第24期チャンピオンズリーグ 決勝観戦記

8月18日、四谷連盟道場で行われたチャンピオンズリーグ決勝、今回の観戦記は私、増田隆一が担当します。自分の麻雀感に基づき、思ったことを素直に書くつもりなので、最後までお付き合いいただければ幸いです。

会場一番乗りは関西本部所属の三好直幸。今のところ目立った実績はないが、毎回チャンピオンズリーグに出場するために姫路より上京してくる努力家であり、今回はその努力が実り、念願の決勝の椅子を手に入れた。
麻雀は何度も対戦しているが、手役重視の超面前派、特に一色手が得意な印象がある。超がつくほどの面前派(実際に今回の決勝でフーロしたのは3回のみ)だけあり、打点の高さは今回のメンバーで随一であろう。

champ24
三好直幸

次に入ってきたのは藤井すみれ。入ってくるなり、立会人や審判、記録者らに大きな声で「今日はよろしくお願いします」と挨拶をしていたのが印象的。当たり前のことなのだが、挨拶が出来ない若手にはぜひ見習ってほしい姿勢である。藤井はチャンピオンズリーグ2度目の決勝。今回は、前回ぎりぎりの所で競り負けた相手である藤原も残っているので、より思うところもあるであろう。ちなみに、その決勝は私も残っていて、さらに今回のベスト16は藤井、藤原で勝ち上がったが、その敗れた相手に私もいる。
麻雀は、じっと息を潜めながらカウンターを狙う印象。技術よりも気持ちで打つタイプなので、勝ちたい想いが上手く牌に伝わればチャンスはあるだろう。

champ24
藤井すみれ

きっかり開始10分前、同時に会場に姿を見せたのが蒼井ゆりかに、藤原隆弘。

蒼井と初めて対戦したとき、先手を取られた場面、全てにベタオリする姿を見て、失礼ながら、攻め屋の私は負ける気が全くしなかった。実際に、そのときは1人でアガリ倒した記憶がある。ところが、最近対戦する蒼井は全く印象が違った。勝負の場面では、先手を取られても果敢に攻め返し、アガリをものにしていたのだ。元来、腰が重くしっかりと手を作る麻雀なので、華奢な体で河に放たれる危険牌には迫力すら漂う。蒼井は、かわいらしい顔から想像もつかないくらい芯がしっかりしている。ここまでの成長は、並々ならぬ芯の強さが支えたに違いない。集中力を切らさずにしっかり攻めれば優勝争いに加わってくることは間違いない。

champ24
蒼井ゆりか

最後に、今更不要かもしれないが、藤原の紹介もしておこう。2度のチャンピオンズリーグ優勝に加え、四大タイトル戦全ての決勝進出経験、30年近いプロ歴と、経験、実績共に大本命であろう。麻雀は、現在数少なくなった守備型だが、経験に基づく引き出しの多さが一番の武器である。今回の決勝では、持っている技を全て駆使して闘うこととなった。

champ24
藤原隆弘

1回戦(起家から、藤原・三好・蒼井・藤井)

champ24

 

定刻通り、試合開始が立会人の瀬戸熊鳳凰位より宣言される。
立ち上がり、全員の模打ペースが異様に早い。それを見て藤原、3巡目に何も迷うようなことのない手から、わざとワンテンポ置いての切り出し。「これは、決勝、そんなに軽々しく打つなよ。丁寧に打ってよい牌譜を残そうぜ」という先輩から後輩に向けてのメッセージである。確かに、最近は模打スピードを重視するあまり、打牌が雑になっている若手も多い。これ以降、ゆったり目のペースで試合は進む。そして3者は、藤原からの無言のメッセージにプレッシャーを感じたのか、2度とこのペースが上がることはなかった。

東1局、親番の藤原がリーチと出る。

四万五万六万三索四索五索五索六索七索八筒八筒白白  ドラ東

これに3人が対応し、1人テンパイ。「ダブ東のドラが見えていない場面で親リーチが入り、親の1人テンパイ」、結果だけを見るとごく普通なのだが、3人の撤退がワンテンポ早く感じた。重要なのは、藤原が‘緻密な仕事師‘らしく、この先行親リーチに対する相手の出方を、捨て牌はもちろん相手の雰囲気からも敏感に感じ取っていたことだ。対応する相手ならばワンテンポ早く動き、踏み込みも一歩深くするし、対応しない相手ならば、次は普段通り腰の重いスタイルに戻し、守備型らしく無防備に踏み込まなければよい。こういった技術を使いこなせるのも、藤原の高い対応力があってこそ。そして、簡単にアガリを拾えなかったことも合わせて、この局の結果で、藤原のこの日の方針は‘相手に対応させること‘に決まった。

思惑通り、このまま藤原が主導権を握るかと思われたが、相手も開局から気持ちの上で藤原に対して引き過ぎてしまったのは分かっている。次局の東1局1本場、蒼井がこのリーチ。

champ24

 

「すでに10巡目ということ」、「ソーズがドラ色で場に高いということ」、「一発裏ドラのないAルールにおいて、満貫は充分なアドバンテージになること」、「5回勝負の1回戦だけに、拾える可能性がある満貫は確実に拾いたいこと」と、ヤミテンにしたくなる理由は数々浮かぶのだが、蒼井はあえてリーチといった。後日、蒼井にメールをしてみた。

私 「あのリーチよかったね」
蒼井「ドラを引いて一番いい形でテンパイしたので、力を感じました。Aルールにおいて、リーチは得策でないと思いますが、(どのような結果になるか)スタート時点での調子を見たかったです」
私 「なるほどね。ドラ引き以外はヤミテン?」
蒼井「そうですね。跳満をツモって勢いを持ってきたかったのと、(ヤミテン満貫をあえてリーチすることで)3者にしっかりと戦う姿勢を見せたかったのもありますね」

結果は流局で終わるが、牌譜だけを見てこのリーチをやり過ぎだなんて言わないでほしい。麻雀は人間と戦うゲームであり、相手を引き気味に打たせたい藤原、戦う姿勢を見せることで、相手に楽をさせたくない蒼井の思惑が水面下で絡み合い、この1局があるのだ。

藤原の親が流れた東2局2本場、三好が11巡目にこのリーチ。

二万一筒二筒三筒四筒五筒六筒一索一索一索  暗カン牌の背南南牌の背  ドラ六索

先ほどの蒼井と同じように、戦う姿勢を見せに行ったのだが、これはアガれたところでただ単に点棒が増えるだけ。蒼井のリーチとは意味が違い、勝負の流れを引き寄せるようなアガリにはならないと思う。‘流れ‘という言葉に拒絶反応を示す方もいらっしゃると思うので、違う言葉で説明しよう。例えば先ほどの蒼井のリーチが成就したとしたら、対戦相手は「今日の蒼井は出来がよさそうだ」や、「ヤミテン満貫をノータイムリーチか」など、‘強さ‘を感じるであろう。そうした感情は相手に対する尊敬や怖れとなり、蒼井に対して押し引きの判断を誤る場面が出てくる。対して、三好のリーチが成就したとして、同じような印象を受けるであろうか?私ならば、「何がしたいの?」や、「親なら何でもリーチか?」など、‘強さ‘とはかけ離れた印象しか受けないであろう。麻雀は人間同士が戦う以上、相手が感じた感情が複雑に絡み合い、勝負の‘流れ‘となる。そういった意味で、ここは手役派の三好らしくしっかりとした形で攻めてほしかったと思う。
このリーチを受けて、蒼井にもテンパイが入る。

champ24

 

牌譜を見ていただければ分かるが、比較的安全そうではあるものの、(一発役はないが)一発目に無筋の五万を勝負している。しかし、巡目が進んだここの一万はツモ切り。三好のリーチに対してトーンの低い藤原、藤井の手牌構成は読みにくく、一万の所在が、誰かに固まっていのるか、ヤマにいるかは賭けでしかない。ただし、勝負手である以上はドラ&親のリーチ宣言牌をまたぐ(蒼井の目からは四索七索はノーチャンス)四索よりは、暗刻だった者が手詰まりしたときに、オリ打ちまで期待できる一万に待ちを替えてもよかったかもしれない。1巡おいてすぐ河に一万を並べたのは結果論ではあるが、やや残念な印象はあった。

この時点まで全く戦いの舞台に上がってこなかった藤井に、仕掛けが増え始める。しかし、麻雀は優勢なときに加点を目指すゲームであって、劣勢になってから加点を目指すゲームではない。分かりやすく言えば、優勢=点棒があるときは、制限もなく手牌に素直に打てるし、調子も後押ししてくれるので加点しやすく、劣勢=点棒がないときは、制限がついていたり、目先の点棒を考えて判断を誤りやすくなっていたりと加点がしにくくなっている。開局のフラットな状況がすでに劣勢に変わっている藤井の仕掛けは、点棒的なもので焦れて動かされた感があり、自らさらなる劣勢の渦に入り込んでゆく。この仕掛けが藤原の1,300・2,600を生み、蒼井に安目ではあるが5,800を召し上げる結果となってしまう。

同じように藤原も仕掛けを多用し始めるが、藤井と違い、相手との間合いをよく考えて絶妙なタイミングで動き、相手が攻め返しにくい捨て牌を作り上げていく。思惑通り、南2局までは完璧に局を潰し得意の小場の展開に持ち込んでいた。
ところが、南3局に均衡が崩れる。蒼井が7,700、2,900は3,200と連荘した2本場、超面前派の三好がここから白をポン。

champ24

 

2枚目という事や、南を鳴ければ3,900になりそうなことを考えるとそこまで悪くはないのだが、結果として蒼井に五索が入り、即リーチ。そしてすぐに高めのドラ五筒をツモり、この半荘を決定づける4,000オールで蒼井の持ち点は5万点を超えた。

二索三索四索六索七索四筒五筒六筒六筒七筒北北  ツモ五筒

蒼井の2打目の七索、3、5巡目の一索のトイツ落としを見ていれば、速度が速いことは容易に想像がつく。連荘中の親の上家ということも合わせて考えると、白を安全牌として抱えながら、三好らしく面前でドラドラ七対子に向かう選択肢もあっただけに、悔いが残る1局となってしまった。

オーラスは、蒼井のダントツのなか、藤原がしっかりとリーチのみをアガリ、浮きに回って終了。

1回戦成績
蒼井+28.4P  藤原+4.7P  三好▲7.7P  藤井▲25.4P

 

2回戦(起家から、藤井・蒼井・三好・藤原)

プロ連盟では、情報の平等性を保つため、半荘間に休憩中の選手と、スタッフやギャラリーが会話することは禁止されている。チャンピオンズリーグももちろん、その規定に則り運営されているので、藤井、三好は2回戦目の挽回に向けて、蒼井は好調を維持するためにそれぞれ静かに集中を高めている姿が見られた。その中で藤原だけがにこやかにしている。1回戦目、藤原の牌姿が一度も出てきてないことにお気づきだろうか?載せるような牌姿がないくらいツキがなかった上で、苦しいながらもあらゆる技を駆使してのプラス。思わず笑みがこぼれてしまうくらい嬉しかったに違いない。

それにしても藤井のデキが悪い。東3局、西家で4巡目にこのリーチ。

二索二索二索四索五索一筒二筒三筒七筒八筒九筒中中  ドラ四万

役なし両面で、あまり高くなる要素もなく自然なリーチ。ここに親の三好が追っかけリーチ。

七万七万三索四索五索二筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ

数巡後に、藤井が高めを掴んで5,800。これ自体はよくある話であって、別になんということはない。問題はこの後に、こういった失点をリカバリーできるかどうかなのである。藤井は結局、このまま浮きに回ることはなかった。
対して藤原。同1本場でこの放銃。

champ24

 

どちらでアガっても8,000の勝負手である。三筒白の手出しを見て蒼井のテンパイは当然感じているし、三好の親リーチ宣言牌のまたぎでしかも、序盤の五筒の裏スジの四筒はどちらにも超危険。それでも藤原はまっすぐ四筒を打ちぬいた。守備型を勘違いしている人がいるが、放銃しないことが守備型ではない。それはただの怖がりの日和屋である。形が整うまで繊細に我慢を繰り返して、ここぞというタイミングで攻め返すのが守備型のあるべき姿だ。この局は結果8,000の放銃に終わったが、藤原は経験上、この点棒が返ってくることを知っている。藤原の言葉を借りると、「だって、行くべき形で悪い放銃じゃないもん」。この言葉はすぐに現実のものとなる。

東4局、迎えた親番でヤミテンのピンフ1,500をアガると、同1本場でこの配牌。

九万一索三索七索七索八索八筒九筒東東北北白発  ドラ七索

12,000や18,000が見えるも、ダブ東が仕掛けられるかどうか、仕掛けられたとしてタイミングがどうかといった所。無難に打九万とすると、南家・藤井の第一打が東。あっさりネックが仕掛けられる。このときの藤井の形は

二万三万六万一索二索四索二筒四筒五筒六筒東白白  ツモ九索

確かに123、234と両方の三色を考えると一索二筒、456の三色を考えると六万、ドラ受けを考えると九索は切りにくいし、藤原の点棒を見るとこの局は攻めたくなるのは分かるのだが、自らの劣勢をしっかりと受け止められていれば東以外を切れたかもしれない。この後、藤原の不穏な捨て牌を見てポンテンを取るも、これが最悪の結果を生む。

藤原
一索三索六索七索七索七索八索八索北北  ポン東東東

ここに最高のドラを引き入れテンパイ。そしてあっさりカン二索をツモり8,000オール。先ほどの8,000を3倍にしてあっさりと回収した。

champ24

 

今こうして牌譜を見ていると、藤井はすごく悪いことをしているような感じはないのだが、やることなすこと、ことごとく悪い結果が出ていた。結果がそう出てしまった以上、受け入られるようになれば大きく成長すると思うのだが、このままだとツイているときは勝って、ツイてないときは負けるだけになってしまう。次局もピンフドラ1でリーチと出るのだが、私ならば、「8,000オールの藤原の親を交わしておこう」や、「今日は悪い結果が出やすいから一度ヤミテンにしよう」などと考えるので、三好の追いかけリーチに、3,900は4,500を放銃する結果にはならない。キャリアも実力も違うので比較するのは酷かもしれないが、藤原は今回の決勝、調子の悪さをきちんと受け入れ、それに合わせた麻雀を打っていた。このあたりが、今後の藤井の課題だと思う。

四万五万六万六索七索八索一筒一筒三筒四筒五筒六筒七筒  ロン二筒

ここからは再び藤原の真骨頂、場を小場に持ち込み淡々と局は進んでゆく。ところが南2局、そう簡単にはやらせないぞと、ようやく三好らしいプレーが出る。

champ24

 

蒼井の親リーチを受けた瞬間。さすがに3枚目の七筒だし、九索がリーチの現物なのでチーする人も多いだろう。これを、超面前派の三好は動かず。そして自らテンパイを入れて蒼井からホウテイで12,000。

二筒三筒四筒五筒五筒五筒八筒八筒九筒九筒  暗カン牌の背一筒一筒牌の背  ロン八筒

これまでしっかりと手を作っていた蒼井だが、なんとなく点棒を削られながら東4局に37,000あった持ち点が26,000になってしまい、このリーチはやや焦った感がある。このまま藤井にも交わされて、最終的にはラスを押し付けられてしまった。しかし、トータルトップに立った藤原にとっても、最終的には三好に交わされており、なんとなく不完全燃焼感の残る半荘となった。

2回戦成績
三好28.2P  藤原17.1P  藤井▲17.9P  蒼井▲27.4P

2回戦終了時
藤原21.8P  三好20.5P  蒼井1.0P  藤井▲43.3P

 

3回戦(起家から、三好・藤原・蒼井・藤井)

藤井の1人沈みで迎えた3回戦、ここは藤井にとっての正念場となる。この回で藤井がトップを取っても決定打にはならないが、藤井との勝負で放銃すると優勝争いから遠のいてしまうので、ほかの3人はリスクを負ってまで勝負にはこない。マークを外されて打ちやすくなるこの回にどこまで巻き返せるかが注目だ。
開局から主導権を取りたい藤井だが、もはや手がついてこない。
最初に大きくアガったのは、前回ラスの蒼井。東3局2本場で2,600オール。

三万三万七万七万七万三索四索三筒四筒発発発  ドラ二万  ツモ二索

続いて三好が同3本場で負けじと、3,000・6,000をツモ。

一万二万三万七万八万九万一索二索三索一筒三筒九筒九筒  ドラ七筒  ツモ二筒

東4局の藤井の親はテンパイすら入らずにあっさり落ちてしまった。このまま、優勝争いから消えてしまうと思われたが、南1局1本場。

七万七万七万八万八万五索五索六筒六筒六筒白白白  ドラ九筒

ツモれば四暗刻、出ても12,000の勝負手を、親の三好から打ち取った。このアガリをきかっけにしてさらなる加点を目指したい藤井だが、あとが続かない。ダメな日はこんなものなのかもしれない。
南2局1本場、藤井に12,000を放銃してしまい盛り返したい三好が12巡目にリーチ。

七万九万五索六索七索七索八索九索七筒八筒九筒九筒九筒  リーチ

打点はあるが、待ちはドラのカンチャン。少しでも相手が対応してくれて時間が稼げればといったところだ。ところがこのリーチを受けた時点で、蒼井の手はこうなっていた。

一万一万二万二万三万三万三万六万六万六万七万八万南

一発目の無スジ八索から早くも臨戦態勢に。今回の決勝、蒼井が1番良い麻雀を打っていたと思う。しっかりと手を作り、手がまとまればしっかり押し返す。非常にシンプルなことだが、大切なことだ。

champ24

 

この16,000がポイント的に大きいのはもちろんだが、しっかりと押し返してアガリをものにしたことも大きい。蒼井は優勝へ向けて大きな手応え感じたであろう。
そして、オーラス、藤原が渾身の700・1,300をツモ。大きな見せ場はないものの、しっかりと浮いて終わるところがいぶし銀。蒼井とアガリの派手さは違うが、この終わり方には藤原も手ごたえを感じたであろう。逆に、藤井に12,000を打って以来、先行リーチ後に16,000の当たり牌を掴まされるくらい劣勢になってしまった三好には試練の半荘となってしまった。藤井に関してはこの半荘、12,000以外は見せ場なく終わったが、一応は浮きを守れたので、優勝へ向けて首の皮一枚つながったというところか。

3回戦成績
蒼井29.9P  藤井7.2P  藤原3.1P  三好▲40.2P

3回戦終了時
蒼井30.9P  藤原24.9P  三好▲19.7P  藤井▲36.1P

 

4回戦(起家から、蒼井・三好・藤井・藤原)

藤原は悪いなりに、毎回うまく浮きで終わっているし、蒼井もきっちりと自分の型通り打てて、そこにポイントもついてきているので、この両者はこのままのペースでいきたい。三好は3回戦で崩れてしまったのを、ここで立て直し最終戦を良い形で迎えたい。藤井は良いところなしで来ている中、3回戦は一応ではあるが初の浮きで終われたので、これをきっかけに4回戦目は飛躍の半荘にしたいところ。それぞれの思惑がある中、まず主役になったのは藤井。

champ24

 

藤原のテンパイ打牌、ドラの白をポンテン。藤原との紙一重の引き比べだったが、即で藤原のアガリ牌を食い取り2,000・3,900。これまで、こういったケースは必ず藤井が負けていた。3回戦から少々ではあるが、風向きが変わりつつある。次の東3局の親番は、不恰好ながら4本場まで積み上げ持ち点は50,000点を超えた。
終わった後の打ち上げの席で、藤井にこう聞いてみた。
「自分の麻雀の良い所は?」
藤井はうつむきながら小さな声で「ありません」と答えた。負けたその日にする質問にしては、少々いじわるだったかもしれない。ただし、答えに関しては違うと思う。藤井の麻雀の良い所は諦めの悪さ。不恰好でも一心不乱にアガリに向かう姿こそが藤井の良い所なのだ。確かにすでに並びができているこのあたりに関しては、藤原も蒼井も、直接対決のぶつかり合いなら仕方がないが、トータルラスの藤井にぶつけて放銃することだけはしたくないという気持ちがあるので、連荘がしやすいというのはある。しかし、それを差し引いても藤井のアガリに向かう執念は見事であった。1回戦目からこれができていれば今頃は、もっと違った位置に立っていたかもしれない。次に決勝に残るときは最初から、小手先に走らずにまっすぐアガリに向かう姿を見たいと思った。
東4局、藤原が500・1,000で藤井の長い親番を終わらせて迎えた自らの親番、6巡目に7,700のテンパイ(Aルールは連風牌が4符)。

一筒二筒三筒八筒九筒東東  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 左向き ポン発発発  ドラ四万

ツモ九筒でシャンポンに待ち替えをしたところで、蒼井が七筒をツモ切り。

二索三索五索六索七索八索四万五万五万六万六万西西  ツモ七筒

形的には攻めてもおかしくないのだが、蒼井が今回、最も気を付けなければならないのが藤原への直撃である。蒼井にとって、藤原に直撃を放銃することは、点数だけでなく順位点も関係するので、ポイント差が倍速以上で開くことだからだ。それをふまえ、藤原のピンズが余っていること、最低5,800はあるということ、最終手出し八筒の関連牌ということを考えると、すり抜けたとはいえこの七筒はあまりにキツイ。
私 「あれはさすがに打ち過ぎかな?」
蒼井「集中力が切れちゃいました」
この後、蒼井にもテンパイが入り、蒼井は何かに魅入られたようにツモってきた九筒を河に打ちつける。いつもソフトに牌を切る蒼井にしては珍しく、高く響いた打牌音が印象的だった。

champ24

4回戦成績
藤井27.2P  藤原15.6P  蒼井▲18.8P  三好▲24.0P

4回戦終了時
藤原40.5P  蒼井12.1P  藤井▲8.9P  三好▲43.7P

 

5回戦(起家から蒼井・藤井・三好・藤原)

champ24

 

藤原は浮きで終わればほぼ優勝、蒼井は藤原が沈めばかなり現実的な条件が見えてくる。藤井は藤原が沈むことが大前提で、そこからどこまで加点できるかで決まる。三好は現実的には苦しい条件となってしまった。
東1局、藤井のホンイツ仕掛けを受けて、蒼井がいきなりこのテンパイ。

二万二万三万三万四万六索六索三筒四筒五筒七筒八筒九筒  ドラ六索

この手をなんとヤミテンに構えた。藤井の仕掛けでツモが効かずに1シャンテンが長く、さすがに13巡目とテンパイが遅すぎたようだ。1回戦目にドラをツモったときに、‘ツモに勢いを感じて‘跳満ツモリーチに行った蒼井らしい選択。これが功を奏し、すぐに藤井から高め四万を打ち取り11,600。このアガリで、後は藤原を沈めれば優勝は目前。蒼井の逆転劇を期待したギャラリーの熱気が高まったが、すぐに次局、三好へ12,000は12,300を打ち返してしまう。

champ24

 

ここから打八索でテンパイを取り放銃。いくら見え見えの染め手が五索を余らせているとはいえ、この放銃は責められない。タイトル戦決勝では、一度の親連荘で優勝を決定づけることは多々あるので、11,600をアガった次局、その勢いのまま勝負を決めに行くのは当然である。ただ残念なことに、ベストの選択が必ず正解とはならないのが麻雀。10回中8回が正解となる選択でも、そのときが2回の不正解になることもありえるのだ。こういったときに、強い人ほど気持ちの切り替えが早い。努力と経験が、「たまたま今回は悪い結果が出たが、これが自分の麻雀だから」と気持ちを強く持たせてくれるからだ。
東2局1本場、蒼井は14巡目にリーチ。

一万二万三万四索五索六索一筒二筒三筒四筒五筒九筒九筒  ドラ三筒

これを親番でテンパイを入れた藤井から討ち取り7,700は8,000。このアガリを見ると蒼井がしっかり気持ちを切り替えているのが分かる。「巡目も遅いし」、「跳満を放銃したし」と弱気でヤミテンにしたくなる理由はあるが、ここで藤原以外から2,000や3,900をアガってもあまり意味がないし、蒼井は満貫クラスの手をしっかり作ってきたので、優勝争いができるこのポジションにいる。ただ単に開き直ってのリーチではなく、そのことをしっかりと理解しているリーチに蒼井の強さを見た。
このアガリを見た次局、藤原も2,000・3,9000をツモアガリ。

五万五万八万八万八万四索五索六索三筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ六索

交わし手を多用することで、ここまでなんだかんだプラスを積み重ねてきた藤原だがここはリーチで勝負。相手にエンジンがかかってしまえば、30Pもないアドバンテージなどあってないようなもの。タイトル戦の決勝でトータルトップが勝負から逃げて、追いつめられる姿をたくさん見ている藤原は、どこかで勝負をしなくてはならないことを知っているのだ。これで藤原の浮きは6,900点。これを守ることができればほぼ優勝である。自らの親は無傷で終わり、南1局の蒼井の親はポンテンの1,000点で流すことに成功。

南2局時点での持ち点と現状での順位点を入れたトータルポイントは以下の通り。

藤原37,900(51.4P)
蒼井38,500(28.6P)
三好37,400(▲35.3P)
藤井6,200(▲44.7P)

若干開始時よりは差が縮まったが、すでに蒼井に親番もなく、素点で約23,000点を稼ぐのも大変だし、藤原が7,900点浮いているので、それを沈めるのも苦しい。ギャラリーからは早くも藤原優勝ムードが漂う。正直、私もそう感じていた。
私は、「努力は必ず報われる」とも思わないし、「諦めなければ必ず叶う」とも思わないが、諦めずに努力をした者にしか奇跡は訪れないと思う。南2局2本場、藤井の親リーチに俄然と立ち向かった蒼井、追いかけリーチに出る。

