第10期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 岡本 和也 8.6 44.9 ▲ 1.4 13.8 ▲ 1.7 45.1 57.7 35.7 ▲ 3.2 199.5
2 長内 真実 19.9 72.5 ▲ 11.4 ▲ 49.8 29.2 44.5 3.7 ▲ 2.9 17.9 123.6
3 鷲見 隼人 31.2 ▲ 38.5 58.1 33.2 ▲ 10.6 ▲ 3.2 23.8 17.0 ▲ 8.8 102.2
4 越川 清一 ▲ 2.2 61.2 44.3 8.0 ▲ 44.5 ▲ 2.3 ▲ 26.9 ▲ 5.2 39.0 71.4
5 京平 遥 ▲ 5.9 29.7 ▲ 12.5 4.8 ▲ 26.0 ▲ 57.6 ▲ 21.8 53.6 96.7 61.0
6 土屋 幸弘 19.6 ▲ 8.1 2.7 ▲ 20.4 26.3 21.4 ▲ 41.3 28.0 7.6 35.8
7 鈴木 郁孝 5.6 ▲ 6.8 21.1 ▲ 23.8 66.8 43.7 42.7 ▲ 76.6 ▲ 57.2 15.5
8 望月 雅継 83.6 ▲ 32.1 ▲ 71.4 ▲ 2.5 2.3 38.4 ▲ 10.2 0.6 ▲ 28.9 ▲ 20.2
9 太田 昌樹 ▲ 26.4 0.9 8.4 20.2 13.1 ▲ 49.0 ▲ 37.0 81.2 ▲ 36.9 ▲ 25.5
10 鈴木 秀幸 12.4 ▲ 3.4 ▲ 6.5 6.5 ▲ 29.2 6.5 ▲ 33.5 ▲ 29.8 47.5 ▲ 29.5
11 徳永 翔 2.5 10.6 56.9 ▲ 26.6 13.6 ▲ 39.0 ▲ 67.6 ▲ 1.7 12.5 ▲ 38.8
12 杉村 泰治 ▲ 44.3 8.7 ▲ 48.4 6.1 ▲ 19.5 35.7 ▲ 10.8 30.0 ▲ 1.3 ▲ 43.8
13 平野 敬悟 ▲ 47.9 24.0 58.2 ▲ 16.3 35.1 ▲ 25.9 ▲ 20.1 ▲ 3.6 ▲ 57.4 ▲ 53.9
14 坪井 哲也 26.7 ▲ 53.5 ▲ 17.4 ▲ 7.2 36.9 ▲ 22.9 ▲ 27.9 ▲ 23.7 1.4 ▲ 87.6
15 渡辺 洋巳 ▲ 44.2 59.4 ▲ 35.2 ▲ 17.5 ▲ 37.7 30.3 7.1 ▲ 77.9 ▲ 2.7 ▲ 118.4
16 石原 将樹 ▲ 63.2 ▲ 17.0 ▲ 64.0 ▲ 5.6 ▲ 0.1 29.9 19.8 ▲ 2.3 ▲ 27.3 ▲ 129.8
17 鈴木 雅人 42.9 ▲ 29.3 ▲ 53.9 27.3 ▲ 39.9 ▲ 62.3 20.4 ▲ 41.8 ▲ 18.9 ▲ 155.5

静岡プロリーグ 成績表/第10期 静岡プロリーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 合計
1 岡本 和也 8.6 44.9 ▲ 1.4 13.8 ▲ 1.7 45.1 57.7 35.7 ▲ 3.2 199.5
2 長内 真実 19.9 72.5 ▲ 11.4 ▲ 49.8 29.2 44.5 3.7 ▲ 2.9 17.9 123.6
3 鷲見 隼人 31.2 ▲ 38.5 58.1 33.2 ▲ 10.6 ▲ 3.2 23.8 17.0 ▲ 8.8 102.2
4 越川 清一 ▲ 2.2 61.2 44.3 8.0 ▲ 44.5 ▲ 2.3 ▲ 26.9 ▲ 5.2 39.0 71.4
5 京平 遥 ▲ 5.9 29.7 ▲ 12.5 4.8 ▲ 26.0 ▲ 57.6 ▲ 21.8 53.6 96.7 61.0
6 土屋 幸弘 19.6 ▲ 8.1 2.7 ▲ 20.4 26.3 21.4 ▲ 41.3 28.0 7.6 35.8
7 鈴木 郁孝 5.6 ▲ 6.8 21.1 ▲ 23.8 66.8 43.7 42.7 ▲ 76.6 ▲ 57.2 15.5
8 望月 雅継 83.6 ▲ 32.1 ▲ 71.4 ▲ 2.5 2.3 38.4 ▲ 10.2 0.6 ▲ 28.9 ▲ 20.2
9 太田 昌樹 ▲ 26.4 0.9 8.4 20.2 13.1 ▲ 49.0 ▲ 37.0 81.2 ▲ 36.9 ▲ 25.5
10 鈴木 秀幸 12.4 ▲ 3.4 ▲ 6.5 6.5 ▲ 29.2 6.5 ▲ 33.5 ▲ 29.8 47.5 ▲ 29.5
11 徳永 翔 2.5 10.6 56.9 ▲ 26.6 13.6 ▲ 39.0 ▲ 67.6 ▲ 1.7 12.5 ▲ 38.8
12 杉村 泰治 ▲ 44.3 8.7 ▲ 48.4 6.1 ▲ 19.5 35.7 ▲ 10.8 30.0 ▲ 1.3 ▲ 43.8
13 平野 敬悟 ▲ 47.9 24.0 58.2 ▲ 16.3 35.1 ▲ 25.9 ▲ 20.1 ▲ 3.6 ▲ 57.4 ▲ 53.9
14 坪井 哲也 26.7 ▲ 53.5 ▲ 17.4 ▲ 7.2 36.9 ▲ 22.9 ▲ 27.9 ▲ 23.7 1.4 ▲ 87.6
15 渡辺 洋巳 ▲ 44.2 59.4 ▲ 35.2 ▲ 17.5 ▲ 37.7 30.3 7.1 ▲ 77.9 ▲ 2.7 ▲ 118.4
16 石原 将樹 ▲ 63.2 ▲ 17.0 ▲ 64.0 ▲ 5.6 ▲ 0.1 29.9 19.8 ▲ 2.3 ▲ 27.3 ▲ 129.8
17 鈴木 雅人 42.9 ▲ 29.3 ▲ 53.9 27.3 ▲ 39.9 ▲ 62.3 20.4 ▲ 41.8 ▲ 18.9 ▲ 155.5

第31期A2リーグ最終節レポートD卓 山田 浩之

注目の最終卓は1位、2位、3位、4位の直接対決である。
9節終了時の成績は

1位・佐々木寿人+205.3P
2位・仁平宣明 +154.0P
3位・内川幸太郎+149.4P
4位・前原雄大 +145.3P

上位2人が昇級であるため、佐々木はポイントを伸ばせれば下位の3つ巴の戦い。
沈むようであれば、4人で2つの椅子をめぐっての大混戦となるであろう。

 

1回戦(起家から内川、前原、佐々木、仁平)

東1局1本場、前局、前原との2軒リーチを制した内川。
前原のリーチを受け、

五万五万七万八万九万四索五索六索白白白発発  リーチ  ドラ五万

15巡目で、残りツモも少ないのでヤミテンもあるが、積極的に追っかけてRをツモリ6,000オール

東1局2本場、8巡目、親の内川にテンパイが入る。

一索一索一索三筒四筒五筒六筒六筒六筒白発発発  ドラ白

ツモればまた6,000オールの大チャンス。しかも3枚山。
これに追いついたのが仁平。

三万七万二索二索三索三索四索四索一筒一筒二筒三筒四筒  ツモ七万

前巡の九万をツモ切っているため、ここもテンパイとらずもあるかと思われたが、テンパイをとりすぐに七万をツモリ500・1,000。
内川の手を知らない仁平自身はどう思ったか分からないが、点数以上に価値のあるアガリとなった。

東3局1本場、親の佐々木が2枚目の八筒から仕掛ける。

四万五万六万三索四索四筒四筒  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ドラ一万

前原にもここでテンパイが入りリーチ。

一万二万三万三万五万五万二索二索四索五索三筒四筒五筒  ツモ四万

そして、佐々木が三索をつかみ8,000点の放銃。

東4局、このまま一気に浮きまでいきたい前原だったが、リーチ宣言牌が仁平に捕まる。

仁平
二万三万四万二索二索六索七索二筒二筒二筒三筒四筒五筒  リーチ  ドラ四万

前原
四万五万六万七万七万七万三索三索五索五索六索五筒六筒  ツモ七索

このまま浮きをキープした仁平が2着。ラス前に佐々木からホンイツをアガった前原3着。
一方、放銃した佐々木は手痛いラス。内川はトップでトータル首位に躍り出た。

1回戦終了時成績
内川+183.6P 佐々木+168.5P 仁平+164.9P 前原+137.5P

 

2回戦(起家から仁平、佐々木、内川、前原)

東1局ドラ六筒、親の仁平がカン六筒で先制リーチ。
佐々木も東ポンテン三筒六筒で応戦するが、仁平がツモリ2,000オール。
続く1本場は、前原がさばき仁平から1,000は1,300。

東2局、前原が仕掛ける。

九筒九筒九筒東東東白  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  ドラ五索

親の佐々木も仕掛け返す。

三万四万六万六万六万六索六索六筒七筒八筒  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き

佐々木が白をつかみ6,400の放銃。

東3局、佐々木がまたも仕掛ける。

二索三索三索四索五索六索八索九索九索西  ポン発発発  ドラ五筒

一索を引きテンパイ。前原に追いつかれるも七索をひき勝ち1,000。2,000。待望の初アガリ。

東4局2本場、500オール、2人テンパイと小刻みに加点した親の前原が仕掛ける。

二筒二筒二筒六筒六筒六筒七筒八筒東白  ポン九筒 上向き九筒 上向き九筒 上向き  ドラ六索

内川も応戦。

二索二索二索五索六索七索北発発発  チー六索 左向き七索 上向き八索 上向き

2人の勝負かと思われたが佐々木も追いつく。

六万六万六万八万八万四索四索四索八筒八筒  ポン東東東

これをテンパイの入った前原からアガリ5,200。

南場に入ると、仁平、前原のペース。高いアガリこそないものの着実に局を進めていく。

南4局1本場、点棒状況は、

仁平38,200
前原37,600
佐々木26,100
0内川18,100

こうとなっていた。

現状トータル1位の仁平は、ドラドラのチャンス手。
1枚目の発をふかし、ドラを暗刻にし発ポン九索ポンと仕掛け六筒九筒テンパイ。

二万二万五筒五筒五筒七筒八筒  ポン九索 上向き九索 上向き九索 上向き  ポン発発発  ドラ五筒

一方、3位となってしまった佐々木もテンパイ。

三万三万四万五索五索六索六索四筒四筒南南南北  ツモ四万

ツモれれば浮きとなるため南切り即リーチ。これに対して仁平も1歩もひかず押し返す。
2人のめくりあいとなったが、決着はつかず流局。
仁平は最後のツモでおりたため佐々木の1人テンパイで流局となった。

2回戦終了時成績
仁平+180.1P 佐々木+162.6P 内川+162.2P 前原+148.1P

 

3回戦(起家から前原、仁平、内川、佐々木)

トップからラスまで32P。2着と3着との差はわずか400点。さらに大接戦となった。
ここまでなかなか調子のあがらなかった前原が本領発揮。

東1局、配牌ドラ暗刻の前原が、丁寧に三色にまとめテンパイ。

一万二万三万二索三索一筒二筒三筒七筒七筒七筒八筒九筒  ドラ七筒

だが、佐々木に六索で5,200放銃。

一索一索一索三索四索四索五索五索七索八索九索東東

2メンツ河に並んだが手順上しょうがない。これは不発に終わる。

東2局1本場、前原4トイツの平凡な配牌が6巡目に1シャンテン。

七万七万四索四索八索八索二筒二筒二筒東東東西

この時点で七万四索八索はなんと6枚山。八索をツモりリーチ。4枚全て山に生きている。
七万をツモり8,000・16,000。これで一気にトータルトップに。

東3局、2着争いの3人の手がぶつかる。
まず北家・仁平がリーチ。

八万九万一索二索三索一筒一筒七筒八筒九筒西西西  ドラ六索

捨て牌
四万 上向き白一万 上向き東八索 上向き九索 左向き

7巡目、親の内川。

一万二万三万八万九万四索四索四索七索八索九索四筒五筒  ツモ六索

長考して現物の九索。牌効率なら九索しかも現物。
最終形の強さなら八万九万こちらは打点も見込めるが八万九万は危険牌。結果は裏目に。
ツモ三筒で仁平に九索をツモ切られる。

7巡目、南家・佐々木。

三万五万三索五索六索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ツモ三万

五万を勝負。手変わりもあるのでヤミテンを選択。
これを仁平が引き勝ち2,000・4,000。

南2局6本場、

一索二索三索六索八索八索九索北北発発中中  ツモ六索

親の仁平の手牌。内川、佐々木がマンズのホンイツ模様のため、場に字牌が極端に高く、ソウズが安い。
仁平の選択は七対子決め打ちの2枚切れの打一索
構想通り七索を重ね、テンパイの入っていた内川からアガリ12,000。
これでトータルトップに。

このまま9本場まで積んだ仁平は、前原をまくりこの半荘でもトップ目にたつ。

一筒二筒三筒三筒四筒八筒八筒八筒白白  ポン東東東  ドラ一筒

南4局、前原が仕掛け二筒を引き1,300・2,600。この半荘のトップをとった。

3回戦終了時成績
仁平+208.3P 前原+178.1P 佐々木+147.8P 内川+123.3P

 

4回戦(起家から内川、前原、佐々木、仁平)

いよいよ最終戦。
仁平、前原は局を進めることをテーマに打つであろうから、ポイント差以上に逆転は難しいだろう。
佐々木、内川は、前原を沈めることができればチャンスが出てくるといったところか。

東1局、開局早々佐々木にとっての正念場。

佐々木
二万二万三万三万四万四索四索四筒五筒六筒  ポン東東東  ドラ二万

前原リーチ
二万二万二索二索三索三索七索七索一筒一筒二筒三筒三筒  リーチ

仁平はヤミテン
三万四万五万五万六万七万四索五索六索二筒二筒六筒七筒

佐々木が二筒をつかみ前原に8,000の放銃。
佐々木は東4局に2,000・3,900をツモり追い上げる。

南1局1本場

佐々木
五索五索六索七索七索東東  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン北北北  ドラ七索

内川
四万四万七万八万八万九万九万南南西西白白

このめくりあいは内川に軍配。だが内川の追撃もここまで。
トップをとるも前原を捕えることはできなかった。

最終成績
仁平+210.8P
前原+182.7P
内川+138.1P
佐々木+121.4P

仁平、前原のA1経験者両名が昇級となりA2リーグ最終節は幕を閉じた。
仁平の的確な読み、押し引きのバランス、前原の戦う姿勢、強さが際立った最終節となった。

内川、佐々木にとっては忘れられない悔しい敗戦となっただろうが、これを糧にまた活躍していくであろう。
そして来期は自分もこの舞台に戻ることができた。
開幕まであと2ヶ月。しっかり準備をして対局に臨んでいこうと思う。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A2リーグ最終節レポートD卓 山田 浩之

注目の最終卓は1位、2位、3位、4位の直接対決である。
9節終了時の成績は
1位・佐々木寿人+205.3P
2位・仁平宣明 +154.0P
3位・内川幸太郎+149.4P
4位・前原雄大 +145.3P
上位2人が昇級であるため、佐々木はポイントを伸ばせれば下位の3つ巴の戦い。
沈むようであれば、4人で2つの椅子をめぐっての大混戦となるであろう。
 
1回戦(起家から内川、前原、佐々木、仁平)
東1局1本場、前局、前原との2軒リーチを制した内川。
前原のリーチを受け、
五万五万七万八万九万四索五索六索白白白発発  リーチ  ドラ五万
15巡目で、残りツモも少ないのでヤミテンもあるが、積極的に追っかけてRをツモリ6,000オール
東1局2本場、8巡目、親の内川にテンパイが入る。
一索一索一索三筒四筒五筒六筒六筒六筒白発発発  ドラ白
ツモればまた6,000オールの大チャンス。しかも3枚山。
これに追いついたのが仁平。
三万七万二索二索三索三索四索四索一筒一筒二筒三筒四筒  ツモ七万
前巡の九万をツモ切っているため、ここもテンパイとらずもあるかと思われたが、テンパイをとりすぐに七万をツモリ500・1,000。
内川の手を知らない仁平自身はどう思ったか分からないが、点数以上に価値のあるアガリとなった。
東3局1本場、親の佐々木が2枚目の八筒から仕掛ける。
四万五万六万三索四索四筒四筒  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ドラ一万
前原にもここでテンパイが入りリーチ。
一万二万三万三万五万五万二索二索四索五索三筒四筒五筒  ツモ四万
そして、佐々木が三索をつかみ8,000点の放銃。
東4局、このまま一気に浮きまでいきたい前原だったが、リーチ宣言牌が仁平に捕まる。
仁平
二万三万四万二索二索六索七索二筒二筒二筒三筒四筒五筒  リーチ  ドラ四万
前原
四万五万六万七万七万七万三索三索五索五索六索五筒六筒  ツモ七索
このまま浮きをキープした仁平が2着。ラス前に佐々木からホンイツをアガった前原3着。
一方、放銃した佐々木は手痛いラス。内川はトップでトータル首位に躍り出た。
1回戦終了時成績
内川+183.6P 佐々木+168.5P 仁平+164.9P 前原+137.5P
 
2回戦(起家から仁平、佐々木、内川、前原)
東1局ドラ六筒、親の仁平がカン六筒で先制リーチ。
佐々木も東ポンテン三筒六筒で応戦するが、仁平がツモリ2,000オール。
続く1本場は、前原がさばき仁平から1,000は1,300。
東2局、前原が仕掛ける。
九筒九筒九筒東東東白  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  ドラ五索
親の佐々木も仕掛け返す。
三万四万六万六万六万六索六索六筒七筒八筒  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き
佐々木が白をつかみ6,400の放銃。
東3局、佐々木がまたも仕掛ける。
二索三索三索四索五索六索八索九索九索西  ポン発発発  ドラ五筒
一索を引きテンパイ。前原に追いつかれるも七索をひき勝ち1,000。2,000。待望の初アガリ。
東4局2本場、500オール、2人テンパイと小刻みに加点した親の前原が仕掛ける。
二筒二筒二筒六筒六筒六筒七筒八筒東白  ポン九筒 上向き九筒 上向き九筒 上向き  ドラ六索
内川も応戦。
二索二索二索五索六索七索北発発発  チー六索 左向き七索 上向き八索 上向き
2人の勝負かと思われたが佐々木も追いつく。
六万六万六万八万八万四索四索四索八筒八筒  ポン東東東
これをテンパイの入った前原からアガリ5,200。
南場に入ると、仁平、前原のペース。高いアガリこそないものの着実に局を進めていく。
南4局1本場、点棒状況は、
仁平38,200
前原37,600
佐々木26,100
0内川18,100
こうとなっていた。
現状トータル1位の仁平は、ドラドラのチャンス手。
1枚目の発をふかし、ドラを暗刻にし発ポン九索ポンと仕掛け六筒九筒テンパイ。
二万二万五筒五筒五筒七筒八筒  ポン九索 上向き九索 上向き九索 上向き  ポン発発発  ドラ五筒
一方、3位となってしまった佐々木もテンパイ。
三万三万四万五索五索六索六索四筒四筒南南南北  ツモ四万
ツモれれば浮きとなるため南切り即リーチ。これに対して仁平も1歩もひかず押し返す。
2人のめくりあいとなったが、決着はつかず流局。
仁平は最後のツモでおりたため佐々木の1人テンパイで流局となった。
2回戦終了時成績
仁平+180.1P 佐々木+162.6P 内川+162.2P 前原+148.1P
 
