第22回静岡リーグ決勝戦観戦記

2月16日。
第22回静岡リーグ決勝戦の日を迎えた。
外気は冷たく、凍えるような寒さが押し寄せる。そんな寒さを忘れさせる熱い戦いが今始まる。

静岡リーグ決勝戦は、予選通過順に、1位+40P、2位+30P、3位+20P、4位+10P 、5位+0Pとアドバンテージが与えられる。
全6回戦行われ、5回戦終了時にポイント最下位の者が敗退となり(各1回抜け番)、最終1回戦を行い、トータルポイントがトップの者が優勝となる。

まず、ここでは選手紹介に加え、決勝直前の選手たちにコメントをいただいた。

1位通過 中部本部 佐藤あいりプロ
(初出場)

2回目の出場、さらに1位通過で初の決勝進出を果たしたのは、中部本部所属の佐藤あいりプロ。
その持ち味といえば、やはり攻撃力だろう。手数も多く、攻めながら自分のペースに持って行き、場をリードする。対局すると、『戦いにくい、やりづらい』そう感じる人も多いのではないだろうか。
決勝戦では、+40Pというアドバンテージがどう作用するかが見所だろう。

佐藤プロ「平常心で打てるようにがんばりたい。」

2位通過 中部本部 越川清一プロ
(2回決勝進出、優勝0回)

6期ぶり3回目の出場となったのは、こちらも中部本部所属の越川清一プロ。越川プロも佐藤プロ同様、攻撃力が持ち味。1節で100P近くポイントを叩き出すことも珍しくない。しかし、今期注目すべきは、20戦でラスが0回ということだ。攻撃は最大の防御という言葉があるが、正にその言葉が合う選手だろう。

越川プロ「平常心で打つ。」

3位通過 東京本部 鮎川卓プロ
(2回決勝進出、優勝0回)

3位通過となったのは、静岡プロリーグを制したことのある東京本部所属の鮎川卓プロ。静岡プロリーグ、静岡リーグ共に相性抜群。両リーグ制覇となるか。
全局参加型であり、攻撃的な印象を受けるが、非常に繊細で淡白な放銃は少ない。場況判断、アガリの精度が高く安定した成績を残す。優勝争いに絡んでくることは間違いないだろう。

鮎川プロ「自分の力を全部出したい。」

4位通過 一般参加 小塚旭さん
(初出場)

2回目の参加で決勝進出となったアマチュアの小塚旭さん。私の第一印象としては、これまで牌に多く触れてきたことがよくわかる美しい牌捌き。ここまで数多く麻雀を打ってきたことだろう。麻雀の内容も非常に丁寧、時に大胆にとメリハリのある麻雀を打つ。
決勝戦でも、持ち前の思い切りの良さで戦い抜いてくれるはずだ。

小塚さん「いつもと変わらず打てれば・・・」

5位通過 一般参加 土本伸之さん
(初出場)

初出場を果たした一般の土本伸之さん。第1節から終始安定した成績を残しての決勝進出。場況判断が冷静で、一打一打丁寧に打つ印象を受ける。しかし、ここぞというときは、勢い良く点数を加点する能力もある。予選ポイントを苦とせず、あまり意識しないことが重要だろう。

土本さん「いつも通り打つ。緊張を楽しみたい。」

以上5名による戦いとなる。
今回の決勝直前のコメントで、「平常心、いつも通り」等のコメントが多かった。よく耳にする言葉であるが、決勝戦という特別な舞台において、その重要性は極めて高い。そして決して簡単なことではない。いつも通り自分の麻雀を打つことが最良の結果を生むことに繋がるのではないか。各者とも是非とも後悔のない麻雀を打ってほしい。

(以下文章中敬称略)

1回戦(起家から鮎川、佐藤、越川、土本)抜け番:小塚

東1局0本場
いよいよ1回戦スタート。まず、それぞれの配牌を見てみよう。

起家・鮎川、

四万四万四万七万一索二索三索四索六索八索三筒五筒白中  ドラ七索

南家・佐藤、

一万三万七万七万九万三筒六筒七筒八筒八筒九筒東中

西家・越川、

一万三万五万六万七万八万九万三索三索四索五索西北

北家・土本、

二万六万九万八索八索九索二筒三筒南南南発発

4者とも好配牌と言えよう。1回戦東1局から波乱の幕開けか。
テンパイ一番乗りは、北家・土本。順調にツモが伸び先制リーチ。

そして進むこと17巡目、力強く九索を引き、3,000・6,000。最高のスタートを切った。

七索七索八索八索九索一筒二筒三筒南南南発発  リーチ  ツモ九索

一方、鮎川は跳満の親かぶり。苦しいスタートとなったように思えるが、仮に土本がヤミテンを選択していると、鮎川が九索をすぐ掴み、8,000の放銃となっていた公算が高い。
6,000の失点と8,000の失点、あまり変わらないように考えることもできるが、鮎川はこの失点をどう感じたのだろうか。

東2局0本場
先手を取ったのは、北家・鮎川。打点こそ低いが、場況も含め、最終形の強さからピンフのみのリーチ。

二万三万四万六万七万八万七索八索九索二筒三筒西西  リーチ  ドラ八筒

そして、すぐさま親の佐藤もリーチ。

一万一万三索四索五索七索八索九索二筒三筒四筒六筒八筒  リーチ

さらに同巡に越川からもリーチの声が・・・
しかし、リーチ宣言牌が佐藤のカン七筒に捕まる。
越川の牌姿は、

三万三万五万五万一筒一筒二筒五筒五筒八筒八筒白白

ドラ2の七対子。打二筒としていれば放銃は免れた。しかし、佐藤の捨て牌に、2巡目に六筒が放たれ、その後さらに2枚六筒が切られている。二筒が裏スジであること、六筒が3枚見えていてワンチャンスになっていること、ドラ表示牌であることで打七筒となった。
このアガリは佐藤の柔軟な手組みが生んだアガリであった。
佐藤はメンツ候補が十分でない牌姿で、トイツの六筒を1枚はずし、その後ドラの八筒をひき、テンパイに至った。孤立牌に簡単に手を掛けなかったところを見ると、佐藤は落ち着いた立ち上がりを果たしたと言えよう。

東3局0本場
親番が落ちた佐藤、配牌ドラ2のチャンス手。そして6巡目にあっさりテンパイ。

三万四万五万四索四索五索六索六索八索八索三筒四筒五筒  ドラ四索

2巡後、三索を引き

三万四万五万三索四索四索五索六索八索八索三筒四筒五筒

高目、跳満のテンパイ。しかし、この時すでに土本もテンパイ。鮎川にも仕掛けが入る。おそらく、この2人は、二索五索は止まらない。佐藤優勢と思われたが、鮎川のホンイツの1,000・2,000に阻まれる。

南1局1本場
1回戦南場に突入。ここまで、決定的なアガリはないものの、佐藤の牌の巡りが非常によい。
越川は少し出遅れたか。
ここでも佐藤に本手のテンパイが入る。
13巡目、

一索四索四索五索五索六索六索七索七索九索九索九索東東  ドラ三筒

佐藤は打九索とし、メンホン七対子のテンパイを選択。場には一索四索九索が1枚ずつ。
しかしここは土本が、500・1,000でかわす。打一索としていてもアガリはなかったが面白い選択であった。

南2局0本場
親は佐藤。ここでは2巡目にテンパイ、そしてリーチ。しかし、その牌姿は、

三万四万五万六万七万八万五索六索七索九索九索七筒八筒  ドラ四筒

役ありの一手変わり三色、6,000オールまである手を即リーチ。2巡目というスピードでこれまで手が入っている状態でのこのリーチ。
結果は、リーチの2巡後に八索を引き、手変わりがあった。九筒で出アガるため、そこだけ見れば結果は同じだが、相手に与える印象は変わってくるだろう。

1回戦は、開局に跳満をアガリ、点棒を減らすことなく終えた土本がトップ。
鮎川も持ち前の粘り強さで原点復帰し浮きの2着。
苦しいスタートとなったのは越川のように見えるが、手が入るのに、アガリがつかない佐藤の状態のほうが危険信号かもしれない。両者ともこの後、どういった立て直しを見せてくれるのだろうか。

1回戦成績
土本+16.8P 鮎川+5.8P 佐藤▲5.3P 越川▲17.3P

1回戦終了時
佐藤+34.7P 鮎川+25.8P 土本+16.8P 越川+12.7P 小塚+10.0P

2回戦(起家から越川、佐藤、鮎川、小塚)抜け番:土本

1回戦抜け番だった小塚はここが初戦となる。
他の選手の初戦の状態を見て、どういう戦い方をするのか注目したい。

東1局0本場
その小塚が、2回戦最初のアガリとなる500・1,000を7巡目にあっさりツモ。

四万五万六万四索六索七索八索九索五筒六筒七筒発発  ツモ五索  ドラ四万

三色、ソウズを縦に引いてのシャンポンの手変わりをする前にテンパイから1巡でのアガリ。
こういったアガリをどう捉えるかで、自分の調子、流れを計る材料となり得ると私は考える。

東2局0本場
1回戦ラスとなった越川が12巡目リーチの宣言。

六万六万六万四索五索六索七筒八筒九筒西西発発  ドラ六万

ドラ暗刻のリーチもリーチ宣言牌が鮎川の2,000に放銃となる。
悪い展開が続いているのか。何か浮上のきっかけを掴みたいところだ。

東3局0本場
親鮎川、配牌ドラ2のチャンス手。5巡目、

三万四万四万六万二索二索三索五筒五筒六筒七筒北北  ツモ三万  ドラ北

ここで鮎川はなんと打六筒。メンツ手を見切り、七対子に決め打つ。私は、メンツ手と七対子どちらも視野に入れ、打六万とするが、この決勝の舞台で打六筒とできる思い切りの良さ、勇気に私は関心させられた。
しかし、実際この局は、トイツ場と言える状態であったが、河にトイツを3つ並べてしまったことでテンパイを逃し、小塚のアガリとなった。
プロとして、牌効率や牌理といったものを知ることは当然必須であるが、こういった打牌にも注目して観戦すると非常におもしろい。

南4局0本場
ここまで多くのアガリをものにしている、親番の小塚がここでも4巡目先制リーチ。

一索二索三索三索四索五索七索八索四筒四筒東東東  ドラ九万

巡目も早く、ホンイツまで伸びる可能性のある手だが小塚はリーチを選択。
結果は、1人テンパイで流局。
続く、南4局1本場も打点こそ見込めないもののスピードには申し分ない配牌で、500は600オールと加点し、トップを決めた。初の決勝戦の滑り出しとしては上出来の結果となった小塚。順位ポイントを加えても3位に浮上。混戦のまま3回戦に進んだことが吉と出るのか。

2回戦成績
小塚+16.0P 鮎川+4.1P 佐藤▲5.7P 越川▲14.4P

2回戦終了時
鮎川+29.9P 佐藤+29.0P 小塚+26.0P 土本+16.8P 越川▲1.7P

3回戦(起家から越川、鮎川、土本、小塚)抜け番:佐藤

まだ2回戦を終えたところだが、トータルポイントが非常に均衡している。さまざまな試合展開が考えられたが、ここから各選手がどういった戦略、戦い方をしていくのかにも注目したい。

東1局0本場
親番越川、

二万三万四万四万三索四索六索二筒四筒六筒七筒南西白  ドラ九索

この配牌からほぼ無駄ヅモなしで7巡目にテンパイ。

二万三万四万七万七万三索四索五索二筒三筒四筒六筒七筒

安目の五索を引いてのテンパイだがここは十分。しかし、五筒八筒が引けない。
そうこうしている間に、16巡目にテンパイを果たした小塚が1,300・2,600のツモ。
1回戦、2回戦苦しんだ越川がここでも苦戦を強いられる。アガれないこともそうだが、さらに追いつかれ、他家にアガリを付けられる。苦しい展開はまだ変わらない。

東2局0本場
親番鮎川、3巡目に七対子テンパイ、リーチ。

二万二万八万八万九万九万五索五索西西北北白  リーチ  ドラ二索

そこに、親の1人旅にさせまいと同巡越川が仕掛ける。
しかし、この仕掛けによって放った白が放銃となる。その時、越川の牌姿は、

三万五万七万三索四索六索二筒四筒五筒七筒八筒東白中

ここから四万をチーして打白
ここまで、本調子には程遠い越川。焦りなのか、気負いなのか、きっかけを作ろうとしているのか、私には見えない何かを越川から感じた。

東3局0本場
前局放銃となった西家・越川が積極的に仕掛けていく。2巡目のTをポン。10巡目八チーでテンパイ。

一索二索三索七筒九筒発発  チー八万 左向き七万 上向き九万 上向き  ポン東東東  ドラ二索

15巡目、鮎川から3,900のアガリとなる。
このアガリが越川にとっても大きなきっかけとなるのだろうか。

南1局1本場
粘り強く連荘を果たした越川、5巡目テンパイしリーチ。

二万二万七万八万九万七索八索九索三筒四筒五筒発発  リーチ  ドラ二筒

1シャンテンの形は、

二万二万七万八万七索八索九索三筒四筒五筒七筒発発  ツモ九万

入り目が九万で、三色の渡りも見えるが越川はリーチを選択。
これが、すぐに2,000は2,300のアガリとなる。

南1局2本場
ここでも先手は越川。13巡目にリーチ。

一万二万三万二筒三筒三筒四筒四筒六筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ中

しかし、鮎川16巡目に追いつき、リーチ。

二万三万二索三索四索七索八索九索三筒四筒五筒中中  リーチ

ハイテイで鮎川が一をツモり、2,000・4,000は2,200・4,200。
勢いに乗りかけた越川の親番を落とし、自分自身にも非常に大きな満貫のアガリとなった。

南3局1本場
7巡目、北家・鮎川リーチ。

四万四万七万七万八万八万九万九万四索五索二筒三筒四筒  リーチ  ドラ八索

三索六索は山に6枚。これをすぐにツモリ、1,300・2,600。一時は、23,700のラスだった鮎川も持ち前の粘り強さで37,800のトップまで急浮上。

南4局1本場
前局2,000をアガリ、連荘の小塚。ここは粘りを見せたいところだ。13巡目、

一万一万二万三万三万四筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒  ドラ発

テンパイを果たす。七対子、リャンペーコーのテンパイ。普通ならもちろん打八筒とするところだが、二万が2枚切れであることから打二万とする。すると、次巡のツモはまさかの二万。痛恨の4,000オールのアガリ逃し。
そしてこのアガリ逃しが、越川の2,000・4,000を生む。
このアガリで越川は、本日初の浮きに終わることとなった。

3回戦成績
鮎川+13.7P 越川+8.0P 小塚▲6.0P 土本▲15.7P

3回戦終了時
鮎川+43.6P 佐藤+29.0P 小塚+20.0P 越川+6.3P 土本+1.1P

4回戦(起家から小塚、土本、佐藤、鮎川)抜け番:越川

3回戦を終えたこの時点で、トップと5位との差が僅か40Pと混戦となっている。
まだまだ誰が優勝してもおかしくはない展開だ。

東1局0本場
まずは、西家・佐藤、9巡目リーチが入る。

四万四万八万八万八万五索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ドラ四筒

親番小塚も次巡にテンパイし追いつく。しかし、七対子のテンパイで、打牌選択は暗刻から1枚切るしかない。

五万五万七万二索二索三索三索四索四索四索五索五索七筒  ツモ七万

形は良いが、現物は2のみでテンパイをとらないことは難しい。
四索も先に処理できる牌ではなく、苦しい放銃となった。

東2局0本場
前局5,200をアガった佐藤が配牌ドラ暗刻のチャンス手。

一万七万一索四索六索一筒二筒三筒三筒三筒西発発  ドラ三筒

しかし、ツモが伸びず、発も鳴けない。そうしている間にも他者の手は進み、鮎川に2,000の放銃となった。
その鮎川の牌姿は、

二万三万七万八万九万七索八索九索中中  チー九筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き

MAXチャンタ、三色の跳満になる可能性のある手を、2枚目の九筒を9巡目に迷わず仕掛けた。四万引きはともかく、六筒を引いたときは確かに不本意だが、なかなか仕掛けにくい手ではないだろうか。この辺りは、打点だけにとらわれず、場況や相手との距離感などを考え、鍛錬された鮎川の強さの1つであろう。

東4局1本場
10巡目、鮎川からリーチが入る。

四万五万五万六万六万七万七索九索五筒五筒八筒八筒八筒  ドラ五筒

そこに、親の佐藤から15巡目にリーチが入る。

七索八索九索二筒三筒四筒五筒五筒六筒六筒六筒発発  リーチ

両者ともにドラ2。後にカン八索でリーチは決めていた、と鮎川が話し、自信があった待ちだが、リーチの時点で山に2枚。すぐに1枚他家が引き、佐藤がリーチを打った時点では、鮎川の待ちは1枚。佐藤の待ちは発が2枚。両者ともアガれず、ハイテイまで勝負は縺れた。南家の鮎川、ハイテイ牌を少し力強く河に放った。
「ロン。」
それは佐藤の声だった。鮎川はホウテイで発を掴み、12,000は12,300の放銃。
暫定トップの鮎川、大きな失点となった。

東3局2本場
西家・小塚、8巡目にテンパイ。

二万二万一索一索八索八索二筒二筒五筒五筒東東西  ドラ八索

このテンパイに飛び込んだのは土本。2巡前に切った西を再度引き、これが小塚の6,400に捕まる。
この後、南場に入り、小場で場が回っていき、ほとんど点棒の動きがないまま、4回戦を終えた。

4回戦成績
佐藤+22.6P 小塚+7.3P 土本▲11.7P 鮎川▲18.2P

4回戦終了時
佐藤+51.6P 小塚+27.3P 鮎川+25.4P 越川+6.3P 土本▲10.6P

5回戦(起家から土本、佐藤、越川、小塚)抜け番:鮎川

静岡リーグ決勝戦は、この5回戦が1つの区切りとなる。5回戦を終えた時点で、ポイントが最下位の者は、残す6回戦を前にして敗退となる。
最終的に目指すところは、優勝であることは間違いない。しかし、ここで敗退となってしまっては最終戦を目前にしてその優勝の二文字は、消えて無くなってしまうのだ。
卓上で戦っている全ての選手がこの5回戦、全力を尽くし戦ってくるだろう。

東1局0本場
ここまで、なんとかしがみ付いて来たものの、現状トータルポイント最下位の土本の親番。
その土本が魅せる。10巡目、

三索三索四索五索五索七索八索九索六筒六筒  カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ドラ三索

12,000のテンパイを果たす。そして、次巡ツモ三索
ここで、土本は打四索でリーチ。ツモリ三暗刻のテンパイを取る。
するとリーチの同巡、すでに七対子のテンパイを果たしていた越川から六索が打ち出され、嫌な予感がしたのだが、その予感とは裏腹に、16巡目、土本は力強く五索を引き付けた。

東4局0本場
北家・越川の配牌。

三万五万六万四索五筒東東南西白白発中  ドラ一万

ここから、四万東南三万白と引き入れ、以下のテンパイ。

三万三万四万五万六万東東東南南白白白

このテンパイに飛び込んだのは、タンヤオ三色のテンパイをしていた佐藤。痛い8,000の放銃となった。

南1局0本場
10巡目西家・越川、

六万七万八万四索五索六索一筒二筒三筒五筒六筒七筒白  ドラ白

ドラ単騎のリーチ。
次巡、親番土本、

二万二万四万四万六万七索七索八索八索四筒四筒白白

ドラを引き、七対子ドラ2テンパイ。
ここに飛び込んでしまったのは、小塚。痛恨の9,600の放銃。

南1局2本場
ここでも土本。11巡目、メンゼンで我慢し、ようやくテンパイしリーチ。

六万七万八万一索二索三索六索七索八索六筒七筒南南  ドラ中

安目だが、佐藤から2,000は2,600のアガリ。

南1局3本場
またしても土本。8巡目、

一万二万三万六万七万八万三索四索一筒一筒四筒五筒六筒  ドラ九万

ヤミテンを選択。勢いがある親番、リーチもありだが、ドラ引きがあるため慎重にヤミテンとする。15巡目、700は1,000オールのツモ。
仕掛けが2件入り、紙一重のアガリであった。

南3局1本場
10巡目、西家土本、中をポンしテンパイ。

二万二万二万四万五万六万南南西西  ポン中中中  ドラ四筒

そこにドラ2の佐藤が攻め返す。が、西家のホンイツの仕掛けに対し、西のトイツ落とし。
これが土本に捕まり、8,000の放銃。

南4局0本場
オーラスを迎えた。親番小塚、苦しいながらもリーチが掛かる。

一万二万三万一索二索三索六索七索八索二筒二筒四筒四筒  ドラ九索

このリーチ、2巡目に一筒を切っていることもあるが、ほぼ足止めのリーチ。しかし、このリーチに佐藤が押す。そしてこの勝負は佐藤に軍配が上がる。400・700。
この瞬間、小塚の敗退が決まった。ここで敗退となった小塚だが、イメージとは違い、非常に丁寧にしっかりと場を見極め、繊細な麻雀を魅せてくれた。また成長した姿をこの決勝の舞台で見せてくれることを期待したい。

5回戦成績
土本+38.3P 越川+7.7P 小塚▲15.1P 佐藤▲30.9P

5回戦終了時
土本+27.7P 鮎川+25.4P 佐藤+20.7P 越川+14.0P 小塚+12.2(敗退)