二万二万二万四万四万六索七索八索四筒五筒六筒発発  ドラ四万

蒼井が藤井に放銃してしまえば、その時点で藤原の優勝がかなり濃厚となる。相当苦しいが、奇跡を信じてツモを繰り返す藤井、藤井の勝ちを祈りながらベタオリする藤原、そしてこのリーチにすべてを託した蒼井。緊迫した雰囲気の中、「ツモ」。発生と同時に蒼井の手牌が開かれた。

champ24

 

こうなると焦点は、藤原に残された2,600点を南3局、オーラスで蒼井が削れるかどうかである。
蒼井、10巡目のリーチを三好からアガる。

champ24

 

本当に難しいのだが、ここは見逃してもよかったかもしれない。親に攻め返されるリスクなどもあるが、勝負は藤原を沈められるかどうかであり、三好から2,600をアガっても状況はほとんど変わらないからだ。すでに蒼井と藤原の素点がかなり離れたので、あとは藤原さえ沈めれば無条件で蒼井の優勝。ならば、少しでも藤原の点数を減らした方が有利だからだ。
蒼井「あそこは最悪ノーテン罰符をもらっても条件はよくなるし、見逃した方がよかったですね」
初決勝で、これはよい経験。次は同じ局面で冷静に判断して、強くなった姿を見せてくれるに違いない。
オーラス、必死にホンイツを作りに行く蒼井だったが、テンパイすることなく終局。こうして蒼井の初めての挑戦は幕を閉じた。

5回戦結果
蒼井+28.6P  藤原+5.6P  三好▲5.5P  藤井▲28.7P

最終結果
藤原+46.1P  蒼井40.7P  藤井▲37.6P  三好▲49.2P

champ24

 

一気に書き上げてみて、改めて読み返してみると、本当に藤原の牌姿が出てこない。
いろいろなところで「藤原さんどうだった?」と勝因を聞かれるのだが、毎回、「今までこの打ち方で優勝したのは見たことないな」と答えている。
実際タイトル戦の決勝は、誰が勢いを持ってくるかの勝負で決まる。藤原は今回の決勝、加速することはなくアガリも全て単発に終わっていた。
それでなぜ勝てたか聞かれたら、経験と技術と答えるしかない。
タイトル戦で、トップが1回もない優勝なんて初めて見た。1つ言えるのは、トップを1度も取れないくらいの調子でも、スコアをちゃんとまとめることができる藤原の技術と引き出しはすごいということだ。
そして、今回は敗れたものの、それぞれが自分らしさや、らしさの片鱗を見せてくれた。
特に蒼井は、王道のスタイルで優勝してもおかしくはなかった。
蒼井の細かな敗因はあるかもしれないが、一番の不幸は藤原が座っていたこと。藤原の技術が全てを凌駕した決勝だった。

JPML WRCリーグ 決勝観戦記/第24期チャンピオンズリーグ 決勝観戦記

8月18日、四谷連盟道場で行われたチャンピオンズリーグ決勝、今回の観戦記は私、増田隆一が担当します。自分の麻雀感に基づき、思ったことを素直に書くつもりなので、最後までお付き合いいただければ幸いです。
会場一番乗りは関西本部所属の三好直幸。今のところ目立った実績はないが、毎回チャンピオンズリーグに出場するために姫路より上京してくる努力家であり、今回はその努力が実り、念願の決勝の椅子を手に入れた。
麻雀は何度も対戦しているが、手役重視の超面前派、特に一色手が得意な印象がある。超がつくほどの面前派(実際に今回の決勝でフーロしたのは3回のみ)だけあり、打点の高さは今回のメンバーで随一であろう。

champ24
三好直幸

次に入ってきたのは藤井すみれ。入ってくるなり、立会人や審判、記録者らに大きな声で「今日はよろしくお願いします」と挨拶をしていたのが印象的。当たり前のことなのだが、挨拶が出来ない若手にはぜひ見習ってほしい姿勢である。藤井はチャンピオンズリーグ2度目の決勝。今回は、前回ぎりぎりの所で競り負けた相手である藤原も残っているので、より思うところもあるであろう。ちなみに、その決勝は私も残っていて、さらに今回のベスト16は藤井、藤原で勝ち上がったが、その敗れた相手に私もいる。
麻雀は、じっと息を潜めながらカウンターを狙う印象。技術よりも気持ちで打つタイプなので、勝ちたい想いが上手く牌に伝わればチャンスはあるだろう。

champ24
藤井すみれ

きっかり開始10分前、同時に会場に姿を見せたのが蒼井ゆりかに、藤原隆弘。
蒼井と初めて対戦したとき、先手を取られた場面、全てにベタオリする姿を見て、失礼ながら、攻め屋の私は負ける気が全くしなかった。実際に、そのときは1人でアガリ倒した記憶がある。ところが、最近対戦する蒼井は全く印象が違った。勝負の場面では、先手を取られても果敢に攻め返し、アガリをものにしていたのだ。元来、腰が重くしっかりと手を作る麻雀なので、華奢な体で河に放たれる危険牌には迫力すら漂う。蒼井は、かわいらしい顔から想像もつかないくらい芯がしっかりしている。ここまでの成長は、並々ならぬ芯の強さが支えたに違いない。集中力を切らさずにしっかり攻めれば優勝争いに加わってくることは間違いない。

champ24
蒼井ゆりか

最後に、今更不要かもしれないが、藤原の紹介もしておこう。2度のチャンピオンズリーグ優勝に加え、四大タイトル戦全ての決勝進出経験、30年近いプロ歴と、経験、実績共に大本命であろう。麻雀は、現在数少なくなった守備型だが、経験に基づく引き出しの多さが一番の武器である。今回の決勝では、持っている技を全て駆使して闘うこととなった。

champ24
藤原隆弘

1回戦(起家から、藤原・三好・蒼井・藤井)

champ24

 
定刻通り、試合開始が立会人の瀬戸熊鳳凰位より宣言される。
立ち上がり、全員の模打ペースが異様に早い。それを見て藤原、3巡目に何も迷うようなことのない手から、わざとワンテンポ置いての切り出し。「これは、決勝、そんなに軽々しく打つなよ。丁寧に打ってよい牌譜を残そうぜ」という先輩から後輩に向けてのメッセージである。確かに、最近は模打スピードを重視するあまり、打牌が雑になっている若手も多い。これ以降、ゆったり目のペースで試合は進む。そして3者は、藤原からの無言のメッセージにプレッシャーを感じたのか、2度とこのペースが上がることはなかった。
東1局、親番の藤原がリーチと出る。
四万五万六万三索四索五索五索六索七索八筒八筒白白  ドラ東
これに3人が対応し、1人テンパイ。「ダブ東のドラが見えていない場面で親リーチが入り、親の1人テンパイ」、結果だけを見るとごく普通なのだが、3人の撤退がワンテンポ早く感じた。重要なのは、藤原が‘緻密な仕事師‘らしく、この先行親リーチに対する相手の出方を、捨て牌はもちろん相手の雰囲気からも敏感に感じ取っていたことだ。対応する相手ならばワンテンポ早く動き、踏み込みも一歩深くするし、対応しない相手ならば、次は普段通り腰の重いスタイルに戻し、守備型らしく無防備に踏み込まなければよい。こういった技術を使いこなせるのも、藤原の高い対応力があってこそ。そして、簡単にアガリを拾えなかったことも合わせて、この局の結果で、藤原のこの日の方針は‘相手に対応させること‘に決まった。
思惑通り、このまま藤原が主導権を握るかと思われたが、相手も開局から気持ちの上で藤原に対して引き過ぎてしまったのは分かっている。次局の東1局1本場、蒼井がこのリーチ。

champ24

 
「すでに10巡目ということ」、「ソーズがドラ色で場に高いということ」、「一発裏ドラのないAルールにおいて、満貫は充分なアドバンテージになること」、「5回勝負の1回戦だけに、拾える可能性がある満貫は確実に拾いたいこと」と、ヤミテンにしたくなる理由は数々浮かぶのだが、蒼井はあえてリーチといった。後日、蒼井にメールをしてみた。
私 「あのリーチよかったね」
蒼井「ドラを引いて一番いい形でテンパイしたので、力を感じました。Aルールにおいて、リーチは得策でないと思いますが、(どのような結果になるか)スタート時点での調子を見たかったです」
私 「なるほどね。ドラ引き以外はヤミテン?」
蒼井「そうですね。跳満をツモって勢いを持ってきたかったのと、(ヤミテン満貫をあえてリーチすることで)3者にしっかりと戦う姿勢を見せたかったのもありますね」
結果は流局で終わるが、牌譜だけを見てこのリーチをやり過ぎだなんて言わないでほしい。麻雀は人間と戦うゲームであり、相手を引き気味に打たせたい藤原、戦う姿勢を見せることで、相手に楽をさせたくない蒼井の思惑が水面下で絡み合い、この1局があるのだ。
藤原の親が流れた東2局2本場、三好が11巡目にこのリーチ。
二万一筒二筒三筒四筒五筒六筒一索一索一索  暗カン牌の背南南牌の背  ドラ六索
先ほどの蒼井と同じように、戦う姿勢を見せに行ったのだが、これはアガれたところでただ単に点棒が増えるだけ。蒼井のリーチとは意味が違い、勝負の流れを引き寄せるようなアガリにはならないと思う。‘流れ‘という言葉に拒絶反応を示す方もいらっしゃると思うので、違う言葉で説明しよう。例えば先ほどの蒼井のリーチが成就したとしたら、対戦相手は「今日の蒼井は出来がよさそうだ」や、「ヤミテン満貫をノータイムリーチか」など、‘強さ‘を感じるであろう。そうした感情は相手に対する尊敬や怖れとなり、蒼井に対して押し引きの判断を誤る場面が出てくる。対して、三好のリーチが成就したとして、同じような印象を受けるであろうか?私ならば、「何がしたいの?」や、「親なら何でもリーチか?」など、‘強さ‘とはかけ離れた印象しか受けないであろう。麻雀は人間同士が戦う以上、相手が感じた感情が複雑に絡み合い、勝負の‘流れ‘となる。そういった意味で、ここは手役派の三好らしくしっかりとした形で攻めてほしかったと思う。
このリーチを受けて、蒼井にもテンパイが入る。

champ24

 
牌譜を見ていただければ分かるが、比較的安全そうではあるものの、(一発役はないが)一発目に無筋の五万を勝負している。しかし、巡目が進んだここの一万はツモ切り。三好のリーチに対してトーンの低い藤原、藤井の手牌構成は読みにくく、一万の所在が、誰かに固まっていのるか、ヤマにいるかは賭けでしかない。ただし、勝負手である以上はドラ&親のリーチ宣言牌をまたぐ(蒼井の目からは四索七索はノーチャンス)四索よりは、暗刻だった者が手詰まりしたときに、オリ打ちまで期待できる一万に待ちを替えてもよかったかもしれない。1巡おいてすぐ河に一万を並べたのは結果論ではあるが、やや残念な印象はあった。
この時点まで全く戦いの舞台に上がってこなかった藤井に、仕掛けが増え始める。しかし、麻雀は優勢なときに加点を目指すゲームであって、劣勢になってから加点を目指すゲームではない。分かりやすく言えば、優勢=点棒があるときは、制限もなく手牌に素直に打てるし、調子も後押ししてくれるので加点しやすく、劣勢=点棒がないときは、制限がついていたり、目先の点棒を考えて判断を誤りやすくなっていたりと加点がしにくくなっている。開局のフラットな状況がすでに劣勢に変わっている藤井の仕掛けは、点棒的なもので焦れて動かされた感があり、自らさらなる劣勢の渦に入り込んでゆく。この仕掛けが藤原の1,300・2,600を生み、蒼井に安目ではあるが5,800を召し上げる結果となってしまう。
同じように藤原も仕掛けを多用し始めるが、藤井と違い、相手との間合いをよく考えて絶妙なタイミングで動き、相手が攻め返しにくい捨て牌を作り上げていく。思惑通り、南2局までは完璧に局を潰し得意の小場の展開に持ち込んでいた。
ところが、南3局に均衡が崩れる。蒼井が7,700、2,900は3,200と連荘した2本場、超面前派の三好がここから白をポン。

champ24

 
2枚目という事や、南を鳴ければ3,900になりそうなことを考えるとそこまで悪くはないのだが、結果として蒼井に五索が入り、即リーチ。そしてすぐに高めのドラ五筒をツモり、この半荘を決定づける4,000オールで蒼井の持ち点は5万点を超えた。
二索三索四索六索七索四筒五筒六筒六筒七筒北北  ツモ五筒
蒼井の2打目の七索、3、5巡目の一索のトイツ落としを見ていれば、速度が速いことは容易に想像がつく。連荘中の親の上家ということも合わせて考えると、白を安全牌として抱えながら、三好らしく面前でドラドラ七対子に向かう選択肢もあっただけに、悔いが残る1局となってしまった。
オーラスは、蒼井のダントツのなか、藤原がしっかりとリーチのみをアガリ、浮きに回って終了。
1回戦成績
蒼井+28.4P  藤原+4.7P  三好▲7.7P  藤井▲25.4P
 
2回戦(起家から、藤井・蒼井・三好・藤原)
プロ連盟では、情報の平等性を保つため、半荘間に休憩中の選手と、スタッフやギャラリーが会話することは禁止されている。チャンピオンズリーグももちろん、その規定に則り運営されているので、藤井、三好は2回戦目の挽回に向けて、蒼井は好調を維持するためにそれぞれ静かに集中を高めている姿が見られた。その中で藤原だけがにこやかにしている。1回戦目、藤原の牌姿が一度も出てきてないことにお気づきだろうか?載せるような牌姿がないくらいツキがなかった上で、苦しいながらもあらゆる技を駆使してのプラス。思わず笑みがこぼれてしまうくらい嬉しかったに違いない。
それにしても藤井のデキが悪い。東3局、西家で4巡目にこのリーチ。
二索二索二索四索五索一筒二筒三筒七筒八筒九筒中中  ドラ四万
役なし両面で、あまり高くなる要素もなく自然なリーチ。ここに親の三好が追っかけリーチ。
七万七万三索四索五索二筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ
数巡後に、藤井が高めを掴んで5,800。これ自体はよくある話であって、別になんということはない。問題はこの後に、こういった失点をリカバリーできるかどうかなのである。藤井は結局、このまま浮きに回ることはなかった。
対して藤原。同1本場でこの放銃。

champ24

 
どちらでアガっても8,000の勝負手である。三筒白の手出しを見て蒼井のテンパイは当然感じているし、三好の親リーチ宣言牌のまたぎでしかも、序盤の五筒の裏スジの四筒はどちらにも超危険。それでも藤原はまっすぐ四筒を打ちぬいた。守備型を勘違いしている人がいるが、放銃しないことが守備型ではない。それはただの怖がりの日和屋である。形が整うまで繊細に我慢を繰り返して、ここぞというタイミングで攻め返すのが守備型のあるべき姿だ。この局は結果8,000の放銃に終わったが、藤原は経験上、この点棒が返ってくることを知っている。藤原の言葉を借りると、「だって、行くべき形で悪い放銃じゃないもん」。この言葉はすぐに現実のものとなる。
東4局、迎えた親番でヤミテンのピンフ1,500をアガると、同1本場でこの配牌。
九万一索三索七索七索八索八筒九筒東東北北白発  ドラ七索
12,000や18,000が見えるも、ダブ東が仕掛けられるかどうか、仕掛けられたとしてタイミングがどうかといった所。無難に打九万とすると、南家・藤井の第一打が東。あっさりネックが仕掛けられる。このときの藤井の形は
二万三万六万一索二索四索二筒四筒五筒六筒東白白  ツモ九索
確かに123、234と両方の三色を考えると一索二筒、456の三色を考えると六万、ドラ受けを考えると九索は切りにくいし、藤原の点棒を見るとこの局は攻めたくなるのは分かるのだが、自らの劣勢をしっかりと受け止められていれば東以外を切れたかもしれない。この後、藤原の不穏な捨て牌を見てポンテンを取るも、これが最悪の結果を生む。
藤原
一索三索六索七索七索七索八索八索北北  ポン東東東
ここに最高のドラを引き入れテンパイ。そしてあっさりカン二索をツモり8,000オール。先ほどの8,000を3倍にしてあっさりと回収した。

champ24

 
今こうして牌譜を見ていると、藤井はすごく悪いことをしているような感じはないのだが、やることなすこと、ことごとく悪い結果が出ていた。結果がそう出てしまった以上、受け入られるようになれば大きく成長すると思うのだが、このままだとツイているときは勝って、ツイてないときは負けるだけになってしまう。次局もピンフドラ1でリーチと出るのだが、私ならば、「8,000オールの藤原の親を交わしておこう」や、「今日は悪い結果が出やすいから一度ヤミテンにしよう」などと考えるので、三好の追いかけリーチに、3,900は4,500を放銃する結果にはならない。キャリアも実力も違うので比較するのは酷かもしれないが、藤原は今回の決勝、調子の悪さをきちんと受け入れ、それに合わせた麻雀を打っていた。このあたりが、今後の藤井の課題だと思う。
四万五万六万六索七索八索一筒一筒三筒四筒五筒六筒七筒  ロン二筒
ここからは再び藤原の真骨頂、場を小場に持ち込み淡々と局は進んでゆく。ところが南2局、そう簡単にはやらせないぞと、ようやく三好らしいプレーが出る。

champ24

 
蒼井の親リーチを受けた瞬間。さすがに3枚目の七筒だし、九索がリーチの現物なのでチーする人も多いだろう。これを、超面前派の三好は動かず。そして自らテンパイを入れて蒼井からホウテイで12,000。
二筒三筒四筒五筒五筒五筒八筒八筒九筒九筒  暗カン牌の背一筒一筒牌の背  ロン八筒
これまでしっかりと手を作っていた蒼井だが、なんとなく点棒を削られながら東4局に37,000あった持ち点が26,000になってしまい、このリーチはやや焦った感がある。このまま藤井にも交わされて、最終的にはラスを押し付けられてしまった。しかし、トータルトップに立った藤原にとっても、最終的には三好に交わされており、なんとなく不完全燃焼感の残る半荘となった。
2回戦成績
三好28.2P  藤原17.1P  藤井▲17.9P  蒼井▲27.4P
2回戦終了時
藤原21.8P  三好20.5P  蒼井1.0P  藤井▲43.3P
 
3回戦(起家から、三好・藤原・蒼井・藤井)
藤井の1人沈みで迎えた3回戦、ここは藤井にとっての正念場となる。この回で藤井がトップを取っても決定打にはならないが、藤井との勝負で放銃すると優勝争いから遠のいてしまうので、ほかの3人はリスクを負ってまで勝負にはこない。マークを外されて打ちやすくなるこの回にどこまで巻き返せるかが注目だ。
開局から主導権を取りたい藤井だが、もはや手がついてこない。
最初に大きくアガったのは、前回ラスの蒼井。東3局2本場で2,600オール。
三万三万七万七万七万三索四索三筒四筒発発発  ドラ二万  ツモ二索
続いて三好が同3本場で負けじと、3,000・6,000をツモ。
一万二万三万七万八万九万一索二索三索一筒三筒九筒九筒  ドラ七筒  ツモ二筒
東4局の藤井の親はテンパイすら入らずにあっさり落ちてしまった。このまま、優勝争いから消えてしまうと思われたが、南1局1本場。
七万七万七万八万八万五索五索六筒六筒六筒白白白  ドラ九筒
ツモれば四暗刻、出ても12,000の勝負手を、親の三好から打ち取った。このアガリをきかっけにしてさらなる加点を目指したい藤井だが、あとが続かない。ダメな日はこんなものなのかもしれない。
南2局1本場、藤井に12,000を放銃してしまい盛り返したい三好が12巡目にリーチ。
七万九万五索六索七索七索八索九索七筒八筒九筒九筒九筒  リーチ
打点はあるが、待ちはドラのカンチャン。少しでも相手が対応してくれて時間が稼げればといったところだ。ところがこのリーチを受けた時点で、蒼井の手はこうなっていた。
一万一万二万二万三万三万三万六万六万六万七万八万南
一発目の無スジ八索から早くも臨戦態勢に。今回の決勝、蒼井が1番良い麻雀を打っていたと思う。しっかりと手を作り、手がまとまればしっかり押し返す。非常にシンプルなことだが、大切なことだ。

champ24

 
この16,000がポイント的に大きいのはもちろんだが、しっかりと押し返してアガリをものにしたことも大きい。蒼井は優勝へ向けて大きな手応え感じたであろう。
そして、オーラス、藤原が渾身の700・1,300をツモ。大きな見せ場はないものの、しっかりと浮いて終わるところがいぶし銀。蒼井とアガリの派手さは違うが、この終わり方には藤原も手ごたえを感じたであろう。逆に、藤井に12,000を打って以来、先行リーチ後に16,000の当たり牌を掴まされるくらい劣勢になってしまった三好には試練の半荘となってしまった。藤井に関してはこの半荘、12,000以外は見せ場なく終わったが、一応は浮きを守れたので、優勝へ向けて首の皮一枚つながったというところか。
3回戦成績
蒼井29.9P  藤井7.2P  藤原3.1P  三好▲40.2P
3回戦終了時
蒼井30.9P  藤原24.9P  三好▲19.7P  藤井▲36.1P
 
4回戦(起家から、蒼井・三好・藤井・藤原)
藤原は悪いなりに、毎回うまく浮きで終わっているし、蒼井もきっちりと自分の型通り打てて、そこにポイントもついてきているので、この両者はこのままのペースでいきたい。三好は3回戦で崩れてしまったのを、ここで立て直し最終戦を良い形で迎えたい。藤井は良いところなしで来ている中、3回戦は一応ではあるが初の浮きで終われたので、これをきっかけに4回戦目は飛躍の半荘にしたいところ。それぞれの思惑がある中、まず主役になったのは藤井。

champ24

 
藤原のテンパイ打牌、ドラの白をポンテン。藤原との紙一重の引き比べだったが、即で藤原のアガリ牌を食い取り2,000・3,900。これまで、こういったケースは必ず藤井が負けていた。3回戦から少々ではあるが、風向きが変わりつつある。次の東3局の親番は、不恰好ながら4本場まで積み上げ持ち点は50,000点を超えた。
終わった後の打ち上げの席で、藤井にこう聞いてみた。
「自分の麻雀の良い所は?」
藤井はうつむきながら小さな声で「ありません」と答えた。負けたその日にする質問にしては、少々いじわるだったかもしれない。ただし、答えに関しては違うと思う。藤井の麻雀の良い所は諦めの悪さ。不恰好でも一心不乱にアガリに向かう姿こそが藤井の良い所なのだ。確かにすでに並びができているこのあたりに関しては、藤原も蒼井も、直接対決のぶつかり合いなら仕方がないが、トータルラスの藤井にぶつけて放銃することだけはしたくないという気持ちがあるので、連荘がしやすいというのはある。しかし、それを差し引いても藤井のアガリに向かう執念は見事であった。1回戦目からこれができていれば今頃は、もっと違った位置に立っていたかもしれない。次に決勝に残るときは最初から、小手先に走らずにまっすぐアガリに向かう姿を見たいと思った。
東4局、藤原が500・1,000で藤井の長い親番を終わらせて迎えた自らの親番、6巡目に7,700のテンパイ(Aルールは連風牌が4符)。
一筒二筒三筒八筒九筒東東  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 左向き ポン発発発  ドラ四万
ツモ九筒でシャンポンに待ち替えをしたところで、蒼井が七筒をツモ切り。
二索三索五索六索七索八索四万五万五万六万六万西西  ツモ七筒
形的には攻めてもおかしくないのだが、蒼井が今回、最も気を付けなければならないのが藤原への直撃である。蒼井にとって、藤原に直撃を放銃することは、点数だけでなく順位点も関係するので、ポイント差が倍速以上で開くことだからだ。それをふまえ、藤原のピンズが余っていること、最低5,800はあるということ、最終手出し八筒の関連牌ということを考えると、すり抜けたとはいえこの七筒はあまりにキツイ。
私 「あれはさすがに打ち過ぎかな?」
蒼井「集中力が切れちゃいました」
この後、蒼井にもテンパイが入り、蒼井は何かに魅入られたようにツモってきた九筒を河に打ちつける。いつもソフトに牌を切る蒼井にしては珍しく、高く響いた打牌音が印象的だった。

champ24

4回戦成績
藤井27.2P  藤原15.6P  蒼井▲18.8P  三好▲24.0P
4回戦終了時
藤原40.5P  蒼井12.1P  藤井▲8.9P  三好▲43.7P
 
