女流プロ麻雀日本シリーズ2019 第3節レポート 中野 妙子

2月11日に女流プロ麻雀日本シリーズの第3節が開催された。

 

★11回戦(起家から、逢川、和久津、魚谷、亜樹)

予選が残り4戦の逢川、残り5戦の亜樹は勝負掛けになってくる1戦になることが予想される試合となった。
トップの欲しい亜樹、逢川だが、リードするのは2人よりポイント的に余裕のある和久津、魚谷となる。
亜樹は東3局親の魚谷のリーチに、テンパイからリーチ裏3放銃となる。その後自身の親で見事な選択から4,000オールをツモる等見せ場を作る。

 

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が、南3局に親の魚谷が大きな6,000オールをツモり、5万点台のトップ目になる。

 

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最後は和久津がリーチを打ち一発で3,000・6,000をツモリ終わる。
やはり亜樹、逢川は今シリーズかなり苦しいなという印象の1戦となった。

11回戦
1着 魚谷
2着 和久津
3着 亜樹
4着 逢川

 

★12回戦(起家から、逢川、宮内、魚谷、仲田)

残り3戦となった初出場の逢川は▲133.6P、残り大きな3連勝しないとプレーオフは難しい。
その逢川が東1局の親でアガリを連続して4万点越えとなる。

 

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仲田の鳴きからのかわしの上手さも見ものとなる。
4名とも攻撃的な戦いで、点棒の行き来が激しい展開となった。
南2局の親で18,800点の4着目の宮内が4,000オールをツモり、一気に2着目に浮上!

 

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まさに殴り合い?のような戦いで、オーラスは逢川36,500点、宮内32,400点、魚谷30,700点、仲田20,400点という僅差になる。1人離れた仲田はオーラスの親番。
ここで仲田がまず2,600オール!さらに僅差のオーラストップ争いになる。
次局宮内から先制リーチが入るが、仲田は無筋を勝負していき、その気合は画面越しにもビンビン伝わってきた。そして気合の追いかけリーチ!
が、制したのは宮内。これで宮内はトップとなり、どうしてもトップの欲しかった逢川は2着に落ちてしまった。

 

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12回戦
1着 宮内
2着 逢川
3着 魚谷
4着 仲田

 

★13回戦(起家から逢川、朝倉、魚谷、大島)

魚谷、逢川がこの日3連戦目となった。
逢川は▲124.7Pとなったので残り2戦で大トップが必要となり、もうオリることはないのか?
東2局、親の朝倉がこの手牌でチンイツテンパイ。

 

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魚谷はここから四索切って思い切ってリーチといく。

 

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ここで五万を一発でツモり魚谷のアガリとなる。
これで流れは魚谷か?と思ったが逢川がその後も加点して40,200点のトップ目になる。
その後逢川がアガリ、南1局勝負の親番をトップ目で迎えた逢川は絶対的に加点とトップが必要。だがここはすぐ親が終わってしまう。
終始安定した戦いを見せた大島がオーラスの親番を迎えた時には46,700点持ちのトップ目になっていた。

 

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あのチンイツをアガれず、その後苦しかった朝倉だったが最後にアガリ着順を1つ上げてきた。
逢川はトップを取るために勝負していたがあと一歩届かずだった。

13回戦
1着 大島
2着 逢川
3着 朝倉
4着 魚谷

 

★14回戦(起家から、亜樹、和久津、宮内、大島)

亜樹もここでトップが必要となる。▲99.0ポイント。残り2戦で2連勝したい。
ここまで安定した戦いで4連続2着なのは和久津。安定と言えば大島も安定感のある戦いでポイントを加点してきているが、今回は手牌には恵まれるもののアガリが後一歩遠い展開となる。
和久津だけは着実に大きなアガリをものにしていき、南入した頃には5万点オーバー。

 

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亜樹は見事な放銃回避など亜樹らしい麻雀を見せるがやはり苦しく、痛恨の4着となった。
和久津はこのトップでトータルポイント首位となる。

14回戦
1着 和久津
2着 宮内
3着 大島
4着 亜樹

 

★15回戦(起家から、朝倉、大島、仲田、宮内)
4人とも折り返し地点を過ぎた15回戦。
12回戦で気合を全開に出していた仲田が、東1局の朝倉に親番連荘させないぞと言うがごとく早速仕掛けていく。
仕掛け仕掛けできて自身の親でメンゼンの満貫出アガリをものにする、鳴きとメンゼンを組み合わせた仲田らしい麻雀を全開にする。
女流桜花3連覇の時に見せた現女流桜花のオリジナルの仕掛けに、解説の2人もすごいの連発。
トップ目から仕掛けてみんなをおろしていく。

 

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だが南場になるとみんな手をぶつけていく。

15回戦
1着 仲田
2着 宮内
3着 大島
4着 朝倉

亜樹、逢川はこの第4節でかなりプレーオフが難しくなってしまった。
毎回色んな個性が出る面白い対局だが、試合が折り返しになった選手が多く、プレーオフへのポイント状況がはっきりしてくると、さらにそれぞれの麻雀が出てきて益々目が離せなくなってきた。
個人的には、実況のかみ様が毎回選手紹介でかんでいるのでこのまま毎回かみ続けるのかにも注目している★

 

システム

■予選全24回戦(各自8回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全4回戦(各自2回対局)ポイントを持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 和久津 晶(連盟会長推薦) 18.2 15.0 20.8 39.9 93.9
2 茅森早香(第11期女流最高位) ▲ 6.4 27.9 25.0 ▲ 9.7 37.8 74.6
3 西嶋ゆかり(連盟会長推薦) 32.4 16.2 11.3 9.1 69.0
4 朝倉ゆかり(第12期RMUクラウン優勝) 27.8 6.3 50.9 ▲ 22.1 ▲ 8.3 ▲ 21.1 33.5
5 宮内こずえ(連盟会長推薦) ▲ 23.7 14.4 24.1 4.4 9.7 28.9
6 大島麻美(第16回女流モンド杯優勝) 26.5 ▲ 7.8 28.6 ▲ 14.3 ▲ 10.1 22.9
7 西嶋千春(第18期女流最高位) 30.5 ▲ 13.7 16.8
8 仲田加南(第13期女流桜花) 14.3 ▲ 35.1 25.8 ▲ 26.1 21.5 0.4
9 魚谷 侑未(女流プロ麻雀日本シリーズ2018優勝) ▲ 51.9 17.0 33.6 ▲ 6.9 ▲ 27.5 ▲ 35.7
10 黒沢咲(連盟会長推薦) ▲ 13.1 ▲ 8.8 23.8 ▲ 39.3 ▲ 20.4 ▲ 57.8
11 逢川恵夢(第17期女流雀王) ▲ 44.7 ▲ 37.5 ▲ 5.6 ▲ 12.0 ▲ 33.8 8.9 7.2 ▲ 117.5
12 二階堂 亜樹(連盟会長推薦) 2.6 ▲ 33.9 ▲ 10.3 4.3 ▲ 41.1 ▲ 20.6 ▲ 30.0 ▲ 129.0

 

★次回第4節★
16回戦 大島麻美VS仲田可南VS西嶋千春VS西嶋ゆかり
17回戦 西嶋千春VS西嶋ゆかりVS宮内こずえVS和久津晶
18回戦 魚谷侑未VS大島麻美VS茅森早香VS宮内こずえ
19回戦 朝倉ゆかりVS茅森早香VS西嶋千春VS和久津晶
20回戦 魚谷侑未VS黒沢咲VS仲田可南VS西嶋千春
実況:日吉辰哉
解説:白鳥翔、二階堂瑠美

解説に二階堂瑠美が登場!
プレーオフまであと2節。第4節もお見逃しなく★

天空麻雀20 男性大会レポート 紺野 真太郎

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今回、記念すべき20回大会に初出場させて頂くこととなった。だが、ここまでに出場のチャンスが無かったわけでは無かった。「天空への道」という天空麻雀への出場権を賭けた番組に出場したが、そこで敗れてしまった。したがって、この天空麻雀に対する思いは大きく、心に期するものがあった。

 

 

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予選A卓 起家から 佐々木寿人、ともたけ雅晴、灘麻太郎、荒正義

先行するともたけであったが、大きくは抜け出せない。東4局、親の荒がこのアガリ。

三万四万六万六万一筒二筒三筒三筒四筒赤五筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ五万  ドラ北  裏五索

2,600オールでともたけを捉えた。荒はこの勢いそのままにオーラスを迎え1位抜け濃厚に。しかし、2、3位の準決勝進出は大混戦。佐々木24,000、ともたけ21,600、灘23,500と誰もが準決勝勝ち上がりと敗退がある得点状況に。息詰まる展開となったが、ここは灘が700・1,300をツモり決着。荒の決勝、灘、佐々木の準決勝進出となった。

 

 

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予選B卓 起家から 沢崎誠、森山茂和、紺野真太郎、前原雄大

東1局から手がぶつかるバチバチの展開(ドラ九索

森山 一索二索三索三索四索四索五索六索白白白発発

紺野 一万二万三万一索二索七索八索九索一筒二筒三筒中中

前原 四万四万七索九索一筒一筒一筒五筒五筒赤五筒南南南

これを制したのは前原。森山から満貫のアガリ。このあと紺野が一時は逆転をするが、ラス親の前原に再逆転を許し、前原が決勝進出。紺野、沢崎が準決勝へ廻ることとなった。

 

 

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準決勝 起家から 灘麻太郎、紺野真太郎、沢崎誠、佐々木寿人

予選A卓では我慢の展開を強いられた佐々木がこの準決勝では爆発。6万点近くまで得点を伸ばして、決勝の椅子を確保。オーラスを迎えて、決勝権利の2番手、灘を追う紺野は1,600・3,200、沢崎は跳満ツモ条件。佐々木が親の為、1局勝負であったが、灘が攻めてアガリ切り、最後の椅子を奪い取った。

私、紺野はここで敗退。前原、灘の大きさ、強さを改めて実感させられた結果となった。もし、またここに戻ってくることが出来たら、その時には負けないくらいに大きく、強くなっていたいと思う。

 

 

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決勝 起家から 荒正義、灘麻太郎、前原雄大、佐々木寿人

偉大なレジェンドを前に、準決勝の勢いそのままに、佐々木が最多優勝記録を伸ばすのか、そうはさせじと、レジェンド達が立ちはだかるのか、注目の決勝、東1局、親の佐々木が放った東を灘が仕掛ける。

一筒二筒四筒赤五筒六筒六筒八筒南南西  ポン東東東  ドラ五万

荒はヤミテン。

二万三万四万六万七万八万一索二索三索四索五筒六筒七筒  ドラ五万

役なしだが、手変わり、というより場の雰囲気での選択か。

前原もヤミテン。

五万五万四索五索赤五索六索六索七索八索九索一筒二筒三筒  ドラ五万

打点十分、場も比較的ソーズが安い。

負けじと佐々木がリーチ

二万二万七万八万九万三索四索五索三筒四筒六筒七筒八筒  ドラ五万

ここでヤミテンにする佐々木を私は知らない。期待通りのリーチだ。

・・・・東1局から燃え上がる展開であるが、このままでは、興奮で結末まで書いてしまいそうだ。危ない、危ない・・

結末は是非皆さんの目で見ていただきたいと思う。

では、この辺でレポートを終わらせていただくとしよう。それではまた。

第141回『勝負の感性⑪~もたれて打つ~』 荒 正義

○経過
 

最初は好調だったのに、終わると負けていた。こんな経験、誰しもあるはず。私もそうだ。30代前半まではよくあった。若いから、調子に乗ってがむしゃらに攻めていたからである。例えばこうだ。その日の第1戦である。

一万二万三万四万五万七万八万九万二筒二筒五筒六筒七筒  ドラ東

東2局の親番だ。8巡目にテンパイが入った。三万が2枚飛んでいたから、アガリの自信はなかったが、親なのでリーチをかけた。ドラの東の行方も分からない。これが他者に散らばって、オリてくれたらいいナの気分だ。すると3巡後に六万を引いた。裏ドラが1枚乗って、6,000点オールだ。この後は2着争いで、小場で流れて楽勝のトップだ。

第2戦。南1局の西家の9巡目だった。

二万三万四万六万七万八万三索四索五索五索二筒四筒六筒  ツモ二索  ドラ六筒

状況は、19,000点持ちの3着。六筒を横に曲げた。

北東八索 上向き九索 上向き中九万 上向き
一筒 上向き三万 上向き六筒 左向き

ダイレクトの筋待ちである。相手は強者ぞろいで流石に出なかったが、流局間際に三筒をひょっこりツモだ。しかも、これが裏ドラになって3,000・6,000点。
この後、親になって7,700と4,000点オールを引いて追加点。大きなトップを拾った。好調な滑り出しである。ただし、あと6戦あるから油断はできない。

 

○もたれて打つ
そして、第3戦の東1局。ドラ五筒
私は西家で、3巡目の手だ。

二万三万四万七万九万二筒四筒六筒東発発中中

ここに親から、初牌の中が出る。もちろんスルーだ。続いて南家からも合わせて中が出る。つい『ポン』と、声が出る。
若いときの私が、そうだった。もちろん、今はしない。これが、してはいけない鳴きである。

二万三万四万七万九万二筒四筒六筒発発  ポン中中中

鳴いても受けがリャンカンとカンチャンでは、アガリが遠いし打点も低い。これでは、勝てない。リーチが入れば、発を切って手仕舞いになる。この後、親からリーチが入る。結末は、安全パイに窮し後筋を追って親満の放銃。この後は、落ち目の三度笠。勝ちはおろか、負けになる。これは、私が若いときの失敗例だ。
問題は、中の鳴きにある。流れがいいときに、自らツモを変えることがそもそも問題である。好調のときは、メンゼン主体で打てばいいのだ。ツモだって利くだろう。
理想の聴牌形はこうだ。

二万三万四万六万七万八万六筒七筒発発発中中

二万三万四万六万七万五筒六筒七筒発発発中中

先手を取れたらリーチだ。その道中、他から攻めの火の手が上がれば受けだ。
スルーした中は、受け駒(安全牌)である。発も、ほぼ安全。受けなら、ツモを入れて14牌。2軒のリーチがかかっても、受け切れるはずだ。これがもたれ打ちである。

 

○ゆとりが大事
 

手牌が、タンピン形の手の場合もそうである。この手も好調の第3戦、7巡目の西家の手だ。

二万三万四万六万七万二索二索六索七索八索二筒四筒六筒  ドラ六筒

ここにドラの指示牌の五筒が出ても、鳴いてはいけない。ツモが利いているときは、手は伸びる。薄い五筒をズバリ引くこともあるし、上に伸びたらこうである。

二万三万四万六万七万二索二索六索七索八索六筒七筒八筒

二万三万四万六万七万八万二索二索六索七索八索六筒七筒

これなら、リーチで十分形。
その道中、親のリーチがかかる場合もある。

西北一筒 上向き一索 上向き二索 上向き八索 上向き
五万 上向き東五筒 左向き

南家の手
二万三万四万六万七万二索二索六索七索八索二筒四筒六筒  ツモ三筒  ドラ六筒

ここで乗っているからと、調子に乗って六筒を切ってはいけない。一発で当たれば、親満覚悟だ。いや、跳満だってあるかも知れない。打てば、流れが変わる。それが困るのだ。
ここは二索を切っての様子見が、正しい応手だ。打ちたくない牌は打たない、これが勝っている「ゆとり」である。実戦の東家の手はこうだった。

七万八万九万一筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒発発

流局間際に六筒を引いて、4,000点オールだ。しかし、東家は1、2回戦が不調のせいか、すぐに他家に満貫の放銃。好調の西家は南場の親で連荘し、トップを決めた。西家は40過ぎた私で、これで3連勝。
まだ、この好い流れは続くだろう。好調のときは、手牌とツモが勝手に正しい方向を決めてくれるのだ。先制できたら、攻める。先制されたら、素直に受けに回る。好調のときは、相手に体を預けているだけでいいのだ。そうすれば、展開が味方し勝手に勝ちが膨らむ。ゆとりも、もたれの範疇にある。

 

○潮の変わり目
 

4回戦。
私は、出親になった。私の思いは、もちろん4連勝である。手牌も良かった。
7巡目にしてこうだ。

二万三万四万一筒一筒二筒四筒五筒六筒七筒八筒東東  ドラ八筒

東は1枚出ていた。今、出ればポンテンの5,800点。それでいいのだ。すると西家が、南家が切った七万を小考。そして「チー」とカンチャンで鳴いて、四万切り。次巡、私はツモ切り。南家も三筒をツモ切った。
私は『チッ!』と思ったが、もちろん声には出さない。ところが、南家の次のツモ切り牌が九筒だったのである。これにはびっくり。
西家の迷いチーがなければ、私はこの手をアガっていたのだ。

二万三万四万一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒東東  リーチ  ツモ九筒

一発で、6,000点オールだ。これが潮の変わり目である。ここを見逃してはならない。2巡後、西家がチーテンのまま八索を引いた。

二索三索四索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ツモ八索

つまり、西家の手は鳴く前はこうだったことになる。

四万六万八万二索三索四索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒

通常、この手で初牌の七万の鳴きは無い。メンゼンならこの可能性があるからだ。

六万七万八万二索三索四索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒

四万五万六万二索三索四索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒

これでリーチなら満貫、跳満が狙える。しかし、この西家の鳴きは場合の応手だ。「3連勝している怖い親を落とし、話はそれからだ」と考えた。これが、正しい大局観である。
西家は手練れで、機を見るのが敏なのだ。この日の着順も②③②で、マイナスはしていない。この後、西家は親で6,000点オールを決めた。私は4連勝をあきらめ、2着狙いに転じた。
麻雀の運はそのとき好調でも、一晩中いいわけではない。何かの拍子で運が揺れるときがある。これが潮の変わり目である。その兆候は、卓上に出る。それを見逃してはならない。大事なのは、あとの対応である。

 

○もたれの進化
 

このとき、4戦目までの着順がこうだった。西家をマークしたから、2着が拾えた。
東家(私)①①①②
南家   ④④③④
西家   ②③②①
北家   ③②④③

このように4人の運に開きができたら、もっと勝ちを追及することも可能である。残り4戦あるから、どうまとめるかが勝負だ。この勝ちで満足し、守ろうとする人は逆に大きく沈む。自分もそうだったし、相手もそうだ。

今なら、こう考える
自分は好調だから、強気の構えでいい。
ただし、西家は運が昇り目だからマークだ。捨て牌がいいときは、ヤミテンを警戒する。こちらの手が、満貫以上で好形でない限り西家との戦いは避ける。
西家の親は、早めに落とす。戦うときは、このあと西家が痛い放銃をした後がいい。
比べて、南家は不調で無視だ。居ない者として考える。南家がリーチで、こちらの手がそれなりのときは、全ツッパ。1シャンテンでも、親なら全ツッパ。おそらく勝てる。2割の負けがあっても、8割勝てる。
北家もやや不調。リーチと来たときだけ考える。
こうして、相手の運を色分けして、戦い方に変化を加えることが大事。
5戦目、相手に先制リーチかかる。

北中三万 上向き一筒 上向き二筒 上向き発
七万 上向き八索 左向き

好調の自分の手がこうだ。

二万四万六万二索二索六索七索八索四筒五筒中中中  ツモ八万  ドラ六筒

このリーチが不調の南家なら、GOである。三万の早切りから、二万は通るだろう。同じ理由で四万も打てる。ピンズの両面でテンパイなら、追いかけリーチだ。無筋でも、1、2牌は打てると考える。こちらが親なら、全ツッパだ。たとえ放銃しても、不調の南家の手は安いと見る。裏ドラも、乗らないものとして考える。
しかし、このリーチが上り調子の西家の場合は、話が別だ。三万の先切りは、誘いの隙かも知れない。二万は、少し危険。危険を冒しても、ドラの六筒でアガリできる保証はないのだ。ならば、ここは見(けん)の中切りとなる。相手の運量に合わせて、打ち方を変える。これが、進化したもたれ打ちである。