3回戦(起家から前原、仁平、内川、佐々木)
トップからラスまで32P。2着と3着との差はわずか400点。さらに大接戦となった。
ここまでなかなか調子のあがらなかった前原が本領発揮。
東1局、配牌ドラ暗刻の前原が、丁寧に三色にまとめテンパイ。
一万二万三万二索三索一筒二筒三筒七筒七筒七筒八筒九筒  ドラ七筒
だが、佐々木に六索で5,200放銃。
一索一索一索三索四索四索五索五索七索八索九索東東
2メンツ河に並んだが手順上しょうがない。これは不発に終わる。
東2局1本場、前原4トイツの平凡な配牌が6巡目に1シャンテン。
七万七万四索四索八索八索二筒二筒二筒東東東西
この時点で七万四索八索はなんと6枚山。八索をツモりリーチ。4枚全て山に生きている。
七万をツモり8,000・16,000。これで一気にトータルトップに。
東3局、2着争いの3人の手がぶつかる。
まず北家・仁平がリーチ。
八万九万一索二索三索一筒一筒七筒八筒九筒西西西  ドラ六索
捨て牌
四万 上向き白一万 上向き東八索 上向き九索 左向き
7巡目、親の内川。
一万二万三万八万九万四索四索四索七索八索九索四筒五筒  ツモ六索
長考して現物の九索。牌効率なら九索しかも現物。
最終形の強さなら八万九万こちらは打点も見込めるが八万九万は危険牌。結果は裏目に。
ツモ三筒で仁平に九索をツモ切られる。
7巡目、南家・佐々木。
三万五万三索五索六索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ツモ三万
五万を勝負。手変わりもあるのでヤミテンを選択。
これを仁平が引き勝ち2,000・4,000。
南2局6本場、
一索二索三索六索八索八索九索北北発発中中  ツモ六索
親の仁平の手牌。内川、佐々木がマンズのホンイツ模様のため、場に字牌が極端に高く、ソウズが安い。
仁平の選択は七対子決め打ちの2枚切れの打一索
構想通り七索を重ね、テンパイの入っていた内川からアガリ12,000。
これでトータルトップに。
このまま9本場まで積んだ仁平は、前原をまくりこの半荘でもトップ目にたつ。
一筒二筒三筒三筒四筒八筒八筒八筒白白  ポン東東東  ドラ一筒
南4局、前原が仕掛け二筒を引き1,300・2,600。この半荘のトップをとった。
3回戦終了時成績
仁平+208.3P 前原+178.1P 佐々木+147.8P 内川+123.3P
 
4回戦(起家から内川、前原、佐々木、仁平)
いよいよ最終戦。
仁平、前原は局を進めることをテーマに打つであろうから、ポイント差以上に逆転は難しいだろう。
佐々木、内川は、前原を沈めることができればチャンスが出てくるといったところか。
東1局、開局早々佐々木にとっての正念場。
佐々木
二万二万三万三万四万四索四索四筒五筒六筒  ポン東東東  ドラ二万
前原リーチ
二万二万二索二索三索三索七索七索一筒一筒二筒三筒三筒  リーチ
仁平はヤミテン
三万四万五万五万六万七万四索五索六索二筒二筒六筒七筒
佐々木が二筒をつかみ前原に8,000の放銃。
佐々木は東4局に2,000・3,900をツモり追い上げる。
南1局1本場
佐々木
五索五索六索七索七索東東  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン北北北  ドラ七索
内川
四万四万七万八万八万九万九万南南西西白白
このめくりあいは内川に軍配。だが内川の追撃もここまで。
トップをとるも前原を捕えることはできなかった。
最終成績
仁平+210.8P
前原+182.7P
内川+138.1P
佐々木+121.4P
仁平、前原のA1経験者両名が昇級となりA2リーグ最終節は幕を閉じた。
仁平の的確な読み、押し引きのバランス、前原の戦う姿勢、強さが際立った最終節となった。
内川、佐々木にとっては忘れられない悔しい敗戦となっただろうが、これを糧にまた活躍していくであろう。
そして来期は自分もこの舞台に戻ることができた。
開幕まであと2ヶ月。しっかり準備をして対局に臨んでいこうと思う。

第98回『勝てる!リーチ麻雀講座⑧仕掛け編その1』 魚谷 侑未

皆さんこんにちは、魚谷侑未です。

今回の中級講座から仕掛けについて勉強していきましょう。
麻雀において鳴くという事は、その人の個性が一番出やすいところです。
そして、自分にあった鳴き判断をしていく事が大切になってきます。
今回の講座では、「中級者に向けた基本の仕掛け」について書いていこうと思います。
中級者の方でも当たり前の事を書いてるなぁと、感じてしまう人もいるかもしれませんが、麻雀において基礎というのはとても大切な事になってくるのでおさらいするつもりで読んでいってくださいね。

 

【1章~仕掛けの基本~】
まずは、仕掛けの基本について学んでいきましょう。

〔やっていい仕掛け・やってはいけない仕掛け〕

○やっていい仕掛け。
1.早い
2.高い

○やってはいけない仕掛け。
1.遅い
2.安い

はい、実にシンプルです。
(「高い」の基準はルールにもよりますが、5,200~くらいからになります)
やっていい鳴きの1・2の両方を満たしている場合は積極的に仕掛けていきましょう。

逆にやってはいけない鳴きの1・2の両方を満たしている場合は仕掛けてはいけません。
早いけど安い。遅いけど高い。という、複合形の場合は状況に応じての判断とはなりますが、基本は仕掛けていっていいと思います。

そして、この仕掛け編で一番学んで欲しい事が
〔「早くて安い」時、「遅くて高い」時の仕掛け方〕
となっています。

早くて高い時は、他家の動向を気にする必要はほとんどありませんが、上記した2つの仕掛けの時は、自分の事だけを考えて手を進める事は極力ないようにしましょう。

〔仕掛けのポイント〕
◯一度仕掛けたからと言って、全ての牌を仕掛けなくても良い。

例1)
南2局38,000点持ちトップ目、西家、7巡目

二万三万三索四索三筒五筒六筒六筒北北  ポン南南南  ドラ八筒

ドラなしの手ですが、局を回すために役牌の南を仕掛けました。
ここに場に2枚目の北が打たれました。仕掛けますか?

私は、基本的に「仕掛けない事」を推奨します。
それは何故か?
もちろんどれだけ必死にアガリに行くのか、という判断にもよりますし、状況によって答えは変わります。
しかし、この手は打点も安く防御力は皆無の手です。そして、7巡目にして良形とはいえ、2フーロ1シャンテンです。
相手から反撃を受けた時の受け駒は出来る事なら残しておきたいですね。
それに、北をスルーしたとしてもアガリがもの凄く遅くなるわけではありません。
この手の場合は両面の鳴ける牌や六筒は仕掛けて、北は反撃を受けた時の受け駒としてなるべく手牌に置いておきましょう。

例2)
南2局28,000点持ち3着目、西家、7巡目

一万三万三索四索五索六索七索五筒七筒九筒  ポン南南南  ドラ南

役牌のドラをポンしたところに五索が上家から打たれました。仕掛けますか?

この五索は、基本的に「仕掛けない事」を推奨します。
確かに仕掛ける事によって1シャンテンになります。
しかし、この手の一番の良形を仕掛けて、残った愚形の選択を強いられます。
3面張は仕掛けなくとも入る可能性は高いですが、愚形のフォローは出来るだけ利かせておきたいです。
「愚形を捌いて、良形を残す(作る)」を、基本に考えていきましょう。

一度仕掛けたからといって、シャンテン数が進む牌・鳴ける牌を全て鳴く必要はありません。
仕掛ける時に「鳴く牌・鳴かない牌」を頭の中でまとめておくとスムーズに仕掛けられるようになると思いますので、頭の中で整理しつつ仕掛けていきましょう。

◯守備の意識を強く持つ。
仕掛けはテンパイまでのスピードを上げる代わりに手牌を短くして守備力を下げ、打点も安くしてしまう事が多いです。
スピード以外のモノを失っているわけですから、メンゼンの時よりも守備の意識を強く持ちましょう。

三万四万七万七万七索八索二筒四筒四筒西西  ポン白白白  ドラ四万

例えば、このような打点の安い仕掛けをしたとします。
アガリまでの効率だけを考えるなら、トイツの比較で七万は周りに牌がくっつけば受け入れが広くなる可能性が高いです。
しかし、西のトイツ落としをしてしまうと守備力がゼロに近くなってしまいます。
なので、こういう時は七万のトイツ落としをしましょう。

これは、ターツ選択でも言える事です。
同じペンチャンターツの払い方でも、全体的に後半通りそうな方を残したり、親の現物の方を残したりと、自分の手牌の事だけでなく守備を強く意識して手を進めましょう。

◯メンゼンでテンパイしてもさほど価値のない手をきちんと仕掛ける。
この手はメンゼンでテンパイしたら高くなるから仕掛けない。という選択をする事はもちろん良い選択です。
しかし、メンゼンでテンパイしたとしてもさほど価値があると思えない手は、きちんと仕掛けて安手でもアガリに向かいましょう。

例)
東1局南家

一万三万四万五万六万三索三索六筒七筒八筒八筒東東  ドラ南

この手で1枚目の東が出ました。
はい、1枚目だからとスルーせずに仕掛けましょう。
例えば、この手がメンゼンテンパイしたとします。
二万が入ったとして、既に一枚切られている東三索待ちです。
すぐにテンパイしてリーチを打って、たまたま一発で東をツモって満貫・・・なんていうのは少し夢を見すぎです。

もしくは東が暗刻になったとしても、この形のこの待ちではリーチは打ちづらいので1,300点にしかなりません。
鳴いて1,000点でもほとんど変わりありませんね。
きちんと現実を見て、仕掛けてテンパイを取りましょう。
また、東を鳴いてカン二万でのテンパイですが、食い延ばしの出来る牌が上家から打たれたら積極的に仕掛けて待ち変えをした方がいいですね。

このような、メンゼンテンパイしても仕掛けても価値がほとんど変わらない手は、しっかり仕掛けてアガリを取りにいきましょう。
アガれる手をアガらないという事は、それだけ他家にチャンスを与えてしまうことになってしまいます。
メンゼン高打点で勝負する事も大切ですが、局を回せる時の仕掛け判断はしっかりとやっていきましょう。

さて、今回の中級講座はここまでです。
次回は・・・なんと!
『さよなら勝てる!リーチ麻雀講座⑨仕掛け編その2』をお届けします。

ん?さよなら?
はい、皆さんにご愛好頂きました勝てるリーチ麻雀講座も次回で最終回となりました。
最後まで精一杯書かせて頂きますので、宜しくお願いします。
それでは、最終回もお楽しみに!

中級/第98回『勝てる!リーチ麻雀講座⑧仕掛け編その1』 魚谷 侑未

皆さんこんにちは、魚谷侑未です。
今回の中級講座から仕掛けについて勉強していきましょう。
麻雀において鳴くという事は、その人の個性が一番出やすいところです。
そして、自分にあった鳴き判断をしていく事が大切になってきます。
今回の講座では、「中級者に向けた基本の仕掛け」について書いていこうと思います。
中級者の方でも当たり前の事を書いてるなぁと、感じてしまう人もいるかもしれませんが、麻雀において基礎というのはとても大切な事になってくるのでおさらいするつもりで読んでいってくださいね。
 
【1章~仕掛けの基本~】
まずは、仕掛けの基本について学んでいきましょう。
〔やっていい仕掛け・やってはいけない仕掛け〕
○やっていい仕掛け。
1.早い
2.高い
○やってはいけない仕掛け。
1.遅い
2.安い
はい、実にシンプルです。
(「高い」の基準はルールにもよりますが、5,200~くらいからになります)
やっていい鳴きの1・2の両方を満たしている場合は積極的に仕掛けていきましょう。
逆にやってはいけない鳴きの1・2の両方を満たしている場合は仕掛けてはいけません。
早いけど安い。遅いけど高い。という、複合形の場合は状況に応じての判断とはなりますが、基本は仕掛けていっていいと思います。
そして、この仕掛け編で一番学んで欲しい事が
〔「早くて安い」時、「遅くて高い」時の仕掛け方〕
となっています。
早くて高い時は、他家の動向を気にする必要はほとんどありませんが、上記した2つの仕掛けの時は、自分の事だけを考えて手を進める事は極力ないようにしましょう。
〔仕掛けのポイント〕
◯一度仕掛けたからと言って、全ての牌を仕掛けなくても良い。
例1)
南2局38,000点持ちトップ目、西家、7巡目
二万三万三索四索三筒五筒六筒六筒北北  ポン南南南  ドラ八筒
ドラなしの手ですが、局を回すために役牌の南を仕掛けました。
ここに場に2枚目の北が打たれました。仕掛けますか?
私は、基本的に「仕掛けない事」を推奨します。
それは何故か?
もちろんどれだけ必死にアガリに行くのか、という判断にもよりますし、状況によって答えは変わります。
しかし、この手は打点も安く防御力は皆無の手です。そして、7巡目にして良形とはいえ、2フーロ1シャンテンです。
相手から反撃を受けた時の受け駒は出来る事なら残しておきたいですね。
それに、北をスルーしたとしてもアガリがもの凄く遅くなるわけではありません。
この手の場合は両面の鳴ける牌や六筒は仕掛けて、北は反撃を受けた時の受け駒としてなるべく手牌に置いておきましょう。
例2)
南2局28,000点持ち3着目、西家、7巡目
一万三万三索四索五索六索七索五筒七筒九筒  ポン南南南  ドラ南
役牌のドラをポンしたところに五索が上家から打たれました。仕掛けますか?
この五索は、基本的に「仕掛けない事」を推奨します。
確かに仕掛ける事によって1シャンテンになります。
しかし、この手の一番の良形を仕掛けて、残った愚形の選択を強いられます。
3面張は仕掛けなくとも入る可能性は高いですが、愚形のフォローは出来るだけ利かせておきたいです。
「愚形を捌いて、良形を残す(作る)」を、基本に考えていきましょう。
一度仕掛けたからといって、シャンテン数が進む牌・鳴ける牌を全て鳴く必要はありません。
仕掛ける時に「鳴く牌・鳴かない牌」を頭の中でまとめておくとスムーズに仕掛けられるようになると思いますので、頭の中で整理しつつ仕掛けていきましょう。
◯守備の意識を強く持つ。
仕掛けはテンパイまでのスピードを上げる代わりに手牌を短くして守備力を下げ、打点も安くしてしまう事が多いです。
スピード以外のモノを失っているわけですから、メンゼンの時よりも守備の意識を強く持ちましょう。
三万四万七万七万七索八索二筒四筒四筒西西  ポン白白白  ドラ四万
例えば、このような打点の安い仕掛けをしたとします。
アガリまでの効率だけを考えるなら、トイツの比較で七万は周りに牌がくっつけば受け入れが広くなる可能性が高いです。
しかし、西のトイツ落としをしてしまうと守備力がゼロに近くなってしまいます。
なので、こういう時は七万のトイツ落としをしましょう。
これは、ターツ選択でも言える事です。
同じペンチャンターツの払い方でも、全体的に後半通りそうな方を残したり、親の現物の方を残したりと、自分の手牌の事だけでなく守備を強く意識して手を進めましょう。
◯メンゼンでテンパイしてもさほど価値のない手をきちんと仕掛ける。
この手はメンゼンでテンパイしたら高くなるから仕掛けない。という選択をする事はもちろん良い選択です。
しかし、メンゼンでテンパイしたとしてもさほど価値があると思えない手は、きちんと仕掛けて安手でもアガリに向かいましょう。
例)
東1局南家
一万三万四万五万六万三索三索六筒七筒八筒八筒東東  ドラ南
この手で1枚目の東が出ました。
はい、1枚目だからとスルーせずに仕掛けましょう。
例えば、この手がメンゼンテンパイしたとします。
二万が入ったとして、既に一枚切られている東三索待ちです。
すぐにテンパイしてリーチを打って、たまたま一発で東をツモって満貫・・・なんていうのは少し夢を見すぎです。
もしくは東が暗刻になったとしても、この形のこの待ちではリーチは打ちづらいので1,300点にしかなりません。
鳴いて1,000点でもほとんど変わりありませんね。
きちんと現実を見て、仕掛けてテンパイを取りましょう。
また、東を鳴いてカン二万でのテンパイですが、食い延ばしの出来る牌が上家から打たれたら積極的に仕掛けて待ち変えをした方がいいですね。
このような、メンゼンテンパイしても仕掛けても価値がほとんど変わらない手は、しっかり仕掛けてアガリを取りにいきましょう。
アガれる手をアガらないという事は、それだけ他家にチャンスを与えてしまうことになってしまいます。
メンゼン高打点で勝負する事も大切ですが、局を回せる時の仕掛け判断はしっかりとやっていきましょう。
さて、今回の中級講座はここまでです。
次回は・・・なんと!
『さよなら勝てる!リーチ麻雀講座⑨仕掛け編その2』をお届けします。
ん?さよなら?
はい、皆さんにご愛好頂きました勝てるリーチ麻雀講座も次回で最終回となりました。
最後まで精一杯書かせて頂きますので、宜しくお願いします。
それでは、最終回もお楽しみに!

第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦  ゲスト雀豪予選A卓レポート ケネス徳田

 『麻雀トライアスロン』…東風戦・半荘戦・三麻戦の3つ1セットの争い。
知力・体力・時の運、3つを兼ね備えた者だけが頂点に立つことのできる、過酷なサバイバルマッチである。

昨年までの『麻雀トライアスロン』は、各界を代表する雀豪16名と日本プロ麻雀連盟のトッププロ16名の計32名が、一同に会して開催される大会でした。
けれど今年からはシステムを一新し、半年をかけて予選が行われ、すべての対局がニコ生『日本プロ麻雀連盟チャンネル』で生放送されることになったのです。

昨年まではプロ2名・ゲスト雀豪2名での対局でしたが、今回からはゲスト雀豪同士・プロ雀士同士という卓組で予選が行われます。
プロ同士でも普段と異なるルール、そして普段では見られないようなゲスト雀豪の麻雀、さらにそのゲスト雀豪同士の勝負となると、「持っている」人たちなだけに、どんな麻雀になるのが想像もつきません。

さて、その麻雀トライアスロンの第一弾として「ゲスト雀豪A卓」が2月15日に開催されました。

100

最初の登場は元プロボクシング世界チャンピオン・ガッツ石松さん。
ガッツ「麻雀の調子? こないだ以来だね。たしか…1年前のこの麻雀トライアスロンでやったきり。打っていれば思い出すでしょ」
ブランクはありますが、ボクシング同様身体で覚えるタイプなのでしょう。

 

100

続いては漫画家・蛭子能収さんです。
蛭子「三人麻雀が自信ないから、東風戦・半荘戦で大きく勝って三麻戦は4着でも勝ち上がれるようにしたいです」
このトライアスロンは三麻戦が肝なのですが…大丈夫でしょうか?

 

100

三番手はお笑いコンビ「トータルテンボス」・大村朋宏さん。
大村「週2・3で麻雀やって調整してきましたよ」
さすが自宅に麻雀ルーム(本棚の裏の隠し部屋構造)があるくらい大好きな大村さん。ちなみにこの日、このトライアスロンが終わってからも麻雀の予定があったそうです。

 

100

そして作家・白川道さん。
白川「昨日麻雀やってきたけど…四暗刻単騎放銃してきたよ。ガッハッハッ!」
勝つ時も負ける時もスケールが大きいのが白川さん。厄祓いになっていれば良いのですが…。

 

100

個性的な4名が出揃いました。さて一体どんな麻雀になるのでしょうか?

