第29期特別昇級リーグ 最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 古谷知美 42.4 29.1 ▲ 27.6 ▲ 13.0 ▲ 13.0 47.6 17.7 56.9 140.1
2 戸田誠輝 ▲ 24.4 12.9 ▲ 61.7 97.0 24.8 ▲ 15.5 45.7 52.1 130.9
3 東谷達矢 38.6 76.8 ▲ 7.0 0.9 17.2 ▲ 25.3 13.7 12.6 127.5
4 石森隆雄 11.8 ▲ 42.9 88.0 ▲ 28.3 33.5 ▲ 22.2 47.5 ▲ 42.4 45.0
5 立田祥平 47.9 ▲ 69.1 ▲ 12.8 59.3 ▲ 8.0 43.7 ▲ 10.9 ▲ 79.2 ▲ 29.1
6 鈴木宏明 ▲ 15.6 ▲ 34.5 30.1 43.2 12.5 43.1 ▲ 33.1 45.7
7 沖野健行 21.5 ▲ 1.3 4.8 ▲ 21.0 19.0 73.1 ▲ 61.1 35.0
8 岡田紗佳 ▲ 68.2 48.6 13.9 20.4 9.0 5.6 ▲ 20.5 8.8
9 厚谷昇汰 29.2 ▲ 7.1 43.1 ▲ 13.8 ▲ 30.6 4.9 25.7
10 藤井すみれ ▲ 16.7 ▲ 17.1 59.2 62.0 ▲ 39.2 ▲ 37.0 11.2
11 小笠原奈央 21.5 ▲ 49.7 ▲ 44.6 43.0 50.8 ▲ 64.6 ▲ 43.6
12 上田稜 1.7 47.0 ▲ 14.4 ▲ 51.4 22.8 ▲ 53.4 ▲ 47.7
13 阿久津翔太 7.1 57.5 ▲ 54.8 ▲ 23.9 ▲ 12.2 ▲ 26.3
14 皆川直毅 ▲ 18.6 ▲ 41.2 3.6 17.9 ▲ 4.6 ▲ 42.9
15 新谷翔平 0.0 0.9 38.6 ▲ 59.8 ▲ 43.3 ▲ 63.6
16 末松隆文 ▲ 17.6 24.3 ▲ 4.5 ▲ 66.1 ▲ 38.7 ▲ 102.6
17 浜野太陽 ▲ 34.0 0.2 18.2 ▲ 68.4 ▲ 84.0
18 鏑木秀成 ▲ 33.6 ▲ 35.4 ▲ 72.1 ▲ 141.1

第8期JPML WRCリーグベスト8A卓レポート

【第8期JPML WRCリーグベスト8は櫛田、岡崎の2名が勝ち上がり】

1回戦は藤崎の3,900出アガリから始まり、そのままリードを保っていた。

 

 

ここで浮上して来たのは22歳の新鋭、岡崎。真鍋のリーチを受けながら櫛田のトイツ落としを読み切ったようなヤミテン3,900のアガリ。
親番では1,300オールをツモ。まるで藤崎のような打ち筋で、あと一歩まで迫る。

ならば自分は力技と言わんばかりの藤崎。リーチ一発ツモ表2裏の跳満ツモアガリ。
オーラスはピンフでさっと流して1回戦のトップをもぎ取った。

 

 

1回戦は大人しかった岡崎が、2回戦は人が変わったかのような強い攻めで抜け出す。まずはドラ六万ツモで跳満のアガリ。続けて5,200をアガると親番1本場でドラの八筒単騎をリーチしてツモアガリ。早くも2回戦のトップを決定づけたが、3本場も攻め手を緩めない。
櫛田の先制リーチにカン四筒から六筒九筒に振り変わった所で追っかけリーチ。宣言牌の三筒を急所と見たか、藤崎がチー。すると櫛田がドラの二筒ツモ。櫛田がこのアガリをきっかけに上昇していく。

 

 

2連続4着は避けたい真鍋は親番でメンホン七対子テンパイ。二索待ちの所に生牌の発を持って来るが変えずにツモ切り、これ自体はどちらもありな選択だと思うが、結果が真鍋に最悪となってしまう。同巡、中ドラドラの櫛田が発をツモ切りで放銃を逃れると、真鍋が掴むのはアタリ牌の四索。この3,900をアガれた櫛田がラス前、オーラスもアガって2回戦が終了。

3回戦は東1局1本場で岡崎、藤崎の大物手がぶつかる。

岡崎のテンパイ
一万二万三万七万八万九万一筒二筒一索二索三索九索九索 ドラ発 リーチ

藤崎のテンパイ
一万二万一筒二筒三筒七筒八筒九筒西西発発発 

これをかわしたのが櫛田。
八万八万三筒四筒二索三索四索四索五索六索 二万 左向き三万 上向き四万 上向き ツモ五筒 

2人の大物手を同時に潰す会心のアガリ。特に藤崎にとっては痛い局となった。

 

 

その後も櫛田は好調。東4局にはトイトイテンパイのポンからツモり三暗刻になって満貫。三筒で345三色の跳満。
南2局にはドラ七索ポンから親満のアガリで特大トップを取った。

1位櫛田、2位岡崎で迎えた最終戦。東場の親番で岡崎が六万九万待ちで親リーチに行くと、後のない藤崎の強烈な押し返しが始まる。藤崎がアタリ牌六万単騎で追っかけリーチ。この局は2人テンパイで事なきを得たが…。

 

 

アガって、アガって。またリーチ。高めの四索でついに6,100オールが炸裂。一気に三つ巴の勝負となる。

櫛田が藤崎の親を何とか蹴るが、櫛田の親番では岡崎がリーチ一発ツモ裏3。三つ巴から大きく一歩抜け出す。

 

 

藤崎は南場の親でも2,000オールをツモって櫛田を逆転。
勝負の明暗が分かれたのは南2局3本場だった。

まだ突き放したい藤崎は三万六万待ちでリーチ。これ以上はアガらせたくない櫛田が同巡に一索四索七索待ちで追っかけリーチ。櫛田が1,300・2,600(+1,900)のツモアガリで再逆転に成功。

結局接戦のままオーラスまでもつれたが、最後は櫛田が発のみをアガって終了。鳳凰位藤崎の猛追を振り切った。

 

 

第8期JPML WRCリーグベスト8A卓が終了。

櫛田利太
岡崎涼太
の2名が決勝進出を決めた。

次回WRCベスト8 B卓は1/26(火)17:00から放送予定。

宮崎皓之介
伊賀則夫
麓征生
増田隆一

この対局で決勝メンバーが決まります。是非ご覧ください。

(文:編集部)

第37期十段位決定戦二日目観戦記 西川 淳

坂の途上、苦しい時、人は何を思うだろうか。

楽になりたいとは思うだろう。
嫌になったりはしないだろうか。
歓喜の頂をイメージして己を鼓舞するのだろうか。
それとも、ただ耐え続けるのだろうか。

決定戦が行われる日本プロ麻雀連盟・「夏目坂スタジオ」は文字通り坂の上、高台に構えている。
麻雀の存在を日本に初めて伝えたとされる文豪・夏目漱石のゆかりで「夏目坂」と名付けられた。
図らずもそこから頂点を決する麻雀対局の配信が行われるとは、実に合縁奇縁ではないか。

 

100

 

対局者は皆、この坂を登りながら決戦の場へ向かう。
初日を振り返り、7日間あたため続けた思いと共に大いなる希望を持って!

12月14日。十段位決定戦2日目。
実況に古橋 崇志。解説に勝又 健志と西川 淳。牌譜解説に大和。

 

100

 

5回戦(起家から、杉浦・伊藤・内川・柴田)抜け番本田

ポイントに差はなく横一線のスタート。
その均衡を破る事件は開局早々に起こった。

西家・内川の配牌

五万八万九万一索一索三索六索七索八索九索二筒七筒白発  ドラ五索

何を切るだろうか。

内川 幸太郎は、ここで10秒を費やした。
発白の差異さえ慎重を期した。

内川の手順は丁寧で繊細である。
5巡目にはこうなった。

 

100

 

何を切るだろうか。
今度は20秒、没頭した。

789の三色が見える。
二筒四筒と払う手もあるし、1シャンテン維持で三索を捨てるのも良いか。
三色を見切りダイレクトな七筒切りもある。

内川の打牌は三色も1シャンテンも見切る八万
ピンズが良いという読みもあったかもしれない。
しかし真意は、もっと先にあった。

内川のアガリ形はこう。

 

100

 

内川の手順は柔軟かつ大胆、そして雄大である。

的確な読みに基づいた洞察、それでいて決然たる見切り。
何より構想が素晴らしかった。
配牌からこの最終形をどれだけの人が想像できるだろう。

役満より難しい大技が開局で炸裂。
三倍満で6,000・12,000!
(ツモ・イーペーコー・清一色・ドラ3)

閑話休題
今回、勝ち残った4名は、例外なく道中に敗退の危機と向き合っている。

10月23日のベスト16B卓

3回戦南2局、杉浦は敗退濃厚のピンチを迎えていた。
瀬戸熊 直樹・本田 朋広・櫻井 秀樹という豪華メンバーの中で、何一つ噛み合わず1人だけ置いていかれる状態。
この半荘も元十段位、櫻井の前に連続で勝負負けして、持ち点わずかに9,000点。
勝ち上がりに必要な2位本田との差はトータルで75Pほどとかなり厳しい状況。
本人も「ほぼ負けを覚悟した」と述懐する。
そんな時に起死回生の四暗刻を成就させ、それを契機に突き抜けた。

決定戦初日も倍満親かぶり等、不運の連続。
それでも不屈の精神で盛り返し初日を終えた。
「今日こそ、我が一日に!」という想いもあっただろう。

ところが開始早々、三倍満の親かぶり。
出鼻をくじかれる災禍に常人だったら意気消沈しそうなものだ。

しかし杉浦、闘志の炎を消さず、次局ドラ1のリャンメンリーチへ!
場況も上々に映る。

しかし、またもや内川が立ちふさがる。
役牌三色ドラ1をテンパイしていたのだ。
カンチャンだが追っかけリーチへ。

これを掴まされてしまうのが今日の杉浦。
8,000の放銃で、開始10分で持ち点が1万点を割ってしまう。

「麻雀の神様よ、どこまでツラくあたるのだよ…」
本人がそう思わなくても、多くの杉浦ファンが呟いたに違いない。

しかし、杉浦 、なおファイティングポーズを崩さない。
それはそうだ。あの長い坂を登ってここまできたのだから。
運命を感じるような役満逆転で巨大な敵を倒してきたのだから。

東4局には工夫を凝らしたジュンチャン三色の3,900をアガると南場の親を迎えて以下の牌姿。

 

100

 

すでに柴田が、役牌と一索を2つポンしている。
中盤となりドラの一万は生牌。それがぽつんと浮いている。

手格好でいくと一万を切る一手ともみえる。
後の無い最後の親、点況的にも一万を切る一手かもしれない。

しかし、どうにかして伝えたい。
決勝というステージで、この一万を切ることにどれほど力がいることか。
ロンと言われたら12,000以上の失点が強く予想される。
振り込んだら薄くなってきた望みが絶望に近くなっていく。
それまでの不運な振込が残像のように視界にのしかかる。
無難な打牌なら他にいくらでもあるのだ。

しかし杉浦は一万を切った。
闘わないと勝てないと言い聞かせるように。
杉浦 勘介の覚悟。

視点を変えて同じ局の話をしよう。

2つポンしていた柴田は、どこから発進したか。

一万三万四万一索一索二索四索六索七索六筒白中中

ここから3巡目に中をポンで仕掛ける。

このポンは相当な勇気の要る積極策だ。
打点が見込みにくく、鳴いて2シャンテンで愚形もある。
往々にして柴田はこのような仕掛けをするが、本局は特別なのだ。
最後の親の杉浦は後が無く、まずオリてくれない。
絶好調の内川は嵩に懸けて押し返してくるだろう。
鳴いて手牌を短くすると、いつも以上にリスクが跳ね上がるのだ。

どうなったか。
12巡目にして柴田はこのテンパイにたどり着く。

二索二索四索四索  ポン七索 上向き七索 上向き七索 上向き  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン中中中

あの手が役牌ホンイツトイトイの満貫テンパイに化けるのだ。
しかも終盤なのにアガリ牌が4枚全て生きている!