第32期中部プロリーグ 第1節レポート

Aリーグ:斎藤寛生

「鬼は外、福は内。」
近年、節分に恵方巻きを食べるといった風習が全国に広がっているが、節分と言えばこのような声を上げ家中の隅々まで豆をまいたり、年齢の数だけ豆を食べたり、クリスマス・正月に続く行事としては少々面白味の欠けるイベントであったと記憶している。この掛け声、地域によっては「福は内、鬼も内。」と表現することもあるというが、節分である2月3日に開催された第32期中部プロリーグにおいて、機先を制し福が訪れるのは誰なのか、そして、鬼神の如く圧倒的な存在感を示す選手はいるのか、第1節の模様をお伝えしていきたい。

半年間、Aリーグのレポートを担当させていただく事になりました、26期生の斎藤です。レポートの経験が少ないため、拙文ではございますが、リーグ戦の模様を精一杯お伝えして参りたいと存じますので、お付き合いいただければ幸いです。

先月開催された第31期中部プロリーグ決勝戦の激戦を制し3度目の栄冠を手にした伊藤、1・2回戦の勢いから視聴者に優勝はこの人であると思わせた掛水、今回の決勝戦では良い結果に繋がらなかったが優勝経験者である小野と過去3回決勝進出している土岐、この注目すべき4名が、他の選手をどう迎え撃つのか非常に楽しみである。

第1節の組み合わせと各卓の結果は、以下のとおり。
1卓 伊藤・加藤・寺戸・長谷川
優勝者に挑む寺戸・長谷川・加藤の3名が、伊藤に王者の貫録を見せつけられた。4回戦でマイナスとなった伊藤だが、3回戦までに3連勝し+64.4Pと大きなアドバンテージを手中に収める、その一方、加藤は3・4回戦でラスを引き、▲66.9Pと大きなビハインドを背負う事となった。

2卓 掛水・三戸・清水・村瀬
全員がトップを1回ずつ分け合ったこの卓で抜け出したのは、1回戦で62,300点持ちの1人浮きのトップを取った三戸と、4回戦で66,600点持ちの1人浮きのトップを取った清水の両名。前期決勝メンバーのうち唯一マイナススタートとなった掛水は、今節の結果を踏まえて次節までに立て直してくるであろう。

3卓 小野・都築・朝岡・斎藤
Bリーグから昇級してAリーグでの戦いが初めてとなる私はAリーグの洗礼を受けることとなる。前期決勝に残った小野を前に3回戦まで手も足も出なかったが、22,900点持ちの4着だった4回戦のオーラスで起死回生の跳満をアガリ、辛うじて逆転しトップを取ることができた。4回戦を通した結果は▲11.0Pと負債を最小限に留めるも、オールプラスの小野に+74.8Pのリードを奪われた。

4卓 土岐・森下・林・堤
この卓で存在感を示したのは、+40.8Pの林と+30.0Pの土岐、次節に弾みをつける。私と同じくBリーグからの昇級者である堤はAリーグの猛者を前に冷静に打てたであろうか、結果は▲16.3Pであった。第39期王位である森下は▲54.5Pと手痛いスタートを切ることになった。

前期決勝メンバーのうち3名の活躍が目立った第1節であったが、残り9節このまま走らせるわけにはいかないと、他の選手達が追いかけるその気勢は、鬼気森然と迫るものがある。先行した選手が、それを追い払うことができるか、次節のレポートをお待ちいただきたい。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 小野 雅峻 74.8 74.8
2 伊藤 鉄也 64.4 64.4
3 林 俊宏 40.8 40.8
4 土岐 雄太 30.0 30.0
5 清水 哲也 28.2 28.2
6 三戸 亮祐 25.7 25.7
7 長谷川 弘 1.7 1.7
8 寺戸 孝志 0.8 0.8
9 斎藤 寛生 ▲ 11.0 ▲ 11.0
10 堤 文吾 ▲ 16.3 ▲ 16.3
11 村瀬 寛光 ▲ 25.0 ▲ 25.0
12 朝岡 祐 ▲ 26.6 ▲ 26.6
13 掛水 洋徳 ▲ 28.9 ▲ 28.9
14 都築 友和 ▲ 37.2 ▲ 37.2
15 森下 剛任 ▲ 54.5 ▲ 54.5
16 加藤 泰史 ▲ 66.9 ▲ 66.9

 

Bリーグ:大橋幸正

Bリーグのレポートを担当します33期生の大橋幸正です。初めての観戦記で拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
先日、1/25に第31期中部プロリーグの決勝が行われ、その模様は配信対局で生放送された。中部本部所属のわたしは当然、観戦させていただいたのだが、決勝進出をした4名とも素晴らしい内容の麻雀で、非常に見ごたえのある対局で、感動すら覚えた。「わたしもあの舞台に早く立ちたい。」という気持ちがより一層強くなった。
その為には、まずはAリーグに昇級しなければ、挑戦権すら得ることができないので、今期中になんとしても昇級すべく、事前準備もしっかりとし、第1節の対局に臨んだ。
今期のBリーグの顔ぶれであるが、非常に濃いメンツが揃ったように思う。Aリーグから降級してきた4名、Cリーグから昇級してきた2名はいずれも実力者揃いだ。
そして、なんといっても今期より中部プロリーグに参戦する東京本部所属の杉浦勘介がBリーグに加わることとなった。
第1節が始まる前、杉浦に、何故、中部プロリーグに参加したのかを尋ねてみた。
「もっと強くなりたいから。」
杉浦はすぐにこう返事をした。
杉浦ほどの実績がある者でさえも、まだまだ、日々、研鑽に努めているのである。
わたしも含め、中部本部に所属する若手は、見習って精進していかなければ、差は開くばかりだ。
第1節、首位に立ったのはCリーグから昇級してきた大高坂。大高坂は、
「昨期、Aリーグで戦い抜いてきた古川、山本(拓)との対戦であったが、萎縮することなく、攻める姿勢を貫いて戦うことを心掛けた。」
と言っていた。
連盟公式ルールによるリーグ戦は失点しないことが大事なルールという認識が強いが、やはり、麻雀は攻めてくる打ち手が怖いと対戦相手は感じるはずである。
最近の大高坂は、精度の高い攻めを重視した充実した麻雀を打っているように見えるので、今期は大高坂を中心にBリーグはまわっていくのではないかと感じた。
そして、対局中、隣の卓から「8,000・16,000」の声が聞こえてきた。見事に国士無双をアガったのは本部長の木村である。対局の合間に木村の様子を見ると、軽い仕掛けを入れていた局も見受けられ、まだまだ、若々しい麻雀を打っている。非常に嬉しい気持ちになった。
わたしも卓内トップの+52.9Pの3位発進と好スタートを切ることができた。次節以降も、麻雀プロとしての強い意識、覚悟を持って対局に臨み、昇級目指して邁進したいと思う。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 大高坂 松城 60.5 60.5
2 太田 充 58.8 58.8
3 大橋 幸正 52.9 52.9
4 金平 裕樹 40.0 40.0
5 木村 東平 34.6 34.6
6 越川 清一 21.5 21.5
7 杉村 泰治 11.0 11.0
8 佐藤 あいり 4.7 4.7
9 杉浦 勘介 ▲ 0.1 ▲ 0.1
10 大町 篤志 ▲ 2.8 ▲ 2.8
11 青山 大 ▲ 9.0 ▲ 9.0
12 山本 拓哉 ▲ 17.2 ▲ 17.2
13 高橋 侑希 ▲ 20.4 ▲ 20.4
14 日下 健司 ▲ 37.2 ▲ 37.2
15 富村 つぐみ ▲ 41.1 ▲ 41.1
16 安藤 大貴 ▲ 54.1 ▲ 54.1
17 古川 孝次 ▲ 102.1 ▲ 102.1

 

Cリーグ:岡田智和

この度Cリーグのレポートを担当させていただくことになりました、32期生の岡田智和です。
精一杯務めさせていただきますので、半年間お付き合いいただければ幸いです。
今期より新たに3人の新人選手が加わり、さらには東京本部より杉浦勘介が出場するなど、皆にとって刺激のある第1節となった。そして今期のCリーグは荒れそうな予感がした。
私の対局者は鈴木(淳)・大滝聡・山田まさとしであった。私以外3人ともAリーグ経験者である。真正面からぶつかっていくしかない!そう強く想い対局に臨んだ。

1回戦、東場は山田が鳴きを多用し、アガリを重ねた。鳴きに対応する鈴木(淳)と大滝に対し、下家でツモ回数が増える私はじっくり手役を作ることができた。南場で七対子のドラ単騎待ちをリーチし、ツモアガリ。それがきっかけとなったのか、その後もアガリを重ねて1人浮きのトップ。

2回戦、鳴きで東場を制したのはまたしても山田であった。私は南場の親で連荘し逆転することができたが、やはり山田は強い。恐ろしい存在である。

3回戦、これまで息を潜めていた大滝がついに動いた。東2局で4,000オールをツモアガリ、大きくリードした。その後激しくぶつかり、オーラス時の各自の持ち点は以下の通り。
岡田36,200点・大滝30,900点・山田28,800点・鈴木(淳)24,100点
親は鈴木(淳)。南家の山田は早々にダブ南をポン。私は「2,000点で浮き狙いか?」と思った。しかし山田の河に違和感を感じ、「満貫をアガリに来ている!」と確信した。
前に出る親の鈴木(淳)。放銃はできなくなった状況下で私がツモってきたのは山田の染めている色。切れない…。鈴木(淳)の連荘も受け入れる覚悟で守備に徹したが、流局間際に山田からツモの声。
「2,000・4,000」ソウズのホンイツであった。

4回戦、大滝と鈴木(淳)が大きくリードし、これまでとは全く違う展開に。23,200点の3着目で迎えたオーラスの親番。山田からの先制リーチを受け、私はピンフで追いかけリーチ。軍配は山田に上がった。「2,000・4,000」待ちは同じであった。

10卓では河合がトータル+61.2Pと大きくリード。「重く、手役狙いで攻めた。運がよかった。」と話す河合。謙遜しているが、実力派であることは間違いない。
日髙は3回戦でツモり四暗刻をリーチして池沢から倍満をアガるなど、存在感を示した。
12卓では2年目の鈴木(涼)が+73.8Pで1節目首位に躍り出た。鈴木(涼)の独走を最小限に留めた+38.4Pの太田(俊)も流石である。

まだまだ闘いは始まったばかりだ。気を抜ける場面など一瞬もない。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 鈴木 涼太 73.8 73.8
2 河合 慎悟 61.2 61.2
3 太田 峻也 38.4 38.4
4 岡田 智和 22.8 22.8
5 山田 まさとし 16.5 16.5
6 菅野 直 0.0 0.0
7 中谷 彰吾 0.0 0.0
8 田村 良介 0.0 0.0
9 家田 みゆき 0.0 0.0
10 若松 正和 ▲ 10.3 ▲ 10.3
11 日高 志穂 ▲ 23.2 ▲ 23.2
12 池沢 麻奈美 ▲ 28.7 ▲ 28.7
13 鈴木 淳 ▲ 28.8 ▲ 28.8
14 大滝 聡 ▲ 30.5 ▲ 30.5
15 岡本 丈司 ▲ 50.9 ▲ 50.9
16 山本 美文 ▲ 61.3 ▲ 61.3

 

Dリーグ:近藤美香

第32期 中部プロリーグが開幕しました。2月3日、節分です。
季節の変わり目に増すという邪気を振り払う為に始まったのが起源と言われているそうです。
半年間、邪気、邪念と戦いながら牌と向き合っていきたいと思います。
今期レポートを担当いたします、34期近藤美香です。よろしくお願いします。

今期のDリーグは復帰した鈴木基芳をはじめ、中部プロリーグ優勝経験のある鈴木雄介、杉浦貴紀ら降級組5人と新人3名を加えた計13名での開幕となりました。

+90.2Pと好スタートを切ったのは浅野。
浅野は5回戦最終局 42,100点持ちの1人浮きの状況から4巡目、ピンフ3面待ちのリーチをかけます。
そこに親の原田が2フーロし無スジ切りで勝負を挑みます。
結果は浅野がツモり貫禄の1人浮きトップ。
この場面での浅野のリーチに今期にかける熱い思いがみられました。

+45.1Pの2位の杉浦貴紀は、A~Cリーグにいた時と比べ、降級がない分、守るより点数を取りに行く麻雀を心がけた。
と語った通り、攻めの麻雀が見事に結果に繋がりました。

また +40.8Pで3位の平野は2回戦の親で新人とは思えない強い攻めをみせ、5本場まで積み得点を伸ばしました。
初めてのリーグ戦なので中身よりマナーに気をつけて打つことを心がけたと語っていましたが、その姿勢が中身も伴うよい結果になりました。

4位は羽川。+25.2P。3回戦で1人浮きのトップを取り大きなマイナスもなく好調に見えたが、攻めの姿勢で望んだが結果攻めきれなかった。
と対局後悔やんでいました。

Dリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 浅野 文雅 90.2 90.2
2 杉浦 貴紀 45.1 45.1
3 平野 祥太 40.8 40.8
4 羽川 えりか 25.2 25.2
5 加来 千香子 15.6 15.6
6 近藤 美香 6.0 6.0
7 後藤 咲 2.4 2.4
8 原田 知彦 ▲ 1.8 ▲ 1.8
9 田中 寛治 ▲ 10.6 ▲ 10.6
10 鈴木 基芳 ▲ 15.5 ▲ 15.5
11 鈴木 雄介 ▲ 24.6 ▲ 24.6
12 中垣 元 ▲ 48.9 ▲ 48.9
13 奥 潤次 ▲ 62.3 ▲ 62.3
14 大西 義則 ▲ 81.6 ▲ 81.6

第19期北陸プロアマリーグ 最終節レポート

新年を迎え、雪風と共存する時季となったここ北陸の地において、第19期北陸プロアマリーグの第5節が開催されました。

約半年間に渡る予選も今日が最終節。
ここで上位4名が決勝進出となり、選手一同が勝ち上がりをかけて熱い闘いが繰り広げられました。
決勝戦は予選上位者から順番にポイントが加算されてからのスタートとなり、
(1位通過:+40P、2位通過:+20P、3位通過:+10P、4位通過:0P)
上位者においても出来れば1つでも上の順位で通過したい。
また当落線上にいる選手は、なんとしても勝ち名乗りをあげたく、普段の節とは比べ物にならないくらいのバトルが予想されます。

 

●A卓
獅坂(1位)、荒谷(4位)、南(5位)、後藤(8位)

予選最終節は上位陣同士の直接対決の組み合わせとなり、A卓では4名全員がプロの対決となり、まさにプロのプライドを賭けた闘いとなりました。
注目はこれまでレポートでずっと書いてきましたが、第1節から一度も首位を明け渡す事なく走り続けている獅坂がそのままトップ通過を果たせるかどうか?
前節一気に4位まで浮上した荒谷が、初の決勝進出を決めれるか?
また、プロ1年目のルーキー南は、初出場ながらいきなり決勝の切符を勝ち取れるか?
勿論、最近活躍目覚ましい後藤も十分狙える位置にいます。

結果は1回戦2回戦と獅坂が連続トップを決め、「1位通過」を磐石のものにする。
今期の獅坂は本当に強く、予選は非の打ち所がないパーフェクト勝利に終わったといえよう。
決勝はアドバンテージもあるため、このまま優勝するイメージも強く感じられてしまいます。

こうなれば、他3人はなんとかして獅坂以外で一番上位に立ちたい。
益々激しくなる3回戦、ここで荒谷が1人浮きのトップを取り、進出候補者に名乗りをあげる。
③④④と失速した南はここでほぼ万事休す。

運命の最終戦、なんとか荒谷を捲りたい後藤であるが、東1局の荒谷の親に7,700を放銃してしまう。
続く1本場も荒谷は跳満の6,000オールを決め、決勝の当確ランプが灯り始める。

しかし、後藤もまだ諦めるわけにはいかない。
次局、東1局2本場で

五万六万三索四索四索五索五索六索一筒一筒一筒二筒三筒  リーチ  ツモ四万  ドラ一筒

この3,000・6,000を決めて反撃開始。
荒谷と後藤はタイプが似ていて、どちらも超攻撃型であり、この最終戦においてもまさに2人のノーガードの意地と意地がぶつかり合う。
最終的にはなんと後藤が荒谷を捲ってトップを奪取に成功。
この結果、後藤は「予選3位通過」を果たす。
後藤は北陸プロリーグ第1期のチャンピオンであり、最近は王位戦準決勝進出、WRCベスト16進出と、夏目坂配信対局が続いており、北陸の代表格になりつつある。決勝戦でも獅坂を倒す刺客になるかもしれません。

 

●B卓
窪田さん(2位)、浦田(3位)、木戸(6位)、山元さん(7位)

もう1つの上位卓はプロ2名と一般2名の対決。

現在2位の窪田さん。
前身の北陸リーグでは優勝経験もある窪田さん。その打ち回しは実に変幻自在で、いつの間にか対戦者を絡めとってしまう、独特の雰囲気を持つ打ち手であります。
窪田さんとしては、浦田はじめ3人の誰かに抜かされなければ安泰、もしくは誰か1人に捲られても本日プラスであればほぼ大丈夫という状況か?

現在3位の浦田も窪田さんと同じ状況か?
木戸と山元さんの爆発を防ぎ、少しでもプラスを重ねておけば、窪田の下でも当確であろうか?

逆に少しポイントを離されている木戸と山元さんは、なんとかして爆発して窪田さんか浦田のどちらかをかわしたい。

1回戦、誰もがほしい初戦トップを取ったのは木戸。ラスは窪田さん。
浮きの2着の浦田も望ましい展開。

2回戦、タンヤオドラ2をテンパイする浦田。
待ちはカン三筒ではあるが、全体的にピンズが安く、何処からでも出そう。
しかし白をツモ切りすると、山元さんから「ロン」の声。

九万九万東東東白白  ポン発発発  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ロン白  ドラ三筒

3役ホンイツトイトイの12,000放銃!
中級講座の「二鳴きに放銃するべからず。」と言っていた人は何処にいったのでしょうか?

跳満をアガッてトップ目に立った山元さんだが、ラス前に木戸にヤミテンで11,600を振り込み、その後もポイントを減らし、終わってみればまさかのラス転落。
トップ目からの急降下で、さすがに山元さんはこの時点で敗退決定か?
逆に木戸はポイントを伸ばし、窪田さんと浦田に迫り、後半戦に臨む。

3回戦、後がなくなった山元さんが開き直ったか?ここから大爆発!この半荘だけで+44.6Pを稼ぎ、一気に戦線に戻って来た。
浦田も山元台風の狭間で親満二発を決めて、大きな2着をキープ。
この煽りを受けた木戸は大きく後退、窪田さんも危険水域に入ってしまう。

最終戦、現状卓内トップの浦田と窪田さんとは18.0P差、山元さんとは28.8P差
直接対決なので全然安心出来ない点差ではあるが、私としては最悪2人ともに抜かされなければよく、自分の中では当確ランプが灯っていた。まだまだ何が起こるか分からないのに…。

東1局2本場、南家の山元が下記のアガリ。

七万八万九万六索六索七索八索九索三筒四筒五筒七筒八筒  ロン九筒  ドラ五万

木戸プロから高目九筒で、7,700は8,300のアガリ。
これで完全に落ち着きも点棒も取り戻した山元さんは最終戦もトップを取り、見事2位通過を果たす。
心が折れそうな前半戦からの見事な爆発力は、流石の一言です。

そして最後の椅子を手に入れたのは窪田さん。
山元さんに抜かされても慌てずに原点を死守し、トータル4位で終了。
対局後、「浦田さんだけを見ていました。」とのコメント。

さて、その浦田さんですが、大事な場面で放銃を繰り返し、ズルズルと後退。
2人に抜かされる最悪の結末となり、あえなく敗退。
最終戦もそうですが、今期は各節とも大事な場面でミスを繰り返しており、ある意味勝ち残れなくて当然の結果かと思っております。
顔を洗って出直して来ます。

激戦を制した下記4名が決勝戦に進出。

1位通過 獅坂 祐一 (プロ)
2位通過 山元 一成 (一般)
3位通過 後藤 正博 (プロ)
4位通過 窪田 一彦 (一般)

今回もプロ2名+一般2名の対戦となりました。
決勝戦は2月17日(日)に開催されます。
果たして栄冠は誰のもとに輝くでしょうか!?