 

★東風戦(順位点5-15)

半荘戦、三麻戦に比べると順位点が比較的小さい東風戦ですが、やはり後の戦いにつながる大事な初戦とも言えます。

起家・大村さんが小刻みにアガリを重ね、4本場まで連荘に成功します。
3本場では蛭子さんとのリーチ合戦を制したり、オーラスではガッツさんの逆転リーチをかいくぐって単騎待ちをツモアガるなど、随所に勝負強さを見せてのトップとなりました。

東風戦成績
大村+23.0P 白川+5.5P ガッツ▲7.4P 蛭子▲21.1P

100

 

★半荘戦(順位点10-30)

オーソドックスな半荘戦。10-30という大きい順位点なので、ここでラスを取ってしまうとトップ争いから後退してしまいます。
逆に東風戦で3・4位でも、この半荘戦次第ではトップ目で三麻戦をむかえることができます。

100

ですがこの半荘戦も大村さんが持ってってしまいました。
東1局でドラ暗刻のチャンス手。

一万一万六万六万六万二索三索四索六索七索八索四筒五筒 ロン六筒 ドラ六万 ドラ五筒

これを白川さんからアガって満貫スタート。
その後も3人リーチに競り勝つなど最終的に5万点を超える大トップとなり2連勝!
蛭子さんが大村さんにあと一歩まで詰め寄るも2着で終わります。

半荘戦成績
大村+51.6P 蛭子+27.7P 白川▲23.7P ガッツ▲55.8P

半荘戦終了時
大村+74.6P 蛭子+6.8P 白川▲18.2P ガッツ▲63.2P

 

100

 

★三麻戦(順位点10-20)

順位点が半荘戦より若干少なくなっていますが、むしろ三麻戦は素点が大事になってきます。
大物手がバンバン決まりやすいので、2、3万点差なら簡単にひっくり返ります。
この三麻戦こそが麻雀トライアスロンの醍醐味と言っても過言ではありません。

4人で行う三人麻雀、つまり毎局誰かが抜け番(前局の東家が抜ける。親が連荘中はその局の北家→西家→南家の順)。
ツモの親カブリは存在せず均等払いで、逆に親のアガリは子の1.5倍。

つまり親番で跳満をツモれば9,000オール(抜け番の支払いは無い。ツモられた2人が9,000点ずつ計18,000点)、27,000点差がひっくり返る計算になるのです。

相手が大物手をアガった時に抜け番でいられるかどうかも重要になります、まさにこれこそ時の運というやつです(笑)

さて、東2局1本場、大村さんの抜け番の時になんと3人リーチが発生しました。まず8巡目に蛭子さんが。

九万九万二索三索四索四筒赤五筒六筒東東東中中 ドラ一万

続いて10巡目にガッツさん。

一索二索三索八索八索一筒二筒三筒六筒七筒八筒白白 ドラ一万

そして11巡目に親番の白川さんが、ガッツさんの欲しい白を重ねてリーチ。

一万一万八索八索二筒二筒七筒七筒九筒九筒白白発 ドラ一万

すると一発でガッツさんが発を掴んで放銃。白川さんが18,000のアガリとなりました。
一度アガると四人麻雀以上にアガリがつながります。次局もあっさり親満ツモ(6,000オール=12,000点)

三筒三筒四筒五筒六筒八筒八筒発発発 ポン白白白 ツモ八筒 ドラ五筒

今度はガッツさんが抜けていたので、大村さんの点数を削ることに成功。
さらに同3本場もガッツさんから12,000をアガりこれで持ち点98,500。
なんと大村さんとトータルポイントほぼ並びとなりました。

100

白川さんに触発されたのか、蛭子さんもアガリを重ねていきます。
南3局では一発で跳満ツモ。

二索三索四索五索六索七索八索八索四筒五筒六筒七筒八筒 リーチ 一発ツモ六筒 ドラ四筒 裏中

西1局の親番で白川さんから18,000。

九万九万七索七索八索八索四筒四筒西西白発発 リーチ 一発ロン白 ドラ一万 裏七索

この瞬間、蛭子さんが白川さんをかわしてトップ目。
そしてわずかですがトータルポイントも大村さんをかわしてトップに立ちました。

ですがその差わずか5.8P差。
しかも2着目の白川さんとも4,000点差でしかないので、どちらかの1アガリで簡単にひっくり返ってしまいます。

100

なので、すぐに白川さんに逆転され、そして大村さんもようやく加点に成功。

最終局はトータルトップが大村さん、白川さんも蛭子さんも倍満ツモか跳満直撃という条件戦です。

100

ここで両極端の選択をする2人。白川さんは国士無双に。

そして蛭子さんは…跳満直撃狙いで仕掛けてホンイツトイトイにむかいます

八索八索九索九索九索西西 ポン南南南 ポン六索 上向き六索 上向き六索 左向き ドラ九索

西は白川さんが2枚すでに持っているため、八索が大村さんに行くかどうかですが…

五索六索七索七索七索一筒二筒三筒四筒五筒六筒八筒九筒 ツモ八索

大村さんが八索を掴んだ! と思いきや、ここは冷静に蛭子さんの現物の五索と入れ替えて事なきを得ます。

結果、山に2枚残っていた七筒を白川さんが切って大村さんのアガリ。
一時は逆転を許してしまいましたが、何とか大村さんが逃げ切っての予選勝ち上がりとなりました。

大村「正直、半荘戦終わった段階でよっぽどのことがないと大丈夫だろうと思ってたんですが…三麻戦の序盤からよっぽどのことが起こりましたね(笑)」

三麻戦成績
白川+60.4P 蛭子+25.2P 大村▲7.0P ガッツ▲78.6P

最終成績
大村+67.6P 白川+42.2P 蛭子+32.0P ガッツ▲141.8P

ゲスト雀豪予選A卓勝ち上がり 大村朋宏

次回プロ予選A卓のメンバーは・・・

100

ミスター麻雀
小島 武夫

100

日本プロ麻雀連盟会長
森山 茂和

100

初代世界チャンピオン
山井 弘

100

現十段位
櫻井 秀樹

以上の豪華プロ雀士たちによって争われます!
2月15日(日)18:00対局スタート!!

お楽しみに♪

プロ雀士コラム/第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦  ゲスト雀豪予選A卓レポート ケネス徳田

 『麻雀トライアスロン』…東風戦・半荘戦・三麻戦の3つ1セットの争い。
知力・体力・時の運、3つを兼ね備えた者だけが頂点に立つことのできる、過酷なサバイバルマッチである。
昨年までの『麻雀トライアスロン』は、各界を代表する雀豪16名と日本プロ麻雀連盟のトッププロ16名の計32名が、一同に会して開催される大会でした。
けれど今年からはシステムを一新し、半年をかけて予選が行われ、すべての対局がニコ生『日本プロ麻雀連盟チャンネル』で生放送されることになったのです。
昨年まではプロ2名・ゲスト雀豪2名での対局でしたが、今回からはゲスト雀豪同士・プロ雀士同士という卓組で予選が行われます。
プロ同士でも普段と異なるルール、そして普段では見られないようなゲスト雀豪の麻雀、さらにそのゲスト雀豪同士の勝負となると、「持っている」人たちなだけに、どんな麻雀になるのが想像もつきません。
さて、その麻雀トライアスロンの第一弾として「ゲスト雀豪A卓」が2月15日に開催されました。

100

最初の登場は元プロボクシング世界チャンピオン・ガッツ石松さん。
ガッツ「麻雀の調子? こないだ以来だね。たしか…1年前のこの麻雀トライアスロンでやったきり。打っていれば思い出すでしょ」
ブランクはありますが、ボクシング同様身体で覚えるタイプなのでしょう。
 

100

続いては漫画家・蛭子能収さんです。
蛭子「三人麻雀が自信ないから、東風戦・半荘戦で大きく勝って三麻戦は4着でも勝ち上がれるようにしたいです」
このトライアスロンは三麻戦が肝なのですが…大丈夫でしょうか?
 

100

三番手はお笑いコンビ「トータルテンボス」・大村朋宏さん。
大村「週2・3で麻雀やって調整してきましたよ」
さすが自宅に麻雀ルーム(本棚の裏の隠し部屋構造)があるくらい大好きな大村さん。ちなみにこの日、このトライアスロンが終わってからも麻雀の予定があったそうです。
 

100

そして作家・白川道さん。
白川「昨日麻雀やってきたけど…四暗刻単騎放銃してきたよ。ガッハッハッ!」
勝つ時も負ける時もスケールが大きいのが白川さん。厄祓いになっていれば良いのですが…。
 

100

個性的な4名が出揃いました。さて一体どんな麻雀になるのでしょうか?
 
★東風戦(順位点5-15)
半荘戦、三麻戦に比べると順位点が比較的小さい東風戦ですが、やはり後の戦いにつながる大事な初戦とも言えます。
起家・大村さんが小刻みにアガリを重ね、4本場まで連荘に成功します。
3本場では蛭子さんとのリーチ合戦を制したり、オーラスではガッツさんの逆転リーチをかいくぐって単騎待ちをツモアガるなど、随所に勝負強さを見せてのトップとなりました。
東風戦成績
大村+23.0P 白川+5.5P ガッツ▲7.4P 蛭子▲21.1P

100

 
★半荘戦(順位点10-30)
オーソドックスな半荘戦。10-30という大きい順位点なので、ここでラスを取ってしまうとトップ争いから後退してしまいます。
逆に東風戦で3・4位でも、この半荘戦次第ではトップ目で三麻戦をむかえることができます。

100

ですがこの半荘戦も大村さんが持ってってしまいました。
東1局でドラ暗刻のチャンス手。
一万一万六万六万六万二索三索四索六索七索八索四筒五筒 ロン六筒 ドラ六万 ドラ五筒
これを白川さんからアガって満貫スタート。
その後も3人リーチに競り勝つなど最終的に5万点を超える大トップとなり2連勝!
蛭子さんが大村さんにあと一歩まで詰め寄るも2着で終わります。
半荘戦成績
大村+51.6P 蛭子+27.7P 白川▲23.7P ガッツ▲55.8P
半荘戦終了時
大村+74.6P 蛭子+6.8P 白川▲18.2P ガッツ▲63.2P
 

100

 
★三麻戦(順位点10-20)
順位点が半荘戦より若干少なくなっていますが、むしろ三麻戦は素点が大事になってきます。
大物手がバンバン決まりやすいので、2、3万点差なら簡単にひっくり返ります。
この三麻戦こそが麻雀トライアスロンの醍醐味と言っても過言ではありません。
4人で行う三人麻雀、つまり毎局誰かが抜け番(前局の東家が抜ける。親が連荘中はその局の北家→西家→南家の順)。
ツモの親カブリは存在せず均等払いで、逆に親のアガリは子の1.5倍。
つまり親番で跳満をツモれば9,000オール(抜け番の支払いは無い。ツモられた2人が9,000点ずつ計18,000点)、27,000点差がひっくり返る計算になるのです。
相手が大物手をアガった時に抜け番でいられるかどうかも重要になります、まさにこれこそ時の運というやつです(笑)
さて、東2局1本場、大村さんの抜け番の時になんと3人リーチが発生しました。まず8巡目に蛭子さんが。
九万九万二索三索四索四筒赤五筒六筒東東東中中 ドラ一万
続いて10巡目にガッツさん。
一索二索三索八索八索一筒二筒三筒六筒七筒八筒白白 ドラ一万
そして11巡目に親番の白川さんが、ガッツさんの欲しい白を重ねてリーチ。
一万一万八索八索二筒二筒七筒七筒九筒九筒白白発 ドラ一万
すると一発でガッツさんが発を掴んで放銃。白川さんが18,000のアガリとなりました。
一度アガると四人麻雀以上にアガリがつながります。次局もあっさり親満ツモ(6,000オール=12,000点)
三筒三筒四筒五筒六筒八筒八筒発発発 ポン白白白 ツモ八筒 ドラ五筒
今度はガッツさんが抜けていたので、大村さんの点数を削ることに成功。
さらに同3本場もガッツさんから12,000をアガりこれで持ち点98,500。
なんと大村さんとトータルポイントほぼ並びとなりました。

100

白川さんに触発されたのか、蛭子さんもアガリを重ねていきます。
南3局では一発で跳満ツモ。
二索三索四索五索六索七索八索八索四筒五筒六筒七筒八筒 リーチ 一発ツモ六筒 ドラ四筒 裏中
西1局の親番で白川さんから18,000。
九万九万七索七索八索八索四筒四筒西西白発発 リーチ 一発ロン白 ドラ一万 裏七索
この瞬間、蛭子さんが白川さんをかわしてトップ目。
そしてわずかですがトータルポイントも大村さんをかわしてトップに立ちました。
ですがその差わずか5.8P差。
しかも2着目の白川さんとも4,000点差でしかないので、どちらかの1アガリで簡単にひっくり返ってしまいます。

100

なので、すぐに白川さんに逆転され、そして大村さんもようやく加点に成功。
最終局はトータルトップが大村さん、白川さんも蛭子さんも倍満ツモか跳満直撃という条件戦です。

100

ここで両極端の選択をする2人。白川さんは国士無双に。
そして蛭子さんは…跳満直撃狙いで仕掛けてホンイツトイトイにむかいます
八索八索九索九索九索西西 ポン南南南 ポン六索 上向き六索 上向き六索 左向き ドラ九索
西は白川さんが2枚すでに持っているため、八索が大村さんに行くかどうかですが…
五索六索七索七索七索一筒二筒三筒四筒五筒六筒八筒九筒 ツモ八索
大村さんが八索を掴んだ! と思いきや、ここは冷静に蛭子さんの現物の五索と入れ替えて事なきを得ます。
結果、山に2枚残っていた七筒を白川さんが切って大村さんのアガリ。
一時は逆転を許してしまいましたが、何とか大村さんが逃げ切っての予選勝ち上がりとなりました。
大村「正直、半荘戦終わった段階でよっぽどのことがないと大丈夫だろうと思ってたんですが…三麻戦の序盤からよっぽどのことが起こりましたね(笑)」
三麻戦成績
白川+60.4P 蛭子+25.2P 大村▲7.0P ガッツ▲78.6P
最終成績
大村+67.6P 白川+42.2P 蛭子+32.0P ガッツ▲141.8P
ゲスト雀豪予選A卓勝ち上がり 大村朋宏
次回プロ予選A卓のメンバーは・・・

100

ミスター麻雀
小島 武夫

100

日本プロ麻雀連盟会長
森山 茂和

100

初代世界チャンピオン
山井 弘

100

現十段位
櫻井 秀樹

以上の豪華プロ雀士たちによって争われます!
2月15日(日)18:00対局スタート!!
お楽しみに♪

第27期チャンピオンズリーグ トーナメントレポート 安村 浩司

第27期チャンピオンズリーグ。
日本プロ麻雀連盟員が参加できるタイトル戦で、予選は半年間で各自20半荘を行い、上位29名がトーナメント進出。
トーナメントは同一メンバーで半荘3回行い、ポイント上位2名が勝ち上がり。
ベスト28 ベスト16 ベスト8と3回勝てばニコニコ生放送日本プロ麻雀チャンネルで生放送される決勝である。

若手にとって非常にチャンスとなるタイトル戦。
決勝へ向けたトーナメントの熱い対局模様をお伝えします。

 

【ベスト28】
1卓:客野直vs藤原隆弘vs末松隆文vs小笠原奈央

A2復帰を果たした藤原に3人がどう挑むか。

1回戦、受け主体の選手が揃い、大きなアガりが生まれず、小場で進んでいく。
南4局、藤原らしい役なしヤミテン400・700をツモりトップスタート。

2回戦は客野の独壇場。
リーチとヤミテンを上手く使い分け、順調に得点を伸ばす。
ダメ押しは南4局

二万三万四万二索三索三索三索四索四索五索五索一筒一筒  リーチ  ロン一索

これをチンイツ仕掛けの末松から5,800は6,100。
末松は仕掛けを駆使して戦うが、連続ラスで大きめのトップが必要になった。

2回戦終了時
客野+33.8P 藤原▲3.3P 小笠原▲3.4P 末松▲33.7P

最終戦、小笠原が素直な押し引きを見せ、トップで藤原を交わし勝ち上がり。
藤原は、終始手が入らず、苦しそうに対局していたのが印象的だった。

1位通過:客野直 2位通過:小笠原奈央

 

2卓:吉田直vs瀬戸熊直樹vs小車祥vs本田朋広
ベスト28の好カード。
1回戦、Aリーガー2人が主導権を握っていくかと見ていたが、アガるのは小車と本田。
南4局、親・瀬戸熊。

五索五索四筒四筒五筒五筒五筒  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ポン東東東  ドラ四万

吉田
三万四万五万三索四索二筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ

この2人の戦いも流局。小車、本田の並びのまま終了。
2回戦、本田がややスピードよりの手牌進行でリーチ攻撃。

東3局、親・本田

本田
三万四万八万八万一索二索三索四索四索四索六索七索八索  リーチ  ドラ五万

終盤、形を崩さず粘っていた瀬戸熊。

二万二万五万五万七万七万七万九索九索九索七筒白白

本田の当たり牌である五万を引き入れ、ツモり四暗刻でリーチ!
しかし、直後に本田が最後の五万をツモり、点数以上に大きい2,000オール。
瀬戸熊、何度もテンパイを入れるがアガリが遠い。

2回戦終了時
本田+38.2P 小車+16.7P 吉田▲28.1P 瀬戸熊▲30.4P

最終戦、吉田・瀬戸熊のターゲットは小車。
東2局に吉田がリーチをかけ、高め7,700の三筒六筒九筒のテンパイが入っていた小車から、

四万五万六万七万八万九万一索一索一索四索四索五索五索  ロン五索  ドラ一索

8,000を直撃するが、小車が次局アガリ返し、そのままフィニッシュ。
Aリーガー2人が敗れる波乱となった。

1位通過:本田朋広 2位通過:小車祥

 

3卓:小町拓也vs安達紘文vs一井慎也vs小川拓麻
一井以外は攻撃型が揃った印象。
1回戦、一井が受けを意識しながらも、アガリを重ね1人浮きで抜け出す。
2回戦は小川と安達が逆襲、小町は苦しくなる。

2回戦終了時
一井+25.2P 小川+6.9P 安達+5.2P 小町▲37.3P

最終戦、一井の雀風からも、逃げ切る可能性が高いと思われたが…
東3局、終盤に一井が七筒ピンを切ると、

一筒二筒三筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒

安達の24,000!この後にも4,000オールを決め安達が当確。
残り1枠は我慢して浮きをキープした小川の勝ち上がり。

1位通過:安達紘文 2位通過:小川拓麻

 

4卓:新谷翔平vs冨田久志vs西川舞vs水越京子
全員がテンポよく打牌し、前に出る打撃戦となる。
新谷がドラ暗刻の8,000を冨田からアガリ好スタート。
冨田は西川のチンイツドラ1にも放銃し、後が無くなる。

2回戦は水越がトップ。冨田も浮き最終戦に望みをつなぐ。

2回戦終了時
水越+26.0P 西川+8.9P 新谷▲13.4P 冨田▲21.5P

最終戦、新谷が南場に

一万一万七万八万九万四索五索六索三筒三筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ三筒  ドラ七万

二索二索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒八筒  リーチ  ロン八索  ドラ二万

これをアガリ、水越とわずかの差まで詰め寄る。
オーラス。親で伏せれば勝ちの西川が

七万九万七索八索九索七筒八筒九筒東東南南南  ロン八万  ドラ八筒

冨田から18,000の決定打。
順位点の関係で条件が厳しくなった新谷が、次局条件を満たせず、水越の勝ち上がりとなった。

1位通過:西川舞 2位通過:水越京子

 

5卓:西田修vs西川淳vs中寿文vs山中翼
1回戦、チャンピオンズリーグ優勝経験のある西川が場をリードし、トップの好発進。
2回戦、ベテラン西田が

一万二万三万五万六万七万三筒三筒四筒四筒五筒八筒八筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ八筒

三万五万五万六万七万四索四索六筒六筒七筒七筒八筒八筒  ハイテイツモ四万  ドラ六筒

この2度の3,000・6,000をアガリ、6万点オーバーまで吹き上がる。
初戦ラスだった山中も親番で加点し、浮きにまわる。

2回戦終了時
西田+41.4P 西川▲19.7P 中▲1.1P 山中▲20.6

最終戦、3者の争いとなったが、西川が競り合いを制して勝ち上がり。

1位通過:西田修 2位通過:西川淳

 

