第140回:第29期チャンピオンズリーグ優勝特別インタビュー 阿部 謙一  インタビュアー:高田 麻衣子

私は正直驚いた。

「もしも、チャンピオンズリーグで優勝したら、インタビュアーお願いしてもいいですか?前向き過ぎで、すいません。」

これは阿部プロから、チャンピオンズリーグのベスト28に勝ち上がった報告と共に届いたメッセージである。
彼とは同じリーグだった時に同卓して、対局後に少し言葉を交わした程度で、この時点では、あまりよく知らないくらいの間柄だった。
その後、私の職場の麻雀荘で再会してからは、時々リーグ戦などの結果を言い合ったり仕事の話をしたり。そんな中で、阿部プロからインタビューの依頼だ。

2016年1月23日。
第29期チャンピオンズリーグは、阿部謙一プロの優勝で幕を閉じた。

ーところで、阿部謙一プロとは、そもそもどういう人物なのだろうか?

私も皆さんと一緒に、このインタビューを通して彼の魅力を発見出来たらと思う。
今回インタビューを務めさせて頂く、25期生の”マイティ”こと高田麻衣子です。
拙い文章ではありますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

事前に聞いたキーワードとしては、
“阿部謙一プロ・28期生・現在D3リーグ。温厚そうな人”
これだけの情報を手にして、私は待ち合わせの場所へと向かった。

高田「お疲れ様です。優勝おめでとうございます!!今日は、よろしくお願いします。」

阿部「こちらこそよろしくお願いします。今日は遠い所まで、わざわざありがとうございます」

インタビューには阿部プロと交流の深い、桶本篤史プロと山口大和プロも同行してくれた。
そのお陰もあり、和やかな雰囲気でインタビューがスタート。

100

高田「さっそくですけど、阿部くんの日常のことから教えて下さい。」

阿部「普段は、ペンギンがマスコットのお店で働いています。」

高田「えっ、それって激安の殿堂??」

阿部「そうです」

高田「つまり、ド ・キ ーテですよね!?」

阿部「(笑)。そこで、店長をやってます。妻と子供と麻雀の為に頑張っています。」

高田「おぉー!!パパなんですか!?」

阿部「はい。男の子と女の子がいます。」

高田「へぇー!家でも優しそうなパパなんでしょうねー?」

阿部「いや、家では全然違います! 亭主関白ですよ。俺、結構厳しいですよ!」

山口「ええー!?」

高田「全然想像つかないですね!」

私の受けた印象では
“温厚でトゲがなく、謙虚で優しそうな人”
という感じなので、“厳しい”とか“亭主関白”だとか、怒っている姿なんて、全く想像が出来ない。
同様の理由で山口プロも驚いていた。
桶本「その分、外では凄く優しいんだよな(笑)」
とフォローする桶本プロは、阿部プロと同い年で、10代の頃からの親友だそうだ。会話の雰囲気などから、お互いの事をよく知り、信頼し合っている仲なのだろうという印象を受けた。

高田「そういえば放送の時に知ったんですけど、連盟の試験に3回落ちたって本当?」

阿部「いや、2回です、2回!!」

高田「あ、2回でしたか。でも、本当に諦めなくて良かったですね! ところで、対局の前とかに決まってしていることって何かありますか?」

阿部「対局の前は絶対にお参りに行ってます!!」

高田「お参りに行ってるプロがいるのは、聞いたことありますね。」

阿部「リーグ戦とかの前には、神社やお寺にお参りをしに行きます。チャンピオンズリーグの時も、勿論行きました。御守りも買ったし。お墓参りとかも絶対に行くし、しかも試合が終わったら後日、御礼もしに行きますよ。」

高田「御礼まで行くんですか! 律儀ですね!」

桶本「あの、優勝決まった瞬間どうだった? どう思った?」

阿部「やった俺ー!!って思ったよ!でも、初めての決勝で、しかも生放送だったから、緊張とかもあって態度には出せなかったけどね。」

桶本「俺、パソコンの前で最初から最後まで、ずっと生放送を見守ってたんだよ。優勝決まった時、ああー決まったな、すげーなって思って。安心感からか涙が出ちゃったよ。」

100

私も視聴していたが、確かに山田浩之プロの打ち回しは、見事としか言い様がなく、先輩方もツイッターなどで賞賛していた。
阿部プロの当たり牌を止めて、粘りながらもう一度テンパイに持ち込んだ場面などは、多くの視聴者の胸を熱くさせたことだろう。

阿部「ありがとう。そう言ってくれるの凄く嬉しいよ。それと、今回俺がニコ生に出るってなったら、中学時代の友達が、連盟チャンネルに入ってくれたんだ。これも凄く嬉しかった。あと、山田プロが俺の当たり牌を止めて回ったあの局。あの打牌を見て感動したって言ってくれた人のコメントを見て、自分もその素晴らしい対局の中で、一緒に戦ってたんだって思って。嬉しかったよね。」

阿部プロには、こんなに応援してくれる仲間や家族や友達がいる。
奥さんとお子さんも、この日の対局をずっと観ていてくれていたそうだ。
謙虚で純粋。周りの人に愛され、慕われているのがとても伝わった。
そんな阿部プロの人柄に、惹かれる人が多いのだろう。“ペンギンの店”で店長職を任されているのも頷ける。

高田「今回の決勝やトーナメント戦に挑むにあたって、テーマとか意識していた事ってありますか?」

阿部「麻雀中は、相手の嫌なことをしようと意識しています。今回の決勝戦では、アガれてもアガれなくても高い手を周りに見せて、プレッシャーを与えることが出来たと思うし、仕掛けもあまり空振らなかったから、展開にも恵まれていましたね。だから、高い手でもリーチするっていうイメージを、周りに持って貰えたかなって思って、さらにたくさんリーチを打ちました。最終戦で、役無しテンパイでリーチを打たなかった局があったんですが、あそこでリーチをしたら、山田プロに直撃チャンスを与えてしまうと思ったので、リーチしませんでした。」

高田「確かに、山田プロから2回、三色をアガったり、ヤミテンで3,000・6,000をツモったりして、手が入ってるし、高い手をアガるイメージはあったから、私だったら阿部くんとぶつかるのはちょっと恐いなって思ってしまうかも。」

阿部「麻雀の時は、性格悪くいこうかなって思ってるよ。」

桶本「普段は、本当にいいやつなのにねー(笑)」

高田「麻雀の時は性格悪く、家族の前では亭主関白なんですね(笑)」

どうやら、阿部謙一プロは”ギャップ系雀士”のようだ。

今回、阿部プロがよく通っているという居酒屋で取材をさせて頂いた。
私がイタリアン好きだと言ったら、完全に和風の居酒屋なのに料理がミラノ仕様!!!

100

私の好みに合わせてくれた阿部プロも優しいし、そんな彼のお願いならと、普段メニューにないイタリア料理を、たくさん振る舞ってくださったご主人も優しい。

店主「阿部くん!どうだい?お箸で食べるパスタは??」

阿部「ミラノにいた頃を思い出します!」

店主「ミラノ何丁目だっけ?」

阿部「ミラノ三丁目ですよ」
一同、笑い。
何県のミラノだよ(笑)

優しい人の周りには優しい人達が集まる。
そんな阿部プロの、優しい世界に触れる事が出来て、本当に嬉しく思う。

麻雀プロの多くは、麻雀に携わる仕事をしている。
しかし、阿部プロは家庭を持ちながら麻雀プロを続け、会社員でありながらも麻雀講師のライセンスも取得。プロになってからは全てのタイトル戦、リーグ戦にも参加している。
これは本当に大変なことだと思う。
しかし、本人はサラリと、それは当たり前なことだと言う。

今回の対局の内容に関して、色々と思う所もあるかもしれない。
それでも阿部プロは、念願の決勝の舞台で、このチャンスを掴もうと最後まで戦い抜いたのだ。
彼が二度の試験に落ちても諦めず、強い意志を持って麻雀プロの世界へ飛び込んだことが報われた瞬間であった。
彼が優勝したことは、会社員や家庭を持ちながらプロ活動を続けている人達の背中を押したのではないか。皆、様々な問題・課題・悩み・葛藤を抱えながらも、プロを続けているのだから。

新人で無名であっても、決して諦めない強い意志と、日々の努力を怠らない姿勢で臨んでいれば、チャンスを手にすることが出来るのかもしれない。

阿部「あ、俺この前居酒屋でサイン頼まれたんですよ。」

高田「えっ?!すごいじゃないですか!」

阿部「カード出したからかな。」

高田「カード…??」

阿部「そう、クレジットカード。ここにサインしてくださいって。」

高田「えっ?あっ…そういうことですか!分かりにくい(笑)」

山口「なにそのギャグ!そういうのちょいちょい挟んでくるよね。」

ふいに場を和ませる、お茶目な発言をするところも好感を持たれるところかもしれない。

桶本「次はグランプリだね。頑張れよ!応援してるから。」

阿部「もし、グランプリ優勝したらインタビュー頼むからね!」

純粋で前向き。それも彼の良いところだ。
優勝したその日に
「まだ、夢みたいで、眠るのが怖いです。」
と言っていた。
決勝戦初出場での優勝。ポジティブな彼にとっても、信じられないような現実だったのだろうか。

阿部「次は”紛れ”と言われないように、稽古をして今回よりも成長した麻雀を打てるように頑張ります。」

心からこう語る真っ直ぐな彼を、家族や仲間もまた応援し、阿部謙一プロの力と支えになっていくことであろう。
インタビューが終わった頃に、阿部プロのご家族がいらっしゃった。
最後に子供達と戯れる、よきパパの顔も見ることが出来た。
とても幸せそうで、羨ましすぎる理想の家族。

100

4人で麻雀の話をしていると気持ちも盛り上がり、少し時間があったのでセットをすることになった。
こちらの雀荘でも阿部プロはスタッフの方々に慕われていた。

100

結果は…

100

やったぜ!チャンピオンを倒したぜ!!(桶本&高田)

阿部謙一という人物は、多くの人の愛に囲まれ、周りの人や神様に感謝して、真摯で麻雀や仕事にも真面目。
その反面、麻雀の最中は相手の嫌なことをする亭主関白(笑)
私も彼のように、謙虚に生き、真摯に努力すれば、神様もどこかで味方をしてくれるのではないかなとも思った。
“パパ雀士あべけん”に今後も注目して頂きたい。

プロ雀士インタビュー/第140回:第29期チャンピオンズリーグ優勝特別インタビュー 阿部 謙一  インタビュアー:高田 麻衣子

私は正直驚いた。
「もしも、チャンピオンズリーグで優勝したら、インタビュアーお願いしてもいいですか?前向き過ぎで、すいません。」
これは阿部プロから、チャンピオンズリーグのベスト28に勝ち上がった報告と共に届いたメッセージである。
彼とは同じリーグだった時に同卓して、対局後に少し言葉を交わした程度で、この時点では、あまりよく知らないくらいの間柄だった。
その後、私の職場の麻雀荘で再会してからは、時々リーグ戦などの結果を言い合ったり仕事の話をしたり。そんな中で、阿部プロからインタビューの依頼だ。
2016年1月23日。
第29期チャンピオンズリーグは、阿部謙一プロの優勝で幕を閉じた。
ーところで、阿部謙一プロとは、そもそもどういう人物なのだろうか?
私も皆さんと一緒に、このインタビューを通して彼の魅力を発見出来たらと思う。
今回インタビューを務めさせて頂く、25期生の”マイティ”こと高田麻衣子です。
拙い文章ではありますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。
事前に聞いたキーワードとしては、
“阿部謙一プロ・28期生・現在D3リーグ。温厚そうな人”
これだけの情報を手にして、私は待ち合わせの場所へと向かった。
高田「お疲れ様です。優勝おめでとうございます!!今日は、よろしくお願いします。」
阿部「こちらこそよろしくお願いします。今日は遠い所まで、わざわざありがとうございます」
インタビューには阿部プロと交流の深い、桶本篤史プロと山口大和プロも同行してくれた。
そのお陰もあり、和やかな雰囲気でインタビューがスタート。
100
高田「さっそくですけど、阿部くんの日常のことから教えて下さい。」
阿部「普段は、ペンギンがマスコットのお店で働いています。」
高田「えっ、それって激安の殿堂??」
阿部「そうです」
高田「つまり、ド ・キ ーテですよね!?」
阿部「(笑)。そこで、店長をやってます。妻と子供と麻雀の為に頑張っています。」
高田「おぉー!!パパなんですか!?」
阿部「はい。男の子と女の子がいます。」
高田「へぇー!家でも優しそうなパパなんでしょうねー?」
阿部「いや、家では全然違います! 亭主関白ですよ。俺、結構厳しいですよ!」
山口「ええー!?」
高田「全然想像つかないですね!」
私の受けた印象では
“温厚でトゲがなく、謙虚で優しそうな人”
という感じなので、“厳しい”とか“亭主関白”だとか、怒っている姿なんて、全く想像が出来ない。
同様の理由で山口プロも驚いていた。
桶本「その分、外では凄く優しいんだよな(笑)」
とフォローする桶本プロは、阿部プロと同い年で、10代の頃からの親友だそうだ。会話の雰囲気などから、お互いの事をよく知り、信頼し合っている仲なのだろうという印象を受けた。
高田「そういえば放送の時に知ったんですけど、連盟の試験に3回落ちたって本当?」
阿部「いや、2回です、2回!!」
高田「あ、2回でしたか。でも、本当に諦めなくて良かったですね! ところで、対局の前とかに決まってしていることって何かありますか?」
阿部「対局の前は絶対にお参りに行ってます!!」
高田「お参りに行ってるプロがいるのは、聞いたことありますね。」
阿部「リーグ戦とかの前には、神社やお寺にお参りをしに行きます。チャンピオンズリーグの時も、勿論行きました。御守りも買ったし。お墓参りとかも絶対に行くし、しかも試合が終わったら後日、御礼もしに行きますよ。」
高田「御礼まで行くんですか! 律儀ですね!」
桶本「あの、優勝決まった瞬間どうだった? どう思った?」
阿部「やった俺ー!!って思ったよ!でも、初めての決勝で、しかも生放送だったから、緊張とかもあって態度には出せなかったけどね。」
桶本「俺、パソコンの前で最初から最後まで、ずっと生放送を見守ってたんだよ。優勝決まった時、ああー決まったな、すげーなって思って。安心感からか涙が出ちゃったよ。」
100
私も視聴していたが、確かに山田浩之プロの打ち回しは、見事としか言い様がなく、先輩方もツイッターなどで賞賛していた。
阿部プロの当たり牌を止めて、粘りながらもう一度テンパイに持ち込んだ場面などは、多くの視聴者の胸を熱くさせたことだろう。
阿部「ありがとう。そう言ってくれるの凄く嬉しいよ。それと、今回俺がニコ生に出るってなったら、中学時代の友達が、連盟チャンネルに入ってくれたんだ。これも凄く嬉しかった。あと、山田プロが俺の当たり牌を止めて回ったあの局。あの打牌を見て感動したって言ってくれた人のコメントを見て、自分もその素晴らしい対局の中で、一緒に戦ってたんだって思って。嬉しかったよね。」
阿部プロには、こんなに応援してくれる仲間や家族や友達がいる。
奥さんとお子さんも、この日の対局をずっと観ていてくれていたそうだ。
謙虚で純粋。周りの人に愛され、慕われているのがとても伝わった。
そんな阿部プロの人柄に、惹かれる人が多いのだろう。“ペンギンの店”で店長職を任されているのも頷ける。
高田「今回の決勝やトーナメント戦に挑むにあたって、テーマとか意識していた事ってありますか?」
阿部「麻雀中は、相手の嫌なことをしようと意識しています。今回の決勝戦では、アガれてもアガれなくても高い手を周りに見せて、プレッシャーを与えることが出来たと思うし、仕掛けもあまり空振らなかったから、展開にも恵まれていましたね。だから、高い手でもリーチするっていうイメージを、周りに持って貰えたかなって思って、さらにたくさんリーチを打ちました。最終戦で、役無しテンパイでリーチを打たなかった局があったんですが、あそこでリーチをしたら、山田プロに直撃チャンスを与えてしまうと思ったので、リーチしませんでした。」
高田「確かに、山田プロから2回、三色をアガったり、ヤミテンで3,000・6,000をツモったりして、手が入ってるし、高い手をアガるイメージはあったから、私だったら阿部くんとぶつかるのはちょっと恐いなって思ってしまうかも。」
阿部「麻雀の時は、性格悪くいこうかなって思ってるよ。」
桶本「普段は、本当にいいやつなのにねー(笑)」
高田「麻雀の時は性格悪く、家族の前では亭主関白なんですね(笑)」
どうやら、阿部謙一プロは”ギャップ系雀士”のようだ。
今回、阿部プロがよく通っているという居酒屋で取材をさせて頂いた。
私がイタリアン好きだと言ったら、完全に和風の居酒屋なのに料理がミラノ仕様!!!
100
私の好みに合わせてくれた阿部プロも優しいし、そんな彼のお願いならと、普段メニューにないイタリア料理を、たくさん振る舞ってくださったご主人も優しい。
店主「阿部くん!どうだい?お箸で食べるパスタは??」
阿部「ミラノにいた頃を思い出します!」
店主「ミラノ何丁目だっけ?」
阿部「ミラノ三丁目ですよ」
一同、笑い。
何県のミラノだよ(笑)
優しい人の周りには優しい人達が集まる。
そんな阿部プロの、優しい世界に触れる事が出来て、本当に嬉しく思う。
麻雀プロの多くは、麻雀に携わる仕事をしている。
しかし、阿部プロは家庭を持ちながら麻雀プロを続け、会社員でありながらも麻雀講師のライセンスも取得。プロになってからは全てのタイトル戦、リーグ戦にも参加している。
これは本当に大変なことだと思う。
しかし、本人はサラリと、それは当たり前なことだと言う。
今回の対局の内容に関して、色々と思う所もあるかもしれない。
それでも阿部プロは、念願の決勝の舞台で、このチャンスを掴もうと最後まで戦い抜いたのだ。
彼が二度の試験に落ちても諦めず、強い意志を持って麻雀プロの世界へ飛び込んだことが報われた瞬間であった。
彼が優勝したことは、会社員や家庭を持ちながらプロ活動を続けている人達の背中を押したのではないか。皆、様々な問題・課題・悩み・葛藤を抱えながらも、プロを続けているのだから。
新人で無名であっても、決して諦めない強い意志と、日々の努力を怠らない姿勢で臨んでいれば、チャンスを手にすることが出来るのかもしれない。
阿部「あ、俺この前居酒屋でサイン頼まれたんですよ。」
高田「えっ?!すごいじゃないですか!」
阿部「カード出したからかな。」
高田「カード…??」
阿部「そう、クレジットカード。ここにサインしてくださいって。」
高田「えっ?あっ…そういうことですか!分かりにくい(笑)」
山口「なにそのギャグ!そういうのちょいちょい挟んでくるよね。」
ふいに場を和ませる、お茶目な発言をするところも好感を持たれるところかもしれない。
桶本「次はグランプリだね。頑張れよ!応援してるから。」
阿部「もし、グランプリ優勝したらインタビュー頼むからね!」
純粋で前向き。それも彼の良いところだ。
優勝したその日に
「まだ、夢みたいで、眠るのが怖いです。」
と言っていた。
決勝戦初出場での優勝。ポジティブな彼にとっても、信じられないような現実だったのだろうか。
阿部「次は”紛れ”と言われないように、稽古をして今回よりも成長した麻雀を打てるように頑張ります。」
心からこう語る真っ直ぐな彼を、家族や仲間もまた応援し、阿部謙一プロの力と支えになっていくことであろう。
インタビューが終わった頃に、阿部プロのご家族がいらっしゃった。
最後に子供達と戯れる、よきパパの顔も見ることが出来た。
とても幸せそうで、羨ましすぎる理想の家族。
100
4人で麻雀の話をしていると気持ちも盛り上がり、少し時間があったのでセットをすることになった。
こちらの雀荘でも阿部プロはスタッフの方々に慕われていた。
100
結果は…
100
やったぜ!チャンピオンを倒したぜ!!(桶本&高田)
阿部謙一という人物は、多くの人の愛に囲まれ、周りの人や神様に感謝して、真摯で麻雀や仕事にも真面目。
その反面、麻雀の最中は相手の嫌なことをする亭主関白(笑)
私も彼のように、謙虚に生き、真摯に努力すれば、神様もどこかで味方をしてくれるのではないかなとも思った。
“パパ雀士あべけん”に今後も注目して頂きたい。

第32期鳳凰位決定戦 三日目観戦記 HIRO柴田

折り返しての9回戦、勝又とは数字を意識しなくてはいけないほどの距離となっている。
優勝ボーダーは例年どおりなら100P前後か、現状のポイントは

勝又+77.4P 前田▲11.8P 古川▲19.5P 瀬戸熊▲46.1P

トータルポイントがプラスに転じれば3者のうち1人、2人は優勝への位置取りとなるだろう。
そのためにも前田、古川、瀬戸熊は勝又のポイントをこれ以上加算させられないのだ。

100

 

9回戦 (起家から、勝又・前田・古川・瀬戸熊)