第5期JPML WRCリーグ ベスト8A卓レポート

半年間行われてきた今期のWRCリーグも、準決勝2戦に決勝を残すのみとなった。
今日はベスト8の1日目。最後のトーナメント戦であるここを勝ち上がれば決勝戦である。

WRCルールは一発裏ドラカンドラあり、30,000点持ち30,000点返し。
順位点はトップから+15、+5、▲5、▲15。
トータル4回戦を行いポイント上位2名が決勝進出となる。

 

100

 

ベスト8A卓は、現十段位の内川・現女流桜花の仲田・A1リーガー柴田・そして蒼山の4名。

 

1回戦(起家から仲田加南→内川幸太郎→蒼山秀祐→HIRO柴田)※文中全て敬称略

大きな点棒の移動もなく迎えた南1局の4巡目、

 

100

 

この手から南家・内川の選択は二筒。ドラドラの手、打牌選択としては白二筒
トイツ手になったときに待ち牌候補である白を残し、メンツ手でもイーぺーコーが崩れやすい二筒を選択。
次巡、すぐに八万を引き思惑通りと白単騎のリーチとゆく。
残されたのが数牌であったならノータイムでのリーチとはいかなかっただろう。

しかしそこに追いついたのは親の仲田、

二索三索四索五索六索八索九索二筒三筒四筒七筒八筒九筒  ツモ六索  ドラ二索

ここは勝負と追いかけリーチ。白は蒼山の手に暗刻になった。
2軒リーチならば安牌次第で打ち出されるかとも思われたが、ここは仲田がラス牌の七索を力強く引き寄せ2,000オールのアガリ。

南1局2本場
このまま仲田の連荘が続くと思われたが、アガったのは北家・柴田。

三万四万五万二索三索三索四索四索八索八索三筒四筒五筒  ドラ四筒

この手をリーチしてツモ二索、3,000・6,000の大きなアガリ、他家を引き離す。

南3局1本場
予選、トーナメント、ベスト16とここまで仕掛けを多用してきた西家・仲田がここでも元気よく鳴いてゆく。

牌の背牌の背牌の背牌の背牌の背牌の背牌の背  ポン北北北  ポン東東東  ドラ七筒

3巡目にオタ風の東を一鳴き、すぐに北もポン。かなり迫力ある仕掛けに見えるが、仲田の場合、高いも安いも、早いも遅いもある。
そこにまっすぐむかっていったのは南家の柴田。

五万六万五索六索七索西西  チー五索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン発発発

こちらも仕掛け返してこの形。まっすぐアガリにむかい仲田から1,000は1,300のアガリ。
実は仲田も、

八筒八筒南南南白白  ポン ポン北北北  ポン東東東

かなりの勝負手であり、そうであっただけに柴田のかわし手が光った1局となった。
そのまま柴田がトップを守り1回戦を終える。

1回戦結果 
柴田+27.2P 仲田+3.3P 内川▲9.4P 蒼山▲21.1P

 

 

2回戦(柴田→蒼山→仲田→内川)

東2局、ここまでなかなか出番のなかった親の蒼山。仲田のマンズ、柴田のソーズの仕掛けに、内川の役牌暗刻のテンパイをかいくぐりリーチをかけ1,000オール。
このアガリを機に、1本場で内川から2,900は3,200、2本場は柴田・内川のリーチを受けながらもドラを仕掛け、内川から12,000は12,600のアガリ。3本場はリーチをかけて仲田から5,800は6,700。
1回戦のマイナスを取り戻すかのようにアガリ倒す。

南1局
再び蒼山の親番。すでに持ち点は7万点を超えている。

八万八万九万五索六索六索七索八索二筒二筒発発発  ドラ北

8巡目、ここに4枚目の発を引いて暗カン。カンドラは一筒。この親番でもやる気は満々だ。
そこにテンパイを入れたのは西家・内川。

二万二万三万三万一索一索二索三索三索四索五索六索七索  ツモ一万  ドラ北 一筒

役も無く形も良いとはいえないが、マンズの景色はいい。リーチをかければ裏ドラも期待できる。ここは即リーチとゆく。
そこに追いついたのは南家・仲田。

五万六万四索四索四索五索五筒六筒七筒北中中中  ツモ七万

ここはドラの北を切って追いかけリーチ。ドラの増加ももちろん理由であるが、親の連荘を阻止したい。
この2軒リーチを受け蒼山は一旦受け、2者の争いとなった。結果は内川のツモアガリ。裏が乗って1,300・2,600。
これ以上の加点はゆるさないという2人の意地が見えた1局となった。

オーラスは内川・仲田が鳴いて積極的にアガリに向かうも、4巡目、38,000点持ち2着の柴田がイーぺーコーをアガって半荘を終える。

2回戦結果 
蒼山+48.7P 柴田+14.6P 内川▲24.5P 仲田▲38.8P

トータル 
柴田+41.8P 蒼山+27.6P 内川▲33.9P 仲田▲35.5P

 

 

3回戦(内川→仲田→蒼山→柴田)

ここまで、トップ2着の柴田が先行し、2回戦で大きなトップを取った蒼山が続く。
まだまだ折り返しであるが、追う2名にも注目してゆきたい。

南3局
6巡目、30,500点持ちの2着目北家の仲田からリーチが入る。

五万五万八万八万二索二索七索七索九索二筒二筒東東  リーチ  ドラ東

3着目で親の蒼山とは2,800点差。この手が決まったらこの半荘の連帯は固い。
しかし蒼山もここで親を落としたくない。

九万九万五索六索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  ポン南南南

そして掴んだのはアタリ牌の九索。こちらもツモ切り裏ドラ乗って12,000点。
トータル4位で3回戦をスタートした仲田のリーチを受けての選択だが、大きな失点となってしまった。

南4局
オーラスの各者の持ち点は以下の通り。
内川19,900 仲田42,500 蒼山16,800 柴田40,800

ここで仕掛けを入れたのは内川・仲田。トータル2位だった蒼山を4着のままこの半荘を終わらせたい。
アガったのは仲田。

六万六万六万四索五索六索四筒  ポン発発発  チー二筒 左向き一筒 上向き三筒 上向き  ツモ四筒  ドラ一筒

カンチャンからの自在な仕掛けでトップをもぎ取り、勝ち上がり戦線に名乗りを上げた。

3回戦結果 
仲田+30.2P 柴田+14.5P 内川▲15.8P 蒼山▲28.9P

トータル  
柴田+56.3P 蒼山▲1.3P 仲田▲5.3P 内川▲49.7P

 

 

最終戦(柴田→仲田→蒼山→内川)

いよいよ最終戦。トップ2着2着と大きくポイントを伸ばした柴田と、それを追う3者はマイナスポイント。
蒼山・仲田の着順勝負と、少し離された内川には大きな加点が必要とされるだろう。

東1局
西家・蒼山が積極的に仕掛けてゆく。

四万五万七索七索五筒六筒七筒  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ポン三筒 上向き三筒 上向き三筒 上向き  ドラ八万

勝負手となった内川から六万でアガリ8,000。

東2局
北家・柴田の配牌 ドラ六索

 

100

 

この手から4枚持ちの一索を選択。最終戦、トーナメントリーダーならではの選択か。
先行テンパイは7巡目南家・蒼山。

二索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒八筒南南  ドラ六索

親の仲田が南を切っていることもありヤミテン。
そこに10巡目、追う立場の西家・内川からリーチ。

二万二万三万三万四万四万二索三索四索四索五索五索六索

そして親番の仲田からも同巡リーチ。

一万一万六索七索一筒二筒三筒四筒五筒六筒中中中

柴田の手もかなりまとまり1シャンテン。

二万三万三万七万八万九万一索一索一索白発発発

誰がアガってもおかしくない局面となったが、手を開けたのは仲田。
4,000オールでライバル蒼山の上にゆく。

東3局
8巡目、南家・内川。

二万三万四万二索二索三索三索六索七索八索二筒二筒二筒  ドラ二筒

手変わりもあるこの手をヤミテンとして、蒼山から8,000のアガリ。
そこからの仲田の局流しは圧巻。1,000、2,600をアガリ親番では1,300放銃、そしてまた2,000アガリ。
ポイントのアドバンテージを守ったままオーラスを迎える。

南4局1本場
親の内川がテンパイ連荘でつないだ1本場、各者の持ち点

柴田21,300 仲田44,900 蒼山28,200 内川24,600 (供託1,000点)

このままいけば柴田・仲田の勝ち上がり。内川の連荘か、蒼山の逆転か。

しかしここでもアガったのは仲田。

二万四万二索三索四索八索八索  チー三索 左向き二索 上向き四索 上向き  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  ロン三万  ドラ六筒

自身の力で勝ち上がりを決めた。

勝ち上がり HIRO柴田 仲田加南

 

100

 

柴田「鳳凰位決定戦は終わりましたが、自分にとっては全てがんばらなくてはいけない試合。決勝も全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします。」

仲田「桜花以外ではひさしぶりとなる公式戦での決勝進出。B卓もしっかり見て準備します。」

第5期JPML WRCリーグ ベスト16D卓レポート

1月8日から毎週行われていた第5期JPML WRCリーグベスト16卓もついに最終卓。
A卓では、現女流桜花・仲田加南と原佑典、そしてB卓からは現鳳凰位・前原雄大とHIRO柴田、そしてC卓からは現十段位内川幸太郎と木本大介がベスト8への進出を決めている。
残された椅子はあと2つ。本日行われるD卓からは一体誰がそれを勝ち取るのか。

WRCルールは一発裏ドラカンドラあり、30,000点持ち30,000点返し。
順位点はトップから+15、+5、▲5、▲15。
トータル4回戦を行いポイント上位2名がベスト8進出となる。

 

1回戦(起家から蒼山秀祐→森岡貞臣→沢崎誠→池田来斗)※文中全て敬称略

東3局

 

100

 

沢崎誠 A1リーグ 東京本部所属 二次トーナメントより勝ち上がり
泣く子も黙るベテラントッププロ。現麻雀マスターズチャンピオンでもあり、過去には十段位に最強位、グランプリ等数えきるのが困難なほどタイトル獲得経験を持つ。
前回4期WRCリーグでも決勝メンバーであった。上位リーグ者が順当に勝ち上がりを進めている今期のベスト16でも、ぐりぐりの大本命。

東1局・東2局と池田が、軽快に仕掛けて局を進め迎えた東3局。
5巡目、北家の森岡が仕掛けて1シャンテン。

二索三索四索六索六索西西北北中  チー八索 左向き七索 上向き九索 上向き  ドラ五万

次巡、親番の沢崎の手がこちら

 

100

 

ここからトイツの南を選択。他家のスピードも気になるところだが最大打点を見た。
そして10巡目、

六万六万四索五索六索二筒三筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒

メンタンピンまで成長させてリーチ。
すでにテンパイを入れていた池田と森岡だが、アガリ逃しのあった池田はオリ、ホンイツ・北の森岡はドラも切って押し返してゆく。
しかしアガったのは沢崎。ツモって裏が乗って4,000オール。
最もゆったりとした選択を取ったが、しっかり手を育てて一番大きいアガリを成就させた。
そのまま次局も親番でのリーチ→1人テンパイで1本場、2本場と親を重ねてゆく。

そして迎えた東3局3本場供託2

ここまで上位リーグの沢崎の攻勢に対し、押し返し辛かった3者だったがここらあたりで反撃とゆきたい。

 

100

 

森岡貞臣 D1リーグ 東京本部所属 1次トーナメントより勝ち上がり
28期後期と入会は遅いものの、雀歴は35年。プロ入りしてから、様々なタイトルや大会に積極的に参加をしてきている。
5年前にはこのWRCリーグの前身であるチャンピオンズリーグでの優勝経験もあり。剛柔併せ持つ麻雀で、次なるタイトル獲得を目指す。

5巡目、北家・森岡の手

四万五万三索三索四索五索六索八索一筒二筒三筒四筒西  ツモ三万  ドラ西

ここから手の伸びを見たドラを選択。これ以上親の連荘はさせたくないといったところか。

 

100

 

池田来斗 D3リーグ 東京本部所属 一次トーナメントより勝ち上がり
21歳の現役大学生の池田は33期入会と今回のベスト16の最若手選手。麻雀教室・健康麻雀の講師としての一面も持つ。
初めてづくしの今回の対局ではあるが、予選やトーナメントと同様に仕掛けを活用した積極的な麻雀を打ってゆけるか。

先行テンパイをいれたのは池田。

五万六万七万四索四索五索六索六索九索九索五筒六筒七筒

イーペーコーのヤミテンテンパイ。次巡ツモ七索。高め三色のピンフか、確定三色のシャンポン待ちか。
池田は四索切りリーチ。一発・裏ドラによる打点アップも大きいこのWRCルール、待ち枚数の多い方を選択する。
そこに追いついたのはここまでまっすぐ手作りしていた森岡。

三万四万五万三索三索四索五索六索七索八索二筒三筒四筒  リーチ

すぐに池田が三索を掴み3,900は4,800。供託の2,000点も併せ、大きな加点となった。

そのまま沢崎が大きなリードを守りトップで1回戦を終える。

1回戦結果
沢崎+35.0P 森岡+3.1P 池田▲12.2P 蒼山▲25.9P

 

 

2回戦(蒼山→森岡→池田→沢崎)

 

100

 

蒼山秀佑 C1リーグ 東京本部所属 ベスト16より参加
予選1位通過のジャンプアップによりここから参戦の蒼山。しかも、2位の選手と50ポイント近い差をつけての大きな1位である。
先日のリーグ戦でも、C2リーグから首位で昇級を決め、かなり今波に乗っている選手といえる。

南1局
西家・池田が自風の西から仕掛けてゆく。自身の手にドラの一索がトイツ。
そして親の蒼山も東五万とポンして7巡目テンパイ。

七万七万五筒六筒白白白  ポン五万 上向き五万 上向き五万 上向き  ポン東東東  ドラ一索

ここにすぐに引いてきたのは七万。トイトイ確定とともにホンイツへの渡りも見えると一旦六筒単騎、すぐに南待ちへと変化。
3,900から18,000大きな勝負手と成長した。
9巡目、そこに追いついたのは北家の沢崎。

二万三万四万五万六万七万二索三索三索四索五索三筒四筒  ツモ六索

リーチとゆく。これをすぐにツモ、裏ドラも乗って3,000・6,000の大きなアガリ。
蒼山は途中、中単騎に受け替える選択肢もあったが南中もどちらも生牌。手出しで五筒六筒と切り出してからの手出し南を嫌ったか。
替えているとツモアガリの道もあったが、これもまた正解を導き辛い難問だったといえよう。

そのアガリの勢いそのまま、沢崎の大きなトップで2回戦も終了する。

2回戦結果
沢崎+40.4P 蒼山+3.0P 森岡▲9.6P 池田▲33.8P

トータル
沢崎+75.4P 森岡▲6.5P 蒼山▲22.9P 池田▲46.0P

 

 

3回戦(沢崎→蒼山→池田→森岡)

2連勝した沢崎と、それを追う3選手はみなマイナスポイント。
折り返しとなった3回戦が、勝負を決める大きなキーポイントとなりそうだ。

東2局2本場
先行テンパイを入れたのはここまで持ち点をリードしている親の蒼山。

 

100

 

ドラを切ってヤミテンとする。この日の蒼山は、リーチをかけない先行テンパイがとても多い。
そのまま次巡リーチといくかとも思われたが、そのままヤミテン続行。ドラをあわせたのが沢崎のみ、という点も気になったか。
ここに西家・森岡のリーチ。

二万三万四万五万五万五万四索四索八索八索八索六筒八筒  ドラ白

それを見て蒼山もリーチ。そこに既に発をポンして五万八万待ちのテンパイを入れていた池田が一発で飛び込み、裏2枚の1,2000点アガリ。
考えうる中で最高打点のアガリとなったか。そして放銃した池田はかなり厳しいポジションとなってしまったか。

東4局1本場
親の森岡が仕掛けをいれてゆく。

四索五索五筒五筒  ポン七万 上向き七万 上向き七万 上向き  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  チー六筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き  ドラ五筒

5巡目、39,000点持ちの親のリャンメンチーからの3仕掛け。これに猛然と立ち向かったのは北家・池田。
親の上家ではあるがまっすぐ手を進めてこの形でリーチ。

一索一索一索三索四索五索六索七索八索九索発発発

三索を一発でツモり3,000・6,000。必死のアガリで戦線にくらいついてゆく。

南1局
親の沢崎の手牌

 

100

 

この手から、3巡目、場に2枚目のカン五筒をチー。
まだ残された手にはメンツひとつなくカンチャンふたつ残りの形だが、ホンイツへまっしぐら。
そこに7巡目、北家・森岡からのリーチ

二万三万四万五万五万三索四索四索五索五索二筒三筒四筒  ドラ九万

南家の蒼山も役なしのテンパイを入れるがトップ目ということもありここはオリ。
沢崎と森岡の対決となったが、

一筒二筒三筒七筒八筒九筒南南白白  チー五筒 左向き四筒 上向き六筒 上向き  ロン白

ホンイツ・一通・白、結果は森岡から沢崎への12,000の放銃。
ここまで点数が大きく沈んでいた沢崎だが、競技ルールの手本となりうる構想力の高い仕掛けで、親の大きなアガリを決めた。
しかしここは追い上げる3者も引いていられない。3名のトップ争いを制したのは蒼山。勝ち上がりに向け大きな一歩とした。

3回戦結果
蒼山+35.8P 池田+6.5P 森岡▲8.7P 沢崎▲33.6P

トータル
沢崎+41.8P 蒼山+12.9P 森岡▲15.2P 池田▲39.5P

 

 

最終戦(沢崎→池田→森岡→蒼山)

東1局2本場
親の沢崎が連荘し持ち点は45,000点を超え、自身の勝ち上がりをさらに磐石なものにした2本場。
4巡目、先行テンパイを入れたのは北家・蒼山。

五万六万一索二索三索五索六索七索六筒七筒八筒西西  ドラ八索

卓内2位のポジション、ここもヤミテンを選択。そこに5巡目、追う立場の森岡がリーチ。

一万二万三万五万六万二筒三筒四筒五筒五筒七筒八筒九筒

これを受け、親の沢崎は東のトイツ落とし。2巡後、蒼山が引いてきたのは五筒。三色の役もつけばとここはリーチ。
奇しくも同じ待ちでの追いかけリーチとなったが、アガればアドバンテージは広がるものの直撃を決められたら逆転されてしまう可能性も高まる。
そこに3番手でテンパイを入れたのは南家・池田。

一万一万二万三万四万七万八万九万南南  ポン白白白

ダブ南であがれば満貫の勝負手。
各選手、これをアガれば勝ち上がりに一歩近づくだけに力がこもる。特に追う立場の森岡と池田はことさらだろう。ツモる指先にも力がこもる。
ここで手を開いたのは池田。高めをツモって2,000・4,000のアガリ。

南3局1本場
最終戦もいよいよ佳境にさしかかる。現在の持ち点は起家から
沢崎43,300 池田27,000 森岡29,400 蒼山20,300
トータル1位は沢崎、2位以下に森岡蒼山池田と続くが、森岡と蒼山の差は現状わずか1ポイント。
1つのアガリや着順ですぐに変わってしまう差だ。一方池田は親番も残っておらず、大きく狙いたい状況。

10巡目、親の森岡が先行テンパイ。

六万六万八万八万四索四索六索六索八筒東東南南  ドラ四索

ドラドラ七対子をヤミテンとする。
そして同巡、今度は追う立場となった南家・蒼山がリーチ。

六万七万二索三索四索六索七索八索二筒三筒四筒八筒八筒

西家の沢崎もさらに同巡テンパイ。

三万三万四万四万五万五万七万七万八万九万九万六筒六筒

リャンペーコー、こちらもヤミテン。森岡と蒼山にとって、アガっても放銃しても大きな勝負の局となった。
この局、アガったのは森岡。沢崎から9,600は9,900のアガリを決め優位に立つ。

しかし次局、今度は蒼山がリーチをかけている沢崎から満貫を直撃、2人のデッドヒートはオーラスへ。
最終局は非常に僅差の戦いとなったが、2者の争いをよそにアガリを決めたのは沢崎。ここまでのアドバンテージをいかし最終戦を終わらせた。

最終戦結果
森岡+25.3P 蒼山+3.9P 沢崎▲9.2P 池田▲20.0P

勝ち上がり 沢崎誠 蒼山秀佑

沢崎「若手もベテランも意識せずに戦うが、(ベスト8で戦う前原プロにゴジラの異名があることから)地球防衛軍のつもりで戦います。」
蒼山「次戦もメンバーがすごい。下克上じゃないですが、精一杯準備してベストを尽くせるように頑張ります。」

ベスト8の組み合わせ

A卓 仲田加南vsHIRO柴田vs内川幸太郎vs蒼山秀佑
B卓 原佑典vs前原雄大vs木本大介vs沢崎誠

女流プロ麻雀日本シリーズ2019 第2節レポート 中野 妙子

1月27日(日)女流プロ麻雀シリーズ2日目となる、6回戦から10回戦が行われました。

今回もレポートを担当させて頂きます、中野です。よろしくお願いします!