6卓:内川幸太郎vs藤島健二郎vsケネス・徳田vs安田麻里菜
ここも好カードだが、開始早々事件が起こる。

東2局、内川の手がドラドラでいいなと見ていると、終盤藤島のきった2枚切れの一筒にロンの声がかかる。

一万九万九万一索九索九筒東南西北白発中  ロン一筒

アガッたのはケネス。道中、暗刻の西のトイツ落としを見せた技ありの国士無双。
安田も負けていない。次局の親番で

三万三万三万六万六万七万七万七万三索四索五索七筒七筒  リーチ  ツモ七筒  ドラ五索

この6,000オール。
対する内川も確実にアガリを決め、高打点の応酬となる。

2回戦終了時
ケネス+37.3P 安田+31.4P 内川▲6.3P 藤島▲62.4P

藤島は最終戦意地のトップをとるが、3回戦のトーナメントではあまりに大きい失点が重くのしかかり、選択肢の少ない状態で戦うことを余儀なくされ敗退。
同様に上位2人と40ポイント離れた内川も勝負をかけるが届かず、安田・ケネスの勝ち上がりとなる。

1位通過:安田麻里菜 2位通過:ケネス徳田

 

7卓:白鳥翔vs山田学武vs石川正明vs吉野敦志
アガリ率重視のメンバーが揃った印象。
1回戦、2回戦と白鳥が白鳥らしい正確な手順でアガリを重ねる。
石川は勝負手がことごとく負け、2回戦を終え厳しい位置となる。

2回戦終了時
白鳥+37.4P 山田+16.1P 吉野+8.6P 石川▲62.1P

最終戦、吉野の親リーチ。

二万三万四万六万七万八万九万九万二索三索四索九筒九筒  リーチ  ロン九筒  ドラ九万

7,700放銃は白鳥。早いリーチで現物がなく、後スジで放銃。
その後オーラスまで白鳥の1人沈みで進み、その時点での通過者は吉野、山田。
また、この時点で、ベスト28の他の対局が全て終了しており、Aリーガーが全滅。
最後の砦となった白鳥だが、本人は知る由もない。

最終局、白鳥が一歩一歩確認するように手を進め、条件を満たしたテンパイを入れるが、無念の流局。

1位通過:吉野敦志 2位通過:山田学武

 

全卓終了し、Aリーガーが全滅という大波乱。
その中でも7卓グルグルと観戦していて1つ気が付いたことがあるので記しておきたい。

Aリーガーは敗れはしたが、下位リーグの選手と比べて、圧倒的に麻雀の間合いがいいと感じた。
間合いとは本人の思考の量やキズ、相手との駆け引きなど抽象的で曖昧な要素の事を言っているので、上手く伝わるかわからないが、見ている側が間合いに共感出来るか出来ないかということだ。
伝わってきやすいのか、麻雀を見ていて心地良くなった。
訓練と経験が成せるものだと思うが、対局者はどう感じたのか非常に興味深い。

 

【ベスト16】
ここから前回チャンピオンの松崎と予選1位の岡田が加わり、ベスト8とかけた戦いとなる。

1卓:松崎良文vs安田麻里菜vs小笠原奈央vs吉野敦志

東1局、まず松崎の立ち上がりに注目。
終盤にテンパイ打牌でドラを強打し、そのまま1人テンパイ。気合い十分といったところか。
しかし松崎はこの後苦しい展開が続き、吉野が1人浮きトップ。

2回戦、南4局 親・吉野(45,500)

吉野
二万三万四万五万六万六万七万七万五索六索七索八索八索  リーチ  ドラ三筒

安田(16,300)もドラ暗刻で追いかけ。
そこに小笠原(35,300)が

二万二万五万六万八万八万八万二筒三筒四筒七筒八筒九筒

このリーチドラ1で追いかけリーチ。
並び的にもいかない選択肢もあるが、小笠原の勝ちたい気持ちが出ているリーチ。
見事ハイテイでツモり、2,000・3,900でトップまで突き抜ける。

2回戦終了時
小笠原+33.9P 吉野+20.1P 安田▲25.7P 松崎▲30.3P

最終戦、安田がフーロしながらも受けつつ手を進めるといった、絶妙なバランスで連荘を続け、上位2人とほぼ並びまで持っていく。
しかし、小笠原と吉野が粘りをみせ、安田に最後の一発を許さず、勝ち上がりを決めた。

1位通過:小笠原奈央 2位通過:吉野敦志

 

2卓:岡田茂vs西田修vs山田学武vs小車祥

予選1位の岡田。1回戦から持ち前の打点力を如何なく発揮。

東4局2本場 親・岡田

山田
一万二万三万四万五万六万一索二索三索一筒二筒発発  リーチ

これに対し岡田、

四万五万六万七万八万八万四索五索六索七索七索五筒六筒

ここに四筒をツモり山田の河に三万九万が切られているが、ノータイムでリーチ宣言。
一発で九万をツモり4,200オール。山田はどう捉えたか。

次局、山田が8巡目テンパイ

一万一万五万六万七索八索九索一筒二筒三筒三筒四筒五筒  ドラ五万

前局の岡田の押し・アガリを見れば、ヤミテンで親を蹴る選択もあるが、山田はリーチを選択。
今局にも表れているが、山田は自力で決着させるような強い選択をする打ち手である。
かわし手の鳴きを多用するのも同様であるが、上手くいけば、相手の手を潰すことの多いスタイル。
逆にリスクも高いので場面を見極める力が必要になる。
今局は岡田がテンパイ連荘となり、リーチの選択が結果としては裏目となったが、この局以降も山田は自身のスタイルを曲げず、積極的にリーチや仕掛けを放ち、アガリを取っていく。山田の良さが光る。

1回戦は岡田、山田の並びで終了。
2回戦、南入り時点で1人沈みの岡田が西田のリーチ宣言牌を捕える。

一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒九筒  ロン二筒

16,000。1人沈みからの会心のアガリ。
2回戦は小車がトップでしっかりついていく。

2回戦終了時
岡田+46.3P 山田+15.7P 小車+2.0P 西田▲64.0P

最終戦、
東1局 岡田が6巡目にテンパイ。

四万四万四万三索四索五索二筒二筒四筒四筒五筒五筒六筒  ドラ五索

3着目の小車の親なのでヤミテンの選択もあるが、岡田も強いリーチ選択。

小車
五万六万二索三索五索六索六索七索八索三筒四筒四筒六筒

ツモ1で真っ直ぐ打六筒で8,000。厳しい放銃となった。
その後、小車も岡田から8,000をアガリ返すなど粘り強く戦うが、届かず。
山田・岡田の勝ち上がり。

1位通過:山田学武 2位通過:岡田茂

 

3卓:客野直vs西川舞vsケネス・徳田vs小川拓麻

東1局 親・客野

三万五万七万八万八万九万六索七索八索二筒二筒三筒三筒四筒  ドラ八万

ここから打三万八万を持ってきてヤミテン。ケネスから一筒が出て11,600。
難しい選択だったが、正解を選び好調を持続。
ケネスは点棒の出入りが激しく、小川も攻めの意識が強く打撃戦となる。
西川だけは様子見といった印象。1回戦は客野、小川の並びで終了。

2回戦、東1局

ケネス
三万四万五万四索五索三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  ツモ六索  ドラ五索

1,300・2,600。三色の手がわりを待ち、初戦ラスの焦りを感じさせない。
しかし、終わってみればまたも客野、小川の並びで終了。

2回戦終了時
客野+50.0P 小川+15.3P 西川▲22.0P ケネス▲43.3P

最終戦、我慢していた西川の大物手が決まる。

八索八索八索東東西西  ポン北北北  ポン白白白  ツモ東  ドラ西

4,000・8,000。親被りは小川。この時点で西川とほぼ並びになる。
南1局 南家 小川が渋いヤミテン。

四万五万三索四索五索六索七索八索三筒四筒五筒六筒六筒  ロン三万  ドラ二筒

西川から7,700の直撃で再び突き放す。一進一退の攻防。
南3局、西川の最後の親番で逆転を狙う。
中盤、力のこもった発声でケネスがリーチ。
西川も押し返しテンパイを果たすが、次の瞬間、ケネスが手牌を倒す。

一万一万一万二万二万二万六万六万六万七万七万七筒七筒  リーチ  ツモ七万

本日2度目の役満。
このアガリで逆転したケネスがベスト8へと駒を進めた。

1位通過:客野直 2位通過:ケネス・徳田

 

4卓:本田朋広vs安達紘文vs西川淳vs水越京子

1回戦、本田が親番で積みトップ目に立つ。
道中に、西川

二万三万四万二索三索四索五索六索六索六索七索二筒三筒  ドラ六索

このテンパイも本田がかわしトップで終了。
2回戦は西川が水越から11,600をアガリ先制。
安達も積極的に攻めオーラスの親番で加点し、トータルトップとなる。

2回戦終了時
安達+22.2P 西川+11.5P 本田+8.4P 水越▲42.1P

最終戦、水越が中盤派手な捨て牌に手出し南
不穏な空気が流れるのも束の間、次巡九筒を手牌の横に置く。

一万九万一索九索一筒東東南西北白発中  ツモ九筒

水越、執念の国士無双をアガリ、一気に横一線の展開に。
南3局、西川が役牌ドラ3をツモり1人抜け出す。
オーラス、西川以外の3人が8ポイント差以内の大接戦。
西家の安達が8巡目に

四万四万六万六万六万五索六索七索七索五筒六筒六筒七筒  ドラ三筒

七索をチーして打六筒。苦しい形だがテンパイ。
その六筒を西川が仕掛け、きったのは…七索
安達が1,000点のアガリで勝ち上がりを決めた。

1位通過:西川淳 2位通過:安達紘文

決勝まであと1つ。準決勝を勝つことの意味合いは非常に大きい。
ここからは体力と共に、決勝のかかったプレッシャーとの勝負となる。
各自、疲れを感じさせない表情で卓につく。

 

【ベスト8】

1卓:小笠原奈央vs岡田茂vs客野直vs安達紘文

開局から手がぶつかる。
安達が先制リーチをかけるが、親の岡田が一歩も引かず、

五索六索八索八索四筒四筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒

この1シャンテンからツモ四筒六筒を勝負するが

安達
六万七万八万二索三索四索六索七索八索七筒八筒北北  リーチ  ロン六筒  ドラ八万

三色の高めで8,000。安達が立て続けにアガリ45,000を超える。

東4局 親・安達
岡田が先制リーチ。親の安達の手牌に目を移すと、

一万三万四索五索五索六索六索七索八索九索一筒一筒五筒

このドラドラ1シャンテン。ここに八筒を持ってくる。
安達の立場だとほぼオリないなと考えていると、安達はノータイムの打三万でオリ。
気になったので対局後に聞いてみたところ、安達は流れというよりも先手や後手を踏まえ、手牌で押し引きするタイプだという。
今局は点数のある親番であっても徹底的に受けるという打三万ということか。
岡田が500・1,000をツモる。

1回戦は安達の大トップで終わるが、客野も要所で確実にアガリ浮きをキープ。
2回戦、客野の2,000オールでスタート。
同1本場にもチャンタドラドラのテンパイを入れるが、小笠原がピンフをツモり簡単にはブレイクさせない。

南2局、4巡目に親の小笠原が南をポンして以下のテンパイを入れる。

一筒二筒三筒三筒四筒五筒五筒六筒九筒九筒  ポン南南南  ドラ二索

直後に岡田がドラの二索待ちの七対子でリーチ。お互い勝負所。
小笠原が二筒をツモり、小考。二筒は現物、五筒六筒は無筋。
小笠原は無筋の打五筒一筒四筒七筒待ちにとると、岡田が持ってきたのは四筒。大きな5,800。
結果は現物をきる打二筒と同じだが、過程が違う。小笠原の攻めの意志がこもったアガリであった。

南2局、親 岡田 1回戦大きなラスで落とせない親番。

三万四万四万六索七索三筒三筒四筒五筒北北白白  ドラ三筒

7巡目に出た白を鳴かず。焦りを微塵も感じさせないどっしりとした岡田らしい麻雀を打つ。
15巡目に出た白をポンして1シャンテン。良くてテンパイ止まりだと思ったが、そこから僅か2巡でツモアガリ。

六索七索一筒二筒三筒三筒四筒五筒北北  ポン白白白  ツモ八索  ドラ三筒

このアガリを見て逆転も十分あるなと感じたが、客野がしっかりリーチでぶつけ、岡田の親が落ちる。
オーラス、大人しかった安達がドラドラ七対子をツモり6,000オール。決勝へ大きく前進。

2回戦終了時
安達+60.4P 客野+15.0P 小笠原▲17.2P 岡田▲58.2P

最終戦、小笠原が積極的に攻めるが、小笠原に立ち向かう理由のある人がいないため、重苦しい場が続き、アガらせてもらえない。
南1局に客野が1,300・2,600をツモり40,000点を超える。
苦しくなった小笠原だが、最後の親番で怒涛のリーチ攻勢をみせる。

南2局

五万五万五万四索五索六索二筒二筒四筒五筒五筒六筒七筒  リーチ

南3局1本場

三万四万五万四索五索六索五筒六筒七筒九筒九筒発発  リーチ

どちらもツモれば満貫の手だが、最後の1枚がやってこない。客野もしっかり受け流局。連続の1人テンパイ。
南3局2本場

四万五万七万七万二索三索四索五索六索七索五筒六筒七筒  リーチ  ドラ二索

小笠原3局連続のリーチ。今度こそ決まるか見ていると、客野がスッと八索を押す。
結果はすぐに出た。

三万四万五万七万八万九万四筒五筒七筒八筒九筒北北  ツモ三筒

客野が自力でアガりきり、決勝への切符を手にした。

1位通過:安達紘文 2位通過:客野直

小笠原「悔しいですが、勝ちたいという気持ちを表現できたことは良かったと思います。また出場して頑張ります!」
岡田 「力不足でした。特に精神面の弱さが敗因となったかなと思います。以前に比べ、かかる事はなくなったのですが、勝ちたいという気持ちが上手くコントロール出来ず、押し引き、選択ミスをしたと思います。またしっかり稽古して、チカラをつけたいと思います。」

 

2卓:吉野敦志vs山田学武vs西川淳vsケネス徳田

東2局、山田・吉野両者が5,200~8,000まで見える1シャンテンからポンテンにとり、捌き手にする。
山田・吉野共にアガリの回数の多いタイプであり、その流れにケネス、西川も加わって非常に仕掛けが多い対局となった。
東場は本手を捌き手が交わす展開が続いた。

南1局 親・西川 6巡目テンパイ

西川
四索五索五索六索六索七索八索九索東東東発発  ドラ二索

このヤミテンに構える。西家の吉野が追いつき

四万四万二索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒七筒西西  リーチ

西川はヤミテンで押し続けるが四万をつかみ吉野2,600のアガリ。

南3局、トイトイドラドラのテンパイを入れた西川だったが、山田のメンホン七対子に放銃し、1回戦は1人沈みのラスとなる。

2回戦、初戦に続き東場は小場でまわるが、ケネスが、打点のあるように見える捨て牌を上手く使い、遠い鳴きも混ぜながら場を支配し始める。
南2局、親・ケネス

山田
五万六万七万五索二筒二筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒九筒九筒  ドラ五筒

ここから打九筒でテンパイ外し。打点を追った一打だが、そこに西川からリーチが入る。
ケネスが宣言牌の五筒をチーして七万を勝負。次巡、カン三万をツモり1,000オールのアガリ。
点数以上に西川・山田の手を潰す大きなアガリ。
連荘のケネスが加点し、私が準決勝の分岐点だと感じた3本場へ。

親のケネスがチャンタ仕掛けで2フーロ、西川と吉野も仕掛け返し局の終盤へ。
山田が残り4、5巡でピンフドラドラの1シャンテンから、形式テンパイの仕掛けを入れる。
3人が仕掛けている状態で、最高がテンパイの手牌を、リスクを負って残り4、5巡維持出来るのか。
難しい判断かもしれないが、点数を取りに行くとしたら、アガりの可能性を残した戦いを見たかった。
結果は、次巡ケネスが2,000は2,300オールをツモり一歩抜け出す。

南3局 親・山田
西川
二万三万三万四万四万五万三索四索五索二筒二筒三筒五筒  リーチ  ドラ六索

ケネス
五万六万七万六索六索三筒四筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ

親の山田も追いつきリーチといくが宣言牌が四筒。西川が勝負どころを制し原点を超える。
2回戦はケネス、西川が浮いて最終戦へ。

2回戦終了時
ケネス+32.2P 吉野▲2.3P 山田▲6.4P 西川▲23.5P

東2局、山田のホンイツテンパイに、西川が押しきり3,900オールをアガリ、トータル2着へ浮上。
同1本場、ケネスが中ポン、九筒ポン。ブラフなのだが、捨て牌とテンポで戦い、西川が1シャンテンからドラの中をツモリ後退させられる。
北家の吉野は仕掛けをみて七対子に的を絞り、終盤ドラを重ね、ケネスに危険に見える七筒を勝負!最終手番でアガリ牌の一万を力強くツモリあげ再逆転。

さらに東4局

一索一索四索五索五索六索七索七索八索九索白白白  ツモ三索

2,000・4,000でリードを広げ、勝負あり。
吉野は良さであるそつのない麻雀に加えて、勝負勘が冴えていた。
ケネスは手役へのこだわりと、対人戦略を織り交ぜた麻雀で勝ち上がり。

1位通過:吉野敦志 2位通過:ケネス・徳田

西川「吉野さんいい麻雀でした。悪いときの生命線である七対子の精度がいまいちでしたが、精一杯打てました。」
山田「気持ちのいい戦いでした。」

ニコニコ生放送で放映される決勝のメンバーが決定した。
連盟のタイトル戦では全員が初決勝となった。

正直展開は全く読めないが、初タイトルのプレッシャーの中で変化する精神状態とどう立ち向かっていくか、私も含めて若手にとって、参考になる面白い対局になりそうで、今から楽しみである。
最後に決勝進出を決めた4名の選手のコメントで締めさせていただく。

安達「リーグ戦と特昇リーグで負けているので、鬱憤を晴らしたい。優勝します!」
客野「今日は押し引きが良かったです。決勝は初めてなので、はずかしい打牌をしないように頑張ります。」
吉野「決勝で勝って今までお世話になった人達に恩返ししたいです。」
徳田「棺桶に入ったところから四暗刻をツモってよみがえった!」

2/11(水祝) 13:00

決勝放送はこちら

JPML WRCリーグ レポート/第27期チャンピオンズリーグ トーナメントレポート 安村 浩司

第27期チャンピオンズリーグ。
日本プロ麻雀連盟員が参加できるタイトル戦で、予選は半年間で各自20半荘を行い、上位29名がトーナメント進出。
トーナメントは同一メンバーで半荘3回行い、ポイント上位2名が勝ち上がり。
ベスト28 ベスト16 ベスト8と3回勝てばニコニコ生放送日本プロ麻雀チャンネルで生放送される決勝である。
若手にとって非常にチャンスとなるタイトル戦。
決勝へ向けたトーナメントの熱い対局模様をお伝えします。
 
【ベスト28】
1卓:客野直vs藤原隆弘vs末松隆文vs小笠原奈央
A2復帰を果たした藤原に3人がどう挑むか。
1回戦、受け主体の選手が揃い、大きなアガりが生まれず、小場で進んでいく。
南4局、藤原らしい役なしヤミテン400・700をツモりトップスタート。
2回戦は客野の独壇場。
リーチとヤミテンを上手く使い分け、順調に得点を伸ばす。
ダメ押しは南4局
二万三万四万二索三索三索三索四索四索五索五索一筒一筒  リーチ  ロン一索
これをチンイツ仕掛けの末松から5,800は6,100。
末松は仕掛けを駆使して戦うが、連続ラスで大きめのトップが必要になった。
2回戦終了時
客野+33.8P 藤原▲3.3P 小笠原▲3.4P 末松▲33.7P
最終戦、小笠原が素直な押し引きを見せ、トップで藤原を交わし勝ち上がり。
藤原は、終始手が入らず、苦しそうに対局していたのが印象的だった。
1位通過:客野直 2位通過:小笠原奈央
 