5回戦(起家から蒼井・藤井・三好・藤原)

champ24

 
藤原は浮きで終わればほぼ優勝、蒼井は藤原が沈めばかなり現実的な条件が見えてくる。藤井は藤原が沈むことが大前提で、そこからどこまで加点できるかで決まる。三好は現実的には苦しい条件となってしまった。
東1局、藤井のホンイツ仕掛けを受けて、蒼井がいきなりこのテンパイ。
二万二万三万三万四万六索六索三筒四筒五筒七筒八筒九筒  ドラ六索
この手をなんとヤミテンに構えた。藤井の仕掛けでツモが効かずに1シャンテンが長く、さすがに13巡目とテンパイが遅すぎたようだ。1回戦目にドラをツモったときに、‘ツモに勢いを感じて‘跳満ツモリーチに行った蒼井らしい選択。これが功を奏し、すぐに藤井から高め四万を打ち取り11,600。このアガリで、後は藤原を沈めれば優勝は目前。蒼井の逆転劇を期待したギャラリーの熱気が高まったが、すぐに次局、三好へ12,000は12,300を打ち返してしまう。

champ24

 
ここから打八索でテンパイを取り放銃。いくら見え見えの染め手が五索を余らせているとはいえ、この放銃は責められない。タイトル戦決勝では、一度の親連荘で優勝を決定づけることは多々あるので、11,600をアガった次局、その勢いのまま勝負を決めに行くのは当然である。ただ残念なことに、ベストの選択が必ず正解とはならないのが麻雀。10回中8回が正解となる選択でも、そのときが2回の不正解になることもありえるのだ。こういったときに、強い人ほど気持ちの切り替えが早い。努力と経験が、「たまたま今回は悪い結果が出たが、これが自分の麻雀だから」と気持ちを強く持たせてくれるからだ。
東2局1本場、蒼井は14巡目にリーチ。
一万二万三万四索五索六索一筒二筒三筒四筒五筒九筒九筒  ドラ三筒
これを親番でテンパイを入れた藤井から討ち取り7,700は8,000。このアガリを見ると蒼井がしっかり気持ちを切り替えているのが分かる。「巡目も遅いし」、「跳満を放銃したし」と弱気でヤミテンにしたくなる理由はあるが、ここで藤原以外から2,000や3,900をアガってもあまり意味がないし、蒼井は満貫クラスの手をしっかり作ってきたので、優勝争いができるこのポジションにいる。ただ単に開き直ってのリーチではなく、そのことをしっかりと理解しているリーチに蒼井の強さを見た。
このアガリを見た次局、藤原も2,000・3,9000をツモアガリ。
五万五万八万八万八万四索五索六索三筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ六索
交わし手を多用することで、ここまでなんだかんだプラスを積み重ねてきた藤原だがここはリーチで勝負。相手にエンジンがかかってしまえば、30Pもないアドバンテージなどあってないようなもの。タイトル戦の決勝でトータルトップが勝負から逃げて、追いつめられる姿をたくさん見ている藤原は、どこかで勝負をしなくてはならないことを知っているのだ。これで藤原の浮きは6,900点。これを守ることができればほぼ優勝である。自らの親は無傷で終わり、南1局の蒼井の親はポンテンの1,000点で流すことに成功。
南2局時点での持ち点と現状での順位点を入れたトータルポイントは以下の通り。
藤原37,900(51.4P)
蒼井38,500(28.6P)
三好37,400(▲35.3P)
藤井6,200(▲44.7P)
若干開始時よりは差が縮まったが、すでに蒼井に親番もなく、素点で約23,000点を稼ぐのも大変だし、藤原が7,900点浮いているので、それを沈めるのも苦しい。ギャラリーからは早くも藤原優勝ムードが漂う。正直、私もそう感じていた。
私は、「努力は必ず報われる」とも思わないし、「諦めなければ必ず叶う」とも思わないが、諦めずに努力をした者にしか奇跡は訪れないと思う。南2局2本場、藤井の親リーチに俄然と立ち向かった蒼井、追いかけリーチに出る。
二万二万二万四万四万六索七索八索四筒五筒六筒発発  ドラ四万
蒼井が藤井に放銃してしまえば、その時点で藤原の優勝がかなり濃厚となる。相当苦しいが、奇跡を信じてツモを繰り返す藤井、藤井の勝ちを祈りながらベタオリする藤原、そしてこのリーチにすべてを託した蒼井。緊迫した雰囲気の中、「ツモ」。発生と同時に蒼井の手牌が開かれた。

champ24

 
こうなると焦点は、藤原に残された2,600点を南3局、オーラスで蒼井が削れるかどうかである。
蒼井、10巡目のリーチを三好からアガる。

champ24

 
本当に難しいのだが、ここは見逃してもよかったかもしれない。親に攻め返されるリスクなどもあるが、勝負は藤原を沈められるかどうかであり、三好から2,600をアガっても状況はほとんど変わらないからだ。すでに蒼井と藤原の素点がかなり離れたので、あとは藤原さえ沈めれば無条件で蒼井の優勝。ならば、少しでも藤原の点数を減らした方が有利だからだ。
蒼井「あそこは最悪ノーテン罰符をもらっても条件はよくなるし、見逃した方がよかったですね」
初決勝で、これはよい経験。次は同じ局面で冷静に判断して、強くなった姿を見せてくれるに違いない。
オーラス、必死にホンイツを作りに行く蒼井だったが、テンパイすることなく終局。こうして蒼井の初めての挑戦は幕を閉じた。
5回戦結果
蒼井+28.6P  藤原+5.6P  三好▲5.5P  藤井▲28.7P
最終結果
藤原+46.1P  蒼井40.7P  藤井▲37.6P  三好▲49.2P

champ24

 
一気に書き上げてみて、改めて読み返してみると、本当に藤原の牌姿が出てこない。
いろいろなところで「藤原さんどうだった?」と勝因を聞かれるのだが、毎回、「今までこの打ち方で優勝したのは見たことないな」と答えている。
実際タイトル戦の決勝は、誰が勢いを持ってくるかの勝負で決まる。藤原は今回の決勝、加速することはなくアガリも全て単発に終わっていた。
それでなぜ勝てたか聞かれたら、経験と技術と答えるしかない。
タイトル戦で、トップが1回もない優勝なんて初めて見た。1つ言えるのは、トップを1度も取れないくらいの調子でも、スコアをちゃんとまとめることができる藤原の技術と引き出しはすごいということだ。
そして、今回は敗れたものの、それぞれが自分らしさや、らしさの片鱗を見せてくれた。
特に蒼井は、王道のスタイルで優勝してもおかしくはなかった。
蒼井の細かな敗因はあるかもしれないが、一番の不幸は藤原が座っていたこと。藤原の技術が全てを凌駕した決勝だった。

第27期新人王戦 予選レポート

8月25日。今年で27期目となる「新人王戦」が行われた。

shinjin27

 

前日より降り続く雨の中、参加者は過去最多の128人(男性97人、女性31人)。
また、所属本部支部ごとに記すと東京59人、九州16人、関西14人、中部11人、北関東9人、東北7人、
静岡5人、広島3人、北海道2人、北陸2人である。
例年は会場を2つ使用して行う予選であるが、今年は会場を3つ使用することとなった。

ここで「新人王戦」のシステムを簡単に説明しておこう。
・参加資格はその名のとおり新人プロ(入会3年目まで)のみである。
・ルールは連盟Aルールである。
・予選から決勝までを1日で打ち切る、1DAYタイトル戦である。
・予選4回戦終了時にポイント上位48人が予選5回戦に進出。そして予選5回戦、予選6回戦終了時にそれぞれポイント下位12人が敗退となり、予選7回戦(準決勝)を24人で行いポイント上位4人が決勝進出となる。
・予選7回戦(準決勝)まではポイント持ち越し。決勝は予選でのポイントはリセットされ、決勝2回戦でのトータルポイントがトップの者が優勝となる。

【予選開始】

午前11時。競技委員長である藤原隆弘プロの挨拶と合図により予選1回戦が開始。
早速各会場を回って注目選手たちの様子を見に行くことにする。

やはり最初に見てしまうのは羽山真生プロだ。アマチュア時代に王位戦を連覇した実績を持ち、今日も緒戦から+33.4Pと好発進。そして前チャンピオンズリーグ覇者の中村慎吾プロ。『予選4回戦で敗退しないようがんばります』とのコメントだったが、16,000点の4着と苦しいスタートとなる。27期生の中で実力No.1と噂の前田洋祐プロも気になるところだ。3人とも新人王戦は今年がラストチャンス。優勝を強く意識していることだろう。昨年の新人王戦ファイナリスト東谷達矢プロ、今年も来るのか?

shinjin27
羽山真生プロ
shinjin27
中村慎吾プロ
shinjin27
前田洋祐プロ
shinjin27
東谷達矢プロ

 

続いては女流の注目選手を。まずはコナミ「麻雀格闘倶楽部」で活躍中、高宮まりプロに小島優プロに小笠原奈央プロ。高宮プロと小島プロも今年が最後の新人王戦、是非とも頑張ってもらいたい。

shinjin27
高宮まりプロ
shinjin27
小島優プロ
shinjin27
小笠原奈央プロ
shinjin27
手塚紗掬プロ

昨年より連盟に所属となった手塚紗掬プロ。ロン2のCMでお馴染みの菅原千瑛プロ。そして麻雀最強戦の公式サポーターとして人気の、《ちーぼー》こと松岡千晶プロと《あさちび》こと石田亜沙巳プロ。

shinjin27
菅原千瑛プロ
shinjin27
松岡千晶プロ
shinjin27
石田亜沙巳プロ
shinjin27
立花つくしプロ

連盟四ツ谷道場にゲスト出勤の澤村明日華プロ、井上絵美子プロ、小谷美和子プロ、川原舞子。

shinjin27
澤村明日華プロ
shinjin27
井上絵美子プロ
shinjin27
小谷美和子プロ
shinjin27
川原舞子プロ

別会場に移動すると、まず目についたのはスカルリーパーA-jiプロ。プロレス団体の現役選手兼代表、そして現職の大分市議会議員という異色の麻雀プロである。そして昨年度の広島リーグを優勝した蒼山秀佑プロ、一昨年の新人王戦ファイナリスの朝比奈涼プロ、周囲からの高い評価を受けている期待の19歳石川純プロの姿もあった。

shinjin27
スカルリーパーA-jiプロ
shinjin27
蒼山秀佑プロ
shinjin27
朝比奈諒 プロ
shinjin27
石川純プロ

予選5回戦へと進むことが出来るのはポイント上位48人のみ。昨年までだと100人前後の参加者なので約半数が勝ち上がりとなるが、今年は128人もの参加者のため約3分の1という厳しい通過率となった。 朝比奈涼、石田亜沙巳、井上絵美子、小島優、スカルリーパーA-ji、菅原千瑛、高宮まり、手塚紗掬、中村慎吾、前田洋祐(※敬称略)もここで敗退となる。

石田亜沙巳『大物手がかわされる展開が続き、苦しかったです。』

井上絵美子『4回戦がプラスなら通過だったのに…悔しいですけど来年また頑張ります!』

小島優『手役が思うように決まりませんでした…。』

高宮まり『最後の新人王戦なので悔しいです。とても悔しいです。』

中村慎吾『もっと勉強して出直します』

 

【予選5回戦】

128人いた参加者も48人に絞られ、1つの会場にまとめられる。ここからは各回を通過するだけでなく、決勝進出の4人の枠に入るためにポイントを叩きにいかなければならない。4回戦終了後の首位は三浦智博プロで+74.5P、次いで羽山真生プロの+73.2P。この時点で+100Pを超える者もいるだろうと思っていたが意外にも横並びの展開であるため、+17.2Pの48位で通過した小笠原奈央プロにも十二分にチャンスがあると言える。ちなみに48人中女流プロは12人。仲田加南プロ以来6年ぶり3人目となる女性の新人王の誕生の期待も持てる。

そして5回戦が終了。現在の上位は

①大久保朋美  +85.9P
②清水哲也   +83.6P
③三浦智博   +79.6P
④赤木由実   +67.0P

通過は36人。注目していた石川純、澤村明日華、東谷達矢(※敬称略)もここでの敗退となる。

澤村明日華『何か色々とすみません…』

東谷達矢『去年の雪辱を晴らしたかったのですが…ダメでした。』

 

【予選6回戦】 ※以後敬称略

未だ大きく抜け出す者のいない団子状態のまま6回戦へ突入。現状トップを走る大久保は6回戦も攻める手を緩めず、31,500点持ちでオーラスを南家で迎え

一万三万一索二索三索一筒二筒三筒七筒八筒八筒八筒九筒  ドラ三万

ドラ表示牌のカンチャン待ちではあるが三色ドラ1の5,200テンパイ。ヤミテンに受ける人の多そうな手牌だが大久保は迷わず即リーチを敢行。これはアガれはしなかったものの、 打牌の速度といい攻撃型な雀風といい、観戦していて気持ちの良い打ち手だなと思った。

2位の清水、3位の三浦ともにポイントを伸ばし、大久保を抜き1位2位につける。4位の赤木は大きな3着を引き決勝の椅子を遠のかせてしまう。逆に抜け出てきたのは鶴と福島。ともに6万点大のトップを取りトータル3位4位につく。

①清水哲也   +105.3P
②三浦智博   +97.9P
③鶴浩昭     +91.1P
④福島祐一   +89.5P
⑤大久保朋美  +88.3P

ここでの通過ボーダーは小笠原で+34.5P。何と本日2度目のボーダー通過である。こうなると3度目も期待したくなってくる。決勝進出のためには予選最終戦での8万点、9万点のトップが必要となってくるであろうが頑張ってほしい。
6回戦通過は24人。健闘していた蒼山、松岡だがここで涙を呑んだ。

蒼山秀佑『現時点での全力は出し切りました。来年また頑張ります。』

松岡千晶『今日は感触的にとても良かったのに…悔しいです。』

 

【予選7回戦(準決勝)】

予選最終戦は6卓24人で行われ、今までの累計ポイント上位4人が決勝進出となる。卓組は以下のとおり。

「1卓」 清水哲也(①+105.3P) 江口一敏(⑫+65.1P) 服部学(+61.5P) 小笠原奈央(+34.5P)

「2卓」 三浦智博(②+97.9P) 松尾樹宏(⑪+66.2P) 塚越祐次郎(+59.8P) 小谷美和子(+41.2P)

「3卓」 鶴浩昭(③+91.1P) 羽山真生(⑩+69.1P) 厚谷昇汰(+59.6P) 窪田瑞樹(+41.5P)

「4卓」 福島祐一(④+89.5P) 西嶋ゆかり(⑨+69.9P) 上村政雄(+54.4P) 櫛田利太(+42.5P)

「5卓」 大久保朋美(⑤+88.3P) 原田知彦(⑧+72.2P) 吉井健人(+53.0P) 今岡英忠(+43.8P)

「6卓」 岡本和也(⑥+74.4P) 佐々木諒輔(⑦+73.4P) 坪井哲也(+52.5P) 赤木由実(+52.0P)

ご覧のとおりの団子状態である。首位の清水とて最終戦をマイナスで終わることとなれば決勝進出はかなり怪しくなる。どの卓からも目の離せない最終戦となった。

~15分経過~
1卓では清水が東2局に發トイトイ三暗刻ドラ3をツモり上げ4,000・8,000と決勝進出に向け大きく大きく前進。特大トップが条件の小笠原、東3局の親番で

四万五万五万六万六万八万八万五索六索六索七索七索八索  ドラ五索

高目をツモれば6,000オールというリーチを打つも、実らず。

3卓で羽山が開局に3,000・6,000をツモりトータルで暫定3位に。
6卓は赤木が開局に2,000・4,000。しかしまだ決勝ボーダーには遠いか。

~30分経過~

1卓は南場を迎えた時点で清水が47,900点のトップ目。決勝の椅子、1つ目は清水で堅いか。
2卓は南2局で塚越が39,400点のトップ目。しかし卓内にいるトータル2位の三浦も原点をキープしているため、塚越は現状では決勝ボーダーにはまだまだ遠い。卓内の並びがこのままであれば塚越は最低でも素点であと20,000点は欲しいところ。
3卓は南1局で羽山が44,800点とトップを走る。最終戦でボーダーが上がるであろうことを考えると50,000点は超えたいところか。
4卓は東4局2本場。櫛田と上村のマッチレースとなっているが、現状では2人とも決勝ボーダーには厳しい。
5卓は大久保が南1局の親番で値千金の4,000オール。44,400点のトップ目に立ち、決勝進出がかなり濃厚となってきた。
6卓は東3局で親の岡本が5本場まで積み39,900点のトップ目に。他の上位陣の結果次第では決勝進出もありうるか。

~終了5分前~
1卓はオーラスで清水が51,300点のトップ目。清水は当確か。
2卓はすでに終了。三浦が37,800点の2着でプラスを11.8P増やしトータル+109.7P。他の卓の結果待ちとなる。
3卓も終了。羽山は後半苦しい展開が続き、窪田と鶴にまくられ卓内3着で終わる。鶴が9.5Pほどスコアを伸ばしてトータルで+100.6とし、5卓と6卓の結果待ちとなる。
4卓は櫛田と福島が浮きで終えたが、両者とも決勝には厳しい。
5卓は最後も大久保が自らのアガリで終わらせた。トータル115.9P。この時点で1卓と6卓を残すのみなため、大久保は決勝確定となる。
6卓は南1局。西家、岡本が46,400点持ちのトップ目から

四万五万六万七索八索九索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  ドラ北

このリーチを打つ。これを親の佐々木から出アガリ5,200の加点。現状トータル104.0Pで鶴をまくっている。

~7回戦終了~
1卓は清水が49,800点のトップで終了。6卓は岡本が53,600点のトップで時間打ち切りとなる。よって結果は

①清水哲也   +133.1P
②大久保朋美  +115.9P
③岡本和也   +110.0P
④三浦智博   +109.7P
⑤鶴浩昭     +100.6P

鶴はトータル3位で最終戦を迎え、浮きの2着で終われたにも関わらずの他卓からのまくられなので、本当に惜しかったとしか言葉が無い。
本命の1人であった羽山も決勝進出はならず。小笠原、小谷、西嶋、赤木の女流プロも準決勝で敗退となる。

小笠原奈央『優勝したかったです。』

小谷美和子『不甲斐ないです。でも良い経験になりました。来年また頑張ります。』

羽山真生『痛恨の6,000オール逃がし…情けないよ。』

決勝進出は清水哲也、大久保朋美、岡本和也、三浦智博の4人。

shinjin27

これまでのポイントはリセットされ、決勝2回戦でのトータルポイント勝負となる。
第27期新人王となるのは果たして誰なのか。
決勝戦の様子は後日掲載される決勝観戦記にてお伝えさせていただきます。

新人王 レポート/第27期新人王戦 予選レポート

8月25日。今年で27期目となる「新人王戦」が行われた。

shinjin27

 
前日より降り続く雨の中、参加者は過去最多の128人(男性97人、女性31人)。
また、所属本部支部ごとに記すと東京59人、九州16人、関西14人、中部11人、北関東9人、東北7人、
静岡5人、広島3人、北海道2人、北陸2人である。
例年は会場を2つ使用して行う予選であるが、今年は会場を3つ使用することとなった。
ここで「新人王戦」のシステムを簡単に説明しておこう。
・参加資格はその名のとおり新人プロ(入会3年目まで)のみである。
・ルールは連盟Aルールである。
・予選から決勝までを1日で打ち切る、1DAYタイトル戦である。
・予選4回戦終了時にポイント上位48人が予選5回戦に進出。そして予選5回戦、予選6回戦終了時にそれぞれポイント下位12人が敗退となり、予選7回戦(準決勝)を24人で行いポイント上位4人が決勝進出となる。
・予選7回戦(準決勝)まではポイント持ち越し。決勝は予選でのポイントはリセットされ、決勝2回戦でのトータルポイントがトップの者が優勝となる。
【予選開始】
午前11時。競技委員長である藤原隆弘プロの挨拶と合図により予選1回戦が開始。
早速各会場を回って注目選手たちの様子を見に行くことにする。
やはり最初に見てしまうのは羽山真生プロだ。アマチュア時代に王位戦を連覇した実績を持ち、今日も緒戦から+33.4Pと好発進。そして前チャンピオンズリーグ覇者の中村慎吾プロ。『予選4回戦で敗退しないようがんばります』とのコメントだったが、16,000点の4着と苦しいスタートとなる。27期生の中で実力No.1と噂の前田洋祐プロも気になるところだ。3人とも新人王戦は今年がラストチャンス。優勝を強く意識していることだろう。昨年の新人王戦ファイナリスト東谷達矢プロ、今年も来るのか?

shinjin27
羽山真生プロ
shinjin27
中村慎吾プロ
shinjin27
前田洋祐プロ
shinjin27
東谷達矢プロ

 
続いては女流の注目選手を。まずはコナミ「麻雀格闘倶楽部」で活躍中、高宮まりプロに小島優プロに小笠原奈央プロ。高宮プロと小島プロも今年が最後の新人王戦、是非とも頑張ってもらいたい。

shinjin27
高宮まりプロ
shinjin27
小島優プロ
shinjin27
小笠原奈央プロ
shinjin27
手塚紗掬プロ

昨年より連盟に所属となった手塚紗掬プロ。ロン2のCMでお馴染みの菅原千瑛プロ。そして麻雀最強戦の公式サポーターとして人気の、《ちーぼー》こと松岡千晶プロと《あさちび》こと石田亜沙巳プロ。

shinjin27
菅原千瑛プロ
shinjin27
松岡千晶プロ
shinjin27
石田亜沙巳プロ
shinjin27
立花つくしプロ

連盟四ツ谷道場にゲスト出勤の澤村明日華プロ、井上絵美子プロ、小谷美和子プロ、川原舞子。

shinjin27
澤村明日華プロ
shinjin27
井上絵美子プロ
shinjin27
小谷美和子プロ
shinjin27
川原舞子プロ

別会場に移動すると、まず目についたのはスカルリーパーA-jiプロ。プロレス団体の現役選手兼代表、そして現職の大分市議会議員という異色の麻雀プロである。そして昨年度の広島リーグを優勝した蒼山秀佑プロ、一昨年の新人王戦ファイナリスの朝比奈涼プロ、周囲からの高い評価を受けている期待の19歳石川純プロの姿もあった。

shinjin27
スカルリーパーA-jiプロ
shinjin27
蒼山秀佑プロ
shinjin27
朝比奈諒 プロ
shinjin27
石川純プロ

予選5回戦へと進むことが出来るのはポイント上位48人のみ。昨年までだと100人前後の参加者なので約半数が勝ち上がりとなるが、今年は128人もの参加者のため約3分の1という厳しい通過率となった。 朝比奈涼、石田亜沙巳、井上絵美子、小島優、スカルリーパーA-ji、菅原千瑛、高宮まり、手塚紗掬、中村慎吾、前田洋祐(※敬称略)もここで敗退となる。
石田亜沙巳『大物手がかわされる展開が続き、苦しかったです。』
井上絵美子『4回戦がプラスなら通過だったのに…悔しいですけど来年また頑張ります!』
小島優『手役が思うように決まりませんでした…。』
高宮まり『最後の新人王戦なので悔しいです。とても悔しいです。』
中村慎吾『もっと勉強して出直します』
 
【予選5回戦】
128人いた参加者も48人に絞られ、1つの会場にまとめられる。ここからは各回を通過するだけでなく、決勝進出の4人の枠に入るためにポイントを叩きにいかなければならない。4回戦終了後の首位は三浦智博プロで+74.5P、次いで羽山真生プロの+73.2P。この時点で+100Pを超える者もいるだろうと思っていたが意外にも横並びの展開であるため、+17.2Pの48位で通過した小笠原奈央プロにも十二分にチャンスがあると言える。ちなみに48人中女流プロは12人。仲田加南プロ以来6年ぶり3人目となる女性の新人王の誕生の期待も持てる。
そして5回戦が終了。現在の上位は
①大久保朋美  +85.9P
②清水哲也   +83.6P
③三浦智博   +79.6P
④赤木由実   +67.0P
通過は36人。注目していた石川純、澤村明日華、東谷達矢(※敬称略)もここでの敗退となる。
澤村明日華『何か色々とすみません…』
東谷達矢『去年の雪辱を晴らしたかったのですが…ダメでした。』
 
【予選6回戦】 ※以後敬称略
未だ大きく抜け出す者のいない団子状態のまま6回戦へ突入。現状トップを走る大久保は6回戦も攻める手を緩めず、31,500点持ちでオーラスを南家で迎え
一万三万一索二索三索一筒二筒三筒七筒八筒八筒八筒九筒  ドラ三万
ドラ表示牌のカンチャン待ちではあるが三色ドラ1の5,200テンパイ。ヤミテンに受ける人の多そうな手牌だが大久保は迷わず即リーチを敢行。これはアガれはしなかったものの、 打牌の速度といい攻撃型な雀風といい、観戦していて気持ちの良い打ち手だなと思った。
2位の清水、3位の三浦ともにポイントを伸ばし、大久保を抜き1位2位につける。4位の赤木は大きな3着を引き決勝の椅子を遠のかせてしまう。逆に抜け出てきたのは鶴と福島。ともに6万点大のトップを取りトータル3位4位につく。
①清水哲也   +105.3P
②三浦智博   +97.9P
③鶴浩昭     +91.1P
④福島祐一   +89.5P
⑤大久保朋美  +88.3P
ここでの通過ボーダーは小笠原で+34.5P。何と本日2度目のボーダー通過である。こうなると3度目も期待したくなってくる。決勝進出のためには予選最終戦での8万点、9万点のトップが必要となってくるであろうが頑張ってほしい。
6回戦通過は24人。健闘していた蒼山、松岡だがここで涙を呑んだ。
蒼山秀佑『現時点での全力は出し切りました。来年また頑張ります。』
松岡千晶『今日は感触的にとても良かったのに…悔しいです。』
 