この2日目には今期が初戦となる、魚谷侑未と西嶋千春も参戦。
これで12名全選手が出揃った。
予選は1人8回ずつ打った所で下位4名が敗退となり上位8名がプレーオフに進む。

 

★6回戦(起家から、黒沢・逢川・西嶋(千)・宮内)

初戦の西嶋がどう出てくるか?
2回打って▲82.2Pと初日苦しいスタートとなった逢川がどうなるかというところが見所となった。

開局はリーチを打った西嶋が、宮内から12,000をアガるという好スタート。
その後も絶妙な仕掛けからアガリをものにし、女流最高位の貫禄を見せていった。

黒沢、逢川はリーチ、仕掛けと自身の麻雀を存分に見せ攻めて行くが、あと一歩のアガリになかなか結び付かず苦しい展開。
跳満の放銃からで苦しいスタートかと思われた宮内。東4局の自身の親番中には、ドラ3の逢川のアタり牌をしっかりと止めてリーチと攻める!

 

100

 

流局したものの、その後西嶋を捲ってトップ目に立つ。
最後まで宮内と西嶋がお互いトップを捲りあっていくデットヒートに!
制したのは、、西嶋!
1着 西嶋(千)
2着 宮内
3着 逢川
4着 黒沢

 

★7回戦(起家から、朝倉・魚谷・亜樹・西嶋(ゆ))

今回は前年度チャンピオン、魚谷の初戦となった。

東1局、朝倉の親番。いつもながらの落ち着きを見せ、まずはヤミテンからのツモ、からの2回連続ツモアガリ、これはちょっと周りは嫌な雰囲気か?と思いきや、次局、魚谷が僅か4巡目で出アガリ満貫、ツモって跳満の大物手をテンパイする。

 

100

 

このヤミテンは流石に魚谷のアガリだろうと皆が思っていた。
亜樹は仕掛けてかわそうとしていく。西嶋のこの手牌。魚谷のアタリ牌は四索七索

 

100

 

ここで四索が出ると思われたが、出、、ない!出さずに西嶋の選択はなんと二筒
これによって長引き、亜樹もテンパイ。

 

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そして親の朝倉もテンパイからのリーチ。

 

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リーチを受けて魚谷もリーチをするが、朝倉に一発、裏も乗って18,000という放銃となってしまった。4巡目のテンパイからのまさかの展開!
その後も朝倉が着実に加点していく、そこにまったをかけるのは、やはりこの時点で首位争いの西嶋!オーラスの親で朝倉から満貫をもぎ取る。が、最後はしっかり朝倉が締める。
魚谷にとっての初戦は苦しいスタートとなった。

1着 朝倉
2着 西嶋(ゆ)
3着 亜樹
4着 魚谷

 

★8回戦(起家から、逢川・茅森・西嶋(ゆ)・朝倉)

逢川は、1人予選8回戦中の4回戦目、そろそろポイントも回復していきたい。
東1局に、絶妙なタイミングでドラの中を切ってアガリをものにした茅森が、次局ドラ暗刻の手牌を入れてくる。そして4巡目にリーチ。
しかし痛い空振り。解説の白鳥も絶賛していた知性の朝倉、びったりとアタリ牌を止めてくる!
アタリ牌を止めると言えば、ビタ止めクイーンの呼び名が定着してきたか?西嶋もすごい、

 

100

 

天才と言われる茅森、知性の朝倉、ビタ止めクイーンに囲まれて、逢川もチャンス手を入れて来るものの、なぜか今日もアガリが遠い苦しい展開。だが意地を見せ3着浮上!

 

100

 

1着 茅森
2着 西嶋(ゆ)
3着 逢川
4着 朝倉

 

★9回戦(起家から、黒沢・茅森・亜樹・仲田)

もう9回戦目、毎回目が離せない面白い対局なのだがまた興味深い組み合わせ。
Mリーガー3人と女流桜花の対決!

まず一歩抜けたのは、、、仲田!
追いかけリーチをして亜樹から8,000を打ち取った後、今度はヤミテンで茅森へラリアットと加点していく。

 

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しかし、まずは亜樹がラリアット返しの6,000オールを決める!
そこから茅森の倍満ツモ!

 

100

 

まさに高打点の応酬。こんなに高打点が飛び交ったのに、なぜ南入した時にこの点数。。。

 

100

 

南入してからは3,900、2,600と局が進むが、また仲田のラリアットツモ!
オーラス仲田の怖い親。3フーロしてまだまだ加点する気満々!!
上家の亜樹はテンパイからのアタリ牌の一索四索を止め

 

100

 

切らない!実況日吉『二階堂亜樹は二階堂亜樹であり続ける』からの亜樹の一索ツモ!!かっこよすぎる。
4人とも流石の、最後までしびれる対局だった。

1着 仲田
2着 亜樹
3着 茅森
4着 黒沢

 

★10回戦(起家から、茅森・亜樹・魚谷・西嶋(千))

初戦に大きな4着だった魚谷がどこまで挽回できるか?
初戦トップだった西嶋はさらに加点できるのか?

親の茅森に満貫放銃スタートになったが、次局魚谷の5面張リーチをかわしてアガリを決めた西嶋、さらにリーチ!

 

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だが今度は茅森がかわす。
魚谷やっときたドラ4のチャンス手。自身は北家。六索はヤミテンの亜樹のアガリ牌。

 

100

 

六索切らずからの七索を切って最後はアガリを決める!やっと気持ちの良いアガリの魚谷。

その後は茅森が点数をキープ、魚谷がさらに加点。魚谷は初戦のマイナスを少し回復した。

1着 茅森
2着 魚谷
3着 西嶋
4着 亜樹

今回の戦いもハイレベルで、流石女流のトップ達が集まったという戦いとなった。
誰も他者に勝手な独走はさせず、各々の個性、技術のぶつかり合いでまさに見所満載!

まだ予選まで半分も打ってない者がほとんど。この後もまだ誰がプレーオフに残るかまだ全然わからない。

次回の放送は2月11日(月祝)
11回戦 逢川恵夢VS魚谷侑未VS二階堂亜樹VS和久津晶
12回戦 逢川恵夢VS魚谷侑未VS仲田可南VS宮内こずえ
13回戦 逢川恵夢VS朝倉ゆかりVS魚谷侑未VS大島麻美
14回戦 大島麻美VS二階堂亜樹ⅤS宮内こずえVS和久津晶
15回戦 朝倉ゆかりVS大島麻美VS仲田可南VS宮内こずえ
実況:日吉辰哉
解説:勝又健志、山田浩之

予選も折り返しになります!毎回新しい面白さが出るこの女王達の戦い、次回も面白くないワケがない!ご期待ください☆

第35期鳳凰位決定戦 三日目観戦記 荒 正義

この日も晴れた。吉田にとっては、いいことだ。雨なら、足元に危険が及ぶ。転んで傷を負ってはたまらない。ここまでの成績がこれだ。

吉田+74.9P
前原+13.8P
勝又▲31.5P
柴田▲57.2P

例年の優勝ボーダーは、+70Pである。吉田はそのラインを超えた。しかし、安心はできない。今日沈めば、すぐに射程距離に入る。残り8回戦なら、最下位の柴田まで逆転のチャンスがあるのだ。
今日から追う側、3人の打ち方も変わる。吉田の高い山を、削りに来るのだ。前原は、吉田がラスなら、加点するより終戦策を取るだろう。勝又と柴田は、トップでも加点に来るはず。そこも、考えておく必要がある。

 

100

 

9回戦。
出親は吉田で順に勝又、柴田、前原の並び。
東1局は、勝又の早い仕掛け。親落としだ。マチは二筒五筒
しかし吉田から、9巡目にリーチが飛んでくる。

一万 上向き北東九万 上向き二索 上向き四筒 上向き
三索 上向き八万 上向き南

六万七万八万四索四索六索七索八索二筒二筒二筒七筒八筒  ドラ八万

入り目が、絶好の七索である。高めツモなら6,000点オールだ。
勝又が、すぐに九筒を掴んで放銃。3,900点。このとき勝又は、吉田の手を見てホッとしたに違いない。六筒を引かれるより、九筒を打った方がいいからだ。
1本場は、4巡目に勝又の早いリーチ。

五万六万九万九万九万四索五索六索七索七索一筒二筒三筒  ドラ四索

6巡目、前原から追いかけリーチが入った。その手がなんとこうだ。

二万三万四万四万五万四索四索六筒六筒七筒七筒八筒八筒

入り目が、ドラの重なりである。出て跳満。これがゴジラの生命力だ。
しかし、結果は七万を掴んで前原の放銃。さっきと今度、そう簡単には決まらない。後は小場で回って4者接戦。

東3局1本場。
吉田に好いアガリが出た。6巡目にテンパイ、即ツモである。

二万二万四万四万六万六万七索七索四筒五筒五筒六筒六筒  ツモ四筒  ドラ八万

6,400と300点。これで、吉田の1人浮き。

東4局。
すると今度は、親の前原が怒った。7巡目のリーチだ。

ドラ東
九万 上向き五万 上向き二索 上向き七索 上向き八索 上向き七筒 上向き
五筒 左向き

そして、手の内はこうだ。

一万二万三万三索四索五索九索九索一筒二筒三筒東東

ドラの東が出れば18,000点だが、誰も打ちはしない。このあと八索が枯れ、六索が通る。これが、ゴジラの生命力だ。安全牌に窮した勝又から九索が出て、7,700点のアガリ。
1本場は、勝又が前原から2,600点を召し取る。

南1局。
5巡目、柴田が動く。

 

100

一万一万二万三万三万四万五万六万六万八万二索三索西  ドラ七索

上家の七万をチー。

一万一万二万三万三万四万五万六万二索西  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き

次に上家から一万が出てこれをポンだ。普通ならチーである。
チーなら、残る牌姿はこうだ。

一万一万三万四万五万六万西  チー一万 左向き二万 上向き三万 上向き  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き

ポンならこう。

二万三万三万四万五万六万西  ポン一万 左向き一万 上向き一万 上向き  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き

どちらがいいか、一目瞭然。たぶん、柴田の勘違い。だが、このあとのツモが三万だったのである。
なので、テンパイはこうだ。

二万三万三万三万四万五万六万  ポン一万 左向き一万 上向き一万 上向き  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き

間違いも、してみるもンだ!
これに四万で、飛び込んだのが吉田だった。

三万四万四万五万五万六万七万七万八万二索二索六索七索

前原は、ソーズの染め手。

四索四索五索五索八索八索八索九索南西西中中

勝又は、ソーズのチンイチ。

一索一索三索三索四索四索五索六索七索七索八索南発

安全牌は八万だけ。切る牌がないから、自分のアガリに向かって打ち抜いたのだ。
結果は満貫の打ち込み。吉田らしい放銃だ。逃げずに戦うのだ。でなければ、鳳凰の冠はつかめない。吉田の背中を追う3人は、しめしめと思ったに違いない。
この後は、小場で回る。
しかし、オーラスで吉田は前原から3,900点をアガって、浮きに回る。3人はがっかり。
トップは柴田。2位が吉田。3着が前原。ラスが勝又。
そして、総合得点はこれだ。

吉田+82,1P
前原+7.4P
柴田▲40.6P
勝又▲48.9P

勝又と柴田が不調だが、このままでは終わるまい。

 

 

10回戦。
出親は勝又で、順に吉田、前原、柴田の並び。
東1局。
9巡目、柴田のリーチだ。

六万六万四索五索六索七索八索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  ツモ四筒  ドラ西

七筒 上向き一索 上向き中九筒 上向き三万 上向き九万 上向き
五索 上向き八万 上向き一筒 左向き

前巡、テンパイが入ったがピンフのみなのでヤミテン。タンヤオになったらリーチで、打点を狙う。これが公式戦の定石だ。2巡後、前原が追いついた。

 

100

一万二万三万七万八万九万二索三索二筒三筒北発発  ツモ一索

ここは、リーチの現物でヤミテン。一筒は2枚山。それを、吉田がすぐにつかんで放銃。前原は、リーチ棒込みで9,000点の収入。この直撃は大きい。

東2局。
ここは、勝又が仕掛ける。中を鳴いてピンズの染め手。しかし、10巡目に親の吉田からリーチがかかった。

二万三万四万六万六万六万四索五索六索五筒六筒南南  ドラ一筒

同巡、三筒が柴田から出る。三筒はリーチの現物。
これをチーして、勝又がテンパイ。

五筒五筒五筒六筒七筒発発  チー三筒 左向き一筒 上向き二筒 上向き  ポン中中中

八筒を引いて、2,000・4,000点。親の吉田のリーチを交わし、大きなツモだ。
東3局は、前原が柴田に5,200点の放銃。
後は小場で回る。

南3局。
柴田がタンヤオで逃げに入る。ところが、13巡目に絞っていたドラが重なりテンパイ。

六万七万八万二筒三筒四筒五筒七筒七筒発  ポン二索 上向き二索 上向き二索 左向き  ツモ発  ドラ発

二筒。するとこの後、ラス牌の発を引いて2,000・4,000点。ラッキーなアガリだった。

南4局。ドラ四万
4人の持ち点は、こうだ。

勝又42,000
吉田12,600
前原28,600
柴田36,800

この持ち点なら、うまく終了すれば吉田との点差は詰まるからOKだ。
前原は、2,000点で浮く計算。ところが、ここから波乱が起きた。
まず、前原が七万を鳴いてマンズの染め手。この鳴きで絶好の五筒を引き入れ、柴田のリーチだ。

一筒 上向き南白発九索 上向き九筒 上向き
七索 左向き

四万四万四万五万七万八万九万四索五索六索四筒五筒六筒  リーチ

六万ツモなら親の倍満。三万ツモなら6,000点オールだ。このとき柴田は、発声も高かったし打牌も強かったから、警戒警報発令!
勝又が、懸命にタンヤオでサバキに掛けるが、五万を食い下げてもテンパイ止まり。

(勝又)
三万四万五万六万七万八万二筒三筒四筒五筒  チー四索 左向き二索 上向き三索 上向き

11巡目、前原の手がこうだ。

二万二万五万六万六万東東東東北  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ツモ北

そして考える。行くかオリルかだ。オリなら、暗カンはしない。前原も、柴田の発声と打牌の音色から異常を感じていたのだ。
迷った挙句、GOを決断。東を暗槓したら、来たのが六万

二万二万五万六万六万北北  暗カン牌の背東東牌の背  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ツモ六万

五万で12,000点の放銃。前原、無念。

南4局1本場。ドラ三索
好調柴田が、続けて決める。

六万六万六万九万九万一索一索  ポン三索 上向き三索 左向き三索 上向き  暗カン牌の背三筒 上向き三筒 上向き牌の背

これで6,000点オールだ。吉田のドラの三索切りは、少し甘かった。
南4局2本場は、前原が勝又に満貫の放銃で幕。
止められるロン牌だった。前原の体調が悪そうだ。集中力が切れたのか…。

これで、断トツが柴田。2着が勝又。3着が吉田で、ラスが前原となる。
総合得点はこれだ。

吉田+54.6P 柴田+4.5P 前原▲28.7P 勝又▲30.4P

 

 

11回戦。
出親は勝又で順に吉田、柴田、前原の並び。
東1局は、勝又が吉田から2,000点をアガリ連荘。
1本場。
11巡目に柴田のリーチ。

一索 上向き北西三筒 上向き七万 上向き一万 上向き
五筒 上向き三筒 上向き五索 上向き東南

二万二万五万五万六索六索二筒七筒七筒白白中中  ドラ五万

二筒は、いいマチに見える。しかし、次巡に勝又の追いかけリーチだ。

九万九万三索三索四索五索六索八索八索八索二筒二筒二筒  リーチ

勝又の入り目が二筒で、これは柴田には100パーセント負けない手。
15巡目、九万を引いて4,000点オールだ。出たら2,400点止まりだが、ツモなら親満。濡れ手に粟、のようなアガリだ。
2本場は、柴田の5,200点のアガリ。打ったのは不調の前原だ。

東2局。
2巡目に、親の吉田の先制リーチがかかる。

白発

これでは、わからない。その手の内はこうだ。

七万七万九万九万九万一索二索三索四索五索六索八筒九筒  リーチ  ドラ南

このとき柴田の手が、こうだ。

一万九万一索一筒三筒七筒九筒南南北北中中

南は自風のドラ。もう行くしかない。
勝又から、2丁切りのオタ風の北が出る。柴田がポンだ。すると、勝又がすぐに残った北を切らずにドラの南を切る。これも柴田がポンだ。これが阿吽の呼吸で、生きた麻雀である。

 

100

 

吉田『なにするンだ、勝又!』
と思っても、もう遅い。高い山は、削られる宿命にあるのだ。
2人を戦わせ、経過を見る。柴田が満貫、跳満ツモでもいい。親の吉田は、大きく持ち点を削られる。打ってくれるなら、なお良しだ。吉田は、この包囲網を自力で突破しなければならないのだ。このとき柴田の手はこうだ。

一索一筒三筒七筒九筒中中  ポン南南南  ポン北北北

勝又にとっても、南は勝負牌。親に当たる可能性もあるのだ。しかし、結果は吉田の七筒ツモで1,300オールだった。
1本場も吉田のアガリ。2,000と300点だが、これで吉田が100点浮きになる。
2本場。最終形がこれ。