2卓:吉田直vs瀬戸熊直樹vs小車祥vs本田朋広
ベスト28の好カード。
1回戦、Aリーガー2人が主導権を握っていくかと見ていたが、アガるのは小車と本田。
南4局、親・瀬戸熊。
五索五索四筒四筒五筒五筒五筒  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ポン東東東  ドラ四万
吉田
三万四万五万三索四索二筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ
この2人の戦いも流局。小車、本田の並びのまま終了。
2回戦、本田がややスピードよりの手牌進行でリーチ攻撃。
東3局、親・本田
本田
三万四万八万八万一索二索三索四索四索四索六索七索八索  リーチ  ドラ五万
終盤、形を崩さず粘っていた瀬戸熊。
二万二万五万五万七万七万七万九索九索九索七筒白白
本田の当たり牌である五万を引き入れ、ツモり四暗刻でリーチ!
しかし、直後に本田が最後の五万をツモり、点数以上に大きい2,000オール。
瀬戸熊、何度もテンパイを入れるがアガリが遠い。
2回戦終了時
本田+38.2P 小車+16.7P 吉田▲28.1P 瀬戸熊▲30.4P
最終戦、吉田・瀬戸熊のターゲットは小車。
東2局に吉田がリーチをかけ、高め7,700の三筒六筒九筒のテンパイが入っていた小車から、
四万五万六万七万八万九万一索一索一索四索四索五索五索  ロン五索  ドラ一索
8,000を直撃するが、小車が次局アガリ返し、そのままフィニッシュ。
Aリーガー2人が敗れる波乱となった。
1位通過:本田朋広 2位通過:小車祥
 
3卓:小町拓也vs安達紘文vs一井慎也vs小川拓麻
一井以外は攻撃型が揃った印象。
1回戦、一井が受けを意識しながらも、アガリを重ね1人浮きで抜け出す。
2回戦は小川と安達が逆襲、小町は苦しくなる。
2回戦終了時
一井+25.2P 小川+6.9P 安達+5.2P 小町▲37.3P
最終戦、一井の雀風からも、逃げ切る可能性が高いと思われたが…
東3局、終盤に一井が七筒ピンを切ると、
一筒二筒三筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒
安達の24,000!この後にも4,000オールを決め安達が当確。
残り1枠は我慢して浮きをキープした小川の勝ち上がり。
1位通過:安達紘文 2位通過:小川拓麻
 
4卓:新谷翔平vs冨田久志vs西川舞vs水越京子
全員がテンポよく打牌し、前に出る打撃戦となる。
新谷がドラ暗刻の8,000を冨田からアガリ好スタート。
冨田は西川のチンイツドラ1にも放銃し、後が無くなる。
2回戦は水越がトップ。冨田も浮き最終戦に望みをつなぐ。
2回戦終了時
水越+26.0P 西川+8.9P 新谷▲13.4P 冨田▲21.5P
最終戦、新谷が南場に
一万一万七万八万九万四索五索六索三筒三筒六筒七筒八筒  リーチ  ツモ三筒  ドラ七万
二索二索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒八筒  リーチ  ロン八索  ドラ二万
これをアガリ、水越とわずかの差まで詰め寄る。
オーラス。親で伏せれば勝ちの西川が
七万九万七索八索九索七筒八筒九筒東東南南南  ロン八万  ドラ八筒
冨田から18,000の決定打。
順位点の関係で条件が厳しくなった新谷が、次局条件を満たせず、水越の勝ち上がりとなった。
1位通過:西川舞 2位通過:水越京子
 
5卓:西田修vs西川淳vs中寿文vs山中翼
1回戦、チャンピオンズリーグ優勝経験のある西川が場をリードし、トップの好発進。
2回戦、ベテラン西田が
一万二万三万五万六万七万三筒三筒四筒四筒五筒八筒八筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ八筒
三万五万五万六万七万四索四索六筒六筒七筒七筒八筒八筒  ハイテイツモ四万  ドラ六筒
この2度の3,000・6,000をアガリ、6万点オーバーまで吹き上がる。
初戦ラスだった山中も親番で加点し、浮きにまわる。
2回戦終了時
西田+41.4P 西川▲19.7P 中▲1.1P 山中▲20.6
最終戦、3者の争いとなったが、西川が競り合いを制して勝ち上がり。
1位通過:西田修 2位通過:西川淳
 
6卓:内川幸太郎vs藤島健二郎vsケネス・徳田vs安田麻里菜
ここも好カードだが、開始早々事件が起こる。
東2局、内川の手がドラドラでいいなと見ていると、終盤藤島のきった2枚切れの一筒にロンの声がかかる。
一万九万九万一索九索九筒東南西北白発中  ロン一筒
アガッたのはケネス。道中、暗刻の西のトイツ落としを見せた技ありの国士無双。
安田も負けていない。次局の親番で
三万三万三万六万六万七万七万七万三索四索五索七筒七筒  リーチ  ツモ七筒  ドラ五索
この6,000オール。
対する内川も確実にアガリを決め、高打点の応酬となる。
2回戦終了時
ケネス+37.3P 安田+31.4P 内川▲6.3P 藤島▲62.4P
藤島は最終戦意地のトップをとるが、3回戦のトーナメントではあまりに大きい失点が重くのしかかり、選択肢の少ない状態で戦うことを余儀なくされ敗退。
同様に上位2人と40ポイント離れた内川も勝負をかけるが届かず、安田・ケネスの勝ち上がりとなる。
1位通過:安田麻里菜 2位通過:ケネス徳田
 
7卓:白鳥翔vs山田学武vs石川正明vs吉野敦志
アガリ率重視のメンバーが揃った印象。
1回戦、2回戦と白鳥が白鳥らしい正確な手順でアガリを重ねる。
石川は勝負手がことごとく負け、2回戦を終え厳しい位置となる。
2回戦終了時
白鳥+37.4P 山田+16.1P 吉野+8.6P 石川▲62.1P
最終戦、吉野の親リーチ。
二万三万四万六万七万八万九万九万二索三索四索九筒九筒  リーチ  ロン九筒  ドラ九万
7,700放銃は白鳥。早いリーチで現物がなく、後スジで放銃。
その後オーラスまで白鳥の1人沈みで進み、その時点での通過者は吉野、山田。
また、この時点で、ベスト28の他の対局が全て終了しており、Aリーガーが全滅。
最後の砦となった白鳥だが、本人は知る由もない。
最終局、白鳥が一歩一歩確認するように手を進め、条件を満たしたテンパイを入れるが、無念の流局。
1位通過:吉野敦志 2位通過:山田学武
 
全卓終了し、Aリーガーが全滅という大波乱。
その中でも7卓グルグルと観戦していて1つ気が付いたことがあるので記しておきたい。
Aリーガーは敗れはしたが、下位リーグの選手と比べて、圧倒的に麻雀の間合いがいいと感じた。
間合いとは本人の思考の量やキズ、相手との駆け引きなど抽象的で曖昧な要素の事を言っているので、上手く伝わるかわからないが、見ている側が間合いに共感出来るか出来ないかということだ。
伝わってきやすいのか、麻雀を見ていて心地良くなった。
訓練と経験が成せるものだと思うが、対局者はどう感じたのか非常に興味深い。
 
【ベスト16】
ここから前回チャンピオンの松崎と予選1位の岡田が加わり、ベスト8とかけた戦いとなる。
1卓:松崎良文vs安田麻里菜vs小笠原奈央vs吉野敦志
東1局、まず松崎の立ち上がりに注目。
終盤にテンパイ打牌でドラを強打し、そのまま1人テンパイ。気合い十分といったところか。
しかし松崎はこの後苦しい展開が続き、吉野が1人浮きトップ。
2回戦、南4局 親・吉野(45,500)
吉野
二万三万四万五万六万六万七万七万五索六索七索八索八索  リーチ  ドラ三筒
安田(16,300)もドラ暗刻で追いかけ。
そこに小笠原(35,300)が
二万二万五万六万八万八万八万二筒三筒四筒七筒八筒九筒
このリーチドラ1で追いかけリーチ。
並び的にもいかない選択肢もあるが、小笠原の勝ちたい気持ちが出ているリーチ。
見事ハイテイでツモり、2,000・3,900でトップまで突き抜ける。
2回戦終了時
小笠原+33.9P 吉野+20.1P 安田▲25.7P 松崎▲30.3P
最終戦、安田がフーロしながらも受けつつ手を進めるといった、絶妙なバランスで連荘を続け、上位2人とほぼ並びまで持っていく。
しかし、小笠原と吉野が粘りをみせ、安田に最後の一発を許さず、勝ち上がりを決めた。
1位通過:小笠原奈央 2位通過:吉野敦志
 
2卓:岡田茂vs西田修vs山田学武vs小車祥
予選1位の岡田。1回戦から持ち前の打点力を如何なく発揮。
東4局2本場 親・岡田
山田
一万二万三万四万五万六万一索二索三索一筒二筒発発  リーチ
これに対し岡田、
四万五万六万七万八万八万四索五索六索七索七索五筒六筒
ここに四筒をツモり山田の河に三万九万が切られているが、ノータイムでリーチ宣言。
一発で九万をツモり4,200オール。山田はどう捉えたか。
次局、山田が8巡目テンパイ
一万一万五万六万七索八索九索一筒二筒三筒三筒四筒五筒  ドラ五万
前局の岡田の押し・アガリを見れば、ヤミテンで親を蹴る選択もあるが、山田はリーチを選択。
今局にも表れているが、山田は自力で決着させるような強い選択をする打ち手である。
かわし手の鳴きを多用するのも同様であるが、上手くいけば、相手の手を潰すことの多いスタイル。
逆にリスクも高いので場面を見極める力が必要になる。
今局は岡田がテンパイ連荘となり、リーチの選択が結果としては裏目となったが、この局以降も山田は自身のスタイルを曲げず、積極的にリーチや仕掛けを放ち、アガリを取っていく。山田の良さが光る。
1回戦は岡田、山田の並びで終了。
2回戦、南入り時点で1人沈みの岡田が西田のリーチ宣言牌を捕える。
一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒九筒  ロン二筒
16,000。1人沈みからの会心のアガリ。
2回戦は小車がトップでしっかりついていく。
2回戦終了時
岡田+46.3P 山田+15.7P 小車+2.0P 西田▲64.0P
最終戦、
東1局 岡田が6巡目にテンパイ。
四万四万四万三索四索五索二筒二筒四筒四筒五筒五筒六筒  ドラ五索
3着目の小車の親なのでヤミテンの選択もあるが、岡田も強いリーチ選択。
小車
五万六万二索三索五索六索六索七索八索三筒四筒四筒六筒
ツモ1で真っ直ぐ打六筒で8,000。厳しい放銃となった。
その後、小車も岡田から8,000をアガリ返すなど粘り強く戦うが、届かず。
山田・岡田の勝ち上がり。
1位通過:山田学武 2位通過:岡田茂
 
3卓:客野直vs西川舞vsケネス・徳田vs小川拓麻
東1局 親・客野
三万五万七万八万八万九万六索七索八索二筒二筒三筒三筒四筒  ドラ八万
ここから打三万八万を持ってきてヤミテン。ケネスから一筒が出て11,600。
難しい選択だったが、正解を選び好調を持続。
ケネスは点棒の出入りが激しく、小川も攻めの意識が強く打撃戦となる。
西川だけは様子見といった印象。1回戦は客野、小川の並びで終了。
2回戦、東1局
ケネス
三万四万五万四索五索三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  ツモ六索  ドラ五索
1,300・2,600。三色の手がわりを待ち、初戦ラスの焦りを感じさせない。
しかし、終わってみればまたも客野、小川の並びで終了。
2回戦終了時
客野+50.0P 小川+15.3P 西川▲22.0P ケネス▲43.3P
最終戦、我慢していた西川の大物手が決まる。
八索八索八索東東西西  ポン北北北  ポン白白白  ツモ東  ドラ西
4,000・8,000。親被りは小川。この時点で西川とほぼ並びになる。
南1局 南家 小川が渋いヤミテン。
四万五万三索四索五索六索七索八索三筒四筒五筒六筒六筒  ロン三万  ドラ二筒
西川から7,700の直撃で再び突き放す。一進一退の攻防。
南3局、西川の最後の親番で逆転を狙う。
中盤、力のこもった発声でケネスがリーチ。
西川も押し返しテンパイを果たすが、次の瞬間、ケネスが手牌を倒す。
一万一万一万二万二万二万六万六万六万七万七万七筒七筒  リーチ  ツモ七万
本日2度目の役満。
このアガリで逆転したケネスがベスト8へと駒を進めた。
1位通過:客野直 2位通過:ケネス・徳田
 
4卓:本田朋広vs安達紘文vs西川淳vs水越京子
1回戦、本田が親番で積みトップ目に立つ。
道中に、西川
二万三万四万二索三索四索五索六索六索六索七索二筒三筒  ドラ六索
このテンパイも本田がかわしトップで終了。
2回戦は西川が水越から11,600をアガリ先制。
安達も積極的に攻めオーラスの親番で加点し、トータルトップとなる。
2回戦終了時
安達+22.2P 西川+11.5P 本田+8.4P 水越▲42.1P
最終戦、水越が中盤派手な捨て牌に手出し南
不穏な空気が流れるのも束の間、次巡九筒を手牌の横に置く。
一万九万一索九索一筒東東南西北白発中  ツモ九筒
水越、執念の国士無双をアガリ、一気に横一線の展開に。
南3局、西川が役牌ドラ3をツモり1人抜け出す。
オーラス、西川以外の3人が8ポイント差以内の大接戦。
西家の安達が8巡目に
四万四万六万六万六万五索六索七索七索五筒六筒六筒七筒  ドラ三筒
七索をチーして打六筒。苦しい形だがテンパイ。
その六筒を西川が仕掛け、きったのは…七索
安達が1,000点のアガリで勝ち上がりを決めた。
1位通過:西川淳 2位通過:安達紘文
決勝まであと1つ。準決勝を勝つことの意味合いは非常に大きい。
ここからは体力と共に、決勝のかかったプレッシャーとの勝負となる。
各自、疲れを感じさせない表情で卓につく。
 
【ベスト8】
1卓:小笠原奈央vs岡田茂vs客野直vs安達紘文
開局から手がぶつかる。
安達が先制リーチをかけるが、親の岡田が一歩も引かず、
五索六索八索八索四筒四筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒
この1シャンテンからツモ四筒六筒を勝負するが
安達
六万七万八万二索三索四索六索七索八索七筒八筒北北  リーチ  ロン六筒  ドラ八万
三色の高めで8,000。安達が立て続けにアガリ45,000を超える。
東4局 親・安達
岡田が先制リーチ。親の安達の手牌に目を移すと、
一万三万四索五索五索六索六索七索八索九索一筒一筒五筒
このドラドラ1シャンテン。ここに八筒を持ってくる。
安達の立場だとほぼオリないなと考えていると、安達はノータイムの打三万でオリ。
気になったので対局後に聞いてみたところ、安達は流れというよりも先手や後手を踏まえ、手牌で押し引きするタイプだという。
今局は点数のある親番であっても徹底的に受けるという打三万ということか。
岡田が500・1,000をツモる。
1回戦は安達の大トップで終わるが、客野も要所で確実にアガリ浮きをキープ。
2回戦、客野の2,000オールでスタート。
同1本場にもチャンタドラドラのテンパイを入れるが、小笠原がピンフをツモり簡単にはブレイクさせない。
南2局、4巡目に親の小笠原が南をポンして以下のテンパイを入れる。
一筒二筒三筒三筒四筒五筒五筒六筒九筒九筒  ポン南南南  ドラ二索
直後に岡田がドラの二索待ちの七対子でリーチ。お互い勝負所。
小笠原が二筒をツモり、小考。二筒は現物、五筒六筒は無筋。
小笠原は無筋の打五筒一筒四筒七筒待ちにとると、岡田が持ってきたのは四筒。大きな5,800。
結果は現物をきる打二筒と同じだが、過程が違う。小笠原の攻めの意志がこもったアガリであった。
南2局、親 岡田 1回戦大きなラスで落とせない親番。
三万四万四万六索七索三筒三筒四筒五筒北北白白  ドラ三筒
7巡目に出た白を鳴かず。焦りを微塵も感じさせないどっしりとした岡田らしい麻雀を打つ。
15巡目に出た白をポンして1シャンテン。良くてテンパイ止まりだと思ったが、そこから僅か2巡でツモアガリ。
六索七索一筒二筒三筒三筒四筒五筒北北  ポン白白白  ツモ八索  ドラ三筒
このアガリを見て逆転も十分あるなと感じたが、客野がしっかりリーチでぶつけ、岡田の親が落ちる。
オーラス、大人しかった安達がドラドラ七対子をツモり6,000オール。決勝へ大きく前進。
2回戦終了時
安達+60.4P 客野+15.0P 小笠原▲17.2P 岡田▲58.2P
最終戦、小笠原が積極的に攻めるが、小笠原に立ち向かう理由のある人がいないため、重苦しい場が続き、アガらせてもらえない。
南1局に客野が1,300・2,600をツモり40,000点を超える。
苦しくなった小笠原だが、最後の親番で怒涛のリーチ攻勢をみせる。
南2局
五万五万五万四索五索六索二筒二筒四筒五筒五筒六筒七筒  リーチ
南3局1本場
三万四万五万四索五索六索五筒六筒七筒九筒九筒発発  リーチ
どちらもツモれば満貫の手だが、最後の1枚がやってこない。客野もしっかり受け流局。連続の1人テンパイ。
南3局2本場
四万五万七万七万二索三索四索五索六索七索五筒六筒七筒  リーチ  ドラ二索
小笠原3局連続のリーチ。今度こそ決まるか見ていると、客野がスッと八索を押す。
結果はすぐに出た。
三万四万五万七万八万九万四筒五筒七筒八筒九筒北北  ツモ三筒
客野が自力でアガりきり、決勝への切符を手にした。
1位通過:安達紘文 2位通過:客野直
小笠原「悔しいですが、勝ちたいという気持ちを表現できたことは良かったと思います。また出場して頑張ります!」
岡田 「力不足でした。特に精神面の弱さが敗因となったかなと思います。以前に比べ、かかる事はなくなったのですが、勝ちたいという気持ちが上手くコントロール出来ず、押し引き、選択ミスをしたと思います。またしっかり稽古して、チカラをつけたいと思います。」
 
2卓:吉野敦志vs山田学武vs西川淳vsケネス徳田
東2局、山田・吉野両者が5,200~8,000まで見える1シャンテンからポンテンにとり、捌き手にする。
山田・吉野共にアガリの回数の多いタイプであり、その流れにケネス、西川も加わって非常に仕掛けが多い対局となった。
東場は本手を捌き手が交わす展開が続いた。
南1局 親・西川 6巡目テンパイ
西川
四索五索五索六索六索七索八索九索東東東発発  ドラ二索
このヤミテンに構える。西家の吉野が追いつき
四万四万二索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒七筒西西  リーチ
西川はヤミテンで押し続けるが四万をつかみ吉野2,600のアガリ。
南3局、トイトイドラドラのテンパイを入れた西川だったが、山田のメンホン七対子に放銃し、1回戦は1人沈みのラスとなる。
2回戦、初戦に続き東場は小場でまわるが、ケネスが、打点のあるように見える捨て牌を上手く使い、遠い鳴きも混ぜながら場を支配し始める。
南2局、親・ケネス
山田
五万六万七万五索二筒二筒四筒五筒五筒六筒六筒七筒九筒九筒  ドラ五筒
ここから打九筒でテンパイ外し。打点を追った一打だが、そこに西川からリーチが入る。
ケネスが宣言牌の五筒をチーして七万を勝負。次巡、カン三万をツモり1,000オールのアガリ。
点数以上に西川・山田の手を潰す大きなアガリ。
連荘のケネスが加点し、私が準決勝の分岐点だと感じた3本場へ。
親のケネスがチャンタ仕掛けで2フーロ、西川と吉野も仕掛け返し局の終盤へ。
山田が残り4、5巡でピンフドラドラの1シャンテンから、形式テンパイの仕掛けを入れる。
3人が仕掛けている状態で、最高がテンパイの手牌を、リスクを負って残り4、5巡維持出来るのか。
難しい判断かもしれないが、点数を取りに行くとしたら、アガりの可能性を残した戦いを見たかった。
結果は、次巡ケネスが2,000は2,300オールをツモり一歩抜け出す。
南3局 親・山田
西川
二万三万三万四万四万五万三索四索五索二筒二筒三筒五筒  リーチ  ドラ六索
ケネス
五万六万七万六索六索三筒四筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ
親の山田も追いつきリーチといくが宣言牌が四筒。西川が勝負どころを制し原点を超える。
2回戦はケネス、西川が浮いて最終戦へ。
2回戦終了時
ケネス+32.2P 吉野▲2.3P 山田▲6.4P 西川▲23.5P
東2局、山田のホンイツテンパイに、西川が押しきり3,900オールをアガリ、トータル2着へ浮上。
同1本場、ケネスが中ポン、九筒ポン。ブラフなのだが、捨て牌とテンポで戦い、西川が1シャンテンからドラの中をツモリ後退させられる。
北家の吉野は仕掛けをみて七対子に的を絞り、終盤ドラを重ね、ケネスに危険に見える七筒を勝負!最終手番でアガリ牌の一万を力強くツモリあげ再逆転。
さらに東4局
一索一索四索五索五索六索七索七索八索九索白白白  ツモ三索
2,000・4,000でリードを広げ、勝負あり。
吉野は良さであるそつのない麻雀に加えて、勝負勘が冴えていた。
ケネスは手役へのこだわりと、対人戦略を織り交ぜた麻雀で勝ち上がり。
1位通過:吉野敦志 2位通過:ケネス・徳田
西川「吉野さんいい麻雀でした。悪いときの生命線である七対子の精度がいまいちでしたが、精一杯打てました。」
山田「気持ちのいい戦いでした。」
ニコニコ生放送で放映される決勝のメンバーが決定した。
連盟のタイトル戦では全員が初決勝となった。
正直展開は全く読めないが、初タイトルのプレッシャーの中で変化する精神状態とどう立ち向かっていくか、私も含めて若手にとって、参考になる面白い対局になりそうで、今から楽しみである。
最後に決勝進出を決めた4名の選手のコメントで締めさせていただく。
安達「リーグ戦と特昇リーグで負けているので、鬱憤を晴らしたい。優勝します!」
客野「今日は押し引きが良かったです。決勝は初めてなので、はずかしい打牌をしないように頑張ります。」
吉野「決勝で勝って今までお世話になった人達に恩返ししたいです。」
徳田「棺桶に入ったところから四暗刻をツモってよみがえった!」
2/11(水祝) 13:00
決勝放送はこちら

「プロテストを受験する若者たちへ」 望月雅継

人は平等にチャンスがやってくる。
しかし、そのチャンスをモノにすることが出来るかどうかは…自分自身だ。

19歳の初秋、私はプロ連盟の門を叩いた。
結果は残念ながら不合格。それでもプロになりたい気持ちが強かった私は、研修生として1年間勉強を重ねた後、晴れてプロ連盟の一員となることが出来た。

そこに至る経緯に関しては以前のコラムにも記したのでそちらをご覧頂くとして…。

あれから約20年、私は無我夢中で走り続けてきた。
全力で走り続けた故に、失ったものは計り知れない。
しかし、チャンスを掴もうともがき続けた事で、得たものも限りなく多いのだ。

あの頃の私に、今のような時代が想像出来ただろうか?

