが、今日1日通して大きな得点変動のない、中段の得点圏からなかなか抜け出せない我慢比べのような展開が多く、供託が溜まれば速攻が飛び交うといった、全員がオーラス条件へ集約していくかのような試合運びでした。
全4局中3局終了した時点で、先行アドバンテージを多く得た上村政が頭一つ抜け出たものの、極めて平たいポイント差となりました。
4回戦、南2局1本場。ドラ南、再び得点状況の平たい局面、トップ目親の山室からリーチが入ります。
それに対し、九筒をポンした微差でラス目の城が、現物の三筒をチーし、無筋の六索二索と攻めドラの南を活かしたお手本のようなまくり手でアガリ切りました。
南3局時点でほぼ全員原点付近でしたが、独走の機会を逸した私はここからラスへ。堪えの足りなさを痛感する半荘となりました。
結果は、城▲12.4P・山室▲27.5P・山神+13.7P・上村政+26.2Pと比較的平たいポイントとなりましたが、課題の多い1節目となりましたが今後とも重ねて宜しく申し上げます。
 
C1リーグ前期第1節:稲垣諒彦
春の陽気がかすかに感じられるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今期も関西プロリーグが始まりました。
今期のC1リーグは16名で全5節戦います。
昇級枠はわずかに2名。そのわずか2名の枠を目指して16名が持てる力を全て発揮して戦います。
第1節の組み合わせは、
1卓:吉田圭吾・音羽・土田・稲垣
2卓:川上・宮澤・長野・吉田哲史
3卓:辰巳・中野・行野・木下
4卓:後藤・根越・冨田・原田
1卓の見所は、先期本来の実力が出せず惜しくも降級してしまった吉田圭に対し、最近目覚ましい活躍ぶりの土田・音羽の両女流プロがどのようにぶつかるか、注目でしたが終わってみれば、途中乱高下はあったものの非常に平たい結果となりました。
2卓の見所は、毎年C1上位を走る川上に対して、女流の長野・休場明けの吉田哲・先期昇級した宮澤の3名がどう戦うか注目です。結果は川上が大きく浮き、吉田哲も浮きました。やや大きく沈んでしまった長野と宮澤の次節に期待です。
3卓の見所は、実力があり毎年C1の上位につけている中野・木下に対し、辰巳・行野の2名がどうぶつかるか、が注目されました。結果は中野が大きく浮く展開に。木下が少しの浮き、辰巳が少しの沈み、行野が大きく沈み、という結果でした。次節の3名に期待です。
4卓の見所は、実績・実力ともに十分の原田に対し、毎年C1の昇級争いに食い込む後藤・冨田の両名と先期見事に激戦のC2リーグを勝ち上がってきた勢いに乗る根越の3名がぶつかります。結果は、根越が卓内トップ、後藤・原田が浮き、冨田が大きな一人沈みとなりました。
次節はそれぞれに鍛錬を積み、全員が昇級に向かって良い勝負を見せてくれると思います。
 
C2リーグ前期第1節:山本裕之
今期のC2リーグのレポートを任されました、山本裕之と申します。何とぞよろしくお願い致します。
第17期関西プロリーグ。関西本部には新たに管東、北村、平柴、政岡、松尾の5名がやってきました。
プロリーグが初めての対局とあって、さぞ緊張したことでしょう。
今回は新人政岡の対局について注目してみました。
1回戦、東2局
東家の政岡は8巡目でリーチ。
二万三万六万七万八万六索六索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ六索
高めツモで6,000オールのチャンス。
結果、12巡目に北家の伊原から高めの四万を出アガリ、12,000を加点しました。
さらに東4局
六筒七筒八筒東東白白  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  ポン中中中  ドラ八筒
この局も白をツモリ、2,000・4,000を加点。政岡の勢いが止まりません。
しかし周りも負けてはいられません。
南2局、東家の南田。配牌の時点でソーズのホンイツが狙える模様です。
早くも4巡目でテンパイ。
一索一索七索八索九索発発  ポン南南南  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き  ドラ発
発なら跳満も見える大チャンスですが。西家の伊原から一索を出アガリ、12,000を加点しました。
しかし政岡の勢いは続きます。
南1局2本場で2,000、4,000を加点すれば。
南3局、東家政岡は下記でテンパイするも残念ながら流局。
五万七万四索五索六索三筒三筒三筒七筒七筒  チー六筒 左向き四筒 上向き五筒 上向き  ドラ三筒
仮にアガレたら、もはや独壇場となっていたことでしょう。
結果、1回戦は政岡の勝利。初めてのプロリーグで大きな結果を残しました。

第8期麻雀グランプリMAX ベスト16 D卓レポート

2代目WRCチャンピオン。美意識が高く、手役に非常に強いこだわりを持つ。
「世界の!」ともたけ雅晴。

「教授」の異名を持つ理論派雀士。悲願のG1奪取なるか!A2リーガー山田浩之。

誠実な人柄だけでなく、粘り強く諦めない麻雀を打つ。こちらも悲願のG1優勝を狙う「パン屋さん」で人気の仁平宣明。

人には中々真似できない、独創的な仕掛けで、第43期王位を奪取。グランプリでもその仕掛けで、存分に暴れてくれると思いきや「野方は、面前型です」の衝撃発言!
本当なのか!?野方祐介。

ともたけと野方。雀風が対極にある両者の戦いが見所だと思いますが、A1経験者もある山田・仁平の打ち回しにも要注目です。
実力者揃いのD卓ですが、気になるのは、ロン2での野方・面前型発言。果たしてどの様な結果になるのでしょうか??

 

100

 

1回戦 山田 野方 仁平 ともたけ

東1局

野方
三万五万一索一索二索三索四索三筒四筒五筒中中中  ドラ九索

開局は山田から野方の1,300でスタート。C卓と並び、静かな立ちアガリです。

東4局

親 ともたけ 配牌

二万四万三索四索七索八索五筒五筒六筒六筒七筒発発中  ドラ五筒

この配牌から、ともたけは打二万!普通は中から切りそうですが・・。
5,200では満足できないか。ともたけの手役への強いこだわりを見た一打。

三索四索七索八索九索四筒五筒五筒六筒六筒七筒発発  リーチ

そして、リーチ。構想通りとは、多分行かなかったのでしょうが、ドラドラがありこれは勝負手。

そこに、野方が

四万五万六万九万九万五索七索二筒三筒四筒  ポン中中中

これで対抗してここは野方のアガリ。

ともたけは南1局も

二万二万三万五万一索二索三索四索四索四索一筒三筒五筒六筒  ドラ四索

ドラが暗刻のチャンス手がくるも、ここから打五万でピンフに捕まってしまいます。

南2局1本場

仁平
四万五万六万七万八万九万四索四索三筒四筒五筒中中  ドラ三筒

仁平がドラの三筒を切ってテンパイ。ヤミテンに構えます。

親 野方

三万三万三万四万五万六万二索二索三索四索五索三筒五筒

そこに、ヤミテンにしていた親・野方。
三万を持ってきて 六万切りなら345の三色になるが、危険度も考えて暗カン。リンシャンから持って来たのは、当たり牌の中
小考ののち、打三筒として迂回。山田の仕掛けもあったとは言え、中々オリられる手では無いだけに、野方の見事な守備力が光る1局となりました。

南3局

山田
五万七万二索三索四索六索七索八索三筒四筒五筒九筒九筒  ドラ三筒

カン六万でリーチ。山には無くピンチに思えたが、押し返したともたけが打六万で2,600は2,900の放銃となりオーラスに。

南4局

野方
五索五索一筒二筒三筒発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  チー二万 左向き一万 上向き三万 上向き  ドラ五万

野方らしい?仕掛けで仁平がら 発で1,000点のアガリ。
1回戦は野方が、トップ、ペースを上手く握っている印象です。

1回戦終了
野方+17.6P 仁平+7.6P 山田▲8.9P ともたけ▲16.3P

 

2回戦 ともたけ 仁平 山田 野方

東1局

野方
一万一万三万四万五万一索一索三筒四筒五筒  ポン東東東  ドラ一索

東をポンした野方、一万ツモで1,300・2,600と好調なアガリ。この勢いで野方がこの半荘も走るのか?

東2局

二万三万七万八万七索八索七筒八筒発発中中中  ツモ六筒  ドラ二万

親の仁平にチャンス手!3巡目マンズの七万八万を払い一万を引いて六索九索待ちでリーチ。

山田
三万三万五索六索六索七索七索八索四筒五筒七筒八筒九筒

しかし、この選択が残念な事に裏目。アガリ逃しの仁平が九万を持ってきた後、山田が追いついて三筒ツモの400・700。
仁平にとって厳しい1局。

そして東3局

野方 配牌

一万三万四万五万七万九万八索九索七筒八筒西北北  ドラ七索

ここから八万七索と入り、

三万四万五万七万八万九万七索八索九索七筒八筒北北  リーチ

2巡目でこのリーチ!

そして、1発で(一発役はありませんが)高めの九筒をツモ!
八万七索九筒と全く無駄ヅモ無しでの3,000・6,000。驚きましたね!

勢いも完全に味方につけた野方。勝ちアガリにかなり近づいたでしょうか?

東4局

苦しいポジションのともたけですがこのリーチ。

一万一万二万二万三万三万六索七索五筒六筒七筒東東  ドラ一万

ヤミテン5,200ですが、積極的にリーチ。五索をツモり2,000・4,000。
やっとアガれた本手。ともたけは、このアガリをきっかけにしたい所です。

南2局2本場

2本積んだ親の仁平が

五万六万七万二筒三筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒北北  ドラ七筒

この形になりリーチ。苦しいポイントから2本積んだ仁平。
これをアガることができれば、この半荘も浮きに回れる。しかしこの局の主役は野方。

三索三索一筒一筒五筒五筒六筒八筒九筒九筒西西北

ツモ八筒残り1巡でテンパイが入った野方。北は生牌。六筒は無筋。
野方の選択は六筒単騎で打北とすると、なんとハイテイに居たのは六筒

ハイテイ付きで1,600・3,200は1,800・3,400。
野方にとっても仁平にとっても大きなアガリ。やはり、野方。勢いに乗っています。

このアガリが決め手となり野方が2連勝!

