
前編でお伝えした通り、堀内選手が失格となり残り4人で決勝戦を継続することになりました。
まずは2日目に行われた6回戦をお伝えします。
6回戦
起家から、瀬戸熊・沢崎・中村・小島
東1局、北家の中村が5巡目リーチ。












リーチ ドラ
親の瀬戸熊はこのリーチに対して、テンパイ目指して目一杯に構え、一発で生牌の
を押すが、
形の良い中村のツモアガリ。捲りをかける瀬戸熊の気合が卓外まで伝わってくる。
東3局、西家の瀬戸熊は
をポンして半ば強引にピンズに寄せる。
瀬戸熊の気合に押されたかのように他家は受けに回り、終盤、瀬戸熊がツモアガる。






ポン

ポン

ツモ
ドラ
この半荘の決まり手となったのは、瀬戸熊が親番の南1局だった。

小島の第一ツモが
で、10種12牌。国士無双リャンシャンテンだ。














第一打が
で、3巡目に
がトイツになると
を切り出していったので、国士無双は狙ってないのが解ったが、もし国士に向かっていたならば、7巡目に
を引いて
マチのテンパイになり、1シャンテンで第一打に
を切っている中村がツモ切りで放銃となっていただろう。
小島「ドラが2枚だったから純チャンで満貫だと思い、国士は頭に浮かばなかった」
もし小島が国士を狙っていたら、第一打に
か
を切り、丁寧に迷彩を施して確実にものにしていたはずなだけに、十段獲得への大きな大きなチャンスを逃した局となってしまった。
逆に、この局を逆転への勢いをつける局としたのは瀬戸熊。
瀬戸熊の5巡目














皆さんならここから何を切るだろうか?678の三色を考えた方はこの手が成就しない。
上家・小島のトイトイ仕掛けでツモが利いたこともあって、見事に4,000オールに仕上げた。












ツモ
このアガリを何人ができるだろう?瀬戸熊の鋭い感性を称えたい。
同2本場、さあ今度こそクマクマタイムが始まるか?いや南家の沢崎が黙っちゃあいなかった。
いきなり瀬戸熊の捨てた
を、カン
でチー。
もポンして半ばブラフ気味だが瀬戸熊に圧力をかける。
??????? ポン

チー

ドラ
瀬戸熊も簡単には手を曲げず態勢を信じて押すのだが、ドラ色のホンイツだと打点が高いので完全に無視もできず、ツモ筋も変えられたので沢崎の目論見通り親を落とされてしまった。
相手が優勢になったと見るや仕掛けてくる沢崎。技の引き出しが多く一筋縄ではいかない打ち手である。
南2局は、南家の中村に12巡目にメンホン七対子のテンパイが入ったが













北家・瀬戸熊が、気配を察知してヤミテンでかわす。












ツモ
南3局では、小島が丁寧に三色を仕上げる。












ツモ
このアガリで浮きに回った小島。オーラスの親で大物手をテンパイ









加カン


ドラ
どちらをツモっても6,000オールで、トータルトップに立つところだったが、
他家はみな警戒してオリに回り、惜しくも流局。次局は瀬戸熊が軽くアガリ、今決勝で初トップ。
瀬戸熊のトータルもプラスとなり、沢崎が初ラスを引いた。
6回戦成績
瀬戸熊+24.5P 小島+8.1P 中村▲14.0P 沢崎▲18.6P
6回戦終了時
沢崎+41.7P 小島+12.4P 瀬戸熊+5.3P 中村▲61.4P
※この対局から3日目(最終日)と「なる残り5対戦が行われた。
7回戦
起家から、小島・沢崎・中村・瀬戸熊

まず、北家の瀬戸熊がピンフをテンパイしてドラの
を切る。沢崎のポンテンも自然。
どんな結果となるかが今日の展開を示唆しそうだと思ったが、親の小島も追い付いた。













この仮テンに、すぐに
を持ってくるのが仇となる。
親であることや、追う立場、沢崎の河にマンズは高いが、待ちの候補が多くて絞れないなど、
他にも
が通れば打点も見合うし待ちも良い、これだけ条件が整えば
切りリーチは仕方なかろうが、
この放銃が暗示するように、小島にとって苦しい戦いに終始する辛い1日となってしまう。
東2局、親を迎えた沢崎が8巡目リーチ。