七万八万九万一索二索三索五索五索東東  ポン六筒 上向き六筒 左向き六筒 上向き  ドラ六筒

ドラのポンで、アガリできれば大きいが勝又とタッチ。しかし、ハイテイが吉田に回ってのツモで4,200点オールだ。これには3人、ガックンとなるのは当然だ。
この後は小場で進んだ。前原が親で2本積むが、そこでも吉田の登場。

一万一万二万二万四万四万五万五万東白白発発

この手を勝又から仕留めて、持ち点が50,500点の1人浮きとなる。

南1局。
今度は、親の勝又が踏ん張った。

二万三万四万五万五万二索三索四索三筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ一万

この手をリーチで引いて、2,600オールだ。これで浮きに回る。
後は無難に流れて、トップが吉田。浮きの2着が勝又、3着が前原でラスが柴田だった。総合得点は次の通りだ。

吉田+79.5P 勝又▲12.7P 柴田▲19.9P 前原▲46.9P

3人沈みで、吉田が好調である。

 

100

 

 

 

12回戦

 

100

 

出親は前原で、順に勝又、吉田、柴田の並び。
東場は前原が好調。小さく3回アガって、持ち点が40,500点。
東4局。ここは、好調吉田のアガリが決まる。

二万三万三万四万四万六索六索六索七索八索二筒三筒四筒  ツモ二万  ドラ一万

ヤミテンで満貫である。

南2局。
このままでは、吉田の流れだ。この回だけでも、沈める必要がある。
でなければ、優勝の道はどんどん遠くなる。
今度は、親の勝又が頑張った。7巡目のリーチだ。

ドラ八万
一万 上向き北一筒 上向き三筒 上向き八筒 上向き八索 上向き
六万 左向き

一見普通の河に見えるが、手の内はなんとこうだ。

四万五万六万八万八万一索二索三索四索五索六索五筒六筒

9巡目に柴田のリーチが入ったが、同巡高めの四筒を引き寄せた。
これで勝又は吉田を沈め、トップに立った。
1本場は柴田がかわした。

そして南3局で、吉田の親番。
柴田が9巡目にテンパイを果たす。同巡、勝又もピンフのヤミテン。しかし、アガったのは11巡目にテンパイした吉田だった。

一万一万二万三万三万七万八万九万一索二索三索九筒九筒  ツモ二万  ドラ発

二万は、2枚出ていたからラス牌である。4,000オールのこのアガリは大きい。
後は無難に流れて、ゲームセットだ。トップは勝又、浮きの2着が吉田。前原が3着で、柴田がラスだ。そして、総合得点はこうだ。

吉田+87.3P
勝又 +8.7P
柴田▲44.7P
前原▲53.3P
(供託2.0P)

吉田が断然有利。最終日は、勝又との一騎打ちが見ものだ。

ロン2カップ2019winterレポート 襟川 麻衣子

麻雀ファンの皆さんこんにちは、襟川麻衣子です!
先日、『ロン2カップ2019winter』の様子が放送され、そちらで久々の実況を担当させていただきました。
今回のレポートでは、その時の様子をお伝えできたらと思います。
拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただければ幸いです。

《ロン2カップとは?》
日本プロ麻雀連盟公認のインターネット麻雀サイト『ロン2』がプロデュースする麻雀番組です。
ロン2内でこの番組への出場をかけた予選が行われ、見事予選を突破した方は一般ユーザー代表として、日本プロ麻雀連盟の有名プロ雀士に挑戦できる、そんな夢の舞台がこのロン2カップなのです!

《システム》
予選を突破したユーザー代表3名とプロ雀士9名の計12名が、A卓、B卓、C卓の3卓に分かれて戦います。

〇トップ→無条件で決勝戦に進出。
〇2着→決勝進出をかけた敗者復活戦に進出。敗者復活戦でトップを取ると決勝卓に進むことができます。
〇3着→A卓、B卓、C卓、それぞれの卓で3着だった3人でFRESH LIVE、ニコニコ生放送での視聴者投票を行い、最も得票数の多かった方が敗者復活戦に進むことができます。
〇4着→予選敗退。
そしてトップ通過した3人と、敗者復活戦から這い上がった1名で決勝戦を行います。

《ルール》
今回のロン2カップ2019winterは、4人で打つ3人麻雀で行われました。
〇一発、裏ドラ、槓ドラあり、赤各1枚
〇70分+1局の時間制
〇基本的にはその局の北家の人が抜け番になります。

さてさて、番組がスタートし、久々の実況で私もドキドキ…
メイン解説はゴジラこと前原雄大プロ。
更に1回戦目のプレイヤーズ解説は、森山茂和会長ということで、いきなりの解説陣に動揺する襟川。
そんな私を見て、小粋なトーク&ジョークで緊張をほぐして下さるお二人なのでした。
恒例の大庭三四郎プロ作の映像によるシステム説明は、今回もグレードアップ!

さぁ、ここから対局スタートです!!!

 

【予選A卓】

 

100

 

猿川真寿
リアルでの三人麻雀は久々という猿川プロ。
モンキーマジックを巻き起こすのか!?

森下剛任
今回は眼鏡をかけてシャキッと登場。
三人麻雀の盛んな三重県出身ということで、期待が高まります!

ガース
「僕に三麻がピッタリだと思います!」と力強いコメント。
リアルでの三人麻雀の経験は無いものの、我が道をゆく麻雀で勝利を掴み取るのか!?

山田浩之
学生時代は、三人麻雀とテニスばかりやっていたという山田プロ。
得意の三人麻雀、どんな鋭い一打が飛び出すのか!

東2局
親番の森下からの先制リーチ。

九万九万四索赤五索六索二筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒  ドラ三索

猿川も負けじと仕掛けるが、ここでガースからの追っかけリーチ。

二索三索三索四索四索五索六索七索二筒三筒四筒西西  リーチ  一発ツモ二索  ドラ三索  裏八索

ここはガースに軍配があがり、6,000オールのアガリ。

東4局 1本場
この局、最初にテンパイをいれたのは山田。

一索二索三索三索三索五索五索五索六索六索九索九索九索  ドラ中

メンチンテンパイである。
しかしそのあとすぐに親の猿川が東をポン。

二索二索七索八索七筒八筒九筒白白白  ポン東東東

この形でテンパイ。
ここから数巡で山田の手配は変化し、

二索二索三索三索三索五索五索五索六索六索  暗カン牌の背九索 上向き九索 上向き牌の背

メンチンツモリ四暗刻の恐ろしい形に成長していた。そこへ追いついたガースからもリーチの声。バチバチと火花が散る。
ここで山田が更に三索を暗カン、新ドラは…五索
これにより、山田の手が出アガリでも数え役満という超大物手に変化。

しかし、ガースの掴んだ六索は山田、猿川両者のあたり牌となり、頭ハネで猿川のアガリ。
数え役満の頭ハネ、これは悔しい。。

南3局
親番のガース、8巡目に先制リーチ。

一筒一筒赤五筒六筒七筒東東東南南  暗カン牌の背五索 上向き赤五索 上向き牌の背  リーチ  ツモ一筒  ドラ中西  裏五筒七筒

これをツモアガリ、強烈な12,000オール。
これが決め手となり、予選A卓はガースの勝ち上がりとなった。

勝ち上がり ガース

 

 

【予選B卓】

 

100

 

宮内こずえ
ロン2カップの三人麻雀でも過去に優勝経験ある宮内。
三麻クイーンの実力を見せつけるのか!

高宮まり
淑女なベルセルクは今日も美しい。
いつものバーサーカー(狂戦士)モードに突入するのか!?

和泉由希子
手塚プロが病欠のためピンチヒッターで来て下さった和泉プロ。
代打は強い、の法則を信じて苦手な三麻挑みます。

アービィさん(一般ユーザー代表)
ロン2カップ初参加のアービィさん。
美女に囲まれて緊張のご様子ですが、どんな麻雀をみせてくれるのでしょうか!

東場はあまり動きがないまま迎えた南1局、高宮の親番。
7巡目アービィさんにテンパイが入る。

二索三索四索六索七索八索二筒二筒二筒四筒四筒七筒七筒  ドラ一万

これをヤミテン。
そのすぐあとにアービィさんからツモ切られた白を仕掛けた親の高宮。

六筒六筒七筒八筒  ポン白白白  ポン東東東  ポン南南南

満貫のテンパイで追いついたものの、四筒を掴みアービィさんへ放銃。
ここで弾みをつけたアービィさんんは、自身の親番を連荘し一気にトップまで躍り出る。

しかし、女戦士たちの戦いはここからであった。
局は進み、返り東となった東3局。先制リーチをいれたのは和泉。

一筒一筒一筒二筒三筒四筒六筒六筒六筒七筒八筒南南  ドラ白

このメンホンリーチ。
しかし、親の宮内もドラの白暗刻のホンイツで追いつき、ほどなくツモアガリ。

三筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒白白白  ポン西西西

9,000オールをアガリ、三麻クイーンの底力を見せつける。

乱打戦の続くB卓であったが、最終局。

一万一万一索二索三索四索赤五索三筒四筒五筒赤五筒六筒七筒  ツモ六索  ドラ二筒

和泉がこれを静かにツモアガリ2,600オール。
やはりピンチヒッターは強かった…いや、和泉は強かった!

勝ち上がり 和泉由希子

 

 

【予選C卓】

 

100

 

森山茂和
連盟内で三麻得意な人ランキングトップ3に入るだろうと豪語する森山。
大好きな三人麻雀で予選突破を目指す!

灘麻太郎
三人麻雀先駆けの時代を生き抜いてきた灘。
「弱みを見せても勝ち上がれる、そのくらい得意な分野」ということで、どんな戦いが見られるのか。

ふもにぎさん(一般ユーザー代表)
ロン2カップ2015Autumnでは決勝まで進出!
普段は打たない三人麻雀、三麻が得意な2人のプロにどこまで食いつけるか。

風の谷のユパさん(一般ユーザー代表)
ロン2カップ2018summerでは、準決勝で森山の猛攻に敗れたユパさん。
今回はリベンジなるか!?

東1局
緊張の面持ちの一般ユーザー代表お2人だが、

四索五索六索四筒四筒四筒六筒七筒七筒八筒九筒白白  ドラ九索

この手をツモアガった風の谷のユパさんの500オールでこの半荘がスタート。

南1局2本場
子の時は冷静にヤミテンやオリを選択していたふもにぎさんが、親番で怒涛の攻めを見せ連荘。
この切り替えには解説の前原も唸り声をあげる。
この局最初にテンパイを入れたのは森山。

四索四索四索五索赤五索五索四筒六筒東東東南南  ドラ五筒

このヤミテン。
ツモも少なくなってきた所で、親のふもにぎさんも仕掛ける。

一索一索六索七索八索赤五筒五筒  ポン白白白  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  ドラ五筒

ドラ3の満貫テンパイである。
残り1巡、ここで間七筒に受け変えていた森山の手に更に八筒が重なり、最終形は南八筒のシャンポンに。
そしてハイテイでふもにぎさんが掴んだのは…南
親番では怒涛の攻めの姿勢を貫いてきたふもにぎさん、しかし悩んだ末ここでオリを選択。この我慢強さ、冷静さに、解説席は拍手喝采であった。

時間の都合で残り3局。
5万点を越えているのはふもにぎさんと森山の2人。このまま2人の闘いとなるのかと思った矢先、カミソリ灘の鋭い刃が光る。
2局連続でアガリを決めると、最終局の親番は灘。
返り東で東3局。灘は2巡目に早くもダブ東メンホンのペン間三筒テンパイ。更に同順に九筒をポンして形を良くすると、

一筒二筒三筒四筒五筒六筒七筒東東東  ポン九筒 上向き九筒 上向き九筒 上向き  ドラ二索

ここでトップ目の森山から四筒を出アガリ、逆転でトップに上り詰めた。

勝ち上がり 灘麻太郎

そしてここで気になる視聴者投票。
予選A、B、C卓の3着の中から、不死鳥のごとく敗者復活戦に駒を進めたのは…森山茂和!

 

 

【敗者復活戦】

 

100

 

起家から森山茂和、宮内こずえ、ふもにぎさん、猿川真寿の並びで対局がスタート。

東1局、2局とアガリを重ね波に乗ったふもにぎさんは、親番で更に加点を続けていく。
東3局2本場 7巡目

三索四索五索赤五索六索一筒一筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ドラ五索

この手を冷静にヤミテンに構え、見事森山から四索を討ち取ると、東3局3本場が終わる頃には、6局連続のアガリで持ち点が8万点になっていた。
凄まじいスタートダッシュである。

しかしここで黙っていないのが、三麻クイーン宮内。
南1局 素早い仕掛けでいち早くテンパイを入れると、

二索二索五索六索三筒四筒赤五筒  ポン南南南  加カン発発発発  ツモ四索  ドラ五索北

この手をツモアガリ4,000オールを決め、そのまま迎えた親番。
6,000オール、3,200オール、7,000と宮内の力強いアガリが連発!こうなったクイーンは誰にも止められない!!

後半もこの勢いは止まらず、持ち点10万点を越えた宮内が圧倒的勝利で決勝へ駒を進めることとなった。

 

 

【決勝戦】

 

100

 

とうとう迎えた決勝戦!
起家から灘麻太郎、ガース、宮内こずえ、和泉由希子の並びで対局がスタート。
東1局 開幕からいきなりの大物手が炸裂することになる。
15巡目宮内からの先制リーチ。

四索四索五索五索六索六索一筒一筒五筒六筒六筒七筒八筒  ドラ五筒

息つく間も無いまま、一発で四筒をツモアガリ、裏ドラはなんと四索!8,000オールからスタートとなった決勝戦。波乱の幕開けである。
東2局にはガースも9,000オールをアガリ、三人麻雀らしい乱打戦が繰り広げられる。

南1局 親番の灘から先制リーチ。

三索四索五索赤五索五索二筒二筒赤五筒六筒七筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ八筒

このリーチに食らいついたのは宮内。

三索四索四索五索一筒二筒三筒四筒東東  ポン発発発  ドラ八筒

発を仕掛け、数巡後にテンパイを入れる。親のリーチに屈せず、連荘を阻止するため向かっていく凛々しい宮内の姿を固唾を呑んで見守る。
しかし、ここは灘が二索をツモアガリ、裏ドラが1枚のって9,000オール。
いつの間にか平たくなりつつある点差、数分後にはどうなっているのか。

そしてここで黙っていないのが本日のピンチヒッター、アイスドール和泉由希子である。
南4局、時間的に和泉最後の親番。ラス目だった和泉はこの親番を連荘し、最終局へ望みを繋ぐ。

最終局 南4局5本場
6巡目 灘から打ち出された西を仕掛けるガース。

二索二索二索赤五索五索六索七索七索九索北  ポン西西西  ドラ一万

ここで1シャンテン。西ホンイツ赤の満貫をアガればガースの優勝である。
この時の灘の手牌は、

六索七索八索三筒四筒赤五筒五筒六筒南南北北発  ドラ一万

こちらも1シャンテン。どちらが先にテンパイしてもおかしくない。だが、先にテンパイを入れたのはガース。
和泉も1シャンテンまでにじり寄るが、ここでガースの当たり牌である三索を掴むと、それを力強く打ち出していった。
勝利の女神はガースに微笑んだ。

ロン2カップ2019winter、優勝はガースプロ!いつも、チャーミングで優しいガースプロ。
優勝カップを受け取った時のとても素敵で眩しいビッグスマイルに胸が熱くなりました。
おめでとうございます!

 

100

 

そして、こんなに白熱した戦いを実況という立場で間近で観るチャンスをいただき、とても貴重な経験をさせていただきました。
次回はロン2カップ2019spring
次はどんな熱い戦いが待っているのか、どんなユーザーさんに出会えるのか、とても楽しみです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

何を切る? 2019年2月

第35期鳳凰位決定戦 1回戦 南1局4本場 南家 勝又健志プロ

 

 

 

 

■ Twitterで実施したアンケートの結果

 

 

 

■プロ解答

八万切り

 

 

九筒切り

 

 

六万切り

 

 

 

■プロの視点
勝又健志プロ
「ドラ切りも含めて吉田プロはテンパイしている可能性が高い。
前原プロ、柴田プロ、自分と3者共に手牌にピンズの配分が多くマンズが少ない捨て牌相なので、吉田プロの手牌はマンズが多くピンズが少なく、3者が持ち合っているピンズが残っている可能性が高い。
ここで一筒九筒を切ってしまうと、終盤にかけてピンズを引いた時に、目をつぶって勝負かオリになってしまう。
後手を引かされた状況なので、後でピンズを引いた時に選択できるように八万切り。
前原プロ、柴田プロに先にテンパイが入った場面を想定しても、圧倒的にピンズの方が打ちづらい。
八万六万の差は、五万を引いた時にもう一度選択できるように。
危険度はどちらも安全と思っていて、そう差がないと考える。
七万はかなり残っていそうだが、涙をのんで。」

 

■終局図

 

 

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第18期北関東プロアマ混合リーグ  第7節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 合計
1 佐藤 幸博 一般 78.4 30.3 88.5     29.5 9.3 236.0
2 西嶋 ゆかり プロ   ▲ 3.1     29.7 88.1 17.2 131.9
3 小林 晃 一般 ▲ 25.7 25.4       ▲ 35.7 88.9 52.9
4 福田 栄司 一般 71.6   ▲ 34.6 47.6 ▲ 36.5     48.1
5 須長 正和 プロ   52.7 39.6     ▲ 10.9 ▲ 44.0 37.4
6 齋藤 健人 一般   17.0 32.8 ▲ 19.2 6.8     37.4
7 藤井 晃 一般       ▲ 46.5 26.2 62.1 ▲ 4.6 37.2
8 高橋 信夫 プロ   ▲ 58.2 ▲ 4.3   2.3 53.1 25.8 18.7
9 富澤 潤也 一般 12.8 ▲ 11.7 26.0       ▲ 10.5 16.6
10 吉田 幸雄 プロ   ▲ 32.4 56.7   48.8 ▲ 59.8   13.3
11 小川 尚哉 プロ ▲ 27.0 43.3 ▲ 68.8     30.6 ▲ 16.0 ▲ 37.9
12 渡部 正 一般 ▲ 38.6 ▲ 10.6 ▲ 87.7         ▲ 136.9
13 松井 達也 一般   ▲ 37.1   ▲ 6.8 ▲ 14.6 ▲ 88.4   ▲ 146.9
14 安藤 順一 一般 ▲ 18.9 ▲ 16.6 ▲ 48.2     ▲ 68.6   ▲ 152.3
15 京平 遥 プロ ▲ 52.6     23.9 ▲ 82.7   ▲ 67.1 ▲ 178.5

「プロテスト」 佐々木 寿人

「ヒサトとタッキーが一番恵まれたよ。俺らの時代は何にもなかったもん。」
 
私がプロテストを受験してから13年の月日が流れた。
それも今思えば、かなり特殊な立場だった。
既にアマチュア時代に劇画のモデルとして、その存在を実名で取り上げられていたからだ。
実技テストの際には、大勢の講師達が私の背後を取り囲んだ。
異様な光景にも思えたが、特に緊張感なく打つことができたのはそれなりの場数を踏んでいたせいもあっただろう。
だが、この世界で生きていくための覚悟は持っていた。
逆に言えば、その覚悟が持てるようになったからこそ受験に至ったのである。
 
それまで、色々な方々からの誘いを受けた。
それ自体は有り難いことなのだろうが、当の本人にはピンとくるものがない。
「プロになって一体何のメリットがあるんだ?」
現状の生活に不満がなかったことも一因である。
私はそのどれもを聞き流すかのようにして、日々の麻雀に没頭していた。
そんなある日のこと、プロ連盟の最高峰である鳳凰位決定戦を観戦する機会があった。
当時、週に1、2回のペースで打たせてもらっていた荒正義さんが、決定戦に進出したからだ。
私の願い虚しく荒さんは敗れてしまったが、結果としてこの4日間が私の心を大きく揺さぶったことは疑いようのない事実である。