2回戦トータル
野方+39.0P 仁平+0.9P ともたけ▲12.1P 山田▲27.8P

 

3回戦 ともたけ 山田 野方 仁平

東1局

苦しい立場の山田が2つ仕掛けてホンイツテンパイ。

四筒五筒六筒八筒八筒北北  ポン中中中  ポン発発発  ドラ南

河が強く、ピンズのホンイツとは断定できないため、アガれる期待も膨らみます。
しかし、仁平が1枚切れとは言え、ドラも押し返してアガリをもぎ取ります。胆力ある見事なアガリ。

その後は小場で周り、トップからラス目まで3,600差。大接戦のオーラスに。
1人沈みの仁平はなんとか浮きに回りたい所。

南4局1本場

ここに来て、ともたけの捨て牌が”普通”?解説の紺野が言っていますが、普通の捨て牌のともたけは恐ろしいとの事。
普段手役を強く狙うともたけだけに、手役を狙う

“必要が無い”

と、言うのは、他者3名にとってはそれこそが、異常事態なのでしょう。
そのともたけ、5巡目にしてこの形に。

六万三索四索五索五索五索六索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ドラ四筒

ツモ八万ときて、渋々カン七万のテンパイ。
しかし、この局アガリとなったのは仁平。

山田から2,900は3,200。山田は、処理したはずのドラを再び摑まされての放銃だけに、厳しい放銃となりました。

2本場ともたけ

一万二万三万四索四索七索八索  チー六筒 左向き四筒 上向き五筒 上向き  ポン発発発  ドラ八索

なりふり構わずアガリに向かいます。

山田も
四万四万四万七万七万三索四索五索五索六索五筒六筒七筒

これでリーチすると、仁平も追いつき3つ巴に。

五索五索六索六索七索八索九索中中中  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き

ここは、3人テンパイで流局。痛い1人ノーテンで、野方がラス目に。

2本場山田

四万五万六万七万九万二索二索三索三索七索八索九索中中

ここから、打九万とすると、裏目の八万をツモ。そこから、打二索としてツモ一索三万六万九万のフリテンリーチ。

野方五筒ポン。苦しい形からの仕掛けでしたが、

三万三万三万七万六索六索六索四筒四筒四筒南  ポン五筒 上向き五筒 上向き五筒 上向き

七万で2人テンパイに。このままで流れると、ラスになる山田でしたが、仁平のハイテイずらしの仕掛けが入り。
それによりツモったのは九万!大きな価値があるトップとなりました。
ラスになった野方は、ちょっと雲行きが怪しくなってきたでしょうか?

3回戦トータル
野方+23.3 P仁平+2.4P ともたけ▲7.8P 山田▲17.9P

 

4回戦  野方 山田 ともたけ 仁平

親野方が、ホンイツの仕掛け。

二筒三筒七筒八筒九筒東白白発発  チー八筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き  ドラ東

注目は、山田

三万三万四万四万九万九万四索四索八索八索九索九索東

このドラ待ち七対子テンパイから一筒を引いて、打九万のテンパイ外し。
一筒は、なんと、ともたけの当たり牌。その上、野方にも一筒四筒の受けがあり、(山田が一筒を抑えたのはこちらに対してがメインだと思いますが、これには解説の紺野も絶賛)
山田の守備力が光ります。

ともたけは

六万六万八万八万四索四索六索六索七索七索一筒西西

この一筒単騎テンパイ。

仁平も
一索一索三索三索八索九索東東南南西中中

メンゼンの3人は全員七対子。仁平の四筒を野方がチーしてテンパイに

七筒八筒九筒白白発発  チー四筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  チー八筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き

東

九万を引き戻した山田が一筒を打ち、ともたけに放銃。今度は守備的な七対子から、山越の東を狙いに行った攻撃的な七対子に変更。

(一筒四筒の受けをチーして一筒が当たる確率が下がったのと、他家から、東が打ち出される可能性を考慮して。だと、思われます)

放銃とはなりましたが、濃密な1局でした。

東3局 親ともたけ

一万一万八万一索三索六索七索四筒五筒六筒七筒八筒西西  ドラ六索

七対子を2回アガって親を迎えたともたけ。普段なら三色を見そうだが、打八万とストレートに構えます。道中七万を持ってきてしまうも以下のテンパイに。

一万二万三万六索七索三筒四筒五筒六筒七筒八筒西西

リーチを打ちたい手だが、手堅くヤミテンに。野方から2,900。明らかに打ち方を変えて来ています。

東4局

六万七万七万七索八索六筒六筒八筒白白  カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ドラ八索

七万七万八索八索六筒六筒六筒  ポン白白白  カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き

これに飛び込んでしまったのが、テンパイの入ったともたけ。四万七万の選択だったが、七万を選び8,000。
前回のラスから点棒を減らしていた野方・反撃の真っ最中だったともたけ。2人にとって大きなアガリに。

南2局
親の山田に大物手が。

四万四万四万七万九万九万四筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒六筒  ドラ八筒

七万でリーチ!しかし、九万四筒はすでに無く七筒をツモっての2,000オール。
九万四筒は山田の目からも3枚見えていただけに、山田も納得のアガリでしょうか。

南2局 ともたけ

五万六万七万八万五索六索七索三筒四筒五筒東東北北  ドラ八万

東北共に1枚切れ。とはいえテンパイですが・・なんと、ともたけはテンパイ外し!そして、九万を引いてヤミテン

仁平が
四索四索六索七索八索三筒四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒

これでリーチを打つも 四万を掴んでしまい2,000点の放銃となりました。
ともたけの見事な判断が生きた1局です。

そのまま、オーラスもともたけがアガリきり終局。大混戦の最終戦を迎える事になりました。
最後に勝ち上がるのは!?

4回戦トータル
野方+15.3P ともたけ▲2.2P 山田▲2.5P 仁平▲10.7P

 

最終戦
山田 野方 仁平 ともたけ

26P以内に、4者がいる大混戦となった最終戦。

東2局、ここで大チャンスが入ったのが、ともたけ。

二万二万四万七万七万七万七万一索一索二索七索七筒西  ドラ七万

なんと2巡目にドラがカンツに!アガリ切れば、通過に向けて大きく前進となるこの手。
しかし山田が2フーロで捌きます。なかなか、独走を許してくれません。

南1局2本場
東場は、山田がリードして勝ちアガリの位置に。
そして南入りしての山田の親。

チャンスが来たのは、仁平。

三万四万四万二索二索七索七索二筒二筒九筒九筒中中  ドラ七索

七対子ドラドラ。1巡回すも、1枚切れの三万で決断のリーチと行きます!

山田・野方が追いつくも、最後のツモで三万を力強く引きアガリます!
大きな3,000・6,000。

仁平の読みと決断が見事な1局でした。
また、山田は八筒の大明カン出来なかった事に触れていました。仁平のツモを消す事が出来ただけに、山田の後悔は大きかったか・・。
このアガリで、勢いに乗った仁平は、なんと60,000近くまで加点。勝ちアガリをほぼ確定させます。

そしてオーラスへ

山田27,000
野方23,700
仁平57,900
ともたけ10,400

南4局2本場 供託1.0P

今のところの勝ちアガリは、仁平・野方。山田の条件は1,000・2,000。
ともたけは連荘だが、少し厳しいポジションか。

ともたけ 配牌

一万二万三万四万五万六万八万四索五索五索一筒一筒四筒  ドラ二筒

山田1巡目

一万二万四万七万三索五索六索七索三筒四筒八筒北中中

ともたけが

一万二万三万四万五万六万七万四索五索六索一筒二筒三筒  リーチ

これでリーチ。河には、八万九万があり一気通貫でアガる可能性もあっただけに、ともたけとしては不満でしょうが、勝ち上がるためにはアガリ続けなければなりません。
一万四万七万待ちで、リーチと行きます。

山田
二万四万三索五索六索七索八索八索三筒四筒五筒六筒七筒

この1シャンテンから

二万四万三索三索五索六索七索三筒四筒五筒五筒六筒七筒

このテンパイ。三万は2枚切れで、非常に不満だが、ツモってもヤミだと足りないため山田も勝負リーチに。三万は1枚残り
しかさ、やはり枚数の多いともたけが一万をツモり2,000オール。

南4局3本場

ともたけ配牌
六万七万一索九索二筒八筒九筒東南西白白中中  ドラ六索

三万六万七万九筒  ポン中中中  ポン白白白  ポン南南南

あっと言う間の3フーロ。そして八万を引き打九筒三万単騎のホンイツに。更に八万を引き五万八万に。

野方も

三万四万五索五索三筒四筒五筒  チー六索 左向き七索 上向き八索 上向き  ポン発発発

これで追いつくも、
ともたけが、白を加カン・そして、五万ツモで4,000は4,300オール。大逆転のアメリカンドリーム!

野方は次局、

四索四索四索六索六索六索七索八索中中  加カン白白白白

執念でテンパイを入れるが、アガることは叶いませんでした。野方の1人テンパイで終局。

1位通過 仁平宣明
2位通過 ともたけ雅晴

安定感のあった仁平ですが、個人的には最終戦・三万単騎での七対子ドラドラリーチが印象に残ります。勝ちアガリまで決められそうな手牌ですが、単騎待ちという事もあり、様々な選択がありそうに思えます。その中で、勇気を持ってリーチをかけ、最高の結果を引き寄せました。
勝負所で逃げない強さを、私も見習いたいと思います。

ともたけは、第2代目世界チャンピオンに相応しい、魅せる手筋と、最終戦の大逆転が印象に残ります。また、最後の3フーロの様に勝ちに拘る姿勢も素晴らしかったと思います。
ベスト8では、どんな、ともたけ麻雀を魅せてくれるのでしょうか?

また、敗れた山田・野方も最後まで大接戦を演じ、最後の最後まで、この卓を盛り上げてくれました。
勝敗を分けたのは、ほんの少しの差だと思いましたが、山田は本人が言う様に、もし、八筒の大明カンをしていれば・。
野方は、紺野が言っていた様に、ほんの少しだけ守りに入るのが早かったのかも知れません・。
しかし、ベスト16最後を飾るに相応しい、素晴らしい対局だったと個人的に思います!

これで、私の担当する、グランプリレポートベスト16を終了させて頂きます。
グランプリベスト16の戦いは熱く激しく、どの卓も勝ちたい思いと、高い技術が詰まった、素晴らしい戦いばかりでした。

正直、自分のポジションだと、このレポートは恐れ多くて受けにくい部分もあったのですが、自分自身の成長のためにも、担当させて頂きました。
道中、先輩に対し、不適切な表現をした部分もあった事と思います。読んで頂いた方々には、不快な思いをさせてしまったかも知れません。
至らなかったとは思いますが、自分なりにやってみた結果ですので、御容赦頂ければ幸いです。

最後になりますが、機会がありましたら、また何処かでお会い出来ればと思います。
勿論!一番の形は、やっぱり自分が選手で出場する事ですね。
日々精進を重ねて行きたいと思います。

それではまた!!