6回戦(起家から鮎川、佐藤、越川、土本)

最終6回戦は、トータルポイント2位、3位、4位、1位の順に、東家、南家、西家、北家の並びとなる。
ここまでの僅差で最終戦を向かえることは非常に稀だろう。
誰もが現実的に優勝の可能性があるだけに最後まで白熱した戦いとなりそうだ。

東1局0本場
開局、最初にアガリをものにしたのは、南家・佐藤。14巡目、

六万七万二索二索三索四索四索三筒四筒五筒六筒六筒発  ツモ三索  ドラ発

絶好の三索を引き入れテンパイ、ヤミテンに構える。ドラの発を打ってテンパイだが、この同巡に親の鮎川がツモ切ったドラに合わせて打つことができ、他家に目立つことなくテンパイすることができた。
さらに八万は親の現物。ここは丁寧にヤミテンとし、鮎川から3,900のアガリとなった。

東3局0本場
前局500・1,000のアガリをした親番越川、5巡目テンパイ、リーチ。

六万七万八万一索一索一索三索四索五索五索六索五筒五筒  リーチ  ドラ八筒

10巡目、西家の鮎川が追いつく。

四万五万五万六万六万七万六索七索二筒二筒五筒六筒七筒  リーチ

高目三色のリーチ。五索が1枚、八索が2枚、最後の五索の行き着くところは無情にも越川であった。

東4局0本場
5回戦大きなトップで一気に優勝争いに加わった土本、この半荘はここまで無理せずチャンスを窺ってきた。そして迎えた親番、理想的なテンパイが入る。

四万四万三索四索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ドラ東

メンタンピンの3面張。文句なしのテンパイを果たしもちろんリーチ。そこに無スジをノータイムで切り、佐藤が押し返す。

一万二万四万五万六万六筒七筒九筒九筒九筒東東東

ドラ暗刻の1シャンテン。牌姿的にも十分押し返す手だ。
しかし、リーチに対し押した3枚目の五索が捕まり、5,800放銃。
この手を簡単にオリては勝負にならないが、1シャンテンとテンパイは雲泥の差。
ここは、親の土本に軍配が上がる。

南1局0本場

鮎川、最後の親番で絶好のテンパイが入る。5巡目、

二万三万四万六索六索二筒三筒六筒七筒八筒南南南  ドラ四万

南を暗刻にしドラの四万を引いてのテンパイ。感触としてもかなり手ごたえがあったろう。
ツモれば最良だが、巡目も早く待ち読みの情報量が少ないため、親のリーチと言えども、出アガリの可能性も高い。
ここに飛び込んだのは、土本であった。1シャンテンとなり、現物もないため、避けようがない放銃であったと割り切ることができれば、まだ致命傷にはならない。自然な形で他者のアガリ牌が出て行ってしまうことをマイナスと捉えることもできるが、この優勝が掛かった最終戦ではあまり引きずらないことが大切であろう。

南1局1本場
44,600のトップ目に立った鮎川。しかし、まだ守ろうとして守りきれる点差ではない。ここで、突き放すことができれば優勝がグッと近づく。南ポン、九索ポンと積極的に主導権を握りに行く。九索ポンで打七索、テンパイとなるのだがこの七索が佐藤に捕まる。1,000は1,300の放銃となり最後の親番が終わる。

南2局0本場
今度は佐藤に最後の親番が回る。鮎川が頭一つ抜け出している現状、ここでの加点が非常
に大きい。9巡目、打点こそ低いもののネックのペン七索を仕掛け、チーテンを取りに行く。

四万五万六万四筒四筒四筒六筒中中中  チー七索 左向き八索 上向き九索 上向き  打八万

しかしテンパイ打牌の八万が前巡にテンパイを果たしていた鮎川に3,900の放銃となる。
鮎川としては加点しつつ、局を回すことができ、大きなアガリとなった。

南3局0本場
ここまで、苦しいながらも耐え続け、優勝が見える位置につけてきた越川の親番。
それが功を奏してか、先手でリーチが掛かる。

六万六万九万九万九万一索一索四索四索四索四筒五筒六筒  リーチ  ドラ九索

ツモれば4,000オール、一気に鮎川の背中が見える。鮎川は前に出ないが、9巡目リーチの声。佐藤であった。最後の親番が落ち、優勝するには打点にも制限が掛かるこの局面でリーチが掛かることは高打点は確実。

八万八万六索六索七索七索八索八索九索三筒三筒北北  リーチ

ドラ待ちの七対子。ツモれば3,000・6,000となり、オーラスに最後の希望を繋ぐことができる。
しかし、13巡目越川のアガリ牌の一索を掴んでしまう。
だが、越川からロンの声が聞こえない。
高打点が濃厚な追っかけリーチをもらいながら、シャンポン待ちのアガリ牌を見逃したのだ。

アガっても親番が続くため、これに関しては最良の判断とは言いがたい。しかし、越川もそんなことは百も承知。それでも、自分のツモに賭け、この手をものにし、頂点だけを見ているその気持ちは見ている人に伝わったのではないだろうか。
結果、この局は流局となり、次局2,000の放銃で越川の親が終わった。

南4局0本場
オーラスを向かえた。この時点での順位点込みのトータルポイントは以下の通り。

鮎川+53.1P 佐藤+19.0P 土本+18.5P 越川▲2.8P

現実的には、鮎川と親番の残る土本の一騎打ち。鮎川が絶対有利なことは間違いないが、土本も十分逆転可能なポイント差だ。
この緊迫した局面で、土本が勝負強さを魅せる。6巡目にリーチが掛かる。

二万三万四万六万七万三索三索三索四索四索六筒七筒八筒  リーチ  ドラ九索

さらに、この状況下において鮎川に安牌が1枚もない。鮎川の中でギリギリまでアガリに向かう、1回の放銃は良しと言う考えがあったようだが、少し距離感がずれていたか。前に出るしかない鮎川は当たってもなんら不思議はない、むしろ危険と思われる牌を切り飛ばしていく。しかし、六索を通しスジとなったドラの九索を引き、長考。六索が通ったことで、当たりにくい牌となったが、万が一当たれば、7,700以上が確定する牌でもある。そこで鮎川はオリることに。
すると、土本が八万をツモ。2,000オールのアガリ。鮎川とのポイント差が、8,000詰まった。

南4局1本場
土本の配牌。

三万三万四万五万七万七万八万三索五索九索三筒七筒西白  ドラ一筒

鮎川の配牌。

五万七万四索四索五索七索八索一筒一筒二筒七筒九筒西

土本は高打点の可能性もあるまずまずの配牌。鮎川はドラ2だが、ここで打点は不必要なため、スピードがなにより重要である。できれば役を付けたい鮎川としては少し時間が掛かりそうな配牌と言える。
しかし、その鮎川、六万三筒六索と引き入れなんとわずか5巡でテンパイ。

五万六万七万四索四索五索六索七索八索一筒二筒三筒七筒九筒

八索として、テンパイを取るか、打九筒として1シャンテンとし、役ありのテンパイを目指すか、またテンパイを取るならリーチを打つのか、様々な選択肢がある中で鮎川は八索切りのヤミテンを選択。
テンパイを取る理由としては、やはり第一にダイレクトの八筒ツモを逃したくないのが1つ。それに加え、六筒引きのピンフの手変わりだけでなく、五筒引きも三色になり、手変わりの牌が2種あることが挙げられる。
そして13巡目...鮎川が八筒を力強くツモリ、鮎川の優勝が決まった。

6回戦成績
鮎川+28.0P 土本▲2.3P 佐藤▲6.3P 越川▲20.4P

最終ポイント
鮎川+53.4P 土本+25.4P 佐藤+14.4P 越川▲5.4P 途中敗退:小塚

第22回静岡リーグは、東京本部鮎川プロの優勝で幕を閉じた。静岡支部発足以来、2人目の快挙となる静岡リーグ両リーグ制覇。毎度、遠路はるばる静岡の地までお越しいただき、長期にわたり静岡リーグに参加してくださっていること、また、その麻雀に対する姿勢にも頭が下がる次第だが、こうして静岡の両タイトルを獲られたことは、尊敬に値するすばらしい実績として静岡の歴史に名を刻まれたことをとても嬉しく思う。