答えは否だ。
頭に思い描く時代の移り変わりのスピードより、圧倒的に実際のスピードの方が速い。

学生時代の私の楽しみといえば、『近代麻雀』を隅から隅まで読み尽くすこと。
当時、別冊、オリジナル、ゴールドと3種類の近代麻雀を読むことだけが、麻雀界との関わりだったように思う。

「麻雀プロなんて、雑誌の中の存在さ。」

そう思っていたのも事実。
しかし、強烈な憧れを抱いていたこともまた、事実だ。

そんな折、その『近代麻雀』の記事の片隅で見つけた【麻雀プロ募集】の記事。
近代麻雀を何度も何度も繰り返し読んでいたからこそ気がついたとも言えるような、今のプロ連盟の隆盛とは全くかけ離れた小さな記事だっただけに、今思い返すと何故プロ連盟を受験したのかさえ不思議に感じてしまう。

兎に角、縁あってお世話になることになったプロ連盟。
しかし、麻雀プロになったとはいえ、私にとっての麻雀プロはまだまだ遠い存在だった。

当時私が所属していたのは中部本部。
リーグ戦の度に名古屋に向かい対局をしていたものの、遠く離れた東京で行われている鳳凰位戦プロリーグや各種タイトル戦など全くの無縁。
唯一の楽しみは、当時発行されていた『プロ麻雀』でのプロ連盟に関する記事を読むことくらい。

プロになってから数年は、今では考えられないような状況でプロ活動をしていたのだ。

あの頃の自分を振り返ってみると、本当に若かったなと思う。
大学在籍中にプロテストを受けたということもあり、世の中もプロ業界も全くと言っていいくらいわかっていなかった。

それだけではない。
世の中に対し斜に構えていたこともあってか、周りの大人の言うことにさえ、素直に耳を傾けていなかった気がする。

「30歳までは夢を追いかけてもいいんだよ。」

なんて言われても、

「夢ってなんだよ…。叶うわけないだろ…。」

とか、

「今頑張っておけば、きっと将来役に立つから!」

なんて言われた日には、

「今やるのが面倒くさいんだろ…。」

といった始末。

麻雀プロになったとはいえ、何をやれば強くなるのか全くわからなかった。
強くなったところで、どうやって活動していいのかすらわからなかったのだから。

それでも、親の反対を押し切り飛び込んだ世界だっただけに逃げることは許されなかった。
いや、許されないというよりは、ほんの小さな自分のプライドが、周りの大人たちや世間に対する反骨心がそうさせただけなのかもしれない。

そんな事を考えながら始めたプロ活動。
周りのアドバイスすら、聞き入れる耳さえ持ち合わせていなかったはずだ。
それくらい私は小さく未熟な男だった。
自分で見たもの、感じたものだけしか信じることが出来なかったのだから。

それは時代がそうさせたのかもしれない。
地方在住というコンプレックスがそうさせたのかもしれない。
とにかく、情報がまるでない中で歩みはじめた私の第一歩は、今考えるだけで恥ずかしく、そして陳腐で幼い思考の塊だったのだ。

しかし今は時代が違う。
世の中は情報に溢れ、インターネットやSNS等の発達による伝達スピードの速さから、麻雀界における地方格差など全く感じることのない素晴らしい時代に突入した。

麻雀の知識や技術についてもそう。
雑誌や戦術書を読むことからしか学ぶことが出来なかった時代から、今は実際にトッププロの対局を目にすることにより、成長のスピードが上がり、より効率的に成長を遂げることが出来るようになったのだ。

時代が進むことにより、麻雀界の、プロ業界の成熟度が格段にアップしたことは間違いのない事実なのである。

話が大幅に脱線して申し訳ない。
今話した内容は、麻雀プロを志す過程と、麻雀の技術向上についての進歩の話である。
これらは、プロ連盟だけではなくどの団体に対しても言えることであり、麻雀プロを志す若者に対して、より多くの選択肢を与えることとなった重要な事柄と言い換えることも出来る。

つまりは、麻雀プロになることだけが全てではないとも言えるし、プロ連盟以外の団体を受験することの善し悪しに関しても、プロ志望の皆様の視点で選ぶことが出来る時代になってきたと言えるだろう。

何を求め、何を選択するかが、周りのファンの方々によりクリアに見えて来ているということだ。
多種多様化する選択肢は、何になりたいか、どうしたいか、その人の考え方や意思によって選択する時代に突入してきたとも言える。
プロ連盟を受験するメリットを、入会してからのメリットを伝えることにより、より多くの皆様にプロ連盟の門を叩いて欲しいと願っている。

プロ連盟の中で活動していて、一番のメリットだと感じることはズバリ【チャンスの多さ】だ。
昔の自分と比較して、正直今の自分が今の若手に嫉妬するくらいだと言ったら分かりやすいのかもしれない。

映像時代に突入した今、自分を売り出すのに一番手っ取り早い方法はメディアに出ることだろう。
私が若手の頃は、映像に出ることなど夢のまた夢だった。
『近代麻雀』に出ることすら考えられなかったし、『プロ麻雀』や『連盟新聞』の片隅に名前が掲載されるだけでも本当に嬉しかった。

しかし今は違う。
ある一定の基準を満たせば、プロ連盟が参加している麻雀ゲーム『ロン2』に麻雀プロとして参加することが出来る。
さらには、こちらも基準さえ満たせば、プロ連盟が運営している『日本プロ麻雀連盟チャンネル』内の番組に選手として出場することが出来るのだ。

考えて欲しい。
これらは全て、プロ連盟が麻雀番組を放送するスタジオを所有しているからこそ出来ることであり、ロン2と協力体制があるからこそ出来ることなのである。

このような時代になったことは本当に嬉しいことである。
自分たちが麻雀ゲームに出るなんて考えもしなかった。
一部のゲームに麻雀プロが出演していたし、そのゲームを実際にプレイしたりもした。

しかし、それは十数人の話。希望して基準を満たせばゲーム内に参加できるなんて考えもしなかった。

映像対局に出演できるなど絶対にありえないと思っていた。
私が初めて映像対局に出演させてもらったのは8年前。鳳凰位を獲得してようやく初めて掴んだチャンスだった。

それが今は違う。
最速ならプロ入り後たった数ヶ月で、ファンの皆様に自分をアピールするチャンスを掴むことが出来るのだから、本当に羨ましく感じるのだ。

私が地方だけで活動していた頃、タイトル獲得など夢のまた夢だった。
しかし、今は色々な予選が各地で開催されている。トーナメントの大会であればプロ入り後1年でのタイトル獲得も夢ではない。

リーグ戦に関してもそうだ。
プロ連盟は現在11のカテゴリーでリーグ戦が形成されているが、特別昇級リーグに参加する権利を得れば、最短4年で鳳凰位に挑戦することが可能である。

女流に関してはもっと早い。
最短2年で女流桜花のAリーグに昇級することが出来、3年でプロ連盟の女流プロの頂点に立つことが出来るのだ。

来期から、女流桜花Aリーグ、鳳凰位戦A1リーグ、A2リーグの全ての対局が『日本プロ麻雀連盟チャンネル』内で放送されることが決定している。
また、各種タイトル戦の決勝戦の放送も決定している。

つまり、今まではプロ同士での戦いによる結果のみで争っていたプロの世界が、これからは結果だけでなく視聴者の皆様の目で判断される時代に突入したということだ。

それはどういったことなのか?
プロ連盟は、新たなスターを発掘したいと考えているということなのだ。
もちろん、今プロとして活躍している人材がダメだと言っているのではない。新たな風を受け入れ、その力によって更なる活性化を求めているのだ。

プロテスト実行委員会を率いる前原雄大プロが毎回冒頭で話す言葉がある。

「新陳代謝のない世界は必ず滅びる」

私も正しくそう思う。
新たな人材を受け入れ、より多くのチャンスを提供し、そのチャンスを掴み取った者たちによる風の入れ替え、つまりは新陳代謝を起こし続けることによってプロ連盟が、業界全体が活性化し続けると思うのだ。

そういった意味では、プロ連盟は恵まれた団体であるとつくづく思う。
それは何故なら、『チャンスをもらえる団体』であるからだ。

そのチャンスを生かすも殺すも自分次第。チャンスを掴む可能性のある人材は、チャンスを掴むためにアクションを起こし続ける人材だということだ。

何度でも語ろう。
プロ連盟はチャンスを与え続ける組織である。
チャンスを掴んだ人間が生き残り、チャンスを掴むことが出来なかった人間が去る。

勝負の世界で生きるということはそういうことだ。
決して勝ち負けだけの話なのではない。

アクションを起こすのか、起こさないのか。
失敗してもまた立ち上がるのか、諦めるのか。

全ては自分の意思の元に決める事柄であることは間違いない。

プロテストを受験すること。それはきっかけに過ぎない。
受験しなければ未来は開かないし、合格したとしても、歩みを止めてしまえばやらないのと同じ。

しかしプロ連盟には、多くのチャンスが転がっている。
それを手にしようとするかしないかは、皆さん次第。

チャンスを自分の手元に引き寄せたいと考えているあなた、是非挑戦して欲しいと私は願っている。
詳細については昨年度の大庭プロのコラムをご覧下さい。

第31期後期プロテスト詳細はこちら

プロ雀士コラム/「プロテストを受験する若者たちへ」 望月雅継

人は平等にチャンスがやってくる。
しかし、そのチャンスをモノにすることが出来るかどうかは…自分自身だ。
19歳の初秋、私はプロ連盟の門を叩いた。
結果は残念ながら不合格。それでもプロになりたい気持ちが強かった私は、研修生として1年間勉強を重ねた後、晴れてプロ連盟の一員となることが出来た。
そこに至る経緯に関しては以前のコラムにも記したのでそちらをご覧頂くとして…。
あれから約20年、私は無我夢中で走り続けてきた。
全力で走り続けた故に、失ったものは計り知れない。
しかし、チャンスを掴もうともがき続けた事で、得たものも限りなく多いのだ。
あの頃の私に、今のような時代が想像出来ただろうか?
答えは否だ。
頭に思い描く時代の移り変わりのスピードより、圧倒的に実際のスピードの方が速い。
学生時代の私の楽しみといえば、『近代麻雀』を隅から隅まで読み尽くすこと。
当時、別冊、オリジナル、ゴールドと3種類の近代麻雀を読むことだけが、麻雀界との関わりだったように思う。
「麻雀プロなんて、雑誌の中の存在さ。」
そう思っていたのも事実。
しかし、強烈な憧れを抱いていたこともまた、事実だ。
そんな折、その『近代麻雀』の記事の片隅で見つけた【麻雀プロ募集】の記事。
近代麻雀を何度も何度も繰り返し読んでいたからこそ気がついたとも言えるような、今のプロ連盟の隆盛とは全くかけ離れた小さな記事だっただけに、今思い返すと何故プロ連盟を受験したのかさえ不思議に感じてしまう。
兎に角、縁あってお世話になることになったプロ連盟。
しかし、麻雀プロになったとはいえ、私にとっての麻雀プロはまだまだ遠い存在だった。
当時私が所属していたのは中部本部。
リーグ戦の度に名古屋に向かい対局をしていたものの、遠く離れた東京で行われている鳳凰位戦プロリーグや各種タイトル戦など全くの無縁。
唯一の楽しみは、当時発行されていた『プロ麻雀』でのプロ連盟に関する記事を読むことくらい。
プロになってから数年は、今では考えられないような状況でプロ活動をしていたのだ。
あの頃の自分を振り返ってみると、本当に若かったなと思う。
大学在籍中にプロテストを受けたということもあり、世の中もプロ業界も全くと言っていいくらいわかっていなかった。
それだけではない。
世の中に対し斜に構えていたこともあってか、周りの大人の言うことにさえ、素直に耳を傾けていなかった気がする。
「30歳までは夢を追いかけてもいいんだよ。」
なんて言われても、
「夢ってなんだよ…。叶うわけないだろ…。」
とか、
「今頑張っておけば、きっと将来役に立つから!」
なんて言われた日には、
「今やるのが面倒くさいんだろ…。」
といった始末。
麻雀プロになったとはいえ、何をやれば強くなるのか全くわからなかった。
強くなったところで、どうやって活動していいのかすらわからなかったのだから。
それでも、親の反対を押し切り飛び込んだ世界だっただけに逃げることは許されなかった。
いや、許されないというよりは、ほんの小さな自分のプライドが、周りの大人たちや世間に対する反骨心がそうさせただけなのかもしれない。
そんな事を考えながら始めたプロ活動。
周りのアドバイスすら、聞き入れる耳さえ持ち合わせていなかったはずだ。
それくらい私は小さく未熟な男だった。
自分で見たもの、感じたものだけしか信じることが出来なかったのだから。
それは時代がそうさせたのかもしれない。
地方在住というコンプレックスがそうさせたのかもしれない。
とにかく、情報がまるでない中で歩みはじめた私の第一歩は、今考えるだけで恥ずかしく、そして陳腐で幼い思考の塊だったのだ。
しかし今は時代が違う。
世の中は情報に溢れ、インターネットやSNS等の発達による伝達スピードの速さから、麻雀界における地方格差など全く感じることのない素晴らしい時代に突入した。
麻雀の知識や技術についてもそう。
雑誌や戦術書を読むことからしか学ぶことが出来なかった時代から、今は実際にトッププロの対局を目にすることにより、成長のスピードが上がり、より効率的に成長を遂げることが出来るようになったのだ。
時代が進むことにより、麻雀界の、プロ業界の成熟度が格段にアップしたことは間違いのない事実なのである。
話が大幅に脱線して申し訳ない。
今話した内容は、麻雀プロを志す過程と、麻雀の技術向上についての進歩の話である。
これらは、プロ連盟だけではなくどの団体に対しても言えることであり、麻雀プロを志す若者に対して、より多くの選択肢を与えることとなった重要な事柄と言い換えることも出来る。
つまりは、麻雀プロになることだけが全てではないとも言えるし、プロ連盟以外の団体を受験することの善し悪しに関しても、プロ志望の皆様の視点で選ぶことが出来る時代になってきたと言えるだろう。
何を求め、何を選択するかが、周りのファンの方々によりクリアに見えて来ているということだ。
多種多様化する選択肢は、何になりたいか、どうしたいか、その人の考え方や意思によって選択する時代に突入してきたとも言える。
プロ連盟を受験するメリットを、入会してからのメリットを伝えることにより、より多くの皆様にプロ連盟の門を叩いて欲しいと願っている。
プロ連盟の中で活動していて、一番のメリットだと感じることはズバリ【チャンスの多さ】だ。
昔の自分と比較して、正直今の自分が今の若手に嫉妬するくらいだと言ったら分かりやすいのかもしれない。
映像時代に突入した今、自分を売り出すのに一番手っ取り早い方法はメディアに出ることだろう。
私が若手の頃は、映像に出ることなど夢のまた夢だった。
『近代麻雀』に出ることすら考えられなかったし、『プロ麻雀』や『連盟新聞』の片隅に名前が掲載されるだけでも本当に嬉しかった。
しかし今は違う。
ある一定の基準を満たせば、プロ連盟が参加している麻雀ゲーム『ロン2』に麻雀プロとして参加することが出来る。
さらには、こちらも基準さえ満たせば、プロ連盟が運営している『日本プロ麻雀連盟チャンネル』内の番組に選手として出場することが出来るのだ。
考えて欲しい。
これらは全て、プロ連盟が麻雀番組を放送するスタジオを所有しているからこそ出来ることであり、ロン2と協力体制があるからこそ出来ることなのである。
このような時代になったことは本当に嬉しいことである。
自分たちが麻雀ゲームに出るなんて考えもしなかった。
一部のゲームに麻雀プロが出演していたし、そのゲームを実際にプレイしたりもした。
しかし、それは十数人の話。希望して基準を満たせばゲーム内に参加できるなんて考えもしなかった。
映像対局に出演できるなど絶対にありえないと思っていた。
私が初めて映像対局に出演させてもらったのは8年前。鳳凰位を獲得してようやく初めて掴んだチャンスだった。
それが今は違う。
最速ならプロ入り後たった数ヶ月で、ファンの皆様に自分をアピールするチャンスを掴むことが出来るのだから、本当に羨ましく感じるのだ。
私が地方だけで活動していた頃、タイトル獲得など夢のまた夢だった。
しかし、今は色々な予選が各地で開催されている。トーナメントの大会であればプロ入り後1年でのタイトル獲得も夢ではない。
リーグ戦に関してもそうだ。
プロ連盟は現在11のカテゴリーでリーグ戦が形成されているが、特別昇級リーグに参加する権利を得れば、最短4年で鳳凰位に挑戦することが可能である。
女流に関してはもっと早い。
最短2年で女流桜花のAリーグに昇級することが出来、3年でプロ連盟の女流プロの頂点に立つことが出来るのだ。
来期から、女流桜花Aリーグ、鳳凰位戦A1リーグ、A2リーグの全ての対局が『日本プロ麻雀連盟チャンネル』内で放送されることが決定している。
また、各種タイトル戦の決勝戦の放送も決定している。
つまり、今まではプロ同士での戦いによる結果のみで争っていたプロの世界が、これからは結果だけでなく視聴者の皆様の目で判断される時代に突入したということだ。
それはどういったことなのか?
プロ連盟は、新たなスターを発掘したいと考えているということなのだ。
もちろん、今プロとして活躍している人材がダメだと言っているのではない。新たな風を受け入れ、その力によって更なる活性化を求めているのだ。
プロテスト実行委員会を率いる前原雄大プロが毎回冒頭で話す言葉がある。
「新陳代謝のない世界は必ず滅びる」
私も正しくそう思う。
新たな人材を受け入れ、より多くのチャンスを提供し、そのチャンスを掴み取った者たちによる風の入れ替え、つまりは新陳代謝を起こし続けることによってプロ連盟が、業界全体が活性化し続けると思うのだ。
そういった意味では、プロ連盟は恵まれた団体であるとつくづく思う。
それは何故なら、『チャンスをもらえる団体』であるからだ。
そのチャンスを生かすも殺すも自分次第。チャンスを掴む可能性のある人材は、チャンスを掴むためにアクションを起こし続ける人材だということだ。
何度でも語ろう。
プロ連盟はチャンスを与え続ける組織である。
チャンスを掴んだ人間が生き残り、チャンスを掴むことが出来なかった人間が去る。
勝負の世界で生きるということはそういうことだ。
決して勝ち負けだけの話なのではない。
アクションを起こすのか、起こさないのか。
失敗してもまた立ち上がるのか、諦めるのか。
全ては自分の意思の元に決める事柄であることは間違いない。
プロテストを受験すること。それはきっかけに過ぎない。
受験しなければ未来は開かないし、合格したとしても、歩みを止めてしまえばやらないのと同じ。
しかしプロ連盟には、多くのチャンスが転がっている。
それを手にしようとするかしないかは、皆さん次第。
チャンスを自分の手元に引き寄せたいと考えているあなた、是非挑戦して欲しいと私は願っている。
詳細については昨年度の大庭プロのコラムをご覧下さい。
第31期後期プロテスト詳細はこちら