【予選7回戦(準決勝)】
予選最終戦は6卓24人で行われ、今までの累計ポイント上位4人が決勝進出となる。卓組は以下のとおり。
「1卓」 清水哲也(①+105.3P) 江口一敏(⑫+65.1P) 服部学(+61.5P) 小笠原奈央(+34.5P)
「2卓」 三浦智博(②+97.9P) 松尾樹宏(⑪+66.2P) 塚越祐次郎(+59.8P) 小谷美和子(+41.2P)
「3卓」 鶴浩昭(③+91.1P) 羽山真生(⑩+69.1P) 厚谷昇汰(+59.6P) 窪田瑞樹(+41.5P)
「4卓」 福島祐一(④+89.5P) 西嶋ゆかり(⑨+69.9P) 上村政雄(+54.4P) 櫛田利太(+42.5P)
「5卓」 大久保朋美(⑤+88.3P) 原田知彦(⑧+72.2P) 吉井健人(+53.0P) 今岡英忠(+43.8P)
「6卓」 岡本和也(⑥+74.4P) 佐々木諒輔(⑦+73.4P) 坪井哲也(+52.5P) 赤木由実(+52.0P)
ご覧のとおりの団子状態である。首位の清水とて最終戦をマイナスで終わることとなれば決勝進出はかなり怪しくなる。どの卓からも目の離せない最終戦となった。
~15分経過~
1卓では清水が東2局に發トイトイ三暗刻ドラ3をツモり上げ4,000・8,000と決勝進出に向け大きく大きく前進。特大トップが条件の小笠原、東3局の親番で
四万五万五万六万六万八万八万五索六索六索七索七索八索  ドラ五索
高目をツモれば6,000オールというリーチを打つも、実らず。
3卓で羽山が開局に3,000・6,000をツモりトータルで暫定3位に。
6卓は赤木が開局に2,000・4,000。しかしまだ決勝ボーダーには遠いか。
~30分経過~
1卓は南場を迎えた時点で清水が47,900点のトップ目。決勝の椅子、1つ目は清水で堅いか。
2卓は南2局で塚越が39,400点のトップ目。しかし卓内にいるトータル2位の三浦も原点をキープしているため、塚越は現状では決勝ボーダーにはまだまだ遠い。卓内の並びがこのままであれば塚越は最低でも素点であと20,000点は欲しいところ。
3卓は南1局で羽山が44,800点とトップを走る。最終戦でボーダーが上がるであろうことを考えると50,000点は超えたいところか。
4卓は東4局2本場。櫛田と上村のマッチレースとなっているが、現状では2人とも決勝ボーダーには厳しい。
5卓は大久保が南1局の親番で値千金の4,000オール。44,400点のトップ目に立ち、決勝進出がかなり濃厚となってきた。
6卓は東3局で親の岡本が5本場まで積み39,900点のトップ目に。他の上位陣の結果次第では決勝進出もありうるか。
~終了5分前~
1卓はオーラスで清水が51,300点のトップ目。清水は当確か。
2卓はすでに終了。三浦が37,800点の2着でプラスを11.8P増やしトータル+109.7P。他の卓の結果待ちとなる。
3卓も終了。羽山は後半苦しい展開が続き、窪田と鶴にまくられ卓内3着で終わる。鶴が9.5Pほどスコアを伸ばしてトータルで+100.6とし、5卓と6卓の結果待ちとなる。
4卓は櫛田と福島が浮きで終えたが、両者とも決勝には厳しい。
5卓は最後も大久保が自らのアガリで終わらせた。トータル115.9P。この時点で1卓と6卓を残すのみなため、大久保は決勝確定となる。
6卓は南1局。西家、岡本が46,400点持ちのトップ目から
四万五万六万七索八索九索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  ドラ北
このリーチを打つ。これを親の佐々木から出アガリ5,200の加点。現状トータル104.0Pで鶴をまくっている。
~7回戦終了~
1卓は清水が49,800点のトップで終了。6卓は岡本が53,600点のトップで時間打ち切りとなる。よって結果は
①清水哲也   +133.1P
②大久保朋美  +115.9P
③岡本和也   +110.0P
④三浦智博   +109.7P
⑤鶴浩昭     +100.6P
鶴はトータル3位で最終戦を迎え、浮きの2着で終われたにも関わらずの他卓からのまくられなので、本当に惜しかったとしか言葉が無い。
本命の1人であった羽山も決勝進出はならず。小笠原、小谷、西嶋、赤木の女流プロも準決勝で敗退となる。
小笠原奈央『優勝したかったです。』
小谷美和子『不甲斐ないです。でも良い経験になりました。来年また頑張ります。』
羽山真生『痛恨の6,000オール逃がし…情けないよ。』
決勝進出は清水哲也、大久保朋美、岡本和也、三浦智博の4人。

shinjin27

これまでのポイントはリセットされ、決勝2回戦でのトータルポイント勝負となる。
第27期新人王となるのは果たして誰なのか。
決勝戦の様子は後日掲載される決勝観戦記にてお伝えさせていただきます。

第12期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグレポート : 米川基紀

A1卓 上村×貫上×仁科×辻本
A2卓 佐々木×中田×藤川×米川
A3卓 横山×勝間×玉木×中川

外は猛暑にもかかわらず、Cリーグの最終節と重なったためかひんやりとした空気のなか、対局が行われた。

A1卓。ここ数ヶ月停滞中だった貫上が、久し振りに実力を発揮しました。初戦こそラスだったものの、その後は危なげ無くトップを積み重ねました。
そして、この煽りを受けたのが、ここまで安定感ある戦いを見せ付けてきた辻本。
ラスは1回に抑えるも、一度も浮かせて貰えずオールマイナスと悔しい結果となりました。

A2卓。トータルトップを走る藤川を止めようと、佐々木と米川が悪戦苦闘するも空回りが目立った。1、2回戦目とじっと耐えていた藤川は、3回戦目にブレイクしました。
東場が終わる頃には5万点を遥かにオーバーし、どこまで稼ぐのかと思わせたが、南場に入ると、佐々木、中田がチクチクとツモり倒し何とか1人浮きを阻止しました。
4回戦目はオーラス、藤川に親被りをさせようと、佐々木や米川がリーチを打つもどちらも成就しない。この日、勝負強さが際立っていたのは中田で、2回戦目の倍満、4回戦目の満貫とトップのかかったオーラスに自らのあがりで終止符を打ちさすがだなと思わせた。

A3卓。ここまで良いところのなかった中川が、久し振りに持ち味を発揮しました。4回戦目こそラスを引かされてしまいましたが、コンスタントにプラスを重ね40ポイント近く稼ぎました。
一方、3回戦目まで見せ場のなかった勝間は本人曰く「100ポイント負けも覚悟した」そうだが、最終戦で1人浮きのトップを取り何とか大惨事だけは防いだ。

9月以降もそれらに負けない内容の闘牌を積み重ねようと思います。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計 順位
1 藤川 議次 7.1 51.9 19.0 55.3 ▲ 20.6 112.7 1
2 横山  毅 34.0 2.8 ▲ 33.7 46.2 26.3 75.6 2
3 中田 一幸 7.8 41.4 24.0 ▲ 58.6 49.1 63.7 3
4 仁科健一郎 ▲ 25.2 ▲ 20.2 51.0 26.3 15.9 47.8 4
5 貫上 洋志 19.7 27.1 ▲ 18.3 ▲ 35.7 39.4 32.2 5
6 辻本 翔哉 ▲ 7.2 ▲ 16.1 10.6 34.6 ▲ 51.8 ▲ 29.9 6
7 米川 基紀 ▲ 8.6 20.9 ▲ 26.7 ▲ 17.0 ▲ 4.8 ▲ 36.2 7
8 勝間 伸生 26.7 ▲ 48.3 4.6 1.7 ▲ 23.3 ▲ 38.6 8
9 上村 宜久 ▲ 93.1 0.8 34.1 20.0 ▲ 3.5 ▲ 41.7 9
10 佐々木 亮 ▲ 5.8 ▲ 7.6 ▲ 5.0 ▲ 6.0 ▲ 23.7 ▲ 48.1 10
11 中川  保 ▲ 26.7 0.5 ▲ 46.5 ▲ 55.5 39.1 ▲ 89.1 11
12 玉木 章司 51.3 ▲ 53.2 ▲ 18.1 ▲ 32.3 ▲ 42.1 ▲ 94.4 12

Bリーグレポート:栗津裕貴

1卓(富田、近野、筒井、掛樋、西原)

1卓は4節までの成績であまりポイント差のない者同士での戦いとなりました。
筒井、西原共に2回ずつトップを取り大きなプラスを得ました。
西原は前回の+58.7Pに続き、今回の+65.4Pでトータルが+100Pを超え、昇級候補に入ってきました。筒井も+50P目前と、今後の後半戦昇級争いに食い込んできそうです。

2卓(中野、稲森、藤沢、粟津、延原)

2卓では粟津が終始アガリに結び付く手が多く、中でもツモアガリがとても多かったです。
その結果+74.1Pと5節最大のプラスを叩きました。
3回戦南1局親の延原がリーチ。

六万六万六万三索四索五索六索六索六索七索七索中中  ツモ中  ドラ七索

この6,000オールをツモアガる。
局面穏やかに進行しており、まだ6巡目ほどという早い巡目だったので皆さん驚きを隠せませんでした。
しかしここから高い手が飛び出すようになり、オーラス親の粟津

八万八万六筒六筒六筒七筒七筒四索四索四索六索六索六索  ドラ八万

このツモり四暗刻のテンパイを入れました。
結果、2フーロし流しに来た中野の七筒放銃になり18,000点。
その後も連荘を続け、大きなトップをものにしました。

3卓(原田、坂本、中川、宮田、堀)

3卓は4節終了時のポイントの上位4名が同卓するという波乱の卓となりました。
現在トータルトップの堀は、2回戦終了時に多少のマイナスを引くが3回戦で巻き返し、今節もわずかながらプラスを重ね+200P以上を保ちました。
中川は今節も+50Pを超えるプラスを叩き前半戦の節全てをプラスで終え、そのトータルは+139.8Pと現在2位につけています。
後半戦、堀、中川をどう崩すかによって今後の展開が大きく変わっていきそうです。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計 順位
1 堀  昭義 68.9 93.9 49.8 ▲ 11.1 3.9 205.4 1
2 中川 由佳梨 33.8 18.2 2.0 31.9 53.9 139.8 2
3 西原 佳隆 17.0 ▲ 2.3 ▲ 29.9 58.7 65.4 108.9 3
4 粟津 裕貴 ▲ 2.2 ▲ 40.0 57.2 ▲ 26.5 74.1 62.6 4
5 宮田 豊夢 44.0 19.5 13.9 ▲ 3.7 ▲ 25.8 47.9 5
6 筒井 宏晶 18.0 ▲ 20.8 17.8 ▲ 22.7 52.9 45.2 6
7 原田 保正 ▲ 21.3 124.1 2.9 ▲ 29.7 ▲ 56.7 19.3 7
8 近野理智男 5.8 ▲ 12.4 ▲ 40.4 65.4 ▲ 24.3 ▲ 5.9 8
9 稲森 英子 1.0 ▲ 3.5 5.4 52.4 ▲ 86.8 ▲ 31.5 9
10 坂本 誠裕 ▲ 0.5 46.7 ▲ 45.8 ▲ 59.7 24.7 ▲ 34.6 10
11 藤沢 周平 ▲ 29.5 ▲ 59.3 13.1 16.8 ▲ 11.7 ▲ 70.6 11
12 富田 淳一 20.2 ▲ 50.0 39.5 ▲ 18.5 ▲ 77.6 ▲ 86.4 12
13 中野 孝治 ▲ 26.8 ▲ 45.0 ▲ 53.2 44.0 ▲ 13.6 ▲ 94.6 13
14 掛樋 忠雄 ▲ 40.8 13.0 ▲ 32.7 ▲ 27.0 ▲ 16.4 ▲ 103.9 14
15 延原 明美 ▲ 67.2 ▲ 17.2 10.8 ▲ 71.3 36.0 ▲ 108.9 15
16 大森孝太郎 ▲ 23.4 ▲ 66.9 ▲ 11.4 ▲ 101.7 16

C1リーグレポート:近野彌生

C1リーグもいよいよ最終節を迎え、各選手が自分たちのポジションを理解して、全速力でゴールに向かいました。暫定首位についているのは、4節までずっと堅実な麻雀を続けてきた吉田。この調子を維持できれば昇級枠は安泰だと思われた彼を存分に苦しめたのが、3位の三好です。その日、吉田は2回戦で一時9,800点まで沈むという苦しい展開になり、ラス前の親で七対子ドラドラをアガリ、かろうじて失点を抑えている状態でした。
その吉田を必死に追いかけていた三好は4回戦、起家で8本積み、その後も満貫を2度ほどアガリ、なんと点数は6万点を超える勢い。このままいけば2名しかない昇級枠に手がかかる、というところまできた三好でしたが、彼の明暗をわけたのは大三元でした。

三好 
五索五索五索七索八索八索白  ポン発発発  ポン中中中

南場の親で5巡目にして役満を目指せる手をしていた三好に対し、その時マンズのホンイツをしていた上村が先制リーチをかけました。その数巡後、上村が白をツモ切り、三好に9が入ります。この状況でテンパイを取らないわけにもいかず、三好は手の内から白を切りましたが、もし三好の手に白がトイツであり、上村の白を打ち取ることができていれば、今期の昇級枠をものにすることができていたことでしょう。

怒涛の追い上げをみせた三好から見事逃げ切り、今期昇級枠を手にしたのは山本でしたが、山本も吉田と同様に、追い上げをみせた中安に苦しめられる展開となりました。
大きな手を何度もアガる中安が場の流れを掌握する中、それでも山本は小さな手でかわしつつ失点を防ぎます。
そして3回戦、南場に突入して親も流れ、いよいよ勢いが納まってきたかと思われた中安が七対子ドラドラをアガリ。このアガリでマイナスからプラスに転じ、最後の最後まで山本を苦しめました。

中安 
二万二万四万四万二筒二筒七筒九筒九筒三索三索東東  ツモ七筒  ドラ二筒

今節だけで中安はプラス50Pを叩きだしましたが、それでも堅実にポイントを守った山本には残念ながら及びませんでした。
この度、2名限りの昇級枠を手にしたのは吉田と山本。しかし最後の最後まで、誰が昇級するかわからない、最終節に相応しい白熱した争いでした。こうしてC1リーグの前期は幕を閉じましたが、今期惜しくも昇級できなかった者も、再び次の昇級を目指して来期に挑んでもらいたいと思います。

C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計 順位
1 吉田 哲史 52.6 4.5 8.8 58.8 ▲ 8.4 116.3 1
2 山本 善嗣 40.2 31.2 ▲ 6.0 46.8 ▲ 14.8 97.4 2
3 中安 武尊 ▲ 6.0 58.6 ▲ 12.3 ▲ 22.6 55.5 73.2 3
4 三好 直幸 29.4 15.1 18.1 ▲ 1.1 ▲ 5.5 56.0 4
5 田村  豊 0.8 ▲ 9.8 ▲ 20.9 32.7 49.7 52.5 5
6 谷上 脩平 3.9 8.0 27.2 14.8 ▲ 19.5 34.4 6
7 上村 政雄 30.5 9.6 30.1 ▲ 34.3 ▲ 35.8 0.1 7
8 木下 恭子 ▲ 27.2 ▲ 3.1 25.2 4.7 ▲ 21.2 ▲ 21.6 8
9 秋山 淑子 33.9 ▲ 37.7 3.1 ▲ 12.7 ▲ 8.4 ▲ 21.8 9
10 山室 太二 ▲ 65.9 ▲ 22.1 1.5 36.4 27.1 ▲ 23.0 10
11 大橋 慶一郎 26.6 ▲ 17.2 32.1 ▲ 93.8 ▲ 4.4 ▲ 56.7 11
12 赤木 由実 6.0 ▲ 20.8 10.3 ▲ 57.4 3.6 ▲ 58.3 12
13 藤原 仙三 ▲ 31.8 ▲ 5.9 ▲ 21.7 ▲ 6.1 ▲ 17.4 ▲ 82.9 13
14 丸山  直 ▲ 37.8 ▲ 28.0 ▲ 9.9 ▲ 41.0 30.2 ▲ 86.5 14
15 近野 弥生 12.4 ▲ 8.9 ▲ 40.1 ▲ 64.0 ▲ 17.4 ▲ 118.0 15
16 後藤 俊孝 ▲ 67.6 5.5 ▲ 46.5 ▲ 16.2 ▲ 13.3 ▲ 138.1 16

C2リーグレポート: 永田知也

最終節は順位別となり1卓に上位8名の内の奇数の者が、2卓に偶数の者同士での対局となりました。
3卓以下は9位以下の者が順位の並びで対局しました
1、2卓の人たちは卓内でトータルポイントが2番以内に入れば確実に昇級ラインに届くのでそこを目指したいところです。
3卓以下の人はできるだけポイントを稼いであとは上位卓の動向次第でしょう。
そして優勝争いにも注目したいです。

2卓(川崎、山中、森下、永田)
まず、東1局、永田が満貫をツモの後、東2局親番で、この親跳を再びツモり優位に立ちました。

四万四万五万六万六万八万八万九万九万南南白白  ツモ五万  ドラ九索

そのまま点棒を守りきり、トータル8位の永田がトップでスタートしました。
上と下の差が縮まったのでこのまま混戦になるかと思いました、が、そこから森下が抜け出してきます。 
2回戦3回戦とポイントを重ね昇級争いから抜け出しトータルトップが見える位置まで浮上しました
しかし、4回戦は川崎のトップであっさり終了。優勝の行方は1卓(小西、伊原、吉本、下村)の小西と伊原の2人に絞られました。

4回戦、小西のトップでのオーラス、親は小西、このままの点数なら小西の優勝でしたが伊原がこの手でリーチ。

一筒一筒四索五索六索六索七索八索四万五万七万八万九万  リーチ  ドラ一筒

しかし、小西もこの手でテンパイしており、数巡後ツモ。決着は次局へ持ち越した。

三筒四筒四筒五筒五筒六筒八筒八筒三万三万六万七万八万  ツモ八筒  ドラ一筒

そして、勝負のオーラス1本場は、伊原がこの手を早々とテンパイし、リーチをかけます。

二筒二筒五筒六筒七筒三万四万六万七万八万三索四索五索  リーチ  ツモ五万  ドラ三万

次巡、力強くアガリ牌の五をツモり伊原が優勝を手にしました。
昇級は、ポイント順に伊原、小西、森下、山中、川崎、吉本の6名となりました。
次節からC1ということで、また気を引きしめて頑張ってもらいたいです。

昇級を逃した人たちも、次節から仕切り直しなので、再び昇級を目指して戦ってほしいです。
前期C2レポート永田知也でした。ありがとうございました。

C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計 順位
1 伊原 達矢 63.8 45.8 16.2 ▲ 14.5 42.8 154.1 1
2 小西 輝彦 22.0 47.5 ▲ 2.6 59.2 21.4 147.5 2
3 森下 恭好 80.7 ▲ 32.3 35.4 ▲ 14.9 54.3 123.2 3
4 山中  翼 79.1 ▲ 32.9 28.3 20.5 ▲ 3.2 91.8 4
5 川崎 諒介 1.9 49.4 6.1 57.6 ▲ 26.2 88.8 5
6 吉本 卓矢 55.3 27.5 ▲ 35.7 15.1 ▲ 13.8 48.4 6
7 山神 剛 29.4 20.6 ▲ 51.1 6.8 35.2 40.9 7
8 城 裕介 51.6 ▲ 11.1 40.5 8
9 高瀬 真濃 ▲ 19.8 20.1 8.3 ▲ 23.0 51.8 37.4 9
10 下村 学 16.5 ▲ 13.0 71.3 2.9 ▲ 51.4 26.3 10
11 鎌田 周平 9.4 ▲ 7.0 19.9 ▲ 40.3 32.5 14.5 11
12 川上 直也 ▲ 8.8 ▲ 28.0 ▲ 35.4 75.8 10.5 14.1 12
13 永田 知也 ▲ 4.0 2.8 34.2 1.8 ▲ 24.9 9.9 13
14 稲岡 ミカ ▲ 68.5 11.1 48.5 29.3 ▲ 12.0 8.4 14
15 森元 直哉 ▲ 19.9 ▲ 24.2 20.1 15.4 ▲ 33.7 ▲ 42.3 15
16 中山 千鶴 9.5 ▲ 10.5 ▲ 26.8 ▲ 14.4 ▲ 2.3 ▲ 44.5 16
17 木下 誠二郎 10.8 ▲ 46.1 ▲ 17.3 ▲ 13.5 ▲ 8.5 ▲ 74.6 17
18 疋田 豪 ▲ 14.9 0.4 ▲ 52.8 24.1 ▲ 38.6 ▲ 81.8 18
19 長野 恵美 ▲ 29.1 ▲ 76.9 9.9 4.3 5.7 ▲ 86.1 19
20 赤木 里恵 ▲ 37.8 ▲ 22.1 ▲ 15.4 ▲ 21.9 ▲ 6.6 ▲ 103.8 20
21 東 範泰 ▲ 120.9 42.4 ▲ 19.7 ▲ 42.3 34.0 ▲ 106.5 21
22 大久保 朋美 ▲ 13.2 ▲ 1.5 16.4 ▲ 46.6 ▲ 65.4 ▲ 110.3 22
23 西村 友和 ▲ 47.9 ▲ 19.5 ▲ 26.4 ▲ 52.1 ▲ 27.6 ▲ 173.5 23
24 土田 小緒里 ▲ 48.2 ▲ 27.5 ▲ 53.4 ▲ 32.3 ▲ 150.0 ▲ 311.4 24

関西プロリーグ レポート/第12期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグレポート : 米川基紀
A1卓 上村×貫上×仁科×辻本
A2卓 佐々木×中田×藤川×米川
A3卓 横山×勝間×玉木×中川
外は猛暑にもかかわらず、Cリーグの最終節と重なったためかひんやりとした空気のなか、対局が行われた。
A1卓。ここ数ヶ月停滞中だった貫上が、久し振りに実力を発揮しました。初戦こそラスだったものの、その後は危なげ無くトップを積み重ねました。
そして、この煽りを受けたのが、ここまで安定感ある戦いを見せ付けてきた辻本。
ラスは1回に抑えるも、一度も浮かせて貰えずオールマイナスと悔しい結果となりました。
A2卓。トータルトップを走る藤川を止めようと、佐々木と米川が悪戦苦闘するも空回りが目立った。1、2回戦目とじっと耐えていた藤川は、3回戦目にブレイクしました。
東場が終わる頃には5万点を遥かにオーバーし、どこまで稼ぐのかと思わせたが、南場に入ると、佐々木、中田がチクチクとツモり倒し何とか1人浮きを阻止しました。
4回戦目はオーラス、藤川に親被りをさせようと、佐々木や米川がリーチを打つもどちらも成就しない。この日、勝負強さが際立っていたのは中田で、2回戦目の倍満、4回戦目の満貫とトップのかかったオーラスに自らのあがりで終止符を打ちさすがだなと思わせた。
A3卓。ここまで良いところのなかった中川が、久し振りに持ち味を発揮しました。4回戦目こそラスを引かされてしまいましたが、コンスタントにプラスを重ね40ポイント近く稼ぎました。
一方、3回戦目まで見せ場のなかった勝間は本人曰く「100ポイント負けも覚悟した」そうだが、最終戦で1人浮きのトップを取り何とか大惨事だけは防いだ。
9月以降もそれらに負けない内容の闘牌を積み重ねようと思います。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計 順位
1 藤川 議次 7.1 51.9 19.0 55.3 ▲ 20.6 112.7 1
2 横山  毅 34.0 2.8 ▲ 33.7 46.2 26.3 75.6 2
3 中田 一幸 7.8 41.4 24.0 ▲ 58.6 49.1 63.7 3
4 仁科健一郎 ▲ 25.2 ▲ 20.2 51.0 26.3 15.9 47.8 4
5 貫上 洋志 19.7 27.1 ▲ 18.3 ▲ 35.7 39.4 32.2 5
6 辻本 翔哉 ▲ 7.2 ▲ 16.1 10.6 34.6 ▲ 51.8 ▲ 29.9 6
7 米川 基紀 ▲ 8.6 20.9 ▲ 26.7 ▲ 17.0 ▲ 4.8 ▲ 36.2 7
8 勝間 伸生 26.7 ▲ 48.3 4.6 1.7 ▲ 23.3 ▲ 38.6 8
9 上村 宜久 ▲ 93.1 0.8 34.1 20.0 ▲ 3.5 ▲ 41.7 9
10 佐々木 亮 ▲ 5.8 ▲ 7.6 ▲ 5.0 ▲ 6.0 ▲ 23.7 ▲ 48.1 10
11 中川  保 ▲ 26.7 0.5 ▲ 46.5 ▲ 55.5 39.1 ▲ 89.1 11
12 玉木 章司 51.3 ▲ 53.2 ▲ 18.1 ▲ 32.3 ▲ 42.1 ▲ 94.4 12