鮎川プロ、本当におめでとうございました。
そして、熱い闘牌で感動を与えてくれた決勝進出者の方々お疲れ様でした。

静岡プロリーグ レポート/第22回静岡リーグ決勝戦観戦記

2月16日。
第22回静岡リーグ決勝戦の日を迎えた。
外気は冷たく、凍えるような寒さが押し寄せる。そんな寒さを忘れさせる熱い戦いが今始まる。
静岡リーグ決勝戦は、予選通過順に、1位+40P、2位+30P、3位+20P、4位+10P 、5位+0Pとアドバンテージが与えられる。
全6回戦行われ、5回戦終了時にポイント最下位の者が敗退となり(各1回抜け番)、最終1回戦を行い、トータルポイントがトップの者が優勝となる。
まず、ここでは選手紹介に加え、決勝直前の選手たちにコメントをいただいた。
1位通過 中部本部 佐藤あいりプロ
(初出場)
2回目の出場、さらに1位通過で初の決勝進出を果たしたのは、中部本部所属の佐藤あいりプロ。
その持ち味といえば、やはり攻撃力だろう。手数も多く、攻めながら自分のペースに持って行き、場をリードする。対局すると、『戦いにくい、やりづらい』そう感じる人も多いのではないだろうか。
決勝戦では、+40Pというアドバンテージがどう作用するかが見所だろう。
佐藤プロ「平常心で打てるようにがんばりたい。」
2位通過 中部本部 越川清一プロ
(2回決勝進出、優勝0回)
6期ぶり3回目の出場となったのは、こちらも中部本部所属の越川清一プロ。越川プロも佐藤プロ同様、攻撃力が持ち味。1節で100P近くポイントを叩き出すことも珍しくない。しかし、今期注目すべきは、20戦でラスが0回ということだ。攻撃は最大の防御という言葉があるが、正にその言葉が合う選手だろう。
越川プロ「平常心で打つ。」
3位通過 東京本部 鮎川卓プロ
(2回決勝進出、優勝0回)
3位通過となったのは、静岡プロリーグを制したことのある東京本部所属の鮎川卓プロ。静岡プロリーグ、静岡リーグ共に相性抜群。両リーグ制覇となるか。
全局参加型であり、攻撃的な印象を受けるが、非常に繊細で淡白な放銃は少ない。場況判断、アガリの精度が高く安定した成績を残す。優勝争いに絡んでくることは間違いないだろう。
鮎川プロ「自分の力を全部出したい。」
4位通過 一般参加 小塚旭さん
(初出場)
2回目の参加で決勝進出となったアマチュアの小塚旭さん。私の第一印象としては、これまで牌に多く触れてきたことがよくわかる美しい牌捌き。ここまで数多く麻雀を打ってきたことだろう。麻雀の内容も非常に丁寧、時に大胆にとメリハリのある麻雀を打つ。
決勝戦でも、持ち前の思い切りの良さで戦い抜いてくれるはずだ。
小塚さん「いつもと変わらず打てれば・・・」
5位通過 一般参加 土本伸之さん
(初出場)
初出場を果たした一般の土本伸之さん。第1節から終始安定した成績を残しての決勝進出。場況判断が冷静で、一打一打丁寧に打つ印象を受ける。しかし、ここぞというときは、勢い良く点数を加点する能力もある。予選ポイントを苦とせず、あまり意識しないことが重要だろう。
土本さん「いつも通り打つ。緊張を楽しみたい。」
以上5名による戦いとなる。
今回の決勝直前のコメントで、「平常心、いつも通り」等のコメントが多かった。よく耳にする言葉であるが、決勝戦という特別な舞台において、その重要性は極めて高い。そして決して簡単なことではない。いつも通り自分の麻雀を打つことが最良の結果を生むことに繋がるのではないか。各者とも是非とも後悔のない麻雀を打ってほしい。
(以下文章中敬称略)
1回戦(起家から鮎川、佐藤、越川、土本)抜け番:小塚
東1局0本場
いよいよ1回戦スタート。まず、それぞれの配牌を見てみよう。
起家・鮎川、
四万四万四万七万一索二索三索四索六索八索三筒五筒白中  ドラ七索
南家・佐藤、
一万三万七万七万九万三筒六筒七筒八筒八筒九筒東中
西家・越川、
一万三万五万六万七万八万九万三索三索四索五索西北
北家・土本、
二万六万九万八索八索九索二筒三筒南南南発発
4者とも好配牌と言えよう。1回戦東1局から波乱の幕開けか。
テンパイ一番乗りは、北家・土本。順調にツモが伸び先制リーチ。
そして進むこと17巡目、力強く九索を引き、3,000・6,000。最高のスタートを切った。
七索七索八索八索九索一筒二筒三筒南南南発発  リーチ  ツモ九索
一方、鮎川は跳満の親かぶり。苦しいスタートとなったように思えるが、仮に土本がヤミテンを選択していると、鮎川が九索をすぐ掴み、8,000の放銃となっていた公算が高い。
6,000の失点と8,000の失点、あまり変わらないように考えることもできるが、鮎川はこの失点をどう感じたのだろうか。
東2局0本場
先手を取ったのは、北家・鮎川。打点こそ低いが、場況も含め、最終形の強さからピンフのみのリーチ。
二万三万四万六万七万八万七索八索九索二筒三筒西西  リーチ  ドラ八筒
そして、すぐさま親の佐藤もリーチ。
一万一万三索四索五索七索八索九索二筒三筒四筒六筒八筒  リーチ
さらに同巡に越川からもリーチの声が・・・
しかし、リーチ宣言牌が佐藤のカン七筒に捕まる。
越川の牌姿は、
三万三万五万五万一筒一筒二筒五筒五筒八筒八筒白白
ドラ2の七対子。打二筒としていれば放銃は免れた。しかし、佐藤の捨て牌に、2巡目に六筒が放たれ、その後さらに2枚六筒が切られている。二筒が裏スジであること、六筒が3枚見えていてワンチャンスになっていること、ドラ表示牌であることで打七筒となった。
このアガリは佐藤の柔軟な手組みが生んだアガリであった。
佐藤はメンツ候補が十分でない牌姿で、トイツの六筒を1枚はずし、その後ドラの八筒をひき、テンパイに至った。孤立牌に簡単に手を掛けなかったところを見ると、佐藤は落ち着いた立ち上がりを果たしたと言えよう。
東3局0本場
親番が落ちた佐藤、配牌ドラ2のチャンス手。そして6巡目にあっさりテンパイ。
三万四万五万四索四索五索六索六索八索八索三筒四筒五筒  ドラ四索
2巡後、三索を引き
三万四万五万三索四索四索五索六索八索八索三筒四筒五筒
高目、跳満のテンパイ。しかし、この時すでに土本もテンパイ。鮎川にも仕掛けが入る。おそらく、この2人は、二索五索は止まらない。佐藤優勢と思われたが、鮎川のホンイツの1,000・2,000に阻まれる。
南1局1本場
1回戦南場に突入。ここまで、決定的なアガリはないものの、佐藤の牌の巡りが非常によい。
越川は少し出遅れたか。
ここでも佐藤に本手のテンパイが入る。
13巡目、
一索四索四索五索五索六索六索七索七索九索九索九索東東  ドラ三筒
佐藤は打九索とし、メンホン七対子のテンパイを選択。場には一索四索九索が1枚ずつ。
しかしここは土本が、500・1,000でかわす。打一索としていてもアガリはなかったが面白い選択であった。
南2局0本場
親は佐藤。ここでは2巡目にテンパイ、そしてリーチ。しかし、その牌姿は、
三万四万五万六万七万八万五索六索七索九索九索七筒八筒  ドラ四筒
役ありの一手変わり三色、6,000オールまである手を即リーチ。2巡目というスピードでこれまで手が入っている状態でのこのリーチ。
結果は、リーチの2巡後に八索を引き、手変わりがあった。九筒で出アガるため、そこだけ見れば結果は同じだが、相手に与える印象は変わってくるだろう。
1回戦は、開局に跳満をアガリ、点棒を減らすことなく終えた土本がトップ。
鮎川も持ち前の粘り強さで原点復帰し浮きの2着。
苦しいスタートとなったのは越川のように見えるが、手が入るのに、アガリがつかない佐藤の状態のほうが危険信号かもしれない。両者ともこの後、どういった立て直しを見せてくれるのだろうか。
1回戦成績
土本+16.8P 鮎川+5.8P 佐藤▲5.3P 越川▲17.3P
1回戦終了時
佐藤+34.7P 鮎川+25.8P 土本+16.8P 越川+12.7P 小塚+10.0P
2回戦(起家から越川、佐藤、鮎川、小塚)抜け番:土本
1回戦抜け番だった小塚はここが初戦となる。
他の選手の初戦の状態を見て、どういう戦い方をするのか注目したい。
東1局0本場
その小塚が、2回戦最初のアガリとなる500・1,000を7巡目にあっさりツモ。
四万五万六万四索六索七索八索九索五筒六筒七筒発発  ツモ五索  ドラ四万
三色、ソウズを縦に引いてのシャンポンの手変わりをする前にテンパイから1巡でのアガリ。
こういったアガリをどう捉えるかで、自分の調子、流れを計る材料となり得ると私は考える。
東2局0本場
1回戦ラスとなった越川が12巡目リーチの宣言。
六万六万六万四索五索六索七筒八筒九筒西西発発  ドラ六万
ドラ暗刻のリーチもリーチ宣言牌が鮎川の2,000に放銃となる。
悪い展開が続いているのか。何か浮上のきっかけを掴みたいところだ。
東3局0本場
親鮎川、配牌ドラ2のチャンス手。5巡目、
三万四万四万六万二索二索三索五筒五筒六筒七筒北北  ツモ三万  ドラ北
ここで鮎川はなんと打六筒。メンツ手を見切り、七対子に決め打つ。私は、メンツ手と七対子どちらも視野に入れ、打六万とするが、この決勝の舞台で打六筒とできる思い切りの良さ、勇気に私は関心させられた。
しかし、実際この局は、トイツ場と言える状態であったが、河にトイツを3つ並べてしまったことでテンパイを逃し、小塚のアガリとなった。
プロとして、牌効率や牌理といったものを知ることは当然必須であるが、こういった打牌にも注目して観戦すると非常におもしろい。
南4局0本場
ここまで多くのアガリをものにしている、親番の小塚がここでも4巡目先制リーチ。
一索二索三索三索四索五索七索八索四筒四筒東東東  ドラ九万
巡目も早く、ホンイツまで伸びる可能性のある手だが小塚はリーチを選択。
結果は、1人テンパイで流局。
続く、南4局1本場も打点こそ見込めないもののスピードには申し分ない配牌で、500は600オールと加点し、トップを決めた。初の決勝戦の滑り出しとしては上出来の結果となった小塚。順位ポイントを加えても3位に浮上。混戦のまま3回戦に進んだことが吉と出るのか。
2回戦成績
小塚+16.0P 鮎川+4.1P 佐藤▲5.7P 越川▲14.4P
2回戦終了時
鮎川+29.9P 佐藤+29.0P 小塚+26.0P 土本+16.8P 越川▲1.7P
3回戦(起家から越川、鮎川、土本、小塚)抜け番:佐藤
まだ2回戦を終えたところだが、トータルポイントが非常に均衡している。さまざまな試合展開が考えられたが、ここから各選手がどういった戦略、戦い方をしていくのかにも注目したい。
東1局0本場
親番越川、
二万三万四万四万三索四索六索二筒四筒六筒七筒南西白  ドラ九索
この配牌からほぼ無駄ヅモなしで7巡目にテンパイ。
二万三万四万七万七万三索四索五索二筒三筒四筒六筒七筒
安目の五索を引いてのテンパイだがここは十分。しかし、五筒八筒が引けない。
そうこうしている間に、16巡目にテンパイを果たした小塚が1,300・2,600のツモ。
1回戦、2回戦苦しんだ越川がここでも苦戦を強いられる。アガれないこともそうだが、さらに追いつかれ、他家にアガリを付けられる。苦しい展開はまだ変わらない。
東2局0本場
親番鮎川、3巡目に七対子テンパイ、リーチ。
二万二万八万八万九万九万五索五索西西北北白  リーチ  ドラ二索
そこに、親の1人旅にさせまいと同巡越川が仕掛ける。
しかし、この仕掛けによって放った白が放銃となる。その時、越川の牌姿は、
三万五万七万三索四索六索二筒四筒五筒七筒八筒東白中
ここから四万をチーして打白
ここまで、本調子には程遠い越川。焦りなのか、気負いなのか、きっかけを作ろうとしているのか、私には見えない何かを越川から感じた。
東3局0本場
前局放銃となった西家・越川が積極的に仕掛けていく。2巡目のTをポン。10巡目八チーでテンパイ。
一索二索三索七筒九筒発発  チー八万 左向き七万 上向き九万 上向き  ポン東東東  ドラ二索
15巡目、鮎川から3,900のアガリとなる。
このアガリが越川にとっても大きなきっかけとなるのだろうか。
南1局1本場
粘り強く連荘を果たした越川、5巡目テンパイしリーチ。
二万二万七万八万九万七索八索九索三筒四筒五筒発発  リーチ  ドラ二筒
1シャンテンの形は、
二万二万七万八万七索八索九索三筒四筒五筒七筒発発  ツモ九万
入り目が九万で、三色の渡りも見えるが越川はリーチを選択。
これが、すぐに2,000は2,300のアガリとなる。
南1局2本場
ここでも先手は越川。13巡目にリーチ。
一万二万三万二筒三筒三筒四筒四筒六筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ中
しかし、鮎川16巡目に追いつき、リーチ。
二万三万二索三索四索七索八索九索三筒四筒五筒中中  リーチ
ハイテイで鮎川が一をツモり、2,000・4,000は2,200・4,200。
勢いに乗りかけた越川の親番を落とし、自分自身にも非常に大きな満貫のアガリとなった。
南3局1本場
7巡目、北家・鮎川リーチ。
四万四万七万七万八万八万九万九万四索五索二筒三筒四筒  リーチ  ドラ八索
三索六索は山に6枚。これをすぐにツモリ、1,300・2,600。一時は、23,700のラスだった鮎川も持ち前の粘り強さで37,800のトップまで急浮上。
南4局1本場
前局2,000をアガリ、連荘の小塚。ここは粘りを見せたいところだ。13巡目、
一万一万二万三万三万四筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒  ドラ発
テンパイを果たす。七対子、リャンペーコーのテンパイ。普通ならもちろん打八筒とするところだが、二万が2枚切れであることから打二万とする。すると、次巡のツモはまさかの二万。痛恨の4,000オールのアガリ逃し。
そしてこのアガリ逃しが、越川の2,000・4,000を生む。
このアガリで越川は、本日初の浮きに終わることとなった。
3回戦成績
鮎川+13.7P 越川+8.0P 小塚▲6.0P 土本▲15.7P
3回戦終了時
鮎川+43.6P 佐藤+29.0P 小塚+20.0P 越川+6.3P 土本+1.1P
4回戦(起家から小塚、土本、佐藤、鮎川)抜け番:越川
3回戦を終えたこの時点で、トップと5位との差が僅か40Pと混戦となっている。
まだまだ誰が優勝してもおかしくはない展開だ。
東1局0本場
まずは、西家・佐藤、9巡目リーチが入る。
四万四万八万八万八万五索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ドラ四筒
親番小塚も次巡にテンパイし追いつく。しかし、七対子のテンパイで、打牌選択は暗刻から1枚切るしかない。
五万五万七万二索二索三索三索四索四索四索五索五索七筒  ツモ七万
形は良いが、現物は2のみでテンパイをとらないことは難しい。
四索も先に処理できる牌ではなく、苦しい放銃となった。
東2局0本場
前局5,200をアガった佐藤が配牌ドラ暗刻のチャンス手。
一万七万一索四索六索一筒二筒三筒三筒三筒西発発  ドラ三筒
しかし、ツモが伸びず、発も鳴けない。そうしている間にも他者の手は進み、鮎川に2,000の放銃となった。
その鮎川の牌姿は、
二万三万七万八万九万七索八索九索中中  チー九筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き
MAXチャンタ、三色の跳満になる可能性のある手を、2枚目の九筒を9巡目に迷わず仕掛けた。四万引きはともかく、六筒を引いたときは確かに不本意だが、なかなか仕掛けにくい手ではないだろうか。この辺りは、打点だけにとらわれず、場況や相手との距離感などを考え、鍛錬された鮎川の強さの1つであろう。
東4局1本場
10巡目、鮎川からリーチが入る。
四万五万五万六万六万七万七索九索五筒五筒八筒八筒八筒  ドラ五筒
そこに、親の佐藤から15巡目にリーチが入る。
七索八索九索二筒三筒四筒五筒五筒六筒六筒六筒発発  リーチ
両者ともにドラ2。後にカン八索でリーチは決めていた、と鮎川が話し、自信があった待ちだが、リーチの時点で山に2枚。すぐに1枚他家が引き、佐藤がリーチを打った時点では、鮎川の待ちは1枚。佐藤の待ちは発が2枚。両者ともアガれず、ハイテイまで勝負は縺れた。南家の鮎川、ハイテイ牌を少し力強く河に放った。
「ロン。」
それは佐藤の声だった。鮎川はホウテイで発を掴み、12,000は12,300の放銃。
暫定トップの鮎川、大きな失点となった。
東3局2本場
西家・小塚、8巡目にテンパイ。
二万二万一索一索八索八索二筒二筒五筒五筒東東西  ドラ八索
このテンパイに飛び込んだのは土本。2巡前に切った西を再度引き、これが小塚の6,400に捕まる。
この後、南場に入り、小場で場が回っていき、ほとんど点棒の動きがないまま、4回戦を終えた。
4回戦成績
佐藤+22.6P 小塚+7.3P 土本▲11.7P 鮎川▲18.2P
4回戦終了時
佐藤+51.6P 小塚+27.3P 鮎川+25.4P 越川+6.3P 土本▲10.6P
5回戦(起家から土本、佐藤、越川、小塚)抜け番:鮎川
静岡リーグ決勝戦は、この5回戦が1つの区切りとなる。5回戦を終えた時点で、ポイントが最下位の者は、残す6回戦を前にして敗退となる。
最終的に目指すところは、優勝であることは間違いない。しかし、ここで敗退となってしまっては最終戦を目前にしてその優勝の二文字は、消えて無くなってしまうのだ。
卓上で戦っている全ての選手がこの5回戦、全力を尽くし戦ってくるだろう。
東1局0本場
ここまで、なんとかしがみ付いて来たものの、現状トータルポイント最下位の土本の親番。
その土本が魅せる。10巡目、
三索三索四索五索五索七索八索九索六筒六筒  カン一索 上向き一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ドラ三索
12,000のテンパイを果たす。そして、次巡ツモ三索
ここで、土本は打四索でリーチ。ツモリ三暗刻のテンパイを取る。
するとリーチの同巡、すでに七対子のテンパイを果たしていた越川から六索が打ち出され、嫌な予感がしたのだが、その予感とは裏腹に、16巡目、土本は力強く五索を引き付けた。
東4局0本場
北家・越川の配牌。
三万五万六万四索五筒東東南西白白発中  ドラ一万
ここから、四万東南三万白と引き入れ、以下のテンパイ。
三万三万四万五万六万東東東南南白白白
このテンパイに飛び込んだのは、タンヤオ三色のテンパイをしていた佐藤。痛い8,000の放銃となった。
南1局0本場
10巡目西家・越川、
六万七万八万四索五索六索一筒二筒三筒五筒六筒七筒白  ドラ白
ドラ単騎のリーチ。
次巡、親番土本、
二万二万四万四万六万七索七索八索八索四筒四筒白白
ドラを引き、七対子ドラ2テンパイ。
ここに飛び込んでしまったのは、小塚。痛恨の9,600の放銃。
南1局2本場
ここでも土本。11巡目、メンゼンで我慢し、ようやくテンパイしリーチ。
六万七万八万一索二索三索六索七索八索六筒七筒南南  ドラ中
安目だが、佐藤から2,000は2,600のアガリ。
南1局3本場
またしても土本。8巡目、
一万二万三万六万七万八万三索四索一筒一筒四筒五筒六筒  ドラ九万
ヤミテンを選択。勢いがある親番、リーチもありだが、ドラ引きがあるため慎重にヤミテンとする。15巡目、700は1,000オールのツモ。
仕掛けが2件入り、紙一重のアガリであった。
南3局1本場
10巡目、西家土本、中をポンしテンパイ。
二万二万二万四万五万六万南南西西  ポン中中中  ドラ四筒
そこにドラ2の佐藤が攻め返す。が、西家のホンイツの仕掛けに対し、西のトイツ落とし。
これが土本に捕まり、8,000の放銃。
南4局0本場
オーラスを迎えた。親番小塚、苦しいながらもリーチが掛かる。
一万二万三万一索二索三索六索七索八索二筒二筒四筒四筒  ドラ九索
このリーチ、2巡目に一筒を切っていることもあるが、ほぼ足止めのリーチ。しかし、このリーチに佐藤が押す。そしてこの勝負は佐藤に軍配が上がる。400・700。
この瞬間、小塚の敗退が決まった。ここで敗退となった小塚だが、イメージとは違い、非常に丁寧にしっかりと場を見極め、繊細な麻雀を魅せてくれた。また成長した姿をこの決勝の舞台で見せてくれることを期待したい。
5回戦成績
土本+38.3P 越川+7.7P 小塚▲15.1P 佐藤▲30.9P
5回戦終了時
土本+27.7P 鮎川+25.4P 佐藤+20.7P 越川+14.0P 小塚+12.2(敗退)
6回戦(起家から鮎川、佐藤、越川、土本)
最終6回戦は、トータルポイント2位、3位、4位、1位の順に、東家、南家、西家、北家の並びとなる。
ここまでの僅差で最終戦を向かえることは非常に稀だろう。
誰もが現実的に優勝の可能性があるだけに最後まで白熱した戦いとなりそうだ。
東1局0本場
開局、最初にアガリをものにしたのは、南家・佐藤。14巡目、
六万七万二索二索三索四索四索三筒四筒五筒六筒六筒発  ツモ三索  ドラ発
絶好の三索を引き入れテンパイ、ヤミテンに構える。ドラの発を打ってテンパイだが、この同巡に親の鮎川がツモ切ったドラに合わせて打つことができ、他家に目立つことなくテンパイすることができた。
さらに八万は親の現物。ここは丁寧にヤミテンとし、鮎川から3,900のアガリとなった。
東3局0本場
前局500・1,000のアガリをした親番越川、5巡目テンパイ、リーチ。
六万七万八万一索一索一索三索四索五索五索六索五筒五筒  リーチ  ドラ八筒
10巡目、西家の鮎川が追いつく。
四万五万五万六万六万七万六索七索二筒二筒五筒六筒七筒  リーチ
高目三色のリーチ。五索が1枚、八索が2枚、最後の五索の行き着くところは無情にも越川であった。
東4局0本場
5回戦大きなトップで一気に優勝争いに加わった土本、この半荘はここまで無理せずチャンスを窺ってきた。そして迎えた親番、理想的なテンパイが入る。
四万四万三索四索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ドラ東
メンタンピンの3面張。文句なしのテンパイを果たしもちろんリーチ。そこに無スジをノータイムで切り、佐藤が押し返す。
一万二万四万五万六万六筒七筒九筒九筒九筒東東東
ドラ暗刻の1シャンテン。牌姿的にも十分押し返す手だ。
しかし、リーチに対し押した3枚目の五索が捕まり、5,800放銃。
この手を簡単にオリては勝負にならないが、1シャンテンとテンパイは雲泥の差。
ここは、親の土本に軍配が上がる。
南1局0本場
鮎川、最後の親番で絶好のテンパイが入る。5巡目、
二万三万四万六索六索二筒三筒六筒七筒八筒南南南  ドラ四万
南を暗刻にしドラの四万を引いてのテンパイ。感触としてもかなり手ごたえがあったろう。
ツモれば最良だが、巡目も早く待ち読みの情報量が少ないため、親のリーチと言えども、出アガリの可能性も高い。
ここに飛び込んだのは、土本であった。1シャンテンとなり、現物もないため、避けようがない放銃であったと割り切ることができれば、まだ致命傷にはならない。自然な形で他者のアガリ牌が出て行ってしまうことをマイナスと捉えることもできるが、この優勝が掛かった最終戦ではあまり引きずらないことが大切であろう。
南1局1本場
44,600のトップ目に立った鮎川。しかし、まだ守ろうとして守りきれる点差ではない。ここで、突き放すことができれば優勝がグッと近づく。南ポン、九索ポンと積極的に主導権を握りに行く。九索ポンで打七索、テンパイとなるのだがこの七索が佐藤に捕まる。1,000は1,300の放銃となり最後の親番が終わる。
南2局0本場
今度は佐藤に最後の親番が回る。鮎川が頭一つ抜け出している現状、ここでの加点が非常
に大きい。9巡目、打点こそ低いもののネックのペン七索を仕掛け、チーテンを取りに行く。
四万五万六万四筒四筒四筒六筒中中中  チー七索 左向き八索 上向き九索 上向き  打八万
しかしテンパイ打牌の八万が前巡にテンパイを果たしていた鮎川に3,900の放銃となる。
鮎川としては加点しつつ、局を回すことができ、大きなアガリとなった。
南3局0本場
ここまで、苦しいながらも耐え続け、優勝が見える位置につけてきた越川の親番。
それが功を奏してか、先手でリーチが掛かる。
六万六万九万九万九万一索一索四索四索四索四筒五筒六筒  リーチ  ドラ九索
ツモれば4,000オール、一気に鮎川の背中が見える。鮎川は前に出ないが、9巡目リーチの声。佐藤であった。最後の親番が落ち、優勝するには打点にも制限が掛かるこの局面でリーチが掛かることは高打点は確実。
八万八万六索六索七索七索八索八索九索三筒三筒北北  リーチ
ドラ待ちの七対子。ツモれば3,000・6,000となり、オーラスに最後の希望を繋ぐことができる。
しかし、13巡目越川のアガリ牌の一索を掴んでしまう。
だが、越川からロンの声が聞こえない。
高打点が濃厚な追っかけリーチをもらいながら、シャンポン待ちのアガリ牌を見逃したのだ。
アガっても親番が続くため、これに関しては最良の判断とは言いがたい。しかし、越川もそんなことは百も承知。それでも、自分のツモに賭け、この手をものにし、頂点だけを見ているその気持ちは見ている人に伝わったのではないだろうか。
結果、この局は流局となり、次局2,000の放銃で越川の親が終わった。
南4局0本場
オーラスを向かえた。この時点での順位点込みのトータルポイントは以下の通り。
鮎川+53.1P 佐藤+19.0P 土本+18.5P 越川▲2.8P
現実的には、鮎川と親番の残る土本の一騎打ち。鮎川が絶対有利なことは間違いないが、土本も十分逆転可能なポイント差だ。
この緊迫した局面で、土本が勝負強さを魅せる。6巡目にリーチが掛かる。
二万三万四万六万七万三索三索三索四索四索六筒七筒八筒  リーチ  ドラ九索
さらに、この状況下において鮎川に安牌が1枚もない。鮎川の中でギリギリまでアガリに向かう、1回の放銃は良しと言う考えがあったようだが、少し距離感がずれていたか。前に出るしかない鮎川は当たってもなんら不思議はない、むしろ危険と思われる牌を切り飛ばしていく。しかし、六索を通しスジとなったドラの九索を引き、長考。六索が通ったことで、当たりにくい牌となったが、万が一当たれば、7,700以上が確定する牌でもある。そこで鮎川はオリることに。
すると、土本が八万をツモ。2,000オールのアガリ。鮎川とのポイント差が、8,000詰まった。
南4局1本場
土本の配牌。
三万三万四万五万七万七万八万三索五索九索三筒七筒西白  ドラ一筒
鮎川の配牌。
五万七万四索四索五索七索八索一筒一筒二筒七筒九筒西
土本は高打点の可能性もあるまずまずの配牌。鮎川はドラ2だが、ここで打点は不必要なため、スピードがなにより重要である。できれば役を付けたい鮎川としては少し時間が掛かりそうな配牌と言える。
しかし、その鮎川、六万三筒六索と引き入れなんとわずか5巡でテンパイ。
五万六万七万四索四索五索六索七索八索一筒二筒三筒七筒九筒
八索として、テンパイを取るか、打九筒として1シャンテンとし、役ありのテンパイを目指すか、またテンパイを取るならリーチを打つのか、様々な選択肢がある中で鮎川は八索切りのヤミテンを選択。
テンパイを取る理由としては、やはり第一にダイレクトの八筒ツモを逃したくないのが1つ。それに加え、六筒引きのピンフの手変わりだけでなく、五筒引きも三色になり、手変わりの牌が2種あることが挙げられる。
そして13巡目...鮎川が八筒を力強くツモリ、鮎川の優勝が決まった。
6回戦成績
鮎川+28.0P 土本▲2.3P 佐藤▲6.3P 越川▲20.4P
最終ポイント
鮎川+53.4P 土本+25.4P 佐藤+14.4P 越川▲5.4P 途中敗退:小塚
第22回静岡リーグは、東京本部鮎川プロの優勝で幕を閉じた。静岡支部発足以来、2人目の快挙となる静岡リーグ両リーグ制覇。毎度、遠路はるばる静岡の地までお越しいただき、長期にわたり静岡リーグに参加してくださっていること、また、その麻雀に対する姿勢にも頭が下がる次第だが、こうして静岡の両タイトルを獲られたことは、尊敬に値するすばらしい実績として静岡の歴史に名を刻まれたことをとても嬉しく思う。
鮎川プロ、本当におめでとうございました。
そして、熱い闘牌で感動を与えてくれた決勝進出者の方々お疲れ様でした。

第88回『先を読む力』

うーむ。
この書いている中級講座なんですが、半年6回で1クールだと思っており、前回の更新でお疲れ様でした!
と、なると思っていたらまさかの続行。

現在3/31の23時。締切は3/31でございます。どうしてこうなった。

そんな前置きはさておいて、今回は先を読む力について書いていこうと思います。

将棋や囲碁でプロの棋士の方が、「○○手先まで読む」みたいな事をよく聞きます。
それじゃ麻雀において先を読むって何でしょうか。

下家は次にこれを切る。対面が次巡にツモアガって局が終わる。
そんなん読むのはちょっと無理です。
まぁ何を切るってのは特殊な状況下において限りなく正解を求める事は可能ですが。
終盤のトイツ落としなんかが当てはまりますね。

麻雀において先を読むというのは、今後の展開を予想するって事なんじゃないかと思っています。
序盤の捨て牌から、この人はこの局攻めてくるな、とか。
リーチに対して無筋を切る人がいたら、この局は出アガリで決着するかな、とか。

もっと細かく考えれば、この人放銃が続いて熱くなっている、とか。
なんかこの人あまり機嫌良くなさそう、とか。

こういった情報から、自分なりにそれじゃこの後進んでいったら、どうなるんだろうと考えてみると、
いざそういった状況になったとき、例え理不尽な出来事が目の前で起きたとしても、精神のブレを小さく保つ事ができるんじゃないでしょうか。

ちょっと変な例えですが、道を歩いていて、前を向いて歩いていたら自転車が横を通るのと、携帯を弄りながら歩いていて、自転車が横を通るのでは、自転車に対する心構えが大きく違いますよね。
今後起きるであろう出来事に対して、意識をしているのとしていないのでは、対応が変わります。

麻雀にも言えることで、国士っぽい捨て牌をしている相手に対して、何も考えずに危険牌を切るのと、国士の可能性を考えた上で切るのでは、結果放銃してしまったとしても、その後の精神的なダメージは前者後者では大きく異なるでしょう。

対人で争う競技やゲームにおいて、メンタルは非常に大きな役割を持ちます。
どんな上級者だったとしても、一度バランスを崩してしまえば、元に戻すのは非常に難しく、打たなくていい牌を打ってしまったり、打つべき牌が打てなくなってしまったり、自分の実力を全く発揮することができずに終わってしまう事となってしまうでしょう。

そうならない為にも、常に先の事を考えながら麻雀を打つというのは、非常に大事なのです。

それじゃ具体的にどうすれば。何をすればいいか。
当然の事ですが、まずは意識をすることです。

何も麻雀に限った事ではありません、日常生活の些細な出来事でもいいんです。
通勤時間帯の混んでいる駅で、向こうから人がきたからぶつからない様に前もって避けるとか。
空いている電車で、席に座る時も後に乗ってくる人を考えて1つ飛びになるよう座るとか。
※決して横に太いからじゃございません。先を読むトレーニングの一環です。
とはいっても、自分みたいな体格の人間は、そういう事に気を使うべきだと思いますよ。
ただでさえ、見た目でマイナスイメージ持たれやすいわけですから。

まぁまぁ脱線してしまいましたが、先を読むという事が、どういうことかおぼろげながら見えてきたでしょうか。

それでは次に、場面ごとの説明をしていきたいと思います。

まず、相手ですね。当然人が相手である以上、4人が4通りの考えを持っています。
何度も一緒に麻雀を打った事のある相手なら、この時点で何かしらの情報を手に入れる事ができるはずです。
攻めっ気のある相手ばかりなら、ツモアガリでの決着よりも放銃で決着することが多くなる。
放銃で決着することが多くなるのなら、自分からの放銃を避ければ点数を減らさずに済むかもしれない。

逆に、守備型が多ければ、1人のリーチに対して受けたりオリを選択する事が多くなり、結果、リーチ者の1人旅→ツモアガリで終局のケースが増え、自分のアガリがなければ徐々に点数が削られていくかもしれません。

対戦が始まる前に、こういった展開になるかもしれないということを考えておかないと、実際そういった展開となった時に、

「なんでこっちは良い手なのに脇で放銃しあうんだ」
「なんで毎局毎局ツモられて、悪い事していないのに点数が減るんだ」

と、ネガティブな感情を持ってしまうかもしれません。
実際はそういう展開が予想できていたのに、それに対する対処を怠ったが為の自業自得であるのにも関わらずです。

そういった事にならないよう、せめて相手がどういう打ち手か、ある程度理解できているのならば、対局中に起こる出来事を予め想像し、実際にそれが起きた時に、ネガティブな感情を持たない様に構えておくべきではないでしょうか。

