第8期女流桜花 優勝者予想

正解者の中から抽選で1名の方に、第8期女流桜花獲得後の直筆サインをプレゼント致します。
また、応募された方の中から抽選で2名の方に、女流桜花決勝進出プロ寄せ書きサインをプレゼント致します。

応募方法:優勝すると思われるプロを記載し、こちら からご応募ください。

※1メールアドレスに対し、1応募とさせて頂きます。
※1メールアドレスより複数の応募があった場合、最後に応募されたもののみ受け付けられます。

なお当選者の発表は賞品の発送を以って代えさせて頂きます。

締め切り:2013年1月12日(金)

番号 名前 プロフィール 伊藤 勝又 亜樹 小車 高宮
1

魚谷侑未
25期生 三段
現女流桜花

ロン2プロフィールはこちら

2

和久津晶
23期生 三段
第9期プロクイーン決定戦  優勝

 ロン2プロフィールはこちら

3

安田麻里菜
23期生 三段
第10期プロクイーン決定戦  優勝

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4

吾妻さおり
21期生 三段
 
ロン2プロフィールはこちら

決定戦進出者

現女流桜花:魚谷侑未
 1位通過:和久津晶
 2位通過:吾妻さおり
 3位通過:安田麻里菜

予想者コメント

荒正義

ボクには安定度では魚谷、打撃戦では和久津のイメージがあります。
勝負がどう展開するかわかりませんが、対応型の魚谷が本命。
勝つことも大事ですが、視聴者に「流石プロ…」と感動を与える自分を見せてほしい。

 
◎ 魚谷侑未
〇 和久津晶

伊藤優孝

ここ数年、魚谷の勝負運の強さと執念をみせつけられると、本命にせざるを得ない。
ここは最強戦の雪辱を果たすとみます。
このメンバーで唯一無冠の吾妻だが、キャリアは十分。勝ちたい気持が一番強いのは吾妻だろう。

◎ 魚谷侑未
○ 吾妻さおり

勝又健志

昨年の決定戦での2人の優勝争いは、今でもしっかりと記憶に残る壮絶なものであった。
その大熱戦を勝ち切った経験は、今年訪れる勝負どころでも大きくプラスとなるであろう。
よって本命に魚谷。対抗には昨年惜しくも準優勝の和久津。
昨年の最終戦で見せたあの攻撃力は、間違いなく他3者の脅威となっているであろう。

◎ 魚谷侑未
○ 和久津晶

二階堂亜樹

今回本命は和久津晶。
前回の対戦で魚谷に敗北しているので雪辱を晴らすため、今回も気合い充分で挑むでしょう。怖いです。
対抗は魚谷。勝ちに対する執念は相当のもの。どちらも甲乙つけがたいんですけどね。

◎ 和久津晶
○ 魚谷侑未

小車祥

総合力ではやはり魚谷さん。攻守ともに隙がなく、桜花連覇は伊達じゃない。
史上初の桜花3連覇を成し遂げるイメージを浮かべるのは必然。
対抗に安田さん。和久津さんの超攻撃麻雀も捨てがたいが、安田さんの繊細な麻雀でのリスク回避、
かつ要所での鋭いアガリで優勝争いに絡むと予想。

◎ 魚谷侑未
○ 安田麻里菜

高宮まり

まず本命は、親友だからという色眼鏡なしで女流桜花連覇・現女流桜花の魚谷侑未プロ。
魚谷プロの状況判断や局まわしの知識、そして技術は周囲からの評価も高く、タイトル戦決勝という場
においてかなり有利なのではないかと思います。
そして対抗に予想するのは、歴代プロクイーンのお2人で迷いましたが、圧倒的攻撃力で知られる
第9期プロクイーン和久津晶プロ。和久津プロといえば、昨年の女流桜花決定戦での魚谷プロとの激闘を
覚えている方も多いのではないでしょうか。先日の第11期プロクイーン決定戦でも猛烈な追い上げを魅せました。
そして、守備型と言われ安定した雀力に定評のある第10期プロクイーン安田麻里奈プロ、
そしてタイトル戦放送では初登場となる吾妻さおりプロがどのように戦うのか。
白熱の闘いを期待して、放送を楽しみに待ちましょう!私もとても楽しみです!

◎ 魚谷侑未
○ 和久津晶

女流プロリーグ(女流桜花) 成績表/第8期女流桜花 優勝者予想

正解者の中から抽選で1名の方に、第8期女流桜花獲得後の直筆サインをプレゼント致します。
また、応募された方の中から抽選で2名の方に、女流桜花決勝進出プロ寄せ書きサインをプレゼント致します。
応募方法:優勝すると思われるプロを記載し、こちら からご応募ください。
※1メールアドレスに対し、1応募とさせて頂きます。
※1メールアドレスより複数の応募があった場合、最後に応募されたもののみ受け付けられます。
なお当選者の発表は賞品の発送を以って代えさせて頂きます。
締め切り:2013年1月12日(金)

番号 名前 プロフィール 伊藤 勝又 亜樹 小車 高宮
1

魚谷侑未
25期生 三段
現女流桜花

ロン2プロフィールはこちら

2

和久津晶
23期生 三段
第9期プロクイーン決定戦  優勝
 ロン2プロフィールはこちら
3

安田麻里菜
23期生 三段
第10期プロクイーン決定戦  優勝

ロン2プロフィールはこちら
4

吾妻さおり
21期生 三段
 
ロン2プロフィールはこちら

決定戦進出者
現女流桜花:魚谷侑未
 1位通過:和久津晶
 2位通過:吾妻さおり
 3位通過:安田麻里菜

予想者コメント

荒正義

ボクには安定度では魚谷、打撃戦では和久津のイメージがあります。
勝負がどう展開するかわかりませんが、対応型の魚谷が本命。
勝つことも大事ですが、視聴者に「流石プロ…」と感動を与える自分を見せてほしい。
 
◎ 魚谷侑未
〇 和久津晶

伊藤優孝

ここ数年、魚谷の勝負運の強さと執念をみせつけられると、本命にせざるを得ない。
ここは最強戦の雪辱を果たすとみます。
このメンバーで唯一無冠の吾妻だが、キャリアは十分。勝ちたい気持が一番強いのは吾妻だろう。
◎ 魚谷侑未
○ 吾妻さおり

勝又健志

昨年の決定戦での2人の優勝争いは、今でもしっかりと記憶に残る壮絶なものであった。
その大熱戦を勝ち切った経験は、今年訪れる勝負どころでも大きくプラスとなるであろう。
よって本命に魚谷。対抗には昨年惜しくも準優勝の和久津。
昨年の最終戦で見せたあの攻撃力は、間違いなく他3者の脅威となっているであろう。
◎ 魚谷侑未
○ 和久津晶

二階堂亜樹

今回本命は和久津晶。
前回の対戦で魚谷に敗北しているので雪辱を晴らすため、今回も気合い充分で挑むでしょう。怖いです。
対抗は魚谷。勝ちに対する執念は相当のもの。どちらも甲乙つけがたいんですけどね。
◎ 和久津晶
○ 魚谷侑未

小車祥

総合力ではやはり魚谷さん。攻守ともに隙がなく、桜花連覇は伊達じゃない。
史上初の桜花3連覇を成し遂げるイメージを浮かべるのは必然。
対抗に安田さん。和久津さんの超攻撃麻雀も捨てがたいが、安田さんの繊細な麻雀でのリスク回避、
かつ要所での鋭いアガリで優勝争いに絡むと予想。
◎ 魚谷侑未
○ 安田麻里菜

高宮まり

まず本命は、親友だからという色眼鏡なしで女流桜花連覇・現女流桜花の魚谷侑未プロ。
魚谷プロの状況判断や局まわしの知識、そして技術は周囲からの評価も高く、タイトル戦決勝という場
においてかなり有利なのではないかと思います。
そして対抗に予想するのは、歴代プロクイーンのお2人で迷いましたが、圧倒的攻撃力で知られる
第9期プロクイーン和久津晶プロ。和久津プロといえば、昨年の女流桜花決定戦での魚谷プロとの激闘を
覚えている方も多いのではないでしょうか。先日の第11期プロクイーン決定戦でも猛烈な追い上げを魅せました。
そして、守備型と言われ安定した雀力に定評のある第10期プロクイーン安田麻里奈プロ、
そしてタイトル戦放送では初登場となる吾妻さおりプロがどのように戦うのか。
白熱の闘いを期待して、放送を楽しみに待ちましょう!私もとても楽しみです!
◎ 魚谷侑未
○ 和久津晶

第9期 静岡プロリーグ 第8節レポート

日増しに寒さの加わってくる11月の折、静岡プロリーグ第8節が行われた。
第9節は、ポイントの回り順で行われるため1つでも順位を上げたいところ。
いつも以上に会場は熱気に包まれた。

この日は、静岡支部の誇る上位リーガーが本領発揮!
まずはB2リーグ所属の太田プロ。
元々3位と好位置につけていたが、そこからポイントを伸ばし+182.0Pで2位に着けた。
対局前
「今日は、今のところ首位の鷲見プロ(私)と同卓したい。」
と言っていた。
この言葉を聞いた私は、背筋の凍る思いがした。
おそらくこの言葉は、私を見下した発言ではなく、太田プロの静岡リーグ制覇に向けての強い思いからの言葉だと私は受け取った。
そして、その言葉は現実となり私と同卓。
その差を約20Pとした。
残り2節、完全に射程圏内である。

そしてもう1人は、A1リーグ所属の望月支部長。
別日対局と今節で大きくポイントを伸ばし、一気に3位まで浮上。
現在首位の私からしたら「一番嫌な人が上がってきた!」というのが、正直な感想である。
首位までのポイント差は約90Pと少し離れているが、望月支部長の攻撃力と残り2節という事を考えると、簡単に届く位置である。

年間を通して行われる、静岡プロリーグも残すところ後2節となった。
上位争いは更にヒートアップしてきた。
来節そして最終節と熱い闘いが期待できそうだ。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 鷲見 隼人 51.8 ▲ 2.8 ▲ 10.3 60.0 ▲ 51.6 73.4 84.6 0.8 224.8
2 太田 昌樹 99.0 ▲ 4.0 36.2 15.1 ▲ 12.0 ▲ 0.6 ▲ 6.9 55.2 176.3
3 望月 雅継 33.3 3.2 ▲ 64.3 13.0 ▲ 30.4 71.8 49.6 40.4 116.6
4 鈴木 秀幸 0.8 72.5 8.3 28.1 38.5 24.4 4.6 ▲ 70.3   80.6
5 鈴木 郁孝 52.7 ▲ 12.6 53.2 ▲ 17.4 ▲ 37.3 54.8 ▲ 43.6 35.9   76.1
6 朝比奈 諒 ▲ 3.5 ▲ 5.1 38.4 ▲ 52.1 34.2 ▲ 20.6 27.8 51.7 70.8
7 杉村 泰治 ▲ 20.2 ▲ 26.1 34.3 ▲ 11.8 17.8 ▲ 31.4 127.7 ▲ 29.9   33.8
8 石原 将樹 40.4 24.2 ▲ 9.5 ▲ 9.4 40.3 44.3 ▲ 19.0 ▲ 68.6 20.5
9 渡辺 洋巳 ▲ 31.0 ▲ 7.4 ▲ 6.9 54.9 90.9 0.0 ▲ 72.2 ▲ 30.3 10.7
10 鮎川 卓 ▲ 2.4 ▲ 38.5 4.1 ▲ 33.2 ▲ 1.6 46.6 9.2 14.3 ▲ 20.0
11 坪井 哲也 ▲ 0.4 ▲ 1.2 ▲ 25.3 1.2 ▲ 24.2 ▲ 29.5 ▲ 6.0 ▲ 13.0 ▲ 67.1
12 越川 清一 ▲ 23.0 ▲ 54.8 57.6 ▲ 4.0 ▲ 28.6 ▲ 10.9 ▲ 25.1 ▲ 105.2
13 長内 真実 ▲ 73.6 ▲ 58.7 ▲ 4.8 ▲ 6.9 5.2 0.0 0.7 22.7 ▲ 115.4
14 岡本 和也 0.0 34.7 ▲ 22.8 ▲ 61.8 ▲ 12.8 ▲ 47.5 ▲ 25.1 18.2 ▲ 117.1
15 徳永 翔 11.4 25.9 ▲ 52.5 ▲ 44.8 ▲ 26.6 ▲ 50.3 ▲ 11.9 1.9 ▲ 125.1
16 平岡 理恵 ▲ 43.2 ▲ 13.7 ▲ 5.4 33.4 ▲ 44.3 ▲ 25.4 30.4 ▲ 76.8 ▲ 125.4
17 鈴木 雅人 ▲ 0.6 ▲ 43.5 ▲ 38.2 45.5 ▲ 10.1 ▲ 106.6 ▲ 77.2 46.8 ▲ 183.9

静岡プロリーグ レポート/第9期 静岡プロリーグ 第8節レポート

日増しに寒さの加わってくる11月の折、静岡プロリーグ第8節が行われた。
第9節は、ポイントの回り順で行われるため1つでも順位を上げたいところ。
いつも以上に会場は熱気に包まれた。
この日は、静岡支部の誇る上位リーガーが本領発揮!
まずはB2リーグ所属の太田プロ。
元々3位と好位置につけていたが、そこからポイントを伸ばし+182.0Pで2位に着けた。
対局前
「今日は、今のところ首位の鷲見プロ(私)と同卓したい。」
と言っていた。
この言葉を聞いた私は、背筋の凍る思いがした。
おそらくこの言葉は、私を見下した発言ではなく、太田プロの静岡リーグ制覇に向けての強い思いからの言葉だと私は受け取った。
そして、その言葉は現実となり私と同卓。
その差を約20Pとした。
残り2節、完全に射程圏内である。
そしてもう1人は、A1リーグ所属の望月支部長。
別日対局と今節で大きくポイントを伸ばし、一気に3位まで浮上。
現在首位の私からしたら「一番嫌な人が上がってきた!」というのが、正直な感想である。
首位までのポイント差は約90Pと少し離れているが、望月支部長の攻撃力と残り2節という事を考えると、簡単に届く位置である。
年間を通して行われる、静岡プロリーグも残すところ後2節となった。
上位争いは更にヒートアップしてきた。
来節そして最終節と熱い闘いが期待できそうだ。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 鷲見 隼人 51.8 ▲ 2.8 ▲ 10.3 60.0 ▲ 51.6 73.4 84.6 0.8 224.8
2 太田 昌樹 99.0 ▲ 4.0 36.2 15.1 ▲ 12.0 ▲ 0.6 ▲ 6.9 55.2 176.3
3 望月 雅継 33.3 3.2 ▲ 64.3 13.0 ▲ 30.4 71.8 49.6 40.4 116.6
4 鈴木 秀幸 0.8 72.5 8.3 28.1 38.5 24.4 4.6 ▲ 70.3   80.6
5 鈴木 郁孝 52.7 ▲ 12.6 53.2 ▲ 17.4 ▲ 37.3 54.8 ▲ 43.6 35.9   76.1
6 朝比奈 諒 ▲ 3.5 ▲ 5.1 38.4 ▲ 52.1 34.2 ▲ 20.6 27.8 51.7 70.8
7 杉村 泰治 ▲ 20.2 ▲ 26.1 34.3 ▲ 11.8 17.8 ▲ 31.4 127.7 ▲ 29.9   33.8
8 石原 将樹 40.4 24.2 ▲ 9.5 ▲ 9.4 40.3 44.3 ▲ 19.0 ▲ 68.6 20.5
9 渡辺 洋巳 ▲ 31.0 ▲ 7.4 ▲ 6.9 54.9 90.9 0.0 ▲ 72.2 ▲ 30.3 10.7
10 鮎川 卓 ▲ 2.4 ▲ 38.5 4.1 ▲ 33.2 ▲ 1.6 46.6 9.2 14.3 ▲ 20.0
11 坪井 哲也 ▲ 0.4 ▲ 1.2 ▲ 25.3 1.2 ▲ 24.2 ▲ 29.5 ▲ 6.0 ▲ 13.0 ▲ 67.1
12 越川 清一 ▲ 23.0 ▲ 54.8 57.6 ▲ 4.0 ▲ 28.6 ▲ 10.9 ▲ 25.1 ▲ 105.2
13 長内 真実 ▲ 73.6 ▲ 58.7 ▲ 4.8 ▲ 6.9 5.2 0.0 0.7 22.7 ▲ 115.4
14 岡本 和也 0.0 34.7 ▲ 22.8 ▲ 61.8 ▲ 12.8 ▲ 47.5 ▲ 25.1 18.2 ▲ 117.1
15 徳永 翔 11.4 25.9 ▲ 52.5 ▲ 44.8 ▲ 26.6 ▲ 50.3 ▲ 11.9 1.9 ▲ 125.1
16 平岡 理恵 ▲ 43.2 ▲ 13.7 ▲ 5.4 33.4 ▲ 44.3 ▲ 25.4 30.4 ▲ 76.8 ▲ 125.4
17 鈴木 雅人 ▲ 0.6 ▲ 43.5 ▲ 38.2 45.5 ▲ 10.1 ▲ 106.6 ▲ 77.2 46.8 ▲ 183.9

第29期鳳凰戦の軌跡~奪還~

いよいよ最終日の朝をむかえた。
ここまでのポイントは、15回戦終了時、

瀬戸熊+92.4P  前原▲0.4P  荒▲33.6P  藤崎▲60.4P  供託2.0P

数字上は圧倒的に優勢に思える。
でも昨年、荒さんに150P引き離されていた僕が、半荘3回で40P差まで詰めた例もある。
あの荒さんですら、僕に詰められたのだ。
追ってくる3人の力を考えると、楽に逃げ切れるとは思わない。

僕はいつも家を出る90分前に起きる。
会場の最寄り駅には60分前に着くようにしている。
この日もそうしていた。

朝食に30分を費やす。
メニューは、珈琲、フルーツヨーグルト、サラダ、ソーセージ、食パン1枚か、フランスパン2切れ。
妻は僕が半分寝ているのを知っているので、マシンガントークで無理やり目覚めさせようとしてくる。
「一口最低20回は噛まないとね」
「ゆっくり食べて」
「ポロポロこぼさないよ!」
「そろそろお湯(風呂)ためようか?」
僕はいつものように「はい」を繰り返すばかり。たいして聞いてはいない。
その後、30分かけて風呂に入る。
入浴中、目も覚めて、鼻歌を歌っていると、「はーい、何?」と声をかけてくる。
あまりの音痴に、呼んでいるように聞こえるらしい。

その後30分で身支度を済ませ、家を出る。
この日も、いつも通り妻に注文をつけた。
「絶対、一打たりとも見逃さず、見ていてね」
「はいはい。行ってらっしゃい」
窓から見送る妻に、いつも違う一発芸をしてから駅に向かう。(道行く人は何事かと思うだろう)
ちなみに、今までで一番ウケたのは、朝のスポーツニュースを見て真似した、浅田真央さんのトリプルアクセルだった。

見送った後の、妻の慌てぶりが目に浮かぶ。
2時間後に、10時間の視聴を強要されている為、家事を全部終えなければならない。
なぜ、妻にそうさせるようになったのかは、自分でも解らない。
多分、一種の精神安定剤なのだろうなと思う。
妻も、最近は慣れたようで、僕の「ありえない」暴牌の時にも、笑うくらいの余裕を持てるようになっていた。

実家では、親父もパソコンの前に張り付いていた。
毎回、僕の試合を楽しみにしているようだ。
最近実家へ行くと、試合の話ばかりになる。
なぜか親父は、僕の先輩を全て「先生」をつけて呼ぶ。
「荒先生」「前原先生」など。

おふくろは、とてもじゃないが見てられないらしい。
「あたしが見ると、負けそうで見てられない」と言って、未だにほとんど見たことがない。
他にも親友やファンや大勢の人が、今日の一戦を見ている。
「最後、笑って終わりたい」
この一念で会場に向かった。

16回戦、17回戦、18回戦と無難にまとめた。
ポイントは、
瀬戸熊+147.2P 前原▲13.9P 藤崎▲61.2P 荒▲74.1P 供託2.0P

残りあと2回で、2位・前原さんとは160P差。
会場のスタッフはもちろん、選手にも「終わった」の空気が流れた。

僕も少しだけ安堵した。本当に少しだけ。
休憩時間中、いつも人を寄せ付けない雰囲気を醸し出す僕が、珍しく少しだけ後輩と軽口をかわした。
後輩「今日は帰しませんよ」
瀬戸熊「いやあ、朝までには帰るよ」

勝利の女神にそっぽを向かれたのか、僕が浅はかだったのか、
この後起こる展開は、おそらく誰も予想してなかっただろう。

その頃実家では、親父がおふくろに、
「もう絶対安心だから、たまには見なよ」と言っていた。

家では妻が、たまった疲労からの、少しの解放と安心感に、うたた寝をしそうになっていた。

19回戦、観戦記で寿人が、この時の現場の様子をこう書き記している。
「心なしか、選手の模打が軽くなったように見えた。それまでの出だしとは、どこか雰囲気が違う。前原の1巡回しリーチ。そして戦前ほぼやることはないと言っていた藤崎の、七対子ドラタンキリーチ。ここまで来て追う側も、ようやく肩の荷が下りたのだろうか。濁流が突如、清流に変わったかのような印象を与える。」

今考えても、勝負事とは恐ろしいなと思う。
廻りが、あまりの大差に気が緩むのはしょうがないとしても、ゴールテープを切るまで、今までと同じ気持ちで打ち続けなければいけない人間が、1人だけいる。それが僕だ。

もちろん緊張感もあるし、必死でやっている。
ただ1つだけ、東場に今までと違う考えをしていた。
「早く終わらせたい」と。

逃げ出したい気持ちは、常に押し殺していた。
そしていつも「まくられる」不安を抱きながら戦っていた。
でも、この時の僕の感情は浅はかだった。「局をまわす」事ばかり考えていた。
その考えが、間違っていた事に気付いた時、永遠に動かない時間となってしまっていた。

そして東4局の前原さんの親番。
今まできちんと戦っていたからこそ、落とせていた親番。
その姿勢を失った僕には、この親番を落とす力が残っていなかった。

東4局1本場
oui38_a_02

 

東4局2本場
oui38_a_02

 

東4局3本場
oui38_a_02

 

東4局4本場
oui38_a_02

瀬戸熊持ち点3,200、前原持ち点69,300。
流れは完全に失っていたが、前原さんに直接放銃はしていなかった。
息を殺して、親を落とすチャンスを待った。

そして5本場。

東4局5本場
oui38_a_02

僕と藤崎さんで、親落としに行った。
「流れ」を認識しているが故に、覚悟もあった。
しかし、初めての直撃。前原さんの顔をみた。鬼の形相だった。
本気でまくりに来ている。長い付き合いだが、初めて見る顔だった。

東4局6本場
oui38_a_02

 

東4局7本場
oui38_a_02

2度目の直撃。
値段はまったく関係ない。
地面が揺れていた。
天井が揺れていた。
顔から血の気が引いていった。

東4局8本場
oui38_a_02

立会人に19回戦開始前のポイントを聞いていた。
あまりのリードにポイントを全く頭に入れていなかった。

ざっと計算すると、まだ僕の方が40Pくらい上だった。
40Pと言えば、半荘1回でひっくり返るポイント差だった。
「マジか。たった1時間前は、もう勝った気だったよな。これでまくられたら、俺、立ち直れるかな。
歴史に一生残るよな。世紀の逆転劇って・・・・」
本当にこんな事を思っていた。

東4局9本場
oui38_a_02

この頃実家では、おふくろが「やっぱり見るんじゃなかった。私が見ると碌な事がない」
と、パソコンから離れて行ったらしい。

東4局10本場
oui38_a_02

ようやく落とした。もう怖くて顔を上げる事ができなかった。
麻雀の女神に何度もあやまっていた。
南場でなんとか持ち直し、生涯忘れる事が出来ない19回戦は終わった。

19回戦終了時
瀬戸熊+99.2P  前原+36.7P  藤崎▲57.2P  荒▲80・7P  供託2.0P

最終戦、無事に終えた僕は、再び山頂の景色を見る事ができた。
達成感とも解放感とも違う、言葉に出来ない脱力状態だった。

祝賀会を終えて、家路に着いた。
部屋は明るかったが、何となくピンポンを鳴らさず鍵で開けた。
案の定妻は、こたつに伏せた状態で寝ていた。
テーブルの上に、かかって来た電話の相手とメッセージが書かれていた。
携帯にも多くのメッセージを頂いていた。
「ただいま」
「おかえりなさい、ご苦労様でした」
「珈琲ちょうだい」
「かしこまり!あのね、試合が終わったらすぐお父さまから電話があって・・・・・」

いつものマシンガントークをBGMに、いつもの珈琲を飲み、祝いのメッセージを読みながら、少しずつ勝利を実感していった。

僕は本当に恵まれている。
才能やお金があるわけではないが、沢山の僕の師と呼べる人に囲まれてここまで来た。
そして、本気で応援してくれるファンの方もいてくれる。
本当に幸せ者だと思う。