Bリーグレポート:栗津裕貴
1卓(富田、近野、筒井、掛樋、西原)
1卓は4節までの成績であまりポイント差のない者同士での戦いとなりました。
筒井、西原共に2回ずつトップを取り大きなプラスを得ました。
西原は前回の+58.7Pに続き、今回の+65.4Pでトータルが+100Pを超え、昇級候補に入ってきました。筒井も+50P目前と、今後の後半戦昇級争いに食い込んできそうです。
2卓(中野、稲森、藤沢、粟津、延原)
2卓では粟津が終始アガリに結び付く手が多く、中でもツモアガリがとても多かったです。
その結果+74.1Pと5節最大のプラスを叩きました。
3回戦南1局親の延原がリーチ。
六万六万六万三索四索五索六索六索六索七索七索中中  ツモ中  ドラ七索
この6,000オールをツモアガる。
局面穏やかに進行しており、まだ6巡目ほどという早い巡目だったので皆さん驚きを隠せませんでした。
しかしここから高い手が飛び出すようになり、オーラス親の粟津
八万八万六筒六筒六筒七筒七筒四索四索四索六索六索六索  ドラ八万
このツモり四暗刻のテンパイを入れました。
結果、2フーロし流しに来た中野の七筒放銃になり18,000点。
その後も連荘を続け、大きなトップをものにしました。
3卓(原田、坂本、中川、宮田、堀)
3卓は4節終了時のポイントの上位4名が同卓するという波乱の卓となりました。
現在トータルトップの堀は、2回戦終了時に多少のマイナスを引くが3回戦で巻き返し、今節もわずかながらプラスを重ね+200P以上を保ちました。
中川は今節も+50Pを超えるプラスを叩き前半戦の節全てをプラスで終え、そのトータルは+139.8Pと現在2位につけています。
後半戦、堀、中川をどう崩すかによって今後の展開が大きく変わっていきそうです。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計 順位
1 堀  昭義 68.9 93.9 49.8 ▲ 11.1 3.9 205.4 1
2 中川 由佳梨 33.8 18.2 2.0 31.9 53.9 139.8 2
3 西原 佳隆 17.0 ▲ 2.3 ▲ 29.9 58.7 65.4 108.9 3
4 粟津 裕貴 ▲ 2.2 ▲ 40.0 57.2 ▲ 26.5 74.1 62.6 4
5 宮田 豊夢 44.0 19.5 13.9 ▲ 3.7 ▲ 25.8 47.9 5
6 筒井 宏晶 18.0 ▲ 20.8 17.8 ▲ 22.7 52.9 45.2 6
7 原田 保正 ▲ 21.3 124.1 2.9 ▲ 29.7 ▲ 56.7 19.3 7
8 近野理智男 5.8 ▲ 12.4 ▲ 40.4 65.4 ▲ 24.3 ▲ 5.9 8
9 稲森 英子 1.0 ▲ 3.5 5.4 52.4 ▲ 86.8 ▲ 31.5 9
10 坂本 誠裕 ▲ 0.5 46.7 ▲ 45.8 ▲ 59.7 24.7 ▲ 34.6 10
11 藤沢 周平 ▲ 29.5 ▲ 59.3 13.1 16.8 ▲ 11.7 ▲ 70.6 11
12 富田 淳一 20.2 ▲ 50.0 39.5 ▲ 18.5 ▲ 77.6 ▲ 86.4 12
13 中野 孝治 ▲ 26.8 ▲ 45.0 ▲ 53.2 44.0 ▲ 13.6 ▲ 94.6 13
14 掛樋 忠雄 ▲ 40.8 13.0 ▲ 32.7 ▲ 27.0 ▲ 16.4 ▲ 103.9 14
15 延原 明美 ▲ 67.2 ▲ 17.2 10.8 ▲ 71.3 36.0 ▲ 108.9 15
16 大森孝太郎 ▲ 23.4 ▲ 66.9 ▲ 11.4 ▲ 101.7 16

C1リーグレポート:近野彌生
C1リーグもいよいよ最終節を迎え、各選手が自分たちのポジションを理解して、全速力でゴールに向かいました。暫定首位についているのは、4節までずっと堅実な麻雀を続けてきた吉田。この調子を維持できれば昇級枠は安泰だと思われた彼を存分に苦しめたのが、3位の三好です。その日、吉田は2回戦で一時9,800点まで沈むという苦しい展開になり、ラス前の親で七対子ドラドラをアガリ、かろうじて失点を抑えている状態でした。
その吉田を必死に追いかけていた三好は4回戦、起家で8本積み、その後も満貫を2度ほどアガリ、なんと点数は6万点を超える勢い。このままいけば2名しかない昇級枠に手がかかる、というところまできた三好でしたが、彼の明暗をわけたのは大三元でした。
三好 
五索五索五索七索八索八索白  ポン発発発  ポン中中中
南場の親で5巡目にして役満を目指せる手をしていた三好に対し、その時マンズのホンイツをしていた上村が先制リーチをかけました。その数巡後、上村が白をツモ切り、三好に9が入ります。この状況でテンパイを取らないわけにもいかず、三好は手の内から白を切りましたが、もし三好の手に白がトイツであり、上村の白を打ち取ることができていれば、今期の昇級枠をものにすることができていたことでしょう。
怒涛の追い上げをみせた三好から見事逃げ切り、今期昇級枠を手にしたのは山本でしたが、山本も吉田と同様に、追い上げをみせた中安に苦しめられる展開となりました。
大きな手を何度もアガる中安が場の流れを掌握する中、それでも山本は小さな手でかわしつつ失点を防ぎます。
そして3回戦、南場に突入して親も流れ、いよいよ勢いが納まってきたかと思われた中安が七対子ドラドラをアガリ。このアガリでマイナスからプラスに転じ、最後の最後まで山本を苦しめました。
中安 
二万二万四万四万二筒二筒七筒九筒九筒三索三索東東  ツモ七筒  ドラ二筒
今節だけで中安はプラス50Pを叩きだしましたが、それでも堅実にポイントを守った山本には残念ながら及びませんでした。
この度、2名限りの昇級枠を手にしたのは吉田と山本。しかし最後の最後まで、誰が昇級するかわからない、最終節に相応しい白熱した争いでした。こうしてC1リーグの前期は幕を閉じましたが、今期惜しくも昇級できなかった者も、再び次の昇級を目指して来期に挑んでもらいたいと思います。
C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計 順位
1 吉田 哲史 52.6 4.5 8.8 58.8 ▲ 8.4 116.3 1
2 山本 善嗣 40.2 31.2 ▲ 6.0 46.8 ▲ 14.8 97.4 2
3 中安 武尊 ▲ 6.0 58.6 ▲ 12.3 ▲ 22.6 55.5 73.2 3
4 三好 直幸 29.4 15.1 18.1 ▲ 1.1 ▲ 5.5 56.0 4
5 田村  豊 0.8 ▲ 9.8 ▲ 20.9 32.7 49.7 52.5 5
6 谷上 脩平 3.9 8.0 27.2 14.8 ▲ 19.5 34.4 6
7 上村 政雄 30.5 9.6 30.1 ▲ 34.3 ▲ 35.8 0.1 7
8 木下 恭子 ▲ 27.2 ▲ 3.1 25.2 4.7 ▲ 21.2 ▲ 21.6 8
9 秋山 淑子 33.9 ▲ 37.7 3.1 ▲ 12.7 ▲ 8.4 ▲ 21.8 9
10 山室 太二 ▲ 65.9 ▲ 22.1 1.5 36.4 27.1 ▲ 23.0 10
11 大橋 慶一郎 26.6 ▲ 17.2 32.1 ▲ 93.8 ▲ 4.4 ▲ 56.7 11
12 赤木 由実 6.0 ▲ 20.8 10.3 ▲ 57.4 3.6 ▲ 58.3 12
13 藤原 仙三 ▲ 31.8 ▲ 5.9 ▲ 21.7 ▲ 6.1 ▲ 17.4 ▲ 82.9 13
14 丸山  直 ▲ 37.8 ▲ 28.0 ▲ 9.9 ▲ 41.0 30.2 ▲ 86.5 14
15 近野 弥生 12.4 ▲ 8.9 ▲ 40.1 ▲ 64.0 ▲ 17.4 ▲ 118.0 15
16 後藤 俊孝 ▲ 67.6 5.5 ▲ 46.5 ▲ 16.2 ▲ 13.3 ▲ 138.1 16

C2リーグレポート: 永田知也
最終節は順位別となり1卓に上位8名の内の奇数の者が、2卓に偶数の者同士での対局となりました。
3卓以下は9位以下の者が順位の並びで対局しました
1、2卓の人たちは卓内でトータルポイントが2番以内に入れば確実に昇級ラインに届くのでそこを目指したいところです。
3卓以下の人はできるだけポイントを稼いであとは上位卓の動向次第でしょう。
そして優勝争いにも注目したいです。
2卓(川崎、山中、森下、永田)
まず、東1局、永田が満貫をツモの後、東2局親番で、この親跳を再びツモり優位に立ちました。
四万四万五万六万六万八万八万九万九万南南白白  ツモ五万  ドラ九索
そのまま点棒を守りきり、トータル8位の永田がトップでスタートしました。
上と下の差が縮まったのでこのまま混戦になるかと思いました、が、そこから森下が抜け出してきます。 
2回戦3回戦とポイントを重ね昇級争いから抜け出しトータルトップが見える位置まで浮上しました
しかし、4回戦は川崎のトップであっさり終了。優勝の行方は1卓(小西、伊原、吉本、下村)の小西と伊原の2人に絞られました。
4回戦、小西のトップでのオーラス、親は小西、このままの点数なら小西の優勝でしたが伊原がこの手でリーチ。
一筒一筒四索五索六索六索七索八索四万五万七万八万九万  リーチ  ドラ一筒
しかし、小西もこの手でテンパイしており、数巡後ツモ。決着は次局へ持ち越した。
三筒四筒四筒五筒五筒六筒八筒八筒三万三万六万七万八万  ツモ八筒  ドラ一筒
そして、勝負のオーラス1本場は、伊原がこの手を早々とテンパイし、リーチをかけます。
二筒二筒五筒六筒七筒三万四万六万七万八万三索四索五索  リーチ  ツモ五万  ドラ三万
次巡、力強くアガリ牌の五をツモり伊原が優勝を手にしました。
昇級は、ポイント順に伊原、小西、森下、山中、川崎、吉本の6名となりました。
次節からC1ということで、また気を引きしめて頑張ってもらいたいです。
昇級を逃した人たちも、次節から仕切り直しなので、再び昇級を目指して戦ってほしいです。
前期C2レポート永田知也でした。ありがとうございました。
C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計 順位
1 伊原 達矢 63.8 45.8 16.2 ▲ 14.5 42.8 154.1 1
2 小西 輝彦 22.0 47.5 ▲ 2.6 59.2 21.4 147.5 2
3 森下 恭好 80.7 ▲ 32.3 35.4 ▲ 14.9 54.3 123.2 3
4 山中  翼 79.1 ▲ 32.9 28.3 20.5 ▲ 3.2 91.8 4
5 川崎 諒介 1.9 49.4 6.1 57.6 ▲ 26.2 88.8 5
6 吉本 卓矢 55.3 27.5 ▲ 35.7 15.1 ▲ 13.8 48.4 6
7 山神 剛 29.4 20.6 ▲ 51.1 6.8 35.2 40.9 7
8 城 裕介 51.6 ▲ 11.1 40.5 8
9 高瀬 真濃 ▲ 19.8 20.1 8.3 ▲ 23.0 51.8 37.4 9
10 下村 学 16.5 ▲ 13.0 71.3 2.9 ▲ 51.4 26.3 10
11 鎌田 周平 9.4 ▲ 7.0 19.9 ▲ 40.3 32.5 14.5 11
12 川上 直也 ▲ 8.8 ▲ 28.0 ▲ 35.4 75.8 10.5 14.1 12
13 永田 知也 ▲ 4.0 2.8 34.2 1.8 ▲ 24.9 9.9 13
14 稲岡 ミカ ▲ 68.5 11.1 48.5 29.3 ▲ 12.0 8.4 14
15 森元 直哉 ▲ 19.9 ▲ 24.2 20.1 15.4 ▲ 33.7 ▲ 42.3 15
16 中山 千鶴 9.5 ▲ 10.5 ▲ 26.8 ▲ 14.4 ▲ 2.3 ▲ 44.5 16
17 木下 誠二郎 10.8 ▲ 46.1 ▲ 17.3 ▲ 13.5 ▲ 8.5 ▲ 74.6 17
18 疋田 豪 ▲ 14.9 0.4 ▲ 52.8 24.1 ▲ 38.6 ▲ 81.8 18
19 長野 恵美 ▲ 29.1 ▲ 76.9 9.9 4.3 5.7 ▲ 86.1 19
20 赤木 里恵 ▲ 37.8 ▲ 22.1 ▲ 15.4 ▲ 21.9 ▲ 6.6 ▲ 103.8 20
21 東 範泰 ▲ 120.9 42.4 ▲ 19.7 ▲ 42.3 34.0 ▲ 106.5 21
22 大久保 朋美 ▲ 13.2 ▲ 1.5 16.4 ▲ 46.6 ▲ 65.4 ▲ 110.3 22
23 西村 友和 ▲ 47.9 ▲ 19.5 ▲ 26.4 ▲ 52.1 ▲ 27.6 ▲ 173.5 23
24 土田 小緒里 ▲ 48.2 ▲ 27.5 ▲ 53.4 ▲ 32.3 ▲ 150.0 ▲ 311.4 24

第22期中部プロリーグ A・B・Cリーグ 第1節レポート

Aリーグレポート:杉浦貴紀

今期のレポートを担当します、21期生の杉浦貴紀です。
宜しくお願いします。

私は、長期間を戦うリーグ戦において戦略と戦術を特に意識しています。
戦略とは、全体の方針を決めること。
戦術とは、戦略に則って細部の方針を決めることです。
方向性を決めて、実行すること。
または、状況を作ること、その与えられた状況を活用することです。
1半荘、1節単位の勝った、負けただけではなく、
期全体を見通して戦略目標を設定し、それに沿った戦術をとる必要があります。
レポートを通して各選手がどういった考えを持ち、戦略を練り、対局に臨んでいるのかをお伝えしていきたいと思います。
半年間、お付き合い下さい。
まずは、第1節の結果に目を向けてみます。
組み合わせは以下の通り。

1卓(日下・森下・古川・掛水)
2卓(佐藤・寺戸・三戸・毛受)
3卓(杉浦・太田・伊藤・樋口)
4卓(山田・鈴木・村瀬・木村)

前期の決勝メンバーでもある、佐藤が大きくプラスし首位スタート。
同じく山田も好スタートを切った。
また、ベテランの古川や国士無双をアガった伊藤もプラスである。
対照的に、日下、杉浦は大きくマイナスし、こちらもベテランの鈴木、三戸が苦しいスタートとなった。

第1節では全員がゼロからスタートするのであるから、戦略も戦術もなにもあったものではないと思われるかもしれません。
しかし、戦略、戦術は存在します。
私の場合で言うと、決勝を目指すのはあたりまえのことではあるが、「降級しないこと」に重きを置いた戦略です。
例えば、あるオーラスのテンパイしている局面で、「アガれば浮き、放銃すればラスになる僅差の2着」という状況で対戦相手からリーチがかかったとします。
そんな、リスクとリターンを天秤にかけた時にリスク回避を選択することが圧倒的に多いです。

しかし、私とは対照的にアガリに向かいリスクを背負ってでもポイントを伸ばしに行く戦略をとる選手も多数います。
むしろ、そちらの方が圧倒的に多いのではないかと考えます。

これは、私の今節における失敗談です。
前述した通り、普段であれば戦略としてリスク回避を選びます。
しかしながら、勝つことのできなかった前期の決勝戦のリベンジがしたいという思いから、リターンを得る戦略を選択した結果、リターンを得ることは叶いませんでした。

普段選ぶ戦略を選ばなかったのは、再び決勝に残りたいと強く思ってしまったがためでした。
次節では、同じような考えを持っているであろう、前期の決勝メンバーでもある上記の選手や、ベテラン選手の戦略を主に紹介していきたいと思います。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 佐藤 あいり 61.9 61.9
2 古川 孝次 46.2 46.2
3 山田 優駿 39.8 39.8
4 伊藤 鉄也 39.8 39.8
5 村瀬 寛光 22.4 22.4
6 毛受 俊 21.5 21.5
7 太田 充 14.3 14.3
8 森下 剛任 8.0 8.0
9 木村 東平 3.1 3.1
10 掛水 洋徳 0.4 0.4
11 樋口 新 ▲ 1.2 ▲ 1.2
12 寺戸 孝志 ▲ 30.5 ▲ 30.5
13 杉浦 貴紀 ▲ 52.9 ▲ 52.9
14 三戸 亮祐 ▲ 52.9 ▲ 52.9
15 日下 健司 ▲ 54.6 ▲ 54.6
16 鈴木 基芳 ▲ 65.3 ▲ 65.3

Bリーグ:安藤大貴

今期、中部プロリーグBリーグのレポートを担当致します28期生安藤大貴です。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
前期Aリーグから降級した浅野、Cリーグから昇級した山本・杉村・安藤を新たに加えBリーグが開幕した。

今期がBリーグに昇級して初めての対局となるが、気負いせず自分スタイルで戦いたい。
まず昇級に向けて大きくリードしたのは、Bリーグ2期目の櫛田だ。+102.8Pと大きく抜け出した形となった。Bリーグの昇級ボーダーが例年+100P前後なのを考えると、容易なるポイントだと言え、今後の打ち方に注目したい。

続いて中部プロリーグを2連覇した経験のある鈴木(雄)であった。+38.8Pと昇級ボーダーには届かないものの、しっかりとポイントを出してきた。実績のある風格が伺える。

現状3位は土岐である。25期生土岐は今期がBリーグ最多の11期目となり同期が次々とAリーグに昇級する中「置いていかれているので今期こそは結果を出したい。」と宣言していた。
その宣言通り、僅差で迎えた4回戦をものにし卓内トップ+31.9Pで1節目を終えた。
「焦って気負いすることなく打ててよかった。」とホッとした様子だった。

そして自分の卓はというと
安藤+16.1P 大滝+11.5P 菅野▲8.6P 小坂▲21.0P
といった結果だった。卓内トップは取れたものの、探り合いをしているうちに終わってしまった感じだった。

他の選手の戦術をあまり分からないが、それは同卓者も同じはずなので、次節以降は様子見の打ち方ではなく自分のスタイルで戦いたい。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 102.8 102.8
2 鈴木 雄介 38.8 38.8
3 土岐 雄太 31.9 31.9
4 安藤 大貴 16.1 16.1
5 大滝 聡 11.5 11.5
6 杉村 泰治 4.3 4.3
7 葛山 英樹 ▲ 5.5 ▲ 5.5
8 長谷川 弘 ▲ 7.8 ▲ 7.8
9 菅野 直 ▲ 8.6 ▲ 8.6
10 山本 拓哉 ▲ 16.2 ▲ 16.2
11 中西 栄二 ▲ 18.6 ▲ 18.6
12 小坂 美樹 ▲ 21.0 ▲ 21.0
13 朝岡 祐 ▲ 21.8 ▲ 21.8
14 浅野 文雅 ▲ 27.9 ▲ 27.9
15 若松 正和 ▲ 37.3 ▲ 37.3
16 牛尾 信之 ▲ 43.7 ▲ 43.7

Cリーグ:大町篤志

28期生の大町篤志です。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。

まず最初に、最近3期分のCリーグの結果をみると、第21期の優勝者は+149.1P、昇級ボーダーが+142.2P、
第20期の優勝者は+196.3P、昇級ボーダーが+167.6P、
第19期の優勝者は+304.7P、昇級ボーダーが+121.2Pとなっている。
今期がどのような展開になるかはわからないが、優勝には+150P以上、昇級には+100P以上が目安となってくるだろう。

第1節を終えての結果は上記の表の通りである。
上位12名までがプラススタートとなり、その中でも上位4名は大きなマイナスをすることなく、大きなトップをしっかりと取り好スタートを切ったと言えるだろう。

私は今節を大きなプラスで終えることができたのだが、その中で分岐点となった局があるのでその局を紹介させて頂きます。

2回戦 南1局 東家 10巡目

四万四万三索五索五索六索六索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  ツモ四索  ドラ九万

これだけを見るといたって普通の手牌なのだが、ここに以下の場況が加わる。
・現状は40,000点台のトップ
・上家が2フーロ(2つとも字牌のポン)でソーズのホンイツ気配。
そしてすでに九索八索が余っていて、対面の切った七索は鳴かなかった。

このような状況で皆さんは何を想定して何を切りますか?
興味のある方はいろいろ考えてみて下さい。

この局がどのような結果になったかは次回に記載させて頂きますので、気になった方は次回のレポートまでお待ち下さい。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 大町 篤志 126.1 126.1
2 河合 慎悟 65.2 65.2
3 大高坂 松城 60.7 60.7
4 中谷 彰吾 57.1 57.1
5 小野 雅峻 39.3 39.3
6 三谷 卓也 34.4 34.4
7 斎藤 寛生 32.6 32.6
8 吉井 友直 25.7 25.7
9 八木 悠 15.3 15.3
10 大西 義則 10.8 10.8
11 鈴木 淳 10.5 10.5
12 山神 達也 6.1 6.1
13 太田 峻也 ▲ 13.9 ▲ 13.9
14 原 尚吾 ▲ 14.9 ▲ 14.9
15 原田 知彦 ▲ 27.4 ▲ 27.4
16 岡本 丈司 ▲ 59.5 ▲ 59.5
17 家田 みゆき ▲ 79.4 ▲ 79.4
18 越川 清一 ▲ 90.6 ▲ 90.6
19 加藤 泰史 ▲ 94.8 ▲ 94.8
20 角谷 和幸 ▲ 125.3 ▲ 125.3

中部プロリーグ レポート/第22期中部プロリーグ A・B・Cリーグ 第1節レポート

Aリーグレポート:杉浦貴紀

今期のレポートを担当します、21期生の杉浦貴紀です。
宜しくお願いします。

私は、長期間を戦うリーグ戦において戦略と戦術を特に意識しています。
戦略とは、全体の方針を決めること。
戦術とは、戦略に則って細部の方針を決めることです。
方向性を決めて、実行すること。
または、状況を作ること、その与えられた状況を活用することです。
1半荘、1節単位の勝った、負けただけではなく、
期全体を見通して戦略目標を設定し、それに沿った戦術をとる必要があります。
レポートを通して各選手がどういった考えを持ち、戦略を練り、対局に臨んでいるのかをお伝えしていきたいと思います。
半年間、お付き合い下さい。
まずは、第1節の結果に目を向けてみます。
組み合わせは以下の通り。

1卓(日下・森下・古川・掛水)
2卓(佐藤・寺戸・三戸・毛受)
3卓(杉浦・太田・伊藤・樋口)
4卓(山田・鈴木・村瀬・木村)

前期の決勝メンバーでもある、佐藤が大きくプラスし首位スタート。
同じく山田も好スタートを切った。
また、ベテランの古川や国士無双をアガった伊藤もプラスである。
対照的に、日下、杉浦は大きくマイナスし、こちらもベテランの鈴木、三戸が苦しいスタートとなった。

第1節では全員がゼロからスタートするのであるから、戦略も戦術もなにもあったものではないと思われるかもしれません。
しかし、戦略、戦術は存在します。
私の場合で言うと、決勝を目指すのはあたりまえのことではあるが、「降級しないこと」に重きを置いた戦略です。
例えば、あるオーラスのテンパイしている局面で、「アガれば浮き、放銃すればラスになる僅差の2着」という状況で対戦相手からリーチがかかったとします。
そんな、リスクとリターンを天秤にかけた時にリスク回避を選択することが圧倒的に多いです。

しかし、私とは対照的にアガリに向かいリスクを背負ってでもポイントを伸ばしに行く戦略をとる選手も多数います。
むしろ、そちらの方が圧倒的に多いのではないかと考えます。

これは、私の今節における失敗談です。
前述した通り、普段であれば戦略としてリスク回避を選びます。
しかしながら、勝つことのできなかった前期の決勝戦のリベンジがしたいという思いから、リターンを得る戦略を選択した結果、リターンを得ることは叶いませんでした。

普段選ぶ戦略を選ばなかったのは、再び決勝に残りたいと強く思ってしまったがためでした。
次節では、同じような考えを持っているであろう、前期の決勝メンバーでもある上記の選手や、ベテラン選手の戦略を主に紹介していきたいと思います。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 佐藤 あいり 61.9 61.9
2 古川 孝次 46.2 46.2
3 山田 優駿 39.8 39.8
4 伊藤 鉄也 39.8 39.8
5 村瀬 寛光 22.4 22.4
6 毛受 俊 21.5 21.5
7 太田 充 14.3 14.3
8 森下 剛任 8.0 8.0
9 木村 東平 3.1 3.1
10 掛水 洋徳 0.4 0.4
11 樋口 新 ▲ 1.2 ▲ 1.2
12 寺戸 孝志 ▲ 30.5 ▲ 30.5
13 杉浦 貴紀 ▲ 52.9 ▲ 52.9
14 三戸 亮祐 ▲ 52.9 ▲ 52.9
15 日下 健司 ▲ 54.6 ▲ 54.6
16 鈴木 基芳 ▲ 65.3 ▲ 65.3

Bリーグ:安藤大貴
今期、中部プロリーグBリーグのレポートを担当致します28期生安藤大貴です。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
前期Aリーグから降級した浅野、Cリーグから昇級した山本・杉村・安藤を新たに加えBリーグが開幕した。
今期がBリーグに昇級して初めての対局となるが、気負いせず自分スタイルで戦いたい。
まず昇級に向けて大きくリードしたのは、Bリーグ2期目の櫛田だ。+102.8Pと大きく抜け出した形となった。Bリーグの昇級ボーダーが例年+100P前後なのを考えると、容易なるポイントだと言え、今後の打ち方に注目したい。
続いて中部プロリーグを2連覇した経験のある鈴木(雄)であった。+38.8Pと昇級ボーダーには届かないものの、しっかりとポイントを出してきた。実績のある風格が伺える。
現状3位は土岐である。25期生土岐は今期がBリーグ最多の11期目となり同期が次々とAリーグに昇級する中「置いていかれているので今期こそは結果を出したい。」と宣言していた。
その宣言通り、僅差で迎えた4回戦をものにし卓内トップ+31.9Pで1節目を終えた。
「焦って気負いすることなく打ててよかった。」とホッとした様子だった。
そして自分の卓はというと
安藤+16.1P 大滝+11.5P 菅野▲8.6P 小坂▲21.0P
といった結果だった。卓内トップは取れたものの、探り合いをしているうちに終わってしまった感じだった。
他の選手の戦術をあまり分からないが、それは同卓者も同じはずなので、次節以降は様子見の打ち方ではなく自分のスタイルで戦いたい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 102.8 102.8
2 鈴木 雄介 38.8 38.8
3 土岐 雄太 31.9 31.9
4 安藤 大貴 16.1 16.1
5 大滝 聡 11.5 11.5
6 杉村 泰治 4.3 4.3
7 葛山 英樹 ▲ 5.5 ▲ 5.5
8 長谷川 弘 ▲ 7.8 ▲ 7.8
9 菅野 直 ▲ 8.6 ▲ 8.6
10 山本 拓哉 ▲ 16.2 ▲ 16.2
11 中西 栄二 ▲ 18.6 ▲ 18.6
12 小坂 美樹 ▲ 21.0 ▲ 21.0
13 朝岡 祐 ▲ 21.8 ▲ 21.8
14 浅野 文雅 ▲ 27.9 ▲ 27.9
15 若松 正和 ▲ 37.3 ▲ 37.3
16 牛尾 信之 ▲ 43.7 ▲ 43.7