ドラ
南家・中村もチャンス手だったが、














1巡切り遅れた
での9,600放銃は痛い。
今日も沢崎がスタートから走るのかと思わせる立ち上がりだったが、この男も黙ってはいない。
東3局1本場、連荘の中村の親番で、南家・瀬戸熊がポンテンのチンイツ。









ポン

ドラ
直ぐに
を引いたが、高目跳満には受け変えずにツモ切り。
捨て牌がチンイツのように見えず、食いタンに見えるため中村が
で放銃。
アガリ親を迎えた東4局の親番で、他家の攻撃を凌いで小刻みに連荘し、沢崎を捲ってこの半荘のトップ目に立った。
南2局、南家の中村に好プレーが出る。
5巡目からヤミテンの中村、












ドラ
8巡目に、ツモ
で
切りと手を崩したのが上手く行き、10巡目に四を引いて三暗刻、更にヤミテンで四暗刻への手変わりを待つ間に、小島から6,400の出アガリ。
南4局、ラス親の瀬戸熊がジュンチャンへの手変わりを諦めて先制リーチ。












リーチ ドラ
南家・小島は、ダンラスなので7巡目に一通完成の次の手から、打
として一度テンパイを崩していた。














ところが瀬戸熊リーチの後、裏目となる
を引き危険を承知でフリテンリーチを敢行。
ホーテイが回り、
か
ツモなら跳満だったが、ツモ牌は無常にも
で、痛恨の箱ワレのラス。
これで瀬戸熊のトップは濃厚になったが、沢崎はまだしっかりと浮きの2着だった。
南4局1本場、小島がダブ
ポンと仕掛け、5,200以上でプラスになる、北家・中村も思いきってオタ風の
から仕掛け、マンズホンイツへ向かって
もポン。






ポン

ポン

ドラ
その後
を引いて、トイトイの
単騎に変化。
沢崎も面前でテンパイしていたが、













イーペーコーに手変わる直前に
を打たれ、間に合わず中村が手出し
とした後に掴んだ
をツモ切って放銃。黒棒マイナスの3着に落ち、トータルでも僅かながら瀬戸熊に首位を譲ることとなった。
沢崎なら、この
は当たり前のように止まると思っていたので以外な放銃。
トータルで大きくマイナスしている中村の仕掛けを少し軽く見たのか?
放銃しても満貫までは無くて沈まないと思ったのだろうか?
7回戦成績
瀬戸熊+34.9P 中村+7.7P 沢崎▲4.4 小島▲38.2P
7回戦終了時
瀬戸熊+40.2P 沢崎+37.3P 小島▲25.8P 中村▲53.7P
瀬戸熊がついに今決勝で初めて首位に立った。
残り4半荘、いよいよ瀬戸熊と沢崎のマッチレースの気配である。
8回戦
起家から、小島・中村・瀬戸熊・沢崎
この半荘は実に全25局、約3時間に及ぶ超長い半荘になった。

3度の流局で膠着した出だしだったが、ここで瀬戸熊と沢崎がぶつかる。
配牌で七対子1シャンテンの瀬戸熊が、面子手にまとめて高目ツモで2,000・3,900のリーチ。












リーチ
沢崎はリーチに対応しつつ、上手に順子を振り替えて追いかける。













瀬戸熊がラス牌の高目
を掴んで、ここはまず沢崎に軍配が上がった。

瀬戸熊、キツイ直撃を喰らった次局の親で、ダブリーの配牌を貰う驚異の生命力。













ドラ
切りリーチ。どちらも山に2枚残りだが、勝つ人間はツモれる方を選ぶ。
この局、配牌からアタリ牌の
が浮いている沢崎の、ダブリー対応が素晴らしい。
ドラを重ねて、
か
を切れば七対子のテンパイにまで持ち込んでも、
を切らない沢崎の高いスキルと胆力に感服する。どちらかを勝負しなければならない局面なら、きっと八の方を切り同テンに持ち込むのだろう。
それでもラス牌の
をツモリ上げる瀬戸熊も強い!
東3局2本場、瀬戸熊は7巡目のテンパイから、