その全ての人に感謝の気持ちを持って、これからも歩んで行きます。

戦って勝ち続けることが、不器用な僕ができる、唯一の恩返しだから。

これまで本当にありがとうございました。心から感謝しております。
まだまだ未熟な僕ですが、これからもどうぞ宜しくお願い致します。

第29期鳳凰位 瀬戸熊直樹

鳳凰の部屋/第29期鳳凰戦の軌跡~奪還~

いよいよ最終日の朝をむかえた。
ここまでのポイントは、15回戦終了時、
瀬戸熊+92.4P  前原▲0.4P  荒▲33.6P  藤崎▲60.4P  供託2.0P
数字上は圧倒的に優勢に思える。
でも昨年、荒さんに150P引き離されていた僕が、半荘3回で40P差まで詰めた例もある。
あの荒さんですら、僕に詰められたのだ。
追ってくる3人の力を考えると、楽に逃げ切れるとは思わない。
僕はいつも家を出る90分前に起きる。
会場の最寄り駅には60分前に着くようにしている。
この日もそうしていた。
朝食に30分を費やす。
メニューは、珈琲、フルーツヨーグルト、サラダ、ソーセージ、食パン1枚か、フランスパン2切れ。
妻は僕が半分寝ているのを知っているので、マシンガントークで無理やり目覚めさせようとしてくる。
「一口最低20回は噛まないとね」
「ゆっくり食べて」
「ポロポロこぼさないよ!」
「そろそろお湯(風呂)ためようか?」
僕はいつものように「はい」を繰り返すばかり。たいして聞いてはいない。
その後、30分かけて風呂に入る。
入浴中、目も覚めて、鼻歌を歌っていると、「はーい、何?」と声をかけてくる。
あまりの音痴に、呼んでいるように聞こえるらしい。
その後30分で身支度を済ませ、家を出る。
この日も、いつも通り妻に注文をつけた。
「絶対、一打たりとも見逃さず、見ていてね」
「はいはい。行ってらっしゃい」
窓から見送る妻に、いつも違う一発芸をしてから駅に向かう。(道行く人は何事かと思うだろう)
ちなみに、今までで一番ウケたのは、朝のスポーツニュースを見て真似した、浅田真央さんのトリプルアクセルだった。
見送った後の、妻の慌てぶりが目に浮かぶ。
2時間後に、10時間の視聴を強要されている為、家事を全部終えなければならない。
なぜ、妻にそうさせるようになったのかは、自分でも解らない。
多分、一種の精神安定剤なのだろうなと思う。
妻も、最近は慣れたようで、僕の「ありえない」暴牌の時にも、笑うくらいの余裕を持てるようになっていた。
実家では、親父もパソコンの前に張り付いていた。
毎回、僕の試合を楽しみにしているようだ。
最近実家へ行くと、試合の話ばかりになる。
なぜか親父は、僕の先輩を全て「先生」をつけて呼ぶ。
「荒先生」「前原先生」など。
おふくろは、とてもじゃないが見てられないらしい。
「あたしが見ると、負けそうで見てられない」と言って、未だにほとんど見たことがない。
他にも親友やファンや大勢の人が、今日の一戦を見ている。
「最後、笑って終わりたい」
この一念で会場に向かった。
16回戦、17回戦、18回戦と無難にまとめた。
ポイントは、
瀬戸熊+147.2P 前原▲13.9P 藤崎▲61.2P 荒▲74.1P 供託2.0P
残りあと2回で、2位・前原さんとは160P差。
会場のスタッフはもちろん、選手にも「終わった」の空気が流れた。
僕も少しだけ安堵した。本当に少しだけ。
休憩時間中、いつも人を寄せ付けない雰囲気を醸し出す僕が、珍しく少しだけ後輩と軽口をかわした。
後輩「今日は帰しませんよ」
瀬戸熊「いやあ、朝までには帰るよ」
勝利の女神にそっぽを向かれたのか、僕が浅はかだったのか、
この後起こる展開は、おそらく誰も予想してなかっただろう。
その頃実家では、親父がおふくろに、
「もう絶対安心だから、たまには見なよ」と言っていた。
家では妻が、たまった疲労からの、少しの解放と安心感に、うたた寝をしそうになっていた。
19回戦、観戦記で寿人が、この時の現場の様子をこう書き記している。
「心なしか、選手の模打が軽くなったように見えた。それまでの出だしとは、どこか雰囲気が違う。前原の1巡回しリーチ。そして戦前ほぼやることはないと言っていた藤崎の、七対子ドラタンキリーチ。ここまで来て追う側も、ようやく肩の荷が下りたのだろうか。濁流が突如、清流に変わったかのような印象を与える。」
今考えても、勝負事とは恐ろしいなと思う。
廻りが、あまりの大差に気が緩むのはしょうがないとしても、ゴールテープを切るまで、今までと同じ気持ちで打ち続けなければいけない人間が、1人だけいる。それが僕だ。
もちろん緊張感もあるし、必死でやっている。
ただ1つだけ、東場に今までと違う考えをしていた。
「早く終わらせたい」と。
逃げ出したい気持ちは、常に押し殺していた。
そしていつも「まくられる」不安を抱きながら戦っていた。
でも、この時の僕の感情は浅はかだった。「局をまわす」事ばかり考えていた。
その考えが、間違っていた事に気付いた時、永遠に動かない時間となってしまっていた。
そして東4局の前原さんの親番。
今まできちんと戦っていたからこそ、落とせていた親番。
その姿勢を失った僕には、この親番を落とす力が残っていなかった。
東4局1本場
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東4局2本場
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東4局3本場
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東4局4本場
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瀬戸熊持ち点3,200、前原持ち点69,300。
流れは完全に失っていたが、前原さんに直接放銃はしていなかった。
息を殺して、親を落とすチャンスを待った。
そして5本場。
東4局5本場
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僕と藤崎さんで、親落としに行った。
「流れ」を認識しているが故に、覚悟もあった。
しかし、初めての直撃。前原さんの顔をみた。鬼の形相だった。
本気でまくりに来ている。長い付き合いだが、初めて見る顔だった。
東4局6本場
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東4局7本場
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2度目の直撃。
値段はまったく関係ない。
地面が揺れていた。
天井が揺れていた。
顔から血の気が引いていった。
東4局8本場
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立会人に19回戦開始前のポイントを聞いていた。
あまりのリードにポイントを全く頭に入れていなかった。
ざっと計算すると、まだ僕の方が40Pくらい上だった。
40Pと言えば、半荘1回でひっくり返るポイント差だった。
「マジか。たった1時間前は、もう勝った気だったよな。これでまくられたら、俺、立ち直れるかな。
歴史に一生残るよな。世紀の逆転劇って・・・・」
本当にこんな事を思っていた。
東4局9本場
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この頃実家では、おふくろが「やっぱり見るんじゃなかった。私が見ると碌な事がない」
と、パソコンから離れて行ったらしい。
東4局10本場
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ようやく落とした。もう怖くて顔を上げる事ができなかった。
麻雀の女神に何度もあやまっていた。
南場でなんとか持ち直し、生涯忘れる事が出来ない19回戦は終わった。
19回戦終了時
瀬戸熊+99.2P  前原+36.7P  藤崎▲57.2P  荒▲80・7P  供託2.0P
最終戦、無事に終えた僕は、再び山頂の景色を見る事ができた。
達成感とも解放感とも違う、言葉に出来ない脱力状態だった。
祝賀会を終えて、家路に着いた。
部屋は明るかったが、何となくピンポンを鳴らさず鍵で開けた。
案の定妻は、こたつに伏せた状態で寝ていた。
テーブルの上に、かかって来た電話の相手とメッセージが書かれていた。
携帯にも多くのメッセージを頂いていた。
「ただいま」
「おかえりなさい、ご苦労様でした」
「珈琲ちょうだい」
「かしこまり!あのね、試合が終わったらすぐお父さまから電話があって・・・・・」
いつものマシンガントークをBGMに、いつもの珈琲を飲み、祝いのメッセージを読みながら、少しずつ勝利を実感していった。
僕は本当に恵まれている。
才能やお金があるわけではないが、沢山の僕の師と呼べる人に囲まれてここまで来た。
そして、本気で応援してくれるファンの方もいてくれる。
本当に幸せ者だと思う。
その全ての人に感謝の気持ちを持って、これからも歩んで行きます。
戦って勝ち続けることが、不器用な僕ができる、唯一の恩返しだから。
これまで本当にありがとうございました。心から感謝しております。
まだまだ未熟な僕ですが、これからもどうぞ宜しくお願い致します。
第29期鳳凰位 瀬戸熊直樹

天空麻雀13 男性大会決勝レポート

皆さんこんにちわ緻密な仕事師藤原隆弘です。
私が初めて出場させていただいたのが天空麻雀6でした。
珍しい、森山会長との同点優勝を達成し、そのご褒美で天空麻雀7にも連続出場させて貰ったのですが、
東場で、荒プロに18,000点を放銃した猿川プロに、ラスを押しつけられ無念の敗退。

暫くお呼びがかからなかったのですが、久しぶりに出番が回ってきました。
次も出場チャンスを得るためには、結果を出さねばならない。
気合を入れて臨んだ1回戦は余裕の2着通過(ラスだけ敗退、トップは即決勝へ)

続く準決勝の対戦相手は、小島先生、森山会長、荒副会長と、超大御所ばかり。
天空麻雀の相手はいつでも濃い面子なのですが、小島(77歳)森山(62歳)荒(61歳)僕(57歳)・・・・
な~んだ皆私よりお年寄りばかりではないか!私もおっさんだが、まだ還暦前、パワー負けもスピード負けも無いから(たぶん)何とか2着以上には残りそうじゃないかシメシメ・・
(注)これはネタです本音ではありません。

北家スタートの私は東初に

八万 上向き二万 上向き八万 上向き三筒 上向き九索 上向き五索 上向き東この河でリーチ。

手牌は

二万三万四万五万六万七万八万九万一索二索三索八索八索

高目一万で、起親の荒さんから満貫をアガリ幸先良いスタート。
ところが東2局に森山会長が、

七索八索九索二筒三筒西西  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン東東東  ドラ一索  ツモ一筒

あっさりとこの6,000オール。

「まあ2着でもいいから・・」と思ったら、東4局、南家の私に好配牌。
123の三色完成で4巡目九万切りリーチ(カン八万待ちのヤミテンも考えたが赤五万があるので)

一万二万三万六万七万一索二索三索一筒二筒三筒東東  ドラ八索

oui38_a_02

「これをアガって勝ち残り決まりだな」な~んて少しでも思った私が浅はかでした。
なかなかアガれないまま、11巡目に親の小島先生が追いかけリーチ。

二索三索四索五索五索赤五索六索四筒五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ

小島先生は一索を切っていてフリテンでしたが、一発でツモって6,000オール!
私はあっという間に3着落ち、「なんじゃこのお爺ちゃん達(失礼)のパワーは!」

こうなったら、最後の切り札として用意していた秘策を使うしかない。
天空麻雀にはオーラスの親のアガリやめがあります。
ラス親の私は、この後頭を低くして余計な失点を避け、オーラスの一撃に賭ける作戦に切り替えました。

迎えたラス親の配牌は、期待以上の好配牌ですんなりと先制リーチ。

六万七万六索七索八索三筒四筒五筒六筒七筒八筒西西  リーチ  ドラ西

時間はかかったが五万をツモって私も6,000オール(ウラ七索
高目の八万ならトップでアガリやめできたのですが、森山会長は抜いたけど小島先生に僅かに届かず、もう1局やらねばなりません。6,000オールでトップになる点差にしておくべきだった・・2回はアガれないだろう・・{嫌な予感は当たります}
案の定、次の配牌は最悪のバラバラで森山会長にアガられて逆転負け。
これで次の出番はいつになるやら・・・(涙)

決勝卓では、1回戦でトップを取った灘名誉会長と滝沢七段が待ち受けます。
これまで11回出場して一度も優勝の無いタッキーは、今回のチャンスに賭ける意気込みが前面に表れていました。
タッキーから見れば相手3人の平均年齢は70歳以上、最初から若さで飛ばす心算だったのでしょうか。
(以下敬称略)

決勝は半荘2回戦。
1回戦東1局、西家の滝沢が

二筒三筒四筒五筒赤五筒六筒七筒八筒九筒九筒九筒西西  ロン西

この満貫をヤミテンで森山から出アガリ、この後も慎重に放銃を避け、順調に追加点を重ねます。
南3局の親番では

一索二索三索七索七索七索二筒二筒四筒赤五筒六筒白白  リーチ  ツモ二筒  ドラ九万  裏八筒

2,600オール

三索四索五索赤五索六索七索八索二筒三筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ八索  ドラ東  裏白

2,000オール

とたたみ掛け、持ち点を60,900点と伸ばし、3本場でも9巡目にダメ押しのリーチを打つ。

四万四万四索四索六索六索八索六筒六筒八筒八筒西西  リーチ  ドラ二万  カンドラ東

場にソーズの上は全体的に安く、八索は1枚切れているだけで誰も持ってなくて使えなさそうだった。
(実際に山に2枚残り)
ところが、2着目の小島とラス目の森山が黙っていなかった。
親リーチにも怯まずに攻め返してきたのです。

ダブ南をポンしていた小島は、南を加カンし四筒ポンで満貫テンパイ。

三筒三筒三筒五筒六筒七筒九筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き  加カン南南南南

森山も追い付いて気合満々のアトミックリーチ!

一万一万二万三万三万一索二索三索七筒八筒九筒中中  リーチ

まったくうちのお年寄り達は逞しい。
滝沢は、余裕の先制リーチだったはずが、場は一蝕即発の勝負所と急変した。

さあ、滝沢がダメ押しのアガリを決めて悲願の初優勝へ大きく前進するのか?
小島が捲るのか?それとも森山が大逆転の狼煙を上げるのか?

滝沢が終盤にツモった運命の牌は八索か?九筒か?二万か?
この先は本編の放送でお愉しみ下さい・・・。

放送予定は番組特設ページよりご確認ください

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特集企画/天空麻雀13 男性大会決勝レポート

皆さんこんにちわ緻密な仕事師藤原隆弘です。
私が初めて出場させていただいたのが天空麻雀6でした。
珍しい、森山会長との同点優勝を達成し、そのご褒美で天空麻雀7にも連続出場させて貰ったのですが、
東場で、荒プロに18,000点を放銃した猿川プロに、ラスを押しつけられ無念の敗退。
暫くお呼びがかからなかったのですが、久しぶりに出番が回ってきました。
次も出場チャンスを得るためには、結果を出さねばならない。
気合を入れて臨んだ1回戦は余裕の2着通過(ラスだけ敗退、トップは即決勝へ)
続く準決勝の対戦相手は、小島先生、森山会長、荒副会長と、超大御所ばかり。
天空麻雀の相手はいつでも濃い面子なのですが、小島(77歳)森山(62歳)荒(61歳)僕(57歳)・・・・
な~んだ皆私よりお年寄りばかりではないか!私もおっさんだが、まだ還暦前、パワー負けもスピード負けも無いから(たぶん)何とか2着以上には残りそうじゃないかシメシメ・・
(注)これはネタです本音ではありません。
北家スタートの私は東初に
八万 上向き二万 上向き八万 上向き三筒 上向き九索 上向き五索 上向き東この河でリーチ。
手牌は
二万三万四万五万六万七万八万九万一索二索三索八索八索
高目一万で、起親の荒さんから満貫をアガリ幸先良いスタート。
ところが東2局に森山会長が、
七索八索九索二筒三筒西西  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン東東東  ドラ一索  ツモ一筒
あっさりとこの6,000オール。
「まあ2着でもいいから・・」と思ったら、東4局、南家の私に好配牌。
123の三色完成で4巡目九万切りリーチ(カン八万待ちのヤミテンも考えたが赤五万があるので)
一万二万三万六万七万一索二索三索一筒二筒三筒東東  ドラ八索
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「これをアガって勝ち残り決まりだな」な~んて少しでも思った私が浅はかでした。
なかなかアガれないまま、11巡目に親の小島先生が追いかけリーチ。
二索三索四索五索五索赤五索六索四筒五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ
小島先生は一索を切っていてフリテンでしたが、一発でツモって6,000オール!
私はあっという間に3着落ち、「なんじゃこのお爺ちゃん達(失礼)のパワーは!」
こうなったら、最後の切り札として用意していた秘策を使うしかない。
天空麻雀にはオーラスの親のアガリやめがあります。
ラス親の私は、この後頭を低くして余計な失点を避け、オーラスの一撃に賭ける作戦に切り替えました。
迎えたラス親の配牌は、期待以上の好配牌ですんなりと先制リーチ。
六万七万六索七索八索三筒四筒五筒六筒七筒八筒西西  リーチ  ドラ西
時間はかかったが五万をツモって私も6,000オール(ウラ七索
高目の八万ならトップでアガリやめできたのですが、森山会長は抜いたけど小島先生に僅かに届かず、もう1局やらねばなりません。6,000オールでトップになる点差にしておくべきだった・・2回はアガれないだろう・・{嫌な予感は当たります}
案の定、次の配牌は最悪のバラバラで森山会長にアガられて逆転負け。
これで次の出番はいつになるやら・・・(涙)
決勝卓では、1回戦でトップを取った灘名誉会長と滝沢七段が待ち受けます。
これまで11回出場して一度も優勝の無いタッキーは、今回のチャンスに賭ける意気込みが前面に表れていました。
タッキーから見れば相手3人の平均年齢は70歳以上、最初から若さで飛ばす心算だったのでしょうか。
(以下敬称略)
決勝は半荘2回戦。
1回戦東1局、西家の滝沢が
二筒三筒四筒五筒赤五筒六筒七筒八筒九筒九筒九筒西西  ロン西
この満貫をヤミテンで森山から出アガリ、この後も慎重に放銃を避け、順調に追加点を重ねます。
南3局の親番では
一索二索三索七索七索七索二筒二筒四筒赤五筒六筒白白  リーチ  ツモ二筒  ドラ九万  裏八筒
2,600オール
三索四索五索赤五索六索七索八索二筒三筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ八索  ドラ東  裏白
2,000オール
とたたみ掛け、持ち点を60,900点と伸ばし、3本場でも9巡目にダメ押しのリーチを打つ。
四万四万四索四索六索六索八索六筒六筒八筒八筒西西  リーチ  ドラ二万  カンドラ東
場にソーズの上は全体的に安く、八索は1枚切れているだけで誰も持ってなくて使えなさそうだった。
(実際に山に2枚残り)
ところが、2着目の小島とラス目の森山が黙っていなかった。
親リーチにも怯まずに攻め返してきたのです。
ダブ南をポンしていた小島は、南を加カンし四筒ポンで満貫テンパイ。
三筒三筒三筒五筒六筒七筒九筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き  加カン南南南南
森山も追い付いて気合満々のアトミックリーチ!
一万一万二万三万三万一索二索三索七筒八筒九筒中中  リーチ
まったくうちのお年寄り達は逞しい。
滝沢は、余裕の先制リーチだったはずが、場は一蝕即発の勝負所と急変した。
さあ、滝沢がダメ押しのアガリを決めて悲願の初優勝へ大きく前進するのか?
小島が捲るのか?それとも森山が大逆転の狼煙を上げるのか?
滝沢が終盤にツモった運命の牌は八索か?九筒か?二万か?
この先は本編の放送でお愉しみ下さい・・・。

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第30期プロリーグ A2 最終節レポート

9ヶ月間に渡るA2リーグがいよいよ最終節を迎える。
今年度の最終節は、『日本プロ麻雀連盟チャンネル』が始まった関係から、対局日が下位卓から順に行われることとなった。

組み合わせは対局順に、

9位・黒沢(▲40.3P)×10位・仁平(▲61.7P)×11位・滝沢(▲81.2P)×12位・金子(▲194.9P)×13位・山田(▲260.6P)

5位・四柳(+80.7P)×6位・山井(▲7.6P)×7位・佐々木(▲17.4P)8位・刀川(▲33.9P)

1位・勝又(+239.3P)×2位・前田(+137.1P)×3位・白鳥(+124.5P)×4位・石渡(+100.4P)

まずは各卓の注目点から。
下位グループではやはり降級争いに注目したいところなのだが、降級ボーダーを争う滝沢と金子の点差が113.7P。いくら直接対決とはいえ、この点差はあまりにも大きい。しかもこの卓は5人打ちの為、金子と滝沢の直接対決は僅か半荘3回。滝沢の守備力を考えてみても、さすがに金子にとっては苦しい1日となりそうだ。

中位グループでは、1人ポイントを持った四柳がどこまでポイントを伸ばせるかに注目が集まる。5位・四柳と2位・前田との差は56.5P。上位陣にプレッシャーを掛ける為には最低でも70Pオーバーのプラスが求められるところ。しかし残りの3人がそう簡単に自由に打たせるはずもなく、四柳には大きな壁が立ちはだかるのではないか。

そして上位グループは単純明快。
首位の勝又が1人抜け出している為、実質の昇級枠は後1つ。
前田、白鳥、石渡の3人のうち、最上位に位置することが昇級の条件となる。また、前週に対局を終えている四柳のポイントが分かるだけに、四柳が加点したとしても3人にとってはわかりやすい戦いになりそうだ。

まずは最初に行なわれた下位グループの対局を振り返ってみよう。
1回戦、仁平の猛攻に巻き込まれた滝沢は少し大きめのマイナスを喫し3着。
対する金子は、粘り込みプラスを堅守。この結果、滝沢と金子のポイントは22.4P縮まり、91.3P差。
この時点では、まだまだ滝沢絶対有利だと誰もが感じていたはずだ。しかし、この後金子の逆襲が始まる。

滝沢が抜け番の2回戦、東3局の親番で大ブレーク。
1人浮きの大トップで+33.4P。滝沢との差57.9P。

そして今日2度目の直接対決。東1局から滝沢と金子がぶつかり合う。
東1局、滝沢、勝負を決めるべく渾身のヤミテンが入る。

七万八万九万三筒四筒五筒六筒七筒八筒白白中中  ドラ中

金子は親番。滝沢がこの手をツモれば、この2人の決着は8割方決まるだろう。
金子が放銃したとなれば滝沢の勝利は決定的だ。
金子の手中には中が1枚。そして金子がポンの発声。中を切ればテンパイなのだが…

金子絶体絶命!ニコ生をご覧になっていた皆さんはきっとそう感じていただろう。
しかし…金子は中を切らなかった。
丁寧にリャンメンターツを払い、放銃を回避。するとこの動きで、滝沢がツモるはずの白が流れ流局。
滝沢にとっては絶好のチャンスを、金子が自身のファインプレーによって食い止めると、親が流れた東2局、滝沢の親番で今度は金子にチャンスが訪れる。

東2局、金子7巡目、金子は迷わずリーチを放つと、

三索四索五索六索六索四筒五筒六筒西西西北北  リーチ  ツモ北  ドラ六筒

高めの自風北を引きアガリ、大きな2,000・4,000。
滝沢に親カブリさせた金子は、このプラスを最後まで守りきり2着をキープ。
逆に滝沢は、このマイナスが重く圧し掛かり痛恨のラス。

これで滝沢と金子の差は34.4P差。
4回戦は金子が抜け番、滝沢との直接対決は最終戦のみとなった。

滝沢としては、金子が抜け番の4回戦をプラスで終えればかなり優位に最終戦を戦える。滝沢もそれは十分に理解しているはずなのだが…他の3者がそう簡単に滝沢を楽にさせないだろう。そう思いながら観戦していると、予想通りにここまでで一番重い展開に。滝沢も容易に顔を上げてしまうわけにはいかない為、終始我慢の展開に。

結果、滝沢は▲2.1Pながら痛恨のラス。
金子との差を24.3P差と、最終戦まで降級枠の行方がわからなくなってしまった。

得点状況をおさらいすると、金子と滝沢がトップラスだった場合、8,400点差で金子が滝沢を上回る。1人浮きであれば6,400点差でOK。トップ3着でも12,400点差でOKということは、かなり現実的な条件差だという事がわかるだろう。

とはいっても、滝沢が絶対有利であることは変わりがない。
滝沢はプラスであれば、金子の条件はかなり厳しくなるのだから。

それぞれの思惑がぶつかりながら、最終戦が始まった。
東1局、いきなり勝負局が訪れる。

親番の金子、4巡目にしていきなり逆転条件を満たす七対子ドラ単騎リーチを放つ。
ツモればもちろん一気に滝沢を逆転だ。

このリーチを受けた滝沢。この日ここまで慎重に歩を進めてきた滝沢が、初めて金子に対し勝負を挑む。
白をポンし、自風の北もポン。一歩も引く気配がない。そして勝負が決まる瞬間が訪れる。

四索五索六索六索七索八索九索  ポン北北北  ポン白白白  ツモ九索  ドラ四筒

普段冷静に対局しているように見える滝沢だが、この時ばかりは顔が紅潮しているように見えたのは気のせいだろうか。金子は千載一遇のチャンスを逃し、滝沢にとっては値千金のアガリをモノにした瞬間、滝沢の残留が確定したのだ。