東1局、親の勝又の打牌選択が面白い。

勝又
二万四万五万六万七万六索六索七索八索九索四筒五筒西西  ドラ北

西は2枚見えているので手順なら六索九索と思ったが打二万
ソーズは場に高いので受けを意識しつつ攻めの判断を測ったのかもしれない。

勝又
三万四万五万六万七万六索六索七索八索九索四筒五筒西西

だが12巡目に裏目の三万ツモで打六索とくる。
受けなら西であろうこの六索打ちの意図は3者に見せる為か、それとも自己都合かはわからないが戦っているということはわかる。

前田
六万六万七万九万九万九万四索六索六筒七筒八筒南南発

そして12巡目の前田の牌姿、7巡目に打った六万をまた引き戻した形。
南は自風なのでここで七万とする発を打たないのは、ホンイツ気配の瀬戸熊と勝又への距離感だろう。
13、14巡目で勝又のツモが一気にのびる。
100

やめるのは簡単だが、このメンバーでそれをやっていたら全局やめなくてはならない。
だからこそ、ぎりぎりを攻めることが大事であり、それをすることでアガリたい時にアガリが生まれる。
いろいろな駆け引きがあったと思うからこそである。
勝又は非常に大きな5,800のアガリでスタート。

東2局、しかしこの日の主役は前田。

四万四万一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒九筒東東  ドラ七筒

好配牌を上手く生かし、5巡目に持ってきた三筒で自然にホンイツへ渡り、

前田
一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東  ロン二筒  ドラ七筒

この強烈な18,000を古川からアガる。

東2局1本場

前田
四索四索四索五索七索八索九索  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き  明カン東東東東  ツモ六索  ドラ四筒

七対子ドラ2の1シャンテンである瀬戸熊から絶好の三索が鳴けてこの4,000は4,100オール。

東2局2本場、古川が10巡目にこの五索八索待ちテンパイ。

古川
二索三索四索六索六索七索七索八索九索九索  ポン白白白  ドラ発

そこに瀬戸熊も仕掛ける。

瀬戸熊
一万二万三万七万八万九万七索八索西発  チー五万 上向き六万 上向き七万 上向き  ドラ発

ドラの発西も生牌なので無謀な仕掛けにも見える。そして、ホンイツの古川にこれでもかとばかりに三索をツモ切ると、古川のツモは発・・・古川やむなく後退することになる。
そう、瀬戸熊は優勝するため、この3日目に勝負をかけた命がけの仕掛けだったのだ。
古川が後退した気配を見逃すことなく、当然の様に瀬戸熊は西を打ってテンパイとなる。点数よりも大事なものを得たはずだ。

100

南3局

瀬戸熊
一万一万一万二索三索三索四索五索二筒三筒四筒六筒六筒  リーチ  ツモ一索  ドラ五索

必死に加点を続けた瀬戸熊。ここで1,000・2,000のツモアガリ浮き状態になり次の親番に繋げる。

南4局「リーチ」現場にいた私には、その瀬戸熊の声はひときわ大きく聞こえた。

瀬戸熊
二万三万四万七万七万二索三索四索六索七索八索六筒八筒  リーチ  ドラ八索

東場の攻防、前局のツモアガリ、それらをこの局全てに繋げていると瀬戸熊は信じているからだ。
七筒は牌山には残っていない、あとは相手がこの状況下で攻めきれるかであり、攻めなくてもいいのではという状況も整っていると思う。
そして、ここで退いてくれればさらにチャンスは来るはず。
100

勝又
五万六万二索三索四索二筒二筒発発発  チー六索 上向き七索 上向き八索 上向き  ロン四万  ドラ八索

牌の流れは勝又にあった、フリテンを解消するチーから始まり難なく決着
勝又がどこで退くか観たい視聴者もいたと思うが、勝又が退く牌はどんな牌だろう?
通っていない無スジくらいでは勝又は退かない
なので退く牌はもう無いのかもしれないし、それほど2人の態勢差はあったと思う。

9回戦成績
前田+30.4P 勝又+12.5P 瀬戸熊▲5.7P 古川▲37.2P

9回戦終了時成績
勝又+89.9P 前田+18.6P 瀬戸熊▲51.8P 古川▲56.7P

 

10回戦 (起家から、古川・前田・勝又・瀬戸熊)

100

東1局、親の古川の6巡目リーチに驚く。
100

手役やドラなどの手替わりは多種ある、これが問題と提出されれば不正解となる。
そんな手替わりすらも見切り、古川は麻雀の押し引き一点を測る為にリーチをしているのだろう。

古川
四万五万六万一索二索三索五索六索七索九索九索七筒七筒  リーチ  ロン七筒  ドラ三万

東1局1本場

古川
三索四索四索五索五索六索六索七索四筒四筒  チー五万 上向き六万 上向き七万 上向き  ツモ八索  ドラ四索

表か裏かの勝負を毎回突き付けられているようにも見える古川の2,000は2,100オール。

東2局、前半荘トップの前田も黙ってはいない。親で3連続のツモアガリを決める。

前田
六万七万一索一索一索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ツモ八万  ドラ九万

四万五万六万四索五索七筒八筒九筒白白発発発  ツモ三索  ドラ八万

四万五万一索二索三索四索五索六索一筒一筒三筒四筒五筒  ツモ六万  ドラ八索

続く3本場で大物手のリーチ。
100
瀬戸熊の選択は粘るための九万
345の三色などもあるが、自身の捨て牌や三索の枚数、古川の中を見ると、瀬戸熊に疲弊を感じさせられる1局に見えた。
そして、それを生んでいるのは古川だろう。

南3局、失点を最小限に押さえ、前田の猛攻に耐え忍んだ甲斐あってここでトップ目前田から12,000をアガる。

勝又
四万四万四万五万六万三索三索四索四索五索五索七索八索  ロン九索  ドラ四万

トータルポイントが目前まで迫っていた前田にとっては非常に手痛い放銃となった。
前田、勝又の2人浮きで終える。

10回戦成績
前田+38.3P 勝又+12.2P 古川▲19.4P 瀬戸熊▲31.1P

10回戦終了時成績
勝又+102.1P 前田+56.9P 古川▲76.1P 瀬戸熊▲82.9P

 

11回戦 (起家から、前田・古川・瀬戸熊・勝又)

残りの半荘は6回。現状は勝又の先行を前田が追う並び。
瀬戸熊・古川は勝又のポイントをできる限り減らして、優勝ボーダーを60前後にしなくてはいけない。
残り6半荘はぎりぎり届くかどうかといったところか。

東1局

瀬戸熊
五万六万七万八万八万八万四索四索一筒二筒三筒五筒六筒  リーチ  ドラ白

瀬戸熊は全ての局をアガってみせるとばかりのリーチを打つが

古川
六索七索八索白白白発  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ポン中中中  ツモ発  ドラ白

ここは古川の大物手が炸裂する。
2人で攻めきって前田・勝又に何もさせない麻雀を打てば、どちらかに勝機はあるかもしれない。

東2局

勝又
二筒二筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒八筒発発発  ドラ一筒

古川のリーチを受けてはいたが、勝負打ちとなる東で古川につかまる。

古川
二万三万四万五索五索五索八索八索三筒四筒五筒東東  ロン東  ドラ一筒

東2局1本場

瀬戸熊
三万四万五万六万七万八万九万九万五索六索七索七筒八筒  リーチ  ドラ五万

6巡目の瀬戸熊の選択はヤミテン。加点よりもまずは古川の親落し。
7巡目にツモ切った東を古川がポンとすると、リーチを打ち古川との勝負に挑むが古川のアガリとなる。

古川
五万六万二索三索四索四筒五筒六筒中中  ポン東東東  ロン四万  ドラ五万

東2局2本場
100

古川先制リーチに、瀬戸熊がドラをツモ切って追いかけリーチ。
映像では勝又は九万をツモって一瞬ではあるが手が止まる。
瀬戸熊の手牌の値段を読んだのだろうし、または現状ポイントのライバルである前田との差を考えたのかもしれない。
答えは、九万を打って瀬戸熊への放銃。これが良いも悪いも誰にもわからない。わかるのは古川の親が止まって、前田の差が少し縮まったということだ。

東3局、いろいろな麻雀のスタイルが存在する。
相手に合わせて抑え込むか、それとも自分のスタイルを突き通すか。

瀬戸熊
三万四万五万二筒二筒二筒九筒九筒東東  ポン白白白  ドラ三索

ポンしての打牌は七筒。場には九筒が2枚、2枚目の九筒をポンする選択もある。
瀬戸熊は自分のスタイルを突き通すことを選択したということだ。

古川
二索三索五索六索七索七索七索六筒七筒八筒  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ツモ四索  ドラ四索

6万点持っている古川の辛く自在ともいえるアガリで親が落ちることになる。

東4局
100
前田の16巡目の河へ放つ三索が、この鳳凰戦が終わりに近づいているのを感じさせられた。
みなさんでしたら何を切ります?
私は答えがでませんでした。言い訳が作れる五筒に引き寄せられそうな気もします。

古川の1人浮きそして勝又4着という並びでこの半荘を終える。

11回戦成績
古川+44.2P 瀬戸熊▲9.9P 前田▲12.3P 勝又▲22.0P

11回戦終了時成績
勝又+80.1P 前田+44.6P 古川▲31.9P 瀬戸熊▲92.8P

 

12回戦 (起家から、瀬戸熊・古川・勝又・前田)

東1局

瀬戸熊
四万四万五万七万七万二索二索三索三索三筒三筒四筒四筒  ドラ六筒

勝又
二万二万二万三万八万八万九万東東南北中中

二万二万二万三万東東南北中中  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き

二万二万二万三万東東南  ポン中中中  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き

二万二万二万三万東東東  ポン中中中  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ロン三万

今回の決定戦は、瀬戸熊の選択が常に逆に逆にときていることを表すかのように勝又がアガる。
勝又の選択は6巡目の八万をポン。二万が暗刻なので鳴くが自然なのだろう。
仕掛けの局面も多いだけに、場も軽いと踏んでかもしれない。とにかく合っている。

100

東4局1本場、古川が動いて勝又・前田がヤミテンに構える。

古川
二万三万七筒七筒白白白  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン東東東  ドラ三索

前田
二万二万三万四万五万六万七万八万二索三索四索六筒七筒

勝又
三万四万五万五万六万七万三索三索三筒四筒五筒七筒八筒  ロン六筒

勝又が古川からアガリ、5万点まで一気に引き離す。
古川としては、この半荘トップもしくは浮きで終わりたいところだったので惜しまれる。

南1局
100

勝又が先制リーチを打ち、親の瀬戸熊が追いかける。
そこへ3人目の前田が追いかけてアガる局なのだが、親への打ち込みも許されない前田が、ここで3人目のリーチを打つということは、事態が緊急であること、そして選手達はかなり息苦しいことが伺える。

100

南2局

前田
五索五索四筒四筒四筒五筒五筒中中中  ポン五万 上向き五万 上向き五万 上向き  ツモ五筒  ドラ八索

想いが通じたかのように、前田ここで2,000・4,000のツモアガリ。
勝又との差は、現状40P以上あるので最終日に向けて順位だけでも上にしたいはずだ。

南3局

勝又
三万四万五万八万八万九索九索白白白  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ロン八万  ドラ九索

古川の全力の攻めも、ここで親番の勝又は7,700をうまくアガリさらに引き離す。

南4局、古川は“見逃しをしない”と解説の望月は言っていた。

古川
二万二万七万七万八万八万九万九万一筒一筒一筒四筒五筒

この1,300出ればアガるのだろう、でも持ち点が7,900、これをアガるのは自ら負けを受け入れるということだ。
アガリ牌がでることはなく2枚目の二万が場に放たれ、それに古川は動いたのだ。あくまでも古川流で決着をつけようということだろう。

前田
四万五万五万六万六万二索三索四索四索五索六索六筒六筒  リーチ

そこへ親の前田がリーチ。古川はオリを選択、少しでも勝又との点差が縮めるために苦しめたいという3者の想いか。

南4局1本場、13巡目に瀬戸熊リーチ、宣言牌は一筒だ。

瀬戸熊
二万三万四万二索二索二索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ六筒

前田も8巡目からこのテンパイ。

前田
七万八万九万五索五索七索八索九索五筒六筒七筒七筒九筒

八筒は山に3枚眠っている。一方、瀬戸熊の待ちの七筒が1枚。巡目が深くなるにつれ、2人で八筒をツモっている気がした。
16巡目、前田のツモは自身で切っている4枚目の七筒だったのだ、ここで前田はフリテンに受けかえると次ツモが五索

前田
七万八万九万五索五索七索八索九索五筒六筒七筒七筒七筒  ツモ五索  ドラ六筒

皆戦っているのだ、もしかしたらは無しだろう。

南4局3本場
100

古川の2トイツ落としがその予感を漂わせる。
しかし、頭で危険はわかっているが、古川と対峙したものは徐々に意識が朦朧とするかのごとく、その感覚を薄れさせられるのだ。
牌譜ではわからないが、前田の最後の打牌選択でつまんだ牌は八索だった。
応援しているファンの声が届いたのだろうか、河へ置いたのは勝又トップで終了となる四索だった。

12回戦成績
勝又+31.0P 前田+24.8P 瀬戸熊▲24.1P 古川▲32.7P

12回戦終了時成績
勝又+111.1P 前田+69.4P 古川▲64.6P 瀬戸熊▲116.9P

プロリーグ(鳳凰戦)決勝観戦記/第32期鳳凰位決定戦 三日目観戦記 HIRO柴田

折り返しての9回戦、勝又とは数字を意識しなくてはいけないほどの距離となっている。
優勝ボーダーは例年どおりなら100P前後か、現状のポイントは
勝又+77.4P 前田▲11.8P 古川▲19.5P 瀬戸熊▲46.1P
トータルポイントがプラスに転じれば3者のうち1人、2人は優勝への位置取りとなるだろう。
そのためにも前田、古川、瀬戸熊は勝又のポイントをこれ以上加算させられないのだ。
100
 
9回戦 (起家から、勝又・前田・古川・瀬戸熊)
東1局、親の勝又の打牌選択が面白い。
勝又
二万四万五万六万七万六索六索七索八索九索四筒五筒西西  ドラ北
西は2枚見えているので手順なら六索九索と思ったが打二万
ソーズは場に高いので受けを意識しつつ攻めの判断を測ったのかもしれない。
勝又
三万四万五万六万七万六索六索七索八索九索四筒五筒西西
だが12巡目に裏目の三万ツモで打六索とくる。
受けなら西であろうこの六索打ちの意図は3者に見せる為か、それとも自己都合かはわからないが戦っているということはわかる。
前田
六万六万七万九万九万九万四索六索六筒七筒八筒南南発
そして12巡目の前田の牌姿、7巡目に打った六万をまた引き戻した形。
南は自風なのでここで七万とする発を打たないのは、ホンイツ気配の瀬戸熊と勝又への距離感だろう。
13、14巡目で勝又のツモが一気にのびる。
100
やめるのは簡単だが、このメンバーでそれをやっていたら全局やめなくてはならない。
だからこそ、ぎりぎりを攻めることが大事であり、それをすることでアガリたい時にアガリが生まれる。
いろいろな駆け引きがあったと思うからこそである。
勝又は非常に大きな5,800のアガリでスタート。
東2局、しかしこの日の主役は前田。
四万四万一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒九筒東東  ドラ七筒
好配牌を上手く生かし、5巡目に持ってきた三筒で自然にホンイツへ渡り、
前田
一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒東東  ロン二筒  ドラ七筒
この強烈な18,000を古川からアガる。
東2局1本場
前田
四索四索四索五索七索八索九索  ポン三索 上向き三索 上向き三索 上向き  明カン東東東東  ツモ六索  ドラ四筒
七対子ドラ2の1シャンテンである瀬戸熊から絶好の三索が鳴けてこの4,000は4,100オール。
東2局2本場、古川が10巡目にこの五索八索待ちテンパイ。
古川
二索三索四索六索六索七索七索八索九索九索  ポン白白白  ドラ発
そこに瀬戸熊も仕掛ける。
瀬戸熊
一万二万三万七万八万九万七索八索西発  チー五万 上向き六万 上向き七万 上向き  ドラ発
ドラの発西も生牌なので無謀な仕掛けにも見える。そして、ホンイツの古川にこれでもかとばかりに三索をツモ切ると、古川のツモは発・・・古川やむなく後退することになる。
そう、瀬戸熊は優勝するため、この3日目に勝負をかけた命がけの仕掛けだったのだ。
古川が後退した気配を見逃すことなく、当然の様に瀬戸熊は西を打ってテンパイとなる。点数よりも大事なものを得たはずだ。
100
南3局
瀬戸熊
一万一万一万二索三索三索四索五索二筒三筒四筒六筒六筒  リーチ  ツモ一索  ドラ五索
必死に加点を続けた瀬戸熊。ここで1,000・2,000のツモアガリ浮き状態になり次の親番に繋げる。
南4局「リーチ」現場にいた私には、その瀬戸熊の声はひときわ大きく聞こえた。
瀬戸熊
二万三万四万七万七万二索三索四索六索七索八索六筒八筒  リーチ  ドラ八索
東場の攻防、前局のツモアガリ、それらをこの局全てに繋げていると瀬戸熊は信じているからだ。
七筒は牌山には残っていない、あとは相手がこの状況下で攻めきれるかであり、攻めなくてもいいのではという状況も整っていると思う。
そして、ここで退いてくれればさらにチャンスは来るはず。
100
勝又
五万六万二索三索四索二筒二筒発発発  チー六索 上向き七索 上向き八索 上向き  ロン四万  ドラ八索
牌の流れは勝又にあった、フリテンを解消するチーから始まり難なく決着
勝又がどこで退くか観たい視聴者もいたと思うが、勝又が退く牌はどんな牌だろう?
通っていない無スジくらいでは勝又は退かない
なので退く牌はもう無いのかもしれないし、それほど2人の態勢差はあったと思う。
9回戦成績
前田+30.4P 勝又+12.5P 瀬戸熊▲5.7P 古川▲37.2P
9回戦終了時成績
勝又+89.9P 前田+18.6P 瀬戸熊▲51.8P 古川▲56.7P
 
10回戦 (起家から、古川・前田・勝又・瀬戸熊)
100
東1局、親の古川の6巡目リーチに驚く。
100
手役やドラなどの手替わりは多種ある、これが問題と提出されれば不正解となる。
そんな手替わりすらも見切り、古川は麻雀の押し引き一点を測る為にリーチをしているのだろう。
古川
四万五万六万一索二索三索五索六索七索九索九索七筒七筒  リーチ  ロン七筒  ドラ三万
東1局1本場
古川
三索四索四索五索五索六索六索七索四筒四筒  チー五万 上向き六万 上向き七万 上向き  ツモ八索  ドラ四索
表か裏かの勝負を毎回突き付けられているようにも見える古川の2,000は2,100オール。
東2局、前半荘トップの前田も黙ってはいない。親で3連続のツモアガリを決める。
前田
六万七万一索一索一索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ツモ八万  ドラ九万
四万五万六万四索五索七筒八筒九筒白白発発発  ツモ三索  ドラ八万
四万五万一索二索三索四索五索六索一筒一筒三筒四筒五筒  ツモ六万  ドラ八索
続く3本場で大物手のリーチ。
100
瀬戸熊の選択は粘るための九万
345の三色などもあるが、自身の捨て牌や三索の枚数、古川の中を見ると、瀬戸熊に疲弊を感じさせられる1局に見えた。
そして、それを生んでいるのは古川だろう。
南3局、失点を最小限に押さえ、前田の猛攻に耐え忍んだ甲斐あってここでトップ目前田から12,000をアガる。
勝又
四万四万四万五万六万三索三索四索四索五索五索七索八索  ロン九索  ドラ四万
トータルポイントが目前まで迫っていた前田にとっては非常に手痛い放銃となった。
前田、勝又の2人浮きで終える。
10回戦成績
前田+38.3P 勝又+12.2P 古川▲19.4P 瀬戸熊▲31.1P
10回戦終了時成績
勝又+102.1P 前田+56.9P 古川▲76.1P 瀬戸熊▲82.9P
 