結果こそ王牌に阻まれ流局。
だが柴田、この最終形も見据えての仕掛けだろう。
そしてリスクを百も承知で飛び込んでいるのだ。
前に出て闘うしかない。
柴田 吉和の覚悟。

次局、南2局・柴田

二索一筒二筒二筒三筒三筒四筒五筒七筒七筒九筒南白

ここから四筒をチー。
またもや2シャンテンの少し遠い仕掛けだが今度はモノにした。

一筒二筒三筒三筒四筒七筒七筒  チー六筒 左向き四筒 上向き五筒 上向き  チー四筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ロン五筒

親の大物手リーチの伊藤から8,000をもぎ取った。

さて、放銃の憂き目の伊藤。
南3局の1本場には、持ち点が8,300点まで削られていた。
親の内川は7万点を超え連荘中。
遥か前方、雲の上を飛ぶかのよう。
そして必定かの如く更に内川の口からリーチの声。7巡目。

ここで8巡目に伊藤の手

一万二万三万五万六万二筒三筒四筒四筒五筒六筒北発  ツモ七万  ドラ北

伊藤はリーチを受け前巡に発のトイツ落とし。
七万ツモはアガリ逃しの形だが、親リーチに対してドラの北は切れない、仕方ない。
ここは我慢しかない、どうやってオリるのか?と注目していると…

徐ろに振りかぶってドラの北単騎のリーチ!
まさに一閃、なんと一発でツモって内川の流れを一刀両断。

考えてみれば。
十段戦の歴史は、連覇の歴史だ。
36回の優勝の中に連覇が実に8回もある。
うち3回は3連覇だ。

ディフェンディング制とはいえ5人で決勝を行う以上、確率上連覇は5回に1回だ。
3連覇となると25分の1となる。
いかに連覇が困難かとわかるが、現に確率を凌駕する足跡がある。

つまりは、優勝する人物は勝ち方を身に着けているのだ。
勝負の要諦を識り、かつ実行できる。
だからこそ連覇が成る。

伊藤の北単騎は、まさにそれではないか。
絶好調の親のリーチにドラの単騎で追っかける。
損得で考えるとおよそ真似し難い。
しかし伊藤には確固たる勝算があったのだ。
そして「ここは引いてはならぬ」という大局観があったのだろう。
ここぞ勝負所と経験が語りかけてくる。
それに寄り添い、タイトルを一旦返上、身を預けるかのように斬りこんだ。
ただただ伊藤の凄みに戦慄した。

連覇に向けて。
十段位伊藤 優孝の覚悟。

2日目初戦の5回戦は、内川が最後まで突き抜けて大トップ。
寒空の中、噴き出す汗の蒸気が溢れんばかり。
爽快に刀を鞘に収める内川の覇気ある姿ばかりが目立った。
それでも内川の身には、3者がそれぞれの覚悟で残した爪痕が確かにある。

5回戦成績
内川+48.6P  柴田+4.1P  伊藤▲17.8P  杉浦▲34.9P

5回戦終了時
内川+53.0P  伊藤+0.5P  柴田▲0.9P  本田▲18.0P  杉浦▲35.6P

6回戦開始前に10回戦までの抜け番選定があった。
終盤に向けての組立てで重要な要素だ。
10回戦終了時に下位1名が敗退となるので、目標にされる10回戦の抜け番は通常敬遠される。
選択順位は、5回戦終了時のスコア上位順。

[結果]
選択順位1位 内川 →9回戦抜け番希望
選択順位2位 伊藤 →6回戦抜け番希望
選択順位3位 柴田 →8回戦抜け番希望
選択順位4位 本田 →7回戦抜け番希望
選択順位5位 杉浦 →10回戦抜け番自動決定

好調の内川は、この日に最大となる4回打てることを選んだか。
伊藤は不調を感じ、抜け番で一呼吸置こうとしたのかもしれない。
横一線でスタートした2日目は、初戦で早くも大きくポイントが動いた。
さあ、中盤の開始である。

 

6回戦(起家から、杉浦・柴田・本田・内川)抜け番伊藤

東2局
親の柴田がドラの五筒が暗刻の大チャンス。
11巡目にテンパイ。

五万六万六索七索八索一筒一筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒  ツモ七万  ドラ五筒

さあ、どう受ける?
難しい判断だが、千載一遇の機、ここは間違えるわけにはいかない。
柴田の選択は五筒切りリーチ。

この選択と続く各人の判断が結果に大きく影響を及ぼす。

同巡・南家本田テンパイ三筒単騎。

三万四万五万二索三索三索四索四索五索三筒六筒七筒八筒

同巡・西家内川、完全安全牌も無く無筋の六筒を勝負。

次巡・本田、柴田が直前に切った現物の三万六万待ちに変化。
三筒は内川が通したスジで比較的目立たない。

直後・内川

二万三万四万五万七万四索五索六索七索七索八索八索九索  ツモ六索

七万を打つなどすればテンパイだが、役無しで打点もない。
唯一の現物三万を打って本田のアガリも十分可能性があるかと思われた。
だが、内川の選択はいずれでもなく、打九索
完全に攻めでもオリでもなく、打点が出来た時のみ前に出ると構えた。

同巡の杉浦は、早くから受けて準備があり現物の三万を抜かずに済んだ。

次巡・テンパイの本田、五索を持ってきてイーペーコーの役を加えた。
二索五索待ちへの変化もあるが、無筋の二索切りのリスクをとって三万六万でヤミでのテンパイ続行を選択。

同巡・内川、親リーチのロン牌四筒をつかむが、直前に通った七索を切り粘る。この1巡が大きい。

次巡・本田、危険牌の二万を持ってくる。

三万四万五万六万三索三索四索四索五索五索六筒七筒八筒  ツモ二万

安全牌なら増えた。オリることはできる。
しかし、ここで本田はツモ切りリーチを選択した。

ツモったら満貫の手に育ち、打点の折り合いはついた。
親リーチに3巡顔を出さなかった三万は、山にいる可能性が高まったと判断したか。
危険牌の二万を打つと、ヤミテンの効力も弱まるだろう。
ドラ切りのリーチは打点の脅威は比較的低いと読んだかもしれない。
いや、それでも怖かったはずだ。

本田は読みを尽くし、勇気を振り絞り、リーチ棒に手をかけたのだ。
勝負所は逃さない、退かない。
本田 朋広の覚悟。

2軒リーチとなったこともあり、内川、同巡タンピンテンパイもロン牌の四筒を打たずオリを選択。

4人の技術や信条が存分に盤面に披露された局だった。

アガリ逃しとなる二筒を引いて顔を歪める柴田。
だが、流局間際に柴田の待望の牌七筒を掴んだのは本田だった。
痛恨の11,600放銃。

本田 はその後も放銃が続き、東場だけで4回の振込となり持ち点もわずか500点に。

東4局1本場。再び好調内川の親番である。
窮地の本田・4巡目。
放銃が続き委縮しそうな展開。
点数は度外視、まずはアガって親を流したいと考える打ち手もいるだろう。
だが、本田はあくまで有効なアガリへの道を冷静に考えていた。

二万二万三万五索五索六索五筒七筒七筒七筒東東南南

ここから打三万
トイトイを視野に二万を出やすくする目的もあっただろう。
どんなに苦境にあっても、あせらない。

やはり親の内川からリーチが飛んでくる。

それに対して柴田のドラの発単騎での追っかけリーチ。
親リーチに加え、仕掛けている者がいる中でドラが見えていない。
5回戦の伊藤を彷彿とさせる相当な胆力の要る反撃。

だが、ここを制したのは本田。
描いた通りの役牌トイトイで柴田から5,200。
観る者も心拍数が高まってくる。
覚悟と覚悟がぶつかり、決着の行方が予想できない!

この半荘はその後も激しい攻防が続き、全12局、流局無しの全てアガリ決着となった。
優勝に照準を合わせ全員が手をつくりあげ、押し引き基準をシフトしてきている。
勝負がけが始まっているのだろう。
オーラスは、その構図の中で明暗がくっきりとわかれた。

トップ目の内川を交わすため、高打点をつくりにいった柴田のタンピン三色ドラ1のリーチに杉浦が飛び込む。
柴田、跳満成就で逆転は点数以上の感触が残っただろう。
逆に、安全牌を有しながら、非テンパイで勝負をかけ原点を割った杉浦には後悔が残ったかもしれない。

6回戦成績
柴田+27.3P  内川+16.3P  杉浦▲10.6P  本田▲33.0P

6回戦終了時
内川+69.3P  柴田+26.4P  伊藤+0.5P 杉浦▲46.2P  本田▲51.0P

 

100

 

前回抜け番の伊藤。
この冬場、伊藤は対局開始直前まで手袋を外さない。
攻守を司る大切な指先を冷やさないプロフェッショナルな姿勢の表れである。
前へ進む内川、柴田を見て何を思っただろう。
伊藤は前回の抜け番の後は、鋭くトップを決めている。

 

7回戦(起家から、内川・伊藤・柴田・杉浦)抜け番本田

やはり、開局から伊藤が来た。

四筒五筒六筒東東北北  ポン九筒 上向き九筒 上向き九筒 上向き  ポン南南南  ロン東

役役・ホンイツで8,000を内川からと最高の結果。
ただ、目を引いたのは、むしろ放銃した内川のほうかもしれない。

 

100

 

ここから東を打ち抜いている。

場は中盤を過ぎ、南家の伊藤が自風の南九筒をポンしている。
腰の重い伊藤が仕掛け、変則的な河となると、打点もあるテンパイと強く想定される。
逆算すると東は最も危険な牌のひとつだ。
自分は場況良好で打点も見込めるとはいえ、まだ1シャンテンだ。

「おう、さようなことは事前に承知!」
内川は躊躇なく突っ込んでいった。

自分はトータルでかなり差のあるトップを走っている。
無理する必要はないと感じるのが人情ではないか。
しかし内川は毅然とその誘惑を絶った。
逃げるつもりは毛頭無い。前進の末にこそ優勝がある!
内川 幸太郎の覚悟。

この半荘は伊藤と内川が交互にアガリ、内川が失点を挽回。

そして南2局。
内川が柴田から8,000をアガリ、とうとう浮きに回る。

対して、その放銃の柴田。
ドラ3とはいえノーテンから、一番振り込んではならない相手を浮かせる痛恨の失点。
自分だけでなく他者も優勝から遠ざける、今期タイトルの向後を左右しかねない放銃だ。
柴田、痛悔。珍しく表情に出る。

ベスト16、8戦の観戦記を執筆した福光 聖雄は柴田に注目していると決定戦直前に語った。
柴田はベスト8で、山田 浩之、前原 雄大、本田 朋広と対峙。
大接戦の山場4回戦、柴田は勝負手のリーチ合戦に負け、激痛の7,700を山田に献上。
本人の弁によると「負けを覚悟した」という。
しかし、その次局、全員テンパイの中で、丁寧に手を育て細いアガリへの道をモノにした。
福光は、逆境に落胆せず盛り返す柴田の姿に、最後まで優勝争いに踏みとどまるために必要なしぶとさ、底力を見たのだ。

今回もその再現だった。
最も厳しい結果となった局のまさに次局に柴田は挽回してみせた。
南3局、杉浦の本手リーチを潜り抜け、値千金の6,000オール!