グランプリ レポート/第8期麻雀グランプリMAX ベスト16 D卓レポート

2代目WRCチャンピオン。美意識が高く、手役に非常に強いこだわりを持つ。
「世界の!」ともたけ雅晴。
「教授」の異名を持つ理論派雀士。悲願のG1奪取なるか!A2リーガー山田浩之。
誠実な人柄だけでなく、粘り強く諦めない麻雀を打つ。こちらも悲願のG1優勝を狙う「パン屋さん」で人気の仁平宣明。
人には中々真似できない、独創的な仕掛けで、第43期王位を奪取。グランプリでもその仕掛けで、存分に暴れてくれると思いきや「野方は、面前型です」の衝撃発言!
本当なのか!?野方祐介。
ともたけと野方。雀風が対極にある両者の戦いが見所だと思いますが、A1経験者もある山田・仁平の打ち回しにも要注目です。
実力者揃いのD卓ですが、気になるのは、ロン2での野方・面前型発言。果たしてどの様な結果になるのでしょうか??
 
100
 
1回戦 山田 野方 仁平 ともたけ
東1局
野方
三万五万一索一索二索三索四索三筒四筒五筒中中中  ドラ九索
開局は山田から野方の1,300でスタート。C卓と並び、静かな立ちアガリです。
東4局
親 ともたけ 配牌
二万四万三索四索七索八索五筒五筒六筒六筒七筒発発中  ドラ五筒
この配牌から、ともたけは打二万!普通は中から切りそうですが・・。
5,200では満足できないか。ともたけの手役への強いこだわりを見た一打。
三索四索七索八索九索四筒五筒五筒六筒六筒七筒発発  リーチ
そして、リーチ。構想通りとは、多分行かなかったのでしょうが、ドラドラがありこれは勝負手。
そこに、野方が
四万五万六万九万九万五索七索二筒三筒四筒  ポン中中中
これで対抗してここは野方のアガリ。
ともたけは南1局も
二万二万三万五万一索二索三索四索四索四索一筒三筒五筒六筒  ドラ四索
ドラが暗刻のチャンス手がくるも、ここから打五万でピンフに捕まってしまいます。
南2局1本場
仁平
四万五万六万七万八万九万四索四索三筒四筒五筒中中  ドラ三筒
仁平がドラの三筒を切ってテンパイ。ヤミテンに構えます。
親 野方
三万三万三万四万五万六万二索二索三索四索五索三筒五筒
そこに、ヤミテンにしていた親・野方。
三万を持ってきて 六万切りなら345の三色になるが、危険度も考えて暗カン。リンシャンから持って来たのは、当たり牌の中
小考ののち、打三筒として迂回。山田の仕掛けもあったとは言え、中々オリられる手では無いだけに、野方の見事な守備力が光る1局となりました。
南3局
山田
五万七万二索三索四索六索七索八索三筒四筒五筒九筒九筒  ドラ三筒
カン六万でリーチ。山には無くピンチに思えたが、押し返したともたけが打六万で2,600は2,900の放銃となりオーラスに。
南4局
野方
五索五索一筒二筒三筒発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  チー二万 左向き一万 上向き三万 上向き  ドラ五万
野方らしい?仕掛けで仁平がら 発で1,000点のアガリ。
1回戦は野方が、トップ、ペースを上手く握っている印象です。
1回戦終了
野方+17.6P 仁平+7.6P 山田▲8.9P ともたけ▲16.3P
 
2回戦 ともたけ 仁平 山田 野方
東1局
野方
一万一万三万四万五万一索一索三筒四筒五筒  ポン東東東  ドラ一索
東をポンした野方、一万ツモで1,300・2,600と好調なアガリ。この勢いで野方がこの半荘も走るのか?
東2局
二万三万七万八万七索八索七筒八筒発発中中中  ツモ六筒  ドラ二万
親の仁平にチャンス手!3巡目マンズの七万八万を払い一万を引いて六索九索待ちでリーチ。
山田
三万三万五索六索六索七索七索八索四筒五筒七筒八筒九筒
しかし、この選択が残念な事に裏目。アガリ逃しの仁平が九万を持ってきた後、山田が追いついて三筒ツモの400・700。
仁平にとって厳しい1局。
そして東3局
野方 配牌
一万三万四万五万七万九万八索九索七筒八筒西北北  ドラ七索
ここから八万七索と入り、
三万四万五万七万八万九万七索八索九索七筒八筒北北  リーチ
2巡目でこのリーチ!
そして、1発で(一発役はありませんが)高めの九筒をツモ!
八万七索九筒と全く無駄ヅモ無しでの3,000・6,000。驚きましたね!
勢いも完全に味方につけた野方。勝ちアガリにかなり近づいたでしょうか?
東4局
苦しいポジションのともたけですがこのリーチ。
一万一万二万二万三万三万六索七索五筒六筒七筒東東  ドラ一万
ヤミテン5,200ですが、積極的にリーチ。五索をツモり2,000・4,000。
やっとアガれた本手。ともたけは、このアガリをきっかけにしたい所です。
南2局2本場
2本積んだ親の仁平が
五万六万七万二筒三筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒北北  ドラ七筒
この形になりリーチ。苦しいポイントから2本積んだ仁平。
これをアガることができれば、この半荘も浮きに回れる。しかしこの局の主役は野方。
三索三索一筒一筒五筒五筒六筒八筒九筒九筒西西北
ツモ八筒残り1巡でテンパイが入った野方。北は生牌。六筒は無筋。
野方の選択は六筒単騎で打北とすると、なんとハイテイに居たのは六筒
ハイテイ付きで1,600・3,200は1,800・3,400。
野方にとっても仁平にとっても大きなアガリ。やはり、野方。勢いに乗っています。
このアガリが決め手となり野方が2連勝!
2回戦トータル
野方+39.0P 仁平+0.9P ともたけ▲12.1P 山田▲27.8P
 
3回戦 ともたけ 山田 野方 仁平
東1局
苦しい立場の山田が2つ仕掛けてホンイツテンパイ。
四筒五筒六筒八筒八筒北北  ポン中中中  ポン発発発  ドラ南
河が強く、ピンズのホンイツとは断定できないため、アガれる期待も膨らみます。
しかし、仁平が1枚切れとは言え、ドラも押し返してアガリをもぎ取ります。胆力ある見事なアガリ。
その後は小場で周り、トップからラス目まで3,600差。大接戦のオーラスに。
1人沈みの仁平はなんとか浮きに回りたい所。
南4局1本場
ここに来て、ともたけの捨て牌が”普通”?解説の紺野が言っていますが、普通の捨て牌のともたけは恐ろしいとの事。
普段手役を強く狙うともたけだけに、手役を狙う
“必要が無い”
と、言うのは、他者3名にとってはそれこそが、異常事態なのでしょう。
そのともたけ、5巡目にしてこの形に。
六万三索四索五索五索五索六索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ドラ四筒
ツモ八万ときて、渋々カン七万のテンパイ。
しかし、この局アガリとなったのは仁平。
山田から2,900は3,200。山田は、処理したはずのドラを再び摑まされての放銃だけに、厳しい放銃となりました。
2本場ともたけ
一万二万三万四索四索七索八索  チー六筒 左向き四筒 上向き五筒 上向き  ポン発発発  ドラ八索
なりふり構わずアガリに向かいます。
山田も
四万四万四万七万七万三索四索五索五索六索五筒六筒七筒
これでリーチすると、仁平も追いつき3つ巴に。
五索五索六索六索七索八索九索中中中  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き
ここは、3人テンパイで流局。痛い1人ノーテンで、野方がラス目に。
2本場山田
四万五万六万七万九万二索二索三索三索七索八索九索中中
ここから、打九万とすると、裏目の八万をツモ。そこから、打二索としてツモ一索三万六万九万のフリテンリーチ。
野方五筒ポン。苦しい形からの仕掛けでしたが、
三万三万三万七万六索六索六索四筒四筒四筒南  ポン五筒 上向き五筒 上向き五筒 上向き
七万で2人テンパイに。このままで流れると、ラスになる山田でしたが、仁平のハイテイずらしの仕掛けが入り。
それによりツモったのは九万!大きな価値があるトップとなりました。
ラスになった野方は、ちょっと雲行きが怪しくなってきたでしょうか?
3回戦トータル
野方+23.3 P仁平+2.4P ともたけ▲7.8P 山田▲17.9P
 
4回戦  野方 山田 ともたけ 仁平
親野方が、ホンイツの仕掛け。
二筒三筒七筒八筒九筒東白白発発  チー八筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き  ドラ東
注目は、山田
三万三万四万四万九万九万四索四索八索八索九索九索東
このドラ待ち七対子テンパイから一筒を引いて、打九万のテンパイ外し。
一筒は、なんと、ともたけの当たり牌。その上、野方にも一筒四筒の受けがあり、(山田が一筒を抑えたのはこちらに対してがメインだと思いますが、これには解説の紺野も絶賛)
山田の守備力が光ります。
ともたけは
六万六万八万八万四索四索六索六索七索七索一筒西西
この一筒単騎テンパイ。
仁平も
一索一索三索三索八索九索東東南南西中中
メンゼンの3人は全員七対子。仁平の四筒を野方がチーしてテンパイに
七筒八筒九筒白白発発  チー四筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  チー八筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き
東
九万を引き戻した山田が一筒を打ち、ともたけに放銃。今度は守備的な七対子から、山越の東を狙いに行った攻撃的な七対子に変更。
(一筒四筒の受けをチーして一筒が当たる確率が下がったのと、他家から、東が打ち出される可能性を考慮して。だと、思われます)
放銃とはなりましたが、濃密な1局でした。
東3局 親ともたけ
一万一万八万一索三索六索七索四筒五筒六筒七筒八筒西西  ドラ六索
七対子を2回アガって親を迎えたともたけ。普段なら三色を見そうだが、打八万とストレートに構えます。道中七万を持ってきてしまうも以下のテンパイに。
一万二万三万六索七索三筒四筒五筒六筒七筒八筒西西
リーチを打ちたい手だが、手堅くヤミテンに。野方から2,900。明らかに打ち方を変えて来ています。
東4局
六万七万七万七索八索六筒六筒八筒白白  カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ドラ八索
七万七万八索八索六筒六筒六筒  ポン白白白  カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き
これに飛び込んでしまったのが、テンパイの入ったともたけ。四万七万の選択だったが、七万を選び8,000。
前回のラスから点棒を減らしていた野方・反撃の真っ最中だったともたけ。2人にとって大きなアガリに。
南2局
親の山田に大物手が。
四万四万四万七万九万九万四筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒六筒  ドラ八筒
七万でリーチ!しかし、九万四筒はすでに無く七筒をツモっての2,000オール。
九万四筒は山田の目からも3枚見えていただけに、山田も納得のアガリでしょうか。
南2局 ともたけ
五万六万七万八万五索六索七索三筒四筒五筒東東北北  ドラ八万
東北共に1枚切れ。とはいえテンパイですが・・なんと、ともたけはテンパイ外し!そして、九万を引いてヤミテン
仁平が
四索四索六索七索八索三筒四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒
これでリーチを打つも 四万を掴んでしまい2,000点の放銃となりました。
ともたけの見事な判断が生きた1局です。
そのまま、オーラスもともたけがアガリきり終局。大混戦の最終戦を迎える事になりました。
最後に勝ち上がるのは!?
4回戦トータル
野方+15.3P ともたけ▲2.2P 山田▲2.5P 仁平▲10.7P
 