11回戦 (起家から、前田・古川・瀬戸熊・勝又)
残りの半荘は6回。現状は勝又の先行を前田が追う並び。
瀬戸熊・古川は勝又のポイントをできる限り減らして、優勝ボーダーを60前後にしなくてはいけない。
残り6半荘はぎりぎり届くかどうかといったところか。
東1局
瀬戸熊
五万六万七万八万八万八万四索四索一筒二筒三筒五筒六筒  リーチ  ドラ白
瀬戸熊は全ての局をアガってみせるとばかりのリーチを打つが
古川
六索七索八索白白白発  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ポン中中中  ツモ発  ドラ白
ここは古川の大物手が炸裂する。
2人で攻めきって前田・勝又に何もさせない麻雀を打てば、どちらかに勝機はあるかもしれない。
東2局
勝又
二筒二筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒八筒発発発  ドラ一筒
古川のリーチを受けてはいたが、勝負打ちとなる東で古川につかまる。
古川
二万三万四万五索五索五索八索八索三筒四筒五筒東東  ロン東  ドラ一筒
東2局1本場
瀬戸熊
三万四万五万六万七万八万九万九万五索六索七索七筒八筒  リーチ  ドラ五万
6巡目の瀬戸熊の選択はヤミテン。加点よりもまずは古川の親落し。
7巡目にツモ切った東を古川がポンとすると、リーチを打ち古川との勝負に挑むが古川のアガリとなる。
古川
五万六万二索三索四索四筒五筒六筒中中  ポン東東東  ロン四万  ドラ五万
東2局2本場
100
古川先制リーチに、瀬戸熊がドラをツモ切って追いかけリーチ。
映像では勝又は九万をツモって一瞬ではあるが手が止まる。
瀬戸熊の手牌の値段を読んだのだろうし、または現状ポイントのライバルである前田との差を考えたのかもしれない。
答えは、九万を打って瀬戸熊への放銃。これが良いも悪いも誰にもわからない。わかるのは古川の親が止まって、前田の差が少し縮まったということだ。
東3局、いろいろな麻雀のスタイルが存在する。
相手に合わせて抑え込むか、それとも自分のスタイルを突き通すか。
瀬戸熊
三万四万五万二筒二筒二筒九筒九筒東東  ポン白白白  ドラ三索
ポンしての打牌は七筒。場には九筒が2枚、2枚目の九筒をポンする選択もある。
瀬戸熊は自分のスタイルを突き通すことを選択したということだ。
古川
二索三索五索六索七索七索七索六筒七筒八筒  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ツモ四索  ドラ四索
6万点持っている古川の辛く自在ともいえるアガリで親が落ちることになる。
東4局
100
前田の16巡目の河へ放つ三索が、この鳳凰戦が終わりに近づいているのを感じさせられた。
みなさんでしたら何を切ります?
私は答えがでませんでした。言い訳が作れる五筒に引き寄せられそうな気もします。
古川の1人浮きそして勝又4着という並びでこの半荘を終える。
11回戦成績
古川+44.2P 瀬戸熊▲9.9P 前田▲12.3P 勝又▲22.0P
11回戦終了時成績
勝又+80.1P 前田+44.6P 古川▲31.9P 瀬戸熊▲92.8P
 
12回戦 (起家から、瀬戸熊・古川・勝又・前田)
東1局
瀬戸熊
四万四万五万七万七万二索二索三索三索三筒三筒四筒四筒  ドラ六筒
勝又
二万二万二万三万八万八万九万東東南北中中
二万二万二万三万東東南北中中  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き
二万二万二万三万東東南  ポン中中中  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き
二万二万二万三万東東東  ポン中中中  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ロン三万
今回の決定戦は、瀬戸熊の選択が常に逆に逆にときていることを表すかのように勝又がアガる。
勝又の選択は6巡目の八万をポン。二万が暗刻なので鳴くが自然なのだろう。
仕掛けの局面も多いだけに、場も軽いと踏んでかもしれない。とにかく合っている。
100
東4局1本場、古川が動いて勝又・前田がヤミテンに構える。
古川
二万三万七筒七筒白白白  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン東東東  ドラ三索
前田
二万二万三万四万五万六万七万八万二索三索四索六筒七筒
勝又
三万四万五万五万六万七万三索三索三筒四筒五筒七筒八筒  ロン六筒
勝又が古川からアガリ、5万点まで一気に引き離す。
古川としては、この半荘トップもしくは浮きで終わりたいところだったので惜しまれる。
南1局
100
勝又が先制リーチを打ち、親の瀬戸熊が追いかける。
そこへ3人目の前田が追いかけてアガる局なのだが、親への打ち込みも許されない前田が、ここで3人目のリーチを打つということは、事態が緊急であること、そして選手達はかなり息苦しいことが伺える。
100
南2局
前田
五索五索四筒四筒四筒五筒五筒中中中  ポン五万 上向き五万 上向き五万 上向き  ツモ五筒  ドラ八索
想いが通じたかのように、前田ここで2,000・4,000のツモアガリ。
勝又との差は、現状40P以上あるので最終日に向けて順位だけでも上にしたいはずだ。
南3局
勝又
三万四万五万八万八万九索九索白白白  ポン六万 上向き六万 上向き六万 上向き  ロン八万  ドラ九索
古川の全力の攻めも、ここで親番の勝又は7,700をうまくアガリさらに引き離す。
南4局、古川は“見逃しをしない”と解説の望月は言っていた。
古川
二万二万七万七万八万八万九万九万一筒一筒一筒四筒五筒
この1,300出ればアガるのだろう、でも持ち点が7,900、これをアガるのは自ら負けを受け入れるということだ。
アガリ牌がでることはなく2枚目の二万が場に放たれ、それに古川は動いたのだ。あくまでも古川流で決着をつけようということだろう。
前田
四万五万五万六万六万二索三索四索四索五索六索六筒六筒  リーチ
そこへ親の前田がリーチ。古川はオリを選択、少しでも勝又との点差が縮めるために苦しめたいという3者の想いか。
南4局1本場、13巡目に瀬戸熊リーチ、宣言牌は一筒だ。
瀬戸熊
二万三万四万二索二索二索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ六筒
前田も8巡目からこのテンパイ。
前田
七万八万九万五索五索七索八索九索五筒六筒七筒七筒九筒
八筒は山に3枚眠っている。一方、瀬戸熊の待ちの七筒が1枚。巡目が深くなるにつれ、2人で八筒をツモっている気がした。
16巡目、前田のツモは自身で切っている4枚目の七筒だったのだ、ここで前田はフリテンに受けかえると次ツモが五索
前田
七万八万九万五索五索七索八索九索五筒六筒七筒七筒七筒  ツモ五索  ドラ六筒
皆戦っているのだ、もしかしたらは無しだろう。
南4局3本場
100
古川の2トイツ落としがその予感を漂わせる。
しかし、頭で危険はわかっているが、古川と対峙したものは徐々に意識が朦朧とするかのごとく、その感覚を薄れさせられるのだ。
牌譜ではわからないが、前田の最後の打牌選択でつまんだ牌は八索だった。
応援しているファンの声が届いたのだろうか、河へ置いたのは勝又トップで終了となる四索だった。
12回戦成績
勝又+31.0P 前田+24.8P 瀬戸熊▲24.1P 古川▲32.7P
12回戦終了時成績
勝又+111.1P 前田+69.4P 古川▲64.6P 瀬戸熊▲116.9P

第13期北陸リーグ決勝レポート

2月11日、第13期目となる北陸リーグ決勝が開始された。

北陸リーグの今回の決勝システムは、予選通過順で上位3名に40P、20P、10Pが与えられる。

予選最終結果

1位・押川+214.2P(+40P)
2位・久保+132.0P(+20P)
3位・栗野+124.6P(+10P)
4位・中野+111.2P(±0P)

ポイント差がある為、1回戦から押川さんが全員にマークされる事は間違いない。
だが、押川さんも1回戦からポイントを伸ばせた場合、優勝にグッと近づく為、序盤から受け一辺倒ではないだろう。

1回戦
起家、栗野-押川-中野-久保

東2局2本場

静かに親の押川さんの手が開かれる。

二万三万四万六万七万八万三索四索二筒三筒四筒八筒八筒  ツモ二索  ドラ八索

4,200オールで早くも加点に成功。

東2局3本場、久保さんが親とのリーチ合戦を競り勝ち跳満を力強くツモ。

三万三万七万七万一索一索四筒四筒五筒五筒西西発  リーチ  ツモ発  ドラ発

東3局、親の中野さんが見事な手順を見せる。

二万三万五万六万七万二索三索四索一筒二筒三筒東東  ドラ中

ここから役無しヤミテンで123・234の三色とダブ東狙い。

ツモ四万

二万三万四万五万六万七万二索三索四索二筒三筒東東  打一筒 左向き

リーチ後に四筒が3枚切れになるも、最後のツモで四筒を引き当て3,900オール。

二万三万四万五万六万七万二索三索四索二筒三筒東東  リーチ  ツモ四筒

このアガリを皮切りに、ノーテン罰符やアガリを重ね、南3局の親でも加点し、50,000点オーバーで1回戦は中野さんが制した。
1回戦から様々なアガリがあり、誰もが譲らない決勝ならではの1回戦となったのではないか。

1回戦スコア

押川さん(+3.4P)久保さん(+9.5P)栗野さん(▲42.8P)中野さん(+29.9P)

2回戦目も1回戦同様、押川さん、中野さんの勢いが止まらない。
2人とも優勝を目指すにあたって、局回しはほとんどせず、高打点シフト重きを置いている。
その為、ツモや放銃による失点が敗因になりかねない。その緊張感の中で、アガリを重ね栗野さん、久保さんを引き離す。

2回戦スコア

押川さん(+17.2P)久保さん(▲25.2P)栗野さん(▲14.9P)中野さん(+22.9P)

前半戦終了時ポイント

1位・押川さん+60.6P
2位・中野さん+52.8P
3位・久保さん+4.3P
4位・栗野さん▲47.7P

3回戦
起家、栗野-中野-押川-久保

東1局に中野さんが1,000・2,000ツモ。
東2局に栗野さんが500・1,000をツモり、迎えた東3局に局面が大きく動く。

東3局、久保さんがドラ単騎でリーチ。

二万三万四万六万七万八万三索四索五索四筒五筒六筒白  ドラ白

それに対し、仕掛けを入れていた押川さんの手が開かれる。

五万五万南南南北北北白白  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ツモ白

追いかける3名の心を折るかのような8,000オール。
途中マンズの形が難しかったが、見事最高の手に育て上げた。

東4局、栗野さんが序盤に仕掛けて8,000点のテンパイ。

七万七万五筒五筒五筒八筒九筒北北北  ポン白白白  ドラ五筒

これもすぐ押川さんに阻まれる。

二万二万六万七万八万一筒二筒三筒六筒六筒七筒八筒八筒  ツモ七筒 

500・1,000

栗野さんも負けじと失点を取り返す力強いツモで楽にさせない。

南1局

栗野さん
六万六万八万八万二索二索三索三索一筒一筒南南発  リーチ  ツモ発  ドラ発

6,000オール。
これに対し、中野さんが南1局、南3局、南4局とアガリ、次回最終戦に臨みを繋げる。

南1局

中野さん
五万八万八万一索一索五索五索三筒三筒五筒五筒発発  リーチ  ツモ五万

6,400点

南3局

一索二索三索七索七索一筒二筒三筒五筒六筒西西西  ツモ七筒  リーチ  ドラ五筒

1,000・2,000。

南4局

八索八索三筒四筒  チー五万 左向き四万 上向き五万 上向き  ポン白白白  チー四筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ロン二筒  ドラ五筒

2,000点。

3回戦スコア

押川さん(+28.9P)中野さん(+9.7P)久保さん(▲32.1P)栗野さん(▲6.5P)

トータルポイント

1位・押川さん+89.5P
2位・中野さん+62.5P
3位・久保さん▲27.8P
4位・栗野さん▲54.2P

各自のポイント差を確認し、第13期北陸リーグ決勝もついに最終戦を迎える。

4回戦最終戦

規定により、起家、中野-久保-栗野-押川

東1局、追いかける中野さんがまず5,800をアガリ。

三万四万五万七万八万九索九索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ロン九万  ドラ九万

東1局2本場

久保さんが中野さんとのリーチ合戦に競り勝つ。3,000・6,000。

四万四万七万七万二索二索三索三索五索五索三筒三筒北  リーチ  ツモ北  ドラ七万

久保さん、栗野さんも優勝を諦めず、1局1局大事に進めていく。

南1局

中野さんの大事な親番であったが、栗野さんのツモ和了。だが押川 さんも沈んでいる為まだまだわからない。

四万四万九索九索九索一筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ二索

2,000・3,900。

南3局、中野さんが勝負手を入れる。これをアガれば逆転、手に力が入る。

三万四万五万八万八万八万四索五索五索六索七索三筒三筒  リーチ  ドラ七索

これに対し押川さんも追っかけリーチ。

一万二万三万五万六万七万三索三索四筒四筒四筒七筒八筒

中野さんから九筒で大きな1,300のアガリ。

南4局、押川さんは流局で優勝。
中野さんの条件は、12,000アガリ。満貫ツモ。6,400直。
配牌は良かったが、条件に見合うツモが来ず、海底牌を力なく切り対局は終了。

残念ながら河にある牌をかき集めても条件を満たす中野さんのアガリはなかった。

4回戦スコア
栗野さん+41.6 中野さん▲1.6 押川さん▲14.2 久保さん▲25.8 

決勝採集スコア

優勝・押川さん+75.3P
2位・中野さん+60.9P
3位・栗野さん▲12.6P
4位・久保さん▲53.6P

優勝者コメント

「展開に助けられた面もありましたが、最後まで集中して打てました。来期も決勝に残れるように頑張りたいです」

押川さん北陸リーグ初優勝おめでとうございます。予選から安定した成績での優勝は見事の一言です。
Aルールにおける攻守のバランスが素晴らしかったです。

最後になりますが、半年間ではありますが、拙いレポートに お付き合い戴き有難うございました。
次回も富山開催となります。
またいつかお目にかかる事があれば、宜しくお願い致します。

北陸リーグ レポート/第13期北陸リーグ決勝レポート

2月11日、第13期目となる北陸リーグ決勝が開始された。
北陸リーグの今回の決勝システムは、予選通過順で上位3名に40P、20P、10Pが与えられる。
予選最終結果
1位・押川+214.2P(+40P)
2位・久保+132.0P(+20P)
3位・栗野+124.6P(+10P)
4位・中野+111.2P(±0P)
ポイント差がある為、1回戦から押川さんが全員にマークされる事は間違いない。
だが、押川さんも1回戦からポイントを伸ばせた場合、優勝にグッと近づく為、序盤から受け一辺倒ではないだろう。
1回戦
起家、栗野-押川-中野-久保
東2局2本場
静かに親の押川さんの手が開かれる。
二万三万四万六万七万八万三索四索二筒三筒四筒八筒八筒  ツモ二索  ドラ八索
4,200オールで早くも加点に成功。
東2局3本場、久保さんが親とのリーチ合戦を競り勝ち跳満を力強くツモ。
三万三万七万七万一索一索四筒四筒五筒五筒西西発  リーチ  ツモ発  ドラ発
東3局、親の中野さんが見事な手順を見せる。
二万三万五万六万七万二索三索四索一筒二筒三筒東東  ドラ中
ここから役無しヤミテンで123・234の三色とダブ東狙い。
ツモ四万
二万三万四万五万六万七万二索三索四索二筒三筒東東  打一筒 左向き
リーチ後に四筒が3枚切れになるも、最後のツモで四筒を引き当て3,900オール。
二万三万四万五万六万七万二索三索四索二筒三筒東東  リーチ  ツモ四筒
このアガリを皮切りに、ノーテン罰符やアガリを重ね、南3局の親でも加点し、50,000点オーバーで1回戦は中野さんが制した。
1回戦から様々なアガリがあり、誰もが譲らない決勝ならではの1回戦となったのではないか。
1回戦スコア
押川さん(+3.4P)久保さん(+9.5P)栗野さん(▲42.8P)中野さん(+29.9P)
2回戦目も1回戦同様、押川さん、中野さんの勢いが止まらない。
2人とも優勝を目指すにあたって、局回しはほとんどせず、高打点シフト重きを置いている。
その為、ツモや放銃による失点が敗因になりかねない。その緊張感の中で、アガリを重ね栗野さん、久保さんを引き離す。
2回戦スコア
押川さん(+17.2P)久保さん(▲25.2P)栗野さん(▲14.9P)中野さん(+22.9P)
前半戦終了時ポイント
1位・押川さん+60.6P
2位・中野さん+52.8P
3位・久保さん+4.3P
4位・栗野さん▲47.7P
3回戦
起家、栗野-中野-押川-久保
東1局に中野さんが1,000・2,000ツモ。
東2局に栗野さんが500・1,000をツモり、迎えた東3局に局面が大きく動く。
東3局、久保さんがドラ単騎でリーチ。
二万三万四万六万七万八万三索四索五索四筒五筒六筒白  ドラ白
それに対し、仕掛けを入れていた押川さんの手が開かれる。
五万五万南南南北北北白白  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ツモ白
追いかける3名の心を折るかのような8,000オール。
途中マンズの形が難しかったが、見事最高の手に育て上げた。
東4局、栗野さんが序盤に仕掛けて8,000点のテンパイ。
七万七万五筒五筒五筒八筒九筒北北北  ポン白白白  ドラ五筒
これもすぐ押川さんに阻まれる。
二万二万六万七万八万一筒二筒三筒六筒六筒七筒八筒八筒  ツモ七筒 
500・1,000
栗野さんも負けじと失点を取り返す力強いツモで楽にさせない。
南1局
栗野さん
六万六万八万八万二索二索三索三索一筒一筒南南発  リーチ  ツモ発  ドラ発
6,000オール。
これに対し、中野さんが南1局、南3局、南4局とアガリ、次回最終戦に臨みを繋げる。
南1局
中野さん
五万八万八万一索一索五索五索三筒三筒五筒五筒発発  リーチ  ツモ五万
6,400点
南3局
一索二索三索七索七索一筒二筒三筒五筒六筒西西西  ツモ七筒  リーチ  ドラ五筒
1,000・2,000。
南4局
八索八索三筒四筒  チー五万 左向き四万 上向き五万 上向き  ポン白白白  チー四筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ロン二筒  ドラ五筒
2,000点。
3回戦スコア
押川さん(+28.9P)中野さん(+9.7P)久保さん(▲32.1P)栗野さん(▲6.5P)
トータルポイント
1位・押川さん+89.5P
2位・中野さん+62.5P
3位・久保さん▲27.8P
4位・栗野さん▲54.2P
各自のポイント差を確認し、第13期北陸リーグ決勝もついに最終戦を迎える。
4回戦最終戦
規定により、起家、中野-久保-栗野-押川
東1局、追いかける中野さんがまず5,800をアガリ。
三万四万五万七万八万九索九索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ロン九万  ドラ九万
東1局2本場
久保さんが中野さんとのリーチ合戦に競り勝つ。3,000・6,000。
四万四万七万七万二索二索三索三索五索五索三筒三筒北  リーチ  ツモ北  ドラ七万
久保さん、栗野さんも優勝を諦めず、1局1局大事に進めていく。
南1局
中野さんの大事な親番であったが、栗野さんのツモ和了。だが押川 さんも沈んでいる為まだまだわからない。
四万四万九索九索九索一筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ五筒  ドラ二索
2,000・3,900。
南3局、中野さんが勝負手を入れる。これをアガれば逆転、手に力が入る。
三万四万五万八万八万八万四索五索五索六索七索三筒三筒  リーチ  ドラ七索
これに対し押川さんも追っかけリーチ。
一万二万三万五万六万七万三索三索四筒四筒四筒七筒八筒
中野さんから九筒で大きな1,300のアガリ。
南4局、押川さんは流局で優勝。
中野さんの条件は、12,000アガリ。満貫ツモ。6,400直。
配牌は良かったが、条件に見合うツモが来ず、海底牌を力なく切り対局は終了。
残念ながら河にある牌をかき集めても条件を満たす中野さんのアガリはなかった。
4回戦スコア
栗野さん+41.6 中野さん▲1.6 押川さん▲14.2 久保さん▲25.8 
決勝採集スコア
優勝・押川さん+75.3P
2位・中野さん+60.9P
3位・栗野さん▲12.6P
4位・久保さん▲53.6P
優勝者コメント
「展開に助けられた面もありましたが、最後まで集中して打てました。来期も決勝に残れるように頑張りたいです」
押川さん北陸リーグ初優勝おめでとうございます。予選から安定した成績での優勝は見事の一言です。
Aルールにおける攻守のバランスが素晴らしかったです。
最後になりますが、半年間ではありますが、拙いレポートに お付き合い戴き有難うございました。
次回も富山開催となります。
またいつかお目にかかる事があれば、宜しくお願い致します。

第26期中部プロリーグ 決勝レポート

1月7日(日)第26期中部プロリーグの決勝戦が行われた。
それでは、見事勝ち上がった本日の決勝進出者を紹介しよう。

1位通過 森下剛任(22期生/四段)
決勝進出:3回目 最高成績 3位
第39期王位、前日行われた鳳凰戦B2リーグの昇級を決めた森下。門前手役型の麻雀を打ち、彼の最大の持ち味は攻撃力である。又、場況を読む力が優れており、簡単には撤退しない粘り強い麻雀が打てる。
ここ最近の実績を考慮すると森下が間違いなく本命といえよう。

2位通過 小野雅峻(29期生/初段)
決勝進出:初出場
Cリーグから連続昇級してきた小野。Aリーグ初出場ながら自分の麻雀をしっかりと打ち決勝戦まで勝ち上がってきたのは見事だと思う。中部プロリーグの中で最も勢いのある選手といえるだろう。
バランスの良い麻雀を打ち守備力が高く、どんな時でも丁寧に麻雀を打てる所が小野の武器である。

3位通過 樋口新(22期生/四段)
決勝進出:2回目 最高成績 3位
第19期マスターズ優勝、門前手役重視型でとても重厚な麻雀を心掛けている樋口。局面が深くなり、後半の勝負に持っていくことが出来れば樋口得意の展開になるのではないか。マスターズで見事優勝した時の強い意志と強い心を持った麻雀を是非この決勝戦で見せてもらいたい。