第13期関西太閤位決定戦

名前 中田 横山 藤川 花岡
1回戦 持ち点 △ 38.6 20.8 △ 33.3 51.1
順位点 △ 8.0 4.0 △ 4.0 8.0
1回戦計 △ 46.6 24.8 △ 37.3 59.1
2回戦 持ち点 8.7 △ 7.0 1.3 △ 3.0
順位点 8.0 △ 8.0 4.0 △ 4.0
2回戦計 16.7 △ 15.0 5.3 △ 7.0
小計 △ 29.9 9.8 △ 32.0 52.1
3回戦 持ち点 18.8 20.8 △ 19.4 △ 20.2
順位点 4.0 8.0 △ 4.0 △ 8.0
3回戦計 22.8 28.8 △ 23.4 △ 28.2
小計 △ 7.1 38.6 △ 55.4 23.9
4回戦 持ち点 7.6 24.8 △ 13.2 △ 19.2
順位点 4.0 8.0 △ 4.0 △ 8.0
4回戦計 11.6 32.8 △ 17.2 △ 27.2
小計 4.5 71.4 △ 72.6 △ 3.3
5回戦 持ち点 8.9 5.8 △ 15.2 0.5
順位点 8.0 3.0 △ 12.0 1.0
5回戦計 16.9 8.8 △ 27.2 1.5
小計 21.4 80.2 △ 99.8 △ 1.8
6回戦 持ち点 13.3 10.2 △ 9.6 △ 13.9
順位点 8.0 4.0 △ 4.0 △ 8.0
6回戦計 21.3 14.2 △ 13.6 △ 21.9
合計 42.7 94.4 △ 113.4 △ 23.7
名前 中田 横山 藤川 花岡
1日目 合計 42.7 94.4 △ 113.4 △ 23.7
7回戦 持ち点 △ 7.0 △ 0.2 △ 1.2 8.4
順位点 △ 8.0 △ 1.0 △ 3.0 12.0
7回戦計 △ 15.0 △ 1.2 △ 4.2 20.4
小計 27.7 93.2 △ 117.6 △ 3.3
8回戦 持ち点 0.7 11.3 △ 25.8 13.8
順位点 1.0 3.0 △ 12.0 8.0
2回戦計 1.7 14.3 △ 37.8 21.8
小計 29.4 107.5 △ 155.4 18.5
9回戦 持ち点 △ 11.3 2.2 23.9 △ 15.8
順位点 △ 4.0 4.0 8.0 △ 8.0
3回戦計 △ 15.3 6.2 31.9 △ 23.8
小計 14.1 113.7 △ 123.5 △ 5.3
10回戦 持ち点 43.1 2.1 △ 24.1 △ 21.1
順位点 8.0 4.0 △ 8.0 △ 4.0
4回戦計 51.1 6.1 △ 32.1 △ 25.1
小計 65.2 119.8 △ 155.6 △ 30.4
11回戦 持ち点 28.1 △ 5.7 △ 6.8 △ 15.6
順位点 12.0 △ 1.0 △ 3.0 △ 8.0
5回戦計 40.1 △ 6.7 △ 9.8 △ 23.6
小計 105.3 113.1 △ 165.4 △ 54.0
12回戦 持ち点 4.5 6.4 △ 7.5 △ 4.4
順位点 4.0 8.0 △ 8.0 △ 4.0
6回戦計 8.5 14.4 △ 15.5 △ 8.4
合計 113.8 127.5 △ 180.9 △ 62.4


関西プロリーグ 成績表/第13期関西太閤位決定戦

名前 中田 横山 藤川 花岡
1回戦 持ち点 △ 38.6 20.8 △ 33.3 51.1
順位点 △ 8.0 4.0 △ 4.0 8.0
1回戦計 △ 46.6 24.8 △ 37.3 59.1
2回戦 持ち点 8.7 △ 7.0 1.3 △ 3.0
順位点 8.0 △ 8.0 4.0 △ 4.0
2回戦計 16.7 △ 15.0 5.3 △ 7.0
小計 △ 29.9 9.8 △ 32.0 52.1
3回戦 持ち点 18.8 20.8 △ 19.4 △ 20.2
順位点 4.0 8.0 △ 4.0 △ 8.0
3回戦計 22.8 28.8 △ 23.4 △ 28.2
小計 △ 7.1 38.6 △ 55.4 23.9
4回戦 持ち点 7.6 24.8 △ 13.2 △ 19.2
順位点 4.0 8.0 △ 4.0 △ 8.0
4回戦計 11.6 32.8 △ 17.2 △ 27.2
小計 4.5 71.4 △ 72.6 △ 3.3
5回戦 持ち点 8.9 5.8 △ 15.2 0.5
順位点 8.0 3.0 △ 12.0 1.0
5回戦計 16.9 8.8 △ 27.2 1.5
小計 21.4 80.2 △ 99.8 △ 1.8
6回戦 持ち点 13.3 10.2 △ 9.6 △ 13.9
順位点 8.0 4.0 △ 4.0 △ 8.0
6回戦計 21.3 14.2 △ 13.6 △ 21.9
合計 42.7 94.4 △ 113.4 △ 23.7
名前 中田 横山 藤川 花岡
1日目 合計 42.7 94.4 △ 113.4 △ 23.7
7回戦 持ち点 △ 7.0 △ 0.2 △ 1.2 8.4
順位点 △ 8.0 △ 1.0 △ 3.0 12.0
7回戦計 △ 15.0 △ 1.2 △ 4.2 20.4
小計 27.7 93.2 △ 117.6 △ 3.3
8回戦 持ち点 0.7 11.3 △ 25.8 13.8
順位点 1.0 3.0 △ 12.0 8.0
2回戦計 1.7 14.3 △ 37.8 21.8
小計 29.4 107.5 △ 155.4 18.5
9回戦 持ち点 △ 11.3 2.2 23.9 △ 15.8
順位点 △ 4.0 4.0 8.0 △ 8.0
3回戦計 △ 15.3 6.2 31.9 △ 23.8
小計 14.1 113.7 △ 123.5 △ 5.3
10回戦 持ち点 43.1 2.1 △ 24.1 △ 21.1
順位点 8.0 4.0 △ 8.0 △ 4.0
4回戦計 51.1 6.1 △ 32.1 △ 25.1
小計 65.2 119.8 △ 155.6 △ 30.4
11回戦 持ち点 28.1 △ 5.7 △ 6.8 △ 15.6
順位点 12.0 △ 1.0 △ 3.0 △ 8.0
5回戦計 40.1 △ 6.7 △ 9.8 △ 23.6
小計 105.3 113.1 △ 165.4 △ 54.0
12回戦 持ち点 4.5 6.4 △ 7.5 △ 4.4
順位点 4.0 8.0 △ 8.0 △ 4.0
6回戦計 8.5 14.4 △ 15.5 △ 8.4
合計 113.8 127.5 △ 180.9 △ 62.4


第11期北陸リーグ 決勝レポート

平成27年1月18日、第11期北陸リーグの総決算として準決勝~決勝戦が金沢にて開催された。
今期の北陸リーグは通過者8名の上位3位までに対してそれぞれ30P、20P、10Pがアドバンテージとして付与され、準決勝3回戦の対局。上位の4名までがポイントを持ち越して決勝を2回戦行うという仕組み。そのため、リーグ戦終盤でも予選上位陣のポイント争いは白熱したものであったし、準決勝におけるポイント差の有る立ち回りにもそれぞれの個性が見て取れ、観戦する者を飽きさせない盛り上がりを見せたのではないだろうか。

決勝進出者は以下の4名
平澤さん(53.7P)、光岡さん(39.7P)、窪田さん(29.2P)、木下さん(18.7P)
2期続けてオールアマによる決勝戦。光岡さんは9,10期に続いて3連覇という偉業に向かっての視界良好。
前期惜しくも優勝を逃した窪田さんも、雪辱を期しての決勝進出となり、北陸のアマチュアのレベルの高さとプロの不甲斐なさを内在する、ドラマ性充分な組み合わせである。

縦長の様相を呈してはるが、最下位からでもトップラスで逆転が可能。逆に平澤さんは緒戦を奪取できれば優勝の確率は一気に跳ね上がる。
各々が条件を再確認し、決勝戦の火蓋は切って落とされた。

1回戦 起家 木下さん-平澤さん-窪田さん-光岡さん

先制リーチは4巡目の窪田さん

東1局ドラ一索
五万五万五万一筒二筒三筒四筒五筒六筒八筒九筒北北

ツモれば開局早々総合トップに並べるリーチ。観戦する側から見ても、決勝2回戦の方向性を決めかねない窪田さんのリーチだったが、この時点で⑦は全て河と他者の手の内。
これを跳ね返したのが起家の木下さん

二万二万八万八万八万一索三索五索六索七索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ二索

最終形を間違えず2,000オール。
優勝の目は十分あるとはいえ、木下さんはほぼ連勝が条件。その気迫が奏功した先制の一撃

しかしながら、決勝に掛ける想いの強さは他の面々も決して劣っていない。東場は他の3者も確実にアガリをモノにする一進一退の攻防

東2局1本場ドラ八万
三万四万五万六万七万八万四筒五筒五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒 5,800は6,100

平澤さんが索子のターツ払いからの最高形にて、安目ながら木下さんを討ち取る。

東2局2本場ドラ四筒
九万九万一索二索三索七索八索  ポン白白白  チー三万 左向き四万 上向き五万 上向き  ロン九索 1,000は1,600

光岡さんが平澤さんを走らせない。

東4局ドラ六筒
五万六万七万八万八万四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ三筒

窪田さんも他者に追いつく1,300-2,600

安目の決着が多い展開だったが、南場に入って勝負は大きく動く。
南1局、発ポンから仕掛ける窪田さんとリーチで被せる光岡さんの争いに対し、静かに前に出ていた木下さんが徐ろに手を開く。

南1局ドラ四索
四万五万四索四索四索六索七索八索三筒三筒  チー五筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き

ドラ暗刻の11,600。振り込んだ光岡さんは3連覇に暗雲か。
木下さんは準決勝~決勝と、手役・打点を伴うアガリをキチンと作り、仕上げていたように感じられる。競技麻雀の経験は浅いが、しっかりと腰の入った麻雀を打つ方である。

これで1回戦の趨勢は決したかに見えたが、これに待ったをかけたのが総合トップの平澤さん。
次局、勢いに乗る木下さんの親リーをダブ南のポンで上手く捌き、次の親で本手をツモりあげてトップを奪い返す。

南2局ドラ二万
三万四万五万七万七万三索四索五索五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ ツモ四筒 2,600オール

平澤さんは手作りも勿論だが、綺麗な手を丁寧に仕上げていた。勝負手というよりは、「ここでアガリが欲しい」場面をしっかりと制しており、態勢の良さと雀風が噛み合った強さをこの日は遺憾なく発揮していたと思う。

平澤さん、木下さん。更なる加点を狙う二者に対しては、王者の意地か、光岡さんが待ったをかける。

南2局1本場ドラ一索
二万三万四万一索一索一筒二筒三筒八筒八筒  暗カン牌の背六筒 上向き六筒 上向き牌の背  リーチ  ツモ八筒

ドラの無い手牌からターツを落として強引にドラを重ね、それでいてアガリ逃しの無い選択で満貫を引きアガる。

だが、二の矢を放つ事は出来ず反撃もここまで。結局として、1回戦は平澤さん、木下さんが浮き、窪田さん、光岡さんが沈む決着となった。

1回戦スコア
平澤さん(+20.0P)、木下さん(+14.7P)、窪田さん(△14.6P)、光岡さん(△21.1P)

総合スコア
平澤さん(+73.7P)、木下さん(+33.4P)、光岡さん(+18.6P)、窪田さん(+14.6P)

平澤さんが自身のトップ&他者の並びも理想的な展開となり、最終戦を前に優勝を大きくその手に引き寄せた。他の3者はある意味わかりやすい。「平澤さんを沈めて大トップ条件」
この半年間の総決算として、各人の思惑を乗せて、決勝最終戦はスタートされた。

2回戦 起家 木下さん-窪田さん-光岡さん-平澤さん

東1局ドラ三筒
無理をする必要の無い平澤さんに対し、他の3名が打点を付けて手を争う。
満貫級の意地をぶつけ合い、反撃の1番手となったのは1回戦なかなか手をモノに出来なかった窪田さん

三万四万六万七万八万八万八万白白白  ポン中中中  ツモ五万

自身のトップは最低条件であり「平澤さんを沈める」というノルマもある以上、このツモは大きい

そして場が俄にヒートアップしたのが東2局1本場。本手同士が火花を散らしてせめぎ合う。

東2局1本場ドラ中

木下さん 二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒七筒七筒七筒発発
窪田さん 三万四万五万一筒  ポン東東東  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン中中中

一筒を掴んだ木下さん。痛恨の、そして窪田さんにとっては先程の満貫と合わせて、一気に詰め寄る18,000
60P弱という大差のあったこの半荘。たった2局にして独走状態が崩れ去った。

その後も一気呵成の窪田さん。1回戦目と打って変わって仕掛けを多用して攻めにかかるが他者の警戒が強く、流局を重ねつつ、だがじわりと点棒を増やしてゆく。
4本場まで親権を維持するも、平澤さんの軽い和了が出てようやく親流れ。この時点で二人の点差は満貫直撃で逆転する程度まで縮まっていた。

窪田さんは、手役や仕掛け、攻守においてバランスが良く、失策も無く当たり前の手を当たり前に仕上げる。「名人に名手無し」。アマチュアながら北陸においては上位の常連であり、前期に続き今期もその存在感を見せつけていたように感じられる。

その後、木下さん、光岡さんも意地を見せつつも親を維持できず、窪田さんは南場の親で再度点数を詰めにかかる。

南2局ドラ三索
六万七万八万三索四索六索七索八索七筒八筒九筒南南  リーチ  ツモ五索 2,000オール

順位点を含め、二人の点差は7P。もう一度の2,000オールで大逆転というドラマが現実味を帯びてきた。
そして1本場、窪田さんがついにアガれば逆転のリーチを打つ

五万五万五万七万一索二索三索一筒一筒一筒四筒五筒六筒  リーチ

しかし、満を持してと言うべきか。ドラマの引き立て役に甘んじるつもりはない平澤さんが、点数こそ小さいが、大きな2回の上りで勝負所の2局を制した。

南2局1本場ドラ五筒
二万三万四万七万七万四索六索一筒二筒二筒三筒三筒四筒  ツモ五索

南3局ドラ九索
五万六万三索四索五索六筒六筒八筒八筒八筒  チー二索 左向き三索 上向き四索 上向き  ロン四万

僅かながらの加点も地味に大きく、肉薄した点差もオーラスにおける逆転条件は跳満条件にまで広がっていた。
最終局、窪田さんは七対ドラ2に最後の望みを賭けるも叶わず。最後は平澤さんが静かに牌を伏せて決着した。

仮定の話となるが、前述のアガリがなければ、窪田さんは立直ツモ七対で条件を満たしていただけに、ドラに固執すること無く辿りつけていたのかもしれない。それだけに、平澤さんの最後の2度の捌きは大きく、地力と意地の相俟った和了として見る者を嘆息させるに充分だったように思う。

初優勝の平澤さん。出来や展開に恵まれたと謙遜していましたが、北陸リーグの優勝者として何ら恥じることのない雀力を発揮していたと思います。本当におめでとうございます。
3連覇ならずの光岡さん、前期に続いての準優勝の窪田さん、決勝初参戦の木下さんも来期こその思いも強いかと思います。リベンジの機会を得るために頑張って下さい。
そして私を含めてのプロの面々は、一層の稽古にて来期の奮起を目指さなければです。アマチュアのレベルが高いからこそ、私達の研鑽が一層求められるのではないでしょうか。