最終戦
山田 野方 仁平 ともたけ
26P以内に、4者がいる大混戦となった最終戦。
東2局、ここで大チャンスが入ったのが、ともたけ。
二万二万四万七万七万七万七万一索一索二索七索七筒西  ドラ七万
なんと2巡目にドラがカンツに!アガリ切れば、通過に向けて大きく前進となるこの手。
しかし山田が2フーロで捌きます。なかなか、独走を許してくれません。
南1局2本場
東場は、山田がリードして勝ちアガリの位置に。
そして南入りしての山田の親。
チャンスが来たのは、仁平。
三万四万四万二索二索七索七索二筒二筒九筒九筒中中  ドラ七索
七対子ドラドラ。1巡回すも、1枚切れの三万で決断のリーチと行きます!
山田・野方が追いつくも、最後のツモで三万を力強く引きアガリます!
大きな3,000・6,000。
仁平の読みと決断が見事な1局でした。
また、山田は八筒の大明カン出来なかった事に触れていました。仁平のツモを消す事が出来ただけに、山田の後悔は大きかったか・・。
このアガリで、勢いに乗った仁平は、なんと60,000近くまで加点。勝ちアガリをほぼ確定させます。
そしてオーラスへ
山田27,000
野方23,700
仁平57,900
ともたけ10,400
南4局2本場 供託1.0P
今のところの勝ちアガリは、仁平・野方。山田の条件は1,000・2,000。
ともたけは連荘だが、少し厳しいポジションか。
ともたけ 配牌
一万二万三万四万五万六万八万四索五索五索一筒一筒四筒  ドラ二筒
山田1巡目
一万二万四万七万三索五索六索七索三筒四筒八筒北中中
ともたけが
一万二万三万四万五万六万七万四索五索六索一筒二筒三筒  リーチ
これでリーチ。河には、八万九万があり一気通貫でアガる可能性もあっただけに、ともたけとしては不満でしょうが、勝ち上がるためにはアガリ続けなければなりません。
一万四万七万待ちで、リーチと行きます。
山田
二万四万三索五索六索七索八索八索三筒四筒五筒六筒七筒
この1シャンテンから
二万四万三索三索五索六索七索三筒四筒五筒五筒六筒七筒
このテンパイ。三万は2枚切れで、非常に不満だが、ツモってもヤミだと足りないため山田も勝負リーチに。三万は1枚残り
しかさ、やはり枚数の多いともたけが一万をツモり2,000オール。
南4局3本場
ともたけ配牌
六万七万一索九索二筒八筒九筒東南西白白中中  ドラ六索
三万六万七万九筒  ポン中中中  ポン白白白  ポン南南南
あっと言う間の3フーロ。そして八万を引き打九筒三万単騎のホンイツに。更に八万を引き五万八万に。
野方も
三万四万五索五索三筒四筒五筒  チー六索 左向き七索 上向き八索 上向き  ポン発発発
これで追いつくも、
ともたけが、白を加カン・そして、五万ツモで4,000は4,300オール。大逆転のアメリカンドリーム!
野方は次局、
四索四索四索六索六索六索七索八索中中  加カン白白白白
執念でテンパイを入れるが、アガることは叶いませんでした。野方の1人テンパイで終局。
1位通過 仁平宣明
2位通過 ともたけ雅晴
安定感のあった仁平ですが、個人的には最終戦・三万単騎での七対子ドラドラリーチが印象に残ります。勝ちアガリまで決められそうな手牌ですが、単騎待ちという事もあり、様々な選択がありそうに思えます。その中で、勇気を持ってリーチをかけ、最高の結果を引き寄せました。
勝負所で逃げない強さを、私も見習いたいと思います。
ともたけは、第2代目世界チャンピオンに相応しい、魅せる手筋と、最終戦の大逆転が印象に残ります。また、最後の3フーロの様に勝ちに拘る姿勢も素晴らしかったと思います。
ベスト8では、どんな、ともたけ麻雀を魅せてくれるのでしょうか?
また、敗れた山田・野方も最後まで大接戦を演じ、最後の最後まで、この卓を盛り上げてくれました。
勝敗を分けたのは、ほんの少しの差だと思いましたが、山田は本人が言う様に、もし、八筒の大明カンをしていれば・。
野方は、紺野が言っていた様に、ほんの少しだけ守りに入るのが早かったのかも知れません・。
しかし、ベスト16最後を飾るに相応しい、素晴らしい対局だったと個人的に思います!
これで、私の担当する、グランプリレポートベスト16を終了させて頂きます。
グランプリベスト16の戦いは熱く激しく、どの卓も勝ちたい思いと、高い技術が詰まった、素晴らしい戦いばかりでした。
正直、自分のポジションだと、このレポートは恐れ多くて受けにくい部分もあったのですが、自分自身の成長のためにも、担当させて頂きました。
道中、先輩に対し、不適切な表現をした部分もあった事と思います。読んで頂いた方々には、不快な思いをさせてしまったかも知れません。
至らなかったとは思いますが、自分なりにやってみた結果ですので、御容赦頂ければ幸いです。
最後になりますが、機会がありましたら、また何処かでお会い出来ればと思います。
勿論!一番の形は、やっぱり自分が選手で出場する事ですね。
日々精進を重ねて行きたいと思います。
それではまた!!

Mr.Xの連盟Weekly!

100

 
 
 

久しぶりに私、「真の」Mr.Xが帰ってきた。
読者の方は薄々感づいていたかもしれないが、Mr.Xは複数人存在しているのだ。

「最近連盟Weeklyが、いまいちピリッとしないから、久しぶりにお願いします」
どうしてもというなら重い腰を上げようではないか..

 
 

【第35期プロリーグ開幕】

 
 

34期鳳凰位決定戦、麻雀GPMAXは、
前原雄大の連続優勝で幕を閉じた。
そして息をつく暇もなく、第35期がスタート!

第35期プロリーグ

A1 A2 B1・B2 C1・C2・C3 D1・D2・D3 E

今期からすずめクレイジーこと「石川遼」が参戦!

 

100

 

そして、D3には沖ヒカルさん、内藤正樹さんという、各方面で有名な選手も参戦し、さらに熱いリーグ戦となった。

 

100

 
 

100

 

 
 

【そんな中】

 
 

前期B1に降級となった白鳥翔が好スタートを切った。

 

100

 

「ザ・前髪」こと佐々木寿人をリスペクトして、わざと前髪を失敗してきたことが功を奏したようだ。

 
 

【新グッズ】

 
 

ガラT、スマホケースなど、物販に走る麻雀プロは跡を絶たないが、今期の勢いに乗じて、白鳥グッズも販売してはいかがだろうか?

 

100

 

これは、白鳥が大好きな供託リーチ棒をキーホルダーにしたものだ。
ほら、私のスマホにもぴったり!

定価1000円で、供託が千点増える毎に+500円となる。上の画像は2500円(税抜き)

 

100

 

仮にこちらでキーホルダーを作成した場合は18000円(税抜き)となります。

 
 

【第3期 Lady’s麻雀グランプリ ~CLIMAX~ 】

 
 

日本プロ麻雀連盟×エンタメ~テレPresents第三弾!女流プロ雀士のみで行われる真剣勝負の麻雀リーグ戦!!遂にCLIMAX開幕!栄えあるグランプリレディは誰の手に!
16名の女流プロ雀士のみで行われる1年間にわたる長期リーグ戦、第3期!
前期リーグ、後期リーグそれぞれ8名に分かれ予選を戦い、各リーグ上位の6名が決勝の舞台“CLIMAX”へ進むことができる。
また各リーグの下位1名には、次期「Lady’s麻雀グランプリ」の出場権を失うなどの過酷なルールが待ちうける。それだけに真剣度合いも最高潮のガチ勝負!他の麻雀番組ではあまり見せない表情!?も見どころのひとつ!麻雀ファン必見の番組!

 

100

 

勝ちの喜びがあれば、負ける痛みもあるのが勝負というもの。
真剣勝負を制するのは誰だ!?

 
 

【GUKEI】

 
 

あまり上品な表現ではないが、昨年度は連盟の若手がどんどんと、タイトルをかっさらってきた。

齋藤GがRMUクラウンを。

 

100

 

魚谷U未が日本オープンを。

 

100

 

奈良K純がBIG1カップを。

 

100

 

若手の実力者が少ないと不安視される中、頼もしい限りである。
後は、こいつとこいつがなんか獲得してくれば、完成だ。

 

100

Eび原

100

I出

 
 

100

 
愚形上等!

 
 

【やり過ぎは禁物】

 
 

かみ過ぎ

 

100

 

休む暇もなく練習しているが、どうしても噛んでしまう。もはや、わざと噛んでる時もありそうだ。

 
 

髭伸びすぎ

 

100

 

この人が出てくるとワクワク感が促されるよね「誰だ!?」

 
 

エアロバイク漕ぎすぎ

 

100

 

麻雀プロは体力も大事だけど、すげえタイトルの配信だなぁ..

 
 

背高過ぎ

 

100

 

180~何センチ?
背ぇ高!

 
 

感極まり過ぎ

 

100

 

やはり質の良い勝負は感動を呼ぶ。本人が一番感動している。

 
 

良く寝すぎ

 

100

 

毎日お仕事お疲れさん。

プロ雀士コラム/Mr.Xの連盟Weekly!