ドラ
当然のようにダブ
をトイツ落としし
を入れてリーチ。一気に高目6,000オールで決めに行く。
沢崎もメンホン1シャンテンまで持ち込むが、
をつかんで止める。
中村が高目345のタンピン三色をテンパイしてドラの
で7,700放銃。
東3局3本場、親の瀬戸熊が、3巡目でドラが2枚の七対子1シャンテン。
思ったより時間がかかったが、11巡目リーチ。かねてより狙いの絶好の待ちとして準備していた
単騎だ。
国士狙いで手を進めていた小島は、全体的に通りそうな
を安全牌用に残していたからドンピシャリで親満に捕まってしまった。
同4本場、今度こそ“クマクマタイム”達成だ。
3局で32,300点を加点し、更にまたツモれば3,900オールの先制リーチ。












リーチ ドラ
しかしこれは流局し、次局はようやく沢崎がクイタンで落とした。
東4局、さあ今度は沢崎の親。やはりここで停まる。
瀬戸熊同様、小島と中村の攻めにも全く怯まず親を継続し、瀬戸熊に迫りかける。
東4局2本場、今度は瀬戸熊が親落としに動くが、親の上家でテンパイでもない東のイチ鳴き下りポンが不味かったか・・・
沢崎が瀬戸熊の仕掛けに少しも慌てず、
トイツ落としで大物手に育ててリーチ。












リーチ ドラ
山にはタップリ残っていて6,000オール必至かと思ったが、全て他家に流れ流局。
瀬戸熊はホッとした事だろう。
南1局、ここでもう一度瀬戸熊と沢崎がぶつかる。
西家の瀬戸熊が6巡目に1シャンテンでドラの
をリリース。












ドラ
瀬戸熊の手は充分形ではあるが、沢崎はポンテン。









ポン


瀬戸熊はピンズ一通に拘り過ぎたのか、
を引いてもテンパイとらず。
その後、シャンポンに待ちを変えていた沢崎に、1で放銃しトータルトップも逆転した。
瀬戸熊が手なりで打ち抜けば、ここで

のノベタンにも組めただけに、少し攻防のアンテナがブレたようにも思えた。
中村が南2局の親で6,000オールをツモリ生き返るが、












リーチ ツモ
ドラ
2本場で瀬戸熊も満貫を引き、再びトータルトップに立つ。












リーチ ツモ
ドラ
しかし、沢崎もオーラスの親で5巡目に鉄板リーチ。












リーチ ドラ
最安目ながら
ツモで2,600オール。
瀬戸熊からの二度の7,700直撃が効いて、沢崎がこの長い半荘を制し、再びトータル首位に返り咲いた。
8回戦成績
沢崎+23.1P 中村+20.6P 瀬戸熊+7.8P 小島▲51.5P
8回戦終了時
沢崎+68.4P 瀬戸熊+49.0P 中村▲30.1P 小島▲89.3P
8回戦は、すっかり蚊帳の外で大きく箱を割ってしまった小島。
連続の箱ラスで、残念ながらここで優勝争いから脱落してしまった。
9回戦
起家から、中村・沢崎・小島・瀬戸熊
今度はまた瀬戸熊が追う立場になったが、最終日になって中村が伸び伸びと奔放に打ち、牌勢も良くなりアガリに絡む事が多くなってきた。
手順や押し引きに、時々疑問手が生じるのは遺憾だが、中村が元気な分、小島1人が置いて行かれることとなった。
この半荘も東場は中村が中心で回る。
東2局に(不可解な1巡回しはあったが)簡単なメンピンツモドラ1でトップ目に立つ。
東3局では、ドラ暗刻の1シャンテンから瀬戸熊のリーチに5,200を振り込み瀬戸熊にトップ目を譲る。
東4局は、瀬戸熊の親で強引なホンイツ仕掛けで満貫をツモリまたトップ目。