毎年苦しい残留争いとなるA2リーグだが、今年も最終節まで白熱した戦いを見ることができた。
残留する者と降級したものでは天と地ほどの差があるが、これも勝負の世界に生きる者達の宿命であろう。今期悔しい思いをした選手の、来期の活躍を期待したいものだ。

続いて昇級争いに。
中位グループの注目は四柳がどれだけポイントを伸ばし、上位陣にプレッシャーをかけられるかに焦点が集まった。

四柳が目標とする2位・前田のポイントを上回るには約60P。
最低でも70P以上の上積みをしてプレッシャーを掛けたいところだ。

一口に70Pといっても、この数字をクリアするのはなかなか難しい。
順位点で2万点加点したとしても、素点で5万点以上加点しなければならず、大ブレークの半荘を作り上げなければならない。それと同じくらいに大切な事はマイナスしない事。苦しい時間でも我慢を重ねて失点を減らすことが、浮上のきっかけを掴むことになるのだから。

以上を踏まえると、大きな加点を積み重ねる為には初戦の入り方が非常に大事になってくる。初戦を丁寧に入るか、もしくはエンジン全開で入るか、その辺りは各自の考え方になるわけだが…

そういった意味でも注目した1回戦だったが、上手く戦いに入れたのは佐々木であり、刀川だった。四柳は2人の勢いに押されたのか終始劣勢で、大きくポイントを減らす結果となってしまった。

初戦に大きく沈んでしまった四柳は、2回戦、4回戦とトップを取るものの、ポイントの上積みは21.6P止まり。僅かに石渡のポイントを上回り暫定4位に浮上したものの、A1昇級には極めて厳しい状況で上位卓の結果を待つこととなった。

この結果を受けて、上位グループはどう戦うのか?
四柳がポイントを伸ばせなかった為、焦点は前田のポイントを巡った戦いになることが対局前から予想された。

そして始まった1回戦。
前田を追いかける立場の白鳥が攻める。が、思い通りにポイントを伸ばすことは出来ない。
それでもその姿勢が功を奏したか、前田を抑え込むことには成功し、オーラス1本番を迎えた段階で、石渡36,000、白鳥32,700、勝又28,400、前田22,900。
白鳥としては、このまま前田を抑えてラスにして終えることが出来れば前田に並び、さらにトップに浮上すれば一歩リードとなる大事な局面。

そんな中、ラス目の前田がリーチ。白鳥も同巡テンパイを果たすが…白鳥の選択は勝負を決めに行くリーチ。
しかしその宣言牌は無情にも前田の当たり牌。

三万四万二索三索四索六索七索八索四筒四筒  暗カン牌の背発発牌の背  リーチ  ロン五万

このアガリで、白鳥は原点を割って3着に後退。前田はラスを受け入れたものの、当面のライバルである白鳥のポイントを削ることになったため一安心。
これで漁夫の利を得たのが石渡。
見る人によっては消極的とも取れるほどの慎重な打牌を繰り返し、原点をキープしていたことがプラスに作用した形となった石渡。恐らく石渡の心中は、最終戦までに捲れるポジションに位置することが先決で、ここが勝負所ではないと考えていたのではないか。これがここまで積み重ねてきた石渡の経験値なのだろう。

結果、前田がポイントを減らし石渡の1人浮きで終わったため、前田+126.8P、白鳥+119.4P、石渡+118.4Pと3人が横並びで2回戦を迎えることとなった。

2回戦、勝負を掛ける3人がぶつかる。
東2局、微妙な手順でアガリを逃す形になってしまった白鳥がリーチを放つと、そこに潜んでいたのがトータルトップの勝又。石渡が白鳥の現物であるドラの九索を切ると、

二万二万八万八万二索二索九索一筒一筒四筒四筒五筒五筒  ロン九索  ドラ九索

この放銃で石渡が一歩後退。
前田の1,300オールを挟んだ東3局1本場、先程痛恨の放銃をした石渡がヤミで白鳥から7,700は8,000を召し取り、先程の放銃を帳消しに。

三万四万五万五万六万一索一索二索二索三索三索三筒三筒  ロン四万  ドラ三筒

放銃した白鳥は七万が雀頭の二万五万待ち。
この放銃で白鳥は集中力が切れてしまったか、続く東4局に痛恨のミスが出る。
白鳥9巡目、

一万二万三万三索三索三索四索四索三筒四筒五筒北北  ドラ北

この手をヤミに構える。10巡目ツモ五筒で打四索としテンパイを外すと、13巡目、ツモってきたのは無情にもドラの北。アガリ逃しが目に見える形となってしまった白鳥は、そのまま二筒五筒待ちでリーチを宣言する。当然流局。

このミスを引きずってしまったのか、南1局2本場、前田のリーチに突っ込んでしまった白鳥。

二万二万八索八索八索二筒二筒二筒四筒四筒七筒七筒七筒  リーチ  ロン四筒  ドラ四索

山にまだ残っていただけに、白鳥が放銃しなければ結果はどうなっていたかわからないが、事実上この放銃によって白鳥の戦いに幕が降りてしまった。

スタイルチェンジして臨んだ今期の白鳥の安定感は、勝又の陰に隠れながらも十分に持ち味を発揮していた。Aリーグ最年少である白鳥はこの悔しさと経験をバネに、来期の活躍に期待したいところだ。

これで事実上前田と石渡の争いになった。
石渡はオーラス、

一万二万三万五万六万七万七索八索九索二筒三筒六筒六筒  リーチ  ロン一筒  ドラ六筒

この7,700を勝又からアガリ、2着を死守。
この結果、前田+153.3P、石渡+130.7Pと22.6P差。残す半荘は後2回。

迎えた3回戦、白鳥のリーチを受けた前田が勝又の8,000に飛び込むと、東4局、親番の石渡が、

七万七万二索三索四索五索六索六索七索七索  暗カン牌の背二万 上向き二万 上向き牌の背  リーチ  ツモ八索  ドラ白

2,600オールを引きアガリ、ついに前田を交わしトータル2位に浮上する。
さらに1300オールと加点し、前田を突き離しにかかる石渡。
しかし前田も黙ってはいない。南1局に1,500をアガって迎えた南1局1本場、

五万五万六万七万八万三索四索四索五索五索六索六筒七筒  ロン五筒  ドラ五万

価値ある11,600は11,900をアガリ、ラスを回避。
最終戦を迎え、石渡+150.1P、前田+145.0Pと、僅か5.1P差で残り半荘1回を戦う事となった。

これだけポイント差が詰まれば単純明快。
ほぼ着順勝負で順位が決定することになるのだ。
前田は南家、石渡は西家でゲームが開始される。

東1局、いきなりゲームが動く。
全員に手が入り、開局から手がぶつかり合う事が予想されたが、当たり牌を掴んでしまったのは暫定2位に浮上したばかりの石渡。親の白鳥に12,000を打ち上げ万事休す。

一万一万二万二万三万三万七筒九筒西西発発発  ロン八筒  ドラ七万

この放銃で前田が有利になったかと思えば、まだ勝負はわからない。
石渡→前田の1,500の移動があった次局、今度は前田が石渡に、

三索三索五索六索七索八索八索八索四筒五筒六筒発発  リーチ  ロン発  ドラ七索

5,200は5,500の放銃でまたもや僅差に。
しかし東3局、石渡の親番で勝又が、

一筒一筒一筒三筒三筒三筒八筒八筒南南  ポン中中中  ツモ八筒  ドラ南

4,000・8,000を引きアガリ石渡が親カブリ。
そして南1局1本場、勝利を決定付けるアガリが生まれる。

一万一万一索二索二索三索三索一筒一筒一筒二筒二筒二筒  ロン一索  ドラ一索

この6,400は6,700で前田が一気に石渡を引き離した。
追いかける石渡も、南2局に1,300・2,600を引きアガリ、オーラス2,000・4,000ツモで逆転する所まで追い上げた。さらにオーラス、条件を満たすリーチを放ったものの結果は流局。勝又の優勝、前田の2位で、この2人が来期のA1リーグ昇級の切符を手に入れた。

最後まで追い上げた石渡の粘りは、さすが元A1リーガーといったところか。
来期は念願のA1復帰に向け、今期以上のパフォーマンスを期待したい。

2位昇級は前田。
後半の追い込みは見事としか言いようがない。また私個人としても同郷ということもあり、ぜひA1の舞台で戦ってみたいと思っていただけに、前田との対戦はとても楽しみでもある。

そして優勝した勝又。
安定感は群を抜いており、完全優勝といっても過言ではない力強さに、昇級一期目での鳳凰位決定戦進出も十分に可能であろう。A1でどういった戦い方をするのか、今からワクワクしているファンも多いのではないか。

9回に渡りお伝えしてきたA2リーグレポートもこれが最終回となりました。
拙い文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
また、文字数を大幅にオーバーしてしまっているにも関わらず校正して頂いたHP編集部の皆様にも感謝致します。
来期もどうかAリーグの戦いを『日本プロ麻雀連盟チャンネル』でご覧いただきます様、よろしくお願いいたします。皆さん、良いお年を。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第30期プロリーグ A2 最終節レポート

9ヶ月間に渡るA2リーグがいよいよ最終節を迎える。
今年度の最終節は、『日本プロ麻雀連盟チャンネル』が始まった関係から、対局日が下位卓から順に行われることとなった。
組み合わせは対局順に、
9位・黒沢(▲40.3P)×10位・仁平(▲61.7P)×11位・滝沢(▲81.2P)×12位・金子(▲194.9P)×13位・山田(▲260.6P)
5位・四柳(+80.7P)×6位・山井(▲7.6P)×7位・佐々木(▲17.4P)8位・刀川(▲33.9P)
1位・勝又(+239.3P)×2位・前田(+137.1P)×3位・白鳥(+124.5P)×4位・石渡(+100.4P)
まずは各卓の注目点から。
下位グループではやはり降級争いに注目したいところなのだが、降級ボーダーを争う滝沢と金子の点差が113.7P。いくら直接対決とはいえ、この点差はあまりにも大きい。しかもこの卓は5人打ちの為、金子と滝沢の直接対決は僅か半荘3回。滝沢の守備力を考えてみても、さすがに金子にとっては苦しい1日となりそうだ。
中位グループでは、1人ポイントを持った四柳がどこまでポイントを伸ばせるかに注目が集まる。5位・四柳と2位・前田との差は56.5P。上位陣にプレッシャーを掛ける為には最低でも70Pオーバーのプラスが求められるところ。しかし残りの3人がそう簡単に自由に打たせるはずもなく、四柳には大きな壁が立ちはだかるのではないか。
そして上位グループは単純明快。
首位の勝又が1人抜け出している為、実質の昇級枠は後1つ。
前田、白鳥、石渡の3人のうち、最上位に位置することが昇級の条件となる。また、前週に対局を終えている四柳のポイントが分かるだけに、四柳が加点したとしても3人にとってはわかりやすい戦いになりそうだ。
まずは最初に行なわれた下位グループの対局を振り返ってみよう。
1回戦、仁平の猛攻に巻き込まれた滝沢は少し大きめのマイナスを喫し3着。
対する金子は、粘り込みプラスを堅守。この結果、滝沢と金子のポイントは22.4P縮まり、91.3P差。
この時点では、まだまだ滝沢絶対有利だと誰もが感じていたはずだ。しかし、この後金子の逆襲が始まる。
滝沢が抜け番の2回戦、東3局の親番で大ブレーク。
1人浮きの大トップで+33.4P。滝沢との差57.9P。
そして今日2度目の直接対決。東1局から滝沢と金子がぶつかり合う。
東1局、滝沢、勝負を決めるべく渾身のヤミテンが入る。
七万八万九万三筒四筒五筒六筒七筒八筒白白中中  ドラ中
金子は親番。滝沢がこの手をツモれば、この2人の決着は8割方決まるだろう。
金子が放銃したとなれば滝沢の勝利は決定的だ。
金子の手中には中が1枚。そして金子がポンの発声。中を切ればテンパイなのだが…
金子絶体絶命!ニコ生をご覧になっていた皆さんはきっとそう感じていただろう。
しかし…金子は中を切らなかった。
丁寧にリャンメンターツを払い、放銃を回避。するとこの動きで、滝沢がツモるはずの白が流れ流局。
滝沢にとっては絶好のチャンスを、金子が自身のファインプレーによって食い止めると、親が流れた東2局、滝沢の親番で今度は金子にチャンスが訪れる。
東2局、金子7巡目、金子は迷わずリーチを放つと、
三索四索五索六索六索四筒五筒六筒西西西北北  リーチ  ツモ北  ドラ六筒
高めの自風北を引きアガリ、大きな2,000・4,000。
滝沢に親カブリさせた金子は、このプラスを最後まで守りきり2着をキープ。
逆に滝沢は、このマイナスが重く圧し掛かり痛恨のラス。
これで滝沢と金子の差は34.4P差。
4回戦は金子が抜け番、滝沢との直接対決は最終戦のみとなった。
滝沢としては、金子が抜け番の4回戦をプラスで終えればかなり優位に最終戦を戦える。滝沢もそれは十分に理解しているはずなのだが…他の3者がそう簡単に滝沢を楽にさせないだろう。そう思いながら観戦していると、予想通りにここまでで一番重い展開に。滝沢も容易に顔を上げてしまうわけにはいかない為、終始我慢の展開に。
結果、滝沢は▲2.1Pながら痛恨のラス。
金子との差を24.3P差と、最終戦まで降級枠の行方がわからなくなってしまった。
得点状況をおさらいすると、金子と滝沢がトップラスだった場合、8,400点差で金子が滝沢を上回る。1人浮きであれば6,400点差でOK。トップ3着でも12,400点差でOKということは、かなり現実的な条件差だという事がわかるだろう。
とはいっても、滝沢が絶対有利であることは変わりがない。
滝沢はプラスであれば、金子の条件はかなり厳しくなるのだから。
それぞれの思惑がぶつかりながら、最終戦が始まった。
東1局、いきなり勝負局が訪れる。
親番の金子、4巡目にしていきなり逆転条件を満たす七対子ドラ単騎リーチを放つ。
ツモればもちろん一気に滝沢を逆転だ。
このリーチを受けた滝沢。この日ここまで慎重に歩を進めてきた滝沢が、初めて金子に対し勝負を挑む。
白をポンし、自風の北もポン。一歩も引く気配がない。そして勝負が決まる瞬間が訪れる。
四索五索六索六索七索八索九索  ポン北北北  ポン白白白  ツモ九索  ドラ四筒
普段冷静に対局しているように見える滝沢だが、この時ばかりは顔が紅潮しているように見えたのは気のせいだろうか。金子は千載一遇のチャンスを逃し、滝沢にとっては値千金のアガリをモノにした瞬間、滝沢の残留が確定したのだ。
毎年苦しい残留争いとなるA2リーグだが、今年も最終節まで白熱した戦いを見ることができた。
残留する者と降級したものでは天と地ほどの差があるが、これも勝負の世界に生きる者達の宿命であろう。今期悔しい思いをした選手の、来期の活躍を期待したいものだ。
続いて昇級争いに。
中位グループの注目は四柳がどれだけポイントを伸ばし、上位陣にプレッシャーをかけられるかに焦点が集まった。
四柳が目標とする2位・前田のポイントを上回るには約60P。
最低でも70P以上の上積みをしてプレッシャーを掛けたいところだ。
一口に70Pといっても、この数字をクリアするのはなかなか難しい。
順位点で2万点加点したとしても、素点で5万点以上加点しなければならず、大ブレークの半荘を作り上げなければならない。それと同じくらいに大切な事はマイナスしない事。苦しい時間でも我慢を重ねて失点を減らすことが、浮上のきっかけを掴むことになるのだから。
以上を踏まえると、大きな加点を積み重ねる為には初戦の入り方が非常に大事になってくる。初戦を丁寧に入るか、もしくはエンジン全開で入るか、その辺りは各自の考え方になるわけだが…
そういった意味でも注目した1回戦だったが、上手く戦いに入れたのは佐々木であり、刀川だった。四柳は2人の勢いに押されたのか終始劣勢で、大きくポイントを減らす結果となってしまった。
初戦に大きく沈んでしまった四柳は、2回戦、4回戦とトップを取るものの、ポイントの上積みは21.6P止まり。僅かに石渡のポイントを上回り暫定4位に浮上したものの、A1昇級には極めて厳しい状況で上位卓の結果を待つこととなった。
この結果を受けて、上位グループはどう戦うのか?
四柳がポイントを伸ばせなかった為、焦点は前田のポイントを巡った戦いになることが対局前から予想された。
そして始まった1回戦。
前田を追いかける立場の白鳥が攻める。が、思い通りにポイントを伸ばすことは出来ない。
それでもその姿勢が功を奏したか、前田を抑え込むことには成功し、オーラス1本番を迎えた段階で、石渡36,000、白鳥32,700、勝又28,400、前田22,900。
白鳥としては、このまま前田を抑えてラスにして終えることが出来れば前田に並び、さらにトップに浮上すれば一歩リードとなる大事な局面。
そんな中、ラス目の前田がリーチ。白鳥も同巡テンパイを果たすが…白鳥の選択は勝負を決めに行くリーチ。
しかしその宣言牌は無情にも前田の当たり牌。
三万四万二索三索四索六索七索八索四筒四筒  暗カン牌の背発発牌の背  リーチ  ロン五万
このアガリで、白鳥は原点を割って3着に後退。前田はラスを受け入れたものの、当面のライバルである白鳥のポイントを削ることになったため一安心。
これで漁夫の利を得たのが石渡。
見る人によっては消極的とも取れるほどの慎重な打牌を繰り返し、原点をキープしていたことがプラスに作用した形となった石渡。恐らく石渡の心中は、最終戦までに捲れるポジションに位置することが先決で、ここが勝負所ではないと考えていたのではないか。これがここまで積み重ねてきた石渡の経験値なのだろう。
結果、前田がポイントを減らし石渡の1人浮きで終わったため、前田+126.8P、白鳥+119.4P、石渡+118.4Pと3人が横並びで2回戦を迎えることとなった。
2回戦、勝負を掛ける3人がぶつかる。
東2局、微妙な手順でアガリを逃す形になってしまった白鳥がリーチを放つと、そこに潜んでいたのがトータルトップの勝又。石渡が白鳥の現物であるドラの九索を切ると、
二万二万八万八万二索二索九索一筒一筒四筒四筒五筒五筒  ロン九索  ドラ九索
この放銃で石渡が一歩後退。
前田の1,300オールを挟んだ東3局1本場、先程痛恨の放銃をした石渡がヤミで白鳥から7,700は8,000を召し取り、先程の放銃を帳消しに。
三万四万五万五万六万一索一索二索二索三索三索三筒三筒  ロン四万  ドラ三筒
放銃した白鳥は七万が雀頭の二万五万待ち。
この放銃で白鳥は集中力が切れてしまったか、続く東4局に痛恨のミスが出る。
白鳥9巡目、
一万二万三万三索三索三索四索四索三筒四筒五筒北北  ドラ北
この手をヤミに構える。10巡目ツモ五筒で打四索としテンパイを外すと、13巡目、ツモってきたのは無情にもドラの北。アガリ逃しが目に見える形となってしまった白鳥は、そのまま二筒五筒待ちでリーチを宣言する。当然流局。
このミスを引きずってしまったのか、南1局2本場、前田のリーチに突っ込んでしまった白鳥。
二万二万八索八索八索二筒二筒二筒四筒四筒七筒七筒七筒  リーチ  ロン四筒  ドラ四索
山にまだ残っていただけに、白鳥が放銃しなければ結果はどうなっていたかわからないが、事実上この放銃によって白鳥の戦いに幕が降りてしまった。
スタイルチェンジして臨んだ今期の白鳥の安定感は、勝又の陰に隠れながらも十分に持ち味を発揮していた。Aリーグ最年少である白鳥はこの悔しさと経験をバネに、来期の活躍に期待したいところだ。
これで事実上前田と石渡の争いになった。
石渡はオーラス、
一万二万三万五万六万七万七索八索九索二筒三筒六筒六筒  リーチ  ロン一筒  ドラ六筒
この7,700を勝又からアガリ、2着を死守。
この結果、前田+153.3P、石渡+130.7Pと22.6P差。残す半荘は後2回。
迎えた3回戦、白鳥のリーチを受けた前田が勝又の8,000に飛び込むと、東4局、親番の石渡が、
七万七万二索三索四索五索六索六索七索七索  暗カン牌の背二万 上向き二万 上向き牌の背  リーチ  ツモ八索  ドラ白
2,600オールを引きアガリ、ついに前田を交わしトータル2位に浮上する。
さらに1300オールと加点し、前田を突き離しにかかる石渡。
しかし前田も黙ってはいない。南1局に1,500をアガって迎えた南1局1本場、
五万五万六万七万八万三索四索四索五索五索六索六筒七筒  ロン五筒  ドラ五万
価値ある11,600は11,900をアガリ、ラスを回避。
最終戦を迎え、石渡+150.1P、前田+145.0Pと、僅か5.1P差で残り半荘1回を戦う事となった。
これだけポイント差が詰まれば単純明快。
ほぼ着順勝負で順位が決定することになるのだ。
前田は南家、石渡は西家でゲームが開始される。
東1局、いきなりゲームが動く。
全員に手が入り、開局から手がぶつかり合う事が予想されたが、当たり牌を掴んでしまったのは暫定2位に浮上したばかりの石渡。親の白鳥に12,000を打ち上げ万事休す。
一万一万二万二万三万三万七筒九筒西西発発発  ロン八筒  ドラ七万
この放銃で前田が有利になったかと思えば、まだ勝負はわからない。
石渡→前田の1,500の移動があった次局、今度は前田が石渡に、
三索三索五索六索七索八索八索八索四筒五筒六筒発発  リーチ  ロン発  ドラ七索
5,200は5,500の放銃でまたもや僅差に。
しかし東3局、石渡の親番で勝又が、
一筒一筒一筒三筒三筒三筒八筒八筒南南  ポン中中中  ツモ八筒  ドラ南
4,000・8,000を引きアガリ石渡が親カブリ。
そして南1局1本場、勝利を決定付けるアガリが生まれる。
一万一万一索二索二索三索三索一筒一筒一筒二筒二筒二筒  ロン一索  ドラ一索
この6,400は6,700で前田が一気に石渡を引き離した。
追いかける石渡も、南2局に1,300・2,600を引きアガリ、オーラス2,000・4,000ツモで逆転する所まで追い上げた。さらにオーラス、条件を満たすリーチを放ったものの結果は流局。勝又の優勝、前田の2位で、この2人が来期のA1リーグ昇級の切符を手に入れた。
最後まで追い上げた石渡の粘りは、さすが元A1リーガーといったところか。
来期は念願のA1復帰に向け、今期以上のパフォーマンスを期待したい。
2位昇級は前田。
後半の追い込みは見事としか言いようがない。また私個人としても同郷ということもあり、ぜひA1の舞台で戦ってみたいと思っていただけに、前田との対戦はとても楽しみでもある。
そして優勝した勝又。
安定感は群を抜いており、完全優勝といっても過言ではない力強さに、昇級一期目での鳳凰位決定戦進出も十分に可能であろう。A1でどういった戦い方をするのか、今からワクワクしているファンも多いのではないか。
9回に渡りお伝えしてきたA2リーグレポートもこれが最終回となりました。
拙い文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
また、文字数を大幅にオーバーしてしまっているにも関わらず校正して頂いたHP編集部の皆様にも感謝致します。
来期もどうかAリーグの戦いを『日本プロ麻雀連盟チャンネル』でご覧いただきます様、よろしくお願いいたします。皆さん、良いお年を。

第22回静岡リーグ(プロアマ混合) 第3節レポート

季節はすっかり冬の近づきを感じる頃となった。
体調管理にも一層注意が必要になってくる。
そんな中、第22回静岡リーグも折り返し地点を迎えた。
長いようで短い5節の戦い、この辺りからポイントにも開きが見えてくる。
どういった面子が上位に顔を揃えるのか、早速見ていきたい。

まずは、東京本部より参加の鮎川プロ。この日、+74.7Pでトータルポイントを+118.9Pとし暫定2位となった。鮎川プロは静岡リーグへの参加を継続してくださり、さらに静岡での活躍は目覚しい。静岡プロリーグを優勝し、静岡リーグの優勝にも非常に可能性を感じる。他地区の地方リーグに参加を続ける姿勢にも頭が下がる。

続いて、この日、+78.1Pで暫定3位となったのは、静岡支部の若手徳永プロ。ここ最近は少し自分の麻雀に迷いがあるようにも見え、徳永プロ自身も苦しんでいるように感じたが、今回の静岡リーグはここまでオールプラス。もともと爆発力はあり、成績が安定してくると自然と結果は付いてくるだろう。その時は惜しくも2位となったが、また決勝戦での闘牌を見せてほしい。

続いては、+99.0Pで一気に暫定4位まで躍り出たのは、静岡支部渡辺プロ。長い間、静岡支部を裏で支えてきた渡辺プロ。その持ち前の攻撃力が炸裂した。静岡でも1位、2位を争う門前手役派。勢いに乗ったときの渡辺プロは持ち味が出て、非常に怖い存在となる。