Cリーグ:大町篤志
28期生の大町篤志です。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
まず最初に、最近3期分のCリーグの結果をみると、第21期の優勝者は+149.1P、昇級ボーダーが+142.2P、
第20期の優勝者は+196.3P、昇級ボーダーが+167.6P、
第19期の優勝者は+304.7P、昇級ボーダーが+121.2Pとなっている。
今期がどのような展開になるかはわからないが、優勝には+150P以上、昇級には+100P以上が目安となってくるだろう。
第1節を終えての結果は上記の表の通りである。
上位12名までがプラススタートとなり、その中でも上位4名は大きなマイナスをすることなく、大きなトップをしっかりと取り好スタートを切ったと言えるだろう。
私は今節を大きなプラスで終えることができたのだが、その中で分岐点となった局があるのでその局を紹介させて頂きます。
2回戦 南1局 東家 10巡目
四万四万三索五索五索六索六索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  ツモ四索  ドラ九万
これだけを見るといたって普通の手牌なのだが、ここに以下の場況が加わる。
・現状は40,000点台のトップ
・上家が2フーロ(2つとも字牌のポン)でソーズのホンイツ気配。
そしてすでに九索八索が余っていて、対面の切った七索は鳴かなかった。
このような状況で皆さんは何を想定して何を切りますか?
興味のある方はいろいろ考えてみて下さい。
この局がどのような結果になったかは次回に記載させて頂きますので、気になった方は次回のレポートまでお待ち下さい。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 大町 篤志 126.1 126.1
2 河合 慎悟 65.2 65.2
3 大高坂 松城 60.7 60.7
4 中谷 彰吾 57.1 57.1
5 小野 雅峻 39.3 39.3
6 三谷 卓也 34.4 34.4
7 斎藤 寛生 32.6 32.6
8 吉井 友直 25.7 25.7
9 八木 悠 15.3 15.3
10 大西 義則 10.8 10.8
11 鈴木 淳 10.5 10.5
12 山神 達也 6.1 6.1
13 太田 峻也 ▲ 13.9 ▲ 13.9
14 原 尚吾 ▲ 14.9 ▲ 14.9
15 原田 知彦 ▲ 27.4 ▲ 27.4
16 岡本 丈司 ▲ 59.5 ▲ 59.5
17 家田 みゆき ▲ 79.4 ▲ 79.4
18 越川 清一 ▲ 90.6 ▲ 90.6
19 加藤 泰史 ▲ 94.8 ▲ 94.8
20 角谷 和幸 ▲ 125.3 ▲ 125.3

何を切る?fromロン2 2013年9月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」 作成:杉浦勘介

nanikirugraph

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
東1局西家  (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

プロ
nanikirugraph

ロン2ユーザー
nanikirugraph

プロ
三筒切り・・・44人 一万切り・・・15人 二万切り・・・2人 東切り・・・1人 發切り・・・1人

ロン2ユーザー
三筒切り・・・52.2% 一万切り・・・21.6% 二万切り・・・9.3% 四筒切り・・・9.3% 七万切り・・・6.3% 發切り・・・0.8% 五万切り・・・0.4%

三筒切り

蒼井ゆりか
「仕掛けてアガリ切るには難しい巡目になっていますが、ドラドラの七対子、三暗刻、四暗刻、ホンイツなど全ての手役を追えるように三筒を外します。」

赤司美奈子
「高打点となるトイトイ、七対子の可能性があるので四筒を残し、ホンイツも視野に入れるため。」

安東裕允
「七対子と四暗刻を残しつつ、マンズのホンイツへの渡りを考えて打三筒とします。」

石渡正志
「七対子とまさかの四暗刻、ないしはトイトイを狙ってみたい。」

伊藤優孝
「七対子、トイトイ、マンズホンイツを見て打三筒。今後はツモ次第です。」

岩井健太
五万白發はポン。三万はチー。七対子ドラドラのみテンパイを取る。」

内川幸太郎
「2役トイトイや四暗刻を本線に。ドラドラ七対子になっても良い。」

老月貴紀
「ドラが重なったら七対子へ。三万白發が鳴けたらホンイツへ。」

長内真実
「トイトイ、四暗刻、メンホンを目指します。」

勝又健志
「マンズは将来的に打ちづらいので、受けながら進める。」

河井保国
「開局なので、できればメンゼンで。七対子や四暗刻を見る。」

近藤久春
「四暗刻、ホンイツ、七対子の全てを見て。字牌やマンズは出たら動きます。」

紺野真太郎
「一応、七対子の1シャンテンに取る。ここからは動かず、もう一手進んでから決める。ただ、アガリは難しそう。」

佐々木寿人
「マンズのホンイツ、あるいはトイトイを見て。この後は全て仕掛ける。保険として七対子。」

猿川真寿
「ホンイツ、四暗刻、七対子ドラドラ、全ての可能性を残す。」

柴田弘幸
「四暗刻、ホンイツなどを想定する。」

ジャガー真鍋
「とりあえず七対子の1シャンテン。マンズと字牌は鳴いてホンイツに向かいます。何かが暗刻になった時は四暗刻を見ます。」

白鳥翔
「親のドラ切りと上家のターツ落としから速度的には追いつきそうもないが、万が一、七対子ドラドラやホンイツが完成した場合は攻められるので。三筒四筒は親に安全そうというのもあります。」

瀬戸熊直樹
「四暗刻、メンホンを狙う。1枚目のポンは見送りたい。親に対応したトイトイに移行する可能性もあり。ツモ二万なら七対子にする。」

ダンプ大橋
「七対子の1シャンテンになるので。ドラターツは外しにくいので、ツモ四筒以外で手が進んだ場合は、打四筒として四暗刻よりもホンイツへ。」

仲田加南
「トイトイと七対子。三万を引いたらホンイツへ。」

中村毅
「七対子の1シャンテンに取り、ホンイツへの渡りを打つ。」

奈良圭純
「鳴ける牌は全て仕掛けます。ホンイツに向かいますが、四筒を鳴いた場合はトイトイへ。」

西岡慎泰
「七対子の1シャンテンは残し、メンホンへの渡りを考える。」

西山あみ
「七対子と四暗刻の両天秤です。三万を引いた時はホンイツに渡ります。」

仁平宣明
「開局なので目一杯高く受けたい。親がソーズ模様ということもあり、白に期待はできないが、これを引く、もしくは鳴けるようならマンズのドラターツを外す。四筒發は動かない。七対子のテンパイは素直に取る。」

浜上文吾
「四暗刻、ホンイツ、トイトイ狙い。ポンはしますがチーはしません。マンズをツモるとホンイツ一直線です。」

羽山真生
「七対子、四暗刻、メンホンを見て。白が2枚持たれている可能性も高く、仕掛けてアガるのは難しそうです。次にツモ三万なら打四筒、ツモ四筒の時はドラを勝負します。」

樋口新
「トイツ系の手役に固定する。ドラ単騎の七対子を見ながら、トイトイや四暗刻まで視野に入れる。」

平岡理恵
「トイトイ、七対子を見つつ、マンズのホンイツも視野に入れておきたい。ドラが二万なので三万を引いたら四筒を落としてホンイツへ。何かが暗刻になったら四暗刻を狙う。三筒を残して二筒五筒を引くともったいない手になってしまうので、この受け入れは否定したい。」

藤崎智
「マンズのホンイツが本線ですが、マンズが高いので、このまま七対子をテンパイするようならテンパイに取ります。」

藤島健二郎
「ホンイツ、トイトイ、七対子の天秤に。全て仕掛ける。」

藤本哲也
「トイツ手かマンズのホンイツ。全部仕掛けます。」

藤原隆弘
「かなり煮詰まった終盤なのでマンズは切りづらい。七対子の1シャンテンに構えておき、万が一ドラが重なるようならアガリにかける。三万白發が鳴けるようなら四筒を切ってホンイツへ。安全牌に困ることはなさそうだが、親のメンホン七対子だけは注意する。」

古川孝次
二筒が3枚切れていて五筒が場に出ていない。こういう場合五筒は固められていることが多い。そして場況はタテ(トイツ場)に入ってきている。ツモ次第ではあるが、七対子よりもトイトイを本線に狙いたい。」

前原雄大
「タテとマンズのホンイツを意識して。」

松崎良文
「二色複合のメンツ手は見切り、トイツ手もしくはマンズのホンイツへ。」

宮内こずえ
「四暗刻と七対子の目を残します。三万を引いたらホンイツにします。」

室伏理麻
「開局のこの手牌を高打点でアガリ切れればアドバンテージを取れる。タテのツモを期待してトイトイ、七対子ドラドラを見る。ドラを引いた場合は一万待ちに受けてヤミテン。親のテンパイ気配には注意する。」

望月雅継
三筒が良さそうなので一万を切りたいところなのだが、色とタテを両方見ながら進めたい。開局なので最高形を目指す。」

安田麻里菜
「七対子とホンイツを見ながら。」

山田浩之
「巡目が深くなってきたので無理はしないが、七対子が本線。四暗刻と三万引きのホンイツも見て。」

吉田幸雄
「七対子にもトイトイにもホンイツにも対応できるため。」

四柳弘樹
「巡目も深いので七対子を見ながら進めていく。仕掛けてはアガれなさそうなので、もう1つ暗刻ができたら四暗刻まで見たい。」

 

一万切り

和泉由希子
「一応、ドラを引いての七対子も考えるけど、狙いは四暗刻です。」

太田昌樹
「七対子本線ですが、ツモ次第で四暗刻を狙いたいと思います。ドラはテンパイまで残します。一万より三筒の方が山に残っていそう。」

黒沢咲
「七対子か四暗刻(場合によっては仕掛けてトイトイ)を狙いたい。三筒は山にいそうなので、表示牌の一万を切る。」

沢崎誠
「七対子はドラ引き以外は魅力なし。ホンイツにはせず、七対子、トイトイ、四暗刻を見据えて不要牌は一万とする。」

澤村明日華
「トイツ手やメンツ手を全て見て。」

ジェン
「親にドラが現物なので。暗刻がもう1つできたら、二万を切ってトイトイで行くか、三筒を切ってホンイツトイトイまで残すか悩む。」

滝沢和典
「ドラを打っている親を意識して、後々打ちやすい牌を残す。」

童瞳
「七対子、トイトイ、四暗刻の可能性を残す。親の現物、かつ打点を高くする可能性のある二万は残して打一万。」

西川淳
「この手はアガリたい。ペン三万とは心中したくない。親もドラを切っているし、東風戦だから2,600でも構わない。一応、七対子を見るが役牌×3が本線。」

福光聖雄
三万五万白のどの受けも厳しいので、いずれかを外したいが、七対子の1シャンテンはキープしたいので打一万とする。五万白をツモる(鳴ける)ようならドラを勝負する。」

右田勇一郎
「トイトイ~四暗刻の狙い。」

山口大和
「七対子の1シャンテンに取って、ドラを引いたらテンパイには受ける。場況的に三筒は悪くなさそうだし、本線は七対子。ツモ次第で四暗刻。白發は動きません。」

優木美智
「最高形の四暗刻はもちろん考えますが、それ以外にも七対子ドラドラや役牌×2、トイトイ、三暗刻など全てを考えて一万を切ります。」

和久津晶
二万をすぐ引けたら七対子に。三段目以降なら心中します。三万は山に無いと思います。」

王政芳
「ドラを使わないことになったとしても、四暗刻や三暗刻狙い。」

 

二万切り

魚谷侑未
「勝負手ですが巡目が遅いので、危ないドラを先に切って、他家から押されてもまだ戦える形を残したいです。」

山井弘
「役牌はもう当てにできないが、それはドラも同じ。七対子を見て二万も残したいが、この手をアガリに向かうならこのドラはここで切るしかない。トイトイ狙いだが、決まる時はメンゼンで決まりそうなので四暗刻になるかも!」

 

東切り

藤井すみれ
「テンパイもかなり厳しいので、七対子に絞って東を1枚外します。リーチを受けたり、親や上家に厳しい牌を引いた場合、無理はしません。」

 

發切り

荒正義
三万五万白二筒四筒五筒は出たら鳴く。マンズの強打はしない。アガリ3割程度の感覚。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2013年9月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」 作成:杉浦勘介
nanikirugraph
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
東1局西家  (色の濃くなっている牌はツモ切りです)
プロ
nanikirugraph
ロン2ユーザー
nanikirugraph
プロ
三筒切り・・・44人 一万切り・・・15人 二万切り・・・2人 東切り・・・1人 發切り・・・1人
ロン2ユーザー
三筒切り・・・52.2% 一万切り・・・21.6% 二万切り・・・9.3% 四筒切り・・・9.3% 七万切り・・・6.3% 發切り・・・0.8% 五万切り・・・0.4%
三筒切り
蒼井ゆりか
「仕掛けてアガリ切るには難しい巡目になっていますが、ドラドラの七対子、三暗刻、四暗刻、ホンイツなど全ての手役を追えるように三筒を外します。」
赤司美奈子
「高打点となるトイトイ、七対子の可能性があるので四筒を残し、ホンイツも視野に入れるため。」
安東裕允
「七対子と四暗刻を残しつつ、マンズのホンイツへの渡りを考えて打三筒とします。」
石渡正志
「七対子とまさかの四暗刻、ないしはトイトイを狙ってみたい。」
伊藤優孝
「七対子、トイトイ、マンズホンイツを見て打三筒。今後はツモ次第です。」
岩井健太
五万白發はポン。三万はチー。七対子ドラドラのみテンパイを取る。」
内川幸太郎
「2役トイトイや四暗刻を本線に。ドラドラ七対子になっても良い。」
老月貴紀
「ドラが重なったら七対子へ。三万白發が鳴けたらホンイツへ。」
長内真実
「トイトイ、四暗刻、メンホンを目指します。」
勝又健志
「マンズは将来的に打ちづらいので、受けながら進める。」
河井保国
「開局なので、できればメンゼンで。七対子や四暗刻を見る。」
近藤久春
「四暗刻、ホンイツ、七対子の全てを見て。字牌やマンズは出たら動きます。」
紺野真太郎
「一応、七対子の1シャンテンに取る。ここからは動かず、もう一手進んでから決める。ただ、アガリは難しそう。」
佐々木寿人
「マンズのホンイツ、あるいはトイトイを見て。この後は全て仕掛ける。保険として七対子。」
猿川真寿
「ホンイツ、四暗刻、七対子ドラドラ、全ての可能性を残す。」
柴田弘幸
「四暗刻、ホンイツなどを想定する。」
ジャガー真鍋
「とりあえず七対子の1シャンテン。マンズと字牌は鳴いてホンイツに向かいます。何かが暗刻になった時は四暗刻を見ます。」
白鳥翔
「親のドラ切りと上家のターツ落としから速度的には追いつきそうもないが、万が一、七対子ドラドラやホンイツが完成した場合は攻められるので。三筒四筒は親に安全そうというのもあります。」
瀬戸熊直樹
「四暗刻、メンホンを狙う。1枚目のポンは見送りたい。親に対応したトイトイに移行する可能性もあり。ツモ二万なら七対子にする。」
ダンプ大橋
「七対子の1シャンテンになるので。ドラターツは外しにくいので、ツモ四筒以外で手が進んだ場合は、打四筒として四暗刻よりもホンイツへ。」
仲田加南
「トイトイと七対子。三万を引いたらホンイツへ。」
中村毅
「七対子の1シャンテンに取り、ホンイツへの渡りを打つ。」
奈良圭純
「鳴ける牌は全て仕掛けます。ホンイツに向かいますが、四筒を鳴いた場合はトイトイへ。」
西岡慎泰
「七対子の1シャンテンは残し、メンホンへの渡りを考える。」
西山あみ
「七対子と四暗刻の両天秤です。三万を引いた時はホンイツに渡ります。」
仁平宣明
「開局なので目一杯高く受けたい。親がソーズ模様ということもあり、白に期待はできないが、これを引く、もしくは鳴けるようならマンズのドラターツを外す。四筒發は動かない。七対子のテンパイは素直に取る。」
浜上文吾
「四暗刻、ホンイツ、トイトイ狙い。ポンはしますがチーはしません。マンズをツモるとホンイツ一直線です。」
羽山真生
「七対子、四暗刻、メンホンを見て。白が2枚持たれている可能性も高く、仕掛けてアガるのは難しそうです。次にツモ三万なら打四筒、ツモ四筒の時はドラを勝負します。」
樋口新
「トイツ系の手役に固定する。ドラ単騎の七対子を見ながら、トイトイや四暗刻まで視野に入れる。」
平岡理恵
「トイトイ、七対子を見つつ、マンズのホンイツも視野に入れておきたい。ドラが二万なので三万を引いたら四筒を落としてホンイツへ。何かが暗刻になったら四暗刻を狙う。三筒を残して二筒五筒を引くともったいない手になってしまうので、この受け入れは否定したい。」
藤崎智
「マンズのホンイツが本線ですが、マンズが高いので、このまま七対子をテンパイするようならテンパイに取ります。」
藤島健二郎
「ホンイツ、トイトイ、七対子の天秤に。全て仕掛ける。」
藤本哲也
「トイツ手かマンズのホンイツ。全部仕掛けます。」
藤原隆弘
「かなり煮詰まった終盤なのでマンズは切りづらい。七対子の1シャンテンに構えておき、万が一ドラが重なるようならアガリにかける。三万白發が鳴けるようなら四筒を切ってホンイツへ。安全牌に困ることはなさそうだが、親のメンホン七対子だけは注意する。」
古川孝次
二筒が3枚切れていて五筒が場に出ていない。こういう場合五筒は固められていることが多い。そして場況はタテ(トイツ場)に入ってきている。ツモ次第ではあるが、七対子よりもトイトイを本線に狙いたい。」
前原雄大
「タテとマンズのホンイツを意識して。」
松崎良文
「二色複合のメンツ手は見切り、トイツ手もしくはマンズのホンイツへ。」
宮内こずえ
「四暗刻と七対子の目を残します。三万を引いたらホンイツにします。」
室伏理麻
「開局のこの手牌を高打点でアガリ切れればアドバンテージを取れる。タテのツモを期待してトイトイ、七対子ドラドラを見る。ドラを引いた場合は一万待ちに受けてヤミテン。親のテンパイ気配には注意する。」
望月雅継
三筒が良さそうなので一万を切りたいところなのだが、色とタテを両方見ながら進めたい。開局なので最高形を目指す。」
安田麻里菜
「七対子とホンイツを見ながら。」
山田浩之
「巡目が深くなってきたので無理はしないが、七対子が本線。四暗刻と三万引きのホンイツも見て。」
吉田幸雄
「七対子にもトイトイにもホンイツにも対応できるため。」
四柳弘樹
「巡目も深いので七対子を見ながら進めていく。仕掛けてはアガれなさそうなので、もう1つ暗刻ができたら四暗刻まで見たい。」
 
一万切り
和泉由希子
「一応、ドラを引いての七対子も考えるけど、狙いは四暗刻です。」
太田昌樹
「七対子本線ですが、ツモ次第で四暗刻を狙いたいと思います。ドラはテンパイまで残します。一万より三筒の方が山に残っていそう。」
黒沢咲
「七対子か四暗刻(場合によっては仕掛けてトイトイ)を狙いたい。三筒は山にいそうなので、表示牌の一万を切る。」
沢崎誠
「七対子はドラ引き以外は魅力なし。ホンイツにはせず、七対子、トイトイ、四暗刻を見据えて不要牌は一万とする。」
澤村明日華
「トイツ手やメンツ手を全て見て。」
ジェン
「親にドラが現物なので。暗刻がもう1つできたら、二万を切ってトイトイで行くか、三筒を切ってホンイツトイトイまで残すか悩む。」
滝沢和典
「ドラを打っている親を意識して、後々打ちやすい牌を残す。」
童瞳
「七対子、トイトイ、四暗刻の可能性を残す。親の現物、かつ打点を高くする可能性のある二万は残して打一万。」
西川淳
「この手はアガリたい。ペン三万とは心中したくない。親もドラを切っているし、東風戦だから2,600でも構わない。一応、七対子を見るが役牌×3が本線。」
福光聖雄
三万五万白のどの受けも厳しいので、いずれかを外したいが、七対子の1シャンテンはキープしたいので打一万とする。五万白をツモる(鳴ける)ようならドラを勝負する。」
右田勇一郎
「トイトイ~四暗刻の狙い。」
山口大和
「七対子の1シャンテンに取って、ドラを引いたらテンパイには受ける。場況的に三筒は悪くなさそうだし、本線は七対子。ツモ次第で四暗刻。白發は動きません。」
優木美智
「最高形の四暗刻はもちろん考えますが、それ以外にも七対子ドラドラや役牌×2、トイトイ、三暗刻など全てを考えて一万を切ります。」
和久津晶
二万をすぐ引けたら七対子に。三段目以降なら心中します。三万は山に無いと思います。」
王政芳
「ドラを使わないことになったとしても、四暗刻や三暗刻狙い。」
 
二万切り
魚谷侑未
「勝負手ですが巡目が遅いので、危ないドラを先に切って、他家から押されてもまだ戦える形を残したいです。」
山井弘
「役牌はもう当てにできないが、それはドラも同じ。七対子を見て二万も残したいが、この手をアガリに向かうならこのドラはここで切るしかない。トイトイ狙いだが、決まる時はメンゼンで決まりそうなので四暗刻になるかも!」
 
東切り
藤井すみれ
「テンパイもかなり厳しいので、七対子に絞って東を1枚外します。リーチを受けたり、親や上家に厳しい牌を引いた場合、無理はしません。」
 
發切り
荒正義
三万五万白二筒四筒五筒は出たら鳴く。マンズの強打はしない。アガリ3割程度の感覚。」

ロン2カップ2013Summerレポート

予選を勝ち上がったユーザーさんと、選ばれしプロがリアル麻雀で対戦する「ロン2カップ」
今回の2013summerは3人麻雀での開催。都内某スタジオには選ばれし16名が集結した。

そんな選ばれし16名の中になぜか自分の名が・・

出演依頼が来た時は嬉しいやら、緊張やらと複雑な感情に支配され「いいのか?俺で・・」と自問自答・・だけど「俺もプロなんだ」と前向きに考え、戦い方のシミュレーションを何度もし、3人麻雀の牌譜に出来る限り目を通し、当日を迎える。

そして、アツくて長い1日が始まった・・

 

予選A卓 灘麻太郎プロ vs 荒正義プロ vs 佐々木寿人プロ vs 猿川真寿プロ

no1_l
予選A卓
左から 猿川真寿プロ、灘麻太郎プロ、
佐々木寿人プロ、荒正義プロ

東1局から荒プロの一発ツモが炸裂するなど、最初から3人麻雀らしい派手な展開に。
荒プロは早々と7万点を超え独走態勢へ・・だが、予選は半荘1回、トップのみ決勝の短期決戦。
そうはさせじと猿川プロが追撃開始。南2局の親番では、

一筒一筒二筒三筒四筒六筒八筒西西西  暗カン牌の背発発牌の背  ツモ七筒  ドラ西八索

この親倍(12,000オール)を決め荒プロを逆転!!そしてオーラスへ・・

結果はなんとここまで登場のなかった佐々木プロが差し切りトップ・・なのですが、ここはあえて詳しくは書きません。このオーラスは是非映像で見て頂きたいのです。特に2本場のこれぞギリギリという攻防はホント一見の価値大アリです!!