四万四万四万五万五万六万七万三索四索五索二筒三筒四筒  ツモ三万  ドラ四万

再び内川に原点を割らせた。
逆転の柴田、ここにあり。

オーラス。
親の杉浦はここまでノーホーラ。
手は作っているのだが、テンパイをすると他に交わされる。
持ち点は12,100点。トータルからもこのまま終了は許されない。

だが、柴田が早々に役牌をポン。
南家の内川がオタ風のドラ北をポン。
四面楚歌だ。厳しい。

15巡目・杉浦。

四万五万六万一索一索三索四索五索七索七索八索六筒七筒

ここで上家の柴田から一索が出る。
ポンをすれば形式テンパイをとれる。
杉浦には残り3巡のツモしか残されていない。
しかし、杉浦はポンを選ばなかった。
勝算がないと読んだのだろう。
試合を壊したくないという美学もあったかもしれない。

ここは内川が流局間際に満貫をツモって再び浮きに回って終了。
トップは伊藤。

7回戦成績
伊藤+17.8P  内川+10.1P  柴田+6.0P  杉浦▲33.9P

7回戦終了時
内川+79.4P  柴田+32.4P  柴田+18.3P  本田▲51.0P  杉浦▲80.1P

 

8回戦(起家から、本田・内川・伊藤・杉浦)抜け番柴田

2日目の最終戦。

東場に伊藤が満貫ツモ。
南場になると親の本田が満貫ツモ。
トータル首位の内川に楽はさせない。

だが、杉浦には一向に運が向いてこない。
東3局、8巡目。
杉浦に勝負手。

四万五万六万二索三索四索四索五索六索三筒三筒五筒七筒  ドラ三筒

ドラ2。この瞬間拾えそうな河で待ちは実際3枚生きていた。
嬉しい変化もある。

だが、直後に本田の手が開かれる。

一万二万二万三万四万八万八万八万四索四索一筒二筒三筒  ツモ三万

悪形の代名詞のような俗にいう役無しペンカンチャンに競り負ける。
解説の勝又が「こんなにツイてないことってあります?」と嘆息。
目を覆いたくなるような展開。
アガリ形を見つめる杉浦の目に哀愁の色が滲む。

杉浦にとって30局振りとなるアガリは、南2局の1,000点。
親の内川テンパイを本田がスーパープレーで放銃回避している間に、まるで他人のためにアガったような形になってしまった。

オーラス。
ここまでアガリのない内川。

一万一万一索一筒三筒五筒五筒六筒六筒八筒北発発  ドラ四筒

5巡目で、発をポン。

既に仕掛けている伊藤がいる。
そしてまさに背水の陣をひくラス親の杉浦がいる。
ドラもないこの手で進むのは勇気がいるだろう。
しかし、1日を通して貫いた見敵必戦の構え。
浮きを目指して前へ。

11巡目、本田。

二万三万四万五万六万六万三索四索五索六筒七筒七筒中中  ドラ四筒

トイメンには、2フーロしてマンズ仕掛けの体の伊藤。
下家には、役牌を鳴いてピンズ模様の内川。
はさまれた。
伊藤に逆転されないためには、マンズは打ちにくい。
だが、内川を浮かせるのは更に味が悪い。ピンズは絞りたい。
しかし、親も必ず来るだろう。ソウズを切っての手詰まりは避けたい。

本田の決断は自身がアガリにいく打七筒
これをチーして更に進む内川。打北
これをポンして3フーロは伊藤。

同巡、杉浦。

三万四万七万八万一索三索四索五索七索八索九索四筒四筒  ドラ四筒  ツモ一筒

ドラが雀頭のピンフの1シャンテン。
杉浦にとってはこのタイトル最終便のチャンスと言っても良い。
が、危険牌の一筒をつかまされた。

 

100

 

「危ない一筒のほうから切りましょうよ…」
それは罪なことではない、と愛おしむように囁く解説の勝又。
杉浦にとっては跳梁する他家に「いい加減にしろよ!」と暴れたくなるようなものだ。

だが、杉浦は一筒を打たなかった。
最後まで美しく威容を保つ。
仕掛けで杉浦の欲しい九万二万が立て続けに本田に流れた。
本田がツモ切るそれを、どのような気持ちで見つめただろう。

その後、本田は引き、内川と伊藤が満貫テンパイで2日目の極点へ。

伊藤に超危険牌の西を叩き切る内川。
それならば、と更なる高い試練。
三万はこれ以上ないほどの危険牌!!!

 

100

 

50秒。
息を整え内川は三万を打ち抜いた。

伊藤は内川のアガリ牌の五筒を引きノータイムで止めた。

各々、お見事。
流石にタイトル戦の決勝。

2日目大トリは内川のアガリ。
浮きに回る二筒を手繰り寄せた。

8回戦成績
本田+20.7P 伊藤+6.5P 内川+1.6P 杉浦▲28.8P

8回戦終了時
内川+81.0P 柴田+32.4P 伊藤+24.8P 本田▲30.3P 杉浦▲108.9P

この日、内川は勝負どころのオーラスで3回アガリきった。
そのいずれも価値が高く、技術だけでは勝ち取れなかったもの。
天晴・内川の日であった。
ポイント以上に最終日に向けてのムードも良好だろう。

しかし、印象ほど点差は離れていない。

対局終了は20:00過ぎ。
夜空を見上げると新月。
月の姿と同じく、未だ勝負の行方は全く見えない。

ロン2カップ2021Winterレポート

1/17(日)にロン2カップwinterが開催されました。

インターネット麻雀サイト「ロン2」内で行われた予選大会を勝ち抜いたユーザーさんと連盟プロの真剣勝負を生放送。
今回は4人麻雀。一発裏ドラあり、
赤五万赤五筒赤五索各1枚入り。
各卓のトップ3名は決勝にジャンプアップ。
2着の3名は準決勝へ。3着の中から番組内での視聴者投票により1名だけ準決勝。
準決勝でトップを取ると決勝進出。決勝でトップを取ると優勝。

 

 

予選A卓は、東城りお・井上絵美子・魚谷侑未・中庭三四郎さんの対戦。中庭さんの鮮やかな黄緑色の衣装は以前役満をアガった縁起の良い衣装だそう。会場に早めに来て着替えたのだろうか?まさかの自宅から?いずれにせよ気合い十分だ。

 

 

アシスタントを務めるのは大庭三四郎。中庭三四郎さんと名前が似ている。中庭さんが大庭のファンなのか?大庭の名付け親が中庭さんのファンなのか?

 

 

メイン解説は猿川真寿。実況は伊達朱里紗。毎回変わるゲスト解説、A卓解説は滝沢和典。

さて、開始前は和やかな雰囲気だった会場。観ている側としてはユーザーさんに楽しくアガってもらいたい気もするが、いざ麻雀が始まれば真剣そのもの。容赦なくプロがアガリを連発。

 

 

全員テンパイの中でリーチツモ表裏をアガった井上が、さらにリーチピンフ表裏の7,700をアガってトップ。中庭さんもホンイツをアガって魚谷の親を蹴りチャンスを掴もうとするが、東城と手がぶつかってしまい思うように加点出来ず。オーラスは魚谷が東城から11,600をアガって連荘するが、次局に満貫をアガリ返した東城が2着。

1回戦結果
井上絵美子 45,600
東城りお 38,800
魚谷侑未 30,300
中庭三四郎さん 5,300

予選B卓は、滝沢和典・前原雄大・ヨロシクお願イシマスさん・とみQさんの対戦。
ヨロシクお願イシマスさんはロン2カップ2019autumnで優勝。滝沢・前原と対戦経験もあるとの事でリラックスしているように見える。
4人麻雀で3期連続出場のとみQさんは元気いっぱいの笑顔で登場。なんと今日がお誕生日との事。スタジオでの麻雀は毎回緊張してしまうそうだが、今日の対局をめいっぱい楽しんでもらいたいと思う。

 

 

ヨロシクお願イシマスさんの三色確定リーチをかわした前原が一気に加速。4,000オール、次局は一発高めツモの6,100オールとアガってあっという間に雲の上。
ここからの2着争いはお互いのアガリ牌を止めあってのテンパイ取りが続くハイレベルな攻防、観ていてとても面白かった。

 

 

オーラス親番では滝沢が倍満確定のリーチを打つも、ヨロシクお願イシマスさんが一発で掴んだ東を止めて四筒切りで耐える。すでにテンパイしていたとみQさんがアガリを決めた。

2回戦結果
前原雄大 67,100
とみQさん 34,300
ヨロシクお願イシマスさん 25,600
滝沢和典 ▲7,000

 

 

B卓のゲスト解説だった白鳥はC卓で参戦。その後は魚谷、石川、柴田が担当した。プレイヤーの誰かが解説室に来てくれるのもロン2カップの楽しみの1つだ。

 

 

予選C卓は、灘麻太郎・白鳥翔・柴田吉和・石川遼の対戦。
鋭い仕掛けとリーチを自在に使いこなす灘。ハイブリッドの異名を持つ現代麻雀代表の白鳥。最初に十段を獲った腰の重い雀風から、最近は鳴きも使うようになった柴田。天鳳位すずめクレイジーこと石川はこの3人相手にどう立ち回るのか。非常に楽しみな一戦だ。

開局は灘のヤミテン3,900からスタート。放銃の白鳥は失点を上回るアガリを狙ってタンピン赤ドラの二筒五筒八筒をリーチ。しかし今局も柴田に放銃、裏も乗って7,700。

 

 

その後石川が2,000オール、灘が満貫ツモと競り合うが、石川が南2局2本場と南3局と連続でアガリオーラス親番を迎える。早々にトップ確定のテンパイを入れた石川。アガれないまま灘の仕掛け、白鳥のリーチを受けてドラの南を持って来るが、心に決めていたようでスッとツモ切り。三色赤五万赤五索をアガリ切って決勝へ。

3回戦結果
石川遼 53,200
柴田吉和 47,100
灘麻太郎 29,700
白鳥翔 ▲10,000

各卓トップの井上、前原、石川は決勝戦にジャンプアップ。
残り1枠をかけた準決勝は各卓2着の東城、とみQさん、柴田。そして投票戦により3着からの1名は魚谷が選ばれた。

 

 

とみQさんはドラドラの手。七対子の重なりを見て切った牌が魚谷のヤミテン、タンピン三色イーペーコー赤ドラで跳満のアタり牌。次局の親番で中二筒のシャンポンでリーチを打つが、ドラを掴んでまたも魚谷に跳満放銃となってしまった。

 

 

南2局には柴田が満貫ツモを決めて魚谷の背中が見えて来た。親番もなくなってしまった東城は南3局に跳満を目指してドラのカン八万でリーチ。とみQさんもツモり三暗刻まで仕上げて追っかけリーチを打つ。2人が欲しいドラは東城の手に。一気に魚谷と同点まで追い上げた東城がオーラスもアガって決勝進出。

準決勝結果

東城りお 53,800
魚谷侑未 45,800
柴田吉和 29,900
とみQさん ▲9,500

 

 

決勝では石川が東場と南場で4,000オール。
前原は3,000・6,000。
井上は4,000オール。
3者とも高打点のツモアガリをしている。
しかし、誰よりもアガリ続けたのは東城だった。

 

 

3度の満貫ツモ。特に石川と前原との3軒リーチの中で赤五万をツモった東4局1本場が決め手となった。
南3局の井上の親も自らアガって流した。オーラスは道中テンパイを入れるも役満をケアしながら丁寧に打牌選択して全員ノーテン。

決勝戦結果

東城りお 65,300
石川遼 34,300
井上絵美子 19,700
前原雄大 700

 

 

ロン2カップ2021winter優勝は東城りおに決定。
おめでとうございます。

1/23(土)から、次回のロン2カップ2021spring参加権争奪ウイークエンド大会が開催。各週末に1名、3回チャレンジ出来ます。

 

 

また2/8(月)からはインターネット麻雀日本選手権2021が開幕。こちらは決勝まで全てインターネット麻雀での対局です。予選期間も大勢のプロが参戦しますので、プロとの同卓率もアップ。皆さん、是非ご参加ください。

 

 

(文:編集部)

第16期静岡プロリーグ 第7節レポート

望月が静岡支部長の意地を魅せる!!

静岡プロリーグも残り2節となった。

1位は依然として大橋(193.3P)。今節の結果次第ではあるが、決勝進出はかなり濃厚である。今節の戦いに注目が集まる。

 

100

 

そして別日対局を経て、2位以下の順位に変動があった。

第6節終了時点で3位の島崎が9位に転落して、望月が一気に2位浮上となった。静岡支部長であり、前々回の静岡プロリーグチャンピオンとして、決勝進出には並々ならぬ思いがある。今節も気合十分である。

3位蓮沼、4位平野も決勝進出ボーダーではあるが、12位の中村までポイントにそれほど差がない。まだまだ先は分からず、気の抜けない闘いとなるであろう。対局前の心中は如何に。

別日対局含む、6節終了時点の1位~12位の順位とポイントは以下の通り。

1位 大橋 193.3P
2位 望月 116.3P
3位 蓮沼 94.1P
4位 平野 91.1P
5位 鈴木秀 88.2P
6位 天音 85.3P
7位 田中 66.5P
8位 土屋 56.3P
9位 島崎 46.3P
10位 佐藤 41.1P
11位 藤島 34.6P
12位 中村 34.2P

またまた波乱が起きるのか?それとも上位陣が下位陣の荒波を乗りこなすのか?今節はどのような結果となったのか。熱い闘牌に期待しよう。

静岡プロリーグ第7節、開幕。

1卓

鈴木秀幸 × 大橋幸正 × 石津寿人 × 土屋幸弘

鈴木秀と土屋の直接対決に注目!