この日を終え、静岡リーグも残すところあと2節となった。
しかし、5節のうちの2節がまだ残っている。徐々にポイントに開きがあるもののまだ誰にでも可能性はある。最後まで諦めず戦ってほしい。
また、決勝に残ること、優勝することだけに価値があるわけではない。
この静岡リーグに参加していることに価値を見出すのは自分自身の取り組み方次第だ。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 土本 伸之 一般 67.6 ▲ 2.3 59.1 125.9
2 越川 清一 プロ 76.4 15.8 0.0 122.4
3 鮎川 卓 プロ 17.4 26.8 74.7 117.3
4 佐藤 あいり プロ ▲ 24.6 88.8 53.5 114.5
5 中 寿文 一般 ▲ 66.4 1.1 148.7 114.5
6 関根 秀介 一般 ▲ 2.4 32.9 4.7 107.8
7 小塚 旭 一般 ▲ 4.8 7.5 70.5 100.8
8 松井 和志 一般 15.9 60.3 ▲ 42.1 85.4
9 徳永 翔 プロ 2.4 27.4 78.1 79.3
10 土屋 幸弘 一般 56.0 13.9 ▲ 18.2 73.9
11 田中 良典 一般 ▲ 45.0 61.5 4.5 66.9
12 望月 雅継 プロ 17.7 17.4 27.5 62.6
13 平野 敬悟 一般 4.2 ▲ 3.4 50.1 51.2
14 北島 武浩 一般 12.1 ▲ 3.7 ▲ 30.2 36.8
15 岡本 和也 プロ 21.5 2.2 3.3 26.2
16 渡辺 洋巳 プロ ▲ 57.7 0.0 99.0 23.4
17 徳山 雄生 一般 24.9 ▲ 48.3 ▲ 2.9 16.4
18 堀 孔明 一般 ▲ 48.6 35.6 ▲ 10.7 14.4
19 松本 千昭 一般 0.0 19.8 26.7 14.1
20 井上 快勝 一般 54.1 ▲ 25.3 ▲ 16.7 12.1
21 坪井 哲也 プロ ▲ 46.4 8.0 23.6 11.6
22 白井 健夫 一般 40.5 1.3 14.5 10.2
23 鈴木 秀幸 プロ ▲ 7.1 36.4 15.5 10.2
24 平田 拓也 一般 27.8 ▲ 0.7 ▲ 17.5 9.1
25 森田 皓太 一般 72.5 ▲ 24.4 19.3 7.9
26 高橋 孝基 一般 55.2 ▲ 14.5 ▲ 47.5 5.7
27 平岡 理恵 プロ ▲ 20.5 ▲ 22.7 ▲ 44.7 0.0
28 杉村 泰治 プロ 0.0 ▲ 12.9 31.5 ▲ 0.9
29 石原 将樹 プロ 28.0 0.9 ▲ 1.7 ▲ 3.1
30 太田 昌樹 プロ ▲ 32.6 ▲ 5.0 ▲ 10.5 ▲ 8.4
31 坂本 彰光 一般 ▲ 35.4 36.8 8.8 ▲ 15.5
32 鈴木 雅人 プロ ▲ 67.4 29.2 31.9 ▲ 30.5
33 鈴木 郁孝 プロ ▲ 28.7 62.2 ▲ 21.2 ▲ 35.3
34 朝比奈 諒 プロ ▲ 7.9 ▲ 60.1 32.1 ▲ 35.9
35 浜田 修 一般 ▲ 26.1 0.0 0.0 ▲ 40.7
36 福井 弘人 一般 ▲ 15.0 2.5 ▲ 38.2 ▲ 49.6
37 竹内 仁 一般 13.4 ▲ 6.6 ▲ 41.1 ▲ 53.2
38 伊藤 真 一般 ▲ 18.7 0.0 ▲ 37.7 ▲ 65.4
39 釣谷 慶次 一般 ▲ 8.5 25.1 ▲ 49.2 ▲ 68.3
40 舟橋 晃 一般 ▲ 32.2 2.9 ▲ 52.1 ▲ 81.4
41 本田 真之 一般 ▲ 0.4 ▲ 10.6 ▲ 48.9 ▲ 96.1
42 鷲見 隼人 プロ ▲ 36.8 0.7 ▲ 37.8 ▲ 112.3
43 大橋 義一 一般 ▲ 63.1 ▲ 92.8 33.7 ▲ 114.5
44 村瀬 光佳 一般 ▲ 42.2 ▲ 47.7 0.0 ▲ 116.4
45 源馬 健太 一般 ▲ 42.7 ▲ 7.4 ▲ 72.0 ▲ 159.7
46 冨永 直弘  一般 ▲ 73.9 ▲ 89.0 ▲ 49.3 ▲ 212.2
47 大須賀隆秀 一般 ▲ 155.3 ▲ 74.9 6.1 ▲ 222.9

静岡プロリーグ レポート/第22回静岡リーグ(プロアマ混合) 第3節レポート

季節はすっかり冬の近づきを感じる頃となった。
体調管理にも一層注意が必要になってくる。
そんな中、第22回静岡リーグも折り返し地点を迎えた。
長いようで短い5節の戦い、この辺りからポイントにも開きが見えてくる。
どういった面子が上位に顔を揃えるのか、早速見ていきたい。
まずは、東京本部より参加の鮎川プロ。この日、+74.7Pでトータルポイントを+118.9Pとし暫定2位となった。鮎川プロは静岡リーグへの参加を継続してくださり、さらに静岡での活躍は目覚しい。静岡プロリーグを優勝し、静岡リーグの優勝にも非常に可能性を感じる。他地区の地方リーグに参加を続ける姿勢にも頭が下がる。
続いて、この日、+78.1Pで暫定3位となったのは、静岡支部の若手徳永プロ。ここ最近は少し自分の麻雀に迷いがあるようにも見え、徳永プロ自身も苦しんでいるように感じたが、今回の静岡リーグはここまでオールプラス。もともと爆発力はあり、成績が安定してくると自然と結果は付いてくるだろう。その時は惜しくも2位となったが、また決勝戦での闘牌を見せてほしい。
続いては、+99.0Pで一気に暫定4位まで躍り出たのは、静岡支部渡辺プロ。長い間、静岡支部を裏で支えてきた渡辺プロ。その持ち前の攻撃力が炸裂した。静岡でも1位、2位を争う門前手役派。勢いに乗ったときの渡辺プロは持ち味が出て、非常に怖い存在となる。
この日を終え、静岡リーグも残すところあと2節となった。
しかし、5節のうちの2節がまだ残っている。徐々にポイントに開きがあるもののまだ誰にでも可能性はある。最後まで諦めず戦ってほしい。
また、決勝に残ること、優勝することだけに価値があるわけではない。
この静岡リーグに参加していることに価値を見出すのは自分自身の取り組み方次第だ。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 土本 伸之 一般 67.6 ▲ 2.3 59.1 125.9
2 越川 清一 プロ 76.4 15.8 0.0 122.4
3 鮎川 卓 プロ 17.4 26.8 74.7 117.3
4 佐藤 あいり プロ ▲ 24.6 88.8 53.5 114.5
5 中 寿文 一般 ▲ 66.4 1.1 148.7 114.5
6 関根 秀介 一般 ▲ 2.4 32.9 4.7 107.8
7 小塚 旭 一般 ▲ 4.8 7.5 70.5 100.8
8 松井 和志 一般 15.9 60.3 ▲ 42.1 85.4
9 徳永 翔 プロ 2.4 27.4 78.1 79.3
10 土屋 幸弘 一般 56.0 13.9 ▲ 18.2 73.9
11 田中 良典 一般 ▲ 45.0 61.5 4.5 66.9
12 望月 雅継 プロ 17.7 17.4 27.5 62.6
13 平野 敬悟 一般 4.2 ▲ 3.4 50.1 51.2
14 北島 武浩 一般 12.1 ▲ 3.7 ▲ 30.2 36.8
15 岡本 和也 プロ 21.5 2.2 3.3 26.2
16 渡辺 洋巳 プロ ▲ 57.7 0.0 99.0 23.4
17 徳山 雄生 一般 24.9 ▲ 48.3 ▲ 2.9 16.4
18 堀 孔明 一般 ▲ 48.6 35.6 ▲ 10.7 14.4
19 松本 千昭 一般 0.0 19.8 26.7 14.1
20 井上 快勝 一般 54.1 ▲ 25.3 ▲ 16.7 12.1
21 坪井 哲也 プロ ▲ 46.4 8.0 23.6 11.6
22 白井 健夫 一般 40.5 1.3 14.5 10.2
23 鈴木 秀幸 プロ ▲ 7.1 36.4 15.5 10.2
24 平田 拓也 一般 27.8 ▲ 0.7 ▲ 17.5 9.1
25 森田 皓太 一般 72.5 ▲ 24.4 19.3 7.9
26 高橋 孝基 一般 55.2 ▲ 14.5 ▲ 47.5 5.7
27 平岡 理恵 プロ ▲ 20.5 ▲ 22.7 ▲ 44.7 0.0
28 杉村 泰治 プロ 0.0 ▲ 12.9 31.5 ▲ 0.9
29 石原 将樹 プロ 28.0 0.9 ▲ 1.7 ▲ 3.1
30 太田 昌樹 プロ ▲ 32.6 ▲ 5.0 ▲ 10.5 ▲ 8.4
31 坂本 彰光 一般 ▲ 35.4 36.8 8.8 ▲ 15.5
32 鈴木 雅人 プロ ▲ 67.4 29.2 31.9 ▲ 30.5
33 鈴木 郁孝 プロ ▲ 28.7 62.2 ▲ 21.2 ▲ 35.3
34 朝比奈 諒 プロ ▲ 7.9 ▲ 60.1 32.1 ▲ 35.9
35 浜田 修 一般 ▲ 26.1 0.0 0.0 ▲ 40.7
36 福井 弘人 一般 ▲ 15.0 2.5 ▲ 38.2 ▲ 49.6
37 竹内 仁 一般 13.4 ▲ 6.6 ▲ 41.1 ▲ 53.2
38 伊藤 真 一般 ▲ 18.7 0.0 ▲ 37.7 ▲ 65.4
39 釣谷 慶次 一般 ▲ 8.5 25.1 ▲ 49.2 ▲ 68.3
40 舟橋 晃 一般 ▲ 32.2 2.9 ▲ 52.1 ▲ 81.4
41 本田 真之 一般 ▲ 0.4 ▲ 10.6 ▲ 48.9 ▲ 96.1
42 鷲見 隼人 プロ ▲ 36.8 0.7 ▲ 37.8 ▲ 112.3
43 大橋 義一 一般 ▲ 63.1 ▲ 92.8 33.7 ▲ 114.5
44 村瀬 光佳 一般 ▲ 42.2 ▲ 47.7 0.0 ▲ 116.4
45 源馬 健太 一般 ▲ 42.7 ▲ 7.4 ▲ 72.0 ▲ 159.7
46 冨永 直弘  一般 ▲ 73.9 ▲ 89.0 ▲ 49.3 ▲ 212.2
47 大須賀隆秀 一般 ▲ 155.3 ▲ 74.9 6.1 ▲ 222.9

第101回:瀬戸熊 直樹

瀬戸熊直樹(せとくまなおき、1970年8月27日 )は、競技麻雀のプロ雀士。
千葉県勝浦市出身。血液型O型。日本プロ麻雀連盟所属(現在、同団体内での段位は八段)。
愛称は「卓上の暴君」。攻めを重視した重厚な雀風。猛連荘をかけることが多く、連荘のかかっている間は「クマクマタイム(KKT)」と呼ばれる。

今更瀬戸熊先輩のプロフィールを紹介したいわけではない。この文書は最近になってウィキペディアに登場した彼の紹介文で、彼をもっとたくさんの人に知って欲しい誰かが書き込んだのであろう。
もちろん、童瞳の紹介文は書き込まれていません・・・汗

そんな彼の肩書は鳳凰位兼十段位。
今年の年始に鳳凰位を奪還。さらに晩秋に十段位3連覇を飾った。
今では絶対王者とも呼ばれる彼。そんな彼はいったいどういう人間で、今何を思うか。

という事で、インタビュアーの童瞳が根ほり葉ほり聞いてきました☆
パンダと熊の楽しいトークをお楽しみください☆

12月初め新宿某所にて

101

童瞳 「じゃ録音を♪」

瀬戸熊「こんな近くにレコーダー置かなくても、そっちからでも十分録音できるよね。汗」

童瞳 「はっきりと録音しないと!」

瀬戸熊「そんなに張り切って、何に使うの?汗」

童瞳 「なんかNGワードでたら、そこだけ切り取ってパソコンに保存する。にっこり」

瀬戸熊「勘弁してください・・・汗」

いつものコントのような感じで、インタビューを始めた私達。

童瞳 「十段位3連覇おめでとうございまーす。棒読み」

瀬戸熊「そういうのなしでいいよ・・・汗」

童瞳 「では、早速!3連覇の感想を教えてください。」

瀬戸熊「鳳凰位もそうなんだけど、終わった直後はあまり実感がないんだよね。いつものパターンで、うれしさよりも今はほっとした気持ちだけかな」

童瞳 「全力出し切ったから?」

瀬戸熊「そうだね、やっている時はそんなに感じないんだけど、終わってみると、かなり疲れを感じるし、実際、トータルで何十時間も神経を張りつめて戦っているからね、今回はウェスト10センチ、体重は5キロ近くも落ちたよ、勝ったって感じる体力すら残ってないね」

童瞳 「そんなに変わるんですか?タイトル戦の決勝やりたいな・・・」

瀬戸熊「痩せるため!?まずは腕を磨こうね!!!」

童瞳 「はぁ・・・童瞳は強いと思うけどな・・・」

瀬戸熊「トンちゃん、今何リーグ?」

童瞳 「D1☆」

瀬戸熊「・・・」ため息

童瞳 「なんっすか・・・」

瀬戸熊「ストレート昇級するか、特昇を勝ってから言おうよ」

童瞳 「はひ・・・」かなり図星

瀬戸熊「どうぞ次の質問を。笑」

童瞳 「3連覇した今、一番したい事は?」

瀬戸熊「1日フリータイムを頂いて、ボーっとしたいかな」

童瞳 「ボーっと?具体的にはどんな事をされますか?」

瀬戸熊「うーん、そうだね、めっちゃ早起きして、貯めた録画番組を好きなもの1、2本見て、ベル子ちゃんに会いに行って、きりの良いとこで切り上げて、お菓子のまちおかでお菓子をおとな買いして帰って、ボリボリ食べながら、さらに録画を見る」 
{ベル子ちゃんとは地元のパチンコ屋、性別は女性という設定らしい。笑}

童瞳 「・・・これ・・・書きますからね・・・笑」

瀬戸熊「まじかよ。笑」

童瞳 「だって、今のワクワクした答え方からして、本当の事でしょう?なら、ファンの方々にぜひ知ってもらいたいです。」

瀬戸熊「一理ある・・・汗」

童瞳 「26期より後の連盟世代って、瀬戸熊さんが常にタイトルホルダーで、強いというイメージしかなくて、3連覇した今では絶対王者って呼ばれるようになったし、ご自身ではどう思っていますか?ぶっちゃけトークでお願いします!優等生回答は却下するからね」

瀬戸熊「自分の事は全然そんな風には思ってなくて・・・」

童瞳 「『本当に?』間髪入れずにツッコんでしまった・・・汗」

瀬戸熊「まだまだ僕が理想とする麻雀ではないからね。確かに昔と比べたら凄く成長はしたとは思うけど・・・」

童瞳 「成長するために、どんな努力をされてきたんですか?」

瀬戸熊「うーん、色々直したね・・・今でも直し続けている事があって、A2からA1に上がるのに5年かかった、その理由は我慢が効かない場面が多かったから。その頃から日常生活まで工夫して、本当の意味での我慢ができるよう訓練してきた、まだまだだけどね。」

童瞳 「もっと具体的にお願いします!」

瀬戸熊「麻雀でいうと、絶対に打っちゃいけない局面があって、その時はどんなに手が入っていても、打たないと決めた牌を絶対に打たないとか、相手に対して向かっていっている時の恐怖心に対する我慢とか、簡単にいうと胆力かな・・・日常では、お小遣いがない時はベル子ちゃんに会いに行かないとか?それでも行きたい時は、大蔵省にお小遣いの前借をして行っちゃうけどね。笑」

童瞳 「せっかくいい話聞いたのに・・・日常は全然我慢してないみたいですね。笑」

瀬戸熊「だから、まだまだなんだよ。笑」

101

童瞳 「私が下手だからそう思うのかもしれないけど、我慢するのって、自分らしさを失わないですか?」

瀬戸熊「考え方が逆で、自分らしさを出すために徹底的に我慢をする、自分の100%のパフォーマンスをするための我慢だよ。」

童瞳 「矛盾はしてないんですね・・・」

瀬戸熊「長所を消せとは言ってない、短所を直せってだけだから、短所が減ることによって、長所は生かされるしね」

童瞳 「なるほど!!!」

瀬戸熊「もちろんそれは簡単ではない。僕は究極の負けず嫌いだから、自分の好きなものにおいてはどんな努力でもする。寝る間も惜しんで牌譜をみたり、見ることができる映像対局はすべてチェックしたり、暇さえあれば麻雀の事しか考えない自分が常にいるね」

童瞳 「そんなに麻雀が好きなんですか?仕事にすると好きじゃなくなる方が多いと聞くんですが」

瀬戸熊「いつも言っているけど、僕は麻雀の職人になりたい。麻雀さえ極められればいい!ようは、ただの麻雀オタクだよ。笑」

童瞳 「あっ、専門家ですね!笑」

瀬戸熊「そう、麻雀以外は何もできない。笑 あっ、しない。笑」

童瞳 「瀬戸熊さんは試合に負けるとどうなるんですか?よく私には『勝って泣け』って言うんじゃないですか?ご自身は?」

瀬戸熊「最初に鳳凰位と十段位をとれなかった2つの負けは、僕にとってすごい財産になった。今だから言えるけどね・・・その時は本当に何日も何日も寝られなくて、やっと寝られても、夢にまで出てきて、毎回うなされて起きて・・・あーやっちゃったー!俺やっちゃったーって叫ぶ。笑」

童瞳 「夜中にいきなり叫ばれたらびっくりしますよ・・・奥さん大変ですね・・・笑」

瀬戸熊「妻はもう慣れっこだから。笑」

童瞳 「その失敗からはどうやって立ち直ったんですか?格好悪くても教えてください。笑」

瀬戸熊「僕はもうね・・・その屈辱感をとにかく早く消したいと思っていたね。自分を早く取り戻したいというか、そのタイトルを目指している事によって、会社は辞めるわ、周りに迷惑はかけるわ、めちゃくちゃやってきたから、もう引き返せなくなっちゃったんだよね、もう成功するしかない。けど、タイトルとった今は、まだまだ成功したと思わないんだよね。」

童瞳 「なんでですか?普通なら天狗になってもおかしくないと思いますよ?」

瀬戸熊「麻雀って、突き詰めると結局、禅問答のように、自分の追い求める形にたどり着けるかどうかで、タイトルの1つ1つは、自分がやってきた事が正しいかどうか証明するにすぎないと同時に、それを世の人に証明するには結果を出し続けなければいけないと思うから。」

童瞳 「終点のないレースですね・・・」

瀬戸熊「生きている間に真理にたどり着けるかどうかはわからないけど、かなり近いところまで行けば、そのイズムを引き継いでくれた後世の者達が、真理まで辿りつけるかもしれない。生きているうちは真理に向かって走り続けたいんだよね。本当の成功は真理にたどり着く事だと思うから。そのために必要なのが究極な戦いの場所で、鳳凰戦であり十段戦である。そこが一番僕を成長させてくれる場所だと思うから。」

そう語る瀬戸熊先輩の表情は、なんとも形容しがたい幸福感が漂っていた。
「この麻雀打ちは、ただただ麻雀が好きなんだ」と素直に感じたと同時に、先ほど本気ではないにしても、軽々しく「強い」って言葉を口にした自分が恥ずかしかった。彼の強さの要因の1つは、子供のような純真さと学者のような底なしの探究心にあった。

童瞳 「瀬戸熊さんって、常にご両親や奥さんに恩返しをしないとって言っていますね、そのためにもタイトルを取り続けたいのですね?」

瀬戸熊「家族のほっとした顔を見るのはうれしいからね。迷惑もたくさんかけているから。負けると、腫物に触るみたいに接してくるのが嫌でさあ、かといって、ガツンと言われると、そんな事わかってんだよーって逆切れするんだよね。笑 そうなっちゃう自分が嫌だし、勝てば次の日フリータイムでベル子ちゃんと遊べるし♪」

童瞳 「案外単純なんですね。笑 でも身近な方達は瀬戸熊さんが最大の努力をして、瀬戸熊さんらしく負ければ、何も言わないじゃないですか?」

瀬戸熊「それね、最近思うんだけど、自分らしく負けるって難しいよね。勝った時は、自分で言うのもなんだけど、勝ちに偶然はあるけど勝因なしっていうぐらい、勝った時は大体自分らしく打てていると思う。ベストパフォーマンスで打って、勝てなかった事は今のところあまりないかな。負ける時はちゃんとした理由がある。将来的には、勝っても負けても、“瀬戸熊らしかった”、“素晴らしかった”って言われるようなプレイヤーになりたい、小島先生のようにね。」

瀬戸熊「十段戦の話あまりしてないね、これでいいの?」

童瞳 「ばっちりです☆」

どんなにきれいにまとめた文章よりも、きっと皆さんが一番知りたいのは瀬戸熊先輩のストレートな言葉に違いないから。
勝ってなお麻雀を求める、「まだ、強くなんかない・・・」瀬戸熊直樹がそう思う限り、卓上の暴君は存在し続けると信じます。