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A1 A2 B1・B2 C1・C2・C3 D1・D2・D3 E

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また各リーグの下位1名には、次期「Lady’s麻雀グランプリ」の出場権を失うなどの過酷なルールが待ちうける。それだけに真剣度合いも最高潮のガチ勝負!他の麻雀番組ではあまり見せない表情!?も見どころのひとつ!麻雀ファン必見の番組!
 

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勝ちの喜びがあれば、負ける痛みもあるのが勝負というもの。
真剣勝負を制するのは誰だ!?
 
 
【GUKEI】
 
 
あまり上品な表現ではないが、昨年度は連盟の若手がどんどんと、タイトルをかっさらってきた。
齋藤GがRMUクラウンを。
 

100

 
魚谷U未が日本オープンを。
 

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奈良K純がBIG1カップを。
 

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若手の実力者が少ないと不安視される中、頼もしい限りである。
後は、こいつとこいつがなんか獲得してくれば、完成だ。
 

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Eび原

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I出

 
 

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休む暇もなく練習しているが、どうしても噛んでしまう。もはや、わざと噛んでる時もありそうだ。
 
 
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この人が出てくるとワクワク感が促されるよね「誰だ!?」
 
 
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麻雀プロは体力も大事だけど、すげえタイトルの配信だなぁ..
 
 
背高過ぎ
 

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180~何センチ?
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やはり質の良い勝負は感動を呼ぶ。本人が一番感動している。
 
 
良く寝すぎ
 

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毎日お仕事お疲れさん。

第31期中部プロリーグ 第2節レポート

Aリーグ:小野雅峻

冬の厳しい寒さが過ぎ去り、昼間の陽気が心地よくなってくる3月、第31期中部プロリーグ第2節が行われた。
中部のAリーグは今期より全10節の長丁場となった。40半荘のリーグ戦という形式での対局、Aリーグの選手たちはどのような考えを持ってこの序盤戦を闘っていくのだろうか。

前節まで、もしくはその日の1回戦目の結果などは全く考慮せず1半荘1半荘を区切りながら、という考え方もあれば、前節の結果を受けて序盤戦からマークする相手を決めたり、現状の自分のポイントを意識しながら闘う、という打ち手もいるだろう。もしあなたがそのような状況で対局をすることになったらどのような闘い方をしますか?

私は少なくとも半分の20半荘が終わるまでは対局相手や前節の結果などは考えず、常にプラマイ0を想定して対局に臨むようにしています。ポイントを持っているから普段は押す手牌でオリてしまう、負けを取り戻さないといけないから前のめりな打牌選択になってしまう。このようなことってやっぱりマイナスにつながることが多い気がするのです。ということで私はリーグ戦ではそのような意識で闘うことにしています。もちろんどのような考えをしてもいいと思います。重要なのは“考えを持って対局に臨む”ということですので。

さて、それでは今節の結果に触れていこう。

1卓 古川・日下・朝岡・都築
日下が前節のマイナスを取り戻そうと前半で大きくプラスするが、古川がそれに待ったをかけ、ポイントを取り戻すことが出来ず。

2卓 寺戸・山本(拓)・土岐・加藤
こちらも山本(拓)が3回戦まで順調にポイントを増やしたが、4回戦目で1人沈みの4着を引かされあまりポイントを伸ばすことが出来ず。

3卓 三戸・森下・林・伊藤
伊藤が1、2回戦と辛い展開から大きくマイナスしたが、後半をしっかりとプラスとし被害を最小限で抑えた。

4卓 杉村・清水・小野・掛水
杉村が丁寧な手作りからのアガリでしっかりとポイントを重ねていたが、4回戦でリーチ対決での放銃から4着となりプラスに出来ず、という結果になった。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 小野 雅峻 73.1 32.5 105.6
2 土岐 雄太 17.8 21.3 39.1
3 林 俊宏 13.3 11.7 25.0
4 古川 孝次 ▲ 2.0 26.3 24.3
5 寺戸 孝志 35.7 ▲ 18.6 17.1
6 森下 剛任 ▲ 7.4 18.6 11.2
7 三戸 亮祐 5.4 3.3 8.7
8 朝岡 祐 22.1 ▲ 27.1 ▲ 5.0
9 都築 友和 ▲ 14.2 5.8 ▲ 8.4
10 加藤 泰史 16.2 ▲ 25.5 ▲ 9.3
11 掛水 洋徳 ▲ 8.9 ▲ 3.5 ▲ 12.4
12 伊藤 鉄也 15.6 ▲ 33.6 ▲ 18.0
13 杉村 泰治 ▲ 30.9 ▲ 3.5 ▲ 34.4
14 清水 哲也 ▲ 9.0 ▲ 25.5 ▲ 34.5
15 日下 健司 ▲ 40.1 ▲ 5.0 ▲ 45.1
16 山本 拓哉 ▲ 86.7 19.8 ▲ 66.9

 

Bリーグ:安藤大貴

麻雀に関して安全に攻める事は可能なのか。
100%安全に攻める事はできないのではないだろうか、攻撃する以上そこにはリスクが伴ってくる、至極当然の事だ。
では動かざること山の如し、とは安全に反撃のチャンスを伺うのではなく、反撃できる時を待ち、時がきたら怒涛の猛攻をしなくてはいけないのではないだろうか。
安全を意識しすぎの考えだったのかもしれない。
正直まだ自分のスタイルが確立していない。スタイルの組替をすべく、他の選手の手筋、考え方を聴いていきたいとも思っている。

まず各卓の結果を見ていこう。

5卓、私自身2着、4着、4着、1着。本手のぶつかり合いに惨敗、反撃所を見誤った結果であった。
対局前に、調子の悪い時の考え方を佐藤に問いかけた。「マイナスをいかに少なく留められるか」と答えてくれた。マイナスをするのを受け入れて。その上でいかに軽傷で済ませるかという大事な戦法だ。その佐藤、卓内トップの+23.8Pと上位組に名を上げた。

6卓、1回戦、何も出来ない4着と苦しい金平。立て直しが重要な局面。
2回戦起点になったのはチンイツであった。道中鳴く選択肢はなかったと語ってくれた。
1回戦耐え忍んだ結果だろうか、本手をアガリきった結果だろうか。
暗雲立ち込めるスタートであったが、4回戦終わって▲12.0Pと見事に巻き返した。
高橋+58.0P、現状3位と良いポジションにつけた。

7卓、青山+56.5Pと大きくポイントを叩いてきた、現状1位に躍り出た。
逆に越川▲68.7Pと失点。第1節の貯金を使い切ってしまった。本人自身まだまだ上位を見据えているであろう。

8卓、斎藤+20.5P、終始安定した卓内トップ。来節以降上位陣との対局を控えているが、ポイントを伸ばしていけるか見所である。

残り12半荘、少しでも負債を減らしていきたい。各選手も目標が定まってくるであろう第3節、今後の動向に目が離せない。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 青山 大 0.9 56.5 57.4
2 佐藤あいり 24.1 23.8 47.9
3 高橋 侑希 ▲ 17.1 58.0 40.9
4 木村 東平 20.9 18.3 39.2
5 長谷川 弘 29.9 ▲ 3.7 26.2
6 富村 つぐみ 33.1 ▲ 7.0 26.1
7 金平 裕樹 25.0 ▲ 12.0 13.0
8 大西 義則 15.3 ▲ 6.1 9.2
9 中谷 彰吾 7.6 ▲ 3.9 3.7
10 越川 清一 61.4 ▲ 68.7 ▲ 7.3
11 田村 良介 ▲ 16.7 4.7 ▲ 12.0
12 斎藤 寛生 ▲ 47.9 20.5 ▲ 27.4
13 牛尾 信之 ▲ 18.9 ▲ 32.3 ▲ 51.2
14 安藤 大貴 ▲ 33.7 ▲ 32.9 ▲ 66.6
15 村瀬 寛光 ▲ 68.8 ▲ 13.7 ▲ 82.5
16 大橋 幸正 ▲ 66.1 ▲ 21.5 ▲ 87.6

 

Cリーグ:原田知彦

ポイントの制約をまったく受けない第1節とは違い、対局の結果次第で今後の目指す方向性が決まってしまいかねない第2節が行われた。
成績を大きく伸ばしたのは、太田(充)、岡田(智)、大滝であった。皆上位リーグ経験者である。成績表の詳細を確認して共通していたことは、+20P前後の大きいトップを1回は取っているということである。3連勝、4連勝というのはさすがに無かった。連勝というのは実力が拮抗している者同士ではなかなかできるものではないので、状態が良いと感じた半荘は守りに入らず積極的に攻めるなど、適切な押し引きができているということだと思われる。当然のことではあるが、逆に▲20P以上の半荘が無かった。相手の本手に放銃するようなA級のミスが無いということであろう。

私はといえばトップ、ラス、2着、3着の成績であったので特別悪いというわけではなかったが、ラスの半荘が▲31.2Pとかなり大きかったため、トータルでは▲13.1Pになってしまった。要因はといえば、相手の本手に放銃するA級ミスを犯してしまったからである。その内容がこちら。

2回戦(起家から、堤・大高坂・鈴木(基)・原田)

4巡目にマンズの染め手と思われる鈴木から二索が切られ、それを堤がポン。堤というのは軽い仕掛けをしない打ち手という認識であるので、ドラ表示牌とはいえ序盤で仕掛けるということは少なくともドラが2枚はあるタンヤオと読んでいた。
その後、鈴木が1度だけ仕掛けマンズが1枚余っている状況で、私は生牌の白を掴んだ。私はかわし手の三色のみの1,000点をテンパイしており、普通ならオリるところだが、鈴木に打っても5,800点までだと思い、切ったところ堤からロンの声が掛かる。開かれた手がこちら。

三索三索三索五索五索一筒一筒一筒白白  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  ロン白  ドラ三索