結果
鈴木秀 +48.2P(+136.4P)
石津 +3.6P(▲142.2P)
土屋 ▲23.3P(+33.0P)
大橋 ▲30.5P(+162.8P)
(供託:2.0P)
※括弧内はトータルポイント

2回戦まで好調だった土屋と絶不調だった鈴木秀だが、終わってみれば鈴木秀が大きくポイントを叩き、3位に浮上!!

少々低迷していた鈴木秀だけに本調子をアピールしたいところだ。

土屋はチャンスを活かして上位に食い込みたかったが、3・4回戦で大きなラスとなってしまい、▲23.3P。まだまだチャンスは残っているが、少々不安を残す結果となったか。

1位の大橋は▲30P。まだまだ余裕はあるが、『決勝進出確定』とは言えない結果になってしまった。最終節は何が何でも勝ちに拘ってほしい。

2卓

太田昌樹 × 平野敬悟 × 望月雅継 × 渡辺洋巳

2位の望月、4位平野の対決。決勝に向けて好勝負に期待。

結果
望月 +91.8P(+208.1P)
平野 ▲22.6P(+68.5P)
渡辺 ▲27.6P(▲37.3P)
太田 ▲41.6P(▲72.8P)
※括弧内はトータルポイント

望月が国士無双をアガるなど、100P近くの大勝利。決勝はほぼ確定となった。

対する平野は望月に国士無双を放銃して厳しい展開となったが、まだまだ諦めるポイントではない。来節の闘いに注目が集まる。

3卓

中寿文 × 斉藤隆 × 京平遥 × 中村裕之

中村はポイントを叩いて、上位陣に食い込めるのか。

結果
京平 +79.2P(▲49.0P)
中村 ▲1.4P(+32.8P)
斉藤 ▲9.9P(▲126.6P)
中 ▲67.9P(▲174.7P)
※括弧内はトータルポイント

京平がトップ3回、ラス1回で大勝利。成績が伸び悩んでいたが、良い気分で年を越せる結果となった。

中村は小康状態。1人浮きのトップがあったが、大きいラスもあり、チャンスを活かせなかったか。来節に期待。

4卓

鈴木郁孝 × 蓮沼友樹 × 杉村泰治 × 天音まこと

3位蓮沼、5位天音の着順争いに注目だが、鈴木郁・杉村がそこにどう切り込むかも注目である。

結果
蓮沼 +29.7P(+123.8P)
杉村 +6.4P(▲76.0P)
天音 +0.9P(+86.2P)
鈴木郁 ▲37.0P(▲36.8P)
※括弧内はトータルポイント

蓮沼がプラスで纏めて、何とか4位で最終節を迎える。天音は大きい1人浮きのトップもあったがラス2回が響き、ほぼ現状維持。守備的な印象の天音だが、最終節の構え方に注目しよう。

岡本和也 × 青嶋宏樹 × 佐藤怜太 × 田中寛治 × 平岡理恵

7位田中、10位佐藤は大きくポイントを叩いて、上位陣に食い込みたい。

結果
青嶋 +40.3P(+37.0P)
岡本 +29.4P(▲107.0P)
田中 +28.7P(+95.2P)
平岡 ▲34.2P(▲171.6P)
佐藤 ▲64.2P(▲23.1P)
※括弧内はトータルポイント

田中がプラスで纏めて、5位浮上。連覇を目指して、視界良好と言った結果となったか。

佐藤は大きくマイナス。トータルもマイナスとなり、厳しい対局となった。来節も納得のいく闘牌に期待したい。

熱戦はまだまだ続く。

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 望月雅継 ▲ 58.5 ▲ 0.8 76.9 6.8 32.4 59.5 91.8 208.1
2 大橋幸正 75.8 41.6 ▲ 4.2 81.6 27.8 ▲ 29.3 ▲ 30.5 162.8
3 鈴木秀幸 68.1 59.4 19.4 ▲ 29.5 ▲ 5.9 ▲ 23.3 48.2 136.4
4 蓮沼友樹 67.8 51.5 ▲ 13.4 ▲ 12.9 ▲ 26.2 27.3 29.7 123.8
5 田中寛治 47.7 15.6 15.6 ▲ 8.7 ▲ 29.4 25.7 28.7 95.2
6 天音まこと 31.8 21.6 ▲ 12.6 11.8 19.9 12.8 0.9 86.2
7 平野敬悟 ▲ 33.0 16.3 3.5 44.7 21.7 37.9 ▲ 22.6 68.5
8 島﨑涼 40.4 13.8 80.8 ▲ 47.8 13.2 ▲ 55.6 1.5 46.3
9 青嶋宏樹 11.2 ▲ 27.0 ▲ 29.9 ▲ 10.4 14.7 38.1 40.3 37.0
10 藤島健二郎 ▲ 60.4 85.3 30.9 8.4 ▲ 41.6 14.9 ▲ 2.9 34.6
11 土屋幸弘 ▲ 32.0 13.5 13.1 55.4 ▲ 4.1 10.4 ▲ 23.3

33.0
12 中村裕之 ▲ 12.3 27.0 ▲ 3.5 41.0 15.1 ▲ 33.1 ▲ 1.4 32.8
13 佐藤伶太 59.1 ▲ 0.9 ▲ 22.2 ▲ 23.9 ▲ 1.3 30.3 ▲ 64.2 ▲ 23.1
14 鈴木郁孝 123.5 ▲ 54.5 ▲ 37.3 ▲ 25.7 17.0 ▲ 22.8 ▲ 37.0 ▲ 36.8
15 渡辺洋巳 ▲ 13.4 17.2 ▲ 6.9 15.5 ▲ 17.9 ▲ 4.2 ▲ 27.6 ▲ 37.3
16 京平遥 ▲ 78.9 ▲ 91.3 70.7 ▲ 38.3 7.3 2.3 79.2 ▲ 49.0
17 木原翼 ▲ 19.7 4.6 69.7 ▲ 47.0 ▲ 60.6 ▲ 11.1 ▲ 1.4 ▲ 65.5
18 太田昌樹 ▲ 29.1 27.2 ▲ 38.5 41.3 ▲ 11.9 ▲ 20.2 ▲ 41.6 ▲ 72.8
19 杉村泰治 ▲ 5.7 ▲ 75.5 ▲ 40.1 ▲ 81.1 67.5 52.5 6.4 ▲ 76.0
20 岡本和也 ▲ 35.0 ▲ 30.8 ▲ 6.5 ▲ 21.4 43.5 ▲ 86.2 29.4 ▲ 107.0
21 鷲見隼人 ▲ 27.4 ▲ 55.0 ▲ 45.5 32.7 ▲ 12.3 ▲ 8.4 2.8 ▲ 113.1
22 斉藤隆 ▲ 66.9 16.3 ▲ 24.8 1.6 ▲ 62.8 19.9 ▲ 9.9 ▲ 126.6
23 石津寿人 ▲ 12.4 ▲ 96.0 3.5 24.6 ▲ 46.7 ▲ 18.8 3.6 ▲ 142.2
24 平岡理恵 ▲ 39.2 6.2 ▲ 67.7 ▲ 24.2 24.1 ▲ 36.6 ▲ 34.2 ▲ 171.6
25 中寿文 ▲ 82.4 ▲ 17.3 ▲ 52.0 4.5 15.5 24.9 ▲ 67.9 ▲ 174.7

文:蓮沼友樹

第36回静岡リーグ(プロアマ混合)第3節レポート

一般参加者がTOP3を独占する大躍進!

年末が近づき、2020年の日本一暑い都市となった浜松でも寒さが身に堪える季節となった12月20日。
静岡リーグの第3節の開催となった。
色々あった今年も残り10日余り。
コロナ禍の中でも、無事にここまで開催することができた。
参加者の皆様の健康管理と感染予防に対する意識の高さの賜物だと感じたこの一年だった。

今節で第36回のリーグ戦も折り返しになる。
ここで上位をキープすることが今後の戦い方を有利に進めることとなる。

今節、首位にたったのが、松永誠さん。
インターネット麻雀選手権で決勝を戦った実力者。
前回不参加からの復帰戦だが、ブランクを感じさせず2節連続の大きいプラスで前節3位から首位に立った。

2位につけたのは、加藤拓さん。
競技麻雀に真剣に取り組んでいる選手。
毎回遠くから駆け付け、参加していつも笑顔を絶やさず、ニコニコを打っているイメージだが、麻雀は鋭い打ち回しをする。
この勢いで決勝の椅子をもぎ取ることができるか。

3位には片山一哉さんが浮上。
3節順調にポイントを伸ばし、遂に3位に浮上。
毎回良いところには位置していたが今回は過去最高のチャンス。
上位混戦の状態は、堅実的な片山さんにとって、もってこいの展開だろう。

4位には前節首位の鷲見プロ。
今節の大きなマイナスが響いたか、ランクダウンしてしまった。
逆を返せば約40Pのマイナスでもこの位置にいるだけの貯金を作っていたともいえる。
次節から巻き返して前回の雪辱を晴らしてもらいたい。

5位に杉村泰治プロ。
2節連続のマイナスだが、マイナスは最低限で抑えている。
戦い方を熟知している杉村にしてみれば、これぐらいの痛手は心配不要か。

ここまでで上位3名を一般参加の方々が独占し、前回同様にプロとしてはふがいない状況にも見えるが、違う点もある。
6位から12位まではプロが並び、虎視眈々と決勝進出を狙っているところ。

2位から13位までわずか30Pにも満たない差となっているということは1節で大きく順位変動する。
まだ2節8半荘も残っているので、まだまだ目は離せない。

(片山一哉さんの4節目の成績を反映しているため文章中の順位とずれがあります)