プロ雀士インタビュー/第101回:瀬戸熊 直樹

瀬戸熊直樹(せとくまなおき、1970年8月27日 )は、競技麻雀のプロ雀士。
千葉県勝浦市出身。血液型O型。日本プロ麻雀連盟所属(現在、同団体内での段位は八段)。
愛称は「卓上の暴君」。攻めを重視した重厚な雀風。猛連荘をかけることが多く、連荘のかかっている間は「クマクマタイム(KKT)」と呼ばれる。
今更瀬戸熊先輩のプロフィールを紹介したいわけではない。この文書は最近になってウィキペディアに登場した彼の紹介文で、彼をもっとたくさんの人に知って欲しい誰かが書き込んだのであろう。
もちろん、童瞳の紹介文は書き込まれていません・・・汗
そんな彼の肩書は鳳凰位兼十段位。
今年の年始に鳳凰位を奪還。さらに晩秋に十段位3連覇を飾った。
今では絶対王者とも呼ばれる彼。そんな彼はいったいどういう人間で、今何を思うか。
という事で、インタビュアーの童瞳が根ほり葉ほり聞いてきました☆
パンダと熊の楽しいトークをお楽しみください☆
12月初め新宿某所にて
101
童瞳 「じゃ録音を♪」
瀬戸熊「こんな近くにレコーダー置かなくても、そっちからでも十分録音できるよね。汗」
童瞳 「はっきりと録音しないと!」
瀬戸熊「そんなに張り切って、何に使うの?汗」
童瞳 「なんかNGワードでたら、そこだけ切り取ってパソコンに保存する。にっこり」
瀬戸熊「勘弁してください・・・汗」
いつものコントのような感じで、インタビューを始めた私達。
童瞳 「十段位3連覇おめでとうございまーす。棒読み」
瀬戸熊「そういうのなしでいいよ・・・汗」
童瞳 「では、早速!3連覇の感想を教えてください。」
瀬戸熊「鳳凰位もそうなんだけど、終わった直後はあまり実感がないんだよね。いつものパターンで、うれしさよりも今はほっとした気持ちだけかな」
童瞳 「全力出し切ったから?」
瀬戸熊「そうだね、やっている時はそんなに感じないんだけど、終わってみると、かなり疲れを感じるし、実際、トータルで何十時間も神経を張りつめて戦っているからね、今回はウェスト10センチ、体重は5キロ近くも落ちたよ、勝ったって感じる体力すら残ってないね」
童瞳 「そんなに変わるんですか?タイトル戦の決勝やりたいな・・・」
瀬戸熊「痩せるため!?まずは腕を磨こうね!!!」
童瞳 「はぁ・・・童瞳は強いと思うけどな・・・」
瀬戸熊「トンちゃん、今何リーグ?」
童瞳 「D1☆」
瀬戸熊「・・・」ため息
童瞳 「なんっすか・・・」
瀬戸熊「ストレート昇級するか、特昇を勝ってから言おうよ」
童瞳 「はひ・・・」かなり図星
瀬戸熊「どうぞ次の質問を。笑」
童瞳 「3連覇した今、一番したい事は?」
瀬戸熊「1日フリータイムを頂いて、ボーっとしたいかな」
童瞳 「ボーっと?具体的にはどんな事をされますか?」
瀬戸熊「うーん、そうだね、めっちゃ早起きして、貯めた録画番組を好きなもの1、2本見て、ベル子ちゃんに会いに行って、きりの良いとこで切り上げて、お菓子のまちおかでお菓子をおとな買いして帰って、ボリボリ食べながら、さらに録画を見る」 
{ベル子ちゃんとは地元のパチンコ屋、性別は女性という設定らしい。笑}
童瞳 「・・・これ・・・書きますからね・・・笑」
瀬戸熊「まじかよ。笑」
童瞳 「だって、今のワクワクした答え方からして、本当の事でしょう?なら、ファンの方々にぜひ知ってもらいたいです。」
瀬戸熊「一理ある・・・汗」
童瞳 「26期より後の連盟世代って、瀬戸熊さんが常にタイトルホルダーで、強いというイメージしかなくて、3連覇した今では絶対王者って呼ばれるようになったし、ご自身ではどう思っていますか?ぶっちゃけトークでお願いします!優等生回答は却下するからね」
瀬戸熊「自分の事は全然そんな風には思ってなくて・・・」
童瞳 「『本当に?』間髪入れずにツッコんでしまった・・・汗」
瀬戸熊「まだまだ僕が理想とする麻雀ではないからね。確かに昔と比べたら凄く成長はしたとは思うけど・・・」
童瞳 「成長するために、どんな努力をされてきたんですか?」
瀬戸熊「うーん、色々直したね・・・今でも直し続けている事があって、A2からA1に上がるのに5年かかった、その理由は我慢が効かない場面が多かったから。その頃から日常生活まで工夫して、本当の意味での我慢ができるよう訓練してきた、まだまだだけどね。」
童瞳 「もっと具体的にお願いします!」
瀬戸熊「麻雀でいうと、絶対に打っちゃいけない局面があって、その時はどんなに手が入っていても、打たないと決めた牌を絶対に打たないとか、相手に対して向かっていっている時の恐怖心に対する我慢とか、簡単にいうと胆力かな・・・日常では、お小遣いがない時はベル子ちゃんに会いに行かないとか?それでも行きたい時は、大蔵省にお小遣いの前借をして行っちゃうけどね。笑」
童瞳 「せっかくいい話聞いたのに・・・日常は全然我慢してないみたいですね。笑」
瀬戸熊「だから、まだまだなんだよ。笑」
101
童瞳 「私が下手だからそう思うのかもしれないけど、我慢するのって、自分らしさを失わないですか?」
瀬戸熊「考え方が逆で、自分らしさを出すために徹底的に我慢をする、自分の100%のパフォーマンスをするための我慢だよ。」
童瞳 「矛盾はしてないんですね・・・」
瀬戸熊「長所を消せとは言ってない、短所を直せってだけだから、短所が減ることによって、長所は生かされるしね」
童瞳 「なるほど!!!」
瀬戸熊「もちろんそれは簡単ではない。僕は究極の負けず嫌いだから、自分の好きなものにおいてはどんな努力でもする。寝る間も惜しんで牌譜をみたり、見ることができる映像対局はすべてチェックしたり、暇さえあれば麻雀の事しか考えない自分が常にいるね」
童瞳 「そんなに麻雀が好きなんですか?仕事にすると好きじゃなくなる方が多いと聞くんですが」
瀬戸熊「いつも言っているけど、僕は麻雀の職人になりたい。麻雀さえ極められればいい!ようは、ただの麻雀オタクだよ。笑」
童瞳 「あっ、専門家ですね!笑」
瀬戸熊「そう、麻雀以外は何もできない。笑 あっ、しない。笑」
童瞳 「瀬戸熊さんは試合に負けるとどうなるんですか?よく私には『勝って泣け』って言うんじゃないですか?ご自身は?」
瀬戸熊「最初に鳳凰位と十段位をとれなかった2つの負けは、僕にとってすごい財産になった。今だから言えるけどね・・・その時は本当に何日も何日も寝られなくて、やっと寝られても、夢にまで出てきて、毎回うなされて起きて・・・あーやっちゃったー!俺やっちゃったーって叫ぶ。笑」
童瞳 「夜中にいきなり叫ばれたらびっくりしますよ・・・奥さん大変ですね・・・笑」
瀬戸熊「妻はもう慣れっこだから。笑」
童瞳 「その失敗からはどうやって立ち直ったんですか?格好悪くても教えてください。笑」
瀬戸熊「僕はもうね・・・その屈辱感をとにかく早く消したいと思っていたね。自分を早く取り戻したいというか、そのタイトルを目指している事によって、会社は辞めるわ、周りに迷惑はかけるわ、めちゃくちゃやってきたから、もう引き返せなくなっちゃったんだよね、もう成功するしかない。けど、タイトルとった今は、まだまだ成功したと思わないんだよね。」
童瞳 「なんでですか?普通なら天狗になってもおかしくないと思いますよ?」
瀬戸熊「麻雀って、突き詰めると結局、禅問答のように、自分の追い求める形にたどり着けるかどうかで、タイトルの1つ1つは、自分がやってきた事が正しいかどうか証明するにすぎないと同時に、それを世の人に証明するには結果を出し続けなければいけないと思うから。」
童瞳 「終点のないレースですね・・・」
瀬戸熊「生きている間に真理にたどり着けるかどうかはわからないけど、かなり近いところまで行けば、そのイズムを引き継いでくれた後世の者達が、真理まで辿りつけるかもしれない。生きているうちは真理に向かって走り続けたいんだよね。本当の成功は真理にたどり着く事だと思うから。そのために必要なのが究極な戦いの場所で、鳳凰戦であり十段戦である。そこが一番僕を成長させてくれる場所だと思うから。」
そう語る瀬戸熊先輩の表情は、なんとも形容しがたい幸福感が漂っていた。
「この麻雀打ちは、ただただ麻雀が好きなんだ」と素直に感じたと同時に、先ほど本気ではないにしても、軽々しく「強い」って言葉を口にした自分が恥ずかしかった。彼の強さの要因の1つは、子供のような純真さと学者のような底なしの探究心にあった。
童瞳 「瀬戸熊さんって、常にご両親や奥さんに恩返しをしないとって言っていますね、そのためにもタイトルを取り続けたいのですね?」
瀬戸熊「家族のほっとした顔を見るのはうれしいからね。迷惑もたくさんかけているから。負けると、腫物に触るみたいに接してくるのが嫌でさあ、かといって、ガツンと言われると、そんな事わかってんだよーって逆切れするんだよね。笑 そうなっちゃう自分が嫌だし、勝てば次の日フリータイムでベル子ちゃんと遊べるし♪」
童瞳 「案外単純なんですね。笑 でも身近な方達は瀬戸熊さんが最大の努力をして、瀬戸熊さんらしく負ければ、何も言わないじゃないですか?」
瀬戸熊「それね、最近思うんだけど、自分らしく負けるって難しいよね。勝った時は、自分で言うのもなんだけど、勝ちに偶然はあるけど勝因なしっていうぐらい、勝った時は大体自分らしく打てていると思う。ベストパフォーマンスで打って、勝てなかった事は今のところあまりないかな。負ける時はちゃんとした理由がある。将来的には、勝っても負けても、“瀬戸熊らしかった”、“素晴らしかった”って言われるようなプレイヤーになりたい、小島先生のようにね。」
瀬戸熊「十段戦の話あまりしてないね、これでいいの?」
童瞳 「ばっちりです☆」
どんなにきれいにまとめた文章よりも、きっと皆さんが一番知りたいのは瀬戸熊先輩のストレートな言葉に違いないから。
勝ってなお麻雀を求める、「まだ、強くなんかない・・・」瀬戸熊直樹がそう思う限り、卓上の暴君は存在し続けると信じます。

第22期中部プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグレポート:杉浦貴紀

以前紹介したように、最終節は戦略目標の総仕上げです。
プロリーグの日程と重なったため、この日の組み合わせは以下の通り。

1卓(日下・佐藤・杉浦・山田)
2卓(毛受・掛水・樋口・木村)

この日、決勝戦の可能性が現実的であったのは山田1人でした。
その山田がプラスを伸ばし、決勝の切符を手にしました。
1回戦こそラスであったものの、以降、巻き返しての+34.2Pで4位通過です。
若干、攻めに寄り過ぎている感じはありましたが、仮にそれが悪い方に傾いていたとしても、
山田自身には害がありません。
ポイントを盾に、目一杯攻めることが可能になるのです。
これが、「自分にとって優位な状況を作る」ということです。
山田を含めた決勝進出者の紹介をしたいと思います。
決勝進出者は以下の通り。

1位通過 森下剛任
2位通過 伊藤鉄也
3位通過 三戸亮祐
4位通過 山田優駿

各選手に自分以外に注目する選手や、麻雀スタイル、意気込み等を聞いてみました。
注目を集めているのが、森下です。
森下は中部プロリーグでは初の決勝戦ですが、先の王位戦において優勝を収めていることが特に注目を集めた要因であると考えます。
麻雀スタイルに関しては、バランス型の伊藤に、攻撃寄りのバランス型の森下、面前リーチで踏み込みの深い三戸と、面前3人に対し、仕掛けを多用する山田がどう戦うかがポイントになると思います。
対応する側としても、先手を意識してスピード感があることを演出する山田に対し、どのように押し返すかが注目です。
私の勝手な予想ではありますが、今回注目するのは山田です。
最後に各選手の意気込みを紹介したいと思いますが、各選手に話を聞いた際に、山田から送られてきたのは凄まじい長文のメールでした。
対戦相手一人一人に対する思いから、山田自身の麻雀観や意気込み等、「凄まじい」という表現が決して大げさではないものでした。
そこに、今回の決勝戦に賭ける山田の想いを感じた為です。
とても掲載できる量ではなかったので、山田に関しては一部を抜粋していますが、
各選手の意気込みです。

森下「中部の決勝は初めてだが、これまでの決勝の経験を活かして優勝したい。」

伊藤「毎回思っていることだが、結果を残したい。局面を支配することに重点を置いているので、自分の有利な状況に対局を進められれば勝機はある。」

三戸「3年以上優勝していないので何としても優勝したいと思います。ここしばらく落ちていた調子が戻ってきているので良いパフォーマンスを見せられると思います。」

山田「今回の決勝戦でも徹底して先手を取って、相手に決して楽な麻雀をさせないようにしたい。」

決勝戦は1月19日(日)です。
半年間、お付き合い下さりありがとうございました。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 森下 剛任 8.0 ▲ 22.2 61.7 91.9 49.5 188.9
2 伊藤 鉄也 39.8 68.7 24.8 ▲ 14.6 26.1 144.8
3 三戸 亮祐 ▲ 52.9 20.4 27.2 80.4 58.2 133.3
4 山田 優駿 39.8 62.8 ▲ 30.2 19.9 34.2 126.5
5 太田 充 14.3 10.7 71.6 47.7 ▲ 54.0 90.3
6 古川 孝次 46.2 17.0 41.1 30.8 ▲ 46.3 88.8
7 樋口 新 ▲ 1.2 ▲ 23.8 ▲ 58.7 91.2 ▲ 11.5 ▲ 4.0
8 寺戸 孝志 ▲ 30.5 ▲ 46.6 64.8 ▲ 46.6 13.9 ▲ 45.0
9 日下 健司 ▲ 54.6 ▲ 24.0 ▲ 2.9 ▲ 8.4 36.3 ▲ 53.6
10 佐藤 あいり 61.9 ▲ 4.5 ▲ 54.8 ▲ 7.4 ▲ 65.2 ▲ 70.0
11 鈴木 基芳 ▲ 65.3 11.3 ▲ 8.0 ▲ 0.3 ▲ 9.4 ▲ 71.7
12 木村 東平 3.1 ▲ 7.1 ▲ 75.7 ▲ 69.9 74.9 ▲ 74.7
13 毛受 俊 21.5 51.1 ▲ 13.9 ▲ 98.4 ▲ 44.0 ▲ 83.7
14 村瀬 寛光 22.4 ▲ 52.3 ▲ 29.5 ▲ 36.2 ▲ 38.0 ▲ 133.6
15 掛水 洋徳 0.4 ▲ 84.9 12.7 ▲ 44.9 ▲ 19.4 ▲ 136.1
16 杉浦 貴紀 ▲ 52.9 ▲ 26.6 ▲ 30.2 ▲ 35.2 ▲ 7.3 ▲ 152.2

Bリーグレポート:安藤大貴

第39期王位の称号を、中部本部所属の森下が勝ち取り、熱気に沸く中部プロリーグ。
中部プロリーグBリーグ最終節の熱い戦いも始まった。

各卓の組み合わせと順位は、

1卓 小坂・中西・浅野・牛尾 9・11・14・16位
2卓 櫛田・鈴木(雄) ・大滝・土岐 3・5・7・13位
3卓 山本・若松・葛山・菅野 4・6・8・15位
4卓 杉村・長谷川・朝岡・安藤 1・2・10・12位

Bリーグは昇級2人、降級3人。4卓の結果次第では5位鈴木(雄)までが昇級できそうである。
降級は14位の浅野がボーダーだ。
各卓気になる結果は。

1卓 降級ボーダーの浅野、13位とは30P差があるため、牛尾を抑えつつ+30Pは欲しいところ。結果は見事なまでに条件をクリア、+32.1Pで降級を回避した。

2卓 降級圏の土岐だったが、怯むことなくプラスで終え安全圏へと脱した。
首位を奪還したい櫛田であったが、鈴木(雄)に捉えられ残念な結果であった。
悔しさは対局後の彼の背中が語っていた。

3卓 前期Bリーグへと昇級してきた勢いのある山本は今期2度目となる役満をアガるも昇級には届かなかった。

4卓 暫定1位2位が激突する卓となった。3万点以上をキープし、防御を怠らず局を進める杉村、長谷川も高打点で対応しながら2着以上をキープ。2人のトップ取り合戦だった。
3回戦が終わって杉村も長谷川もほぼ昇級が決まり4回戦も2人のトップ争いだった。

見事昇級の切符を手にしたのは全節プラスだった杉村と、後半順位を上げてきた長谷川。
降級は菅野・牛尾・そして私安藤。
テーマが決まったはずだった第4節からのマイナスがでかく、降級に至ってしまった。
自分なり決めたはずだったテーマの打ち方が出来なかったためだとポイントが語っている気がした。

この反省を次に繋げる事が上達の道だと信じ、これからも励んでいきます。
レポートは初めてだったので読みにくい文章や表現もあったと思いますが、半年間ありがとうございました。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 杉村 泰治 4.3 37.6 29.0 77.5 43.2 191.6
2 長谷川 弘 ▲ 7.8 20.8 27.6 84.4 62.0 187.0
3 山本 拓哉 ▲ 16.2 ▲ 20.1 120.4 ▲ 29.4 55.8 110.5
4 鈴木 雄介 38.8 ▲ 13.9 ▲ 19.3 25.4 52.7 83.7
5 櫛田 利太 102.8 45.2 ▲ 8.2 ▲ 54.3 ▲ 18.7 66.8
6 葛山 英樹 ▲ 5.5 ▲ 1.7 65.3 ▲ 57.8 ▲ 4.2 ▲ 3.9
7 小坂 美樹 ▲ 21.0 ▲ 25.4 ▲ 12.1 34.6 8.4 ▲ 15.5
8 大滝 聡 11.5 3.7 44.9 ▲ 56.8 ▲ 43.0 ▲ 39.7
9 若松 正和 ▲ 37.3 18.5 ▲ 21.4 45.6 ▲ 49.8 ▲ 44.4
10 中西 栄二 ▲ 18.6 7.7 ▲ 54.5 31.1 ▲ 14.5 ▲ 48.8
11 朝岡 祐 ▲ 21.8 24.7 ▲ 38.6 4.9 ▲ 18.7 ▲ 49.5
12 土岐 雄太 31.9 20.8 ▲ 69.7 ▲ 58.5 9.0 ▲ 66.5
13 浅野 文雅 ▲ 27.9 ▲ 26.7 ▲ 1.2 ▲ 48.8 32.1 ▲ 72.5
14 菅野 直 ▲ 8.6 ▲ 26.4 ▲ 18.2 ▲ 61.4 ▲ 1.8 ▲ 116.4
15 牛尾 信之 ▲ 43.7 ▲ 32.0 ▲ 49.0 1.8 ▲ 27.0 ▲ 149.9
16 安藤 大貴 16.1 ▲ 52.8 2.0 ▲ 39.3 ▲ 86.5 ▲ 160.5

Cリーグレポート:中谷彰吾

12月1日に行われた第39期王位戦で見事優勝に輝いた中部本部の森下プロ。
オーラスまでもつれる優勝争いを制しての栄冠!私もネット配信を観戦していたが本当に感動した。
私だけでなくほとんどの方の心が熱くなったことだろう。改めて森下プロ優勝おめでとうございます!!

そして、ここからが本題の中部プロリーグCリーグ最終節。
いい刺激をもらってか、会場は熱気に満ち溢れていた。
注目は1卓の中谷と小野の直接対決と2卓の全員が昇級争いという激戦区の卓だろう。

1卓の小野は第4節終了時点で3位だったが、心の中で「1位の中谷を沈ませることができれば優勝できる可能性がある」と思っていたのは間違いないだろう。
逆に私としては、言うまでもなく踏ん張り所でミスは許されない状況であった。
2卓は現状2位の斎藤がこのまま逃げ切るのか!それとも他の3人がのし上がるのか!
そんな見所満載の最終節がいよいよ開幕した。

1卓では私が開始早々に4,000・8,000をアガリ、そのまま1回戦を逃げ切った。
しかし、小野も見事な立ち回りで、プラスで終える。
初戦にトップをとったことで少し満足したのか、私は空気のような存在になってしまう。
以前から先輩に指摘されていた悪い点が出てしまい1人沈みのラスとなってしまう。
3回戦は小野が冷静かつ安定の麻雀でトップをとる。この時点で中谷と小野の差が30P弱まで縮まった。
そして11卓では斎藤と八木が3回戦までオールプラスとし、順調にポイントを重ねた。
全卓が3回戦を終え、ポイントが集計された。

1位 斎藤 +201.3P
2位 中谷 +167.8P
3位 小野 +134.3P
4位 八木 +102.8P
5位 太田(峻)  +83.1P

今のところ波乱は無いようにみえる。このまま決まってしまうのか!?
そしてついに最終戦が始まった。

1卓は私のペース持ち込むことができ、マイナスを返済して一気にプラスにまで盛り返せた。
これで昇級ラインは維持できホッとする。昇級ボーダーの小野は最小限の失点に抑えた。

2卓では斎藤が最小失点で1位の座を守りきる。
そして八木が4回戦もプラスとし、オールプラスで終えるも3位の小野には一歩届かなかった。
このまま小野で決まりかと思っていたのだが…

別卓の太田(峻)が、4回戦で小野を超える四暗刻をアガリ、マイナスから一気に+57.8Pとした。
3回戦まで苦しんでいた太田(峻)が、最後の最後に昇級の枠を掴み取った。
なんともドラマチックな展開となった。

昇級する3人はいずれも初昇級となった。来期での彼らの戦いぶりが楽しみである。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 斎藤 寛生 32.6 85.8 14.1 31.9 31.8 196.2
2 中谷 彰吾 57.1 24.1 91.9 0.7 17.6 191.4
3 太田 峻也 ▲ 13.9 ▲ 9.0 63.2 48.3 57.8 146.4
4 小野 雅峻 39.3 19.1 14.7 35.1 19.9 128.1
5 八木 悠 15.3 ▲ 9.5 78.7 ▲ 29.0 58.4 113.9
6 大町 篤志 126.1 ▲ 73.6 ▲ 23.0 21.2 ▲ 7.7 43.0
7 山神 達也 6.1 ▲ 25.8 34.8 19.5 ▲ 18.3 16.3
8 大高坂 松城 60.7 ▲ 32.6 ▲ 5.7 ▲ 13.8 ▲ 0.2 8.4
9 岡本 丈司 ▲ 59.5 43.8 1.7 ▲ 25.1 30.1 ▲ 9.0
10 鈴木 淳 10.5 71.8 ▲ 26.7 ▲ 38.9 ▲ 30.3 ▲ 13.6
11 原田 知彦 ▲ 27.4 ▲ 24.6 ▲ 22.6 28.0 ▲ 1.8 ▲ 48.4
12 吉井 友直 25.7 ▲ 30.3 ▲ 4.9 3.3 ▲ 44.0 ▲ 50.2
13 河合 慎悟 65.2 ▲ 67.6 ▲ 66.7 ▲ 20.6 32.0 ▲ 57.7
14 三谷 卓也 34.4 14.5 ▲ 35.9 29.6 ▲ 103.5 ▲ 60.9
15 越川 清一 ▲ 90.6 6.4 ▲ 28.2 23.3 24.7 ▲ 64.4
16 大西 義則 10.8 ▲ 30.8 28.3 ▲ 35.2 ▲ 38.5 ▲ 65.4
17 加藤 泰史 ▲ 94.8 ▲ 12.8 ▲ 44.1 53.0 12.9 ▲ 85.8
18 原 尚吾 ▲ 14.9 10.8 ▲ 34.2 ▲ 30.5 ▲ 43.8 ▲ 112.6
19 角谷 和幸 ▲ 125.3 12.0 ▲ 30.5 ▲ 24.1 17.6 ▲ 150.3
20 家田 みゆき ▲ 79.4 28.3 ▲ 6.9 ▲ 81.7 ▲ 35.7 ▲ 175.4

中部プロリーグ レポート/第22期中部プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグレポート:杉浦貴紀
以前紹介したように、最終節は戦略目標の総仕上げです。
プロリーグの日程と重なったため、この日の組み合わせは以下の通り。
1卓(日下・佐藤・杉浦・山田)
2卓(毛受・掛水・樋口・木村)
この日、決勝戦の可能性が現実的であったのは山田1人でした。
その山田がプラスを伸ばし、決勝の切符を手にしました。
1回戦こそラスであったものの、以降、巻き返しての+34.2Pで4位通過です。
若干、攻めに寄り過ぎている感じはありましたが、仮にそれが悪い方に傾いていたとしても、
山田自身には害がありません。
ポイントを盾に、目一杯攻めることが可能になるのです。
これが、「自分にとって優位な状況を作る」ということです。
山田を含めた決勝進出者の紹介をしたいと思います。
決勝進出者は以下の通り。
1位通過 森下剛任
2位通過 伊藤鉄也
3位通過 三戸亮祐
4位通過 山田優駿
各選手に自分以外に注目する選手や、麻雀スタイル、意気込み等を聞いてみました。
注目を集めているのが、森下です。
森下は中部プロリーグでは初の決勝戦ですが、先の王位戦において優勝を収めていることが特に注目を集めた要因であると考えます。
麻雀スタイルに関しては、バランス型の伊藤に、攻撃寄りのバランス型の森下、面前リーチで踏み込みの深い三戸と、面前3人に対し、仕掛けを多用する山田がどう戦うかがポイントになると思います。
対応する側としても、先手を意識してスピード感があることを演出する山田に対し、どのように押し返すかが注目です。
私の勝手な予想ではありますが、今回注目するのは山田です。
最後に各選手の意気込みを紹介したいと思いますが、各選手に話を聞いた際に、山田から送られてきたのは凄まじい長文のメールでした。
対戦相手一人一人に対する思いから、山田自身の麻雀観や意気込み等、「凄まじい」という表現が決して大げさではないものでした。
そこに、今回の決勝戦に賭ける山田の想いを感じた為です。
とても掲載できる量ではなかったので、山田に関しては一部を抜粋していますが、
各選手の意気込みです。
森下「中部の決勝は初めてだが、これまでの決勝の経験を活かして優勝したい。」
伊藤「毎回思っていることだが、結果を残したい。局面を支配することに重点を置いているので、自分の有利な状況に対局を進められれば勝機はある。」
三戸「3年以上優勝していないので何としても優勝したいと思います。ここしばらく落ちていた調子が戻ってきているので良いパフォーマンスを見せられると思います。」
山田「今回の決勝戦でも徹底して先手を取って、相手に決して楽な麻雀をさせないようにしたい。」
決勝戦は1月19日(日)です。
半年間、お付き合い下さりありがとうございました。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 森下 剛任 8.0 ▲ 22.2 61.7 91.9 49.5 188.9
2 伊藤 鉄也 39.8 68.7 24.8 ▲ 14.6 26.1 144.8
3 三戸 亮祐 ▲ 52.9 20.4 27.2 80.4 58.2 133.3
4 山田 優駿 39.8 62.8 ▲ 30.2 19.9 34.2 126.5
5 太田 充 14.3 10.7 71.6 47.7 ▲ 54.0 90.3
6 古川 孝次 46.2 17.0 41.1 30.8 ▲ 46.3 88.8
7 樋口 新 ▲ 1.2 ▲ 23.8 ▲ 58.7 91.2 ▲ 11.5 ▲ 4.0
8 寺戸 孝志 ▲ 30.5 ▲ 46.6 64.8 ▲ 46.6 13.9 ▲ 45.0
9 日下 健司 ▲ 54.6 ▲ 24.0 ▲ 2.9 ▲ 8.4 36.3 ▲ 53.6
10 佐藤 あいり 61.9 ▲ 4.5 ▲ 54.8 ▲ 7.4 ▲ 65.2 ▲ 70.0
11 鈴木 基芳 ▲ 65.3 11.3 ▲ 8.0 ▲ 0.3 ▲ 9.4 ▲ 71.7
12 木村 東平 3.1 ▲ 7.1 ▲ 75.7 ▲ 69.9 74.9 ▲ 74.7
13 毛受 俊 21.5 51.1 ▲ 13.9 ▲ 98.4 ▲ 44.0 ▲ 83.7
14 村瀬 寛光 22.4 ▲ 52.3 ▲ 29.5 ▲ 36.2 ▲ 38.0 ▲ 133.6
15 掛水 洋徳 0.4 ▲ 84.9 12.7 ▲ 44.9 ▲ 19.4 ▲ 136.1
16 杉浦 貴紀 ▲ 52.9 ▲ 26.6 ▲ 30.2 ▲ 35.2 ▲ 7.3 ▲ 152.2