自分は元々短気な性格なので、こういった心構えができていないと、すぐに崩れてしまうんですね。

それでも麻雀プロとなって十数年。
自分なりに努力をした結果、中々そういった短所的な部分を表に出すということはなくなったと思います。

麻雀は非常に理不尽なゲームです。
3面張、5面張がペンチャン、カンチャンに負ける事だってあるし、自分のアガリ牌が全て王牌の中にある事だってあります。

しかし、自分だけに理不尽な事が起こるわけではありません。
4者が4者とも同じ状況下の中で常に戦っているのです。

それでもツイていないとか、何で自分だけと思うのであれば、それはただのミスであるものを自分の都合によって捻じ曲げてしまっているに他ありません。

その瞬間は冷静な判断ができなくて、負けたことに対する原因を自分以外の何かに求めようとしていても、後になって考えれば、自分に原因があるという事がほとんどで、それを受け入れる事ができるか否かで、プレイヤーとしての成長が見込めるものだと思います。

自分が今、伸び悩んでいると考えている方は、ただ漠然と麻雀を打つのではなく、普段とは別の切り口で麻雀というものについて考えてみてはいかがでしょうか。

中級/第88回『先を読む力』

うーむ。
この書いている中級講座なんですが、半年6回で1クールだと思っており、前回の更新でお疲れ様でした!
と、なると思っていたらまさかの続行。
現在3/31の23時。締切は3/31でございます。どうしてこうなった。
そんな前置きはさておいて、今回は先を読む力について書いていこうと思います。
将棋や囲碁でプロの棋士の方が、「○○手先まで読む」みたいな事をよく聞きます。
それじゃ麻雀において先を読むって何でしょうか。
下家は次にこれを切る。対面が次巡にツモアガって局が終わる。
そんなん読むのはちょっと無理です。
まぁ何を切るってのは特殊な状況下において限りなく正解を求める事は可能ですが。
終盤のトイツ落としなんかが当てはまりますね。
麻雀において先を読むというのは、今後の展開を予想するって事なんじゃないかと思っています。
序盤の捨て牌から、この人はこの局攻めてくるな、とか。
リーチに対して無筋を切る人がいたら、この局は出アガリで決着するかな、とか。
もっと細かく考えれば、この人放銃が続いて熱くなっている、とか。
なんかこの人あまり機嫌良くなさそう、とか。
こういった情報から、自分なりにそれじゃこの後進んでいったら、どうなるんだろうと考えてみると、
いざそういった状況になったとき、例え理不尽な出来事が目の前で起きたとしても、精神のブレを小さく保つ事ができるんじゃないでしょうか。
ちょっと変な例えですが、道を歩いていて、前を向いて歩いていたら自転車が横を通るのと、携帯を弄りながら歩いていて、自転車が横を通るのでは、自転車に対する心構えが大きく違いますよね。
今後起きるであろう出来事に対して、意識をしているのとしていないのでは、対応が変わります。
麻雀にも言えることで、国士っぽい捨て牌をしている相手に対して、何も考えずに危険牌を切るのと、国士の可能性を考えた上で切るのでは、結果放銃してしまったとしても、その後の精神的なダメージは前者後者では大きく異なるでしょう。
対人で争う競技やゲームにおいて、メンタルは非常に大きな役割を持ちます。
どんな上級者だったとしても、一度バランスを崩してしまえば、元に戻すのは非常に難しく、打たなくていい牌を打ってしまったり、打つべき牌が打てなくなってしまったり、自分の実力を全く発揮することができずに終わってしまう事となってしまうでしょう。
そうならない為にも、常に先の事を考えながら麻雀を打つというのは、非常に大事なのです。
それじゃ具体的にどうすれば。何をすればいいか。
当然の事ですが、まずは意識をすることです。
何も麻雀に限った事ではありません、日常生活の些細な出来事でもいいんです。
通勤時間帯の混んでいる駅で、向こうから人がきたからぶつからない様に前もって避けるとか。
空いている電車で、席に座る時も後に乗ってくる人を考えて1つ飛びになるよう座るとか。
※決して横に太いからじゃございません。先を読むトレーニングの一環です。
とはいっても、自分みたいな体格の人間は、そういう事に気を使うべきだと思いますよ。
ただでさえ、見た目でマイナスイメージ持たれやすいわけですから。
まぁまぁ脱線してしまいましたが、先を読むという事が、どういうことかおぼろげながら見えてきたでしょうか。
それでは次に、場面ごとの説明をしていきたいと思います。
まず、相手ですね。当然人が相手である以上、4人が4通りの考えを持っています。
何度も一緒に麻雀を打った事のある相手なら、この時点で何かしらの情報を手に入れる事ができるはずです。
攻めっ気のある相手ばかりなら、ツモアガリでの決着よりも放銃で決着することが多くなる。
放銃で決着することが多くなるのなら、自分からの放銃を避ければ点数を減らさずに済むかもしれない。
逆に、守備型が多ければ、1人のリーチに対して受けたりオリを選択する事が多くなり、結果、リーチ者の1人旅→ツモアガリで終局のケースが増え、自分のアガリがなければ徐々に点数が削られていくかもしれません。
対戦が始まる前に、こういった展開になるかもしれないということを考えておかないと、実際そういった展開となった時に、
「なんでこっちは良い手なのに脇で放銃しあうんだ」
「なんで毎局毎局ツモられて、悪い事していないのに点数が減るんだ」
と、ネガティブな感情を持ってしまうかもしれません。
実際はそういう展開が予想できていたのに、それに対する対処を怠ったが為の自業自得であるのにも関わらずです。
そういった事にならないよう、せめて相手がどういう打ち手か、ある程度理解できているのならば、対局中に起こる出来事を予め想像し、実際にそれが起きた時に、ネガティブな感情を持たない様に構えておくべきではないでしょうか。
自分は元々短気な性格なので、こういった心構えができていないと、すぐに崩れてしまうんですね。
それでも麻雀プロとなって十数年。
自分なりに努力をした結果、中々そういった短所的な部分を表に出すということはなくなったと思います。
麻雀は非常に理不尽なゲームです。
3面張、5面張がペンチャン、カンチャンに負ける事だってあるし、自分のアガリ牌が全て王牌の中にある事だってあります。
しかし、自分だけに理不尽な事が起こるわけではありません。
4者が4者とも同じ状況下の中で常に戦っているのです。
それでもツイていないとか、何で自分だけと思うのであれば、それはただのミスであるものを自分の都合によって捻じ曲げてしまっているに他ありません。
その瞬間は冷静な判断ができなくて、負けたことに対する原因を自分以外の何かに求めようとしていても、後になって考えれば、自分に原因があるという事がほとんどで、それを受け入れる事ができるか否かで、プレイヤーとしての成長が見込めるものだと思います。
自分が今、伸び悩んでいると考えている方は、ただ漠然と麻雀を打つのではなく、普段とは別の切り口で麻雀というものについて考えてみてはいかがでしょうか。

第4期宇都宮リーグ準決勝・決勝レポート

年度末のビッグタイトル「グランプリMAX」も終わり、各選手が新しいシーズンに向けて着々と準備を進めていることでしょう。

しかし、北関東ではまだ終わっていません。第4期宇都宮リーグ準決勝、決勝戦です。

今期の準決勝も前回に引き続き見所の多いメンバーとなりました。

では早速予選通過順に選手を紹介していきましょう。

1位通過
後藤隆プロ
先日高崎で行われたプロアマリーグで優勝し勢いに乗る。
まだ高崎、宇都宮と両方のリーグを制した者はいない。この勢いで押しきれるか?

2位通過
古城裕紀さん(一般)
今回は会社の同好会で予選会を行い、そこで優勝しての参加。
初参戦でアマチュア1位はお見事。雀風はスピード重視。

3位通過
黒木聡太さん(一般)
前回に引き続き予選通過。前回準決勝敗退の雪辱なるか。最高成績は第1期の準優勝。

4位通過
小林正和さん(一般)
準決勝は初めて。最強戦2013ではブルードラゴン宇都宮の代表にもなっており雀力はメンバーでもトップクラス。

5位通過
久保公男プロ
「楽しくなければ麻雀じゃない」をモットーに、どんな状況でもひたすら麻雀を楽しむ。
宇都宮リーグ準決勝は初めて。

6位通過
清水香織プロ
言わずと知れた、第27期王位。女流タイトルも多数。
セメントクイーンと言われるその実力を見せつけられるか。

7位通過
吉田幸雄プロ
北関東支部長。第2期、3期準優勝。今度こそ・・

9位通過
桧山拓さん(一般)
第2期、3期王者が、アマチュア4位で今回も予選通過。3連覇なるか。

ちなみに自分は予選8位だったのですが、プロは4人までという規定なので残念ながら敗退でした。

準決勝の組み合わせは
A卓
古城さん×小林さん×久保プロ×吉田プロ

B卓
黒木さん×桧山さん×後藤プロ×清水プロ

そしてこの準決勝から各卓接戦となりました。

A卓は2回戦終わって
古城さん+43.8P
吉田プロ+10.9P
小林さん▲21.9P
久保プロ▲32.8P

そして最終的のオーラスの持ち点は
古城さん21,200
吉田プロ19,600
小林さん36,700
久保プロ42,500

追いかける小林さんと久保プロは、それぞれ2位の吉田プロとは3.7ポイント、4.8ポイント差と接戦なのだが、アガリには少し条件がある。オーラスの親は古城さんなので勝負は1局。

小林さんは3,900以上を久保プロから吉田プロからは2,000以上、古城さんからは6,400以上。
ツモならば8,00・1,600以上。

久保プロは、吉田プロからは2,600以上、小林さんからは5,200以上、古城さんからは12,000以上。
ツモならば1,000・2,000以上。

プロ試験に出てきそうな複雑な条件ですね。
自分でもその立場にいたら何度も確認してしまいそうです。

しかし、2人ともものの数分で条件を把握しオーラスが始まりました。

そして小林さんがリーチ。役はメンタンピン。古城さんから出るも見逃してツモにかけます。
そこに、アガれば通過の吉田プロが追いつきドラまで切って押します。

軍配は吉田プロ、見事にアガって逃げきりました。

B卓もオーラスは大接戦。

ラス前に跳満をツモった黒木さんは、オーラス親番でノーテンとふせればOK。

2番手は後藤プロ、追いかける清水プロは後藤プロと4.2ポイント差、しかし最終戦は100点差の2着につけているのでアガればOK。
桧山さんも跳満以上なら通過でした。

こちらの決着も、後藤プロが自力でアガリきって逃げきりとなりました。

そして15分ほどの休憩のあと、決勝戦がスタートしました。

1回戦(吉田、黒木、古城、後藤)

吉田プロが七対子1シャンテンからダブ東をポンしてメンツ手に移行。
これが功を奏しまずは1,000オール。

そして1本場、黒木さんが6巡目に待ちごろの九万単騎リーチ。
すると親の吉田プロが、ツモ切りで追いかけリーチ。
その手牌がこれ。

一筒二筒三筒六筒七筒八筒九筒九筒発発中中中  ドラ発

2人の待ちは山に九万が3枚、九筒発は1枚ずつ。
この勝負は、黒木さんが九筒を掴んで吉田プロに軍配。安目だが18,000の大きなアガリ。

この後、黒木さんは吉田プロから8,000点をアガリ返し失点を取り返すも、吉田プロが逃げ切ってトップをもぎとりました。

1回戦終了時
吉田+15.8P 古城+10.2P  後藤▲6.5P  黒木▲19.5P

2回戦
吉田、後藤の両プロがアガリを重ねワンツーフィニッシュ。
ここでもトップの吉田プロ、悲願の優勝に大きく前進。

2回戦成績
吉田+21.4P  後藤+15.2P  古城▲15.6P  黒木▲21.0P

2回戦終了時
吉田+37.2P 後藤+8.7P 古城▲5.4P 黒木▲40.5P

3回戦
この半荘は後藤プロが主導権を握り常にリードを保ちます。
3人も食らいついていきますが、後藤プロ脅かすには至らず。
しかし、吉田プロも辛うじて浮きをキープし最終戦での勝負となります。

3回戦成績
後藤+19.3P  吉田+4.8P  古城▲4.9P  黒木▲19.2P

3回戦終了時
吉田+42.0P 後藤+28.0P  古城▲10.3P  黒木59.7P

最終戦
この最終戦は、一般選手の2人が意地をみせます。
東場は大きな点棒の移動もなく小場で進んでいきます。

そして南場で大きく点棒が動きました。
南1局、まずは古城さん。中張牌を2つポンしてテンパイ。

今までスピードを重視してきた古城さん。
仕掛けを入れた時の平均打点も低く、遠い仕掛けも見せてきました。
同卓者もさほど高い手だと思っていなかったでしょう。しかし、この局は本手が炸裂。
ドラ暗刻を隠してのタンヤオトイトイドラ3。これに飛び込んでしまったのは後藤プロ。
2番手追走の親番であったため仕方ないが、ガックリきたでしょう。

会社の同好会メンバーで一緒にリーグ戦に参加し、応援にかけつけた桝井さん、堰合さんも期待したでしょう。
その期待に応えるべく、古城さんは50,000点オーバーのトップ目にたちます。
この時点で先頭を走る吉田プロとの差は、約10ポイントまで詰め寄ります。

しかし南2局の親が流れ、南3局は黒木さんの時間。

南3局7巡目

五索五索三筒五筒七筒七筒八筒八筒九筒九筒南南発発  ドラ八筒

ここから打五索でテンパイとらず。
とりあえず三筒五筒を打って9,600のテンパイを取る人も多いと思います。
これは僕個人の意見になってしまいますが、この一打がすごく気に入ってます。
後日、黒木さんにこの時の心境を聞いてみました。

すると、自分の置かれた状況、相手の心理まで考えての選択だったこと、ツモり易さや打点のことまで計算に入れていたことが伝わってきました。

この局の結果からいうと、この数巡後に後藤プロからこんなリーチ。

六万七万八万一索二索三索四索五索六索七索八索九索八筒  リーチ

そしてリーチ後に発をポンして後藤プロからカン四筒での12,000。
最高のツモアガリとまではいかなかったものの、充分なアガリをモノにしました。
そして、その勢いのままこの半荘トップ目の古城さんをも抜き去ります。

これで崩れてしまった後藤プロはほぼ圏外へ。
黒木さんも4本場まで積み最後方から怒濤の追い上げを見せてくれました。

しかし最後は、吉田プロが逃げ切ってゴールイン。悲願の初優勝となりました。

最終戦成績
黒木+51.9P  古城+20.7P  吉田▲23.4P  後藤▲49.2P

最終結果
吉田+18.6P  古城+10.4P  黒木▲7.8P  後藤▲21.2P

優勝:吉田幸雄プロ

「3連続2着ってわけにはいかないからね。気合いで勝ちにいきました。」

実際に一番ホッとしたのは吉田プロだったでしょう。
最終戦の2人の追い上げには焦りも少しあったようです。

準優勝:古城裕紀さん

対局後にいろいろ話をさせてもらったが、やはり本人もスピードを意識し、相手に対応させることもしっかり計算に入れて打っているようでした。

3位:黒木聡太さん

3連続ラスからの追い上げは見事でした。
そしてあの打五索。結果はどうあれ、僕は内容に100点満点をつけたいです。

4位:後藤隆プロ

どんな状況に置いても顔にも出さずブレない摸打。
僕も出来るようになりたいし、いろんな人のお手本だと思っています。

今回は観戦記者として会場にいましたが、次の機会は自分が書かれる立場になりたいものですね。
今度こそ・・

来期リーグ戦より会場が変更となり、新たにリーグ戦を開幕します。

第1期 両毛カップ太田リーグ
会場:MAhjongCAfeNoAh
住所:群馬県邑楽郡大泉町朝日2-32-13  0276-55-2558  mAhjongcAfenoAh@gmAil.com

お問い合わせは上記店舗までお願いします。

それでは皆様、これから来る暑い夏に向け熱い闘牌をしましょう!

北関東プロリーグ レポート/第4期宇都宮リーグ準決勝・決勝レポート

年度末のビッグタイトル「グランプリMAX」も終わり、各選手が新しいシーズンに向けて着々と準備を進めていることでしょう。
しかし、北関東ではまだ終わっていません。第4期宇都宮リーグ準決勝、決勝戦です。
今期の準決勝も前回に引き続き見所の多いメンバーとなりました。
では早速予選通過順に選手を紹介していきましょう。
1位通過
後藤隆プロ
先日高崎で行われたプロアマリーグで優勝し勢いに乗る。
まだ高崎、宇都宮と両方のリーグを制した者はいない。この勢いで押しきれるか?
2位通過
古城裕紀さん(一般)
今回は会社の同好会で予選会を行い、そこで優勝しての参加。
初参戦でアマチュア1位はお見事。雀風はスピード重視。
3位通過
黒木聡太さん(一般)
前回に引き続き予選通過。前回準決勝敗退の雪辱なるか。最高成績は第1期の準優勝。
4位通過
小林正和さん(一般)
準決勝は初めて。最強戦2013ではブルードラゴン宇都宮の代表にもなっており雀力はメンバーでもトップクラス。
5位通過
久保公男プロ
「楽しくなければ麻雀じゃない」をモットーに、どんな状況でもひたすら麻雀を楽しむ。
宇都宮リーグ準決勝は初めて。
6位通過
清水香織プロ
言わずと知れた、第27期王位。女流タイトルも多数。
セメントクイーンと言われるその実力を見せつけられるか。
7位通過
吉田幸雄プロ
北関東支部長。第2期、3期準優勝。今度こそ・・
9位通過
桧山拓さん(一般)
第2期、3期王者が、アマチュア4位で今回も予選通過。3連覇なるか。
ちなみに自分は予選8位だったのですが、プロは4人までという規定なので残念ながら敗退でした。
準決勝の組み合わせは
A卓
古城さん×小林さん×久保プロ×吉田プロ
B卓
黒木さん×桧山さん×後藤プロ×清水プロ
そしてこの準決勝から各卓接戦となりました。
A卓は2回戦終わって
古城さん+43.8P
吉田プロ+10.9P
小林さん▲21.9P
久保プロ▲32.8P
そして最終的のオーラスの持ち点は
古城さん21,200
吉田プロ19,600
小林さん36,700
久保プロ42,500
追いかける小林さんと久保プロは、それぞれ2位の吉田プロとは3.7ポイント、4.8ポイント差と接戦なのだが、アガリには少し条件がある。オーラスの親は古城さんなので勝負は1局。
小林さんは3,900以上を久保プロから吉田プロからは2,000以上、古城さんからは6,400以上。
ツモならば8,00・1,600以上。
久保プロは、吉田プロからは2,600以上、小林さんからは5,200以上、古城さんからは12,000以上。
ツモならば1,000・2,000以上。
プロ試験に出てきそうな複雑な条件ですね。
自分でもその立場にいたら何度も確認してしまいそうです。
しかし、2人ともものの数分で条件を把握しオーラスが始まりました。
そして小林さんがリーチ。役はメンタンピン。古城さんから出るも見逃してツモにかけます。
そこに、アガれば通過の吉田プロが追いつきドラまで切って押します。
軍配は吉田プロ、見事にアガって逃げきりました。
B卓もオーラスは大接戦。
ラス前に跳満をツモった黒木さんは、オーラス親番でノーテンとふせればOK。
2番手は後藤プロ、追いかける清水プロは後藤プロと4.2ポイント差、しかし最終戦は100点差の2着につけているのでアガればOK。
桧山さんも跳満以上なら通過でした。
こちらの決着も、後藤プロが自力でアガリきって逃げきりとなりました。
そして15分ほどの休憩のあと、決勝戦がスタートしました。
1回戦(吉田、黒木、古城、後藤)
吉田プロが七対子1シャンテンからダブ東をポンしてメンツ手に移行。
これが功を奏しまずは1,000オール。
そして1本場、黒木さんが6巡目に待ちごろの九万単騎リーチ。
すると親の吉田プロが、ツモ切りで追いかけリーチ。
その手牌がこれ。
一筒二筒三筒六筒七筒八筒九筒九筒発発中中中  ドラ発
2人の待ちは山に九万が3枚、九筒発は1枚ずつ。
この勝負は、黒木さんが九筒を掴んで吉田プロに軍配。安目だが18,000の大きなアガリ。
この後、黒木さんは吉田プロから8,000点をアガリ返し失点を取り返すも、吉田プロが逃げ切ってトップをもぎとりました。
1回戦終了時
吉田+15.8P 古城+10.2P  後藤▲6.5P  黒木▲19.5P
2回戦
吉田、後藤の両プロがアガリを重ねワンツーフィニッシュ。
ここでもトップの吉田プロ、悲願の優勝に大きく前進。
2回戦成績
吉田+21.4P  後藤+15.2P  古城▲15.6P  黒木▲21.0P
2回戦終了時
吉田+37.2P 後藤+8.7P 古城▲5.4P 黒木▲40.5P
3回戦
この半荘は後藤プロが主導権を握り常にリードを保ちます。
3人も食らいついていきますが、後藤プロ脅かすには至らず。
しかし、吉田プロも辛うじて浮きをキープし最終戦での勝負となります。
3回戦成績
後藤+19.3P  吉田+4.8P  古城▲4.9P  黒木▲19.2P
3回戦終了時
吉田+42.0P 後藤+28.0P  古城▲10.3P  黒木59.7P
最終戦
この最終戦は、一般選手の2人が意地をみせます。
東場は大きな点棒の移動もなく小場で進んでいきます。
そして南場で大きく点棒が動きました。
南1局、まずは古城さん。中張牌を2つポンしてテンパイ。
今までスピードを重視してきた古城さん。
仕掛けを入れた時の平均打点も低く、遠い仕掛けも見せてきました。
同卓者もさほど高い手だと思っていなかったでしょう。しかし、この局は本手が炸裂。
ドラ暗刻を隠してのタンヤオトイトイドラ3。これに飛び込んでしまったのは後藤プロ。
2番手追走の親番であったため仕方ないが、ガックリきたでしょう。
会社の同好会メンバーで一緒にリーグ戦に参加し、応援にかけつけた桝井さん、堰合さんも期待したでしょう。
その期待に応えるべく、古城さんは50,000点オーバーのトップ目にたちます。
この時点で先頭を走る吉田プロとの差は、約10ポイントまで詰め寄ります。
しかし南2局の親が流れ、南3局は黒木さんの時間。
南3局7巡目
五索五索三筒五筒七筒七筒八筒八筒九筒九筒南南発発  ドラ八筒
ここから打五索でテンパイとらず。
とりあえず三筒五筒を打って9,600のテンパイを取る人も多いと思います。
これは僕個人の意見になってしまいますが、この一打がすごく気に入ってます。
後日、黒木さんにこの時の心境を聞いてみました。
すると、自分の置かれた状況、相手の心理まで考えての選択だったこと、ツモり易さや打点のことまで計算に入れていたことが伝わってきました。
この局の結果からいうと、この数巡後に後藤プロからこんなリーチ。
六万七万八万一索二索三索四索五索六索七索八索九索八筒  リーチ
そしてリーチ後に発をポンして後藤プロからカン四筒での12,000。
最高のツモアガリとまではいかなかったものの、充分なアガリをモノにしました。
そして、その勢いのままこの半荘トップ目の古城さんをも抜き去ります。
これで崩れてしまった後藤プロはほぼ圏外へ。
黒木さんも4本場まで積み最後方から怒濤の追い上げを見せてくれました。
しかし最後は、吉田プロが逃げ切ってゴールイン。悲願の初優勝となりました。
最終戦成績
黒木+51.9P  古城+20.7P  吉田▲23.4P  後藤▲49.2P
最終結果
吉田+18.6P  古城+10.4P  黒木▲7.8P  後藤▲21.2P
優勝:吉田幸雄プロ
「3連続2着ってわけにはいかないからね。気合いで勝ちにいきました。」
実際に一番ホッとしたのは吉田プロだったでしょう。
最終戦の2人の追い上げには焦りも少しあったようです。
準優勝:古城裕紀さん
対局後にいろいろ話をさせてもらったが、やはり本人もスピードを意識し、相手に対応させることもしっかり計算に入れて打っているようでした。
3位:黒木聡太さん
3連続ラスからの追い上げは見事でした。
そしてあの打五索。結果はどうあれ、僕は内容に100点満点をつけたいです。
4位:後藤隆プロ
どんな状況に置いても顔にも出さずブレない摸打。
僕も出来るようになりたいし、いろんな人のお手本だと思っています。
今回は観戦記者として会場にいましたが、次の機会は自分が書かれる立場になりたいものですね。
今度こそ・・
来期リーグ戦より会場が変更となり、新たにリーグ戦を開幕します。
第1期 両毛カップ太田リーグ
会場:MAhjongCAfeNoAh
住所:群馬県邑楽郡大泉町朝日2-32-13  0276-55-2558  mAhjongcAfenoAh@gmAil.com
お問い合わせは上記店舗までお願いします。
それでは皆様、これから来る暑い夏に向け熱い闘牌をしましょう!