冒頭の一文はその10年後、荒さんが私に対して言われた言葉である。
有り難くも、重い言葉だ。
日本プロ麻雀連盟創設から今年で38年。
ここまでの規模に育ったのは、先輩方の努力に他ならない。
そして何より、常に次世代のことを考えてこられたおかげで我々の今がある。
その伝統を引き継いでいくことが、今後の連盟の発展につながっていくのである。

さて、ここからが本題である。
来る3月2、3日、日本プロ麻雀連盟では第35期後期のプロテストが執り行われる。
私が受験した頃には100名を優に超える応募があったが、近年ではその数も3分の1程度に落ち込んでいる。
これは単に麻雀人口が減った結果だとは思えない。
むしろ、ここ最近の健康麻雀の躍進は目覚ましいものがある。
メディアで取り上げられる機会も多く、以前に比べれば格段にイメージも良くなっているように思う。
そして何と言っても、昨年10月に開幕したMリーグの存在がある。
麻雀というコンテンツも、この20年で完全に映像として観られる時代となったが、まさか個人と企業が選手契約を結ぶ日が来るなど考えもしなかったことである。
世間の注目度も非常に高く、私も様々な媒体から取材を受けた。
また、オフィシャルサポーター制度が作られたおかげで、ファンの方々とのつながりもより密接なものとなった。
麻雀界は今、大きな転換期を迎えていると言っても過言ではないのだ。

そこで必要となるのが、新しい人材である。
荒さんの言葉を借りれば、私は確かに恵まれた時代を生きてきたと言えるだろう。
だが、これから先の麻雀界にはもっと明るい未来が待ち受けている。
もし現実に麻雀が五輪競技として採用されたならどうだろうか。
国内のみならず、海外での麻雀に対する取り組みも大きく変わってくるはずだ。
そうなれば、需要があるのはプレイヤーだけに限らない。
様々な世代に麻雀の面白さを伝えるレッスンプロの存在も、今まで以上に重要になってくるだろう。
麻雀が大衆にとって趣味や娯楽の域を越えなかったのは、それで生計を立てられる見込みがあまりに薄かったからである。
私がプロ入りを決断するのに4年もかかった原因もそこにある。
ただ、である。
劇的な変化ではないにせよ、この世界で飯を食える人間も大分増えてきた。
多くの子供たちが、麻雀プロを目指したいと夢見る日もそう遠くないかもしれない。
そう言った意味でも、これからの世代にかかる期待は大きいのだ。

私が思うに麻雀が強くなるために必要なのは、意識と環境である。
これからプロテストを受験しようという皆さんに一つ言えるとすれば、日本プロ麻雀連盟の新人プロに対する強化環境というものは、非常に整っている。
勝又健志、白鳥翔といった講師陣も充実しているし、これからの人たちに向けての勉強会も定期的に行われている。
となれば、問題は受験生の目的意識だ。
最初から完成された打ち手などいるはずがない。
ただ、プロになってどうしたいのかという個々のビジョンは必要不可欠である。
13年前の私なら、プロ活動をすぐさま生活に直結させること、そして大勢の中に埋もれないために何をすべきかを考えた。
決して好きではなかったが、物を書くこともその一環だった。
プロたるもの自己顕示ができてこそ。
それが今も変わらぬ私の思いである。
 
すぐには掴み取れないかもしれないが、チャンスは平等に転がっている。
問題は、それをどう生かすかにかかっているのだ。
 
日本プロ麻雀連盟 第35期後期プロテスト

第27期東北プロリーグ Aリーグ最終節レポート

東北の冬は寒く冷たい。
そんな寒さにも負けない熱い戦いが今始まろうとしている。
東北プロリーグ最終節!今年の最終節、上位卓は5人打ち。
まずは面子とポイントを紹介していこう。

トータル首位にたつのが波奈。
+196.9で、2位と60ポイント以上を離して堂々の首位だ。 昨年も決定戦の面子に残り一昨年は天翔位をとっている。実力は申し分ない!

2位には東 134.1ポイント 東北一の強さを誇ると言われている東 。
決定戦の常連でもあり去年も決定戦に残り惜しくも涙をのんだ。

3位には皆川。+119.3ポイントで実力も東北ではトップクラス。
これまで決定戦に残ることもあったがまだ、タイトルには縁がない。今年こそはなんとしても獲りたい所だ

4位は武藤。+99.6ポイント、一昨年にはマスターズ準優勝、十段位ベスト16と惜しくもタイトルホルダーとはならなかった。天翔位からも長らく遠ざかっており、去年も決定戦に残るが東と同じく涙をのんだ。今年こそはと強い気持ちがあるに違いない。

5位には2年目にして活躍著しい菊田。+36.8ポイント。4位の武藤とは約60ポイント、王位戦準優勝、前年度覇者の意地を見せることが出来るのか。それでは戦いを振り返ってみよう

1回戦 は皆川が抜け番
並びは東、菊田、武藤、波奈。
開局早々に武藤が3,900、3,900は4,200、6,800と軽いアガリで東場を物にしていく。
南2局を迎えての状況は波奈の1人沈み。

親は菊田。しかし、手は苦しい! 終盤に形テンをいれて粘ろうとするが、波奈に中ホンイツの3,900は4,200を打ち込み2人沈みになる。
トータル5位にいる菊田には苦しい状況だ。

南3局9巡目に、菊田が

三万四万五万五万六万七万一索二索三索八索七筒八筒九筒

ここからドラの八索単騎でリーチ。決定戦圏内に入ろうと言う強い意志の感じるリーチだ。
結果は流局。東、菊田の2人テンパイ。

オーラス、波奈は配牌がいい。

二万三万六万七万八万六索七索八索一筒一筒五筒六筒七筒  ドラ南

早々にこの形のテンパイ 手がわり待ちの為ヤミテンを選択。
東が一万をツモってきて1,500は1,800を放銃。

続く2本場10巡目に波奈がテンパイ。

三万三万五万六万七万四索四索五索五索五索  ポン三筒 上向き三筒 上向き三筒 上向き  ドラ四索

14巡目に菊田が追い付き

二万三万四万四索六索七索八索九索五筒六筒七筒七筒七筒

これでリーチ。これを菊田が一発はないが一発でツモアガる。
菊田が浮きにまわって東が沈み1回戦はトップ武藤、2着菊田、3着東、4着波奈で終える。

2回戦 並びは波奈、武藤、皆川、菊田 抜け番は東。
東1から東3までを菊田がすべてアガリ、トップで南場を迎える。
オーラス、トップ目の親である菊田が先行リーチを打つ。 これに波奈がドラドラの喰いタンで仕掛けてテンパイをいれるも無筋の八筒を引きオリを選択。
結果は流局し菊田、武藤の2人テンパイ
続く1本場で波奈が皆川に早い段階で2,000は2,900を打ち対局終了。
着順は菊田、皆川、武藤、波奈 菊田と皆川の2人浮きだった。

3回戦 並びは菊田、武藤、東、皆川 抜け番は波奈
東1局 9巡目に親の菊田がフリテンリーチ。 これをツモアガリ1,300オール。
続く1本場 先にテンパイを入れたのは武藤でピンフのみ一万四万待ち。
そこに親の菊田からリーチ。
武藤、すぐにドラの一筒を掴まされオリる。菊田が高めのドラ一筒をツモり2,000は2,100オール。
決定戦メンバー入りに向け菊田が躍動する。

2本場、武藤が早い仕掛けで中を一鳴き、そしてすぐにテンパイを入れる。これ以上菊田に親を続けさせてたまるか、という心の声が聞こえて来そうだ。
負けじと菊田もダブ東をポン 、速度を合わせにいくもここは武藤が皆川から1,000は1,600をアガリきる。
東2局 自分のアガリで親を持ってきて武藤に手が入る。 テンパイこそ13巡目だが高め九万の12,000テンパイ、ヤミテンを選択し東から12,000をアガる。
1本場となって今度は皆川に手が入る。9巡目に

三索三索四索四索八索九索九索東東東中中中

二索をチーしてテンパイを入れ五索ツモ2,100・4,100のアガリ。

東4局 子方の東が3巡目に

四万五万六万五索六索七索九索九索二筒三筒三筒四筒四筒五筒

このテンパイ。三色の手がわりを見てヤミテンにする。次巡、六筒をツモ 東は少し考えて七索切り強気のフリテンリーチ。東の並々ならぬ覚悟が背中越しにも伝わってくる。
しかし、親の皆川が押し返し東からメンホン中の12,000をアガる。東の強気が裏目にでたか。 手痛い打ち込みとなった。

2本場 またも皆川に大物手がはいる。

三万四万五万六万六万七万八万四索五索六索四筒五筒六筒  ドラ四筒

これでリーチ。九万は暗カンされてしまうがそれでも六万ツモリ4,000は4,200オール。
南1局、先行をとったのは武藤。果敢にリーチと攻める。
東が追い付く。手牌はツモリ四暗刻でリーチを打つ。しかし、宣言牌が武藤への打ち込みとなる。この半荘東には辛すぎる展開だ。

それでも南2局1本場、親の武藤のリーチに東が追っかけリーチ。
ドラ四万のカン四万待ちだったが、これは武藤が掴み東へ2,600は2,900のフリコミになった。
オーラス、3者が前にでるインファイト決戦となる。最初に動いたのは武藤、三筒をチーしてピンズの染めに向かう。菊田も中北を鳴いて高めの南でダブ南中トイトイの仕掛け。これにすぐ対応した武藤が染めを辞め七万をポンして一通カン八筒待ちのテンパイ。
そこに、怖い親の皆川からのリーチが入る。だが武藤が八筒をツモアガリ決着がついた。
着順は 皆川、武藤、菊田、東 東の1人沈みとなった。
この半荘で東と菊田の差はほぼ無くなった。

4回戦、並びが菊田、波奈、皆川、東
菊田にとっては最終戦なので出来るだけ点数を叩きたいところ。
東2局 菊田が東から5,200をアガる。
お互いがターゲットにある2人には点数以上の辛さと価値があるアガリになったはずだ。
東3局、それでも東はこの親番で皆川から5,800をアガリ、リーチ棒と合わせて6,800の収入。しかし、続く1本場で菊田に300・500でかわされてしまう。
4回戦の成績は菊田、皆川、波奈、東。
東は1人沈みとなり辛い展開に。一方この半荘が最後だった菊田はトップをとることができ最高の展開。
次の5回戦は菊田は抜け番でこれまで人事は尽くした。あとは天命をまつといったところか。

5回戦
並びは波奈、皆川、武藤、東、抜け番は菊田。
まずはここまでのポイントを合わせた総合ポイントを見てみよう。
波奈+156.3P 皆川+163.2P 武藤112.9、東+49.7P、菊田+97.2P。
東はボーダーである菊田まで47.5P差。

東1局波奈が、

一万二万三万一索二索三索四索五索六索七索八索九索白

このテンパイ。これに放銃したのが東。3,900と大怪我は負わないもののトータル5位にいる東には痛いフリコミとなった。
それでも続く1本場で東は1,000・2,000は1,100・2,100をアガリかえす。このあとも東場は流局や小さなアガリの小場となった。
そして迎えた南場、それぞれの持ち点は波奈33,800、皆川28,100、武藤29,100、東28,900。
あって無いような点差。ラス親がある東にもまだまだ目はある。
前局流局からの南1局1本場、皆川が

五万六万七万一索一索一索五索六索七索三筒四筒中中

これでリーチ。これをツモアガリ。
南2局、南3局は波奈が2,000点と1,000点をアガリオーラスを迎える。東以外の3者はアガればといという最高の条件。
一方、東は連荘は必須。

配牌を取りおえた東。良くもないが悪くもないような手。数巡すると七対子模様になってきた。しかし、七対子は厳しいとみたか、東が喰いタンに動く。そしてテンパイ高め12,000だ。場の空気が重く感じた。
数巡後、ロンの声は皆川だった。
波奈から七対子のみの1,600をアガリ対局終了。
決定戦に残ったのは順位順に皆川、波奈、武藤、菊田となった。
皆川以外の3人は去年と同じ顔ぶれ。武藤、波奈はリベンジを飾ることが出きるか!皆川は初のタイトルとなるのか!菊田が2連覇とするのか!

筆者としては見所の多い対局になると思っている。是非皆さんも連盟チャンネルで見てほしい。
その場にいられない自分は残念だが来期こそはと気持ちを切り替えて来年からのリーグ戦に望みたいと思う。

第27期東北プロリーグ Bリーグ最終節レポート

今期のAリーグ昇級条件はリーグ戦totalの上位2名、10節終了時のAリーグ最下位1名とBリーグ3~5位の計4名での入れ替え戦で上位2名に残ることが条件となる。
上位卓4名はポイントのプラスが3名、1位粕谷(祐)+254.3P、2位粕谷(勇)+93.4P、3位安ヶ平+50.7Pと粕谷(祐)が独走し、ほぼ確定。残り1枠を粕谷(勇)と安ヶ平が42.6P差で争う形になる。4位吉田は▲22.6Pでチャンスが無いわけではないがかなり厳しい。
入れ替え戦の3~5位に関してはtotalで▲200P以下の2人は難しいが他全員にチャンスがあるので下位卓の5名は入れ替え戦を目指しての戦いとなる。

4卓(粕谷(祐)、粕谷(勇)、安ヶ平、吉田)
1回戦東1局は粕谷(祐)のリーチからはじまった。点数的には傍観してもいい粕谷(祐)だが最後まで攻めるという意志を感じた。だが最終節ということもあり、他の3人も簡単に降りず攻めていく。このリーチは1,300のアガリでかわされ、そのまま小場の展開となり、粕谷(祐)がラスとなる。トップは+5.2Pで吉田。

2回戦も小場のまま進むが南2局で粕谷(勇)が6,000オールを引く。これが決め手になるかと思ったが、南4局に安ヶ平も6,000オールでまくり返しトップで終了。
3回戦には、1、2回戦プラスで順調だった粕谷(勇)だが東2局での吉田への8,000が響き、ラスになる。安ヶ平は2着で差を詰める。
4回戦が始まり、totalで安ヶ平に21.9Pまで詰められ、東場でもリードを許した粕谷(勇)だが、南1局で2,600オールをツモりトップになる。その後南2、3局を軽く流し、オーラスも流局で終了し、リードを守りきった。
この日のtotalはラスだったが圧倒的リードで今日を迎えた粕谷(祐)とベテランの強みを見せた粕谷(勇)がAリーグ昇級を決めた。

5卓(野家、佐々木、雫石、菅原、蓬田)
この中から入れ替え戦に確実に進めるのは1名だけなので、この5人の中でtotalのポイントでトップになる必要がある。
そんな状態で始まったが、ポイント下位の佐々木、雫石の調子が良く、4回戦までポイントを伸ばす。
逆にスタート時のポイントがトップの蓬田が3、4回戦と連続でラスとなり、大きく後退する。
菅原が最後の5回戦のラス親で粘りを見せ、52,500点のトップを取るが、それまでのマイナスが大きく届かなかった。
トップこそ無かったが、終始安定した成績の野家に軍配が上がった。
入れ替え戦の3名は安ヶ平、吉田、野家に決定した。

第35期鳳凰位決定戦 二日目観戦記 荒 正義

東京は、寒い日が続いていた。吹く風が冷たくて、身に凍みる。しかし、大一番の会場には熱気があった。この日も、一番乗りは柴田である。1人で卓に着き、ツモ捨て繰り返し打っていた。
初日の4回戦は、柴田にとっては悔いの残る半荘だった。持ち点を57,1Pまで積み上げ、これまでのマイナスを一気に取り戻す勢いだった。しかし、終わってみれば33,8Pだ。浮きの2着は確保したが、不満はかなり残ったはずだ。

 

100

 

5回戦。
出親は前原で、順に勝又、柴田、吉田の並び。
東3局までは、小場だった。微妙だったのが、東4局の1本場だ。前局が流れて、リーチ棒が2本ある状況だった。まず仕掛けたのは、南家の前原だ。

五万五万六万六万五索五索六索八索六筒東中中中  ドラ西

5巡目に五万をポンして、打東。少し強引だが、リーチ棒がある。
7巡目、親の吉田の手がこうなる。ドラ2と、一通が見えるチャンス手だ。

五万六万一索一索三索四索五索七索七索八索九索西西  ツモ二索

五万六万の受けは、いいマチだ。それなら打牌は七索のはずだ。ところが、吉田は一索を切ったのである。これが微妙。このとき前原の手は、こうだ。

六万六万五索五索六索八索六筒中中中  ポン五万 上向き五万 上向き五万 左向き

七索切りなら、前原のチーテンが入る。
2巡のツモで、前原は六索四索と引いてこのテンパイ。

六万六万四索五索五索六索六索中中中  ポン五万 上向き五万 上向き五万 左向き

次に吉田のツモがこうで、七索がロン牌となったのだ。

五万六万一索二索三索四索五索七索七索八索九索西西  ツモ四万

先に受け手広く七索切りなら、前原のテンパイはこうだ。

六万六万五索五索中中中  チー七索 左向き六索 上向き八索 上向き  ポン五万 上向き五万 上向き五万 左向き

吉田はこう。

五万六万一索一索二索三索四索五索七索八索九索西西

四万は食いで流れるが、前原のテンパイも不自由だ。これなら結果は分らない。打点が大差なだけに、吉田は残念。

南2局は、大きな見せ場となった。親の勝又の手が軽い。

三万四万四万五万六万六索七索七索三筒四筒四筒四筒五筒  ツモ八索  ドラ五索

これが3巡目の仕上がり、当然リーチだ。

東四索 上向き七索 左向き

少しの不満は、入り目がドラでなかったことだ。出て5,800点か、ツモで2,600点オールは固い。このとき、北家の前原の手もこうだった。しかし、好形テンパイと2シャンテンでは、勝又有利だ。

三万二索二索三索三索五索九索九索北北白白白  ツモ七万

当然、前原は無筋のマンズを切って前に出る。すぐに二索が出る。ポンだ。次が北。これもポン。

三索三索九索九索白白白  ポン北北北  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き

あっという間に追いついた。まだ5巡目だが、跳満である。すぐに勝又が三索を掴んだ、何たる不運!
やっぱりゴジラの生命力は、ただものではない。このあと2局進んで、前原が楽勝の流れだ。

問題は、オーラスに起きた。この時点で、4人の持ち点はこうだ。

前原 勝又 柴田 吉田
46.2  13.3  33.3  27.2

8巡目、吉田がリーチだ。

四万四万一索一索一索五索五索五索一筒二筒七筒八筒九筒  ドラ五万

しかし、三筒は純カラ。9巡目、柴田にも七対子のテンパイが入る。浮きの2着だから、ヤミテンは当然。
そして12巡目、親の前原が切ろうとしたとき牌山に手がかすって、山が崩れてしまったのである。落ちた牌は4枚で、どれも表が見えている。麻雀ではよくある出来事だ。
すぐに立会人の紺野から、ストップの声がかかる。規定では2枚までがセーフで、3枚がアガリ放棄だ。4枚は、続行不可能でチョンボとして2万点の罰則。
紺野が裏に回り、ビデオ判定。結果は、前原のアガリ放棄で続行。前原、助かる。
見えた牌の1枚は、ドラの指示牌だったからである。
ゴジラの弱点発見!手が大きいと不利なのだ。

このあと、11巡目に勝又のリーチだ。

五万五万七万七万七万四索四索一筒二筒三筒六筒七筒八筒

入り目は五万の、ドラの重なりである。これに四索で、柴田が5,200点の放銃。
なんと、柴田が沈んで前原の1人浮きとなった。アガリ放棄なのに、4,000点の加点である。これには、びっくり。