Bリーグレポート:安藤大貴
第39期王位の称号を、中部本部所属の森下が勝ち取り、熱気に沸く中部プロリーグ。
中部プロリーグBリーグ最終節の熱い戦いも始まった。
各卓の組み合わせと順位は、
1卓 小坂・中西・浅野・牛尾 9・11・14・16位
2卓 櫛田・鈴木(雄) ・大滝・土岐 3・5・7・13位
3卓 山本・若松・葛山・菅野 4・6・8・15位
4卓 杉村・長谷川・朝岡・安藤 1・2・10・12位
Bリーグは昇級2人、降級3人。4卓の結果次第では5位鈴木(雄)までが昇級できそうである。
降級は14位の浅野がボーダーだ。
各卓気になる結果は。
1卓 降級ボーダーの浅野、13位とは30P差があるため、牛尾を抑えつつ+30Pは欲しいところ。結果は見事なまでに条件をクリア、+32.1Pで降級を回避した。
2卓 降級圏の土岐だったが、怯むことなくプラスで終え安全圏へと脱した。
首位を奪還したい櫛田であったが、鈴木(雄)に捉えられ残念な結果であった。
悔しさは対局後の彼の背中が語っていた。
3卓 前期Bリーグへと昇級してきた勢いのある山本は今期2度目となる役満をアガるも昇級には届かなかった。
4卓 暫定1位2位が激突する卓となった。3万点以上をキープし、防御を怠らず局を進める杉村、長谷川も高打点で対応しながら2着以上をキープ。2人のトップ取り合戦だった。
3回戦が終わって杉村も長谷川もほぼ昇級が決まり4回戦も2人のトップ争いだった。
見事昇級の切符を手にしたのは全節プラスだった杉村と、後半順位を上げてきた長谷川。
降級は菅野・牛尾・そして私安藤。
テーマが決まったはずだった第4節からのマイナスがでかく、降級に至ってしまった。
自分なり決めたはずだったテーマの打ち方が出来なかったためだとポイントが語っている気がした。
この反省を次に繋げる事が上達の道だと信じ、これからも励んでいきます。
レポートは初めてだったので読みにくい文章や表現もあったと思いますが、半年間ありがとうございました。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 杉村 泰治 4.3 37.6 29.0 77.5 43.2 191.6
2 長谷川 弘 ▲ 7.8 20.8 27.6 84.4 62.0 187.0
3 山本 拓哉 ▲ 16.2 ▲ 20.1 120.4 ▲ 29.4 55.8 110.5
4 鈴木 雄介 38.8 ▲ 13.9 ▲ 19.3 25.4 52.7 83.7
5 櫛田 利太 102.8 45.2 ▲ 8.2 ▲ 54.3 ▲ 18.7 66.8
6 葛山 英樹 ▲ 5.5 ▲ 1.7 65.3 ▲ 57.8 ▲ 4.2 ▲ 3.9
7 小坂 美樹 ▲ 21.0 ▲ 25.4 ▲ 12.1 34.6 8.4 ▲ 15.5
8 大滝 聡 11.5 3.7 44.9 ▲ 56.8 ▲ 43.0 ▲ 39.7
9 若松 正和 ▲ 37.3 18.5 ▲ 21.4 45.6 ▲ 49.8 ▲ 44.4
10 中西 栄二 ▲ 18.6 7.7 ▲ 54.5 31.1 ▲ 14.5 ▲ 48.8
11 朝岡 祐 ▲ 21.8 24.7 ▲ 38.6 4.9 ▲ 18.7 ▲ 49.5
12 土岐 雄太 31.9 20.8 ▲ 69.7 ▲ 58.5 9.0 ▲ 66.5
13 浅野 文雅 ▲ 27.9 ▲ 26.7 ▲ 1.2 ▲ 48.8 32.1 ▲ 72.5
14 菅野 直 ▲ 8.6 ▲ 26.4 ▲ 18.2 ▲ 61.4 ▲ 1.8 ▲ 116.4
15 牛尾 信之 ▲ 43.7 ▲ 32.0 ▲ 49.0 1.8 ▲ 27.0 ▲ 149.9
16 安藤 大貴 16.1 ▲ 52.8 2.0 ▲ 39.3 ▲ 86.5 ▲ 160.5

Cリーグレポート:中谷彰吾
12月1日に行われた第39期王位戦で見事優勝に輝いた中部本部の森下プロ。
オーラスまでもつれる優勝争いを制しての栄冠!私もネット配信を観戦していたが本当に感動した。
私だけでなくほとんどの方の心が熱くなったことだろう。改めて森下プロ優勝おめでとうございます!!
そして、ここからが本題の中部プロリーグCリーグ最終節。
いい刺激をもらってか、会場は熱気に満ち溢れていた。
注目は1卓の中谷と小野の直接対決と2卓の全員が昇級争いという激戦区の卓だろう。
1卓の小野は第4節終了時点で3位だったが、心の中で「1位の中谷を沈ませることができれば優勝できる可能性がある」と思っていたのは間違いないだろう。
逆に私としては、言うまでもなく踏ん張り所でミスは許されない状況であった。
2卓は現状2位の斎藤がこのまま逃げ切るのか!それとも他の3人がのし上がるのか!
そんな見所満載の最終節がいよいよ開幕した。
1卓では私が開始早々に4,000・8,000をアガリ、そのまま1回戦を逃げ切った。
しかし、小野も見事な立ち回りで、プラスで終える。
初戦にトップをとったことで少し満足したのか、私は空気のような存在になってしまう。
以前から先輩に指摘されていた悪い点が出てしまい1人沈みのラスとなってしまう。
3回戦は小野が冷静かつ安定の麻雀でトップをとる。この時点で中谷と小野の差が30P弱まで縮まった。
そして11卓では斎藤と八木が3回戦までオールプラスとし、順調にポイントを重ねた。
全卓が3回戦を終え、ポイントが集計された。
1位 斎藤 +201.3P
2位 中谷 +167.8P
3位 小野 +134.3P
4位 八木 +102.8P
5位 太田(峻)  +83.1P
今のところ波乱は無いようにみえる。このまま決まってしまうのか!?
そしてついに最終戦が始まった。
1卓は私のペース持ち込むことができ、マイナスを返済して一気にプラスにまで盛り返せた。
これで昇級ラインは維持できホッとする。昇級ボーダーの小野は最小限の失点に抑えた。
2卓では斎藤が最小失点で1位の座を守りきる。
そして八木が4回戦もプラスとし、オールプラスで終えるも3位の小野には一歩届かなかった。
このまま小野で決まりかと思っていたのだが…
別卓の太田(峻)が、4回戦で小野を超える四暗刻をアガリ、マイナスから一気に+57.8Pとした。
3回戦まで苦しんでいた太田(峻)が、最後の最後に昇級の枠を掴み取った。
なんともドラマチックな展開となった。
昇級する3人はいずれも初昇級となった。来期での彼らの戦いぶりが楽しみである。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 斎藤 寛生 32.6 85.8 14.1 31.9 31.8 196.2
2 中谷 彰吾 57.1 24.1 91.9 0.7 17.6 191.4
3 太田 峻也 ▲ 13.9 ▲ 9.0 63.2 48.3 57.8 146.4
4 小野 雅峻 39.3 19.1 14.7 35.1 19.9 128.1
5 八木 悠 15.3 ▲ 9.5 78.7 ▲ 29.0 58.4 113.9
6 大町 篤志 126.1 ▲ 73.6 ▲ 23.0 21.2 ▲ 7.7 43.0
7 山神 達也 6.1 ▲ 25.8 34.8 19.5 ▲ 18.3 16.3
8 大高坂 松城 60.7 ▲ 32.6 ▲ 5.7 ▲ 13.8 ▲ 0.2 8.4
9 岡本 丈司 ▲ 59.5 43.8 1.7 ▲ 25.1 30.1 ▲ 9.0
10 鈴木 淳 10.5 71.8 ▲ 26.7 ▲ 38.9 ▲ 30.3 ▲ 13.6
11 原田 知彦 ▲ 27.4 ▲ 24.6 ▲ 22.6 28.0 ▲ 1.8 ▲ 48.4
12 吉井 友直 25.7 ▲ 30.3 ▲ 4.9 3.3 ▲ 44.0 ▲ 50.2
13 河合 慎悟 65.2 ▲ 67.6 ▲ 66.7 ▲ 20.6 32.0 ▲ 57.7
14 三谷 卓也 34.4 14.5 ▲ 35.9 29.6 ▲ 103.5 ▲ 60.9
15 越川 清一 ▲ 90.6 6.4 ▲ 28.2 23.3 24.7 ▲ 64.4
16 大西 義則 10.8 ▲ 30.8 28.3 ▲ 35.2 ▲ 38.5 ▲ 65.4
17 加藤 泰史 ▲ 94.8 ▲ 12.8 ▲ 44.1 53.0 12.9 ▲ 85.8
18 原 尚吾 ▲ 14.9 10.8 ▲ 34.2 ▲ 30.5 ▲ 43.8 ▲ 112.6
19 角谷 和幸 ▲ 125.3 12.0 ▲ 30.5 ▲ 24.1 17.6 ▲ 150.3
20 家田 みゆき ▲ 79.4 28.3 ▲ 6.9 ▲ 81.7 ▲ 35.7 ▲ 175.4

第21期東北プロリーグ 第8節レポート

Aリーグ:青木武

ついに8節目でリーグ戦も終盤戦。東北リーグは4位まで入れば東北天翔位(決勝戦)に出場できる。

4位の粕谷 6位の泉 7位の青木 14位の吉田の卓に注目。

1回戦は小場を制し泉のトップ。青木は痛恨のラス。

2回戦、親の青木が先制リーチ。すぐに吉田の追っかけリーチ。数順後に泉もリーチとリーチが3人。泉は、ツモってきた牌に一瞬顔が曇る。ドラの五万を河に置くと青木からロンの声。リーチドラ2の7700。その後も吉田からダマで7700をあがり、南場の親で4000オールと6万点超えのトップ。

3回戦、今日は調子いいと勘違いした青木はイケイケになり放銃しまくり…。南四局 青木に四暗刻のテンパイが入る。ドラの発を切り「リーチ!」。ツモって逆転トップか…。やはり今日はいい感じだなぁ~と思っていたら、リーチ宣言牌に粕谷が三色ドラ2をあがる。この放銃でラスに転落。

4回戦も粕谷の倍満スタートでトップ。粕谷はトータル3位に浮上。私はちょい浮きでトータル5位。次節は調子乗らないよう気をつけます…。

リーグ戦優勝争いの佐藤は+35.5に対し、遠藤は△37.7となり、ついに遠藤が1位の座を佐藤に譲ってしまった。
残り2節、もっと熱い戦いになるだろう。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 佐藤大介 ▲ 5.8 17.1 57.6 47.3 14.8 24.5 17.0 35.5 208.0
2 遠藤昭太 94.6 73.8 ▲ 24.3 ▲ 23.6 67.6 18.8 ▲ 30.3 ▲ 37.7 138.9
3 粕谷勇吉 ▲ 11.2 18.4 ▲ 27.7 44.5 39.3 ▲ 6.4 ▲ 5.4 40.8 92.3
4 皆川直毅 42.8 ▲ 34.2 69.4 ▲ 1.2 ▲ 37.3 ▲ 14.8 44.9 11.1 80.7
5 青木武 ▲ 31.5 ▲ 6.5 ▲ 30.3 ▲ 16.7 63.6 ▲ 7.3 29.5 13.3 14.1
6 渡部稔 55.1 25.6 ▲ 37.9 ▲ 56.1 ▲ 1.4 ▲ 13.9 34.5 0.0 5.9
7 杜麻沙也 ▲ 57.5 ▲ 14.6 1.6 ▲ 13.5 ▲ 2.9 4.5 61.0 15.9 ▲ 5.5
8 高橋清隆 ▲ 58.6 ▲ 20.9 ▲ 0.4 ▲ 50.8 ▲ 32.6 87.0 29.1 6.3 ▲ 40.9
9 泉亮多 ▲ 4.6 9.9 40.5 4.1 25.4 ▲ 28.6 ▲ 44.8 ▲ 48.1 ▲ 46.2
10 工藤宏紀 1.8 1.7 8.4 25.3 ▲ 33.8 7.2 ▲ 66.0 3.4 ▲ 52.0
11 今貴聡 ▲ 20.4 12.6 ▲ 43.9 34.9 ▲ 29.6 ▲ 24.2 ▲ 20.4 15.3 ▲ 75.7
12 東幸一郎 12.7 19.6 ▲ 100.0 19.4 5.8 5.0 ▲ 62.2 ▲ 8.4 ▲ 108.1
13 平田孝章 9.1 ▲ 35.7 21.7 ▲ 23.6 ▲ 50.0 ▲ 3.8 ▲ 41.3 8.2 ▲ 115.4
14 吉田勝弥 0.6 ▲ 63.7 ▲ 36.7 5.0 ▲ 78.9 ▲ 11.9 ▲ 10.4 ▲ 6.0 ▲ 202.0

Bリーグ:遠藤昭太

 Bリーグでは今期の昇格枠は2つで、最終節の組合せは第9節終了時点での順位順となっている。昇格争いのため上位4人には入っておきたいところ。

 1卓(佐藤、新田、三井、安ヶ平)

 上位陣同士の戦いとなるこの卓、まず先手をとったのは安ヶ平。親連荘で得点を重ね、佐藤、三井の追い上げから逃げ切り1回戦目トップを飾る。この日の安ヶ平は勢いが止まらなかった。2回戦、3回戦もトップで大量リードとなった。
対照的だったのは新田で、ほとんど手が入らず守りきれずで、大きいマイナスでの3ラスの憂き目に会う。4回戦目で意地のトップをとるも返済しきれず、リーグ後半戦での痛い失点となった。

2卓(佐々木、斎藤、早坂、大里)

今までなかなか結果を出せていなかった早坂が今回は大爆発の活躍となった。1回戦目を競り勝つ形でトップを取ると、これを弾みに2回戦目は1人浮きトップ、さらに3回戦は+31.3の大量得点トップ。4回戦こそ女流大里にトップを譲るものの、しっかり浮きの2着で4回合計+94.8と今までのマイナスを返上し、お釣りもついた総合+40.1で4位に急浮上となった。
また、大里もこの荒れた場でトータルプラスに収め、総合で3位と1つ順位を上げた。

リーグ後半戦第8節は大きく点数が変動した節となった。安ヶ平が頭一つ出た首位に立ち、三井、大里、早坂のプラス組3人が続く。少な目のマイナスである新田と佐藤は、次の第9節で上位4人に滑り込めるかがポイントになる。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 安ヶ平浩希 ▲ 14.5 24.3 10.0 10.6 54.3 17.9 ▲ 43.2 64.5 123.9
2 三井光一 ▲ 13.8 36.9 ▲ 4.5 89.3 ▲ 21.1 ▲ 3.5 11.2 ▲ 13.9 80.6
3 大里奈美 18.1 ▲ 60.9 61.5 ▲ 51.3 ▲ 3.4 44.2 25.8 27.1 61.1
4 早坂和人 ▲ 17.6 ▲ 22.7 ▲ 6.2 ▲ 7.0 32.5 ▲ 20.1 ▲ 13.6 94.8 40.1
5 新田大輔 37.2 0.2 65.8 ▲ 19.5 ▲ 39.8 ▲ 12.3 39.6 ▲ 78.1 ▲ 6.9
6 佐藤晃大 3.3 18.0 2.5 18.9 ▲ 63.7 ▲ 18.0 0.2 27.5 ▲ 11.3
7 斎藤智大 ▲ 7.9 ▲ 1.8 ▲ 74.0 15.9 ▲ 33.9 ▲ 11.8 44.6 ▲ 79.9 ▲ 148.8
8 佐々木啓文 ▲ 15.0 ▲ 49.0 ▲ 57.1 ▲ 56.9 45.1 2.6 ▲ 66.6 ▲ 42.0 ▲ 238.9

東北プロリーグ レポート/第21期東北プロリーグ 第8節レポート

Aリーグ:青木武
ついに8節目でリーグ戦も終盤戦。東北リーグは4位まで入れば東北天翔位(決勝戦)に出場できる。
4位の粕谷 6位の泉 7位の青木 14位の吉田の卓に注目。
1回戦は小場を制し泉のトップ。青木は痛恨のラス。
2回戦、親の青木が先制リーチ。すぐに吉田の追っかけリーチ。数順後に泉もリーチとリーチが3人。泉は、ツモってきた牌に一瞬顔が曇る。ドラの五万を河に置くと青木からロンの声。リーチドラ2の7700。その後も吉田からダマで7700をあがり、南場の親で4000オールと6万点超えのトップ。
3回戦、今日は調子いいと勘違いした青木はイケイケになり放銃しまくり…。南四局 青木に四暗刻のテンパイが入る。ドラの発を切り「リーチ!」。ツモって逆転トップか…。やはり今日はいい感じだなぁ~と思っていたら、リーチ宣言牌に粕谷が三色ドラ2をあがる。この放銃でラスに転落。
4回戦も粕谷の倍満スタートでトップ。粕谷はトータル3位に浮上。私はちょい浮きでトータル5位。次節は調子乗らないよう気をつけます…。
リーグ戦優勝争いの佐藤は+35.5に対し、遠藤は△37.7となり、ついに遠藤が1位の座を佐藤に譲ってしまった。
残り2節、もっと熱い戦いになるだろう。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 佐藤大介 ▲ 5.8 17.1 57.6 47.3 14.8 24.5 17.0 35.5 208.0
2 遠藤昭太 94.6 73.8 ▲ 24.3 ▲ 23.6 67.6 18.8 ▲ 30.3 ▲ 37.7 138.9
3 粕谷勇吉 ▲ 11.2 18.4 ▲ 27.7 44.5 39.3 ▲ 6.4 ▲ 5.4 40.8 92.3
4 皆川直毅 42.8 ▲ 34.2 69.4 ▲ 1.2 ▲ 37.3 ▲ 14.8 44.9 11.1 80.7
5 青木武 ▲ 31.5 ▲ 6.5 ▲ 30.3 ▲ 16.7 63.6 ▲ 7.3 29.5 13.3 14.1
6 渡部稔 55.1 25.6 ▲ 37.9 ▲ 56.1 ▲ 1.4 ▲ 13.9 34.5 0.0 5.9
7 杜麻沙也 ▲ 57.5 ▲ 14.6 1.6 ▲ 13.5 ▲ 2.9 4.5 61.0 15.9 ▲ 5.5
8 高橋清隆 ▲ 58.6 ▲ 20.9 ▲ 0.4 ▲ 50.8 ▲ 32.6 87.0 29.1 6.3 ▲ 40.9
9 泉亮多 ▲ 4.6 9.9 40.5 4.1 25.4 ▲ 28.6 ▲ 44.8 ▲ 48.1 ▲ 46.2
10 工藤宏紀 1.8 1.7 8.4 25.3 ▲ 33.8 7.2 ▲ 66.0 3.4 ▲ 52.0
11 今貴聡 ▲ 20.4 12.6 ▲ 43.9 34.9 ▲ 29.6 ▲ 24.2 ▲ 20.4 15.3 ▲ 75.7
12 東幸一郎 12.7 19.6 ▲ 100.0 19.4 5.8 5.0 ▲ 62.2 ▲ 8.4 ▲ 108.1
13 平田孝章 9.1 ▲ 35.7 21.7 ▲ 23.6 ▲ 50.0 ▲ 3.8 ▲ 41.3 8.2 ▲ 115.4
14 吉田勝弥 0.6 ▲ 63.7 ▲ 36.7 5.0 ▲ 78.9 ▲ 11.9 ▲ 10.4 ▲ 6.0 ▲ 202.0

Bリーグ:遠藤昭太
 Bリーグでは今期の昇格枠は2つで、最終節の組合せは第9節終了時点での順位順となっている。昇格争いのため上位4人には入っておきたいところ。
 1卓(佐藤、新田、三井、安ヶ平)
 上位陣同士の戦いとなるこの卓、まず先手をとったのは安ヶ平。親連荘で得点を重ね、佐藤、三井の追い上げから逃げ切り1回戦目トップを飾る。この日の安ヶ平は勢いが止まらなかった。2回戦、3回戦もトップで大量リードとなった。
対照的だったのは新田で、ほとんど手が入らず守りきれずで、大きいマイナスでの3ラスの憂き目に会う。4回戦目で意地のトップをとるも返済しきれず、リーグ後半戦での痛い失点となった。
2卓(佐々木、斎藤、早坂、大里)
今までなかなか結果を出せていなかった早坂が今回は大爆発の活躍となった。1回戦目を競り勝つ形でトップを取ると、これを弾みに2回戦目は1人浮きトップ、さらに3回戦は+31.3の大量得点トップ。4回戦こそ女流大里にトップを譲るものの、しっかり浮きの2着で4回合計+94.8と今までのマイナスを返上し、お釣りもついた総合+40.1で4位に急浮上となった。
また、大里もこの荒れた場でトータルプラスに収め、総合で3位と1つ順位を上げた。
リーグ後半戦第8節は大きく点数が変動した節となった。安ヶ平が頭一つ出た首位に立ち、三井、大里、早坂のプラス組3人が続く。少な目のマイナスである新田と佐藤は、次の第9節で上位4人に滑り込めるかがポイントになる。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 安ヶ平浩希 ▲ 14.5 24.3 10.0 10.6 54.3 17.9 ▲ 43.2 64.5 123.9
2 三井光一 ▲ 13.8 36.9 ▲ 4.5 89.3 ▲ 21.1 ▲ 3.5 11.2 ▲ 13.9 80.6
3 大里奈美 18.1 ▲ 60.9 61.5 ▲ 51.3 ▲ 3.4 44.2 25.8 27.1 61.1
4 早坂和人 ▲ 17.6 ▲ 22.7 ▲ 6.2 ▲ 7.0 32.5 ▲ 20.1 ▲ 13.6 94.8 40.1
5 新田大輔 37.2 0.2 65.8 ▲ 19.5 ▲ 39.8 ▲ 12.3 39.6 ▲ 78.1 ▲ 6.9
6 佐藤晃大 3.3 18.0 2.5 18.9 ▲ 63.7 ▲ 18.0 0.2 27.5 ▲ 11.3
7 斎藤智大 ▲ 7.9 ▲ 1.8 ▲ 74.0 15.9 ▲ 33.9 ▲ 11.8 44.6 ▲ 79.9 ▲ 148.8
8 佐々木啓文 ▲ 15.0 ▲ 49.0 ▲ 57.1 ▲ 56.9 45.1 2.6 ▲ 66.6 ▲ 42.0 ▲ 238.9

第16期九州プロリーグ A・B・Cリーグ 第9節レポート

Aリーグレポート:柴田 祐一朗

A卓(大和田×藤原×小車×西原)
B卓(新谷×浜上×青木×中尾)
C卓(塚本×小川×柴田×安東×福田)

今回Aリーグレポートを書かせていただく28期生の柴田祐一朗です。よろしくお願いします。
九州プロリーグも今回を含め後2回。8半荘となり上位卓に入るためにポイントを叩かなければならない人、また降級争いをする人、それぞれがいつも以上に力のはいる第9節となった。
まずは、A卓。現在1位の大和田、3位西原、5位小車、7位藤原の組み合わせ。

上位4人までに入ることができれば出場できる決勝戦。100Pオーバーしているのは上位3人のみ、また4位~7位の差は50P以内の対決、ここで5位、7位の2人は上位である大和田、西原からポイントを奪いたいところである。
3回戦まで、3位であった西原は▲16.6、小車+27.5と西原と小車の順位が逆転している状態、1位の大和田はなかなかポイントを失わずに▲11.5という状態で、東3局、親:大和田、手牌は以下の状態。
七万八万六索八索一筒一筒三筒三筒三筒四筒六筒七筒八筒
から場に2枚目の七索が打ち出された。それに大和田は果敢にチーを入れ打四筒。ここに下家の小車は六万をすぐに持ってきてツモ切りし、大和田に1,500の放銃。
これがとても印象に残ったシーンである。このチーテンは賛否あるだろうがポイントの余裕がある大和田ならではの仕掛けに見えた。このあと大和田は連荘し3回戦はトップを勝ち取り今節は+0.5にまとめ上げた。3位だった西原は▲68.6大幅にポイントを減らし決勝戦の椅子から後退する形となった。それとは対照的にポイントを+66.0し、3位に浮上した小車。今年はマスターズを取っている小車にとっては皇帝位も手中に収めたいところだろう。現皇帝位の藤原は最終節に望みを託す形となった。