 

 

予選B卓 森山茂和プロ vs 前原雄大プロ vs 勝又健志プロ vs 紺野真太郎プロ

no1_l
予選B卓
左から 前原雄大プロ、森山茂和プロ、
勝又健志プロ、紺野真太郎プロ

東1局、親番は私。それにしてもデカイなあ・・手(まあ全部デカイんだけど・・)普段、客観的に自分の姿を見ないので、気付かない(ちょっと大きいくらいだろと思っている・・)が、やっぱデカイんだなあ・・

そんなデカイ手をしながらも手牌のほうは一向にデカくはならず、森山プロのリーチの前にこの局はギブアップで、結局跳満をツモられる。

森山プロが7万点を超えた東3局2本場、私の配牌。

一万七索四筒五筒六筒七筒八筒九筒九筒東南発中  ドラ七筒

ピンズの並びがいい。これがひと鳴きチンイツに仕上がる。

三筒三筒四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒八筒  ポン九筒九筒九筒  ドラ七筒

森山プロもこのテンパイ。

一索二索三索四索五索六索八索九索二筒三筒四筒七筒七筒  ドラ七筒

この時のテンパイ打牌が四筒。「追いつかれた・・」私が掴んだのは一索。この一索は本当に怖かった。
結果は競り勝ち跳満をアガれたが、ここをアガれたこと自体、この日の好調さを表していたのだろう。

この後、私はリーチドラ7の親倍などをアガるが、オーラスはなぜか前原プロがトップ目・・点差は5,600。
そして5巡目でこのテンパイ

一索二索三索四索五索六索八索九索五筒五筒東東東  ドラ北

この手ならツモか直撃で良い。
セオリーなら、解説の瀬戸熊プロが言っていたようにヤミテンだと思う。けど・・

「リーチ」

って言っていた・・前原プロがいなかったら、私はこの世界にいなかったし、この場に座っていない。
だから前原プロの代名詞「リーチ」で勝ちたかったと言ったらカッコつけすぎだろうか・・

何はともあれ決勝へ・・長い1日はまだ続く。

 

予選C卓 伊藤優孝プロ vs 朝武雅晴プロ vs 滝沢和典プロ vs とみちゃんさん

no1_l
予選C卓
左から 滝沢和典プロ、伊藤優孝プロ、
朝武雅晴プロ、とみちゃんさん

東1局、滝沢プロの親番。7巡目リーチ。

五索五索五索二筒二筒三筒三筒四筒五筒五筒七筒八筒九筒  ドラ五索

安目ツモでも跳満。裏ドラ次第では倍満以上もありえる万全のリーチ・・が、しかし・・
このリーチに敢然と立ち向かっていったのは、ユーザーのとみちゃんさん。
東を重ね、六索を暗刻にし、この牌姿

三索三索五索六索六索六索七索八索九索東東  ポン中中中

何切る?捨て牌に情報はほとんど無く、三索五索東も打ちづらい・・そんな中で、とみちゃんさんは三索を選択。無事通過。
そして、万全だったはずの滝沢プロが掴んだのは四索。お約束の様に何度も似たような場面を見てきたが、この牌の織りなす非情さと美しさも麻雀の持つ魅力の1つなのだろう。

この後、展開は伊藤プロと朝武プロへ。
だが、終始優位に進めていたのは伊藤プロで、そのまま押し切り決勝3つ目のイスを手に入れた。

 

予選D卓 二階堂瑠美プロ vs 手塚紗掬プロ vs 魚谷侑未プロ vs クラピカさん

no1_l
予選D卓
左から 二階堂瑠美プロ、手塚紗掬プロ、
クラピカさん、魚谷侑未プロ

インターネット麻雀日本選手権2013を見事に制したユーザーのクラピカさん。この時はまだ決勝が行われる前だったが、このロン2カップ2013summerの予選も勝ち抜きユーザー代表の座を射止めた。
実力派女流3名を相手にどこまで戦えるかが注目である。

南2局までは流局が1度も無い壮絶な叩き合い。

そんな中、親の二階堂プロが、一索一索三索三索七索七索一筒一筒四筒四筒五筒東白白  ドラ七筒

この手を五筒切りで1枚切れの東単騎でリーチを打ち、手塚プロから一発で打ち取り、持ち点を76,800点とし一歩抜け出す。

その二階堂プロを捕まえたのはクラピカさん。ダブ南をポンしていた魚谷プロが加カンをすると新ドラが二筒
クラピカさんの手にはその二筒が暗刻。中をポンし1シャンテンとなったところに二階堂プロからのリーチ。
次巡、クラピカさんは三索を引き入れこの牌姿に。

二索三索四索七索八索二筒二筒二筒五筒七筒七筒  ポン中中中  ドラ四索二筒

二階堂プロは四筒切りリーチで、ピンズは1巡目の一筒とこの四筒のみ。

しかも、直前に魚谷プロに4枚目の九索を切られ、六索のみ。ここは現物の八索を切り、その後四筒を引き五筒にくっつけたのだが、無情にも三筒を切っておりフリテン・・しかも七索も通っていない。

山も終盤に差し掛かっており、ここでオリの選択をしてもおかしくなかったが、クラピカさんは七索勝負を選択し次巡六筒ツモ。跳満のアガリとなり、実質的な決め手となった。

二階堂プロの待ちは六筒九筒で山にはまだ4枚眠っていた。

勝負にたらればは無いが、クラピカさんがオリを選択していたら、二階堂プロが勝ち上がっていたであろう。
クラピカさんお見事である。

 

決勝戦 佐々木寿人プロ vs 紺野真太郎プロ vs 伊藤優孝プロ vs クラピカさん

no1_l
no1_l

東2局、親は私。多分誰が打ってもそうなるであろう6,000オール(親の満貫)から始まった。

二索三索四索五索六索四筒五筒六筒六筒七筒八筒九筒九筒  リーチ  ツモ四索  ドラ西  裏ドラ三索

その後も立続けにアガリを重ね、持ち点は10万点を超えた・・やっているこっちは必至であるからその時は気にしないようにしたが、三索本場の7,700のアガリの時に少し引っかかるものがあった。

二索三索四索四索五索六索八索八索三筒四筒五筒八筒八筒  ロン八筒  ドラ五筒

クラピカさんからの出アガリ。ただ直前で六筒をツモ切りしていて、カン七筒に受けることも出来た。
そもそも、なんでリーチを打っていなかったんだろう・・
「勝っても負けても攻め抜こう・・」
この場に座る時に唯一決めていた事。
この手の入り目は四索であり、カン七筒ならドラ五筒引きもあり、ヤミテンでも良いだろう。
しかし、この手は一通ではなくタンヤオとなったのだから、ソーズの変化を求めるのは都合が良すぎる。
4本場で先制リーチを打つも、クラピカさんに追いかけられ5,200は7,600の放銃(1本場は600)この場面でのリーチ棒込み8,600の失点は正直痛くはなかったが、それ以上大事なものを失った事のほうが痛かった・・

東4局、伊藤プロの親、3巡目リーチ。真っ直ぐ行きカン八筒のリーチ表裏の7,700に捕まる。アガリ形を見て「暫く引こう」と決める。
最大で7万点以上あった差だが、逆転されることも覚悟したが、ここで立て直さないと後半戦えない・・
ここからは伊藤プロの怒涛の攻めが繰り広げられた。5本場まで積み、差は1万点ほどになったが、トイトイ、三暗刻をツモり、やっとの思いで伊藤プロの親を落とした。

南3局1本場、ここまできて81,500点持ちのトップ目。
あと2局で優勝。6巡目テンパイ。

二索三索四索四索五索九索九索五筒六筒七筒発発発  ドラ三筒

自分から四索が3枚見えて三索六索待ちは絶好に思えた。だが、出ない。ツモれない。
親のクラピカさんからリーチが掛かる。一発目一筒、通った。二発目五筒・・・
この局、リーチを打たなかった事に関しては、正解かどうかは別として後悔はしていない。ただ、リーチを打っていないという現実を考えたら、ここは引くべきところであったであろう。・・・ここにきて大きすぎる18,000の放銃・・・オーラス。クラピカさんは抜け番で、持ち点は、親・伊藤プロ55,900
南家・佐々木プロ51,600
西家・私62,900 となった。あれだけあった差がわずかしかない。
しかも、いつの間にか佐々木プロにまで満貫ツモ圏内まで詰め寄られていた。

伊藤プロが南を仕掛けた後の8巡目、佐々木プロからリーチが入る。私のツモは七筒「切り遅れたな・・」切り遅れたと感じた四筒、そして掴まされた七筒白を落として廻る私・・

この後も牌の後先により優勝者の行方が左右されます。
優勝したのは私ですが、佐々木プロが優勝しても全くおかしくありませんでした。
是非この結末は動画にて確認してください。最後にひとこと言わせてください。
対局者、スタッフ、そして応援していただいた方々、私に少しでも関わって頂けた全ての皆様、本当にありがとうございました。

no1_l

ロン2カップ2013Summer 大好評放送中!

公式オンライン麻雀サイト ロン2はこちら
『ロン2ネットTV』はこちら
『日本プロ麻雀連盟チャンネル』はこちら

その他イベント/ロン2カップ2013Summerレポート

予選を勝ち上がったユーザーさんと、選ばれしプロがリアル麻雀で対戦する「ロン2カップ」
今回の2013summerは3人麻雀での開催。都内某スタジオには選ばれし16名が集結した。
そんな選ばれし16名の中になぜか自分の名が・・
出演依頼が来た時は嬉しいやら、緊張やらと複雑な感情に支配され「いいのか?俺で・・」と自問自答・・だけど「俺もプロなんだ」と前向きに考え、戦い方のシミュレーションを何度もし、3人麻雀の牌譜に出来る限り目を通し、当日を迎える。
そして、アツくて長い1日が始まった・・
 
予選A卓 灘麻太郎プロ vs 荒正義プロ vs 佐々木寿人プロ vs 猿川真寿プロ

no1_l
予選A卓
左から 猿川真寿プロ、灘麻太郎プロ、
佐々木寿人プロ、荒正義プロ

東1局から荒プロの一発ツモが炸裂するなど、最初から3人麻雀らしい派手な展開に。
荒プロは早々と7万点を超え独走態勢へ・・だが、予選は半荘1回、トップのみ決勝の短期決戦。
そうはさせじと猿川プロが追撃開始。南2局の親番では、
一筒一筒二筒三筒四筒六筒八筒西西西  暗カン牌の背発発牌の背  ツモ七筒  ドラ西八索
この親倍(12,000オール)を決め荒プロを逆転!!そしてオーラスへ・・
結果はなんとここまで登場のなかった佐々木プロが差し切りトップ・・なのですが、ここはあえて詳しくは書きません。このオーラスは是非映像で見て頂きたいのです。特に2本場のこれぞギリギリという攻防はホント一見の価値大アリです!!
 
 
予選B卓 森山茂和プロ vs 前原雄大プロ vs 勝又健志プロ vs 紺野真太郎プロ

no1_l
予選B卓
左から 前原雄大プロ、森山茂和プロ、
勝又健志プロ、紺野真太郎プロ

東1局、親番は私。それにしてもデカイなあ・・手(まあ全部デカイんだけど・・)普段、客観的に自分の姿を見ないので、気付かない(ちょっと大きいくらいだろと思っている・・)が、やっぱデカイんだなあ・・
そんなデカイ手をしながらも手牌のほうは一向にデカくはならず、森山プロのリーチの前にこの局はギブアップで、結局跳満をツモられる。
森山プロが7万点を超えた東3局2本場、私の配牌。
一万七索四筒五筒六筒七筒八筒九筒九筒東南発中  ドラ七筒
ピンズの並びがいい。これがひと鳴きチンイツに仕上がる。
三筒三筒四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒八筒  ポン九筒九筒九筒  ドラ七筒
森山プロもこのテンパイ。
一索二索三索四索五索六索八索九索二筒三筒四筒七筒七筒  ドラ七筒
この時のテンパイ打牌が四筒。「追いつかれた・・」私が掴んだのは一索。この一索は本当に怖かった。
結果は競り勝ち跳満をアガれたが、ここをアガれたこと自体、この日の好調さを表していたのだろう。
この後、私はリーチドラ7の親倍などをアガるが、オーラスはなぜか前原プロがトップ目・・点差は5,600。
そして5巡目でこのテンパイ
一索二索三索四索五索六索八索九索五筒五筒東東東  ドラ北
この手ならツモか直撃で良い。
セオリーなら、解説の瀬戸熊プロが言っていたようにヤミテンだと思う。けど・・
「リーチ」
って言っていた・・前原プロがいなかったら、私はこの世界にいなかったし、この場に座っていない。
だから前原プロの代名詞「リーチ」で勝ちたかったと言ったらカッコつけすぎだろうか・・
何はともあれ決勝へ・・長い1日はまだ続く。
 
予選C卓 伊藤優孝プロ vs 朝武雅晴プロ vs 滝沢和典プロ vs とみちゃんさん

no1_l
予選C卓
左から 滝沢和典プロ、伊藤優孝プロ、
朝武雅晴プロ、とみちゃんさん

東1局、滝沢プロの親番。7巡目リーチ。
五索五索五索二筒二筒三筒三筒四筒五筒五筒七筒八筒九筒  ドラ五索
安目ツモでも跳満。裏ドラ次第では倍満以上もありえる万全のリーチ・・が、しかし・・
このリーチに敢然と立ち向かっていったのは、ユーザーのとみちゃんさん。
東を重ね、六索を暗刻にし、この牌姿
三索三索五索六索六索六索七索八索九索東東  ポン中中中
何切る?捨て牌に情報はほとんど無く、三索五索東も打ちづらい・・そんな中で、とみちゃんさんは三索を選択。無事通過。
そして、万全だったはずの滝沢プロが掴んだのは四索。お約束の様に何度も似たような場面を見てきたが、この牌の織りなす非情さと美しさも麻雀の持つ魅力の1つなのだろう。
この後、展開は伊藤プロと朝武プロへ。
だが、終始優位に進めていたのは伊藤プロで、そのまま押し切り決勝3つ目のイスを手に入れた。
 
予選D卓 二階堂瑠美プロ vs 手塚紗掬プロ vs 魚谷侑未プロ vs クラピカさん

no1_l
予選D卓
左から 二階堂瑠美プロ、手塚紗掬プロ、
クラピカさん、魚谷侑未プロ

インターネット麻雀日本選手権2013を見事に制したユーザーのクラピカさん。この時はまだ決勝が行われる前だったが、このロン2カップ2013summerの予選も勝ち抜きユーザー代表の座を射止めた。
実力派女流3名を相手にどこまで戦えるかが注目である。
南2局までは流局が1度も無い壮絶な叩き合い。
そんな中、親の二階堂プロが、一索一索三索三索七索七索一筒一筒四筒四筒五筒東白白  ドラ七筒
この手を五筒切りで1枚切れの東単騎でリーチを打ち、手塚プロから一発で打ち取り、持ち点を76,800点とし一歩抜け出す。
その二階堂プロを捕まえたのはクラピカさん。ダブ南をポンしていた魚谷プロが加カンをすると新ドラが二筒
クラピカさんの手にはその二筒が暗刻。中をポンし1シャンテンとなったところに二階堂プロからのリーチ。
次巡、クラピカさんは三索を引き入れこの牌姿に。
二索三索四索七索八索二筒二筒二筒五筒七筒七筒  ポン中中中  ドラ四索二筒
二階堂プロは四筒切りリーチで、ピンズは1巡目の一筒とこの四筒のみ。
しかも、直前に魚谷プロに4枚目の九索を切られ、六索のみ。ここは現物の八索を切り、その後四筒を引き五筒にくっつけたのだが、無情にも三筒を切っておりフリテン・・しかも七索も通っていない。
山も終盤に差し掛かっており、ここでオリの選択をしてもおかしくなかったが、クラピカさんは七索勝負を選択し次巡六筒ツモ。跳満のアガリとなり、実質的な決め手となった。
二階堂プロの待ちは六筒九筒で山にはまだ4枚眠っていた。
勝負にたらればは無いが、クラピカさんがオリを選択していたら、二階堂プロが勝ち上がっていたであろう。
クラピカさんお見事である。
 
決勝戦 佐々木寿人プロ vs 紺野真太郎プロ vs 伊藤優孝プロ vs クラピカさん

no1_l
no1_l

東2局、親は私。多分誰が打ってもそうなるであろう6,000オール(親の満貫)から始まった。
二索三索四索五索六索四筒五筒六筒六筒七筒八筒九筒九筒  リーチ  ツモ四索  ドラ西  裏ドラ三索
その後も立続けにアガリを重ね、持ち点は10万点を超えた・・やっているこっちは必至であるからその時は気にしないようにしたが、三索本場の7,700のアガリの時に少し引っかかるものがあった。
二索三索四索四索五索六索八索八索三筒四筒五筒八筒八筒  ロン八筒  ドラ五筒
クラピカさんからの出アガリ。ただ直前で六筒をツモ切りしていて、カン七筒に受けることも出来た。
そもそも、なんでリーチを打っていなかったんだろう・・
「勝っても負けても攻め抜こう・・」
この場に座る時に唯一決めていた事。
この手の入り目は四索であり、カン七筒ならドラ五筒引きもあり、ヤミテンでも良いだろう。
しかし、この手は一通ではなくタンヤオとなったのだから、ソーズの変化を求めるのは都合が良すぎる。
4本場で先制リーチを打つも、クラピカさんに追いかけられ5,200は7,600の放銃(1本場は600)この場面でのリーチ棒込み8,600の失点は正直痛くはなかったが、それ以上大事なものを失った事のほうが痛かった・・
東4局、伊藤プロの親、3巡目リーチ。真っ直ぐ行きカン八筒のリーチ表裏の7,700に捕まる。アガリ形を見て「暫く引こう」と決める。
最大で7万点以上あった差だが、逆転されることも覚悟したが、ここで立て直さないと後半戦えない・・
ここからは伊藤プロの怒涛の攻めが繰り広げられた。5本場まで積み、差は1万点ほどになったが、トイトイ、三暗刻をツモり、やっとの思いで伊藤プロの親を落とした。
南3局1本場、ここまできて81,500点持ちのトップ目。
あと2局で優勝。6巡目テンパイ。
二索三索四索四索五索九索九索五筒六筒七筒発発発  ドラ三筒
自分から四索が3枚見えて三索六索待ちは絶好に思えた。だが、出ない。ツモれない。
親のクラピカさんからリーチが掛かる。一発目一筒、通った。二発目五筒・・・
この局、リーチを打たなかった事に関しては、正解かどうかは別として後悔はしていない。ただ、リーチを打っていないという現実を考えたら、ここは引くべきところであったであろう。・・・ここにきて大きすぎる18,000の放銃・・・オーラス。クラピカさんは抜け番で、持ち点は、親・伊藤プロ55,900
南家・佐々木プロ51,600
西家・私62,900 となった。あれだけあった差がわずかしかない。
しかも、いつの間にか佐々木プロにまで満貫ツモ圏内まで詰め寄られていた。
伊藤プロが南を仕掛けた後の8巡目、佐々木プロからリーチが入る。私のツモは七筒「切り遅れたな・・」切り遅れたと感じた四筒、そして掴まされた七筒白を落として廻る私・・
この後も牌の後先により優勝者の行方が左右されます。
優勝したのは私ですが、佐々木プロが優勝しても全くおかしくありませんでした。
是非この結末は動画にて確認してください。最後にひとこと言わせてください。
対局者、スタッフ、そして応援していただいた方々、私に少しでも関わって頂けた全ての皆様、本当にありがとうございました。

no1_l

ロン2カップ2013Summer 大好評放送中!
公式オンライン麻雀サイト ロン2はこちら
『ロン2ネットTV』はこちら
『日本プロ麻雀連盟チャンネル』はこちら

第3期宇都宮リーグ(プロアマ混合) 第5節成績表

順位 名前 プロアマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 町野 高司 アマ 119.1 18.5 ▲ 17.1 26.1 7.4 154.0
2 黒木 聡太 アマ 50.4 44.8 ▲ 31.1 31.1 95.2
3 弓削雅人 プロ 72.5 37.5 ▲ 15.7 ▲ 0.7 93.6
4 桧山 拓 アマ 38.1 ▲ 59.5 73.7 41.2 93.5
5 須長正和 プロ 41.3 20.4 35.3 ▲ 4.6 92.4
6 佐々木 浩行 アマ 5.2 ▲ 24.2 15.4 90.0 86.4
7 中津真吾 アマ ▲ 2.9 88.7 ▲ 5.0 ▲ 0.6 80.2
8 常呂 隆 アマ ▲ 37.5 13.8 59.7 36.0
9 吉田 幸雄 プロ ▲ 6.2 47.2 10.4 ▲ 42.4 4.9 13.9
10 久保公男 プロ 50.9 ▲ 56.1 0.8 ▲ 5.3 10.5 0.8
11 桝井 律男 アマ ▲ 25.2 ▲ 31.9 31.4 14.4 ▲ 12.5 ▲ 23.8
12 小林正和 アマ ▲ 33.1 25.5 ▲ 3.5 ▲ 5.9 ▲ 14.7 ▲ 31.7
13 熊木 翼 アマ ▲ 43.6 11.2 ▲ 32.4
14 清水 香織 プロ 36.3 5.0 ▲ 0.3 ▲ 80.5 ▲ 1.5 ▲ 41.0
15 小林一行 アマ ▲ 9.2 ▲ 12.2 ▲ 21.8 ▲ 43.2
16 哀河斗南 プロ ▲ 23.1 ▲ 48.8 31.4 ▲ 8.8 ▲ 49.3
17 西尾猛 アマ ▲ 9.5 ▲ 45.5 ▲ 14.3 12.7 ▲ 56.6
18 村田昌代 アマ ▲ 11.4 ▲ 33.3 11.9 ▲ 34.9 ▲ 67.7
19 西嶋ゆかり プロ ▲ 24.9 ▲ 1.4 ▲ 41.6 ▲ 67.9
20 塚越祐次郎 プロ ▲ 5.9 2.0 ▲ 35.2 ▲ 21.4 ▲ 22.4 ▲ 82.9
21 高橋 信夫 プロ ▲ 74.5 26.1 ▲ 29.1 10.1 ▲ 49.0 ▲ 116.4
22 沢崎 誠 プロ ▲ 87.3 ▲ 57.8 ▲ 145.1

準決勝進出ライン:順位枠内に表示

北関東プロリーグ 成績表/第3期宇都宮リーグ(プロアマ混合) 第5節成績表

順位 名前 プロアマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 町野 高司 アマ 119.1 18.5 ▲ 17.1 26.1 7.4 154.0
2 黒木 聡太 アマ 50.4 44.8 ▲ 31.1 31.1 95.2
3 弓削雅人 プロ 72.5 37.5 ▲ 15.7 ▲ 0.7 93.6
4 桧山 拓 アマ 38.1 ▲ 59.5 73.7 41.2 93.5
5 須長正和 プロ 41.3 20.4 35.3 ▲ 4.6 92.4
6 佐々木 浩行 アマ 5.2 ▲ 24.2 15.4 90.0 86.4
7 中津真吾 アマ ▲ 2.9 88.7 ▲ 5.0 ▲ 0.6 80.2
8 常呂 隆 アマ ▲ 37.5 13.8 59.7 36.0
9 吉田 幸雄 プロ ▲ 6.2 47.2 10.4 ▲ 42.4 4.9 13.9
10 久保公男 プロ 50.9 ▲ 56.1 0.8 ▲ 5.3 10.5 0.8
11 桝井 律男 アマ ▲ 25.2 ▲ 31.9 31.4 14.4 ▲ 12.5 ▲ 23.8
12 小林正和 アマ ▲ 33.1 25.5 ▲ 3.5 ▲ 5.9 ▲ 14.7 ▲ 31.7
13 熊木 翼 アマ ▲ 43.6 11.2 ▲ 32.4
14 清水 香織 プロ 36.3 5.0 ▲ 0.3 ▲ 80.5 ▲ 1.5 ▲ 41.0
15 小林一行 アマ ▲ 9.2 ▲ 12.2 ▲ 21.8 ▲ 43.2
16 哀河斗南 プロ ▲ 23.1 ▲ 48.8 31.4 ▲ 8.8 ▲ 49.3
17 西尾猛 アマ ▲ 9.5 ▲ 45.5 ▲ 14.3 12.7 ▲ 56.6
18 村田昌代 アマ ▲ 11.4 ▲ 33.3 11.9 ▲ 34.9 ▲ 67.7
19 西嶋ゆかり プロ ▲ 24.9 ▲ 1.4 ▲ 41.6 ▲ 67.9
20 塚越祐次郎 プロ ▲ 5.9 2.0 ▲ 35.2 ▲ 21.4 ▲ 22.4 ▲ 82.9
21 高橋 信夫 プロ ▲ 74.5 26.1 ▲ 29.1 10.1 ▲ 49.0 ▲ 116.4
22 沢崎 誠 プロ ▲ 87.3 ▲ 57.8 ▲ 145.1

準決勝進出ライン:順位枠内に表示

第8期女流桜花 第3節レポート

tri tri
tri tri

白熱した闘いが続く女流桜花も、いよいよ中間の3節目(全5節)。
昇級、降級のボーダーラインが見えてくる時期でもあります。

私はいつもより早く会場に到着。
成績表をにらみながらボーダーチェックをしていると、そこへ王プロが現われました。
成績表を前に2人でボーダー談義。

王「今日を入れて残りの3節、全部60Pプラスすれば昇級出来るよね?」
私「ということは180 Pのプラスでしょ。かなり余裕だと思うよ」
王「じゃあ3節全部+60Pする!」

満面の笑みで、そう言い切った王プロ。
明快かつ豪快な物言いに、私も思わず頬を緩めてしまいました。
何て気持ちのいい「昇級宣言」なのだろう!
これは対局後に、もう一度王プロにインタビューしてみようっと。

第3節の対局が始まりました。
私の卓は、清水プロ・宮内プロ・仲田プロ・朝霧プロの5人(Aリーグは今節から3卓5人打ち)。

東1局、起家の仲田プロが先制リーチ。
この親リーチに対し、清水プロが真っ向勝負!
強い牌を押し通し、ドラをツモりあげて
清水「ツモ! 2000・4000!」
こうなると、もう清水プロのペースです。終始卓上を圧倒。
ゲーム回しの巧みさと、絶妙な押し退きの呼吸で、卓内トップをものにしたのでした。
これで清水プロは一気にプレーオフ圏内。
さすがとしか言いようがないゲーム運びだったと思います。
私も悪くはなかったのですが、あと一歩手が届かずといった感じで、まだまだだなあと反省することしきりでした。

さて、別卓の様子はどうでしょう。
あちらの卓では、またしても和久津プロが爆発中!
和製アマゾネスが、そのパワーをいかんなく発揮しておりました。
本当に和久津プロの「暴走モード」は怖い。
その猛攻にジッと耐えていた黒沢プロが、東4局に次の1シャンテン。