ポン

ポン

チー

ツモ
ドラ
南1局で、この半荘初めて沢崎と瀬戸熊がぶつかった。

沢崎4巡目の仮テンとらずからの選択が難しかった。瀬戸熊のリーチに、最後は勝負を賭けて3面張のフリテンリーチを打ったが及ばず、瀬戸熊がラス牌で三暗刻をツモって再び首位逆転。沢崎はこの半荘でチャンスらしいチャンスはここだけ、ソーズを伸ばしたときだけ決まる手だったようだ・・・・
オーラスは、トップ目の瀬戸熊が更に加点を狙うが、小島のホンイツに5,200を放銃して終了。
このアガリで小島が2着になり、沢崎が1人沈みになったので、トップの瀬戸熊に殆ど損は無かった。
9回戦成績
瀬戸熊+16.3P 小島+5.6P 中村+1.2P 沢崎▲23.1P
9回戦終了時
瀬戸熊+65.3P 沢崎+45.3P 中村▲28.9P 小島▲83.7P
再び瀬戸熊が首位に立ち、今度は沢崎が追いかける番。勝負は後り2半荘、瀬戸熊と沢崎のお互い一歩も譲らぬ熱い闘いはどこまで続くのだろう。
10回戦
起家から、中村・沢崎・小島・瀬戸熊
まず東1局2本場、この半荘最初の山場、沢崎10巡目にツモリ四暗刻のリーチ。












ドラ
山に2枚残りで、ツモれば優勝へ大きく抜け出すが、本日好調の中村が追っかけリーチ
中村がラス牌の
をツモアガリ、沢崎の勝負手は不発。
決着に向けて、沢崎も瀬戸熊も勝負を賭けに行く局面が増えてくる。
東2局4本場、西家瀬戸熊が8巡目リーチ。












リーチ ドラ
親の沢崎、ドラの
を勝負して追いかける












リーチ
ここは瀬戸熊が
を掴んで5,800、4本場、リーチ棒で8,000点の被弾。
沢崎がトータル首位を奪い返す。
同5本場は、瀬戸熊がまた先制リーチ












リーチ ドラ
親の沢崎追い付くも、














ここから
切りでカン
待ちのヤミテンで回し、ドラの
が重なると追いかけた。
今度はツモれば6,000オールの形。今度こそ決定打かと固唾を飲んで見守ッたが、沢崎が最後に掴んだのは
。
瀬戸熊が失点をすぐに半分以上取り返す。
東3局は、南家の瀬戸熊がまた先にテンパイ。












ドラ
今度は安くて待ちも良くない、慎重にヤミテンで構える。
北家・沢崎が追い付くが・・・














–
マチが悪い訳では無いのに、
切りのテンパイとせず
を切ってタンピン三色に向かう。
狙い通りに
を引いて即リーチ、安目だが
をツモリ1,300・2,600。
沢崎の打つ手に澱みが無い、瀬戸熊との一連の攻防が凄い、十段を決める闘いに相応しく両者共にエクセレント!

南場に入ると沢崎が瀬戸熊を突き放していく。
この局は中村と小島の勝負かと思ったが、沢崎が2人のリーチに割って入りアガリをかっさらった。
ここが勝負と、決めに行く半荘にする心算なのか?素晴らしい踏み込みだった。
もし小島が、6巡目に先制リーチをしていたらどうなっていただろうか?
勢いをもぎ取って迎えた、アガリ親で沢崎に手が入る。
南2局、しかし中村の方が早く5巡目即リーチ。












リーチ ドラ
捨て牌は 




親の沢崎は、中村に
を切られた直後にトイツにし、ポンは間に合わなかったが、リーチ無視で一発目から
,
,
と無筋をかぶせて8巡目にテンパイ。ここに手詰った南家の小島が、ドンピシャでドラの⑧をオリ打ちしてしまう。小島も沢崎が押しているのは認識していたが、変則的な捨牌の中村のリーチにロン牌となる
(沢崎には現物)も手の内に有り、切る牌に窮し中村の現物を先打した。
中村が親の沢崎の勢いを考慮してヤミテンに構えていれば、小島が切る牌は
が先だったに違いない。












ロン
沢崎は大きな追加点を上げ、この大事な半荘を制圧した。
10回戦成績
沢崎+26.2P 中村+10.8P 瀬戸熊▲14.5P 小島▲22.5P
10回戦終了時
沢崎+71.5P 瀬戸熊+50.8P 中村▲18.1P 小島▲106.2P
半荘ごとに交互に首位が入れ替わる大激戦もついに最終戦。
再び首位を奪い返した沢崎と、2位・瀬戸熊との差は20,7P。
普通にトップを取り、相手がラスか沈みの3着で逆転するポイント差である。
ここまで本当に熾烈で素晴らしいデットヒートを魅せてくれた沢崎と瀬戸熊。
どちらが勝っても文句無し、そんな闘いだったが勝者は1人。
勝利の女神は果たしてどちらに微笑むのだろうか?
最終戦は、ここまでのトータルにより起家と座順が決まる。
11回戦
起家から、瀬戸熊・中村・小島・沢崎
東1局、親の瀬戸熊が、配牌でドラの
がトイツのチャンス手だったが、北家・沢崎がいきなり仕掛けた。