堤が白の後付けはしないだろうと思っていたが、この形からなら2の仕掛けは当然である。放銃したら高いことは分かっているのだから、押したい理由をいい加減な読みで正当化してしまったA級ミスである。
100局打ってA級ミスを5回する打ち手から、1回で収まるような打ち手になれるよう精進していくしかない。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 鈴木 基芳 55.1 ▲ 8.5 46.6
2 太田 充 ▲ 18.5 57.8 39.3
3 岡田 智和 ▲ 13.8 50.3 36.5
4 杉浦 貴紀 22.4 13.3 35.7
5 大滝 聡 ▲ 2.0 31.5 29.5
6 蓮池 浩太 61.8 ▲ 36.6 25.2
7 大高坂 松城 4.4 18.7 23.1
8 若松 正和 32.3 ▲ 23.4 8.9
9 鈴木 淳 ▲ 2.4 9.7 7.3
10 岡本 丈司 0.2 6.3 6.5
11 堤 文吾 ▲ 11.3 2.9 ▲ 8.4
12 大町 篤志 ▲ 18.2 ▲ 9.8 ▲ 28.0
13 河合 慎悟 1.7 ▲ 30.0 ▲ 28.3
14 太田 峻也 ▲ 6.3 ▲ 29.6 ▲ 35.9
15 原田 知彦 ▲ 55.7 ▲ 13.1 ▲ 68.8
16 花井 香央理 ▲ 50.7 ▲ 41.5 ▲ 92.2

 

Dリーグ(執筆:浅野 文雅)

中部プロリーグ第2節の日、名古屋ウィメンズマラソンが行われ、名古屋には多くの観光客が溢れ、街中がごった返していた。
マラソンに例えるならば、全5節のうちの第2節目は10キロ地点を越えるかというところです。
昇級するには、全5節を終えた時点で14名中上位4名に入ればいいので若干条件は緩い様に感じられますが、当然全員が昇級を目指してくるので後になればなるほど熾烈な戦いになることが予想されます。
気持ち的には、この辺りで先頭集団に加わり一息付きたいといったところです。

ただ、前節では序盤で順調に加点しながらも後半に集中力を欠き、あっけなくマイナスに転落してしまったので、今節は最後まで集中力を切らさずに打ち切り、その上でプラスに転じることが出来ればという目標にしました。
そんな気持ちで挑んだ1回戦目で少しではあったがマイナスしてしまった。

プラスに転じての3回戦目。このまま受けに廻れば1節目の二の舞だと思い、よりいっそう丁寧な麻雀を心がけて打ちました。
無理をせずに丁寧に受け、ただ受け続けるだけでなくわずかなチャンスではしっかりと攻めて物にして、なんとかトップをもぎ取ることが出来ました。
そして4回戦目でもだいぶ気持ちに余裕ができ、丁寧に打ち回しながら順調に加点していき、最終的に2着であったが確かな加点ができた。

終わってみれば+42.9Pと出来すぎな結果で、2節目までのトータルポイントでも+32.0Pとなり、5位まで浮上しました。
まだ2節目が終わったばかりですが、このまま昇級枠に残り続けられるように残り3節も頑張っていきたいと思います。

Dリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 奥 潤次 58.2 70.6 128.8
2 吉川 裕太 11.4 63.8 75.2
3 池沢 麻奈美 0.8 45.9 46.7
4 山本 美文 ▲ 12.1 46.7 34.6
5 浅野 文雅 ▲ 10.9 42.9 32.0
6 鈴木 涼太 ▲ 20.2 46.5 26.3
7 羽川 えりか 17.6 6.9 24.5
8 後藤 咲 11.6 ▲ 8.2 3.4
9 鈴木 雄介 45.3 ▲ 54.4 ▲ 9.1
10 近藤 美香 14.2 ▲ 33.8 ▲ 19.6
11 加来 千香子 ▲ 3.3 ▲ 31.9 ▲ 35.2
12 日高 志穂 ▲ 56.4 ▲ 16.3 ▲ 72.7
13 家田 みゆき ▲ 31.9 ▲ 52.5 ▲ 84.4
14 鷲津 槙一 ▲ 24.3 ▲ 127.2 ▲ 151.5

中部プロリーグ レポート/第31期中部プロリーグ 第2節レポート

Aリーグ:小野雅峻
冬の厳しい寒さが過ぎ去り、昼間の陽気が心地よくなってくる3月、第31期中部プロリーグ第2節が行われた。
中部のAリーグは今期より全10節の長丁場となった。40半荘のリーグ戦という形式での対局、Aリーグの選手たちはどのような考えを持ってこの序盤戦を闘っていくのだろうか。
前節まで、もしくはその日の1回戦目の結果などは全く考慮せず1半荘1半荘を区切りながら、という考え方もあれば、前節の結果を受けて序盤戦からマークする相手を決めたり、現状の自分のポイントを意識しながら闘う、という打ち手もいるだろう。もしあなたがそのような状況で対局をすることになったらどのような闘い方をしますか?
私は少なくとも半分の20半荘が終わるまでは対局相手や前節の結果などは考えず、常にプラマイ0を想定して対局に臨むようにしています。ポイントを持っているから普段は押す手牌でオリてしまう、負けを取り戻さないといけないから前のめりな打牌選択になってしまう。このようなことってやっぱりマイナスにつながることが多い気がするのです。ということで私はリーグ戦ではそのような意識で闘うことにしています。もちろんどのような考えをしてもいいと思います。重要なのは“考えを持って対局に臨む”ということですので。
さて、それでは今節の結果に触れていこう。
1卓 古川・日下・朝岡・都築
日下が前節のマイナスを取り戻そうと前半で大きくプラスするが、古川がそれに待ったをかけ、ポイントを取り戻すことが出来ず。
2卓 寺戸・山本(拓)・土岐・加藤
こちらも山本(拓)が3回戦まで順調にポイントを増やしたが、4回戦目で1人沈みの4着を引かされあまりポイントを伸ばすことが出来ず。
3卓 三戸・森下・林・伊藤
伊藤が1、2回戦と辛い展開から大きくマイナスしたが、後半をしっかりとプラスとし被害を最小限で抑えた。
4卓 杉村・清水・小野・掛水
杉村が丁寧な手作りからのアガリでしっかりとポイントを重ねていたが、4回戦でリーチ対決での放銃から4着となりプラスに出来ず、という結果になった。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 小野 雅峻 73.1 32.5 105.6
2 土岐 雄太 17.8 21.3 39.1
3 林 俊宏 13.3 11.7 25.0
4 古川 孝次 ▲ 2.0 26.3 24.3
5 寺戸 孝志 35.7 ▲ 18.6 17.1
6 森下 剛任 ▲ 7.4 18.6 11.2
7 三戸 亮祐 5.4 3.3 8.7
8 朝岡 祐 22.1 ▲ 27.1 ▲ 5.0
9 都築 友和 ▲ 14.2 5.8 ▲ 8.4
10 加藤 泰史 16.2 ▲ 25.5 ▲ 9.3
11 掛水 洋徳 ▲ 8.9 ▲ 3.5 ▲ 12.4
12 伊藤 鉄也 15.6 ▲ 33.6 ▲ 18.0
13 杉村 泰治 ▲ 30.9 ▲ 3.5 ▲ 34.4
14 清水 哲也 ▲ 9.0 ▲ 25.5 ▲ 34.5
15 日下 健司 ▲ 40.1 ▲ 5.0 ▲ 45.1
16 山本 拓哉 ▲ 86.7 19.8 ▲ 66.9

 
Bリーグ:安藤大貴
麻雀に関して安全に攻める事は可能なのか。
100%安全に攻める事はできないのではないだろうか、攻撃する以上そこにはリスクが伴ってくる、至極当然の事だ。
では動かざること山の如し、とは安全に反撃のチャンスを伺うのではなく、反撃できる時を待ち、時がきたら怒涛の猛攻をしなくてはいけないのではないだろうか。
安全を意識しすぎの考えだったのかもしれない。
正直まだ自分のスタイルが確立していない。スタイルの組替をすべく、他の選手の手筋、考え方を聴いていきたいとも思っている。
まず各卓の結果を見ていこう。
5卓、私自身2着、4着、4着、1着。本手のぶつかり合いに惨敗、反撃所を見誤った結果であった。
対局前に、調子の悪い時の考え方を佐藤に問いかけた。「マイナスをいかに少なく留められるか」と答えてくれた。マイナスをするのを受け入れて。その上でいかに軽傷で済ませるかという大事な戦法だ。その佐藤、卓内トップの+23.8Pと上位組に名を上げた。
6卓、1回戦、何も出来ない4着と苦しい金平。立て直しが重要な局面。
2回戦起点になったのはチンイツであった。道中鳴く選択肢はなかったと語ってくれた。
1回戦耐え忍んだ結果だろうか、本手をアガリきった結果だろうか。
暗雲立ち込めるスタートであったが、4回戦終わって▲12.0Pと見事に巻き返した。
高橋+58.0P、現状3位と良いポジションにつけた。
7卓、青山+56.5Pと大きくポイントを叩いてきた、現状1位に躍り出た。
逆に越川▲68.7Pと失点。第1節の貯金を使い切ってしまった。本人自身まだまだ上位を見据えているであろう。
8卓、斎藤+20.5P、終始安定した卓内トップ。来節以降上位陣との対局を控えているが、ポイントを伸ばしていけるか見所である。
残り12半荘、少しでも負債を減らしていきたい。各選手も目標が定まってくるであろう第3節、今後の動向に目が離せない。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 青山 大 0.9 56.5 57.4
2 佐藤あいり 24.1 23.8 47.9
3 高橋 侑希 ▲ 17.1 58.0 40.9
4 木村 東平 20.9 18.3 39.2
5 長谷川 弘 29.9 ▲ 3.7 26.2
6 富村 つぐみ 33.1 ▲ 7.0 26.1
7 金平 裕樹 25.0 ▲ 12.0 13.0
8 大西 義則 15.3 ▲ 6.1 9.2
9 中谷 彰吾 7.6 ▲ 3.9 3.7
10 越川 清一 61.4 ▲ 68.7 ▲ 7.3
11 田村 良介 ▲ 16.7 4.7 ▲ 12.0
12 斎藤 寛生 ▲ 47.9 20.5 ▲ 27.4
13 牛尾 信之 ▲ 18.9 ▲ 32.3 ▲ 51.2
14 安藤 大貴 ▲ 33.7 ▲ 32.9 ▲ 66.6
15 村瀬 寛光 ▲ 68.8 ▲ 13.7 ▲ 82.5
16 大橋 幸正 ▲ 66.1 ▲ 21.5 ▲ 87.6