最後になりますが、半年間ではありますが、拙い観戦記にお付き合い戴き有難うございます。またいつかお目にかかる事があれば、宜しくお願い致します。

北陸リーグ レポート/第11期北陸リーグ 決勝レポート

平成27年1月18日、第11期北陸リーグの総決算として準決勝~決勝戦が金沢にて開催された。
今期の北陸リーグは通過者8名の上位3位までに対してそれぞれ30P、20P、10Pがアドバンテージとして付与され、準決勝3回戦の対局。上位の4名までがポイントを持ち越して決勝を2回戦行うという仕組み。そのため、リーグ戦終盤でも予選上位陣のポイント争いは白熱したものであったし、準決勝におけるポイント差の有る立ち回りにもそれぞれの個性が見て取れ、観戦する者を飽きさせない盛り上がりを見せたのではないだろうか。
決勝進出者は以下の4名
平澤さん(53.7P)、光岡さん(39.7P)、窪田さん(29.2P)、木下さん(18.7P)
2期続けてオールアマによる決勝戦。光岡さんは9,10期に続いて3連覇という偉業に向かっての視界良好。
前期惜しくも優勝を逃した窪田さんも、雪辱を期しての決勝進出となり、北陸のアマチュアのレベルの高さとプロの不甲斐なさを内在する、ドラマ性充分な組み合わせである。
縦長の様相を呈してはるが、最下位からでもトップラスで逆転が可能。逆に平澤さんは緒戦を奪取できれば優勝の確率は一気に跳ね上がる。
各々が条件を再確認し、決勝戦の火蓋は切って落とされた。
1回戦 起家 木下さん-平澤さん-窪田さん-光岡さん
先制リーチは4巡目の窪田さん
東1局ドラ一索
五万五万五万一筒二筒三筒四筒五筒六筒八筒九筒北北
ツモれば開局早々総合トップに並べるリーチ。観戦する側から見ても、決勝2回戦の方向性を決めかねない窪田さんのリーチだったが、この時点で⑦は全て河と他者の手の内。
これを跳ね返したのが起家の木下さん
二万二万八万八万八万一索三索五索六索七索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ二索
最終形を間違えず2,000オール。
優勝の目は十分あるとはいえ、木下さんはほぼ連勝が条件。その気迫が奏功した先制の一撃
しかしながら、決勝に掛ける想いの強さは他の面々も決して劣っていない。東場は他の3者も確実にアガリをモノにする一進一退の攻防
東2局1本場ドラ八万
三万四万五万六万七万八万四筒五筒五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン九筒 5,800は6,100
平澤さんが索子のターツ払いからの最高形にて、安目ながら木下さんを討ち取る。
東2局2本場ドラ四筒
九万九万一索二索三索七索八索  ポン白白白  チー三万 左向き四万 上向き五万 上向き  ロン九索 1,000は1,600
光岡さんが平澤さんを走らせない。
東4局ドラ六筒
五万六万七万八万八万四筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ三筒
窪田さんも他者に追いつく1,300-2,600
安目の決着が多い展開だったが、南場に入って勝負は大きく動く。
南1局、発ポンから仕掛ける窪田さんとリーチで被せる光岡さんの争いに対し、静かに前に出ていた木下さんが徐ろに手を開く。
南1局ドラ四索
四万五万四索四索四索六索七索八索三筒三筒  チー五筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き
ドラ暗刻の11,600。振り込んだ光岡さんは3連覇に暗雲か。
木下さんは準決勝~決勝と、手役・打点を伴うアガリをキチンと作り、仕上げていたように感じられる。競技麻雀の経験は浅いが、しっかりと腰の入った麻雀を打つ方である。
これで1回戦の趨勢は決したかに見えたが、これに待ったをかけたのが総合トップの平澤さん。
次局、勢いに乗る木下さんの親リーをダブ南のポンで上手く捌き、次の親で本手をツモりあげてトップを奪い返す。
南2局ドラ二万
三万四万五万七万七万三索四索五索五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ ツモ四筒 2,600オール
平澤さんは手作りも勿論だが、綺麗な手を丁寧に仕上げていた。勝負手というよりは、「ここでアガリが欲しい」場面をしっかりと制しており、態勢の良さと雀風が噛み合った強さをこの日は遺憾なく発揮していたと思う。
平澤さん、木下さん。更なる加点を狙う二者に対しては、王者の意地か、光岡さんが待ったをかける。
南2局1本場ドラ一索
二万三万四万一索一索一筒二筒三筒八筒八筒  暗カン牌の背六筒 上向き六筒 上向き牌の背  リーチ  ツモ八筒
ドラの無い手牌からターツを落として強引にドラを重ね、それでいてアガリ逃しの無い選択で満貫を引きアガる。
だが、二の矢を放つ事は出来ず反撃もここまで。結局として、1回戦は平澤さん、木下さんが浮き、窪田さん、光岡さんが沈む決着となった。
1回戦スコア
平澤さん(+20.0P)、木下さん(+14.7P)、窪田さん(△14.6P)、光岡さん(△21.1P)
総合スコア
平澤さん(+73.7P)、木下さん(+33.4P)、光岡さん(+18.6P)、窪田さん(+14.6P)
平澤さんが自身のトップ&他者の並びも理想的な展開となり、最終戦を前に優勝を大きくその手に引き寄せた。他の3者はある意味わかりやすい。「平澤さんを沈めて大トップ条件」
この半年間の総決算として、各人の思惑を乗せて、決勝最終戦はスタートされた。
2回戦 起家 木下さん-窪田さん-光岡さん-平澤さん
東1局ドラ三筒
無理をする必要の無い平澤さんに対し、他の3名が打点を付けて手を争う。
満貫級の意地をぶつけ合い、反撃の1番手となったのは1回戦なかなか手をモノに出来なかった窪田さん
三万四万六万七万八万八万八万白白白  ポン中中中  ツモ五万
自身のトップは最低条件であり「平澤さんを沈める」というノルマもある以上、このツモは大きい
そして場が俄にヒートアップしたのが東2局1本場。本手同士が火花を散らしてせめぎ合う。
東2局1本場ドラ中
木下さん 二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒七筒七筒七筒発発
窪田さん 三万四万五万一筒  ポン東東東  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン中中中
一筒を掴んだ木下さん。痛恨の、そして窪田さんにとっては先程の満貫と合わせて、一気に詰め寄る18,000
60P弱という大差のあったこの半荘。たった2局にして独走状態が崩れ去った。
その後も一気呵成の窪田さん。1回戦目と打って変わって仕掛けを多用して攻めにかかるが他者の警戒が強く、流局を重ねつつ、だがじわりと点棒を増やしてゆく。
4本場まで親権を維持するも、平澤さんの軽い和了が出てようやく親流れ。この時点で二人の点差は満貫直撃で逆転する程度まで縮まっていた。
窪田さんは、手役や仕掛け、攻守においてバランスが良く、失策も無く当たり前の手を当たり前に仕上げる。「名人に名手無し」。アマチュアながら北陸においては上位の常連であり、前期に続き今期もその存在感を見せつけていたように感じられる。
その後、木下さん、光岡さんも意地を見せつつも親を維持できず、窪田さんは南場の親で再度点数を詰めにかかる。
南2局ドラ三索
六万七万八万三索四索六索七索八索七筒八筒九筒南南  リーチ  ツモ五索 2,000オール
順位点を含め、二人の点差は7P。もう一度の2,000オールで大逆転というドラマが現実味を帯びてきた。
そして1本場、窪田さんがついにアガれば逆転のリーチを打つ
五万五万五万七万一索二索三索一筒一筒一筒四筒五筒六筒  リーチ
しかし、満を持してと言うべきか。ドラマの引き立て役に甘んじるつもりはない平澤さんが、点数こそ小さいが、大きな2回の上りで勝負所の2局を制した。
南2局1本場ドラ五筒
二万三万四万七万七万四索六索一筒二筒二筒三筒三筒四筒  ツモ五索
南3局ドラ九索
五万六万三索四索五索六筒六筒八筒八筒八筒  チー二索 左向き三索 上向き四索 上向き  ロン四万
僅かながらの加点も地味に大きく、肉薄した点差もオーラスにおける逆転条件は跳満条件にまで広がっていた。
最終局、窪田さんは七対ドラ2に最後の望みを賭けるも叶わず。最後は平澤さんが静かに牌を伏せて決着した。
仮定の話となるが、前述のアガリがなければ、窪田さんは立直ツモ七対で条件を満たしていただけに、ドラに固執すること無く辿りつけていたのかもしれない。それだけに、平澤さんの最後の2度の捌きは大きく、地力と意地の相俟った和了として見る者を嘆息させるに充分だったように思う。
初優勝の平澤さん。出来や展開に恵まれたと謙遜していましたが、北陸リーグの優勝者として何ら恥じることのない雀力を発揮していたと思います。本当におめでとうございます。
3連覇ならずの光岡さん、前期に続いての準優勝の窪田さん、決勝初参戦の木下さんも来期こその思いも強いかと思います。リベンジの機会を得るために頑張って下さい。
そして私を含めてのプロの面々は、一層の稽古にて来期の奮起を目指さなければです。アマチュアのレベルが高いからこそ、私達の研鑽が一層求められるのではないでしょうか。
最後になりますが、半年間ではありますが、拙い観戦記にお付き合い戴き有難うございます。またいつかお目にかかる事があれば、宜しくお願い致します。

第11期 北陸リーグ 決勝戦成績表

順位 名前 プロ/ 一般 1節 2節 3節 4節 合計
1 光岡 大幸 一般 34.5 ▲ 10.8 45.5 103.8 173.0
2 志多木 健 一般 74.0 ▲ 6.7 105.4 ▲ 1.0 171.7
3 木下 玄基 一般 0.9 35.3 18.1 70.2 124.5
4 平澤 憲一 一般 ▲ 14.0 38.3 52.3 31.8 108.4
5 木戸 僚之 プロ 33.7 78.7 ▲ 52.8 21.7 81.3
6 栗野 健翔 一般 42.2 0.4 6.9 26.6 76.1
7 窪田 一彦 一般 ▲ 8.4 15.6 26.7 23.2 57.1
8 久保 智央 一般 24.8 ▲ 49.8 33.6 45.0 53.6
9 荒谷 誠 プロ 27.3 73.7 ▲ 43.8 ▲ 12.7 44.5
10 中西 正行 一般 15.5 7.3 26.6 ▲ 6.9 42.5
11 森田 繁基 一般 25.4 ▲ 13.9 42.4 ▲ 17.7 36.2
12 後藤 正博 プロ 42.4 ▲ 21.8 10.3 ▲ 21.9 9.0
13 小泉 陽平 一般 ▲ 6.5 ▲ 39.7 40.5 10.3 4.6
14 小川 洋輔 一般 9.9 3.2 ▲ 83.5 56.5 ▲ 13.9
15 浦田 豊人 プロ 26.7 ▲ 25.2 ▲ 33.2 ▲ 2.5 ▲ 34.2
16 北川 光 一般 ▲ 45.0 13.5 24.2 ▲ 34.5 ▲ 41.8
17 山川 眞一郎 一般 ▲ 18.6 32.1 ▲ 53.8 ▲ 16.2 ▲ 56.5
18 森田 有一 一般 ▲ 8.3 ▲ 37.6 ▲ 7.4 ▲ 3.9 ▲ 57.2
19 押川 憲一 一般 ▲ 24.5 ▲ 25.5 54.7 ▲ 65.3 ▲ 60.6
20 安城 るい プロ ▲ 82.1 ▲ 4.4 37.7 ▲ 29.4 ▲ 78.2
21 飯田 輝雄 一般 ▲ 40.8 ▲ 5.9 ▲ 12.4 ▲ 34.8 ▲ 93.9
22 吉田 葵 一般 ▲ 28.6 ▲ 9.0 ▲ 85.8 ▲ 3.0 ▲ 126.4
23 濱平 光朗 プロ ▲ 23.4 ▲ 55.8 ▲ 43.3 ▲ 43.7 ▲ 166.2
24 恵比須 均 一般 ▲ 60.1 5.0 ▲ 139.9 ▲ 95.6 ▲ 290.6

準決勝

順位 名前 プロ/ 一般 持越点 1回戦 2回戦 3回戦 合計
1 平澤 憲一 一般   16.6 4.4 32.7 53.7
2 光岡 大幸 一般 30 16.6 ▲ 16.7 9.8 39.7
3 窪田 一彦 一般   -7.4 14.7 21.9 29.2
4 木下 玄基 一般 10 28.1 ▲ 5.6 ▲ 13.8 18.7
5 志多木 健 一般 20 -26.1 30.7 ▲ 20.8 3.8
6 栗野 健翔 一般   5.4 7.7 ▲ 25.1 ▲ 12.0
7 木戸 僚之 プロ   ▲ 19.7 ▲ 21.7 6.2 ▲ 35.2
8 久保 智央 一般   ▲ 13.5 ▲ 13.3 ▲ 10.9 ▲ 37.7

決勝戦

順位 名前 プロ/ 一般 持越点 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計
1 平澤 憲一 一般 53.7 20.0 ▲ 5.4 68.3
2 窪田 一彦 一般 29.2 ▲ 14.6 41.8 56.4
3 光岡 大幸 一般 39.7 ▲ 21.1 5.5 24.1
4 木下 玄基 一般 18.7 14.7 ▲ 41.9 ▲ 8.5

北陸リーグ 成績表/第11期 北陸リーグ 決勝戦成績表

順位 名前 プロ/ 一般 1節 2節 3節 4節 合計
1 光岡 大幸 一般 34.5 ▲ 10.8 45.5 103.8 173.0
2 志多木 健 一般 74.0 ▲ 6.7 105.4 ▲ 1.0 171.7
3 木下 玄基 一般 0.9 35.3 18.1 70.2 124.5
4 平澤 憲一 一般 ▲ 14.0 38.3 52.3 31.8 108.4
5 木戸 僚之 プロ 33.7 78.7 ▲ 52.8 21.7 81.3
6 栗野 健翔 一般 42.2 0.4 6.9 26.6 76.1
7 窪田 一彦 一般 ▲ 8.4 15.6 26.7 23.2 57.1
8 久保 智央 一般 24.8 ▲ 49.8 33.6 45.0 53.6
9 荒谷 誠 プロ 27.3 73.7 ▲ 43.8 ▲ 12.7 44.5
10 中西 正行 一般 15.5 7.3 26.6 ▲ 6.9 42.5
11 森田 繁基 一般 25.4 ▲ 13.9 42.4 ▲ 17.7 36.2
12 後藤 正博 プロ 42.4 ▲ 21.8 10.3 ▲ 21.9 9.0
13 小泉 陽平 一般 ▲ 6.5 ▲ 39.7 40.5 10.3 4.6
14 小川 洋輔 一般 9.9 3.2 ▲ 83.5 56.5 ▲ 13.9
15 浦田 豊人 プロ 26.7 ▲ 25.2 ▲ 33.2 ▲ 2.5 ▲ 34.2
16 北川 光 一般 ▲ 45.0 13.5 24.2 ▲ 34.5 ▲ 41.8
17 山川 眞一郎 一般 ▲ 18.6 32.1 ▲ 53.8 ▲ 16.2 ▲ 56.5
18 森田 有一 一般 ▲ 8.3 ▲ 37.6 ▲ 7.4 ▲ 3.9 ▲ 57.2
19 押川 憲一 一般 ▲ 24.5 ▲ 25.5 54.7 ▲ 65.3 ▲ 60.6
20 安城 るい プロ ▲ 82.1 ▲ 4.4 37.7 ▲ 29.4 ▲ 78.2
21 飯田 輝雄 一般 ▲ 40.8 ▲ 5.9 ▲ 12.4 ▲ 34.8 ▲ 93.9
22 吉田 葵 一般 ▲ 28.6 ▲ 9.0 ▲ 85.8 ▲ 3.0 ▲ 126.4
23 濱平 光朗 プロ ▲ 23.4 ▲ 55.8 ▲ 43.3 ▲ 43.7 ▲ 166.2
24 恵比須 均 一般 ▲ 60.1 5.0 ▲ 139.9 ▲ 95.6 ▲ 290.6

準決勝

順位 名前 プロ/ 一般 持越点 1回戦 2回戦 3回戦 合計
1 平澤 憲一 一般   16.6 4.4 32.7 53.7
2 光岡 大幸 一般 30 16.6 ▲ 16.7 9.8 39.7
3 窪田 一彦 一般   -7.4 14.7 21.9 29.2
4 木下 玄基 一般 10 28.1 ▲ 5.6 ▲ 13.8 18.7
5 志多木 健 一般 20 -26.1 30.7 ▲ 20.8 3.8
6 栗野 健翔 一般   5.4 7.7 ▲ 25.1 ▲ 12.0
7 木戸 僚之 プロ   ▲ 19.7 ▲ 21.7 6.2 ▲ 35.2
8 久保 智央 一般   ▲ 13.5 ▲ 13.3 ▲ 10.9 ▲ 37.7

決勝戦

順位 名前 プロ/ 一般 持越点 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 合計
1 平澤 憲一 一般 53.7 20.0 ▲ 5.4 68.3
2 窪田 一彦 一般 29.2 ▲ 14.6 41.8 56.4
3 光岡 大幸 一般 39.7 ▲ 21.1 5.5 24.1
4 木下 玄基 一般 18.7 14.7 ▲ 41.9 ▲ 8.5

第31期A2リーグ最終節レポートC卓 山田 浩之

C卓の組み合わせは

5位滝沢 +66.6P
8位石渡 +41.0P
9位刀川 +24.8P
10位櫻井 +1.3P

昇級ボーダーは現状+154.0P降級ボーダーは▲126.6Pとなっている。
よほどのことがない限り降級はないだろう。

そしてD卓(1位2位3位4位)は来週行われるためボーダーに追いつくだけでは厳しい。
大トップを含めた4連勝が最低条件といったところか。

1回戦東3局

三万四万五万一索一索四索五索七索八索九索三筒四筒五筒  ドラ三索

カン三索からの待ち変えでリーチ。高めのドラをツモって3,000・6,000。
南1局

四万五万一索一索一索三索四索五索西西  ポン発発発  ドラ一索

すぐに三万をツモって4,000オール。
この2つの大きなアガリを決めた石渡の1人浮きのトップとなった。

2回戦南1局

ここまで手は入るもののなかなかアガリに結びつかなかった刀川にチャンス手。

一万二万三万三万四万五万五万六万七万三索五索七索七筒七筒  ドラ五万

ここから七索を切ってヤミテン。次巡二索を引きリーチ。
これをピンフ一通テンパイの滝沢からアガリ7,700。

南2局

二万二万三万四万五万二索三索四索四索五索二筒二筒七筒  ツモ二万  ドラ二万

7巡目、親の刀川の手牌。絶対にものにしたいこの手。
リーチかヤミテンか難しいが刀川は迷わずリーチ。すぐに六索をツモって6,000オール。

1本場、今度は滝沢の反撃。刀川の親リーチを受けるも、

三万五万六万七万二索四索五索六索三筒三筒五筒六筒七筒  ツモ三索  ドラ四万

三万を切りヤミテン。高めの七索をツモリ2,000・4,000。
相手は絶好調の親、そして自分はラス目ということをふまえた滝沢らしい冷静な判断。
今回は裏目となったが、ほとんど追っかけリーチを打ってきた自分には改めて考えさせられる1局だった。
だが反撃もここまで、刀川トップで2回戦は終了した。

3回戦は丁寧な手順でアガリを重ねた石渡のトップ。

4回戦東1局1本場

五万六万四索五索六索七索八索四筒五筒六筒七筒中中  ドラ五筒

五筒八索六索五万
中中八索 上向き六万 上向き

まずツモ五筒
三色の天秤にかける八索切りもある。ドラ2あるのでスピード重視の五万六万切りもあるだろう。
だが親の滝沢が選んだのは2シャンテン戻しの打中

瞬間スピードは落ちるが裏目が少なく打点アップも見込める。
そしてツモ六索。ここではスピードも意識した八索切り。結果は正解。

長引いたものの四万七万を引く前に三筒をツモリ4,000オール。
何が正解ということはないだろうが、一般の方や若手プロには是非参考にしてもらいたい。
このまま逃げ切った滝沢が1人浮きのトップでC卓の最終節は終了となった。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A2リーグ最終節レポートC卓 山田 浩之

C卓の組み合わせは
5位滝沢 +66.6P
8位石渡 +41.0P
9位刀川 +24.8P
10位櫻井 +1.3P
昇級ボーダーは現状+154.0P降級ボーダーは▲126.6Pとなっている。
よほどのことがない限り降級はないだろう。
そしてD卓(1位2位3位4位)は来週行われるためボーダーに追いつくだけでは厳しい。
大トップを含めた4連勝が最低条件といったところか。
1回戦東3局
三万四万五万一索一索四索五索七索八索九索三筒四筒五筒  ドラ三索
カン三索からの待ち変えでリーチ。高めのドラをツモって3,000・6,000。
南1局
四万五万一索一索一索三索四索五索西西  ポン発発発  ドラ一索
すぐに三万をツモって4,000オール。
この2つの大きなアガリを決めた石渡の1人浮きのトップとなった。
2回戦南1局
ここまで手は入るもののなかなかアガリに結びつかなかった刀川にチャンス手。
一万二万三万三万四万五万五万六万七万三索五索七索七筒七筒  ドラ五万
ここから七索を切ってヤミテン。次巡二索を引きリーチ。
これをピンフ一通テンパイの滝沢からアガリ7,700。
南2局
二万二万三万四万五万二索三索四索四索五索二筒二筒七筒  ツモ二万  ドラ二万
7巡目、親の刀川の手牌。絶対にものにしたいこの手。
リーチかヤミテンか難しいが刀川は迷わずリーチ。すぐに六索をツモって6,000オール。
1本場、今度は滝沢の反撃。刀川の親リーチを受けるも、
三万五万六万七万二索四索五索六索三筒三筒五筒六筒七筒  ツモ三索  ドラ四万
三万を切りヤミテン。高めの七索をツモリ2,000・4,000。
相手は絶好調の親、そして自分はラス目ということをふまえた滝沢らしい冷静な判断。
今回は裏目となったが、ほとんど追っかけリーチを打ってきた自分には改めて考えさせられる1局だった。
だが反撃もここまで、刀川トップで2回戦は終了した。
3回戦は丁寧な手順でアガリを重ねた石渡のトップ。
4回戦東1局1本場
五万六万四索五索六索七索八索四筒五筒六筒七筒中中  ドラ五筒
五筒八索六索五万
中中八索 上向き六万 上向き
まずツモ五筒
三色の天秤にかける八索切りもある。ドラ2あるのでスピード重視の五万六万切りもあるだろう。
だが親の滝沢が選んだのは2シャンテン戻しの打中
瞬間スピードは落ちるが裏目が少なく打点アップも見込める。
そしてツモ六索。ここではスピードも意識した八索切り。結果は正解。
長引いたものの四万七万を引く前に三筒をツモリ4,000オール。
何が正解ということはないだろうが、一般の方や若手プロには是非参考にしてもらいたい。
このまま逃げ切った滝沢が1人浮きのトップでC卓の最終節は終了となった。