一万九万一索九索九索一筒九筒東東南西白中

ここに発を引いて打東北待ちのテンパイ。
北は場に1枚切れ。
和泉プロと古谷プロは押している風で、和久津プロは完全にオリ。
どうなるんだろうと、緊張しながら観続けていると、やがて数巡後に、
黒沢「ロン、32000」
古谷プロが北をつかんでしまったのです。

決して好調とは言えない状態の中、それでも諦めずにしっかりと大物手を作り上げてくるところに、黒沢プロの強さ、風格を感じました。
こういう麻雀が打てるからこそトッププロなんだなあと痛感したしだい。
私も頑張らなきゃいけません。

そうそう「豪快宣言」の結果が気になる。
さっそく王プロの元へインタビュー。

王「ちょっと目標に届かずだったかな?」
 ああ、そうなんだと思い、王プロのポイントを確認してみると、何と+77P!
私「えーと、目標の+60Pを楽々クリアーしているのですが、どういう意味?」
王「あ、実はね、対局開始前に皆さんに“今日は80P以上プラスします!すみません!”と言っちゃったの」

そう言って茶目っ気たっぷりの笑顔を見せる王プロ。
どこまで豪快な方なんでしょう。一応、本日の勝因を訊ねてみると、

王「やっぱり前日の調整がよかったんだと思う」

とのことでした。
そうなんです、対局に備えた「調整」は、私たちプロにとってとても大切なことなのです。
その場で一緒に話を聞いていた、小宮山プロにもお話をうかがいました。

小宮山「プロ生活で初めてというくらいの最小トップを取っちゃった」
 
聞けば流局なしで、31,000点台のトップだったそうです(女流桜花は30,000点持ち)。
点棒が大きく動くケースはよくありますが、こういう小場の展開は本当に珍しい。
実力が均衡し、他者にアガらせないように牽制しあった結果なのかもしれません。
その闘いを観戦してみたかったです。

女流桜花も残り2節。
まずはプレーオフに向け、しっかりとポイントを頭に入れながら、終盤の闘いに臨みたいと思います。

女流プロリーグ(女流桜花) レポート/第8期女流桜花 第3節レポート

tri tri
tri tri

白熱した闘いが続く女流桜花も、いよいよ中間の3節目(全5節)。
昇級、降級のボーダーラインが見えてくる時期でもあります。
私はいつもより早く会場に到着。
成績表をにらみながらボーダーチェックをしていると、そこへ王プロが現われました。
成績表を前に2人でボーダー談義。
王「今日を入れて残りの3節、全部60Pプラスすれば昇級出来るよね?」
私「ということは180 Pのプラスでしょ。かなり余裕だと思うよ」
王「じゃあ3節全部+60Pする!」
満面の笑みで、そう言い切った王プロ。
明快かつ豪快な物言いに、私も思わず頬を緩めてしまいました。
何て気持ちのいい「昇級宣言」なのだろう!
これは対局後に、もう一度王プロにインタビューしてみようっと。
第3節の対局が始まりました。
私の卓は、清水プロ・宮内プロ・仲田プロ・朝霧プロの5人(Aリーグは今節から3卓5人打ち)。
東1局、起家の仲田プロが先制リーチ。
この親リーチに対し、清水プロが真っ向勝負!
強い牌を押し通し、ドラをツモりあげて
清水「ツモ! 2000・4000!」
こうなると、もう清水プロのペースです。終始卓上を圧倒。
ゲーム回しの巧みさと、絶妙な押し退きの呼吸で、卓内トップをものにしたのでした。
これで清水プロは一気にプレーオフ圏内。
さすがとしか言いようがないゲーム運びだったと思います。
私も悪くはなかったのですが、あと一歩手が届かずといった感じで、まだまだだなあと反省することしきりでした。
さて、別卓の様子はどうでしょう。
あちらの卓では、またしても和久津プロが爆発中!
和製アマゾネスが、そのパワーをいかんなく発揮しておりました。
本当に和久津プロの「暴走モード」は怖い。
その猛攻にジッと耐えていた黒沢プロが、東4局に次の1シャンテン。
一万九万一索九索九索一筒九筒東東南西白中
ここに発を引いて打東北待ちのテンパイ。
北は場に1枚切れ。
和泉プロと古谷プロは押している風で、和久津プロは完全にオリ。
どうなるんだろうと、緊張しながら観続けていると、やがて数巡後に、
黒沢「ロン、32000」
古谷プロが北をつかんでしまったのです。
決して好調とは言えない状態の中、それでも諦めずにしっかりと大物手を作り上げてくるところに、黒沢プロの強さ、風格を感じました。
こういう麻雀が打てるからこそトッププロなんだなあと痛感したしだい。
私も頑張らなきゃいけません。
そうそう「豪快宣言」の結果が気になる。
さっそく王プロの元へインタビュー。
王「ちょっと目標に届かずだったかな?」
 ああ、そうなんだと思い、王プロのポイントを確認してみると、何と+77P!
私「えーと、目標の+60Pを楽々クリアーしているのですが、どういう意味?」
王「あ、実はね、対局開始前に皆さんに“今日は80P以上プラスします!すみません!”と言っちゃったの」
そう言って茶目っ気たっぷりの笑顔を見せる王プロ。
どこまで豪快な方なんでしょう。一応、本日の勝因を訊ねてみると、
王「やっぱり前日の調整がよかったんだと思う」
とのことでした。
そうなんです、対局に備えた「調整」は、私たちプロにとってとても大切なことなのです。
その場で一緒に話を聞いていた、小宮山プロにもお話をうかがいました。
小宮山「プロ生活で初めてというくらいの最小トップを取っちゃった」
 
聞けば流局なしで、31,000点台のトップだったそうです(女流桜花は30,000点持ち)。
点棒が大きく動くケースはよくありますが、こういう小場の展開は本当に珍しい。
実力が均衡し、他者にアガらせないように牽制しあった結果なのかもしれません。
その闘いを観戦してみたかったです。
女流桜花も残り2節。
まずはプレーオフに向け、しっかりとポイントを頭に入れながら、終盤の闘いに臨みたいと思います。

第21回静岡リーグ(プロアマ混合) 前期最終節成績表

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 竹内 仁 アマ 52.7 97.4 24.2 88.8 ▲ 21.9 241.2
2 杉村 泰治 プロ 80.7 6.8 72.3 25.3 24.2 209.3
3 萩原 孝亮 アマ 40.2 119.6 16.1 ▲ 16.9 34.6 193.6
4 石津 寿人 アマ 88.1 ▲ 2.9 40.3 18.2 19.7 163.4
5 坂本 彰光 アマ 18.4 ▲ 13.7 81.3 ▲ 2.9 46.0 129.1
6 舟橋 晃 アマ ▲ 22.0 20.0 ▲ 23.0 115.5 24.9 115.4
7 鷲見 隼人 プロ 38.9 33.0 ▲ 15.4 89.3 ▲ 31.1 114.7
8 鈴木 秀幸 プロ 36.2 ▲ 30.8 50.9 ▲ 10.1 50.7 96.9
9 本田 真之 アマ ▲ 3.3 24.3 36.6 29.5 8.7 95.8
10 菅野 直 プロ 6.3 10.1 46.0 49.7 ▲ 28.0 84.1
11 鈴木 郁孝 プロ ▲ 11.8 36.3 ▲ 31.6 86.5 ▲ 6.8 72.6
12 長内 真実 プロ 16.2 37.1 ▲ 6.5 13.5 1.6 61.9
13 岡本 和也 プロ 14.7 25.6 ▲ 18.7 20.4 17.7 59.7
14 高橋 孝基 アマ 44.1 3.5 19.8 29.1 ▲ 40.5 56.0
15 土屋 幸弘 アマ ▲ 6.2 ▲ 12.1 ▲ 22.1 47.8 35.2 42.6
16 田中 良典 アマ 24.7 26.6 0.5 ▲ 64.3 54.1 41.6
17 中 寿文 アマ 36.5 0.3 ▲ 43.0 ▲ 23.9 65.8 35.7
18 朝比奈 諒 プロ ▲ 33.4 48.4 33.3 ▲ 0.9 ▲ 11.8 35.6
19 井上 快勝 アマ 45.4 ▲ 42.9 ▲ 6.2 5.3 27.8 29.4
20 鈴木 雅人 プロ ▲ 15.0 43.7 6.5 ▲ 4.3 ▲ 17.3 13.6
21 徳永 翔 プロ ▲ 50.8 ▲ 35.4 36.2 22.7 37.4 10.1
22 徳山 雄生 アマ 74.3 ▲ 15.9 6.1 ▲ 23.4 ▲ 35.5 5.6
23 太田 昌樹 プロ 29.6 58.5 ▲ 51.1 9.3 ▲ 42.4 3.9
24 森田 皓太 アマ 31.5 9.6 ▲ 9.8 ▲ 36.5 8.4 3.2
25 望月 雅継 プロ ▲ 65.5 ▲ 27.3 66.2 7.7 19.6 0.7
26 関根 秀介 アマ ▲ 21.2 8.5 ▲ 6.4 5.1 ▲ 1.7 ▲ 15.7
27 原 尚吾 プロ 27.3 ▲ 20.0 ▲ 70.4 ▲ 13.0 46.8 ▲ 29.3
28 土本 伸之 アマ 36.4 ▲ 1.8 ▲ 69.5 ▲ 32.5 33.8 ▲ 33.6
29 白井 健夫 アマ 1.8 15.6 ▲ 33.4 ▲ 10.1 ▲ 8.6 ▲ 34.7
30 越川 清一 プロ ▲ 110.3 102.7 ▲ 10.8 ▲ 16.4 ▲ 2.2 ▲ 37.0
31 堀 孔明 アマ 11.7 ▲ 95.5 19.3 ▲ 13.9 29.0 ▲ 49.4
32 石原 将樹 プロ 10.1 ▲ 29.9 ▲ 45.0 ▲ 33.6 38.0 ▲ 60.4
33 松井 和志 アマ ▲ 39.3 9.3 3.6 ▲ 14.8 ▲ 19.6 ▲ 60.8
34 平岡 理恵 プロ 15.2 18.3 ▲ 5.7 ▲ 20.1 ▲ 71.4 ▲ 63.7
35 平田 拓也 アマ 12.8 ▲ 41.3 ▲ 51.2 ▲ 11.2 16.7 ▲ 74.2
36 北島 武浩 アマ ▲ 15.1 2.6 3.8 ▲ 62.5 ▲ 4.3 ▲ 75.5
37 渡辺 洋巳 プロ 38.8 ▲ 27.2 28.0 ▲ 61.1 ▲ 65.1 ▲ 86.6
38 花原 史典 アマ ▲ 35.7 8.7 ▲ 46.7 ▲ 20.3 6.2 ▲ 87.8
39 小塚 旭 アマ ▲ 53.4 ▲ 72.8 ▲ 16.4 33.2 9.2 ▲ 100.2
40 松本 千昭 アマ ▲ 30.7 ▲ 60.7 0.4 17.1 ▲ 27.9 ▲ 101.8
41 福井 弘人 アマ ▲ 11.6 15.0 ▲ 22.1 ▲ 33.0 ▲ 52.6 ▲ 104.3
42 春田 篤志 アマ ▲ 78.6 ▲ 1.8 39.5 ▲ 16.1 ▲ 50.4 ▲ 107.4
43 友部 雅之 アマ ▲ 10.8 5.8 ▲ 7.7 ▲ 38.3 ▲ 59.7 ▲ 110.7
44 鮎川 卓 プロ ▲ 44.1 ▲ 19.1 ▲ 63.9 2.3 7.6 ▲ 117.2
45 坪井 哲也 プロ ▲ 55.4 11.1 ▲ 37.4 ▲ 6.1 ▲ 35.3 ▲ 123.1
46 村瀬 光佳 アマ ▲ 34.4 ▲ 39.5 ▲ 10.4 ▲ 53.0 12.3 ▲ 125.0
47 佐藤 あいり プロ 15.3 ▲ 43.1 11.1 ▲ 39.6 ▲ 81.4 ▲ 137.7
48 浅井 省吾 アマ 15.1 32.1 ▲ 35.5 ▲ 177.0 0.0 ▲ 165.3
49 大須賀隆秀 アマ ▲ 122.1 ▲ 72.8 10.5 18.6 0.0 ▲ 165.8
50 大橋 義一 アマ ▲ 66.4 ▲ 80.8 20.1 ▲ 19.5 ▲ 68.1 ▲ 214.7

静岡プロリーグ 成績表/第21回静岡リーグ(プロアマ混合) 前期最終節成績表

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 竹内 仁 アマ 52.7 97.4 24.2 88.8 ▲ 21.9 241.2
2 杉村 泰治 プロ 80.7 6.8 72.3 25.3 24.2 209.3
3 萩原 孝亮 アマ 40.2 119.6 16.1 ▲ 16.9 34.6 193.6
4 石津 寿人 アマ 88.1 ▲ 2.9 40.3 18.2 19.7 163.4
5 坂本 彰光 アマ 18.4 ▲ 13.7 81.3 ▲ 2.9 46.0 129.1
6 舟橋 晃 アマ ▲ 22.0 20.0 ▲ 23.0 115.5 24.9 115.4
7 鷲見 隼人 プロ 38.9 33.0 ▲ 15.4 89.3 ▲ 31.1 114.7
8 鈴木 秀幸 プロ 36.2 ▲ 30.8 50.9 ▲ 10.1 50.7 96.9
9 本田 真之 アマ ▲ 3.3 24.3 36.6 29.5 8.7 95.8
10 菅野 直 プロ 6.3 10.1 46.0 49.7 ▲ 28.0 84.1
11 鈴木 郁孝 プロ ▲ 11.8 36.3 ▲ 31.6 86.5 ▲ 6.8 72.6
12 長内 真実 プロ 16.2 37.1 ▲ 6.5 13.5 1.6 61.9
13 岡本 和也 プロ 14.7 25.6 ▲ 18.7 20.4 17.7 59.7
14 高橋 孝基 アマ 44.1 3.5 19.8 29.1 ▲ 40.5 56.0
15 土屋 幸弘 アマ ▲ 6.2 ▲ 12.1 ▲ 22.1 47.8 35.2 42.6
16 田中 良典 アマ 24.7 26.6 0.5 ▲ 64.3 54.1 41.6
17 中 寿文 アマ 36.5 0.3 ▲ 43.0 ▲ 23.9 65.8 35.7
18 朝比奈 諒 プロ ▲ 33.4 48.4 33.3 ▲ 0.9 ▲ 11.8 35.6
19 井上 快勝 アマ 45.4 ▲ 42.9 ▲ 6.2 5.3 27.8 29.4
20 鈴木 雅人 プロ ▲ 15.0 43.7 6.5 ▲ 4.3 ▲ 17.3 13.6
21 徳永 翔 プロ ▲ 50.8 ▲ 35.4 36.2 22.7 37.4 10.1
22 徳山 雄生 アマ 74.3 ▲ 15.9 6.1 ▲ 23.4 ▲ 35.5 5.6
23 太田 昌樹 プロ 29.6 58.5 ▲ 51.1 9.3 ▲ 42.4 3.9
24 森田 皓太 アマ 31.5 9.6 ▲ 9.8 ▲ 36.5 8.4 3.2
25 望月 雅継 プロ ▲ 65.5 ▲ 27.3 66.2 7.7 19.6 0.7
26 関根 秀介 アマ ▲ 21.2 8.5 ▲ 6.4 5.1 ▲ 1.7 ▲ 15.7
27 原 尚吾 プロ 27.3 ▲ 20.0 ▲ 70.4 ▲ 13.0 46.8 ▲ 29.3
28 土本 伸之 アマ 36.4 ▲ 1.8 ▲ 69.5 ▲ 32.5 33.8 ▲ 33.6
29 白井 健夫 アマ 1.8 15.6 ▲ 33.4 ▲ 10.1 ▲ 8.6 ▲ 34.7
30 越川 清一 プロ ▲ 110.3 102.7 ▲ 10.8 ▲ 16.4 ▲ 2.2 ▲ 37.0
31 堀 孔明 アマ 11.7 ▲ 95.5 19.3 ▲ 13.9 29.0 ▲ 49.4
32 石原 将樹 プロ 10.1 ▲ 29.9 ▲ 45.0 ▲ 33.6 38.0 ▲ 60.4
33 松井 和志 アマ ▲ 39.3 9.3 3.6 ▲ 14.8 ▲ 19.6 ▲ 60.8
34 平岡 理恵 プロ 15.2 18.3 ▲ 5.7 ▲ 20.1 ▲ 71.4 ▲ 63.7
35 平田 拓也 アマ 12.8 ▲ 41.3 ▲ 51.2 ▲ 11.2 16.7 ▲ 74.2
36 北島 武浩 アマ ▲ 15.1 2.6 3.8 ▲ 62.5 ▲ 4.3 ▲ 75.5
37 渡辺 洋巳 プロ 38.8 ▲ 27.2 28.0 ▲ 61.1 ▲ 65.1 ▲ 86.6
38 花原 史典 アマ ▲ 35.7 8.7 ▲ 46.7 ▲ 20.3 6.2 ▲ 87.8
39 小塚 旭 アマ ▲ 53.4 ▲ 72.8 ▲ 16.4 33.2 9.2 ▲ 100.2
40 松本 千昭 アマ ▲ 30.7 ▲ 60.7 0.4 17.1 ▲ 27.9 ▲ 101.8
41 福井 弘人 アマ ▲ 11.6 15.0 ▲ 22.1 ▲ 33.0 ▲ 52.6 ▲ 104.3
42 春田 篤志 アマ ▲ 78.6 ▲ 1.8 39.5 ▲ 16.1 ▲ 50.4 ▲ 107.4
43 友部 雅之 アマ ▲ 10.8 5.8 ▲ 7.7 ▲ 38.3 ▲ 59.7 ▲ 110.7
44 鮎川 卓 プロ ▲ 44.1 ▲ 19.1 ▲ 63.9 2.3 7.6 ▲ 117.2
45 坪井 哲也 プロ ▲ 55.4 11.1 ▲ 37.4 ▲ 6.1 ▲ 35.3 ▲ 123.1
46 村瀬 光佳 アマ ▲ 34.4 ▲ 39.5 ▲ 10.4 ▲ 53.0 12.3 ▲ 125.0
47 佐藤 あいり プロ 15.3 ▲ 43.1 11.1 ▲ 39.6 ▲ 81.4 ▲ 137.7
48 浅井 省吾 アマ 15.1 32.1 ▲ 35.5 ▲ 177.0 0.0 ▲ 165.3
49 大須賀隆秀 アマ ▲ 122.1 ▲ 72.8 10.5 18.6 0.0 ▲ 165.8
50 大橋 義一 アマ ▲ 66.4 ▲ 80.8 20.1 ▲ 19.5 ▲ 68.1 ▲ 214.7

第9期 静岡プロリーグ 第5節レポート

残暑厳しい8月の折、静岡プロリーグ第5節が行われた。
折り返し地点となる第5節、各選手の思惑は様々であろう。

この日の主役は、渡辺プロ。
同卓者の、望月プロ・鈴木郁孝プロ・坪井プロ、3人揃って舌を巻く強さ。
この日+90.9Pでトータル107.4P、3位に浮上した。
元々打点の高い選手だけに、このまま静岡プロリーグ制覇に向けて突き進んでほしい。

また安定した強さを見せつけたのが、鈴木秀プロ。
トータルポイントを+147.4Pまで伸ばし、ついに首位に躍り出た。
今期は、鳳凰位戦もC2リーグからC1リーグへ一発で昇級。
静岡プロリーグもいまだマイナスした節がなく上り調子。
一気に独走態勢に持ち込みたいところ。

そして鳳凰位戦C3リーグからC2リーグへ昇級をした、石原プロ。
こちらも安定した戦いぶりで、ポイントを伸ばし5位に着け後半の巻き返しを計る。

今節で、半分が終わったのだが、上位4名が少し抜けた展開となった。
しかしまだ別日対局も多く残しており、どう転ぶか分からない。
5節でついた差は、5節あれば取り戻せる。
そう思い、下位の者も諦めることなく闘い続けて欲しいと思う。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 鈴木 秀幸 0.0 72.5 8.3 28.1 38.5 147.4
2 太田 昌樹 99.0 ▲ 4.0 36.2 0.0 ▲ 12.0 119.2
3 渡辺 洋巳 ▲ 31.0 ▲ 7.4 0.0 54.9 90.9 107.4
4 鷲見 隼人 51.8 0.0 ▲ 10.3 60.0 0.0 101.5
5 石原 将樹 0.0 24.2 ▲ 9.5 ▲ 9.4 40.3 45.6
6 朝比奈 諒 ▲ 3.5 0.0 38.4 ▲ 52.1 34.2 17.0
7 鈴木 雅人 ▲ 0.6 0.0 ▲ 38.2 45.5 ▲ 10.1 ▲ 3.4
8 杉村 泰治 ▲ 20.2 ▲ 26.1 34.3 ▲ 11.8 17.8 ▲ 6.0
9 鈴木 郁孝 0.0 ▲ 12.6 53.2 ▲ 17.4 ▲ 37.3 ▲ 14.1
10 徳永 翔 11.4 25.9 ▲ 52.5 0.0 ▲ 26.6 ▲ 41.8
11 坪井 哲也 0.0 ▲ 1.2 ▲ 25.3 1.2 ▲ 24.2 ▲ 49.5
12 越川 清一 ▲ 23.0 ▲ 54.8 57.6 ▲ 4.0 ▲ 28.6 ▲ 52.8
13 望月 雅継 33.3 0.0 ▲ 64.3 0.0 ▲ 30.4 ▲ 61.4
14 岡本 和也 0.0 34.7 ▲ 22.8 ▲ 61.8 ▲ 12.8 ▲ 62.7
15 鮎川 卓 ▲ 2.4 ▲ 38.5 4.1 ▲ 33.2 ▲ 1.6 ▲ 71.6
16 長内 真実 ▲ 73.6 0.0 ▲ 4.8 0.0 5.2 ▲ 73.2
17 平岡 理恵 ▲ 43.2 ▲ 13.7 ▲ 5.4 0.0 ▲ 44.3 ▲ 106.6

静岡プロリーグ レポート/第9期 静岡プロリーグ 第5節レポート

残暑厳しい8月の折、静岡プロリーグ第5節が行われた。
折り返し地点となる第5節、各選手の思惑は様々であろう。
この日の主役は、渡辺プロ。
同卓者の、望月プロ・鈴木郁孝プロ・坪井プロ、3人揃って舌を巻く強さ。
この日+90.9Pでトータル107.4P、3位に浮上した。
元々打点の高い選手だけに、このまま静岡プロリーグ制覇に向けて突き進んでほしい。
また安定した強さを見せつけたのが、鈴木秀プロ。
トータルポイントを+147.4Pまで伸ばし、ついに首位に躍り出た。
今期は、鳳凰位戦もC2リーグからC1リーグへ一発で昇級。
静岡プロリーグもいまだマイナスした節がなく上り調子。
一気に独走態勢に持ち込みたいところ。
そして鳳凰位戦C3リーグからC2リーグへ昇級をした、石原プロ。
こちらも安定した戦いぶりで、ポイントを伸ばし5位に着け後半の巻き返しを計る。
今節で、半分が終わったのだが、上位4名が少し抜けた展開となった。
しかしまだ別日対局も多く残しており、どう転ぶか分からない。
5節でついた差は、5節あれば取り戻せる。
そう思い、下位の者も諦めることなく闘い続けて欲しいと思う。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 鈴木 秀幸 0.0 72.5 8.3 28.1 38.5 147.4
2 太田 昌樹 99.0 ▲ 4.0 36.2 0.0 ▲ 12.0 119.2
3 渡辺 洋巳 ▲ 31.0 ▲ 7.4 0.0 54.9 90.9 107.4
4 鷲見 隼人 51.8 0.0 ▲ 10.3 60.0 0.0 101.5
5 石原 将樹 0.0 24.2 ▲ 9.5 ▲ 9.4 40.3 45.6
6 朝比奈 諒 ▲ 3.5 0.0 38.4 ▲ 52.1 34.2 17.0
7 鈴木 雅人 ▲ 0.6 0.0 ▲ 38.2 45.5 ▲ 10.1 ▲ 3.4
8 杉村 泰治 ▲ 20.2 ▲ 26.1 34.3 ▲ 11.8 17.8 ▲ 6.0
9 鈴木 郁孝 0.0 ▲ 12.6 53.2 ▲ 17.4 ▲ 37.3 ▲ 14.1
10 徳永 翔 11.4 25.9 ▲ 52.5 0.0 ▲ 26.6 ▲ 41.8
11 坪井 哲也 0.0 ▲ 1.2 ▲ 25.3 1.2 ▲ 24.2 ▲ 49.5
12 越川 清一 ▲ 23.0 ▲ 54.8 57.6 ▲ 4.0 ▲ 28.6 ▲ 52.8
13 望月 雅継 33.3 0.0 ▲ 64.3 0.0 ▲ 30.4 ▲ 61.4
14 岡本 和也 0.0 34.7 ▲ 22.8 ▲ 61.8 ▲ 12.8 ▲ 62.7
15 鮎川 卓 ▲ 2.4 ▲ 38.5 4.1 ▲ 33.2 ▲ 1.6 ▲ 71.6
16 長内 真実 ▲ 73.6 0.0 ▲ 4.8 0.0 5.2 ▲ 73.2
17 平岡 理恵 ▲ 43.2 ▲ 13.7 ▲ 5.4 0.0 ▲ 44.3 ▲ 106.6