4位通過 佐藤あいり(25期生/三段)
決勝進出:2回目 最高成績 準優勝
中部本部で唯一の女流Aリーガー。彼女の持ち味は自分が攻められると判断した時の気持ちのよい攻撃である。特に親番を維持する意識は高く持っており、最近は本人の課題である後手に回らされた時の対応も以前より修正されており守備力を高くするように心掛けているようだ。今回も安定した成績での決勝戦進出。決勝戦では自分を信じて戦う意志を持って臨めるかが焦点になるのではないか。

 

1回戦(起家から樋口・森下・佐藤・小野)

東1局
開局から北家小野が積極的に中を仕掛ける。十分形からの仕掛けではなかったが、相手への牽制の意味も含めた仕掛けだろう。ノータイムで発声が出た所を見ると決勝戦初出場だが、普段の小野の麻雀が打てている様子であり、緊張とは無縁のようだ。
対するは、親番の樋口。配牌は悪かったが5巡目のドラ六索ツモより七対子へ移行するも河には6対子が並ぶ。
この河を眺めた樋口のため息混じりの顔に見えたのは私だけだろうか。この局は小野の1人テンパイとなる。

東2局1本場 ドラ発

一万二万三万四万五万七万八万九万一索一索七筒八筒九筒  リーチ  ツモ三万

佐藤が構想通りマンズの一気通貫でリーチ。安目だが一発ツモ。戦い振りを見ると前回の決勝戦より落ち着いて打てている様子だ。

南1局 ドラ二万

二万三万三万四万四万八万八万九万一索一索七索八索九索  ドラ二万

親番の樋口に配牌シャンテンの6,000オールが見える好配牌の勝負手を入れる。しかし無常にも森下が九種九牌を選択。やはり今日の樋口には厳しい展開が予想される。これが残り4回戦に影響が出なければ良いのだが・・・。

南1局1本場 ドラ北

東場は後手に回らされていた森下が8巡目に先制リーチ。

二万三万四万六索六索四筒四筒四筒五筒六筒七筒北北  ドラ北  ロン北

これに放銃したのが、ピンフでテンパイした樋口。樋口としては短期決戦での大切の親番、森下の現物待ちでのテンパイという理由だと思うが勝負を焦ってしまった感じがする。「あの北は甘かった・・」と答えてくれたが、普段の樋口なら回避していた放銃なだけに精神的にも点数的にも手痛い失点になったに違いない。

南2局 3本場 ドラ一索

親番の森下と南家の佐藤の手がぶつかる。
佐藤がダブ南暗刻のリーチ。打点も5,200点確定で十分である。

二万三万四万七万八万九万三索四索九筒九筒南南南  リーチ  ロン二索

森下も終盤に追いつきリーチするが、佐藤に軍配が上がる。

二万三万一索二索三索二筒三筒四筒六筒六筒六筒東東  リーチ

南4局 ドラ二索
点棒状況は小野31,000 樋口13,500 森下34.700 佐藤40,800
これまで全く出番が無かった樋口がツモリ四暗刻に手を仕上げ、渾身のリーチを放つ。

二万二万二万三万三万四万四万四万四索四索四索三筒三筒  リーチ

手になっていない小野、森下、佐藤はラス目の樋口のリーチだけに無理をしない。これをツモれれば1回戦の失点も十分すぎる程補える樋口にとっては不調から脱出するきっかけにしたかったに違いない。残念ながら樋口のアガリ牌である三が1枚山に眠っていたが流局となる。森下は安全策を取りながらテンパイをしっかりと維持して小野の原点を割らせる事に成功。安易に安牌を切らずに打ち進めた森下の巧さが見られた1局となった。
佐藤は自分のアガリ番をきっちり見極めて幸先の良いトップで初戦を終えた。

1回戦成績
佐藤+17.3P 森下+10.2P 小野▲4.5P 樋口▲24.0P 供託+1.0P

 

2回戦(起家から森下・小野・佐藤・樋口)

東1局
ここまで劣勢に立たされている樋口。何とかきっかけを掴みたいところ。一が優秀と判断して七対子でリーチをかける。思惑通り小野から討ち取る。

一万五万五万八万八万四索四索五筒五筒六筒六筒北北  リーチ  ロン一万  ドラ五索

東2局
1回戦、出番が少なかった親番の小野。1,000オール皮切りに小野らしい丁寧な打ち回しで連荘し、少しずつ加点して行く。

四万五万四索四索六索七索八索五筒六筒七筒七筒八筒九筒  ロン三万  ドラ九索

東4局
親番の佐藤、配牌でツモ次第では456の三色が狙える軽い手を入れる。今まで慎重に打っていたが、余剰牌の九索を温存して手拍子でドラの三万をツモ切りをしてしまう。先制リーチで形的には先手を取ったつもりだろうが、ドラを使ったカン四万リーチの選択は考えていなかったようだ。

五万六万四索四索四索七索八索九索四筒五筒六筒九筒九筒  リーチ  ドラ三万

先制リーチにより他家に問題を投げかけたつもりだが、問題をどう解くかは相手次第。この問題に勝負を挑んだのは森下。配牌から見える678の三色に標準を定め、佐藤に無筋を2枚平然と押して高め7,700のテンパイを入れる。しっかりと佐藤から高目をアガリきる森下。佐藤の早いドラ切りを見て打点もしっかりと推測していたに違いない。

六万七万八万六索七索三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  ロン八索

佐藤にとっては手痛い失点となってしまった。結果は同じだったかもしれないが、ドラを使いきるカン四万リーチの選択など、幅広い角度から問題をとらえてもらいたいと思った。

東4局、南1局
先程のアガリを機に森下が順調に加点していき、点棒は43,200.

南1局、南2局
この2回戦でもマイナスすると厳しくなる樋口。連続1,300・2,600ツモで意地を見せる。

二万二万三万四万五万四索五索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ三索  ドラ一筒

二万三万四万四万一索一索二索二索三索三索六索七索八索  リーチ  ツモ一万  ドラ白

南4局 ドラ九筒
調子が上がってきた親番の樋口。ピンズのチンイツもしくは七対子を視野に進めた10巡目、中タンキの七対子をテンパイ即リーチ。河にはマンズとソーズの中張牌。ピンズのメンホンか七対子が明白である。
この捨て牌には、ピンズと字牌は被せにくい。最悪の場合、致命傷になりかねない。流石に森下と小野もピンズと字牌だけは切らない構えを取っている。佐藤が七対子ドラ2のシャンテンをキープして15巡目、五索を重ねてテンパイに持ち込む。さらに危険牌を押して九筒に待ち変えして同テンパイで流局。佐藤の戦う姿勢が観戦者に伝わってきた非常に見応えのある1局であった。

2回戦成績
森下+17.9P 樋口+8.8P 小野▲6.2P 佐藤▲20.5P

2回戦終了時
森下+28.1P 佐藤▲3.2P 小野▲10.7P 樋口▲15.2P 供託+1.0P

 

3回戦(起家から佐藤・森下・小野・樋口)

2回戦まで終了して、森下が頭一つリードする形となる。森下以外の3人は自分のポイントをプラスにしたい所だが、それよりも森下にポイントを上積みさせることだけは阻止しなければならない。

東1局
トータルトップ目の森下が2巡目に中を早くも仕掛ける。森下の状況を考えれば、安くて早いか、ドラ2以上などと予想できる。これに対応した小野。タンヤオの1,000点で森下のチャンス手を潰すことに成功。リーグ戦の時から小野のこういった対応には定評がある。次局も森下の親のリーチを1,300・2,600で捌いていく。

南1局まで小場な展開が続き、親番の佐藤と西家の小野の3回戦最大の勝負局が訪れる。好配牌を手にする
佐藤。打点的にも十分で申し分ない配牌である。

三万四万四万九万八索八索三筒三筒六筒白白中中中  ドラ八索

これが12巡までに白三筒を仕掛け、跳満のテンパイに持ち込む。アガリ切ればこの半荘の決定打に成りえるだけに佐藤にも気合が入っている。

一方、小野も佐藤には警戒している模様だが、勝負局と踏んだようだ。ソーズに待ちに変化させてからノータイムのリーチの発声。

六万六万五索六索六索七索八索三筒四筒五筒七筒七筒七筒  リーチ  ツモ四索

価値のある2,000・3,900のツモアガリ。点棒が欲しい局面だったと思う。しかし安易にリーチを掛けず、テンパイから、自信のあるソーズまで変化を待てた小野の持ち味である丁寧な打ち回しが光った局であった。
南4局点棒状況は以下の通り。

東家・樋口 25,200
南家・佐藤 23,900
西家・森下 23,300
北家・小野 47,600

小野との勝負局に引き負けた佐藤であったが、ここから自分のやるべき事はしっかりと把握しているようだ。
出来れば、原点を確保したい所だが、それよりも森下より順位を上げる事を優先し森下にしっかりとラスを押し付ける。残り2回戦を見据えた佐藤の賢明な判断だったと思う。

3回戦成績
小野+28.6P 樋口▲5.8P 佐藤▲8.1P 森下▲14.7P

3回戦終了時
小野+17.9P 森下+13.4P 佐藤▲11.3P 樋口▲21.0P 供託+1.0P

 

4回戦(起家から樋口・森下・佐藤・小野)

3回戦まで終わりトップは小野。しかしまだ点差はトップからラスまでで39Pと、この4回戦次第では誰もが最終戦に望みが繋げることができる。この半荘の戦い方が大切となってくる。

東1局
高め三色に仕上げた森下が終盤でリーチ。これを一発ツモの1,300・2,600。

六万七万八万六索七索八索五筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ四筒  ドラ九筒

このアガリで森下が一歩リードする。

トップがどうしても欲しい樋口。東2局、点数が欲しい為、厳しい手材料から何とか白発ホンイツの8,000のテンパイを組むも佐藤にタンピンでかわされてしまう。アガリまでの一牌が遠い。やはり今日の樋口は牌の巡り会わせが悪い様だ。

東3局
親番の佐藤。配牌では、チャンタ三色がかろうじて見える形だが重く遠い手牌。しかしツモが効いて8巡目までに有効牌を6枚引いてリーチ。

三万三万三万三索三索七索八索九索三筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ二筒  ドラ三万

この時点で、佐藤のアガリ牌は山に5枚。佐藤も自信があったようだ。あっさりと引いて4,000オールでトップ目に立つ。

南4局まで激しい高打点の乱打戦が続く。やはり対局者達もこの4回戦が優勝に向けて非常に大切だと感じているようだ。各自、主導権を握るために激しい攻防が繰り広げられている。

ここまでのアガリ回数は13回で、森下5回、佐藤4回、樋口3回、小野1回。
その内ツモアガリは6回で、流局は3回と互いに手がぶつかっている表れだろう。

東家・小野 11,400
南家・樋口 24,800
西家・森下 42,100
北家・佐藤 41,700

森下、佐藤のトップ争いは佐藤が最速の6巡目ピンフテンパイも軍配を上げたのは森下。正確なピンフの手順を追い、きっちりと3,900のアガリ。激しい乱打戦を制してトップを自力でもぎ取った。
必ずアガリが欲しい局面でもリーチ不要な選択に持っていき冷静に役有りテンパイを目指し、きっちりとアガリを取る。当たり前のことをしっかりと遂行していく森下に油断は全く感じられない。

4回戦成績
森下+24.0P 佐藤+15.7P 樋口▲9.2P 小野▲30.5P

4回戦終了時
森下+37.4P 佐藤+4.4P 小野▲12.6P 樋口▲30.2P 供託+1.0P

 

5回戦(起家から樋口・佐藤・森下・小野)

森下は3人の動向を見ながら戦うことが出来る。原点確保を維持して局回しに重点をおくだろう。自然と森下の後ろには観戦者達が集まる。森下の戦い方に関心があることだろう。
佐藤は、森下を原点を割らせる事ができれば、50,000点オーバーのトップでほぼ足りるだろう。
小野は、出来れば1人浮きの60,000点オーバーを目指さなければならない。
樋口は、対戦者の着順を考えなければならないが、現実的には森下をラスにして70,000点オーバーが条件になりそうだ。

東1局1本場
タンピンドラ1をテンパイする森下。小野が追いつき11巡目にメンホンドラ1の勝負手を入れる。

二万三万三万五万六万七万一索二索七索九筒南南西  ドラ六万

この配牌をしっかりとメンホンに仕上げ、森下から8,000は8,300をアガる。
小野の捨て牌からメンホンとは予想しにくかった森下。思った以上の打点に森下の動きが止まる。
現状だが32P縮める事に成功した小野。手応えがあったに違いない。

一万二万二万三万三万四万五万六万七万七万九万南南  ロン八万  ドラ六万

東3局
テンパイ料と、500・1,000のツモアガリで失点を補う森下。樋口からドラ2の先制リーチが入るも危険牌を押して森下も応戦。
これをアガリ切れば優勝へ大きく前進する為、森下も勝負局と踏んでいる。

森下

三万四万二索三索四索六索七索八索二筒三筒四筒八筒八筒  リーチ  ドラ六索

樋口

一万二万二万三万四万五万六万七万三索四索五索六索六索  ツモ三万  ドラ六索

競り勝ったのは樋口。4枚目の三万を引きアガリトップ目に立つ。樋口も最後まで諦めていない。

南1局ここまでのトータルポイントは以下の通り。

森下 +20.3P
佐藤 +11.0P
小野 ▲16.8P
樋口 ▲15.5P
供託 +1.0P

誰にも優勝の可能性が見えてきた。ここからどう親番を活かすかが鍵となってくるだろう。

南1局
小野が300・500で樋口の親番と森下の7,700が見えるチャンス手を潰す貴重なアガリをする。

南2局
配牌ドラ2を手にした佐藤。この手を仕上げる事が出来れば優勝がみえる。佐藤もこのチャンス手を物にしたいはずだ。佐藤のアガリを阻止したい小野が2巡目から四万を積極的に仕掛ける。チンイツを視野に入れ、決まれば点数的にも価値がある。私なら仕掛けられなかった。同じチンイツを視野に入れていたが、上家からの仕掛けも考えて又横の伸びを見ていたからである。小野の感性は違った。最初からチンイツトイトイを目指していた。これが嵌まり最速の7巡目12,000テンパイ。

迎えた12巡目、佐藤に試練の分岐点が訪れる。1シャンテンになった佐藤の手牌。

二索三索六索七索八索一筒二筒三筒五筒六筒南北北  ツモ二万

この二万は場には1枚も切れていない。二万南の2枚は小野に押しづらい牌だ。放銃を考えれば最低でも8,000。佐藤の思考はよく分かる。ここで放銃が付けば脱落の可能性が高い。小野のツモアガリ又は流局なら、まだ自分の優勝の目が残る。残り2局で勝負をかけるつもりだろう。佐藤の選択は、二万南を勝負しない二索三索のターツ落とし。しかし、「勝負局だった・・・。」と後で佐藤は後悔、反省していた。そこには、2回戦南4局で私達に戦う姿勢を見せてくれた逞しく凛々しい佐藤の姿はなかった。優勝したかった為の我慢だったかもしれない。優勝する為の勝負の二万だったかもしれない。佐藤に対する応えは結果から判断するしかないのだが。一度アガリを逃した佐藤にもう一度アガリきる力は残っていなかった。

見事、戦略通りに行った小野。点数以上に価値が感じられる12,000のアガリとなった。

七万七万八万八万  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ポン五万 上向き五万 上向き五万 上向き  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ロン七万

南3局 親番の森下。点数、アガリが出来れば欲しい局面でこの手を入れることが森下の強さだろう。
配牌シャンテンから絶好のカン七索を簡単に引き入れてリーチ。

五万六万七万六索七索八索四筒五筒七筒七筒七筒白白  リーチ  ドラ七筒

他3者はこのリーチには押し返せる者はいない。アガることが出来れば決定打になっていただろう。
残り2枚山に残っていたが流局となる。

南4局
森下が小野に対して15.1Pのリード。森下が1巡目から小野の白を仕掛けて終局に向かう。小野もメンゼンで行きたかったが、妥協してポンテンの500オールで次局へ繋いでいく。

南4局 1本場
1本場で高め4,000オールのテンパイも流局。森下、小野2人とも苦しい表情を伺わせている。

南4局 2本場
小野が先制リーチを掛けるも流局。会場には静けさと重たい雰囲気に包まれている。

南4局 3本場
小野がタンヤオドラ2を仕掛け、見事カン三索をアガリきる。これで森下を3,100点逆転に成功。「最初からカン三索に標準を合わせていたとの事」カン三索でテンパイを果たした時は、アガリ牌である三索が4枚も眠っていた。道中で二索をツモるが高め3,900オールもある所をノータイムでツモ切り。場況をしっかりと考えて打てた小野らしい素晴らしいアガリだったと思う。

三万三万二索四索三筒四筒五筒  チー五索 上向き六索 上向き七索 上向き  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ三索  ドラ三万

このアガリで交わされた森下。今まで終始局面をリードし、ゲーム回し等戦い方に、ミスらしいミスは無かったのではないか。又アガリが必要な時はしっかりとアガリをものにしていた森下だったが一番流したかった1局だけは思い通りにいかなかった事だけが大いに悔やまれる。最終局はノーテンで第26期中部プロリーグは小野の見事の逆転勝利で幕を閉じた。

5回戦成績
小野+43.1P 樋口▲2.7P 森下▲15.4P 佐藤▲25.0P

5回戦終了時
小野+30.5P 森下+22.0P 佐藤▲20.6P 樋口▲32.9P 供託+1.0P

決勝戦終了後の打ち上げの席にて、小野と優勝の勝因を振り返ってみた。
「5回戦が展開に恵まれたので勝つことができた」と謙遜していたが、最初から森下、佐藤、樋口の強敵3人に対して優勝するプランはしっかりと考えていたようだ。
見事小野の戦略通りに事が嵌まったように見えたのは私だけではないだろう。Cリーグからの連続昇級。そして決勝戦初出場で初優勝と素晴らしい結果を出している。
攻めて良し、守って良し,状況判断にも優れている小野の良さが全面的に発揮できたのが、今回の優勝の勝因だったと思う。
連盟のタイトルホルダー2人と戦ってのこの結果は小野の今後の結果に繋がる大きな自信になったと思う。
今後の抱負も「鳳凰戦に参戦する」と頼もしい発言をしてくれた。自分の力を信じて頑張ってもらいたいと思う。

私も決勝戦を観戦して、改めて麻雀は相手と戦う以上勝負事であると感じさせてくれた。非常に観戦する者を熱くさせてくれた見応えのあった決勝戦だったと思う。
既に戦いは始まっている。私自身もまた、決勝戦で自分らしい麻雀を打ち、観戦してくれる方達に自分の戦う熱い気持ちが伝えられるように日々努力して次に臨みたいと思う。

100
前列左より:木村本部長、小野雅峻
後列左より:樋口新、森下剛任、佐藤あいり

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 合計
1 小野 雅峻 ▲ 4.5 ▲ 6.2 28.6 ▲ 30.5 43.1 30.5
2 森下 剛任 10.2 17.9 ▲ 14.7 24.0 ▲ 15.4 22.0
3 佐藤 あいり 17.3 ▲ 20.5 ▲ 8.1 15.7 ▲ 25.0 ▲ 20.6
4 樋口 新 ▲ 24.0 8.8 ▲ 5.8 ▲ 9.2 ▲ 2.7 ▲ 32.9

中部プロリーグ レポート/第26期中部プロリーグ 決勝レポート

1月7日(日)第26期中部プロリーグの決勝戦が行われた。
それでは、見事勝ち上がった本日の決勝進出者を紹介しよう。
1位通過 森下剛任(22期生/四段)
決勝進出:3回目 最高成績 3位
第39期王位、前日行われた鳳凰戦B2リーグの昇級を決めた森下。門前手役型の麻雀を打ち、彼の最大の持ち味は攻撃力である。又、場況を読む力が優れており、簡単には撤退しない粘り強い麻雀が打てる。
ここ最近の実績を考慮すると森下が間違いなく本命といえよう。
2位通過 小野雅峻(29期生/初段)
決勝進出:初出場
Cリーグから連続昇級してきた小野。Aリーグ初出場ながら自分の麻雀をしっかりと打ち決勝戦まで勝ち上がってきたのは見事だと思う。中部プロリーグの中で最も勢いのある選手といえるだろう。
バランスの良い麻雀を打ち守備力が高く、どんな時でも丁寧に麻雀を打てる所が小野の武器である。
3位通過 樋口新(22期生/四段)
決勝進出:2回目 最高成績 3位
第19期マスターズ優勝、門前手役重視型でとても重厚な麻雀を心掛けている樋口。局面が深くなり、後半の勝負に持っていくことが出来れば樋口得意の展開になるのではないか。マスターズで見事優勝した時の強い意志と強い心を持った麻雀を是非この決勝戦で見せてもらいたい。
4位通過 佐藤あいり(25期生/三段)
決勝進出:2回目 最高成績 準優勝
中部本部で唯一の女流Aリーガー。彼女の持ち味は自分が攻められると判断した時の気持ちのよい攻撃である。特に親番を維持する意識は高く持っており、最近は本人の課題である後手に回らされた時の対応も以前より修正されており守備力を高くするように心掛けているようだ。今回も安定した成績での決勝戦進出。決勝戦では自分を信じて戦う意志を持って臨めるかが焦点になるのではないか。
 