 
Cリーグ:原田知彦
ポイントの制約をまったく受けない第1節とは違い、対局の結果次第で今後の目指す方向性が決まってしまいかねない第2節が行われた。
成績を大きく伸ばしたのは、太田(充)、岡田(智)、大滝であった。皆上位リーグ経験者である。成績表の詳細を確認して共通していたことは、+20P前後の大きいトップを1回は取っているということである。3連勝、4連勝というのはさすがに無かった。連勝というのは実力が拮抗している者同士ではなかなかできるものではないので、状態が良いと感じた半荘は守りに入らず積極的に攻めるなど、適切な押し引きができているということだと思われる。当然のことではあるが、逆に▲20P以上の半荘が無かった。相手の本手に放銃するようなA級のミスが無いということであろう。
私はといえばトップ、ラス、2着、3着の成績であったので特別悪いというわけではなかったが、ラスの半荘が▲31.2Pとかなり大きかったため、トータルでは▲13.1Pになってしまった。要因はといえば、相手の本手に放銃するA級ミスを犯してしまったからである。その内容がこちら。
2回戦(起家から、堤・大高坂・鈴木(基)・原田)
4巡目にマンズの染め手と思われる鈴木から二索が切られ、それを堤がポン。堤というのは軽い仕掛けをしない打ち手という認識であるので、ドラ表示牌とはいえ序盤で仕掛けるということは少なくともドラが2枚はあるタンヤオと読んでいた。
その後、鈴木が1度だけ仕掛けマンズが1枚余っている状況で、私は生牌の白を掴んだ。私はかわし手の三色のみの1,000点をテンパイしており、普通ならオリるところだが、鈴木に打っても5,800点までだと思い、切ったところ堤からロンの声が掛かる。開かれた手がこちら。
三索三索三索五索五索一筒一筒一筒白白  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  ロン白  ドラ三索
堤が白の後付けはしないだろうと思っていたが、この形からなら2の仕掛けは当然である。放銃したら高いことは分かっているのだから、押したい理由をいい加減な読みで正当化してしまったA級ミスである。
100局打ってA級ミスを5回する打ち手から、1回で収まるような打ち手になれるよう精進していくしかない。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 鈴木 基芳 55.1 ▲ 8.5 46.6
2 太田 充 ▲ 18.5 57.8 39.3
3 岡田 智和 ▲ 13.8 50.3 36.5
4 杉浦 貴紀 22.4 13.3 35.7
5 大滝 聡 ▲ 2.0 31.5 29.5
6 蓮池 浩太 61.8 ▲ 36.6 25.2
7 大高坂 松城 4.4 18.7 23.1
8 若松 正和 32.3 ▲ 23.4 8.9
9 鈴木 淳 ▲ 2.4 9.7 7.3
10 岡本 丈司 0.2 6.3 6.5
11 堤 文吾 ▲ 11.3 2.9 ▲ 8.4
12 大町 篤志 ▲ 18.2 ▲ 9.8 ▲ 28.0
13 河合 慎悟 1.7 ▲ 30.0 ▲ 28.3
14 太田 峻也 ▲ 6.3 ▲ 29.6 ▲ 35.9
15 原田 知彦 ▲ 55.7 ▲ 13.1 ▲ 68.8
16 花井 香央理 ▲ 50.7 ▲ 41.5 ▲ 92.2

 
Dリーグ(執筆:浅野 文雅)
中部プロリーグ第2節の日、名古屋ウィメンズマラソンが行われ、名古屋には多くの観光客が溢れ、街中がごった返していた。
マラソンに例えるならば、全5節のうちの第2節目は10キロ地点を越えるかというところです。
昇級するには、全5節を終えた時点で14名中上位4名に入ればいいので若干条件は緩い様に感じられますが、当然全員が昇級を目指してくるので後になればなるほど熾烈な戦いになることが予想されます。
気持ち的には、この辺りで先頭集団に加わり一息付きたいといったところです。
ただ、前節では序盤で順調に加点しながらも後半に集中力を欠き、あっけなくマイナスに転落してしまったので、今節は最後まで集中力を切らさずに打ち切り、その上でプラスに転じることが出来ればという目標にしました。
そんな気持ちで挑んだ1回戦目で少しではあったがマイナスしてしまった。
プラスに転じての3回戦目。このまま受けに廻れば1節目の二の舞だと思い、よりいっそう丁寧な麻雀を心がけて打ちました。
無理をせずに丁寧に受け、ただ受け続けるだけでなくわずかなチャンスではしっかりと攻めて物にして、なんとかトップをもぎ取ることが出来ました。
そして4回戦目でもだいぶ気持ちに余裕ができ、丁寧に打ち回しながら順調に加点していき、最終的に2着であったが確かな加点ができた。
終わってみれば+42.9Pと出来すぎな結果で、2節目までのトータルポイントでも+32.0Pとなり、5位まで浮上しました。
まだ2節目が終わったばかりですが、このまま昇級枠に残り続けられるように残り3節も頑張っていきたいと思います。
Dリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 奥 潤次 58.2 70.6 128.8
2 吉川 裕太 11.4 63.8 75.2
3 池沢 麻奈美 0.8 45.9 46.7
4 山本 美文 ▲ 12.1 46.7 34.6
5 浅野 文雅 ▲ 10.9 42.9 32.0
6 鈴木 涼太 ▲ 20.2 46.5 26.3
7 羽川 えりか 17.6 6.9 24.5
8 後藤 咲 11.6 ▲ 8.2 3.4
9 鈴木 雄介 45.3 ▲ 54.4 ▲ 9.1
10 近藤 美香 14.2 ▲ 33.8 ▲ 19.6
11 加来 千香子 ▲ 3.3 ▲ 31.9 ▲ 35.2
12 日高 志穂 ▲ 56.4 ▲ 16.3 ▲ 72.7
13 家田 みゆき ▲ 31.9 ▲ 52.5 ▲ 84.4
14 鷲津 槙一 ▲ 24.3 ▲ 127.2 ▲ 151.5

上級/第130回『練習方法』 沢崎 誠

100
 
A 一万四万五万一索三索五索五索八索二筒四筒九筒中中 
 
この五索に動きますか?
a 鳴きたくないが動く
b ちょっと迷うが動く
c 迷わず動く
d その他
雀風の個性溢れる打ち手はたくさん見ますが、天才と感じる打ち手は見た事がありません。それは麻雀というゲームには必要とする技術が多く、また運という要素が絡んで複雑過ぎる点にあると思います。
僕が麻雀を覚えたのが20才前後で、日本プロ麻雀連盟に入ったのは30才近く。メチャクチャ下手でしたが・・ボコボコ放銃しても常に配牌は良いしツモも良い!ですから要らない牌は山のように切りました。ツキだけは一流でした。以前お話しましたが麻雀の勉強というか練習を始めたのは35才ぐらいからだと思います。その練習方法をお話したいと思います。
この練習をすれば必ず麻雀のレベルアップに繋がります。
 
五索ポンです。(普通は鳴きません)
 
B 一万四万五万一索三索五索五索八索二筒四筒九筒中中  ポン五索  打一万
 
C 四万五万一索三索八索二筒四筒九筒中中  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ二筒  打九筒
 
D 四万五万一索三索八索二筒二筒四筒中中  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ五索  加カン  ツモ一索  打八索
 
これからお話しする練習方法は僕が実際に25年間くらい行ってきた事を書きました。最初に行った練習は2ハン縛りだったと思います。それ1つが練習の始まりでした。そうです!自分の麻雀に負荷を掛けて練習します。
その練習は麻雀のスタイルが守備型・攻撃型・バランス型などと異なっていても全く関係ありません。何故なら麻雀を1つ製品と捉えて考えてみました。大きな部品は2つ、守備と攻撃に分かれます。その守備・攻撃にも幾つかの小さな部品があります。その小さな部品を技術と考えました。
ですから練習は小さな部品(技術)を集中的に磨こうと数年経ってから思いつきました。
 
E 四万五万一索一索三索二筒二筒四筒中中  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ二筒  打三索
 
F 四万五万一索一索二筒二筒二筒四筒中中  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ西  打四筒
 
〇東場
1、2ハンしばり。
1、満貫しばり。
1、最終形は全てリーチする。
1、鳴きの禁止
1、役牌の一鳴き禁止。
1、持ち点を目視での確認禁止。
1、棒聴即リーチ!
〇南場
1、リーチ棒で着順の下がるリーチの禁止。
1、オーラスは順位の上がるアガリとする。
最初の練習では量的には少なく始めた方が良いと思います。イメージとしては腹筋練習のような感じでしょうか?最初はそんなに回数も出来ない人が1日1回増やしていくと慣れた頃には100回超えも可能となります。
東場では幾つかありますが、取り敢えずは1つを選んで練習を始めると良いでしょう。南場では自由に打つ事も大事ですから・・課題は少なくてよいと思います。練習ですから・・勝ち負けは関係有りません。
目先にある麻雀を楽しむ事も素敵ですが、もっと強くなりたい・上手になりたいと考えているのならば、小さな部品を磨く事をお勧めします。
自分のスタイルには無い課題も有ると思います。守備型の人はリーチに対して向かっていくのは大変な事だと思います。攻撃系の人は放銃してはいけない課題も窮屈と思います。相反する型の練習は自分の思考の門を開いて違和感のあるウイルスを受け入れるように感じます。大変な事ですが、出来たならそこには異なる世界に居る自分を感じるはずです。1つ出来ればそれ以後はもう少し楽になるでしょう。
 
G 四万五万一索一索二筒二筒二筒西中中  明カン二筒  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き ツモ切りツモ切り
 
◎ 半荘
1、鳴きの禁止。
1、字牌鳴きの禁止。
1、親番は連荘優先とする。
1、手牌1シャンテン・オリの禁止。
1、手牌2シャンテン・オリの禁止。
1、基本、手役はタンヤオとする。
1、基本、手役はピンフとする。
1、高打点を目指す手作り。
1、5,200縛り
1.4ハン縛り
 
H 四万五万一索一索西中中  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ一索  打西
 
リーチが2件入る。
◎  4・5回戦(1日)
1、放銃禁止
1、リーチに対してオリの禁止
1、リーチの禁止
1、ヤミテンの禁止
1、下家のチンイツ・ホンイツに2フーロ目の打牌禁止
1、鳴きのチンイツ・ホンイツに放銃禁止。
1、手牌1シャンテン・オリの禁止。
1、手牌2シャンテン・オリの禁止。
1、基本、手役はタンヤオとする。
1、基本、手役はピンフとする。
1、次局のアガリ者を予想する。
1、鳴きはテンパイとする。
1、親番の維持(形式テンパイ)
1、全局、面前で打つ(鳴きの禁止)
1、上家の打牌に止まったら・・鳴く。
 