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 松永誠 一般 2.6 99.4 49.7     151.7
2 片山一哉 一般 27.6 42.1 18.1 50.7   138.5
3 加藤拓 一般 17.6 56.9 14.1     88.6
4 鷲見隼人 プロ 43.5 72.6 ▲ 38.1     78.0
5 杉村泰治 プロ 95.6 ▲ 8.6 ▲ 13.3     73.7
6 岡本和也 プロ ▲ 15.0 63.1 24.9     73.0
7 鈴木博直 一般 0.5 56.6 10.3     67.4
8 京平遥 プロ 9.6 26.9 29.9     66.4
9 斉藤隆 プロ 45.4 18.0 ▲ 2.7     60.7
10 影山恒太 一般 ▲ 31.8 89.2       57.4
11 大橋幸正 プロ 20.9 36.5 ▲ 3.2     54.2
12 青嶋宏樹 プロ ▲ 10.7 49.9 14.3     53.5
13 望月雅継 プロ ▲ 26.7 ▲ 1.0 80.2     52.5
14 高村龍一 一般 28.5 15.1 7.6     51.2
15 藤島健二郎 プロ 32.3 ▲ 42.1 59.2     49.4
16 坂本彰光 一般 ▲ 31.0 ▲ 11.8 89.1     46.3
17 伊藤裕美子 一般 46.6 57.2 ▲ 65.1     38.7
18 島﨑涼 プロ 19.4 ▲ 32.9 42.8     29.3
19 高森涼子 一般 ▲ 34.8 48.9 15.0     29.1
20 宮地孝尚 一般 30.3 5.5 ▲ 12.5     23.3
21 山田昭裕 一般 8.3 14.3       22.6
22 廣岡璃奈 プロ   27.2 ▲ 5.4     21.8
23 伊藤真 一般 10.7 ▲ 37.7 44.8     17.8
24 太田昌樹 プロ 25.3 ▲ 44.6 33.8     14.5
25 鈴木秀幸 プロ ▲ 41.7   50.5     8.8
26 渡部文也 一般 ▲ 11.4 9.6 6.3     4.5
27 中寿文 プロ 29.7 ▲ 81.9 52.1     ▲ 0.1
28 鈴木郁孝 プロ 9.4 ▲ 16.9 4.9     ▲ 2.6
29 松清一樹 一般 27.3 ▲ 47.1 13.6     ▲ 6.2
30 平野敬悟 プロ ▲ 0.4 8.2 ▲ 14.4     ▲ 6.6
31 中野一男 一般 ▲ 26.7 8.0 11.0     ▲ 7.7
32 大谷数則 一般 ▲ 2.6 6.3 ▲ 14.3     ▲ 10.6
33 高橋大輔 一般 ▲ 36.6 72.1 ▲ 50.6     ▲ 15.1
34 井上一雄 一般 ▲ 24.5 28.2 ▲ 24.8     ▲ 21.1
35 栗島有紀 プロ 7.6 ▲ 58.0 20.6     ▲ 29.8
36 天音まこと プロ ▲ 14.4 ▲ 26.8 4.2     ▲ 37.0
37 山内紀博 一般 ▲ 10.2 ▲ 27.2       ▲ 37.4
38 湯本紳介 一般 5.7 ▲ 54.7 10.7     ▲ 38.3
39 能瀬美咲 一般 44.9 ▲ 58.8 ▲ 27.7     ▲ 41.6
40 鈴木貴仁 一般 14.2 ▲ 14.0 ▲ 44.5     ▲ 44.3
41 木原翼 プロ ▲ 64.5 17.4       ▲ 47.1
42 土屋幸弘 プロ ▲ 49.5 ▲ 0.6 ▲ 9.6     ▲ 59.7
43 金田年伸 一般 ▲ 27.4   ▲ 32.4     ▲ 59.8
44 舟橋晃 一般 31.6 ▲ 42.4 ▲ 49.9     ▲ 60.7
45 白井健夫 一般 ▲ 22.0 ▲ 1.4 ▲ 45.4     ▲ 68.8
46 渡辺洋巳 プロ 41.0 ▲ 97.6 ▲ 15.2     ▲ 71.8
47 堀孔明 一般 ▲ 39.0 ▲ 59.6 24.6     ▲ 74.0
48 前嶋茂 一般 ▲ 0.7 ▲ 16.4 ▲ 60.6     ▲ 77.7
49 石津寿人 プロ 22.2 ▲ 67.2 ▲ 33.1     ▲ 78.1
50 村瀬光佳 一般 ▲ 29.7 ▲ 30.6 ▲ 19.3     ▲ 79.6
51 鈴木優貴 一般 ▲ 16.2 ▲ 25.2 ▲ 40.1     ▲ 81.5
52 松本貴仁 一般 ▲ 30.4 ▲ 69.5 ▲ 12.3     ▲ 112.2
53 小倉雨 一般 ▲ 69.4 29.8 ▲ 73.9     ▲ 113.5
54 服部哲也 一般 ▲ 40.0 ▲ 79.0 3.8     ▲ 115.2

文:斉藤隆

第19期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第7節レポート

Aリーグ7節レポート

季節の移ろいの早さに戸惑いながらも、激動の関西プロリーグは続く。
いよいよリーグ戦も佳境に入ってきた。9人の闘牌に目が離せない。

1卓
横山、稲岡がプラスを重ね決定戦に向けて弾みをつけた。1回戦だけ観戦ができました。

1回戦(横山・稲岡・花岡・辻本)

東2局は花岡がピンフドラ1をツモって700・1,300。現在トータルダントツトップの花岡の余裕の局回しが伺えたが次の親番

四万五万七万八万九万 二筒二筒四筒五筒六筒 中中中  ドラ五万

雀頭が重なった稲岡の元気娘ガトリングリーチに対して徹底応戦し追っかけリーチ。

三万四万五万六万七万 四筒四筒五筒六筒七筒 二索三索四索  ドラ五万

末恐ろしい手牌で勝負所はしっかり向かう花岡のメリハリのある麻雀を感じた。
結局流局し、花岡は少しトータル成績を落としたが、残り3節も盤石の麻雀を披露してくれることでしょう。

2卓
現在2位 吉本 +55.8
現在3位 高谷 +47.7 ←決定戦ボーダー
現在4位 城  +43.8

この3人にとっては決して負けられない節で、気合がひしひしと伝わってきたが、ここでの卓内トップは城。2位に成績を上げ残り3節に挑む。
高谷はマイナスだったが、粘り強さは筋金入りである。最後まで食らいついていくだろう。この2人にまだまだ目が離せない。

もう1つ印象的だったのが、今期絶不調だった坂本がプラスで節をまとめたこと。
「生徒さんにやっとプラスの報告ができる。」とホッとした表情で話してくれた

4回戦で見事なトップを披露した坂本。

南1局親

二万三万四万 二筒二筒三筒三筒四筒四筒六筒六筒六筒八筒  ドラ八筒  ロン七筒

7,700をアガリ上昇ムード。南3局どうしても浮きが欲しい吉本の親番での先制リーチ。吉本もリーチで追っかけるが軍配は坂本。

二万三万四万七万八万 七筒八筒九筒 七索七索七索八索九索  ドラ中 ツモ九万
華麗に高めツモの2,000-4,000。生徒さんの応援と共に残りの2節も駆け抜ける。

この先どんなドラマが待っているのか。誰がメイクミラクルを目指す。

(文:吉本卓矢)

Bリーグ7節レポート

Bリーグは7節。今節と次節の2節となります。
ここまで先行する山中は昇級確定であろう。後はひとつの席を争う。
2着目の貫上は142.2P、3着目の長尾は103,2Pで、その差39Pある。
この差は結構あるように思える。貫上はもちろん慎重に打って、わずか▲2.1Pで終えて長尾の結果を待つ。
長尾はなんと今期今節最高の102.5Pを上げて、大逆転でトップに踊り出るかと思われた。
が、山中も攻撃が功を制し50Pを上げて逃げ切り、トップを譲らず。
山中、長尾は来期念願のAリーグに近づきました。
最終節での貫上の奮起にも期待する。

(文:広報部)

Cリーグでは新人紹介をさしていただきます。
下記の質問に答えてもらいました。

➀氏名  ②出身地 ③自分をアピールして下さい。 ④好きな役 
⑤好きな雀士(プロ、アマ問わず) ⑥プロになろうと思ったきっかけは?      
⑦これからどうなれば良い、どうしていきたい?

 

100

 

①岡本悠輝(おかもとゆうき)
②和歌山
③大体何でもできます
④リーチ
⑤赤木しげる
⑥ふとなりたいと思ったから
⑦自分らしさを通し続けたいと思います。

「~最終日~」 藤崎 智

第36期鳳凰位決定戦2日目まで

藤崎+72.7P 古川+55.6P 西川▲45.0P 吉田▲83.3P
残り8半荘

古川プロとの一騎打ちである。3日目は正直、古川プロとの差しか見ていなかった。
3日目の成績は3.4.2.3で18ポイントほどマイナスとなったが、古川プロも22ポイント沈んだためその差はほぼ変わらずとなった。

3日目まで
藤崎+54.6P 古川+33.7P 西川+13.5P 吉田▲101.8P

最終日
3日目にA1一年目の西川プロが2.2.1.1で60ポイント近くプラスして優勝争いに顔をだしてきた。
ただ、自分と古川プロが牽制しあっていた中で自由に打てていた西川プロが、吉田プロとの闘いを制して上がってきた感もあり、2日連続とはなかなかいかないだろうし、少し視野には入れておかなければならないものの、結局は古川プロと競りだと思っていた。この考えが大誤算であった。

13回戦
東2局(吉田28,000、古川32,000、藤崎30,000、西川30,000)

 

100

 

決して手応えがあったわけでないのだが、打点的な理由でリーチを選択。

 

100

 

結果的には最高となったのだが、それほど対局者から気配を感じてなかったはずなのに、東の暗カンから二索にロンの声をかけた西川プロと、自分がこのタイミングでリーチといけばほぼオリるだろうと高を括っていた古川プロのノータイムでの放銃ということは、大切な最終日の入りではかなり感覚はずれていたということになる。実際この局は古川プロがラス牌の二索を掴んだのが14巡目、西川プロのテンパイも14巡目。良いときの自分であれば危なげなくヤミテンで西川プロのテンパイの前に古川プロからツモ切りで3,900のアガリになっていたと思う。数字だけで考えれば大きな7,700かもしれないが、内容が伴っていないので危険な予感のする立ち上がりであった。

ここから、予想外に攻撃的な入りをみせた古川プロに詰め寄られるも、なんとかトップ。
続く14回戦では西川プロの猛攻を受ける形のラスとなった。

14回戦まで
藤崎+43.9P 古川+34.4P 西川+27.9P 吉田▲108.2P

完全に三つ巴戦。もはや西川プロを視界の片隅になどと言ってはいられなくなってしまった。

15回戦
東1局(西川30,000 古川30,000 藤崎30,000 吉田30,000)

 

100

 

西川プロから直撃。

東2局1本場(古川31,000 藤崎38,700 吉田31,000 西川19,300)
西川プロ1人ノーテンを挟んだ1本場。

 

100

 

東2局2本場(古川33,800 藤崎37,700 吉田31,000 西川31,000)

 

100

 

そして、これが今決定戦2度目の勝ったと思った瞬間。
西川プロは、この勝負所の大事な半荘で早くも3度目の引き負け。ツモアガリのタイミングも含めて、手応え抜群のアガリであったし場面もよく見えていた。正直西川プロにはもう追う足は残っていないと思うし、あとは古川プロに引導を渡すだけだと思っていた。

東3局

 

100

 

東4局

 

100

 

南2局

 

100

 

南3局

 

100

 

南4局

 

100

 

見えてもいたし読めてもいた。ただ怒涛のラッシュは止められなかった。
最終戦、今度は西川プロとの着順勝負となるところまで追い詰められた。

15回戦まで
藤崎+56.3P 西川+54.0P 古川+18.8P 吉田▲130.4P

最終戦。トータルトップで迎えた事により、北家スタートとなり若干有利であるものの、勢いでは完全に分が悪い。
自分としては、西川プロの強さに感服しながら最終戦を迎えていた。その西川プロの勢いを止めたのは自分ではなく古川プロ。もはや圏外まで飛ばされたと思っていたのだが、サーフボードにまたがって颯爽と戦線に戻ってきて、東2局の連荘でトータルトップを逆転されてしまう。

東3局(吉田20,100 藤崎25,200 西川18,700 古川56,000)

 

100

 

これで今決定戦3度目の勝ったと思った瞬間。これはさすがに決まったと思った。しかし結局南4局までもつれにもつれた。

とにかく厳しい闘いではあったが2度目の鳳凰位になれた。
この原稿を書いている時点ではまだ防衛戦の相手は決まっていないが、今決定戦での厳しい闘いを勝ちきった経験はきっと活きると思う。

「現鳳凰位」非常に良い響きである。是非もう少し呼ばれていたいものである。そうですねあと10年くらい・・・。

第37期鳳凰位決定戦もきっと面白い闘いになると思う。
大勢の方に喜んでもらえればそれこそがプロ冥利に尽きるというものである。乞うご期待。

一年間読んでいただきありがとうございました。
コロナに負けないようにこれからも頑張っていきますので応援よろしくおねがいします。

 

100

 

何を切る? 2021年1月

第37期十段位決定戦 10回戦 東4局 2本場 東家 柴田吉和プロ

 

 

 

 

■Twitterで実施したアンケートの結果

 

 

■プロ解答

 

五万切り

 


 

五筒切り

 

 

六万切り

 

 

九筒切り

 

 

■プロの視点
柴田吉和プロ
「この回を含め残り3戦でトータルトップの内川プロに約40ポイント離されており、高打点が欲しい場面。
白を雀頭にしてまで不確定な三色にこだわらないので、完全1シャンテンに受ける打五万でも良いと思ったのですが、まだ巡目が早いことと河にマンズが安かったので、
マンズ1メンツも視野に入れて、とりあえずドラ受けターツを固定する、打五筒としました。」

 

■終局図

 

 