1回戦(起家から樋口・森下・佐藤・小野)
東1局
開局から北家小野が積極的に中を仕掛ける。十分形からの仕掛けではなかったが、相手への牽制の意味も含めた仕掛けだろう。ノータイムで発声が出た所を見ると決勝戦初出場だが、普段の小野の麻雀が打てている様子であり、緊張とは無縁のようだ。
対するは、親番の樋口。配牌は悪かったが5巡目のドラ六索ツモより七対子へ移行するも河には6対子が並ぶ。
この河を眺めた樋口のため息混じりの顔に見えたのは私だけだろうか。この局は小野の1人テンパイとなる。
東2局1本場 ドラ発
一万二万三万四万五万七万八万九万一索一索七筒八筒九筒  リーチ  ツモ三万
佐藤が構想通りマンズの一気通貫でリーチ。安目だが一発ツモ。戦い振りを見ると前回の決勝戦より落ち着いて打てている様子だ。
南1局 ドラ二万
二万三万三万四万四万八万八万九万一索一索七索八索九索  ドラ二万
親番の樋口に配牌シャンテンの6,000オールが見える好配牌の勝負手を入れる。しかし無常にも森下が九種九牌を選択。やはり今日の樋口には厳しい展開が予想される。これが残り4回戦に影響が出なければ良いのだが・・・。
南1局1本場 ドラ北
東場は後手に回らされていた森下が8巡目に先制リーチ。
二万三万四万六索六索四筒四筒四筒五筒六筒七筒北北  ドラ北  ロン北
これに放銃したのが、ピンフでテンパイした樋口。樋口としては短期決戦での大切の親番、森下の現物待ちでのテンパイという理由だと思うが勝負を焦ってしまった感じがする。「あの北は甘かった・・」と答えてくれたが、普段の樋口なら回避していた放銃なだけに精神的にも点数的にも手痛い失点になったに違いない。
南2局 3本場 ドラ一索
親番の森下と南家の佐藤の手がぶつかる。
佐藤がダブ南暗刻のリーチ。打点も5,200点確定で十分である。
二万三万四万七万八万九万三索四索九筒九筒南南南  リーチ  ロン二索
森下も終盤に追いつきリーチするが、佐藤に軍配が上がる。
二万三万一索二索三索二筒三筒四筒六筒六筒六筒東東  リーチ
南4局 ドラ二索
点棒状況は小野31,000 樋口13,500 森下34.700 佐藤40,800
これまで全く出番が無かった樋口がツモリ四暗刻に手を仕上げ、渾身のリーチを放つ。
二万二万二万三万三万四万四万四万四索四索四索三筒三筒  リーチ
手になっていない小野、森下、佐藤はラス目の樋口のリーチだけに無理をしない。これをツモれれば1回戦の失点も十分すぎる程補える樋口にとっては不調から脱出するきっかけにしたかったに違いない。残念ながら樋口のアガリ牌である三が1枚山に眠っていたが流局となる。森下は安全策を取りながらテンパイをしっかりと維持して小野の原点を割らせる事に成功。安易に安牌を切らずに打ち進めた森下の巧さが見られた1局となった。
佐藤は自分のアガリ番をきっちり見極めて幸先の良いトップで初戦を終えた。
1回戦成績
佐藤+17.3P 森下+10.2P 小野▲4.5P 樋口▲24.0P 供託+1.0P
 
2回戦(起家から森下・小野・佐藤・樋口)
東1局
ここまで劣勢に立たされている樋口。何とかきっかけを掴みたいところ。一が優秀と判断して七対子でリーチをかける。思惑通り小野から討ち取る。
一万五万五万八万八万四索四索五筒五筒六筒六筒北北  リーチ  ロン一万  ドラ五索
東2局
1回戦、出番が少なかった親番の小野。1,000オール皮切りに小野らしい丁寧な打ち回しで連荘し、少しずつ加点して行く。
四万五万四索四索六索七索八索五筒六筒七筒七筒八筒九筒  ロン三万  ドラ九索
東4局
親番の佐藤、配牌でツモ次第では456の三色が狙える軽い手を入れる。今まで慎重に打っていたが、余剰牌の九索を温存して手拍子でドラの三万をツモ切りをしてしまう。先制リーチで形的には先手を取ったつもりだろうが、ドラを使ったカン四万リーチの選択は考えていなかったようだ。
五万六万四索四索四索七索八索九索四筒五筒六筒九筒九筒  リーチ  ドラ三万
先制リーチにより他家に問題を投げかけたつもりだが、問題をどう解くかは相手次第。この問題に勝負を挑んだのは森下。配牌から見える678の三色に標準を定め、佐藤に無筋を2枚平然と押して高め7,700のテンパイを入れる。しっかりと佐藤から高目をアガリきる森下。佐藤の早いドラ切りを見て打点もしっかりと推測していたに違いない。
六万七万八万六索七索三筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒  ロン八索
佐藤にとっては手痛い失点となってしまった。結果は同じだったかもしれないが、ドラを使いきるカン四万リーチの選択など、幅広い角度から問題をとらえてもらいたいと思った。
東4局、南1局
先程のアガリを機に森下が順調に加点していき、点棒は43,200.
南1局、南2局
この2回戦でもマイナスすると厳しくなる樋口。連続1,300・2,600ツモで意地を見せる。
二万二万三万四万五万四索五索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ三索  ドラ一筒
二万三万四万四万一索一索二索二索三索三索六索七索八索  リーチ  ツモ一万  ドラ白
南4局 ドラ九筒
調子が上がってきた親番の樋口。ピンズのチンイツもしくは七対子を視野に進めた10巡目、中タンキの七対子をテンパイ即リーチ。河にはマンズとソーズの中張牌。ピンズのメンホンか七対子が明白である。
この捨て牌には、ピンズと字牌は被せにくい。最悪の場合、致命傷になりかねない。流石に森下と小野もピンズと字牌だけは切らない構えを取っている。佐藤が七対子ドラ2のシャンテンをキープして15巡目、五索を重ねてテンパイに持ち込む。さらに危険牌を押して九筒に待ち変えして同テンパイで流局。佐藤の戦う姿勢が観戦者に伝わってきた非常に見応えのある1局であった。
2回戦成績
森下+17.9P 樋口+8.8P 小野▲6.2P 佐藤▲20.5P
2回戦終了時
森下+28.1P 佐藤▲3.2P 小野▲10.7P 樋口▲15.2P 供託+1.0P
 
3回戦(起家から佐藤・森下・小野・樋口)
2回戦まで終了して、森下が頭一つリードする形となる。森下以外の3人は自分のポイントをプラスにしたい所だが、それよりも森下にポイントを上積みさせることだけは阻止しなければならない。
東1局
トータルトップ目の森下が2巡目に中を早くも仕掛ける。森下の状況を考えれば、安くて早いか、ドラ2以上などと予想できる。これに対応した小野。タンヤオの1,000点で森下のチャンス手を潰すことに成功。リーグ戦の時から小野のこういった対応には定評がある。次局も森下の親のリーチを1,300・2,600で捌いていく。
南1局まで小場な展開が続き、親番の佐藤と西家の小野の3回戦最大の勝負局が訪れる。好配牌を手にする
佐藤。打点的にも十分で申し分ない配牌である。
三万四万四万九万八索八索三筒三筒六筒白白中中中  ドラ八索
これが12巡までに白三筒を仕掛け、跳満のテンパイに持ち込む。アガリ切ればこの半荘の決定打に成りえるだけに佐藤にも気合が入っている。
一方、小野も佐藤には警戒している模様だが、勝負局と踏んだようだ。ソーズに待ちに変化させてからノータイムのリーチの発声。
六万六万五索六索六索七索八索三筒四筒五筒七筒七筒七筒  リーチ  ツモ四索
価値のある2,000・3,900のツモアガリ。点棒が欲しい局面だったと思う。しかし安易にリーチを掛けず、テンパイから、自信のあるソーズまで変化を待てた小野の持ち味である丁寧な打ち回しが光った局であった。
南4局点棒状況は以下の通り。
東家・樋口 25,200
南家・佐藤 23,900
西家・森下 23,300
北家・小野 47,600
小野との勝負局に引き負けた佐藤であったが、ここから自分のやるべき事はしっかりと把握しているようだ。
出来れば、原点を確保したい所だが、それよりも森下より順位を上げる事を優先し森下にしっかりとラスを押し付ける。残り2回戦を見据えた佐藤の賢明な判断だったと思う。
3回戦成績
小野+28.6P 樋口▲5.8P 佐藤▲8.1P 森下▲14.7P
3回戦終了時
小野+17.9P 森下+13.4P 佐藤▲11.3P 樋口▲21.0P 供託+1.0P
 
4回戦(起家から樋口・森下・佐藤・小野)
3回戦まで終わりトップは小野。しかしまだ点差はトップからラスまでで39Pと、この4回戦次第では誰もが最終戦に望みが繋げることができる。この半荘の戦い方が大切となってくる。
東1局
高め三色に仕上げた森下が終盤でリーチ。これを一発ツモの1,300・2,600。
六万七万八万六索七索八索五筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ四筒  ドラ九筒
このアガリで森下が一歩リードする。
トップがどうしても欲しい樋口。東2局、点数が欲しい為、厳しい手材料から何とか白発ホンイツの8,000のテンパイを組むも佐藤にタンピンでかわされてしまう。アガリまでの一牌が遠い。やはり今日の樋口は牌の巡り会わせが悪い様だ。
東3局
親番の佐藤。配牌では、チャンタ三色がかろうじて見える形だが重く遠い手牌。しかしツモが効いて8巡目までに有効牌を6枚引いてリーチ。
三万三万三万三索三索七索八索九索三筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ二筒  ドラ三万
この時点で、佐藤のアガリ牌は山に5枚。佐藤も自信があったようだ。あっさりと引いて4,000オールでトップ目に立つ。
南4局まで激しい高打点の乱打戦が続く。やはり対局者達もこの4回戦が優勝に向けて非常に大切だと感じているようだ。各自、主導権を握るために激しい攻防が繰り広げられている。
ここまでのアガリ回数は13回で、森下5回、佐藤4回、樋口3回、小野1回。
その内ツモアガリは6回で、流局は3回と互いに手がぶつかっている表れだろう。
東家・小野 11,400
南家・樋口 24,800
西家・森下 42,100
北家・佐藤 41,700
森下、佐藤のトップ争いは佐藤が最速の6巡目ピンフテンパイも軍配を上げたのは森下。正確なピンフの手順を追い、きっちりと3,900のアガリ。激しい乱打戦を制してトップを自力でもぎ取った。
必ずアガリが欲しい局面でもリーチ不要な選択に持っていき冷静に役有りテンパイを目指し、きっちりとアガリを取る。当たり前のことをしっかりと遂行していく森下に油断は全く感じられない。
4回戦成績
森下+24.0P 佐藤+15.7P 樋口▲9.2P 小野▲30.5P
4回戦終了時
森下+37.4P 佐藤+4.4P 小野▲12.6P 樋口▲30.2P 供託+1.0P
 
5回戦(起家から樋口・佐藤・森下・小野)
森下は3人の動向を見ながら戦うことが出来る。原点確保を維持して局回しに重点をおくだろう。自然と森下の後ろには観戦者達が集まる。森下の戦い方に関心があることだろう。
佐藤は、森下を原点を割らせる事ができれば、50,000点オーバーのトップでほぼ足りるだろう。
小野は、出来れば1人浮きの60,000点オーバーを目指さなければならない。
樋口は、対戦者の着順を考えなければならないが、現実的には森下をラスにして70,000点オーバーが条件になりそうだ。
東1局1本場
タンピンドラ1をテンパイする森下。小野が追いつき11巡目にメンホンドラ1の勝負手を入れる。
二万三万三万五万六万七万一索二索七索九筒南南西  ドラ六万
この配牌をしっかりとメンホンに仕上げ、森下から8,000は8,300をアガる。
小野の捨て牌からメンホンとは予想しにくかった森下。思った以上の打点に森下の動きが止まる。
現状だが32P縮める事に成功した小野。手応えがあったに違いない。
一万二万二万三万三万四万五万六万七万七万九万南南  ロン八万  ドラ六万
東3局
テンパイ料と、500・1,000のツモアガリで失点を補う森下。樋口からドラ2の先制リーチが入るも危険牌を押して森下も応戦。
これをアガリ切れば優勝へ大きく前進する為、森下も勝負局と踏んでいる。
森下
三万四万二索三索四索六索七索八索二筒三筒四筒八筒八筒  リーチ  ドラ六索
樋口
一万二万二万三万四万五万六万七万三索四索五索六索六索  ツモ三万  ドラ六索
競り勝ったのは樋口。4枚目の三万を引きアガリトップ目に立つ。樋口も最後まで諦めていない。
南1局ここまでのトータルポイントは以下の通り。
森下 +20.3P
佐藤 +11.0P
小野 ▲16.8P
樋口 ▲15.5P
供託 +1.0P
誰にも優勝の可能性が見えてきた。ここからどう親番を活かすかが鍵となってくるだろう。
南1局
小野が300・500で樋口の親番と森下の7,700が見えるチャンス手を潰す貴重なアガリをする。
南2局
配牌ドラ2を手にした佐藤。この手を仕上げる事が出来れば優勝がみえる。佐藤もこのチャンス手を物にしたいはずだ。佐藤のアガリを阻止したい小野が2巡目から四万を積極的に仕掛ける。チンイツを視野に入れ、決まれば点数的にも価値がある。私なら仕掛けられなかった。同じチンイツを視野に入れていたが、上家からの仕掛けも考えて又横の伸びを見ていたからである。小野の感性は違った。最初からチンイツトイトイを目指していた。これが嵌まり最速の7巡目12,000テンパイ。
迎えた12巡目、佐藤に試練の分岐点が訪れる。1シャンテンになった佐藤の手牌。
二索三索六索七索八索一筒二筒三筒五筒六筒南北北  ツモ二万
この二万は場には1枚も切れていない。二万南の2枚は小野に押しづらい牌だ。放銃を考えれば最低でも8,000。佐藤の思考はよく分かる。ここで放銃が付けば脱落の可能性が高い。小野のツモアガリ又は流局なら、まだ自分の優勝の目が残る。残り2局で勝負をかけるつもりだろう。佐藤の選択は、二万南を勝負しない二索三索のターツ落とし。しかし、「勝負局だった・・・。」と後で佐藤は後悔、反省していた。そこには、2回戦南4局で私達に戦う姿勢を見せてくれた逞しく凛々しい佐藤の姿はなかった。優勝したかった為の我慢だったかもしれない。優勝する為の勝負の二万だったかもしれない。佐藤に対する応えは結果から判断するしかないのだが。一度アガリを逃した佐藤にもう一度アガリきる力は残っていなかった。
見事、戦略通りに行った小野。点数以上に価値が感じられる12,000のアガリとなった。
七万七万八万八万  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ポン五万 上向き五万 上向き五万 上向き  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ロン七万
南3局 親番の森下。点数、アガリが出来れば欲しい局面でこの手を入れることが森下の強さだろう。
配牌シャンテンから絶好のカン七索を簡単に引き入れてリーチ。
五万六万七万六索七索八索四筒五筒七筒七筒七筒白白  リーチ  ドラ七筒
他3者はこのリーチには押し返せる者はいない。アガることが出来れば決定打になっていただろう。
残り2枚山に残っていたが流局となる。
南4局
森下が小野に対して15.1Pのリード。森下が1巡目から小野の白を仕掛けて終局に向かう。小野もメンゼンで行きたかったが、妥協してポンテンの500オールで次局へ繋いでいく。
南4局 1本場
1本場で高め4,000オールのテンパイも流局。森下、小野2人とも苦しい表情を伺わせている。
南4局 2本場
小野が先制リーチを掛けるも流局。会場には静けさと重たい雰囲気に包まれている。
南4局 3本場
小野がタンヤオドラ2を仕掛け、見事カン三索をアガリきる。これで森下を3,100点逆転に成功。「最初からカン三索に標準を合わせていたとの事」カン三索でテンパイを果たした時は、アガリ牌である三索が4枚も眠っていた。道中で二索をツモるが高め3,900オールもある所をノータイムでツモ切り。場況をしっかりと考えて打てた小野らしい素晴らしいアガリだったと思う。
三万三万二索四索三筒四筒五筒  チー五索 上向き六索 上向き七索 上向き  ポン五索 上向き五索 上向き五索 上向き  ツモ三索  ドラ三万
このアガリで交わされた森下。今まで終始局面をリードし、ゲーム回し等戦い方に、ミスらしいミスは無かったのではないか。又アガリが必要な時はしっかりとアガリをものにしていた森下だったが一番流したかった1局だけは思い通りにいかなかった事だけが大いに悔やまれる。最終局はノーテンで第26期中部プロリーグは小野の見事の逆転勝利で幕を閉じた。
5回戦成績
小野+43.1P 樋口▲2.7P 森下▲15.4P 佐藤▲25.0P
5回戦終了時
小野+30.5P 森下+22.0P 佐藤▲20.6P 樋口▲32.9P 供託+1.0P
決勝戦終了後の打ち上げの席にて、小野と優勝の勝因を振り返ってみた。
「5回戦が展開に恵まれたので勝つことができた」と謙遜していたが、最初から森下、佐藤、樋口の強敵3人に対して優勝するプランはしっかりと考えていたようだ。
見事小野の戦略通りに事が嵌まったように見えたのは私だけではないだろう。Cリーグからの連続昇級。そして決勝戦初出場で初優勝と素晴らしい結果を出している。
攻めて良し、守って良し,状況判断にも優れている小野の良さが全面的に発揮できたのが、今回の優勝の勝因だったと思う。
連盟のタイトルホルダー2人と戦ってのこの結果は小野の今後の結果に繋がる大きな自信になったと思う。
今後の抱負も「鳳凰戦に参戦する」と頼もしい発言をしてくれた。自分の力を信じて頑張ってもらいたいと思う。
私も決勝戦を観戦して、改めて麻雀は相手と戦う以上勝負事であると感じさせてくれた。非常に観戦する者を熱くさせてくれた見応えのあった決勝戦だったと思う。
既に戦いは始まっている。私自身もまた、決勝戦で自分らしい麻雀を打ち、観戦してくれる方達に自分の戦う熱い気持ちが伝えられるように日々努力して次に臨みたいと思う。
100
前列左より:木村本部長、小野雅峻
後列左より:樋口新、森下剛任、佐藤あいり

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 合計
1 小野 雅峻 ▲ 4.5 ▲ 6.2 28.6 ▲ 30.5 43.1 30.5
2 森下 剛任 10.2 17.9 ▲ 14.7 24.0 ▲ 15.4 22.0
3 佐藤 あいり 17.3 ▲ 20.5 ▲ 8.1 15.7 ▲ 25.0 ▲ 20.6
4 樋口 新 ▲ 24.0 8.8 ▲ 5.8 ▲ 9.2 ▲ 2.7 ▲ 32.9

第139回:プロ雀士インタビュー 宮内 こずえ  インタビュアー:岡田 茂

第10期女流桜花 

終始安定した戦いぶりで、第10期女流桜花の座に輝いた宮内こずえ。
優勝トロフィー授与後のインタビューで今までの【想い】が堰を切ったようにあふれ出し、言葉に詰まる姿は記憶に新しいと思う。
映像対局では優勝経験が多数あるものの、この女流桜花が連盟公式戦初のタイトルとなった宮内こずえプロのインタビューを、後輩岡田茂が努めさせていただきます。

岡田「宮内さん女流桜花優勝おめでとう!」

宮内「ありがとう!これからはお局様じゃなくて、桜花様だからね(笑)」

100
第10期女流桜花様(24歳?)