第21期東北天翔位決定戦レポート

東北天翔位決勝戦全8回戦

決勝戦のメンバーは、リーグ戦1位:佐藤大介、2位:皆川直毅、3位:遠藤昭太、4位:渡部稔の4名。
佐藤と遠藤は、東北天翔位優勝経験者。皆川はここ数年安定感があり、2度目の決勝進出。
渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。

1回戦
東1局を皆川が300・500をアガリ東2局に

四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  リーチ  ドラ四万

五万を入れて、気持ちよく5巡目リーチ。
2巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8,000点 放銃。
皆川にしたら、まだ1回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。

東4局、東家

一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒

南2局にも、リーチ・ツモ・三色の2,000・3,900。

南4局

五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白

流局したが、安めで倍満の手…。
1回戦は皆川の1人沈みで終わった。

2回戦
小場の展開だったが、渡部の放銃が多く1人沈みになる。
遠藤が連続トップとなり好発進となった。

3回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。
ただ、最後に遠藤に1,000点放銃して、遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の3連勝になった。

3回戦終了時の成績
遠藤+42.8P  佐藤+0.1P  渡部▲22.1P  皆川▲22.8P

4回戦
そろそろ遠藤を沈めないと3人がキツくなるところで皆川に手が入る。
メンホン・ツモの4,000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。
遠藤が自分で1枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。

一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中  ロン南

国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。
しかし、遠藤もトータル+1.8Pでまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。

だが、局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。

結果、4回戦から8回戦まで5連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。
2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。
遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。
あの国士無双さえ回避できていれば、優勝の行方はわからなかったと思う。
渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。

佐藤プロおめでとうございます。強かったです。

佐藤 +128.5P
皆川 + 10.5P
遠藤 ▲ 47.9P
渡部 ▲ 93.1P

東北プロリーグ レポート/第21期東北天翔位決定戦レポート

東北天翔位決勝戦全8回戦
決勝戦のメンバーは、リーグ戦1位:佐藤大介、2位:皆川直毅、3位:遠藤昭太、4位:渡部稔の4名。
佐藤と遠藤は、東北天翔位優勝経験者。皆川はここ数年安定感があり、2度目の決勝進出。
渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。
1回戦
東1局を皆川が300・500をアガリ東2局に
四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  リーチ  ドラ四万
五万を入れて、気持ちよく5巡目リーチ。
2巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8,000点 放銃。
皆川にしたら、まだ1回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。
東4局、東家
一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒
南2局にも、リーチ・ツモ・三色の2,000・3,900。
南4局
五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白
流局したが、安めで倍満の手…。
1回戦は皆川の1人沈みで終わった。
2回戦
小場の展開だったが、渡部の放銃が多く1人沈みになる。
遠藤が連続トップとなり好発進となった。
3回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。
ただ、最後に遠藤に1,000点放銃して、遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の3連勝になった。
3回戦終了時の成績
遠藤+42.8P  佐藤+0.1P  渡部▲22.1P  皆川▲22.8P
4回戦
そろそろ遠藤を沈めないと3人がキツくなるところで皆川に手が入る。
メンホン・ツモの4,000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。
遠藤が自分で1枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。
一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中  ロン南
国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。
しかし、遠藤もトータル+1.8Pでまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。
だが、局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。
結果、4回戦から8回戦まで5連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。
2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。
遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。
あの国士無双さえ回避できていれば、優勝の行方はわからなかったと思う。
渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。
佐藤プロおめでとうございます。強かったです。
佐藤 +128.5P
皆川 + 10.5P
遠藤 ▲ 47.9P
渡部 ▲ 93.1P

第21期東北天翔位決定戦レポート

第21期東北天翔位決定戦レポート

執筆:青木武

東北天翔位決勝戦全8回戦

決勝戦のメンバーはリーグ戦1位 佐藤 大介 2位 皆川 直毅 3位 遠藤 昭太 4位 渡部 稔の4名

 佐藤と遠藤は東北天翔位優勝経験者 皆川はここ数年安定感があり、二度目の決勝進出 渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。

一回戦
東1局を皆川が300・500をあがり東2局に
四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  ドラ四万
五万を入れて、気持ちよく五巡目リーチ。二巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8000点 放銃。
皆川にしたら、まだ一回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。
東四局 東家
一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒
南二局にも 立直・自摸・三色の2000・3900
南四局
五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白
流局したが、安めで倍満の手…。
一回戦は皆川の一人沈みで終わった。

二回戦
小場の展開だったが渡部の放銃が多く渡部の一人沈みになる。遠藤が連続トップとなり、好発進した。

三回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。ただ、最後に遠藤に1000点放銃して遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の三連勝になった。

三回戦終了時の成績
遠藤 +42,8 佐藤 +0,1 渡部 ▲22,1 皆川 ▲22,8

四回戦
そろそろ遠藤を沈めないと三人がキツくなるところで皆川に手が入る。メンホン・ツモの4000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。遠藤が自分で一枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。
一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中
国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。しかし、遠藤もトータル+1,8でまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。

だが局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。

結果、四回戦から八回戦まで五連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。あの国士無双さえ回避できていれば優勝の行方はわからなかったと思う。渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。
佐藤プロおめでとうございます。強かったです。

佐藤 +128,5
皆川 + 10,5
遠藤 ▲ 47,9
渡部 ▲ 93,1

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

東北プロリーグ レポート/第21期東北天翔位決定戦レポート

第21期東北天翔位決定戦レポート
執筆:青木武
東北天翔位決勝戦全8回戦
決勝戦のメンバーはリーグ戦1位 佐藤 大介 2位 皆川 直毅 3位 遠藤 昭太 4位 渡部 稔の4名
 佐藤と遠藤は東北天翔位優勝経験者 皆川はここ数年安定感があり、二度目の決勝進出 渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。
一回戦
東1局を皆川が300・500をあがり東2局に
四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  ドラ四万
五万を入れて、気持ちよく五巡目リーチ。二巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8000点 放銃。
皆川にしたら、まだ一回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。
東四局 東家
一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒
南二局にも 立直・自摸・三色の2000・3900
南四局
五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白
流局したが、安めで倍満の手…。
一回戦は皆川の一人沈みで終わった。
二回戦
小場の展開だったが渡部の放銃が多く渡部の一人沈みになる。遠藤が連続トップとなり、好発進した。
三回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。ただ、最後に遠藤に1000点放銃して遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の三連勝になった。
三回戦終了時の成績
遠藤 +42,8 佐藤 +0,1 渡部 ▲22,1 皆川 ▲22,8
四回戦
そろそろ遠藤を沈めないと三人がキツくなるところで皆川に手が入る。メンホン・ツモの4000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。遠藤が自分で一枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。
一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中
国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。しかし、遠藤もトータル+1,8でまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。
だが局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。
結果、四回戦から八回戦まで五連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。あの国士無双さえ回避できていれば優勝の行方はわからなかったと思う。渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。
佐藤プロおめでとうございます。強かったです。
佐藤 +128,5
皆川 + 10,5
遠藤 ▲ 47,9
渡部 ▲ 93,1

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

第1期東北プロアマリーグ 決勝・最終節成績表

決勝

順位 名前 プロ・一般
優勝 皆川 直毅 プロ
2 谷地 一磨 一般
3 工藤 宏紀 プロ
4 安ヶ平 浩希 プロ

最終節成績表

順位 名前 プロ・一般 4節合計好成績 3節合計好成績 1節 2節 3節 4節 5節 6節 合計
1 斉藤 一史 一般 301.7 257.7 ▲ 35.7 62.0 44.0 48.2 147.5 266.0
2 東海林 公紀 一般 219.4 198.0 21.4 62.8 81.4 ▲ 18.6 53.8 200.8
3 渡辺 知隼 一般 210.5 178.8 104.8 36.1 37.9 ▲ 39.2 31.7 171.3
4 只野 大 一般 204.1 179.0 ▲ 45.5 38.6 25.1 ▲ 39.0 59.4 81.0 119.6
5 新田 大輔 プロ 161.3 173.5 110.7 ▲ 12.2 ▲ 7.3 ▲ 31.3 70.1 130.0
6 小舘 洋平 一般 161.2 145.1 16.1 61.9 63.6 ▲ 29.7 19.6 131.5
7 遠藤 昭太 プロ 125.6 104.6 36.0 37.3 21.0 ▲ 47.7 31.3 77.9
8 中村 和也 一般 110.3 105.0 ▲ 5.9 5.3 ▲ 10.2 74.2 22.5 8.3 94.2
9 皆川 直毅 プロ 98.9 106.1 ▲ 47.5 21.0 ▲ 3.1 88.2 ▲ 7.2 ▲ 18.9 32.5
10 谷地 一磨 一般 92.3 78.8 27.5 25.2 13.5 26.1 92.3
11 安ヶ平 浩希 プロ 75.1 90.0 ▲ 14.9 ▲ 42.9 40.9 45.9 3.2 ▲ 18.4 13.8
12 菅原 秀仁 一般 73.4 101.9 ▲ 28.5 26.3 70.4 ▲ 74.0 ▲ 43.4 5.2 ▲ 44.0
13 松平 幸司 一般 73.1 80.1 11.9 ▲ 7.0 59.1 9.1 73.1
14 佐藤 晃大 プロ 64.0 72.0 7.3 46.0 ▲ 8.0 18.7 ▲ 59.5 ▲ 15.1 ▲ 10.6
15 北原 武 一般 62.5 77.3 52.3 20.1 ▲ 47.2 4.9 ▲ 14.8 ▲ 21.8 ▲ 6.5
16 工藤 宏紀 プロ 23.5 58.6 ▲ 35.1 10.2 63.2 ▲ 60.3 ▲ 14.8 ▲ 36.8
17 早坂 和人 プロ 12.0 58.3 25.1 ▲ 46.3 4.9 28.3 12.0
18 村上 正勝 一般 5.7 35.3 ▲ 29.6 13.6 ▲ 58.7 10.5 11.2 ▲ 53.0
19 伊藤 旭洋 一般 ▲ 9.3 18.8 34.4 ▲ 28.1 ▲ 22.1 6.5 ▲ 9.3
20 佐々木 啓文 プロ ▲ 32.7 ▲ 3.6 ▲ 80.7 ▲ 56.2 ▲ 18.7 11.0 ▲ 29.1 4.1 ▲ 169.6
21 菅原 徹 一般 ▲ 49.5 ▲ 13.8 10.9 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 1.2 ▲ 49.5
22 青木 武 プロ ▲ 101.9 ▲ 60.8 ▲ 36.6 ▲ 13.1 ▲ 41.1 ▲ 11.1 ▲ 55.7 ▲ 157.6
23 斎藤 智大 プロ ▲ 107.0 ▲ 24.9 ▲ 41.6 1.2 15.5 ▲ 82.1 ▲ 107.0
24 千葉 聡 一般 ▲ 154.2 ▲ 103.3 ▲ 50.9 ▲ 37.8 ▲ 33.1 ▲ 32.4 ▲ 154.2
25 皆川 侑輝 一般 ▲ 179.4 ▲ 114.8 ▲ 44.0 ▲ 52.2 ▲ 18.6 ▲ 64.6 ▲ 179.4

東北プロリーグ 成績表/第1期東北プロアマリーグ 決勝・最終節成績表

決勝

順位 名前 プロ・一般
優勝 皆川 直毅 プロ
2 谷地 一磨 一般
3 工藤 宏紀 プロ
4 安ヶ平 浩希 プロ

最終節成績表

順位 名前 プロ・一般 4節合計好成績 3節合計好成績 1節 2節 3節 4節 5節 6節 合計
1 斉藤 一史 一般 301.7 257.7 ▲ 35.7 62.0 44.0 48.2 147.5 266.0
2 東海林 公紀 一般 219.4 198.0 21.4 62.8 81.4 ▲ 18.6 53.8 200.8
3 渡辺 知隼 一般 210.5 178.8 104.8 36.1 37.9 ▲ 39.2 31.7 171.3
4 只野 大 一般 204.1 179.0 ▲ 45.5 38.6 25.1 ▲ 39.0 59.4 81.0 119.6
5 新田 大輔 プロ 161.3 173.5 110.7 ▲ 12.2 ▲ 7.3 ▲ 31.3 70.1 130.0
6 小舘 洋平 一般 161.2 145.1 16.1 61.9 63.6 ▲ 29.7 19.6 131.5
7 遠藤 昭太 プロ 125.6 104.6 36.0 37.3 21.0 ▲ 47.7 31.3 77.9
8 中村 和也 一般 110.3 105.0 ▲ 5.9 5.3 ▲ 10.2 74.2 22.5 8.3 94.2
9 皆川 直毅 プロ 98.9 106.1 ▲ 47.5 21.0 ▲ 3.1 88.2 ▲ 7.2 ▲ 18.9 32.5
10 谷地 一磨 一般 92.3 78.8 27.5 25.2 13.5 26.1 92.3
11 安ヶ平 浩希 プロ 75.1 90.0 ▲ 14.9 ▲ 42.9 40.9 45.9 3.2 ▲ 18.4 13.8
12 菅原 秀仁 一般 73.4 101.9 ▲ 28.5 26.3 70.4 ▲ 74.0 ▲ 43.4 5.2 ▲ 44.0
13 松平 幸司 一般 73.1 80.1 11.9 ▲ 7.0 59.1 9.1 73.1
14 佐藤 晃大 プロ 64.0 72.0 7.3 46.0 ▲ 8.0 18.7 ▲ 59.5 ▲ 15.1 ▲ 10.6
15 北原 武 一般 62.5 77.3 52.3 20.1 ▲ 47.2 4.9 ▲ 14.8 ▲ 21.8 ▲ 6.5
16 工藤 宏紀 プロ 23.5 58.6 ▲ 35.1 10.2 63.2 ▲ 60.3 ▲ 14.8 ▲ 36.8
17 早坂 和人 プロ 12.0 58.3 25.1 ▲ 46.3 4.9 28.3 12.0
18 村上 正勝 一般 5.7 35.3 ▲ 29.6 13.6 ▲ 58.7 10.5 11.2 ▲ 53.0
19 伊藤 旭洋 一般 ▲ 9.3 18.8 34.4 ▲ 28.1 ▲ 22.1 6.5 ▲ 9.3
20 佐々木 啓文 プロ ▲ 32.7 ▲ 3.6 ▲ 80.7 ▲ 56.2 ▲ 18.7 11.0 ▲ 29.1 4.1 ▲ 169.6
21 菅原 徹 一般 ▲ 49.5 ▲ 13.8 10.9 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 1.2 ▲ 49.5
22 青木 武 プロ ▲ 101.9 ▲ 60.8 ▲ 36.6 ▲ 13.1 ▲ 41.1 ▲ 11.1 ▲ 55.7 ▲ 157.6
23 斎藤 智大 プロ ▲ 107.0 ▲ 24.9 ▲ 41.6 1.2 15.5 ▲ 82.1 ▲ 107.0
24 千葉 聡 一般 ▲ 154.2 ▲ 103.3 ▲ 50.9 ▲ 37.8 ▲ 33.1 ▲ 32.4 ▲ 154.2
25 皆川 侑輝 一般 ▲ 179.4 ▲ 114.8 ▲ 44.0 ▲ 52.2 ▲ 18.6 ▲ 64.6 ▲ 179.4

第21期東北天翔位決定戦

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

東北プロリーグ 成績表/第21期東北天翔位決定戦

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

何を切る?fromロン2 2014年04月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

100

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南1局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

100

プロ
一万切り・・・24人
七索切り・・・21人
四索切り・・・17人
五筒切り・・・12人
六筒切り・・・2人

100

ロン2ユーザー
七索切り・・・64.6%
一万切り・・・11.6%
五筒切り・・・10.6%
四索切り・・・7%
四万切り・・・4.5%
六筒切り・・・1.8%

 

 

プロ解答(50音順)

一万切り

 

鮎川卓
「先に二万が入らなければ、一万は結局切ることになる牌。テンパイスピードを優先します。」

荒正義
「ドラの指示牌の期待はしない。メンピンドラ1で好形テンパイが入ったらリーチをかける。」

井出一寛
「対面、上家にマンズが濃そう。ピンフが本線で、理想は234の三色。六筒は雀頭候補とし、七索のくっつきを考える。」

魚谷侑未
「123の三色を見たい気持ちはありますが、どうしても点数が必要な局面ではないので、リーチピンフドラ1のテンパイを目指して手広く受けます。123にこだわると、どうしてもドラ表示牌の二万がネックになって、アガリまでは遅くなってしまいそうです。」

大川哲哉
「ドラ表示牌の二万が必須となる123三色は追わず、手なりに進めるのが吉。」

小川尚哉
「いかにも二万がきつそうなので、123の三色は追わずに手広く受ける。」

菅野直
「123の三色は消えるが、234の目が残る。ドラの三万を引いた時の形の良さ、受けの広さから打一万。」

木戸僚之
「場にマンズが高く、点数状況的にも無理に123の三色を狙わずに手広くいきたい。二万引きも裏目ではないし、ソーズ、ピンズの伸びを見て一万を切ります。」

白河雪菜
「マンズが高いので、123は見ないで手広く。」

滝沢和典
「ドラ表示牌の二万がネック。手なりで強い最終形を目指す。」

ダンプ大橋
「ドラがあるので三色は追わない。残り1メンツは、対面の五索ツモ切りと上家の早い八索手出しを見て、ソーズにもとめる。」

羽山真生
「三色を狙いたいところではありますが、マンズが場に高く、二万はドラ表示牌でもあるため、受けを狭めてまでは追わずに打一万とします。」

日吉辰哉
「三色は234に決める。ドラが1枚あれば三色にならなくてもOK.。ドラ引きやソーズの伸びも見る。」

藤井すみれ
「マンズが高く、親はホンイツではなさそうなので、三色を見切りピンフへ。」

藤原隆弘
「ドラ表示牌の二万がネックとなるため123は狙わない。メンピンドラ1で良しとして、最高形は234のタンピン三色。二万三万四万二索三索四索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒

三田晋也
「マンズが高いので余剰牌は持たない。123は追わずに普通に打つ。234になったら良いなくらい。」

森下剛任
「123の三色にはこだわらず、三色を狙うなら234。ドラ三万の重なりがあるので。」

森山茂和
「まだ南1局、オーラスを見据えて打ちたい。ここは三色にこだわらず確実にアガリを目指す。好形のテンパイならばリーチをかけて裏ドラも狙う。」

安村浩司
「123の三色になる二万は使われていそう。柔軟に構え、メンピンドラ1以上を狙う。」

山田浩之
「123の三色が見えるが、マンズが高くカン二万がネックになりそう。ターツも一つ足りてないので手広く一万切り。」

和久津晶
「マンズが高いのでドラそばを厚く持たない。ドラ表示の二万に固定しない。」

 

 

七索切り

 

蒼井ゆりか
「123の三色を本線に、ピンフの形になりやすいよう手を進めたいと思います。」

内川幸太郎
「123の三色を目指したいのですが、ドラ表示の二万がネックなので、牌組を厚く持ち、孤立牌の七索を切ります。」

大庭三四郎
「孤立牌なので。ドラも1枚あるので、メンゼンテンパイを目指し、真っ直ぐ打つ。」

北野由実
「14七索の筋持ちなので1枚外す。123、234の三色を意識するが、無理には追わない。」

小島武夫
「123の三色狙い。要となるのは六筒を雀頭にするか四筒七筒待ちに受けるかという判断。」

斎藤桂史
「一応123の三色を見ますが、あまりこだわらず柔軟に打ちたいです。」

中村毅
「まだラス親があるので、とりあえず打七索として、二万を引けたら三色に。無理はしない。」

中山奈々美
「ピンフ三色ドラ1を目指す手組みにする。四索七索の比較は難しいですが、連続形を重視して四索を残すことにしました。」

西川淳
「三色を無理に追わないが、まだ一万は切れない。この後、好形ができたら、一万を切りピンフドラ1を目指す。」

浜上文吾
「123の三色かメンピンドラ1狙い。雀頭は固定せずにじっくりと手を進めます。」

平岡理恵
「123もしくは234の三色を考えたいが、もうひとメンツどこかで作らなければならない。ピンズの五筒六筒六筒の部分を雀頭にするのかメンツにするのかにもよるが、できればメンツにして雀頭は別で作りたい。そうすると孤立している七索切りとなる。」

宮内こずえ
「123の三色を見る。ソーズは下の方が安そうなので七索を外す。」

柚木正仁
三万が雀頭のソーズ2メンツ、ピンズ2メンツの時に、七索を使ってのアガリを逃がすのは非常に嫌だが、三色を逃がす方が自分らしくないと思うので、打七索を選択する。三色は123本線、次は345。234はアガれないイメージ。」

 

 

四索切り

 

和泉由希子
「とりあえず123の三色を見つつ。後は何が伸びても良し。」

井出康平
「1234からの2メンツイメージがないのと、1メンツ1雀頭イメージがない。シュンツに伸ばすなら七索残しの方がイメージがわくので打四索。」

岩井健太
二万引きで三色があるのでマンズは切れない。1234のノベタン形が弱そうなので四索切り。」

太田昌樹
「ここまで材料があれば三色を狙いたい。打四索と打七索の比較は、七索を残した方がメンツになりやすそうなので打四索とします。」

黒沢咲
「123の三色を狙います。メンツが足りてないですが、四索より七索にくっついた方がアガリやすそうなので七索を浮かせて手を進めます。」

ケネス徳田
「123の三色本線。もうひとメンツは、七索のくっつきか一万四万の重なりでの五筒六筒で考える。」

越野智紀
「牌効率なら打一万ですが、123の三色を見て四索切り。その後五万を引いても一万は切らずに七索五筒を切る。四索七索の比較は、そこでリャンメンターツができた時に七索周りの方がうれしいので。」

紺野真太郎
「最終形想定は一万二万三万一索二索三索七索八索一筒二筒三筒六筒六筒あたり。ソーズの下で雀頭ができてしまうと三色が崩れそうなので。」

佐山竜介
「三色を見ないなら打一万だが、まだ見切るのは早い。一万を残すとしたら、場に切れている枚数を考慮して一番効率が良いのは打四索。」

嶋村泰之
四索七索かの選択で、リャンメンになった場合の待ちの良さで七索の方を残す。」

二階堂亜樹
「三色とドラ引きからの仕掛けかピンフドラ2を考えて。」

前原雄大
「ラス目が親ということもあり、今局は大きく構えるべきと観る。ソーズを伸ばすならば強いのは上目と考える。」

松崎良文
「打一万や打五筒には違和感があるので。」

山井弘
「点数的に状態を考え2番手とみれば、123の三色は落とせない。ドラ引きや雀頭変化からのピンズ2メンツと想定すると、五筒はもう少し引っ張りたい。」

 

 

五筒切り

 

小車祥
「淡白に一万は切りたくない。となるともうひとメンツをどこで作るか?雀頭を固定しソーズでメンツを作った方が、この時点での思惑から手が離れにくい。」

ガース
「まだ時間があるから、必死にアガリにいくことより、この手で点数を取るチャンスだと思う。123の三色を見ながら、四筒を引いたらタンヤオと234の三色にも変化できる。跳ね満や倍満も夢じゃない!」

櫻井秀樹
「ソーズは雀頭になりにくそう。一万を切ってもいいが、親もそれほど早くなさそうなので打点を残す。」

佐々木寿人
「雀頭を決めてピンフドラ1狙いだが、もちろん123の三色は最後まで見る。」

猿川真寿
「123を本線として手広く受ける。裏目の四筒を引いた時には234に移行したい。」

沢崎誠
二万引きで三色ができあがるため一万切りは無し。四万切りはドラそばの悪形が残るため避けたい。ここは123の三色を見ながら、ソーズを伸ばすことを考え、六筒の頭を固定しても十分闘えると見ます。五万引きは四索切りから手を進め、悪形リーチ(一万三万のような)など無理はしない。」

瀬戸熊直樹
「123を本線に見るが、ピンフドラ1にしてリーチすればOKとする。四索七索の比較ができないので、普段はやらないが雀頭を固定する。」

福光聖雄
「もう一手進むまで三色は狙う。ソーズはタテ重なりより横に伸びた方が強いので、五筒を切って雀頭を固定する。ただ、ドラ引きは痛い。」

古橋崇志
「親が15,000点のラス目なので、ここはメンゼンで手を進めたい。123、234の三色を見るので雀頭固定の五筒を切る。」

三戸亮祐
「123、234の三色を見る。雀頭は固定して、ソーズで2メンツ作る。」

望月雅継
「三色がもちろん本線ですが、一見裏目に見えるツモ五万からも三色を追いたい。ソーズは幅広く受けたいために打五筒。ツモ四筒七筒だと難しい打牌選択を迫られることも理由のひとつ。」

 

 

六筒切り

 

西岡慎泰
「三色、一通、ドラの重なりなど、全ての可能性を残したい。ただし、ドラ表示牌の二万引きよりはドラの雀頭を重要視し、シュンツ手を広くする打六筒。」

増田隆一
「雀頭はいつでも作りやすい形なので、リャンメンを固定してターツ候補を作っておく。二万引きの三色の可能性も残したい。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2014年04月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介
100
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南1局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)
100
プロ
一万切り・・・24人
七索切り・・・21人
四索切り・・・17人
五筒切り・・・12人
六筒切り・・・2人
100
ロン2ユーザー
七索切り・・・64.6%
一万切り・・・11.6%
五筒切り・・・10.6%
四索切り・・・7%
四万切り・・・4.5%
六筒切り・・・1.8%
 
 
プロ解答(50音順)
一万切り
 
鮎川卓
「先に二万が入らなければ、一万は結局切ることになる牌。テンパイスピードを優先します。」
荒正義
「ドラの指示牌の期待はしない。メンピンドラ1で好形テンパイが入ったらリーチをかける。」
井出一寛
「対面、上家にマンズが濃そう。ピンフが本線で、理想は234の三色。六筒は雀頭候補とし、七索のくっつきを考える。」
魚谷侑未
「123の三色を見たい気持ちはありますが、どうしても点数が必要な局面ではないので、リーチピンフドラ1のテンパイを目指して手広く受けます。123にこだわると、どうしてもドラ表示牌の二万がネックになって、アガリまでは遅くなってしまいそうです。」
大川哲哉
「ドラ表示牌の二万が必須となる123三色は追わず、手なりに進めるのが吉。」
小川尚哉
「いかにも二万がきつそうなので、123の三色は追わずに手広く受ける。」
菅野直
「123の三色は消えるが、234の目が残る。ドラの三万を引いた時の形の良さ、受けの広さから打一万。」
木戸僚之
「場にマンズが高く、点数状況的にも無理に123の三色を狙わずに手広くいきたい。二万引きも裏目ではないし、ソーズ、ピンズの伸びを見て一万を切ります。」
白河雪菜
「マンズが高いので、123は見ないで手広く。」
滝沢和典
「ドラ表示牌の二万がネック。手なりで強い最終形を目指す。」
ダンプ大橋
「ドラがあるので三色は追わない。残り1メンツは、対面の五索ツモ切りと上家の早い八索手出しを見て、ソーズにもとめる。」
羽山真生
「三色を狙いたいところではありますが、マンズが場に高く、二万はドラ表示牌でもあるため、受けを狭めてまでは追わずに打一万とします。」
日吉辰哉
「三色は234に決める。ドラが1枚あれば三色にならなくてもOK.。ドラ引きやソーズの伸びも見る。」
藤井すみれ
「マンズが高く、親はホンイツではなさそうなので、三色を見切りピンフへ。」
藤原隆弘
「ドラ表示牌の二万がネックとなるため123は狙わない。メンピンドラ1で良しとして、最高形は234のタンピン三色。二万三万四万二索三索四索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒
三田晋也
「マンズが高いので余剰牌は持たない。123は追わずに普通に打つ。234になったら良いなくらい。」
森下剛任
「123の三色にはこだわらず、三色を狙うなら234。ドラ三万の重なりがあるので。」
森山茂和
「まだ南1局、オーラスを見据えて打ちたい。ここは三色にこだわらず確実にアガリを目指す。好形のテンパイならばリーチをかけて裏ドラも狙う。」
安村浩司
「123の三色になる二万は使われていそう。柔軟に構え、メンピンドラ1以上を狙う。」
山田浩之
「123の三色が見えるが、マンズが高くカン二万がネックになりそう。ターツも一つ足りてないので手広く一万切り。」
和久津晶
「マンズが高いのでドラそばを厚く持たない。ドラ表示の二万に固定しない。」
 
 
七索切り
 
蒼井ゆりか
「123の三色を本線に、ピンフの形になりやすいよう手を進めたいと思います。」
内川幸太郎
「123の三色を目指したいのですが、ドラ表示の二万がネックなので、牌組を厚く持ち、孤立牌の七索を切ります。」
大庭三四郎
「孤立牌なので。ドラも1枚あるので、メンゼンテンパイを目指し、真っ直ぐ打つ。」
北野由実
「14七索の筋持ちなので1枚外す。123、234の三色を意識するが、無理には追わない。」
小島武夫
「123の三色狙い。要となるのは六筒を雀頭にするか四筒七筒待ちに受けるかという判断。」
斎藤桂史
「一応123の三色を見ますが、あまりこだわらず柔軟に打ちたいです。」
中村毅
「まだラス親があるので、とりあえず打七索として、二万を引けたら三色に。無理はしない。」
中山奈々美
「ピンフ三色ドラ1を目指す手組みにする。四索七索の比較は難しいですが、連続形を重視して四索を残すことにしました。」
西川淳
「三色を無理に追わないが、まだ一万は切れない。この後、好形ができたら、一万を切りピンフドラ1を目指す。」
浜上文吾
「123の三色かメンピンドラ1狙い。雀頭は固定せずにじっくりと手を進めます。」
平岡理恵
「123もしくは234の三色を考えたいが、もうひとメンツどこかで作らなければならない。ピンズの五筒六筒六筒の部分を雀頭にするのかメンツにするのかにもよるが、できればメンツにして雀頭は別で作りたい。そうすると孤立している七索切りとなる。」
宮内こずえ
「123の三色を見る。ソーズは下の方が安そうなので七索を外す。」
柚木正仁
三万が雀頭のソーズ2メンツ、ピンズ2メンツの時に、七索を使ってのアガリを逃がすのは非常に嫌だが、三色を逃がす方が自分らしくないと思うので、打七索を選択する。三色は123本線、次は345。234はアガれないイメージ。」
 
 
四索切り
 
和泉由希子
「とりあえず123の三色を見つつ。後は何が伸びても良し。」
井出康平
「1234からの2メンツイメージがないのと、1メンツ1雀頭イメージがない。シュンツに伸ばすなら七索残しの方がイメージがわくので打四索。」
岩井健太
二万引きで三色があるのでマンズは切れない。1234のノベタン形が弱そうなので四索切り。」
太田昌樹
「ここまで材料があれば三色を狙いたい。打四索と打七索の比較は、七索を残した方がメンツになりやすそうなので打四索とします。」
黒沢咲
「123の三色を狙います。メンツが足りてないですが、四索より七索にくっついた方がアガリやすそうなので七索を浮かせて手を進めます。」
ケネス徳田
「123の三色本線。もうひとメンツは、七索のくっつきか一万四万の重なりでの五筒六筒で考える。」
越野智紀
「牌効率なら打一万ですが、123の三色を見て四索切り。その後五万を引いても一万は切らずに七索五筒を切る。四索七索の比較は、そこでリャンメンターツができた時に七索周りの方がうれしいので。」
紺野真太郎
「最終形想定は一万二万三万一索二索三索七索八索一筒二筒三筒六筒六筒あたり。ソーズの下で雀頭ができてしまうと三色が崩れそうなので。」
佐山竜介
「三色を見ないなら打一万だが、まだ見切るのは早い。一万を残すとしたら、場に切れている枚数を考慮して一番効率が良いのは打四索。」
嶋村泰之
四索七索かの選択で、リャンメンになった場合の待ちの良さで七索の方を残す。」
二階堂亜樹
「三色とドラ引きからの仕掛けかピンフドラ2を考えて。」
前原雄大
「ラス目が親ということもあり、今局は大きく構えるべきと観る。ソーズを伸ばすならば強いのは上目と考える。」
松崎良文
「打一万や打五筒には違和感があるので。」
山井弘
「点数的に状態を考え2番手とみれば、123の三色は落とせない。ドラ引きや雀頭変化からのピンズ2メンツと想定すると、五筒はもう少し引っ張りたい。」
 
 
五筒切り
 
小車祥
「淡白に一万は切りたくない。となるともうひとメンツをどこで作るか?雀頭を固定しソーズでメンツを作った方が、この時点での思惑から手が離れにくい。」
ガース
「まだ時間があるから、必死にアガリにいくことより、この手で点数を取るチャンスだと思う。123の三色を見ながら、四筒を引いたらタンヤオと234の三色にも変化できる。跳ね満や倍満も夢じゃない!」
櫻井秀樹
「ソーズは雀頭になりにくそう。一万を切ってもいいが、親もそれほど早くなさそうなので打点を残す。」
佐々木寿人
「雀頭を決めてピンフドラ1狙いだが、もちろん123の三色は最後まで見る。」
猿川真寿
「123を本線として手広く受ける。裏目の四筒を引いた時には234に移行したい。」
沢崎誠
二万引きで三色ができあがるため一万切りは無し。四万切りはドラそばの悪形が残るため避けたい。ここは123の三色を見ながら、ソーズを伸ばすことを考え、六筒の頭を固定しても十分闘えると見ます。五万引きは四索切りから手を進め、悪形リーチ(一万三万のような)など無理はしない。」
瀬戸熊直樹
「123を本線に見るが、ピンフドラ1にしてリーチすればOKとする。四索七索の比較ができないので、普段はやらないが雀頭を固定する。」
福光聖雄
「もう一手進むまで三色は狙う。ソーズはタテ重なりより横に伸びた方が強いので、五筒を切って雀頭を固定する。ただ、ドラ引きは痛い。」
古橋崇志
「親が15,000点のラス目なので、ここはメンゼンで手を進めたい。123、234の三色を見るので雀頭固定の五筒を切る。」
三戸亮祐
「123、234の三色を見る。雀頭は固定して、ソーズで2メンツ作る。」
望月雅継
「三色がもちろん本線ですが、一見裏目に見えるツモ五万からも三色を追いたい。ソーズは幅広く受けたいために打五筒。ツモ四筒七筒だと難しい打牌選択を迫られることも理由のひとつ。」
 
 
六筒切り
 
西岡慎泰
「三色、一通、ドラの重なりなど、全ての可能性を残したい。ただし、ドラ表示牌の二万引きよりはドラの雀頭を重要視し、シュンツ手を広くする打六筒。」
増田隆一
「雀頭はいつでも作りやすい形なので、リャンメンを固定してターツ候補を作っておく。二万引きの三色の可能性も残したい。」

第4期グランプリMAX2日目(最終日)観戦記

4回戦までのポイント

前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P

初日の対局が終了し、トータルポイントは以上のようになっている。
1回戦目、好スタートを切った安村だが、4回戦を終えて、1人沈みの状態になってしまった。
初日の最終戦(4回戦)、南2局、安村には痛恨の放銃があった。

gpmax2012

 

二階堂の第一打六筒、自分の手格好。
親番をキープしたい気持ちと、放銃したくない気持ちが混在している、中途半端な手を打ってしまった安村は、この後フラフラになってしまいそうだ。(すでにフラフラになっていたのかも)
スタート時の新鮮な精神状態に戻すことができるなら良いが、トータルのマイナスと、残り4回戦という圧が重くのしかかる。
開き直って攻めても、傷は深まるだけだろう。
それは、開き直ったフリをしているだけだから。丁半博打に持ち込んで勝つパターンは稀だ。
また、そんな勝ち方にどんな意味がある?

3者は横一線。安村にとっては後がない2日目、第5回戦が始まった。
gpmax2012

 

5回戦

gpmax2012

 

10巡目に二階堂が先制リーチ。
前田がタンヤオ仕掛けで、テンパイを取ると、二階堂のハイテイツモだったはずの、二万が食い下がる。

東1局一本場

gpmax2012

 

二階堂の打五万で前田が8,000のアガリ。
前田がマンズの一色手なら、北トイツ落としの2枚目はかなりの危険信号だ。
二万のチーで2枚目の北打ち)
しかし、二階堂もドラトイツの勝負手。
この五万を遅らせる手段もあるが、先に打つ方を選択した。

東4局1本場

gpmax2012

 

後がない安村は、粘り強く打ち、親番をキープすることに成功する。

続く2本場

四万五万七万七万八万八万八万三索四索五索四筒四筒四筒??リーチ??ツモ六万??ドラ一万

3本場

五万六万七万一索二索三索四索五索六索一筒一筒四筒六筒??リーチ??ロン五筒??ドラ五万

4局連続でアガリをものにした。

東4局4本場

gpmax2012

 

二階堂のアガリによって、安村の親が落ちた。
ここで注目は、12巡目の灘のドラ白打ちだ。

先手を取って仕掛けた灘、それに合わせる格好で動いた安村、すると二階堂からリーチがかかる。
ようやくテンパイが入った灘は、2者に対してドラを強打したのだ。
そして次局、南1局も続けて見ていただきたい。

gpmax2012

 

9巡目に打った白を前田がポンしたとき、2枚目の四筒を手出し。
そして、前巡に打った発を、下家の安村がポン。
ここで、持ってきた六筒で打一筒として迂回した。
結果は、前田が300・500のツモアガリとなったのだが、前局のドラ打ちとの緩急のつけ方が並ではない。
ちなみに六筒は安村にポンテンがかかる牌であった。

放銃を嫌う灘の麻雀は、一見ヒットアンドアウェイの戦法に映る。
しかし実際は、勝負所と見るや腹をくくって攻めまくる、かなりの攻撃麻雀なのだ。

灘の「インターネット麻雀ロン2」における生涯副露率は40.24%、アガリ率は27.12%(2014年3月現在)
仕掛ける麻雀は、このバランスが命なのである。
対称的な2局を平然とやってのけるには、長い年月を要するのではないだろうか。

南4局

gpmax2012

 

流局間際にチーしてテンパイを取った二階堂。ツモ番のない灘からアガリ牌六索が出るが、これを見逃し。
これについて、解説陣の意見は割れた。

二階堂が灘から1,000をアガることは、3万点を超えている、トータル首位の前田にとって、嬉しいアガリとなるのは確かだ。(2人浮きの場合、順位点は+8P、+4P、▲4P、▲8P)

一般的なルール設定と比較すると、順位点が小さいのが日本プロ麻雀連盟Aルールの特徴だが、実際あなたが座っていたら、どうするだろうか?