日本プロ麻雀連盟チャンネルはこちらから
OPENREC 日本プロ麻雀連盟チャンネル
ニコニコ生放送<PC版>

第37期鳳凰戦A2リーグ最終節B卓レポート

【降級者が確定】

1月12日、前日のA卓に続きA2リーグ残留を懸けた戦いに火蓋が落とされた。メンバーは和久津晶(6位/+36.2P)、魚谷侑未(9位/▲21.9P)、麓征生(10位/▲35.0P)、一井慎也(12位/▲61.0P)、安村浩司(13位/▲135.2P)。降級枠3つのうち前原・二階堂の2枠はほぼ確定のため、あと1つの枠がこのメンバーの中から決まる形となる。最も不利な13位・安村の戦い方と、周りの対応に注目の集まる対局だ。

 

 

対局が始まるとやはり印象的なのは安村に対する3名の対応。極力安村の親番では一騎打ちは避け、静かに流そうとする3者。しかしそれを逆手に取れば安村が先手さえ取ってしまえば誰も逆らえないということでもある。そんな安村は1回戦の親番こそ流されてしまうものの、リーチツモピンフドラドラで浮きを確保すると、2回戦では大連荘に成功。7本場まで積み上げ、一時は一井と9.7P差まで迫る快進撃を見せる。しかし負けたくないのは一井も同じ。1・2回戦とも沈みから辛くも浮きに転じ、安村の猛追を阻む。

 

 

しかし…勝負が決したのは3回戦。親番魚谷のリーチタンヤオピンフドラ1に、同じくピンフテンパイの安村が勝負をかけ11,600の放銃。

 

 

これでこの半荘は魚谷がトップ、安村が4着と魚谷にとっては一安心といった点差に。最終戦抜け番の安村は4回戦で少しでも一井との点差を詰めたかったが、猛攻は実らず4着。最終戦は和久津が+31.3Pのトップで、トータル順位でダンプをかわし終了。全体のトータル成績は以下の通り。

 

 

 

B1リーグへの降級は安村・亜樹・前原でほぼ確定。A2リーグの戦いは残すところ1卓。翌日の杉浦(1位/+220.6P)、近藤(2位/+119.0P)、内川(3位/+114.2P)、藤島(4位/+107.0P)、ダンプ(6位/+43.5P)の5名から昇級者2名を決める戦いとなる。負けられない戦いとはまた異なる、痺れる5回戦を是非お楽しみください。

(文・浜野太陽)

第37期鳳凰戦A2リーグ最終節A卓レポート

【降級2名がほぼ確定】1年間、自粛期間も挟みつつ行われたA2リーグもついに最終節を迎えた。
最終節は1月11日(月)~1月13日(水)の3日間連続で行われ、初日の11日は残留争いがメインの対局。
結果としては降級枠3名のうち前原・亜樹がほぼ確定という形になった。

 

 

対局者は客野(7位/16.1P )、古橋(9位/▲31.2)、山田(11位/▲42.2)、前原(13位/▲126.9)、亜樹(15位/▲209.2)の5名。開始前の全体成績は以下の通り。

現状降級枠の前原、亜樹が山田を逆転できるかが見所の戦いだ。

 

 

それぞれが強い思いを胸に臨んだであろう戦いで一気に抜け出したのは山田。1回戦東2局の親番でいきなり8メンチャンのメンチンをツモアガリ!

 

 

前原・亜樹の心を折るような6,000オール。2回戦終了時点では山田のトータルポイントはなんとプラスに。最終戦には、もはや昇級を意識したかメンホン七対子ドラドラの北単騎をリーチ!

 

 

これが客野のトイツ落としを誘い、16,000のアガリ。結果的に昇級圏までは届かなかったものの残留という目標は達成し、来期の活躍を期待させるような内容で締めくくった。

一方の前原、亜樹はなんとか大量得点のきっかけを見出そうとするも、大きな加点のためには大きなリスクがつきもの。前原は4連続の沈み。亜樹は道中大きなアガリを何度も決め、連続トップも…

 

 

残留ボーダー上の一井には100P程足らず、降級ゾーンに留まる結果に。

5回戦終了後のトータルポイントは画像の通り。

 

 

 

 

亜樹・前原はほぼ降級が確定。さらに翌日の対局結果によって降級者3名が実質的に確定となる。
メンバーは和久津晶(6位/+36.2P)、魚谷侑未(9位/▲21.9P)、麓征生(10位/▲35.0P)、一井慎也(12位/▲61.0P)、安村浩司(13位/▲135.2P)。
各選手の負けられない思いが詰まった対局をぜひお楽しみに。

(文:浜野太陽)

女流プロ麻雀日本シリーズ2021第1節レポート

初参戦のりんのなおが好発進!

2021年1月8日。正月休みが明け、第6回目となる女流プロ麻雀日本シリーズ2021がついに幕を開けた!

 

 

これまでの優勝者に高宮まり、二階堂亜樹、魚谷侑未、茅森早香、仲田加南とそうそうたる面々が名を連ねるこの大会。今回も各団体のトップ女流プロが揃っての参戦となった。その第1節の模様を振り返っていきたい。

★1回戦:りんのなおvs仲田加南vs川原舞子vs二階堂亜樹

今期初参戦のりんの・川原を、優勝経験のある仲田・亜樹が迎え撃つ形。東1局、亜樹が跳満のツモアガリで先制するも、南場ではその亜樹からりんのが満貫の直撃。

 

 

川原も女流桜花決勝で見せたような好形重視の手組みがはまり、終わってみれば初参戦の2人がトップ・2着に。

りんの +28.2P、川原 +9.4P、亜樹 ▲12.3P、仲田 ▲25.3P

★2回戦:岡田紗佳vs日向藍子vs高宮まりvs山脇千文美

東1局、絶好の七対子ドラドラをテンパイしていた日向だったが、高宮のリーチを受けて一発で引かされたのは3枚目のドラ。

 

 

これを勝負し、高宮へ8,000の放銃。幸先の悪いスタートに。この半荘は山脇がメンホンピンフ一通をツモり、高宮を逆転することに成功した。

 

 

山脇 +33.7P、高宮 +13.3P、岡田 ▲16.9P、日向 ▲30.1P

★3回戦:岡田紗佳vs川原舞子vs魚谷侑未vs山脇千文美

川原・魚谷の2軒リーチに国士無双の1シャンテンで切り込んだ山脇が8,000の放銃。

 

 

これでオーラスまで4着のまま来てしまった山脇。なんとか着順をあげようとリーチを放つも…

 

 

またしても魚谷に、らしいアガリで阻まれる形に。

魚谷 +30.3P、川原 +6.0P、岡田 ▲11.8P、山脇 ▲24.5P

★4回戦:りんのなおvs仲田加南vs魚谷侑未vs日向藍子

序盤で大勢の決まってしまった1~3回戦からは一転、じりじりとした展開で南2局へ。
ピンフのみの親リーチを放ったりんのが、くっつきテンパイの魚谷から一発でアガると…

 

 

裏が2枚で12,000のアガリに。これが決め手となり、連勝でりんのにとっては最高の開幕戦となった。

りんの +21.7P、日向 +5.5P、仲田 ▲7.3P、魚谷 ▲19.9P

★5回戦:仲田加南vs岡田紗佳vs魚谷侑未vs高宮まり

ここまで苦しい展開の仲田が、七対子ドラドラの1シャンテンからポン!

 

 

見事満貫を成就。
南場に入ると、ここまで出番のなかった高宮が4着目ながら細かいアガリを重ね食らいつくと、オーラスに4着→トップの満貫ツモ!

 

 

連勝のりんのに次いで、トータル2位で初日を終えることができた。

高宮 +17.9P、魚谷 +6.6P、岡田 ▲6.5P、仲田 ▲18.0P

初日を終えてのトータル成績は画像の通り。

 

 

初参戦のりんのが首位の好発進、前回優勝の仲田が最下位スタートと波乱の幕開けとなったが、まだまだ序盤。上下まるっきり入れ替わるような展開もあるので目は離せない。
第2節は1月22日(金)に行われ、女流最高位の伊藤奏子、女流雀王の佐月麻理子、連盟会長推薦の黒沢咲が新たに登場予定。ぜひご視聴ください!

(文・浜野太陽)

女流プロ麻雀日本シリーズ2021 第1節成績表

システム

■予選全24回戦(各自8回対局)を行いポイント上位8名がプレーオフ進出
■プレーオフ全4回戦(各自2回対局)ポイントを持ち越し上位4名が決勝進出
■決勝全4回戦

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1
りんのなお
(第18期プロクイーン)
28.2 21.7             49.9
2
高宮まり
(連盟会長推薦)
13.3 17.9             31.2
3
魚谷 侑未
(連盟会長推薦)
30.3 ▲ 19.9 6.6           17.0
4
川原舞子
(第15期女流桜花)
9.4 6.0             15.4
5
山脇千文美
(連盟会長推薦)
33.7 ▲ 24.5             9.2
6
伊藤奏子
(第20期女流最高位)
                0.0
7
黒沢咲
(連盟会長推薦)
                0.0
8
佐月麻理子
(第14期女流雀王)
                0.0
9
二階堂亜樹
(連盟会長推薦)
▲ 12.3               ▲ 12.3
10
日向藍子
(連盟会長推薦)
▲ 30.1 5.5             ▲ 24.6
11
岡田紗佳
(連盟会長推薦)
▲ 16.9 ▲ 11.8 ▲ 6.5           ▲ 35.2
12
仲田加南
(女流プロ麻雀日本シリーズ2020)
▲ 25.3 ▲ 7.3 ▲ 18.0           ▲ 50.6

第37期鳳凰戦B1Select後期第4節レポート

【B1セレクト後期第4節 藤原が絶好調 増田も粘り強くプラスキープ】

後期B1リーグは残り2節。この日は中位陣4名の対決が放送対局に選ばれた。

 

 

ともたけは超攻撃型。第一打から手役を意識した打牌選択は、安手のアガリ逃しも生むが、大物手が決まり出せば手がつけられなくなる。
一方、藤原は守備意識の非常に高い打ち手だ。今日のメンバーと現状のポイント状況から、まずは降級しないポジションを目指し、好調を感じて初めて攻めに行くだろう。もし序盤から失点すれば亀の防御で残留に焦点を合わせる。
猿川、増田はどちらも攻撃型だが、一辺倒ではない器用な立ち回りをする。猿川はプラスがあるので様子を見ながら攻め、増田の方が攻撃寄りに打って来そうだ。

1回戦、親番猿川がリーチ、ともたけがヤミテンで2人テンパイ。別の局はともたけがリーチ、猿川ヤミテン。藤原と増田はノーテン。
アガリがないままテンパイ料でジリジリと差がついていく。

均衡を破ったのはともたけ。カン三万チーからの仕掛けで跳満ツモを決めて大きくリード。
これを親被りした増田も負けじとアガリ返す。北発ホンイツで満貫ツモ。

 

 

南2局2本場、親番藤原がドラを引いて七対子テンパイ。待ちは九筒。河は変則手に見えるので端牌とは言え出やすい待ちでもないが、親なのと残り巡目の多さで跳満ツモを狙える即リーチとする。リーチ後に六筒が通る。ともたけが後スジでトイツ持ちの九筒落としで12,600を放銃。
この浮きを守った藤原がトップで1回戦が終了。

浮きの2着は守れたともたけだが、本当の試練は2回戦からだった。
南2局に増田が一通のペン三索でリーチ。しかし藤原がピンズのホンイツ仕掛けで押し返す。ともたけは藤原に九筒が打ちきれずソウズに手をかけ、増田に5,200放銃。

 

 

南3局2本場では猿川のリーチに南ドラ3の手牌で押し返すが、北が重なりホンイツの種が揃ったことでリャンメンターツだった六筒が出て行ってしまう。
2回戦は増田がトップ。ともたけの1人沈みとなる。

3回戦は東4局に猿川が中ドラドラの6,400をヤミテンにしたのが大正解。その後のツモで手牌が伸びて三暗刻の跳満をアガる。

 

 

オーラスで2着目の藤原がピンズ気配。アガリトップの猿川はダブ南が鳴けたが、切った二筒がすでに藤原のチンイツ18,600のアタり牌。藤原が次局もアガって1人浮き濃厚となるが、増田が高めの中ツモで浮き2着になる。