岡田「かしこまりました桜花様・・・ さっそくなんだけど、優勝後のインタビューの時ってどんな想いだったの?」

宮内「女流桜花はすごく欲しいタイトルだったから、対局中はもちろんだけど、対局までの間もプレッシャーが凄くあったんだ。あの瞬間にプレッシャーから解放されて、優勝したんだなーって実感がわいたの。」

岡田「たしかにかなり気合はいってたもんね。調整のセットも相当やってたんじゃない?」

宮内「週に2、3回はやったかな?」

岡田「自分も何回か打ったけど、確認作業をしてるというより、気持ちを作ってる様に見受けられたけど?」

宮内「うん。対局に向けて、いい精神状態で迎えたかったのが一番かな。もちろんAルールとしての打ち方の調整もだけどね」

岡田「なるほどー。思い出せば、宮内さんが麻雀の仕事の日だったと思うんだけど【今日もし負けたらセットお願いします!】って言ってたもんね(笑)」

宮内「たしかにあったね(笑)」

岡田「話はかわるんだけど、今は(手なりの女王)って呼ばれてるけど、昔はかなり手役派だったとか?」

宮内「そうなのー。超面前高打点猪麻雀(笑)満貫のチーテン・ポンテンとか取らなかった(笑) かっちゃん(勝又プロ)とヒサトと稽古するようになって、このスタイルじゃ勝てないと思って。(笑) あと、三人麻雀を覚えたのも影響してるかな?」

岡田「今回の決定戦では、手なりの局と手役狙いの局がかなりはっきりとしてたよね。」

1回戦の南2局1本場 

配牌 
三万八万九万二索三索六索九索七筒八筒九筒九筒西西  ツモ二索  ドラ七筒

この第1ツモ二索をツモきり、ここから最終的に

九万九万九索九索九索七筒七筒八筒九筒九筒西西西

宮内「手ごたえはあったんだけど、直前に八筒を2枚切られて、ドラの七筒が出たのでポンしてトイトイに切り替えたけどアガれず、あまり感触がよくないなあと。」

四万四万六万七万八万九万七索二筒三筒四筒五筒六筒白白  ドラ八索

岡田「そのアガれなかった前局をふまえての次局、親和泉が連荘しての2本場4巡目。ここから打七索

宮内「ドラのくっつきからのタンピンドラ1を見たいんだけど、ここは親落しが優先と思って」

岡田「白ポンからの1,000点の出アガリで親落としに成功。この2局の切り替えは見ていてホントに素晴らしと思った。手なりでは出来ないよね。後は手役の見切りもだけど、押し引きのバランスも見事な局が多かったと思う。魚谷プロが観戦記者の女流桜花観戦記(2日目)にも書かれてるんだけど、

7回戦 東2局 親和泉 13巡目

五万五万五万六万二索二索六索七索二筒三筒四筒六筒七筒  ツモ八筒  ドラ八筒

親和泉プロが 

一万二万四万五万六万七万八万九万南南南中中 

このテンパイ ここでテンパイとらずの打二索
宮内「和泉とは対戦が多いから、雰囲気が結構わかりやすいの(笑) この時かなり雰囲気が出てからマンズは切るつもりはなかった」

岡田「次巡にアタリ牌の三万をツモ。自分だったら六万切りリーチで三万で12,000放銃してます。(笑) 後は12回戦の南1局1本場、親の和泉プロからリーチが入って

一万一万三万八万八万九万九万二索二索三索南南中中 

スジの三万を切ってテンパイ。暗刻となる二索を勝負しての三索のツモアガリ。トータル2着目の親リーチをかいくぐってのアガリとなりました。」
宮内「亜樹ちゃんと吾妻さんは親落しをしてこないだろうし、親に放銃してもまだポイント的にはリードがあったから勝負したの。」

岡田「そうとはわかっていても、あそこで勝負にいくのは相当精神力がいると思った。しかも結果を出してアガリきるのはスゴイよね。家で見ながら1人で(うわー!こらスゲー)とか独り言いってたよ(笑)」

宮内「ありがとー。ついてた部分が多かった」

岡田「ツキだけじゃないと思いますよ!」

決定戦の対局内容は魚谷プロによる観戦記がありますのでそちらをご覧いただければと思います。

岡田「プライベートについても聞いていこうかと思ったんだけど、過去のインタビューを見ると大体のことが質問されてるんだよねー。麻雀を覚えたキッカケ、趣味、好きな食べ物、男性のタイプ・・・ 」

宮内「たしかにー」

岡田「個人的に気になってたんだけど、いつも明るくてポジティブなイメージなんだけどさ、宮内さんてストレスたまるの?」

宮内「少しはありますー!」

岡田「発散ってどうしてるの?」

宮内「友達と話したりとか、好きな事してかなー?あんまりストレスたまらないかも(笑)」

岡田「好きな事って?」

宮内「ゲーム!アプリよくやるよー」

100
インタビュー後、携帯2台持ちでアプリをする桜花様

岡田「たしかに宮内さんメチャメチャのめり込むよねー(笑)強くなるのすごいはやいもん」

宮内「自分もでしょ!」

岡田「はい(笑)。それでは最後に今後の目標などお願いします。」

宮内「昔からかわらず目標は鳳凰位!リーグ戦もギリギリ残留したし、これから頑張っていきたいと思います!」

第10期女流桜花決定戦で優勝し、タイトルホルダーとなった宮内こずえ。
私が連盟に入ってから10年程になるが、公式戦、稽古でのセットなど何度か対局をしてきた。又、宮内プロが出場した映像対局などの後の打ち上げでも何度か同席した。
そんな時、勝った試合であれ、負けた試合であれ、彼女は必ずと言っていいほど、感想戦をする。先輩、後輩関係なく質問し、考えを聞き、自分の意見を話す。又、麻雀プロとしての在り方、プロ連盟の団体としての今後の事なども良く話題にする。その情熱、向上心が、今回の女流桜花優勝につながったのであろう。
あらためて女流桜花優勝 おめでとうございました。

P.S宮内女流桜花様へ もうお局様と呼びませんから、リーグ戦で残留争いをしている当面のライバルに、対局後「どうだった?えー もうちょっと負けてよー!」なんて言わないで下さい。残留したい気持ちは僕も一緒ですから。

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プロ雀士インタビュー/第139回:プロ雀士インタビュー 宮内 こずえ  インタビュアー:岡田 茂

第10期女流桜花 
終始安定した戦いぶりで、第10期女流桜花の座に輝いた宮内こずえ。
優勝トロフィー授与後のインタビューで今までの【想い】が堰を切ったようにあふれ出し、言葉に詰まる姿は記憶に新しいと思う。
映像対局では優勝経験が多数あるものの、この女流桜花が連盟公式戦初のタイトルとなった宮内こずえプロのインタビューを、後輩岡田茂が努めさせていただきます。
岡田「宮内さん女流桜花優勝おめでとう!」
宮内「ありがとう!これからはお局様じゃなくて、桜花様だからね(笑)」
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第10期女流桜花様(24歳?)
岡田「かしこまりました桜花様・・・ さっそくなんだけど、優勝後のインタビューの時ってどんな想いだったの?」
宮内「女流桜花はすごく欲しいタイトルだったから、対局中はもちろんだけど、対局までの間もプレッシャーが凄くあったんだ。あの瞬間にプレッシャーから解放されて、優勝したんだなーって実感がわいたの。」
岡田「たしかにかなり気合はいってたもんね。調整のセットも相当やってたんじゃない?」
宮内「週に2、3回はやったかな?」
岡田「自分も何回か打ったけど、確認作業をしてるというより、気持ちを作ってる様に見受けられたけど?」
宮内「うん。対局に向けて、いい精神状態で迎えたかったのが一番かな。もちろんAルールとしての打ち方の調整もだけどね」
岡田「なるほどー。思い出せば、宮内さんが麻雀の仕事の日だったと思うんだけど【今日もし負けたらセットお願いします!】って言ってたもんね(笑)」
宮内「たしかにあったね(笑)」
岡田「話はかわるんだけど、今は(手なりの女王)って呼ばれてるけど、昔はかなり手役派だったとか?」
宮内「そうなのー。超面前高打点猪麻雀(笑)満貫のチーテン・ポンテンとか取らなかった(笑) かっちゃん(勝又プロ)とヒサトと稽古するようになって、このスタイルじゃ勝てないと思って。(笑) あと、三人麻雀を覚えたのも影響してるかな?」
岡田「今回の決定戦では、手なりの局と手役狙いの局がかなりはっきりとしてたよね。」
1回戦の南2局1本場 
配牌 
三万八万九万二索三索六索九索七筒八筒九筒九筒西西  ツモ二索  ドラ七筒
この第1ツモ二索をツモきり、ここから最終的に
九万九万九索九索九索七筒七筒八筒九筒九筒西西西
宮内「手ごたえはあったんだけど、直前に八筒を2枚切られて、ドラの七筒が出たのでポンしてトイトイに切り替えたけどアガれず、あまり感触がよくないなあと。」
四万四万六万七万八万九万七索二筒三筒四筒五筒六筒白白  ドラ八索
岡田「そのアガれなかった前局をふまえての次局、親和泉が連荘しての2本場4巡目。ここから打七索
宮内「ドラのくっつきからのタンピンドラ1を見たいんだけど、ここは親落しが優先と思って」
岡田「白ポンからの1,000点の出アガリで親落としに成功。この2局の切り替えは見ていてホントに素晴らしと思った。手なりでは出来ないよね。後は手役の見切りもだけど、押し引きのバランスも見事な局が多かったと思う。魚谷プロが観戦記者の女流桜花観戦記(2日目)にも書かれてるんだけど、
7回戦 東2局 親和泉 13巡目
五万五万五万六万二索二索六索七索二筒三筒四筒六筒七筒  ツモ八筒  ドラ八筒
親和泉プロが 
一万二万四万五万六万七万八万九万南南南中中 
このテンパイ ここでテンパイとらずの打二索
宮内「和泉とは対戦が多いから、雰囲気が結構わかりやすいの(笑) この時かなり雰囲気が出てからマンズは切るつもりはなかった」
岡田「次巡にアタリ牌の三万をツモ。自分だったら六万切りリーチで三万で12,000放銃してます。(笑) 後は12回戦の南1局1本場、親の和泉プロからリーチが入って
一万一万三万八万八万九万九万二索二索三索南南中中 
スジの三万を切ってテンパイ。暗刻となる二索を勝負しての三索のツモアガリ。トータル2着目の親リーチをかいくぐってのアガリとなりました。」
宮内「亜樹ちゃんと吾妻さんは親落しをしてこないだろうし、親に放銃してもまだポイント的にはリードがあったから勝負したの。」
岡田「そうとはわかっていても、あそこで勝負にいくのは相当精神力がいると思った。しかも結果を出してアガリきるのはスゴイよね。家で見ながら1人で(うわー!こらスゲー)とか独り言いってたよ(笑)」
宮内「ありがとー。ついてた部分が多かった」
岡田「ツキだけじゃないと思いますよ!」
決定戦の対局内容は魚谷プロによる観戦記がありますのでそちらをご覧いただければと思います。
岡田「プライベートについても聞いていこうかと思ったんだけど、過去のインタビューを見ると大体のことが質問されてるんだよねー。麻雀を覚えたキッカケ、趣味、好きな食べ物、男性のタイプ・・・ 」
宮内「たしかにー」
岡田「個人的に気になってたんだけど、いつも明るくてポジティブなイメージなんだけどさ、宮内さんてストレスたまるの?」
宮内「少しはありますー!」
岡田「発散ってどうしてるの?」
宮内「友達と話したりとか、好きな事してかなー?あんまりストレスたまらないかも(笑)」
岡田「好きな事って?」
宮内「ゲーム!アプリよくやるよー」
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インタビュー後、携帯2台持ちでアプリをする桜花様
岡田「たしかに宮内さんメチャメチャのめり込むよねー(笑)強くなるのすごいはやいもん」
宮内「自分もでしょ!」
岡田「はい(笑)。それでは最後に今後の目標などお願いします。」
宮内「昔からかわらず目標は鳳凰位!リーグ戦もギリギリ残留したし、これから頑張っていきたいと思います!」
第10期女流桜花決定戦で優勝し、タイトルホルダーとなった宮内こずえ。
私が連盟に入ってから10年程になるが、公式戦、稽古でのセットなど何度か対局をしてきた。又、宮内プロが出場した映像対局などの後の打ち上げでも何度か同席した。
そんな時、勝った試合であれ、負けた試合であれ、彼女は必ずと言っていいほど、感想戦をする。先輩、後輩関係なく質問し、考えを聞き、自分の意見を話す。又、麻雀プロとしての在り方、プロ連盟の団体としての今後の事なども良く話題にする。その情熱、向上心が、今回の女流桜花優勝につながったのであろう。
あらためて女流桜花優勝 おめでとうございました。
P.S宮内女流桜花様へ もうお局様と呼びませんから、リーグ戦で残留争いをしている当面のライバルに、対局後「どうだった?えー もうちょっと負けてよー!」なんて言わないで下さい。残留したい気持ちは僕も一緒ですから。
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第138回:第16回モンド杯優勝特別インタビュー 井出 康平  インタビュアー:内川 幸太郎

彼と出会ったのはもう8年前になるのかな。
可愛い感じの顔をして、ちょっと生意気そうな振る舞い。
わたしも人見知りしない方だが、それを超える人懐っこさと陽気で気さくな性格に、すぐに2人打ち解けたのを良く覚えている。
それ以来、公私共にお世話している内川幸太郎が、モンド杯覇者でお世話されている井出康平のインタビューをお送りします。

1月某日、千葉県某所。
何度足を運んだか分からない場所へインタビューに出向く。相変わらず遠い、、、

内川「まずは、モンド杯優勝おめでとう!」

井出「おう。やってやりましたよ、ようやく。」

内川「ついにやりましたな。何度目のチャレンジだっけか?」

井出「3度目だね。初回出演から決勝には全部残っているよ。あなた知らないの私の活躍を?」

内川「え。あ、そうなの?凄いじゃん。たしか、モンド杯に出られるようになったきっかけは、野口勝優勝だったよね。」

井出「そうそう、あれが初のテレビ的な対局だったのだけど、最高だったね。見られるっていうのが快感になった。」

内川「そうなんだ、こーへー君らしいね。で、去年までと比べて心境に変化あったの?てか、ここ数年の活躍は凄いよね。リーグ戦を除いてw」

井出「うるさいよwあんただってA1見えるとこまで来ているじゃない。」

内川「うるさいよwまたお預けだよ。

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俺の話は置いといて、KO麻雀やっていた頃と比べると見違えて強くなっているじゃない?何か成長したとことか教えてよ。」

井出「やっぱり生活の変化かな。結婚して子供できて、負けていられないなって強く思ったのがあるのですよ。」

内川「何に負けてられないの?同世代のプロ?」

井出「同世代はもちろんだけど、それ以上に相方に追いつかなきゃなって。」

内川「奥様ですか。偉大ですな。」

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ご存知の方もいると思うが、奥様はあの二階堂亜樹さん。
2人が付き合い始めたころ、食事に誘われてついて行ったら亜樹さん紹介された時はびっくりしたなーw
良く一緒に麻雀含みで遊んだりするのだが、本当に仲が良い夫婦。
麻雀の話も本当にしょっちゅう議論し合っている(こーへー君の麻雀であった不幸話を亜樹さんがなだめてあげているのが半分だが)
近くにプロとして指針になる人がいて幸せだね、いい刺激をもらっているのは大きいね。

井出「面と向かっては言えないけどね、やはり彼女の麻雀界に貢献してきた事って凄い事なんだなぁと思うよ。俺もそうなりたい、追いつきたいってね。あ、これは書かないでね。」

内川「(書くよ)うん、書かないでおくね。」

内川「精神的成長はわかったので、戦略というか何か決勝を戦う上での作戦とかあったの?」

井出「昨年、一昨年の決勝を何回も見て、なんか自分かかっているなって思ったのですよ。もっと落ち着いて打とう、めりはりをつける様にしようという意識を心掛けたね。予選に関しては、今年からチャレンジマッチ落ちがシステム導入されたから、そこをついてよりアグレッシブに攻めたかな。ほら、みんな手堅くなりがちでしょ。ま、めちゃくちゃ手が入っていたのが大きいけど、うまく立ち回れたかな。」

内川「へー、結構考えているのだねwあ、失礼w」

井出「うるさいなwあとは、ある収録で勝又さんとかヒロさんとかの思考や打牌選択を学んだ事かな。手役読みや鳴きの待ち読みは、格段に成長したと思う。2人に限らず連盟の先輩方から学んだことは多いよ。」

内川「今回の勝因の局とか見どころを教えて欲しいな。」

井出「印象にあるのは決勝全2回戦の2回戦目南2局での山井さんのリーチを受けた局かな。」

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井出「1回戦山井さんがトップで俺が2着の2回戦目なんだけどね、山井さんが、

二万三万四万五索六索一筒二筒三筒六筒七筒八筒南南

これでリーチに来て、俺も単騎待ち変えて上手く七索同テン引き勝った局ね。点数状況的にもアガリが欲しかった場面で勝負所だったからさ。」

内川「あぁ、あの局みたけどぱっと見、なんか絵があった感がある局なんだけどw確かに競りの山井さんにアガられていたら優勝は山井さんだったかもね。」

後日、その局を見直してみた。
どうも記事にするには何ともがらくた感溢れるアガリ(総帥失礼します)だったので。

井出は

三筒四筒五筒八筒九筒白白  ポン西西西  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き

ここから山井が放った白をポンして単騎に待ちかえしている。
供託もありアガリも欲しい局面だが、致命傷も負いたくない場面で白を鳴かない方も多いのではないだろうか。
鳴いても点数は1,000点から2,000点になるだけだし、守りの白が無くなれば4センチで守備は皆無。

ん!?牌譜を追うと白を鳴かないと、山井は九筒七索と引くことになりアガリがある(実際の入り目が六筒)、しかも即ツモ!
その間井出のアガリ牌七筒が小林の手に行くがおそらく放つことはないし、村上もテンパイしないので、少しでも受けというか弱気に白をポンしないと山井のツモアガリが濃厚な場面であった。
ここで満貫を山井がアガれば、ほぼ優勝であったであろう。

私にはあの場面で白を鳴けるであろうか。
ここまで解析してから話したのかな?いやそれは無いな。していたらインタビュー当日に、さも自慢げに私に話したに違いない。
こーへー君凄いじゃん。感覚なのであろうけど。間違いなく勝負所だったよ。

他にも、2回戦東1局や東4局のいい押しっぷりがありましたので、そちらの局も是非観てみてください。

内川「ところでこーへー君にとってのプロ像ってどんなもの?」

井出「ファンの方に麻雀の奥深さを伝えられるような打ち手になりたいね。」

内川「ふむふむ(ちょっと質問と外れたが、まいっか) 」

井出「こう、決められた打ち方というか、デジタルっていうのか分からないけど、システム化されすぎた麻雀やっていたらつまらなくない?また、その打ち方が最も勝てるって思われている風潮も嫌なのよ。」

内川「まー、手とり早く勝ち組みには回れそうだけどね。基本ベースとしては大切だと思うけど。」

井出「決められた事だけ教えてもらった事だけを信じて、その事を疑いもせずやり続けているのを見ると今の教育と被って見えるのですよ。もっと自分で考え、自分で試し、自分で工夫するってことを見ているファンの方にもやってもらいたい。だから自分はそういう麻雀を打って伝えたい。麻雀って、自分を成長させるのに凄くいいものだと思うから。我慢も必要だし、勝負所では戦わなきゃいけない。まさに人生そのものだなと!」

内川「なるほどー」

井出「夢はもっと沢山の子供に麻雀をやってもらいたい。自分自身を成長させるツールにして欲しいですな。俺は、子供が生まれた年にモンド杯に初めて出たのね。この子が大きくなった時に何かこう見せてあげられるものというか、記録みたいなものを残してあげたいなと思って3年戦ってきたのですよ。これからもファンの方や子供の為にどんどんいい麻雀を打っていきたい。」

内川「あ、熱くなってきちゃったからこのへんで大丈夫!ありがとうw」

井出「なんだよー。これからが本番なのにー。」

数年前とは明らかに違う意識でプロ生活を送っているのだな、と思ったインタビューであった。
と同時に、良きライバルで良き友人に追いていかれない様、自分も負けていられないなとも思った。

井出君。改めてモンド杯優勝おめでとう。
そのうち倒しに行くから待っててね。

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プロ雀士インタビュー/第138回:第16回モンド杯優勝特別インタビュー 井出 康平  インタビュアー:内川 幸太郎

彼と出会ったのはもう8年前になるのかな。
可愛い感じの顔をして、ちょっと生意気そうな振る舞い。
わたしも人見知りしない方だが、それを超える人懐っこさと陽気で気さくな性格に、すぐに2人打ち解けたのを良く覚えている。
それ以来、公私共にお世話している内川幸太郎が、モンド杯覇者でお世話されている井出康平のインタビューをお送りします。
1月某日、千葉県某所。
何度足を運んだか分からない場所へインタビューに出向く。相変わらず遠い、、、
内川「まずは、モンド杯優勝おめでとう!」
井出「おう。やってやりましたよ、ようやく。」
内川「ついにやりましたな。何度目のチャレンジだっけか?」
井出「3度目だね。初回出演から決勝には全部残っているよ。あなた知らないの私の活躍を?」
内川「え。あ、そうなの?凄いじゃん。たしか、モンド杯に出られるようになったきっかけは、野口勝優勝だったよね。」
井出「そうそう、あれが初のテレビ的な対局だったのだけど、最高だったね。見られるっていうのが快感になった。」
内川「そうなんだ、こーへー君らしいね。で、去年までと比べて心境に変化あったの?てか、ここ数年の活躍は凄いよね。リーグ戦を除いてw」
井出「うるさいよwあんただってA1見えるとこまで来ているじゃない。」
内川「うるさいよwまたお預けだよ。
100
俺の話は置いといて、KO麻雀やっていた頃と比べると見違えて強くなっているじゃない?何か成長したとことか教えてよ。」
井出「やっぱり生活の変化かな。結婚して子供できて、負けていられないなって強く思ったのがあるのですよ。」
内川「何に負けてられないの?同世代のプロ?」
井出「同世代はもちろんだけど、それ以上に相方に追いつかなきゃなって。」
内川「奥様ですか。偉大ですな。」
100
ご存知の方もいると思うが、奥様はあの二階堂亜樹さん。
2人が付き合い始めたころ、食事に誘われてついて行ったら亜樹さん紹介された時はびっくりしたなーw
良く一緒に麻雀含みで遊んだりするのだが、本当に仲が良い夫婦。
麻雀の話も本当にしょっちゅう議論し合っている(こーへー君の麻雀であった不幸話を亜樹さんがなだめてあげているのが半分だが)
近くにプロとして指針になる人がいて幸せだね、いい刺激をもらっているのは大きいね。
井出「面と向かっては言えないけどね、やはり彼女の麻雀界に貢献してきた事って凄い事なんだなぁと思うよ。俺もそうなりたい、追いつきたいってね。あ、これは書かないでね。」
内川「(書くよ)うん、書かないでおくね。」
内川「精神的成長はわかったので、戦略というか何か決勝を戦う上での作戦とかあったの?」
井出「昨年、一昨年の決勝を何回も見て、なんか自分かかっているなって思ったのですよ。もっと落ち着いて打とう、めりはりをつける様にしようという意識を心掛けたね。予選に関しては、今年からチャレンジマッチ落ちがシステム導入されたから、そこをついてよりアグレッシブに攻めたかな。ほら、みんな手堅くなりがちでしょ。ま、めちゃくちゃ手が入っていたのが大きいけど、うまく立ち回れたかな。」
内川「へー、結構考えているのだねwあ、失礼w」
井出「うるさいなwあとは、ある収録で勝又さんとかヒロさんとかの思考や打牌選択を学んだ事かな。手役読みや鳴きの待ち読みは、格段に成長したと思う。2人に限らず連盟の先輩方から学んだことは多いよ。」
内川「今回の勝因の局とか見どころを教えて欲しいな。」
井出「印象にあるのは決勝全2回戦の2回戦目南2局での山井さんのリーチを受けた局かな。」
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井出「1回戦山井さんがトップで俺が2着の2回戦目なんだけどね、山井さんが、
二万三万四万五索六索一筒二筒三筒六筒七筒八筒南南
これでリーチに来て、俺も単騎待ち変えて上手く七索同テン引き勝った局ね。点数状況的にもアガリが欲しかった場面で勝負所だったからさ。」