4回戦までのポイント
前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P

半荘1000回トータルの一片ならどちらを選択しても大差はない。しかし、決勝戦の舞台では、半荘8回で結果を出さなければならないのだから、二階堂の選択は間違ってはいないと思う。

この六索を親の安村がポンしてテンパイし、前田の1人ノーテンで流局となった。

続く1本場では、安村が3メンチャンのリーチ。助けた亀に殺される、という言葉が頭をよぎる場面であったが、安村、二階堂2人テンパイで流局。
そして、2本場では二階堂が3万点を超えるアガリ。
前田との浮き沈みをつくる形で、二階堂が暫定首位に立ち、5回戦が終了となった。
gpmax2012

 

5回戦成績
安村+24.2P 二階堂+5.0P 前田▲7.7P 灘▲21.5P

5回戦終了時
二階堂+13.4P 前田+12.4P 灘▲8.2P 安村▲17.6P

仮に、二階堂が六索を見逃さずに出アガった場合は、前田とのトータルポイントの差が25.6Pとなっていた。

 

6回戦

東4局

gpmax2012

 

灘の八索ポンは6巡目、南家の安村は、1フーロの灘に対して、愚形リーチでぶつけた。
仕掛けた灘の手牌は、当時こうなっていた。

二万三万四万八万八万二筒二筒三筒三筒四筒??ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き

安村のリーチ後、三筒をポンしてカン三筒待ち。一瞬の勝負ではあるが、躊躇いのないポンの手出し二筒を見て、カン三筒待ちは特定しずらいだろう。

その後、安村のアガリ牌である六索を喰いとって、ピンポイントでオリ。
六索以外の危険牌でもオリていたと思うが、鮮やかな一局であった。
gpmax2012
gpmax2012

 

南1局

しばらく前田が起死回生の2,000・4,000。

四万五万六万五索六索四筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒八筒??リーチ??ツモ四索??ドラ南

続く南2局

gpmax2012

 

二階堂がツモ六索で即リーチ。
一見二索が山に眠っていそうな捨て牌だが、安村の手出し一索は、字牌の後の手出しだけに不安が残る。
もちろん捨て牌状況も込みでリーチをかけたのであろうが、おそらく灘の「仕掛けに対して」という意識が強かったのではないだろうか。

しかし、麻雀は先手の取り合いではない、状況に応じた的確な判断がものを言う競技だ。
確かに灘の仕掛けが本物かどうかは判別しずらいが、相手の動向に左右され、崩れてしまった典型的なパターン。結果、他家に攻め込まれて、灘に7,700放銃となってしまった。

gpmax2012

 

南3局
失点を挽回したい二階堂の配牌。

二万六万八万九万一索五索六索六索九索二筒四筒四筒六筒中??ドラ九索

この配牌が、7巡目に七対子の1シャンテンに。

gpmax2012

 

この形から、五索をポン。この仕掛けで、五索六索四万と上家に喰い流してしまう。
ポンするべき手牌で間違いない。つまり、反省する必要のない場面ではあるが、ひとつの事実として記しておく。

南4局
6巡目にテンパイした安村。

三万四万五万五万五万四索五索六索七索七索東東東

(テンパイ時二万は1枚切れ、七索は場に見えていない)
ヤミテンに構え、手牌に関連している七万をツモ切ると下家の前田がチー。さらにツモ切った四筒が親の灘にポンされるが、まだヤミテン。

gpmax2012

 

二階堂の九万ポンの後、ツモ八索でソーズの3メンチャンに手変わりリーチをかけると、一発で三索をツモアガリ。
最下位スタートの安村が連勝を決めた。

6回戦成績
灘+17.9P 安村+8.9P 前田+3.5P 二階堂▲30.3P

6回戦終了時
前田+15.9P 灘+9.7P 安村▲8.7P 二階堂▲16.9P

 

7回戦
稀に見る接戦で、残り2回戦となった。

東1局、東2局と安村が本日の好調を思わせるアガリ。

四万三索三索三索四索四索四索五索六索七索四筒五筒六筒??ツモ四万??ドラ九万

三万四万三索四索四索五索五索六索五筒六筒七筒八筒八筒??ツモ二万??ドラ五筒

東4局には、首位の前田からドラ2七対子を出アガリ。

一万一万二万二万四万四万五万一索一索北北白白??ロン五万??ドラ五万

南1局一本場

gpmax2012

 

今にも打ちそうな七万だっただけに、ほっと胸を撫で下ろしたことだろう。

南4局

gpmax2012

 

灘の仕掛けは6巡目である。
安村はドラの九万切りリーチを選択したが、これは対局終了後に、直接安村から聞いたコメントを使わせていただく。
「前田さんの手出し四万で、三万は山だと確信しました。ドラを3枚持っていることもあり、リスクも少ない。最終戦に向けて、ポイントを稼ぎたかったことが理由です」

12巡目にテンパイが入った前田から、5,200の出アガリ。
本日好調の安村が、トータル2位に躍り出た。
gpmax2012

 

7回戦成績
安村+20.4P 灘+5.4P 二階堂▲10.3P 前田▲15.5P

7回戦終了時
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P

 

8回戦(最終戦)
規定により、最終戦の席順は決定されている。
安村→前田→二階堂→灘
(起家から、2位→3位→4位→1位の順)
gpmax2012

東1局
8巡目に安村が先制リーチをかける。

gpmax2012

 

すると、先手を取った安村の捨て牌に導かれる形で、前田にドラ単騎のテンパイが入る。
私の印象かもしれないが、前田はどんなときでもフォームを崩していない。
それは灘も同じだが、二階堂、安村にはまだふらつく場面があった。
与えられた場面によって、自身の経験に基づいた丁寧な選択を繰り返している。
ともかくここは勝負所と踏んだのであろう。

自然に導かれたテンパイ形でリーチをかけ、勝敗を天に任せた結果、一索のツモアガリとなった。
gpmax2012

 

優勝が目前となった対局者は、極限状態となる。
張り詰めた空気の中では、冷静な判断力と同時に大胆な攻撃力が要求される。

東3局は、二階堂のドラ暗刻仕掛けに対して、安村が一通のテンパイでドラ切りリーチをかけると、二階堂は大ミンカンで応戦。

gpmax2012

 

やはり、今日は安村に風が吹いているのか?このアガリでトータルトップまで上り詰めた。

南1局1本場

gpmax2012

 

今局は前田の手順に、特に取り上げる部分があるわけではないが、リーチを受けて、安村が一発目に打った二筒が強い。トップ目に立った瞬間、逃げ腰になってしまうのが人の性だが、安村にその心配はないようだ。
本日2度目のドラ単騎ツモで前田が再びトップに立った。

南2局の前田の親は、仕掛けた灘が安村に2,600放銃。

南3局

gpmax2012

 

安村はこのテンパイが入って打二索としてヤミテンに構える。
そして、次巡持ってきた六万でテンパイ外し。
再び一筒を引くがツモ切り、もう一度持ってきた二索二筒を入れ替えた。

二万三万四万六万二索五索五索五索六索六索五筒六筒七筒

そして、次に持ってきた牌は三筒・・・

「あれはペン三筒で勝負をかけても良かった」
と安村は語る。
思考放棄した一か八かのリーチを嫌う気持ちもわかるが、私もここはリーチだと思う。
磐石に足場を踏み固めている余裕などない。

ベスト8のレポートで、瀬戸熊直樹がこう記している。
若い安村にアドバイスを1つ贈りたい。
解説中もコメントで「熊、激辛」などと言われたが、安村は非常に期待している若手の1人である。
もし安村がワンステップ上を目指すなら、足りないものは「覚悟」である。
一次予選から勝ち上がったその戦いぶりを観ていると、状況判断、打牌選択はどれもクレバーで好感が持てる。でも競った時の打牌は全て「保留」しているチョイスが目立っていた。
「負けられない戦い」だからこそ、そこに「覚悟をもった、魂を込めた打牌」を今後見せてもらいたい。
そういう戦いが必ず道を開く。せっかく良い物を持っているのだから。
そして若さは、その「勇気」が許されるのだから。

二階堂は親番で2本場まで粘ったが、灘の仕掛けによって親落ち。
灘は、トータルポイントでトップ者が北家スタートになるという規定の利点を活かし、自由に手を進め、場を進行させる。

gpmax2012

 

そしてオーラス。

南4局

gpmax2012

 

珍しく、ツモる瞬間に迷いがあった、灘の5巡目のリーチは、リーチをかけた時点で高目が4枚生きていた。灘が引き当てたのはたった1枚しかない安目の七筒1,300オール。

7回戦終了時のポイント
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P

南4局1本場

gpmax2012

 

前田、安村、アガったほうが第4期グランプリの栄冠に輝く。

前田がこの八筒にチーテンをかけると、すぐに安村に五万が入り、両者テンパイが入る。
安村からアガれない六万が打たれた次巡、二階堂から九万がこぼれて前田の優勝が決まった。

この九万打ちのように、優勝の可能性がないものが勝負を決めてしまう放銃は避けるべきと、されている。
これまで、同じような放銃が決勝戦でしばしば見られたが、話題にすることは避けられてきた。
しかし、ほとんど全てのタイトル戦決勝が生中継されるようになった今、触れないわけにはいくまい。
もし、二階堂が九万を打たなかったら、安村のアガリがあり、優勝となっていたかもしれない。
しかし、前田の手役は特定できず、まして、テンパイが入っているかどうかすら判別不能であった。
もし、前田がノーテンなのに、ここから二階堂がオリ始めたら、最終的に手が詰まってしまう可能性も高くなる。

それでは、どう打てばいいのか?
規則を作ってくれという意見も耳にするが、そんなものは作りようがない。
基本的には打牌は個人の自由で、どう打てば綺麗な対局なのか、と全員が考えて打つ以外にはない。
すでに勝負がついている、敗けている者ほど、アンテナを張り巡らせて打つべきなのである。
「2人に勝負させろ」やら「マジ勘弁してくれ」など、辛辣なコメントも流れたが、この場面での二階堂の放銃を全否定することはできない。

自分なりにベストな打牌を選択した「結果」がこの牌譜であるなら、全く問題ない。

対局が終わった瞬間は、呆けたような、なんともいえない表情でいた安村だが、打ち上げの席では真摯な態度で「反省点が山ほどあるので、最後はそれほど問題じゃないです」と語った。

安村の言葉通り、最後の場面だけを切り取って考えるのは素人の考えだ。
実際、対局終了後も、安村は残った山に手を触れなかった。
喉から手が出るほど欲しいタイトルだったはずだが、愚痴ひとつこぼさずに、次の勝負を見据えているようだった。

100

表彰式の様子

100

優勝者インタビューの様子

グランプリ 決勝観戦記/第4期グランプリMAX2日目(最終日)観戦記

4回戦までのポイント
前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P
初日の対局が終了し、トータルポイントは以上のようになっている。
1回戦目、好スタートを切った安村だが、4回戦を終えて、1人沈みの状態になってしまった。
初日の最終戦(4回戦)、南2局、安村には痛恨の放銃があった。
gpmax2012
 
二階堂の第一打六筒、自分の手格好。
親番をキープしたい気持ちと、放銃したくない気持ちが混在している、中途半端な手を打ってしまった安村は、この後フラフラになってしまいそうだ。(すでにフラフラになっていたのかも)
スタート時の新鮮な精神状態に戻すことができるなら良いが、トータルのマイナスと、残り4回戦という圧が重くのしかかる。
開き直って攻めても、傷は深まるだけだろう。
それは、開き直ったフリをしているだけだから。丁半博打に持ち込んで勝つパターンは稀だ。
また、そんな勝ち方にどんな意味がある?
3者は横一線。安村にとっては後がない2日目、第5回戦が始まった。
gpmax2012
 
5回戦
gpmax2012
 
10巡目に二階堂が先制リーチ。
前田がタンヤオ仕掛けで、テンパイを取ると、二階堂のハイテイツモだったはずの、二万が食い下がる。
東1局一本場
gpmax2012
 
二階堂の打五万で前田が8,000のアガリ。
前田がマンズの一色手なら、北トイツ落としの2枚目はかなりの危険信号だ。
二万のチーで2枚目の北打ち)
しかし、二階堂もドラトイツの勝負手。
この五万を遅らせる手段もあるが、先に打つ方を選択した。
東4局1本場
gpmax2012
 
後がない安村は、粘り強く打ち、親番をキープすることに成功する。
続く2本場
四万五万七万七万八万八万八万三索四索五索四筒四筒四筒??リーチ??ツモ六万??ドラ一万
3本場
五万六万七万一索二索三索四索五索六索一筒一筒四筒六筒??リーチ??ロン五筒??ドラ五万
4局連続でアガリをものにした。
東4局4本場
gpmax2012
 
二階堂のアガリによって、安村の親が落ちた。
ここで注目は、12巡目の灘のドラ白打ちだ。
先手を取って仕掛けた灘、それに合わせる格好で動いた安村、すると二階堂からリーチがかかる。
ようやくテンパイが入った灘は、2者に対してドラを強打したのだ。
そして次局、南1局も続けて見ていただきたい。
gpmax2012
 
9巡目に打った白を前田がポンしたとき、2枚目の四筒を手出し。
そして、前巡に打った発を、下家の安村がポン。
ここで、持ってきた六筒で打一筒として迂回した。
結果は、前田が300・500のツモアガリとなったのだが、前局のドラ打ちとの緩急のつけ方が並ではない。
ちなみに六筒は安村にポンテンがかかる牌であった。
放銃を嫌う灘の麻雀は、一見ヒットアンドアウェイの戦法に映る。
しかし実際は、勝負所と見るや腹をくくって攻めまくる、かなりの攻撃麻雀なのだ。
灘の「インターネット麻雀ロン2」における生涯副露率は40.24%、アガリ率は27.12%(2014年3月現在)
仕掛ける麻雀は、このバランスが命なのである。
対称的な2局を平然とやってのけるには、長い年月を要するのではないだろうか。
南4局
gpmax2012
 
流局間際にチーしてテンパイを取った二階堂。ツモ番のない灘からアガリ牌六索が出るが、これを見逃し。
これについて、解説陣の意見は割れた。
二階堂が灘から1,000をアガることは、3万点を超えている、トータル首位の前田にとって、嬉しいアガリとなるのは確かだ。(2人浮きの場合、順位点は+8P、+4P、▲4P、▲8P)
一般的なルール設定と比較すると、順位点が小さいのが日本プロ麻雀連盟Aルールの特徴だが、実際あなたが座っていたら、どうするだろうか?
4回戦までのポイント
前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P
半荘1000回トータルの一片ならどちらを選択しても大差はない。しかし、決勝戦の舞台では、半荘8回で結果を出さなければならないのだから、二階堂の選択は間違ってはいないと思う。
この六索を親の安村がポンしてテンパイし、前田の1人ノーテンで流局となった。
続く1本場では、安村が3メンチャンのリーチ。助けた亀に殺される、という言葉が頭をよぎる場面であったが、安村、二階堂2人テンパイで流局。
そして、2本場では二階堂が3万点を超えるアガリ。
前田との浮き沈みをつくる形で、二階堂が暫定首位に立ち、5回戦が終了となった。
gpmax2012
 
5回戦成績
安村+24.2P 二階堂+5.0P 前田▲7.7P 灘▲21.5P
5回戦終了時
二階堂+13.4P 前田+12.4P 灘▲8.2P 安村▲17.6P
仮に、二階堂が六索を見逃さずに出アガった場合は、前田とのトータルポイントの差が25.6Pとなっていた。
 
6回戦
東4局
gpmax2012
 
灘の八索ポンは6巡目、南家の安村は、1フーロの灘に対して、愚形リーチでぶつけた。
仕掛けた灘の手牌は、当時こうなっていた。
二万三万四万八万八万二筒二筒三筒三筒四筒??ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き
安村のリーチ後、三筒をポンしてカン三筒待ち。一瞬の勝負ではあるが、躊躇いのないポンの手出し二筒を見て、カン三筒待ちは特定しずらいだろう。
その後、安村のアガリ牌である六索を喰いとって、ピンポイントでオリ。
六索以外の危険牌でもオリていたと思うが、鮮やかな一局であった。
gpmax2012
gpmax2012
 
南1局
しばらく前田が起死回生の2,000・4,000。
四万五万六万五索六索四筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒八筒??リーチ??ツモ四索??ドラ南
続く南2局
gpmax2012
 
二階堂がツモ六索で即リーチ。
一見二索が山に眠っていそうな捨て牌だが、安村の手出し一索は、字牌の後の手出しだけに不安が残る。
もちろん捨て牌状況も込みでリーチをかけたのであろうが、おそらく灘の「仕掛けに対して」という意識が強かったのではないだろうか。
しかし、麻雀は先手の取り合いではない、状況に応じた的確な判断がものを言う競技だ。
確かに灘の仕掛けが本物かどうかは判別しずらいが、相手の動向に左右され、崩れてしまった典型的なパターン。結果、他家に攻め込まれて、灘に7,700放銃となってしまった。
gpmax2012
 
南3局
失点を挽回したい二階堂の配牌。
二万六万八万九万一索五索六索六索九索二筒四筒四筒六筒中??ドラ九索
この配牌が、7巡目に七対子の1シャンテンに。
gpmax2012
 
この形から、五索をポン。この仕掛けで、五索六索四万と上家に喰い流してしまう。
ポンするべき手牌で間違いない。つまり、反省する必要のない場面ではあるが、ひとつの事実として記しておく。
南4局
6巡目にテンパイした安村。
三万四万五万五万五万四索五索六索七索七索東東東
(テンパイ時二万は1枚切れ、七索は場に見えていない)
ヤミテンに構え、手牌に関連している七万をツモ切ると下家の前田がチー。さらにツモ切った四筒が親の灘にポンされるが、まだヤミテン。
gpmax2012
 
二階堂の九万ポンの後、ツモ八索でソーズの3メンチャンに手変わりリーチをかけると、一発で三索をツモアガリ。
最下位スタートの安村が連勝を決めた。
6回戦成績
灘+17.9P 安村+8.9P 前田+3.5P 二階堂▲30.3P
6回戦終了時
前田+15.9P 灘+9.7P 安村▲8.7P 二階堂▲16.9P
 
7回戦
稀に見る接戦で、残り2回戦となった。
東1局、東2局と安村が本日の好調を思わせるアガリ。
四万三索三索三索四索四索四索五索六索七索四筒五筒六筒??ツモ四万??ドラ九万
三万四万三索四索四索五索五索六索五筒六筒七筒八筒八筒??ツモ二万??ドラ五筒
東4局には、首位の前田からドラ2七対子を出アガリ。
一万一万二万二万四万四万五万一索一索北北白白??ロン五万??ドラ五万
南1局一本場
gpmax2012
 
今にも打ちそうな七万だっただけに、ほっと胸を撫で下ろしたことだろう。
南4局
gpmax2012
 
灘の仕掛けは6巡目である。
安村はドラの九万切りリーチを選択したが、これは対局終了後に、直接安村から聞いたコメントを使わせていただく。
「前田さんの手出し四万で、三万は山だと確信しました。ドラを3枚持っていることもあり、リスクも少ない。最終戦に向けて、ポイントを稼ぎたかったことが理由です」
12巡目にテンパイが入った前田から、5,200の出アガリ。
本日好調の安村が、トータル2位に躍り出た。
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7回戦成績
安村+20.4P 灘+5.4P 二階堂▲10.3P 前田▲15.5P
7回戦終了時
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P
 