 

100

 

5回戦までの総合成績がこれだ。
前原   吉田   勝又   柴田
+43,0 +17,9 ▲22,9 ▲38,0

 

 

6回戦
出親は前原で順に勝又、吉田、柴田の並び。
席は、前原と勝又は動かなった。トップを取って、同じ席に座ると気分がいい。比べてラスを食って、同じ席だといやな予感がする。案の定だ、東1局は勝又の1人ノーテン。
1本場は、親の前原に軽い手が入った。8巡目でリーチだ。

二筒 上向き一筒 上向き八万 上向き一万 上向き一万 上向き一万 上向き
南七索 左向き

一万の暗刻かぶりがあって、テンパイは遅れたが手牌はこう。

二万三万四万五万六万七万三索三索六索六索六索四筒五筒  ドラ五索

同巡、柴田にもテンパイが入る。

二索二索二索七索七索八索九索九索三筒三筒三筒五筒六筒  ツモ五筒

八索は2枚出ていたが、六筒切りで強気の攻めだ。しかし、これが命中で3,900点と300点の支払い。確かに、前原への安全パイは七索しかなかったが、相手は親だ。しっかり、受ける手段もある。私なら七索切りである。前原は好調の滑り出し。この前原に待ったをかけたのが、吉田だった。

東1局2本場。
吉田の手が、3巡目にしてこれである。

四万四万五万五万八万八万八万六索六索六索東白白  ドラ八索

そして次のツモが四万で、即リーチだ。

六筒 上向き発中東

六筒の先切りが気になるが、これではマチが絞れない。五万は山に無いが、白は2枚生きている。この白を勝又が捕まる。しばらく粘ったが、11巡目に打ち出した。12,000点と600点の放銃。勝又の手も、ドラが2丁のこの手だから仕方ない。

二万三万五索六索八索八索一筒一筒一筒七筒七筒八筒九筒

勝又、不調である。

東2局。
吉田の手が軽い、6巡目でこうだ。

四万五万六万三索四索六索四筒五筒五筒六筒六筒七筒南  ツモ五索  ドラ南

ここで吉田はドラ待ちを選択、そしてヤミテン。
南は、勝又と柴田の手に浮いている。手が進めば出る可能性がある。
9巡目に、前原が追いついてリーチだ。

一索二索三索四索五索六索八索九索九索九索五筒六筒七筒

しかし、七索は河に3枚出て純カラ。八索は1枚残りだ。どうして、ゴジラはこんなに強気なンだろう。吉田も、無筋をバンバン通して突っ張った。結果は、南を掴んだ前原の放銃。リーチ棒込みで、9,000点は痛かった。

東3局は、柴田が吉田から満貫を打ち取る。

東4局。この時点で、4人の持ち点はこう。
前原 勝又 吉田 柴田
27.2  13.4  43.6  35.8

 

100

 

ここから、柴田が頑張った。
まず親で2900点を、吉田から打ち取る。
そして、南2局で七対子ドラ2をツモって、2,000・4,000点。
前局は勝又が満ツモだったが、すぐに親で被る。やっぱり、今日の勝又は運がない。

南3局の1本場は、前原が意地を見せた。

二万二万六万八万五索五索六索六索七索七索三筒四筒五筒

この手をリーチで引いて、2,000・3,900点。

オーラスも勝又から、2,600点を打ち取って幕とした。これでトップは柴田。2着は吉田で、前原は小さい沈みの3着。勝又が、大きく沈んだラスだ。
そして、6回戦までの総合成績がこれだ。

前原   吉田  勝又  柴田
+35.9 +30.3 ▲48.6 ▲17.6

残り10戦、この点差ならまだわからない。優勝は、勝又だって十分狙える。

 

 

7回戦。出親は前原で、順に吉田、柴田、勝又の並び。

東1局。
11巡目、テンパイ一番乗りは、吉田でヤミテン。

四索五索六索六索七索八索九索九索三万四万五万五万七万  ドラ四万

同巡、勝又にもテンパイが入る。

六万七万二索三索四索五索六索七索二筒二筒六筒七筒八筒

三色の手変りがあるので、こちらもヤミテンを選択。
すると吉田が絶好のドラ引きで、こうなった。

三万四万四万五万五万四索五索六索六索七索八索九索九索

これもヤミテン。すると流局間際、ラス牌の三万を掴んで勝又の7,700点の放銃。これが、運の明暗である。勝又には、仕方がない放銃ばかりが目立つ。
一方の吉田は、絶好調。手が軽いしツモが利いている。今日の彼の課題は、プラスをどこまで伸ばすかだ。

 

100

 

吉田は、1977年2月生まれの41歳。趣味はカラオケである。タイトル戦の優勝はまだないが、A1昇級と鳳凰戦出場は立派な戦歴だ。そのときのご褒美に、瀬戸熊からもらったネクタイが2本ある。初日がその1本で、今日が残りの1本だ。元気にゲンを担いで締めている。

東3局1本場。ドラ八筒
この局は、勝又と吉田の鳴き合戦。最初に動いたのは勝又だ。
六筒のポン。次にドラの八筒のポン。これで、一気に場に緊張が走る。
仕上げが、これだ。

三索二筒三筒四筒  チー三索 左向き四索 上向き五索 上向き  ポン八筒 左向き八筒 上向き八筒 上向き  ポン六筒 上向き六筒 左向き六筒 上向き  ツモ三索

三索を鳴く前は、この形。

五万三索四索五索二筒三筒四筒

テンパイ時の打牌が六万なので、その周りは危険牌。だから鳴いて、相手の読みの裏をかいたのだ。すると、次のツモが三索でまんまと成功。リーチ棒込みで2,000・3,900。これで、勝又は原点復帰。このアガリが、次につながればいいのだが…。
東4局は、勝又の親で2,900点のアガリ。
そして1本場。11巡目の、勝又のリーチだ。

三万三万三万四万四万四万七万七万一索一索四筒五筒六筒  ドラ一索

西北九筒 上向き九万 上向き発東
三筒 上向き五索 上向き二万 上向き九万 上向き六万 左向き

このとき、吉田も四万七万のテンパイだった。その七万が、出ない形になったのだ。
ドラの一索は無いが、七万は2枚生きている。ツモなら6,000点オールだ。
前原のリーチが入る。

五万五万五索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒

しかし、結果は流局。七万は、王牌(ワンパイ)の中だった。
2本場は、勝又のアガリ。1,000点オールだが、リーチ棒2本と積み場が付いた。
3本場は、勝又と前原のテンパイで流局。
勝又の粘りも、ここまでだった。南場は好調の吉田が加点し、トップを決めた。
2着は浮きの勝又。3着が前原で柴田がラスだった。

総合得点はこれだ。
前原   吉田  勝又  柴田
+25.2 +51.5 ▲36.2 ▲40.5

 

 

8回戦。出親は勝又で順に前原、柴田、吉田の並び。
東1局。
やっぱり、吉田が好調。

五万六万八万八万五索六索七索七筒七筒八筒八筒九筒九筒  ドラ八筒

この手をヤミテンで、前原から仕留めて7,700点のスタートだ。

東2局。ドラ七筒
ここは、仕掛け合戦。しかし、制したのは吉田だった。

五万六万一索二索三索五索六索七索七筒七筒  ポン西西

この手を七万で、勝又から打ち取る。3,900点。
このあとは無難に流れて、オーラスの持ち点がこうだ。

勝又 前原 柴田 吉田
25.5  23.9 22.6  48.0

3人沈みである。吉田とは、差が大きく広がる。
今度は、勝又が頑張った。なりふり構わずの3フーロ。

九万九万八索八索  ポン六筒 左向き六筒 上向き六筒 上向き  ポン六万 上向き六万 左向き六万 上向き  ポン中中中

この八索を引いて1,300・2,600点。沈みが、浮きの2着になった。これは大きいアガリだ。勝又の根性が、垣間見えた。

 

100

 

これで、4者の総合得点がこれだ。
吉田   前原  勝又  柴田
+74.9 +13.8 ▲31.5 ▲57.2

態勢は吉田有利だが、まだ半分の道のりだ。まだ、勝負は分らない。

第27期東北プロリーグ 最終節成績表

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 皆川 直毅 29.3 16.6 12.4 10.9 46.8 ▲ 2.1 ▲ 40.1 ▲ 18.3 56.4 67.5 179.4
2 波奈 美里 ▲ 14.0 4.2 ▲ 19.5 57.9 1.9 124.1 63.1 ▲ 32.7 11.9 ▲ 45.0 151.9
3 武藤 武 12.2 ▲ 29.8 41.4 ▲ 29.6 ▲ 14.2 65.2 2.2 36.5 15.7 12.0 111.6
4 菊田 政俊 14.3 12.1 44.2 ▲ 77.4 47.8 51.4 ▲ 47.8 18.0 ▲ 25.8 60.4 97.2
5 東 幸一郎 38.9 28.5 8.3 ▲ 14.8 ▲ 40.4 ▲ 60.6 97.6 66.1 10.5 ▲ 94.9 39.2
6 遠藤 昭太 27.9 ▲ 19.8 41.1 17.2 ▲ 77.5 ▲ 83.1 93.5 35.1 ▲ 68.3 13.2 ▲ 20.7
7 佐藤 晃大 ▲ 57.8 ▲ 55.8 16.9 49.4 14.4 ▲ 15.0 ▲ 48.1 5.4 ▲ 2.1 48.1 ▲ 44.6
8 瀧田 亮 36.9 29.0 ▲ 40.2 ▲ 22.0 ▲ 16.7 ▲ 19.8 17.9 ▲ 3.7 ▲ 50.0 休会 ▲ 68.6
9 藤本 修二 ▲ 27.1 20.2 ▲ 1.6 16.5 48.3 ▲ 27.4 ▲ 17.8 ▲ 51.4 5.3 ▲ 38.3 ▲ 73.3
10 新田 大輔 ▲ 21.4 40.0 ▲ 53.7 ▲ 40.1 32.0 11.3 ▲ 27.9 ▲ 64.0 40.7 ▲ 42.5 ▲ 125.6
11 山下 敬介 ▲ 12.4 ▲ 58.9 ▲ 10.7 ▲ 51.8 3.2 ▲ 23.8 ▲ 35.1 ▲ 0.3 4.1 ▲ 26.4 ▲ 212.1
12 石井 良樹 ▲ 47.3 9.7 10.6 17.4 ▲ 40.5 ▲ 34.4 ▲ 61.6 ▲ 54.0 ▲ 64.8 44.9 ▲ 220.0

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 粕谷 祐太 30.2 60.1 4.3 12.2 94.4 56.9 ▲ 33.1 6.2 23.1 ▲ 69.2 185.1
2 粕谷 勇吉 ▲ 15.9 ▲ 11.4 47.3 33.7 15.1 ▲ 11.6 23.6 38.6 ▲ 26.0 21.0 114.4
3 安ヶ平 浩希 26.0 ▲ 25.7 ▲ 10.8 10.2 ▲ 17.6 68.2 3.2 ▲ 10.5 7.7 31.5 82.2
4 吉田 勝弥 4.1 ▲ 45.0 ▲ 1.8 ▲ 3.5 ▲ 3.9 ▲ 52.1 34.1 19.9 25.6 16.7 ▲ 5.9
5 野家 龍治 8.1 ▲ 24.5 ▲ 25.5 4.9 39.8 ▲ 63.5 ▲ 42.4 ▲ 3.3 68.5 11.1 ▲ 26.8
6 菅原 直哉 14.8 45.2 32.6 ▲ 38.6 ▲ 60.6 ▲ 50.0 42.5 ▲ 52.9 11.4 ▲ 3.2 ▲ 58.8
7 及川 慶次 ▲ 77.1 56.3 5.7 ▲ 50.0 0.0 0.0 ▲ 0.9 9.4 ▲ 10.4 休会 ▲ 67.0
8 蓬田 一貴 24.1 ▲ 36.8 12.0 ▲ 17.5 ▲ 31.3 92.6 ▲ 38.2 ▲ 1.4 ▲ 32.4 ▲ 56.2 ▲ 85.1
9 雫石 沙応里 ▲ 44.3 ▲ 3.3 ▲ 26.7 17.2 4.1 ▲ 25.9 7.5 8.0 ▲ 150.0 43.4 ▲ 170.0
10 佐々木 啓文 26.0 ▲ 15.9 ▲ 38.1 ▲ 19.6 ▲ 40.0 ▲ 14.6 1.7 ▲ 34.0 ▲ 70.5 4.9 ▲ 200.1

第145回:中級講座『公式ルール的押し引きあれこれ』 浦田 豊人

連盟公式ルールに的を絞った中級講座の連載も、今回で7回目となりました。

麻雀において勝敗を決するポイントは何かと問われれば、答えは「押し引き」だといっても過言ではないかと思います。
上級者ほど押し引きに秀でており、そのまま勝率に直結しているものだと感じます。
公式ルールでも同じ事が言え、いやむしろ公式ルールだからこそ、この押し引きがより勝敗を決する事になるでしょう。

麻雀は毎回毎回色んな場面に遭遇します。
何処で押して、何処で引くかは本当に難しいものですが、ただ一番大切な事は常に同じように打つ「一貫性」であります。
同じ局面なのに、その時によって押したり引いたりするのが一番悪いことであります。
そんなフラフラした押し引きならば、何も考えずに打った方がまだましです。
そのためにも、先ずは自分のフォームをしっかりと固め、それを貫く必要があります。

これまでの中級講座でもこの押し引きについて、トップ判断、リーチ判断、鳴き判断、昇級的判断などの様々な観点からお話をさせて頂きましたが、今回はそれ以外の幾つかの点において、話をしたいと思います。

題して
「公式ルール的押し引きあれこれ」です。

●ハイリスクは何点以上か?

押し引きを考える上で、先ず公式ルールにおいて
「相手の手の高打点と言えば、何点以上のことを言うのか?」
という事を考えてみたいと思います。
何故ならば、押し引きの選択時にハイリスクハイリターンで比較しますが、何点からがハイリスクだと見立てる事が出来なければ、その判断がつきにくいからです。
ちなみに一発裏ドラがあるWRCルールでしたら、やはり満貫あたりでしょうか?

公式ルールでは高打点の分岐点は何点でしょうか?
私が思うに、「3,900点より上、5,200点あたり」が高打点と位置付けします。
理由としましては、自分が「1局で返す」事が出来うる点数が3,900点あたりまでだからと考えるからです。

裏ドラカンドラがない公式ルールでは、表ドラ4枚のみが唯一のドラであり、そうすると自分に来る確率は自ずと毎局平均して約1枚になります。
仮にドラが1枚あり、リーチをかけてツモれば「1,000・2,000」であり、これなら他に手役がない時でも1局でギリギリ返せる点数といえるのではないでしょうか?
また一番作りやすいタンヤオを活用し、タンヤオツモドラ1やリーチツモタンヤオでもOKです。
よくオーラスなどの最終局の時点で「1,300・2,600条件」の時に、
「1,000・2,000ならまだ良いのになぁ~。」
と思い、簡単なようで意外と5,200点がキツく感じた経験はないでしょうか?
(5,200点だと主にピンフ条件になるため)
また、アガれずとも流局で1人テンパイの時なら3,000点入りますので、ほぼほぼ3,900点に近い収入となります。

なので、相手の手が3,900点までならば基本的にはギリギリローリスクで「押し」になり、5,200点以上ならばハイリスクで「引き」の領域になる、と私は判断します。

●役牌とドラの放し時は?

自分に不要な役牌やドラは、何処で放せば良いのでしょうか?

公式ルールにおいては役牌のポンはそのまま即1ハンがつきますので、鳴いた側にとってみれば非常に嬉しい、アガリに一歩近づく状況になります。
逆に鳴かれた側は、そこから更に鳴かれないように、もしくはもうテンパイしていて放銃しないように、警戒を強めなくてはならないので厄介です。

公式ルールにおいては特に攻守ともどもキーポイントとなる役牌。
「相手に重ならないうちに、自分に不要ならいち早く切ってしまおう。」
これが現代流ではないでしょうか?
確かに正論とも言えます。
しかし私の考えは先ず「絞り」です。

麻雀の勝つコツは究極としては、
「アガれると判断したら、とことん攻める。」
「自分にアガリが厳しいと判断したら、相手にアガらせないように全力を尽くす。」
という事ではないでしょうか?
だとすれば、自分にアガリがあるかどうかがまだ分からない序盤では、まだ役牌は切るわけにはいかず、その後アガれると判断すれば切るし、もしアガれないと判断すれば握り潰すべきでしょう。

例えば東3局、序盤3巡目の南家の私の手牌。

二万二万四万七万二索八索九索四筒四筒六筒六筒八筒南  ツモ中  ドラ七万

ツモって来た中をあっさりツモ切ると、下家の西家が「ポン!」。
西家の手はこのとき

四万六万八万一索三索五索六索九索九索南南中中

この中ポンで西家はホンイツに方針を決定する事が出来、その後に出る南二索九索も安心して鳴けるカタチとなった。
これがもし南家が南二索から切っていたら、西家は仕掛ける事が出来ただろうか?
勿論仕掛ける人もいるかもしれませんが、そうすると益々ホンイツを警戒され、テンパイさえ危うい事になるかもしれません。

上記の例は極端な例かもしれませんが、切る順番1つでガラッと展開が変わる、
そういう意味からもやはり役牌の切る順番には、公式ルールでは特に神経を使わなければなりません。

不要なドラはどうしましょう?
やはりこれも不要とはいえ、相手にポンされればたちまち満貫以上確定となり、手が高くなりにくい公式ルールでは、ハイリスクの緊急警報が鳴ってしまいます。
基本的にはドラを切らない手組にする、もしくはテンパイまで絞り、テンパイした時に勝負が理想的であると考えます。

しかしながら、1シャンテン時に切った方が良いときもあります。
それは「親番」のとき。

ここまで沈んでいて連荘必須のとき、

二万三万四索四索五索五索六索二筒二筒六筒六筒七筒白  ツモ四万  ドラ白

こんな1シャンテンではドラ白をここでリリースするべきです。
格好つけて六筒とか打ってはいけません。もし切らずに、誰かが仕掛けたり、先にリーチをかけられると、気持ち的にもう切りたくなくなってしまいます。
いつの間にか連荘必須の目標を忘れてしまっております。
勿論そのまま「ロン!満貫!」と言われるかもしれませんし、そうでなくても鳴かれる可能性も多分にありますが、絶対連荘がテーマであるなら、ここで切るべきです。
そしてもし鳴かれたら、メンゼンにこだわらず三索六索二筒五筒六筒八筒全ての牌を仕掛け返して、全面戦争を挑まなければなりません。
こうなれば死ぬ気でダイブしなければなりません。

●アガリ逃しの後にアタリ牌が来る「システム」

まだプロになる前の三十年程昔の話、その頃よく一緒に麻雀をしていた友人O君と、いつも「システム」の話をしていた。
それは、「自分がアガリ逃しをした後に持って来る危険牌はアタリ牌になる。」
という経験則。
私達はそれを「システム」と呼んで、本気で信じていました。

例えば自分が下記の手をポンしたとする。

二万三万四万五万六万七索八索七筒八筒北北  ポン発発発  ドラ五万

ドラ含みの3メンチャンのマンズは当然切らないとして、残りの両面は甲乙つけがたく悩むが、ピンズの七筒八筒を落としていく。
すぐに一万を引いて六索九索待ちのテンパイになったところへ、リーチがかかる。

西一筒 上向き九索 上向き白二索 上向き五筒 上向き
西八万 上向き六万 左向き

こちらにオリる意志もなく、危険牌を勝負していく。
するとリーチ者が選択次第で自分のアタリ牌になり得た六筒をツモ切り、そして直後私のツモがまた危険牌の三筒
こんな三筒はアタリ牌になりますよ、それが麻雀のメカニズム、つまり「システム」なのですよ、という話です。

そんなオカルトな!?と言われる方も多いかと思います。無論何の根拠もデータもありません。
「アガリ逃しした後にアタリ牌を持って来る。」というシチュエーションがあまりにもインパクトが強過ぎて、データも何も無い昭和の人達の脳裏に刻まれてしまったからかもしれません。

しかしながら、麻雀はレベルが上がれば上がるほど紙一重の勝負となり、お互いのアガリ牌もわずか一牌の後先となるケースが多いのです。
そんなギリギリの闘いだからこそ、アガリを逃して次に来るのもまた自分のアガリ牌と思うのは虫のいい話であり、次に来るのは相手のアタリ牌だと思うことの方が、私は自然に感じます。

なので私はプロになってからも、鳳凰戦でこのシステムを大いに活用し、アガリ逃しがあるまではこれでもかと勝負していても、アガリ逃しの後に危険牌を持って来た時は、唐突に受けに回るようにしておりました。

●ヤミテン押しにこそ「システム」あり。

上記のシステムはメンゼンでヤミテンになった時にこそ発動します。

例えば下記の手でテンパイしたとします。

南1局・西家(21,000点・3着目)

一万三万三索四索五索一筒二筒三筒八筒八筒八筒白白  ドラ二筒

二万は場況的にみてそんなに悪くもなく、そのままリーチの選択もあり得たが、沈んでいて得点が欲しい事もあり、ここは白とシャンポン待ちにしてからリーチをかけたいと一旦ヤミテンにする。
するとリーチがかかり、こちらも突っ張っていたところに、相手が数巡後二万をツモ切る。
(勿論役無しなのでアタれません。)
そして直後持って来た危険牌…。

そう!これが「システム」です!
その危険牌はアタリ牌です!ここからは受けましょう!
これも上記のシステムと同じ現象であります。あなたもこんな経験をされた事はありませんでしょうか?騙されたと思って、この「システム」を活用してみて下さい。

●1シャンテン時の押し引きは?