内川「あぁ、あの局みたけどぱっと見、なんか絵があった感がある局なんだけどw確かに競りの山井さんにアガられていたら優勝は山井さんだったかもね。」

後日、その局を見直してみた。
どうも記事にするには何ともがらくた感溢れるアガリ(総帥失礼します)だったので。
井出は
三筒四筒五筒八筒九筒白白  ポン西西西  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き
ここから山井が放った白をポンして単騎に待ちかえしている。
供託もありアガリも欲しい局面だが、致命傷も負いたくない場面で白を鳴かない方も多いのではないだろうか。
鳴いても点数は1,000点から2,000点になるだけだし、守りの白が無くなれば4センチで守備は皆無。
ん!?牌譜を追うと白を鳴かないと、山井は九筒七索と引くことになりアガリがある(実際の入り目が六筒)、しかも即ツモ!
その間井出のアガリ牌七筒が小林の手に行くがおそらく放つことはないし、村上もテンパイしないので、少しでも受けというか弱気に白をポンしないと山井のツモアガリが濃厚な場面であった。
ここで満貫を山井がアガれば、ほぼ優勝であったであろう。
私にはあの場面で白を鳴けるであろうか。
ここまで解析してから話したのかな?いやそれは無いな。していたらインタビュー当日に、さも自慢げに私に話したに違いない。
こーへー君凄いじゃん。感覚なのであろうけど。間違いなく勝負所だったよ。
他にも、2回戦東1局や東4局のいい押しっぷりがありましたので、そちらの局も是非観てみてください。
内川「ところでこーへー君にとってのプロ像ってどんなもの?」
井出「ファンの方に麻雀の奥深さを伝えられるような打ち手になりたいね。」
内川「ふむふむ(ちょっと質問と外れたが、まいっか) 」
井出「こう、決められた打ち方というか、デジタルっていうのか分からないけど、システム化されすぎた麻雀やっていたらつまらなくない?また、その打ち方が最も勝てるって思われている風潮も嫌なのよ。」
内川「まー、手とり早く勝ち組みには回れそうだけどね。基本ベースとしては大切だと思うけど。」
井出「決められた事だけ教えてもらった事だけを信じて、その事を疑いもせずやり続けているのを見ると今の教育と被って見えるのですよ。もっと自分で考え、自分で試し、自分で工夫するってことを見ているファンの方にもやってもらいたい。だから自分はそういう麻雀を打って伝えたい。麻雀って、自分を成長させるのに凄くいいものだと思うから。我慢も必要だし、勝負所では戦わなきゃいけない。まさに人生そのものだなと!」
内川「なるほどー」
井出「夢はもっと沢山の子供に麻雀をやってもらいたい。自分自身を成長させるツールにして欲しいですな。俺は、子供が生まれた年にモンド杯に初めて出たのね。この子が大きくなった時に何かこう見せてあげられるものというか、記録みたいなものを残してあげたいなと思って3年戦ってきたのですよ。これからもファンの方や子供の為にどんどんいい麻雀を打っていきたい。」
内川「あ、熱くなってきちゃったからこのへんで大丈夫!ありがとうw」
井出「なんだよー。これからが本番なのにー。」
数年前とは明らかに違う意識でプロ生活を送っているのだな、と思ったインタビューであった。
と同時に、良きライバルで良き友人に追いていかれない様、自分も負けていられないなとも思った。
井出君。改めてモンド杯優勝おめでとう。
そのうち倒しに行くから待っててね。
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第32期鳳凰位決定戦 二日目観戦記 HIRO柴田

観ている側と座っている側では見えているものが違う。
観ている方が見えているようで、座っている方がよく見えているときもある。
A1リーグの戦いでは、観ている側が後で気づかされる場面が多々ある。
今日もそんな対局を楽しみにしながら鳳凰位決定戦2日目を観る。

100

 

5回戦 (起家から、瀬戸熊・前田・勝又・古川)

東1局、瀬戸熊が古川から2,900。

瀬戸熊
三万四万五万六万七万四索五索六索六索七索八索西西  リーチ  ロン八万  ドラ二万

続く1本場では古川が400・700の1本場をツモアガリ。

古川
二万三万四万七索八索九索白白発発  チー七索 左向き八索 上向き九索 上向き  ツモ白  ドラ四索

東2局、勝又リーチで瀬戸熊から古川へ1,000。

古川
一万一万七万八万三索四索五索発発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ロン九万  ドラ三筒

東3局、勝又リーチで流局の後、瀬戸熊が勝又から2,000は2,300と供託のリーチ棒を頂く。

瀬戸熊
一万一万三万四万五万四索五索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  ロン六索  ドラ九万

・・・・前田の動きがない小場で進むこの3者のペース。息をひそめている沈黙なのか、それともメンバーのかみ合わせが悪いのか。

東4局、古川の手順が面白い。

六万七万九索九索三筒三筒四筒五筒五筒七筒九筒  ポン中中中  ドラ七万

ここから打九筒、これは九索ポンなどを構えた打牌。チーを構える三筒打ちとは意見が分かれるところか。
だが、次ツモ東で打七筒と古川は打ってきた!そして古川の河には九筒が3枚、前述の打三筒ならここでテンパイ。
この時わたしは「親で打七筒は策に走り過ぎたのでは?」とメモを残した。

だが古川はここから三筒ポン九索ポンときて前田からアガる。

100

前田の分岐点は7巡目。

前田
四万六万八万四索五索六索二筒二筒五筒六筒白発発発

何切るだったら白だろう。前田の選択は二筒。古川の捨て身の手筋が前田の読みを狂わせているのだ。

南3局、古川がここから4枚目の九索をチーして二筒打ち。

古川
四索五索六索七索八索八索八索二筒東東南中中  ドラ中

解説でよく聞く真似しちゃだめなやつだ。続けざまに東をポンとすると、体感で古川がアガる感じがする。だがここは勝又の500オールのアガリ。

勝又
二万三万四万六万七万二索二索五索六索七索  ポン南南南  ツモ八万

しかし初日から言えるが、勝又は親でのアガリが本当に強い。
この親でも1人沈みの状態から一気にかけあがる。

100

勝又
五万五万五万五索六索七索七索八索八索八索七筒八筒九筒  リーチ  ツモ九索  ドラ白

五万六万九万九万一索二索三索三索四索五索三筒四筒五筒  ロン四万  ドラ九万

三万四万五万七万七万三索四索六索七索八索六筒七筒八筒  リーチ  ドラ八筒 流局

四万四万四索五索六索七索八索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ三索  ドラ七筒

二万三万四万一索二索三索三索四索五索二筒二筒東東  リーチ  ツモ東  ドラ五筒

終ってみれば勝又1人浮きの快勝だ。
勝又以外の3者はこの場面を何度も味合わされているだけに厳しく感じているはずだ。

5回戦成績
勝又+33.7P 古川▲2.6P 瀬戸熊▲9.8P 前田▲21.3P

5回戦終了時成績
勝又+80.1P 古川▲18.3P 前田▲24.1P 瀬戸熊▲37.7P

 

6回戦 (起家から、瀬戸熊・前田・古川・勝又)

古川が開局から連続でアガリをものにする。

100

古川
二万二万五索六索六索七索八索八索八索八索  チー四筒 左向き三筒 上向き五筒 上向き  ロン七索  ドラ北

五万六万三索三索六索七索八索五筒六筒七筒  ポン東東東  ロン七万  ドラ五筒

一索二索三索四索七索八索九索三筒三筒三筒七筒八筒九筒  リーチ  ロン一索  ドラ七索

四万五万八万八万八万九万九万一索二索三索発発発  リーチ  ツモ三万  ドラ中

1,000→2,000→3,900→2,600オールと倍々と高くなるアガリで一気に45,000持ちまで加点する。

南1局2本場、勝又の総合力の高さは死角無しとさえ思えてしまう。
状況と牌をよく見ているのだ。

100

1,000点という勝又の初アガリだが、テンパイ料を重ねることによりトップ目の古川に300差までこれで詰め寄るのだ。

南2局1本場、瀬戸熊が仕掛ける。

瀬戸熊
二万二万一索二索四筒四筒七筒発発発  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  ドラ二万

早い仕掛けで押さえ込むか、引き付けてアガリをものにするかとは瀬戸熊のコトバ。
ここは押さえ込みなのだろう。

そこに前田がスピードを合わせにいく。

100

前田
五万五万五万三索四索六索六索六索八筒八筒  チー五筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き  ドラ二万

前田はチーして七索の手出し、瀬戸熊は自分の手をものにしたい、放銃にまわるのは構わないが打てばこの局は終わりという葛藤で一索四索を入れ替える。
それを隙とみたのか、この前田の受け流したアガリとなる。

100

南2局2本場、そしてそれを機に前田反撃と移すも勝又がすかさず止める。

前田
二索二索五索六索七索八索九索  ポン中中中  ポン東東東  ドラ七万

勝又
四万六万七万七万  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  チー六索 左向き四索 上向き五索 上向き  ポン西西西  ロン五万

南3局、前田。

七万七万八万八万九万九万二索二索三索七索七索九筒九筒  ロン三索  ドラ二索

トップ目の勝又が形式テンパイで勝負した牌が、前田の七対子ドラ2のアガリとなり前田のトップとなる。
この局だけでみると勝又手痛い放銃だが、常に攻める姿勢を崩さないからこそ全てを親での連荘に繋げているよう私は見ている。
わたしの知る限り、いいとこだけアガろうというトッププロは誰一人いない。

6回戦成績
前田+12.9P 古川+7.2P 勝又▲4.7P 瀬戸熊▲15.4P

6回戦終了時成績
勝又+75.4P 古川▲11.1P 前田▲11.2P 瀬戸熊▲53.1P

 

7回戦 (起家から、勝又・瀬戸熊・古川・前田)

100

東1局

勝又は瀬戸熊からテンパイとなる四万がでる可能性があるからと言っていた。
仕掛けを多用する古川より、少しでも瀬戸熊のアガリとなる可能性の牌を打たず尚且つテンパイチャンス残す七万打ちだ。
瀬戸熊の攻めにより古川のアガリが生まれ、勝又を苦しめるスタートとなる。

東3局

100

古川がさらに加点した親番だが、勝又の仕掛けにより牌を止めることになる。
トータルトップの勝又が今回沈んでいる以上、勝又が立ち直るきっかけとなりうる發は危険牌である。
打つか打たないかだが、古川の立場の時に勝又はこれを打ってきて今の位置がある。
古川もずっとそれをやってきていたが数字が許さなかったのだろう。
頭でわかっているが体で打てるかどうか?非常に難しい局となっている。

南4局

勝又
二万七万九万三索四索九索二筒東西西北北中

勝又、古川の第一打西をポン。点数状況的に牌が鳴きやすいのと親の前田を押さえ込めれば1局で終ると読んだと思う。
すぐにドラ九万を重ね瀬戸熊から九万をポン。

100

前田
四万五万六万六筒七筒南南  ポン発発発  チー三筒 左向き一筒 上向き二筒 上向き

前田ここにドラの九万を持ってきてテンパイを崩す。4枚目の九万を打てば勝又がチーしての跳満テンパイだ。
牌山を見てしまえば仮に九万をチーさせると八筒で前田のツモアガリだが、自分のわがままによるめくりあいで勝又にもうチャンスを与えることはできない。
運まかせにはもうできないという前田の誠実さにより、アガリこそは逃したものの勝又を4着にしてこの半荘を終える。

7回戦成績
古川+21.1P 瀬戸熊+4.8P 前田▲8.8P 勝又▲17.0P

7回戦終了時
勝又+58.4P 古川+10.0P 前田▲20.1P 瀬戸熊▲48.3P

 

8回戦 (起家から、前田・勝又・瀬戸熊・古川)

東1局

瀬戸熊
一万二万三万七万八万九万七索八索六筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ三筒

前田
三万四万五万六万六万三索四索三筒三筒三筒六筒七筒八筒  ロン二索

瀬戸熊、高め三色リーチだが、このリーチ現物で古川が前田のヤミテン12,000へつかまる。

東2局

100

仕掛けが入って瀬戸熊がヤミテンで3,900のアガリ、残り牌山には待ち牌は七万が1枚のみだった。
選択はあっていたのだろう、でもリーチをする瀬戸熊を見てみたかった気もする。

東3局

勝又
二万三万四万三索四索二筒三筒四筒五筒五筒北北北  リーチ  ツモ二索  ドラ九筒

北家なのでヤミテンの選択もあるが、私は前へいきますよとばかりに勝又が力強くリーチしてツモる。
そして先ほどの3,900を100点足しての4,000の払いとなる瀬戸熊。

南2局

100

解説で藤崎も触れていたが「古川の本手のヤミは怖い」これはわたしも同意見だ。
しかし古川、ここはリーチとくる。ヤミテンなら勝又からのアガリがあったかもしれないが、ここに瀬戸熊も追いつきお互い残り1枚の勝負となり、瀬戸熊のアガリとなる。

100

南3局

瀬戸熊
五万六万七万二索二索二索三索四索五索三筒三筒六筒八筒八筒  ドラ五筒

どう打つか?どう見えるか?結果論かもしれないが、この局はどう見えるかのテーマが正解だったのだろう。
7巡目の瀬戸熊の選択は打八筒、手順でいえば正着打、こう構えるならドラ引きもあるのでヤミテンがセオリー。
ただここで六筒切りリーチとくると先ほどのアガリを見るに、なかなか子方の3者は踏み込みにくいだろう。

100

そしてこの八筒の選択が勢いを止めない勝又のアガリを呼び非常に手痛い放銃となり、折り返しを迎えるにあたって勝又非常に手ごたえの有るトップとなる。

8回戦成績
勝又+19.0P 前田+8.3P 瀬戸熊+2.2P 古川▲29.5P

8回戦終了時成績
勝又+77.4P 前田▲11.8P 古川▲19.5P 瀬戸熊▲46.1P

プロリーグ(鳳凰戦)決勝観戦記/第32期鳳凰位決定戦 二日目観戦記 HIRO柴田

観ている側と座っている側では見えているものが違う。
観ている方が見えているようで、座っている方がよく見えているときもある。
A1リーグの戦いでは、観ている側が後で気づかされる場面が多々ある。
今日もそんな対局を楽しみにしながら鳳凰位決定戦2日目を観る。
100
 
5回戦 (起家から、瀬戸熊・前田・勝又・古川)
東1局、瀬戸熊が古川から2,900。
瀬戸熊
三万四万五万六万七万四索五索六索六索七索八索西西  リーチ  ロン八万  ドラ二万
続く1本場では古川が400・700の1本場をツモアガリ。
古川
二万三万四万七索八索九索白白発発  チー七索 左向き八索 上向き九索 上向き  ツモ白  ドラ四索
東2局、勝又リーチで瀬戸熊から古川へ1,000。
古川
一万一万七万八万三索四索五索発発発  チー八索 左向き六索 上向き七索 上向き  ロン九万  ドラ三筒
東3局、勝又リーチで流局の後、瀬戸熊が勝又から2,000は2,300と供託のリーチ棒を頂く。
瀬戸熊
一万一万三万四万五万四索五索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  ロン六索  ドラ九万
・・・・前田の動きがない小場で進むこの3者のペース。息をひそめている沈黙なのか、それともメンバーのかみ合わせが悪いのか。
東4局、古川の手順が面白い。
六万七万九索九索三筒三筒四筒五筒五筒七筒九筒  ポン中中中  ドラ七万
ここから打九筒、これは九索ポンなどを構えた打牌。チーを構える三筒打ちとは意見が分かれるところか。
だが、次ツモ東で打七筒と古川は打ってきた!そして古川の河には九筒が3枚、前述の打三筒ならここでテンパイ。
この時わたしは「親で打七筒は策に走り過ぎたのでは?」とメモを残した。
だが古川はここから三筒ポン九索ポンときて前田からアガる。
100
前田の分岐点は7巡目。
前田
四万六万八万四索五索六索二筒二筒五筒六筒白発発発
何切るだったら白だろう。前田の選択は二筒。古川の捨て身の手筋が前田の読みを狂わせているのだ。
南3局、古川がここから4枚目の九索をチーして二筒打ち。
古川
四索五索六索七索八索八索八索二筒東東南中中  ドラ中
解説でよく聞く真似しちゃだめなやつだ。続けざまに東をポンとすると、体感で古川がアガる感じがする。だがここは勝又の500オールのアガリ。
勝又
二万三万四万六万七万二索二索五索六索七索  ポン南南南  ツモ八万
しかし初日から言えるが、勝又は親でのアガリが本当に強い。
この親でも1人沈みの状態から一気にかけあがる。
100
勝又
五万五万五万五索六索七索七索八索八索八索七筒八筒九筒  リーチ  ツモ九索  ドラ白
五万六万九万九万一索二索三索三索四索五索三筒四筒五筒  ロン四万  ドラ九万
三万四万五万七万七万三索四索六索七索八索六筒七筒八筒  リーチ  ドラ八筒 流局
四万四万四索五索六索七索八索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ三索  ドラ七筒
二万三万四万一索二索三索三索四索五索二筒二筒東東  リーチ  ツモ東  ドラ五筒
終ってみれば勝又1人浮きの快勝だ。
勝又以外の3者はこの場面を何度も味合わされているだけに厳しく感じているはずだ。
5回戦成績
勝又+33.7P 古川▲2.6P 瀬戸熊▲9.8P 前田▲21.3P
5回戦終了時成績
勝又+80.1P 古川▲18.3P 前田▲24.1P 瀬戸熊▲37.7P
 
6回戦 (起家から、瀬戸熊・前田・古川・勝又)
古川が開局から連続でアガリをものにする。
100
古川
二万二万五索六索六索七索八索八索八索八索  チー四筒 左向き三筒 上向き五筒 上向き  ロン七索  ドラ北
五万六万三索三索六索七索八索五筒六筒七筒  ポン東東東  ロン七万  ドラ五筒
一索二索三索四索七索八索九索三筒三筒三筒七筒八筒九筒  リーチ  ロン一索  ドラ七索
四万五万八万八万八万九万九万一索二索三索発発発  リーチ  ツモ三万  ドラ中
1,000→2,000→3,900→2,600オールと倍々と高くなるアガリで一気に45,000持ちまで加点する。
南1局2本場、勝又の総合力の高さは死角無しとさえ思えてしまう。
状況と牌をよく見ているのだ。
100
1,000点という勝又の初アガリだが、テンパイ料を重ねることによりトップ目の古川に300差までこれで詰め寄るのだ。
南2局1本場、瀬戸熊が仕掛ける。
瀬戸熊
二万二万一索二索四筒四筒七筒発発発  ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き  ドラ二万
早い仕掛けで押さえ込むか、引き付けてアガリをものにするかとは瀬戸熊のコトバ。
ここは押さえ込みなのだろう。
そこに前田がスピードを合わせにいく。
100
前田
五万五万五万三索四索六索六索六索八筒八筒  チー五筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き  ドラ二万
前田はチーして七索の手出し、瀬戸熊は自分の手をものにしたい、放銃にまわるのは構わないが打てばこの局は終わりという葛藤で一索四索を入れ替える。
それを隙とみたのか、この前田の受け流したアガリとなる。
100
南2局2本場、そしてそれを機に前田反撃と移すも勝又がすかさず止める。
前田
二索二索五索六索七索八索九索  ポン中中中  ポン東東東  ドラ七万
勝又
四万六万七万七万  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  チー六索 左向き四索 上向き五索 上向き  ポン西西西  ロン五万
南3局、前田。
七万七万八万八万九万九万二索二索三索七索七索九筒九筒  ロン三索  ドラ二索
トップ目の勝又が形式テンパイで勝負した牌が、前田の七対子ドラ2のアガリとなり前田のトップとなる。
この局だけでみると勝又手痛い放銃だが、常に攻める姿勢を崩さないからこそ全てを親での連荘に繋げているよう私は見ている。
わたしの知る限り、いいとこだけアガろうというトッププロは誰一人いない。
6回戦成績
前田+12.9P 古川+7.2P 勝又▲4.7P 瀬戸熊▲15.4P
6回戦終了時成績
勝又+75.4P 古川▲11.1P 前田▲11.2P 瀬戸熊▲53.1P
 