8回戦(最終戦)
規定により、最終戦の席順は決定されている。
安村→前田→二階堂→灘
(起家から、2位→3位→4位→1位の順)
gpmax2012
東1局
8巡目に安村が先制リーチをかける。
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すると、先手を取った安村の捨て牌に導かれる形で、前田にドラ単騎のテンパイが入る。
私の印象かもしれないが、前田はどんなときでもフォームを崩していない。
それは灘も同じだが、二階堂、安村にはまだふらつく場面があった。
与えられた場面によって、自身の経験に基づいた丁寧な選択を繰り返している。
ともかくここは勝負所と踏んだのであろう。
自然に導かれたテンパイ形でリーチをかけ、勝敗を天に任せた結果、一索のツモアガリとなった。
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優勝が目前となった対局者は、極限状態となる。
張り詰めた空気の中では、冷静な判断力と同時に大胆な攻撃力が要求される。
東3局は、二階堂のドラ暗刻仕掛けに対して、安村が一通のテンパイでドラ切りリーチをかけると、二階堂は大ミンカンで応戦。
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やはり、今日は安村に風が吹いているのか?このアガリでトータルトップまで上り詰めた。
南1局1本場
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今局は前田の手順に、特に取り上げる部分があるわけではないが、リーチを受けて、安村が一発目に打った二筒が強い。トップ目に立った瞬間、逃げ腰になってしまうのが人の性だが、安村にその心配はないようだ。
本日2度目のドラ単騎ツモで前田が再びトップに立った。
南2局の前田の親は、仕掛けた灘が安村に2,600放銃。
南3局
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安村はこのテンパイが入って打二索としてヤミテンに構える。
そして、次巡持ってきた六万でテンパイ外し。
再び一筒を引くがツモ切り、もう一度持ってきた二索二筒を入れ替えた。
二万三万四万六万二索五索五索五索六索六索五筒六筒七筒
そして、次に持ってきた牌は三筒・・・
「あれはペン三筒で勝負をかけても良かった」
と安村は語る。
思考放棄した一か八かのリーチを嫌う気持ちもわかるが、私もここはリーチだと思う。
磐石に足場を踏み固めている余裕などない。
ベスト8のレポートで、瀬戸熊直樹がこう記している。
若い安村にアドバイスを1つ贈りたい。
解説中もコメントで「熊、激辛」などと言われたが、安村は非常に期待している若手の1人である。
もし安村がワンステップ上を目指すなら、足りないものは「覚悟」である。
一次予選から勝ち上がったその戦いぶりを観ていると、状況判断、打牌選択はどれもクレバーで好感が持てる。でも競った時の打牌は全て「保留」しているチョイスが目立っていた。
「負けられない戦い」だからこそ、そこに「覚悟をもった、魂を込めた打牌」を今後見せてもらいたい。
そういう戦いが必ず道を開く。せっかく良い物を持っているのだから。
そして若さは、その「勇気」が許されるのだから。
二階堂は親番で2本場まで粘ったが、灘の仕掛けによって親落ち。
灘は、トータルポイントでトップ者が北家スタートになるという規定の利点を活かし、自由に手を進め、場を進行させる。
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そしてオーラス。
南4局
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珍しく、ツモる瞬間に迷いがあった、灘の5巡目のリーチは、リーチをかけた時点で高目が4枚生きていた。灘が引き当てたのはたった1枚しかない安目の七筒1,300オール。
7回戦終了時のポイント
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P
南4局1本場
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前田、安村、アガったほうが第4期グランプリの栄冠に輝く。
前田がこの八筒にチーテンをかけると、すぐに安村に五万が入り、両者テンパイが入る。
安村からアガれない六万が打たれた次巡、二階堂から九万がこぼれて前田の優勝が決まった。
この九万打ちのように、優勝の可能性がないものが勝負を決めてしまう放銃は避けるべきと、されている。
これまで、同じような放銃が決勝戦でしばしば見られたが、話題にすることは避けられてきた。
しかし、ほとんど全てのタイトル戦決勝が生中継されるようになった今、触れないわけにはいくまい。
もし、二階堂が九万を打たなかったら、安村のアガリがあり、優勝となっていたかもしれない。
しかし、前田の手役は特定できず、まして、テンパイが入っているかどうかすら判別不能であった。
もし、前田がノーテンなのに、ここから二階堂がオリ始めたら、最終的に手が詰まってしまう可能性も高くなる。
それでは、どう打てばいいのか?
規則を作ってくれという意見も耳にするが、そんなものは作りようがない。
基本的には打牌は個人の自由で、どう打てば綺麗な対局なのか、と全員が考えて打つ以外にはない。
すでに勝負がついている、敗けている者ほど、アンテナを張り巡らせて打つべきなのである。
「2人に勝負させろ」やら「マジ勘弁してくれ」など、辛辣なコメントも流れたが、この場面での二階堂の放銃を全否定することはできない。
自分なりにベストな打牌を選択した「結果」がこの牌譜であるなら、全く問題ない。
対局が終わった瞬間は、呆けたような、なんともいえない表情でいた安村だが、打ち上げの席では真摯な態度で「反省点が山ほどあるので、最後はそれほど問題じゃないです」と語った。
安村の言葉通り、最後の場面だけを切り取って考えるのは素人の考えだ。
実際、対局終了後も、安村は残った山に手を触れなかった。
喉から手が出るほど欲しいタイトルだったはずだが、愚痴ひとつこぼさずに、次の勝負を見据えているようだった。

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表彰式の様子

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優勝者インタビューの様子

第23期中部プロリーグ 第2節レポート

●Aリーグ(執筆:樋口 新)

中部プロリーグ第2節が行われた日は、名古屋ウィメンズマラソンが行われた日であった。
多数の女性達が激走している中、我々も真剣な対局に臨んでいた。
私の第2節の対局相手は以下の面子であった。

木村東平プロ 2期生
言わずと知れた中部本部長。八段である。面前が主体の手役派である。
また、中部プロリーグの決勝戦に5回進出している。

長谷川弘プロ 20期生
今回、Bリーグより昇級してきた。過去には中部プロリーグの決勝戦に残るなど、実績は十分である。
ロン2にもよく登場している。

森下剛任プロ 22期生
第39期王位。グランプMAXでは敗退してしまったが、今、乗りに乗っているプレイヤーではないであろうか。前期の中部プロリーグでは決勝に進出している。

第1節で▲15.2Pであった私は、できればプラスに持って行きたいと思いながら、第2節に臨んだ。

その第1回戦。東場から手が入る。8,000をロンアガリ、4,000オールをツモアガるなど、一気に5万点を超える。感触はかなり良かった。が、しかし、南2局に場が動いた。

私はタンピンイーペーコーをテンパイしており、ツモ切りしたところ、木村プロよりロンの声がかかった。
16,000点だった。場を見れば一目で分かるチンイツであった。しかし、わたしは勢いに任せて切ってしまったのである。
結果から見れば、1回戦はプラスで終わることができたが、明らかに反省すべき点がある1局であった。

反省しつつ迎えた2回戦。1回戦で耐えていた長谷川プロがメンタンツモドラ3から動き出す。
かくいう私は苦しい展開が続き、じりじりと点棒を減らしていったのであった。

どうにかしたいと思案しながら迎えた4回戦。
ここまで耐えていた現王位の森下プロが底力を見せる。
四暗刻ツモアガリ。正直、さすがとしか言いようがなかった。

このように、今節の私はまるで見せ場がなく、大きくマイナスしてしまった。
降級ボーダーもすぐそこである。しかし、まだ残り3節ある。
決勝進出を諦めることなく、残り3節を悔いなく全力で戦っていきたい。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 日下 健司 64.3 30.9 95.2
2 太田 充 39.6 26.9 66.5
3 村瀬 寛光 38.1 17.0 55.1
4 毛受 俊 26.2 17.5 43.7
5 伊藤 鉄也 4.8 35.9 40.7
6 長谷川 弘 8.5 29.1 37.6
7 森下 剛任 0.6 6.8 7.4
8 三戸 亮祐 17.1 ▲ 20.7 ▲ 3.6
9 杉村 泰治 ▲ 15.8 8.4 ▲ 7.4
10 杉浦 貴紀 10.8 ▲ 27.7 ▲ 16.9
11 鈴木 基芳 ▲ 53.7 34.8 ▲ 18.9
12 寺戸 孝志 28.1 ▲ 52.3 ▲ 24.2
13 木村 東平 ▲ 51.8 4.2 ▲ 47.6
14 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 40.1 ▲ 55.3
15 佐藤 あいり ▲ 49.5 ▲ 20.3 ▲ 69.8
16 掛水 洋徳 ▲ 52.1 ▲ 50.4 ▲ 102.5

●Bリーグ(執筆:中谷 彰吾)

毎年、この時期には会場近くで、名古屋ウィメンズマラソン大会が行われる。
第2節はマラソンでいう折り返し地点手前の攻防か。
この日の結果により、後半戦での戦い方も変わってくるだろう。

1卓 山本・櫛田・浅野・菅野
注目は、前節に好スタートを切った山本だったが、櫛田に捕らえられ▲71.9Pで大きくつまずいてしまう。
そして櫛田は3連続トップを飾るなど+72.2Pと抜け出した。
前期に悔し涙を飲んだ櫛田が気迫の麻雀をみせた。

2卓 大滝・中西・中谷・安藤
1回戦、大滝の3巡目リーチに対し安藤が切った中が捕まる。

一索一索五索六索七索七索八索九索西西西中中  ドラ西

この倍満を皮切りに、終始大滝が場を圧倒する!
トップは1回戦だけだったが、マイナスを最小限に抑え+52.1Pとした。

逆に安藤は、傷口が広がってしまい苦しい結果となった。
肝心の私はと言うと、2回戦までは自分らしく打てていたものの、その後の連続ラスで▲18.9Pとなり降級という二文字が漂う結果になってしまった。

3卓 葛山・鈴木(雄)・土岐・牛尾
この卓では、鈴木(雄)がまさかの3連続ラスになってしまい、マイナスを請け負う形になってしまった。
前節がいいスタートだっただけに、痛い失点となってしまう。
そして葛山、牛尾が前節に続きポイントを上積みした。

4卓 朝岡・若松・太田(峻)・斎藤
朝岡の3回戦、4回戦の連勝が決め手となり、ポイントを独占する形となった。
太田(峻)も、1回戦に大きいトップをとるも、その後が苦しい展開となり悔しい結果になってしまった。

第2節終了時点では、昇級、降級争いが激戦となりそうだ。
そして来節はちょうど折り返しの第3節。一層戦いが面白くなるだろう。
私としても、このままズルズル引き下がる訳には行かない。
一矢報いるためにも、体調面をバッチリ整えて来月の戦いに挑みたい。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 14.1 72.2 86.3
2 朝岡 祐 10.6 56.9 67.5
3 大滝 聡 ▲ 5.5 52.1 46.6
4 牛尾 信之 12.2 23.3 35.5
5 葛山 英樹 3.0 27.2 30.2
6 中西 栄二 ▲ 2.7 9.0 6.3
7 土岐 雄太 ▲ 7.0 13.0 6.0
8 菅野 直 1.9 ▲ 2.1 ▲ 0.2
9 浅野 文雅 ▲ 8.0 1.8 ▲ 6.2
10 太田 峻也 0.1 ▲ 8.3 ▲ 8.2
11 山本 拓哉 49.8 ▲ 71.9 ▲ 22.1
12 中谷 彰吾 ▲ 19.9 ▲ 18.9 ▲ 38.8
13 鈴木 雄介 22.7 ▲ 63.5 ▲ 40.8
14 若松 正和 ▲ 1.5 ▲ 39.4 ▲ 40.9
15 斎藤 寛生 ▲ 32.9 ▲ 9.2 ▲ 42.1
16 安藤 大貴 ▲ 36.9 ▲ 42.2 ▲ 79.1

●Cリーグ:大西 義則

今回は、Cリーグで対局する選手の中で、特に中部プロリーグ在籍歴の長い選手に、月に1度のリーグ戦へ臨む際の準備について伺ってみました。

13期生、大高坂松城
「準備?う~ん、リーグ戦前には3人麻雀は打たないようにしていますね(笑)
それ以外は特に…。いつも通りの自分の麻雀を打ちながら、Cリーグにおいての課題の克服を目指しています。」
Aリーグの対局経験のある彼の頑な眼差しが印象的でした。

19期生、吉井友直
「僕は当日の集中力を大切にしています。会場入りしたら、卓に向かい集中するようにしています。出来れば、誰とも話したくないのですが。」
と睨まれてしまいました。

21期生、鈴木淳
「自分は仕事柄、体調的にはなかなか万全を期せないのですが、それを言い訳にはしたくないです。自分にできる準備としては平常心で臨む事です。」
競技プロとして、結果のすべてを自分の責任として受け入れる姿勢の大切さを感じさせられました。

いずれも長年のキャリアから、これ以上、Cリーグに甘んじるつもりはないという、自分自身への厳しさを感じました。

さて、第2節の結果は「全節プラス。」を目標とする原田が気迫を勢いそのままに、プラスを重ねて、すでに+100Pを超える展開に。次いで、これまた+100Pオーバーで越川。

しかし、次節以降、彼らは追われる立場。
当然、清水・大高坂・池沢・小野は、次節同卓の彼らを照準においてくるはず。
もちろん、それ以外の誰も昇級をあきらめる選手はおりません。

次回も白熱した選手の声をお届けできればと思います。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 原田 知彦 87.4 38.8 126.2
2 越川 清一 40.6 62.4 103.0
3 清水 哲也 31.4 21.0 52.4
4 大高坂 松城 ▲ 3.9 38.9 35.0
5 池沢 麻奈美 15.9 16.1 32.0
6 小野 雅峻 39.0 ▲ 12.4 26.6
7 加藤 泰史 ▲ 8.0 31.8 23.8
8 河合 慎悟 ▲ 23.3 38.2 14.9
9 都築 友和 25.1 ▲ 10.8 14.3
10 山神 達也 4.3 4.0 8.3
11 角谷 和幸 ▲ 12.4 ▲ 15.2 ▲ 27.6
12 岡本 丈司 ▲ 24.6 ▲ 4.3 ▲ 28.9
13 三谷 卓也 21.9 ▲ 54.7 ▲ 32.8
14 大町 篤志 ▲ 32.9 ▲ 13.9 ▲ 46.8
15 大西 義則 ▲ 33.4 ▲ 16.0 ▲ 49.4
16 吉井 友直 ▲ 15.1 ▲ 34.8 ▲ 49.9
17 鈴木 淳 ▲ 2.7 ▲ 52.4 ▲ 55.1
18 家田 みゆき ▲ 85.2 15.1 ▲ 70.1
19 上田 利華 ▲ 47.1 ▲ 54.8 ▲ 101.9

中部プロリーグ レポート/第23期中部プロリーグ 第2節レポート

●Aリーグ(執筆:樋口 新)
中部プロリーグ第2節が行われた日は、名古屋ウィメンズマラソンが行われた日であった。
多数の女性達が激走している中、我々も真剣な対局に臨んでいた。
私の第2節の対局相手は以下の面子であった。
木村東平プロ 2期生
言わずと知れた中部本部長。八段である。面前が主体の手役派である。
また、中部プロリーグの決勝戦に5回進出している。
長谷川弘プロ 20期生
今回、Bリーグより昇級してきた。過去には中部プロリーグの決勝戦に残るなど、実績は十分である。
ロン2にもよく登場している。
森下剛任プロ 22期生
第39期王位。グランプMAXでは敗退してしまったが、今、乗りに乗っているプレイヤーではないであろうか。前期の中部プロリーグでは決勝に進出している。
第1節で▲15.2Pであった私は、できればプラスに持って行きたいと思いながら、第2節に臨んだ。
その第1回戦。東場から手が入る。8,000をロンアガリ、4,000オールをツモアガるなど、一気に5万点を超える。感触はかなり良かった。が、しかし、南2局に場が動いた。
私はタンピンイーペーコーをテンパイしており、ツモ切りしたところ、木村プロよりロンの声がかかった。
16,000点だった。場を見れば一目で分かるチンイツであった。しかし、わたしは勢いに任せて切ってしまったのである。
結果から見れば、1回戦はプラスで終わることができたが、明らかに反省すべき点がある1局であった。
反省しつつ迎えた2回戦。1回戦で耐えていた長谷川プロがメンタンツモドラ3から動き出す。
かくいう私は苦しい展開が続き、じりじりと点棒を減らしていったのであった。
どうにかしたいと思案しながら迎えた4回戦。
ここまで耐えていた現王位の森下プロが底力を見せる。
四暗刻ツモアガリ。正直、さすがとしか言いようがなかった。
このように、今節の私はまるで見せ場がなく、大きくマイナスしてしまった。
降級ボーダーもすぐそこである。しかし、まだ残り3節ある。
決勝進出を諦めることなく、残り3節を悔いなく全力で戦っていきたい。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 日下 健司 64.3 30.9 95.2
2 太田 充 39.6 26.9 66.5
3 村瀬 寛光 38.1 17.0 55.1
4 毛受 俊 26.2 17.5 43.7
5 伊藤 鉄也 4.8 35.9 40.7
6 長谷川 弘 8.5 29.1 37.6
7 森下 剛任 0.6 6.8 7.4
8 三戸 亮祐 17.1 ▲ 20.7 ▲ 3.6
9 杉村 泰治 ▲ 15.8 8.4 ▲ 7.4
10 杉浦 貴紀 10.8 ▲ 27.7 ▲ 16.9
11 鈴木 基芳 ▲ 53.7 34.8 ▲ 18.9
12 寺戸 孝志 28.1 ▲ 52.3 ▲ 24.2
13 木村 東平 ▲ 51.8 4.2 ▲ 47.6
14 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 40.1 ▲ 55.3
15 佐藤 あいり ▲ 49.5 ▲ 20.3 ▲ 69.8
16 掛水 洋徳 ▲ 52.1 ▲ 50.4 ▲ 102.5

●Bリーグ(執筆:中谷 彰吾)
毎年、この時期には会場近くで、名古屋ウィメンズマラソン大会が行われる。
第2節はマラソンでいう折り返し地点手前の攻防か。
この日の結果により、後半戦での戦い方も変わってくるだろう。
1卓 山本・櫛田・浅野・菅野
注目は、前節に好スタートを切った山本だったが、櫛田に捕らえられ▲71.9Pで大きくつまずいてしまう。
そして櫛田は3連続トップを飾るなど+72.2Pと抜け出した。
前期に悔し涙を飲んだ櫛田が気迫の麻雀をみせた。
2卓 大滝・中西・中谷・安藤
1回戦、大滝の3巡目リーチに対し安藤が切った中が捕まる。
一索一索五索六索七索七索八索九索西西西中中  ドラ西
この倍満を皮切りに、終始大滝が場を圧倒する!
トップは1回戦だけだったが、マイナスを最小限に抑え+52.1Pとした。
逆に安藤は、傷口が広がってしまい苦しい結果となった。
肝心の私はと言うと、2回戦までは自分らしく打てていたものの、その後の連続ラスで▲18.9Pとなり降級という二文字が漂う結果になってしまった。
3卓 葛山・鈴木(雄)・土岐・牛尾
この卓では、鈴木(雄)がまさかの3連続ラスになってしまい、マイナスを請け負う形になってしまった。
前節がいいスタートだっただけに、痛い失点となってしまう。
そして葛山、牛尾が前節に続きポイントを上積みした。
4卓 朝岡・若松・太田(峻)・斎藤
朝岡の3回戦、4回戦の連勝が決め手となり、ポイントを独占する形となった。
太田(峻)も、1回戦に大きいトップをとるも、その後が苦しい展開となり悔しい結果になってしまった。
第2節終了時点では、昇級、降級争いが激戦となりそうだ。
そして来節はちょうど折り返しの第3節。一層戦いが面白くなるだろう。
私としても、このままズルズル引き下がる訳には行かない。
一矢報いるためにも、体調面をバッチリ整えて来月の戦いに挑みたい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 14.1 72.2 86.3
2 朝岡 祐 10.6 56.9 67.5
3 大滝 聡 ▲ 5.5 52.1 46.6
4 牛尾 信之 12.2 23.3 35.5
5 葛山 英樹 3.0 27.2 30.2
6 中西 栄二 ▲ 2.7 9.0 6.3
7 土岐 雄太 ▲ 7.0 13.0 6.0
8 菅野 直 1.9 ▲ 2.1 ▲ 0.2
9 浅野 文雅 ▲ 8.0 1.8 ▲ 6.2
10 太田 峻也 0.1 ▲ 8.3 ▲ 8.2
11 山本 拓哉 49.8 ▲ 71.9 ▲ 22.1
12 中谷 彰吾 ▲ 19.9 ▲ 18.9 ▲ 38.8
13 鈴木 雄介 22.7 ▲ 63.5 ▲ 40.8
14 若松 正和 ▲ 1.5 ▲ 39.4 ▲ 40.9
15 斎藤 寛生 ▲ 32.9 ▲ 9.2 ▲ 42.1
16 安藤 大貴 ▲ 36.9 ▲ 42.2 ▲ 79.1

●Cリーグ:大西 義則
今回は、Cリーグで対局する選手の中で、特に中部プロリーグ在籍歴の長い選手に、月に1度のリーグ戦へ臨む際の準備について伺ってみました。
13期生、大高坂松城
「準備?う~ん、リーグ戦前には3人麻雀は打たないようにしていますね(笑)
それ以外は特に…。いつも通りの自分の麻雀を打ちながら、Cリーグにおいての課題の克服を目指しています。」
Aリーグの対局経験のある彼の頑な眼差しが印象的でした。
19期生、吉井友直
「僕は当日の集中力を大切にしています。会場入りしたら、卓に向かい集中するようにしています。出来れば、誰とも話したくないのですが。」
と睨まれてしまいました。
21期生、鈴木淳
「自分は仕事柄、体調的にはなかなか万全を期せないのですが、それを言い訳にはしたくないです。自分にできる準備としては平常心で臨む事です。」
競技プロとして、結果のすべてを自分の責任として受け入れる姿勢の大切さを感じさせられました。
いずれも長年のキャリアから、これ以上、Cリーグに甘んじるつもりはないという、自分自身への厳しさを感じました。
さて、第2節の結果は「全節プラス。」を目標とする原田が気迫を勢いそのままに、プラスを重ねて、すでに+100Pを超える展開に。次いで、これまた+100Pオーバーで越川。
しかし、次節以降、彼らは追われる立場。
当然、清水・大高坂・池沢・小野は、次節同卓の彼らを照準においてくるはず。
もちろん、それ以外の誰も昇級をあきらめる選手はおりません。
次回も白熱した選手の声をお届けできればと思います。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 原田 知彦 87.4 38.8 126.2
2 越川 清一 40.6 62.4 103.0
3 清水 哲也 31.4 21.0 52.4
4 大高坂 松城 ▲ 3.9 38.9 35.0
5 池沢 麻奈美 15.9 16.1 32.0
6 小野 雅峻 39.0 ▲ 12.4 26.6
7 加藤 泰史 ▲ 8.0 31.8 23.8
8 河合 慎悟 ▲ 23.3 38.2 14.9
9 都築 友和 25.1 ▲ 10.8 14.3
10 山神 達也 4.3 4.0 8.3
11 角谷 和幸 ▲ 12.4 ▲ 15.2 ▲ 27.6
12 岡本 丈司 ▲ 24.6 ▲ 4.3 ▲ 28.9
13 三谷 卓也 21.9 ▲ 54.7 ▲ 32.8
14 大町 篤志 ▲ 32.9 ▲ 13.9 ▲ 46.8
15 大西 義則 ▲ 33.4 ▲ 16.0 ▲ 49.4
16 吉井 友直 ▲ 15.1 ▲ 34.8 ▲ 49.9
17 鈴木 淳 ▲ 2.7 ▲ 52.4 ▲ 55.1
18 家田 みゆき ▲ 85.2 15.1 ▲ 70.1
19 上田 利華 ▲ 47.1 ▲ 54.8 ▲ 101.9