ドラ
この形から2巡目に
ポン、カン
も鳴けて300・500で瀬戸熊の起親を落とした。
後に沢崎も「あれは俺のフォームでは無い、やってはいけなかった。」と反省していたが、
いくら当面の敵の親とはいえ、上家で2フーロもして300・500では・・・満貫以上なら大きなアドバンテージになるし、安手でも自然なテンパイなら良いと思うが、この局はただ無駄に足を使ったように映った。
本来は、こんな大詰めでも慌てず落ち着いて対応する沢崎なのだが、久々のビッグタイトルを目前にして少し勝ちを急いでしまったのか・・・。
勝負の行方を決める局は意外に早く訪れた。

この配牌からは想像できないような跳満に育て上げた瀬戸熊は凄いが、沢崎からの直撃は望外であったろう。
5巡目から1シャンテンだった沢崎。ソーズを河にかぶり、

の形を決めきれぬまま、瀬戸熊のテンパイを待って魅入られたように振り込んでしまった。
この一発で、トータルは大きく逆転。今度は沢崎が追わねばならなくなった。
私は、こんな七を当たり前のように先に切るか、最後まで切らない沢崎しか見た事がなかったので、心中を思うと聞き辛かったが、後で尋ねてみた。
沢崎「瀬戸熊君の最終手出し
を見て
か
は危ないと思ったが、東1局に自分のフォームを崩したアガリをしたので、当たるかもしれないが前に出るべきだと考えた。」
この決勝戦を通して、沢崎が一番内容も良く、精密に打っていたと思うし、この
さえ打たなければ2度目の十段を獲得していた可能性が高いだけに惜しまれる失投。
沢崎の、「最後まで自分らしく自分の麻雀を打ち抜いて勝つ」
という美学が打たせた
だったのであろうか・・・?
この後沢崎に2度の勝負リーチが入るが、
南2局












ドラ
南2局2本場












ドラ
どちらの手も元気な中村に阻まれて万事窮した。
オーラス、沢崎の親では瀬戸熊も僅かに沈みの3着になっていたので、計算上ではダンラスの沢崎も4,000オール1回で首位に帰り咲く。
しかし、沢崎にもう勝ち運は残っておらず、瀬戸熊があっさりとピンフの3面張で激しい闘いに幕を下ろした。
11回戦成績
中村+22.6P小島+15.7P瀬戸熊+2.2P沢崎▲40.5
最終成績
瀬戸熊+53.0P沢崎+31.0P中村+4.5P小島▲90.5P

長かった闘いも終ってみれば今年も瀬戸熊!
沢崎に何度も土俵際まで押し込まれながら、徳俵で踏み止まり、最後は逆転で史上3人目の3連覇を達成。
強い、本当に強い。
瀬戸熊「僕が入った頃、この世界は、1つや2つタイトル獲るだけではダメだと言われていました。
同時に複数のタイトルか、連覇をして初めて本物だと。現実として達成した今も、まだまだ山の七合目くらいだと思います。頂上を目指せる位置に来た幸運を感謝して、目指す完成形へ、さらなる努力と精進をして行きたいと思います。応援してくれる人々に感謝しながら・・・ありがとうございました。」
コメントが優等生過ぎてつまらない(笑)が、これは瀬戸熊の本音。
心技体共に充実の最強王者はこれから幾つの勝利を積み重ねて行くのだろうか?
3連覇にホッと安心している暇はない、年明けには鳳凰位の防衛戦が始まる。
沢崎「今回は敗れたけれども、凄く手ごたえはあった。鳳凰決定戦では必ずリベンジする。」
度々瀬戸熊を追い詰めた沢崎とは、再び大舞台での闘いが濃厚。
王者であり続けるためには、走り続けるしかない。