B卓。2位新谷、4位中尾、6位青木、8位浜上の卓、ここは是非とも大きなプラスがほしい青木、浜上と現在4位であるが5位以下とあまりポイント差のない中尾、前回大きなプラスを勝ち取り勢いそのままで行きたい新谷の卓。
1回戦南1局、親:新谷の配牌は下記のような勝負手が入った。
一万二万三万八索九索四筒九筒九筒東東白白中  ドラ中
すぐに、
一万二万三万東東中中  ポン九筒 下向き九筒 下向き九筒 下向き  ポン白白白
となり12,000のテンパイが入った。ここで、
六万六万二索三索一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒中 
中尾がこの形からラス九筒をチーし、中で新谷に放銃してしまった。普段の中尾ならこのラス九筒を鳴いていかにも高そうな仕掛けである親にドラの中は打たないと思う。しかし、是が非でもポイントを伸ばしたい中尾がはやってしまうのもすごくわかる。この結果新谷の1人浮きとなり1回戦は+37.4と大きなプラスとなった。

C卓は下位5名の柴田、福田、塚本、小川、安東の卓となった。下位4名の差は70P以内であり今節、最終節と8半荘ほぼ戦う形となる。実質この4人から降級者2名がでるためこの卓は非常にシビアな戦いになると感じていた。
1回戦目、開局早々打点を作りに行く自分。しかし安東のポンテンの嵌六索待ちに飛びこんでしまう。
東3局、親:小川のときに福田が、
二万四万二索三索四索五索五索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ三万  ドラ四万
の手を丁寧にヤミテンに構えツモアガる。福田としては下位3人にポイント差を埋められなければよいので値千金の2,000・4,000である。
そのまま、高い点数のやりとりもなく迎えた南2局1本場。親:福田。小川が親をケアしながらハイテイにフリテンをツモアガり1,300・2,600とトップに立ちなおかつ、福田を原点割れさせた。
南3局1本場、ここで初めて手がぶつかりあった。
福田がリーチを宣言し、安東がダブ南をトイツ落しして回り、3巡後リーチと追いかけた。ここは安東に軍配が上がり3,900と当面のターゲットである福田からロンアガリする。
南4局、親:安東。安東としてはここで小川の原点を割らせ、自分がトップを取りに行くところである。このとき、安東31,800、柴田29,500、福田24,200、小川34,500である。
しかし、ここは安東→柴田の2,600移動で終結した。安東からしてみれば原点割れとなる放銃はきつかっただろうと思う。
2回戦目はオーラスの福田の連荘がすごかった。自分が50,000点以上持ってAトップ状態で迎えたのだが、結果からいうとここから福田が4連荘してトップになった。内容としては自分の打牌選択をミスしたためにこの状態を作ったと言ってもいいと考えている。
福田がソーズに寄せているのはわかっていたが、
三万四万五万六万二索二索六索二筒三筒四筒七筒八筒九筒  ドラ四万
ここにドラの四万を持ってきた。福田が北中をポンしており川にソーズが2枚あったが六索を勝負すると仕掛けられた。ここで勝負したからにはアガりきるつもりだったが、第1打に切っている西を持ってき、少し逡巡したが勝負した。これが福田の、
三索四索五索西西発発  ポン中中中  ポン北北北
に放銃し7,700は8,300と逆転の口火を切ってしまった。
思い返すとソーズの二索四索六索が通っている時点でシャンポン形の可能性は非常に高いわけだから逡巡したのならば切らない選択があってもよかったのではないかと反省している。
この卓の結果としては、3回戦目まではほぼ1人沈みだった安東が最後に爆発させ今回の負け分を返すAトップ+35.1を叩き最終節に望みをかける形となった。
最終節は約80ポイント差に3人の直接対決、現在13位の小川にもチャンスが残る形での終了となった。

第10節組み合わせ予定
A卓(大和田×新谷×小車×青木)
B卓(藤原×西原×中尾×浜上)
C卓(柴田×福田×塚本×安東×小川)
(組み合わせは都合により変更になることもあります)

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 大和田 篤史 40.3 27.3 ▲ 14.1 37.6 58.4 50.4 11.1 ▲ 47.5 0.5 164.0
2 新谷 翔平 ▲ 30.9 62.8 62.0 59.6 ▲ 27.8 ▲ 34.1 ▲ 59.8 100.2 23.2 155.2
3 小車 祥 ▲ 2.5 18.1 2.2 ▲ 46.7 56.6 39.1 ▲ 18.0 37.9 66.0 152.7
4 青木 胤道 35.8 4.6 21.9 ▲ 5.3 ▲ 35.8 ▲ 20.4 21.2 32.5 16.2 70.7
5 藤原 英司 ▲ 2.7 13.6 19.2 ▲ 13.6 50.1 ▲ 32.7 3.3 8.3 0.1 45.6
6 西原 亨 1.8 39.7 71.4 61.2 ▲ 52.9 ▲ 15.5 88.2 ▲ 80.5 ▲ 68.6 44.8
7 中尾 多門 16.7 81.1 ▲ 51.8 ▲ 7.0 41.0 55.1 ▲ 21.6 ▲ 22.9 ▲ 50.3 40.3
8 浜上 文吾 31.6 ▲ 8.8 3.3 ▲ 26.5 ▲ 13.4 ▲ 7.0 ▲ 3.8 24.8 10.9 11.1
9 柴田 祐一朗 ▲ 18.0 ▲ 36.3 61.5 ▲ 14.3 46.5 9.7 ▲ 2.6 ▲ 74.6 10.9 ▲ 17.2
10 福田 正道 ▲ 38.1 ▲ 66.9 ▲ 37.5 13.8 10.3 4.7 ▲ 65.8 32.7 24.5 ▲ 122.3
11 塚本 将之 15.6 ▲ 81.0 ▲ 67.5 ▲ 83.6 ▲ 50.2 0.7 76.9 12.7 6.7 ▲ 169.7
12 安東 裕允 ▲ 63.9 ▲ 21.9 ▲ 85.3 ▲ 2.2 ▲ 23.5 ▲ 11.7 17.3 ▲ 22.9 ▲ 10.7 ▲ 224.8
13 小川 善章 ▲ 6.7 ▲ 33.3 ▲ 5.3 26.0 ▲ 59.3 ▲ 40.3 ▲ 86.4 ▲ 2.7 ▲ 33.4 ▲ 241.4

決勝進出者 4名   降級者 2名
決勝進出&降級ライン:順位枠内に表示

Bリーグレポート:宮崎 皓之

A卓(弘中×宮崎×古本×安永)
B卓(陣野×伊東×服部×氷室)
C卓(福田×藤井×相本×鶴)
D卓(藤岡×石原×山本×矢野×菊池)

2013年も残りわずかとなり皆が忙しくなる師走の時期、寒さも厳しくなるばかりだがここ九州プロリーグでは寒さを感じさせない激戦が繰り広げられようとしていた。特に私が現在所属しているBリーグでは第3節終了時点で上位4名が4P以内の微差で稀に見る大接戦の様相を呈していた。またリーグ戦も残すところ2節となり、より優勝を意識した麻雀が見られるようになってくるはずだ。また自分はここまで暫定4位につけており優勝を狙える位置にいるため、ここが自分にとって正念場になる。
今回のレポートは時間の都合上、他の卓の観戦ができなかったため自戦記を書くことになるのだが今回の対局内容に触れる前に自分の第4節の目標を紹介しようと思う。

1つ目は決勝卓に残るポイントで第4節を終えること。
リーグ戦最終節は上位から順に4人区切りで卓組みがされるのだが、その際に上位4名の卓が決勝卓とされる。優勝争いをするのであればこの決勝卓にはなんとしても入りたいところである。決勝卓ならば首位とのポイント差を直接対決で詰めやすく、ポイント差の確認が可能であるからだ。
2つ目は自分の素点を増やすこと。
最終節に決勝卓に入れても首位との差が100P以上ある場合逆転は直接対決でも非常に難しくなってしまう。そのため第4節では可能であれば他者との差を縮め、さらにはリードを広げることができれば理想である。
3つ目は自分と同卓した上位者にポイントを稼がせないこと。
リーグ戦は最終節を見据えた麻雀を打つことが重要となる。可能であれば決勝卓に同卓するであろう上位者に対しては余裕があるうちにアドバンテージを得るべきである。しかしながら別卓にもライバルはいるためあまりに躍起になりすぎて共倒れにはならぬよう気をつける。

長くはなったが自分の目標は以上。これらを主軸に闘牌を行うため普段とは異なる選択もあるだろうと対局前に思ったことを覚えている。これから対局内容について触れようと思う。
自分の卓の卓組みは古本、弘中、アマチュアの安永さん、自分の4人打ち。なんと暫定2位の古本、4位の自分、そして5位につけている弘中と上位陣が3人も同卓することとなりこの卓での結果は決勝卓の進出に大きな影響を及ぼすこととなり注目の卓となった。

1回戦、南2局の自分の親番で中盤にテンパイが入る。
二万二万三万三万四万四万三索四索一筒二筒三筒八筒八筒  ドラ三筒
点棒状況はトップが34,000程度の競っている場面。普段ならばリーチだがここはヤミを選択。理由は四筒引きの手替わりだけでなく古本、弘中からの直撃狙い。直撃の5,800のアガリは点棒以上のアドバンテージが見込めるからだ。仮にヤミで2,900だったり、6巡以内でテンパイならばリーチをかけたほうがいいと思う。結果は古本より五索をアガリ自分の思惑通りに進めることはできた。これが響いたのか1回戦は以下の結果となる。
宮崎+14.2 安永+6.5 弘中+3.5 古本▲24.2
狙い通り古本を沈ませ、自分はポイントを重ねることができた。2回戦以降もこのペースで行きたい。

2回戦、ここまで自分のペースで戦いを進めるも安永に苦しめられる展開となる。2回戦は安永さんに巧みに打たれトップを取られるも粘りを見せたのは弘中。オーラスで古本とのリーチ合戦を制し以下のアガリ。
二万二万二万五万六万七万八万五筒六筒七筒西西西  ツモ八万  ドラ西
この2,000・4,000で自分は原点を割り、逆に弘中は2着まで浮上する。このアガリは弘中にとって確かな手ごたえを感じたに違いない。2回戦の以下の結果となる。
安永+15.5 弘中+7.0 宮崎▲5.0 古本▲17.5
連続でラスとなり土俵際まで追い込まれた古本、残り2回戦で挽回するために攻めてくることが予想されるためここからはそれを踏まえた間合い管理が重要となるだろう。

3回戦、大きく場が動いたのは東4局、古本の親番である。自分の手牌は二つ仕掛けて以下の通り。
九万九万白白白発発  ポン中中中  ポン三万 上向き三万 上向き三万 上向き
なんと高めは大三元の大物手。安めでも倍満でこれを決めれば優勝に大きく近づくためこれまでにないほど緊張したことを覚えている。しかも高めの発はションパイであるため警戒されるのでは?と不安がよぎる。そんな緊張のなか、この手にここまで絶不調の古本が掴まってしまう。高めの発で放銃してしまい手痛い32,000。
思うに普段の古本ならばこの放銃はしないと思う。ここまでの失点を取り返すべく前に出るしかないため普段ならば止める牌が出ていくことはリーグ戦ならば度々起きるのである。このようなシーンはトータルで争うリーグ戦ならでは。これがリーグ戦の恐ろしさでもあり、また面白さなのだと思う。3回戦の結果は以下の通りとなる。
宮崎+49.1 弘中+11.8 安永+5.4 古本▲69.3
ここまでで自分が注目したいのは弘中。3回戦すべてプラスでまとめ、安定感抜群な麻雀を見せている。もし決勝戦で同卓するならば弘中は自分にとって大きな障害となるだろうと感じた。

4回戦。残すところ1回となった第4節。この半荘は自分と弘中の2名の争いとなり南3局を迎える。果敢に仕掛けて前に出る弘中、ここでリードを作りオーラスの親を迎えようとするも安永さんに捉えられる。
四索五索五索五索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  チー二万 左向き三万 上向き四万 上向き  ロン三索  ドラ五索
この放銃が響き、オーラスで原点を割ってしまう弘中。この局は彼にとって大きな打撃になったのではないだろうか?4回戦は以下の結果となる。
宮崎+23.8 弘中▲1.8 古本▲4.0 安永▲18.0

第4節が終了し、運にも恵まれた自分は+82.1で暫定首位になることが出来た。次節で最終節となるのだが同卓者は服部、弘中、藤井の3名の予定。3名とも実力者で決して気の抜けない戦いになるが最後まで全力で臨み、優勝の2文字を得たいと思う。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 宮崎 皓之介 プロ 49.9 33.2 18.6 82.1 183.8
2 服部 学 プロ 25.2 8.5 44.2 43.8 121.7
3 弘中 栄司 テスト生 15.0 44.5 36.6 20.5 116.6
4 藤井 崇勝 一般 60.4 23.1 21.6 ▲ 12.3 92.8
5 石原 忠道 一般 ▲ 8.6 ▲ 34.6 9.1 85.7 51.6
6 菊池 豪 プロ 84.8 ▲ 75.6 96.5 ▲ 67.7 38.0
7 鶴 浩昭

プロ

▲ 45.7 60.6 ▲ 21.1 39.1 32.9
8 矢野 拓郎 プロ ▲ 60.9 30.5 ▲ 13.3 41.7 ▲ 2.0
9 相本 長武 一般 9.7 ▲ 22.9 14.3 ▲ 3.2 ▲ 2.1
10 古本 和宏 プロ 86.2 41.8 ▲ 22.8 ▲ 112.0 ▲ 6.8
11 藤岡 治之 プロ 19.8 73.0 ▲ 100.0 ▲ 41.9 ▲ 49.1
12 陣野 良貴 プロ ▲ 39.0 ▲ 35.5 25.9 ▲ 57.9 ▲ 106.5
13 福田 譲二 プロ ▲ 59.3 ▲ 30.6 5.6 ▲ 23.6 ▲ 107.9
14 伊東 宏倫 プロ ▲ 59.8 ▲ 100.0 ▲ 20.9 67.5 ▲ 113.2
15 下山 哲也 プロ 54.9 1.9 ▲ 52.6 ▲ 150.0 ▲ 145.8
16 安永 敏郎 一般 ▲ 79.9 ▲ 59.6 ▲ 25.6 9.4 ▲ 155.7
17 山本 江利香 プロ ▲ 26.3 ▲ 108.1 ▲ 3.7 ▲ 18.8 ▲ 156.9
18 氷室 哀華 プロ ▲ 29.4 7.3 ▲ 86.1 ▲ 53.4 ▲ 161.6
19 川崎 行広 プロ ▲ 100.0 21.5 ▲ 48.3 ▲ 100.0 ▲ 226.8

昇級者 2名   降級者 5名
昇級&降級ライン:順位枠内に表示
前期成績はこちら

Cリーグレポート:佐藤 健治

A卓(大渕×高末×吉田×西川)
B卓(水町×公文×田中×柴田)
C卓(友保×藤瀬×樋口×高野)
D卓(松尾×河野まや×濱田×進)
E卓(河野みのり×福嶋×榎田×永井)
F卓(馬場×山本×久保×佐藤×松本)

皆さんこんにちは、Cリーグのレポートを担当します、「さとけん」こと佐藤健治です。よろしくお願い致します!
いよいよ次節で昇級者が確定するという大事な節ですので、各卓で熱いバトルが繰り広げられました。
その結果、各卓の卓内トップの着順が、
A卓では山本が3121
B卓ではアマチュアの濱田さんが3112
C卓では西川が1222
D卓では樋口が4121
E卓では榎田が2122
F卓では田中が1142
となりそれぞれ大きく順位を上げました。
私はA卓で成績トップの松本さんと同卓する事になり、苦戦を覚悟していました。
松本さんが上家の時にホンイツを2回仕掛けましたが、2回とも自分のアガリを捨ててまで私が欲しい牌種を1枚も出してくれず、総合得点トップの余裕を感じました。

開始早々の1回戦。東1局、北家の私は、
一索一索二索四索五索七索八索九索一筒一筒二筒三筒四筒四筒  ドラ二筒
の1シャンテンから
打牌候補は一索二索一筒四筒だが一通を見るという前提では一索一筒四筒になり、ドラ表示牌が一筒なので見た目のテンパイ受け入れ枚数を重視して一筒を選択。数巡後に一索を引き入れ
一索一索一索四索五索七索八索九索一筒二筒三筒四筒四筒
先制リーチ。数巡後に南家の松本さんから追いかけリーチが入り、私からの見た目で6枚目となる一筒四筒四筒を掴み、
二万三万四万二索三索四索七索七索二筒三筒六筒七筒八筒
への放銃。高めの12,000の放銃スタートとなった。
1シャンテンの場面に戻り、最終形がシャンポンになる可能性がある場合は一筒のロンアガリを期待しての打四筒もあるが、先にリャンメンが埋まったら私は必ず高め一通に受けるのでかなり薄くなってない限り、最終形がシャンポンにはなり得ない。しかし場況によってはシャンポンもあり得ると思い直して、四筒を選択していれば松本さんの高めがリーチ者の私の河に現物待ちであり追いかけリーチをしていなかったかも知れない。
その場合、脇から一筒四筒が切られたら、横移動でリーチ棒1,000だけの失点、放銃になったとしてもリーチ棒込みで9,000の失点で済んだ。
また一索を選択していればテンパイまでの受け入れ枚数は一瞬減るが、一通の可能性を追いつつ二筒三筒引きで一索二索を落とし、一通を諦める変わりにイーペイコードラドラへの変化を見る事ができる。その手順だと私はまだテンパイには至らずに、高めの四筒はアンコで使え、テンパイ時に一筒での放銃で3,900の失点で済んだと思うと、悩ましく思えました。
1回戦オーラス、親番の私が、
五索六索六索七索七索九索九索西西西  ポン東東東
現在五索八索待ちの7,700のリャンメンテンパイだが、六索をポンして打五索とし私の河に四索五索も切れていて、ホンイツとは読みづらいせいか、数巡後に七索で12,000のロンアガリをしました。
アガリ枚数では圧倒的にポンしない方が良いが、並びシャンポンの内側をポンするともう片方が出やすくなる傾向と、打点アップの両方が重なったので挑戦したところ、アガリにつながりました。
テンパイ時に考えた事が数点ある。
・現状は東しか仕掛けていないので次が2フーロ目である。(次が3フーロ目であれば、ロンアガリが期待できなくなるので仕掛けない。)
・河がホンイツっぽくない。
・打点アップとはいえ最終形が六索七索の並びシャンポンになる九索はポンしない。
・リーチ者がいないまま、3枚目の九索が出る前に六索七索が出た時だけ、巡目が深くなければポンをする。
という事でした。
その後もアガリを重ね、東1局終了時の26,000点差を取り戻してトップになれました。

2回戦。東三局、親の私は、
三万四万五万八万九万九万三索四索五索六索六索三筒四筒  ドラ六索
の1シャンテンから片アガリが残っても仕掛けるつもりでいたところに二筒をツモり、親という事もあり八万を切りドラの六索九万のシャンポン待ちで先制リーチ。
(子であれば、三色への変化を見ながらソーズがリャンメン待ちになってのリーチか、マンズかピンズが連続形で伸びれば一旦1シャンテンに戻し九万を落としていた可能性もある。)
数巡後、北家の松本さんが追いかけリーチ。さらに数巡後に私が七万を捨てたところ松本さんの、
五万六万五索六索七索一筒二筒三筒五筒六筒七筒発発
8,000に放銃。もしも私が九万を切ってリーチしていればペン七万で3,900オールのツモアガリ牌だっただけに、往復21,600の点棒と親番が終わるという現実に大きな痛みを感じました。

2回戦オーラス、点棒状況は以下の通り。
東家:松本 44,200
南家:佐藤 14,200
西家:久保 31,600
北家:馬場 30,000
現在1人沈み4着の私は倍満をアガれば浮きの2着。跳満を松本以外からアガれば沈みの3着。満貫を馬場からアガれば沈みの3着。満貫以下をツモれば2人沈みのラス。という苦しい状況でした。
中盤に、
七万七万一筒二筒二筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒  ドラ五筒
となり二筒切りリーチで五筒をツモれば跳満、もしくは二筒切りヤミテンで一筒四筒を入れてのリーチで五筒をツモれば倍満となりました。ここでの私の選択は、仮に仕掛けた後にどの牌でアガっても跳マンが確定し、門前で仕上がった場合にはどの牌をツモっても倍マンが確定する1シャンテン戻しの七万切りでした。
しかしその後のツモで1枚もピンズを引けず、仕掛ける牌も河に出ないまま終盤に仕掛けている馬場に放銃しての1人沈み4着でした。

次節はABC全てのリーグで昇級と降級が決定し、特にAリーグでは決勝進出者が決まる1年に1回の最終節ですので、お気軽にご観戦下さい!
以上Cリーグレポートでした。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 松本 路也 一般 55.7 ▲ 27.1 109.6 ▲ 15.3   122.9
2 樋口 徹 プロ 23.6 29.1 12.7 44.3   109.7
3 吉田 彩乃 テスト生 43.9 38.7 ▲ 8.8 25.4   99.2
4 進 栄二 プロ 14.4 29.5 34.3 1.9   80.1
5 西川 舞 プロ 40.2 10.5 ▲ 24.5 50.5   76.7
6 福嶋 千春 テスト生 ▲ 23.3 28.4 56.9 9.7   71.7
7 榎田 賢二郎 プロ ▲ 28.1 20.8 12.0 47.9   52.6
8 濱田 貴幸 一般 ▲ 35.0 8.7 26.9 48.7   49.3
9 松尾 樹宏 プロ ▲ 36.9 94.5 ▲ 23.3 13.8   48.1
10 柴田 祐輔 テスト生 14.3 1.2 46.0 ▲ 17.7   43.8
11 佐藤 健治 プロ 50.9 ▲ 15.0 ▲ 0.9 6.7   41.7
12 馬場 貴洋  テスト生 ▲ 44.4 ▲ 12.9 60.9 25.8   29.4
13 水町 慎一 プロ 0.0 ▲ 31.7 36.1 ▲ 12.8   ▲ 8.4
14 高野 翔太 テスト生 ▲ 54.5 109.6 ▲ 39.9 ▲ 46.9   ▲ 31.7
15 大渕 俊介 テスト生 ▲ 10.8 23.7 ▲ 27.8 ▲ 41.8   ▲ 56.7
16 藤瀬 恒介 一般 3.6 ▲ 39.2 3.9 ▲ 29.9   ▲ 61.6
17 永井 勝晴 テスト生 24.6 ▲ 28.0 ▲ 28.9 ▲ 42.6   ▲ 74.9
18 友保 美香里 プロ ▲ 25.5 ▲ 67.9 ▲ 21.0 31.5   ▲ 82.9
19 公文 寛明 一般 ▲ 54.3 ▲ 6.2 ▲ 1.0 ▲ 22.4   ▲ 83.9
20 田中 悠紀夫 テスト生 ▲ 38.0 ▲ 16.9 ▲ 100.0 52.9   ▲ 102.0
21 山本 秋桜里 プロ ▲ 10.4 ▲ 100.0 ▲ 63.2 40.1   ▲ 133.5
22 河野 みのり プロ 4.9 ▲ 100.0 ▲ 26.5 ▲ 16.0   ▲ 137.6
23 北島 勇輝 プロ ▲ 22.1 ▲ 12.5 ▲ 5.9 ▲ 100.0   ▲ 140.5
24 高末 丈永  一般 ▲ 17.4 ▲ 79.2 ▲ 10.3 ▲ 35.1   ▲ 142.0
25 久保 真輝 一般 ▲ 12.4 4.1 ▲ 85.3 ▲ 57.3   ▲ 150.9
26 河野 まや テスト生 ▲ 15.0 ▲ 54.2 ▲ 33.0 ▲ 65.4   ▲ 167.6