4回戦も藤原と増田リードで進むが、やっとともたけのアガリが出る。メンタンドラの7,700を増田から。中スジでの放銃だが増田も三色含みの1シャンテンの勝負打牌だった。
南3局にともたけがドラ六万を切って先制リーチ。789三色完成のピンフ。ドラ切りだから安いと思うなかれ。やっとともたけらしい麻雀になって来た。これは是非アガリたい。

 

 

ドラ暗刻の藤原も追いつく。仮テンの役なし南単騎。今後良い待ちに変われば生牌の南を叩き切ってリーチだろう。
しかし、先に南を勝負したのは増田だった。藤原はロン出来ず、2巡後に増田が一索ツモアガリ。ともたけと藤原の勝負手を蹴る力強いツモのみだった。
オーラスは親番増田にタンヤオイーペーコードラドラが入るが藤原がアガリ切って終了。

 

 

藤原がトップ3回、浮き3着で+78.7Pと大躍進。増田もプラス。バランスの良さが光る1日だった。藤原に大物手を放銃したともたけと猿川が共に大きなマイナスとなってしまった。

 

 

この結果により最終節の卓組みが決定。

1位 明石定家
6位 増田隆一
7位 櫻井秀樹
14位 鮎川卓

2位 中川基輝
9位 猿川真寿
10位 荒正義
16位 中村慎吾

3位 井出康平
5位 藤原隆弘
12位 福島佑一
15位 刀川昌浩

4位 白鳥翔
8位 柴田吉和
11位 森下剛任
13位 ともたけ雅晴

最終節のみ日曜開催、1/24(日)を予定しております。
セレクト卓は13:00から放送開始、どの卓が配信になるかは追って発表致します。

(文:編集部)

第37期鳳凰位決定戦 優勝者予想

正解者の中から抽選で1名の方に、第37期鳳凰位獲得後の直筆サインをプレゼント致します。
また、応募された方の中から抽選で2名の方に、鳳凰位決定戦進出プロ寄せ書きサインをプレゼント致します。

応募方法:優勝すると思われるプロを記載し、こちら からご応募ください。

※1メールアドレスに対し、1応募とさせて頂きます。
※1メールアドレスより複数の応募があった場合、最後に応募されたもののみ受け付けられます。

なお当選者の発表は賞品の発送を以って代えさせて頂きます。

締め切り:2021年1月15日(金)

番号 名前 プロフィール 瀬戸熊 西川 前田 吉田 HIRO 紺野
1

藤崎智

13期生

第30、36期 鳳凰位
第16、33、34期 十段位
グランプリ2005 優勝
第3、5、6回 日本オープン 優勝

ロン2プロフィール

2

沢崎誠

3期生
第2期  新人王
第13期  十段位
第16、27期  麻雀マスターズ優勝
2013  最強位
2017・19  麻雀日本シリーズ優勝
他多数

ロン2プロフィール

2

佐々木寿人

22期生

第10期 チャンピオンズリーグ 優勝
第第7期 麻雀グランプリMAX 優勝
2018・20  麻雀日本シリーズ優勝
他多数

ロン2プロフィール

4

勝又健志

17期生

第2期 グランプリMAX
第32期 鳳凰位

ロン2プロフィール

進出者
現鳳凰位:藤崎智
1位通過:沢崎誠
2位通過:佐々木寿人
3位通過:勝又健志

 

予想者コメント

 

瀬戸熊直樹

これほど難しい予想がないくらい、4人誰が戴冠してもおかしくない旬な4名が揃った決定戦。
ここ1年の仕上がり具合は、佐々木さん、沢崎さん、勝又さん、藤崎さんの順だろうが、僕としては来期挑戦したいのは、やはり藤崎さんなので期待込みで本命とします。
対抗は、獲得経験が一度ある勝又さんとします。
難しい予想で当たる気がしません。

◎ 藤崎智
○ 勝又健志

 

西川淳

心底わかりません。
どなたも優勝するイメージが強烈にあります。
じゃんけんのように、それぞれ相性の良い人と悪い人が存在すると考えますが、沢崎プロがわずかに苦手分野が少ないとみて本命を打ちます。
藤崎プロと鳳凰戦で対戦経験のない寿人プロですがプロリーグ以外も充実一途。
この勢いのまま突き抜け新しい風を吹き込む展開も。

◎ 沢崎誠
○ 佐々木寿人

 

前田直哉

本命は佐々木さん。最近はバランスも良く、崩れる様子もなく、このままの勢いで鳳凰位まで取ってしまう予感もあります。
対抗は藤崎さん。やはり総合力では頭一つ抜けている感じがします。3人の攻撃をいなしながら気付くと一番上にいる…そんな展開になれば連覇もあるか?

◎ 佐々木寿人
○ 藤崎智

 

吉田直

非常に白熱した戦いが予想される第37期鳳凰位決定戦ですが、メンバーが決まる前から自分の本命は佐々木寿人一択でした。
一発裏ドラありが鬼のように強いイメージでしたが、ここ数年で公式ルールにも対応してきてA1に昇級した今年はそのままの勢いで決定戦に進出!(歳も一緒で昇級初年度に決定戦進出も一緒じゃん!笑)
しかも、今は色々な所で勝ちまくっていて自分の中では現役最強なんじゃないかと思っています。
2番手は誰とやっても結局最後まで優勝に絡んでくる藤崎さん。数週間前に少しお話しさせていただいた時に、鳳凰位になってリーグ戦打ってないから今回は全く自信がないとおっしゃっていましたが、それでも最後まで争ってくるイメージしか湧かないので対抗にしました。
沢崎さんは今の麻雀界でも1、2を争う実力者だとは思っていますが、これだけ強い人が未だに鳳凰位を獲ってないので鳳凰位には縁がないのかと思い外させていただきます(^_^;)
勝又は色々な場面で最善の一手を考え素晴らしい打牌をしてくると思うのですが、体で打ってくる沢崎、佐々木には相性が悪いのではないかと思い外しました。
ということで今回は東北出身の同郷対決だと思います。
あくまで自分の勝手な考えなのでご了承下さいm(_ _)m

◎ 佐々木寿人
○ 藤崎智

 

HIRO柴田

今期の鳳凰位決定戦予想は本当に難しいものだと思う。4選手皆出来が良すぎる仕上がり、安定の現鳳凰位藤崎に対して、真っ直ぐ目的に突き進む佐々木、変幻自在の沢崎、最終節は見事な勝ちっぷりの勝又。
私の予想は勢いのある佐々木を本命とみて、対抗は今回も色々な麻雀を見せてくれるであろう沢崎としたい。

◎ 佐々木寿人
○ 沢崎誠

 

紺野真太郎

沢崎が未だ鳳凰位戴冠がないのが不思議だが、近年の充実ぶりからも本命に。対抗は初A1ながら決定戦進出を決めた佐々木。こちらも充実ぶりが目立つ。藤崎、勝又が充実していないのかと言われたら、決してそんなことはない。
何が言いたいのかというと予想は難しいということ。

◎ 沢崎誠
○ 佐々木寿人

第8期JPML WRCリーグベスト16レポート

注目が集まったのは鳳凰位の藤崎智と女流桜花の川原舞子が入ったB卓でしたが、1回戦から場は大きく動きました。

 

 

伊賀の四暗刻です。
4回戦を行い上位2名がベスト8に進出となるシステムで、トップ目からの役満ツモは勝ち上がりの枠が1つ埋まった印象。
残り一席をめぐる藤崎・川原・澤谷の争いは、

 

 

2回戦開局から12,000からの6,100オールと、空いてた席に予約を入れた藤崎。
その後もトップ・2着を伊賀と交互に取りあい2人盤石の状態で3回戦を終えます。
このまま何も起きずに終わるかに見えた最終戦、伊賀と2人で局進行をして行きたかった藤崎ですが上手く連携が取れません。
ポイントリードした時の打ち方は人それぞれ個性が出ます。
藤崎は伊賀が自分とは違うタイプの打ち手と見るや、自力で進行するプランに切り替えて

 

 

手牌をパンパンに真っ直ぐアガリに向かって澤谷の親を落とします。

 

 

新年早々に放送されていたこずえの部屋で今年の運勢は最悪と占われていた澤谷。
良いところを出しきれず、ベスト16で敗退になりました。

 

 

同じく劣勢に立たされていた川原でしたが、上位2人の連携が取れていない隙をついて東4局の親で7本場まで連荘します。
これで藤崎との差が15.6Pになり、背中が見えるところまで接近しましたが

 

 

藤崎が本日2度目の親満貫からの6,100オールのセット。
逆転の希望が見えた瞬間に突き放されると精神的ダメージが大きいと聞いたことがあります。
この2発のアガリで作ったリードで充分と親を流した藤崎は、残りの3人の親番全てでアガって決着。

<ベスト16B卓・結果>
一位通過:伊賀+76.7P
二位通過:藤崎+67.0P
三位敗退:川原▲39.9P
四位敗退:澤谷▲103.8P

<ベスト16A卓・結果>
一位通過:真鍋+81.8P
二位通過:宮崎+5.9P
三位敗退:奥津▲1.6P
四位敗退:伊達▲97.9P

<ベスト16C卓・結果>
一位通過:岡崎+40.0P
二位通過:麓+37.0P
三位敗退:柴田+9.5P
四位敗退:山本(祐)▲107.5P

<ベスト16D卓・結果>
一位通過:増田+92.7P
二位通過:櫛田▲17.4P
三位敗退:蒼山▲29.6P
四位敗退:早川(林)▲45.7P

<ベスト8A卓進出>
真鍋・藤崎・岡崎・櫛田

<ベスト8B卓進出>
宮崎・伊賀・麓・増田

(文:越野智紀)

巣鴨本部道場 2020年12月度プロアマオープン大会成績表 12月度最終結果(※プラス者のみ)

WRCルール部門(連続16戦)

順位 名前 打数 成績
1 有田将之 41 295.2
2 加藤はるみ 65 272.1
3 カズ 18 263.2
4 西角健二 53 227.6
5 小泉忠 35 227.5
6 藤原隆弘 48 227.2
7 藤次祐紀 75 212.8
8 木本一郎 30 204.6
9 稲熊勝明 43 198.1
10 立岩知朗 52 194.6
11 シマカタ 31 183.3
12 きのぴー 17 183
13 丹野賢一 16 176.8
14 松村祐輔 38 175.2
15 茶谷正人 29 174.9
16 江田源太郎 18 174.6
17 くまお 26 170.64
18 後藤竜司 31 165.4
19 岡ちゃん 64 161
20 テツ 25 135.4
21 金山二郎 40 134.9
22 岡本浩一 37 134.5
23 のりさん 39 130.3
24 厚地 21 115.3
25 小林泰士 16 111
26 山田樹 18 90.4
27 松本裕也 19 84.9
28 ハチロー 31 83.9
29 Spitz@T雷電 18 79.8
30 中村 85 74.9
31 市川幹人 47 60
32 髙橋一之 20 54.2
33 リョータ 16 48.8
34 番長アオヤギ 16 48
35 野上陽子 30 41.7
36 ケンタ 23 35.2
37 加藤恵美子 38 26
38 篠田拓郎 21 25.4
39 鈴木康功 16 21.5
40 しーら 16 13.5
41 森屋稔 30 10.8
42 Andy-San 28 7.9
43 福永雄介 24 5.5
44 グリーンマン 16 1.2

 

 

公式ルール(連続8戦)

順位 名前 打数 成績
1 宗形周平 8 172.1
2 毘沙門 12 120.8
3 中村 22 102.4
4 Spitz@T雷電 15 95.6
5 くまっち 23 91.3
6 市川幹人 22 90.4
7 岡田充弘 18 74.4
8 シマカタ 13 67.9
9 ひとみ 8 61.8
10 極楽7 9 56
11 かずちゃん 16 56
12 藤次祐紀 20 51.1
13 小泉忠 10 49.1
14 マサヒロ 8 47.7
15 南野きらら 11 42.4
16 大輔 12 39.6
17 厚地 13 38.8
18 原佑典 8 37.5
19 加藤はるみ 17 36.8
20 岡ちゃん 20 36.1
21 立岩知朗 11 34.1
22 前原由紀子 14 31.6
23 篠田拓郎 9 30.2
24 とう 10 29.6
25 有田将之 12 29
26 後藤治男 12 24.6
27 丹野賢一 11 21.1
28 野瀬守康 8 15.8
29 鈴木康功 9 10.4
30 リョータ 11 3.7
31 坂井洵輝 13 3.5
32 なーこ 9 3.3
33 櫻井寛幸 15 2.8