公式ルールにおいて、相手のテンパイに対して自分が1シャンテンの押し引きは、基本的に「引き」であります。
公式ルールはヤミテンでも受けに回る選択肢もあり、それが1シャンテンであればなおのこととなります。

例外としては、
①自分が親のとき
②南場のラス目のとき
③勢いがあって大きなトップ目のとき

これらの時に、場合によっては押すこともあるかもしれません。
例えば下記のリーチがかかったとします。

南2局南家9巡目

九万 上向き西二索 上向き中七索 上向き一筒 上向き
六万 上向き四万 上向き七筒 左向き

対して私の手(北家・20,000点・ラス目)

四万五万六万三索四索五索六索三筒四筒四筒五筒六筒八筒  ツモ南  ドラ五筒

もう親もないラス目でもあり、なんとかアガリたかったため、目一杯に手を広げていたところへのリーチ。
南は生牌で、リーチ者にとってダブ南でもあり、超危険牌の1つ。
ここではとりあえず南を押して粘る。果たして次のツモがこれまた危険牌の二万

四万五万六万三索四索五索六索三筒四筒四筒五筒六筒八筒  ツモ二万  ドラ五筒

三索から切るか?それとも二万から行くか?私の選択は、ここで「引き」となります。

この手はリーチがかかった時点から結局アガリまでには南(は通ったが)、三索二万と最低3枚は通さないとアガれないカタチであります。
3枚とも通る可能性はあるが、いかにも感触が悪い。
「危険牌3枚は『やめのサイン』」
と私は決めております。
ちなみに、上記の手で中筋といって四筒を切る方がいらっしゃいますが、それはやり過ぎです。残った手牌のカタチが悪い事もさながら、ドラが五筒でもあり、カン四筒は十分に考えられます。

●形式テンパイの押し引きは?

役がなくともカタチさえテンパイしていれば、テンパイ料が貰えるルール、それが形式テンパイですが、公式ルールにおいてもこの形式テンパイルールはあります。
形式テンパイでも役満のテンパイでも、テンパイ料は同じであり、1人テンパイだと3,000点の収入になり、これは「子の40符2ハン→2,600点」よりも大きな収入となります。
なので終盤アガれなさそうと判断した場合は、形式テンパイもある意味馬鹿に出来ません。

しかしながらそれは一打一打にしのぎを削る、本来の勝負事からは違うものであると私は位置付けます。
なので、
「形式テンパイでは危険牌を勝負してはいけない。」
のであります。
勝負は本来の闘いの時だからこそ勝負するものであり、形式テンパイの時には、その勝負の場面なんかではないのです。
勝負しなくても取れる時だけするように心がけて下さい。
もし形式テンパイで打ち込めば、
「勝負処でない場面で勝負してしまったのだから、結果負ける。」
という図式が出来上がり、そのままその日1日の致命傷になるかもしれません。

●供託がたくさんある時の押し引きは?

供託もアガリも同じ得点である事に違いはありません。
例えばリーチ棒3本と3本場が供託であれば、それだけで3,900点となり、「子の30符3ハン」の得点と同じ場所あり、自分のアガリ点を加えれば、冒頭のハイリターン「3,900点より上、5,200点くらい」に匹敵します。その際には冒頭に「押し有利」と述べました。
しかしながら私の考えは形式テンパイの時と同様で、
「供託のためには勝負しない。」
であります。

確かに同じ得点には変わりありませんが、本来の土俵上で闘う中での勝負、そのための押し引きとは別物であると考え、私は供託が多いから勝負するのでなく、供託に関係なく、勝負する場面では勝負し、勝負しない場面では無理しない、それが自分のフォームを保つ「一貫性」だと思います。
私にとって供託は相撲でいう「懸賞」みたいな感覚であります。

●オリていたのにテンパイしてしまった場合は?

こんなケース、よくあると思います。
例えば下記の親リーチがかかったとする。

北白一筒 上向き四万 上向き二万 上向き一索 左向き

対する南家の私の手。

二万二万七万九万三索四索五索八筒九筒九筒九筒東中  ツモ四索  ドラ三索

2シャンテンで、他のカタチもあまり良いとは言えずも、ちょっとストレートに勝負しにくい。
なので二万のトイツ落としで回る。
通りそうな牌を優先して打ち回していき、流局狙いになってきたところで、14巡目に下記の手になる。

三索三索四索四索五索五索七索三筒七筒八筒九筒九筒九筒  ツモ六筒  ドラ三索

後半必要牌が押し寄せて来て、七索三筒を切れば、イーペーコードラ2の5,200点のテンパイ。

親リーチの捨て牌
北白一筒 上向き四万 上向き二万 上向き一索 左向き
六万 上向き白四筒 上向き西四筒 上向き五索 上向き
北九筒 上向き

5,200点はハイリターンに位置付けされるので、出来れば勝負したい。
七索三筒のどちらかを切るか?それとも?

私の選択はテンパイ取らずで、今通った九筒を切ります。
こういう「オリていたけどテンパイしてしまったテンパイは罠」と思うようにしています。
二万のトイツ落としをして、結果タンキ待ちになるというのもいかにも嫌です。
「ネガティブ=罠」の思考かもしれませんが、私の公式ルール経験則上では、ここは「引き」となります。

以上、「公式ルール的押し引きあれこれ」でした。
賛否両論あるかもしれませんが、ご参考にして頂ければ幸いです。

さて邪道戦法もいよいよ次回最終回となります。
タイトル予告は邪道戦法の極み中の極み、「態勢論」です。
お楽しみに~。

第14期静岡プロリーグ 最終節レポート

静岡プロリーグ最終節、遂に決勝進出者が決まる!

最終節は、上位8人は周り順でそれ以下は順位順で卓が組まれる。
上位2卓から決勝進出者が決まるため、上位卓を見てみようと思う。

1卓
鈴木郁孝(+321.5P)×京平遥(+197.5P)×太田昌樹(+121.8P)×鷲見隼人(+108.8P)

鈴木郁は当確。
4位京平と5位太田の差が70ポイント。
8位の鷲見にも展開次第ではチャンスがある。
京平が圧倒的に有利なのは間違いないが、京平の立場からするとやりにくくて仕方ないだろう。
2回戦は、太田が大トップで京平が沈みの3着のため、この半荘だけで60ポイント差が詰まり、あわや大逆転かと思われたが続く3回戦で、京平が決め手となる6,000オールのアガリで勝負あり!

結果
京平+16.9P 太田+11.4P 鷲見+11.1P 鈴木郁▲39.4P

2卓
藤島健二郎(+270.0P)×望月雅継(+266.1P)×山本拓哉(+116.9P)×川崎義之(+109.0P)

圧倒的な安定感で9節消化した、藤島と望月。
この2人の牙城を崩すべく、果敢に攻める山本と川崎。
山本と川崎は、なるべく多くプラスして別卓の京平の結果待ちというのが現実的な条件か。
しかし終わってみれば、藤島3勝の望月1勝で、山本と川崎は何もさせてもらえなかった。

結果
藤島+66.3P 山本▲4.5P 望月▲28.8P 川崎▲33.0P

こうして、決勝進出者4名が決定した。
今期初参戦の藤島はAリーガーの力を見せつけ堂々の1位通過。
そして、鈴木郁は今期からのスタイルチェンジがマッチし、危なげなく2位通過を決めた。
鳳凰戦を引退し、静岡の活動に注力した望月がその力を遺憾なく発揮し3位通過。
「漆黒の打点師」の異名とる京平が4位通過と、決勝戦としては文句のないメンバーが出揃った。

激闘必死!!

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 藤島健二郎 36.0 62.5 8.2 87.6 44.0 13.3 ▲ 34.4 52.7 0.1 66.3 336.3
2 鈴木郁孝 108.1 9.5 40.9 ▲ 7.4 27.5 52.3 30.9 3.7 56.0 ▲ 39.4 282.1
3 望月雅継 51.9 63.9 ▲ 28.2 22.1 8.9 20.7 95.0 5.5 26.3 ▲ 28.8 237.3
4 京平遥 22.8 ▲ 5.8 14.8 44.2 19.3 ▲ 29.1 72.7 91.5 ▲ 32.9 16.9 214.4
5 大橋幸正 24.9 ▲ 13.9 47.5 16.9 49.6 ▲ 51.2 2.9 ▲ 3.0 ▲ 5.9 67.3 135.1
6 太田昌樹 5.6 ▲ 4.8 27.1 16.1 ▲ 27.4 34.4 22.5 22.8 25.5 11.4 133.2
7 鷲見隼人 ▲ 42.1 ▲ 34.8 ▲ 17.5 7.1 57.2 101.0 7.7 4.7 25.5 11.1 119.9
8 山本拓哉 18.1 5.6 26.4 42.1 83.0 ▲ 10.7 ▲ 80.3 ▲ 12.7 45.4 ▲ 4.5 112.4
9 蓮沼友樹 29.8 15.4 2.8 8.0 74.4 19.3 ▲ 1.0 ▲ 59.6 11.3 ▲ 21.0 79.4
10 川崎義之 20.2 37.4 94.8 0.9 ▲ 17.5 ▲ 13.5 17.3 ▲ 9.9 ▲ 20.7 ▲ 33.0 76.0
11 鈴木秀幸 65.6 ▲ 40.9 ▲ 17.7 35.9 14.9 24.9 14.9 ▲ 81.0 ▲ 7.2 36.4 45.8
12 杉村泰治 ▲ 94.0 43.6 59.2 8.4 12.9 17.4 23.6 13.5 ▲ 34.0 ▲ 9.8 40.8
13 土屋幸弘 ▲ 26.0 ▲ 20.0 27.6 ▲ 0.5 ▲ 30.0 ▲ 2.8 26.7 5.1 ▲ 20.0 70.5 30.6
14 足立純哉 25.5 90.8 ▲ 11.8 26.3 ▲ 79.4 51.8 ▲ 20.9 6.3 ▲ 54.8 ▲ 36.5 ▲ 2.7
15 青嶋宏樹 58.5 17.2 51.6 ▲ 29.8 29.6 ▲ 75.0 ▲ 2.8 ▲ 16.9 ▲ 15.9 ▲ 46.0 ▲ 29.5
16 平野敬悟 ▲ 23.8 33.5 ▲ 75.9 ▲ 69.1 29.7 11.6 ▲ 5.1 74.1 ▲ 44.1 21.2 ▲ 47.9
17 佐藤あいり ▲ 17.0 ▲ 59.1 ▲ 4.6 2.5 ▲ 52.1 16.4 ▲ 41.5 1.7 111.0 ▲ 8.1 ▲ 50.8
18 鈴木涼太 ▲ 39.6 ▲ 64.4 ▲ 24.0 ▲ 33.2 ▲ 5.1 15.5 38.2 25.4 45.7 ▲ 32.4 ▲ 73.9
19 中寿文 28.1 15.3 ▲ 23.2 ▲ 14.7 32.4 4.7 7.8 ▲ 76.7 5.3 ▲ 61.9 ▲ 82.9
20 越川清一 32.1 16.0 ▲ 51.3 ▲ 26.9 ▲ 56.4 17.3 ▲ 14.6 9.2 ▲ 59.0 28.7 ▲ 104.9
21 都築友和 ▲ 52.7 ▲ 16.1 ▲ 8.8 44.0 6.3 ▲ 42.4 ▲ 75.3 ▲ 16.6 ▲ 33.8 84.2 ▲ 111.2
22 原佑典 ▲ 70.9 ▲ 26.2 29.0 ▲ 62.9 ▲ 62.2 ▲ 88.0 68.2 69.4 ▲ 6.0 ▲ 9.4 ▲ 159.0
23 中野妙子 ▲ 71.1 ▲ 44.9 ▲ 18.6 ▲ 16.0 ▲ 56.5 ▲ 18.7 ▲ 24.5 18.1 34.2 ▲ 37.9 ▲ 235.9
24 渡辺洋巳 ▲ 8.3 6.6 ▲ 36.9 ▲ 33.7 ▲ 9.0 ▲ 40.5 ▲ 65.3 ▲ 35.4 ▲ 29.6 ▲ 2.2 ▲ 254.3
25 加来千香子 ▲ 17.5 ▲ 23.2 30.5 ▲ 65.0 ▲ 27.4 ▲ 14.2 ▲ 40.1 ▲ 35.8 ▲ 43.9 ▲ 76.2 ▲ 312.8
26 高木翔太 ▲ 70.3 ▲ 85.6 ▲ 22.1 ▲ 34.9 ▲ 78.5 ▲ 72.9 3.2 ▲ 15.6 18.5 32.1 ▲ 326.1

第14期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 藤島健二郎 36.0 62.5 8.2 87.6 44.0 13.3 ▲ 34.4 52.7 0.1 66.3 336.3
2 鈴木郁孝 108.1 9.5 40.9 ▲ 7.4 27.5 52.3 30.9 3.7 56.0 ▲ 39.4 282.1
3 望月雅継 51.9 63.9 ▲ 28.2 22.1 8.9 20.7 95.0 5.5 26.3 ▲ 28.8 237.3
4 京平遥 22.8 ▲ 5.8 14.8 44.2 19.3 ▲ 29.1 72.7 91.5 ▲ 32.9 16.9 214.4
5 大橋幸正 24.9 ▲ 13.9 47.5 16.9 49.6 ▲ 51.2 2.9 ▲ 3.0 ▲ 5.9 67.3 135.1
6 太田昌樹 5.6 ▲ 4.8 27.1 16.1 ▲ 27.4 34.4 22.5 22.8 25.5 11.4 133.2
7 鷲見隼人 ▲ 42.1 ▲ 34.8 ▲ 17.5 7.1 57.2 101.0 7.7 4.7 25.5 11.1 119.9
8 山本拓哉 18.1 5.6 26.4 42.1 83.0 ▲ 10.7 ▲ 80.3 ▲ 12.7 45.4 ▲ 4.5 112.4
9 蓮沼友樹 29.8 15.4 2.8 8.0 74.4 19.3 ▲ 1.0 ▲ 59.6 11.3 ▲ 21.0 79.4
10 川崎義之 20.2 37.4 94.8 0.9 ▲ 17.5 ▲ 13.5 17.3 ▲ 9.9 ▲ 20.7 ▲ 33.0 76.0
11 鈴木秀幸 65.6 ▲ 40.9 ▲ 17.7 35.9 14.9 24.9 14.9 ▲ 81.0 ▲ 7.2 36.4 45.8
12 杉村泰治 ▲ 94.0 43.6 59.2 8.4 12.9 17.4 23.6 13.5 ▲ 34.0 ▲ 9.8 40.8
13 土屋幸弘 ▲ 26.0 ▲ 20.0 27.6 ▲ 0.5 ▲ 30.0 ▲ 2.8 26.7 5.1 ▲ 20.0 70.5 30.6
14 足立純哉 25.5 90.8 ▲ 11.8 26.3 ▲ 79.4 51.8 ▲ 20.9 6.3 ▲ 54.8 ▲ 36.5 ▲ 2.7
15 青嶋宏樹 58.5 17.2 51.6 ▲ 29.8 29.6 ▲ 75.0 ▲ 2.8 ▲ 16.9 ▲ 15.9 ▲ 46.0 ▲ 29.5
16 平野敬悟 ▲ 23.8 33.5 ▲ 75.9 ▲ 69.1 29.7 11.6 ▲ 5.1 74.1 ▲ 44.1 21.2 ▲ 47.9
17 佐藤あいり ▲ 17.0 ▲ 59.1 ▲ 4.6 2.5 ▲ 52.1 16.4 ▲ 41.5 1.7 111.0 ▲ 8.1 ▲ 50.8
18 鈴木涼太 ▲ 39.6 ▲ 64.4 ▲ 24.0 ▲ 33.2 ▲ 5.1 15.5 38.2 25.4 45.7 ▲ 32.4 ▲ 73.9
19 中寿文 28.1 15.3 ▲ 23.2 ▲ 14.7 32.4 4.7 7.8 ▲ 76.7 5.3 ▲ 61.9 ▲ 82.9
20 越川清一 32.1 16.0 ▲ 51.3 ▲ 26.9 ▲ 56.4 17.3 ▲ 14.6 9.2 ▲ 59.0 28.7 ▲ 104.9
21 都築友和 ▲ 52.7 ▲ 16.1 ▲ 8.8 44.0 6.3 ▲ 42.4 ▲ 75.3 ▲ 16.6 ▲ 33.8 84.2 ▲ 111.2
22 原佑典 ▲ 70.9 ▲ 26.2 29.0 ▲ 62.9 ▲ 62.2 ▲ 88.0 68.2 69.4 ▲ 6.0 ▲ 9.4 ▲ 159.0
23 中野妙子 ▲ 71.1 ▲ 44.9 ▲ 18.6 ▲ 16.0 ▲ 56.5 ▲ 18.7 ▲ 24.5 18.1 34.2 ▲ 37.9 ▲ 235.9
24 渡辺洋巳 ▲ 8.3 6.6 ▲ 36.9 ▲ 33.7 ▲ 9.0 ▲ 40.5 ▲ 65.3 ▲ 35.4 ▲ 29.6 ▲ 2.2 ▲ 254.3
25 加来千香子 ▲ 17.5 ▲ 23.2 30.5 ▲ 65.0 ▲ 27.4 ▲ 14.2 ▲ 40.1 ▲ 35.8 ▲ 43.9 ▲ 76.2 ▲ 312.8
26 高木翔太 ▲ 70.3 ▲ 85.6 ▲ 22.1 ▲ 34.9 ▲ 78.5 ▲ 72.9 3.2 ▲ 15.6 18.5 32.1 ▲ 326.1