I 四万五万一索一索一索中中  明カン一索  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き ツモ切りツモ切り
 
ようやく役が出来る(三カンツ)
◎  1週間
1、摸打のスピードアップ、長考の禁止。
1、放銃禁止
1、オリの禁止
1、先制リーチに対し、1シャンテンは攻め返す。
1、先制リーチに対し、2シャンテンは攻め返す。
1、リーチの待ち読みの禁止
1、基本、手役はタンヤオとする。
1、基本、手役はピンフとする。
 
J 四万五万中中  明カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ中  打四万
 
◎ 一ヶ月
1、摸打のスピードアップ、長考の禁止。
 (ツモから打牌の間でなく、打牌からツモの間でたくさん考える)
1、リーチに対し、1シャンテンは全ツッパ!!
 (不要牌は全て切る)
1、2ハンしばり。
(リーチツモ〇 リーチドラ×)
1、手役の高め追及。
 
K 五万中中中  明カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ中  暗カン  ツモ八筒 ツモ切りツモ切り
 
◎ 1年間
1、もろ引掛けリーチの禁止
1、放銃をしない。
1、鳴きは基本1フーロまでとする。
1、フーロ1回は3ハン・2回で4ハン・3回は6ハンを基本とする。
 
L 五万  暗カン牌の背中中牌の背  明カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  明カン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  加カン五索 上向き五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ五万
 
もう20年近く前の事ですから正確には覚えていませんが、配牌時にトイツ2組だけだったのは覚えています。
この四槓子 「鳴きはポンで入る」このテーマの時期でした。練習で偶然に生まれた役満に思います。
日時の単位で同じ課題もあります。最初は軽めの練習から入り、次第に自分に合う単位で行うと良いでしょう。
麻雀に天才は居ない!練習で自分の殻を開いて進化するあなたを信じて・・僕の上級講座をラストにさせて頂きます。
長期間お付き合い頂きましてありがとうございました。
最後は僕の好きな言葉で・・
麻雀は楽しく打つべし!!

何を切る?fromロン2 2018年4月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
東1局南家

 

プロ

一索切り・・・11人
二索切り・・・8人
二筒切り・・・7人
六万切り・・・2人
七筒切り・・・2人
五索切り・・・1人
四筒切り・・・1人

 

 

ロン2ユーザー

一索切り・・・38.5%
二索切り・・・37.5%
二筒切り・・・10.4%
六万切り・・・4.2%
四筒切り・・・3.1%
七筒切り・・・3.1%
四万切り・・・2.1%
七万切り・・・1%

 

 

プロ解答(50音順)

 

一索切り

吾妻さおり
「ターツオーバーなので、タンヤオ確定の一索切り。ドラの四万にくっつけば、234・345の三色も見る。カンチャン残りのテンパイはリーチしない。」

魚谷侑未
「メンゼンだとアガれなさそうなので、タンヤオで仕掛けます。」

小車祥
「タンヤオにして仕掛けも視野に入れます。トイツが増えれば七対子も考えますが、基本的にはタンヤオドラ1でのメンツ手を目指します。」

上村慎太郎
「ピンフにはなりにくい形。ドラを重ねての七対子の芽は摘んでしまいたくない。」

ダンプ大橋
「ピンフよりはタンヤオを見たいので!」

中村慎吾
「タンヤオを見て一索切りとします。」

奈良圭純
「タンヤオ狙いで。」

西岡慎泰
「満貫を狙ってタンヤオを確定させたい。」

藤島健二郎
「一度6ブロックに構え、高打点狙い。」

藤本哲也
「タンヤオへ。234・345・456の三色を見つつ進める。」

吉沢康次
「メンタンピンを考えながら、鳴けるようにします。」

 

 

二索切り

蛯原朗
「6ブロックになってしまいますが、打点と遠い234の三色まで見て打二索三筒かソーズが入れば打六万。マンズが入った場合はピンズを切ります。五万三筒は仕掛けてソーズを切ります。」

客野直
「とりあえずリャンメン形を固定し、ツモによってタンヤオかピンフにする。」

刀川昌浩
「手広く構え、横を見ながら進める。」

中川基輝
「カン五万とカン三筒の選択ができないので、6ブロックにします。234に変化することもあるので保留の一打。」

浜上文吾
「234・456の三色を狙いながら、ターツの取りこぼしをしたくない。二索を捨てて様子見します。」

藤崎智
「最終形がまだ予想できないので、ドラを使い切る方向で6ブロックに受けておきます。」

森下剛任
二索を切ってもタンヤオ変化はありそう。456も見て。」

四柳弘樹
「形は悪いがドラも使い切りたい。マンズとピンズには手をかけられないので、ソーズのリャンメンを固定してこの後のツモ次第という感じです。」

 

 

二筒切り

蒼山秀佑
「マンズの形が苦しいが、ピンズの下もあまり良く見えないので打二筒とする。五筒を引いた時だけ456三色を目指す。」

鮎川卓
「現状はあまり魅力のない手。四万五万を引きチャンス手になるのを待ちます。」

清原継光
「マンズで2メンツの構想。北家の切り出しは気になるけど、まあなんとかなるでしょう。」

仲田加南
「ピンズが良くないと思うので。」

古橋崇志
「マンズで2メンツ求める。五筒を引けた時は、456の三色を狙う。」

前原雄大
「6ブロックを避け、さらに先の変化を考えれば打二筒が至当に思える。半身の構えでの打二筒と考えていただきたい。」

安村浩司
「次のツモまで保留の一打。五筒六筒を引けば、打六万で三色。マンズ・ソーズ引きは打四筒とする。」

 

 

六万切り

ケネス徳田
八万を引いたらドラ切りの構え。ピンフで親落とし狙い。」

柚木正仁
「本線は234。三万引きは、いったん打二索とする。」

 

 

七筒切り

井出一寛
「マンズが伸びると考え、マンズで2メンツの構想。345の三色まで見る。雀頭が複合している形のため、七筒を打ち、ほぐす。」

松崎良文
七筒を1枚浮かして、ツモに柔らかく対応。」

 

 

五索切り

一井慎也
「受け気味に、タテヨコ手役だけ残します。」

 

 

四筒切り

ともたけ雅晴
「上家の親にピンズが高いので、先に処理する。東1局ということもあり、アガリまでは辛そうなので様子を見る。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2018年4月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
東1局南家

 
プロ

一索切り・・・11人
二索切り・・・8人
二筒切り・・・7人
六万切り・・・2人
七筒切り・・・2人
五索切り・・・1人
四筒切り・・・1人

 
 
ロン2ユーザー

一索切り・・・38.5%
二索切り・・・37.5%
二筒切り・・・10.4%
六万切り・・・4.2%
四筒切り・・・3.1%
七筒切り・・・3.1%
四万切り・・・2.1%
七万切り・・・1%
 
 
プロ解答(50音順)
 
一索切り
吾妻さおり
「ターツオーバーなので、タンヤオ確定の一索切り。ドラの四万にくっつけば、234・345の三色も見る。カンチャン残りのテンパイはリーチしない。」
魚谷侑未
「メンゼンだとアガれなさそうなので、タンヤオで仕掛けます。」
小車祥
「タンヤオにして仕掛けも視野に入れます。トイツが増えれば七対子も考えますが、基本的にはタンヤオドラ1でのメンツ手を目指します。」
上村慎太郎
「ピンフにはなりにくい形。ドラを重ねての七対子の芽は摘んでしまいたくない。」
ダンプ大橋
「ピンフよりはタンヤオを見たいので!」
中村慎吾
「タンヤオを見て一索切りとします。」
奈良圭純
「タンヤオ狙いで。」
西岡慎泰
「満貫を狙ってタンヤオを確定させたい。」
藤島健二郎
「一度6ブロックに構え、高打点狙い。」
藤本哲也
「タンヤオへ。234・345・456の三色を見つつ進める。」
吉沢康次
「メンタンピンを考えながら、鳴けるようにします。」
 
 
二索切り
蛯原朗
「6ブロックになってしまいますが、打点と遠い234の三色まで見て打二索三筒かソーズが入れば打六万。マンズが入った場合はピンズを切ります。五万三筒は仕掛けてソーズを切ります。」
客野直
「とりあえずリャンメン形を固定し、ツモによってタンヤオかピンフにする。」
刀川昌浩
「手広く構え、横を見ながら進める。」
中川基輝
「カン五万とカン三筒の選択ができないので、6ブロックにします。234に変化することもあるので保留の一打。」
浜上文吾
「234・456の三色を狙いながら、ターツの取りこぼしをしたくない。二索を捨てて様子見します。」
藤崎智
「最終形がまだ予想できないので、ドラを使い切る方向で6ブロックに受けておきます。」
森下剛任
二索を切ってもタンヤオ変化はありそう。456も見て。」
四柳弘樹
「形は悪いがドラも使い切りたい。マンズとピンズには手をかけられないので、ソーズのリャンメンを固定してこの後のツモ次第という感じです。」
 
 
二筒切り
蒼山秀佑
「マンズの形が苦しいが、ピンズの下もあまり良く見えないので打二筒とする。五筒を引いた時だけ456三色を目指す。」
鮎川卓
「現状はあまり魅力のない手。四万五万を引きチャンス手になるのを待ちます。」
清原継光
「マンズで2メンツの構想。北家の切り出しは気になるけど、まあなんとかなるでしょう。」
仲田加南
「ピンズが良くないと思うので。」
古橋崇志
「マンズで2メンツ求める。五筒を引けた時は、456の三色を狙う。」
前原雄大
「6ブロックを避け、さらに先の変化を考えれば打二筒が至当に思える。半身の構えでの打二筒と考えていただきたい。」
安村浩司
「次のツモまで保留の一打。五筒六筒を引けば、打六万で三色。マンズ・ソーズ引きは打四筒とする。」
 
 
六万切り
ケネス徳田
八万を引いたらドラ切りの構え。ピンフで親落とし狙い。」
柚木正仁
「本線は234。三万引きは、いったん打二索とする。」
 
 
七筒切り
井出一寛
「マンズが伸びると考え、マンズで2メンツの構想。345の三色まで見る。雀頭が複合している形のため、七筒を打ち、ほぐす。」
松崎良文
七筒を1枚浮かして、ツモに柔らかく対応。」
 
 
五索切り
一井慎也
「受け気味に、タテヨコ手役だけ残します。」
 
 
四筒切り
ともたけ雅晴
「上家の親にピンズが高いので、先に処理する。東1局ということもあり、アガリまでは辛そうなので様子を見る。」