 

 
道場ポイントランキング

順位 名前 7~9 10WRC 10公式 11WRC 11公式 12WRC 12公式 合計
1 藤原隆弘 777.75 190 21 190 30 180 20.5 1409.25
2 中村 787.75 200 75 120 29.75 92 62.5 1367
3 有田将之 290.75 400 23.25 93 28.5 400 24.25 1259.75
4 しーら 919 120 0 81 0 78 0 1198
5 小泉忠 571 87 0 200 0 190 29.5 1077.5
6 後藤竜司 379.25 300 23.75 115 28 113 20.75 979.75
7 立岩知朗 489.25 82 28.5 113 75 140 25.25 953
8 加藤はるみ 368.75 97 24.5 82 23.75 300 28 924
9 シマカタ 508 117 28.75 101 0 120 40 914.75
10 稲熊勝明 479 170 0 112 0 150 0 911
11 藤次祐紀 487.75 72 21.5 97 29.5 170 29.75 907.5
12 くまお 500.25 92 29.25 83 25.25 114 21 864.75
13 松村祐輔 416.25 114 0 150 0 117 0 797.25
14 市川幹人 392 101 40 94 25 87 45 784
15 西角健二 349 119 0 114 0 200 0 782
16 金山二郎 482.5 95 0 87 0 101 0 765.5
17 水野裕来 395 118 37.5 111 23.25 61 19.5 765.25
18 のりさん 292 70 0 300 0 99 0 761
19 山田樹 414 180 0 0 40 96 20.25 750.25
20 岡田充弘 352.25 160 25.25 71 29.25 64 42.5 744.25
21 丹野賢一 335.25 98 24 96 47.5 118 23.75 742.5
22 江田源太郎 367 71 47.5 100 0 115 0 700.5
23 岡本浩一 492.5 0 0 79 0 100 0 671.5
24 木本一郎 299 93 0 118 0 160 0 670
25 Andy-San 350 84 0 86 37.5 72 19.75 649.25
26 カズ 0 140 28.25 180 50 250 0 648.25
27 厚地 250 86 0 140 42.5 98 28.5 645
28 篠田拓郎 382.5 0 23.5 116 0 80 24.75 626.75
29 Spitz@T雷電 229.25 96 20.5 99 0 93 50 587.75
30 前原由紀子 238.75 111 35 92 27.75 54 25 583.5
31 蛇ノ目誠司 363 66 0 85 0 53 0 567
32 岡ちゃん 115.25 80 100 73 35 112 27.75 543
33 茶谷正人 116 150 0 160 0 116 0 542
34 テツ 201 112 0 98 0 111 0 522
35 福永雄介 281 78 0 78 0 71 0 508
36 かずや☆雀アカ 0 0 0 400 24.25 56 0 480.25
37 きのぴー 250 94 0 0 0 119 0 463
38 くまっち 0 0 62.5 170 100 68 47.5 448
39 かずちゃん 182.75 69 27.75 95 29 0 30 433.5
40 齋藤麻衣子 226 81 0 70 0 49 0 426
41 ケンタ 181 83 0 80 0 82 0 426
42 佐藤好子 200.5 85 23 84 24 0 0 416.5
43 塚田悠介 243.25 113 29 0 0 0 0 385.25
44 加藤恵美子 174 99 29.75 0 0 81 0 383.75
45 宗形周平 65 115 50 0 28.25 0 100 358.25
46 葭葉 284.5 0 20.75 0 0 0 0 305.25
47 ドラ次郎 305 0 0 0 0 0 0 305
48 山部正人 95 73 0 72 0 58 0 298
49 原佑典 266.75 0 0 0 0 0 28.25 295
50 野上陽子 85 0 0 119 0 83 0 287

麻雀格闘倶楽部 第3回プロNo.1決定戦準決勝・決勝レポート

優勝は柴田吉和!

麻雀格闘倶楽部に出演しているプロ雀士が年末に大集結!男女各12名が6卓に分かれて一次予選、二次予選、準決勝、決勝と2日間をかけてプロNo.1の座を争うこの大会。2日目の12月30日は、1日目を勝ち上がった6選手にスーパーシードの柴田吉和(十段位)、藤崎智(鳳凰位)が加わり、準決勝と決勝を争う。

 

 

準決勝A卓を戦うのは柴田、前田、前原、灘の4名。

 

 

1日目に続いて序盤に満貫のリードを得た前田が軽快にかわしていき、小場の早い展開に。そんな中、柴田が親番に4,000オールのアガリで前田に並ぶと、オーラスは前原の親番でも果敢に攻め抜き、自らのアガリで通過を決めた。勝ち上がりは前田・柴田。

続いて準決勝B卓を戦うのは、藤崎・伊達・亜樹、紺野。

 

 

新人の伊達が1日目の勢いをそのままに、東1局の親番で2回7,700のアガリを決め早くも通過濃厚に。放銃に回った亜樹もすぐにリーチ・七対子・赤のアガリがあり、点棒を回復。しかし南3局、そこまで忍んでいた藤崎がチンイツ・赤の6,000オールで一気に大まくり!柴田とともにスーパーシードを活かし決勝進出となった。勝ち上がりは伊達・藤崎。

戦いは遂に決勝に。メンバーは前田・柴田・伊達・藤崎。トップだけを目指す戦いということもあり、普段は守備型の藤崎もこのプレー!

 

 

お分かりいただけただろうか。前田の先制リーチを受けた一発目にフリテン追いかけリーチ!さらにこのリーチモーションは力が入るあまり、普段は優しい打牌の藤崎も牌が荒ぶっているのがわかる。そんな魂のこもっためくりあいであったが、軍配は前田。

勝負は柴田が1人沈んで南2局へ。この親番を落とすと役満が必須になってしまう柴田だったが…粘りの連荘で2,600オールをものにすると、さらに続く3本場では伊達とのめくり合いを制し6,000は6,300オール!これで一気に引き離した柴田。運命のオーラスは親の前田が先制リーチをかけるも、伊達もツモって裏ドラ1枚条件のタンヤオ三色ドラドラで追いかけリーチ!結果は…

 

 

伊達のツモアガリ!しかし裏ドラは乗らず…優勝は柴田吉和!十段位のシードを活かして年末を優勝で締め括ることに成功。

「たくさん応援ありがとうございました、年末年始も麻雀格闘倶楽部spに入るのでぜひマッチング狙ってください!」とアピール。

 

 

年末恒例となったこの大会。今年は人気プロはもちろん、新人の夏目・伊達の活躍などもあり、皆さんの応援によって盛り上がりが生まれる形となりました。引き続きぜひ推しプロの応援をよろしくお願いします。来年もお楽しみに!

(文・浜野太陽)

麻雀格闘倶楽部 第3回プロNo.1決定戦予選レポート

麻雀格闘倶楽部に出演しているプロ雀士が年末に大集結!男女各12名が6卓に分かれて一次予選、二次予選、準決勝、決勝と2日間をかけてプロNo.1の座を争うこの大会。第3回を迎えた今回は新規参戦の夏目翠・伊達朱里紗が見事投票で上位に入り初出場。歴代優勝者を見ると第1回は小笠原奈央、第2回は灘麻太郎が優勝というように、年代や性別を超えて様々なプロが活躍している。それぞれのプロに票を入れたサポーターは応援に熱が入るところだ。

予選は6卓のうち3卓を放送。放送卓のA卓を戦うのは荒・沖・高宮・亜樹。

 

 

早々に荒・亜樹がリードし、オーラスは荒が満貫のツモで悠々通過。勝ち上がりは荒・亜樹。

B卓は杉浦・前田・瑠美・石田。

 

 

通過を決めたのは前田・石田。

C卓は宮内・岡田・伊達・大亀の卓を放送。

 

 

新人の伊達が2回の4,000オールで大きくリードすると3人の2着争いはオーラスまでもつれ、まさかの全員ノーテンで一歩リードしていた岡田が通過。勝ち上がりは伊達・岡田。

D卓を戦ったのは和泉・魚谷・夏目・大久保。

 

 

勝ち上がりは和泉・夏目。伊達に続いて、同じく今期参戦の夏目も勝ち上がりを決めた。

続いて放送のE卓は灘・森山・佐々木・滝沢。

 

 

森山曰く「これが決勝でもいいメンツ」というほど連盟を代表する4名が揃った卓。結果は滝沢・佐々木を役満条件にまで追い込み、灘・森山のベテラン勢が勝ち上がり!

F卓は前原・紺野・ガース・瀬戸熊。

 

 

勝ち上がりは前原・紺野。瀬戸熊はオーラス三倍満条件を満たすテンパイを入れたものの、リーチ宣言牌が放銃となった模様だ。

以上を持って一次予選は終了。続いて、勝ち上がりの12名によって2次予選が行われた。
2次予選A卓は森山・伊達・前田・荒。

 

 

リードした前田・荒のかわしで軽快に局が進んでいったが、オーラスに伊達がリーチツモ七対子ドラドラで跳満条件をクリア!

 

 

勝ち上がりは前田・伊達。
続いてB卓は亜樹・石田・夏目・前原。

 

 

起家の亜樹がいきなり6万点近くの大トップ目に立つと、続いて前原がリーチツモドラ1・裏3の跳満ツモ!いかにも前原らしいアガリを見せつける。この半荘はリードを生かした亜樹・前原がそのまま勝ち上がりとなった。

当日最後の戦いとなったC卓は、和泉・岡田・紺野・灘。

 

 

灘が突き抜けたトップの親番で迎えたオーラス。岡田は1万点以上のリードがあり俄然有利であったが、A卓に続いて紺野がヤミテンの跳満ツモを成就!

 

 

灘・紺野の勝ち上がりとなった。

決勝からは十段位の柴田吉和・鳳凰位の藤崎智がシードで登場する。連盟チャンネルとしては年末最後の戦いとなる本大会。激動の1年を優勝で締め括るのは一体誰になるのだろうか?

(文・浜野太陽)

第8期WRC一次・二次トーナメントレポート

第8期WRCリーグベスト16が出揃う!予備・一次・二次トーナメントレポート

12月27日、世間は仕事納めとなり年末の雰囲気が漂っている中、巣鴨・連盟本部道場では熱い戦いに火蓋が切られた。

WRCリーグはプロリーグの垣根を超えて一発裏ドラありのWRCルールで争われるG2タイトル。ベスト16からは配信卓があるため、普段メディア露出の機会が少ないプロにとっては大きなチャンスとなる。また、今回(第8期)は2月から予選がスタートし本来であれば7月にトーナメントが行われる予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大により4月の予選が延期。自粛明けの6月半ばから再開し、約1年をかけてトーナメント開催に漕ぎ着けた。各選手はこの長い期間を戦い勝ち抜いてきただけに、ことさら気合いが入っていることだろう。

当日は予備トーナメント(2回戦)、一次・二次トーナメント(3回戦)の最大8半荘が行われ、各卓上位2名が通過。2次トーナメントを勝ち上がるとベスト16に進出となる。

予備トーナメントを戦うのは各地方から勝ち上がりの10名に本部予選30~31位の2名を加えた12名。結果は以下の通りであった。

続いて一次予選を戦うのは本部予選12位~29位の18名に予備トーナメント勝ち上がりの6名を加えた24名。結果は以下の通り。

当日最終関門の二次予選を戦うのは本部予選2~11位の10名、一次予選を勝ち上がった12名にシード選手2名(グランプリMAXの本田朋広・女流桜花の川原舞子)を加えた24名。結果は以下の通り。

この12名に櫛田利太(予選1位)、藤崎智(鳳凰位)、柴田吉和(十段位)、真鍋明広(前回優勝)の4名を加えた16名でベスト16が行われる。組み合わせは以下画像の通り。

2卓の藤崎・澤谷・伊賀・川原の対局はニコ生・OPENRECの連盟チャンネルにて放送。(別卓の結果は公式Twitterにて速報)

1月6日(水)17時~
実況:優月みか
解説:勝又健志
是非ご視聴ください。

(文:浜野太陽)