昇級者 6名   
昇級&降級ライン:順位枠内に表示
前期成績はこちら

九州プロリーグ レポート/第16期九州プロリーグ A・B・Cリーグ 第9節レポート

Aリーグレポート:柴田 祐一朗
A卓(大和田×藤原×小車×西原)
B卓(新谷×浜上×青木×中尾)
C卓(塚本×小川×柴田×安東×福田)
今回Aリーグレポートを書かせていただく28期生の柴田祐一朗です。よろしくお願いします。
九州プロリーグも今回を含め後2回。8半荘となり上位卓に入るためにポイントを叩かなければならない人、また降級争いをする人、それぞれがいつも以上に力のはいる第9節となった。
まずは、A卓。現在1位の大和田、3位西原、5位小車、7位藤原の組み合わせ。
上位4人までに入ることができれば出場できる決勝戦。100Pオーバーしているのは上位3人のみ、また4位~7位の差は50P以内の対決、ここで5位、7位の2人は上位である大和田、西原からポイントを奪いたいところである。
3回戦まで、3位であった西原は▲16.6、小車+27.5と西原と小車の順位が逆転している状態、1位の大和田はなかなかポイントを失わずに▲11.5という状態で、東3局、親:大和田、手牌は以下の状態。
七万八万六索八索一筒一筒三筒三筒三筒四筒六筒七筒八筒
から場に2枚目の七索が打ち出された。それに大和田は果敢にチーを入れ打四筒。ここに下家の小車は六万をすぐに持ってきてツモ切りし、大和田に1,500の放銃。
これがとても印象に残ったシーンである。このチーテンは賛否あるだろうがポイントの余裕がある大和田ならではの仕掛けに見えた。このあと大和田は連荘し3回戦はトップを勝ち取り今節は+0.5にまとめ上げた。3位だった西原は▲68.6大幅にポイントを減らし決勝戦の椅子から後退する形となった。それとは対照的にポイントを+66.0し、3位に浮上した小車。今年はマスターズを取っている小車にとっては皇帝位も手中に収めたいところだろう。現皇帝位の藤原は最終節に望みを託す形となった。
B卓。2位新谷、4位中尾、6位青木、8位浜上の卓、ここは是非とも大きなプラスがほしい青木、浜上と現在4位であるが5位以下とあまりポイント差のない中尾、前回大きなプラスを勝ち取り勢いそのままで行きたい新谷の卓。
1回戦南1局、親:新谷の配牌は下記のような勝負手が入った。
一万二万三万八索九索四筒九筒九筒東東白白中  ドラ中
すぐに、
一万二万三万東東中中  ポン九筒 下向き九筒 下向き九筒 下向き  ポン白白白
となり12,000のテンパイが入った。ここで、
六万六万二索三索一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒中 
中尾がこの形からラス九筒をチーし、中で新谷に放銃してしまった。普段の中尾ならこのラス九筒を鳴いていかにも高そうな仕掛けである親にドラの中は打たないと思う。しかし、是が非でもポイントを伸ばしたい中尾がはやってしまうのもすごくわかる。この結果新谷の1人浮きとなり1回戦は+37.4と大きなプラスとなった。
C卓は下位5名の柴田、福田、塚本、小川、安東の卓となった。下位4名の差は70P以内であり今節、最終節と8半荘ほぼ戦う形となる。実質この4人から降級者2名がでるためこの卓は非常にシビアな戦いになると感じていた。
1回戦目、開局早々打点を作りに行く自分。しかし安東のポンテンの嵌六索待ちに飛びこんでしまう。
東3局、親:小川のときに福田が、
二万四万二索三索四索五索五索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ三万  ドラ四万
の手を丁寧にヤミテンに構えツモアガる。福田としては下位3人にポイント差を埋められなければよいので値千金の2,000・4,000である。
そのまま、高い点数のやりとりもなく迎えた南2局1本場。親:福田。小川が親をケアしながらハイテイにフリテンをツモアガり1,300・2,600とトップに立ちなおかつ、福田を原点割れさせた。
南3局1本場、ここで初めて手がぶつかりあった。
福田がリーチを宣言し、安東がダブ南をトイツ落しして回り、3巡後リーチと追いかけた。ここは安東に軍配が上がり3,900と当面のターゲットである福田からロンアガリする。
南4局、親:安東。安東としてはここで小川の原点を割らせ、自分がトップを取りに行くところである。このとき、安東31,800、柴田29,500、福田24,200、小川34,500である。
しかし、ここは安東→柴田の2,600移動で終結した。安東からしてみれば原点割れとなる放銃はきつかっただろうと思う。
2回戦目はオーラスの福田の連荘がすごかった。自分が50,000点以上持ってAトップ状態で迎えたのだが、結果からいうとここから福田が4連荘してトップになった。内容としては自分の打牌選択をミスしたためにこの状態を作ったと言ってもいいと考えている。
福田がソーズに寄せているのはわかっていたが、
三万四万五万六万二索二索六索二筒三筒四筒七筒八筒九筒  ドラ四万
ここにドラの四万を持ってきた。福田が北中をポンしており川にソーズが2枚あったが六索を勝負すると仕掛けられた。ここで勝負したからにはアガりきるつもりだったが、第1打に切っている西を持ってき、少し逡巡したが勝負した。これが福田の、
三索四索五索西西発発  ポン中中中  ポン北北北
に放銃し7,700は8,300と逆転の口火を切ってしまった。
思い返すとソーズの二索四索六索が通っている時点でシャンポン形の可能性は非常に高いわけだから逡巡したのならば切らない選択があってもよかったのではないかと反省している。
この卓の結果としては、3回戦目まではほぼ1人沈みだった安東が最後に爆発させ今回の負け分を返すAトップ+35.1を叩き最終節に望みをかける形となった。
最終節は約80ポイント差に3人の直接対決、現在13位の小川にもチャンスが残る形での終了となった。
第10節組み合わせ予定
A卓(大和田×新谷×小車×青木)
B卓(藤原×西原×中尾×浜上)
C卓(柴田×福田×塚本×安東×小川)
(組み合わせは都合により変更になることもあります)

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 大和田 篤史 40.3 27.3 ▲ 14.1 37.6 58.4 50.4 11.1 ▲ 47.5 0.5 164.0
2 新谷 翔平 ▲ 30.9 62.8 62.0 59.6 ▲ 27.8 ▲ 34.1 ▲ 59.8 100.2 23.2 155.2
3 小車 祥 ▲ 2.5 18.1 2.2 ▲ 46.7 56.6 39.1 ▲ 18.0 37.9 66.0 152.7
4 青木 胤道 35.8 4.6 21.9 ▲ 5.3 ▲ 35.8 ▲ 20.4 21.2 32.5 16.2 70.7
5 藤原 英司 ▲ 2.7 13.6 19.2 ▲ 13.6 50.1 ▲ 32.7 3.3 8.3 0.1 45.6
6 西原 亨 1.8 39.7 71.4 61.2 ▲ 52.9 ▲ 15.5 88.2 ▲ 80.5 ▲ 68.6 44.8
7 中尾 多門 16.7 81.1 ▲ 51.8 ▲ 7.0 41.0 55.1 ▲ 21.6 ▲ 22.9 ▲ 50.3 40.3
8 浜上 文吾 31.6 ▲ 8.8 3.3 ▲ 26.5 ▲ 13.4 ▲ 7.0 ▲ 3.8 24.8 10.9 11.1
9 柴田 祐一朗 ▲ 18.0 ▲ 36.3 61.5 ▲ 14.3 46.5 9.7 ▲ 2.6 ▲ 74.6 10.9 ▲ 17.2
10 福田 正道 ▲ 38.1 ▲ 66.9 ▲ 37.5 13.8 10.3 4.7 ▲ 65.8 32.7 24.5 ▲ 122.3
11 塚本 将之 15.6 ▲ 81.0 ▲ 67.5 ▲ 83.6 ▲ 50.2 0.7 76.9 12.7 6.7 ▲ 169.7
12 安東 裕允 ▲ 63.9 ▲ 21.9 ▲ 85.3 ▲ 2.2 ▲ 23.5 ▲ 11.7 17.3 ▲ 22.9 ▲ 10.7 ▲ 224.8
13 小川 善章 ▲ 6.7 ▲ 33.3 ▲ 5.3 26.0 ▲ 59.3 ▲ 40.3 ▲ 86.4 ▲ 2.7 ▲ 33.4 ▲ 241.4

決勝進出者 4名   降級者 2名
決勝進出&降級ライン:順位枠内に表示
Bリーグレポート:宮崎 皓之
A卓(弘中×宮崎×古本×安永)
B卓(陣野×伊東×服部×氷室)
C卓(福田×藤井×相本×鶴)
D卓(藤岡×石原×山本×矢野×菊池)
2013年も残りわずかとなり皆が忙しくなる師走の時期、寒さも厳しくなるばかりだがここ九州プロリーグでは寒さを感じさせない激戦が繰り広げられようとしていた。特に私が現在所属しているBリーグでは第3節終了時点で上位4名が4P以内の微差で稀に見る大接戦の様相を呈していた。またリーグ戦も残すところ2節となり、より優勝を意識した麻雀が見られるようになってくるはずだ。また自分はここまで暫定4位につけており優勝を狙える位置にいるため、ここが自分にとって正念場になる。
今回のレポートは時間の都合上、他の卓の観戦ができなかったため自戦記を書くことになるのだが今回の対局内容に触れる前に自分の第4節の目標を紹介しようと思う。
1つ目は決勝卓に残るポイントで第4節を終えること。
リーグ戦最終節は上位から順に4人区切りで卓組みがされるのだが、その際に上位4名の卓が決勝卓とされる。優勝争いをするのであればこの決勝卓にはなんとしても入りたいところである。決勝卓ならば首位とのポイント差を直接対決で詰めやすく、ポイント差の確認が可能であるからだ。
2つ目は自分の素点を増やすこと。
最終節に決勝卓に入れても首位との差が100P以上ある場合逆転は直接対決でも非常に難しくなってしまう。そのため第4節では可能であれば他者との差を縮め、さらにはリードを広げることができれば理想である。
3つ目は自分と同卓した上位者にポイントを稼がせないこと。
リーグ戦は最終節を見据えた麻雀を打つことが重要となる。可能であれば決勝卓に同卓するであろう上位者に対しては余裕があるうちにアドバンテージを得るべきである。しかしながら別卓にもライバルはいるためあまりに躍起になりすぎて共倒れにはならぬよう気をつける。
長くはなったが自分の目標は以上。これらを主軸に闘牌を行うため普段とは異なる選択もあるだろうと対局前に思ったことを覚えている。これから対局内容について触れようと思う。
自分の卓の卓組みは古本、弘中、アマチュアの安永さん、自分の4人打ち。なんと暫定2位の古本、4位の自分、そして5位につけている弘中と上位陣が3人も同卓することとなりこの卓での結果は決勝卓の進出に大きな影響を及ぼすこととなり注目の卓となった。
1回戦、南2局の自分の親番で中盤にテンパイが入る。
二万二万三万三万四万四万三索四索一筒二筒三筒八筒八筒  ドラ三筒
点棒状況はトップが34,000程度の競っている場面。普段ならばリーチだがここはヤミを選択。理由は四筒引きの手替わりだけでなく古本、弘中からの直撃狙い。直撃の5,800のアガリは点棒以上のアドバンテージが見込めるからだ。仮にヤミで2,900だったり、6巡以内でテンパイならばリーチをかけたほうがいいと思う。結果は古本より五索をアガリ自分の思惑通りに進めることはできた。これが響いたのか1回戦は以下の結果となる。
宮崎+14.2 安永+6.5 弘中+3.5 古本▲24.2
狙い通り古本を沈ませ、自分はポイントを重ねることができた。2回戦以降もこのペースで行きたい。
2回戦、ここまで自分のペースで戦いを進めるも安永に苦しめられる展開となる。2回戦は安永さんに巧みに打たれトップを取られるも粘りを見せたのは弘中。オーラスで古本とのリーチ合戦を制し以下のアガリ。
二万二万二万五万六万七万八万五筒六筒七筒西西西  ツモ八万  ドラ西
この2,000・4,000で自分は原点を割り、逆に弘中は2着まで浮上する。このアガリは弘中にとって確かな手ごたえを感じたに違いない。2回戦の以下の結果となる。
安永+15.5 弘中+7.0 宮崎▲5.0 古本▲17.5
連続でラスとなり土俵際まで追い込まれた古本、残り2回戦で挽回するために攻めてくることが予想されるためここからはそれを踏まえた間合い管理が重要となるだろう。
3回戦、大きく場が動いたのは東4局、古本の親番である。自分の手牌は二つ仕掛けて以下の通り。
九万九万白白白発発  ポン中中中  ポン三万 上向き三万 上向き三万 上向き
なんと高めは大三元の大物手。安めでも倍満でこれを決めれば優勝に大きく近づくためこれまでにないほど緊張したことを覚えている。しかも高めの発はションパイであるため警戒されるのでは?と不安がよぎる。そんな緊張のなか、この手にここまで絶不調の古本が掴まってしまう。高めの発で放銃してしまい手痛い32,000。
思うに普段の古本ならばこの放銃はしないと思う。ここまでの失点を取り返すべく前に出るしかないため普段ならば止める牌が出ていくことはリーグ戦ならば度々起きるのである。このようなシーンはトータルで争うリーグ戦ならでは。これがリーグ戦の恐ろしさでもあり、また面白さなのだと思う。3回戦の結果は以下の通りとなる。
宮崎+49.1 弘中+11.8 安永+5.4 古本▲69.3
ここまでで自分が注目したいのは弘中。3回戦すべてプラスでまとめ、安定感抜群な麻雀を見せている。もし決勝戦で同卓するならば弘中は自分にとって大きな障害となるだろうと感じた。
4回戦。残すところ1回となった第4節。この半荘は自分と弘中の2名の争いとなり南3局を迎える。果敢に仕掛けて前に出る弘中、ここでリードを作りオーラスの親を迎えようとするも安永さんに捉えられる。
四索五索五索五索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  チー二万 左向き三万 上向き四万 上向き  ロン三索  ドラ五索
この放銃が響き、オーラスで原点を割ってしまう弘中。この局は彼にとって大きな打撃になったのではないだろうか?4回戦は以下の結果となる。
宮崎+23.8 弘中▲1.8 古本▲4.0 安永▲18.0
第4節が終了し、運にも恵まれた自分は+82.1で暫定首位になることが出来た。次節で最終節となるのだが同卓者は服部、弘中、藤井の3名の予定。3名とも実力者で決して気の抜けない戦いになるが最後まで全力で臨み、優勝の2文字を得たいと思う。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 宮崎 皓之介 プロ 49.9 33.2 18.6 82.1 183.8
2 服部 学 プロ 25.2 8.5 44.2 43.8 121.7
3 弘中 栄司 テスト生 15.0 44.5 36.6 20.5 116.6
4 藤井 崇勝 一般 60.4 23.1 21.6 ▲ 12.3 92.8
5 石原 忠道 一般 ▲ 8.6 ▲ 34.6 9.1 85.7 51.6
6 菊池 豪 プロ 84.8 ▲ 75.6 96.5 ▲ 67.7 38.0
7 鶴 浩昭 プロ ▲ 45.7 60.6 ▲ 21.1 39.1 32.9
8 矢野 拓郎 プロ ▲ 60.9 30.5 ▲ 13.3 41.7 ▲ 2.0
9 相本 長武 一般 9.7 ▲ 22.9 14.3 ▲ 3.2 ▲ 2.1
10 古本 和宏 プロ 86.2 41.8 ▲ 22.8 ▲ 112.0 ▲ 6.8
11 藤岡 治之 プロ 19.8 73.0 ▲ 100.0 ▲ 41.9 ▲ 49.1
12 陣野 良貴 プロ ▲ 39.0 ▲ 35.5 25.9 ▲ 57.9 ▲ 106.5
13 福田 譲二 プロ ▲ 59.3 ▲ 30.6 5.6 ▲ 23.6 ▲ 107.9
14 伊東 宏倫 プロ ▲ 59.8 ▲ 100.0 ▲ 20.9 67.5 ▲ 113.2
15 下山 哲也 プロ 54.9 1.9 ▲ 52.6 ▲ 150.0 ▲ 145.8
16 安永 敏郎 一般 ▲ 79.9 ▲ 59.6 ▲ 25.6 9.4 ▲ 155.7
17 山本 江利香 プロ ▲ 26.3 ▲ 108.1 ▲ 3.7 ▲ 18.8 ▲ 156.9
18 氷室 哀華 プロ ▲ 29.4 7.3 ▲ 86.1 ▲ 53.4 ▲ 161.6
19 川崎 行広 プロ ▲ 100.0 21.5 ▲ 48.3 ▲ 100.0 ▲ 226.8

昇級者 2名   降級者 5名
昇級&降級ライン:順位枠内に表示
前期成績はこちら
Cリーグレポート:佐藤 健治
A卓(大渕×高末×吉田×西川)
B卓(水町×公文×田中×柴田)
C卓(友保×藤瀬×樋口×高野)
D卓(松尾×河野まや×濱田×進)
E卓(河野みのり×福嶋×榎田×永井)
F卓(馬場×山本×久保×佐藤×松本)
皆さんこんにちは、Cリーグのレポートを担当します、「さとけん」こと佐藤健治です。よろしくお願い致します!
いよいよ次節で昇級者が確定するという大事な節ですので、各卓で熱いバトルが繰り広げられました。
その結果、各卓の卓内トップの着順が、
A卓では山本が3121
B卓ではアマチュアの濱田さんが3112
C卓では西川が1222
D卓では樋口が4121
E卓では榎田が2122
F卓では田中が1142
となりそれぞれ大きく順位を上げました。
私はA卓で成績トップの松本さんと同卓する事になり、苦戦を覚悟していました。
松本さんが上家の時にホンイツを2回仕掛けましたが、2回とも自分のアガリを捨ててまで私が欲しい牌種を1枚も出してくれず、総合得点トップの余裕を感じました。
開始早々の1回戦。東1局、北家の私は、
一索一索二索四索五索七索八索九索一筒一筒二筒三筒四筒四筒  ドラ二筒
の1シャンテンから
打牌候補は一索二索一筒四筒だが一通を見るという前提では一索一筒四筒になり、ドラ表示牌が一筒なので見た目のテンパイ受け入れ枚数を重視して一筒を選択。数巡後に一索を引き入れ
一索一索一索四索五索七索八索九索一筒二筒三筒四筒四筒
先制リーチ。数巡後に南家の松本さんから追いかけリーチが入り、私からの見た目で6枚目となる一筒四筒四筒を掴み、
二万三万四万二索三索四索七索七索二筒三筒六筒七筒八筒
への放銃。高めの12,000の放銃スタートとなった。
1シャンテンの場面に戻り、最終形がシャンポンになる可能性がある場合は一筒のロンアガリを期待しての打四筒もあるが、先にリャンメンが埋まったら私は必ず高め一通に受けるのでかなり薄くなってない限り、最終形がシャンポンにはなり得ない。しかし場況によってはシャンポンもあり得ると思い直して、四筒を選択していれば松本さんの高めがリーチ者の私の河に現物待ちであり追いかけリーチをしていなかったかも知れない。
その場合、脇から一筒四筒が切られたら、横移動でリーチ棒1,000だけの失点、放銃になったとしてもリーチ棒込みで9,000の失点で済んだ。
また一索を選択していればテンパイまでの受け入れ枚数は一瞬減るが、一通の可能性を追いつつ二筒三筒引きで一索二索を落とし、一通を諦める変わりにイーペイコードラドラへの変化を見る事ができる。その手順だと私はまだテンパイには至らずに、高めの四筒はアンコで使え、テンパイ時に一筒での放銃で3,900の失点で済んだと思うと、悩ましく思えました。
1回戦オーラス、親番の私が、
五索六索六索七索七索九索九索西西西  ポン東東東
現在五索八索待ちの7,700のリャンメンテンパイだが、六索をポンして打五索とし私の河に四索五索も切れていて、ホンイツとは読みづらいせいか、数巡後に七索で12,000のロンアガリをしました。
アガリ枚数では圧倒的にポンしない方が良いが、並びシャンポンの内側をポンするともう片方が出やすくなる傾向と、打点アップの両方が重なったので挑戦したところ、アガリにつながりました。
テンパイ時に考えた事が数点ある。
・現状は東しか仕掛けていないので次が2フーロ目である。(次が3フーロ目であれば、ロンアガリが期待できなくなるので仕掛けない。)
・河がホンイツっぽくない。
・打点アップとはいえ最終形が六索七索の並びシャンポンになる九索はポンしない。
・リーチ者がいないまま、3枚目の九索が出る前に六索七索が出た時だけ、巡目が深くなければポンをする。
という事でした。
その後もアガリを重ね、東1局終了時の26,000点差を取り戻してトップになれました。
2回戦。東三局、親の私は、
三万四万五万八万九万九万三索四索五索六索六索三筒四筒  ドラ六索
の1シャンテンから片アガリが残っても仕掛けるつもりでいたところに二筒をツモり、親という事もあり八万を切りドラの六索九万のシャンポン待ちで先制リーチ。
(子であれば、三色への変化を見ながらソーズがリャンメン待ちになってのリーチか、マンズかピンズが連続形で伸びれば一旦1シャンテンに戻し九万を落としていた可能性もある。)
数巡後、北家の松本さんが追いかけリーチ。さらに数巡後に私が七万を捨てたところ松本さんの、
五万六万五索六索七索一筒二筒三筒五筒六筒七筒発発
8,000に放銃。もしも私が九万を切ってリーチしていればペン七万で3,900オールのツモアガリ牌だっただけに、往復21,600の点棒と親番が終わるという現実に大きな痛みを感じました。
2回戦オーラス、点棒状況は以下の通り。
東家:松本 44,200
南家:佐藤 14,200
西家:久保 31,600
北家:馬場 30,000
現在1人沈み4着の私は倍満をアガれば浮きの2着。跳満を松本以外からアガれば沈みの3着。満貫を馬場からアガれば沈みの3着。満貫以下をツモれば2人沈みのラス。という苦しい状況でした。
中盤に、
七万七万一筒二筒二筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒  ドラ五筒
となり二筒切りリーチで五筒をツモれば跳満、もしくは二筒切りヤミテンで一筒四筒を入れてのリーチで五筒をツモれば倍満となりました。ここでの私の選択は、仮に仕掛けた後にどの牌でアガっても跳マンが確定し、門前で仕上がった場合にはどの牌をツモっても倍マンが確定する1シャンテン戻しの七万切りでした。
しかしその後のツモで1枚もピンズを引けず、仕掛ける牌も河に出ないまま終盤に仕掛けている馬場に放銃しての1人沈み4着でした。
次節はABC全てのリーグで昇級と降級が決定し、特にAリーグでは決勝進出者が決まる1年に1回の最終節ですので、お気軽にご観戦下さい!
以上Cリーグレポートでした。

順位 名前 プロ/アマ 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 松本 路也 一般 55.7 ▲ 27.1 109.6 ▲ 15.3   122.9
2 樋口 徹 プロ 23.6 29.1 12.7 44.3   109.7
3 吉田 彩乃 テスト生 43.9 38.7 ▲ 8.8 25.4   99.2
4 進 栄二 プロ 14.4 29.5 34.3 1.9   80.1
5 西川 舞 プロ 40.2 10.5 ▲ 24.5 50.5   76.7
6 福嶋 千春 テスト生 ▲ 23.3 28.4 56.9 9.7   71.7
7 榎田 賢二郎 プロ ▲ 28.1 20.8 12.0 47.9   52.6
8 濱田 貴幸 一般 ▲ 35.0 8.7 26.9 48.7   49.3
9 松尾 樹宏 プロ ▲ 36.9 94.5 ▲ 23.3 13.8   48.1
10 柴田 祐輔 テスト生 14.3 1.2 46.0 ▲ 17.7   43.8
11 佐藤 健治 プロ 50.9 ▲ 15.0 ▲ 0.9 6.7   41.7
12 馬場 貴洋  テスト生 ▲ 44.4 ▲ 12.9 60.9 25.8   29.4
13 水町 慎一 プロ 0.0 ▲ 31.7 36.1 ▲ 12.8   ▲ 8.4
14 高野 翔太 テスト生 ▲ 54.5 109.6 ▲ 39.9 ▲ 46.9   ▲ 31.7
15 大渕 俊介 テスト生 ▲ 10.8 23.7 ▲ 27.8 ▲ 41.8   ▲ 56.7
16 藤瀬 恒介 一般 3.6 ▲ 39.2 3.9 ▲ 29.9   ▲ 61.6
17 永井 勝晴 テスト生 24.6 ▲ 28.0 ▲ 28.9 ▲ 42.6   ▲ 74.9
18 友保 美香里 プロ ▲ 25.5 ▲ 67.9 ▲ 21.0 31.5   ▲ 82.9
19 公文 寛明 一般 ▲ 54.3 ▲ 6.2 ▲ 1.0 ▲ 22.4   ▲ 83.9
20 田中 悠紀夫 テスト生 ▲ 38.0 ▲ 16.9 ▲ 100.0 52.9   ▲ 102.0
21 山本 秋桜里 プロ ▲ 10.4 ▲ 100.0 ▲ 63.2 40.1   ▲ 133.5
22 河野 みのり プロ 4.9 ▲ 100.0 ▲ 26.5 ▲ 16.0   ▲ 137.6
23 北島 勇輝 プロ ▲ 22.1 ▲ 12.5 ▲ 5.9 ▲ 100.0   ▲ 140.5
24 高末 丈永  一般 ▲ 17.4 ▲ 79.2 ▲ 10.3 ▲ 35.1   ▲ 142.0
25 久保 真輝 一般 ▲ 12.4 4.1 ▲ 85.3 ▲ 57.3   ▲ 150.9
26 河野 まや テスト生 ▲ 15.0 ▲ 54.2 ▲ 33.0 ▲ 65.4   ▲ 167.6

昇級者 6名   
昇級&降級ライン:順位枠内に表示
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