7回戦 (起家から、勝又・瀬戸熊・古川・前田)
100
東1局
勝又は瀬戸熊からテンパイとなる四万がでる可能性があるからと言っていた。
仕掛けを多用する古川より、少しでも瀬戸熊のアガリとなる可能性の牌を打たず尚且つテンパイチャンス残す七万打ちだ。
瀬戸熊の攻めにより古川のアガリが生まれ、勝又を苦しめるスタートとなる。
東3局
100
古川がさらに加点した親番だが、勝又の仕掛けにより牌を止めることになる。
トータルトップの勝又が今回沈んでいる以上、勝又が立ち直るきっかけとなりうる發は危険牌である。
打つか打たないかだが、古川の立場の時に勝又はこれを打ってきて今の位置がある。
古川もずっとそれをやってきていたが数字が許さなかったのだろう。
頭でわかっているが体で打てるかどうか?非常に難しい局となっている。
南4局
勝又
二万七万九万三索四索九索二筒東西西北北中
勝又、古川の第一打西をポン。点数状況的に牌が鳴きやすいのと親の前田を押さえ込めれば1局で終ると読んだと思う。
すぐにドラ九万を重ね瀬戸熊から九万をポン。
100
前田
四万五万六万六筒七筒南南  ポン発発発  チー三筒 左向き一筒 上向き二筒 上向き
前田ここにドラの九万を持ってきてテンパイを崩す。4枚目の九万を打てば勝又がチーしての跳満テンパイだ。
牌山を見てしまえば仮に九万をチーさせると八筒で前田のツモアガリだが、自分のわがままによるめくりあいで勝又にもうチャンスを与えることはできない。
運まかせにはもうできないという前田の誠実さにより、アガリこそは逃したものの勝又を4着にしてこの半荘を終える。
7回戦成績
古川+21.1P 瀬戸熊+4.8P 前田▲8.8P 勝又▲17.0P
7回戦終了時
勝又+58.4P 古川+10.0P 前田▲20.1P 瀬戸熊▲48.3P
 
8回戦 (起家から、前田・勝又・瀬戸熊・古川)
東1局
瀬戸熊
一万二万三万七万八万九万七索八索六筒六筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ三筒
前田
三万四万五万六万六万三索四索三筒三筒三筒六筒七筒八筒  ロン二索
瀬戸熊、高め三色リーチだが、このリーチ現物で古川が前田のヤミテン12,000へつかまる。
東2局
100
仕掛けが入って瀬戸熊がヤミテンで3,900のアガリ、残り牌山には待ち牌は七万が1枚のみだった。
選択はあっていたのだろう、でもリーチをする瀬戸熊を見てみたかった気もする。
東3局
勝又
二万三万四万三索四索二筒三筒四筒五筒五筒北北北  リーチ  ツモ二索  ドラ九筒
北家なのでヤミテンの選択もあるが、私は前へいきますよとばかりに勝又が力強くリーチしてツモる。
そして先ほどの3,900を100点足しての4,000の払いとなる瀬戸熊。
南2局
100
解説で藤崎も触れていたが「古川の本手のヤミは怖い」これはわたしも同意見だ。
しかし古川、ここはリーチとくる。ヤミテンなら勝又からのアガリがあったかもしれないが、ここに瀬戸熊も追いつきお互い残り1枚の勝負となり、瀬戸熊のアガリとなる。
100
南3局
瀬戸熊
五万六万七万二索二索二索三索四索五索三筒三筒六筒八筒八筒  ドラ五筒
どう打つか?どう見えるか?結果論かもしれないが、この局はどう見えるかのテーマが正解だったのだろう。
7巡目の瀬戸熊の選択は打八筒、手順でいえば正着打、こう構えるならドラ引きもあるのでヤミテンがセオリー。
ただここで六筒切りリーチとくると先ほどのアガリを見るに、なかなか子方の3者は踏み込みにくいだろう。
100
そしてこの八筒の選択が勢いを止めない勝又のアガリを呼び非常に手痛い放銃となり、折り返しを迎えるにあたって勝又非常に手ごたえの有るトップとなる。
8回戦成績
勝又+19.0P 前田+8.3P 瀬戸熊+2.2P 古川▲29.5P
8回戦終了時成績
勝又+77.4P 前田▲11.8P 古川▲19.5P 瀬戸熊▲46.1P

第6期グランプリMAX開幕!

日本プロ麻雀連盟の今年度を締めくくる大会“麻雀グランプリMAX”。
この麻雀グランプリMAXには参加資格があり出場者は限られる。

・現タイトルホルダー、四大タイトルを持つ九段などの特別シード者、ポイントランキング上位者。

・連盟4大タイトルの内、3つ以上に出場していること。(特別な事情がない限り)
また、地方リーグの出場は本部リーグ出場と同等とみなし、女流桜花とプロクイーン両方に出場した場合も4大タイトルひとつ分とみなす。
これを満たした連盟員のみ参加資格が得られる。

決勝戦以外は全てトーナメント方式とし、日本プロ麻雀連盟競技Aルールにて行われる。

一次予選
・二次予選以上のシード権を有さない四大タイトル経験のある九段。
・今期の新人王&チャンピオンズリーグ優勝者。
・その他は、二次予選以上のシードに入らないポイントランキング上位者を入れ5卓20名とする。

二次予選【出場者】
・女流桜花、プロクイーン(連盟員のみ)
・一次予選からの勝ち上がり者10名
・その他は、ベスト16シードに入らないポイントランキング上位者を入れ5卓20名で行う。

ベスト16からは夏目坂スタジオにて全卓生配信。
【出場者】
・現鳳凰位、現十段位、現王位(連盟員のみ)、現マスターズチャンピオン(連盟員のみ)、前年度グランプリ優勝者。
・その他のポイントランキング最上位から順に入れ6名とする。
・二次予選からの勝ち上がり10名を入れ4卓16名で行う。
その後、ベスト8トーナメントそして決勝も生配信。

一次予選20名。
二次予選から10名(勝ち上がり10名が加わる)
ベスト16から6名(勝ち上がり10名が加わる)
たった36名しか出られない年度末のビッグタイトル戦。

現在、ベスト16の出場が決まっているのは、前年度優勝の荒正義、現十段位・柴田吉和、現マスターズチャンピオン・白鳥翔、そして、新鳳凰位の勝又健志。
さらに、シード者ではないポイント最上位、前田直哉、第2位、藤崎智の6名。

二次予選に出場を決めているのは、現女流桜花・宮内こずえ、現プロクイーンの童瞳。
特別シード灘麻太郎、ポイントランキング上位から櫻井秀樹、瀬戸熊直樹、ダンプ大橋、野方祐介、前原雄大、古川孝次、望月雅継の10名。

一次予選
2月27日土曜日じゃん亭

A卓
森山茂和(九段シード)
近藤久春A1(ランキング20位A1.8位、十段八九段戦)
和久津晶B1 (ランキング21位B1.優勝、マスターズB28、十段七段戦、プロクイーン第3位)
小川尚哉B1(ランキング33位マスターズB8、十段七段戦)
小川が12,250ポイントでボーダー

B卓
伊藤優孝A1(九段シード)
山田学武D1(ランキング19位王位準優勝)
高谷圭一関西C1(ランキング23位、マスターズB28、十段ベスト16、王位第4位)
吉田直A2(ランキング32位、A2.4位)
吉田はチャンピオンリーグ2期連続ベスト16に残っていなかったら、ポイントが足りなかった。

C卓
沢崎誠A1(九段シード)
ともたけ雅晴A1(ランキング16位、A1.11位、マスターズB16)
鈴木秀幸C1(ランキング24位、王位第3位)
仁平宣明A1(ランキング30位、A1.10位)

D卓
西島一彦C1(チャンピオン前期優勝シード)
柴田弘幸A2(ランキング14位、A2.準優勝、十段B8、チャンピオン前期準優勝)
土屋幸弘(ランキング30位タイ、新人王第4位、十段九段S、静岡優勝)
山田浩之A2(ランキング26位、A2.3位チャンピオン後期準優勝)

E卓
阿部謙一D3(チャンピオン後期優勝シード)
井上美里(新人王シード)
石渡正志A2(ランキング28位、A2.優勝)
猿川真寿A2(ランキング29位、A2.7位、マスターズ王位B28)

次点は紺野真太郎と藤本哲也その差はわずか50ポイント。
チャンピオンリーグに出場、もしくはトーナメントに進出するか、一つ上に勝ち上がるか程度の差。

グランプリ常連組では、滝沢和典、藤原隆弘、魚谷侑未、山井弘などが出場を逃した。
間もなく開幕!!

プロ雀士コラム/第6期グランプリMAX開幕!

日本プロ麻雀連盟の今年度を締めくくる大会“麻雀グランプリMAX”。
この麻雀グランプリMAXには参加資格があり出場者は限られる。
・現タイトルホルダー、四大タイトルを持つ九段などの特別シード者、ポイントランキング上位者。
・連盟4大タイトルの内、3つ以上に出場していること。(特別な事情がない限り)
また、地方リーグの出場は本部リーグ出場と同等とみなし、女流桜花とプロクイーン両方に出場した場合も4大タイトルひとつ分とみなす。
これを満たした連盟員のみ参加資格が得られる。
決勝戦以外は全てトーナメント方式とし、日本プロ麻雀連盟競技Aルールにて行われる。
一次予選
・二次予選以上のシード権を有さない四大タイトル経験のある九段。
・今期の新人王&チャンピオンズリーグ優勝者。
・その他は、二次予選以上のシードに入らないポイントランキング上位者を入れ5卓20名とする。
二次予選【出場者】
・女流桜花、プロクイーン(連盟員のみ)
・一次予選からの勝ち上がり者10名
・その他は、ベスト16シードに入らないポイントランキング上位者を入れ5卓20名で行う。
ベスト16からは夏目坂スタジオにて全卓生配信。
【出場者】
・現鳳凰位、現十段位、現王位(連盟員のみ)、現マスターズチャンピオン(連盟員のみ)、前年度グランプリ優勝者。
・その他のポイントランキング最上位から順に入れ6名とする。
・二次予選からの勝ち上がり10名を入れ4卓16名で行う。
その後、ベスト8トーナメントそして決勝も生配信。
一次予選20名。
二次予選から10名(勝ち上がり10名が加わる)
ベスト16から6名(勝ち上がり10名が加わる)
たった36名しか出られない年度末のビッグタイトル戦。
現在、ベスト16の出場が決まっているのは、前年度優勝の荒正義、現十段位・柴田吉和、現マスターズチャンピオン・白鳥翔、そして、新鳳凰位の勝又健志。
さらに、シード者ではないポイント最上位、前田直哉、第2位、藤崎智の6名。
二次予選に出場を決めているのは、現女流桜花・宮内こずえ、現プロクイーンの童瞳。
特別シード灘麻太郎、ポイントランキング上位から櫻井秀樹、瀬戸熊直樹、ダンプ大橋、野方祐介、前原雄大、古川孝次、望月雅継の10名。
一次予選
2月27日土曜日じゃん亭
A卓
森山茂和(九段シード)
近藤久春A1(ランキング20位A1.8位、十段八九段戦)
和久津晶B1 (ランキング21位B1.優勝、マスターズB28、十段七段戦、プロクイーン第3位)
小川尚哉B1(ランキング33位マスターズB8、十段七段戦)
小川が12,250ポイントでボーダー
B卓
伊藤優孝A1(九段シード)
山田学武D1(ランキング19位王位準優勝)
高谷圭一関西C1(ランキング23位、マスターズB28、十段ベスト16、王位第4位)
吉田直A2(ランキング32位、A2.4位)
吉田はチャンピオンリーグ2期連続ベスト16に残っていなかったら、ポイントが足りなかった。
C卓
沢崎誠A1(九段シード)
ともたけ雅晴A1(ランキング16位、A1.11位、マスターズB16)
鈴木秀幸C1(ランキング24位、王位第3位)
仁平宣明A1(ランキング30位、A1.10位)
D卓
西島一彦C1(チャンピオン前期優勝シード)
柴田弘幸A2(ランキング14位、A2.準優勝、十段B8、チャンピオン前期準優勝)
土屋幸弘(ランキング30位タイ、新人王第4位、十段九段S、静岡優勝)
山田浩之A2(ランキング26位、A2.3位チャンピオン後期準優勝)
E卓
阿部謙一D3(チャンピオン後期優勝シード)
井上美里(新人王シード)
石渡正志A2(ランキング28位、A2.優勝)
猿川真寿A2(ランキング29位、A2.7位、マスターズ王位B28)
次点は紺野真太郎と藤本哲也その差はわずか50ポイント。
チャンピオンリーグに出場、もしくはトーナメントに進出するか、一つ上に勝ち上がるか程度の差。
グランプリ常連組では、滝沢和典、藤原隆弘、魚谷侑未、山井弘などが出場を逃した。
間もなく開幕!!

麻雀日本シリーズ2015 プレーオフ終了時成績表

システム

■予選全18回戦(各自6回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全6回戦(各自3回対局)ポイント持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦

プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 プレーオフ3回戦 合計
1 村上 淳(第39期最高位) 50.0 9.6 ▲ 36.4 48.8 72.0
2 藤田 晋(2014最強位) 62.8 21.5 ▲ 7.2 ▲ 18.7 58.4
3 藤崎 智(ファン投票2位) 39.4 ▲ 21.3 52.6 ▲ 12.7 58.0
4 多井 隆晴(前期RMUリーグ優勝) 24.8 10.7 5.0 5.6 46.1
5 荒 正義(麻雀グランプリMAX優勝) 0.7 23.9 ▲ 36.5 42.8 30.9
6 山井 弘(WRCチャンピオン) 45.9 ▲ 24.6 36.1 ▲ 33.8 23.6
7 櫻井 秀樹(第31期十段位) ▲ 7.2 ▲ 10.9 7.6 3.7 ▲ 6.8
8 前田 直哉(鳳凰位) ▲ 4.6 ▲ 8.9 ▲ 22.2 ▲ 35.7 ▲ 71.4

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 半荘消化数 合計
1 藤田 晋(2014最強位) ▲ 23.8 37.8 5.3 3.0 24.6 15.9 6/6

62.8
2 村上 淳(第39期最高位) 8.4 ▲ 2.6 ▲ 10.1 ▲ 16.4 37.8 32.9 6/6

50.0
3 山井 弘(WRCチャンピオン) ▲ 31.4 8.3 34.5 53.4 ▲ 6.2 ▲ 12.7 6/6

45.9
4 藤崎 智(ファン投票2位) 6.2 4.7 ▲ 10.9 4.4 6.7 28.3 6/6

39.4
5 多井 隆晴(前期RMUリーグ優勝) 29.7 25.9 ▲ 3.4 ▲ 5.4 ▲ 8.1 ▲ 13.9 6/6

24.8
6 荒 正義(麻雀グランプリMAX優勝) 23.8 ▲ 9.8 8.4 ▲ 30.2 33.8 ▲ 25.3 6/6

0.7
7 前田 直哉(鳳凰位) 22.5 ▲ 23.2 ▲ 5.4 ▲ 6.5 ▲ 0.3 8.3 6/6

▲ 4.6
8 櫻井 秀樹(第31期十段位) 19.8 ▲ 16.0 ▲ 24.4 17.2 4.7 ▲ 8.5 6/6

▲ 7.2
9 瀬戸熊直樹(ファン投票1位) ▲ 14.8 ▲ 25.6 7.5 ▲ 34.0 4.8 29.7 6/6

▲ 32.4
10 前原 雄大(連盟推薦プロ) 4.7 ▲ 22.5 ▲ 34.7 ▲ 19.2 23.0 5.4 6/6

▲ 43.3
11 鈴木 たろう(第13期雀王) ▲ 11.1 ▲ 6.2 30.5 26.0 ▲ 60.5 ▲ 35.7 6/6

▲ 57.0
12 片山 まさゆき(連盟推薦著名人) ▲ 7.2 ▲ 21.0 ▲ 29.1 19.9 ▲ 24.3 ▲ 24.4 6/6

▲ 86.1

麻雀日本シリーズ 成績表/麻雀日本シリーズ2015 プレーオフ終了時成績表

システム
■予選全18回戦(各自6回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全6回戦(各自3回対局)ポイント持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦
プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 プレーオフ3回戦 合計
1 村上 淳(第39期最高位) 50.0 9.6 ▲ 36.4 48.8 72.0
2 藤田 晋(2014最強位) 62.8 21.5 ▲ 7.2 ▲ 18.7 58.4
3 藤崎 智(ファン投票2位) 39.4 ▲ 21.3 52.6 ▲ 12.7 58.0
4 多井 隆晴(前期RMUリーグ優勝) 24.8 10.7 5.0 5.6 46.1
5 荒 正義(麻雀グランプリMAX優勝) 0.7 23.9 ▲ 36.5 42.8 30.9
6 山井 弘(WRCチャンピオン) 45.9 ▲ 24.6 36.1 ▲ 33.8 23.6
7 櫻井 秀樹(第31期十段位) ▲ 7.2 ▲ 10.9 7.6 3.7 ▲ 6.8
8 前田 直哉(鳳凰位) ▲ 4.6 ▲ 8.9 ▲ 22.2 ▲ 35.7 ▲ 71.4

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 半荘消化数 合計
1 藤田 晋(2014最強位) ▲ 23.8 37.8 5.3 3.0 24.6 15.9 6/6 62.8
2 村上 淳(第39期最高位) 8.4 ▲ 2.6 ▲ 10.1 ▲ 16.4 37.8 32.9 6/6 50.0
3 山井 弘(WRCチャンピオン) ▲ 31.4 8.3 34.5 53.4 ▲ 6.2 ▲ 12.7 6/6 45.9
4 藤崎 智(ファン投票2位) 6.2 4.7 ▲ 10.9 4.4 6.7 28.3 6/6 39.4
5 多井 隆晴(前期RMUリーグ優勝) 29.7 25.9 ▲ 3.4 ▲ 5.4 ▲ 8.1 ▲ 13.9 6/6 24.8
6 荒 正義(麻雀グランプリMAX優勝) 23.8 ▲ 9.8 8.4 ▲ 30.2 33.8 ▲ 25.3 6/6 0.7
7 前田 直哉(鳳凰位) 22.5 ▲ 23.2 ▲ 5.4 ▲ 6.5 ▲ 0.3 8.3 6/6 ▲ 4.6
8 櫻井 秀樹(第31期十段位) 19.8 ▲ 16.0 ▲ 24.4 17.2 4.7 ▲ 8.5 6/6 ▲ 7.2
9 瀬戸熊直樹(ファン投票1位) ▲ 14.8 ▲ 25.6 7.5 ▲ 34.0 4.8 29.7 6/6 ▲ 32.4
10 前原 雄大(連盟推薦プロ) 4.7 ▲ 22.5 ▲ 34.7 ▲ 19.2 23.0 5.4 6/6 ▲ 43.3
11 鈴木 たろう(第13期雀王) ▲ 11.1 ▲ 6.2 30.5 26.0 ▲ 60.5 ▲ 35.7 6/6 ▲ 57.0
12 片山 まさゆき(連盟推薦著名人) ▲ 7.2 ▲ 21.0 ▲ 29.1 19.9 ▲ 24.3 ▲ 24.4 6/6 ▲ 86.1

第32期鳳凰位決定戦 優勝は勝又健志!

優勝:勝又健志 準優勝:前田直哉 第3位:古川孝次 第4位:瀬戸熊直樹

100

最終結果

勝又健志 +107.2P
前田直哉 +86.8P
古川孝次 ▲83.3P
瀬戸熊直樹 ▲111.7P

優勝者予想はこちら

B1・B2 C1・C2・C3 D1・D2・D3 E

A1リーグ 最終節(3/3卓)
A2リーグ 最終節(4/4卓)

Aリーグの対局全10節は連盟チャンネルにて生放送致します。
基本的に月曜日の17時からA1対局の配信、火曜日もしくは金曜日の17時からA2対局の配信となります。
※A1リーグは1日1卓の対局となり、3週間にかけて全3卓の生配信を行います。
※A2リーグも今年度より全卓の生配信が決定致しました。

日本プロ麻雀連盟チャンネルはこちら

連盟インフォメーション/第32期鳳凰位決定戦 優勝は勝又健志!

優勝:勝又健志 準優勝:前田直哉 第3位:古川孝次 第4位:瀬戸熊直樹

100

最終結果

勝又健志 +107.2P
前田直哉 +86.8P
古川孝次 ▲83.3P
瀬戸熊直樹 ▲111.7P

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B1・B2 C1・C2・C3 D1・D2・D3 E

A1リーグ 最終節(3/3卓)
A2リーグ 最終節(4/4卓)

Aリーグの対局全10節は連盟チャンネルにて生放送致します。
基本的に月曜日の17時からA1対局の配信、火曜日もしくは金曜日の17時からA2対局の配信となります。
※A1リーグは1日1卓の対局となり、3週間にかけて全3卓の生配信を行います。
※A2リーグも今年度より全卓の生配信が決定致しました。
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